(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記強度判定部によって低いと判定された場合に、前記通信端末と前記在圏セルを形成している前記無線基地局との通信が終了してから、通信しない状態が予め定められた時間継続したことを検出する無通信検出部と、
前記無通信検出部による検出に応じて、前記通信端末の隣接セルからの電波受信強度を測定する隣接セル強度測定部と
を備え、
前記隣接セル強度取得部は、前記隣接セル強度測定部によって測定された電波受信強度を取得する、請求項3から7のいずれか一項に記載の通信端末。
前記隣接セル強度測定部は、前記無通信検出部による検出に応じて、前記在圏セルを形成している前記無線基地局と前記通信端末との通信接続を切断した後、前記通信端末の隣接セルからの電波受信強度を測定する、請求項8に記載の通信端末。
前記隣接セル強度測定部は、前記無通信検出部による検出に応じて、前記在圏セルを形成している前記無線基地局との接続状態がアイドル状態に遷移した後、前記通信端末の隣接セルからの電波受信強度を測定する、請求項8に記載の通信端末。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0015】
図1は、本実施形態に係るシステム10の一例を概略的に示す。システム10は、通信端末100と、登録情報管理サーバ400とを備える。
【0016】
通信端末100は、無線基地局200によって形成されるセルに在圏して無線基地局200とユーザ端末500との通信を中継する。通信端末100は、例えば、Wi−Fi(登録商標)ルータである。
【0017】
通信端末100、無線基地局200及びユーザ端末500は、3G(3rd Generation)通信システム、LTE(Long Term Evolution)通信システム、5G(5th Generation)通信システム、及びWi−Fi通信システム等の無線通信システムに準拠してよい。ここでは、通信端末100、無線基地局200及びユーザ端末500がLTE通信システムに準拠する場合を主に例に挙げて説明する。
【0018】
無線基地局200は、1つのセルのみを形成してよく、また、複数のセルを形成してもよい。無線基地局200は、例えば、周波数が互いに異なる複数のセルを形成する。無線基地局200は、例えば、カバーするエリアの重なる又は異なる複数のセルを形成する。
【0019】
ユーザ端末500は、通信端末100と通信可能であればどのような端末であってもよい。ユーザ端末500は、例えば、スマートフォン等の携帯電話である。ユーザ端末500は、タブレット端末及びPC(Personal Computer)等であってもよい。ユーザ端末500は、いわゆるIoT(Internet of Thing)デバイスであってもよい。ユーザ端末500は、いわゆるIoE(Internet of Everything)に該当するあらゆるものを含み得る。
【0020】
通信端末100がセルに在圏するとは、通信端末100が特定の無線基地局200の形成するセル内に位置して、当該無線基地局200と接続を確立している状態又は当該無線基地局200と過去に接続を確立して再接続可能な状態にあることをいう。在圏セルとは、通信端末100と接続を確立している無線基地局200又は通信端末100と過去に接続を確立して再接続可能な無線基地局200が形成するセルのことであり、サービングセル等と呼ばれる。隣接セルとは、在圏セルを形成する無線基地局200に隣接する無線基地局200が形成するセルのことであり、ネイバーセル等と呼ばれる。
【0021】
従来の無線通信システムにおいて、通信端末が在圏するセルは、MME(Mobility Management Entity)、BBU(Base Band Unit)、eNodeB(LTE)、又はgNodeB(5G)等のネットワーク側の装置から報知(BroadCast)されていた。このようなネットワーク側の装置は、通信端末によって測定された在圏セルからの電波受信強度及び隣接セルからの電波受信強度を通信端末から受信し、当該電波受信強度に基づいて、通信端末を在圏させるセルを決定していた。このような従来の仕組みでは、通信端末が、負荷の高い無線基地局のセルに在圏してしまう場合があった。ここでいう負荷とは、例えば、処理負荷及び通信負荷である。負荷の高い無線基地局に通信端末が接続した場合、通信端末と無線基地局との間の通信が円滑に行われず、通信端末を介して通信を行うユーザ端末のユーザの体感が劣化してしまう場合があった。
【0022】
通信端末が、高負荷の無線基地局が形成するセル(ベストサーバと一般に言われる。無線レベルが最もスータブルなセル)に増加してしまうことを防止するために、高負荷の無線基地局を管理(管理サーバーへ登録)し当該セルベストサーバ内へ通信端末の販売を規制される場合があった。しかし、このような規制が行われていても、実際には、規制エリア外用として販売された通信端末が高負荷基地局に接続される場合があり、ユーザ体感が劣化してしまう場合があった。例えば、無線基地局の設置高が高い場合によっては、見通しが良くアンテナのチルトを浅くしたとしても、想定よりも電波が遠方まで飛来してしまう場合があり、規制エリア外に位置する通信端末が、当該無線基地局の電波を受信してしまい、当該無線基地局と接続を確立してしまう場合があった。また、規制エリア外用として販売された通信端末が規制エリア内に持ち込まれてしまう場合もあった。
【0023】
本実施形態に係るシステム10では、通信端末100が高負荷基地局に接続してしまうことを抑制するための機能を、通信端末100が備える。通信端末100にこのような機能を備えさせることによって、例えば、ネットワーク側の構成を大きく変更することなく、又は、まったく変更することなく、高負荷基地局への接続を抑制することができる。
【0024】
通信端末100は、例えば、負荷が高いことの条件を満たすセルの識別情報が登録されたブラックリストを格納する。ブラックリストは、登録情報の一例であってよい。負荷が高いことの条件とは、セルの通信負荷が予め定められた閾値より高いことであってよい。また、負荷が高いことの条件とは、セルを形成する無線基地局200の処理負荷が予め定められた閾値より高いことであってよい。
【0025】
通信端末100は、例えば、無線基地局200のセルに在圏したときに、在圏セルがブラックリストに登録されているか否かを判定する。在圏セルがブラックリストに登録されていると判定した場合に、通信端末100は、隣接セルのうち、ブラックリストに登録されていない隣接セルに在圏するように制御する。これにより、負荷の高い基地局に在圏した通信端末100を、負荷の低い基地局に移すことができる。なお、ブラックリストに代えて、負荷が低いことの条件を満たすセルの識別情報が登録されたホワイトリストを用いてもよい。この場合、通信端末100は、例えば、無線基地局200のセルに在圏したときに、在圏セルがホワイトリストに登録されているか否かを判定する。在圏セルがホワイトリストに登録されていないと判定した場合に、通信端末100は、隣接セルのうち、ホワイトリストに登録されている隣接セルに在圏するように制御する。
【0026】
通信端末100は、在圏セルがブラックリストに登録されていると判定した場合に、さらに、在圏セルからの電波受信強度が予め定められた在圏セル閾値より低いか否かを判定してよい。そして、通信端末100は、在圏セルからの電波受信強度が予め定められた在圏セル閾値より低くないと判定した場合、在圏セルとの接続を維持し、在圏セルからの電波受信強度が予め定められた在圏セル閾値より低いと判定した場合、隣接セルのうち、ブラックリストに登録されていない隣接セルに在圏するように制御する。これにより、通信端末100が負荷の高い無線基地局に在圏した場合において、当該無線基地局からの電波受信強度が弱い場合に、通信端末100を負荷の低い基地局に移すことができる。また、当該無線基地局からの電波受信強度が強く、通信品質が十分である場合には、在圏セルとの接続を維持することができる。
【0027】
通信端末100は、ブラックリストに登録されていない隣接セルに在圏するよう制御する場合に、通信端末100が受信する電波受信強度が高い隣接セルに在圏するように制御してもよい。これにより、隣接セルに在圏した後に、通信端末100を利用するユーザのユーザ体感が劣化してしまう事態の発生を抑制できる。
【0028】
