特許第6697039号(P6697039)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ エルジー イノテック カンパニー リミテッドの特許一覧

<>
  • 特許6697039-発光素子及び発光素子パッケージ 図000002
  • 特許6697039-発光素子及び発光素子パッケージ 図000003
  • 特許6697039-発光素子及び発光素子パッケージ 図000004
  • 特許6697039-発光素子及び発光素子パッケージ 図000005
  • 特許6697039-発光素子及び発光素子パッケージ 図000006
  • 特許6697039-発光素子及び発光素子パッケージ 図000007
  • 特許6697039-発光素子及び発光素子パッケージ 図000008
  • 特許6697039-発光素子及び発光素子パッケージ 図000009
  • 特許6697039-発光素子及び発光素子パッケージ 図000010
  • 特許6697039-発光素子及び発光素子パッケージ 図000011
  • 特許6697039-発光素子及び発光素子パッケージ 図000012
  • 特許6697039-発光素子及び発光素子パッケージ 図000013
  • 特許6697039-発光素子及び発光素子パッケージ 図000014
  • 特許6697039-発光素子及び発光素子パッケージ 図000015
  • 特許6697039-発光素子及び発光素子パッケージ 図000016
  • 特許6697039-発光素子及び発光素子パッケージ 図000017
  • 特許6697039-発光素子及び発光素子パッケージ 図000018
  • 特許6697039-発光素子及び発光素子パッケージ 図000019
  • 特許6697039-発光素子及び発光素子パッケージ 図000020
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6697039
(24)【登録日】2020年4月27日
(45)【発行日】2020年5月20日
(54)【発明の名称】発光素子及び発光素子パッケージ
(51)【国際特許分類】
   H01L 33/38 20100101AFI20200511BHJP
   H01L 33/22 20100101ALI20200511BHJP
   H01L 33/40 20100101ALI20200511BHJP
【FI】
   H01L33/38
   H01L33/22
   H01L33/40
【請求項の数】19
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2018-149705(P2018-149705)
(22)【出願日】2018年8月8日
(62)【分割の表示】特願2016-246353(P2016-246353)の分割
【原出願日】2010年6月9日
(65)【公開番号】特開2019-4161(P2019-4161A)
(43)【公開日】2019年1月10日
【審査請求日】2018年8月8日
(31)【優先権主張番号】10-2009-0098361
(32)【優先日】2009年10月15日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】513276101
【氏名又は名称】エルジー イノテック カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114188
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100119253
【弁理士】
【氏名又は名称】金山 賢教
(74)【代理人】
【識別番号】100129713
【弁理士】
【氏名又は名称】重森 一輝
(74)【代理人】
【識別番号】100143823
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 英彦
(74)【代理人】
【識別番号】100146318
【弁理士】
【氏名又は名称】岩瀬 吉和
(72)【発明者】
【氏名】ジョン,ワンヒ
(72)【発明者】
【氏名】イ,サンヨル
(72)【発明者】
【氏名】ソン,ジュンオ
(72)【発明者】
【氏名】オ,チャンフン
(72)【発明者】
【氏名】チョイ,ヒソク
(72)【発明者】
【氏名】チョイ,クワンキ
【審査官】 原 俊文
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−081312(JP,A)
【文献】 特開2009−177212(JP,A)
【文献】 特開2009−105123(JP,A)
【文献】 特開2004−193338(JP,A)
【文献】 特表2010−531058(JP,A)
【文献】 特表2008−518436(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2009/0134416(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 33/00−33/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
接合層と、
前記接合層の上に配置された電極層と、
前記電極層の上に配置されたオーミック層と、
前記オーミック層の上に配置された第2導電型半導体層、前記第2導電型半導体層の上に配置された活性層、及び前記活性層の上に配置された第1導電型半導体層を含み、傾斜側面を有する発光構造物と、
前記発光構造物の下面の一部周りに沿って前記接合層の上に配置されたチャネル層と、
前記発光構造物の傾斜側面及び上面に配置された絶縁層と、
前記第1導電型半導体層の上に配置される電極と、
前記発光構造物と前記接合層との間に、前記電極と垂直に対応するように配置された電流遮断層と、
を含み、
前記第1導電型半導体層は光抽出上面に凹凸パターンを含み、
前記オーミック層は、前記接合層の外壁から内側に所定距離だけ離隔され、前記第2導電型半導体層と接する第1領域と、前記第1領域と段差を有し、かつ前記接合層の外壁方向に延長される第2領域とを含み、
