(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。
図3はパチンコ遊技機1の正面図である。パチンコ遊技機1は、遊技者によるハンドル2の操作に応じてパチンコ玉を盤面3(遊技領域)に発射する。盤面3に発射されたパチンコ玉が複数設けられている図示しない入賞口に入賞すると、入賞した入賞口に対応する数のパチンコ玉が払い出しされる(遊技者へ付与される)。
【0009】
盤面3の中央には液晶表示装置4(図柄表示手段)が設けられており、発射されたパチンコ玉が液晶表示装置4の下方に設けられている始動口5(入賞部)に入賞すると、後述する抽選が行われ、液晶表示装置4に表示されている図柄(特図)が変動し、図柄変動が終了する。液晶表示装置4において所定時間の変動後に停止した図柄(図柄表示手段にて予め定められた変動時間に亘って図柄を変動表示した場合に停止表示する抽選手段の抽選結果に対応した図柄)が大当たり当選の場合には大当たりが発生し、大入賞口6が所定の終了条件が成立するまで開閉し、パチンコ玉が大入賞口6に入賞すると所定数のパチンコ玉が払い出される。大当たり1回の出玉(差玉)は約1500である。尚、本実施形態では、液晶表示装置4には1〜9の数字が3列に表示され、基本的には、その3列に同じ数字が停止表示されたときに大当たりが発生する。
【0010】
パチンコ遊技機1の場合、上記した抽選の起因となる所謂保留玉の上限は4個であり、図柄変動中に始動口5にパチンコ玉が再度入賞した場合は最大上限まで保留し、図柄変動終了後に順次保留した図柄変動を実行する。このとき、液晶表示装置4下部の特図保留表示部7に保留玉数を表示する。また、盤面3の図示右方には、例えばLEDなどで構成され、始動口5への入賞に応じて実行される抽選の結果を示す特図表示部8が設けられている。
【0011】
盤面3の図示左方には、ゲート9や、例えばLEDで構成された普図表示部10及び普図保留表示部11が設けられている。盤面3に発射されたパチンコ玉がゲート9を通過すると、始動口5に対応して設けられている電チュー12を開放するか否かの普図抽選が実行され、その抽選結果が普図表示部10に表示される。この電チュー12は、開放状態では始動口5へのパチンコ玉の流入を促す一方、閉鎖状態では始動口5へのパチンコ玉の流入を阻害する。また、上記した普図抽選に対する所謂保留玉の上限は2個であり、普図抽選中にゲート9をパチンコ玉が再度通過した場合は最大上限まで保留し、普図抽選の終了後に順次保留した普図抽選を実行する。このとき、普図保留表示部11に普図保留玉数を表示する。また、パチンコ遊技機1には、各種の演出を実行するための装飾ランプ13及びスピーカ14が設けられている。
【0012】
図1は、パチンコ遊技機1の電気的構成を示す機能ブロック図である。パチンコ遊技機1の主制御回路15(抽選手段、遊技状態発生手段)は、CPU15a、ROM15b、RAM15c、信号を送受信するためのインターフェースからなるI/O15dなどを備えたマイクロコンピュータにより構成され、電源回路16から電源が供給される。主制御回路15は、ゲート通過検出器17、始動入賞検出器18、大入賞検出器19などから入力される信号に基づいて、パチンコ遊技機1全体を制御している。遊技者がハンドル2を操作すると、その操作情報が入力された発射制御回路20によって発射装置21が駆動され、盤面3にパチンコ玉が発射される。
【0013】
盤面3に発射されたパチンコ玉が盤面3を流下する際にゲート9を通過することがある。このとき、ゲート通過検出器17は、ゲート9を通過するパチンコ玉を検出し、パチンコ玉がゲート9を通過する毎に信号を主制御回路15に出力する。主制御回路15は、ゲート通過検出器17から信号を受信すると、乱数発生部22で発生した乱数の1つを乱数抽出部23で抽出することにより普図抽選を実行する。この普図抽選において普図当選になると、電チューソレノイド24が駆動され、電チュー12が開放する。また、パチンコ玉のゲート9の通過に応じて、普図表示部10や普図保留表示部11のLEDを点灯或いは消灯させる。
【0014】
