特許第6697068号(P6697068)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6697068ドラム式洗濯機並びにその制御方法及び装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6697068
(24)【登録日】2020年4月27日
(45)【発行日】2020年5月20日
(54)【発明の名称】ドラム式洗濯機並びにその制御方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   D06F 33/30 20200101AFI20200511BHJP
【FI】
   D06F33/02 J
   D06F33/02 F
   D06F33/02 R
【請求項の数】15
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2018-505010(P2018-505010)
(86)(22)【出願日】2016年7月28日
(65)【公表番号】特表2018-521800(P2018-521800A)
(43)【公表日】2018年8月9日
(86)【国際出願番号】CN2016092107
(87)【国際公開番号】WO2017020772
(87)【国際公開日】20170209
【審査請求日】2018年1月31日
(31)【優先権主張番号】201510469425.1
(32)【優先日】2015年7月31日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517413993
【氏名又は名称】広東威霊電机制造有限公司
【氏名又は名称原語表記】GUANGDONG WELLING MOTOR MANUFACTURING CO.,LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】特許業務法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】徐磊
(72)【発明者】
【氏名】▲ゴン▼黎明
(72)【発明者】
【氏名】秦向南
【審査官】 柿沼 善一
(56)【参考文献】
【文献】 中国特許出願公開第103225195(CN,A)
【文献】 特開2001−334096(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2015/0059416(US,A1)
【文献】 特開平10−305189(JP,A)
【文献】 特開2014−064918(JP,A)
【文献】 中国特許出願公開第102086581(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D06F 33/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ドラムが起動するプロセスにおいて、前記ドラムの起動平均電力を取得するステップAと、
前記起動平均電力に基づいて、前記ドラムの現在の負荷が属する負荷区間範囲を取得するステップBと、
前記負荷区間範囲に基づいて、重量計量に進むか否かの判定に用いるべき重量計量保護速度変動閾値を、最大脱水偏心速度変動以上最大重量計量安全偏心速度変動未満の値に設定するステップCと、
を含む、
ことを特徴とするドラム式洗濯機制御方法。
【請求項2】
前記ステップAにおいて、前記ドラムの起動平均電力を取得するステップは、具体的には、
前記ドラムの起動電力を取得し、前記ドラムの起動の継続時間の間、前記起動電力を積分することである、
ことを特徴とする請求項1に記載のドラム式洗濯機制御方法。
【請求項3】
前記ステップAの前に、
起動平均電力閾値と負荷区間範囲との対応関係を予め記憶するステップをさらに含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のドラム式洗濯機制御方法。
【請求項4】
前記ステップBは、具体的には、
