(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記抗菌性の複数のオキシ塩素の口腔組織に適合するリンス組成物は5.0から6.8までのpHを有する、請求項1に記載の口臭、虫歯、および歯周病の予防と処置のための、抗菌性の複数のオキシ塩素の口腔組織に適合するリンス組成物。
亜塩素酸イオンは7ppmから400ppmの濃度を有する、請求項1に記載の口臭、虫歯、および歯周病の予防と処置のための、抗菌性の複数のオキシ塩素の口腔組織に適合するリンス組成物。
バッファー化合物は多価アルカリ塩を含む、請求項1に記載の口臭、虫歯、および歯周病の予防と処置のための、抗菌性の複数のオキシ塩素の口腔組織に適合するリンス組成物。
酸性化剤は、乳酸、リン酸、酢酸、酒石酸、クエン酸、コハク酸、アジピン酸、リンゴ酸、およびその組み合わせからなる群から選択される、請求項1に記載の口臭、虫歯、および歯周病の予防と処置のための、抗菌性の複数のオキシ塩素の口腔組織に適合するリンス組成物。
酸化剤は、アルカリ金属次亜塩素酸塩/次亜塩素酸混合物、および、アルカリ金属過硫酸塩を含む、請求項1に記載の口臭、虫歯、および歯周病の予防と処置のための、抗菌性の複数のオキシ塩素の口腔組織に適合するリンス組成物。
二酸化塩素分子と、亜塩素酸イオンと、酸性化剤と、酸化剤と、バッファー化合物とを有する水溶液からなる、抗菌性の複数のオキシ塩素の口腔組織に適合するリンス組成物であって、
亜塩素酸イオンの二酸化塩素分子に対するモル比は10:1から1.25:1であり、
前記抗菌性の複数のオキシ塩素の口腔組織に適合するリンス組成物は、21mosm/Lから77mosm/Lまでの範囲の浸透圧を有し、および、
二酸化塩素分子は3ppm乃至200ppmの濃度で存在する、抗菌性の複数のオキシ塩素の口腔組織に適合するリンス組成物。
【背景技術】
【0003】
口腔の悪臭、および、「口臭(bad breath)」「口臭(halitosis)」、「口臭(foul breath)」、ならびに「口臭(breath malodor)」など、関連するすべての用語は、概略的に、他の人により検知されるようなある人の不快な口臭を指す。人口の90%が口臭の発生を示し(例えば朝の口臭(morning mouth))、それはアメリカ人の成人の約20%で終日持続する、と推定されている。このような口臭は多くの場合、患者によって認識されず、患者は他者の啓発行動によって気づくようになる。即時の恥ずかしさに加えて、口臭は、昇進ならびに家族とのおよび社会的な関係に影響を与えて、日常生活の楽しさに顕著な干渉を引き起こし得る。
【0004】
通俗的な信念に反して、健常者における悪臭の少なくとも90%>は、局所的な口腔状態によって生み出されている。正常な肺の空気や胃の香りは、口臭に著しくは寄与しないが、様々な局所化された呼吸器感染症、臓器系疾患、薬や代謝障害が、口臭を引き起こし得る。一日中持続する「朝の口臭」および口臭の原因は基本的に同じであり、それはすなわち、細胞の破片、食物粒子、および唾液タンパク質のような口腔の有機物中のアミノ酸を含有する硫黄上の特定の口腔微生物の腐敗活性である。嫌気性細菌によるこの劣化は、主に硫化水素、メチルメルカプタン、およびより少ない程度で他のチオールとジスルフィドを含む、揮発性、臭気性の硫黄化合物の形成を結果としてもたらし、それは呼気中に吐き出される。生成物は、まとめて「揮発性硫黄化合物(VSC)」と呼ばれ、部分あたり億レベル当たりの部で空気中にて検知可能であってもよい。睡眠中、局所的な可用性酸素の枯渇、唾液量の低下、および舌や頬の動きの低減は、これらの細菌の作用を増強させる。しかしこれらの効果は、覚醒状態のほとんどの健康な人によって克服されている。うがい薬のユーザーは、こうした使用からはあまり持続効果を体験しないようであり、それは、これらの製剤が、簡単に、悪臭をより快適なものに取って代える、一時的なマスキング剤として一般的に作用するためである。このようなリンスは、細菌が繁殖する有機破片の一部を洗い流すかもしれないが、状態を起こしやすい人々における悪臭の根本的な原因を排除することはできない。
【0005】
従来技術は、口腔がいわゆる「安定化二酸化塩素」の水溶液で洗浄されることによる口臭の処置を含む。例は、米国特許第5200171号、4837009号、4808389号、4793989号、4792442号、4788053号、4786492号、4,696,811号、4689215号、4851213号を含み、Perry A. Ratcliffに発行されたものである。これらの特許はすべて、口の悪臭を処置するための化合物または方法に向けられており、それは、不適当に「安定化二酸化塩素」と呼ばれるものを伴う。Ratcliffにより彼の特許で使用される表現「安定化二酸化塩素」(「SCD」)は、いくつかの方法で安定化された二酸化塩素分子に向けられるよりはむしろ、実際にはその活性剤が亜塩素酸ナトリウムを含む水溶液を指す。SCDは実際には溶液中で亜塩素酸ナトリウムであるため混乱が生じており、それは例えば、過酸化水素などの酸化剤を使用して、分解している塩素酸溶液中で作られる任意の二酸化塩素を、亜塩素酸イオンへ再変換することにより形成され得る。反応は、二酸化塩素の亜塩素酸イオンへの還元を結果としてもたらし、それは長時間アルカリ溶液中に残ることができる。SCDを生成するために使用される別の方法は、緩衝剤またはペルオキシ化合物と組み合わせて、水にバルク亜塩素酸ナトリウムを添加することであり、これは亜塩素酸塩を安定化させ、それがゆっくりと二酸化塩素に変換するのを防ぐ。要するに、当該技術分野で記載されるSCDの溶液は、それ自体の二酸化塩素分子の顕著なあるいは測定可能な量を含む必要はなく、実際にはそのような溶液は、アルカリ性pHの塩化物塩、つまり一般にpH9‐9.5(cf.2%および5%SCD、デュポン社によって販売されている)のものから構成される。二酸化塩素へとゆっくり変換される亜塩素酸ナトリウムの傾向は、他の不活性な塩素類と同様に、口臭の補正におけるSCD溶液の活性の基盤である。ラトクリフの特許では、例えば、SCDが表面上0.05%乃至0.1%の二酸化塩素を生成する濃度で存在することが報告されており、これは、溶液中での0.067%および0.134%の実際の亜塩素酸ナトリウムのレベルに対応している。さらに後述するように、二酸化塩素への「変換(transformation)」は、口腔内の酸性微生物によって引き起こされるといわれている。
【0006】
現在、市販の組成物(ProFresh(登録商標))は、口臭の効果的な制御を提供している。その活性成分は、可溶性の二酸化塩素ガスであり、これは、口臭を処置するために長年にわたって広告された他の組成物のベースである、亜塩素酸塩ベースのいわゆる「安定化二酸化塩素」とは対照的である。SCDは、不十分な酸化剤として、ProFresh(登録商標)組成物中に存在する溶解した気体の二酸化塩素分子に比べて、口臭の制御において比較的効果がないと広く考えられている。後者の製品は、二酸化塩素分子、すなわちClO
2を約40百万分率(ppm)のレベルで含む。ClO
2溶液は安定していないが、適切な条件下で保存される限り良好な酸化剤であり、通常は水の消毒のために現場で調製される。ProFresh(登録商標)製品は、ユーザーによるClO
2の生成に続いて、最小限の拡散性のポリマー容器での貯蔵のために、何ヶ月間かの耐用期間を有している。実質的に不十分な、(安定二酸化塩素として知られている)塩化物水溶液は、SCDの希釈液の正常に近いpH値で長期間、比較的安定している。SCDは、口のすすぎに関連する短い接触の間に、顕著なレベルの口臭を効果的に破壊するための、十分なレベルのClO
2を生成するにはかなりゆっくりと、口腔環境で自由な(活性の)ClO
2へと徐々に変換されるといわれている。
【0007】
口内微生物の考察:
これらは、口臭を生み出す原因であり、歯垢の原因や歯周病に関連する、微生物に関するものである。口臭におけるそれらの役割に関して、上述のように、特定の口腔微生物の腐敗活性は、硫化水素、メチルメルカプタン、および他のチオールやジスルフィド類などの、揮発性、臭気性の硫黄化合物の形成を結果としてもたらし、これらは人々の呼気に含まれる。主に舌の表面内に存在するこれらの微生物は、低酸素環境で繁殖する、嫌気性菌と通性嫌気性菌である。
【0008】
微生物、バイオフィルム形成に関連付けられている別のグループが存在する。歯垢はバイオフィルムであり、歯のバイオフィルムの形成に関与する約1000種の細菌が存在する。バイオフィルムを形成する微生物は、主に通性Streptococcus mutans、および真の嫌気性菌であり、このような嫌気性菌の例としては、フソバクテリウムや放線菌が含まれている。歯垢は、歯のエナメル質、根または歯科インプラントの表面の両方で形成され、エキソポリサッカライドマトリックス中に埋め込まれている。バイオフィルム形成体かどうかにかかわらず、ヒトで最も頻繁に歯周病に関連する細菌は、次のとおりである(すべてグラム陰性病原体として分類される):Actinobacillus actinomycetemcomitans、Porphyromonas gingivalis、Prevotella intermedia、Bacteroides forsythus、Campylobacter rectus、Treponema 菌種、およびEubactenum菌種(グラム陰性およびグラム陽性生物の両方を含む)。これらの病原体の多くを破壊するのに有効である多くの抗生物質や抗菌剤があるが(例えば、ドキシサイクリン、グルコン酸クロルヘキシジン)、バイオフィルム形成Porphyromonas gingivalisなどのものはかなりの困難をもたらす。
【0009】
米国特許第6599432号でKrossらは、小径の歯科水ラインにおけるバイオフィルムに関連する微生物叢を低減または除去するための方法を教示しており、そこでは、約500ppm乃至2,500 ppmのレベルのClO
2がバイオフィルムに浸透するのに非常に有効であって、全てではない場合には、バイオフィルムのエキソポリサッカライド構造との反応によって損なわれることなく、少なくとも約30分の接触時間後、その中に存在する生物体の大部分を破壊できた。この成果は、500ppmの濃度の12分の1である約40 ppmの非常に小さい濃度のClO
2が、一般的には最大約30秒の典型的なリンス回数のおそらく60分の1の接触時間で、口腔バイオフィルム中の微生物を破壊するいくらかの能力を提供するかどうかについての推測を、最近もたらした。
【0010】
