【文献】
TURCI Roberta et al.,Biological and Environmental Monitoring of Hospital Personnel Exposed to Antineoplastic Agents: A Review of analytical methods,Journal of Chromatography B,2003年 6月15日,vol.789,No.2,PP.169-209
【文献】
阿部誠治ほか,抗がん剤調製者への被爆調査と閉鎖式調製器具の使用効果に関する研究,昭和大学薬学雑誌,2012年 6月,第3巻第1号,PP.77-83
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ラテラルフローアッセイは、コンジュゲートパッド、前記コンジュゲートパッドに隣接する固体または半固体の多孔質支持体、前記支持体に存在する試験領域、および前記支持体に存在するコントロール領域を有するラテラルフローアッセイ装置を提供する段階を備え、
ラベルされた抗−抗腫瘍薬抗体は、前記コンジュゲートパッドに拡散可能に結合され、
検出試薬は、前記試験領域に非拡散可能に結合され、
前記抗−抗腫瘍薬抗体に特異的に結合するコントロール試薬は、前記コントロール領域に非拡散可能に結合され、
前記固体または半固体の多孔質支持体は、前記コンジュゲートパッドおよび前記固体または半固体の多孔質支持体を含む流路に沿った前記流体試験サンプルの毛細管流動を促進するウィッキングパッドに隣接する、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の方法。
前記ラテラルフローアッセイ装置は、前記コンジュゲートパッド、前記固体または半固体の多孔質支持体、および、前記ウィッキングパッドのうちの少なくとも1つを少なくとも部分的に包囲する筐体をさらに有する、請求項4から請求項7のいずれか1項に記載の方法。
前記湿潤性溶液は、生物学的に適合する緩衝剤、および、0.01−10%v/vの有機溶媒の少なくとも1つをさらに有する、請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の方法。
コンジュゲートパッド、前記コンジュゲートパッドに隣接する固体または半固体の多孔質支持体、前記支持体に存在する試験領域、および前記支持体に存在するコントロール領域を備え、
前記コンジュゲートパッドは、拡散可能に結合され検出可能にラベルされた抗腫瘍薬結合剤を有し、
前記試験領域は、非拡散可能に結合された検出試薬を有し、
前記コントロール領域は、非拡散可能に結合されたコントロール試薬を有し、
前記固体または半固体の多孔質支持体は、前記コンジュゲートパッドおよび前記固体または半固体の多孔質支持体を含む流路に沿った流体サンプルの毛細管流動を促進するウィッキングパッドに隣接し、
前記抗腫瘍薬結合剤は、抗−抗腫瘍薬抗体であり、
前記コントロール試薬は、前記抗−抗腫瘍薬抗体に特異的に結合し、抗腫瘍薬を含むことが疑われる、0.01−10%v/vの非イオン性界面活性剤を含む湿潤性溶液を有する流体サンプルを備え、
表面上で、抗腫瘍薬を検出するためのラテラルフローアッセイ装置。
前記抗−抗腫瘍薬抗体は、抗−5−フルオロウラシル抗体、抗−パクリタキセル抗体、および抗ドキソルビシン抗体から成る群から選択される、請求項13に記載のラテラルフローアッセイ装置。
前記コンジュゲートパッド、前記固体または半固体の多孔質支持体、および、前記ウィッキングパッドのうちの少なくとも1つを少なくとも部分的に包囲する筐体をさらに備える、請求項13から請求項16のいずれか1項に記載のラテラルフローアッセイ装置。
前記ラテラルフローアッセイ装置は、コンジュゲートパッド、前記コンジュゲートパッドに隣接する固体または半固体の多孔質支持体、前記支持体に存在する試験領域、および前記支持体に存在するコントロール領域を有し、
前記ラベルされた抗−抗腫瘍薬抗体は、前記コンジュゲートパッドに拡散可能に結合され、
前記検出試薬は、前記試験領域に非拡散可能に結合され、
前記コントロール試薬は、前記コントロール領域に非拡散可能に結合され、
前記固体または半固体の多孔質支持体は、前記コンジュゲートパッドおよび前記固体または半固体の多孔質支持体を含む流路に沿った流体試験サンプルの毛細管流動を促進するウィッキングパッドに隣接する、請求項18に記載のキット。
前記抗−抗腫瘍薬抗体は、抗−5−フルオロウラシル抗体、抗−パクリタキセル抗体、および抗ドキソルビシン抗体から成る群から選択される、請求項18または請求項19に記載のキット。
前記コンジュゲートパッド、前記固体または半固体の多孔質支持体、および、前記ウィッキングパッドのうちの少なくとも1つを少なくとも部分的に包囲する筐体をさらに備える、請求項19から請求項22のいずれか1項に記載のキット。
前記湿潤性溶液は、生物学的に適合する緩衝剤、および、0.01−10%v/vの有機溶媒の少なくとも1つをさらに有する、請求項18から請求項23のいずれか1項に記載のキット。
【発明を実施するための形態】
【0044】
ここで使用される科学用語および技術用語は、この分野の当業者によって一般に理解される意味を持つものであることが意図されている。そのような用語は、様々な標準的参照文献の文脈において定義され、使用されていることが見出される。実例として以下のものを含む。J. Sambrook and D.W. Russell, Molecular Cloning: A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor Laboratory Press; 3rd Ed., 2001; F.M. Ausubel, Ed., Short Protocols in Molecular Biology, Current Protocols; 5th Ed., 2002; B. Alberts et al., Molecular Biology of the Cell, 4th Ed., Garland, 2002; D.L. Nelson and M.M. Cox, Lehninger Principles of Biochemistry, 4th Ed., W.H. Freeman & Company, 2004; Wild, D., The Immunoassay Handbook, 3rd Ed., Elsevier Science, 2005; Gosling, J. P., Imunoassays: A Practical Approach, Practical Approach Series, Oxford University Press, 2005; E.Harlow and D. Lane, Antibodies: A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor Laboratory Press, 1988; F. Breitling and S. Dubel, Recombinant Antibodies, John Wiley & Sons, New York, 1999; H. Zola, Monoclonal Antibodies: Preparation and Use of Monoclonal Antibodies and Engineered Antibody Derivatives, Basics: From Background to Bench, BIOS Scientific Publishers, 2000; B.K.C. Lo, Antibody Engineering: Methods and Protocols, Methods in Molecular Biology, Humana Press, 2003; F. M. Ausubel et al., Eds., Short Protocols in Molecular Biology, Current Protocols, Wiley, 2002; Ormerod, M. G., Flow Cytometry: a practical approach, Oxford University Press, 2000; Givan, A. L., Flow Cytometry: first principles, Wiley, New York, 2001; and Herdewijn, P. (Ed.), Oligonucleotide Synthesis: Methods and Applications, Methods in Molecular Biology, Humana Press, 2004。
【0045】
不定冠詞および定冠詞による単数形の用語は、限定的であることを意図されるものではなく、そうでないと明白に述べていない限り、またはそうでないと文脈が明確に示していない限り、複数形の指示対象を含む。
【0046】
本発明の複数の態様に従うと、表面の抗腫瘍薬汚染を検出するための複数の方法が提供される。これは、抗腫瘍薬と相溶性があり、分析されるべき表面からの薬物の放出を促進するように処方された湿潤性溶液を提供すること、抗腫瘍薬の可逆的吸収のための固体マトリクスを提供すること、固体マトリクスを湿潤性溶液と接触させ、分析試料マトリクスを生成すること、分析試料マトリクスと表面とを接触させ、表面サンプルを生成すること、表面サンプルをある量の湿潤性溶液に接触させて、流体試験サンプルを生成すること、および、分析結果を生成するために、ラテラルフローアッセイによって流体試験サンプル中の抗腫瘍薬を定量化し、これにより、表面の抗腫瘍薬汚染を検出することを含む。
【0047】
本発明の複数の好ましい態様に従うと、分析結果が基準と比較される。
【0048】
抗腫瘍薬と相溶性のある湿潤性溶液は、薬物に対して実質的に不活性である。
【0049】
湿潤性溶液は、生物学的に適合する緩衝剤含み、任意で界面活性剤および/または少量の有機溶媒を含む。
【0050】
生物学的に適合する緩衝剤の例は、これらに限定されるものではないが、酢酸アンモニウム、MOPS緩衝剤、クエン酸塩緩衝剤、HEPES緩衝剤、炭酸塩緩衝剤、トリス緩衝剤、トリシン緩衝剤、酢酸塩緩衝剤、リン酸塩緩衝剤、および、リン酸緩衝生理食塩水を含む。
【0051】
本発明の複数の態様に従うと、界面活性剤は0.01−10%v/vの量で含まれる。
【0052】
含まれる界面活性剤は、アニオン性、カチオン性、または非イオン性界面活性剤であってよい。
【0053】
本発明の湿潤性溶液に含まれる非イオン性界面活性剤は、これらに限定されるものではないが、脂肪酸エステルおよびアルコキシル化された脂肪アルコールによって例示される。本発明の湿潤性溶液に含まれる非イオン性界面活性剤は、これらに限定されるものではないが、グリセロールアルキルエステル、ポリオキシエチレングリコールアルキルエーテル、ポリオキシプロピレングリコールアルキルエーテル、ポリオキシエチレングリコールオクチルフェノールエーテル、ポリオキシエチレングリコールアルキルフェノールエーテル、ポリオキシエチレングリコールソルビタンアルキルエステル、プロポキシル化されたポリオキシエチレンエーテル、ポロキサマー、ポリソルベート、ソルビタンアルキルエステル、および、ポリエチレングリコールとポリプロピレングリコールとのブロックコポリマによって例示される。本発明の湿潤性溶液に含まれる非イオン性界面活性剤は、これらに限定されるものではないが、ブリッジ(Brij)、コカミドMEA、コカミドDEA、デシルグルコシド、ドデシルジメチルアミンオキシド、ラウリン酸グリセリル、ノノキシノール−9、オクタエチレングリコールモノドデシルエーテル、ラウリルグルコシド、オクチルグルコシド、ペンタエチレングリコールモノドデシルエーテル、ポロキサマー407、ポリソルベート20、ポリソルベート40、ポリソルベート60、ポリソルベート80、ポリエトキシ化された牛脂アミン(POEA)、スパン(Span)、および、Triton X−100によって例示される。
【0054】
本発明の複数の態様に従って含まれる界面活性剤の非限定的な例は、Tween(登録商標)20として市販されるポリソルベート20のような非イオン性界面活性剤である。
【0055】
本発明の複数の態様に従うと、湿潤性溶液は、生物学的に適合する緩衝剤を含み、且つ、界面活性剤および/または0.01−10%v/vの有機溶媒を含む。
【0056】
湿潤性溶液の非限定的な例は、含水性の10mM酢酸アンモニウム−1%Tween20(v/v)である。
