(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
蓋(3,3’)が、連結プレート(4,4’、4’’)と呼ばれる内側部分と、キャップ(5,5’)と呼ばれる外側部分と、を備え、連結プレート(4,4’、4’’)およびキャップ(5,5’)が互いに対して回転可能に取り付けられ、キャップ(5,5’)が閉鎖位置に対して反時計回りに、連結プレート(4,4’、4’’)に対して回転される場合、蓋(3,3’)が、開放位置を取ることを特徴とする、請求項1または2に記載の化粧料容器。
連結プレート(4,4’,4’’)が、支持体(400,400’,400’’)を備え、連結部材(410, 410’,410’’)が支持体(400,400’,400’’)上に、それに対して移動可能であるように取り付けられることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の化粧料容器。
連結部材(410,410’,410’’)が、小プレート(412,412’)を含み、小プレート(412,412’)によって連結プレート(4,4’)の支持体(400,400’’)に枢動可能に取り付けられていることを特徴とする、請求項4に記載の化粧料容器。
小プレート(412,412’)が、連結プレート(4,4’)の支持体(400,400’)の上面に平行に配置され、枢動軸に平行な軸の周りに枢動するように構成され、キャップ(5,5’)が連結プレート(4,4’)に対して枢動軸の周りに枢動するように構成されていることを特徴とする、請求項5に記載の化粧料容器。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上述の欠点の少なくともいくつかを解決するために、本出願は、閉鎖の信頼性が保証されることを可能にし、さらに他の利点をもたらす、ポットを閉鎖または開放するために使用するのに簡単な蓋を備えるポットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
その目的のために、第1の態様によれば、
基部と、基部を閉鎖するための蓋とを含む化粧ポットにして、
基部が、窪みを備え付ける首部を上に載せた容器を備え、
蓋が、閉鎖位置および開放位置を取るように構成され、爪を備え付ける少なくとも1つの連結部材をさらに備え、連結部材は、蓋が閉鎖位置にあり、ポットが閉鎖されている場合、爪が窪み内に係合される第1の位置を取り、蓋が開放位置にある場合、爪が、第1の位置に対して首部から離れており、窪みから脱係合される第2の位置を取るように構成される、化粧ポットであって、
蓋が、偏心ラジアル型複動スライドと、スライドに対して、第1の位置と第2の位置との間でスライドするように構成されたガイドスタッドと、を備え、連結部材は、ガイドスタッドがスライドに対して第1の位置にある場合、第1の位置を取り、連結部材は、ガイドスタッドがスライドに対して第2の位置にある場合、第2の位置を取ることを特徴とする、化粧ポットが提供される。
【0010】
スライドは開閉用のダブルレールである。それは、ガイドスタッドの移動のためのガイドを形成する経路をたどる。他の変形形態によれば、スライドは楕円形のボタンホールを形成する。または、さらに別の用語によれば、それは二重カムを形成し、すなわち、内部輪郭を有するカムと、内部輪郭を含むカムの中に入れ子にされる外部輪郭の両方であり、それらは例えば同じ形状を有する。
【0011】
したがって、スライドの一方の縁部は開くために有効であり、他方の縁部は閉じるために有効である。つまり、一方の縁部は、ガイドスタッドが爪を離して移動するように機能し、すなわち開放位置に移動することを可能にするが、ところが他方の縁部は、ガイドスタッドが爪を近づけるように、すなわち閉鎖位置に戻すように機能する。
【0012】
そのようなポットにより、低減されたトルクで基部上に蓋を連結し、および封止することが可能になる。摩擦は、ねじ山上の従来の連結よりもさらに小さい。
【0013】
円形のポットの場合、基部に対する蓋の任意の角度位置についてポットの閉鎖を達成することも可能である。
【0014】
さらに、そのようなポットは、蓋が基部にねじ込まれる従来のポットと同様に、すなわち、例えばポットを開くために反時計回り方向に回転させ、それを閉じるために時計回り方向に回転させることによって開閉移動を可能にする。
【0015】
そのようなポットはまた、例えば、連結部材を蓋支持体に連結し、連結部材を自動的に第1の位置に戻すように構成された連結戻り部材の存在をなくすことを可能にする。
【0016】