普図抽選では、パチンコ遊技機1の遊技状態によって当選確率などが変化する。遊技状態としては、パチンコ遊技機1には後述する通常状態や時短状態などが設定されている。通常大当たり状態の後の時短状態は50回転である。普図当選となる確率である普図当選確率は、通常状態では1/30、時短状態では1/1に設定されている。普図抽選に要する時間即ち普図表示部10において変動表示が行われる普図変動時間は、通常状態では30秒、時短状態では1秒に設定されている。そして、普図抽選において普図当選となった場合には、電チュー12は、通常状態では0.2秒、時短状態では1.5秒×3回の間開放される。つまり、時短状態では、電チュー12の開放時間が長く、その回数も増えるため、始動口5への入賞が通常状態よりも促されることになる。
【0015】
また、盤面3に発射されたパチンコ玉が盤面3を流下する際に始動口5に入賞することがある。このとき、始動入賞検出器18は、始動口5に入賞したパチンコ玉を検出し、パチンコ玉が入賞する毎に信号を主制御回路15に出力する。主制御回路15は、始動入賞検出器18から信号を受信すると、乱数発生部22で発生した乱数の1つを乱数抽出部23で抽出することにより特図抽選を実行する。尚、本実施形態では特図抽選と上記した普図抽選とで同じ乱数発生部22及び乱数抽出部23を共用しているが、それぞれ別の乱数発生部22及び乱数抽出部23を設ける構成としてもよい。
【0016】
主制御回路15は、特図抽選を実行した後、液晶表示装置4に表示されている図柄の変動を開始する。この特図抽選には特別遊技状態である小当たり、大当たり、及びハズレの何れかの抽選結果が設定されている。小当たり又は大当たりになると、大入賞ソレノイド25が駆動され、大入賞口6の開放状態と閉鎖状態との切替制御が実行される。大入賞口6は、小当たりでは1ラウンド(1R)、大当たりでは15ラウンド(15R)の間、開放状態と閉鎖状態とが切り替えられる。1Rは10個入賞又は30秒経過で終了する。
【0017】
通常状態及び時短状態において特図抽選で小当たりとなる小当たり当選確率は1/100、大当たりとなる大当たり当選確率は通常状態及び時短状態では1/300、後述する確変状態では1/60に設定されている。また、大当たり時に所謂確変となる確変割合は50%(0〜9の図柄のうち、奇数図柄が確変大当たり状態の発生に対応)に設定されている。主制御回路15は、特図抽選の結果に応じて、特図表示部8のLEDを点灯或いは消灯させることにより、特図抽選の結果を表示する。
【0018】
また、主制御回路15は、上記したようにパチンコ玉がいずれかの入賞口に入賞すると、副制御回路26や表示制御回路27(図柄表示手段)を制御することにより液晶表示装置4に各種の演出を表示するとともに、払出制御回路28に対し払出装置29からのパチンコ玉の払出を指示することで遊技者にパチンコ玉が払い出される。具体的には、パチンコ玉が始動口5に入賞した場合には3個の玉が払い出され、大入賞口6に入賞した場合には15個のパチンコ玉が払い出される。
【0019】
主制御回路15は、遊技者による遊技の進行に応じて、信号出力部30から、盤面3に発射されたパチンコ玉の数であるアウトを特定可能なアウト信号(パルス出力)、遊技者に付与したパチンコ玉の数であるセーフを特定可能なセーフ信号(パルス出力)、始動口5への入賞に伴って発生する図柄の変動表示の開始(スタート)を特定可能なスタート信号(パルス信号)、大当たりを特定可能な大当たり信号(ハイ、ローのレベル出力)、確変状態を特定可能な確変信号(ハイ、ローのレベル出力)、ラウンド中であることを特定可能なラウンド信号(大入賞口6の開放中にハイ、ローのレベル出力)などの遊技信号を出力する。
【0020】
本実施形態では、
図3に示すように、液晶表示装置4と一体に特別演出装置31が設けられており、液晶表示装置4の前面には、特別演出装置31により閉鎖された演出空間部32が形成されている。特別演出装置31は、液晶表示装置4にリーチ図柄が表示されている場合に、後述するように大当たりの期待度を玉の色により示唆する特別演出を実行する。上皿33の上面には演出ボタン34(操作手段)が設けられており、遊技者が演出ボタン34を操作することで特別演出が実行される。
【0021】
特別演出装置31について
図4から
図7を参照して説明する。
図4は特別演出装置31の玉が通過する経路を一部破断にして示す斜視図、
図5は特別演出装置31の正面図、
図6及び
図7は特別演出装置31を異なる位置で断面にして示す側面図である。尚、
図4には後述する演出用の玉が通過する経路を矢印で示している。
