特許第6696787号(P6696787)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6696787教師データの作成方法および地盤評価方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6696787
(24)【登録日】2020年4月27日
(45)【発行日】2020年5月20日
(54)【発明の名称】教師データの作成方法および地盤評価方法
(51)【国際特許分類】
   E02D 1/02 20060101AFI20200511BHJP
   E21B 47/00 20120101ALI20200511BHJP
【FI】
   E02D1/02
   E21B47/00
【請求項の数】3
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2016-23730(P2016-23730)
(22)【出願日】2016年2月10日
(65)【公開番号】特開2017-141598(P2017-141598A)
(43)【公開日】2017年8月17日
【審査請求日】2019年1月30日
(73)【特許権者】
【識別番号】000206211
【氏名又は名称】大成建設株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001807
【氏名又は名称】特許業務法人磯野国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】近藤 高弘
(72)【発明者】
【氏名】片山 三郎
(72)【発明者】
【氏名】山上 順民
【審査官】 富士 春奈
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−159926(JP,A)
【文献】 特開2004−209084(JP,A)
【文献】 特開2011−038257(JP,A)
【文献】 特開2015−028244(JP,A)
【文献】 特開2002−133391(JP,A)
【文献】 特開平07−208060(JP,A)
【文献】 特開2000−019261(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2013/0080060(US,A1)
【文献】 特開2008−111289(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E02D1/00−3/115
E21B1/00−49/10
G01N17/00−19/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
打撃削孔時の地質の判定に使用する教師データの作成方法であって、
地盤に対する打撃削孔時に打撃型削孔機械の作業状態に相関する物理量の削孔深度歴データを取得する削孔深度歴データ取得作業と、
前記削孔深度歴データを掘削深度毎にスペクトル解析して複数の周波数スペクトルを作成する周波数スペクトル作成作業と、
前記各周波数スペクトルについて、前記打撃型削孔機械の基本周波数および前記基本周波数のN倍の高調波成分を除く領域で定量化スペクトルを作成する定量化スペクトル作成作業と、
複数の前記定量化スペクトルを平均化して一次処理教師データを作成する一次処理教師データ作成作業と、
前記一次処理教師データの最大値を一定値に変換して二次処理教師データを作成する二次処理教師データ作成作業と、
前記二次処理教師データのノイズ成分を除外して三次処理教師データを作成する三次処理教師データ作成作業と、を備えることを特徴とする、教師データの作成方法。
【請求項2】
前記三次処理教師データ作成作業において、100を超える定量化スペクトルおよび0以上5未満の定量化スペクトルを0に置き換え、5以上10未満の定量化スペクトルを5に置き換えることを特徴とする、請求項1に記載の教師データの作成方法。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の教師データの作成方法により取得した地層毎の教師データを利用して、削孔中の地層を判定する地盤評価方法であって、
地盤掘削に打撃型削孔機械の作動状態に相関する物理量の削孔深度歴データを取得するデータ取得ステップと、
前記削孔深度歴データおよび前記地層毎の教師データを式1に代入することにより、各地層の削孔深度毎の相関係数を算出する相関係数演算ステップと、
削孔深度毎の前記相関係数について平均処理を行い、削孔深度毎の移動平均値を算出する平均処理ステップと、
削孔深度に対する移動平均値の最大値を選択する最大値選択ステップと、
前記最大値のうち、設定された閾値を超えるものを判定相関値として選択する判定相関値選択ステップと、
前記判定相関値に対応する地層を当該削孔深度に対応する地層と判定する地盤判定ステップと、を備えていることを特徴とする、地盤評価方法。
【数1】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、打撃削孔による地層判定に使用する教師データの作成方法およびこの教師データを利用した地盤評価方法に関する。
【背景技術】
【0002】
