(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6697514
(24)【登録日】2020年4月28日
(45)【発行日】2020年5月20日
(54)【発明の名称】印刷モジュールおよびそれを用いた3D印刷装置
(51)【国際特許分類】
B29C 64/236 20170101AFI20200511BHJP
B29C 64/106 20170101ALI20200511BHJP
B29C 64/209 20170101ALI20200511BHJP
B29C 64/295 20170101ALI20200511BHJP
B29C 64/393 20170101ALI20200511BHJP
B33Y 30/00 20150101ALI20200511BHJP
B33Y 50/02 20150101ALI20200511BHJP
【FI】
B29C64/236
B29C64/106
B29C64/209
B29C64/295
B29C64/393
B33Y30/00
B33Y50/02
【請求項の数】15
【外国語出願】
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2018-132913(P2018-132913)
(22)【出願日】2018年7月13日
(65)【公開番号】特開2019-104231(P2019-104231A)
(43)【公開日】2019年6月27日
【審査請求日】2018年7月13日
(31)【優先権主張番号】201711307878.X
(32)【優先日】2017年12月11日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】514008930
【氏名又は名称】三緯國際立體列印科技股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】XYZprinting, Inc.
(73)【特許権者】
【識別番号】511067204
【氏名又は名称】金▲宝▼電子工業股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100081961
【弁理士】
【氏名又は名称】木内 光春
(72)【発明者】
【氏名】楊 中誌
(72)【発明者】
【氏名】▲呉▼ 鑒倫
【審査官】
北澤 健一
(56)【参考文献】
【文献】
独国特許出願公開第102016108351(DE,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2015/0137401(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2017/0043536(US,A1)
【文献】
国際公開第2017/132767(WO,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2010/0247703(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C 64/00−64/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
3D印刷装置用の印刷モジュールであって、前記3D印刷装置が、ラックと、制御モジュールとを含み、前記ラックが、印刷領域およびスタンバイ領域を有し、
前記印刷モジュールが、
前記ラックに配置され、前記制御モジュールに電気接続されたキャリッジアセンブリと、
前記キャリッジアセンブリに配置され、前記キャリッジアセンブリを介して前記制御モジュールによって駆動される第1支持台と、
前記スタンバイ領域に配置された少なくとも1つの第2支持台と、
前記制御モジュールに電気接続され、第1バックル部を有する少なくとも1つのプリントヘッドアセンブリと、
前記第1支持台に配置され、前記制御モジュールに電気接続されたクイックリリース駆動アセンブリと、
を含み、
前記クイックリリース駆動アセンブリが、前記第1バックル部に留まる、または前記第1バックル部から取り外されるよう前記制御モジュールによって制御される第2バックル部を有し、前記少なくとも1つのプリントヘッドアセンブリを前記第1支持台に留める、または前記少なくとも1つのプリントヘッドアセンブリを前記第1支持台から取り外し、前記制御モジュールが、前記印刷領域から前記スタンバイ領域に移動するよう前記第1支持台を駆動して、前記第1支持台と前記第2支持台の間で前記少なくとも1つのプリントヘッドアセンブリをピックアンドプレースするよう前記クイックリリース駆動アセンブリを駆動する印刷モジュール。
【請求項2】
前記クイックリリース駆動アセンブリが、
前記第1支持台に配置され、前記第2バックル部が位置する回転台と、
前記第1支持台に配置され、前記回転台に接続されたモータと、
を含み、
前記モータが、前記制御モジュールに電気接続され、前記制御モジュールが、前記モータを介して回転するよう前記回転台を駆動する請求項1に記載の印刷モジュール。
【請求項3】
前記第1バックル部が、カラム型のフックまたは徐々に広がる穴であり、前記第2バックル部が、徐々に広がる穴またはカラム型のフックであり、前記カラム型のフックが、前記徐々に広がる穴を貫通して、前記徐々に広がる穴の狭い端部に留められるのに適合するか、または前記カラム型のフックが、前記狭い端部から取り外されて、前記徐々に広がる穴から離れるように移動するのに適合した請求項2に記載の印刷モジュール。
