(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記嵌合準備状態において、前記第1コネクタと前記第2コネクタとの相対的な位置を前記壁当接状態の位置から前記係止状態の位置の間の何れかの位置に位置させた場合において、前記突部が前記貫通孔に挿入されることを特徴とする請求項4記載のコネクタ搭載基板。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、LEDバックライトのバックシャーシに基板を取付ける場合、バックシャーシに形成された位置決め用突部を基板に形成された貫通孔に挿入させてバックシャーシに基板を取付ける必要がある。
【0007】
しかしながら、非特許文献1に記載された基板に搭載されているコネクタは、基板長手方向と平行な方向にしか接続できないため、非特許文献1に記載された基板をバックシャーシに取付けるには、以下のような手順を経る必要があった。
【0008】
まず、
図24に示すように、新たに取付ける基板72がバックシャーシに形成された位置決め用突部74と接触しないように一旦基板72を湾曲させ、新たに取付ける基板72に搭載されたコネクタ86を既にバックシャーシに取付けられた基板82に搭載されたコネクタ84と向き合わせる。次に、貫通孔75の位置と位置決め用突部74の位置を合わせ、湾曲した基板72を元に戻して貫通孔75に位置決め用突部74を挿入させる。更に、貫通孔75に位置決め用突部74を挿入したまま基板72を基板長手方向に移動し、既にバックシャーシに取付けられた基板82に搭載されたコネクタ84と、基板72に搭載されたコネクタ86とを接続させて基板82と基板72を連結する。
【0009】
このように、非特許文献1に記載された基板に搭載されているコネクタを用いた場合、LEDバックライトを製造する過程で基板を湾曲させる必要があり、基板同士を容易に連結させることが難しいという問題があった。
【0010】
なお、特許文献1に記載されたコネクタは、接続状態におけるコネクタのヒンジ運動の回転中心を一定範囲内で移動させて偏心させることを特徴としており、LEDバックライトを製造する際に用いることを前提とするものではない。
【0011】
本発明の目的は、LEDバックライトを製造する過程で基板同士を連結し易くすることができるコネクタ、及びコネクタ搭載基板を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明のコネクタは、第1コネクタと、前記第1コネクタと接続される第2コネクタとを備えるコネクタであって、前記第1コネクタが、両側壁、底面、及び前記第2コネクタの先端部と対向する壁部によって形成され、前記底面の上方から嵌合される前記第2コネクタを受入れる受入空間を有する第1ハウジングと、上方から被せられた前記第2コネクタを嵌合準備状態の位置で保持する保持部と、前記両側壁の長さ方向に前記第2コネクタが脱抜しないように係止する係止部とを備え、前記第2コネクタが、前記先端部、及び前記受入空間を構成する前記両側壁と対向する両外壁を有する第2ハウジングと、前記嵌合準備状態において前記第1コネクタの前記保持部によって保持される被保持部と、前記第1コネクタの前記係止部と係合する係合部とを備え、前記第1コネクタと前記第2コネクタとが、前記嵌合準備状態において、前記第2コネクタの前記先端部を前記第1コネクタの前記受入空間を構成する前記壁部と当接させた壁当接状態の位置から前記第1コネクタの前記係止部と前記第2コネクタの前記係合部とを当接させた係止状態の位置の間で移動可能なことを特徴とする。
【0013】
また、本発明のコネクタは、前記第1コネクタが、前記受入空間を構成する前記壁部に所定の間隔で配列され、平板状の両面に被接触平面が形成された複数の被接触部を備え、前記第2コネクタが、前記被接触部の配列間隔と同一の間隔で前記第2ハウジングの前記先端部側に形成された複数の被接触部挿入溝と、前記被接触部挿入溝にそれぞれ配置され、前記被接触部の前記被接触平面と接触する接触部分が形成された複数の接触部を備え、前記接触部と前記被接触部とが、前記第1コネクタに前記第2コネクタを嵌合させた嵌合状態において、前記第1コネクタと前記第2コネクタの位置が前記壁当接状態の位置から前記係止状態の位置の間にある場合に接触することを特徴とする。
【0014】
また、本発明のコネクタは、前記第1コネクタが、前記嵌合状態において上方に前記第2コネクタが脱抜しないように維持する維持部を備え、前記第2コネクタが、前記