前記起動平均電力が第1起動平均電力閾値より小さいか否かを判断し、「はい」である場合に、前記ドラムの現在の負荷が第1負荷区間範囲内に属すると判定し、「いいえ」である場合に、前記起動平均電力が第2起動平均電力閾値より小さいか否かを判断し、「はい」である場合に、前記ドラムの現在の負荷が第2負荷区間範囲内に属すると判定し、「いいえ」である場合に、前記起動平均電力が第3起動平均電力閾値より小さいか否かを判断し、「はい」である場合に、前記ドラムの現在の負荷が第3負荷区間範囲内に属すると判定し、「いいえ」である場合に、前記起動平均電力が第4起動平均電力閾値より小さいか否かを判断し、「はい」である場合に、前記ドラムの現在の負荷が第4負荷区間範囲内に属すると判定し、「いいえ」である場合に、前記ドラムの現在の負荷が第5負荷区間範囲内に属すると判定する、
ことを特徴とする請求項3に記載のドラム式洗濯機制御方法。
【請求項5】
前記ステップCの前に、
負荷区間範囲と前記重量計量保護速度変動閾値との対応関係を予め記憶するステップをさらに含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のドラム式洗濯機制御方法。
【請求項6】
前記最大重量計量安全偏心速度変動負荷区間範囲における最大負荷に対応する、
ことを特徴とする請求項5に記載のドラム式洗濯機制御方法。
【請求項7】
前記重量計量保護速度変動閾値が、前記最大脱水偏心速度変動である、
ことを特徴とする請求項6に記載のドラム式洗濯機制御方法。
【請求項8】
ドラムが起動するプロセスにおいて、前記ドラムの起動平均電力を取得する起動平均電力取得モジュールと、
前記起動平均電力に基づいて、前記ドラムの現在の負荷が属する負荷区間範囲を取得する負荷取得モジュールと、
前記負荷区間範囲に基づいて、重量計量に進むか否かの判定に用いるべき重量計量保護速度変動閾値を、最大脱水偏心速度変動以上最大重量計量安全偏心速度変動未満の値に設定する速度変動閾値取得モジュールと、を含む、
ことを特徴とするドラム式洗濯機制御装置。
【請求項9】
前記起動平均電力取得モジュールが前記ドラムの起動平均電力を取得するプロセスは、
前記ドラムの起動電力を取得し、前記ドラムの起動の継続時間の間、前記起動電力を積分することである、
ことを特徴とする請求項8に記載のドラム式洗濯機制御装置。
【請求項10】
前記ドラム式洗濯機制御装置は記憶モジュールを含み、
前記記憶モジュールは起動平均電力閾値と負荷区間範囲との対応関係を予め記憶する、
ことを特徴とする請求項8に記載のドラム式洗濯機制御装置。
【請求項11】
前記負荷取得モジュールが前記起動平均電力に基づいて前記ドラムの現在の負荷が属する負荷区間範囲を取得するプロセスは、
前記起動平均電力が第1起動平均電力閾値より小さいか否かを判断し、判断の結果が「はい」である場合に、前記ドラムの現在の負荷が第1負荷区間範囲内に属すると判定し、判断の結果が「いいえ」である場合に、前記起動平均電力が第2起動平均電力閾値より小さいか否かを判断し、判断の結果が「はい」である場合に、前記ドラムの現在の負荷が第2負荷区間範囲内に属すると判定し、判断の結果が「いいえ」である場合に、前記起動平均電力が第3起動平均電力閾値より小さいか否かを判断し、判断の結果が「はい」である場合に、前記ドラムの現在の負荷が第3負荷区間範囲内に属すると判定し、判断の結果が「いいえ」である場合に、前記起動平均電力が第4起動平均電力閾値より小さいか否かを判断し、判断の結果が「はい」である場合に、前記ドラムの現在の負荷が第4負荷区間範囲内に属すると判定し、判断の結果が「いいえ」である場合に、前記ドラムの現在の負荷が第5負荷区間範囲内に属すると判定する、
ことを特徴とする請求項10に記載のドラム式洗濯機制御装置。
【請求項12】
前記記憶モジュールは、さらに、負荷区間範囲と前記重量計量保護速度変動閾値との対応関係を予め記憶する、
ことを特徴とする請求項10に記載のドラム式洗濯機制御装置。
【請求項13】
前記最大重量計量安全偏心速度変動負荷区間範囲における最大負荷に対応する、
ことを特徴とする請求項12に記載のドラム式洗濯機制御装置。
【請求項14】
前記重量計量保護速度変動閾値が、前記最大脱水偏心速度変動である、
ことを特徴とする請求項13に記載のドラム式洗濯機制御装置。
【請求項15】
ドラムを含むドラム式洗濯機であって、
前記ドラム式洗濯機は、請求項8〜14のいずれか1項に記載のドラム式洗濯機制御装置をさらに含む、
