(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載のフィルム折り線付け装置により形成されるガゼット部を形成するための折り目は、製袋された製品の側面(製品が収容される包装体の本体部分であって、トップシールのために加圧・加熱される面に連続する面を正面(背面)とした場合の側面)の中央部分に連続して形成されるため、製品を収容した包装体となった後においても内方に折り込まれた状態が残るため、側面に印刷した場合に印刷が読みにくくなったり、包装体としての美観を損なうといった問題があった。
【0007】
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、ガゼット部を形成するとともにトップシールするための折り目を形成しつつ、製品が包装された場合に側面の折り目を目立たせず、側面の印刷物等の視認性や美観が良好なピロー包装体を得るための折り目形成装置、ピロー包装機、包装材、包装方法およびピロー包装体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(1)本発明は、ピロー包装体の包装時に、連続的に搬送される包装フィルムに折り目を形成する折り目形成装置であって、前記包装フィルムは、搬送方向に沿って間欠的に配置され、横断方向に伸びるシール部形成予定領域と、
搬送方向において前記シール部形成予定領域に隣接して配置される折り込み部形成予定領域と、を有し、前記シール部形成予定領域は、前記包装フィルムを筒状にした後に両端開口を熱シールしてシール部を形成するための領域であり、前記折り込み部形成予定領域は、熱シールに伴い前記シール部近傍の前記包装フィルムの一部を搬送方向に沿って内方に折り込んだ折り込み部
が形成
される領域であ
り、前記折り込み部の形成に先立つ癖付けとしての折り目
を、被包装物が収容される本体部を形成するための他の折り目とは別途独立して、前記シール部形成予定領域
の全体に亘るとともに該シール部形成予定領域から連続して前記折り込み部形成予定領域
の一部まで達するように搬送方向において間欠的に形成する、ことを特徴とする折り目形成装置である。
【0009】
このような構成によれば、包装フィルムの位置ずれ等を起こすことなく正確な位置で折り込まれた、美観の良好なピロー包装体を形成することができる。また、折り目が外観から視認されないため、包装体の美観を良好にすることができる。また、包装体の側面に印刷が施されるなどした場合であってもその印刷等が視認不良となることを防止できる。
【0010】
(2)本発明はまた、
前記包装フィルムは、搬送方向に沿って間欠的に配置されて横断方向に伸びる本体部形成予定領域を有し、前記本体部形成予定領域は、前記折り込み部形成予定領域に隣接して前記本体部を形成するための領域である、ことを特徴とする上記(1)に記載の折り目形成装置である。
【0012】
(3)本発明はまた、前記包装フィルムの前記本体部形成予定領域のうち、前記折り込み部に連続する前記本体部の側面となる予定の領域には前記折り目を形成しない、ことを特徴と
する上記(2)に記載の折り目形成装置である。
【0013】
(4)本発明はまた、周面の一部に互いに嵌まり合う溝と凸部とが設けられた一対のローラと、前記包装フィルムの横断方向に並行な方向に延在し、前記一対のローラをそれぞれ回転させる回転軸と、を有し、所定のタイミングで前記一対のローラによって前記包装フィルムを挟んで前記折り目を形成する、ことを特徴とする上記(1)乃至(3)のいずれか一項に記載の折り目形成装置である。
【0014】
(5)本発明はまた、前記包装フィルムの横断方向における前記折り目の形成位置を変更可能である、ことを特徴とする上記(1)乃至(4)のいずれか一項に記載の折り目形成装置である。
【0015】
このような構成によれば、物品および包装体の形状が変化した場合であっても、包装フィルムの位置ずれ等を起こすことなく正確な位置で折り込まれた、美観の良好なピロー包装体を形成することができる。また、折り目が外観から視認されないため、包装体の美観を良好にすることができる。また、包装体の側面に印刷が施されるなどした場合であってもその印刷等が視認不良となることを防止できる。
【0016】
(6)本発明はまた、上記(1)乃至(5)のいずれか一項に記載の折り目形成装置と、連続して供給される帯状の包装フィルムを筒状に製袋する製袋器と、筒状に製袋された前記包装フィルムの重合端にシールを施すセンターシール装置と、前記センターシール装置の下流側に配置され、筒状の前記包装フィルムの両端開口を該包装フィルムの幅方向にシールおよびカットするトップシール装置と、を備えることを特徴とするピロー包装機である。
【0017】
このような構成によれば、包装フィルムの位置ずれ等を起こすことなく正確な位置で折り込まれた、美観の良好なピロー包装体を形成することができる。また、折り目が外観から視認されないため、包装体の美観を良好にすることができる。また、包装体の側面に印刷が施されるなどした場合であってもその印刷等が視認不良となることを防止できる。
