特許第6697834号(P6697834)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 胡建坤の特許一覧

<>
  • 特許6697834-電動グラインダー 図000002
  • 特許6697834-電動グラインダー 図000003
  • 特許6697834-電動グラインダー 図000004
  • 特許6697834-電動グラインダー 図000005
  • 特許6697834-電動グラインダー 図000006
  • 特許6697834-電動グラインダー 図000007
  • 特許6697834-電動グラインダー 図000008
  • 特許6697834-電動グラインダー 図000009
  • 特許6697834-電動グラインダー 図000010
  • 特許6697834-電動グラインダー 図000011
  • 特許6697834-電動グラインダー 図000012
  • 特許6697834-電動グラインダー 図000013
  • 特許6697834-電動グラインダー 図000014
  • 特許6697834-電動グラインダー 図000015
  • 特許6697834-電動グラインダー 図000016
  • 特許6697834-電動グラインダー 図000017
  • 特許6697834-電動グラインダー 図000018
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6697834
(24)【登録日】2020年4月30日
(45)【発行日】2020年5月27日
(54)【発明の名称】電動グラインダー
(51)【国際特許分類】
   H02K 33/16 20060101AFI20200518BHJP
   B24B 23/04 20060101ALI20200518BHJP
【FI】
   H02K33/16 B
   B24B23/04
【請求項の数】8
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2018-541209(P2018-541209)
(86)(22)【出願日】2016年12月26日
(65)【公表番号】特表2019-509708(P2019-509708A)
(43)【公表日】2019年4月4日
(86)【国際出願番号】CN2016112180
(87)【国際公開番号】WO2017140178
(87)【国際公開日】20170824
【審査請求日】2018年10月6日
(31)【優先権主張番号】201610096021.7
(32)【優先日】2016年2月19日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】518273747
【氏名又は名称】胡建坤
(74)【代理人】
【識別番号】717007675
【氏名又は名称】許 麗穎
(72)【発明者】
【氏名】胡建坤
(72)【発明者】
【氏名】胡建長
(72)【発明者】
【氏名】胡斐然
(72)【発明者】
【氏名】胡斐凡
【審査官】 尾家 英樹
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭55−122470(JP,A)
【文献】 特開2009−247111(JP,A)
【文献】 特開2005−218296(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02K 33/00− 33/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
揺動モータと、揺動モータによって移動する磨きヘッドと、を含む電動グラインダーであって、
前記揺動モータが、
それぞれコイルが巻き付けられた第1の支えと第2の支えとを有するU型磁気ヨークと、
コイルに電気的に接続されて、U型磁気ヨークの二つの支えの端面で交番磁極を発生するように交流パルスを発生する制御回路と、
U型磁気ヨークの端面から外部へ延長し、支点を基準として、U型磁気ヨークに近い一端である内アームと、U型磁気ヨークから離れる一端である外アームとを含み、支点回りに揺動可能な揺動アームと、