通信端末100は、例えば、電波受信強度が予め定められた隣接セル絶対閾値よりも高い隣接セルに在圏するように制御する。これにより、通信端末100を利用するユーザに提供する通信品質を担保することができる。
【0029】
また、通信端末100は、例えば、電波受信強度が、在圏セルからの電波受信強度から予め定められた隣接セル相対閾値を減算した値よりも高い隣接セルに在圏するように制御する。これにより、在圏セルからの劣化を少なくすることができる。
【0030】
通信端末100は、在圏セル及び隣接セルのそれぞれの接続可否を示す接続可否リストを生成し、格納してよい。通信端末100は、例えば、在圏セルがブラックリストに登録されていない場合に、通信端末100と在圏セルとの接続可否を接続可とする。通信端末100は、例えば、在圏セルがブラックリストに登録されており、かつ、在圏セルからの電波受信強度が在圏セル閾値より低い場合、通信端末100と在圏セルとの接続可否を接続否とする。通信端末100は、例えば、在圏セルがブラックリストに登録されており、かつ、在圏セルからの電波受信強度が在圏セル閾値より低くない場合、通信端末100と在圏セルとの接続可否を接続可とする。
【0031】
通信端末100は、例えば、隣接セルがブラックリストに登録されている場合、通信端末100と在圏セルとの接続可否を接続否とする。通信端末100は、例えば、隣接セルがブラックリストに登録されておらず、かつ、隣接セルからの電波受信強度が隣接セル絶対閾値より低い場合、通信端末100と在圏セルとの接続可否を接続否とする。通信端末100は、例えば、隣接セルがブラックリストに登録されておらず、かつ、隣接セルからの電波受信強度が隣接セル絶対閾値より高い場合、通信端末100と在圏セルとの接続可否を接続可とする。
【0032】
通信端末100は、例えば、隣接セルがブラックリストに登録されておらず、かつ、隣接セルからの電波受信強度が、在圏セルからの電波受信強度から予め定められた隣接セル相対閾値を減算した値よりも低い場合に、通信端末100と在圏セルとの接続可否を接続否としてもよい。通信端末100は、例えば、隣接セルがブラックリストに登録されておらず、かつ、隣接セルからの電波受信強度が、在圏セルからの電波受信強度から予め定められた隣接セル相対閾値を減算した値よりも高い場合に、通信端末100と在圏セルとの接続可否を接続可としてもよい。
【0033】
ブラックリストは、複数のセルの識別情報のそれぞれに対応する複数の在圏セル閾値を含んでよい。在圏セル閾値は、セル毎に異なっていてもよい。これにより、複数の無線基地局200のそれぞれに適した在圏セル閾値を用いることができる。例えば、送信電波強度がより高い無線基地局200に対して、より高い在圏セル閾値を対応付け、送信電波強度がより低い無線基地局200に対して、より低い在圏セル閾値を対応付けることによって、通信端末100の在圏セルからの電波受信強度が、その在圏セルにとって高いか低いかを適切に判断できる。
【0034】
ブラックリストは、複数のセルの識別情報のそれぞれに対応する複数の隣接セル絶対閾値を含んでよい。隣接セル絶対閾値は、セル毎に異なっていてもよい。これにより、複数の無線基地局200のそれぞれに適した隣接セル絶対閾値を用いることができる。例えば、送信電波強度がより高い無線基地局200に対して、より高い隣接セル絶対閾値を対応付け、送信電波強度がより低い無線基地局200に対して、より低い隣接セル絶対閾値を対応付けることによって、通信端末100の隣接セルからの電波受信強度が、その隣接セルにとって高いか低いかを適切に判断できる。
【0035】
ブラックリストは、複数のセルの識別情報のそれぞれに対応する複数の隣接セル相対閾値を含んでよい。隣接セル相対閾値は、セル毎に異なっていてもよい。これにより、複数の無線基地局200のそれぞれに適した隣接セル相対閾値を用いることができる。隣接セル相対閾値を設定することによって、簡易なSINR(Signal−to−Interference plus Noise power Ratio)の目標値を設定することができる。
【0036】
登録情報管理サーバ400は、登録情報を管理する。登録情報管理サーバ400は、登録情報の一例であるブラックリストを管理してよい。登録情報管理サーバ400は、例えば、複数のセルのそれぞれの負荷を示す負荷情報を取得し、取得した負荷情報に基づいて、ブラックリストを生成する。例えば、登録情報管理サーバ400は、平均的な負荷が予め定められた閾値より高いセルの識別情報をブラックリストに含める。ブラックリストは、登録情報管理サーバ400のオペレータ等によって生成されてもよい。当該オペレータ等は、例えば、負荷が高いことの条件を取り決め、当該条件を満たすセルの識別情報を登録したブラックリストを生成する。
【0037】
登録情報管理サーバ400は、ブラックリストを通信端末100に提供する。登録情報管理サーバ400は、ブラックリストを、ネットワーク300を介して通信端末100に送信してよい。ネットワーク300は、3G通信システム、LTE通信システム、5G通信システム、及びWi−Fi通信システム等の無線通信システムを含む。ネットワーク300は、インターネット、公衆無線LAN(Local Area Network)及び専用網の少なくともいずれかをさらに含んでよい。
【0038】
登録情報管理サーバ400は、ブラックリストをTFTP(Trivial File Transfer Protocol)サーバに格納することによって、ブラックリストを通信端末100に提供してもよい。通信端末100は、TFTPサーバにアクセスすることによって、ブラックリストを取得してよい。
【0039】
図2は、通信端末100の機能構成の一例を概略的に示す。通信端末100は、登録情報格納部102、登録情報更新部104、在圏セル強度測定部112、在圏セル強度格納部114、在圏セル強度取得部116、隣接セル強度測定部122、隣接セル強度格納部124、隣接セル強度取得部126、接続判定セルリスト格納部130、登録判定部142、接続判定セルリスト管理部144、強度判定部146、無通信検出部148、制御実行部150、及び接続制御部154を備える。なお、通信端末100がこれらの全ての構成を備えることは必須とは限らない。
【0040】
登録情報格納部102は、登録情報を格納する。登録情報格納部102は、登録情報として、ブラックリストを格納してよい。登録情報格納部102は、登録情報管理サーバ400から受信したブラックリストを格納してよい。
【0041】
登録情報更新部104は、登録情報格納部102に格納されているブラックリストを更新する。登録情報更新部104は、例えば、登録情報管理サーバ400からブラックリストを受信することによってブラックリストを更新する。登録情報更新部104は、登録情報格納部102に格納されているブラックリストを、登録情報管理サーバ400から受信したブラックリストと置き換えることによって、ブラックリストを更新してよい。登録情報更新部104は、登録情報管理サーバ400に対してブラックリストを要求することによって登録情報管理サーバ400からブラックリストを受信してよい。通信端末100は、例えば、Pull Requestを登録情報管理サーバ400に送信することによって、ブラックリストを要求する。
【0042】
登録情報更新部104、例えば、ブラックリストを定期的に更新する。ブラックリストを更新する頻度は、月1〜2回程度であってよい。登録情報更新部104は、例えば、周期対応又はカレンダー対応できるように、ブラックリストを更新するタイミングを設定可能である。登録情報更新部104は、例えば、登録情報管理サーバ400に対して予め設定されたスケジュールに従ってブラックリストを要求する。
【0043】
在圏セル強度測定部112は、通信端末100の在圏セルからの電波受信強度を測定する。在圏セル強度格納部114は、在圏セル強度測定部112によって測定された通信端末100の在圏セルからの電波受信強度を格納する。
【0044】
在圏セル強度取得部116は、通信端末100の在圏セルからの電波受信強度を取得する。在圏セル強度取得部116は、例えば、在圏セル強度測定部112によって測定され電波受信強度を取得する。在圏セル強度取得部116は、例えば、在圏セル強度格納部114に格納されている電波受信強度を取得する。
【0045】
隣接セル強度測定部122は、通信端末100の隣接セルからの電波受信強度を測定する。隣接セル強度格納部124は、隣接セル強度測定部122によって測定された通信端末100の隣接セルからの電波受信強度を格納する。
【0046】