【0018】
(7)本発明はまた、ピロー包装体の包装に用いられる包装材であって、前記包装材は、搬送方向に沿って間欠的に配置され、横断方向に伸びるシール部形成予定領域と、
搬送方向において前記シール部形成予定領域に隣接して配置される折り込み部形成予定領域と、を有し、前記シール部形成予定領域は、前記包装材を筒状にした後に両端開口を熱シールしてシール部を形成するための領域であり、前記折り込み部形成予定領域は、熱シールに伴い前記シール部近傍の前記包装材の一部を搬送方向に沿って内方に折り込んだ折り込み部
が形成
される領域であり、
前記折り込み部の形成に先立つ癖付けとしての折り目
が、被包装物が収容される本体部を形成するための他の折り目とは別途独立して、前記シール部形成予定領域
の全体に亘るとともに該シール部形成予定領域から連続して前記折り込み部形成予定領域
の一部まで達するように搬送方向において間欠的に形成された、ことを特徴とする包装材である。
【0019】
このような構成によれば、包装フィルムの位置ずれ等を起こすことなく正確な位置で折り込まれた、美観の良好なピロー包装体を形成することができる。また、折り目が外観から視認されないため、包装体の美観を良好にすることができる。また、包装体の側面に印刷が施されるなどした場合であってもその印刷等が視認不良となることを防止できる。
【0020】
(8)本発明はまた、前記包装材は、搬送方向に沿って間欠的に配置され
て横断方向に伸びる本体部形成予定領域を有し、
前記本体部形成予定領域は、前記折り込み部形成予定領域に隣接して前記本体部を形成するための領域であり、前記包装材の前記本体部形成予定領域のうち、前記折り込み部に連続する前記本体部の側面となる予定の領域には前記折り目が形成されていない、ことを特徴とする上記(7)に記載の包装材である。
【0021】
(9)本発明はまた、前記折り目が長尺方向に沿って間欠的に形成され、ロール状に巻き取られてなる、ことを特徴とする上記(7)または(8)に記載の包装材である。
【0022】
(10)本発明はまた、上記(7)乃至(9)のいずれか一項に記載の包装材を用いてピロー包装する、ことを特徴とする包装方法である。
【0023】
このような構成によれば、包装フィルムの位置ずれ等を起こすことなく正確な位置で折り込まれた、美観の良好なピロー包装体を形成することができる。また、折り目が外観から視認されないため、包装体の美観を良好にすることができる。また、包装体の側面に印刷が施されるなどした場合であってもその印刷等が視認不良となることを防止できる。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、ガゼット部を形成するとともにトップシールするための折り目を形成しつつ、製品が包装された場合に側面の折り目を目立たせず、側面の印刷物等の視認性や美観が良好なピロー包装体を得るための折り目形成装置、ピロー包装機、包装材、包装方法およびピロー包装体を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係るピロー包装機1の構成について説明する。
図1は、ピロー包装機1の概略図であり、
図2はピロー包装体を示す図である。なお、本図及び以降の各図において、一部の構成を適宜省略して、図面を簡略化する。そして、本図及び以降の各図において、部材の大きさ、形状、厚みなどを適宜誇張して表現する。
【0029】
図1に示されるピロー包装機1は、食品や日用品などの物品XA1を包装フィルムYA1で順次包装するラインで使用される。このピロー包装機1は、物品供給装置2と、フィルム供給装置3と、包装機本体4と、制御ユニット(図示省略)と、などを備えている。
【0030】
これらピロー包装機1の各部は、制御ユニットによって統括的に制御される。制御ユニットは、CPU、RAM、及びROMなどから構成され、各種制御を実行する。CPUは、いわゆる中央演算処理装置であり、各種プログラムが実行されて各種機能を実現する。RAMは、CPUの作業領域として使用される。ROMは、CPUで実行される基本OSやプログラムを記憶する。
【0031】
物品供給装置2は、物品XA1を等間隔で搬送すると共に、当該物品XA1を下流の包装機本体4に順次搬送する。この物品供給装置2は、例えば、フィンガーコンベアから構成される。具体的に、物品供給装置2は、スリットを有する搬送面(符号省略)と、この搬送面上の物品XA1を側方からガイドするサイドガイド(図示省略)と、駆動用のスプロケット5と、従動用のスプロケット(図示省略)と、これらスプロケットに架け渡されて走行する環状のチェーン6と、このチェーン6に等間隔のピッチで取り付けられた複数のフィンガー7と、動力源となるサーボモーター(図示省略)などを備えている。
【0032】