【0057】
本発明の複数の態様に従うと、湿潤性溶液は、生物学的に適合する緩衝剤を含み、且つ、界面活性剤および/または0.01−10%v/vの有機極性プロトン性溶媒を含む。有機極性プロトン性溶媒は当技術分野において良く知られており、これらに限定されるものではないが、メタノール、プロパノール、およびエタノールを例として含む。
【0058】
使用される固体マトリクスは、薬物の化学的構造に対する実質的な変化を伴わずに、抗腫瘍薬の可逆的吸収が分析されることを可能とする。固体マトリクスの非限定的な例は、ろ紙、綿マトリクス、発泡マトリクス、およびセルロースマトリクスを含む。そのようなマトリクスは、これらに限定されるものではないが、綿球、ワイプ、およびガーゼによって例示される。
【0059】
本発明の複数の態様に従うと、1または複数の作業場表面からサンプルが収集される。そのような複数の作業場表面は、抗腫瘍薬の製造、パッケージング、試験、使用、および/または、廃棄の場所に存在するものである。サンプルが収集されるような複数の作業場表面の非限定的な例は、ベンチの上部、カウンター、机の表面、実験室ドラフトまたは隔離フード、オートクレーブ、ガラス製品、プラスチック製品、衣服、床、壁、天井、ドアを含めた取っ手、引き出しおよびキャビネットの取っ手、電気器具および装置の表面を含む。
【0060】
本発明の複数の方法、装置、およびキットを用いて、ドキソルビシン、パクリタキセル、および5−フルオロウラシルによって例示される、様々な抗腫瘍薬が分析されることができる。
【0061】
抗腫瘍薬は、例えば、Goodman et al., Goodman and Gilman's The Pharmacological Basis of Therapeutics, 8th Ed., Macmillan Publishing Co., 1990に記載されている。
【0062】
本発明の複数の態様に従って分析され得る抗腫瘍薬は、これらに限定されるものではないが、アシビシン、アクラルビシン、アコダゾール、アクロニン、アドゼレシン、アルデスロイキン、アリトレチノイン、アロプリノール、アルトレタミン、アムボマイシン、アメタントロン、アミホスチン、アミノグルテチミド、アムサクリン、アナストロゾール、アントラマイシン、三酸化ヒ素、アスパラギナーゼ、アスペルリン、アザシチジン、アゼテパ、アゾトマイシン、バチマスタット、ベンゾデパ、ビカルタミド、ビサントレン、ビスナフィドジメシレート、ビゼレシン、ブレオマイシン、ブレキナル、ブロピリミン、ブスルファン、カクチノマイシン、カルステロン、カペシタビン、カラセミド、カルベチマー、カルボプラチン、カルムスチン、カルビシン、カルゼレシン、セデフィンゴール、セレコキシブ、クロラムブシル、シロレマイシン、シスプラチン、クラドリビン、メシル酸クリスナトール、シクロホスファミド、シタラビン、ダカルバジン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、デシタビン、デキソルマプラチン、デザグアニン、メシル酸デザグアニン、ジアジクオン、ドセタキセル、ドキソルビシン、ドロロキシフェン、ドロモスタノロン、デュアゾマイシン、エダトレキサート、エフロミチン、エルサミトルシン、エンロプラチン、エンプロマート、エピプロピジン、エピルビシン、エルブロゾール、エソルビシン、エストラムスチン、エタニダゾール、エトポシド、エトプリン、ファドロゾール、ファザラビン、フェンレチニド、フロクスウリジン、フルダラビン、フルオロウラシル、フルロシタビン、ホスキドン、ホストリエシン、フルベストラント、ゲムシタビン、ヒドロキシウレア、イダルビシン、イホスファミド、イルモホシン、インターロイキンII(IL−2、組み換え型インターロイキンIIまたはrIL2を含む)、インターフェロンアルファ−2a、インターフェロンアルファ−2b、インターフェロンアルファ−n1、インターフェロンアルファ−n3、インターフェロンベータ−Ia、インターフェロンガンマ−Ib、イプロプラチン、イリノテカン、ランレオチド、レトロゾール、ロイプロリド、リアロゾール、ロメトレキソール、ロムスチン、ロソキサントロン、マソプロコール、メイタンシン、塩酸メクロレタミン、メゲストロール、酢酸メレンゲストロール、メルファラン、メノガリル、メルカプトプリン、メトトレキサート、メトプリン、メツレデパ、ミチンドミド、ミトカルシン、ミトクロミン、ミトギリン、ミトマルシン、マイトマイシン、ミトスペル、ミトタン、ミトキサントロン、ミコフェノール酸、ネララビン、ノコダゾール、ノガラマイシン、オルムナプラチン、オキシスラン、パクリタキセル、ペグアスパラガーゼ、ペリオマイシン、ペンタムスチン、ペプロマイシン、ペルホスファミド、ピポブロマン、ピポスルファン、塩酸ピロキサントロン、プリカマイシン、プロメスタン、ポルフィマー、ポルフィロマイシン、プレドニムスチン、プロカルバジン、ピューロマイシン、ピラゾフリン、リボプリン、ログレチミド、サフィンゴール、セムスチン、シムトラゼン、スパルホサート、スパルソマイシン、スピロゲルマニウム、スピロムスチン、スピロプラチン、ストレプトニグリン、ストレプトゾシン、スロフェヌル、タリソマイシン、タモキシフェン、テコガラン、テガフール、テロキサントロン、テモポルフィン、テニポシド、テロキシロン、テストラクトン、チアミプリン、チオグアニン、チオテパ、チアゾフリン、チラパザミン、トポテカン、トレミフェン、トレストロン、トリシリビン、トリメトレキサート、トリプトレリン、ツブロゾール、ウラシルマスタード、ウレデパ、バプレオチド、ベルテポルフィン、ビンブラスチン、硫酸ビンクリスチン、ビンデシン、ビネピジン、ビングリシナート、ビンロイロシン、ビノレルビン、ビンロシジン、ビンゾリジン、ボロゾール、ゼニプラチン、ジノスタチン、ゾレドロネート、およびゾルビシンを含む。
【0063】
本発明の複数の態様に従うと、イムノアッセイは、イムノクロマトグラフィ技術による、流体試験サンプル中の抗腫瘍薬の分析を含む。広く説明すれば、イムノクロマトグラフィ技術は、抗体とアナライトとの特異的な結合を検出するために、抗アナライト抗体(anti-analyte antibody)を含む固体または半固体の支持体に沿って、関心のあるアナライトを含む、または含むことが疑われる流体試験サンプルを流すことを含む。
【0064】
本発明の複数の態様に従うと、サンプル中の抗腫瘍薬の分析は、ラテラルフローアッセイによるもののような、抗原の捕獲を含む。
【0065】
本発明の複数の態様に従ったラテラルフローアッセイは、流体試験サンプル中の抗−抗腫瘍薬結合剤(anti-antineoplastic drug binding agent)と抗腫瘍薬との特異的な結合を検出するために、抗−抗腫瘍薬結合剤を含む固体または半固体の支持体に沿って、抗腫瘍薬を含む、または含むことが疑われる流体試験サンプルを流すことを含む。
【0066】
本発明の複数の態様に従ったラテラルフローアッセイは、流体試験サンプル中の抗腫瘍薬と、抗体のような抗−抗腫瘍薬結合剤との結合に対する競合を検出するために、抗体のような抗−抗腫瘍薬結合剤を含む固体または半固体の支持体に沿って得られた流体試験サンプルを、コンペティターの存在する中で流すことを含む。
【0067】
本発明の複数の態様に従うと、抗腫瘍薬の分析のためのラテラルフローアッセイプロセスは、抗体のような、検出可能にラベルされた抗−抗腫瘍薬結合剤、または、検出可能にラベルされた抗腫瘍薬が拡散可能に結合されたコンジュゲートパッドを提供することを含む。コンジュゲートパッドは、流体試験サンプルのラテラルフローを可能にし、非拡散可能に結合された検出試薬を含む少なくとも1つの試験検出領域と非拡散可能に結合されたコントロール試薬を含む少なくとも1つのコントロール領域とを有する固体または半固体の多孔質支持体に隣接する。固体または半固体の多孔質支持体は、コンジュゲートパッドおよび固体または半固体の多孔質支持体を含む流路に沿った流体試験サンプルの毛細管流動を促進するウィッキングパッドに隣接する。
【0068】
非拡散可能に結合された検出試薬は、抗体のような、抗−抗腫瘍薬結合剤である。コンジュゲートパッドが検出可能にラベルされた抗−抗腫瘍薬結合剤を含むような本発明の複数の態様に従うと、検出試薬は、検出可能にラベルされた抗−抗腫瘍薬結合剤とは非競合的である。
【0069】
関心のある抗腫瘍薬を含むまたは含むことが疑われる流体試験サンプルが、コンジュゲートパッドに塗布される。
【0070】
検出可能にラベルされた抗腫瘍薬結合剤がコンジュゲートパッドに含まれるような複数の態様に従うと、サンプル中の抗腫瘍薬を分析するために、検出可能なラベルが試験領域中にて検出される。検出可能なラベルの検出量がより大きいことは、サンプル中の抗腫瘍薬が、より多量なこと示す。検出可能にラベルされた抗腫瘍薬がコンジュゲートパッドに含まれるような複数の態様に従うと、流体試験サンプル中の抗腫瘍薬を分析するために、検出可能なラベルが試験領域中にて検出される。検出可能なラベルの検出量がより小さいことは、流体試験サンプル中の抗腫瘍薬が、より多量なことを示す。
【0071】
検出可能なラベルの検出量を、サンプル中の抗腫瘍薬の量と関連付けるために、1または複数の基準が使用されてよい。
【0072】
コンジュゲートパッドおよび/または支持体は、非特異的結合を阻害するために、任意でブロックされる。任意で適用されるブロッキング試薬の非限定的な例は、任意で緩衝された脱脂粉乳の溶液、1−5%のウシ血清アルブミンを含み、さらに任意で、Tween(登録商標)20またはTRITON−X100のような0.1−0.3%の浄化剤を含む。ブロッキング試薬のさらなる非限定的な例は、10mMホウ酸塩、3%BSA、1%PVP−40、0.25%TRITON X−100、pH8である。
【0073】
サンプル、試薬、および反応と適合する任意の反応または希釈緩衝剤が使用されることができ、これらに限定されるものではないが、リン酸緩衝生理食塩水、酢酸アンモニウム、リン酸ナトリウム緩衝剤、リン酸カリウム緩衝剤、トリス−HCl緩衝剤、およびトリシン緩衝剤を含む。
【0074】
コンジュゲートパッドは、固体または半固体の多孔質支持体に隣接して配置される。固体または半固体の多孔質支持体は、ウィッキングパッドに隣接して配置される。発明の装置の複数の態様に従うと、コンジュゲートパッド、固体または半固体の多孔質支持体、およびウィッキングパッドというそれぞれの構成要素は、それぞれ他の構成要素の上面と実質的に同一な平面に、その上面を有する。コンジュゲートパッド、固体または半固体の多孔質支持体、およびウィッキングパッドは、これらが1つのユニットとして移動され得るように、一緒に付着されてよい。代替的に、または付加的に、コンジュゲートパッド、固体または半固体の多孔質支持体、およびウィッキングパッドの全てが、支持体用の下地材のような1つの構造支持体に付着されてよい。これによって、これらが1つのユニットとして移動されてよい。
【0075】
隣接するコンジュゲートパッドの方向に流体試験サンプルが流れるように、コンジュゲートパッドに隣接して配置されたサンプルパッドが含まれてよい。本発明の装置の複数の態様に従うと、サンプルパッド、コンジュゲートパッド、固体または半固体の多孔質支持体、およびウィッキングパッドの各構成要素は、それぞれ他の構成要素の上面と実質的に同一な平面に、その上面を有する。サンプルパッド、コンジュゲートパッド、固体または半固体の多孔質支持体およびウィッキングパッドは、これらが1つのユニットとして移動されることができるように、一緒に付着されていてよい。代替的に、または付加的に、サンプルパッド、コンジュゲートパッド、固体または半固体の多孔質支持体、およびウィッキングパッドの全てが、支持体用の下地材のような1つの構造支持体に付着されてよい。これによって、これらが1つのユニットとして移動されてよい。
【0076】
本発明の複数の態様に従うと、流体試験サンプル中の抗腫瘍薬を検出するためのラテラルフローアッセイ法は、競合的または非競合的である。
【0077】
本発明の複数の態様に従うと、1)検出可能にラベルされた抗−抗腫瘍薬抗体または検出可能にラベルされた抗腫瘍薬が拡散可能に結合されたコンジュゲートパッド、2)流体試験サンプルのラテラルフローを可能にし、非拡散可能に結合された検出試薬を含む少なくとも1つの試験検出領域、および、非拡散可能に結合されたコントロール試薬を含む少なくとも1つのコントロール領域を有する固体または半固体の多孔質支持体、および、3)流体試験サンプルの毛細管流動を可能にするウィッキングパッド、を含むラテラルフローアッセイ装置が提供される。