【請求項4】
前記少なくとも1つのプリントヘッドアセンブリが、
前記第1バックル部を有する筐体と、
前記筐体に挿入されたプリントヘッドと、
前記プリントヘッドに配置され、前記制御モジュールに電気接続されたヒーターと、
を含み、
固体状態の材料が、前記プリントヘッドに挿入され、前記ヒーターで液体状態の形成材料に加熱された後、前記プリントヘッドから押し出されるのに適合した請求項1に記載の印刷モジュール。
【請求項5】
前記筐体が、開口を有し、前記少なくとも1つのプリントヘッドアセンブリが、さらに、前記プリントヘッドに配置され、前記ヒーターに隣接する放熱フィンを含み、前記放熱フィンが、前記開口に対応し、前記開口および前記第1バックル部が、前記筐体の2つの対向する側に設置された請求項4に記載の印刷モジュール。
【請求項6】
前記筐体が、第1磁気引力部を有し、前記第1磁気引力部および前記第1バックル部が、前記筐体の2つの対向する側に設置され、前記少なくとも1つの第2支持台が、第2磁気引力部を有し、前記制御モジュールが前記スタンバイ領域の前記少なくとも1つの第2支持台に向かって移動するよう前記第1支持台を駆動して、前記少なくとも1つのプリントヘッドアセンブリをピックアンドプレースして、前記少なくとも1つのプリントヘッドアセンブリを前記少なくとも1つの第2支持台に載置した時、前記第1磁気引力部および前記第2磁気引力部が互いに引き付けられる請求項4に記載の印刷モジュール。
【請求項7】
前記第1バックル部と前記第2バックル部の間の座屈力が、前記第1磁気引力部と前記第2磁気引力部の間の引力よりも大きい請求項6に記載の印刷モジュール。
【請求項8】
前記ヒーターが、前記形成材料を加熱し続け、前記印刷モジュールが、さらに、
前記第1支持台および前記少なくとも1つの第2支持台にそれぞれ対応して配置され、前記少なくとも1つのプリントヘッドアセンブリが前記第1支持台または前記少なくとも1つの第2支持台に載置された時に前記プリントヘッドの熱を放散する複数の第1ファンを含む請求項4に記載の印刷モジュール。
【請求項9】
前記印刷モジュールが、複数の第2支持台および複数のプリントヘッドアセンブリを含み、前記プリントヘッドアセンブリが、前記第2支持台に着脱可能に配置され、前記制御モジュールが、前記キャリッジアセンブリを介して前記第1支持台を前記印刷領域と前記スタンバイ領域の間で前後に移動させて、前記プリントヘッドアセンブリを順番にピックアンドプレースする請求項1に記載の印刷モジュール。
【請求項10】
前記印刷モジュールが、さらに、前記第1支持台に配置された第1電子デバイスグループを含み、前記第1バックル部が、磁気片または磁気引力片であり、前記第2バックル部が、前記第1支持台の上に配置され、前記第1電子デバイスグループに電気接続された少なくとも1つの電磁部であり、前記制御モジュールが、磁力を生成するかどうかに関わらず、前記第1電子デバイスグループを介して前記少なくとも1つの電磁部を駆動して、前記第1バックル部を磁気的に引き付ける、または解除する請求項1に記載の印刷モジュール。
【請求項11】
前記少なくとも1つのプリントヘッドアセンブリが前記第1支持台に組み立てられた時、前記少なくとも1つのプリントヘッドアセンブリの前記ヒーターが、前記第1電子デバイスグループを介して前記制御モジュールに電気接続される請求項10に記載の印刷モジュール。
【請求項12】
前記印刷モジュールが、さらに、
前記少なくとも1つの第2支持台に配置され、前記制御モジュールに電気接続された第2電子デバイスグループと、
前記少なくとも1つの第2支持台に配置された第3バックル部と、
を含み、
前記少なくとも1つのプリントヘッドアセンブリが、さらに、筐体と、第4バックル部とを含み、前記第1バックル部および前記第4バックル部が、前記筐体の2つの対向する側に設置され、前記少なくとも1つのプリントヘッドアセンブリが前記少なくとも1つの第2支持台に移動した時、前記少なくとも1つのプリントヘッドアセンブリが、前記第3バックル部および前記第4バックル部の配列を介して前記少なくとも1つの第2支持台に組み立てられ、前記少なくとも1つのプリントヘッドアセンブリの前記ヒーターが、前記第2電子デバイスグループを介して前記制御モジュールに電気接続される請求項10に記載の印刷モジュール。
【請求項13】
前記印刷モジュールが、さらに、前記少なくとも1つの第2支持台に配置され、前記第2電子デバイスグループを介して前記制御モジュールに電気接続されたセンサを含み、前記少なくとも1つのプリントヘッドアセンブリが前記少なくとも1つの第2支持台に組み立てられた時、前記制御モジュールが、前記第1電子デバイスグループを介して前記電磁部によって生成された前記磁力を解除する請求項12に記載の印刷モジュール。
【請求項14】
印刷領域およびスタンバイ領域を有するラックと、
制御モジュールと、
前記ラックに配置され、前記制御モジュールに電気接続されたキャリッジアセンブリと、
前記キャリッジアセンブリに配置され、前記キャリッジアセンブリを介して前記制御モジュールによって駆動される第1支持台と、
前記スタンバイ領域に配置された少なくとも1つの第2支持台と、
前記第1支持台または前記少なくとも1つの第2支持台に着脱可能に配置された、第1バックル部を有する少なくとも1つのプリントヘッドアセンブリと、