駆動用のスプロケット5は、サーボモーターの駆動によって回転する。従動用のスプロケットは、チェーン6の走行によって、駆動用のスプロケットに連動して回転する。チェーン6は、駆動用のスプロケット5の回転によって循環するように走行する。複数のフィンガー7は、スリットを介して搬送面の下方から上方に突出する。これら複数のフィンガー7は、チェーン6の走行によって、搬送面上を走行する。これにより、複数のフィンガー7は、搬送面上の物品XA1を押送して包装機本体4に送り出す。
【0033】
フィルム供給装置3は、包装フィルムYA1を下流の包装機本体4に連続して供給する。フィルム供給装置3は、原反軸8と、サーボモーター(図示省略)などを備えている。原反軸8は、原反ロールYB1を回転自在に保持する。この原反軸8は、サーボモーターに動力が与えられて回転し、保持している原反ロールYB1を回転させる。これにより、原反ロールYB1から包装フィルムYA1が繰り出される(引き伸ばされる)。 なお、原反ロールYB1から包装フィルムYA1を繰り出す方法として、上述のような原反駆動式の方法を採用する代わりに、フィードローラーを別途設け、当該フィードローラーを動かして包装フィルムYA1を引き出すフィードローラー駆動式の方法を採用してもよい。
【0034】
フィルム供給装置3の下流側には、折り目形成装置100が配置される。折り目形成装置100は、一対のローラ101a、101bと、回転軸102a、102bと、を有し、原反ロールYB1から連続的に搬送される包装フィルムYA1を搬送しつつ所定の区間に折り目を形成し、下流側に設置される製袋器14に包装フィルムYA1を供給する。折り目形成装置100については後に詳述する。
【0035】
ガイドローラー9a、9bは、原反ロールYB1から繰り出される包装フィルムYA1の搬送方向を適宜変換して、包装機本体4側に案内する。
【0036】
包装機本体4は、物品供給装置2から供給される物品XA1を、フィルム供給装置3から供給される包装フィルムYA1で包装する。具体的に、包装機本体4は、製袋器14と、ピンチローラー15と、センターシール装置16と、第一の搬送装置17と、上部抑え装置18と、トップシール装置(エンドシール装置)30と、第二の搬送装置20と、などを備えている。
【0037】
製袋器14は、フィルム供給装置3から供給される包装フィルムYA1を、幅方向の両端縁が互いに重なるように筒状に製袋する。また、製袋器14は、物品供給装置2から供給される物品XA1を、筒状に製袋される包装フィルムYA1に供給する。これにより、物品XA1は、筒状に製袋された包装フィルムYA1に包まれる。すなわち、製袋器14は、包装フィルムYA1を幅方向に曲げて筒状に形成する製袋装置として機能する。
【0038】
ピンチローラー15は、互いに重なる包装フィルムYA1の両端縁(センターシール部CE1(
図2参照)の形成予定領域)を挟み込んで重合させ、当該両端縁に搬送力を付与する。
【0039】
センターシール装置16は、一対のバーシーラー16aと、プレスローラー16bと、を備えている。このセンターシール装置16は、一対のバーシーラー16aで重合させた包装フィルムYA1の両端縁を挟んで加熱する。そして、センターシール装置16は、加熱された包装フィルムYA1の両端縁をプレスローラー16bで圧着してセンターシールし、センターシール部CE1(
図2参照)を形成する。すなわち、センターシール装置16は、製袋器14の下流において、筒状に形成された包装フィルムYA1にセンターシールを施す。なお、一対のローラー、又は複数のローラーでセンターシール部を挟んで加熱する回転式のセンターシール装置でも良い。
【0040】
第一の搬送装置17は、センターシールされた筒状の包装フィルムYA1を、当該包装フィルムYA1に包まれた物品XA1と共に、搬送面(符号省略)に載せてトップシール装置30に向けて搬送する。この第一の搬送装置17は、トップシール装置30のボックスモーションに合わせて、搬送面を搬送方向に伸縮させる。なお、ボックスモーション以外にも、回転式、又は直線往復動式のトップシール装置であってもよい。
【0041】
上部抑え装置18は、第一の搬送装置17の上方に配置されており、第一の搬送装置17に搬送される物品XA1を包装フィルムYA1ごと上方から抑える。これにより、物品XA1は、水平状態を保持しながら搬送される。
【0042】
トップシール装置30は、物品XA1の長さに応じたピッチ毎に、包装フィルムYA1の幅方向(進行方向と交差する方向、包装フィルムYA1を横断する方向)にトップシール(エンドシール、横シール)とカットを行う。これにより、ピロー包装体ZA1が製造される。すなわち、トップシール装置30は、センターシールされた包装フィルムYA1に対し、所定の間隔で幅方向にシールとカットを施す。
【0043】
トップシール装置30は、上下一対のトップシーラー30a,30bとガゼット爪71を有し、いわゆるボックスモーションタイプのもので、筒状の包装フィルムYA1を挟んで上下に配置された一対のトップシーラ30a,30bが、互いのシール面を対向させた状態を維持しながら所定の軌跡で移動し、物品の長さに応じたピッチ毎に、フィルムの幅方向にトップシールとカットを行う。トップシール装置30によってシール・カットするフィルム部位(トップシール部TO1)は、前後の物品XA1の間の所定位置である。ガゼット爪71は、トップシール装置30のトップシーラ30a,30bの動きに同期させて、内方に向けて往復駆動させるようにしている。