前記オーミック層の第1領域は、前記絶縁層の一部と垂直に重なり、
前記電極層は、前記オーミック層よりも前記発光構造物の外縁に延長されて前記チャネル層の下に配置されることを特徴とする発光素子。
【請求項2】
接合層と、
前記接合層の上に配置された電極層と、
前記電極層の上に配置されたオーミック層と、
前記オーミック層の上に配置された第2導電型半導体層、前記第2導電型半導体層の上に配置された活性層、及び前記活性層の上に配置された第1導電型半導体層を含み、傾斜側面を有する発光構造物と、
前記発光構造物の下面の一部周りに沿って前記接合層の上に配置されたチャネル層と、
前記発光構造物の傾斜側面及び上面に配置された絶縁層と、
前記第1導電型半導体層の上に配置される電極と、
前記発光構造物と前記接合層との間に、前記電極と垂直に対応するように配置された電流遮断層と、
を含み、
前記第1導電型半導体層は光抽出上面に凹凸パターンを含み、
前記オーミック層は、前記接合層の外壁から内側に所定距離だけ離隔され、前記第2導電型半導体層と接する第1領域と、前記第1領域と段差を有し、かつ前記接合層の外壁方向に延長される第2領域とを含み、
前記オーミック層の第1領域は、前記絶縁層の一部と垂直に重なり、
前記電極層は、Ni、Al、Rh、Pd、Ir、Ru、Mg、Zn、Pt、Au、Hfまたはこれらの合金のうち少なくとも1つを含み、
前記電極層は、前記チャネル層と接触しないように配置される端部を含み、
前記端部の側面は、前記チャネル層の底面と垂直に重ならないことを特徴とする発光素子。
【請求項3】
記接合層は、前記電極層の底面及び前記端部の側面と接することを特徴とする請求項に記載の発光素子。
【請求項4】
前記電極層の前記端部は、前記電流遮断層及び前記チャネル層と垂直に重ならず、且つ、前記電流遮断層及び前記チャネル層の間に配置される前記オーミック層の一部と垂直に重なることを特徴とする請求項2または3に記載の発光素子。
【請求項5】
前記絶縁層の下端が前記チャネル層の上に配置されることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の発光素子。
【請求項6】
接合層と、
前記接合層の上に配置された電極層と、
前記電極層の上に配置されたオーミック層と、
前記オーミック層の上に配置された第2導電型半導体層、前記第2導電型半導体層の上に配置された活性層、及び前記活性層の上に配置された第1導電型半導体層を含み、傾斜側面を有する発光構造物と、
前記発光構造物の下面の一部周りに沿って前記接合層の上に配置されたチャネル層と、
前記発光構造物の傾斜側面及び上面に配置された絶縁層と、
前記第1導電型半導体層の上に配置される電極と、
前記発光構造物と前記接合層との間に、前記電極と垂直に対応するように配置された電流遮断層と、
を含み、
前記第1導電型半導体層は光抽出上面に凹凸パターンを含み、
前記オーミック層は、前記接合層の外壁から内側に所定距離だけ離隔され、前記第2導電型半導体層と接する第1領域と、前記第1領域と段差を有し、かつ前記接合層の外壁方向に延長される第2領域とを含み、
前記オーミック層の第1領域は、前記絶縁層の一部と垂直に重なり、
前記絶縁層の下端が前記チャネル層の上に配置されることを特徴とする発光素子。
【請求項7】
前記電極層の前記接合層の外壁に隣接した両側終端は、実質的に前記チャネル層及び前記絶縁層の終端と垂直に同一な位置で終わることを特徴とする請求項に記載の発光素子。
【請求項8】
前記オーミック層の第2領域は、前記チャネル層の下側に延長されて配置されることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の発光素子。
【請求項9】
前記オーミック層の第2領域は、前記チャネル層の面と接することを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の発光素子。
【請求項10】
前記オーミック層の第2領域は、前記第2導電型半導体層と離隔することを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の発光素子。
【請求項11】
前記オーミック層の第2領域は、前記絶縁層と垂直に重なることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の発光素子。
【請求項12】
前記電極層の上面は、前記オーミック層と接することを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の発光素子。
【請求項13】
前記接合層は、Au、Snまたはこれらの合金のうち少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の発光素子。
【請求項14】
前記接合層の下に伝導性支持部材をさらに含み、
前記伝導性支持部材は、銅または銅タングステンのうちのいずれか1つを含むことを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載の発光素子。
【請求項15】
前記接合層は、前記電極層方向の第1面と、前記伝導性支持部材方向の第2面とを含み、
前記第1面は、前記電極層の端部に対応する端部を含み、
前記第2面は、前記伝導性支持部材の形状に対応して水平であることを特徴とする請求項14に記載の発光素子。
【請求項16】
前記チャネル層は、前記発光構造物の内側方向に突出し、
前記チャネル層は、前記第2導電型半導体層と接し、
前記電極層は、前記オーミック層と前記チャネル層より低く配置されることを特徴とする請求項1〜15のいずれかに記載の発光素子。
【請求項17】
前記絶縁層及び前記チャネル層は、前記発光構造物の外側と前記接合層の外壁との間にそれぞれ第1、第2水平延長部を含むことを特徴とする請求項1〜16のいずれかに記載の発光素子。
【請求項18】
前記第1導電型半導体層の上面は、前記凹凸パターンが形成された面と凹凸パターンが形成されていない面を含むことを特徴とする請求項1〜17のいずれかに記載の発光素子。
【請求項19】
請求項1〜18のいずれかに記載の発光素子と電気的に連結される第1リード電極及び第2リード電極が形成されるボディ部と、前記発光素子をモールディングするモールディング部と、を含む発光素子パッケージにおいて、