維持部と当接する当接部を備え、前記接触部と前記被接触部とが、前記嵌合状態において、前記第1コネクタと前記第2コネクタの位置が、前記第2コネクタの下面を前記第1コネクタの前記受入空間を構成する前記底面と当接させた状態の位置から前記維持部と前記当接部とを当接させた状態の位置の間にある場合に接触することを特徴とする。
【0015】
また、本発明のコネクタ搭載基板は、前記第1コネクタまたは前記第2コネクタの少なくとも一方を搭載した板状のコネクタ搭載基板であって、基板長手方向に延びる形状を有し、前記コネクタ搭載基板が取付けられる取付部材に形成された突部が挿入される貫通孔を備えることを特徴とする。
【0016】
また、本発明のコネクタ搭載基板は、前記嵌合準備状態において、前記第1コネクタと前記第2コネクタとの相対的な位置を前記壁当接状態の位置から前記係止状態の位置の間の何れかの位置に位置させた場合において、前記突部が前記貫通孔に挿入されることを特徴とする。
【0017】
また、本発明のコネクタ搭載基板は、LEDが前記コネクタ搭載基板に搭載されていることを特徴とする。
【0018】
また、本発明のコネクタ搭載基板は、前記コネクタ搭載基板には前記第1コネクタと前記第2コネクタが搭載され、前記取付部材に取付けられた前記コネクタ搭載基板に搭載された前記第1コネクタに、新たに前記取付部材に取付ける前記コネクタ搭載基板に搭載された前記第2コネクタを嵌合し、新たに前記取付部材に取付けられた前記コネクタ搭載基板に搭載された前記第1コネクタに、更に新たに前記取付部材に取付ける前記コネクタ搭載基板に搭載された前記第2コネクタを嵌合することを繰り返すことにより、複数の前記コネクタ搭載基板が基板長手方向に連結されることを特徴とする。
【0019】
また、本発明の照明装置は、本発明の前記コネクタ搭載基板と、前記コネクタ搭載基板が取付けられた前記取付部材とを備えることを特徴とする。
【0020】
また、本発明の表示装置は、本発明の前記照明装置と、前記照明装置が背面に配置された液晶パネルとを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、LEDバックライトを製造する過程で基板同士を連結し易くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】実施の形態に係るプラグコネクタの表面の斜視図である。
【
図2】実施の形態に係るプラグコネクタの裏面の斜視図である。
【
図3】実施の形態に係るプラグコネクタの表面の平面図である。
【
図4】実施の形態に係るレセプタクルコネクタの表面の斜視図である。
【
図5】実施の形態に係るレセプタクルコネクタの裏面の斜視図である。
【
図6】実施の形態に係るレセプタクルコネクタの裏面の平面図である。
【
図7】実施の形態に係るレセプタクルコネクタに配置される第2コンタクトを示す斜視図である。
【
図8】実施の形態に係るプラグコネクタを搭載したLEDバックライト用のコネクタ搭載基板を示す平面図である。
【
図9】実施の形態に係るレセプタクルコネクタを搭載したLEDバックライト用のコネクタ搭載基板を示す平面図である。
【
図10】実施の形態に係るコネクタ搭載基板をLEDバックライトのバックシャーシに取付けた状態を示す平面図である。
【
図11】実施の形態に係るプラグコネクタとレセプタクルコネクタを初期状態の位置に位置させた場合の斜視図である。
【
図12】実施の形態に係るプラグコネクタとレセプタクルコネクタを初期状態の位置に位置させた場合の断面図である。
【
図13】実施の形態に係るプラグコネクタとレセプタクルコネクタを嵌合準備状態の位置に位置させた場合の断面図である。
【
図14】実施の形態に係る嵌合準備状態におけるプラグコネクタを搭載したコネクタ搭載基板とレセプタクルコネクタを搭載したコネクタ搭載基板を示す斜視図である。
【
図15】実施の形態に係るプラグコネクタとレセプタクルコネクタを嵌合準備状態の位置に位置させた場合の側面図である。
【
図16】実施の形態に係る嵌合準備状態においてレセプタクルコネクタの先端部をプラグコネクタの壁部と当接させた状態を示す側面図である。
【
図17】実施の形態に係る嵌合準備状態においてプラグコネクタの係止部とレセプタクルコネクタの係合面とを当接させた状態を示す側面図である。
【
図18】実施の形態に係るプラグコネクタとレセプタクルコネクタを嵌合状態の位置に位置させた場合の断面図である。
【
図19】実施の形態に係るコネクタ搭載基板をLEDバックライトのバックシャーシに取付けた状態を示す平面図である。
【
図20】実施の形態に係る嵌合状態においてレセプタクルコネクタの先端部をプラグコネクタの壁部と当接させた状態を示す側面図である。