隣接セル強度取得部126は、通信端末100の隣接セルからの電波受信強度を取得する。隣接セル強度取得部126は、例えば、隣接セル強度測定部122によって測定された通信端末100の隣接セルからの電波受信強度を取得する。隣接セル強度取得部126は、例えば、隣接セル強度格納部124に格納されている通信端末100の隣接セルからの電波受信強度を取得する。
【0047】
接続判定セルリスト格納部130は、接続判定セルリストを格納する。接続判定セルリストは、複数のセルの識別情報のそれぞれと、通信端末100との接続可否とが対応付けられている。
【0048】
登録判定部142は、通信端末100の在圏セルが、登録情報格納部102に格納されているブラックリストに登録されているか否かを判定する。登録判定部142は、例えば、通信端末100が無線基地局200のセルに在圏したときに、在圏セルがブラックリストに登録されているか否かを判定する。
【0049】
接続判定セルリスト管理部144は、接続判定セルリスト格納部130に格納されている接続判定セルリストを管理する。接続判定セルリスト管理部144は、例えば、接続判定セルリストを生成して接続判定セルリスト格納部130に格納する。また、接続判定セルリスト管理部144は、例えば、接続判定セルリスト格納部130に格納されている接続判定セルリストを更新する。
【0050】
接続判定セルリスト管理部144は、登録判定部142の判定結果に基づいて、接続判定セルリストを更新してよい。例えば、接続判定セルリスト管理部144は、登録判定部142によって、在圏セルがブラックリストに登録されていないと判定された場合、在圏セルのセル識別情報に接続可が対応付くように、接続判定セルリストを更新する。
【0051】
強度判定部146は、通信端末100の在圏セルからの電波受信強度が予め定められた在圏セル閾値より低いか否かを判定する。強度判定部146は、例えば、登録判定部142によって通信端末100の在圏セルがブラックリストに登録されていると判定された場合に、在圏セル強度取得部116が取得した在圏セルからの電波受信強度が、在圏セル閾値より低いか否かを判定する。強度判定部146は、登録情報格納部102に格納されているブラックリストに含まれる在圏セル閾値を用いてよい。強度判定部146は、在圏セルの識別情報に対応する在圏セル閾値を用いてよい。隣接セル強度取得部126は、強度判定部146によって、通信端末100の在圏セルからの電波受信強度が在圏セル閾値より低いと判定された場合に、通信端末100の隣接セルからの電波受信強度を取得してよい。
【0052】
接続判定セルリスト管理部144は、強度判定部146の判定結果に基づいて、接続判定セルリスト格納部130に格納されている接続判定セルリストを更新してよい。接続判定セルリスト管理部144は、例えば、登録判定部142によって通信端末100の在圏セルがブラックリストに登録されていると判定され、かつ、強度判定部146によって、通信端末100の在圏セルからの電波受信強度が在圏セル閾値より低いと判定された場合に、在圏セルのセル識別情報に接続否が対応付くように、接続判定セルリストを更新する。また、接続判定セルリスト管理部144は、例えば、登録判定部142によって、通信端末100の在圏セルがブラックリストに登録されていると判定され、かつ、強度判定部146によって、通信端末100の在圏セルからの電波受信強度が在圏セル閾値より低くないと判定された場合に、在圏セルのセル識別情報に接続可が対応付くように、接続判定セルリストを更新する。
【0053】
無通信検出部148は、通信端末100と在圏セルを形成している無線基地局200との通信が終了してから、通信しない状態が予め定められた時間継続したことを検出する。無通信検出部148は、例えば、強度判定部146によって、通信端末100の在圏セルからの電波受信強度が在圏セル閾値より低いと判定された場合に、通信が終了してから通信しない状態が予め定められた時間継続したことを検出する。予め定められた時間は、10ミリ秒及び10秒等のように、任意に設定可能である。
【0054】
制御実行部150は、通信端末100の制御を実行する。制御実行部150は、例えば、無通信検出部148によって、通信端末100と無線基地局200との通信が終了してから通信しない状態が予め定められた時間継続したことが検出された場合に、通信端末100と無線基地局200との通信接続を切断させる。そして、制御実行部150は、通信切断後に、在圏セル強度測定部112に在圏セルからの電波受信強度を測定させ、隣接セル強度測定部122に隣接セルからの電波受信強度を測定させる。
【0055】
また、制御実行部150は、例えば、無通信検出部148によって、通信端末100と無線基地局200との通信が終了してから通信しない状態が予め定められた時間継続したことが検出された場合に、通信端末100と無線基地局200との接続状態をアイドル状態に遷移させる。そして、制御実行部150は、遷移後に、在圏セル強度測定部112に在圏セルからの電波受信強度を測定させ、隣接セル強度測定部122に隣接セルからの電波受信強度を測定させる。
【0056】
制御実行部150は、強度判定部146によって、通信端末100の在圏セルからの電波受信強度が在圏セル閾値より低いと判定された場合に、通信端末100の制御を実行してもよい。制御実行部150は、例えば、強度判定部146によって当該判定が行われた場合に、通信端末100と無線基地局200との通信接続を切断させ、在圏セル強度測定部112に在圏セルからの電波受信強度を測定させ、隣接セル強度測定部122に隣接セルからの電波受信強度を測定させる。また、制御実行部150は、例えば、強度判定部146によって当該判定が行われた場合に、通信端末100と無線基地局200との接続状態をアイドル状態に遷移させ、在圏セル強度測定部112に在圏セルからの電波受信強度を測定させ、隣接セル強度測定部122に隣接セルからの電波受信強度を測定させる。
【0057】
接続可否判定部152は、通信端末100と隣接セルとの接続の可否を判定する。接続可否判定部152は、例えば、通信端末100の隣接セルが、登録情報格納部102に格納されているブラックリストに登録されているか否かを判定する。接続可否判定部152は、例えば、強度判定部146によって、通信端末100の在圏セルからの電波受信強度が在圏セル閾値より低いと判定された場合に、通信端末100の隣接セルがブラックリストに登録されているか否かを判定してよい。
【0058】
接続可否判定部152は、通信端末100の隣接セルがブラックリストに登録されていないと判定した場合、隣接セル強度取得部126が取得した隣接セルからの電波受信強度が、隣接セル絶対閾値より高いか否かを判定してよい。接続可否判定部152は、登録情報格納部102に格納されているブラックリストに含まれる隣接セル絶対閾値を用いてよい。接続可否判定部152は、在圏セルの識別情報に対応する隣接セル絶対閾値を用いてよい。接続可否判定部152は、通信端末100の隣接セルからの電波受信強度が、隣接セル絶対閾値より高い場合に、通信端末100と隣接セルとの接続可否を接続可と判定してよい。
【0059】
接続可否判定部152は、通信端末100の隣接セルがブラックリストに登録されていないと判定した場合、隣接セル強度取得部126が取得した隣接セルからの電波受信強度が、通信端末100の在圏セルからの電波受信強度から隣接セル相対閾値を減算した値よりも高いか否かを判定してもよい。接続可否判定部152は、登録情報格納部102に格納されているブラックリストに含まれる隣接セル相対閾値を用いてよい。接続可否判定部152は、在圏セルの識別情報に対応する隣接セル相対閾値を用いてよい。接続可否判定部152は、通信端末100の隣接セルからの電波受信強度が、通信端末100の在圏セルからの電波受信強度から隣接セル相対閾値を減算した値よりも高い場合に、通信端末100と隣接セルとの接続可否を接続可と判定してよい。
【0060】
接続可否判定部152は、通信端末100の隣接セルからの電波受信強度が隣接セル絶対閾値より高く、かつ、通信端末100の隣接セルからの電波受信強度が、通信端末100の在圏セルからの電波受信強度から隣接セル相対閾値を減算した値よりも高い場合に、通信端末100と隣接セルとの接続を接続可と判定してもよい。
【0061】