歯肉炎や歯周炎などの口腔疾患を処置するためのClO
2分子システムの能力に関して、文献および先行特許技術は述べていない;米国特許第4,696,811でRatcliffは、歯垢を低減し、プラーク形成の主な原因である微生物の増殖を阻害するためのSCDの使用を教示している。しかし、実際にSCD(亜塩素溶液)がその点でいくつかの有効性を示していたとしても、どんな方法で歯垢形成を低減しようとも、口腔疾患を修正し得る治療を提供しなかった。米国特許第5281412号に教示されている組成物は、抗歯垢及び抗歯肉炎効果を提供すると主張されている。組成物は、約5.9乃至約6.5のpHで亜塩素及びクエン酸イオンの組成物を含む。定められたpH範囲内で口腔疾患状態の抗菌制御を対象としつつ、あるとしてもわずかなClO
2が、それを形成するための亜塩素酸の不均化により、そのpH範囲で、適時に放出され得る。
【0011】
口腔との互換性:多くの要因が本発明に関して関連しており、これは口腔ケア処置のためのClO
2分子の溶液の使用における重要な発見を組み込んでおり、それについてClO
2はよく口臭の効果的な処置としてよく確認されている。
・濃度
・嗜好性浸透圧(Palatability Osmotic Pressure)
【0012】
濃度:現在のProFresh(登録商標)の口腔リンスは、酸性化の2段階のプロセスにおける希亜塩素酸ナトリウム溶液の「活性化」と、その後の、残留亜塩素酸イオン大過剰量が含まれている約40ppmのClO
2溶液作成するための次亜塩素酸塩の追加を含む。このような溶液中の亜塩素酸イオンの超過が明らかに有利であることが、米国特許第6284152号においてKrossよって示されている。上記の特許に報告された利点は、溶液の活性化と保存の後、残留亜塩素酸イオンにより、ClO
2の継続的な生成が可能になり、消費者によるボトルの定期的な開口と容器壁を介した拡散損失との両方によって、蒸発による損失が補償される、というものである。この継続的なゆっくりとした生成が行われるのは、活性化された溶液の平均pH値(約6±0.5)において、追加のClO
2を作成するための、溶液中の(NaClO
2からの)塩化物イオンと平衡状態にある低レベルの亜塩素酸[HClO
2]が、ゆっくりと不均化するためである。市販のProFresh(登録商標)製品において、本発明者らは、〜40ppmのClO
2への部分酸化(〜1120−40=1080ppmの亜塩素)の後のClO
2に対する亜塩素酸イオンの比率が約27[ClO
2−:ClO
2]であると、算出した。米国特許第6284152号においてKrossは、「前記溶液中でClO
2に対する亜塩素酸イオンのモル比は、約20:1乃至約1:1、より好ましくは約15:1乃至約1:1、最も好ましくは約10:1乃至約1:1の範囲である(べきである)」と教示している。したがって、市販品における27:1の比率は、好ましい範囲を超え、最も好ましい約10:1乃至約1:1の範囲を著しく超えている。それらの溶液は継続的な製品の均一性を提供するが、明確な負の生理的影響を有するこれらの溶液中の過剰の亜塩素酸塩レベルに付随するいくつかの欠点がある。
【0013】
口腔リンスの、濃度および感じ取られる不愉快な「塩味(saltiness)」:口腔および口臭の制御のための基盤としてのClO
2分子を含む亜塩素酸塩ベースの口腔リンスの互換性に関して、これらの発明者は、ClO
2濃度に関して亜塩素酸塩の絶対的および相対的なレベルが、味および浸透圧に関して十分な配慮がそのレベルに与えられているこうしたシステムより実質的に劣っていることを特定した。我々は、ClO
2レベルに関して、両方の基準を満たすために非常に低減されたレベルの塩化物イオンが必要とされることに気付いた。
【0014】
浸透圧に関する口腔リンスの、濃度および正常な唾液との不適合性:浸透圧に関して、このパラメータは、唾液と同様に、水性系を含む可溶性の成分に直接関係している。Sawinskiらからの技術刊行物は、ほぼ半世紀前に、ヒト唾液の平均浸透圧は38ミリオスモル/リットル(mosm/L)であることを報告し、これは彼らの研究の被験者について21乃至77mosm/Lの平均の範囲であった。参考のために、(ヒト組織を灌流する)ヒト血漿の浸透圧は、‐165mosm/Lである。ゆえに、およそ21乃至77の範囲の浸透圧との最適な互換性の口腔リンスを考案し、可能であれば、細胞組織内の平均値である38に近づけることが望ましい。亜塩素酸塩の過剰で、現在のアンバランスなProFresh(登録商標)製品の浸透圧は、約40ppmのClO
2を産出するための活性化の後、165mosm/Lと計算される。これは、人間の唾液中の平均浸透圧である約38mosm/Lよりもおよそ4倍高い。決定しなければならなかったのは、現在のProFresh(登録商標)製品における、唾液の低い値に適合させるか近似させるための亜塩素酸塩レベルの希釈が、口腔リンスの継続的な文書化された悪臭化の機能と一致し、同時に、製品の多くのまたはすべての負に知覚される味を軽減するかどうかであった。
【0015】
口腔病原体およびバイオフィルム
歯垢や歯周病に関与している口腔微生物バイオフィルムは、歯のエナメル質の表面、根または歯科インプラントの表面などの上に見られる。バイオフィルムは、沈められた固体表面に付着する、又はいくらかの水溶液に晒される、3次元構造の細菌のコミュニティである。
バイオフィルムは、細胞を保護する排泄多糖類のマトリックス内に住んでいる多くの細菌種で構成される。バイオフィルムに住んでいる細菌は、フィルムの緻密で保護された環境によってさまざまな方法で相互作用できるため、自由に浮遊している細菌とは顕著に異なる特性を持ち得る。このような環境の利点の1つは、高密度の細胞外マトリックスと細胞の外層がコミュニティの内部を保護するため、抗生物質など唾液中に溶解した物質に対する抵抗性を増加させることである。
【0016】
歯垢は、歯に蓄積する黄色がかったバイオフィルムである。定期的に除去されない場合、それは虫歯につながる可能性がある。齲蝕、歯肉炎、および歯周炎は、感染性疾患である。一つの代表的な研究は、歯肉縁下プラーク中の歯周炎に関連する異なる門や種からの最も豊富な種として、Actinomyces菌種、Tannerella forsythia、Fusobacterium nucleatum、Spirochaetes, および Synergistetes.であることを示した。また、歯肉縁下プラーク中にLactobacillus菌種を、歯肉縁上プラーク中にStreptococcus菌種 および酵母Candida albicansを同定した。これらの生物体は、歯周病と関連して以前に引用したものとは明らかに異なっている。両方のグループに共通するものは、歯垢に関連する、バイオフィルムを形成するStrep mutans、および歯周病に関連するPorphyromonas gingivalisである。
【0017】
歯周病に関して、1以上の歯周組織、すなわち歯槽骨、歯根膜、セメント質および歯肉に影響を与える。歯垢によって誘発される炎症性病変は、二つのカテゴリー、すなわち、歯肉炎と歯周炎に分けられている歯周病の大半を占めており、ここで、歯肉炎は、常に歯周炎に先行する。伝統的に、歯周病の処置は、歯肉縁下の歯石やバイオフィルム堆積物の除去から始まる。ほとんどの歯周疾患の原因菌は嫌気性菌であり、酸素付加は集団を低減するが、排除しない。
典型的な処置は、水のピックを介する歯肉縁下ポケットへの過酸化水素の機械的送達を含む。
別の方法は、経口投与される抗生物質であるペリオスタット(ドキシサイクリン)の使用を含む。抗生物質は、歯槽骨損失を減少し、歯周病の状態を改善するが、細菌を殺すことはなく;それは組織を破壊する身体の宿主応答を単に阻害する。より最近のレーザー‐アシスト歯周治療は、歯周病を引き起こす細菌を殺すことが示されたが、練習のための適切な装置と歯科の専門知識を必要する。ゆえに、これらの疾病に罹患した人または被検体において、歯周病の効率的、迅速、かつ安価な制御および排除を提供する、いかなる処置あるいは予防策でさえも、当技術分野において存在しない。本発明の主要な焦点の一つは、このような状況の改善である。
【0018】
歯周病の改善における二酸化塩素(ClO
2)およびオキシ塩素溶液の潜在的な役割
バイオフィルム制御は、食品産業や(歯科医院の水供給を含む)水処理などの分野において、多くの場合、強力な酸化剤を使用して影響を受ける。二酸化塩素(ClO
2)は、多くの異なる産業における微生物の増殖を制御するためにますます使用されているが、二酸化塩素でのバイオフィルムの消毒についてはあまり知られていない。塩素(Cl
2)と同様に、通常、水の浄化に使用される、バイオフィルム包まれた生物を破壊するという、ClO
2によって示されるユニークな能力は、両種の異なる酸化能力に普遍的に起因する。ClO
2システムの調達者であるSaber社による記事によると、;「塩素は二酸化塩素よりも強力な酸化剤であり、多種多様な化学物質と反応する。この性質は、殺生物剤としての全体的な有効性を制限している。逆に、二酸化塩素は、オゾン又は塩素に比べて、より酸化能力を有するため、消毒剤として使用される場合、少ない二酸化塩素が材料の活性残留濃度を得るために必要とされる」。 本質的には、Cl
2、包まれた微生物を囲む保護性の炭水化物ベースの糖衣構造と反応し、その結果、その殺菌能力の全てではないにしても殆どは、任意のCl
2が到達しこれらの生物を破壊することができる時間までに、損なわれている。ClO
2は一方で、それらの炭水化物の上部構造の構成要素と制限された反応を有しており、より実質的に生物体に到達して、それらを破壊することができる。よって、生物体の、タンパク質を含有する細胞壁を含む、より不安定なアミノ酸の選択的酸化によって、細胞死に至る細胞壁の透過性に影響を与える。
【0019】
Szaboらによるいくつかの関連する出版物において、あるレポートは、「...バイオフィルムへの深さの機能としてのバイオフィルムにおける二酸化塩素のプロフィール」の測定を議論した。レポートは続いて、使用される二酸化塩素の微小電極はClO
2の濃度の0.4mM(27ppm)まで線形応答を有していたことを述べ...およびプロフィールは、バイオフィルムの深さ100μmで消毒剤の枯渇を示し、それは、ClO
2は、25mg/l(すなわち25ppmの)溶液を使用するもの(100μmの深さ)よりも厚いバイオフィルム中の細菌には到達しない可能性があることを示したと述べている。これらの知見は、Schlaferらのものと一致しており、そのモデルのバイオフィルムは、歯科バイオフィルムのin vivoでの成長と一致し、ここで、(7−100μmの)それらの厚さは、1日齢のヒト平滑表面の歯垢のそれと類似していた。この情報に基づいて、溶液を悪臭化するガスが、大幅に25 ppmを顕著に超えるレベル(通常30−40ppm)のClO