ことを特徴とするドラム式洗濯機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、洗濯機検出制御技術分野に関し、特に、ドラム式洗濯機並びにその制御方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ドラム式洗濯機において、インバータモータの負荷が不均衡である場合に、インバータモータの回転速度が高いほどシステムの振動と騒音とが大きいため、デバイスの使用寿命が低減される。このような状況は、ドラム式洗濯機において特に顕著である。インバータモータは、負荷不均衡検出機能を有し、負荷の不均衡が発見された場合に、モータの回転速度を調整するか、又は負荷の不均衡の状態を変えることにより、システムの振動と騒音とを小さくすることができる。
【0003】
理論的には、負荷不均衡の検出は、回転速度の変動及び負荷のイナーシャという二つの量に相関し、イナーシャの判別には、加減速のプロセスがないと、比較的正確なイナーシャ値が得られないが、加速のプロセスでは、負荷の偏心の過大によるドラムの衝突又は変位を引き起こすおそれがあり、これは洗濯機の使用上で許されないことである。そのため、一般的には、イナーシャを判別する前に、回転速度変動の大きさを用いて偏心保護を行って、イナーシャ判別プロセスの安全を確保する。しかし、実験のプロセスにおいて、重量計量中に、やはりドラムが衝突する状況が起こりうることがわかったため、ここで、回転速度変動を計算する前に、精度に対する要求が高くない予備重量計量を一回行い、予備重量計量値が異なる場合には、重量計量保護の閾値も異なるように設定して、重量計量プロセスの安全を保証する。
【0004】
以下に、回転速度変動を用いて重量計量保護を行うことによって問題を引き起こすかどうかについて理論的に分析する。図1に示すように、1台の8Kgの洗濯機の偏心質量と回転速度変動との対応関係を示す。
【0005】
図1から分かるように、負荷の増大に従って、同じ偏心に対応する速度変動が減少する。重量計量保護の閾値を設定する場合に、二つの制限条件がある。一つ目は、重量計量中のドラム衝突を引き起こすほど過大であってはならないことである。二つ目は、一つの衣類しかない場合、特にバスタオル又はジーンズのような負荷の場合に、脱水しないほど過小であってはならないことである。この二つの制限条件により、従来の重量計量保護案では、0%負荷で800gの偏心という動作点が選択される。つまり、速度変動の閾値を約170rpmに設定する。80%の負荷の場合に、この閾値に対応する偏心質量は、計算によって得られた数値が4.2Kgであり、この偏心だと、重量計量する際に必ずドラム衝突が起きる。以上の分析によると、従来の重量計量保護案は、理論上元々欠陥があり、大きな負荷の場合に、保護の作用を果たすことができない。
【0006】
以上により、従来技術におけるドラム式洗濯機制御方法には、重量計量中のドラム衝突、及び一つの衣類しかない場合に脱水しないという問題が存在する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、ドラム式洗濯機並びにその制御方法及び装置を提供することを目的とし、従来技術におけるドラム式洗濯機制御方法には、重量計量中のドラム衝突、及び一つの衣類しかない場合に脱水しないという問題が存在することを解决することを旨とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、このように実現される。ドラム式洗濯機制御方法であり、前記制御方法は
ドラム起動のプロセスにおいて、前記ドラムの起動平均電力を取得するステップAと、
前記起動平均電力に基づいて、前記ドラムの現在の負荷が属する負荷区間範囲を取得するステップBと、
前記ドラムの現在の負荷が属する区間負荷範囲に基づいて重量計量保護速度変動閾値を設定するステップCと、を含む。
【0009】
本発明は、ドラム式洗濯機制御装置をさらに提供し、前記ドラム式洗濯機制御装置は、
ドラム起動のプロセスにおいて前記ドラムの起動平均電力を取得する起動平均電力取得モジュールと、
前記起動平均電力に基づいて前記ドラムの現在の負荷が属する負荷区間範囲を取得する負荷取得モジュールと、