隣接セル絶対閾値は、同一周波数隣接セル絶対閾値及び異周波数隣接セル絶対閾値含んでよい。接続可否判定部152は、在圏セルと隣接セルとが同一周波数のセルである場合、通信端末100の隣接セルからの電波受信強度が、在圏セルに対応する同一周波数隣接セル絶対閾値より高い場合に接続可と判定してよい。接続可否判定部152は、在圏セルと隣接セルとが異周波数のセルである場合、通信端末100の隣接セルからの電波受信強度が、在圏セルに対応する異周波数隣接セル絶対閾値より高い場合に接続可と判定してよい。
【0062】
接続判定セルリスト管理部144は、接続可否判定部152の判定結果に基づいて、接続判定セルリスト格納部130に格納されている接続判定セルリストを更新してよい。接続判定セルリスト管理部144は、接続可否判定部152によって通信端末100と隣接セルとの接続可否が接続否と判定された場合、隣接セルのセル識別情報に接続否が対応付くように接続判定セルリストを更新してよい。接続判定セルリスト管理部144は、接続可否判定部152によって通信端末100と隣接セルとの接続可否が接続可と判定された場合、隣接セルのセル識別情報に接続可が対応付くように接続判定セルリストを更新してよい。
【0063】
接続制御部154は、通信端末100が在圏するセルを決定し、当該セルに在圏するよう通信端末100を制御する。接続制御部154は、例えば、強度判定部146の判定結果に基づいて、通信端末100が在圏するセルを決定する。接続制御部154は、強度判定部146によって、通信端末100の在圏セルからの電波受信強度が在圏セル閾値より低いと判定された場合に、通信端末100の隣接セルのうち、ブラックリストに登録されていない隣接セルに通信端末100が在圏するように制御してよい。接続制御部154は、接続可否判定部152によって接続可と判定された隣接セルに通信端末100が在圏するよう制御してよい。
【0064】
接続制御部154は、例えば、接続判定セルリスト格納部130に格納されている接続判定セルリストに基づいて、通信端末100が在圏するセルを決定する。接続制御部154は、在圏セルの接続可否が接続可である場合、通信端末100の在圏セルへの在圏を維持するよう通信端末100を制御してよい。接続制御部154は、在圏セルの接続可否が接続否であり、かつ、接続可である隣接セルが存在する場合、接続可である隣接セルに通信端末100が在圏するよう通信端末100を制御してよい。接続制御部154は、在圏セルの接続可否が接続否であり、かつ、接続可である隣接セルが存在しない場合、通信端末100の在圏セルへの在圏を維持するよう通信端末100を制御してよい。この場合、接続判定セルリスト管理部144は、全てのセルのセル識別情報に接続可が対応付くように、接続判定セルリスト格納部130に格納されている接続判定セルリストを更新してよい。
【0065】
接続判定セルリスト管理部144は、例えば、接続制御部154が、通信端末100を接続可のセルに在圏させる制御に失敗した場合、当該セルのセル識別情報に接続否が対応付くように、接続判定セルリスト格納部130に格納されている接続判定セルリストを更新してよい。
【0066】
接続制御部154は、通信端末100を、在圏セル以外のセルに在圏させることを決定した場合、決定したセルを形成する無線基地局200に接続要求を送信することによって、通信端末100が当該セルに在圏するように制御してよい。接続制御部154は、例えば、接続可の隣接セルが複数存在する場合、当該複数の隣接セルのうち、電波受信強度が最も高い隣接セルを形成する無線基地局200に接続要求を送信してよい。
【0067】
接続制御部154は、通信端末100を、在圏セル以外のセルに在圏させることを決定した場合、決定したセル以外のセルに通信端末100が在圏しないようにすることで、通信端末100が、決定したセルに在圏するように制御してもよい。例えば、接続制御部154は、決定したセル以外のセルを形成する無線基地局200と通信接続を確立しないように、通信端末100を制御する。例えば、接続制御部154は、決定したセル以外のセルとの接続を拒否する。また、例えば、接続制御部154は、Measurement Reportに、決定したセル以外のセルの測定結果を含めないようにする。
【0068】
図3は、登録情報管理サーバ400の機能構成の一例を概略的に示す。登録情報管理サーバ400は、基地局情報取得部402、基地局情報格納部404、登録情報生成部406、入力受付部408、登録情報格納部410、登録情報要求受信部412、登録情報送信部414、及び登録情報比較更新部416を備える。なお、登録情報管理サーバ400がこれらの全ての構成を備えることは必須とは限らない。
【0069】
基地局情報取得部402は、複数の無線基地局200の基地局情報を取得する。基地局情報は、セルの負荷を示す負荷情報を含む。基地局情報取得部402は、負荷情報取得部の一例であってよい。また、基地局情報は、セルにおける電波送信強度を含んでもよい。
【0070】
基地局情報取得部402は、例えば、複数の無線基地局200の基地局情報を複数の無線基地局200のそれぞれから、ネットワーク300を介して受信する。基地局情報取得部402は、例えば、複数の無線基地局200の基地局情報を、複数の無線基地局200の基地局情報をまとめて管理する装置から、ネットワーク300を介して受信する。基地局情報取得部402は、登録情報管理サーバ400のオペレータ等によって入力された複数の無線基地局200の基地局情報を取得してもよい。また、基地局情報取得部402は、基地局情報として無線基地局200のベストサーバ内に存在する通信端末100の数を取得してもよい。基地局情報格納部404は、基地局情報取得部402によって取得された複数の無線基地局200の基地局情報を格納する。
【0071】
登録情報生成部406は、負荷が高いことの条件を満たすセルの識別情報が登録されたブラックリストを生成する。登録情報生成部406は、基地局情報格納部404に格納された基地局情報に基づいて、ブラックリストを生成してよい。登録情報生成部406は、例えば、基地局情報が示す負荷が予め定められた閾値より高いセルのセル識別情報をブラックリストに含めることによって、ブラックリストを生成する。
【0072】
登録情報生成部406は、ブラックリストに在圏セル閾値を含めてよい。登録情報生成部406は、基地局情報格納部404に格納された基地局情報に基づいて、複数のセルのそれぞれに対応する在圏セル閾値を決定してよい。例えば、登録情報生成部406は、複数のセルのそれぞれについて、送信電波強度に対応する在圏セル閾値を決定する。
【0073】
登録情報生成部406は、ブラックリストに隣接セル絶対閾値及び隣接セル相対閾値を含めてよい。登録情報生成部406は、基地局情報格納部404に格納された基地局情報に基づいて、複数のセルのそれぞれに対応する隣接セル絶対閾値及び隣接セル相対閾値を決定してよい。
【0074】
登録情報生成部406は、ブラックリストに基地局情報を含めてもよい。登録情報生成部406は、例えば、セルの識別情報のそれぞれに対応する負荷情報及び通信端末100の数をブラックリストに含める。
【0075】
登録情報生成部406は、基地局情報取得部402が新たに基地局情報を取得して、基地局情報格納部404に格納する毎に、ブラックリストを生成してよい。また、登録情報生成部406は、予め設定されたスケジュールに従って、ブラックリストを生成してもよい。例えば、登録情報生成部406は、ブラックリストを生成するタイミングが訪れたときに、基地局情報格納部404に格納されている基地局情報を参照して、基地局情報に基づいてブラックリストを生成する。
【0076】
入力受付部408は、登録情報管理サーバ400のオペレータ等からの入力を受け付ける。登録情報生成部406は、入力受付部408が受け付けた入力に従って、ブラックリストを生成してもよい。登録情報生成部406は、オペレータ等によって入力されたセル識別情報、在圏セル閾値、隣接セル絶対閾値及び隣接セル相対閾値を含むブラックリストを生成してよい。
【0077】
登録情報格納部410は、登録情報生成部406によって生成されたブラックリストを格納する。登録情報要求受信部412は、通信端末100からブラックリストの要求を受信する。
【0078】
登録情報送信部414は、通信端末100にブラックリストを、ネットワーク300を介して送信する。登録情報送信部414は、登録情報格納部410に格納されているブラックリストを通信端末100に送信する。登録情報送信部414は、例えば、登録情報要求受信部412がブラックリストの要求を受信した場合、当該要求を送信した通信端末100にブラックリストを送信する。登録情報送信部414は、送信データ量を減らすため、送信するブラックリストを、要求されたエリア内のブラックリストに限定してもよい。