内アームのU型磁気ヨークに近い一端に装着される第2の磁気ヨークと、
第2の磁気ヨークに固定して装着される四つの永久磁石と、を含み、ここで、前記四つの永久磁石は支点を円心とする同一の円周上に順に分布され、且つ第1の永久磁石、第2の永久磁石、第3の永久磁石、第4の永久磁石の順に配列され、前記第1の永久磁石と第4の永久磁石の径方向の端面は極性が同一であって、前記第2の永久磁石と第3の永久磁石の径方向の端面は極性が同一であって、また、前記第1の永久磁石の径方向の端面と第2の永久磁石の径方向の端面は極性が相反し、且つ第1の支えの端面に対応して設置され、前記第3の永久磁石の径方向の端面と第4の永久磁石の径方向の端面は極性が相反し、且つ第2の支えの端面に対応して設置され、前記永久磁石の端面と対応する支えの端面とがエアギャップを有し、
前記磨きヘッドが揺動アームに接続されて、前記揺動アームによって磨きヘッドが往復揺動し、
前記磨きヘッドの外壁に粗い表面を有する研削面を少なくとも一つ有し、
前記磨きヘッドの外壁に少なくとも一つの凹みが形成されていて、前記凹みの底壁は粗い表面を有する研削面であって、前記凹みの側壁は滑らかな表面を有する滑面であることを特徴とする電動グラインダー。
【請求項2】
前記第1の永久磁石と第2の永久磁石との間の隙間が第1の支えの端面の幅未満であって、前記第3の永久磁石と第4の永久磁石との間の隙間が第2の支えの端面の幅未満であることを特徴とする請求項1に記載の電動グラインダー。
【請求項3】
前記永久磁石の径方向の端面の幅がU型磁気ヨークの支えの端面の幅未満であることを特徴とする請求項1に記載の電動グラインダー。
【請求項4】
前記第1の支えと第2の支えの端面が、永久磁石が揺動する際に対応する円周に合致する弧面を有することを特徴とする請求項1に記載の電動グラインダー。
【請求項5】
一端が揺動アームの支点上に固定され、他端が内アーム上に接続される共振弾性体をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の電動グラインダー。
【請求項6】
前記研削面は、揺動中心軸を中心とする弧面であることを特徴とする請求項に記載の電動グラインダー。
【請求項7】
前記磨きヘッドと揺動アームは一体構造であって、前記研削面が揺動アーム上に形成されていて、または前記磨きヘッドが揺動アームに固定して接続されることを特徴とする請求項に記載の電動グラインダー。
【請求項8】
前記磨きヘッドと揺動アームは一体構造であって、前記研削面が揺動アーム上に形成されていて、または前記磨きヘッドが揺動アームに固定して接続されることを特徴とする請求項に記載の電動グラインダー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、清潔工具に関し、具体的に、モータによって駆動されて爪または硬い肌を磨くグラインダーに関する。
【背景技術】
【0002】
モータは、電磁誘導規則に従って電気エネルギーの変換を実現する電磁装置で、各分野に汎用され、現在は既に不可欠な原動機になっていて、大量の電気器具やさまざまな機械に動力源を提供する。
【0003】
電動グラインダーはモータによって駆動されるデバイスで、既存の電動グラインダーのモータは通常回転モータを用いた。回転モータは電磁誘導原理に基づいて運転する回転電磁機械で、機械エネルギーと電気エネルギーの相互変換を実現する。既存の爪グラインダーは、回転モータによって円柱状または円錐状の磨きヘッドを高速に回転させて、専門家により爪を磨くものと、回転モータの加速減速機によって円盤状のサンドペーパーを低速に回転させて、爪を磨くものがある。このような2種類の構造はいずれも一定の操作マニュアルがあって、磨きすぎると、爪下の皮膚または触れた皮膚に傷づけてしまう。さらに、硬い肌除去器も回転モータの加速減速機によってサンドローラーを低速に回転させて、ローラー上のサンドによって硬い肌を磨き、磨きすぎると、硬い肌下の皮膚に傷付けてしまう。そして、既存の爪切りも子供が自分で操作できるもではない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の第1の態様によると、一実施例において新型の電動グラインダーを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