【0078】
本発明の複数の態様に従うと、1)検出可能にラベルされた抗−5−フルオロウラシル抗体または検出可能にラベルされた5−フルオロウラシルが拡散可能に結合されたコンジュゲートパッド、2)流体試験サンプルのラテラルフローを可能にし、非拡散可能に結合された検出試薬を含む少なくとも1つの試験検出領域、および、非拡散可能に結合されたコントロール試薬を含む少なくとも1つのコントロール領域を有する固体または半固体の多孔質支持体、および、3)流体試験サンプルの毛細管流動を可能にするウィッキングパッド、を含むラテラルフローアッセイ装置が提供される。
【0079】
本発明の複数の態様に従うと、1)検出可能にラベルされた抗−パクリタキセル抗体または検出可能にラベルされたパクリタキセルが拡散可能に結合されたコンジュゲートパッド、2)流体試験サンプルのラテラルフローを可能にし、非拡散可能に結合された検出試薬を含む少なくとも1つの試験検出領域、および、非拡散可能に結合されたコントロール試薬を含む少なくとも1つのコントロール領域を有する固体または半固体の多孔質支持体、および、3)流体試験サンプルの毛細管流動を可能にするウィッキングパッド、を含むラテラルフローアッセイ装置が提供される。
【0080】
本発明の複数の態様に従うと、1)検出可能にラベルされた抗−ドキソルビシン抗体または検出可能にラベルされたドキソルビシンが拡散可能に結合されたコンジュゲートパッド、2)流体試験サンプルのラテラルフローを可能にし、非拡散可能に結合された検出試薬を含む少なくとも1つの試験検出領域、および、非拡散可能に結合されたコントロール試薬を含む少なくとも1つのコントロール領域を有する固体または半固体の多孔質支持体、および、3)流体試験サンプルの毛細管流動を可能にするウィッキングパッド、を含むラテラルフローアッセイ装置が提供される。
【0081】
図1は、本発明の複数の態様に従った、抗腫瘍薬のラテラルフローアッセイのための装置および方法の模式図である。コンジュゲートパッド、固体または半固体の多孔質支持体(ここでは、ニトロセルロース膜として示される)、およびウィッキングパッドが付着され、互いに隣接して配置される。コンジュゲートパッド、固体または半固体の多孔質支持体、およびウィッキングパッドは、それぞれ他の上面と実質的に同一な平面である少なくとも1つの上面を有する。ラテラルフローの方向が示されている。試験領域およびコントロール領域が示されている。
【0082】
本発明の複数の態様に従うと、競合的ラテラルフローアッセイは、
図1に示される複数の態様を含む。抗腫瘍薬に対する特異的結合が可能な第1の検出可能にラベルされた結合剤(ここでは、"抗腫瘍薬に対する金ラベルされた抗体"によって例示される)が、コンジュゲートパッドに拡散可能に付着される。隣接するコンジュゲートパッドの方向に流体試験サンプルが流れるように、コンジュゲートパッドに隣接して配置されたサンプルパッドに対して、抗腫瘍薬を含むまたは含むことが疑われる流体試験サンプルが加えられる。流体試験サンプルはまた、コンジュゲートパッドに、またはサンプルパッドとして指定されたコンジュゲートパッドの一部分に、直接置かれてもよい。抗腫瘍薬、および、抗腫瘍薬に対する特異的結合が可能な第1の検出可能にラベルされた結合剤は、コンジュゲートパッドにおいて複合物を形成する。複合物は、全ての結合されていない第1の検出可能にラベルされた結合剤と一緒に、ラテラルフローによって試験領域およびコントロール領域の方向に移動される。試験領域は、試験領域に非拡散可能に付着された抗腫瘍薬を含む。コントロール領域は、第1の検出可能にラベルされた結合剤に対して特異的な第2の結合剤を含む。抗腫瘍薬に対する特異的結合が可能な第1の検出可能にラベルされた結合剤の余剰分は、ラテラルフローによって試験領域およびコントロール領域へと移動する。もしも第1の検出可能にラベルされた結合剤の余剰分が試験領域中の抗腫瘍薬と結合した場合、流体試験サンプル中の抗腫瘍薬の量によって直接変動することを示す検出可能な信号が存在する。ここで、強い検出可能な信号は、サンプル中に抗腫瘍薬がほとんど無いか全く無いことを示し、試験領域において信号が検出できないことは、流体試験サンプル中の抗腫瘍薬の存在を示す。サンプル中の抗腫瘍薬の量を示す定量的または半定量的な結果を得るために、複数の基準が使用されてよい。第1の検出可能にラベルされた結合剤に対して特異的な第2の結合剤との第1の検出可能にラベルされた結合剤の相互作用は、適切に動作している分析であることを示す検出可能な信号を生成する。
【0083】
図1に示される例においては、第1の検出可能にラベルされた結合剤はマウス中で生成された抗体であり、第1の検出可能にラベルされた結合剤に対して特異的な第2の結合剤はヤギ抗マウスIgGである。第1の検出可能にラベルされた結合剤がマウス中で生成されたIgG(またはその他の)抗体である場合、第2の結合剤は、例えば、ヒツジ抗マウス、ウサギ抗マウス、またはマウス抗マウスを生成するための任意の適切な種中の抗マウスIgG(またはその他の)抗体であってよい。同様に、もしも第1の検出可能にラベルされた結合剤がウサギ中で生成されたIgG(またはその他の)抗体である場合には、第2の結合剤は、例えば、ヒツジ抗ウサギ、ヤギ抗ウサギ、またはマウス抗ウサギを生成するための任意の適切な種中の抗ウサギIgG(またはその他の)抗体であってよい。
【0084】
複数の態様に従うと、本発明のラテラルフローアッセイ装置は、モニタ装置とも呼ばれ、表面上の抗腫瘍薬の存在を検出するために、競合的ラテラルフローイムノアッセイを使用する。本発明の複数の態様に従ったラテラルフローアッセイモニタ装置は、1)分析される抗腫瘍薬に対して特異的な抗体であって、コンジュゲートパッド中の金粒子にコンジュゲートされた抗体、および、2)テストラインに存在するBSAにコンジュゲートされた、予め定められた量の同じ抗腫瘍薬、を含む。もしもサンプルパッドに塗布されたサンプル中に抗腫瘍薬がある場合、これは、この薬物に対して特異的であり、金粒子コンジュゲートされた抗体に結合するであろう。これにより、テストライン上の薬物BSAコンジュゲートに対するこれらの抗体の結合を減少させるであろう。従って、サンプルパッドに塗布された流体試験サンプル中に存在する抗腫瘍薬の量がより多くなると、より少量の抗腫瘍薬を含む流体試験サンプルと比較した場合に、テストラインに結合する金粒子がより少なくなる。金粒子はテストラインに対して赤色を提示するので、テストラインにおける赤色の強度はサンプル中の抗腫瘍薬の量を示し、より弱い色ほどより多くの薬物を示す。本発明のラテラルフローアッセイモニタ装置および方法の複数の態様に従うと、コントロールラインもまた含まれる。コントロールラインは、テストラインとは異なる抗体相互作用を使用し、ラテラルフローアッセイに対する陽性対照を提供し、ラテラルフローアッセイモニタ装置が適切に機能していることを確実にする。溶液中の競合的な分析試料−薬物は、金でラベルされた抗体に結合し、テストラインにおける薬物−BSAコンジュゲートに対する抗体の結合がより少なくなる。この例においては、流体試験サンプル中の薬物量が増大するとともにテストラインはより弱くなる。一方で、コントロールラインは相対的に一定であり、ラテラルフローアッセイモニタ装置が正常に動作していることを示す。
【0085】
"拡散可能に結合され"という用語は、生体サンプルに接触された場合に、ラテラルフローによってある材料が移動するような、コンジュゲートパッドに対するその材料の可逆的な付着または吸着を指す。"非拡散可能に結合され"という用語は、固体の支持体に対するある材料の付着を指し、非拡散可能に結合された材料は固定され、従って、流体試験サンプルに接触された場合でもラテラルフローによって移動しない。
【0086】
"試験検出領域"という用語は、固体または半固体の多孔質支持体のうち検出試薬が非拡散可能に結合される領域を指す。試験検出領域は、検出試薬に対するアナライトの結合を決定可能なように構成された、任意の様々な形状およびサイズを有してよい。通常、試験検出領域は、"テストライン"と呼ばれる、一連の非拡散可能に結合された検出試薬である。
【0087】
"コントロール領域"という用語は、固体または半固体の多孔質支持体のうちコントロール試薬が非拡散可能に結合される領域を指す。コントロール領域は、コントロール試薬に対するコントロール物質の結合を決定可能なように構成された、任意の様々な形状およびサイズを有してよい。通常、コントロール領域は、"コントロールライン"と呼ばれる、一連の非拡散可能に結合されたコントロール試薬である。
【0088】
コントロール試薬によってユーザは、イムノアッセイが適切に動作していることを確認することが可能となる。例えば、コントロール試薬は、検出可能にラベルされた抗−抗腫瘍薬抗体に対して特異的に結合する抗体であってよい。
【0089】
上記のように、本発明の複数の態様に従うと、試験領域に対して非拡散可能に結合された抗腫瘍薬を試験領域が含む。抗腫瘍薬は、所望の位置において固体または半固体の多孔質支持体に対して任意で直接付着される。さらなるオプションにおいては、所望の位置における支持体への抗腫瘍薬の結合を補助するために、抗腫瘍薬がキャリアに対してコンジュゲートされ、キャリア−抗腫瘍薬コンジュゲートは、固体または半固体の多孔質支持体に結合される。適切なキャリアは、支持体に対して吸着または共有結合できる分子であり、これらに限定されるものではないが、ウシ血清アルブミン(BSA)のようなポリペプチド、ラクトアルブミン、ポリリシン、およびキーホールリンペットヘモシアニンを含む。
【0090】
本発明の複数の態様に従うと、ラテラルフローアッセイ装置は、1)コンジュゲートパッドに拡散可能に結合された検出可能にラベルされた抗−抗腫瘍薬抗体、2)非拡散可能に結合された第2の抗−抗腫瘍薬抗体を含む試験検出領域を有する固体または半固体の多孔質支持体、および、3)ウィッキングパッドを含む。この態様に従うと、コンジュゲートパッドに拡散可能に結合された検出可能にラベルされた抗−抗腫瘍薬抗体、および、固体または半固体の多孔質支持体に非拡散可能に結合された第2の抗−抗腫瘍薬抗体は、抗腫瘍薬の複数の異なるエピトープに対して特異的に結合する。
【0091】
本発明の複数の態様に従うと、ラテラルフローアッセイ装置は、1)コンジュゲートパッドに拡散可能に結合された検出可能にラベルされた抗腫瘍薬エピトープ、2)非拡散可能に結合された抗−抗腫瘍薬抗体を含む試験検出領域を有する固体または半固体の多孔質支持体、および、3)ウィッキングパッドを含む。この態様に従うと、コンジュゲートパッドに拡散可能に結合された検出可能にラベルされた抗腫瘍薬エピトープは、固体または半固体の多孔質支持体に非拡散可能に結合された抗−抗腫瘍薬抗体に対して特異的に結合し、これにより、流体試験サンプル中の抗腫瘍薬と競合する。
【0092】
サンプルパッドは、隣接するコンジュゲートパッドへの流体試験サンプルのラテラルフローを促進し、分析されるべき抗腫瘍薬のラテラルフローとは干渉しない材料であり、これらに限定されるものではないが、ガラスファイバ、結合されたガラスファイバ、ポリエステル、セルロースおよび酢酸セルロース並びにニトロセルロースを含むセルロース誘導体、ナイロン、ポリフッ化ビニリデン、ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリエーテルスルホン、および、これらのうちの任意のものの組み合わせを含む。
【0093】
コンジュゲートパッドは、検出可能にラベルされた抗腫瘍薬結合剤が拡散可能に付着されてよい材料であり、これらに限定されるものではないが、ガラスファイバ、結合されたガラスファイバ、ポリエステル、セルロースおよび酢酸セルロース並びにニトロセルロースを含むセルロース誘導体、ナイロン、ポリフッ化ビニリデン、ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリエーテルスルホン、および、これらのうちの任意のものの組み合わせを含む。
【0094】