【0079】
登録情報送信部414は、要求に依らずに通信端末100にブラックリストを送信してもよい。例えば、登録情報送信部414は、ブラックリストを送信した通信端末100の履歴を格納しておき、登録情報格納部410に格納されているブラックリストが更新された場合に、履歴に含まれる通信端末100にブラックリストを送信する。登録情報送信部414は、予め設定されたスケジュールに従って通信端末100にブラックリストを送信してもよい。
【0080】
登録情報比較部416は、登録情報格納部410に格納されているブラックリストと、基地局情報格納部404に格納されている基地局情報とを比較する。登録情報比較部416は、比較結果に基づいて、必要に応じて、ブラックリストを更新してよい。
【0081】
例えば、登録情報比較部416は、基地局情報格納部404に格納されている無線基地局200のベストサーバ内に存在する通信端末100の数と、登録情報格納部410に格納されているブラックリストに含まれる基地局情報との比較結果に基づいて、ブラックリストに含まれる在圏セル閾値及び隣接セル閾値の少なくともいずれかを更新する。
【0082】
具体例として、登録情報比較部416は、登録情報格納部410に格納されているブラックリストに含まれる複数のセル識別情報によって識別される複数のセルのそれぞれについて、ブラックリスト内の通信端末100の数と、基地局情報格納部404に格納されている通信端末100の数とを比較する。そして、登録情報比較部416は、前者よりも後者の方が多いセル、すなわち、ブラックリストが生成されたときよりも通信端末100の数が増加しているセルについて、当該セルのセル識別情報に対応付けてブラックリスト内で登録されている在圏セル閾値を高くする。登録情報比較部416は、前者よりも後者の方が少ないセルについては、当該セルのセル識別情報に対応付けてブラックリスト内で登録されている在圏セル閾値を低くしてもよいし、在圏セル閾値を変更しなくてもよい。登録情報比較部416は、前者と後者との数が同じセルについては、在圏セル閾値を変更しなくてよい。
【0083】
また、具体例として、登録情報比較部416は、前者よりも後者の方が多いセルについて、当該セルのセル識別情報に対応付けてブラックリスト内で登録されている隣接セル絶対閾値を低くする。登録情報比較部416は、前者と後者との数が同じセルについては、隣接セル絶対閾値を変更しなくてよい。
【0084】
また、具体例として、登録情報比較部416は、前者よりも後者の方が多いセルについて、当該セルのセル識別情報に対応付けてブラックリスト内で登録されている隣接セル相対閾値を高くする。登録情報比較部416は、前者と後者との数が同じセルについては、隣接セル相対閾値を変更しなくてよい。
【0085】
登録情報比較部416は、例えば、基地局情報格納部404に新たな基地局情報が格納される毎に、登録情報格納部410に格納されているブラックリストと、基地局情報格納部404に格納されている基地局情報との比較を行い、必要に応じて、ブラックリストを更新してよい。また、例えば、登録情報比較部416は、登録情報生成部406が予め設定されたスケジュールに従ってブラックリストを生成している場合、登録情報生成部406が当該スケジュールに従ってブラックリストを生成する前に、基地局情報格納部404に新たな基地局情報が格納される毎に、登録情報格納部410に格納されているブラックリストと、基地局情報格納部404に格納されている基地局情報との比較を行い、必要に応じて、ブラックリストを更新してよい。
【0086】
図4は、通信端末100が接続判定セルリストを更新する処理を説明するための説明図である。ここでは、在圏セル222に在圏する通信端末100に対して、2つの隣接セル242及び隣接セル262が存在し、通信端末100の登録情報格納部102が、下記の表1に例示するブラックリストを格納している場合を例に挙げて説明する。在圏セル222は、無線基地局220によって形成されている。隣接セル242は、無線基地局240によって形成されている。隣接セル262は、無線基地局260によって形成されている。
【0088】
表1のブラックリストは、高負荷セル判別情報、在圏セル電界閾値及び隣接セル電界閾値を含む。高負荷セル判別情報は、EARFCN(E−UTRAN Absolute Radio Frequency Channel Number)、Cell Identity、及びPCI(Physical Cell ID)を含む。EARFCNは、セルの中心周波数を示す情報である。Cell Identity及びPCIは、セル識別情報の一例である。在圏セル電界閾値は、在圏セル閾値の一例である。隣接セル電界閾値は、Intra−F 電界閾値(相対値)、Intra−F 電界閾値(絶対値)及びInter−F 電界閾値(絶対値)を含む。Intra−F 電界閾値(相対値)は、隣接セル相対閾値の一例である。Intra−F 電界閾値(絶対値)は、同一周波数隣接セル絶対閾値の一例である。Inter−F 電界閾値(絶対値)は、異周波数隣接セル絶対閾値の一例である。
【0089】
通信端末100は、通信端末100と在圏セル222との接続の可否を判定する。ここでは、在圏セル222のセル識別情報が表1のブラックリストの一番目に登録されており、在圏セル222からの電波受信強度が−80dBmであるものとして説明する。
【0090】
まず、登録判定部142が、在圏セル222がブラックリストに登録されているか否かを判定する。本例では、登録判定部142は、在圏セル222がブラックリストに登録されていると判定する。
【0091】
次に、強度判定部146が、在圏セル222からの電波受信強度が、在圏セル222のセル識別情報に対応付けられた在圏セル電界閾値より低いか否かを判定する。表1を参照すると、当該セル識別情報に対応付けられた在圏セル電界閾値は、−80dBmである。在圏セル222からの電波受信強度が−80dBmであるので、本例では、強度判定部146は、在圏セル222からの電波受信強度が在圏セル電界閾値より低くないと判定する。
【0092】
接続判定セルリスト管理部144は、強度判定部146によって、在圏セル222からの電波受信強度が在圏セル電界閾値より低くないと判定されたので、在圏セル222のセル識別情報に接続可が対応付くように、接続判定セルリスト格納部130に格納されている接続判定セルリストを更新する。
【0093】
通信端末100は、さらに、通信端末100と隣接セル242との接続の可否を判定してもよい。ここでは、隣接セル242のセル識別情報が表1のブラックリストに登録されておらず、隣接セル242からの電波受信強度が−105dBmであるものとして説明する。
【0094】
接続可否判定部152は、隣接セル242がブラックリストに登録されているか否かを判定する。本例では、接続可否判定部152は、隣接セル242がブラックリストに登録されていないと判定する。
【0095】
次に、接続可否判定部152は、隣接セル242からの電波受信強度と、在圏セル222のセル識別情報に対応付けられた隣接セル電界閾値とによって接続可否を判定する。接続可否判定部152は、在圏セル222と隣接セル242のEARFCNが40340で同一であるので、隣接セル242からの電波受信強度が、在圏セル222のセル識別情報に対応付けられたIntra−F 電界閾値(絶対値)より高いか否かを判定する。表1を参照すると、当該セル識別情報に対応付けられたIntra−F 電界閾値(絶対値)は、−100dBmである。隣接セル242からの電波受信強度が−105dBmであるので、接続可否判定部152は、隣接セル242からの電波受信強度が当該Intra−F 電界閾値(絶対値)より低いと判定する。この結果、接続可否判定部152は、通信端末100と隣接セル242との接続可否を接続否と判定する。接続判定セルリスト管理部144は、隣接セル242のセル識別情報に接続否が対応付くように、接続判定セルリスト格納部130に格納されている接続判定セルリストを更新する。
【0096】
通信端末100は、さらに、通信端末100と隣接セル262との接続の可否を判定してもよい。ここでは、隣接セル262の識別情報が表1のブラックリストに登録されておらず、隣接セル262からの電波受信強度が−85dBmであるものとして説明する。
【0097】
接続可否判定部152は、隣接セル262がブラックリストに登録されているか否かを判定する。本例では、接続可否判定部152は、隣接セル262がブラックリストに登録されていないと判定する。