【0044】
また、トップシール装置30は、筒状の包装フィルムYA1にトップシールを施す前(或いはそれと同時)に、筒状の包装フィルムYA1のトップシールされる部位近傍の、進行方向における両側方の所定の折り込み位置を、ガゼット爪71にて内方に押し込んで折り込み、折り込み部85を形成する。本実施形態では、包装フィルムYA1の当該折り込み位置の少なくとも一部に折り目Lが設けられており、位置ずれ等を起こすことなく、正確な位置で折り込んで折り込み部85を形成することができる。折り目Lについては後に詳述する。
【0045】
図2を参照して、本実施形態のピロー包装体ZA1について説明する。ピロー包装体ZA1は、センターシール部CE1と、トップシール部TO1と、折り込み部(ガゼット部)85と、本体部80とを有する。
【0046】
センターシール部CE1は、帯状の包装フィルムYA1の第一の方向(搬送方向と同じ方向)に沿う両側端縁を、包装フィルムYA1が筒状となるように重合し熱シールして設けられる。
【0047】
トップシール部TO1は、筒状の包装フィルムYA1の第二の方向(搬送方向に交差(直交)する方向)に沿う両端開口をそれぞれ熱シールして設けられる。
【0048】
本体部80は、物品XA1を収容するために確保され、この例では略直方体(略立方体)の形状を呈している。なお、本体部80は、ここでは四隅に折り目が形成されて略直方体(略立方体)の形状を呈する場合を例示しているが、本体部80の四隅に折り目が形成されない形状(例えば、略円筒形状等)であってもよい。
【0049】
この例では、本体部80は、正面81fおよび背面81bと、その間にある側面82を有する。以下、正面81fおよび背面81bは、トップシールを施すために加圧・加熱される面(シール面に接触する面)に連続する面であり、センターシール部CEが形成された面を背面81b、背面81bの対向面を正面81f、背面81bと正面81fとの間の側方の面を側面82として説明する。
【0050】
折り込み部85は、トップシール部TO1近傍の包装YA1フィルムの一部を第一の方向(センターシール部CE1の延在方向)に沿って内方に折り込んで形成される。より詳細には、折り込み部85は、トップシール部TO1近傍の、本体部80の側面82と第一の方向に沿って連続する面(トップシール部TO1と側面82の間の面)が、厚み(正面81fと背面81b間の厚み)方向の中央位置で第一の方向(センターシール部CE1の延在方向)に沿って内方に折り込まれて形成される。
【0051】
そして本実施形態では、折り込み部85の少なくとも一部には第一の方向に沿う折り目Lが設けられる。折り目Lは、トップシール部TO1側の折り込み部85の端部およびトップシール部TO1にのみ設けられ、第一の方向に沿って折り込み部85に連続する本体部80の側面82には折り目Lが設けられていない。
【0052】
折り込み部85を形成する際、この折り目Lを、ガゼット爪71で押し込んで折り込むことで、正確な位置に折り込みを形成することができる。
【0053】
そして、同図(b)に示すように、ピロー包装体ZA1となった場合、トップシール部形成予定領域110の折り目Lは、トップシール部TO1の形成によって、トップシール部TO1内に完全に折り込まれる。また、同図(b)では説明の便宜上、折り目L(が形成されている区間)として実線で示しているが、折り込み部85は、包装フィルムYA1が折り込まれた状態(破線で示す)になっているため、折り込み部形成予定領域111の一部に形成された折り目Lは、その外観からはほとんど視認することができないか、あるいは一部のみが視認される状態となる。
【0054】
一方、本体部80の側面82に折り目Lが形成されないため、同図(b)に示すように、側面82に印刷Pが施されるなどした場合であってもその印刷P等が視認不良となることを防止できる。また、本体部80の側面82に折り目Lが形成されないため、ピロー包装体ZA1の美観を良好にすることができる。
【0055】
次に、
図3を参照して、上述の折り目Lを形成する折り目形成装置100について説明する。同図(a)は本実施形態の折り目形成装置100の概略を示す斜視図であり、同図(b)は、折り目形成装置100を搬送方向から見た正面図であり、同図(c)は、折り目Lの形成領域を説明するための本実施形態の包装フィルムYA1の上面図である。
【0056】
同図(a)、(b)に示す本実施形態の折り目形成装置100は、原反ロールYB1と製袋器14の間に配置され、原反ロールYB1から連続的に搬送される包装フィルムYA1を搬送しつつ折り目Lを形成し、下流側に設置される製袋器14に包装フィルムYA1を供給する(
図1参照)。
【0057】