【
図21】実施の形態に係る嵌合状態においてプラグコネクタの係止部とレセプタクルコネクタの係合面とを当接させた状態を示す側面図である。
【
図22】実施の形態に係る嵌合状態においてレセプタクルコネクタの下面をプラグコネクタの受入空間を構成する底面と当接させた状態を示す断面図である。
【
図23】実施の形態に係るプラグコネクタとレセプタクルコネクタを搭載した複数のコネクタ搭載基板を連結する場合を示す図である。
【
図24】従来のコネクタ搭載基板をLEDバックライトのバックシャーシに取付ける場合を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態に係るコネクタについて説明する。
図1は実施の形態に係るプラグコネクタの表面の斜視図であり、
図2は実施の形態に係るプラグコネクタの裏面の斜視図である。また、
図3は、実施の形態に係るプラグコネクタの表面の平面図である。
【0024】
図1〜3に示すように、プラグコネクタ2は、平面視矩形状の第1ハウジング4、第1コンタクト6、及び第1固定金具8を備えている。
【0025】
第1ハウジング4は、絶縁性を有する部材によって形成され、中央部にレセプタクルコネクタ22(
図4参照)を受入れるための受入空間10が形成されている。受入空間10は、第1ハウジング4の長手方向の両端部に形成された側壁部4a、底面4b、及びレセプタクルコネクタ22の先端部24a(
図4参照)と対向する壁部4cによって囲まれた直方体状の空間である。
【0026】
ここで、受入空間10を構成する側壁部4aの長さ方向Aの略中央部には、側壁部4aを直方体状に切り欠いた切欠部4zが形成されている。切欠部4zを構成する三つの壁面のうち、壁部4cから最も離れた位置に形成された壁面には、レセプタクルコネクタ22が側壁部4aの長さ方向Aに脱抜しない位置でレセプタクルコネクタ22を係止する係止部4fが形成されている。
【0027】
また、側壁部4aの上端には、側壁部4aの長さ方向Aに延びかつ受入空間10側に突出する略直方体状の突出部4gが形成されている。突出部4gの上面には、上方から被さるレセプタクルコネクタ22を後述する嵌合準備状態の位置で保持する保持面4jが形成されている。保持面4jは、側壁部4aの上端から受入空間10の底面4bに向けて下方向に傾斜している(
図12参照)。また、突出部4gの下面には、プラグコネクタ2に嵌合されたレセプタクルコネクタ22が上方に脱抜しないようにレセプタクルコネクタ22を後述する嵌合状態の位置に維持する嵌合維持面4kが形成されている。嵌合維持面4kは、側壁部4aから受入空間10の上方向に向けて傾斜している(
図12参照)。
【0028】
第1コンタクト6は、第1ハウジング4の壁部4cの長手方向に所定の間隔で複数配列された導電性を有する金属部材であり、受入空間10側に、第2コンタクト26の接触部(
図7に示すバネ片26a)と接触する平板状の被接触部6aを備えている。被接触部6aの平板状の両面には、壁部4cの長手方向と直交し、第2コンタクト26のバネ片26aに設けられた接触部分26c(
図7参照)と接触する被接触平面6bが形成されている。
【0029】
第1固定金具8は、プラグコネクタ2をコネクタ搭載基板42a(
図8参照)に固定する金具であり、第1ハウジング4の両側壁部4aに配置されている。
【0030】
図4は実施の形態に係るレセプタクルコネクタの表面の斜視図であり、
図5は実施の形態に係るレセプタクルコネクタの裏面の斜視図である。また、
図6は、実施の形態に係る
レセプタクルコネクタの裏面の平面図である。
【0031】
図4〜6に示すように、レセプタクルコネクタ22は、第2ハウジング24、第2コンタクト26、及び第2固定金具28を備えている。
【0032】
第2ハウジング24は、絶縁性を有する部材によって形成され、第2ハウジング24の先端部24a側には、被接触部6aを挿入させる挿入溝24bがプラグコネクタ2の第1コンタクト6の配列間隔と同一間隔で形成されている。挿入溝24bは、第2ハウジング24の先端部24aから下面24dの間を切欠いて形成されている。なお、挿入溝24bは、更に先端部24aから上面24uの間を切欠いて形成されていてもよい(図示せず)。この場合、プラグコネクタ2にレセプタクルコネクタ
22を嵌合させた際に、挿入溝24bに挿入された被接触部6aの上端部が第2ハウジング24の上面24uの位置に位置する程度に被接触部6aの高さを延長してもよい。
【0033】
また、第2ハウジング24の先端部24a側の両外壁24fには、外壁24fの高さ方向に延びる略直方体状の第1外壁突出部30、及び外壁24fの長さ方向Bに延びる略直方体状の第2外壁突出部32が形成されている。