2を含むので、ClO
2の枯渇があると思われた。この成果に潜在的に貢献しているのは、これらの疾患に罹患している人または被験者における歯周病に関連する要因およびその排除である。本発明の主要な焦点の一つは、このような状況の改善である。
【0020】
歯周病の改善における二酸化塩素(ClO
2)およびオキシ塩素溶液の潜在的な役割
バイオフィルム制御は、食品産業や(歯科医院の水供給を含む)水処理などの分野において、多くの場合、強力な酸化剤を使用して影響を受ける。二酸化塩素(ClO
2)は、多くの異なる産業における微生物の増殖を制御するためにますます使用されているが、二酸化塩素でのバイオフィルムの消毒についてはあまり知られていない。塩素(Cl
2)と同様に、通常、水の浄化に使用される、バイオフィルムに包まれた生物を破壊するという、ClO
2によって示されるユニークな能力は、両種の異なる酸化能力に普遍的に起因する。ClO
2システムの調達者であるSaber社による記事によると、;「塩素は二酸化塩素よりも強力な酸化剤であり、多種多様な化学物質と反応する。この性質は、殺生物剤としての全体的な有効性を制限している。逆に、二酸化塩素は、オゾン又は塩素に比べて、より酸化能力を有するため、消毒剤として使用される場合、少ない二酸化塩素が材料の活性残留濃度を得るために必要とされる」。 本質的には、Cl
2、包まれた微生物を囲む保護性の炭水化物ベースの糖衣構造と反応し、その結果、その殺能力の全てではないにしても殆どは、任意のCl
2が到達しこれらの生物を破壊することができる時間までに、損なわれている。ClO
2は一方で、それらの炭水化物の上部構造の構成要素と制限された反応を有しており、より実質的に生物体に到達して、それらを破壊することができる。よって、生物体の、タンパク質を含有する細胞壁を含む、より不安定なアミノ酸の選択的酸化によって、細胞死に至る細胞壁の透過性に影響を与える。
【0021】
Szaboらによるいくつかの関連する出版物において、あるレポートは、「...バイオフィルムへの深さの機能としてのバイオフィルムにおける二酸化塩素のプロフィール」の測定を議論した。レポートは続いて、使用される二酸化塩素の微小電極はClO
2の濃度の0.4mM(27ppm)まで線形応答を有していたことを述べ...およびプロフィールは、バイオフィルムの深さ100μmで消毒剤の枯渇を示し、それは、ClO
2は、25mg/l(すなわち25ppmの)溶液を使用するもの(100μmの深さ)よりも厚いバイオフィルム中の細菌には到達しない可能性があることを示したと述べている。これらの知見は、Schlaferらのものと一致しており、そのモデルのバイオフィルムは、歯科バイオフィルムのin vivoでの成長と一致し、ここで、(7−100μmの)それらの厚さは、1日齢のヒト平滑表面の歯垢のそれと類似していた。この情報に基づいて、溶液を悪臭化するガスが、25ppmを顕著に超えるレベル(通常30−40ppm)のClO
2を含むので、ClO
2の枯渇があると思われた。この成果に潜在的に貢献するのは、よく理解されていない二重種のオキシシクロラインアニオンに関連する要因であり、これはClO
2(q.v.)に関連する分野の専門家によって出版物で参照されている。
【0022】
本明細書で前述したように、現在市販されているProFresh(登録商標)溶液中の亜塩素酸イオンの超過は、明らかに有利な特徴を有している。ClO
2への部分的な変換後の残留亜塩素酸塩により、変換後の残留亜塩素酸塩溶液の活性化および保存の後において、ClO
2の継続的だが増加的な生成が可能になる。この亜塩素溜(reservoir)は、消費者によるボトルの定期的な開口と容器壁を介した拡散損失との両方によって、任意のClO
2の蒸発を補償する。補足のClO
2が作成されるメカニズムは、しかしながら、消費されたばかりの次亜塩素酸からの亜塩素酸塩の酸化によってではなく、約5−6以下のpHで亜塩素酸塩溶液中に存在する非常に低いレベルの亜塩素酸のゆっくりとした不均化によってである。その反応はよく研究され、多くの経路を有することが見出されているが、より酸性の塩化物溶液中で起きる以下の代表的な式により要約され得る。
4HClO
2→Cl
−+2ClO
2+2H
++H
2O
【0023】
Richterの米国特許第5738840号においてその技術を教示する際には、亜塩素酸イオンの超過もまた負の欠点を持っていたという明白な認識はなく、これは、伝えられるところによると、その特許に基づいて、その後の製品販売から取り除かれた(detracted)。残留した未反応の亜塩素酸イオンの不利な面は、市販品の消費者の受け入れ(すなわち、感覚受容性)に与える影響に負に関連し、これは以下のものを含む:
(a)不快な「塩味」
(b)唾液と相対する口腔リンスの相対浸透圧に関する、高浸透圧。
水性ClO
2溶液中の塩化物イオン(ClO
2−)の役割の以下の化学考察から、そのような溶液中の亜塩素酸イオンの最適化レベルの選択は、(a)機能性、(b)口腔組織と相対する唾液との浸透圧の互換性、および(c)適切に最適化された組成物の感覚受容性に関する最も効率的なシステムの作成に重要な役割を果たす。
高い特異性では
・蒸発および拡散の損失に際してClO
2の継続的な発生および復元を確実にするための、亜塩素酸イオンの適切な十分な超過であるが、
・例えば、(「安定化二酸化塩素」としても知られている)亜塩素酸ナトリウムなどの亜塩素酸塩の超過が、不当不快な忌避剤である「塩辛い」製品の調製に貢献する程度までではないもの
があるべきである。
【0024】
<オキシ塩素複合体[Cl
2O
4]
−>
考慮される別の主要な要因が存在するが、それは、発明者の認識のためには(to these inventors’ awareness)これまでに報告されていない、そのような混合した二酸化塩素(ClO
2)
−亜塩素酸塩(オキシ塩素)の溶液の強化された酸化及び殺菌の活性に関連する。最適化されたモル比濃度でのこの2つの種の組み合わせは、そのように構築される口腔リンス組成物の全般的成功に著しく寄与することになる。この発見は、Richterの840’の特許においては明白でないように思われ、その中で、彼は、「約3ppm乃至約200ppmの濃度で有意なレベルの分子の二酸化塩素から成る口腔リンス臭気溶液」を教示したが、亜塩素酸イオンの貢献的な効果、又は、過剰なレベルの負の効果無しに有力なオキシ塩素複合体の付随する貢献を確実にするためのその特定のレベルの必要性を考慮しない。この考察は更に、Richterにより彼の840’の特許に開示される組成物、例えばその請求項1に記載されるものにおいて認識され得、それは、「分子の二酸化塩素の水溶液及び金属亜塩素酸塩であって、前記金属亜塩素酸塩は、約3ppm乃至約200ppmの濃度で前記分子の二酸化塩素を維持するのに十分な量で存在する、水溶液」を教示する。しかし、この特許は、従属請求項5「ここで、金属亜塩素酸塩は、約0.01%乃至約0.2%の濃度の溶液に存在する」に明記するもの以外の、「約3ppm乃至約200ppm」の二酸化塩素を生成するために使用される亜塩素酸塩の相対量(即ち、約100ppm乃至約2000ppmのそのような塩)に対する任意の言及については何も語っていない。
【0025】
Cl
2O
4−複合体アニオンに関して、それは、ClO
2の1つの分子と、ClO
2−(亜塩素酸塩)アニオンの1つとで構成される。これは2分子から成る関連複合体(association complex)[ClO
2・ClO
2−]
−であり、それは、Masscheleinによると、ほぼ中性の水溶液[ClO
2・ClO
2−]
−において形成される関連複合体である。この[Cl
2O
4]
−も、Kuhneの米国特許第4,507,285号及びKrossの米国特許第6,284,152号において言及される。ClO
2−イオンの存在下でのClO
2の安定性の基礎は、次のように、ClO
2及びClO
2−の各々の1つの分子を含む二分子の電荷移動複合体の報告された存在に由来するように思われる:
ClO
2+ClO
2−⇔[Cl
2O
4]
− Q=1.6mol
−1
故に、ClO
2及びClO
2−両方を含む溶液において、ClO
2の一部は、複合形態で束ねられ(tied up)、それ自体が遊離ClO
2として利用可能でないことが、予期され得る。[Cl
2O
4]
−の酸化電位はClO
2のものよりも実際には高いと報告され、そのため、ClO
2−も含有するClO
2溶液、故に複合イオンは、ClO
2のレベルの存在から単に計算されるものから予期され得る、高い酸化能力を有すると予期されることも、留意されねばならない。この能力の増加は、例えば、追加の亜塩素酸塩の存在が無い比較可能なClO
2溶液よりも高い殺菌、又は口臭を破壊するより優れた能力に関連することが予想される。(Krossの米国特許第5,820,822号も参照)。ともに中性溶液中にある場合、イオン化されていない二酸化塩素分子と亜塩素酸イオンを対にするこの酸化複合体の存在は、Gordonらによる公報において1966年と1972年で最初に確立された。この複合体の形成は、二酸化塩素分子が電子の不足した遊離基であり、亜塩素酸イオンの超過電子をその分子軌道へと容易に取り込み、より拡散した負電荷を含む安定した二量体を形成することができるという事実に起因している。もちろん、Richterの840特許は彼のClO
2悪臭組成物中での亜塩素酸イオンの存在を教示しているが、上記のごとく、それが含むことができる亜塩素酸塩の過度なレベルに制限はないことに留意されたい。さらに、840特許の組成物は、[Cl
2O
4]
−中の両方のオキシ塩素種の1:1の組成物を形成するのに十分な残余の亜塩素酸塩の存在から離れて教示することができる。
【0026】
上に記載されるように、「[Cl
2O
4]
−の酸化電位は実際にClO
2よりも高いことが報告されている」。本発明の活性成分を含むオキシ塩素種の中におけるこの種の存在とその調製方法は、本発明の開示内容の改善された相互に関連する酸化活性と殺菌活性に、数量化できない程度に貢献する。これは(a)悪臭制御;(b)原因となる腐敗有機体の破壊;および、(c)歯周病(保護バイオフィルムに包まれることが最も多い)に関連する口腔の病原体の種類を対象とする殺菌活性に当てはまる。
【0027】