折り目形成装置100は、例えば、一対のローラ101a、101bと、回転軸102a、102bと、を少なくとも有する。一方のローラ101aは、周面の一部に凸部103が設けられ、他方のローラ101bは周面の一部に凸部103に嵌まり合う溝104が設けられる。回転軸102aは、包装フィルムYA1の横断方向(搬送方向に交差(直交)する方向)に延在してローラ101aを回転自在に保持する。また、回転軸102bは、包装フィルムYA1の横断方向(搬送方向に交差(直交)する方向)に延在してローラ101bを回転自在に保持する。一対のローラ101a、101bは所定のタイミングで包装フィルムYA1を挟み、包装フィルムYA1の所定の領域に、搬送方向に沿って間欠的に折り目Lを形成する。
【0058】
同図(a)に示すように、折り目形成装置100に搬送される包装フィルムYA1は、帯状のフィルムであるが、下流側で製袋器14に導かれることによって筒状に製袋され、例えば、正面81f、背面81bと両側面82を有する立体形状(略直方体形状)の包装体となる(
図2参照)。
【0059】
つまり、帯状の包装フィルムYA1は、同図(c)に示すように、後に筒状に製袋された場合にピロー包装体ZA1のセンターシール部CE1、トップシール部TO1、本体部(正面81f、背面81b、2つの側面82)、折り込み部85となる予定の領域を有している。
【0060】
詳細には、包装フィルムYA1は、搬送方向に交差(直交)する横断方向(幅方向)に伸びるトップシール部形成予定領域110と、本体部形成予定領域112とを有する。トップシール部形成予定領域110は、包装フィルムYA1を筒状にした後に両端開口を熱シールしてトップシール部TO1を形成するための領域であり、本体部形成予定領域112は、被包装物が収容される本体部80を形成するための領域である。これらのトップシール部形成予定領域110および本体部形成予定領域112は、それぞれ搬送方向に沿って間欠的に、繰り返して配置される。本体部形成予定領域112は、被包装物が収容される本体部80を形成するための領域であり、包装フィルムYA1の長手方向に沿う端部側から横断方向に沿って、背面81bの一部となる背面形成予定領域112c、一方側の側面82となる側面形成予定領域112b、正面となる正面形成予定領域112a、他方側の側面82となる側面形成予定領域112b、背面81bの一部となる背面形成予定領域112cが並んでいる。また、包装フィルムYA1の長手方向に沿う両端部は、センターシール部CE1となる予定のセンターシール部形成予定領域113が配置される。
【0061】
折り込み部形成予定領域111は、トップシール部TO1の熱シールに伴い、トップシール部TO1近傍の包装フィルムYA1の一部を搬送方向に沿って内方に折り込んだ折り込み部85を形成するための領域であり、トップシール部形成予定領域110に隣接して搬送方向および横断方向に沿って間欠的に配置される。折り込み部形成予定領域111は、搬送方向(第一の方向)に沿って設けられる、側面形成予定領域112bとトップシール部形成予定領域110の間の領域である。
【0062】
本実施形態の折り目形成装置100は、折り込み部形成予定領域111に隣り合うトップシール部形成予定領域110の少なくとも一部に、搬送方向に沿う折り目Lを形成するが、本体部形成予定領域112のうち、側面形成予定領域112b(折り込み部85に連続する本体部81の側面82となる予定の領域)には当該折り目Lを形成しない。つまり、折り目形成装置100は、包装フィルムYA1の側面形成予定領域112bに連続するトップシール部形成予定領域110の少なくとも一部に、搬送方向に沿って間欠的に折り目Lを形成する。
【0063】
本実施例では、同図(b)に示すように、折り目Lは、側面形成予定領域112bに連続するトップシール部形成予定領域110の搬送方向の全体に渡り、当該トップシール部形成予定領域110に隣接する折り込み部形成予定領域111の一部まで達するように形成される。折り目Lは、当該折り目Lが谷となって折り込まれるように(谷折りとなるように)折り目形成装置100によって癖付けされる(同図(b)参照)。
【0064】
また本実施例では、図示は省略するが他の折り目形成装置を備えている。当該他の折り目形成装置は、同図(c)の一点鎖線で示すように、背面81b、側面82、正面81fを区画するための、搬送方向に沿った連続した折り目LLを形成する。折り目LLは、当該折り目LLが山となって折り畳まれるように(山折りとなるように)他の折り目形成装置によって癖付けされる。
【0065】
次に、折り目形成装置100の動作について、具体的に説明する。折り目形成装置100は、原反ロールYB1から製袋器14までの帯状の包装フィルムYA1の引き出し経路上に設けられる。折り目形成装置100は、同図(a)に示すように、包装フィルムYA1を挟んで配置される一対のローラ101a、101bを備え、一方のローラ101aには、駆動機構105により回転力が与えられるようになっている。
【0066】