【0022】
特別演出装置31は、
図4に示す演出用役物35、玉回収部36、玉リフト部37、第1裏側保持部38及び第2裏側保持部39から構成されている。演出用役物35は、
図5に示すように演出空間部32の上面を閉鎖するように設けられている。演出用役物35は、外形が環状の玉通路部40に支持されることで当該玉通路部40を中心として旋回可能に設けられており、図示しないモータの駆動に応じて実線で示すように演出用役物35が液晶表示装置4の前方を遮蔽していない通常位置と、二点鎖線で示すように液晶表示装置4の前方を斜めに遮蔽する演出実行位置との間で移動(旋回)可能となっている。
【0023】
演出用役物35は、
図2に示すように、貯留部41(貯留手段)と加熱部42(温度変化手段)とを備えて構成されている。貯留部41は、
図5に示すように、演出用役物35の中間部に設けられており、演出用役物35を支持する玉通路部40と連通している。演出用役物35は透明部材で形成されており、貯留部41を視認可能となっている。加熱部42は玉通路部40に対応して設けられており(
図5では省略)、玉通路部40を介して加熱した空気を貯留部41に送風する。
【0024】
演出用役物35において貯留部41から前端部となる部位には貯留部41よりも断面積が小となる玉放出路43が形成されており、その入口に爪部44が設けられている。この爪部44は玉の通過を阻止するために設けられており、その爪部44が演出用の玉45(
図5参照)の通過を阻止することで当該玉45が貯留部41にて貯留されるようになっている。爪部44は、
図5に示すように玉放出路43に突出した位置から玉放出路43から退出した位置に弾性的に移動可能となっている。
【0025】
貯留部41には図示しない小型の電磁ソレノイドを用いた発射手段が設けられており、演出用役物35が演出実行位置に位置している状態で玉発射手段を駆動することで貯留部41に貯留された玉45が爪部44の抵抗力に抗して玉放出路43から演出空間部32に発射される。尚、貯留部41には玉45の有無を検出する図示しないセンサが設けられており、貯留部41に玉45が有るか否かを判定可能となっている。
【0026】
玉回収部36は演出空間部32の底面を閉鎖するように設けられている。この玉回収部36の上面は湾曲形成されており、その中央に回収口46が形成されている。演出用役物35から演出空間部32に発射された玉45は、回収口46に落下して内部通路を経由して背面側に放出される。
【0027】
玉回収部36の背面には
図6に示すように玉通路47が設けられており、玉回収部36の背面から排出された玉45は玉通路47を経由して玉リフト部37に案内される。尚、玉通路47は玉45の通過方向に僅かに傾斜しており、玉45が傾斜方向に向かって自然に転動するようになっている。以下で説明する玉の経路も同様である。
【0028】
玉リフト部37は、
図7に示すように垂直方向を指向して設けられて背面側が開放した玉通路48と、当該玉通路48の背面側に沿って設けられたリニアモータ49と、このリニアモータ49の移動子50に固定されて玉通路48内を上下動する腕部51とから構成されている。玉通路47を通過した玉45は、玉通路48の最下端において腕部51に支持されるようになっており、腕部51が玉通路48を上昇することで当該玉通路48の最上端に位置した状態で腕部51の傾斜により玉通路52に排出される。
【0029】
第1裏側保持部38及び第2裏側保持部39は、
図4に示すように玉通路52の下方において当該玉通路52に沿って設けられている。この場合、第1裏側保持部38と第2裏側保持部39とでは、第1裏側保持部38の方が玉通路52の下流側に存在している。第1裏側保持部38は後述するように所定温度以上で赤色に変化する玉45を保持し、第2裏側保持部39は所定温度以上で青色に変化する玉45を保持する。
【0030】
第2裏側保持部39の上方となる部位には図示しない電磁ソレノイドにより開閉する上弁53が設けられており、上弁53の閉鎖状態で玉通路52を通過する玉45が第1裏側保持部38に落下し、上弁53の開放状態で玉通路52を通過する玉45が第2裏側保持部39に落下する。具体的には、上弁53が閉鎖状態である場合には、第2裏側保持部39を上から覆うように上弁53が位置し、上弁53を通路にして玉が第1裏側保持部38に到達する。一方、上弁53が開放状態である場合には、第1裏側保持部38に到達する通路を上弁53が塞ぐと共に、第2裏側保持部39の上側を開放するため、到達した玉が第2裏側保持部39に落下する。