固体または半固体の多孔質支持体は、クロマトグラフへの適用に適切な、任意の固体または半固体の吸着性多孔質材料であってよく、これらに限定されるものではないが、ポリフッ化ビニリデン、ナイロン、ポリエーテルスルホン、ポリエステル、ポリプロピレン、紙、シリカ、レーヨン、セルロースおよび酢酸セルロース並びにニトロセルロースを含むセルロース誘導体、天然または合成の織り繊維または不織繊維、および、アガロース、ゼラチン、デキストラン、並びにシリカゲルのような多孔質ゲルを含む。固体または半固体の多孔質支持体は、膜のように自己支持型であってよく、あるいは、ガラススライド上に堆積されたアガロース薄層のような構造支持体上に堆積されてよい。本発明の複数の態様に従うと、固体または半固体の多孔質支持体はニトロセルロース膜である。
【0095】
ウィッキングパッドは、流体を毛管作用で導くことによりラテラルフローを促進する吸収性の材料であり、これらに限定されるものではないが、セルロースのような、吸収性の合成または天然ポリマを含む。
【0096】
サンプルパッド、コンジュゲートパッド、固体または半固体の多孔質支持体、および/またはウィッキングパッドが付着される構造支持体は、支持を提供する任意の材料であることができ、これらに限定されるものではないが、下地カード(backing card)、ガラス、シリカ、セラミック、および/またはプラスチック膜を含む。構造支持体に対してコンジュゲートパッド、固体または半固体の多孔質支持体、および/またはウィッキングパッドを付着させるために接着剤が使用されてもよい。
【0097】
サンプルパッド、コンジュゲートパッド、固体または半固体の多孔質支持体、およびウィッキングパッドを少なくとも部分的に包囲するために、任意で筐体が含まれる。筐体は、任意で、抗腫瘍薬に対して分析されるべきサンプルを適用するため、試験および/またはコントロール結果の視覚化またはその他の分析のため等の、1または複数の開口を画定する。筐体は、サンプルパッド、コンジュゲートパッド、固体または半固体の多孔質支持体、およびウィッキングパッドを挿入および除去するための開口を画定する。
【0098】
筐体は、ユーザが分析結果を直接可視化することを可能にする開口を任意で画定する。その代わりに筐体は、分析結果の検出のために、光学式スキャナのような検出装置を含んでよい。
【0099】
分析結果を検出することは、目視観測および/または電子読取器のような検出装置の使用によって成されてよい。ラテラルフローアッセイの結果を検出するために使用される電子読取器は、分析試料中に使用される検出可能なラベルまたは複数のラベルを検出するように構成される。従って、例えば、検出可能なラベルがコロイド金のような金粒子または色付けされたラテックス粒子である場合、検出可能なラベルの信号を検出するために、電荷結合素子(CCD)カメラが使用されてよい。さらなる例においては、検出可能なラベルが蛍光である場合、適切な励起源および結果的に放出される信号のセンサが使用されてよい。電子読取器は、コンピュータで実行される1または複数の方法を用いて、分析用のデータを生成してよい。電子読取器は、検出されたラテラルフローアッセイ結果を分析するために、コンピュータで実行される複数の方法用のハードウェアおよびソフトウェア構成要素を含んでよい。
【0100】
流体試験サンプルは毛細管作用によって、結合剤、好ましくは抗体を有し、立証実験を通して決定された正確な濃度で配置されたコントロールラインおよびテストラインへと流れる。コントロールラインは、サンプルが適切に移動したことを確実にし、分析が正当であることを確認する内部品質管理である。テストラインは、試験されたアナライトに対する結果が陽性であるか陰性であるかを決定する。
【0101】
分析試料を結合することは、アナライトを検出するための結合剤の使用を含む。
【0102】
本明細書で使用される"結合剤"という用語は、特定の物質に対する実質的に特異的な結合によって特徴付けられる化学物質を指す。特定の物質に対する結合剤の結合に関連して本明細書で使用される"実質的に特異的な結合"という表現および文法上の同等物は、特定の物質の存在を分析されるべきサンプル中に存在するその他の複数の物質に対する実質的な結合を伴わない、特定の物質に対する結合剤の結合のことを指す。特異的結合とは、非特異的な結合からこれを区別するための適切なコントロールの使用によって決定できるものとしての特異的結合を指すことは、当業者には理解される。
【0103】
抗腫瘍薬に対して実質的に特異的な結合剤は、商業的供給源から得られるであろう。または、良く知られた方法論に従って、本発明の複数の方法における使用に向けて生成されるであろう。
【0104】
"結合"という用語は、結合剤とターゲットとの間の物理的または化学的相互作用を指す。結合は、これらに限定されるものではないが、イオン性結合、非イオン性結合、共有結合、水素結合、疎水性相互作用、親水性相互作用、およびファンデルワールス相互作用を含む。
【0105】
本発明の複数の態様に従って流体試験サンプル中の抗腫瘍薬を分析することは、抗腫瘍薬に対して直接的または間接的に付着された検出可能なラベルを検出することを含んでよい。"検出可能なラベル"という用語は、検出可能な信号を与えることができ、結合剤またはアナライトに対して付着されることのできる任意の原子または部分を指す。そのような検出可能なラベルの例は、蛍光性部分、化学発光性部分、生物発光性部分、配位子、粒子、磁性粒子、蛍光性粒子、コロイド金、酵素、酵素基質、放射性同位体、および発色団を含む。抗腫瘍薬に対して検出可能なラベルを直接的または間接的に付着する複数の方法が、当技術分野において良く知られている。
【0106】
これらに限定されるものではないが、分光によるもの、光学式のもの、光化学によるもの、生化学によるもの、酵素によるもの、電気的なもの、および/または免疫化学によるものを含む適切な方法が、ここに記載される分析試料中の検出可能なラベルを検出するために使用される。
【0107】
本発明の複数の態様に従うと、結合剤が、抗腫瘍薬に対する実質的に特異的な結合によって特徴付けられる抗−抗腫瘍薬抗体であるような複数の組成物および複数の方法が提供される。本発明の複数の態様に従うと、結合剤が、5−フルオロウラシル(5−FUまたはFU)に対する実質的に特異的な結合によって特徴付けられる抗−5−フルオロウラシル抗体であるような複数の組成物および複数の方法が提供される。本発明の複数の態様に従うと、結合剤が、パクリタキセルに対する実質的に特異的な結合によって特徴付けられる抗−パクリタキセル抗体であるような複数の組成物および複数の方法が提供される。本発明の複数の態様に従うと、結合剤が、ドキソルビシンに対する実質的に特異的な結合によって特徴付けられる抗−ドキソルビシン抗体であるような複数の組成物および複数の方法が提供される。
【0108】
"抗体"という用語は、その最も広い意味でここでは使用され、抗原に対する実質的に特異的な結合によって特徴付けられる単一の抗体および複数の抗体の混合物を含む。複数の組成物および複数の方法に従って提供される抗体は、例として、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、キメラ抗体、ヒト化抗体、および/または、例えば抗原結合抗体フラグメントである。抗体という用語は、複数の特定の実施形態においては、複数のジスルフィド結合によって連結された2つの重鎖(H)および2つの軽鎖(L)を含む4つのポリペプチド鎖を有する、標準的で損傷の無い免疫グロブリンを指す。抗原結合抗体フラグメントは、例として、Fabフラグメント、Fab'フラグメント、F(ab')2フラグメント、Fdフラグメント、Fvフラグメント、scFvフラグメント、および、例えばドメイン抗体(dAb)を含む。さらに、抗体という用語は、IgG、IgM、IgA、IgD、およびIgEを含む様々なクラス、並びに、例として、例えばヒトサブクラスIgG1、IgG2、IgG3、およびIgG4、例えばマウスサブクラスIgG1、IgG2、IgG2a、IgG2b、IgG3、およびIgGMを含むサブクラスの抗体を指す。
【0109】
複数の特定の実施形態においては、実質的に特異的な結合によって特徴付けられる抗体は、約10
−8Mよりも小さい、約10
−9Mよりも小さい、または、約10
−10Mよりも小さい等、約10
−7Mよりも小さい、または、特定の組成に対する依存性が小さい解離定数Kdを有する。抗体の結合親和力は、P.J. Munson and D. Rodbard, Anal. Biochem., 107:220-239, 1980に記載されるようなスキャッチャード解析によって、または、プラズモン共鳴を使用した生体分子相互作用解析のようなその他の複数の方法によって、決定されることができる。
【0110】
複数の抗体、および複数の抗体を調製するための複数の方法が、当技術分野において良く知られている。
【0111】
広く言えば、タンパク質、ペプチド、抗腫瘍薬、または、これらの免疫原性の部分のような免疫原が、複数の特定の方法により、ウサギ、ヤギ、マウス、ラット、ヒツジ、またはニワトリのような動物に投与され、動物中で生成された免疫グロブリンが動物から得られ、任意でスクリーニングおよび使用に向けて精製される。
【0112】
免疫原に対して特異的な抗体を生成するために使用される、タンパク質、ペプチド、抗腫瘍薬、または、これらの免疫原性の部分のような免疫原は、キーホールリンペットヘモシアニンまたはウシ血清アルブミンのようなキャリアにコンジュゲートされてよい。
【0113】
抗体生成および抗原に対する実質的に特異的な結合のために生成された抗体のスクリーニング方法についての詳細は、以下のような標準的参照文献に記載されている。E.Harlow and D. Lane, Antibodies: A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor Laboratory Press, 1988; F. Breitling and S. Dubel, Recombinant Antibodies, John Wiley & Sons, New York, 1999; H. Zola, Monoclonal Antibodies: Preparation and Use of Monoclonal Antibodies and Engineered Antibody Derivatives, Basics: From Background to Bench, BIOS Scientific Publishers, 2000; and B.K.C. Lo, Antibody Engineering: Methods and Protocols, Methods in Molecular Biology, Humana Press, 2003。
【0114】
本発明の複数の態様に従うと、モノクローナル抗体が分析試料中に使用されてよい。モノクローナル抗体は、例えば以下に記載されるような、当技術分野において知られている技術を用いて調製される。E.Harlow and D. Lane, Antibodies: A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor Laboratory Press, 1988; F. Breitling and S. Dubel, Recombinant Antibodies, John Wiley & Sons, New York, 1999; H. Zola, Monoclonal Antibodies: Preparation and Use of Monoclonal Antibodies and Engineered Antibody Derivatives, Basics: From Background to Bench, BIOS Scientific Publishers, 2000; and B.K.C. Lo, Antibody Engineering: Methods and Protocols, Methods in Molecular Biology, Humana Press, 2003。本発明に従った、および/または、本発明に従った複数の方法において使用されるモノクローナル抗体は、例として、これらに限定されるものではないが、ハイブリドーマ技術、組み換え型核酸手法、および/または、例えば上記の参照文献中に記載されるようなファージライブラリからの単離を含む技術によって生成される。単一のエピトープを認識するモノクローナル抗体の結合の特異性のため、複数の特定の実施形態においてモノクローナル抗体が有利に使用される。
【0115】
モノクローナル抗体の調製の具体的な複数の方法は、免疫原によって免疫性を与えられた動物から脾臓細胞を得ること、および、培養液中で無制限に複製することの可能なハイブリドーマ細胞を得るために、抗体分泌リンパ球を、骨髄腫または形質転換細胞と融合することを含む。