駆動機構105は、駆動モータ自体であっても良いし、別途設けた駆動モータからの動力を伝達するための機構でも良い。いずれの場合も、ローラ101aは間欠的に回転駆動できるようになっており、所定のタイミングで1回転し、他方のローラ101bとの間で包装フィルムYA1を挟み込んで所定区間に間欠的に折り目を形成する。また、ローラ101aの停止中は、一対のローラ101a、101b間には所定の空間が形成され、スムーズに包装フィルムYA1が移動できるようになる。
【0067】
ローラ101aの動作タイミングは、製袋器14に包装フィルムYA1が導かれた際に、側面形成予定領域112bに連続するトップシール部形成予定領域110の搬送方向の全体に渡り、当該トップシール部形成予定領域に隣接する折り込み部形成予定領域111の一部まで達して谷折りの折り目Lが形成されるように、制御される。
【0068】
係る制御は、例えば、ローラ101aから製袋器14までの距離は既知であり、包装フィルムYA1の移動速度がわかると、折り目形成装置100で形成した折り目L(の例えば中心位置)が製袋器14に到達するまでの経過時間がわかる。そこで、物品供給装置2(
図1参照)からの物品XA1の供給されるタイミングから逆算することにより、折り目形成装置100で包装フィルムYA1の所定区間に折り目Lを形成するタイミングを求め、実行することにより行える。また、制御の基準は、上記のように物品XA1の供給タイミングを基準にするものに限ることはなく、折り目Lの形成を基準に、先行する折り目Lが形成されているフィルム部位が製袋器14に至るのに併せて物品供給装置2から物品XA1を製袋器14に供給するようにすることもできる。
【0069】
なお、連続した折り目LLを形成する他の折り目形成装置の構成は、癖付けの向き(谷折り、山折り)が異なる以外は、折り目形成装置100と同様である。
【0070】
次に
図1および
図4を参照して、本実施形態のピロー包装体の包装方法について説明する。
図4は、折り込み部85を形成するトップシール装置30部分を抽出して示す外観斜視図である。
【0071】
図1に示すように、フィルム供給装置3は、包装フィルムYA1を下流の包装機本体4に連続して供給する。フィルム供給装置3の下流側(フィルム供給装置3と包装機本体4の間)に配置された折り目形成装置100は、原反ロールYB1から連続的に搬送される包装フィルムYA1を搬送しつつ折り目Lを形成し、下流側に設置される製袋器14に包装フィルムYA1を供給する。折り目Lは、側面形成予定領域112bに連続するトップシール部形成予定領域110の搬送方向の全体に渡るとともに、当該トップシール部形成予定領域に隣接する折り込み部形成予定領域111の一部まで達する区間(
図3(c)参照)に、例えば谷折りとなるように形成される。また図示は省略するが、折り目形成装置100の上流側または下流側に配置された他の折り目形成装置は、包装フィルムYA1の搬送方向に沿って、背面81b、側面82、正面81fを区画するための、連続した折り目LLを、例えば山折りとなるように形成する。
【0072】
一方、物品供給装置2から供給される物品XA1は、フィンガー7の移動に伴って搬送路上を前進移動する。
【0073】
製袋器14は、帯状の包装フィルムYA1を通過させながら、その両側端縁部(センターシール部形成予定領域113)同士を接触(重合)させるとともに、筒状となった包装フィルムYA1に製袋する。物品XA1は、製袋器14内に挿入されて下流に搬送される。
【0074】
センターシール装置16は、一対のバーシーラー16aでセンターシール部形成領域113を挟んで加熱し、加熱されたセンターシール部形成領域113をプレスローラー16bで圧着してセンターシールする。
【0075】
トップシール装置30は、筒状の包装フィルムYA1を物品XA1の長さに応じたピッチ毎に、進行方向における両側面82に連続する折り込み部85をガゼット爪71にて内方に押し込んで所定の折り込み位置で折り込む(折り畳む)とともに、折り込んだ部分の略中心位置をトップシーラー30a,30bで上下から挟み、フィルムの幅方向にトップシールした後カットする。
【0076】
詳細には、
図4の二点鎖線で示すように、両トップシーラ30a,30bは、基準位置から互いに接近移動して筒状の包装フィルムYA1を上下から挟み込むことで、そのシール面に接触したフィルム部位を所定の圧力で加圧すると共に加熱する。そして、両トップシーラ30a,30bは、上記のように互いに接近して筒状の包装フィルムYA1を挟持した状態を維持したまま互いに筒状の包装フィルムYA1の移動方向に沿って前進移動する。このときの移動速度は、筒状の包装フィルムYA1の移動速度と等しくしている。一対のトップシーラ30a,30bによって筒状の包装フィルムYA1を挟持したまま所定距離だけ移動すると、両トップシーラ30a,30bは互いに離反移動すると共に、筒状の包装フィルムYA1の移動方向と逆方向に移動して基準位置に至る。
【0077】