そのようなポットは、例えば、蓋が開放位置に配置される場合、蓋を自動的に閉鎖位置に戻すように構成された位置戻り部材の存在をなくすことを可能にする。
【0017】
より具体的には、そのようなポットによって、ユーザ自身が、必要に応じて、閉鎖位置または開放位置に蓋を配置することを選択する。
【0018】
スライドは、第1の端部および第2の端部を含むことができる。
【0019】
例示的な実施形態によれば、第1の端部または第2の端部の一方は、第1の端部または第2の端部の他方よりも、蓋の回転中心から離れている。
【0020】
スライドは、例えば、豆の形状である。
【0021】
例示的な実施形態によれば、蓋は、連結プレートと呼ばれる内側部分と、キャップと呼ばれる外側部分と、を含み、連結プレートおよびキャップは、互いに対して回転可能に取り付けられる。例えば、キャップが閉鎖位置に対して反時計回り方向に、連結プレートに対して回転される場合、蓋は開放位置を取る。逆に、例えば、キャップが開放位置に対して時計回り方向に、連結プレートに対して回転される場合、蓋は閉鎖位置を取る。
【0022】
有利な実施形態によれば、連結プレートおよびキャップの各々は、キャップに対して概ね心合わせされた中央スタッドを備える。スタッドの一方は雄型中央スタッドと呼ばれ、他方は雌型中央スタッドと呼ばれる。雌型中央スタッドは、例えば、円弧部分および平坦部分(平面部分とも呼ばれる)を含む輪郭壁から形成される。雄型中央スタッドは、例えば、浮き上りまたは立体形状の輪郭壁によって形成され、例えば、一方の部分が円弧を描く外側輪郭を有し、他方の2つの部分が概ね平面であり、互いに対して傾斜している外側輪郭を有する。雄型中央スタッドは、有利には、一旦キャップが連結プレートと共に組み立てられると、雄型中央スタッドが雌型中央スタッドの中に挿入され、雄型中央スタッドの円弧部分の外面が、雌型中央スタッドの円弧部分の内面に対して接線方向に接するような寸法を備える。同時に、そのとき雄型中央スタッドの2つの平面部分の一方が、雌型中央スタッドの平面部分に対して接線方向に接する。したがって、雄型中央スタッドの平面部分は、雌型中央スタッドの平面部分と協働して、蓋が開放位置にあるか、または閉鎖位置にあるかに応じて、連結プレートに対するキャップの回転について角度停止部を形成する。
【0023】
例示的な実施形態によれば、連結プレートは支持体を備え、連結部材が支持体上に取り付けられ、支持体に対して移動可能である。
【0024】
例示的な実施形態によれば、連結部材は、例えば爪を備え付けるフックがそこから延在する小プレートを備える。
【0025】
例えば、連結部材は、連結プレートの支持体に小プレートによって、すなわち小プレートを介して枢動可能に取り付けられる。
【0026】
例示的な実施形態によれば、小プレートが、連結プレートの支持体の上面に平行に配置され、枢動軸に平行な軸の周りに枢動するように構成され、キャップが連結プレートに対して枢動軸の周りに枢動するように構成されている。
【0027】
別の例示的な実施形態によれば、連結プレートが、連結プレートの支持体に対して第1の位置と第2の位置との間で並進して、連結部材を誘導するように構成された径方向の溝を含む。
【0028】
例示的な実施形態によれば、連結部材はガイドスタッドを備え、キャップはスライドを備える。
【0029】
別の例示的な実施形態によれば、連結部材はスライドを備え、キャップはガイドスタッドを備える。
【0030】
例示的な実施形態によれば、スライドは、少なくとも蓋が開放位置から閉鎖位置まで移動する場合に抵抗の増加する点を形成するように構成された弾性タブを備える。
【0031】
例示的な実施形態によれば、首部は、少なくとも蓋が閉鎖位置から開放位置まで移動する場合に角度停止部を形成する凹部を含み、凹部が首部のリム内に形成される。
【0032】
凹部は、例えば、リム内の切り欠きであり、次いでリムが局所的に低減された厚さを含むようにする。
【0033】
例示的な実施形態によれば、蓋は、それぞれが爪と、少なくとも3つのスライドと、3つの対応するガイドスタッドとを含む少なくとも3つの連結部材を備える。
【0034】
実施例の実施形態により、本発明は、添付の図面を参照して、限定するのではない例示的な実施例によって与えられる以下の詳細な説明を読めば、十分に理解され、その利点がより明確になるであろう。
【発明を実施するための形態】
【0036】
前述の図面に示される同一の部分は、同一の参照番号によって識別される。
【0037】
本説明は、主に円形の輪郭のポットを参照して提供されているが、四角形または任意の輪郭のポットについて、もちろん有効である。実際に、従来、化粧ポット1は、
図1から