前記第1支持台に配置され、前記制御モジュールに電気接続されたクイックリリース駆動アセンブリと、
を含み、
前記少なくとも1つのプリントヘッドアセンブリが、プリントヘッドと、前記制御モジュールに電気接続されたヒーターとを含み、固体状態の材料が、前記プリントヘッドに挿入され、前記ヒーターで液体状態の形成材料に加熱された後、前記プリントヘッドから押し出されるのに適合し、前記制御モジュールが、前記キャリッジアセンブリを介して前記第1支持台を前記印刷領域と前記スタンバイ領域の間で前後に移動させることにより、前記少なくとも1つの第2支持台において、前記少なくとも1つのプリントヘッドアセンブリをピックアンドプレースし、前記少なくとも1つのプリントヘッドアセンブリが前記第1支持台または前記少なくとも1つの第2支持台に載置された時、前記ヒーターが、前記形成材料を加熱し続け、前記制御モジュールは、前記スタンバイ領域で印刷状態にない前記少なくとも1つのプリントヘッドアセンブリも加熱し、
前記クイックリリース駆動アセンブリが、前記第1バックル部に留まる、または前記第1バックル部から取り外されるよう前記制御モジュールによって制御される第2バックル部を有し、前記少なくとも1つのプリントヘッドアセンブリを前記第1支持台に留める、または前記少なくとも1つのプリントヘッドアセンブリを前記第1支持台から取り外し、前記制御モジュールが、前記印刷領域から前記スタンバイ領域に移動するよう前記第1支持台を駆動して、前記第1支持台と前記第2支持台の間で前記少なくとも1つのプリントヘッドアセンブリをピックアンドプレースするよう前記クイックリリース駆動アセンブリを駆動する3D印刷装置。
【請求項15】
前記3D印刷装置が、さらに、
前記第1支持台に配置され、前記制御モジュールに電気接続された第1電子デバイスグループと、
前記少なくとも1つの第2支持台に配置され、前記制御モジュールに電気接続された第2電子デバイスグループと、
を含み、
前記少なくとも1つのプリントヘッドアセンブリが前記第1支持台に載置された時、前記少なくとも1つのプリントヘッドアセンブリの前記ヒーターが、前記第1電子デバイスグループを介して前記制御モジュールに電気接続され、前記少なくとも1つのプリントヘッドアセンブリが前記少なくとも1つの第2支持台に載置された時、前記少なくとも1つのプリントヘッドアセンブリの前記ヒーターが、前記第2電子デバイスグループを介して前記制御モジュールに電気接続される請求項14に記載の3D印刷装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷モジュールおよびそれを用いた3D(three-dimensional, 3D)印刷装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、技術の進歩に伴い、付加製造(additive manufacturing)技術(例えば、交互積層(layer-by-layer)モデル構造)を利用して3D物理モデルを構築する様々な方法が提案されている。一般的に、付加製造技術は、コンピュータ支援設計(computer-aided design, CAD)等のソフトウェアで構築された3Dモデルの設計データを順番に積み重ねられた複数の薄い(擬二次元(quasi-two-dimensional))断面層に変換する技術である。
【0003】
現在、薄い断面層を形成する多くの方法が開発されている。例えば、各薄い断面層のメッセージに基づいて、プラットフォームに形成材料を吹き付け塗装または押し出し成形した後、形成材料を硬化して、薄い断面層を形成する。そして、薄い断面層を層毎に積み重ねた後に、3D物体を形成することができる。また、印刷装置にカラーノズルをさらに設置することにより、プロセス中または後に薄い断面層または3D物体に着色してもよく、あるいは、異なる形成材料を使用して3D物体を作成してもよい。
【0004】
上述したように、3D物体を印刷する時、3D印刷の品質および効率に影響を与えずに、いかにして関連構造がスムーズに形成材料を着色できるようにするか、あるいは切り替えを行って異なる形成材料を使用できるようにするかが、本産業において重要な課題となっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、クイックリリース(quick release)駆動アセンブリを介して異なるプリントヘッドをピックアンドプレース(pick-and-place)し、迅速な分解組立効果を達成することができるとともに、プリントヘッドアセンブリをスタンバイモードの半スタートアップ状態に維持して、予備印刷スタートアップ効率を向上させることのできる3D印刷装置の印刷モジュールを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の1つの実施形態において、印刷モジュールは、3D印刷装置に適している。3D印刷装置は、ラック(rack)と、制御モジュールとを含み、ラックは、印刷領域およびスタンバイ領域を有する。印刷モジュールは、キャリッジアセンブリと、第1支持台と、少なくとも1つの第2支持台と、少なくとも1つのプリントヘッドアセンブリと、クイックリリース駆動アセンブリとを含む。キャリッジアセンブリは、ラックに配置され、制御モジュールに電気接続される。第1支持台は、キャリッジアセンブリに配置され、駆動される。少なくとも1つの第2支持台は、スタンバイ領域に配置される。