【0098】
次に、接続可否判定部152は、隣接セル262からの電波受信強度と、在圏セル222のセル識別情報に対応付けられた隣接セル電界閾値とによって接続可否を判定する。接続可否判定部152は、在圏セル222と隣接セル262のEARFCNが40340で同一であるので、隣接セル262からの電波受信強度が、在圏セル222の識別情報に対応付けられたIntra−F 電界閾値(絶対値)より高いか否かを判定する。表1を参照すると、在圏セル222のセル識別情報に対応付けられたIntra−F 電界閾値(絶対値)は、−100dBmである。隣接セル262からの電波受信強度が−85dBmであるので、接続可否判定部152は、隣接セル262からの電波受信強度が当該Intra−F 電界閾値(絶対値)より低いと判定する。この結果、接続可否判定部152は、通信端末100と隣接セル242との接続可否を接続可と判定する。接続判定セルリスト管理部144は、隣接セル262のセル識別情報に接続可が対応付くように、接続判定セルリスト格納部130に格納されている接続判定セルリストを更新する。
【0099】
更新後の接続判定セルリストの一例を下記の表2に示す。表2中のOKは通信端末100との接続が接続可であることを示し、NGは通信端末100との接続が接続否であることを示す。
【0101】
図5は、通信端末100による処理の流れの一例を概略的に示す。
図5に示す処理は、例えば、通信端末100が特定の無線基地局200の形成するセルに在圏している状態を開始状態として説明する。通信端末100は、例えば、通信端末100に電源が投入され、通信端末100が当該セルに在圏した場合に、当該処理を開始する。
【0102】
ステップ(ステップをSと省略して記載する場合がある。)102では、登録判定部142が、在圏セルがブラックリストに登録されているか否かを判定する。登録されていると判定した場合、S104に進む。登録されていないと判定した場合、S108に進む。
【0103】
S104では、強度判定部146が、在圏セルからの電波受信強度が予め定められた在圏セル閾値より低いか否かを判定する。低いと判定した場合、S106に進み、低くないと判定した場合、S108に進む。
【0104】
S106では、接続判定セルリスト管理部144が、在圏セルのセル識別情報に接続否が対応付くように、接続判定セルリスト格納部130に格納されている接続判定セルリストを更新する。
【0105】
S108では、接続判定セルリスト管理部144が、在圏セルのセル識別情報に接続可が対応付くように、接続判定セルリスト格納部130に格納されている接続判定セルリストを更新する。
【0106】
S110では、接続可否判定部152が、隣接セルがブラックリストに登録されているか否かを判定する。登録されていないと判定した場合、S112に進み、登録されていると判定した場合、S116に進む。
【0107】
S112では、接続可否判定部152が、隣接セルからの電波受信強度が予め定められた隣接セル閾値より高いか否かを判定する。高いと判定した場合、S114に進み、高くないと判定した場合、S116に進む。
【0108】
S114では、接続判定セルリスト管理部144が、隣接セルのセル識別情報に接続可が対応付くように接続判定セルリスト格納部130に格納されている接続判定セルリストを更新する。
【0109】
S116では、接続判定セルリスト管理部144が、隣接セルのセル識別情報に接続否が対応付くように接続判定セルリスト格納部130に格納されている接続判定セルリストを更新する。
【0110】
S118では、接続可否判定部152が、全ての隣接セルについて判定が終了したか否かを確認する。全ての隣接セルとの接続の可否を判定した場合、S120に進む。全ての隣接セルとの接続の可否を判定していない場合、S110に戻り、通信端末100との接続の可否を判定していない隣接セルとの接続の可否を判定する。
【0111】
S120では、接続制御部154が、通信端末100との接続が接続可である隣接セルが存在するか否かを判定する。接続可である隣接セルが存在すると判定した場合、S122に進む。接続可である隣接セルが存在しないと判定した場合、処理を終了する。接続制御部154は、接続判定セルリスト格納部130に格納されている接続判定セルリストを参照して、接続可である隣接セルが存在するか否かを判定してよい。
【0112】
なお、S120において、接続可である隣接セルが存在しないと判定した場合に、通信端末100が最も電界強度が高いセルに在圏するように接続判定セルリストを更新して、制御するように構成してもよい。例えば、接続判定セルリスト管理部144は、接続判定セルリストに含まれる全てのセルについて接続判定結果がNGになっているところを、全てのセルの電波受信強度を比較して、最も電波受信強度が高いセルの接続判定結果をOKに更新する。また、例えば、接続判定セルリスト管理部144は、接続判定セルリストに含まれる全てのセルのうち、ブラックリストに登録されていない隣接セルの電波受信強度を比較して、最も電波受信強度が高い隣接セルの接続判定結果をOKに更新する。これにより、ブラックリストに登録されていない隣接セルのうち、最も電波受信強度が高い隣接セルに通信端末100を在圏させることができる。
【0113】
S122では、接続制御部154が、通信端末100との接続が接続可である隣接セルに通信端末100が在圏するように通信端末100を制御する。そして、処理を終了する。
【0114】
図6は、通信端末100による処理の流れの一例を概略的に示す。
図6に示す処理は、通信端末100が特定の無線基地局200の形成するセルに在圏している状態を開始状態として説明する。
【0115】
S202では、通信端末100が、通信端末100と在圏セルを形成している無線基地局200と通信を行う。通信端末100は、ユーザ端末500と通信端末100との通信を中継する。
【0116】
S204では、無通信検出部148が、通信端末100と在圏セルを形成している無線基地局200との通信が終了したか否かを判定する。通信が終了した場合は、S206に進み、通信が終了していない場合は、S202に戻る。
【0117】
S206では、無通信検出部148が、通信端末100と在圏セルを形成している無線基地局200との通信が終了してから、通信しない状態が予め定められた時間継続したか否かを判定する。通信しない状態が予め定められた時間継続したと判定した場合、S208に進む。通信しない状態が予め定められた時間継続する前に、通信端末100が当該無線基地局200との通信を再開した場合、S202に戻る。
【0118】
S208では、制御実行部150が、通信端末100と在圏セルを形成している無線基地局200との通信接続を切断する。S208は、制御実行部150が、通信端末100と在圏セルを形成している無線基地局200との接続状態をアイドル状態に遷移する処理に置き換えられてもよい。
【0119】
S210では、在圏セル強度測定部112が在圏セルの電波受信強度を測定し、隣接セル強度測定部122が隣接セルの電波受信強度を測定する。S212では、接続判定セルリスト管理部144が、
図5の処理と同様にして接続判定セルリスト格納部130に格納されている接続判定セルリストを更新する。
【0120】
図6に示す処理の流れにおいて、S204、S206及びS208は、在圏セルを形成している無線基地局200に対して意図的に不応答にすることによって、無線基地局200との通信接続が切断されるように制御することに置き換えられてもよい。また、通信端末100が、通信端末100の無線通信機能をオフにするモードを備えている場合、S204、S206及びS208は、当該モードを設定して、当該無線基地局200との通信接続を切断し、その後、当該モードの設定を解除することに置き換えられてもよい。
【0121】
図6に示す処理は、通信端末100と在圏セルを形成している無線基地局200との通信が終了してから、通信しない状態が予め定められた時間継続した場合に、通信端末100が、当該無線基地局200との通信接続を切断して接続判定セルリスト格納部130に格納されている接続判定セルリストを更新する。通信しない状態が予め定められた時間継続した場合、その後しばらくの間、通信しない状態が継続する可能性が高い。通信しない状態が継続する可能性が高いタイミングで無線基地局200との通信接続を切断することにより、通信接続の切断によるユーザ端末500のユーザ体感の劣化を抑制することができる。また、通信端末100と無線基地局200との無通信時における接続保留時間は、ネットワーク側から指定されているが、予め定められた時間を当該接続保留時間より短い時間に設定することによって、ネットワーク側から指定された時間よりも短い時間で切断することが可能になるため無線基地局200の負荷を下げることができる。