トンネルの施工では、計画や設計の段階において、地表踏査や地表面からの弾性波探査などの地盤調査を実施することで、事前に地山状況の予測を行っているが、地表面からの事前調査により、線状構造物であるトンネルの全長にわたって地山の状態を完全に把握することは困難であった。
そのため、施工段階で地山状況の観察や計測を実施し、事前の設計や施工法を適宜修正しながら、施工の安全性や経済性を確保する方法(いわゆる情報化施工)が標準的に行われている。
【0003】
施工中に地山状況を把握するための方法としては、先進削孔の削孔時の負荷抵抗(削孔フィード圧の変化やノミ下がり速度の変化等)の測定結果に基づいて、地質を判定する手法がある。この方法は、負荷抵抗の測定値を破壊エネルギー量に換算することで、間接的に地質判定を行っていた。より信頼性の高い地質判定を行うためには、従来の負荷抵抗を利用した地質判定方法に加えて、他の方法による判定結果を併用することが望ましい。
【0004】
本出願人は、特許文献1や特許文献2に示すように、オーガ系削孔機の作動状態に相関する物理量(例えば、音、加速度、トルク、電流、圧力等)のデータを取得し、このデータを解析して掘削機が目標地盤に到達したか否かを判断する地盤評価方法を開発した。この地盤評価方法は、掘削時の波形解析結果と教師データとを比較することにより、数値的に地盤の評価を行うものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第5249874号公報
【特許文献2】特許第5635020号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
オーガ系削孔における教師データ作成は、既知の地層の削孔データを平均化し、段階的にノイズ分を処理することが可能である。一方、打撃削孔では、大きな打撃力を岩盤に伝えて粉砕破壊を行うことで削孔するため、同一層の同一深度における削孔であっても、打撃強度にバラツキが大きくなる傾向にある。そのため、同一の地質であってもスペクトルの強度が異なる結果となり、有効に平均化することができない場合がある。
そのため、本発明は、打撃削孔において地質の判定に適した周波数帯域の教師データを得ることを可能とした教師データの作成方法とこの教師データを利用した地盤評価方法を提案することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
このような課題を解決する本発明の教師データの作成方法は、打撃削孔時の地質の判定に使用する教師データの作成方法であって、地盤に対する打撃削孔時に打撃型削孔機械の作業状態に相関する物理量の削孔深度歴データを取得する削孔深度歴データ取得作業と、前記削孔深度歴データを掘削深度毎にスペクトル解析して複数の周波数スペクトルを作成する周波数スペクトル作成作業と、前記各周波数スペクトルについて、前記打撃型削孔機械の基本周波数および前記基本周波数のN倍の高調波成分を除く領域で定量化スペクトルを作成する定量化スペクトル作成作業と、複数の前記定量化スペクトルを平均化して一次処理教師データを作成する一次処理教師データ作成作業と、前記一次処理教師データの最大値を一定値に変換して二次処理教師データを作成する二次処理教師データ作成作業と、前記二次処理教師データのノイズ成分を除外して三次処理教師データを作成する三次処理教師データ作成作業とを備えることを特徴としている。
【0008】
かかる教師データの作成方法によれば、打撃削孔時の削孔振動波形を計測し、地盤の評価に必要な周波数域とその他の雑音域とを明確に区別した正確な教師データを作成することが可能となるので、地盤評価方法の評価精度を向上させることが可能となる。
前記三次処理教師データ作成作業では、100を超える定量化スペクトルおよび0以上5未満の定量化スペクトルを0に置き換え、5以上10未満の定量化スペクトルを5に置き換えることでノイズ成分を除外することができる。
【0009】
また、本発明の地盤評価方法は、前記教師データの作成方法により取得した地層毎の教師データを利用して、削孔中の地層を判定する地盤評価方法であって、地盤掘削に打撃型削孔機械の作動状態に相関する物理量の削孔深度歴データを取得するデータ取得ステップと、前記削孔深度歴データおよび前記地層毎の教師データを式1に代入することにより、各地層の削孔深度毎の相関係数を算出する相関係数演算ステップと、削孔深度毎の前記相関係数について平均処理を行い、削孔深度毎の移動平均値を算出する平均処理ステップと、削孔深度に対する移動平均値の最大値を選択する最大値選択ステップと、前記最大値のうち、設定された閾値を超えるものを判定相関値として選択する判定相関値選択ステップと、前記判定相関値に対応する地層を当該削孔深度に対応する地層と判定する地盤判定ステップとを備えていることを特徴としている。
【0010】
【数1】
【0011】
かかる地盤評価方法によれば、教師データと比較評価することで、実削孔時に削孔中の地層(岩盤)をリアルタイムで把握することができる。また、相関係数を移動平均処理して平滑化することでバラツキをなくすので、高精度に評価することができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明の教師データの作成方法によれば、打撃削孔において地質の判定に適した周波数帯域の教師データを得ることを可能となる。また、本発明に地盤評価方法によれば、高精度に削孔中の地層を判定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本実施形態に係る地盤評価装置を示す模式図である。