前記第1リード電極及び前記第2リード電極は、前記ボディ部の底面の下にもそれぞれ露出して形成されることを特徴とする発光素子パッケージ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体発光素子及びその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
III‐V族窒化物半導体は、物理的、化学的特性により、発光ダイオード(LED)またはレー
ザーダイオード(LD)等の発光素子の核心素材として注目されている。例えば、InxAlyGa1-
x-yN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦x+y≦1)の組成式で現わされる窒化物半導体がある。
【0003】
発光ダイオードは化合物半導体の特性を利用して電気を光に変換し、信号の送受信、また
は光源として使われる半導体素子の一種である。
【0004】
このような窒化物半導体材料を利用したLEDあるいはLDは、光を得るための発光素子に多
く用いられており、携帯電話のキーパットの発光部、電光掲示板、照明装置等各種製品の
光源として応用されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、化合物半導体層を含む発光構造物の下部に位置される各層の間の接着力を向上
させることができる半導体発光素子及びその製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の半導体発光素子は、接合層と;前記接合層の上に配置された電極層と;前記電極
層の上に配置されたオーミック層と;前記オーミック層の上に配置され、第1導電型半導
体層、前記第1導電型半導体層の上に配置された活性層、前記活性層上に配置された第2導
電型半導体層を含む発光構造物と;を含み、前記接合層の上に配置されたキャッピング層
と、前記キャッピング層の上に配置され、前記発光構造物の下面周りに沿って延長された
チャンネル層と、を含む。
【0007】
本発明の半導体発光素子は、接合層と;前記接合層の上に配置された電極層と;前記電極
層の上に配置されたオーミック層と;前記オーミック層の上に配置され、第1導電型半導
体層、前記第1導電型半導体層の上に配置された活性層、前記活性層上に配置された第2導
電型半導体層を含む発光構造物と;を含み、前記接合層の上に配置されたキャッピング層
と、前記キャッピング層の上に配置され、前記発光構造物の下面周りに沿って延長された
チャンネル層と、を含む。
【発明の効果】
【0008】
本発明は、光抽出効率を向上させることができる。
【0009】
本発明は、半導体層の下の金属層同士の間、金属層と非金属層の間の接合による信頼性を
向上させることができる。
【0010】
本発明は、チップの信頼性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】第1実施例による半導体発光素子の断面図。
図1A】別の実施例による半導体発光素子の断面図。
図2図1の半導体発光素子のII-II線の断面図。
図3図1の半導体発光素子の製造過程を順次に示す断面図。
図4図1の半導体発光素子の製造過程を順次に示す断面図。
図5図1の半導体発光素子の製造過程を順次に示す断面図。
図6図1の半導体発光素子の製造過程を順次に示す断面図。
図7図1の半導体発光素子の製造過程を順次に示す断面図。
図8図1の半導体発光素子の製造過程を順次に示す断面図。
図9図1の半導体発光素子の製造過程を順次に示す断面図。
図10図1の半導体発光素子の製造過程を順次に示す断面図。
図11図1の半導体発光素子の製造過程を順次に示す断面図。
図12図1の半導体発光素子の製造過程を順次に示す断面図。
図13図1の半導体発光素子の製造過程を順次に示す断面図。
図14】別の実施例による半導体発光素子の断面図。
図15】別の実施例による半導体発光素子の断面図。
図16】別の実施例による半導体発光素子の断面図。
図17図16の半導体発光素子のXVII-XVII線の断面図。
図18】実施例による発光素子パッケージの断面図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の実施例の説明において、各層(膜)、領域、パターン又は構造物が基板、各層(
膜)、領域、パッド又はパターンの“上”又は“下”に形成されると記載される場合、“
上”と“下”は直接又は他の層を介在して形成されることを皆含む。また、各層の“上”
又は“下”の基準は図面を基準として説明する。なお、図面において、各層の厚さや大き
さは、説明の便宜及び明確性を図り、誇張、省略又は概略的に図示されている。また、各
構成要素の大きさは実際の大きさを全面的に反映するものではない。
【0013】
図1は第1実施例による半導体発光素子の断面図で、図2図1のII-II線の断面図である。
【0014】
図1及び図2に示すように、半導体発光素子100は発光構造物135、チャンネル層140、オー
ミック層150、電極層160、接合層170、伝導性支持部材175を含む。
【0015】
前記半導体発光素子100は化合物半導体、例えば、3族-5族元素の化合物半導体から具現す
ることができる。前記半導体発光素子100は青色、緑色、赤色等のような可視光線領域の
光、または紫外線領域の光を放出することができる。前記半導体発光素子100は本発明の
技術的範囲内において多様に変形することができる。
【0016】
前記発光構造物135は第1導電型半導体層110、活性層120、及び第2導電型半導体層130を含
む。
【0017】
前記第1導電型半導体層110は第1導電型ドーパントがドーピングされた3族-5族元素の化合
物半導体から具現することができる。例えば、前記3族-5族元素の化合物半導体はGaN、Al
N、AlGaN、InGaN、InN、InAlGaN、AlInN、AlGaAs、GaP、GaAs、GaAsP、AlGaInP等から選
択することができる。前記第1導電型半導体層110がN型半導体である場合、前記第1導電型
ドーパントは、例えば、5族元素から選択することができる。前記第1導電型半導体層110