少なくとも1つのプリントヘッドアセンブリは、制御モジュールに電気接続され、第1バックル部(buckling portion)を有する。クイックリリース駆動アセンブリは、第1支持台に配置され、制御モジュールに電気接続される。クイックリリース駆動アセンブリは、第1バックル部に留まる、または第1バックル部から取り外されるよう制御モジュールによって制御される第2バックル部を有し、少なくとも1つのプリントヘッドアセンブリを第1支持台に留める、または第1支持台から取り外す。制御モジュールは、印刷領域からスタンバイ領域に移動するよう第1支持台を駆動して、第1支持台と第2支持台の間で少なくとも1つのプリントヘッドアセンブリをピックアンドプレースするようクイックリリース駆動アセンブリを駆動する。
【0007】
3D印刷装置は、ラックと、制御モジュールと、キャリッジアセンブリと、第1支持台と、少なくとも1つの第2支持台と、少なくとも1つのプリントヘッドアセンブリとを含む。ラックは、印刷領域およびスタンバイ領域を有する。キャリッジアセンブリは、ラックに配置され、制御モジュールに電気接続される。第1支持台は、キャリッジアセンブリに配置され、制御モジュールは、キャリッジアセンブリを介して第1支持台を駆動する。少なくとも1つの第2支持台は、スタンバイ領域に配置される。少なくとも1つのプリントヘッドアセンブリは、第1支持台または少なくとも1つの第2支持台に着脱可能に組み立てられる。少なくとも1つのプリントヘッドアセンブリは、プリントヘッドと、ヒーターとを含み、ヒーターは、制御モジュールに電気接続される。固体状態の形成材料は、プリントヘッドに挿入されるのに適合し、ヒーターを介して液体状態の形成材料に加熱された後、プリントヘッドから押し出される。制御モジュールは、キャリッジアセンブリを介して第1支持台を印刷領域とスタンバイ領域の間で前後に移動させることにより、少なくとも1つの第2支持台において、少なくとも1つのプリントヘッドアセンブリをピックアンドプレースする。少なくとも1つのプリントヘッドアセンブリが第1支持台または少なくとも1つの第2支持台に載置された時、ヒーターは、形成材料を加熱し続ける。
【発明の効果】
【0008】
以上のように、本発明の実施形態で開示する3D印刷装置は、クイックリリース駆動アセンブリおよび対応するバックル部を介して第1支持台と第2支持台の間でプリントヘッドアセンブリをピックアンドプレースすることができる。つまり、3D印刷装置に複数のプリントヘッドアセンブリを配置することができる。スタンバイ領域の第2支持台で使用されていないプリントヘッドアセンブリが一時的に置かれることにより、プリントヘッドアセンブリを有効に交換することができ、3D印刷装置の応用範囲を拡大することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
添付図面は、本発明の原理がさらに理解されるために含まれており、本明細書に組み込まれかつその一部を構成するものである。図面は、本発明の実施形態を例示しており、説明とともに、本発明の原理を説明する役割を果たしている。
【0010】
【
図1】本発明の1つの実施形態に係る3D印刷装置の局所概略図である。
【
図2】別の角度から見た
図1の印刷モジュールの局所概略図である。
【
図3】
図1の3D印刷装置の関連部材の接続を示した図である。
【
図4】別の状態の
図1の3D印刷装置を示す局所概略図である。
【
図5】
図4のプリントヘッドアセンブリおよびクイックリリース駆動アセンブリを示す拡大図である。
【
図6】
図6(A)〜
図6(D)は、プリントヘッドアセンブリの移動を示す概略図である。
【
図7】
図7(A)および
図7(B)は、本発明の別の実施形態に係る異なる角度から見たプリントヘッドアセンブリをそれぞれ示す概略図である。
【
図8】
図8(A)および
図8(B)は、本発明の別の実施形態に係る異なる角度から見た印刷モジュールの一部の部材を示す概略図である。
図8(c)は、
図8(a)および
図8(b)の関連部材に対応する関係を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1は、本発明の1つの実施形態に係る3D印刷装置(three-dimensional printing apparatus)の局所概略図である。
図2は、別の角度から見た
図1の印刷モジュールの局所概略図である。
図3は、
図1の3D印刷装置の関連部材の接続を示した図であり、実線は、電気的関係を指し、点線は、構造的関係を指す。ここで、構造の説明を容易にするため、直角座標(Cartesian coordinate)X−Y−Zも提供する。
図1〜
図3を参照すると、本実施形態において、3D印刷装置100は、例えば、熱溶解積層造形(fused deposition modeling, FDM)によって形成され、FDMは、様々な熱溶融フィラメント(filament)(ストリップ(strip))状材料(ワックス(wax)、ABS、ナイロン等であり、以下、「形成材料」と称す)の加熱および溶融方法である。3D印刷装置100は、ラック110と、制御モジュール120と、印刷モジュール130とを含む。ラック110は、印刷領域A2とスタンバイ領域A1に分割される。印刷モジュール130は、キャリッジアセンブリ131と、第1支持台132と、少なくとも1つの第2支持台(第2支持台133Aおよび第2支持台133Bを例に挙げるが、本発明はこれに限定されない)と、少なくとも1つのプリントヘッドアセンブリ(プリントヘッドアセンブリ135Aおよびプリントヘッドアセンブリ135Bを例に挙げるが、本発明はこれに限定されない)と、クイックリリース駆動アセンブリ(quick release driving assembly)134とを含む。第2支持台133Aおよび133Bは、ラック110のスタンバイ領域A1に配置され、プリントヘッドアセンブリ135Aおよび135Bは、ケーブルB1およびケーブルB2(