該電動グラインダーは、揺動モータと、揺動モータによって移動する磨きヘッドと、を含み、前記揺動モータは、
それぞれコイルが巻き付けられた第1の支えと第2の支えとを有するU型磁気ヨークと、
コイルに電気的に接続されて、U型磁気ヨークの二つの支えの端面で交番磁極を発生するように交流パルスを発生する制御回路と、
U型磁気ヨークの端面から外部へ延長し、支点を基準として、U型磁気ヨークに近い一端である内アームと、U型磁気ヨークから離れる一端である外アームとを含み、支点回りに揺動可能な揺動アームと、
内アームのU型磁気ヨークに近い一端に装着される第2の磁気ヨークと、
第2の磁気ヨークに固定して装着される四つの永久磁石と、を含み、ここで、四つの永久磁石は支点を円心とする同一の円周上に順に分布され、且つ第1の永久磁石、第2の永久磁石、第3の永久磁石、第4の永久磁石の順に配列され、前記第1の永久磁石と第4の永久磁石の径方向の端面は極性が同一であって、前記第2の永久磁石と第3の永久磁石の径方向の端面は極性が同一であって、また、前記第1の永久磁石の径方向の端面と第2の永久磁石の径方向の端面は極性が相反し、且つ第1の支えの端面に対応して設置され、前記第3の永久磁石の径方向の端面と第4の永久磁石の径方向の端面は極性が相反し、且つ第2の支えの端面に対応して設置され、前記永久磁石の端面と対応する支えの端面とがエアギャップを有し、
前記磨きヘッドが揺動アームに接続されて、前記揺動アームによって磨きヘッドが往復揺動する。
【0006】
前記電動グラインダーの更なる改善として、前記第1の永久磁石と第2の永久磁石との間の隙間が第1の支えの端面の幅未満であって、前記第3の永久磁石と第4の永久磁石との間の隙間が第2の支えの端面の幅未満である。
【0007】
前記電動グラインダーの更なる改善として、前記永久磁石の径方向の端面の幅がU型磁気ヨークの支えの端面の幅未満である。
【0008】
前記電動グラインダーの更なる改善として、前記第1の支えと第2の支えの端面が、永久磁石が揺動する際に対応する円周に合致する弧面を有する。
【0009】
前記電動グラインダーの更なる改善として、前記磨きヘッドの外壁に粗い表面を有する研削面を少なくとも一つ有する。
【0010】
前記電動グラインダーの更なる改善として、前記磨きヘッドの外壁に少なくとも一つの凹みが形成されていて、前記凹みの底壁は粗い表面を有する研削面であって、前記凹みの側壁は滑らかな表面を有する滑面である。
【0011】
前記電動グラインダーの更なる改善として、前記研削面は、揺動中心軸を中心とする弧面である。
【0012】
前記電動グラインダーの更なる改善として、前記磨きヘッドと揺動アームは一体構造であって、前記研削面が揺動アーム上に形成されていて、または前記磨きヘッドが揺動アームに固定して接続される。
【発明の効果】
【0013】
上記実施例の電動グラインダーによると、該四つの永久磁石中の第1の永久磁石と第4の永久磁石の径方向の端面が極性が同一で、第2の永久磁石と第3の永久磁石の径方向の端面が極性が同一であって、同時に、第2の永久磁石と第1の永久磁石の径方向の端面は極性が相反する。コイルに電源が導入されると、四つの永久磁石がいずれも同回転方向のトルクを発生する。制御回路はパルス幅を調整可能な交流パルスを発生して、永久磁石の移動方向を交互に変化させて往復揺動を実現して、揺動アームによって磨きヘッドを往復揺動させて生体(人体や動物を含む)の皮膚、爪等の整理を完成する。U型磁気ヨークの各支えが二つの永久磁石に対応し、このような永久磁石冗長の設計は既存技術と異なる磁気回路の設計で、同パワーの既存のモータよりトルクが大きく、作用する磁束が大きく、対応して、駆動パワーは減少される。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本願の電動グラインダーの一実施例の構造を示す図である。