は単一層または多重層に形成することができ、これに限定されるものではない。
【0018】
前記第1導電型半導体層110の上には電極115を形成することができる。前記電極115は所定
のパターンに分かれた形状に形成することができるが、これに限定されるものではない。
前記第1導電型半導体層110の上面は光抽出効率のために凸凹パターン112に形成すること
ができる。前記電極115の上面も凸凹パターンにすることができるが、これに限定される
ものではない。
【0019】
前記活性層120は前記第1導電型半導体層110の下に形成され、単一または多重量子井戸構
造からなることができる。前記活性層120は、3族-5族元素の化合物半導体材料を用いて井
戸層と障壁層の周期を有するように形成することができる。例えば、前記活性層120はInG
aN井戸層/GaN障壁層またはInGaN井戸層/AlGaN障壁層にすることができる。
【0020】
前記活性層120の上または/及び下には導電型クラッド層を形成することができる。前記導
電型クラッド層は、例えば、AlGaN系の半導体からなることができる。
【0021】
前記第2導電型半導体層130は前記活性層120の下に形成され、第2導電型ドーパントがドー
ピングされた3族-5族元素の化合物半導体を含むことができる。例えば、前記3族-5族元素
の化合物半導体はGaN、AlN、AlGaN、InGaN、InN、InAlGaN、AlInN、AlGaAs、GaP、GaAs、
GaAsP、AlGaInP等から選択することができる。前記第2導電型半導体層130がP型半導体で
ある場合、前記第2導電型ドーパントは、例えば、3族元素中のから選択することができる
。前記第2導電型半導体層130は単一層または多重層に形成することができるが、これに限
定されるものではない。
【0022】
図1Aに示すように、前記発光構造物135は前記第2導電型半導体層130の下に第3導電型半導
体層134を更に含むことができる。前記第3導電型半導体層134は第2導電型半導体層130と
は反対の極性を持つことができる。また、前記第1導電型半導体層110はP型半導体層にし
、前記第2導電型半導体層130はN型半導体層にすることもできる。これによって、前記発
光構造物135はN-P接合、P-N接合、N-P-N接合、及びP-N-P接合構造中の少なくとも1つを
含むことができる。
【0023】
前記第2導電型半導体層130または第3導電型半導体層134の下にはチャンネル層140及びオ
ーミック層150を形成することができる。以下では説明の便宜を図り、発光構造物135の一
番下の層に第2導電型半導体層130が配置される場合を基準として説明することにする。
【0024】
前記チャンネル層140は前記第2導電型半導体層130と前記接合層170の外側の周りに形成さ
れる。ここで、前記発光構造物135の周りの領域105はチャンネル領域として、前記チャン
ネル層140または/及び絶縁層180が露出される。
【0025】
前記チャンネル層140の内側領域D0は前記第2導電型半導体層130の下面の周りに接触され
、その外側は前記発光構造物135の端部の外側に延長される。前記チャンネル層140は前記
第2導電型半導体層130の下面の外側の周りにおいて、ループ状、リング状、またはフレー
ム状に形成される。前記チャンネル層140は閉ループ形態に形成することができる。
【0026】
前記チャンネル層140は酸化物、窒化物または絶縁物の材質を選択的に用いることができ
る。例えば、前記チャンネル層140はITO(indium tin oxide)、IZO(indium zinc oxide)、
IZTO(indium zinc tin oxide)、IAZO(indium aluminum zinc oxide)、IGZO(indium galli
um zinc oxide)、IGTO(indium gallium tin oxide)、AZO(aluminum zinc oxide)、ATO(an
timony tin oxide)、GZO(gallium zinc oxide)、SiO2、SiOx、SiOxNy、Si3N4、Al2O3、Ti
O2等から選択される物質から形成することができる。
【0027】
前記チャンネル層140は、前記発光構造物135の外壁が湿気に露出された場合でも、互いに
ショートするのを防止し、高湿度に強い半導体発光素子を提供することができる。前記チ
ャンネル層140に透光性物質を用いる場合、レーザースクライビング時に照射されるレー
ザーが透過でき、レーザー照射による金属物質の破片の発生を防止することができる。こ
れによって、発光構造物の側壁での層間ショートの問題を防止することができる。前記チ
ャンネル層140は前記発光構造物135の各層110、120、130の外壁と前記接合層170の間の間
隔を離隔させることができる。
【0028】
前記オーミック層150は前記チャンネル層140の内側と前記第2導電型半導体層130の下に形
成される。前記オーミック層150は前記第2導電型半導体層130にオーミック接触され、ITO
、IZO、IZTO、IAZO、IGZO、IGTO、AZO、ATO等により具現することができる。即ち、前記
オーミック層150は伝導性酸化物と金属を選択的に用いることができる。前記オーミック
層150はITO(indium tin oxide)、IZO(indium zinc oxide)、IZTO(indium zinc tin oxide
)、IAZO(indium aluminum zinc oxide)、IGZO(indium gallium zinc oxide)、IGTO(indiu
m gallium tin oxide)、AZO(aluminum zinc oxide)、ATO(antimony tin oxide)、GZO(gal
lium zinc oxide)、IrOx、RuOx、RuOx/ITO、Ni、Ag、Ni/IrOx/Au、及びNi/IrOx/Au/ITO中
の1つ以上を用いて単一層または多重層に具現することができる。
【0029】
前記オーミック層150の端部152は前記チャンネル層140の下面の内側に接触されるように