比較目的のために、最も起こり得る金属亜塩素酸塩として亜塩素酸ナトリウムを使用して、0.01%乃至0.2%(100ppm〜2,000ppm)の範囲の金属亜塩素酸塩濃度に対応する亜塩素酸塩アニオンの指定された範囲は、それ自体で亜塩素酸塩アニオンの約75ppm−約1,490ppmになる。これに応じて、「約3ppm〜約200ppm」の教示された範囲において、ClO
2へのその一部の酸化後に結果として生じるClO
2を含む溶液中の亜塩素酸イオンに関する所望の濃度関係は考慮されていない。実際に、840の特許によって教示されるように従来技術を実施しようとした場合に、当業者は、その範囲の主張される上限のような「約200ppmのClO
2」の指示にもかかわらず、100ppm以上のClO
2を形成するために、例えば100ppmの亜塩素酸イオンを酸化することが不可能であることにすぐに気付くであろう。
【0028】
上記のように、「[Cl
2O
4]の酸化電位はClO
2よりも実際には高いと報告されている。」オキシ塩素種の中でも本発明の活性成分を含むこの種の存在とその調製方法は、本発明の開示内容の改善された、相互に関係する酸化活性と殺菌活性に、数量化できない程度に貢献していると思われる。これは(a)悪臭制御;(b)原因となる腐敗有機体の破壊;および、(c)病原体が保護バイオフィルムに包まれていることが最も多い歯周病に関連する口腔の病原体の種類を対象としている殺菌活性。
【0029】
これに応じて、従来技術は、口腔ケアおよび口腔生理学、悪臭制御、および歯周病の予防に適切に貢献するオキシ塩素口腔洗浄組成物を欠いている。
【発明を実施するための形態】
【0048】
本発明は、口腔内に存在する悪臭物を破壊するために、こうした悪臭のする化合物を生成する腐敗性の微生物を破壊するために、そして、主として重要なこととして、歯周病病原体とみなされているこうした微生物を破壊するために、味質と口腔との適合性を改良したオキシ塩素口腔リンス液を調製するための組成物と方法の生成を対象としている。この達成における主要な1つの考察は、本発明者らによって獲得された、ClO
2が生成されるオキシ塩素組成物中の亜塩素酸イオンの役割と力学についての深い理解に由来する。別の考察は、囲まれた有機体によって作られる保護用の炭水化物のバイオフィルムの炭水化物部分との酸化相互作用によってそれ自体が損なわれることなく、包まれた有機体を破壊するのに十分な量で、保護用の炭水化物のバイオフィルムに浸透する、そのオキシ塩素組成物中におけるClO
2の能力に関する。
【0049】
革新的な組成物と方法は、840の特許に基づいて、亜塩素酸イオンの最初の過剰な濃度を含む現在のProFresh(登録商標)の市販の組成物を、ClO
2の酸化による製造とそれからのオキシ塩素[Cl
2O
4]
−複合体の形成を依然として可能にする十分な程度まで著しく減少させるが、以下とより適合するおよび/または一致する:
1.活性化した溶液のより大きな嗜好性:亜塩素酸塩食塩水、とりわけ、亜塩素酸ナトリウム溶液の味は明らかに不愉快である;ならびに、
2.口腔組織を浸す唾液の浸透圧:開示された亜塩素酸塩溶液の風味のより優れた範囲によってもたらされる浸透圧は、ヒトの唾液の浸透圧範囲に思いがけず重複する。具体的には、開示された溶液は、ヒトについて21−77mosm/Lの範囲の浸透圧を有し、38ミリオスモル/リットル(mosm/L)のヒトの唾液の報告された平均浸透圧に近い。
【0050】
革新的な技術は、その使用寿命期間にわたって活性化された生成物の使用の間に失われた任意のClO
2の後の補給を可能にする十分な過剰量の亜塩素酸イオンの必要性を完全に満たす。こうした喪失は、容器からのClO
2ガスの蒸発による漏れの結果、および/または容器の壁を通る拡散による喪失から生じる。こうした補給は、溶液のpHが中性以下に落ちるにつれて増加して生じる亜塩素酸イオン、すなわち、亜塩素酸の対応する酸性の形態の既知の不均化によって生じる。発明者であるKrossの経験では、酸化塩素のない状態の強い亜塩素酸溶液だけでは、最大で80%の二酸化塩素を形成するように不均化を起こす(つまり、より安定した塩素を含む種の混合物に変化しつつ、反応生成物の全体的な電子的な平衡を保存する);しかしながら、50%の収率に近いかそれ未満の収率が得られることが多い。後者は、当初の亜塩素酸塩溶液の酸性度がClO
2の所望のレベルを形成する活性化の前に約5.0ものpHにまで低下する際に、得られる。こうした反応の第2の反応はこの補給現象に関する:
○80%の収率、高い酸性条件: 5HClO
2→ClO
2+HCl+2H
2O
○50%の収率、中程度の酸性: 4HClO
2→Cl
−+2ClO
2+2H
++H
2O
本発明は多くの有益な要因の予期しない一致を表し、要因のそれぞれは以下を行う口腔リンスを考案する際に重要な値を与える:
a)−口臭を制御する、
b)−口臭と歯周病の両方の原因である微生物に影響を与える、
c)−味がよく、口腔組織と最適に適合する、
d)−組成物中の残りの亜塩素酸塩から活性化された二酸化塩素の寿命を延ばす、および、
e)−二酸化塩素(ClO
2)と亜塩素酸塩アニオン(ClO
2−)、とりわけ、Cl
2O
4−で構成された二量体アニオンの追加の酸化有用性を与える。
【0051】
こうした要因の各々は、革新的な組成物、機能的な用途の範囲、および他の要因の各々に関する考察に対するその貢献について以下に別途考慮される。
A.嗜好性と貯蔵安定性の考察
革新的な組成物の重要な1つの考察は、以下を両立させることができる程度に関する:
【0052】
オキシ塩素洗浄液(溶解したClO
2ガスを必ず含む)中の亜塩素酸イオン(ClO
2)
−の必要とされる溜を含む口腔リンスの固有の不快な塩素のような「塩気のある」味の活性化された生成物中の濃度;および、
「必要とされる亜塩素酸塩溜」は容器の壁を通るClO
2の拡散による喪失とそのガス状の漏れの両方を補うのに十分な濃度でなければならないという条件。これは、活性化した悪臭を放つ殺菌性の溶液の使用期間を延長した間に容器を何度も開いたり閉じたり開いたりなどする際に生じるであろう。
【0053】
本明細書の用語「活性化された生成物」とは、「活性化されていない」容器中の当初の亜塩素酸塩溶液が、バッファーを形成する酸性化剤の導入と、あらかじめ決められた量のその亜塩素酸塩をClO
2ガスに優先的に酸化させるためのその後の酸化体/バッファーを形成する塩の組み合わせの導入とによって調整された後の組成物のことを指す。バッファーを形成する酸性化剤は、好ましくは乳酸、リン酸、酢酸、酒石酸、クエン酸、コハク酸、アジピン酸、リンゴ酸、およびその組み合わせである。本発明の好ましい実施形態では、バッファーを形成する酸性化剤はクエン酸であり、酸化体は次亜塩素酸ナトリウム/次亜塩素酸水性組成物であり、これは酸性化された媒体において、全体的にまたは一部で、次亜塩素酸塩成分の減少した改良された次亜塩素酸組成物に迅速に変化する。
【0054】
前述の平衡は、現在市販されている活性化されていない製品の一連の水溶性の希釈によって実験的に確立され、活性化後のClO
2の収率が最新の製品のそれと匹敵することを保証するものであった。スクリーニングプロセスの一部は、こうした希釈の「有効期間」が最新の製品のそれに匹敵することも保証するためのものであった。それに伴う手順は、現在の過度に高い亜塩素酸塩、あらかじめ活性化された口の悪臭処理用の溶液の連続希釈と、その後の溶液の適切な酸性化、その後の適切なレベルの次亜塩素酸/次亜塩素酸塩[HOCl/OCl
−]溶液の追加を含んでいた。[HOCl/OCl
−]溶液の量は、所望のClO
2の収率が同じになるのと同じ量で比較可能であることが当初は予想されるであろう。しかしながら、[HOCl/OCl
−]「活性化」(亜塩素酸塩酸化)溶液はそれ自体アルカリ性である。したがって、すべての場合において[HOCl/OCl
−]の同じ容量を用いるためであるが、希釈した亜塩素酸塩溶液のアルカリ度の減少を補うためにより多くの希釈溶液に加えられる酸性化剤の量をあらかじめ調節するために(活性化されていない口腔リンス液を調製するために使用される亜塩素酸塩濃縮物がそれ自体アルカリ性であるという事実に基づいて)、こうした実験で選択がなされた。
【0055】
以下に記載される実施例1と組み合わせて説明されるように、希釈は水の追加のない状態から最初の亜塩素酸イオン濃度のわずか25%しか含んでいない水性の1:3の稀釈までの範囲を含んでいた。「追加なし」のあらかじめ活性化された溶液は約1,180ppmの亜塩素酸イオン(亜塩素酸ナトリウムとして)を含んでおり、一方で、最も希釈されたあらかじめ活性化された亜塩素酸塩溶液は295ppmの亜塩素酸イオンを含んでいた。したがって、最も希釈された溶液は、最新のあらかじめ活性化された商品のように、活性化の前に亜塩素酸イオンの1/4を有していた。予備的な範囲決定研究が、以下によって失われたClO
2レベルの不十分に持続的な補給のために減少した亜塩素酸塩含有量の不十分な寿命を抱えている1:3の収率の溶液よりも水性の希釈度が大きいことを示したことに留意されたい。
(a)主として、16オンスのボトル用の午前と夜に使用される典型的な15ml(1/2オンス)の一部の複数回の2回の毎日の開口と除去;
付随する2回の毎日の開口と閉鎖、連続的な毎日の2週間の使用に由来する量の減少からのその後の喪失に関する、容器の上部空隙中のClO
2ガスの断続的な再平衡化、および、
(b)二番目に、16オンスの容器を介した気体の拡散。これは事実上ClO
2不浸透性のPETE(ポリエチレンテレフタレート)から作られるが、その大部分がとりわけ溶液が暖かい環境で保存される際に拡散によって失われることがあり、ClO
2ガスの大幅な減少が生じることもある(Krossの米国特許番号6,284,152号を参照)。
【0056】
長期間の安定性が予想される最も希釈した溶液(1:3の組成物)の活性化後、残りの亜塩素酸塩レベルは約40ppmだけ(約255ppmまで)低下し、その結果、溶液中のClO
2に対する残っている亜塩素酸塩の比率は約6.4:1である。これは、米国特許第6,284,152号で指定される範囲と一致しており、最も好ましくは約10:1〜約1:1である。現在市販されているProFresh(登録商標)洗浄液は、活性化後、市販の(塩素の味のする「塩気のある」溶液)中の比率は30:1に近づく。以下に議論されるように、実施例1のグループ4と5を酸性化するために使用される標準的な量よりも低い濃度の活性化酸性溶液が溶液グループ6と7を調製する際に使用されたことにも留意されたい。これはそうしたグループにおける低い亜塩素酸塩レベル(および、関連するアルカリ度)の考察に基づくものであった。2つの4と5の溶液(6.75と9.79)のpHは、標準的なレベルの「次亜塩素酸塩」[HOCl/OCl