【0116】
得られた抗体は、例としてELISA、ウェスタンブロット、および免疫細胞化学を含む複数の方法により、免疫原に対する実質的に特異的な結合について試験される。
【0118】
表面の抗腫瘍薬汚染を検出する方法であって、
抗腫瘍薬と相溶性があり、分析されるべき表面からの薬物の放出を促進するように処方された湿潤性溶液を提供する段階と、
抗腫瘍薬の可逆的吸収のための固体マトリクスを提供する段階と、
固体マトリクスを湿潤性溶液と接触させ、分析試料マトリクスを生成する段階と、
分析試料マトリクスと表面とを接触させ、表面サンプルを生成する段階と、
表面サンプルをある量の湿潤性溶液に接触させて、流体試験サンプルを生成する段階と、
分析結果を生成するために、ラテラルフローアッセイによって流体試験サンプル中の抗腫瘍薬を分析する段階と、
分析結果を検出することにより、表面の抗腫瘍薬汚染を検出する段階とを備える。
【0119】
分析結果を基準と比較する段階をさらに備える、項目1に記載の方法。
【0120】
抗腫瘍薬は、ドキソルビシン、パクリタキセル、および5−フルオロウラシルから成る群から選択される、項目1または2に記載の方法。
【0121】
ラテラルフローアッセイは、ラテラルフローアッセイ装置を提供する段階を備え、この装置は、コンジュゲートパッド、コンジュゲートパッドに隣接する固体または半固体の多孔質支持体、支持体に存在する試験領域、および支持体に存在するコントロール領域を有し、
コンジュゲートパッドは、拡散可能に結合され検出可能にラベルされた抗腫瘍薬結合剤を有し、
試験検出領域は、非拡散可能に結合された検出試薬を有し、
コントロール領域は、非拡散可能に結合されたコントロール試薬を有し、
固体または半固体の多孔質支持体は、コンジュゲートパッドおよび固体または半固体の多孔質支持体を含む流路に沿った流体試験サンプルの毛細管流動を促進するウィッキングパッドに隣接する、項目1から3のいずれかに記載の方法。
【0122】
抗腫瘍薬結合剤は抗−抗腫瘍薬抗体である、項目4に記載の方法。
【0123】
抗−抗腫瘍薬抗体は、抗−5−フルオロウラシル抗体、抗−パクリタキセル抗体、および抗ドキソルビシン抗体から成る群から選択される、項目5に記載の方法。
【0124】
検出試薬は腫瘍薬である、項目4から6のいずれかに記載の方法。
【0125】
コントロール試薬は抗−抗腫瘍薬抗体に特異的に結合する、項目4から7のいずれかに記載の方法。
【0126】
コントロール試薬は抗−抗腫瘍薬抗体に特異的に結合する抗体である、項目4から8のいずれかに記載の方法。
【0127】
ラテラルフローアッセイ装置は、コンジュゲートパッド、固体または半固体の多孔質支持体、および/または、ウィッキングパッドを少なくとも部分的に包囲する筐体をさらに有する、項目4から9のいずれかに記載の方法。
【0128】
分析結果を検出する段階は目視観測を含む、項目1から10のいずれかに記載の方法。
【0129】
分析結果を検出する段階は電子読取器の操作を含む、項目1から10のいずれかに記載の方法。
【0130】
湿潤性溶液は、生物学的に適合する緩衝剤、0.01−10%v/vの界面活性剤、および/または、0.01−10%v/vの有機溶媒を有する、項目1から12のいずれかに記載の方法。
【0131】
有機溶媒は有機極性プロトン性溶媒である、項目13に記載の方法。
【0132】
界面活性剤は非イオン性界面活性剤である、項目13または14に記載の方法。
【0133】
抗腫瘍薬を検出するためのラテラルフローアッセイ装置であって、
コンジュゲートパッド、コンジュゲートパッドに隣接する固体または半固体の多孔質支持体、支持体に存在する試験領域、および支持体に存在するコントロール領域を備え、
コンジュゲートパッドは、拡散可能に結合され検出可能にラベルされた抗腫瘍薬結合剤を有し、
試験検出領域は、非拡散可能に結合された検出試薬を有し、
コントロール領域は、非拡散可能に結合されたコントロール試薬を有し、
固体または半固体の多孔質支持体は、コンジュゲートパッドおよび固体または半固体の多孔質支持体を含む流路に沿った流体サンプルの毛細管流動を促進するウィッキングパッドに隣接する。
【0134】
抗腫瘍薬結合剤は抗−抗腫瘍薬抗体である、項目16に記載の装置。
【0135】
抗−抗腫瘍薬抗体は、抗−5−フルオロウラシル抗体、抗−パクリタキセル抗体、および抗−ドキソルビシン抗体から成る群から選択される、項目17に記載の装置。
【0136】
検出試薬は腫瘍薬である、項目16から18のいずれかに記載の装置。
【0137】
コントロール試薬は抗−抗腫瘍薬抗体に特異的に結合する、項目16から19のいずれかに記載の装置。
【0138】
コントロール試薬は抗−抗腫瘍薬抗体に特異的に結合する抗体である、項目16から20のいずれかに記載の装置。
【0139】
抗腫瘍薬を含むことが疑われる流体サンプルをさらに有する、項目16から21のいずれかに記載の装置。
【0140】
コンジュゲートパッド、固体または半固体の多孔質支持体、および/または、ウィッキングパッドを少なくとも部分的に包囲する筐体をさらに備える、項目16から22のいずれかに記載の装置。
【0141】
表面の抗腫瘍薬汚染を検出するためのキットであって、
抗腫瘍薬と相溶性があり、分析されるべき表面からの薬物の放出を促進するように処方された湿潤性溶液と、
抗腫瘍薬の可逆的吸収のための固体マトリクスと、
抗腫瘍薬に対して特異的な結合剤、および、コントロール試薬を有するラテラルフロー装置と、
を備える。
【0142】
ラテラルフローアッセイ装置は、コンジュゲートパッド、コンジュゲートパッドに隣接する固体または半固体の多孔質支持体、支持体に存在する試験領域、および支持体に存在するコントロール領域を有し、
結合剤は、コンジュゲートパッドに拡散可能に結合された検出可能にラベルされた抗腫瘍薬結合剤であり、
試験検出領域は、非拡散可能に結合された検出試薬を有し、
コントロール試薬は、コントロール領域に非拡散可能に結合され、
固体または半固体の多孔質支持体は、コンジュゲートパッドおよび固体または半固体の多孔質支持体を含む流路に沿った流体試験サンプルの毛細管流動を促進するウィッキングパッドに隣接する、項目24に記載のキット。
【0143】
検出可能にラベルされた抗腫瘍薬結合剤は抗−抗腫瘍薬抗体である、項目25に記載のキット。
【0144】
抗−抗腫瘍薬抗体は、抗−5−フルオロウラシル抗体、抗−パクリタキセル抗体、および抗ドキソルビシン抗体から成る群から選択される、項目26に記載のキット。
【0145】
検出試薬は腫瘍薬である、項目25から27のいずれかに記載のキット。
【0146】
コントロール試薬は抗−抗腫瘍薬抗体に特異的に結合する、項目25から28のいずれかに記載のキット。
【0147】
コントロール試薬は、抗−抗腫瘍薬抗体に特異的に結合する抗体である、項目25から29のいずれかに記載のキット。
【0148】
コンジュゲートパッド、固体または半固体の多孔質支持体、および/または、ウィッキングパッドを少なくとも部分的に包囲する筐体をさらに備える、項目24から30のいずれかに記載のキット。
【0149】
湿潤性溶液は、生物学的に適合する緩衝剤、0.01−10%v/vの界面活性剤、および/または、0.01−10%v/vの有機溶媒を有する、項目24から31のいずれかに記載のキット。
【0150】
有機溶媒は有機極性プロトン性溶媒である、項目32に記載のキット。
【0151】
界面活性剤は非イオン性界面活性剤である、項目32または33に記載のキット。
【0152】
発明の複数の装置、キット、および方法の複数の態様が、以下の複数の例に示される。これらの例は説明目的で提供されるものであり、発明の装置、キット、および方法の範囲に対する限定とみなされるものではない。
【0155】
この実施例で使用される抗体および薬物−BSAコンジュゲートは、Saladax Biomedical(Bethlehem、ペンシルベニア州)によって開発され、Saladax BiomedicalおよびLampire Biological Laboratories(Pipersville、ペンシルベニア州)から購入された。綿棒はPuritan model 806-WC(Puritan、Guilford、メイン州)であった。5−フルオロウラシル(5−FU≧99%、製品番号F6627−1G)およびモノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビタン(Tween20、製品番号P−1379)はSigma-Aldrich(St. Louis、ミズーリ州)から購入された。濃水酸化アンモニウム(製品A669−500)はFisher Scientific(Fair Lawn、ニュージャージー州)からのものであった。
【0157】
10から25mgの間の秤量された量の5−FUを1mlの濃水酸化アンモニウム中に溶解させることにより、貯蔵液5−FUが調製された。所望される濃度の5−FUを生成するために、必要に応じて貯蔵液を10mMの酢酸アンモニウム中で希釈することにより、スパイク溶液(spiking solution)が調製された。これにより、同一のスパイク量を用いて、様々な5−FUスパイクレベルが適用されることが可能になった。そのため、全てのタイルが拭き取り前に均等に乾燥するであろう。パクリタキセルまたはドキソルビシンの同様な貯蔵液が、スパイクされたサンプリング緩衝液コントロールとしての使用向けに、または表面サンプリング試験向けに調製された。
【0159】
表面サンプリングの手順は、簡便で迅速であるように開発された。面積100cm
2のセラミック製浴室タイル、ビニール製フロアタイル、カウンター上面の複合物タイル、ステンレス鋼製タイル、およびガラス製タイルが50μlのスパイク溶液によってスパイクされ(spiked)て、0、5、10、25、50、または100ngの5−FU表面充填物を与え(それぞれのレベルについて3つのタイル)、2時間にわたって乾燥された。100cm
2の表面のそれぞれは、1mLのサンプリング緩衝液(10mM含水酢酸アンモニウム−1% Tween20(v/v))を含む試薬瓶中で湿らされた綿棒により、最初は上下方向に、続いて横方向に、最後に上下の拭き取り方向を繰り返して、完全に拭き取られた。その後綿球はサンプリング緩衝液を含む試薬瓶へと戻され、2分間激しくかき混ぜられ、生じた抽出物の75μlのアリコートが(複数の抽出物のそれぞれに対して2つ)ラテラルフロー薬物モニタ装置に適用された。
【0160】
パクリタキセルまたはドキソルビシンを用いた表面サンプリング試験についても、同じ手順に従った。
【0162】
すぐ前のセクションに記載されるように、スパイクされたタイル表面を綿棒によって表面拭き取りし、綿球を抽出することによって生成された複数のサンプルによって複数のモニタ装置が試験された。さらに、複数のモニタ装置は、(1)スパイク溶液によってサンプリング緩衝液を直接スパイクすることにより、および、(2)その後抽出される綿球を直接スパイクすることにより調製された複数のコントロールサンプルによって試験された。スパイクされた緩衝液コントロールは、回収損失の無い、または、複数の綿球あるいは複数の拭き取られた表面による干渉の不自然な結果の無い、複数のモニタ装置の性能を示す。スパイクされた綿球コントロールは、この方法の性能に対するワイプ媒体の寄与(例えば、綿球からの5−FUの不完全な抽出)が区別して評価されることを可能にする。スパイクされた緩衝液コントロールについては、50μlの適切なスパイク溶液が950μlのサンプリング緩衝液に対して加えられ、0、5、10、25、50、または100ng/mLの5−FUを与えた。生じた抽出物の75μlのアリコートがラテラルフロー薬物モニタ装置に適用された。スパイクされた綿球コントロールについては、50μlの5−FUスパイク溶液によって複数の綿棒が(各スパイクレベル当り1つ)直接スパイクされ、タイル拭き取り調査から複数の綿球に対して使用されたものと同じ手順を用いて、950μlのサンプリング緩衝液によって抽出された。生じた抽出物の75μlのアリコートがラテラルフロー薬物モニタ装置に適用された。毎日1つのタイル材料が試験された。また、スパイクされたタイル、その日のためのスパイクされた緩衝液コントロール、およびスパイクされた綿球コントロールの新たな組のそれぞれを調製するために、5−FUスパイク溶液の新しい組が作成された。
【0163】