することができる。前記オーミック層150の端部152は前記接合層170の外壁から内側に所
定距離D1離隔されることで、チップの外側に露出されることがない。これによって、前記
オーミック層150と他の層の間の界面での剥離問題を解決することができる。また、前記
オーミック層150の端部152が前記チャンネル層140の内側端の下に形成されることで、前
記チャンネル層140の内側端(チャンネル層の内側面)を保護することができる。
【0030】
また、前記第2導電型半導体層130の下には電流ブロッキング層145を形成することができ
る。前記電流ブロッキング層145は前記オーミック層150内、または前記オーミック層150
と前記第2導電型半導体層130の間、または前記電極層160と前記オーミック層150の間に形
成することができる。
【0031】
前記電流ブロッキング層145は、前記電極層160または前記接合層170より電気伝導性が低
いように形成することができる。例えば、前記電流ブロッキング層145はITO、IZO、IZTO
、IAZO、IGZO、IGTO、AZO、ATO、ZnO、SiO2、SiOx、SiOxNy、Si3N4、Al2O3、TiO2中の少
なくとも1つを含むことができる。ここで、前記電極層160がAgからなっている場合、前
記電流ブロッキング層145はITO、ZnO、SiO2等の物質から形成することができる。
【0032】
前記電流ブロッキング層145は前記電極115の形状に対応されるように形成することができ
る。また、前記電流ブロッキング層145は前記電極115と対応される領域に形成することが
でき、その大きさは電流の分布に応じて変更することができる。
【0033】
前記電極層160は前記オーミック層150の下に形成することができる。前記電極層160は反
射層として機能することができ、Ag、Ni、Al、Rh、Pd、Ir、Ru、Mg、Zn、Pt、Au、Hf及び
これらの組合により選択される物質からなることができる。また、前記電極層160は前記
金属物質とIZO、IZTO、IAZO、IGZO、IGTO、AZO、ATO等の伝導性酸化物質を用いて多重層
に形成することができる。例えば、前記電極層160はIZO/Ni、AZO/Ag、IZO/Ag/Ni、AZO/Ag
/Ni等から形成することができる。
【0034】
前記電極層160は前記オーミック層150の下に形成され、その端部162が前記チャンネル層1
40に接触されないように形成される。これによって、前記チャンネル層140の酸化物(ITO
、SiO2)と前記電極層160の金属(例えば、Ag)の間の接触によって接着力が低下する問題が
解消され、チップの信頼性問題を高めることができる。
【0035】
前記電極層160は発光構造物135から入射される光を反射させ、光抽出効率を高めることが
できる。
【0036】
前記電極層160の下には接合層170が形成される。前記接合層170はバリア金属またはボン
ディング金属等を含み、例えば、Ti、Au、Sn、Ni、Cr、Ga、In、Bi、Cu、AgまたはTa中の
少なくとも1つを含むことができる。
【0037】
前記接合層170は、前記電極層160と前記チャンネル層140の下に形成される。前記接合層1
70はチップの外壁に露出され、前記電極層160、前記オーミック層150の端部152、前記チ
ャンネル層140に接触され、接着力を強化させることができる。
【0038】
前記接合層170の下には伝導性支持部材175を形成される。前記伝導性支持部材175は、ベ
ース基板として銅(Cu)、金(Au)、ニッケル(Ni)、モリブデン(Mo)、銅タングステン(Cu-W)
、キャリアウェハ(例えば、Si、Ge、GaAs、ZnO、SiC、GaN、SiGe等)等により具現するこ
とができる。また、前記伝導性支持部材175は伝導性シートにより具現することもできる
【0039】
前記発光構造物135の周りは傾斜するように形成し、前記周りには絶縁層180を形成するこ
とができる。前記絶縁層180は下端182が前記チャンネル層140の上に配置され、上端184が
前記第1導電型半導体層110の周りに形成されるようにすることができる。これによって、
前記絶縁層180の接着力を強化させ、前記発光構造物135の層間のショートを防止すること
ができる。
【0040】
図2に示すように、半導体領域E1の内側には前記チャンネル層140の内側が配置される。ま
た、半導体領域E1の外側領域C1、C2には前記チャンネル層140の外側が配置される。前記
電流ブロッキング層145は前記オーミック層150の内側、例えば図1の電極115に対応される
領域に配置することができる。
【0041】
図3~図13は、図1の半導体発光素子の製造過程を順次に示す断面図である。図3及び図4
示すように、基板101は成長用装置に載置され、その上に2族~6族元素の化合物半導体が層
またはパターンの形態で形成される。
【0042】
前記成長用装置は、電子ビーム蒸着機、PVD(physical vapor deposition)、CVD(chemic
al vapor deposition)、PLD(plasma laser deposition)、二重熱蒸着機(dual-type
thermal evaporator)、スパッタリング(sputtering)、MOCVD(metal organic chemical
vapor deposition)等から選択的に用いることができ、このような装置に限定されない
【0043】
前記基板101はサファイア基板(Al203)、GaN、SiC、ZnO、Si、GaP、InP、Ga203、導電性基
板、及びGaAs等から選択的に用いることができる。このような基板101の上面には凹凸パ
ターンが形成される。また、前記基板101の上には、2族~6族元素の化合物半導体からなる
層またはパターン、例えばZnO層(図示しない)、バッファ層(図示しない)、ノンドープ(
つまり、ドーピングされていない)半導体層(図示しない)中の少なくとも1つの層が形成
される。前記バッファ層またはノンドープ半導体層は3族-5族元素の化合物半導体からな
ることができる。また、前記バッファ層は前記基板との格子定数(lattice constant)の