図1に示す)を介してそれぞれ制御モジュール120に電気接続される。
【0012】
キャリッジアセンブリ131は、ラック110に配置され、制御モジュール120に電気接続される。ここで、キャリッジアセンブリ131は、構成要素C1〜C6を含み、構成要素C4は、例えば、第1支持台132をその上にスライド可能に組み立てる軌道であり、構成要素C1は、例えば、制御モジュール120に電気接続されたモータであり、構成要素C2は、例えば、第1支持台132を構成要素C2のベルトに接合させるプーリー(pulley)構造である。そのため、制御モジュール120は、構成要素C1、C2、およびC4を介してX軸に沿って移動するよう第1支持台132を駆動することができる。さらに、構成要素C4は、構成要素C3(例えば、駆動モータセット)を介して構成要素C5とC6の間を移動することができ、構成要素C4は、制御モジュール120に電気接続される。そのため、第1支持台132は、さらに、構成要素C3、C5、およびC6の配列(collocation)を介してY軸およびZ軸に沿って移動するよう駆動される。したがって、制御モジュール120は、キャリッジアセンブリ131を介してラック110内で三次元的に移動するよう第1支持台132をスムーズに駆動することができる。しかしながら、本発明は、キャリッジアセンブリ131の各構成要素を限定する意図はない。本実施形態において、三次元的に移動するよう第1支持台132を駆動することのできる任意の既存の技術を使用することができる。
【0013】
図4は、別の状態の
図1の3D印刷装置を示す局所概略図であり、印刷モジュール130の印刷状態を説明するための示したものである。プリントヘッドアセンブリ135Aを例に挙げる。プリントヘッドアセンブリ135Aは、第2支持台133Aから離れるように移動し、代わりに、第1支持台132に位置する。この状態は、
図1および
図2に示したプリントヘッドアセンブリ135Aおよび135Bがいずれもスタンバイ状態にある状態とは異なる。
図5は、
図4のプリントヘッドアセンブリおよびクイックリリース駆動アセンブリを示す拡大図である。
図3〜
図5を同時に参照すると、本実施形態において、プリントヘッドアセンブリ135Aおよび135Bは、それぞれ、筐体1351と、プリントヘッド1352と、ヒーター1353と、放熱フィン1354とを含む。ヒーター1353および放熱フィン1354は、それぞれ、プリントヘッド1352に配置され、筐体1351の内側に一緒に収納される。固体状態の材料は、その上端を介してプリントヘッド1352に挿入され、ヒーター1353で液体状態の形成材料に加熱された後、関連する駆動部材(図示せず)を介してプリントヘッド1352の下端から押し出されるのに適合する。ここで、制御モジュール120は、関連する駆動部材およびヒーター1353に電気接続されるため、形成材料を加熱し、押し出す等の操作を完了させることができる。
【0014】
さらに、上述したように、複数のプリントヘッドアセンブリ(上述した異なる形成材料に適合するプリントヘッド、または異なる色を提供するカラーヘッドであり、本実施形態では、2つのプリントヘッドアセンブリ135Aおよび135Bを例に挙げるが、種類と数はこれに限定されない)をラック110に配置して、3D印刷装置100を幅広く応用できるようにする。印刷操作を行うプリントヘッドアセンブリは、第1支持台132に載置され、キャリッジアセンブリ131で駆動されるのに適合する。関連する印刷または着色操作を行うが、印刷領域A2で使用されていない他のプリントヘッドアセンブリは、第2支持台133Aおよび133Bに一時的に配置される。同時に、クイックリリース駆動アセンブリ134の配列により、本実施形態のキャリッジアセンブリ131は、それに応じて、印刷領域A2とスタンバイ領域A1の間で前後に移動するよう第1支持台132を駆動することができるため、第1支持台132と第2支持台133Aおよび133Bの間でプリントヘッドアセンブリをピックアンドプレース(pick-and-place)することができる。ここで、プリントヘッドアセンブリの数および第2支持台の数は、複数であるが、第2支持台の数がプリントヘッドアセンブリの数よりも多いか、それに等しいのが好ましい。
【0015】
図4および
図5を
図1と合わせて参照すると、第1支持台132と第2支持台133Aおよび133Bの間でプリントヘッドアセンブリ135Aおよび135Bをスムーズにピックアンドプレースできるようにするために、本実施形態において、関連する部材の配列も要求される。
図1に示すように、プリントヘッドアセンブリ135Aおよび135Bは、それぞれ、筐体1351の上に配置された第1バックル部P1および第1磁気引力部P3を有し、第1バックル部P1および第1磁気引力部P3は、筐体1351の2つの対向する側に設置される。それに対応して、第2支持台133Aおよび133Bは、それぞれ、第2磁気引力部1331(