−]酸化体の追加前に、その経験値がpH6.4であることを示す有効な反応の許容可能な上限閾値よりも上であったことに注目されたい。その目的は、ClO
2に対する亜塩素酸塩のモル比が約20:1〜約1:1、より好ましくは約15:1〜約1:1、もっとも好ましくは、約10:1〜約1:1となるように、亜塩素酸塩の量を含むClO
2の水溶液を調製することである。
【0057】
約6.4のpHよりも上で、効果なく相対的に低いレベルの次亜塩素酸(pK
a=7.53)は、許容可能な割合の亜塩素酸イオン酸化を達成するために次亜塩素酸ナトリウムとの平衡化において存在する。グループ4と5の溶液中のClO
2のレベル(それぞれ29ppmおよび2.5ppm)はその不足を反映している。その不均衡を修正するために、言及されたようにグループ4と5の同じ溶液を用いてグループ6と7を調製したが、効率的な反応が起こるようにもっと適切なレベル(pH6.4以下)にまでpHレベルを下げるべく酸のレベルを増加させた。
【0058】
活性化された溶液の貯蔵と使用安定性に関して、本明細書の実施例1に示されるデータは、様々な密封された容器(例えば、プラスチックの16オンスのPETE)中に残るClO
2のレベルを反映しており、こうした容器は周囲条件で貯蔵後最大で78日(約2.6か月)のあいだ閉じられたままであった。これらのデータは以下のいずれかに基づいて、こうした溶液の示唆された使用法に関するガイダンスを提供する:
1.顧客に発送(Krossの米国特許第6,284,152号のように、ClO
2の拡散による喪失を最小限に抑える容器にいれて)する前に、こうした溶液を事前に活性化すること;および、
2.製造業者によって提供される溶液濃縮物を用いて、顧客が受け取り後にこうした溶液を活性化すること(これらの濃縮物の濃度は、活性化されていない溶液の当初の亜塩素酸塩濃縮に対する酸性化剤と酸化剤の要求されるレベルに依存する)。
【0059】
本明細書での参考のために、口腔リンス液の平均的な使用量は1/2オンス(約15ml)に近く、とりわけ悪臭化溶液は1日に2度使用することを推奨される(発生時と消失時)。したがって、口腔洗浄溶液の1日に2度の使用は毎日約1オンスの流体を消費することになる。歯周病状態の処置における用途の拡大を考慮する際にも、こうした溶液について同じ消費量が予想される。経験によれば、消費者は、扱いやすさと内容物の試用期間に基づいて、米国では16オンスの容量(約473ml)の容器を、あるいはメートル法の国々では同等の500mlの容量を好むことが示されている。現在の都合のよい大きさの16オンスの容器(またはメートル法ベースの国々では500ml)は、1つのこうした容器の内容物の約2週間(16日まで)の使用に対応する。したがって、低下した亜塩素酸イオン濃度を含むあらかじめ活性化された容器の発送でも、商品の流通と革新的な溶液の使用の遅延とに対応することになる。
【0060】
<B.組織適合性の考察>
これは、口腔粘膜に接触するように意図される多くの商用の口腔リンス製品を開発した人々の考察を回避したように思われる領域である。これらの発明者の認識のために、OTC又はR
xの製品である口腔リンス製剤は存在せず、リンスの組成物が、製剤の浸透圧が口腔組織を浸すヒト唾液の浸透圧と比較可能であることを確実にするために考案された場合、それらは、歯ぐき、舌、及び、口腔に提示する内部の頬の表面である。出現した唯一の先行技術は、「非細胞毒性の」歯のホワイトニング組成物及び方法に向けられる、Speronelloらによる2つの特許、米国特許第8,303,939号及び第8,377,423号であり、そこでは、二酸化塩素含有組成物の細胞毒性は主にオキシ塩素アニオンの存在から結果として生じる。進歩性を有する組成物及び方法の開発における考察の1つは、ヒト組織との接触を意図した他の流体と一貫している口腔粘膜にほぼ適合する溶液を提供することであった。例えば、いわゆる「等張性食塩水」(一般的に約0.9%の水性の塩化ナトリウムに一致する)に基づいて、目の表面の浸透圧と比較可能な浸透圧により点眼溶液が調製されることは、周知である。同じ考察が、本明細書で、流体(即ち口腔リンス)が口腔組織との互換性をもつ浸透圧を持つように調製される場合に適用される。その流体は唾液であり、唾液腺によって作り出される口腔組織の主要な保護体である。
【0061】
通常の唾液によって得られる保護の破壊は、十分に有意な場合、口腔組織の炎症、感染、潰瘍形成、及び痛みなどの重度の合併症に通じ得る。故に、この進歩性を有する組成物及び方法の最適化の目標は、そのような組成物の、本明細書に教示されるこの最適化した経口リンスの潜在的なユーザーの通常の唾液の環境との適合性を含んでいる。具体的に、組成物の浸透圧は、通常のヒト唾液のものに近くなくてはならない。浸透圧は、唾液を含む可溶性成分と直接関係する。Sawinskiらは、ヒト唾液の平均浸透圧は38ミリオスモル/リットル(mosm/L)であり、それらの研究における被験体に関しては21−77mosm/Lの平均であると報告した。点眼溶液に関して、(ヒト組織を潅流する)ヒトの血漿の浸透圧は、0.9%の塩化ナトリウムの水溶液により近似する。オスモル濃度として発現されると、その値は〜165mosm/Lである。及び、述べられたように、最適化した口腔リンスに関して、可能であれば、Sawinskiの21−77の範囲の浸透圧に近似し且つそれとの最適な互換性を持ち、好ましくは、38mosm/Lの平均値に実現可能なものとして可能な限り接近するように、そのようなリンスを考案することが望ましい。
【0062】
進歩性を有する組成物及び方法は、高い悪臭性(malodorancy)に関する複数の目標、歯周病に関連する病原体に対する効果的な殺菌活動、及び、残りの亜塩素酸塩含有量に関する安定した且つ最適な味に許容可能な組成物の選択に向けられ、同様に所望の目標を偶然にも達成した。具体的に、残りの亜塩素酸塩の好ましい比率を備えた最適な組成物はClO
2を形成する。
【0063】
<C.二酸化塩素−亜塩素酸塩の複合体の考察>
進歩性を有する組成物及び方法の固有の態様は、活性化していない(予め酸化した)溶液に最初に存在していた、より高い且つ過度のレベルの亜塩素酸塩の酸化後の、定義された量の残りの亜塩素酸イオンの一定の範囲の存在である。刊行された文献に多くの情報が存在しており、それは、亜塩素酸イオン自体がClO
2含有溶液の酸化作用において受動的な役割を越える役割を果たすことを示す。実際、2つの溶解したオキシ塩素の種(亜塩素酸イオン[ClO
2−]及びClO
2ガス)は、単一の複合オキシ塩素イオンを形成するように結合することができる。これは、Cl
2O
4−複合アニオンであり、ClO
2の1つの分子とClO
2−の1つの分子で構成される。この2つの分子から成る関連複合体[ClO
2・ClO
2−]
−は、ほぼ中性の水溶液において形成する関連複合体である[ClO
2・ClO
2−]
−。この(Cl
2O
4)
−複合体アニオンはまた、Kuhneの米国特許第4,507,285号;及びKrossの米国特許第6,284,152号において言及される。ClO
2−−イオンの存在下でのClO
2の安定性の基礎は、次のように、ClO
2及びClO
2−の各々の1つの分子を含む二分子の電荷移動複合体の報告された存在に由来するように思われる:
ClO
2+ClO
2−⇔[Cl
2O
4]
− Q=1.6mol
−1
【0064】
故に、ClO
2及びClO
2−両方を含む溶液において、ClO
2の一部は、複合形態で束ねられ、それ自体が遊離ClO
2として利用可能でないことが、予期され得る。[Cl
2O
4]
−の酸化電位はClO
2のものよりも高いと報告され、そのため、溶液が故に複合イオンのレベルを備える、ClO
2−も含有するClO
2溶液は、ClO
2のレベルの存在から単に計算されるものから予期され得る高い酸化能力を有すると予期されることも、留意されねばならない。この能力の増加は、例えば、最小レベルの亜塩素酸塩の存在と比較可能なClO
2溶液よりも高い殺菌、同様に、口臭を破壊するより優れた能力を提供することが予想される。Krossの米国特許第5,820,822号も参照。共にほぼ中性の溶液にある場合、イオン化されていない二酸化塩素分子及び亜塩素酸イオンを対にする、この酸化複合体の存在は、1966年と1972年に、Gordonらによる刊行物において最初に確立された。本発明者は、より拡散した負電荷で、この複合体形成の基礎が、二酸化塩素分子が電子の不十分な遊離基であるという事実から生じ、且つ、亜塩素酸塩イオンのその分子軌道への過剰電子を容易に許容し得、より多くの拡散した負電荷で安定した二量体を形成することを、仮定する。その結果、進歩性を有する組成物は、実際には[Cl
2O
4]
−複合体の形態で付加的な量の主を有し得る、定義されたレベルのClO
2を有する。
【0065】
<D.抗菌剤;口腔疾患の考察>
現在の市場などに多くの流通している口腔臭気剤製品が存在し、これらの発明者の最適な認識のために、口腔臭気剤の改善に向けられる。多くのそのような生成物は、いわゆる「安定した二酸化塩素」に基づくものであり、これは、本質的には亜塩素酸ナトリウム溶液で構成され、測定可能な量の分子の二酸化塩素を包含していない。他のものは、亜硫酸の悪臭物を破壊及び/又は減少するための、亜鉛イオンの意図された能力に基づく。例えば、Kleinbergの米国特許第6,409,992号、第6,423,300号、及び第6,939,790号;Rollaの米国特許第6,344,184号;Christopfelの米国特許第6,325,997号を参照。ほんの2つの商用の組成物が、遊離の分子ClO
2の包含を主張する;1つはRoozdarの米国特許第5,651,996号、第5,407,656号、及び第5,380,518号、即ち「DioxiRinse(商標)、Chlorine Dioxide Mouthwash」に基づき、他方の「ProFresh(登録商標)」はRichterの米国特許第5,738,840号に基づく。
【0066】
故に、口臭の改善に向けられる全ての現在の組成物において、歯周病の処置に付随して向けられる、真の分子の二酸化塩素をベースとする組成物は存在しない。後者の病状は、中で病原体が存在及び増殖する、バイオフィルム及びそれらの保護エキソ多糖類に関連し、且つそれらにより特徴化される。
【0067】
進歩性を有する組成物は好ましくは、活性化(即ち、ClO