差を減らし、前記ノンドープ半導体層はドーピングしないGaN系の半導体から形成するこ
とができる。
【0044】
前記基板101の上には第1導電型半導体層110が形成され、前記第1導電型半導体層110の上
には活性層120が形成され、前記活性層120の上には第2導電型半導体層130が形成される。
【0045】
前記第1導電型半導体層110は第1導電型ドーパントがドーピングされた3族-5族元素の化合
物半導体から具現することができる。例えば、前記3族-5族元素の化合物半導体はGaN、Al
N、AlGaN、InGaN、InN、InAlGaN、AlInN、AlGaAs、GaP、GaAs、GaAsP、AlGaInP等から選
択することができる。前記第1導電型半導体層110がN型半導体である場合、前記第1導電型
ドーパントは、例えば5族元素から選択することができる。前記第1導電型半導体層110は
単一層または多重層に形成することができ、これに限定されるものではない。
【0046】
前記第1導電型半導体層110の上には活性層120が形成され、前記活性層120は単一量子井戸
構造または多重量子井戸構造に形成することができる。前記活性層120は3族-5族元素の化
合物半導体材料を用いて井戸層と障壁層の周期、例えば、InGaN井戸層/GaN障壁層またはI
nGaN井戸層/AlGaN障壁層の周期に形成することができる。
【0047】
前記活性層120の上または/及び下には導電型クラッド層が形成されることができる。例え
ば、前記導電型クラッド層はAlGaN系半導体からなることができる。
【0048】
前記活性層120の上には前記第2導電型半導体層130が形成され、前記第2導電型半導体層13
0は第2導電型ドーパントがドーピングされた3族-5族元素の化合物半導体から具現するこ
とができる。例えば、前記3族-5族元素の化合物半導体はGaN、AlN、AlGaN、InGaN、InN、
InAlGaN、AlInN、AlGaAs、GaP、GaAs、GaAsP、AlGaInP等から選択することができる。前
記第2導電型半導体層130がP型半導体である場合、前記第2導電型ドーパントは例えば3族
元素から選択することができる。前記第2導電型半導体層130は単一層または多重層に形成
することができ、これに限定されるものではない。
【0049】
前記第1導電型半導体層110、前記活性層120及び前記第2導電型半導体層130は発光構造物1
35により定義することができる。また、前記第2導電型半導体層130の上には第3導電型半
導体層、例えば、N型半導体層またはP型半導体層が形成される。これによって、前記発光
構造物135はN-P接合、P-N接合、N-P-N接合、P-N-P接合構造中の少なくとも1つが形成さ
れる。
【0050】
個別チップの境界領域(チャンネル領域)にはチャンネル層140が形成される。前記チャン
ネル層140はマスクパターンにより個別チップ領域の周りに形成され、リング状、ループ
状、フレーム状等の形状に形成される。前記チャンネル層140は酸化物、窒化物または絶
縁物の材質から選択される物質よりなることができる。例えば、前記チャンネル層140はI
TO(indium tin oxide)、IZO(indium zinc oxide)、IZTO(indium zinc tin oxide)
、IAZO(indium aluminum zinc oxide)、IGZO(indium gallium zinc oxide)、IGTO(
indium gallium tin oxide)、AZO(aluminum zinc oxide)、ATO(antimony tin oxi
de)、GZO(gallium zinc oxide)、SiO2、SiOx、SiOxNy、Si3N4、Al2O3、TiO2等から選択
される物質により形成することができる。このようなチャンネル層140はスパッタリング
法または蒸着法等の方法により形成することができる。
【0051】
図4及び図5に示すように、前記第2導電型半導体層130の上には電流ブロッキング層145が
形成される。前記電流ブロッキング層145はマスクパターンにより形成することができる
。前記チャンネル層140と同一または異なる物質から形成することができ、このような物
質の違いにより、その形成順序を変更することができる。
【0052】
前記電流ブロッキング層145は半導体層より低い電気伝導性を有するように形成すること
ができる。前記電流ブロッキング層145は、例えば、ITO、IZO、IZTO、IAZO、IGZO、IGTO
、AZO、ATO、ZnO、SiO2、SiOx、SiOxNy、Si3N4、Al2O3、TiO2の中から選択される少なく
とも1つの物質から形成することができる。前記電流ブロッキング層145はマスクパター
ンを用いて形成することができるが、この時電極が形成される領域に対応されるように形
成することができる。前記電流ブロッキング層145は電極パターンと同一形状に形成する
ことができ、これに限定されるものではない。
【0053】
図5及び図6に示すように、前記第2導電型半導体層130の上にオーミック層150が形成され
てオーミック接触される。前記オーミック層150は前記第2導電型半導体層130と前記電流
ブロッキング層145の上に形成され、接触抵抗を下げることができる。
【0054】
前記電流ブロッキング層145はその周辺領域に比べてほとんど電流が流れないため、電流
を拡散して供給することができる。
【0055】
前記オーミック層150の端部152は前記チャンネル層140の上まで覆う形態に形成すること
ができる。1つのチップ領域において、前記オーミック層150の端部152は前記チャンネル
層140の内側端と一定幅D2分重なることで、前記チャンネル層140の内側端を保護すること
ができる。
【0056】
前記オーミック層150の端部152は1つのチップ境界において所定距離D1分離隔されること
で、個別チップの外側に露出されないようにすることができる。
【0057】
図6及び図7に示すように、前記オーミック層150の上には電極層160が形成される。前記電
極層160は反射機能を有し、入射される光を反射させて光抽出効率を高めることができる
。前記電極層160はAg、Ni、Al、Rh、Pd、Ir、Ru、Mg、Zn、Pt、Au、Hf及びこれらの組合