前記ドラムの現在の負荷が属する区間負荷範囲に基づいて重量計量保護速度変動閾値を設定する速度変動閾値取得モジュールと、を含む。
【0010】
本発明は、ドラムと上記ドラム式洗濯機制御装置とを含むドラム式洗濯機をさらに提供する。
【発明の効果】
【0011】
本発明が提供するドラム式洗濯機並びにその制御方法及び装置は、異なる重量の負荷と起動平均電力との対応関係を利用することにより、現在の負荷の大きさを取得し、現在の負荷の大きさに基づいて重量計量保護速度変動閾値を設定して、ドラム衝突、及び一つの衣類しかない場合に脱水しないという現象が現れることを回避する。本方案は、起動段階で計算が完了し、別途制御ロジックの追加を必要とせず、従来方案のもとですこしだけ修正を行えば実現することができるため、便利で実用的であり、製品全体のアップグレードのコストが低減される。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は、従来技術に係るドラム式洗濯機におけるドラムの異なる負荷における偏心質量と回転速度変動との関係図である。
図2図2は、本発明の実施例に係るドラム式洗濯機制御方法を実現するフローチャートである。
図3図3は、本発明の実施例に係るドラム式洗濯機制御方法を実現する別のフローチャートである。
図4図4は、本発明の実施例に係るドラム式洗濯機制御装置の概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の目的、技術案及び利点をより明確にするために、以下に、図面及び実施例に合わせて、本発明についてさらに詳しく説明する。なお、ここで説明される具体的な実施例は、単に本発明を解釈するためのものであり、本発明を限定するためのものではない。
【0014】
図2には、本発明の実施例に係るドラム式洗濯機制御方法を実現するフローが示され、説明の便宜を図るために、本発明の実施例に係る部分のみが示され、具体的に、制御方法は、以下のステップを含む。
【0015】
ステップS101において、ドラム起動のプロセスにおいて、ドラムの起動平均電力を取得する。
【0016】
具体的には、ステップS101において、ドラムの起動平均電力を取得するステップは、具体的には、ドラムの起動電力を取得し、ドラムの起動の継続時間の間、起動電力を積分することである。
【0017】
ステップS102において、起動平均電力に基づいてドラムの現在の負荷が属する負荷区間範囲を取得する。
【0018】
ここで、ステップS102の前に、起動平均電力閾値と負荷区間範囲との対応関係を予め記憶するステップをさらに含む。
【0019】
ここで、表1に示すように、8Kgの洗濯機で起動電力のテストを行った結果は、下表に示される。
【0020】
【表1】
【0021】
起動平均電力の大きさにより、ドラムの現在の負荷が0%、20%、40%、60%、80%の負荷であることを識別することができる。
【0022】
上記負荷と起動平均電力との対応関係により、起動平均電力閾値を設定することにより、負荷区間範囲を取得する。
【0023】
図3に示すように、ステップS102は、具体的には、起動平均電力が第1起動平均電力閾値より小さいか否かを判断し、「はい」である場合に、ドラムの現在の負荷が第1負荷区間範囲内に属すると判定し、「いいえ」である場合に、起動平均電力が第2起動平均電力閾値より小さいか否かを判断し、「はい」である場合に、ドラムの現在の負荷が第2負荷区間範囲内に属すると判定し、「いいえ」である場合に、起動平均電力が第3起動平均電力閾値より小さいか否かを判断し、「はい」である場合に、ドラムの現在の負荷が第3負荷区間範囲内に属すると判定し、「いいえ」である場合に、起動平均電力が第4起動平均電力閾値より小さいか否かを判断し、「はい」である場合に、ドラムの現在の負荷が第4負荷区間範囲内に属すると判定し、「いいえ」である場合に、ドラムの現在の負荷が第5負荷区間範囲内に属すると判定する。
【0024】