2を作り出すための酸化試薬の追加)の前に、約4.5乃至約6.0のpH範囲にある亜塩素酸塩溶液pHを有していなければならない。この活性化用の好ましい試薬は、酸性化後に次亜塩素酸(HClO)において優位を占める、酸性化した次亜塩素酸ナトリウム(NaClO)溶液である。酸化前に、約4.5乃至約6のpH範囲を選択することに関する論理的根拠は以下のものに基づき、これは、「巧みな」酸化を達成するのに必要とされる、所望の種の次亜塩素酸(HOCl)の相対濃度を示す。約4のpHより下で、次亜塩素酸は、遊離塩素(Cl
2)の量を変えることに切り替わり、亜塩素酸塩イオンとの反応は、望まれないレベルの塩化物(Cl
−)及び塩素酸塩(ClO
3−)イオンへと通じ得る:
【0069】
所望の4.5乃至6のpH範囲への亜塩素酸塩溶液の酸性化の後、好ましくは次亜塩素酸の優勢な次亜塩素酸塩形態を含むオキシダント溶液は、酸性化した亜塩素酸塩組成物に混合され、そこでは、溶液のpH及び量は、所望のレベルのClO
2をもたらすための追加及び反応の後に、活性化した口腔リンスが約5.0乃至約6.8の生理的に許容可能なpH範囲であるpHを有するように、考慮される。この上位のpH値は、亜塩素酸イオンとの平衡状態で、任意の亜塩素酸の存在の有意な不均化反応により任意のClO
2の損失の持続的な供給を提供することを可能にするには、あまりにも高すぎると思われるので、驚くべきものである。しかし、実験は別のことを示しており、速度が遅く、pH6.8溶液中にあるにもかかわらず、ClO
2が実際に生じ得る。亜塩素酸塩の含有量が少なくなるほど、生成の速度は遅くなる。ほぼ中性の溶液において、亜塩素酸の不均化反応からのClO
2の補給の速度は著しく低く、ほぼ中性(即ち、pH7)の溶液pHで、HClO
2←→ClO
2−(亜塩素酸塩イオン)の平行状態で亜塩素酸の微細な画分にかなり依存する。
【0070】
実例として、発明者は、全ての亜塩素酸塩の1%のみがpH3.95で亜塩素酸[HClO
2]形態に存在すると推定した。及び、pH7で、溶液中の全ての亜塩素酸塩の約0.008%のみが、最小にイオン化された亜塩素酸として存在する。Krossは、オキシ塩素の化学的性質における彼の長年の経験において、7のpH、及び約8のpHでさえも、濃縮した亜塩素酸塩溶液は、ゆっくりとClO
2を生成することができることに気が付いた。水分子イオン化から利用可能な水素イオンのレベルが非常に低い(pH7で、10
−7モル/リットル)場合でさえ、利用可能な亜塩素酸塩から形成される亜塩素酸がClO
2の識別可能なレベル(匂いにより検知可能)の生成を遅くすることができるほど、溶液中には十分な量のH
+がある。(ClO
2の空気悪臭限界は空気中で約0.1百万分率(ppm)である。)及び、不均化反応が追加のH
+イオンを作り出すので、溶液は劣化が進むにつれて徐々に酸性になる。故に、進歩性を有する組成物及び方法では、上記で議論された先行技術とは対照的に、活性化した溶液の最終的なpHを約5.0乃至約6.8の範囲に設定することが、適切である。ClO
2の補給に関するこの上位のpHは、本明細書に教示される下位の亜塩素酸塩レベルに順応し、その溶解したレベルが封入容器から消耗し得るため、システムが相補的なClO
2を自己生成することを可能にする。約6.8の上位のpHで、これら発明者は、全ての亜塩素酸塩の約0.002%が亜塩素酸(HClO
2)形態に存在すると推定した。それは、発明者Krossのオキシ塩素の化学的性質の経験に基づいて、消耗したClO
2レベルの補給に適切であると考えられる。
【0071】
この進歩性を有する技術に通じる研究の間に開発されたデータは、本明細書の様々な実施例において提供且つ議論され、データは、これら発明者が、進歩性を有する組成物及び方法に関する所望の、好ましい、及び最も好ましい組成物を同定することを可能にした。
【0072】
<酸性化と活性化のためのpH範囲の要約>
1. 4.5乃至6のpH範囲への亜塩素酸塩溶液の酸性化;及び
2. 約pH5.0乃至約pH6.8のおよその範囲で最終の口腔リンスを達成するための、酸性化した溶液の活性化
ここで、酸性化は、4.5乃至6のpH範囲で予め活性化した溶液を作るために酸が緩衝化溶液を形成することができる、有機酸(クエン酸及び酢酸など)又は無機酸(リン酸など)で構成される酸濃縮物の亜塩素酸塩溶液への追加によって遂行される。クエン酸は、亜塩素酸塩溶液のそのような酸性化に好ましい酸であるが、活性化の後、このように形成されたバッファーは、好ましくは炭酸塩−炭酸バッファーにより補われる。後者は、亜塩素酸塩の位相においてアルカリ性炭酸塩の包含を介して、補足的に確立される。その位相における後者の包含は、説明されるように、2重の目的に役立つ。亜塩素酸塩溶液は、金属亜塩素酸塩、好ましくは亜塩素酸ナトリウム溶液で構成され、その濃度は、本明細書において以下のように作り出されることとなる。予め活性化した溶液中の亜塩素酸塩の濃度は、活性化した溶液中の亜塩素酸塩濃度が、a)ヒト唾液の浸透圧;b)溶液の改善された嗜好性;及びc)活性化した溶液の使用者の密閉容器にClO
2の拡張生成を提供するのに適切な容量に適合する進歩性のある範囲を、活性化(ClO
2への亜塩素酸塩の一部の部分酸化)の後に形成されるリンスが達成する範囲にあるように、選択される。
【0073】
<進歩性を有する組成物中の亜塩素酸塩濃度>
亜塩素酸ナトリウムの通常の商業上の形態として最も適切に発現された、予め活性化した溶液における亜塩素酸塩の所望の範囲は、水溶液中で、約0.0250%乃至約0.0550%、好ましくは約0.0325%乃至約0.0475%、及び最も好ましくは約0.0350%乃至約0.0435%の濃度範囲になければならない。これら濃度範囲は、水性マトリックスに溶解される、亜塩素酸塩イオンClO
2−からClO
2ガスまで化学量的に酸化されるべき亜塩素酸塩イオンの一部に十分であると、推定される。亜塩素酸塩イオンを含有するマトリックスにおけるClO
2は、ある程度で、オキシ塩素[Cl
2O
4]
−複合体を形成するために亜塩素酸塩と組み合わさることが、知られている。測定されたClO
2レベルは任意の複合したClO
2を含まない。そのレベルは、1250L mol
−1cm
−1のそのモル吸光率に基づいて、約359nMのそのピーク吸収ピークで、その水性媒体において分光光度法で判定される。
【0074】
亜塩素酸塩の位相への好ましい追加は炭酸塩である。その存在は二重の機能に役立つ:
1.溶解した亜塩素酸イオンと平行状態で少量の亜塩素酸の不均化反応を亜塩素酸塩が受けるという傾向を抑えるために、亜塩素酸塩の位相のアルカリ度(即ち、pH)を増加すること。特にそのような溶液が温かい温度及び/又は周辺光にさらされる場合、この現象は〜9のアルカリ性のpHでさえも生じる。炭酸ナトリウムはまさにアルカリ性物質である。実例となる例として、0.001M(0.0106%にほぼ等しい)溶液には10.66のpHがある。このアルカリ度は、水酸化物イオンが放出される水を備えた重炭酸塩の以下の反応に由来する:
Na
2CO
3+H
2O⇔NaHCO
3−+NaOH。
2.酸活性化工程によって既に好ましいクエン酸バッファーとして確立されるように、活性化した溶液の緩衝能を補足すること。重炭酸イオン緩衝系は、以下の関係に従い血液を安定させるための天然の基礎であり、ここで、6.1での炭酸の酸解離定数pK
aは正確に、活性化した口腔リンスの生理的pH範囲にある:
CO
2+H
2O⇔H
2CO
3⇔HCO
3−+H
+
【0075】
<オキシ塩素組成物における二酸化塩素濃度の範囲>
有効な悪臭性及び有効な歯周病の処置のために請求された組成物に好ましいClO
2濃度の範囲は、最小で約20ppm乃至約125ppmである。口臭制御及び歯周病の改善の両方に向けた1日2回の使用のための、最も好ましい濃度は、測定したClO
2の約30ppm乃至約100ppmであり、ClO
2は、オキシ塩素アニオン複合体が定量化できない亜塩素酸イオン及びClO
2の両方を含む、本明細書で教示されるオキシ塩素組成物の定量可能な構成成分である。
【0076】
<亜塩素酸塩イオンを二酸化塩素に変換する際のオキシダント及びpHの考察>
以下に示されるように、好ましい次亜塩素酸系を含む、亜塩素酸塩イオンのClO
2への直接変換(モル/モル(mole per mole))に利用可能な多くの反応が存在する:
(1)HOCl+2ClO
2−→2ClO
2+2Cl
−+OH
−
例えば、過硫酸塩などの他のオキシダントも利用可能である:
(2)2ClO
2−+S
2O
82−→2ClO
2+2SO
42−
好ましい次亜塩素酸塩/次亜塩素酸系において、亜塩素酸塩の活性化(酸化)の前に、過剰な酸性化を回避することが重要である。具体的に、様々はpHで水性溶液中に存在する前述の表に示される塩素種に示されるような、約pH>4より上の酸性度を維持することが必要となる。約pH>4より上のpHで、亜塩素酸塩イオンの次亜塩素酸相当物は、HOCl形態で100%のままである。そのpHより下で、Cl
2種は徐々に寄与するようになり、様々な望まれない副作用が生じ、塩化物及び塩素酸塩などの他のアニオンが生じて、亜塩素酸塩のClO
2への1:1の化学量論の変換を損なうことになる。混合の直後に高い酸性度の局在化したエリアを回避するために、亜塩素酸塩溶液のpHは、オキシダントによる更なる処置の前に、約pH4.5乃至約pH6.0に急速に低減されねばならない。使用されるべきオキシダントの量は、(前述の段落に記載されるように)オキシ塩素の口腔リンス組成物中のClO
2の所望の濃度を判定した後、上記方程式(1)又は(2)におけるように、作動する酸化系の化学的性質と先天的に一貫していると推定される。好ましい次亜塩素酸の活性化において、次亜塩素酸は、酸化プロセスにおいて完全に消費されることになる。及び、上記に特定されるように、活性化した口腔リンスは、約5.0乃至約6.8の生理的に互換性を持つpH範囲において最終的なpHを持たねばならない。
【実施例】
【0077】
以下の実施例は、本発明を更に例示し且つ説明するために提示され、任意の観点に制限されるように得られるべきものではない。他に示されない限り、全ての部分及びパーセンテージは重量による:
【0078】
<実施例1>
活性化する(即ち、次亜塩素酸塩の導入前に適切な程度へと酸性化される)前、活性化した生成物の「塩気のある」味を最小にするように亜塩素酸塩イオンを二酸化塩素[ClO
2−]に酸化する前に、標準の商用の活性化していない口腔臭気液が希釈される程度を判定するために、研究を行った。活性化の前の商用の溶液中の亜塩素酸塩イオン[ClO