3台のモニタ装置が、スパイクされたサンプリング緩衝溶液およびスパイクされた綿球溶液とともに使用された。テストラインおよびコントロールラインの強度を読み取る電子ラテラルフローリーダ(浜松、モデル10066)を用いて、複数のモニタ装置の応答が評価された。テストラインの強度がコントロールラインと比較される視覚化読み取り方法も使用された。もしもコントロールラインがテストラインよりも強い場合には、質量は閾値を越えているものと決定された。このように、複数のモニタ装置は、リーダを用いて半定量的結果について評価され、視覚化ライン比較を用いて定性的結果について評価された。モニタ装置に溶液を加えてから5、10、および15分後に、電子的および視覚化読み取りに対する応答が決定された。
【0164】
パクリタキセルまたはドキソルビシンを用いた試験も、同じ手順に従った。
【0166】
サンプリング緩衝液として10mMのリン酸緩衝生理食塩水(PBS)−1%Tween20を用いて、ラテラルフローモニタ装置が開発された。しかしながら、PBS−1%Tweenは、LC−MS/MS法の使用には適合しないことがわかった。従って、サンプリング緩衝液として10mMの酢酸アンモニウム−1%Tween20が使用された。10mMの酢酸アンモニウム−1%Tween20は、複数のラテラルフローモニタ装置を用いたPBS−1%Tweenとほとんど同等な結果を与え、ラテラルフローアッセイ中で使用された同じ溶液が、LC−MS/MSによって直接分析されることを可能にした。これは利点であった。何故ならば、ラテラルフローアッセイ用とLC−MS/MS分析用とで別々の溶液が同等であることを確実にするのは困難であろうからである。
【0167】
LC−MS/MS法は、複数のラテラルフローモニタ装置用に使用される10mM酢酸アンモニウム−1%Tween20サンプリング緩衝液中で5−FUを直接測定するために開発された。
【0168】
使用されたクロマトグラフ条件は、Tweenおよびその他の複数の構成成分からの、5−FUアナライトの十分な分離を可能とした。
【0169】
使用されたHPLCカラムはWatersのYMC−ODS−AQ、2.0x250mm、5μm(Waters部品番号AQ12S052502WT、Waters Corp, Milford、マサチューセッツ州)であり、30℃で実行された。移動相の流速は0.280mL/分であり、移動相の構成成分AおよびB(A−2mM酢酸アンモニウム、含水、B−メタノール)を有する。これらの構成成分のグラジエントが、以下のように使用された。
アイソクラチック 95%A、5%B 0−4.5分
グラジエント 5%A、95%Bまで 4.5−5.5分、直線型傾斜
アイソクラチック 5%A、95%B 5.5−11分
グラジエント 95%A、5%Bまで 11−12分、直線型傾斜
アイソクラチック 95%A、5%B(再平衡) 12−17分
【0170】
15μLのサンプルがカラムに注入された。5−フルオロウラシルアナライトの溶出時間は約4.5分であり、再平衡を含む全体の実行時間は17分であった。質量分析計(Micromass Quattro LC(Waters Corp))は、電気スプレー陰イオンイオン化モードで動作され、以下のトランジションに対する複数の反応モニタリングを実行するために、三連四重極を使用した。
5−フルオロウラシル(アナライト):質量対電荷(m/z)129から42まで
5−フルオロウラシル−
15N
2(20ng/mLレベルにおける内部標準):m/z131から43まで
【0171】
複数のトランジションは、それぞれのトランジションに対して200msの滞留時間で測定された。電気スプレーキャピラリ電圧は500V、コーン電圧は30V、どちらのトランジションに対してもフラグメント衝突エネルギーは14eVであった。サンプリング緩衝液中での有効線形キャリブレーション範囲は0−250ng/mL 5−FUであった。これにより、全ての試験サンプルが事前の希釈無しで分析されることが可能であった。サンプリング緩衝液中で調製された低レベル5FU標準から生成された回帰プロットを用いて評価された検出および定量化の限界は、0.30および0.84ng/mLであり、1mL試験サンプル中の0.30および0.84ngと同等であった。
【0172】
使用されたクロマトグラフ条件は、Tween20およびその他の複数の構成成分からの5−FUアナライトの十分な分離を可能にした。検出限界(LOD)は0.3ng/mLであり、定量化の限界(LOQ)は0.84ng/mLであった。立証されたキャリブレーション線形ダイナミックレンジ0−250ng/mLにわたって、スパイクされた溶液に対する精度は3%またはそれより良好であった。LC−MS/MSは、契約研究所Bureau Veritas North America(BVNA)からのLC−MS/MS分析者によって、サンプリング緩衝液中で調製された複数の標準溶液を用いてキャリブレーションされた。0、10、25、および100ngにおける、スパイクされたサンプリング緩衝液、スパイクされた綿球、およびスパイクされたタイルからの溶液に対して、LC−MS/MS分析が成された。
【0174】
上述のように、複数のモニタ装置の応答は、電子読取器および視覚的解釈の両者によって評価された。
【0176】
電子読取器からのライン強度は、2つの方式で処理された。%B/Bo(Bは、与えられた質量におけるテストライン強度であり、Boは、質量0におけるテストライン強度である)が算出され、スパイクされた緩衝液コントロール、スパイクされた綿球コントロール、およびスパイクされたタイルサンプル用の5−FUのスパイクされた質量に対して、または、スパイクされた緩衝液コントロールおよびスパイクされたタイルサンプル用のパクリタキセルおよびドキソルビシンに対してプロットされた。キャリブレーション曲線を生成するために、全てのサンプルタイプに対する%B/Boが、スパイクされた質量のlogに対してフィッティングされた。テストライン強度に対するコントロールライン強度の比(C/T比)もまた算出され、第2のキャリブレーション曲線も生成するために、スパイクされた質量に対して直接にプロットされた。%B/Bo対質量のlog曲線およびC/T対質量曲線の"フィッティングの良好さ"の評価が、"標準回収(standards recovery)"(Nix and Wild、2001)による%B/BoまたはC/Tモデルに対する標準データのフィッティングを評価することにより調査され、それぞれのフィッティングされた(観測された)質量からの補間された複数の結果を評価すること、および、これをスパイクされたそれぞれの抗腫瘍薬の質量(期待される質量)と比較することによって算出された。スパイクされたサンプリング緩衝液コントロールについてのフィッティングされた%B/Bo曲線およびC/T曲線、および、スパイクされた綿球コントロールおよびスパイクされたタイルサンプルからの溶液についての%B/BoおよびC/T応答を用いて、それぞれのキャリブレーション点において回収された質量を算出することにより、スパイクされた綿球およびスパイクされたタイルについて、回収された質量が算出された。
【0178】
視覚的解釈は、どちらのラインがより強いかを視覚的に決定することによる、コントロールライン(C)かテストライン(T)かの評価を含む。これらのラインが等しいと判定された場合、(=)が使用された。これらのラインがほぼ等しいが、テストラインがわずかに明るいと判定された場合は(T=)が使用され、コントロールラインがわずかに明るい場合は(C=)が使用された。
【0180】
LC−MS/MSの検証のために、LC−MS/MS法によって測定された質量が、スパイクされた緩衝液コントロール溶液、スパイクされた綿球コントロール、およびタイルサンプルに対する既知のスパイクされた質量と相関付けられた。複数のラテラルフローモニタ装置によって測定された回収された質量もまた、LC−MS/MSによって測定された質量と相関付けられた。
【0182】
提示される全てのデータは、複数のモニタ装置に溶液を加えてから15分後のものであることに留意されたい。複数のモニタ装置に溶液を加えてから5分後および10分後に得られるデータは、%B/Boについて同様な結果を与える。
【0183】
スパイクされたサンプリング緩衝液コントロールサンプル
【0184】
図2Aは、スパイクされたサンプリング緩衝液についてのラテラルフローモニタ応答を%B/Boとして示すグラフである。増大する質量の5−FUによってサンプリング緩衝液がスパイクされ、複数のモニタ装置の応答が%B/Boとして測定され、示された。Bは、与えられる質量における応答であり、Boは、質量0における応答である。
図2Bは、スパイクされたサンプリング緩衝液についていのラテラルフローモニタ応答をC/T比として示すグラフである。増大する質量の5−FUによってサンプリング緩衝液がスパイクされ、複数のモニタ装置の応答がC/T比として測定され、示された。Cはコントロールライン強度であり、Tはテストライン強度である。
【0185】
図2Aおよび2Bに示されるデータは、5組のスパイクされた緩衝液コントロールサンプルの平均であり、そのそれぞれは、5つの異なる表面について行われたタイル拭き取り調査の1つに伴って調製され、分析された。%B/Boは、約10%のCVによってスパイクされた5−FUの5ngにおいて67%の平均%B/Boを示す。これは、サンプリング緩衝液中に直接スパイクされた場合にこの量が検出可能であることを示す。C/T比は、スパイクされた質量の関数として、直線によってフィッティングされた。これは良好な相関を示す。%B/Boは、濃度のlogに対してフィッティングされた。このフィッティングは、それぞれの点において観測された質量を逆算するために使用された。同様に、フィッティングされたC/T曲線は、観測された質量を逆算するために使用された。
【0186】
図2Cは、%B/BoおよびC/T曲線を用いた、期待される質量の関数として(観測された質量)を示すグラフであり、データに対する良好なフィッティングを示している。%B/Bo対質量のlog、または、C/T対質量のフィッティングされた曲線のどちらかからの補間された結果(観測された質量)を、緩衝液中でスパイクされた5−FUの質量(期待される質量)に対してプロットすることにより、標準回収が算出された。応答曲線は、%B/Bo対スパイクされた質量のlog、または、C/T対スパイクされた質量によってモデル化されることができ、両方とも、観測された質量対期待される質量の良好な相関を与えることができる。
【0187】
スパイクされた緩衝液コントロールについての、スパイクされた質量5−FUとのLC−MS/MS測定の良好な相関(傾き=1.01、切片=−0.23、R
2=0.9999)は、この調査用に内製の試験サンプルを調製するために使用されたスパイク技術が、正確であったことを示している。表IIIAを参照のこと。これはまた、LC−MS解析用に調製されたキャリブレーション標準は、内製サンプルとは異なる5FUの供給品を使用したにもかかわらず、調製されたサンプルの定量的精度が信頼できるものであったことを示している。
【0188】
テストラインおよびコントロールライン強度は一緒に上がったり下がったりする傾向があるので、C/Tは算出することが簡単であり、ラテラルフローモニタ装置中の変動に対する幾分かの補償を与える。5ngのスパイクされた質量が検出可能であることを視覚的解釈は示している。何故ならば、この質量においては、全てのモニタ装置がC=からCまでを与え、10ngのスパイクレベルに対しては、全てがCだからである。表Iはスパイクされた緩衝液コントロールに対する視覚的解釈を示し、5−10ngのスパイクされたレベルにおいて、テストライン(T)よりもコントロールライン(C)の方がより強いと判定された。
【表I】
【0189】
表Iは、視覚的解釈を用いたモニタ装置性能を示す。スパイクされたサンプリング緩衝液、スパイクされた綿球、およびスパイクされたタイルからの溶液によって、複数のモニタ装置が開発された。どちらが最も強いラインであるかを視覚的に評価することによって結果が評価された。もしもテストラインが最も強い場合には、Tが使用され、もしもコントロールラインが最も強い場合にはCが使用された。これらのラインが等しいと判定された場合には、=が使用された。これらのラインがほぼ等しいが、テストラインがわずかに明るかった場合はT=が使用された。これらのラインがほとんど等しいが、コントロールがわずかに明るいと判定された場合はC=が使用された。
【0190】
スパイクされた綿球コントロールサンプル
【0191】