図10のような丸い輪郭、または
図11および
図12に示されるような略四角形を有する。
【0038】
ポット1は、基部2と、ポット1を開閉することを可能にする蓋3とを備える。
【0039】
基部は、任意の適切な材料、特にガラスまたはプラスチック材料で形成される。その材料は、透明または不透明であってよい。
【0040】
図2および
図3に見えるように、基部2は、容器200と、容器200の上に載る首部201とを備える。
【0041】
図3に示すように、基部は、被覆クロージャ206を備え付けることができ、カップとも呼ばれる、取り付けられたタブ205を受けるように設けられることが可能であり、タブ205は、従来のポットの場合のように化粧品を収容する。したがって、カップおよびそのクロージャは、もちろん任意選択であり、化粧品は容器200内に直接収容されてもさしつかえない。
【0042】
首部は、容器200内(またはカップ内)に収容された製品の利用を可能にする開口部を画定する。首部および開口部の寸法は、基部の断面寸法の近傍にある。どのような場合でも、ポットの開口部は、一方の手の少なくとも1本の指の通過を可能にするのに十分に広く、すなわち、断面で約25ミリメートル以上の横断寸法を有する。
【0043】
この場合、首部201は、窪み202と、周辺リム204とを備え、その周辺リムの下に窪みが画定されている。
【0044】
より具体的には、この例では、首部は、首部201の全周に亘って連続的に延在する単一の窪み202のみを備える。さらに、ここでは、首部201の外周上に窪み202が形成されている。
【0045】
好ましくは、部材が首部に対して垂直に移動される場合には、リム204の上部が丸みを帯び、または斜めにされているので、傾斜面効果を生成する。
【0046】
したがって、ここでは首部201は任意のねじ山またはスクリュー傾斜面がないので、従来の首部と比較して高さがより低くなる。例えば、本発明による四角いポットは、高さが約95mmであり、首部が約6.3mmで、窪みが約3.5mm、深さが約1.5mmである。同じサイズの従来のポットについては、首部の高さは10.3mm程度であった。しかしながら、これらの値は指標としてのみ与えられる。
【0047】
任意選択で、首部は、角度停止部を備えることができる。これは、例えば、角度停止部が、例えば、縁部204の中に窪んだ凹部203によって形成されている場合である。凹部の位置で、首部201は、例えば、その高さに応じて均一の厚さを有する。ここでは、首部はこのタイプの単一の停止部のみを備えるが、もちろん複数の停止部を備えることができる。そのようなステップの機能および使用については後述する。
【0048】
主に
図3から
図8に示すように、蓋3は、連結プレート4と、プレート4に回転可能に取り付けられたキャップ5とを備える。
【0049】
キャップ5と連結プレート4との間の組立は、キャップ5の内部に連結プレート4を保持するサークリップなどの任意の適切な手段によって、または例えばキャップ5内に連結プレート4をスナップ係合することによって達成される。
【0050】
キャップ5および連結プレート4は協働して、使用中にポット1の容易な開放と確実な閉鎖を可能にする。
【0051】
蓋3はまた、連結プレート4の下に固定されたシール420を備える。平面シール420は、例えば圧縮可能であり、10分の数ミリメートルの厚さを有し、プレート4と基部2の首部201との間でその周囲に亘って圧縮されるように適合されている。平面シール420は、特にポリエチレン、SEBS、エラストマーまたは任意の他の同等の材料でできた、任意の適切な弾性的に圧縮可能な材料で形成される。連結プレートと首部との間には相対回転がほとんど、または全く存在しないので、平面シール420は破砕時に影響を受けず、またはほとんど影響を受けず、高い摩擦係数を有する比較的に付着力のある材料を選択することが可能である。
【0052】
そのような圧縮可能な平面シール420の代わりに、サスペンション上に取り付けられ、厚さの薄いシールで装飾された閉塞プレートが想定可能であり、例えば、仏国特許第2969127号明細書に記載されている。
【0053】
連結プレート4は、支持体400を備える。
【0054】
支持体400は、任意の適切な材料、特に金属から例えば機械加工によって形成され、またはプラスチックから例えば成形によって形成される。
【0055】
ポット1の外形がどのようなものであっても、支持体400は、キャップ5との回転を容易にするために、略円筒形の形状を有することができる。
【0056】