図2】本実施形態に係る教師データの作成方法を示すフローチャートである。
図3】(a)は周波数スペクトルを示すグラフ、(b)は(a)の定量化スペクトルを示すグラフである。
図4】(a)は周波数スペクトルを示すグラフ、(b)は(a)の定量化スペクトルを示すグラフである。
図5】三次処理教師データを示すグラフである。
図6】本実施形態の地盤評価方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本実施形態では、図1に示すように、打撃型削孔機械(以下、単に「削孔機」という)Mにより岩盤を粉砕・削孔する場合において、削孔データとの相関比較によって地層判定をする場合に適した教師データの作成方法について説明する。
削孔機Mには、振動加速度計(データ取得部)2と、コンピュータ3とを備えた地層評価装置1が接続されている。
【0015】
振動加速度計2は、削孔機MのガイドセルM1に取り付けられていて、岩盤削孔に伴って、ロッドM2に発生する振動(加速度)を計測する装置である。なお、振動加速度計2の設置個所は限定されない。
コンピュータ3は、データ解析部4と、出力部5とを備えている。データ解析部4は、振動加速度計2が取得した振動(加速度)データをコンバータ(A/D変換器)6を介して入手し、解析するものである。出力部5は、データ解析部4から出力された情報を出力するものであり、本実施形態では、モニターである。
なお、地盤評価装置1のデータ解析部4には、予め教師データが記憶されている。
【0016】
教師データは、トンネルを施工する地盤(目標地盤)と同等の地盤に対する物理量(本実施形態では加速度)の削孔深度歴データを処理(平均化やその他の処理)し、教師データとして解析したものである。すなわち、教師データは、地盤(岩盤)に対して前もって削孔機Mによる掘削を行って、削孔機Mの作動状態に相関する物理量の削孔深度歴データをデータ取得部で取得し、取得した削孔深度歴データについてスペクトル解析を行うことで得ることができる。教師データのスペクトル解析は、FFT(高速フーリエ変換)、MEM(最大エントロピー法)その他のスペクトル解析により行えばよい。
【0017】
以下、教師データの作成方法について、詳細に説明する。
教師データの作成方法は、図2に示すように、削孔深度歴データ取得作業S11と、周波数スペクトル作成作業S12と、定量化スペクトル作成作業S13と、一次処理教師データ作成作業S14と、二次処理教師データ作成作業S15と、三次処理教師データ作成作業S16とを備えている。
【0018】
削孔深度歴データ取得作業S11では、トンネルを施工する地盤(目標地盤)と同等の地盤に対する岩盤削孔時(打撃削孔時)における上記物理量(加速度)の削孔深度歴データ(削孔機の作動状態に相関する物理量の削孔深度歴データ)を取得する。
加速度は、ガイドセルに設置された振動加速度計2により計測する。振動加速度計2により計測された物理量の削孔深度歴データは、コンバータ6および入力インターフェースを介してデータ解析部4に入力され、データ記憶手段に記憶される。
【0019】
周波数スペクトル作成作業S12では、削孔深度歴データを掘削深度(所定時間Δt)毎にスペクトル解析して複数の周波数スペクトルを作成する(図3の(a)および図4の(a)参照)。なお、本実施形態では所定時間Δt=1(秒)とするが、所定時間Δtは、1秒に限定されるものではない。
定量化スペクトル作成作業S13では、前記各周波数スペクトルについて、打撃型削孔機械の基本周波数および基本周波数のN倍の高調波成分を除く領域で定量化スペクトルを作成する(図3の(b)および図4の(b)参照)。
【0020】
一次処理教師データ作成作業S14では、複数の定量化スペクトルを平均化して一次処理教師データを作成する。
定量化されたスペクトルであれば、同一層のスペクトルを平均化しても大きな影響がない。
二次処理教師データ作成作業S15では、一次処理教師データの最大値を一定値に変換して二次処理教師データを作成する。
【0021】
三次処理教師データ作成作業S16では、二次処理教師データのノイズ成分を除外して三次処理教師データを作成する(図5参照)。
二次処理教師データには、微小ではあるが、広帯域に数値が分布している。そのため、スペクトルの特徴を収集することを目的として、ノイズ分と信号分とを分離する。
ノイズ成分の除外は、100を超える定量化スペクトルおよび0以上5未満の定量化スペクトルを0に置き換え、5以上10未満の定量化スペクトルを5に置き換えることにより行う。
三次処理教師データを作成したら、この三次処理教師データを地盤評価方法において利用する教師データとしてデータ解析部4に保存しておく。
【0022】
次に、教師データを利用した地盤評価方法について説明する。
本実施形態では、第一層〜第四層までの異なる4つの地質の層を含む地層を削孔する場合について説明する。
本実施形態の地盤評価方法は、図6に示すように、データ取得ステップS21と、スペクトル解析ステップS22と、地盤検知ステップS23と、相関係数演算ステップS24と、平均処理ステップS25と、最大値選択ステップS26と、判定相関値選択ステップS27と、地盤判定ステップS28とを備えている。