図3Aおよび3Bは、スパイクされた綿球について、スパイクされたngの関数として%B/BoおよびC/T比を示す。
図3Aは、スパイクされた綿球からの溶液について、モニタ装置の応答を%B/Boとして示すグラフである。増大する質量の5−FUによって複数の綿球がスパイクされ、これらの綿球から抽出された溶液に対する複数のモニタ装置の応答が測定され、%B/Boとして示された。Bは、与えられた質量における応答であり、Boは質量0における応答である。
図3Bは、スパイクされた綿球からの溶液について、モニタ装置の応答をC/T比として示すグラフである。増大する質量の5−FUによって複数の綿球がスパイクされ、これらの綿球から抽出された溶液に対する複数のモニタ装置の応答が測定され、C/T比として示された。Cはコントロールライン強度であり、Tはテストライン強度である。
【0192】
これらの示されるデータは、やはりスパイクされた綿球データの5組に対する平均であり、それぞれは、異なる複数の表面について実行されたタイル拭き取り調査に伴って収集された。%B/Boは、10ngスパイクされた場合において20%のCVによって平均74%を示す。これは、スパイクされた綿球からこの質量が検出可能であろうことを示す。C/Tおよび%B/Boは、溶液の時と同様にフィッティングされ、観測された質量を算出するために使用された。スパイクされた綿球コントロールについては、平均%B/Boは10ngにおいて74%であった。これは、5−FUのこの質量が検出されることができることを示す。%B/Bo対質量のlog、または、C/T対質量によって、応答がモデル化されることができた。観測された質量対期待される質量は、どちらのフィッティングとも良好な相関を与えた。
図3C。
【0193】
図3Cは、スパイクされた緩衝液コントロールについて行われた、観測された質量対期待される質量を示すグラフであり、良好なフィッティングを示している。%B/Bo対質量のlog、または、C/T対質量のフィッティングされた曲線のどちらかからの補間された結果(観測された質量)を、綿球でスパイクされた5−FUの質量(期待される質量)に対してプロットすることにより、標準回収が算出された。
【0194】
上述のように、スパイクされた緩衝液コントロールについてフィッティングされたC/Tおよび%B/Bo曲線が、スパイクされた綿球コントロールサンプルについて回収された質量を算出するために使用された。スパイクされた綿球からの溶液についての複数のモニタ装置の応答を利用し、スパイクされたサンプリング緩衝溶液についてのフィッティングされた%B/Bo対質量のlog、またはC/T対質量のフィッティングされた曲線を使用して、濃度を算出するために、スパイクされた綿球から回収された質量が算出された。
図3Dは、良好な相関があるが、綿球からの5−FUの不完全な回収を示すグラフであり、プロットの傾きは<1.00である。スパイクされた緩衝液コントロールサンプル曲線を用いて得られた算出された回収は、%B/BoおよびC/T曲線の両者に対して約50%の回収を与えた。
図3Dのそれぞれの傾きの値を参照のこと。
【0195】
LC−MS/MS結果もまた、平均で86%という、スパイクされた綿球からの不完全な回収を示した。これは、質量に対して回収をプロットした場合の傾きと良く一致する。表IIIA。ただし、これらの値は、表IIIB中の綿球サンプルに対する<1.00という傾きの値によって示されるようなラテラルフローモニタからのものよりは大きく、これは2つの方法を相互に関連付ける。視覚的解釈は、10ngの5−FUが検出可能であることを示した。何故ならば、その質量では、全てのモニタ装置がC=からCまでを示したからである。
【0196】
表Iはスパイクされた綿球からのデータの視覚的解釈を示し、10−25ngのスパイクレベルにおいて、テストラインよりもコントロールラインの方がより強かったことを示している。
【0197】
スパイクされたタイル拭き取りサンプル
【0198】
スパイクされたタイルに対するデータは、それぞれの表面についてのデータが別々に処理されたことを除いて、スパイクされた緩衝液コントロールおよびスパイクされた綿球コントロールと同様に処理された。それぞれのレベルにおいて3つのタイル、且つ、それぞれのタイルについて2つのラテラルフローモニタ装置があったので、それぞれの値は、6つのラテラルフローモニタ装置の平均を表す。
図4Aおよび4Bは、スパイクされたタイルサンプルについて、5−FUのngの関数として%B/BoおよびC/T比を示すグラフである。
図4Aは、スパイクされたタイルからの溶液について、モニタ装置の応答を%B/Boとして示すグラフである。面積100cm
2のタイルおよび様々な表面が、増大する質量の5−FUによってスパイクされ、これらのタイルを拭き取るために使用された綿球から抽出された溶液に対する複数のモニタ装置の応答が測定され、%B/Boとして示された。Bは、与えられる質量における応答であり、Boは、質量0における応答である。
【0199】
図4Bは、スパイクされたタイルからの溶液について、モニタ装置の応答をC/T比として示すグラフである。面積100cm
2のタイルおよび様々な表面が、増大する質量の5−FUによってスパイクされ、これらのタイルを拭き取るために使用された綿球から抽出された溶液に対する複数のモニタ装置の応答が測定され、C/T比として示された。Cはコントロールライン強度であり、Tはテストライン強度である。全ての表面タイプに対して回帰直線が示されている。しかしながら、ビニールおよび複合物の回帰方程式のみがグラフには示されている。ビニールに対する回帰が最高の傾きを与え、複合物に対する回帰が最低の傾きを与えた。その他全ての表面に対する傾きは、ビニールと複合物との間にある。
【0200】
%B/Bo曲線は表面ごとに変動し、10ngにおいてビニールおよびセラミックは80%であり、その他の表面に対しては、10から25ngの間において80%である。タイルは、増大する質量の5−FUによってスパイクされ、拭き取られ、溶液が複数のラテラルフローモニタ装置に適用された。複数のモニタ装置の応答が、質量のlogの関数としての%B/Boとしてフィッティングされた。この関係は、期待される質量に対してプロットされた観測された質量を算出するために使用された。結果は表IIAに示されている。
【表IIA】
【0201】
複数のモニタ装置の応答が、質量の関数としてのC/T(テストライン強度に対するコントロールライン強度の比)としてフィッティングされた。この関係は、期待される質量に対してプロットされた観測された質量を算出するために使用された。結果は表IIBに示されている。
【表IIB】
【0202】
タイルは、増大する質量の5−FUによってスパイクされ、拭き取られ、溶液が複数のラテラルフローモニタ装置に適用された。スパイクされたサンプリング緩衝液について、フィッティングされた%B/Bo対質量のlogの関係は、スパイクされた質量に対してプロットされた回収された質量を算出するために、スパイクされたタイルからのモニタ装置の応答とともに使用された。%B/Boについての結果が表IICに示されている。
【表IIC】
【0203】
タイルは、増大する質量の5−FUによってスパイクされ、拭き取られ、溶液が複数のラテラルフローモニタ装置に適用された。スパイクされたサンプリング緩衝液について、フィッティングされたC/T対質量の関係は、スパイクされた質量に対してプロットされた回収された質量を算出するために、スパイクされたタイルからのモニタ装置の応答とともに使用された。C/Tについての結果が表IIDに示されている。
【表IID】
【0204】
複数のスパイクされたタイルの例には良好な相関があるが、
図3D中のそれらに対して傾きをプロットして比較すると、綿球による拭き取りが100%効率的であるとは期待されないであろうし、いくつかの表面はかなりの量の5−FUスパイク(下部)を保持するかもしれないことから予測されるように、複数のスパイクされた綿球コントロールサンプルの場合よりもさらに回収が低い。表Iは複数の異なる表面についての視覚的解釈を示し、25ngのスパイクレベルにおいては、全ての表面が、テストラインよりも強いコントロールラインを有することを示している。
【0205】
スパイクされたタイルについては、
図4Aに示されるように、%B/Bo曲線は表面ごとに変動し、セラミックおよびビニール製タイルでは10ngの5−FU、その他の表面では10−25ngが検出され得たことを示した。全ての表面に対する%B/BoとC/Tの両者についてのフィッティングされた曲線を用いると、観測された質量には、期待される質量と良好な相関がある。表IIA、IIBを参照のこと。スパイクされた緩衝液コントロール曲線を用いての、回収された質量の算出は、概して良好な相関を示すが、拭き取り技術の限界から予測されるように、不完全な回収を示している。表IICおよびIID中の、それぞれR2および傾きの値を参照のこと。
【0206】
スパイクされたサンプリング緩衝液コントロールに対してLC−MS/MS測定が行わた。ラテラルフローモニタ解析後の残留溶液を用いて、スパイクされた綿球コントロールおよびスパイクされたタイルからの抽出が完了した。スパイクされたサンプリング緩衝溶液、スパイクされた綿球溶液、およびスパイクされたタイル溶液について、LC−MS/MSにより測定された質量が、全体として、およびタイルタイプによって、スパイクされた質量と相関付けられた。表IIIAは、各タイプのサンプルについて、LC−MS/MSにより測定された回収された質量の、スパイクされた質量との相関性を示す。上述のように、キャリブレーション用のスパイクされたサンプリング緩衝液コントロールサンプルデータを使用した複数のラテラルフローモニタ装置とは異なり、これらの回収は、サンプリング緩衝液中で調製された新たな複数の標準を用いてLC−MS/MS分析者により調製された、独自のキャリブレーション曲線を用いて決定されている。複数の表面拭き取りサンプルに対するこの例は、複数の表面が異なる回収を与えるので、全体的な相関性と、各表面タイプについての相関性との両者を示す。表IIIAに示される傾きの値によって示されるように、LC−MS/MSは、複数のタイル拭き取りサンプルからの不完全な回収を示している。
【表IIIA】
【0207】
スパイクされたサンプリング緩衝溶液、スパイクされた綿球溶液、およびスパイクされたタイル溶液について、複数のラテラルフローモニタ装置により測定された回収された質量の算出値が、全体およびタイルタイプごとに、質量範囲0−100および0−25ngについて、LC−MS/MSによって測定された回収された質量に対してプロットされた。複数のラテラルフローモニタ装置についての回収された質量は、同じ日に生成されたスパイクされた緩衝液コントロールのフィッティングされた曲線によって決定された、各表面サンプルタイプからのC/Tの値を使用した。複数の拭き取りサンプルについて、次のものに対して相関が行われた。(1)100ngスパイクされたものを含む全てのデータ、および、(2)LC−MS/MS結果とより良好に一致したので、25ngよりも少ないスパイクされた複数のサンプル、である。100ngが、25ngを越える唯一のスパイクレベルであり、これに対してLC−MS/MSを用いて値が決定された。
【0208】
LC−MS/MSからの回収の値とラテラルフローアッセイから算出された値との間には良好な相関がある。表IIIB中のR2の値を参照のこと。イムノアッセイから算出された回収の絶対値はより小さい。表IIIB中の傾きの値が<1.00であることを参照のこと。絶対値は、質量値25ngまたはそれよりも小さい場合に、より良く一致する。例外は、ステンレス鋼拭き取りサンプルであり、これに対しては、一致にほとんど差が無い。ガラス拭き取りサンプルについては、範囲が比較されることを可能とするのには、不十分なLC−MS/MSデータしか得られなかった。
【表IIIB】
【0209】
この例に記載されるように、これらの結果は、モニタ装置が、綿棒を用いたサンプリング技術とともに使用される場合、25ngの5−FUが視覚的に検出されることができ、25ngよりも小さいものは電子読取器を用いて検出されることができることを示している。この例に記載される、表面拭き取りおよび複数のラテラルフローモニタ装置を用いた5−FU検出技術は、15分またはそれよりも短い時間に、25ng/100cm
2(0.25ng/cm
2)またはそれより良好な感度を提供する。
【0210】