支持体400は、輪郭壁400aと、キャップ5に向くように配向されて設けられる上面401aと呼ばれる面、および上面401aに略平行であり、基部2に向くように配向されて設けられる下面401bと呼ばれる面を備える閉鎖プレート401とを備える。
【0057】
この場合、支持体400は、上面401aと同じ側上に、後述するキャップ5のための枢動を形成するように構成される雌型中央スタッド403と呼ばれる中央スタッド403を備える。
【0058】
雌型中央スタッド403は、上面401aに対して概ね心合わせされている。この場合、雌型中央スタッド403は中空であり、言い換えれば、上面401aに対して浮き上る壁によって形成されている。ここで、雌型中央スタッド403を画定する壁は、閉じた輪郭を形成し、次に、円弧を描く部分403aおよび平面部分403bを備える。
【0059】
支持体400は、上面401aと同じ側上に、後述するように、連結部材410が第1の位置と第2の位置との間を移動する場合、連結部材410が周りに枢動する回転の中心を形成するピン404をさらに備える。この場合、ピン404は、上面401aの周辺に配置されている。この場合、本発明の例示的な実施形態のポット1が3つの連結部材410を備えるので、したがって支持体400は3つのピン404を備える。
【0060】
最後に、ここで、支持体は割出しタブ405を備え、ここでも互いに直径方向に対向して配置された2つの割出しタブを備える。割出しタブ405は、ここでは支持体の輪郭壁400aの中に形成された切り欠きによって形成されている。したがって、割出しタブ405は、取付け縁部に対して対向する自由縁部を備え、取付け縁部によって支持体400に連結されている。自由縁部は、例えばビード405aを備える。したがって、ビード405aは、角度停止部、ここで基部の首部201の凹部203と協働するように構成される。したがって、プレート4の基部に対する回転は、特に、ポットを開閉するためにプレート4に対してキャップ5を枢動させる際に制限される。より具体的には、プレート4が基部2に対してスライドする場合、ビード405aは縁部204に沿ってスライドし、凹部203内の所定の位置に来るので、プレート4が基部2に対して枢動することを防止し、したがってプレート4に対するキャップ5の枢動を容易にする。したがって、ビード405aが凹部203から外れている限り、割出しタブ405は、曲がることによって弾性的に変形される。
【0061】
しかし、割出しタブまたはタブおよび凹部203は、任意選択である。
【0062】
基部2の蓋3を把持するために、連結プレート4は、少なくとも1つの連結部材410を備える。本発明の例示的な実施形態では、連結プレート4は、支持体400の周辺で、互いに等距離に、すなわちここでは120°ごとに配置された3つの同一の連結部材410を備える。それら連結部材410の製造および取付けを容易にするために、それらはさらに、ここでは枝406によって互いに結合され、雌型中央スタッド403の周りに配置されるように適合されたリング407に連結部材410のそれぞれを連結する。ただし、これらの枝は任意選択である。
【0063】
各連結部材410は、好ましくは、例えば金属で、またはプラスチック材料からの成形によって一体に形成される。ここでは、すべての連結部材410、枝406およびリング407を一体として一体に形成することも可能である。
【0064】
ここでは各連結部材410は、小プレート412と、爪411を備え付けるフック413とを備える。言い換えれば、フックは、その一方の端部によって小プレート412に連結され、前述の一方の端部に対して反対側の端部に爪411を備える。
【0065】
本発明の例示的な実施形態では、連結部材410が支持体400上に配置される場合、小プレート412は、上面401aと略平行に延在し、フックは、小プレート412に対して略直角に延在し、支持体400の輪郭壁400aの周りを通過し、次いで爪411が、輪郭壁400aの下に配置され、支持体400の中心に向かって配向されている。
【0066】
この場合、爪411は、支持体400の中心に向かって湾曲した別個のリムの形態を有する。さらに、ここで爪411は、首部201の円周と一致するように丸みを帯びた自由端を有し、自由端は首部201と協働するように設けられている。
【0067】
したがって、爪411は、ポット1が閉鎖される場合、リム204の下の窪み202の中に係合することによって、基部2の首部201を把持するように構成される。
【0068】
小プレート412は、対応する連結部材410と支持体400との間に枢動リンクを形成するために、支持体400のピン404と協働するように構成された穴408を備える。
【0069】