図4において、第2支持台133Aを例に挙げる)を有し、クイックリリース駆動アセンブリ134は、第1支持台132に配置される。そのため、プリントヘッドアセンブリ135Aおよび135Bにおいて、第1バックル部P1は、第1支持台132のクイックリリース駆動アセンブリ134に対応し、第1磁気引力部P3は、第2支持台133Aおよび133Bの第2磁気引力部1331に対応する。そのため、このような配列を介して、関連するピックアンドプレース操作を実行することができる。
【0016】
図6(A)〜
図6(D)は、プリントヘッドアセンブリの移動を示す概略図であり、
図6(C)は、
図6(A)に示した状態に対応し、
図6(D)は、
図6(B)に示した状態に対応する。
図6(A)〜
図6(C)を
図4および
図5と合わせて参照すると、本実施形態において、クイックリリース駆動アセンブリ134は、モータ1341と、回転台1342とを含む。モータ1341は、制御モジュール120に電気接続され、回転台1342は、モータ1341に接続され、回転台1342の上に第2バックル部1343が配置される。第2バックル部1343は、例えば、徐々に広がる穴であり、第1バックル部P1は、例えば、カラム型のフックである。そのため、モータ1341が回転台1342を回転させるよう駆動した時、徐々に広がる穴の直径が第1バックル部P1に相対して変化する。そのため、
図6(A)に示すように、プリントヘッドアセンブリ135Aを第1支持台132に組み立てて、その上に載置した時、制御モジュール120は、クイックリリース駆動アセンブリ134を介して第2バックル部1343を第1バックル部P1に留めることができる。つまり、互いに対向するカラム型のフックは、
図6(C)に示すように、徐々に広がる穴の狭い端部と係合する。次に、プリントヘッドアセンブリ135Aを交換したい時、制御モジュール120は、キャリッジアセンブリ131を駆動して、プリントヘッドアセンブリ135Aが第2支持台133Aに載置されるまで第2支持台133Aに向かって移動するよう第1支持台132を駆動する。この時、第1磁気引力部P3および第2磁気引力部1331は、
図4に示すように、互いに引き付けられるため、プリントヘッドアセンブリ135Aは、第2支持台133Aに位置する。この時、制御モジュール120は、さらにクイックリリース駆動アセンブリ134を介してコラム型のフックを徐々に広がる穴の狭い端部から離れるように移動させることができるため、プリントヘッドアセンブリ135Aと第1支持台132が互いにスムーズに分離し、プリントヘッドアセンブリ135Aを第2支持台133Aにスムーズに留めることができる。それにより、
図1に示すように、プリントヘッドアセンブリ135Aが第1支持台132から取り外される。
【0017】
次に、制御モジュール120は、別の支持台133Bに向かって移動するよう第1支持台132を駆動する。そして、上述した
図6(A)〜
図6(D)の操作を逆順に実行するが、これは、第1支持台132が第2支持台133Bに向かって移動して、他のプリントヘッドアセンブリ135Bにもたれかかった時、プリントヘッドアセンブリ135Bの第1バックル部P1が回転台1342の上の徐々に広がる穴を貫通することを意味する。次に、制御モジュール120が回転台1342を回転させるよう駆動し、カラム型のフックが徐々に広がる穴の狭い端部に留まった時、プリントヘッドアセンブリ135Bは、第1支持台132に留められる。この時、制御モジュール120は、キャリッジアセンブリ131のみを介して第1支持台132を第2支持台133Bから離れるように移動させることができる。第1バックル部P1と第2バックル部1343の間の座屈力(buckling force)は、第1磁気引力部P3と第2磁気引力部1331の間の引力よりも大きい。それにより、プリントヘッドアセンブリ135Bは、第2支持台133Bから離れるようにスムーズに移動することができるため、プリントヘッドアセンブリ135Bを交換することができる。
【0018】
つまり、3D印刷装置100において、印刷モジュール130は、複数の第2支持台133A、133Bおよびプリントヘッドアセンブリ135A、135Bと、クイックリリース駆動アセンブリ134および対応する係合構造と磁気引力構造の配列とを介して、プリントヘッドアセンブリ135Aおよび135Bを第1支持台132および第2支持台133A、133Bに着脱可能に配置させることができる。そのため、制御モジュール120がキャリッジアセンブリ131を駆動し、第1支持台132を印刷領域A2とスタンバイ領域A1の間で前後に移動させた時、プリントヘッドアセンブリ135Aおよび135Bを順番にピックアンドプレースすることができる。
【0019】
図2および
図3を
図1と合わせて再度参照すると、プリントヘッドアセンブリ135Aおよび135Bは、それぞれケーブルB1およびB2を介して制御モジュール120に接続されるため、制御モジュール120は、ケーブルB1およびB2を介して、それぞれプリントヘッド1352の形成材料を加熱するようヒーター1353を駆動することができる。つまり、本実施形態の3D印刷装置100は、複数のプリントヘッドアセンブリ135Aおよび135Bを有するため、形成材料を加熱して、制御モジュール120で第1支持台132の上のプリントヘッドアセンブリ135Aまたは135Bのヒーター1353を加熱することによって3D印刷操作を実行する一般的な印刷プロセスの他に、本実施形態の制御モジュール120は、スタンバイ領域A1に位置する(第2支持台133Aおよび133Bの上の)プリントヘッドアセンブリ135Aまたは135Bが印刷状態にない時に、それに応じてヒーター1353を加熱することができる。そのため、ヒーター1353の温度が所定の温度に維持される。