ここで、第1起動平均電力閾値は63Wに設定され、第1負荷区間範囲は、現在の負荷がドラム負荷の20%未満であることである。第2起動平均電力閾値は90Wに設定され、第2負荷区間範囲は、現在の負荷がドラム負荷の20%からドラム負荷の40%までの間にあることである。第3起動平均電力閾値は111Wに設定され、第3負荷区間範囲は、現在の負荷がドラム負荷の40%からドラム負荷の60%までの間にあることである。第4起動平均電力閾値は125Wに設定され、第4負荷区間範囲は、現在の負荷がドラム負荷の60%からドラム負荷の80%までの間にあることである。第5負荷区間範囲は、現在の負荷がドラム負荷の80%より大きいことである。
【0025】
ステップS103において、ドラムの現在の負荷が属する負荷区間範囲に基づいて重量計量保護速度変動閾値を設定する。
【0026】
ここで、ステップS103の前に、負荷区間範囲と重量計量保護速度変動閾値との対応関係を予め記憶するステップをさらに含む。
【0027】
やはり8Kgの洗濯機を例とすると、許容される最大脱水偏心が800gであり、偏心が800gを超えた場合には、脱水の噪音が大きくなるだけでなく、高速脱水により変位も起こりうる。また、重量計量プロセスにおいて許容される最大偏心が1400gであり、1400gを超える偏心で重量計量すると、ドラム衝突を引き起こしてしまう。脱水を確保するために、偏心が800g未満である場合に、重量計量に進ませ、偏心が1400gより大きい場合に、重量計量に進むのを許容しない。そのため、ここでは、各負荷状態において、重量計量保護の偏心閾値が確実に800gから1400gまでの間にあることが要求される。
【0028】
表2は、異なる負荷でテストを行って得られた速度変動データである。表から分かるように、負荷が0%である状態で、最大脱水偏心速度変動が1700であり、負荷が20%未満である状態で、最大重量計量安全偏心速度変動が1800である。そのため、負荷状態が0%から20%までの間にある場合に、重量計量保護速度変動閾値を1700に選択して、800g以下の偏心の場合に重量計測に進むことができることを保証するとともに、負荷が1400g以上である場合に負荷の重量計量に進まないことを保証することができる。他の負荷状態でも同様である。
【0029】
【表2】
【0030】
そのため、表2における負荷と最大脱水偏心速度変動との対応関係により、ドラムの現在の負荷が第1負荷区間範囲にある場合に、重量計量保護速度変動閾値を1700rpmに設定し、ドラムの現在の負荷が第2負荷区間範囲にある場合に、重量計量保護速度変動閾値を1100rpmに設定し、ドラムの現在の負荷が第3負荷区間範囲にある場合に、重量計量保護速度変動閾値を850rpmに設定し、ドラムの現在の負荷が第4負荷区間範囲にある場合に、重量計量保護速度変動閾値を700rpmに設定し、ドラムの現在の負荷が第1負荷区間範囲にある場合に、重量計量保護速度変動閾値を580rpmに設定する。
【0031】
本発明のドラム式洗濯機制御方法は、異なる重量の負荷と起動平均電力との対応関係を利用することにより、現在の負荷の大きさを取得し、現在の負荷の大きさに基づいて重量計量保護速度変動閾値を設定して、ドラム衝突、及び一つの衣類しかない場合に脱水しないという現象が現れることを回避する。本方案は、起動段階で計算が完了し、別途制御ロジックの追加を必要とせず、従来方案のもとで、すこしだけ修正を加えれば実現することができるため、便利で実用的であり、製品の全体のアップグレードのコストが低減される。
【0032】
本発明の別の実施例は、ドラム式洗濯機制御装置を提供する。図4に示すように、ドラム式洗濯機制御装置は、ドラムが起動するプロセスにおいて、ドラムの起動平均電力を取得する起動平均電力取得モジュール201と、起動平均電力に基づいてドラムの現在の負荷が属する負荷区間範囲を取得する負荷取得モジュール201と、ドラムの現在の負荷が属する区間負荷範囲に基づいて重量計量保護速度変動閾値を設定する速度変動閾値取得モジュール203と、を含む。
【0033】
起動平均電力取得モジュールがドラムの起動平均電力を取得するプロセスは、ドラムの起動電力を取得し、ドラムの起動の継続時間の間、起動電力を積分することである。
【0034】
ドラム式洗濯機制御装置は、記憶モジュールを含み、記憶モジュールは、起動平均電力閾値と負荷区間範囲との対応関係を予め記憶し、記憶モジュールは、さらに、負荷区間範囲と重量計量保護速度変動閾値との対応関係を予め記憶する。
【0035】