複数の個別のセラミックタイル表面10×10cmが既知量のパクリタキセル0−500ngによってスパイクされた。セラミックタイルは湿った綿球によって拭き取られ、5−FUについて記載されるように、綿球からパクリタキセルが抽出された。生じた試験溶液がラテラルフローアッセイ装置に適用された。視覚技術および電子読取器技術の両者を用いて結果が評価された。電子読取器を用いると、スパイクされた溶液については25ng/mlにおいて、タイル拭き取りサンプルについては50ng/100cm
2において、%B/Boは70%であった。視覚的解釈を用いると、スパイクされた溶液については50ng/mlよりも大きい場合に、タイル拭き取りサンプルについては50ng/100cm
2よりも大きい場合に、コントロールラインがテストラインよりも強かった。この例においては、複数のパクリタキセルモニタ装置用に、PBS−1%Tweenがサンプリング緩衝液として使用された。
【0211】
図5Aは、パクリタキセルスパイクされたサンプリング緩衝液についてのラテラルフローアッセイモニタ応答を%B/Boとして示すグラフである。増大する質量のパクリタキセルによってサンプリング緩衝液がスパイクされた。複数のモニタ装置の応答が測定され、%B/Boとして示された。Bは与えられた質量における応答であり、Boは質量0における応答である。
【0212】
図5Bは、パクリタキセルスパイクされた複数のセラミックタイルについてのラテラルフローアッセイモニタ応答を%B/Boとして示すグラフである。増大する質量のパクリタキセルによって複数のセラミックタイルがスパイクされた。複数のモニタ装置の応答が測定され、%B/Boとして示された。Bは与えられた質量における応答であり、Boは質量0における応答である。
【0213】
図5Cは、ラテラルフローアッセイ結果の目視評価による、スパイクされた緩衝液中、または、スパイクされた複数のセラミックタイルを拭き取るために使用された複数の綿球から抽出された、様々な量のパクリタキセルの検出を示すグラフである。
【0214】
パクリタキセルアッセイは、この例においては、電子読取器により0.25ng/cm
2を検出し、視覚的に0.5ng/cm
2を検出した。
【0215】
複数の個別のセラミックタイル表面10×10cmが既知量のドキソルビシン0−500ngによってスパイクされた。セラミックタイルは湿った綿球によって拭き取られ、5−FUについて記載されるように、綿球からパクリタキセルが抽出された。生じた試験溶液がラテラルフローアッセイ装置に適用された。視覚技術および電子読取器技術の両者を用いて結果が評価された。電子読取器を用いると、スパイクされた溶液については1ng/mlにおいて%B/Boは40%であり、タイル拭き取りサンプルについては5ng/100cm
2において80%であった。視覚的解釈を用いると、スパイクされた溶液については1ng/mlよりも大きい場合に、タイル拭き取りサンプルについては5ng/100cm
2よりも大きい場合に、コントロールラインがテストラインよりも強かった。この例においては、複数のドキソルビシンモニタ装置用に、Tweenの無いPBSのみがサンプリング緩衝液として使用された。複数の発泡綿球が使用された。
【0216】
図6Aは、ドキソルビシンスパイクされたサンプリング緩衝液についてのラテラルフローアッセイモニタ応答を%B/Boとして示すグラフである。増大する質量のドキソルビシンによってサンプリング緩衝液がスパイクされた。複数のモニタ装置の応答が測定され、%B/Boとして示された。Bは与えられた質量における応答であり、Boは質量0における応答である。
【0217】
図6Bは、ドキソルビシンスパイクされた複数のセラミックタイルについてのラテラルフローアッセイモニタ応答を%B/Boとして示すグラフである。増大する質量のドキソルビシンによって複数のセラミックタイルがスパイクされた。複数のモニタ装置の応答が測定され、%B/Boとして示された。Bは与えられた質量における応答であり、Boは質量0における応答である。
【0218】
図6Cは、ラテラルフローアッセイ結果の目視評価による、スパイクされた緩衝液中、または、スパイクされた複数のセラミックタイルを拭き取るために使用された複数の綿球から抽出された、様々な量のドキソルビシンの検出を示すグラフである。
【0219】
ドキソルビシンアッセイは、視覚的に0.05−0.1ng/cm
2を検出した。
【0220】
本明細書において述べられたあらゆる特許または出版物は、あたかも、それぞれ個別の出版物が参照により組み込まれるべきことが具体的に且つ個別に示されているのと同じ程度に、参照により本明細書に組み込まれる。
【0221】
ここに記載される複数の装置、キット、および方法は、現在の代表的な好ましい実施形態で、例示的なものであり、発明の範囲に対する限定として意図されるものではない。この分野の当業者には、これらにおける変更およびその他の使用が思い浮かぶであろう。請求項に説明される発明の範囲から逸脱することなく、そのような変更およびその他の使用が成されることができる。
[項目1]
セラミック、ビニール、複合物、ステンレス鋼及びガラスからなるグループから選択される硬い表面の抗腫瘍薬汚染を検出する方法であって、
抗腫瘍薬と相溶性があり、分析されるべき硬い表面からの抗腫瘍薬の放出を促進するように処方された0.01−10%v/vの非イオン性界面活性剤を含む湿潤性溶液を提供する段階と、
抗腫瘍薬の可逆的吸収のための固体マトリクスを提供する段階と、
固体マトリクスを湿潤性溶液と接触させ、分析試料マトリクスを生成する段階と、
分析試料マトリクスと表面とを接触させ、表面サンプルを生成する段階と、
表面サンプルを一定量の湿潤性溶液に接触させて、流体試験サンプルを生成する段階と、
分析結果を生成するために、ラテラルフローアッセイによって流体試験サンプル中の抗腫瘍薬を分析する段階と、
分析結果を検出することにより、表面の抗腫瘍薬汚染を検出する段階と、
を備え、
ラテラルフローアッセイは、
ラベルされた抗−抗腫瘍薬抗体と、
検出試薬と、
抗−抗腫瘍薬抗体に特異的に結合するコントロール試薬と、
を有する、
方法。
[項目2]
分析結果を基準と比較する段階をさらに備える、項目1に記載の方法。
[項目3]
抗腫瘍薬は、ドキソルビシン、パクリタキセル、および5−フルオロウラシルから成る群から選択される、項目1または項目2に記載の方法。
[項目4]
ラテラルフローアッセイは、コンジュゲートパッド、コンジュゲートパッドに隣接する固体または半固体の多孔質支持体、支持体に存在する試験領域、および支持体に存在するコントロール領域を有するラテラルフローアッセイ装置を提供する段階を備え、
ラベルされた抗−抗腫瘍薬抗体は、コンジュゲートパッドに拡散可能に結合され、
検出試薬は、試験領域に非拡散可能に結合され、
コントロール試薬は、コントロール領域に非拡散可能に結合され、
固体または半固体の多孔質支持体は、コンジュゲートパッドおよび固体または半固体の多孔質支持体を含む流路に沿った流体試験サンプルの毛細管流動を促進するウィッキングパッドに隣接する、項目1から項目3のいずれか1項に記載の方法。
[項目5]
抗−抗腫瘍薬抗体は、抗−5−フルオロウラシル抗体、抗−パクリタキセル抗体、および抗ドキソルビシン抗体から成る群から選択される、項目4に記載の方法。
[項目6]
ラテラルフローアッセイは、競合的アッセイであり、検出試薬は、抗腫瘍薬を含む、項目4または項目5に記載の方法。
[項目7]
コントロール試薬は抗−抗腫瘍薬抗体に特異的に結合する抗体である、項目4から項目6のいずれか1項に記載の方法。
[項目8]
ラテラルフローアッセイ装置は、コンジュゲートパッド、固体または半固体の多孔質支持体、および、ウィッキングパッドのうちの少なくとも1つを少なくとも部分的に包囲する筐体をさらに有する、項目4から項目7のいずれか1項に記載の方法。
[項目9]
分析結果を検出する段階は目視観測を含む、項目1から項目8のいずれか1項に記載の方法。
[項目10]
分析結果を検出する段階は電子読取器の操作を含む、項目1から項目8のいずれか1項に記載の方法。
[項目11]
湿潤性溶液は、生物学的に適合する緩衝剤、および、0.01−10%v/vの有機溶媒の少なくとも1つをさらに有する、項目1から項目10のいずれか1項に記載の方法。
[項目12]
有機溶媒は有機極性プロトン性溶媒である、項目11に記載の方法。
[項目13]
コンジュゲートパッド、コンジュゲートパッドに隣接する固体または半固体の多孔質支持体、支持体に存在する試験領域、および支持体に存在するコントロール領域を備え、
コンジュゲートパッドは、拡散可能に結合され検出可能にラベルされた抗腫瘍薬結合剤を有し、
試験領域は、非拡散可能に結合された検出試薬を有し、
コントロール領域は、非拡散可能に結合されたコントロール試薬を有し、
固体または半固体の多孔質支持体は、コンジュゲートパッドおよび固体または半固体の多孔質支持体を含む流路に沿った流体サンプルの毛細管流動を促進するウィッキングパッドに隣接し、
抗腫瘍薬結合剤は、抗−抗腫瘍薬抗体であり、
コントロール試薬は、抗−抗腫瘍薬抗体に特異的に結合し、抗腫瘍薬を含むことが疑われる、0.01−10%v/vの非イオン性界面活性剤を含む湿潤性溶液を有する流体サンプルを備え、
セラミック、ビニール、複合物、ステンレス鋼及びガラスからなるグループから選択される硬い表面上で、抗腫瘍薬を検出するためのラテラルフローアッセイ装置。
[項目14]
抗−抗腫瘍薬抗体は、抗−5−フルオロウラシル抗体、抗−パクリタキセル抗体、および抗ドキソルビシン抗体から成る群から選択される、項目13に記載のラテラルフローアッセイ装置。
[項目15]
ラテラルフローアッセイは、競合的アッセイであり、検出試薬は、抗腫瘍薬を含む、項目13または項目14に記載のラテラルフローアッセイ装置。
[項目16]
コントロール試薬は抗−抗腫瘍薬抗体に特異的に結合する抗体である、項目13から項目15のいずれか1項に記載のラテラルフローアッセイ装置。
[項目17]
コンジュゲートパッド、固体または半固体の多孔質支持体、および、ウィッキングパッドのうちの少なくとも1つを少なくとも部分的に包囲する筐体をさらに備える、項目13から項目16のいずれか1項に記載のラテラルフローアッセイ装置。
[項目18]
セラミック、ビニール、複合物、ステンレス鋼及びガラスからなるグループから選択される硬い表面の抗腫瘍薬汚染を検出するキットであって、
抗腫瘍薬と相溶性があり、分析されるべき硬い表面からの抗腫瘍薬の放出を促進するように処方された0.01−10%v/vの非イオン性界面活性剤を含む湿潤性溶液と、
抗腫瘍薬の可逆的吸収のための固体マトリクスと、
ラベルされた抗腫瘍薬結合剤、検出試薬、および、コントロール試薬を有するラテラルフローアッセイ装置と、
を備え、
抗腫瘍薬結合剤は抗−抗腫瘍薬抗体であり、コントロール試薬は抗−抗腫瘍薬抗体に特異的に結合する、
キット。
[項目19]
ラテラルフローアッセイ装置は、コンジュゲートパッド、コンジュゲートパッドに隣接する固体または半固体の多孔質支持体、支持体に存在する試験領域、および支持体に存在するコントロール領域を有し、
ラベルされた抗−抗腫瘍薬抗体は、コンジュゲートパッドに拡散可能に結合され、
検出試薬は、試験領域に非拡散可能に結合され、
コントロール試薬は、コントロール領域に非拡散可能に結合され、
固体または半固体の多孔質支持体は、コンジュゲートパッドおよび固体または半固体の多孔質支持体を含む流路に沿った流体試験サンプルの毛細管流動を促進するウィッキングパッドに隣接する、項目18に記載のキット。
[項目20]
抗−抗腫瘍薬抗体は、抗−5−フルオロウラシル抗体、抗−パクリタキセル抗体、および抗ドキソルビシン抗体から成る群から選択される、項目18または項目19に記載のキット。
[項目21]
ラテラルフローアッセイは、競合的アッセイであり、検出試薬は、抗腫瘍薬を含む、項目18から項目20のいずれか1項に記載のキット。
[項目22]
コントロール試薬は、抗−抗腫瘍薬抗体に特異的に結合する抗体である、項目18から項目21のいずれか1項に記載のキット。
[項目23]
コンジュゲートパッド、固体または半固体の多孔質支持体、および、ウィッキングパッドのうちの少なくとも1つを少なくとも部分的に包囲する筐体をさらに備える、項目19から項目22のいずれか1項に記載のキット。
[項目24]
湿潤性溶液は、生物学的に適合する緩衝剤、および、0.01−10%v/vの有機溶媒の少なくとも1つをさらに有する、項目18から項目23のいずれか1項に記載のキット。
[項目25]
有機溶媒は有機極性プロトン性溶媒である、項目24に記載のキット。