【0031】
第1裏側保持部38及び第2裏側保持部39の底面には図示しない電磁ソレノイドにより開閉する第1下弁54及び第2下弁55がそれぞれ設けられており、第1下弁54の開放状態で第1裏側保持部38に保持されている玉45が落下し、第2下弁55の開放状態で第2裏側保持部39に保持されている玉45が落下する。
【0032】
第1裏側保持部38及び第2裏側保持部39の下方にはこれらの裏側保持部38,39に沿った玉通路56が設けられており、第1裏側保持部38及び第2裏側保持部39から落下した玉45が玉通路56に落下する。玉通路56に落下した玉45は、玉通路部40から演出用役物35の貯留部41に案内される。
【0033】
ここで、特別演出装置31で使用される玉45について説明する。玉45は例えば白色のプラスチック材から形成されており、その表面に例えば50℃で色が変化し始めて70℃で完全に色が変色(温度によって色が変化)する塗料(サーモクロミズムが発生する塗料)が塗布されている。
【0034】
玉45は2種類あり、透明から赤色に変化する塗料が塗布された玉と、透明から青色に変化する塗料が塗布された玉とがある。サーモクロミズムとは、温度の変化によって物質の色が可逆的に変化する現象である。具体的には、本実施形態の玉45では、サーモクロミック材料(ロイコ色素)を含む塗料を玉45に塗布しており、例えばサーモクロミック材料として、二酸化バナジウム粒子を含んだものを使用している。
【0035】
次に、上記構成の特別演出装置31による特別演出について説明する。
特別演出は、リーチが発生したタイミングで行われる抽選に当選した場合に実行される。特別演出を実行する場合、演出用役物35が液晶表示装置4の前方を遮蔽していない通常位置から、液晶表示装置4の前方を遮蔽する演出実行位置に移動(旋回)する。演出実行位置に移動した後に、裏側に予め保持している2種類の玉45から今回の特別演出で使用する玉45を選択して対応する裏側保持部38,39の下弁54,55のいずれかを開放する。玉45の選択は、後述する当選期待度に応じて決定される。
【0036】
裏側保持部38,39のいずれかから落下した玉45は演出用役物35の貯留部41に貯留される。この場合、玉45に塗布された塗料は無色であり、玉45の選択に関わらず玉45は白色である。遊技者は、玉45が貯留部41に位置したことを確認した場合に当選期待度を知りたいときは演出ボタン34を操作する。
【0037】
玉通路部40に設けられた加熱部42は、演出ボタン34に対する操作に応じて貯留部41に向けて熱風を送風する。この熱風は例えば80℃(玉45の色が変化する温度よりも若干高い温度)で送風されるようになっている。また、加熱部42は、演出ボタン34が操作されるたびに熱風を1秒間送風するようになっており、演出ボタン34に対して操作が行われる毎に玉45の温度が段階的に高くなるようになっている。
【0038】
尚、特別演出には、抽選により演出ボタン34の操作を所定回数(例えば5回)までしか受け付けない場合(失敗に対応した特別演出)と、時間内であれば無限に受け付ける場合(成功に対応した特別演出)とがある。所定回数までしか受け付けない場合、玉45の色が変化しきらないことや、色が変化していてもすぐに温度が下がって色が戻り始めることになる。つまり、所定回数までしか演出ボタン34の操作を受け付けない特別演出は、色変化に失敗することに対応したものである。
【0039】
玉45を所定時間(例えば10秒)だけ貯留部41に保持した後、演出用役物35から玉45を発射する演出が行われる。したがって、遊技者は、玉45が貯留部41に保持されてから10秒以内に演出ボタン34に対する操作を終了する必要がある。演出用役物35から発射された玉45は演出空間部32で跳ね回った後、最終的に回収口46に落下して玉回収部36の背面から排出される。回収口46から排出された玉45は玉通路47を経由して玉通路48の最下端に位置し、玉リフト部37が駆動されることにより腕部51に支持された状態で最上端に移動し、そこから当該玉45が当初保持されていた裏側保持部38,39のいずれかに落下して再び保持される。