【0020】
例えば、プリントヘッドアセンブリ135Aが第1支持台132に位置し、プリントヘッドアセンブリ135Bが第2支持台133Bに位置する時、制御モジュール120は、第1支持台132の上のプリントヘッドアセンブリ135Aを駆動するため、ヒーター1353が固体状態の形成材料を加熱して、溶融温度に達し(すなわち、プリントヘッドアセンブリ135Aが印刷温度に達し)、3D印刷操作を容易にする。同時に、制御装置120は、第2支持台133Bの上のプリントヘッドアセンブリ135Bのヒーター1353も駆動するため、形成材料を溶融せずに、固体状態の形成材料が加熱されて、軟化温度に達する(すなわち、プリントヘッドアセンブリ135Bがスタンバイ温度に達する)。つまり、印刷温度(形成材料の溶融温度)>スタンバイ温度(形成材料の軟化温度)である。
【0021】
そのため、3D印刷の実行をプリントヘッドアセンブリ135Bに変更したい時、プリントヘッドアセンブリ135Bはスタンバイ温度にあり、冷却されていないため、ヒーター1353を駆動して形成材料を溶融温度に到達させ、3D印刷を実行するために必要なエネルギーが少なくて済む。それにより、プリントヘッドアセンブリを交換した後に必要な再起動プロセスを省略することができる。つまり、印刷領域A2にあるか、スタンバイ領域A1にあるかに関わらず、ヒーター1353は、プリントヘッドアセンブリ135Aおよび135Bの両方を継続して加熱する。
【0022】
言及すべきこととして、実際には、ヒーター1353は、起動時に加熱操作を継続して実行する。本実施形態の3D印刷装置100は、さらに、第2支持台133A、133Bおよび第1支持台132にそれぞれ対応して配置された複数の第1ファン136A、136B、および136Cを含み、プリントヘッド1352の形成材料を特定の温度範囲に維持することができる。第1ファン136A、136B、および136Cは、制御モジュール120に電気接続されるため、プリントヘッドアセンブリ135Aおよび135Bが第1支持台132および第2支持台133A、133Bに載置された時、プリントヘッドアセンブリ135Aおよび135Bの熱を放散する。
図4および
図5を参照すると、プリントヘッドアセンブリ135Aおよび135Bに関し、本実施形態の筐体1351は、開口P2を有する。プリントヘッドアセンブリ135Aおよび135Bが第2支持台133Aおよび133Bに位置するか、第1支持台132に位置するかに関わらず、開口P2と第1ファン136A、136B、および136Cは、放熱フィン1354の対向する側に配置される。そのため、放熱フィン1354の熱は、開口P2を介して、第1ファン136A、136B、および136Cによってプリントヘッドアセンブリ135Aおよび135Bの外へ吹き飛ばされる。
【0023】
図7(A)および
図7(B)は、本発明の別の実施形態に係る異なる角度から見たプリントヘッドアセンブリをそれぞれ示す概略図である。
図7(A)および
図7(B)を同時に参照すると、本実施形態の3D印刷装置は、さらに、プリントヘッドアセンブリ235の上に配置された第2ファン236を含む。第2ファン236および開口P2は、放熱フィン1354の2つの対向する側に配置される。さらに、第2ファン236は、制御モジュール120に電機接続される。つまり、第2ファン236以外の本実施形態の他の構造は、上述した実施形態の構造と類似する。第2ファン236は、プリントヘッドアセンブリ235と同時に移動するため、第1ファン136A、136B、および136Cを第1支持台132または第2支持台133Aおよび133Bに配置する必要がない。
【0024】
図8(A)および
図8(B)は、本発明の別の実施形態に係る異なる角度から見た印刷モジュールの一部の部材を示す概略図である。
図8(C)は、
図8(A)および
図8(B)の関連部材に対応する関係を示す概略図である。
図8(A)〜
図8(C)を参照すると、本実施形態の3D印刷装置は、さらに、第1電子デバイスグループ331と、第2電子デバイスグループ334とを含む。第1電子デバイスグループ331は、第1支持台332に配置され、制御モジュール120に電気接続される。第2電子デバイスグループ334は、第2支持台333に配置され、制御モジュール120に電気接続される。プリントヘッドアセンブリ335は、ヒーター1353に電気接続された第1パッド336および第2パッド337を有する。したがって、プリントヘッドアセンブリ335が第1支持台332に載置された時、プリントヘッドアセンブリ335の第2パッド337が第1電子デバイスグループ331に電気接続されるため、制御モジュール120は、第1電子デバイスグループ331を介してヒーター1353を駆動することができる。反対に、プリントヘッドアセンブリ335が第2支持台333に載置された時、
図8(C)に示すように、プリントヘッドアセンブリ335の第1パッド336が代わりに第2電子デバイスグループ334に電気接続されるため、制御モジュール120は、代わりに第2電子デバイスグループ334を介してヒーター1353を駆動することができる。