図2図1に示す実施例の側面構造を示す図である。
図3図1に示す揺動モータにおける永久磁石とU型磁気ヨークの支えの協働を示す図である。
図4図1に示す実施例の通電状態を示す図である。
図5図1に示す実施例の図4と反対方向の通電状態を示す図である。
図6図1に示す実施例中の四つの永久磁石の径方向の端面の第1の展開図である。
図7図1に示す実施例中の四つの永久磁石の径方向の端面の第2の展開図である。
図8図1に示す実施例中の四つの永久磁石の径方向の端面の第3の展開図である。
図9図2に示す構造における磨きヘッドの一部を拡大して示す図である。
図10】第2種類の磨きヘッドの一部を拡大して示す図である。
図11】第3種類の磨きヘッドの一部を拡大して示す図である。
図12図1に示す実施例に保護カバーを追加した後の構造を示す図である。
図13】本願の揺動モータの第2の実施例の構造を示す図である。
図14図13に示す実施例中の共振弾性体の他の形状を示す図である。
図15】本願の他の電動グラインダーにおける第2の磨きヘッドの構造を示す図である。
図16】本願の他の電動グラインダーにおける第2の磨きヘッドの構造を示す図である。
図17図15図16に示す第2の磨きヘッド及び保護カバーを電動グラインダーに追加した後の構造を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
実施例1
本実施例1は生体の身体表面の清潔に用いられる電動グラインダーを提供する。
【0016】
ここで言う生体は人体や動物を含み、以下、人体を対象として説明する。
【0017】
該電動音波皮膚清潔ブラシは、揺動モータと磨きヘッドを含み、該揺動モータは往復揺動運動を出力することができ、該磨きヘッドは揺動モータによって揺動される。
【0018】
図1、2、3、4、5を参照すると、該揺動モータは、
それぞれコイル200が巻き付けられた第1の支え110と第2の支え120を有するU型磁気ヨーク100と、
コイル200に電気的に接続され、U型磁気ヨーク100の二つの支えの端面111、121で交番磁極を発生するように交流パルスを発生する制御回路300と、
U型磁気ヨーク100の端面111、121から外側へ延長し、且つ支点を基準として、U型磁気ヨーク100に近い一端である内アーム420と、U型磁気ヨーク100から離れる一端である外アーム430とを含み、支点回りに揺動可能な揺動アーム400と、
内アーム420のU型磁気ヨーク100に近い一端に装着される第2の磁気ヨーク500(U型磁気ヨーク100と区別するために第2の磁気ヨーク500と称す)と、
第2の磁気ヨーク500上に固定して装着される(例えば、接着剤で固定する)四つの永久磁石と、を含む。四つの永久磁石は、支点を円心とする同一の円周上に順に分布され、且つ第1の永久磁石610、第2の永久磁石620、第3の永久磁石630、第4の永久磁石640の順に配列される。第1の永久磁石610と第4の永久磁石640の径方向の端面611、641は極性が同一で、第2の永久磁石620と第3の永久磁石630の径方向の端面621、631は極性が同一であって、また第1の永久磁石610の径方向の端面611と第2の永久磁石620径方向の端面621は極性が相反し、且つ第1の支え110の端面111に対応して設置され、第3の永久磁石630の径方向の端面631と第4の永久磁石640の径方向の端面641は極性が相反し、且つ第2の支え120の端面121に対応して設置され、四つの永久磁石の端面と対応する支えの端面がエアギャップを有する。
【0019】
ここで、四つの永久磁石が支点を円心とする同一の円周上に順に分布されるとは、該四つの永久磁石から支点までの半径が大体等しく、即ち、揺動中心線に沿って径方向に分布されることを指す。
【0020】
該U型磁気ヨーク100と、揺動アーム400と、第2の磁気ヨーク500と、永久磁石とはケース700内に装着され、ここで揺動アーム400の支点は揺動軸410であって、該揺動軸410はケース700上に固定して装着され、揺動アーム400が該揺動軸410上にカバーされる。ここで言うケース700は、該モータ専用のケースであることができれば、該モータを用いるグラインダーのケースであることもできる。