これら上下のトップシーラ30a,30bは、それぞれこれらの上下に配置された不図示のシーラ取付台に取り付けられ、上下のシーラ取付台と一体になって移動する。そして、上下のシーラ取付台の両側面は、公知のカム機構(不図示)に連結し、当該カム機構の駆動モータ(不図示)の回転力を受けて上下のトップシーラ30a,30bが公転移動する。また、このようにカム機構を用いるのではなく、トップシーラ30a,30bを上下移動させるための駆動モータと、前後進移動させるための駆動モータというように複数の駆動モータを設け、それら各駆動モータを適宜のタイミングで動作させることでトップシーラ30a,30bを公転移動させることもできる。
【0078】
また、トップシール装置30は、筒状の包装フィルムYA1にトップシールを施す前(或いはそれと同時)に、筒状の包装フィルムYA1のトップシールされる部位近傍の、折り込み部形成予定領域111の所定の折り込み位置を、ガゼット爪71にて内方に押し込んで折り込み、折り込み部85を形成する。
【0079】
ガゼット爪71は、例えば、リンク機構等の駆動力伝達手段によってトップシール装置30のトップシーラ30a,30bの動きに同期させて、
図4の矢印で示すように内方に向けて往復駆動させるようにしており、その駆動力はトップシーラ30a,30bを回転駆動させているカム機構の回転軸から取り出している。
【0080】
すなわち、図示は省略するが、トップシーラ30a,30bのカム機構にその回転運動を往復揺動回転運動に変換する揺動レバーを係合させて設ける。そして、係る揺動レバーの出力端とガゼット爪71とを適宜なリンク機構で機械的に連繋させて、揺動レバーの往復揺動運動を直線往復運動に変換しつつガゼット爪71に伝達するようにしている。これにより、トップシール装置30を通過することで、筒状の包装フィルムYA1の先頭部分は、後続から分離され、ピロー包装体ZA1が製造される。なお、トップシール装置30は、回転式でもよい。
【0081】
本実施形態では、包装フィルムYA1の折り込み部85の折り込み位置(の少なくとも一部)に折り目Lが設けられている。すなわち、折り目Lは、
図3(c)に示すように、トップシール部形成予定領域110の搬送方向の全体に渡り、当該トップシール部形成予定領域110に隣接する折り込み部形成予定領域111の一部まで達するように形成される。また折り目Lは、当該折り目Lが谷となって内方に折り込まれるように癖付けされている。
【0082】
ガゼット爪71は、その折り目Lまたはその近傍に当接して内方に包装フィルムYA1を押し込む。これにより、トップシール部形成予定領域110および折り込み部形成予定領域111は、折り目Lに沿って正確な位置で折り込まれる。
【0083】
この状態で、トップシーラ30a,30bによって熱シールを施すことにより、トップシール部TO1および折り込み部85において、包装フィルムYA1の位置ずれ等を起こすことなく正確な位置で折り込まれた、美観の良好なピロー包装体を形成することができる。
【0084】
また、本体部80の側面82には折り目Lが形成されないため、側面82に印刷P等が施される場合であってもその印刷P等が視認不良となることを防止できる。また、本体部80の側面82に折り目Lが形成されず、トップシール部TO1ではその内部に完全に折り込まれ、また折り込み部85においても内方に折り込まれた状態となるので、その外観からはほとんど視認することができない状態となる。このため、ピロー包装体ZA1の美観を良好にすることができる(
図2(b)参照)。
【0085】
図5は、折り目Lの形成位置の他の例を示す図であり、同図(a)が包装フィルムYA1の上面図であり、同図(b)がピロー包装体ZA1の側面図である。同図(a)に示すように、折り目Lは、折り込み部形成予定領域111に隣り合うトップシール部形成予定領域110のみ(当該トップシール部形成予定領域110内のみ)に形成するようにしてもよい。
【0086】
このような構成によれば、折り目Lは、トップシール部TO1の形成によって、トップシール部TO1内に完全に折り込まれる。つまりピロー包装体ZA1となった場合に、折り込み部85は包装フィルムYA1が折り込まれた状態(破線で示す)になっているが、折り目Lはその外観からは視認することができない状態となる。つまり、側面82に施された印刷P等が良好となることは
図2の場合と同様であるが、折り目Lが外観から視認されないため、包装体ZA1の美観をより良好にすることができる。
【0087】
なお、上述の実施形態では、折り目Lの形成されていない原反ロールYB1から繰り出される包装フィルムYA1が、折り目形成装置100を通過することによって折り目Lが形成される場合を例示した。しかしこれに限らず、包装フィルムYA1の製造工程において、包装フィルムYA1の長尺方向に沿って間欠的に
図3(c)および
図5(a)に示すような折り目Lを形成し、これをロール状に巻き取った原反ロールYB1を用いてピロー包装するものとしてもよい。すなわち、
図1に示すピロー包装機1の原反ロールYB1は、既に
図3(c)および