負荷取得モジュールが起動平均電力に基づいてドラムの現在の負荷が属する負荷区間範囲を取得するプロセスでは、起動平均電力が第1起動平均電力閾値より小さいか否かを判断し、判断の結果が「はい」である場合に、ドラムの現在の負荷が第1負荷区間範囲内に属すると判定し、判断の結果が「いいえ」である場合に、起動平均電力が第2起動平均電力閾値より小さいか否かを判断し、判断の結果が「はい」である場合に、ドラムの現在の負荷が第2負荷区間範囲内に属すると判定し、判断結果のが「いいえ」である場合に、起動平均電力が第3起動平均電力閾値より小さいか否かを判断し、判断の結果が「はい」である場合に、ドラムの現在の負荷が第3負荷区間範囲内に属すると判定し、判断の結果が「いいえ」である場合に、起動平均電力が第4起動平均電力閾値より小さいか否かを判断し、判断の結果が「はい」である場合に、ドラムの現在の負荷が第4負荷区間範囲内に属すると判定し、判断結果が「いいえ」である場合に、ドラムの現在の負荷が第5負荷区間範囲内に属すると判定する。
【0036】
ここで、第1起動平均電力閾値は63Wに設定され、第1負荷区間範囲は、現在の負荷がドラム負荷の20%未満であることである。第2起動平均電力閾値は90Wに設定され、第2負荷区間範囲は、現在の負荷がドラム負荷の20%からドラム負荷の40%までの間にあることである。第3起動平均電力閾値は111Wに設定され、第3負荷区間範囲は、現在の負荷がドラム負荷の40%からドラム負荷の60%までの間にあることである。第4起動平均電力閾値は125Wに設定され、第4負荷区間範囲は、現在の負荷がドラム負荷の60%からドラム負荷の80%までの間にあることである。第5負荷区間範囲は、現在の負荷がドラム負荷の80%より大きいことである。
【0037】
ドラムの現在の負荷が第1負荷区間範囲にある場合に、重量計量保護速度変動閾値は1700rpmに設定される。ドラムの現在の負荷が第2負荷区間範囲にある場合に、重量計量保護速度変動閾値は1100rpmに設定される。ドラムの現在の負荷が第3負荷区間範囲にある場合に、重量計量保護速度変動閾値は850rpmに設定される。ドラムの現在の負荷が第4負荷区間範囲にある場合に、重量計量保護速度変動閾値は700rpmに設定される。ドラムの現在の負荷が第1負荷区間範囲にある場合に、重量計量保護速度変動閾値は580rpmに設定される。
【0038】
本発明は、ドラム式洗濯機制御装置の別の好ましい実施例をさらに提供する。本実施例において、ドラム式洗濯機制御装置は、プロセッサを含む。ここで、前記プロセッサは、メモリに記憶される以下のプログラムモジュール、すなわち、ドラムが起動するプロセスにおいて、ドラムの起動平均電力を取得する起動平均電力取得モジュール201と、起動平均電力に基づいてドラムの現在の負荷が属する負荷区間範囲を取得する負荷取得モジュール201と、ドラムの現在の負荷が属する区間負荷範囲に基づいて重量計量保護速度変動閾値を設定する速度変動閾値取得モジュール203と、を実行する。
【0039】
具体的には、ドラム式洗濯機制御装置は、プロセッサ(processor)と、通信インターフェース(Communications Interface)と、メモリ(memory)と、バスと、を含む。
【0040】
プロセッサと、通信インターフェースと、メモリとが、バスを介して相互間の通信を実現する。
【0041】
通信インターフェースは、例えば、仮想マシン管理センター、共有メモリ等のネットワーク要素と通信する。
【0042】
プロセッサは、プログラムを実行する。
【0043】
具体的には、プログラムは、コンピュータ操作指令を含むプログラムコードを含んでもよい。
【0044】
プロセッサは、一つの中央処理装置CPUであってもよいし、又は特定用途向け集積回路ASIC(Application Specific Integrated Circuit)であってもよいし、又は本発明の実施例を実行する一つ又は複数の集積回路として構成されてもよい。
【0045】