2−]の初期濃度は、約1200ppm(0.12%)の範囲である。活性化(亜塩素酸塩の、悪臭を放つClO
2への酸化変換)の後、後者の濃度は約40ppmであり、反応されない元の亜塩素酸ナトリウムの約96%より上である。初期の経験は、残りのレベルの亜塩素酸塩イオンを含むことで、残りの亜塩素酸塩のClO
2への遅い酸化を可能にし、口腔リンスの周期的な開放(opening)中に及び/又は溶液が蓄えられる溶液を介する拡散によって失われる少量を補充することが、ClO
2の口腔臭気溶液において重要であることを示した。
【0079】
以下の表は、標準の商用の活性化していないProFresh(登録商標)溶液の連続希釈から得たデータを包含しており、初期の亜塩素酸塩イオン濃度の25%を含有する溶液へ「水を追加しない」範囲をカバーしている。活性化の後、残る亜塩素酸塩レベルは約40ppmまで下がり、その結果、溶液中のClO
2に対する残りの亜塩素酸塩の比率は約6.4:1である。
【0080】
群4及び5における低い亜塩素酸塩レベル(及び関連するアルカリ度)を予期して、低濃度の活性化している酸性溶液が、群4及び5を酸性化するために使用される溶液を調製するのに使用されることに、留意されたい。しかし、2つの溶液のpH(6.75と9.79)は、標準レベルの次亜塩素酸塩の酸化体の追加の前に、実験がpH6.4であることを示した有効な反応に関する許容可能な上位の閾値よりも上であった。そのpHより上で、無駄に低い相対的なレベルの次亜塩素酸(pK
a=7.53)は、酸化の許容可能な速度を達成するように次亜塩素酸ナトリウムと平衡状態で存在する。群4及び5の溶液中のClO
2のレベルはそれぞれ29及び2.5ppmであり、その欠乏を反映する。その不均衡を補正するために、群6及び7は、群4及び5におけるものと同じ希釈を使用して調製されたが、pHを有効な反応が生じるためのより適切なレベル(pH6.4より下)にするための、酸のレベルの増大が伴った。
【0081】
【表2】
【0082】
<実施例2>
より高度に希釈した口腔臭気液(現行の商用の製品に対して実証された同等の効果を持つ)が、現在消費者が頻繁に苦情をたてる、「しょっぱい/金臭い」味がする(現行の)ProFresh(登録商標)口腔臭気液の味よりも、予測される高い味の許容性を持つかどうかを判定するために、この研究を行った。その目標では、次のセット溶液を調製し、それは、味のパネルによる感覚受容性の評価のために実施例1のセットと比較可能である。群4及び5は、初期の結論を確認するために実施例1におけるように調製されたが、それらは味の評価には意図されなかった。この複製から得た関連データは以下であり、調製、及び、味のパネルの調整者(coordinator)への送達の数時間後に測定されたClO
2レベルを伴う。
【0083】
【表3】
【0084】
実施例3
本研究を、実施例2で特定されるように、最も希釈した群、群7に関連した、進歩性を有する組成物の意図した感覚受容性の改善および関連する特性を裏付けるように設計した。その組成物は、残留する亜塩素酸塩対ClO
2の最適比(約6.4:1)を包含し、これが、溶液中の過剰な亜塩素酸イオンからの活性化した溶液の継続的な安定性を提供すると仮定した。これらのデータを適切に関連付けて筋道を通すために、亜塩素酸塩含有溶液の根本的な欠点(これはその固有な性質である)があることが強調されるべきである。本実施例は、製品の口腔での許容性(product oral acceptance)の改善の程度を模索し、これは、そのような溶液の本質的に魅力のない「塩気の強い(salty)」亜塩素酸塩の香味(flavor)の背景に対する活性化した溶液の組織適合性および活性に関係して最適化されてきた溶液で達成され得る。
【0085】
具体的には、本実施例は、より希釈した、より組織適合性のある進歩性を有する組成物に対する高亜塩素酸塩、ProFresh(登録商標)の口腔の臭気剤の現在の使用者の相対的な好み(comparative preference)を例証し、ここで、元々の組成物および進歩性を有する組成物の両方は、類似したレベルの溶解したClO
2(36±2ppm.)を有していた。市場に出た製品の100の現在の使用者のランダムな群に、進歩性を有する組成物の予め活性化した、密閉した16オンスのPETEボトルを提供した。この使用者の群に、その通常の方法(すなわち、毎日2回)で試験溶液を使用し、標準的な製品のその思い出される(recalled)経験に対する製品に関する意見をもたらすように要求した。意見を集約して、
i)味覚認識;
ii)溶液の臭気;
iii)異なる場合の、口内の残留する味覚;および、
iv)口臭を制御する能力、
を含む、与えられた形態で要約した。
【0086】
送られたアップグレードされた製剤の100のサンプルのうち、54は受取人によって戻された。好みを表わした使用者に、以下の情報を提供した(上述の数字表示に従う):
i)味覚認識:味覚の有意差を見つけた使用者の52%に関して、その群の61%は、現在市場に出ている、より高い亜塩素酸塩の製品の味の記憶(recollection)よりも、「(試験)サンプルをより好んだ」。
溶液の臭気:使用者の61%は、「試験」製品と現在市場に出されている製品の臭気の記憶との間の臭気の違いを識別することができなかったと報告した。これは、「試験」および標準的な製品におけるClO
2ガスのレベルが同等である限り予期されるだろう。認識した、
ii)臭気の違いを示した回答者の残りの39%のうち、各群の57%は、「試験」溶液の臭気を「好み」、43%は元々の製品(の記憶)を好んだ。両方の溶液におけるClO
2のレベルが等しい限り、これらのデータに大きな有意性を与えられないが、比較可能なClO
2レベルの溶液の臭気の増強に対する減少した亜塩素酸塩含有量の考えられ得る貢献は、まだ調査されていない。
iii)異なる場合の、口内の残留する味覚:回答者の56%は、残留する口内の味覚の有意差を報告しなかった。しかし、違いを報告した報告した回答者に関して、67%は口内のより希釈した試験製品の残留する味覚を好み、一方で、33%は現在の製品の記憶していた味覚を好んだ(「試験」製品に対して2:1の好み)。これは明らかに有意差であり;「試験」製品は、使用者が思い出すよりも明確にそれほど不快なもの(objectionable)ではなかった。
iv)口臭を制御する能力:驚いたことではないが、意見を提供した54人の回答者の53人の77%は、両方の溶液が同等レベルの溶解したClO
2ガスを含有する限り、口臭を制御するのに等しく有効であることを示した。この要因に関してコメントした12人の使用者の残りの23%は、どちらの溶液がより有効であったかについての意見が42:58(5対7)で分かれた。コメントした総数を考えれば、これは、有意であるとは考えられない。
【0087】
実施例4
以下の微生物学的研究を、実施例2に対して調製された様々な希釈剤の殺菌効果を判定するために行った。適切な酸性条件下で活性化されなかった、群4および5の溶液に関するデータは含まれていない。この研究に関して、グラム陰性菌、クレブシエラ-ニューモニエ(Klebsiella pneumoniae)を、これらの進歩性を有する組成物が破壊するように意図される口腔の病原体の多くを表わすために選択した。細菌は、クレブシェラ肺炎の疾患を引き起こし、関係するヒトの肺に対するその破壊的な変化、炎症および出血を引き起こしかねない。典型的に、これらの細菌は、人がコロニー形成する中咽頭の微生物を下気道へと吸引した後に進入する。したがって、これらの研究用の口腔的に関連する病原体である、Klebsiella pneumoniae(ATCC 13883)の選択は明白である。詳細は次のとおりである:
【0088】
微生物を、トリプチケースソイ寒天培地(Trypticase Soy Agar)(TSA)上に蒔き、18−24時間、35−37℃°でインキュベートした。その後、細菌を使用して、生理食塩水中に懸濁液を調製した。滅菌容器中の9.9mlの試液に0.1mlの微生物懸濁液を加えることによって、サンプルを試験した。サンプルを、およそ7秒間混合し、その後、30秒間インキュベートした。インキュベーション後、1.0mlの混合物を、9mlのD/E中和培養液に加えた。生理食塩水中のD/Eサンプルの1/10希釈液を調製した。5つの2.0mlのD/E培養液のサンプル;2つの1.0mlのD/E培養液のサンプルおよび2つの1.0mlの1/10希釈液のサンプルを、それぞれ、ペトリ皿に加えた。およそ10mlの液体のトリプチケースソイ寒天培地を、各ペトリ皿に加え、凝固させた。プレートを、24−48時間、35−37℃でインキュベートし、コロニー形成単位を計算した。活性成分の代わりに9.9mlの生理食塩水を使用して、対照を実験した(run)。生理食塩水中のK.pneumoniae懸濁液の初期濃度:4.2×10
8CFU/ml。すべての試液用の攻撃接種菌の濃度は、製品1ml当たり4.2×10
6の細菌であったが、これは、製品の6.62 logs/mlと同等である。
試験結果を以下の表に示す:
【0089】
【表4】
【0090】
以上から引き出される結論は以下の通りである:
1.群1−3、6および7の試験では、K.pneumoniaeで試験したときに、溶液がすべて、30秒で>6.62の対数減少値(log reduction)を引き起こしたことがわかり、および
2.対照試験は、細菌の実質的にすべてが回収された(recovered)ことを示した。
【0091】
実施例5
5.42のpHでの約240ppmの残留する活性化されていない亜塩素酸アニオンの亜塩素酸塩溶液中で、平均で35ppmのClO
2を含有している、ClO
2/ClO
2の3つの最適化した溶液の殺菌効果を判定するために、以下の微生物学的なバイオフィルム殺菌(biofilm kill)研究を行った。これには、口腔バイオフィルムに浸透するClO
2の能力を判定するために特に開発された定量的バイオフィルムアッセイが伴った。該アッセイには、Streptococcus mutansの新鮮な培養液を使用してバイオフィルムを形成し、それらを回転している間にプラスチックの試験チューブにおける培地中で成長させることが伴った。バイオフィルム(およびそれが含む細菌)を使用して、60秒以内にそれらの細菌を死滅させる前述の溶液の能力を判定するように、アッセイを設計した。
【0092】