図5(a)に示すような折り目Lが間欠的に形成されているものであり、この包装フィルムYA1を供給して包装する。
【0088】
この場合、
図1に示す折り目形成装置100は不要であるが、ここに本体部80を折り畳むための折り目LLを形成する他の折り目形成装置を設けても良い。また原反ロールYB1は、折り目Lに加えて本体部80を折り畳むための折り目LLも既に形成されているものを利用してもよい。
【0089】
なお、折り目Lは、第一の方向に沿って、折り込み部85の全体(トップシール部TO1から側面82までの間)にわたって設けられていてもよい。
【0090】
また、
図3(c)および
図5(a)に示す折り目Lは、トップシール部形成予定領域110(および折り込み部形成予定領域111の一部)の一つの区間では連続した折り目Lとしたが、当該一つの区間で間欠的に、すなわち
図3(c)および
図5(a)に実線で示す一つの折り目Lが複数に分割されるように形成してもよい。
【0091】
また、
図3(c)および
図5(a)に示す他の折り目LLは形成しなくてもよい。
【0092】
また、包装フィルムYA1が無地(印刷がないもの)の場合、包装フィルムYA1に形成した折り目Lに合わせて物品XA1を供給してもよい。この場合、ローラ101aから製袋器14までの包装フィルムYA1の長さ(距離)と包装体ZA1のカットピッチ(袋長)は既知であり、物品供給装置2から供給される製品の位置から逆算する事で折り目形成装置100の包装フィルムYA1の所定区間に折り目Lを形成するタイミングを求め実行することにより行える。
【0093】
また、上述の実施形態では、折り目形成装置100の両ローラ101a、101b間に発生する挟持圧力により包装フィルムYA1に折り目Lを付ける構成としたが、包装フィルムYA1の材質並びに厚さ等により挟持圧力のみでは充分・確実に折り目Lを付けることができない場合には、加熱手段を併用することが望ましい。
【0094】
また、上述の実施形態では、折り目形成装置100の一対のローラ101a、101bは、それぞれ周面の一部に凸部103および溝104が設けられる構成としたが、全周に渡って凸部103を設けた一方のローラ101aを、溝104が設けられた他方のローラ101bに包装フィルムYA1を介して所定のタイミングで当接させて折り目Lを形成してもよい。この場合、一対のローラ101a、101bの当接時間を変更することで、任意の長さの折り目Lを形成できる。
【0095】
また、折り目形成装置100は、間欠搬送される包装フィルムYA1の停止期間において、停止中の包装フィルムYA1に対して、折り目形成部材(例えば、下面に包装フィルムYA1の搬送方向に沿うV字状の折り目形成刃を備えた成形凸型と、それに対応して上面にV字状の折り目形成溝を備えた成形凹型とから成る成形型組や、必要に応じて加熱手段を備える)を往復動させて折り目Lを形成してもよい。この場合、手繰り機構(アキュムレート機構)を設け、当該手繰り機構に蓄積された余裕分の包装フィルムYA1を繰り出すことで、ピロー包装機1のセンターシール装置16、及びトップシール装置30を連続運転するようにしてもよい。
【0096】
また、折り目形成装置100は、折り目形成部材が連続搬送される包装フィルムYA1と同期して折り目Lを形成するボックスモーションタイプのものでもよい。
【0098】
また、折り目形成装置100は、物品XA1の大きさに応じて、折り目Lを形成する包装フィルムYA1の横断方向の位置を調整できる構造にしてもよい。この場合、折り目形成手段は、例えば、実公平7−23361号公報などにより公知になっている装置と同様のものを用いることができる。回転軸の軸方向(包装フィルムYA1の横断方向)に沿って2組のローラ対(101a、101b)が配置される。ガゼットを形成する片面側の中央に谷折りとなるように上記各ローラ対の種類を決定する。また、ローラ101bを2個設けて、折り目Lを形成する同一のフィルム部位を、2回押し付けることにより、確実に折り目Lを形成する構成としてもよい。更にまた、
図3(c)において上下に(包装フィルムYA1の横断方向に並んで)配置される各折り目Lを形成する各ローラ対を個別に移動して、横断方向の位置を調整してもよいし、また、各ローラ対を相対的に同時に移動して調整してもよい。
【0099】
本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、その趣旨及び技術思想を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。すなわち、上記実施形態において、各構成の位置、大きさ、長さ、形状、材質、向きなどは適宜変更できる。
【0100】
例えば、上記の実施形態においてモータでカムを駆動する場合を例示しているが、本発明はこれに限定されず、エアシリンダや油圧シリンダ、電気又は磁気ソレノイド等、様々な動力源を利用できる。勿論、シール体が接近・離反する動作を動力源とすることができ、これにカムやギヤ機構を組み合わせて所望の動作を得ても良い。