【0122】
図7は、通信端末100による処理の流れの一例を概略的に示す。
図7に示す処理は、通信端末100が特定の無線基地局200の形成するセルに在圏している状態を開始状態として説明する。
【0123】
S302では、通信端末100が、通信端末100と在圏セルを形成している無線基地局200と通信を行う。通信端末100は、ユーザ端末500と通信端末100との通信を中継する。
【0124】
S304では、通信端末100が、モビリティ機能が発生したか否かを判定する。モビリティ機能とは、通信端末100が移動したり、通信端末100の周辺の電波の状況が変化したりすること等によって、通信端末100の接続先を在圏セルから隣接セルに切り替える機能であってよい。モビリティ機能は、例えば、他のセルへのハンドオーバ(Handover)、及びセルの再選択(Reselection)等である。モビリティ機能が発生したと判定した場合、S306に進む。モビリティ機能が発生していないと判定した場合、S302に戻る。
【0125】
S306では、接続制御部154が、接続判定セルリスト格納部130に格納されている接続判定セルリストを参照して、通信端末100と切り替え先の隣接セルとの接続の可否を判定する。切り替え先の隣接セルとの接続可否が接続可であると判定した場合、通信端末100は、モビリティ機能を実行する。切り替え先の隣接セルとの接続が接続否であると判定した場合、S308に進む。
【0126】
S308では、接続制御部154が、接続否である切り替え先の隣接セルと通信端末100とが通信接続を確立しないように制御する。例えば、接続制御部154は、接続否である切り替え先の隣接セルとの接続を拒否する。また、例えば、接続制御部154は、Measurement Reportに、接続否である切り替え先の隣接セルの測定結果を含めないようにする。
【0127】
図7に示す処理の流れにおいて、通信端末100は、在圏セルを形成している無線基地局200との通信接続が停波等で接続不可である場合、接続判定セルリストを参照せずにモビリティ機能を実行してもよい。
【0128】
図7に示す処理は、通信端末100は、モビリティ機能が発生すると、接続判定セルリスト格納部130に格納されている接続判定セルリストを参照して、通信端末100と切り替え先の隣接セルとの接続の可否を判定する。判定の結果、切り替え先の隣接セルとの接続が接続否である場合、通信端末100は、切り替え先の隣接セルと通信端末100とが通信接続を確立しないように制御する。通信端末100がモビリティ機能を判定して、判定結果に基づいて切り替え先の隣接セルとの通信接続を制御することにより、切り替え先の隣接セルに在圏した後に、通信端末100を利用するユーザのユーザ体感が劣化してしまう事態を抑制できる。また、通信端末100は、切り替え先の隣接セルとの接続可否が接続否である場合に、在圏セルの電波受信強度及び切り替え先の隣接セルの電波受信強度を測定してもよい。そして、測定した切り替え先の隣接セルの電波受信強度が、在圏セルに対応する隣接セル絶対閾値より高く、かつ、在圏セルからの電波受信強度から、在圏セルに対応する隣接セル相対閾値を減算した値よりも高い場合に、通信端末100は、切り替え先の隣接セルのセル識別情報に接続可が対応付くように接続判定セルリストを更新してモビリティ機能を実行してもよい。
【0129】
図8は、登録情報管理サーバ400による処理の流れの一例を概略的に示す。ここでは、基地局情報取得部402が基地局情報を取得してから、登録情報送信部414が登録情報を送信するまでの処理の流れの一例を説明する。
【0130】
S402では、基地局情報取得部402が、複数の無線基地局200の基地局情報を取得する。S404では、基地局情報格納部404が、S402において基地局情報取得部402によって取得された複数の基地局情報を格納する。
【0131】
登録情報格納部410に登録情報が格納済みでない場合(S406でNo)、S408に進み、格納済みである場合(S406でYes)、S412に進む。S408では、登録情報生成部406が、基地局情報格納部404に格納されている基地局情報に基づいて登録情報を生成する。S410では、登録情報格納部410が、S408において生成された登録情報を格納する。
【0132】
S412では、登録情報比較部416が、登録情報格納部410に格納されている登録情報内の1つ目のセル識別情報について、登録情報内で当該セル識別情報に対応付けて登録されている通信端末100の数と、基地局情報格納部404に格納されている、当該セル識別情報によって識別されるセルに対応する基地局情報に含まれる通信端末100の数とを比較して、セル内の通信端末100の数が増加しているか否かを判定する。増加していると判定した場合、S414に進む。S414では、登録情報比較部416が、登録情報内の在圏セル閾値、隣接セル絶対閾値、及び隣接セル相対閾値の少なくともいずれかを更新してよい。登録情報比較部416は、例えば、増加数が予め定められた閾値より少ない場合は更新を行わず、多い場合に更新を行う。登録情報比較部416は、登録情報内の全セルについて、S412及びS414を繰り返す。
【0133】
S416では、登録情報送信部414が、登録情報格納部410に格納されている登録情報を通信端末100に送信する。そして、処理を終了する。
【0134】
図9は、通信端末100として機能するコンピュータ1000のハードウェア構成の一例を概略的に示す。コンピュータ1000にインストールされたプログラムは、コンピュータ1000を、上記実施形態に係る装置の1又は複数の「部」として機能させ、又はコンピュータ1000に、上記実施形態に係る装置に関連付けられるオペレーション又は当該1又は複数の「部」を実行させることができ、及び/又はコンピュータ1000に、上記実施形態に係るプロセス又は当該プロセスの段階を実行させることができる。そのようなプログラムは、コンピュータ1000に、本明細書に記載のフローチャート及びブロック図のブロックのうちのいくつか又はすべてに関連付けられた特定のオペレーションを実行させるべく、CPU1012によって実行されてよい。
【0135】
本実施形態によるコンピュータ1000は、CPU1012、RAM1014、及びグラフィックコントローラ1016を含み、それらはホストコントローラ1010によって相互に接続されている。コンピュータ1000はまた、通信インタフェース1022及び記憶装置1024のような入出力ユニットを含み、それらは入出力コントローラ1020を介してホストコントローラ1010に接続されている。記憶装置1024は、ハードディスクドライブ及びソリッドステートドライブ等であってよい。コンピュータ1000はまた、ROM1030及びタッチパネルのような入出力ユニットを含み、それらは入出力チップ1040を介して入出力コントローラ1020に接続されている。
【0136】
CPU1012は、ROM1030及びRAM1014内に格納されたプログラムに従い動作し、それにより各ユニットを制御する。グラフィックコントローラ1016は、RAM1014内に提供されるフレームバッファ等又はそれ自体の中に、CPU1012によって生成されるイメージデータを取得し、イメージデータがディスプレイデバイス1018上に表示されるようにする。
【0137】
通信インタフェース1022は、ネットワークを介して他の電子デバイスと通信する。記憶装置1024は、コンピュータ1000内のCPU1012によって使用されるプログラム及びデータを格納する。
【0138】
ROM1030はその中に、アクティブ化時にコンピュータ1000によって実行されるブートプログラム等、及び/又はコンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラムを格納する。入出力チップ1040はまた、様々な入出力ユニットをUSBポート、パラレルポート、シリアルポート、キーボードポート、マウスポート等を介して、入出力コントローラ1020に接続してよい。
【0139】