から選択される物質からなることができる。また、前記電極層160は前記金属物質とIZO、
IZTO、IAZO、IGZO、IGTO、AZO、ATO等の伝導性酸化物質を用いて多重層に形成することが
できる。例えば、前記電極層160はIZO/Ni、AZO/Ag、IZO/Ag/Ni、AZO/Ag/Ni等からなるこ
とができる。
【0058】
前記電極層160は前記オーミック層150の上に形成され、その端部162が前記チャンネル層1
40に接触されないように形成されるので、前記チャンネル層140の酸化物材(ITO、SiO2)と
金属(例えば、Ag)の接触による接着力の低下問題やチップの信頼性問題を向上させること
ができる。
【0059】
図7及び図8に示すように、前記電極層160の上には接合層170が形成される。前記接合層17
0はバリア金属またはボンディング金属等を含み、例えば、Ti、Au、Sn、Ni、Cr、Ga、In
、Bi、Cu、AgまたはTa中の少なくとも1つを含むことができる。
【0060】
前記接合層170は前記電極層160と前記チャンネル層140の上に形成される。前記接合層170
はチップの境界領域に形成され、前記電極層160、前記オーミック層150の端部152、前記
チャンネル層140に接触されて、前記各層の間の接着力を強化させることができる。
【0061】
前記接合層170の上には伝導性支持部材175が形成される。前記伝導性支持部材175は、ベ
ース基板として銅(Cu)、金(Au)、ニッケル(Ni)、モリブデン(Mo)、銅タングステン(Cu-W)
、キャリアウェハ(例えば、Si、Ge、GaAs、ZnO、SiC、SiGe、GaN等)等から具現すること
ができる。前記伝導性支持部材175は前記接合層170にボンディングされるか、メッキ層に
形成されるか、または伝導性シート形態で付着されることができる。
【0062】
図8図10に示すように、前記伝導性支持部材175をベースに位置させ、前記発光構造物13
5上に前記基板を配置し、前記基板101を除去する。
【0063】
前記基板101は、例えば、レーザーリフトオフ(LLO)により除去することができる。前記レ
ーザーリフトオフ法は、前記基板101に一定領域の波長を有するレーザーを照射して分離
させる方式である。ここで、前記基板101と第1導電型半導体層110の間に他の半導体層(例
えば、バッファ層)やエアーギャップが存在する場合、湿式エッチング液を用いて前記基
板を分離させることもできる。
【0064】
ここで、前記レーザーは前記基板101と半導体層の間の界面、または2つの半導体層の間の
界面に照射される時、前記チャンネル層140が透光性物質である場合、前記レーザーの光
が透過されることで、チャンネル領域においてレーザー照射によって金属破片が発生する
ことを防止し、前記発光構造物135の各層の外壁を保護することができる。
【0065】
前記基板101が除去された前記第1導電型半導体層110の表面に対して、ICP/RIE(Inductive
ly coupled Plasma/Reactive Ion Etching)により研磨工程を行うことができる。
【0066】
図10及び図11に示すように、チップとチップの境界領域(即ち、チャンネル領域)の発光構
造物135がアイソレーション・エッチングにより除去される。前記アイソレーション・エ
ッチングによって除去された領域105は、チップ境界領域において前記チャンネル層140が
露出される程にエッチングすることができ、これに限定されない。前記発光構造物135の
側面A1は傾斜するように形成することができる。
【0067】
そして、前記第1導電型半導体層110の上面に対してエッチングを行い、凸凹パターン112
を形成する。前記凸凹パターン112は光抽出効率を高めることができる。
【0068】
図11図13に示すように、前記発光構造物135の周りに絶縁層180を形成する。前記絶縁層
180はチップの周りに形成されるが、下端182は前記チャンネル層140の上に形成され、上
端184は前記第1導電型半導体層110の上面周りに形成される。前記絶縁層180は前記発光構
造物135の周りに形成され、各層110、120、130の間のショートを防止することができる。
また、前記絶縁層180及び前記チャンネル層140は、チップ内部に湿気が浸透することを防
止することができる。
【0069】
前記第1導電型半導体層110の上には電極115が形成され、前記電極115は所定パターンに形
成される。前記絶縁層180及び前記電極115の形成過程はチップの分離前または後に行うこ
とができ、特に限定はしない。前記電極115の上面に凸凹パターンが形成されるが、これ
に限定されるものではない。
【0070】
そして、チップ境界を基準として個別チップ単位に分離する。この時、チップ単位の分離
方式はレーザー、またはブレーキング工程を用いることができる。
【0071】
図14は別の実施例による半導体発光素子の断面図である。本実施例の説明において、第1
実施例を参照に説明することにする。
【0072】
図14に示すように、半導体発光素子100Aはチャンネル層140と前記接合層170の間に電極層
160Aが形成される。前記電極層160Aは前記発光構造物135より大きい直径、または広い幅
に形成されることで、光反射効率を高めることができる。
【0073】
また、前記電極層160Aは前記オーミック層150と前記チャンネル層140の下に形成され、チ
ップ外部に露出される。前記オーミック層150は半導体層領域より小さい直径または小さ
い幅に形成され、前記電極層160Aは前記半導体層領域より大きい直径または大きい幅に形
成される。
【0074】
本実施例は第1実施例に比べて、前記電極層160Aをチップの外側まで延長させることで、
光反射効率を高めることができる。
【0075】
図15は別の実施例による半導体発光素子の断面図である。本実施例の説明において、第1
実施例を参照に説明することにする。
【0076】
図15に示すように、半導体発光素子100Bは発光構造物135の下にオーミック層150A、チャ
ンネル層140、電極層160A、接合層170、伝導性支持部材175が配置される。
【0077】