【0021】
コイル200に電源を導入した場合、四つの永久磁石はいずれも同一の回転方向のトルクを発生する。電源を導入した後、第1及び第3の永久磁石610、630がU型磁気ヨーク100に対して同サイズの磁気引力を発生すると、第2及び第4の永久磁石620、640はU型磁気ヨーク100に対して同サイズの磁気斥力を発生する。反対方向に電源を導入し、第1及び第3の永久磁石610、630がU型磁気ヨーク100に対して同サイズの磁気斥力を発生すると、第2及び第4の永久磁石620、640がU型磁気ヨーク100に対して同サイズの磁気引力を発生する。U型磁気ヨークの各支えが二つの永久磁石に対応し、このような永久磁石冗長の設計は既存技術と異なる磁気回路の設計であって、これにより、当該揺動モータが同パワーの既存のモータよりトルクが大きく、磁束が大きく、磁束が大きいので対応して駆動パワーが減少される。
【0022】
該四つの永久磁石が同時にU型磁気ヨーク100による同一の揺動方向に沿う作用力を受けて、揺動アーム400が外力を要らずに往復揺動の全体フローを実現するように保証することができる。
【0023】
具体的に、図3、4、5を参照すると、第1の永久磁石610と第4の永久磁石640の端面がN極で、第2の永久磁石620と第3の永久磁石630の端面がS極であるとする。コイル200に電源を導入すると、この時、第1の支え110の端面はN極で、第2の支え120の端面がS極であると、第1の支え110のN極が第2の永久磁石620のS極に引力を発生し、第1の永久磁石610のN極に斥力を発生する。同様に、第2の支え120のS極は第4の永久磁石640のN極に引力を発生し、第3の永久磁石630のS極に斥力を発生して、揺動アーム400が図3に示す位置から図4に示す位置まで揺動して、一回目の揺動を形成するが、周波数が高いと、揺動アームが規定された位置まで揺動する必要がない。
【0024】
コイル200内の電流方向が変更されると、図5に示すように、この時、第1の支え110の端面がS極で、第2の支え120の端面がN極であると、第1の支え110のS極は第2の永久磁石620のS極に斥力を発生し、第1の永久磁石610のN極に引力を発生する。同様に、第2の支え120のN極は第4の永久磁石640のN極に斥力を発生し、第3の永久磁石630のS極に引力を発生して、揺動アーム400が図4に示す位置から図5に示す位置まで揺動して、二回目の揺動を形成するが、周波数が高いと、揺動アームが規定の位置まで揺動する必要がない。
【0025】
上述のように、コイル200が制御回路300に接続され、制御回路300がパルス幅を調整可能な交流パルスを発生して、U型磁気ヨーク100の端面で交番磁極を発生し、永久磁石に引力トルクと斥力トルク、または斥力トルクと引力トルクを発生させて、揺動アーム400を駆動して揺動させて、揺動アーム400によって対応する揺動させようとする機械ユニットを駆動させる。
【0026】
さらに、図3に示すように、第1の永久磁石610と第2の永久磁石620との間の隙間を第1の支え110の端面111の幅未満にし、第3の永久磁石630と第4の永久磁石640との間の隙間を第2の支え120の端面121の幅未満にすることで、U型磁気ヨーク100の支えが各永久磁石に対して充分な作用力を有するように保証する。
【0027】
従って、各永久磁石の幅がU型磁気ヨーク100の支えの端面の幅と同じであるかまたは異なることができ、例えば、各永久磁石の幅がU型磁気ヨーク100の支えの端面の幅未満である。ここで言う幅とは図3で矢印で示す方向の幅である。
【0028】
エアギャップを減少するため、図3に示すように、第1の支え110と第2の支え120の端面111、121が、永久磁石が揺動する際の円周に合致する弧面を有することができ、即ち、第1の支え110と第2の支え120の端面111、121からなる弧面と永久磁石が揺動する際に形成する円周の一部の弧面とがエアギャップだけの間隔を有する。
【0029】