メモリは、プログラムを記憶する。メモリは、高速ランダムアクセスメモリ(RAM)を含むことができ、不揮発性メモリ(non−volatile memory)、例えば、少なくとも一つの磁気ディスクメモリをさらに含むことができる。プログラムは、具体的に、ドラムが起動するプロセスにおいて、ドラムの起動平均電力を取得する起動平均電力取得モジュール201と、起動平均電力に基づいてドラムの現在の負荷が属する負荷区間範囲を取得する負荷取得モジュール201と、ドラムの現在の負荷が属する区間負荷範囲に基づいて重量計量保護速度変動閾値を設定する速度変動閾値取得モジュール203と、を含んでもよい。
【0046】
プログラムにおける各ユニットの具体的な実現は、図4に示す実施例における対応するユニットを参照しここでは、詳しく説明しない。
【0047】
当業者であれば、以下のことを明確に理解することができる。説明の便利及び簡潔を図るために、上記説明のシステム、装置及びユニットの具体的な作動プロセスについて、前記方法実施例における対応するプロセスを参照することができるため、ここでは、詳しく説明しない。
【0048】
なお、本出願が提供するいくつかの実施例において、開示されるシステム、装置及び方法は、他の方式により実現することができる。例えば、以上に説明される装置の実施例は、単に例示するものであり、例えば、前記ユニットの区分は、ロジック機能による区分の一例に過ぎず、実際に実現する際には、別の区分方式であってもよい。例えば、複数のユニット又はアセンブリは、組み合わせられてもよいし、又は別のシステムに集積されてもよいし、又は、一部の特徴が省略されたり、又は実行されなくてもよい。一方、提示あるいは論考された互いの結合又は直接結合又は通信接続は、一部の通信インターフェース、装置又はユニットを介する間接結合又は通信接続であってもよいし、電気的、機械的又は他の形式であってもよい。
【0049】
分離した部材として説明された前記ユニットは、物理的に分離されたものであってもよいし、物理的に分離されていないものであってもよい。ユニットとして示された部材は、物理的なユニットであってもよいし、物理的なユニットでなくてもよい。即ち、一箇所に位置してもよいし、又は複数のネットワークユニットに分散されてもよい。実際のニーズに応じて、そのうちの一部又は全部のユニットを選んで本実施例における方案の目的を実現してもよい。
【0050】
なお、本発明の各実施例における各機能ユニットが、一つの処理ユニットに集積されてもよいし、各ユニットが個別で物理的に存在してもよいし、二つ又は二つ以上のユニットが一つのユニットに集積されてもよい。
【0051】
前記機能がソフトウェア機能ユニットの形で実現され、独立した製品として販売または使用される場合に、一つのコンピュータ読み取り可能記憶媒体に記憶されてもよい。このような理解に基づいて、本発明の技術案は、本質的に、又は従来技術に寄与する部分、又は該技術案の一部が、ソフトウェア製品の形で体現されてもよい。該コンピュータソフトウェア製品は、一つの記憶媒体に記憶され、コンピュータ機器(パーソナルコンピュータ、サーバ、又はネットワーク 機器等であってもよい)に本発明の各実施例に記載の方法のステップの全部または一部を実行させる指令を複数含む。前記記憶媒体は、USBメモリ、リムーバブルハードディスク、読み出し専用メモリ(ROM,Read−Only Memory)、ランダムアクセスメモリ(RAM,Random Access Memory)、磁気ディスク又は光ディスク等のプログラムコードを記憶できる各種の媒体を含む。
【0052】
本発明の別の実施例は、ドラムを含むドラム式洗濯機を提供し、ドラム式洗濯機は、上記ドラム式洗濯機制御装置をさらに含む。
【0053】
本発明が提供するドラム式洗濯機並びにその制御方法及び装置は、異なる重量の負荷と起動平均電力との対応関係を利用することにより、現在の負荷の大きさを取得し、現在の負荷の大きさに基づいて重量計量保護速度変動閾値を設定し、ドラム衝突、及び一つの衣類しかないの場合に脱水しないという現象が現れることを回避する。本案は、起動段階で計算が完了し、別途制御ロジックの追加を必要とせず、従来方案のもとですこしだけ修正を加えれば実現することができるため、便利で実用的であり、製品の全体のアップグレードのコストが低減される。
【0054】
以上は、本発明の好ましい実施例に過ぎず、本発明の保護範囲を限定するものではなく、本発明の精神及び原則内において行われるあらゆる修正、均等な取替及び改善等は、何れも本発明の保護範囲内に含まれるべきである。
図1
図2
図3
図4