【0040】
尚、玉45を発射する演出を実行した後、演出用役物35は演出実行位置から通常位置に戻される。また、特別演出を実行した場合、玉45の色が透明となるまで玉45の温度が低下する時間を担保するために所定時間(例えば10分)の間、特別演出の実行を選択しないようになっている。
【0041】
図8は、表示制御回路27による特別演出処理を示すフローチャートである。表示制御回路27は、特別演出の開始タイミングか(S101)、貯留部41に玉45が有るか(S106)、玉発射タイミングか(S109)、貯留部41から玉45が発射されてから5秒が経過したか(S111)、特別演出を実行してから5分が経過したか(S113)を判定している。
【0042】
特別演出の開始タイミングとは、特別演出の実行が選択された図柄変動において図柄変動の開始からリーチが発生する秒数に対応したタイミングである。尚、一度特別演出を実行すると、上述した理由により例えば10分の間、特別演出の実行が選択されないため、特別演出の開始タイミングであると判定することはない。
【0043】
特別演出の開始タイミングとなった場合(S101:YES)、演出用役物35を演出実行位置に旋回してから(S102)、玉45を選択する(S103)。玉45の選択は当選期待度により選択される。この場合、色変化に成功する演出(演出ボタン34の有効操作回数に制限なし)の場合、赤色であれば当選期待度が70%、青色であれば当選期待度が30%になるように当選期待度が設定されている。つまり、赤色であれば成功が70%、失敗が30%であり、青色であれば成功が30%、失敗が70%であり、総合して成功と失敗とが1対1となるように特別演出の選択率が設定されている。この特別演出の選択率は、上述したように特別演出を1回実行すると10分間は再び実行しないため、特別演出の実行後の10分間を除いた期間における選択率である。
【0044】
次に、選択された玉45に対応した裏側保持部の下弁を開放する(S104)。つまり、赤色に変わる玉か青色に変わる玉45のうち、選択された玉45が保持されている裏側保持部38,39の下弁54,55のいずれかを開放する。これにより、選択された玉45が玉通路56を経由して演出用役物35に移動することで貯留部41にて貯留される。次に、上弁53を選択された玉に対応した位置に移動する(S105)。つまり、第1裏側保持部38の下弁54を開放した場合は、上弁53の閉鎖状態を維持することで第1裏側保持部38の上方を開放する。一方、第2裏側保持部39の下弁55を開放した場合は、上弁53を開放することで第2裏側保持部39の上方を開放する。
【0045】
さて、遊技者は、演出用役物35が通常位置から演出実行位置に回転した場合に当選期待度を知りたいときは、演出ボタン34を操作する。
表示制御回路27は、貯留部41に玉45が有ることをセンサにより判定した場合(S106:YES)、演出ボタン34に対して有効操作が有ったかを判定する(S107)。演出ボタン34に対する有効操作とは、成功に対応した特別演出であれば操作回数に関わらず演出ボタン34が操作された場合である。一方、失敗に対応した特別演出であれば演出ボタン34の操作回数が上限回数以下(例えば5回)である場合である。演出ボタン34に対して有効操作が有った場合は(S107:YES)、加熱部42を駆動することで貯留部41に熱風を送る(S108)。
【0046】
以上のような動作により、演出用役物35の貯留部41に保持されている玉45の温度は、演出ボタン34に対する操作回数に応じて段階的に上昇し、玉45の色が変化するしきい値の温度を上回ると、青色又は赤色に変化する。この場合、上述したように、変化した色が赤色であれば当選期待度が70%、青色であれば当選期待度が30%になるように当選期待度が設定されていることから、赤色に変化した場合は当選の可能性が高いことになる。したがって、遊技者は、玉45が赤色に変化した場合は、当選の可能性が高いことから喜ぶようになる。一方、玉45が青色に変化した場合は、当選の可能性が低いことから落胆するようになる。
【0047】
表示制御回路27は、玉発射タイミングとなった場合(S109:YES)、つまり、演出用役物35を演出実行位置に旋回してから10秒経過した場合、演出用役物35の貯留部41に保持されている玉45を発射して裏側保持部38,39の下弁54,55を閉鎖する(S110)。