ここで、図6を参照すると、四つの永久磁石の径方向の端面は図6に示すように配列され、大体矩形をなす。そして、永久磁石の径方向の端面は他の形状に形成されることもでき、図7に示すように、第1の永久磁石610aと第2の永久磁石620aの径方向の端面を隣接する一辺が傾斜し且つ互いに平行するように設置し、第3の永久磁石630aと第4の永久磁石640aの径方向の端面を隣接する一辺が傾斜し且つ互いに平行するように設置することができ、即ち、第2の永久磁石620aと第4の永久磁石640aとが略同方向に設置された直角台形で、第1の永久磁石610aと第3の永久磁石630aとが同じ形状の直角台形であるが、その方向が第2の永久磁石620aと第4の永久磁石640aに相反するように設置することができる。または、図8に示すように、四つの永久磁石の径方向の端面をいずれも傾斜し且つ互いに平行する略平行四辺形に設置することもできる。
【0030】
以上に示す永久磁石の配列図において、永久磁石が交互に分布されて、出力トルク曲線を穏やかになるように改善する。
【0031】
さらに、本実施例において、磨きヘッドを揺動アームと一体構造に形成することができ、または磨きヘッドを揺動アームに固定して接続することができ、且つ本電動グラインダーの磨きヘッドは外壁に少なくとも一つの研削面を有し、該研削面は粗い表面を有し、該研削面として常用の研削材料を用いることができ、研削対象(例えば、爪または硬い肌)に応じて異なる研削面材料を選択することができる。
【0032】
例えば、図1、2を参照すると、該磨きヘッドが揺動アーム400と一体構造に形成され、揺動アーム400全体が一つの磨きヘッドに相当し、研削面を直接に揺動アーム400上に形成することができる。
【0033】
なお、他の実施例において、磨きヘッドと揺動アーム400を常用の固定方式で固定することもでき、例えば、磨きヘッドを嵌め込み方式または係合方式で揺動アーム400上に固定することができる。
【0034】
具体的に、図2図9に示すように、磨きヘッドの外壁に少なくとも一つの凹み450が形成され、該凹み450の底壁は粗い表面を有する研削面461であって、研削面461は弧形であることができる。振動する時に爪を磨き、揺動幅が小さいので、皮膚に傷付けることがない。凹み450の側壁及び/または辺周辺は滑らかな表面を有する滑面470で、爪を凹み450内に入れると、振動しながら爪を磨き、一方、突出した滑面470は爪下の皮膚を押し付けて、磨きすぎて傷付けることを防止するので、子供や目の悪い人でも自分で爪を磨くことができるようになる。
【0035】
そして、図9に示すように、磨きヘッドの外壁の凹み450を除く他の端面はメッシュ数が大きく爪の表面を磨くための研削面462であることができる。
【0036】
さらに、図10を参照すると、凹み450を一つ形成することもでき、凹み450の一側にメッシュ数が大きい研削面462を設置して爪を磨くことができる。
【0037】
さらに、図11を参照すると、磨きヘッドの端面を、両側が滑面470で、中央が研削面462であるように設計して硬い肌を磨くこともできる。
【0038】
さらに、磨かれた屑が取手部分に移動しないように、柔らかな材料の保護カバーを設置することもできる。保護カバーは図12中の921で示す構造を有することができ、そして他の形状の保護カバーを設置することもできる。
【0039】
そして、硬い肌を磨く研削面は、揺動中心を円心とする弧面であることができ、磨きヘッドの弧状研削面と揺動中心とをオフセットさせて、研削面を小さく振動させることもできる。これにより、硬い肌を磨くとともに、摩擦作用も実現できる。
【0040】
揺動アーム400の外アーム430は出力アームで、外力アームが内力アーム未満であって、内力アームの距離は永久磁石の径方向の端面から揺動軸410中心までの距離で、外力アームの距離は揺動軸410の中心から外アーム430の中心までの距離である。ここで、揺動幅に対する需要に応じて、内アーム420と外アーム430の長さの比例を設定することができる。
【0041】
揺動する場合、実は、四つの永久磁石はいずれも同方向の揺動作用力を受け、出力トルク=出力力×外力アーム=(F1+F2+F3+F4)×内力アームで、ここで、Fl、F2、F3、F4はU型磁気ヨーク100が四つの永久磁石に対してそれぞれ作用する作用力である。