グラム陽性の既知のバイオフィルム形成細菌である、この研究で選択された細菌、Streptococcus mutans ATCC 25175は、ヒトにおける歯腔の形成における主要な病原体である。デンタルプラークのバイオフィルムは、虫歯に加えて以下の口腔に共通の疾患の多くの原因である;例えば、歯根膜炎、歯肉炎、およびそれほど一般的でないインプラント周囲炎(歯根膜炎に類似しているが、歯科インプラントを伴う)。バイオフィルムが健康な歯にも存在することに留意されたい。
【0093】
サンプル
各々caを包含している溶液を除去する、「活性化した」商用のProFresh(登録商標)の口臭除去溶液の希釈(1→4 水性)であり、それぞれが、(ヨウ素滴定によって決定されるような)約240ppmの残留する活性化されていない亜塩素酸アニオンを含有している。
・ サンプル1 ClO
2含有量=35.0ppm pH5.39
・ サンプル2 ClO
2含有量=34.7ppm pH5.43
・ サンプル3 ClO
2含有量=35.0ppm pH5.43
【0094】
材料および方法
微生物を、Modified Wilson Chalgren Agar(WC+)上に蒔き、ろうそく瓶において18−24時間、35−37℃でインキュベートした。インキュベーション後、S.mutansの分離したコロニーを、WC+液体培地に加え、インキュベートした。24時間後、およそ20の無菌のプラスチックチューブの各々は、10μlの分割量のこの増殖培養液および500μlのWC+液体培地を受けた。2本の無菌のチューブは、微生物の代わりに10μlの無菌の生理食塩水を受けた。
【0095】
チューブを、1,500RPMに設定された回転子に置き、2日間37℃でインキュベートした。その後、チューブの中身を、適切な容器に移し、チューブを、1.0mlの生理食塩水で2回洗浄し、少しの間反転させて、乾燥させた。その後、0.750mlの試験サンプルを、2本のチューブの各々に加え、60秒間インキュベートさせた。この後、0.750mlのD/E中和培養液を、各チューブに加えた。チューブを、L&R Ultrasonic Quantrexの超音波浴槽に入れ、30分間トップ設定で(at the top setting)インキュベートした。
【0096】
インキュベーション後、0.5mlのD/Eサンプルを、2枚の無菌のペトリ皿の各々に加えた。およそ10mlの液体のWC+Agarを、各ペトリ皿に加え、凝固させた。プレートを、48時間、35−37℃でインキュベートし、コロニーを数えた。バイオフィルム中の微生物の数を決定するために、上述の実験を、陽性対照としての生理食塩水のサンプルを使用して実行した。また、微生物の接種菌を受けなかった2本の無菌のチューブも、陰性対照として作用するように処理した。
【0097】
【表5】
【0098】
結論
(1)回転していたプラスチックチューブ中のS.mutansのインキュベーションによって、結果として、2つの食塩水の洗浄剤で洗い流すことができなかったバイオフィルム中で微生物が成長した。
(2)変異が観察された一方で、およそ190のCFU/mlのS.mutansを30分間の音波処理によってバイオフィルムから取り除くことができた。
(3)3つの溶液でのバイオフィルム中の微生物への攻撃(Challenging)は、3つの溶液すべてに対して2.2.8を超える対数死滅(log kill)を示した。
【0099】
すべての微生物がすべての実験において死滅し、対数死滅のこのレベルが、試験されている製品ではなく、試験システムの限定を反映していることを強調することが重要である。
【0100】
実施例6
歯槽膿漏症に関係する既知の口腔病原体、Porphyromonas gingivalis(バイオフィルム形成細菌)に対する口腔リンス液の殺菌効果を判定するために、以下の微生物学的なバイオフィルム殺菌研究を行った。高レベルの細菌が歯周病変において見られ、低レベルの細菌が健康な部位において見られた。Porphyromonas gingivalisなどの、バイオフィルム形成細菌の生存率を効果的に減少させる、グルコン酸クロルヘキシジンであっても、そのようなバイオフィルムを完全に取り除くことは不可能である。ClO
2などの小分子が、細菌によって作り出された、バイオフィルムの糖衣を介して拡散し、殺菌剤から自身を保護することができることを、発明者、クロスは経験した。塩素などの、より強力な、非特異的な酸化剤は、多糖類の構造と反応し、殺菌効果を失い、閉じ込められた細菌を破壊することができない。本実施例では、進歩性を有する組成物の溶液は、P.gingivalis菌の多重対数(multi−log)レベルを破壊するその能力を実証した。利用した溶液は、5.42のpHで約240ppmの残留する活性化されていない亜塩素酸アニオンを含有した溶液中で、嗜好性、浸透圧およびClO
2/ClO
2―に関して最適化され、35ppmのClO
2を包含した溶液であった。第2の溶液は、滅菌水中の上述の1→4(約9ppmのClO
2)希釈液であった。研究には、P.gingivalisの特徴などの、バイオフィルムに浸透するClO
2の能力を判定するために特に開発された定量的バイオフィルムアッセイが伴った。詳細は以下の通りである:
【0101】
材料および方法
微生物(Porphyromonas gingivalis ASTTC 33277)を、Brucella Blood Agar (BBA)上に蒔き、AnaeroGen(商標)のパケットを含有している密閉された嫌気性チャンバー中に7日間35−37℃でインキュベートした。インキュベーション後、プレート上で成長する細菌を用いて、チオグリコレート培地中で懸濁液を調製した。500μlのチオグリコレート培地および500μlの細菌懸濁液を、およそ10本の無菌のチューブの各々に加えた。これらのチューブを、上述のように嫌気性チャンバーに入れ、7日間35−37℃でインキュベートした。
【0102】
試験の日に、8本のチューブを選択した。各チューブは、その底部に拡散ペレット(diffuse pellet)を有していた。チューブを、反転して、振動させ、流体をすべて取り除いた。その後、ペレットを、ペーパータオル上でたたいて(pounded)、溶液が取り除かれたことをさらに確かなものとした。その後、1.0mlの試液(未希釈のものと希釈済のもの)を、チューブに加え、60秒間インキュベートさせた。チューブを、再び反転させて、空にした。最終的に、1.0mlのチオグリコレート培地を、各チューブに加え、一時的な増殖培地および中和剤の両方として作用させた。
【0103】
チオグリコレート培地を含有しているチューブを、Vortex Genie(登録商標)のミキサーを使用してそっと混合、またはQuantrex(登録商標)の超音波処理器で20分間超音波処理した。混合または超音波処理に続き、混合物の100μlのサンプルを得て、BBAプレートの表面に広げた。バイオフィルム中の微生物の数を決定するために、上述の実験を、陽性対照として生理食塩水またはチオグリコレート培地を使用して実行した。プレートを、17日間35−37℃で嫌気性チャンバーにおいてインキュベートした。除去後、コロニーの数を数えた。
【0104】
【表6】
【0105】
【表7】
【0106】
前述の実験結果は、3パートの(three parts of)滅菌水で希釈したときにさえ、試液が少なくとも2つの対数値の微生物を死滅させることができたことを明らかに示している。手順の制限により、この数字は、実際に、3.5を超える対数値であったかもしれない。これらの実験において、以下の幾つかの変数に遭遇し、これは予想されなかった:
1.これらの第1の変数は、未処置のサンプルで微生物の数を決定する試みにおいて対照として使用された、pHの平衡を保った無菌の生理食塩水の効果であった。チオグリコレート培地と比較したときに、無菌の生理食塩水が、回収される細菌の能力に対する抑制効果を実際に有していたことが観察された。チューブを生理食塩水で洗浄することによって回収されたコロニー形成単位の数は、チオグリコレート培地を使用するときに観察された回収の5%未満であった。この観察は、生理食塩水が滅菌水で希釈されたときに、回収された細菌の数が、チオグリコレート培地で観察されたレベルにまでおよそ増加したという点でさらに支持されている。なぜこれが生じ得たかについての幾つかの説明がある。最も明白なことは、生理食塩水中の何かが非常に選好性のP.gingivalisに対して毒性であったということである。生理食塩水はまた、形成された任意のバイオフィルムから解放される微生物の能力に対する抑制効果を有していたかもしれない。生理食塩水が明らかに抑制効果を有していたため、チオグリコレート培地で処置された対照チューブを使用して得られた値のみを、対数死滅を計算するために使用した。
2.第2の変数は超音波処理であった。超音波処理は、細胞をバイオフィルムから解放するために必要とされると考えられたが、超音波処理は、細菌の回収に対する有害作用を有していたかもしれない。そのため、2つのサンプルを使用し、1つを超音波処理し、もう1つをそっと混合した。ミキサーの使用は、微生物をチューブ壁から取り除くのに十分な力を提供しないかもしれないという懸念も引き起こした。結果は、混合する力が十分であったことを実証した。混合技術は、実際にバイオフィルム中のごく一部の細菌を放出しただけかもしれない。結果として、観察された結果は、溶液の死滅活性を過少に報告したかもしれない。超音波処理したチオグリコレートサンプル中の回収は、混合によって回収された数の5%未満であった。両方の方法の平均を、回収した細菌の数の計算に使用した。元々のサンプル中の細菌の数は、2.0 × 10
3 cfu/mlであることがわかった。言及されるように、これは恐らく過小評価であった。処置後に回収した細菌の数は、試験した両方の溶液に対して、5.0 × 10
0 cfu/mlであった。処置後に回収した細菌の数を、攻撃中に使用された細菌の元々の数から引くことによって、Porphyromonas gingivalis ATCC 33277で試験するときに2.6の対数値の死滅を算出した。
【0107】
前述の実験結果は、「群7」の溶液が、3パートの水で希釈された同じ溶液とともに、接触の60秒以内にバイオフィルム中のPorphyromonas gingivalis ATCC 33277の細菌を死滅することができたことを実証した。その死滅は、最小で2.6の対数値(約400の細菌)であって、考えられる限りでは3.5の対数値(約3,200の細菌)を超えた。これらのバイオフィルムは、口腔中の歯肉組織および歯表面上に形成されたものと直接類似している。
【0108】
本発明の幾つかの実施形態のみが示され記載されているが、本発明に対して、その精神および範囲から逸脱することなく、多くの変更がなされ得ることは当業者に明白であろう