プログラムは、ICカードのようなコンピュータ可読記憶媒体によって提供される。プログラムは、コンピュータ可読記憶媒体から読み取られ、コンピュータ可読記憶媒体の例でもある記憶装置1024、RAM1014、又はROM1030にインストールされ、CPU1012によって実行される。これらのプログラム内に記述される情報処理は、コンピュータ1000に読み取られ、プログラムと、上記様々なタイプのハードウェアリソースとの間の連携をもたらす。装置又は方法が、コンピュータ1000の使用に従い情報のオペレーション又は処理を実現することによって構成されてよい。
【0140】
例えば、通信がコンピュータ1000及び外部デバイス間で実行される場合、CPU1012は、RAM1014にロードされた通信プログラムを実行し、通信プログラムに記述された処理に基づいて、通信インタフェース1022に対し、通信処理を命令してよい。通信インタフェース1022は、CPU1012の制御の下、RAM1014、記憶装置1024、又はICカードのような記録媒体内に提供される送信バッファ領域に格納された送信データを読み取り、読み取られた送信データをネットワークに送信し、又はネットワークから受信した受信データを記録媒体上に提供される受信バッファ領域等に書き込む。
【0141】
また、CPU1012は、記憶装置1024、又はICカード等のような外部記録媒体に格納されたファイル又はデータベースの全部又は必要な部分がRAM1014に読み取られるようにし、RAM1014上のデータに対し様々なタイプの処理を実行してよい。CPU1012は次に、処理されたデータを外部記録媒体にライトバックしてよい。
【0142】
様々なタイプのプログラム、データ、テーブル、及びデータベースのような様々なタイプの情報が記録媒体に格納され、情報処理を受けてよい。CPU1012は、RAM1014から読み取られたデータに対し、本開示の随所に記載され、プログラムの命令シーケンスによって指定される様々なタイプのオペレーション、情報処理、条件判断、条件分岐、無条件分岐、情報の検索/置換等を含む、様々なタイプの処理を実行してよく、結果をRAM1014に対しライトバックする。また、CPU1012は、記録媒体内のファイル、データベース等における情報を検索してよい。例えば、各々が第2の属性の属性値に関連付けられた第1の属性の属性値を有する複数のエントリが記録媒体内に格納される場合、CPU1012は、当該複数のエントリの中から、第1の属性の属性値が指定されている条件に一致するエントリを検索し、当該エントリ内に格納された第2の属性の属性値を読み取り、それにより予め定められた条件を満たす第1の属性に関連付けられた第2の属性の属性値を取得してよい。
【0143】
上で説明したプログラム又はソフトウエアモジュールは、コンピュータ1000上又はコンピュータ1000近傍のコンピュータ可読記憶媒体に格納されてよい。また、専用通信ネットワーク又はインターネットに接続されたサーバシステム内に提供されるハードディスク又はRAMのような記録媒体が、コンピュータ可読記憶媒体として使用可能であり、それによりプログラムを、ネットワークを介してコンピュータ1000に提供する。
【0144】
本実施形態におけるフローチャート及びブロック図におけるブロックは、オペレーションが実行されるプロセスの段階又はオペレーションを実行する役割を持つ装置の「部」を表わしてよい。特定の段階及び「部」が、専用回路、コンピュータ可読記憶媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプログラマブル回路、及び/又はコンピュータ可読記憶媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプロセッサによって実装されてよい。専用回路は、デジタル及び/又はアナログハードウェア回路を含んでよく、集積回路(IC)及び/又はディスクリート回路を含んでよい。プログラマブル回路は、例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、及びプログラマブルロジックアレイ(PLA)等のような、論理積、論理和、排他的論理和、否定論理積、否定論理和、及び他の論理演算、フリップフロップ、レジスタ、並びにメモリエレメントを含む、再構成可能なハードウェア回路を含んでよい。
【0145】
コンピュータ可読記憶媒体は、適切なデバイスによって実行される命令を格納可能な任意の有形なデバイスを含んでよく、その結果、そこに格納される命令を有するコンピュータ可読記憶媒体は、フローチャート又はブロック図で指定されたオペレーションを実行するための手段を作成すべく実行され得る命令を含む、製品を備えることになる。コンピュータ可読記憶媒体の例としては、電子記憶媒体、磁気記憶媒体、光記憶媒体、電磁記憶媒体、半導体記憶媒体等が含まれてよい。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例としては、フロッピー(登録商標)ディスク、ディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EEPROM)、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)、コンパクトディスクリードオンリメモリ(CD−ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、ブルーレイ(登録商標)ディスク、メモリスティック、集積回路カード等が含まれてよい。
【0146】
コンピュータ可読命令は、アセンブラ命令、命令セットアーキテクチャ(ISA)命令、マシン命令、マシン依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、又はSmalltalk、JAVA(登録商標)、C++等のようなオブジェクト指向プログラミング言語、及び「C」プログラミング言語又は同様のプログラミング言語のような従来の手続型プログラミング言語を含む、1又は複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述されたソースコード又はオブジェクトコードのいずれかを含んでよい。
【0147】
コンピュータ可読命令は、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサ、又はプログラマブル回路が、フローチャート又はブロック図で指定されたオペレーションを実行するための手段を生成するために当該コンピュータ可読命令を実行すべく、ローカルに又はローカルエリアネットワーク(LAN)、インターネット等のようなワイドエリアネットワーク(WAN)を介して、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサ、又はプログラマブル回路に提供されてよい。プロセッサの例としては、コンピュータプロセッサ、処理ユニット、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ等を含む。
【0148】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0149】
特許請求の範囲、明細書、及び図面中において示した装置、システム、プログラム、及び方法における動作、手順、ステップ、及び段階などの各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」などと明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、及び図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」などを用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【解決手段】無線基地局によって形成されるセルに在圏して無線基地局とユーザ端末との通信を中継する通信端末であって、負荷が高いことの条件を満たすセルの識別情報が登録された登録情報を格納する登録情報格納部と、通信端末の在圏セルが登録情報に登録されているか否かを判定する登録判定部と、登録判定部によって登録されていると判定された場合に、通信端末の在圏セルからの電波受信強度が予め定められた在圏セル閾値より低いか否かを判定する強度判定部と、強度判定部によって低いと判定された場合に、通信端末の隣接セルのうち、登録情報に登録されていない隣接セルに通信端末が在圏するように制御する接続制御部とを備える。