【0025】
また、本実施形態の第1電子デバイスグループ331は、さらに、上述した電気信号送信機能の他に、電磁変換機能を含む。つまり、本実施形態の第2バックル部P5は、第1支持台332の上に配置された複数の電磁部であり、第1電子デバイスグループ331に電磁的に接続される。本実施形態の第1バックル部P4は、プリントヘッドアセンブリ335の複数の磁気片または磁気引力片である。そのため、プリントヘッドアセンブリ335が第1支持台332に載置された時、制御モジュール120は、さらに、それに応じて電磁引力を生成し、第2バックル部P5を介して第1バックル部P4を引き付けるよう第1電子デバイスグループ331を駆動する。そのため、プリントヘッドアセンブリ335を第1支持台332にしっかりと組み立てることができる。反対に、プリントヘッドアセンブリ335を第2支持台333に置きたい時、第1電子デバイスグループ331は、電磁力を生成することができないため、プリントヘッドアセンブリ335が第1支持台332から取り外される。また、第2支持台333に配置された第3バックル部P6は、プリントヘッドアセンブリ335の第4バックル部P7と対応して係合されるため、プリントヘッドアセンブリ335を第2支持台333にスムーズに組み立てて、留めることができる。上記と同様に、プリントヘッドアセンブリ335と第1支持台332の上の電磁部の間の電磁引力は、実際には、第3バックル部P6と第4バックル部P7の間の構造的座屈力よりも大きい。そのため、プリントヘッドアセンブリ335を第1支持台332と第2支持台333の間でスムーズにピックアンドプレースすることができる。また、
図8(B)に示すように、印刷モジュールは、さらに、第2支持台333に配置され、第2電子デバイスグループ334を介して制御モジュール120に電気接続されたセンサ338を含む。プリントヘッドアセンブリ335が第2支持台333に組み立てられた時、プリントヘッドアセンブリ335がセンサ338を構造的にトリガー(trigger)するため、センサ338は、制御モジュール120にトリガー信号を提供する。そのため、制御モジュール120は、第1電子デバイスグループ331を介して電磁部によって生成された磁力を解除し、それにより、上述したピックアンドプレース効果を達成することができる。
【0026】
以上のように、本発明の実施形態で開示する3D印刷装置は、クイックリリース駆動アセンブリおよび対応するバックル部を介して第1支持台と第2支持台の間でプリントヘッドアセンブリをピックアンドプレースすることができる。つまり、3D印刷装置に複数のプリントヘッドアセンブリを配置することができる。スタンバイ領域の第2支持台で使用されていないプリントヘッドアセンブリを一時的に置くことにより、プリントヘッドアセンブリを有効に交換することができ、3D印刷装置の応用範囲を拡大することができる。
【0027】
さらに、制御モジュールを直接プリントヘッドアセンブリに電気接続する、または支持台を介して間接的にプリントヘッドアセンブリに電気接続することにより、プリントヘッドアセンブリが使用中であるか、スタンバイ状態であるかに関わらず、プリントヘッドアセンブリを所定の温度に維持することができる。つまり、プリントヘッドアセンブリがスタンバイ状態にある場合でも、プリントヘッドアセンブリのヒーターは、上述した電気接続を介して加熱し続けることができる。スタンバイモードにあるプリントヘッドアセンブリの形成材料は、軟化温度に維持されるため、プリントヘッドアセンブリを第1支持台に組み立てて、3D印刷操作を実行したい時、再起動操作のエネルギーと時間を有効に減らすことができ、それにより、3D印刷の効率を上げることができる。
【産業上の利用可能性】
【0028】
本発明は、3D印刷装置に関するものであり、クイックリリース駆動アセンブリおよび対応するバックル部を介して第1支持台と第2支持台の間でプリントヘッドアセンブリをピックアンドプレースすることができる。つまり、3D印刷装置に複数のプリントヘッドアセンブリを配置することができる。スタンバイ領域の第2支持台で使用されていないプリントヘッドアセンブリを一時的に置くことにより、プリントヘッドアセンブリを有効に交換することができ、3D印刷装置の応用範囲を拡大することができる。
【符号の説明】
【0029】
100 3D印刷装置
110 ラック
120 制御モジュール
130 印刷モジュール
131 キャリッジアセンブリ
132 第1支持台
133A、133B 第2支持台
1331 第2磁気引力部
134 クイックリリース駆動アセンブリ
1341 モータ
1342 回転台
1343 第2バックル部
135A、135B、235 プリントヘッドアセンブリ
1351 筐体
1352 プリントヘッド
1353 ヒーター
1354 放熱フィン
136A、136B、136C 第1ファン
236 第2ファン
331 第1電子デバイスグループ
332 第1支持台333 第2支持台
334 第2電子デバイスグループ
335 プリントヘッドアセンブリ
336 第1パッド
337 第2パッド
338 センサ
A1 スタンバイ領域
A2 印刷領域
B1、B2 ケーブル
C1〜C6 構成要素
P1 第1バックル部
P2 開口
P3 第1磁気引力部
P4 第1バックル部
P5 第2バックル部
P6 第3バックル部
P7 第4バックル部
X−Y−Z 直角座標