【0023】
データ取得ステップS21では、削孔機Mによる地盤掘削時の振動の削孔深度歴データ(削孔機Mの作動状態に相関する物理量の削孔深度歴データ)を、振動加速度計2により取得して、データ解析部4に記憶する。
スペクトル解析ステップS22では、データ解析部4に記憶された本掘削時の削孔深度歴データに対してスペクトル解析を行い、周波数領域の関数である掘削時周波数スペクトルを演算する。算出した掘削時周波数スペクトルは、データ解析部4に記憶する。
地盤検知ステップS23では、スペクトル解析ステップS22により算出された掘削時周波数スペクトルをモニター上において確認し、予め記憶された教師データとの差異を検知する。なお、地盤検知ステップS23は、必要に応じて行えばよく、省略してもよい。また、掘削時周波数スペクトルと教師データとの差異の検知は、機械的に行ってもよい。
相関係数演算ステップS24では、式1を利用して相関係数を算出する。相関係数の算出には、地盤掘削時に取得した削孔深度歴データと、データ解析部4に記憶されている教師データとを利用する。算出した相関係数は、削孔深度毎にデータ解析部4に記憶する。相関係数の算出に使用する教師データは、データ解析部4に予め記憶されている物を使用する。
【0024】
【数2】
【0025】
平均処理ステップS25では、削孔深度毎の相関係数について、移動平均処理を行う。こうすることで、瞬時の状況を測定した結果(相関係数)のバラツキを、平均処理することで平滑化する。
本実施形態では、過去5回分の各々の相関係数を移動平均した値を採用する。なお、移動平均するのに使用する相関係数の数は限定されない。算出した移動平均値は、データ解析部4に記憶する。
表1に相関係数および移動平均値のデータの一例を示す。
【0026】
【表1】
【0027】
最大値選択ステップS26では、平均処理ステップS25において算出した、削孔深度に対する移動平均値の最大値(以下、「最大評価値」という)を選択する。表1に示すように、削孔深度0.118〜0.134mおよび0.173〜0.181mでは第一層の移動平均値が最大となり、削孔深度0.142〜0.165mでは第二層の移動平均値が最大になった。
判定相関値選択ステップS27では、閾値を設定し、この閾値を超える最大評価値(判定相関値)を選択する。本実施形態では、閾値を0.5に設定する。表1に示すように、0.5を超える最大評価値(判定相関値)は、第二層の削孔深度0.150mと0.157mおよび第一層の削孔深度0.173mと0.181mであった。一方、削孔深度0.118〜0.142mおよび0.165mでは、最大評価値が閾値を超えないため、判定相関値がないことになる(表1において「NG」と表示)。
地盤判定ステップS28では、判定相関値選択ステップS27において選択された判定相関値に対応する地層を削孔深度に対応する地層と判定する。すなわち、削孔深度0.150〜0.157mの範囲内の地層は第二層、削孔深度0.173〜0.181mの範囲内の地層は第一層と認定する。一方、最大評価値が閾値を超えていない区間(削孔深度)は、教師データが存在しないと認定する(表1において「N」と表示)。
地盤判定ステップS28による判定結果は、出力部5(モニター)に出力する。作業員は、モニターを確認することで、削孔中の地層(岩盤)をリアルタイムに把握することができる。
【0028】
以上、本実施形態の教師データの作成方法によれば、打撃削孔時の削孔振動波形を計測し、地盤の評価に必要な周波数域とその他の雑音域とを明確に区別した正確な教師データを作成することが可能となるので、地盤評価方法の評価精度を向上させることが可能となる。
また、100を超える定量化スペクトルおよび0以上5未満の定量化スペクトルを0に置き換え、5以上10未満の定量化スペクトルを5に置き換えることで、ノイズ成分を適切に除外しているため、判定精度が高い。すなわち、最大スペクトル値を定量化していることで、同一層におけるスペクトル強さを一定に揃えているため、判定精度が高い。
また、本実施形態に地盤評価方法によれば、教師データと比較評価することで、実削孔時に削孔中の層をリアルタイムで把握することができる。また、抽出する教師スペクトルを適切に選択することで、相関のある結果を導くことが可能となる。
また、教師データを利用して、数値的に地層を判断することができるため、作業員の個人差などによる誤差が生じることなく、一定の精度を確保することが可能となる。
【0029】
以上、本発明の実施形態について説明した。しかし、本発明は、前述の実施形態に限られず、前記の各構成要素については、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変更が可能である。
【符号の説明】
【0030】
S11 削孔深度歴データ取得作業
S12 周波数スペクトル作成作業
S13 定量化スペクトル作成作業
S14 一次処理教師データ作成作業
S15 二次処理教師データ作成作業
S16 三次処理教師データ作成作業
S21 データ取得ステップ
S22 スペクトル解析ステップ
S23 地盤検知ステップ
S24 相関係数演算ステップ
S25 平均処理ステップ
S26 最大値選択ステップ
S27 判定相関値選択ステップ
S28 地盤判定ステップ
図1
図2
図3
図4
図5
図6