この本発明の例示的な実施形態では、小プレート412はスライド301を備える。
【0070】
スライド301は、ここでは小プレート412内の切欠きである。
【0071】
スライド301は、第1の端部301aおよび第2の端部301bを備える。
【0072】
この例示的な実施形態では、第1の端部301aは、第2の端部301bよりも蓋3の回転の中心からさらに離れている。言い換えれば、連結部材が支持体400上に取り付けられる場合、第1の端部は、第2の端部よりも支持体400の周辺に配置される。
【0073】
さらに、スライド301は、楕円形の湾曲した形状、すなわち、豆の形状を有する。
【0074】
さらに、この場合には、スライド301は、少なくとも蓋3が開放位置から閉鎖位置に移動する場合、抵抗の増加する点を形成するように構成された弾性タブ301cをさらに備える。弾性タブ301cは、スライドの内側縁部と外側縁部との間に配置され、スライド301の内側縁部の一方の側上に、すなわち外側縁部に対して蓋3の中心に向かって位置する縁部の一方の側上に配置される。弾性タブ301cは、自由端を備え、弾性タブ301cは、スライドの内側縁部に対して待機ブレードを形成する。自由端は、スライドの第1の端部301aの一方の側上にさらに配置され、この場合、第1の端部301aを部分的に形成し、言い換えれば、自由端と第2の端部301bとの間に位置する点で内側縁部に連結されている。
【0075】
さらに、弾性タブ301cは、以下に説明するように、自由端を備え、外側縁部に対して拡大部を形成し、スタッド302を受けるように構成された湾曲部分を任意選択で備える。
【0076】
したがって、このような弾性タブを備えるスライドは、例えば、
図7に示されるように、他のスライドよりも幅広く、長くなる可能性がある。
【0077】
この場合、3つのスライド301のうちの1つだけがそのような弾性タブを備え付けられる。しかし、より多くの、またはすべてのスライドがそのように提供され得る。タブは、任意の他の適切な形状を有することができる。それらは、任意選択である。
【0078】
本発明の例示的な実施形態では、キャップ5は本体500を含む。本体500は、上面501(例えば
図3に示される)、上面501の後部に底面503(例えば
図8に示される)、および輪郭壁502を備える。
【0079】
ここでは、上面501は外側面を構成し、例えばポット1が閉鎖される場合、使用者に見えるように設けられている。上面501は、例えばカスタマイズ可能であり、例えばニスの形態の装飾を施されるように構成される。図示されていない選択肢によれば、上面は、装飾を構成するために重ね合わされた1つまたは複数の追加的な透かし細工の層によって形成され、または例えば追加的な寄木細工の層によって形成される。上面は、プラスチック、木材、ガラスまたは他の材料から製造され得る。上面501は、例えば平面状またはドーム状である。
【0080】
輪郭壁502は、隣接した底面503から、好ましくは略直角に延在する。
【0081】
輪郭壁502は、有利には基部2の外側輪郭と同じ形状を有する外側輪郭面500aと、内側輪郭面503aとを含む。さらに、外側輪郭面500aは上面501の周辺に位置し、それは上面501の縁部に対して接線方向に接する。内側輪郭面503aは、少なくとも部分的には円形の形状を任意選択で有し、すなわち、少なくとも部分的に、支持体400の直径に少なくとも概ね等しい直径を有する円筒を形成して、キャップ5が連結プレート4に対して枢動することができるようにする。
【0082】
キャップ5は、雄型中央スタッド504と呼ばれる中央スタッド504を備える。
【0083】
雄型中央スタッド504は、底面503に対して概ね心合わせされている。
【0084】
ここでは、それは閉じた輪郭を形成する底面503に対して浮き上る壁によってここで形成されるが、固体形態であってよい。
【0085】
これは、この場合、円弧を描く部分504aと、互いに対して傾斜した2つの概ね平面部分504bおよび504cとを含む。
【0086】
雄型中央スタッド504は、さらに、一旦キャップ5が連結プレート4と組み立てられると、雄型中央スタッド504が雌型中央スタッド403の中に挿入され、雄型中央スタッド504の円弧部分504aの外面が、雌型中央スタッド403の円弧部分403aの内面に対して接線方向に接するような寸法を備える。同時に、2つの平面部分504bまたは504cの一方が、そのとき平面部分403bに対して接線方向に接する。平面部分504bおよび504cは、平面部分403bと協働して、蓋が開放位置または閉鎖位置にあるかどうかに応じて、キャップ5のプレート4に対する回転について角度停止部を形成する。