前記オーミック層150Aは第2導電型半導体層130の下にオーミック接触され、チップの外側
まで延長される。前記オーミック層150Aは、前記第2導電型半導体層130から前記チャンネ
ル層140の下まで延長されて配置されることができる。
【0078】
前記電極層160Aは前記オーミック層150Aの下に形成される。これによって、前記オーミッ
ク層150Aと前記電極層160Aは前記チャンネル層140の下で積層された構造に形成され、チ
ップの外側に露出される。
【0079】
図16は別の実施例による半導体発光素子の断面図で、図17図16のXVII-XVII線の断面図
である。本実施例の説明において、第1実施例を参照に説明することにする。
【0080】
図16及び図17に示すように、本実施例の半導体発光素子100Cはチャンネル層140と電極層1
60Bの間にキャッピング層155が形成される。前記キャッピング層155は前記チャンネル層1
40の物質と接着力が優れる物質、例えば、Ti、Ni、Pt、Pd、Cu、Al、Ir、Rh等の物質中の
いずれか1つまたは複数の混合金属からなることができる。即ち、前記キャッピング層15
5は接着層として、金属と酸化物の間の接着力を向上させ、チップの外側における剥離問
題を改良させることができる。
【0081】
前記キャッピング層155は前記チャンネル層140と前記電極層160Bの間に形成され、前記電
極層160Bの接着力を強化させることができる。
【0082】
また、前記キャッピング層155の内側端は前記チャンネル層140とオーミック層150Bの間を
介在して、前記第2導電型半導体層130の下面に接触される。これによって、前記第2導電
型半導体層130は前記オーミック層150B、前記チャンネル層140、電流ブロッキング層145
、前記キャッピング層155に接触されるので、チップの外側では前記チャンネル層140によ
り保護され、チップの内側では前記オーミック層150Bと前記キャッピング層155を介在し
て電流が提供される。
【0083】
ここで、前記キャッピング層155は前記オーミック層150Bより電気伝導性が高いから、電
流をチップの外側に拡散させる効果がある。
【0084】
前記キャッピング層155は前記オーミック層150Bと離隔、または前記オーミック層150Bの
下に重なるように形成されることができる。このような変形例は、本発明の技術的範囲内
において具現することができる。また、前記キャッピング層155の下面には電極層160Bま
たは/及び前記接合層170が接触される。
【0085】
図16に示すように、前記キャッピング層155は前記オーミック層150Bと前記チャンネル層1
40の間に沿ってループ状、フレーム状、リング状等の形状に形成される。前記キャッピン
グ層155の内側端は凹凸形状に形成され、この場合前記オーミック層150Bが前記チャンネ
ル層140Bと前記キャッピング層155に交互接触される構造に配置することができる。
【0086】
図18は実施例による発光素子パッケージの断面図である。図18に示すように、発光素子パ
ッケージはボディ部20と、前記ボディ部20に設置された第1リード電極31及び第2リード電
極32と、前記ボディ部20に設置され、前記第1リード電極31及び第2リード電極32と電気的
に連結される半導体発光素子100と、前記半導体発光素子100をモールディングさせるモー
ルディング部40を含む。
【0087】
前記ボディ部20はシリコン材、合成樹脂材、または金属材からなることができ、前記半導
体発光素子100の周囲は傾斜面になるように形成することができる。
【0088】
前記第1リード電極31及び第2リード電極32は相互電気的に分離され、前記半導体発光素子
100に電源を提供する。また、前記第1リード電極31及び第2リード電極32は前記半導体発
光素子100から発生される光を反射させて光効率を増加させることができ、前記半導体発
光素子100から発生される熱を外部に排出させる役割をする。
【0089】
前記半導体発光素子100は前記ボディ部20の上、または前記第1リード電極31または前記第
2リード電極32の上に配置することができる。
【0090】
前記発光素子100はワイヤを介在して前記第1リード電極31と電気的に連結され、前記第2
リード電極32とはダイボンディング形態で連結されることができる。
【0091】
前記モールディング部40は前記半導体発光素子100をモールディングして、前記半導体発
光素子100を保護することができる。また、前記モールディング部40には蛍光体が含まれ
、前記半導体発光素子100から放出される光の波長を変化させることができる。
【0092】
前記実施例による半導体発光素子は、樹脂材やシリコンのような半導体基板、絶縁基板、
セラミック基板等にパッケージングされ、指示装置、照明装置、表示装置等の光源として
使われることができる。また、前記各実施例はそれぞれの実施例に限定されるものではな
く、前記に開示された別の実施例に選択的に適用されることができる。
【0093】
以上、本発明を実施例を中心に説明したが、これらの実施例は本発明を限定するものでは
ない。本発明の精神と範囲を離脱することなく、多様な変形と応用が可能であることは、
当業者によって自明である。例えば、本発明の実施例に具体的に示された各構成要素は変
形して実施することができるものであり、このような変形と応用に係る差異点は、添付の
特許請求の範囲で規定する本発明の範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
【産業上の利用可能性】
【0094】
本発明は光を提供する発光装置に適用することができる。
【符号の説明】
【0095】
20ボディ部
31第1リード電極
32第2リード電極
40モールディング部
100半導体発光素子
101基板
110第1導電型半導体層
112凸凹パターン
115電極
120活性層
130第2導電型半導体層
135発光構造物
140チャンネル層
145電流ブロッキング層
150オーミック層
160電極層
170接合層
175伝導性支持部材
180絶縁層
E1半導体領域
図1
図1A
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18