【0042】
図1を参照すると、本揺動モータは電源オフ状態で、第1及び第2の永久磁石610、620と第1の支え110とがエアギャップを介して閉磁路を形成し、第3及び第4の永久磁石630、640と第2の支え120とがエアギャップを介して閉磁路を形成することで、漏れを回避できる。また、永久磁石と第2の磁気ヨーク500が揺動アーム400上に装着されることで、揺動アーム400の他の部分が磁界に影響を与えることがない。
【0043】
そして、図1を参照すると、充電電池310と充電ブロック320をさらに含むことができ、前記充電電池310は電力を供給し、充電ブロック320は制御回路に接続されて、充電電池310への充電を行う。
【0044】
制御回路は状態指示ブロック330とスイッチをさらに含むことができ、状態指示ブロック330はモータの動作状態を指示し、スイッチは制御回路に信号をトリガーしてモータの開閉を制御する。
【0045】
さらに、制御回路300はコイルへの通電パルスをカウントすることで、機械の揺動回数を決定して、機械ユニットの運転状況に対応する指示を行う信号を出力することができる。
【0046】
該揺動モータの揺動アームは支点回りに揺動し、支点と揺動アームとの協同構造の寿命が当該モータの寿命であって、例えば、揺動アームが軸受けによって揺動軸上に設置された場合、該軸受けの寿命がモータの寿命であるので、該モータの寿命は既存のブラシ付きDCモータより遥かに長い。または、揺動アームが直接に揺動軸にカバーされることもでき、この時、該カバー構造の寿命がモータの寿命である。
【0047】
該揺動モータは消費電力が小さく、トルクが大きく、寿命が長く、電流が安定的で、充電電池で給電することができ、携帯型の設計に適合する。該揺動モータを用いた該電動グラインダーはさらに、磨きヘッドが小さい幅で高頻度で揺動するので、皮膚に接触しても硬い肌を磨くだけでその下の柔らかい皮膚に傷付けることがなく、柔らかい皮膚が磨きヘッドと一緒に揺動して摩擦作用も有する。磨きヘッドに凹みを設計して、爪を凹み内に入れることで、振動する時に爪を磨き、突出した滑面は爪下の皮膚を押し付けて、磨きすぎて傷付けることを防止するので、子供や目の悪い人でも自分で爪を磨くことができるようになる。
【0048】
実施例2
本実施例2において他の揺動モータを提供する。
【0049】
図13を参照すると、該揺動モータは実施例1に示す構造から改善されたもので、一定の揺動周波数で共振する共振弾性体である。
【0050】
具体的に、該共振弾性体は一端が揺動アームの支点に固定され、他端が外アームまたは内アーム上に接続される。
【0051】
さらに、図13に示す共振弾性体はリニアスプリングワイヤであって、そして、他の形状の弾性体を用いることもでき、図14に示すように、共振弾性体の中間部分が湾曲される。
【0052】
実施例3
本実施例3において他の電動グラインダーを提供する。
【0053】
図15、16、17を参照すると、該電動グラインダーは、実施例1に示す構造から改善されたもので、元の図9または図10に示す磨きヘッド以外に、二つまたは複数の係合孔が追加され、一つの第2の磨きヘッド930を接続することができる。該第2の磨きヘッド930は1区間の弧状の研削面463を有することができ、その研削面463は図11に示す断面を有し、硬い肌を磨き、二つまたは複数の係合孔によって図9または図10に示す磨きヘッド上に固定される。
【0054】
同様に、図17を参照すると、第2の磨きヘッド930にも柔らかい材料の保護カバー922を設置することができ、磨かれた屑が取手部分に移動しないように、第2の磨きヘッド930の周辺を遮断する。
【0055】
そして、該第2の磨きヘッド930が爪を磨く磨きヘッドであって、元の磨きヘッドが硬い肌を磨く磨きヘッドであることもできる。
【0056】
以上、具体的な例で本発明を説明したが、これらは本発明を理解させるためのもので、本発明を限定するためのものではない。当業者は本発明の思想に基づいて、上述した具体的な実施形態を変更させることができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17