【0087】
3つの連結部材410があるので、キャップ5は、スタッド302、ここでは3つのスタッド302をさらに備える。
【0088】
スタッド302は、互いから等しい距離で、すなわちプレート4に対するキャップ5の回転の中心から約120°ごとに同じ距離で、底面503上に配置される。
【0089】
ここで、各スタッド302は、底面503から突出する円筒形フィンガの形態を有する。
【0090】
したがって、一旦キャップ5およびプレート4が一体に組み立てられると、各スタッド302が、スライド301の中に挿入され、スライド301の第1の端部301aと第2の端部301bとの間をスライド301に対してスライドすることができる。
【0091】
このようにして、閉鎖位置(例えば、
図9に示す)および開放位置(例えば、
図10に示す)という、蓋の2つの操作位置が画定される。
【0092】
蓋が閉鎖位置にある場合、各スタッド302は、スライド301の第1の端部301aに向かって配置され、そのとき連結部材410は、第1の位置、すなわち対応する爪411が中心に向かって移動された位置にあり、蓋が基部上にある場合、爪411が、リム204の下の窪み202の中に係合されるようにする。さらに、弾性タブ301cを備えるスライド301と協働するスタッド302は、そのスライドの外側縁部とタブ301cの自由端との間で保持され、保たれ、ここでは、タブ301cの自由端が弾性的に変形されて、スライドの外側縁部から離れて移動される。
【0093】
蓋が開放位置にある場合、各スタッド302はスライド301の第2の端部301bに向かって配置され、そのとき連結部材410は第2の位置、すなわち対応する爪411が第1の位置に対して中心から離れて移動される位置にあり、蓋が最初に基部上にある場合、爪411は窪み202から除かれ、リム204を通過することができ、それによって蓋3が基部2から分離されることができるようにする。
【0094】
例えば、基部上の蓋を考慮すると、キャップ5がプレート4に対して閉鎖位置から反時計回りの方向に回転されると、各スタッド302は、第1の端部301aから第2の端部301bに向かって、対応するスライド301に沿って移動して、その結果として、連結部材410がそのピン404の周りで、この場合は時計回りの方向に枢動し、したがって基部2の首部に対して爪411を離れて移動させ、すなわち次いで、爪が第1の位置から第2の位置へ移動する。この場合、各スタッド302は、そのときスライドを押す出すことによって、スライドの外側縁部と協働して、スライドを蓋の中心から離れて移動させる。
【0095】
キャップがプレートに対して回転される場合、プレートと基部との間で偶然にスライドが発生すると、そのときビード405aの1つが、凹部203内に配置されるようになるまで、リム204に沿ってスライドし、それによって爪が窪みから取り除かれない限り、プレートと基部との間の任意の相対的な回転を阻止する。
【0096】
蓋が基部上に配置された開放位置にあると、ポットを閉鎖するために、キャップ5がプレート4に対して時計回り方向に回転され、各スタッド302は、そのとき第2の端部301bから第1の端部301aに向かって対応するスライド301に沿って移動し、その結果として、連結部材410がそのピン404の周りに、この場合反時計回り方向に枢動し、基部の首部に向かって爪411の移動を誘発し、すなわち、爪411が第2の位置から第1の位置に戻って移動して、再び窪み202に係合するようにする。この場合、各スタッド302は、そのとき蓋の中心に向かってスライドを押し出すことによって、スライドの内側縁部と協働する。さらに、弾性タブ301cを備えるスライド301と協働するスタッド302が、そのスライドの第1の端部301aに到達すると、スタッド302は弾性タブの湾曲部分の中に落ち、それによってユーザに抵抗の増加した点を通過する感覚を与える。
【0097】
したがって、連結部材410の爪411は、第1の位置にある爪の自由端が、直径が基部のリム204の最大直径となる仮想円の内側に位置するように構成されるが、前記位置において、爪の自由端は仮想円の外側に位置付けられる。
【0098】
したがって、そのような蓋3は、少なくとも1つの周辺の窪み202を有する首部201を備える、化粧品を収容するために設けられた任意の基部2に容易に適合可能である。
【0099】
図11は、本発明の第2の例示的な実施形態によるポット1’を示す。
【0100】
前述の実施形態のものと同一の部品は、同一の参照符号によって示され、「プライム」記号によって記載され、したがって再度説明しない。
【0101】
実施例として、