【0048】
次に、貯留部41から玉45を発射後、5秒経過した場合は(S111:YES)、演出用役物35を通常位置に旋回する(S112)。
次に、特別演出を実行してから5分経過した場合(S113:YES)、第2裏側保持部39の上弁53を開放している場合、閉鎖する(S114)。つまり、玉45が回収口46及び玉リフト部37を経由して裏側保持部38,39に到達するまでの時間は約10秒であることから、5分の間、上弁53を開放しておくことで、裏側保持部38,39に保持された玉45の冷却時間を確保している。
【0049】
以上のようにして、次の特別演出の実行に備えることができる。
このような実施形態によれば、次のような効果を奏することができる。
演出用役物35の貯留部41に貯留されている玉45を遊技者が視認している状態で当該玉45の色を温度変化により実際に変化させるという新たな演出を実行することができる。これにより、玉45の色が変化する演出に遊技者が注目するので、結果的に遊技者の遊技への注目度を高くすることができる。
【0050】
演出ボタン34に対する操作によって段階的に玉45の加熱を行うので、操作に合わせて段階的に玉45の色が変化する。これにより、遊技者の遊技へ参加しているという意欲を高くすることができ、結果的に遊技者の遊技への注目度を一層高くすることができる。
【0051】
(その他の実施形態)
本発明は、上記実施形態に限定されることなく、次のように変形または拡張したり、各変形例を上記実施形態と組み合せたり、各変形例を組み合わせるようにしても良い。
【0052】
パチンコ遊技機について例示したが、その他の遊技機に適用しても良い。例えば、玉が封入してあり、得点を消費して玉を発射する封入式パチンコ遊技機や、メダルを消費して抽選を行うことでゲームが進行するスロットマシンや、得点を消費して抽選を行うことでゲームが進行するクレジット式スロットマシン等が考えられる。スロットマシンにおいては、レバー操作を抽選条件の成立として特別演出の抽選を行う構成が考えられる。
【0053】
大当たり状態(特別遊技状態)の抽選方式を変更しても良く、例えば玉がV入賞するか(特定領域を通過するか)否かで抽選を行うものが考えられる。本構成においては、玉の入賞タイミングや、玉の放出タイミングによってV入賞する期待度を決定し、V入賞する期待度を特別演出として報知するものが考えられる。
【0054】
温度によって玉の色が変化する場合の塗料として、変化温度になるつれ順番に色が変わるものを用いたが、かかる構成に限定されない。例えば、所定温度までは色の変化が発生せず、所定温度に達すると急激に色が変化するものが考えられる。また、温度が上昇して色が変化した後に、温度低下によって色が戻る速度が遅い準不可逆性の塗料を使用しても良い。
【0055】
玉の温度を熱風によって変化させる構成にしたが、かかる構成に限定されない。例えばペルチェ素子を用いる等、風以外によって温度を変化させる構成にしても良い。
温度を上昇させることで玉の色を変化させる構成にしたが、玉を冷却して温度を低下させることで色を変化させる構成にしても良い。例えば冷風を送る構成やフッ素等の冷媒を用いて冷却する構成が考えられる。
【0056】
特別演出で玉を発射する場合に、成功に対応した特別演出においては熱風を送りながら発射する一方、失敗に対応した特別演出においては熱風を送らずに発射する構成にしても良い。本構成であれば、成功に対応した特別演出時に玉の色が変化した状態を保ちつつ玉を発射することができる。
【0057】
演出用役物の構成を任意に変更しても良く、例えば電車や車に玉を載せてその玉の色を変化させる構成が考えられる。
玉の色が透明から所定の色に変化する構成にしたが、いずれの色からいずれの色に変わる玉を用いるかは任意に選択できるし、玉の種類も任意に設定できる。また、1つの玉が温度によって3種類以上の色に変化する構成にしても良い。
【0058】
温度で色が変わる塗料を玉に付着させた構成にしたが、塗料ではなく温度によって色が変わる材料そのもので製造した玉を用いることも可能である。
演出ボタン34に対する操作回数に応じて玉の温度を段階的に変化させたが、演出ボタン34に対する1回の操作で玉の色を変化させるようにしても良い。また、玉が演出用役物35の貯留部41に貯留された場合に自動的に玉の色を変化させるようにしても良い。