図11のポットの首部201’はここでは四角形である。通常のポットとは対照的に、製品を利用できるようにするその開口部はここでは円形ではなく、基部の外側輪郭に非常に近い形状を有する。蓋に関しては、これは基部の形状と一致する外側形状を有する。他の非円形形状もまた可能である。
【0102】
さらに、首部201’には、凹部203と同じ種類の角度停止部がない。実際のところ、開口部の非円形性は、基部上の蓋の角度割出しを直接的に可能にする。
【0103】
他方で、首部201’は、首部201’の側面の概ね中央にそれぞれ位置する4つの窪み202’を備える。
【0104】
対応して、蓋3’は、
図12に示す4つの連結部材410’を備える。
【0105】
図12に示すように、スタッド302’およびスライド301’の配置が入れ替えられており、すなわちここでも4つのスライド301’が、ここではキャップ5’の本体500’の中に配置され、連結部材410’の上のスタッド302’は、キャップ5’に向かって突出してスライド301’と協働することができる。さらに、スライド301’は、キャップ5’の底面503’に対して突出する壁によってここで形成され、ここでは閉鎖された輪郭をたどる。ここでスライドは弾性タブを備えていないが、しかしそれらのうちの少なくとも1つは、例えばスライドの外側縁部と内側縁部との間に配置された弾性タブを含むことができる。
【0106】
したがって、中心から遠ざかるのではなく、各スライド301’の第1の端部301a’は、ここでは中央により接近している。言い換えれば、この例示的な実施形態例では、第2の端部301b’は、第1の端部301a’よりも蓋3’の回転の中心から遠くにあり、第2の端部は、第1の端部よりも本体500の周辺に配置されている。
【0107】
したがって、この例示的な実施形態では、キャップ5’をプレート4’に対して回転させることにより、連結部材410’を枢動させて、連結部材410を第1の位置と第2の位置との間で移動させること、したがって、窪み202’に対して爪411’の係合または脱係合を誘発する。
【0108】
しかしながら、この実施例では、閉鎖位置から開始してポットを開放するために、各スタッド302’はスライド301’の内側縁部と協働し、それによってスライド301’を押し出し、同時に蓋の中央から離し、一方、ポットを閉鎖するために、各スタッド302’はスライド301’の外側縁部と協働し、それによってスライド301’を蓋の中心に向かって戻す。
【0109】
さらに、例示として、プレート4’の中央スタッド403’はここでは雄型スタッドであり、キャップ5’の中央スタッド504’は雌型スタッドである。これらのスタッドはさらに、平面部分が全くない。もちろんこれは上記の実施形態(例えば、スタッドの入れ替えおよび/または平面部分の除去)に置き換えることができる。
【0110】
図13および14は、本発明の第3の例示的な実施形態を提示する。
【0111】
前述の実施形態のものと同一の部品は、「二重プライム」記号によって記載される同一の参照番号によって示されており、したがって再度説明しない。
【0112】
この第3の実施例では、連結部材410’’がプレート4’’に対して並進運動するように取り付けられている。
【0113】
この実施形態は、上記の実施形態と同様に、例えば
図11および
図12と同様のキャップ5’、ならびに、場合によっては
図11および
図2と同様であることができる基部2’と協働するように構成されている、4つの連結部材410’’を備える。
【0114】
この場合、プレートに対するキャップの閉鎖位置から始まる反時計回り方向の回転は、爪411’’が離れて移動するように駆動する連結部材410’’の並進を誘発し、プレートに対するキャップの開放位置から始まる時計回り方向の回転は、爪411’’がより近づくように駆動する連結部材410’’の反対方向への並進を誘発する。
【0115】
説明された様々な構造の実施形態において、開放位置から閉鎖位置への移動、および反対の移動は、ねじ付き蓋を備える従来のポットよりも小さいトルクによって実施されることに留意されたい。これについて第1の理由は、基部の首部に対するシールのスライドがない、またはほとんどないことである。第2の理由は、閉鎖および開放のための機械的な力が蓋の中心に向かってもたらされることである。このため、ユーザが蓋を閉じ、または開けるために蓋に加えなければならない締め付けまたは緩めるトルクは、力が蓋の周辺に向かって集中するねじ付きポットの場合よりも小さい。
【0116】
当然のことながら、本発明は、前述の説明および添付の図面のいずれにも限定されず、当業者の能力の範囲内の任意の変形形態を包含する。