【0034】
ここで、第1外壁突出部30の後端部24g側に形成された矩形状の壁面には、プラグコネクタ2の係止部4fと係合する係合面30aが形成されている。また、第2外壁突出部32の上面には、外壁24fの外側下方に傾斜し、プラグコネクタ2の嵌合維持面4kと当接する当接面32aが形成されている。また、第2外壁突出部32の下面には、外壁24fの外側上方に傾斜し、プラグコネクタ2の保持面4jと当接する被保持面32bが形成されている。
【0035】
第2コンタクト26は、第2ハウジング24内に第1コンタクト6の配列間隔と同一間隔で配置されている。ここで、
図7に示すように、第2コンタクト26の一方の端部には、第2ハウジング24の挿入溝24b内に配置され、第1コンタクト6の被接触部6aと接触する接触部である二つのバネ片26aが形成されている。二つのバネ片26aは対向した位置に設けられ、バネ片26a間に位置する空間26b側の面にそれぞれ被接触部6aの被接触平面6bと接触する接触部分26cを備えている。
【0036】
図8は、実施の形態に係るプラグコネクタ2を搭載したLEDバックライト用のコネクタ搭載基板を示す平面図であり、
図9は、実施の形態に係るレセプタクルコネクタ22を搭載したLEDバックライト用のコネクタ搭載基板を示す平面図である。
図8、9に示すように、コネクタ搭載基板42aの一方の端部には、プラグコネクタ2が搭載され、コネクタ搭載基板42bの一方の端部には、プラグコネクタ2と嵌合するレセプタクルコネクタ22が搭載されている。また、コネクタ搭載基板42a、42bには、複数のLED44が搭載されると共に、基板長手方向に延びる横長形状の貫通孔46が形成されている。
【0037】
次に、プラグコネクタ2を搭載したコネクタ搭載基板42aにレセプタクルコネクタ22を搭載したコネクタ搭載基板42bを連結する手順について説明する。まず、
図10に示すように、LEDバックライトのバックシャーシ52にコネクタ搭載基板42aが取付けられる。次に、
図11に示す斜視図、及び
図12に示す断面図のように、コネクタ搭載基板42bに搭載されたレセプタクルコネクタ22の位置をコネクタ搭載基板42aに搭載されたプラグコネクタ2の上方の所定の位置に位置させる(以下、この状態を初期状態という。)。
【0038】
ここで、コネクタ搭載基板42bに搭載されたレセプタクルコネクタ22を下方に移動させると、プラグコネクタ2の受入空間10にレセプタクルコネクタ22の第2ハウジング24が受け入れられ、
図13に示すように、プラグコネクタ2の側壁部4aから突出する突出部4gの上面に形成された保持面4jが、レセプタクルコネクタ22の第2外壁突出部32の下面に形成された被保持面32bと当接する。これにより、保持面4jによってプラグコネクタ2の位置が嵌合準備状態の位置に保持される。ここで、嵌合準備状態とは、プラグコネクタ2にレセプタクルコネクタ22を嵌合する嵌合過程において、プラグコネクタ2とレセプタクルコネクタ22の位置を嵌合可能な位置に合わせた状態をいう。
【0039】
また、嵌合準備状態において、第2ハウジング24に形成された挿入溝24bにプラグコネクタ2に備えられた第1コンタクト6の被接触部6aが挿入される。
【0040】
図14は、嵌合準備状態におけるプラグコネクタ2を搭載したコネクタ搭載基板42aとレセプタクルコネクタ22を搭載したコネクタ搭載基板42bを示す斜視図であり、
図15はその側面図である。この嵌合準備状態において、レセプタクルコネクタ22は、基板長手方向にスライド可能な状態で保持面4jに保持されている。具体的には、保持面4jに保持されたレセプタクルコネクタ22は、
図16に示すレセプタクルコネクタ22の先端部24aをプラグコネクタ2の壁部4cと当接させた壁当接状態の位置から、
図17に示すプラグコネクタ2の係止部4f(
図1参照)とレセプタクルコネクタ22の係合面30aとを当接させた係止状態の位置の間での基板長手方向にスライドさせることができる。
【0041】
このため、
図16に示す壁当接状態から
図17に示す係止状態の範囲でプラグコネクタ2をレセプタクルコネクタ22と当接させることにより嵌合準備状態の位置にレセプタクルコネクタ22の位置を合わせることができる。したがって、作業者は、厳密な位置合わせを行うことなく容易にレセプタクルコネクタ22の位置合わせを完了させることができる。また、嵌合準備状態を維持したままコネクタ搭載基板42bを基板長手方向にスライドさせることにより、
図14に示すように、バックシャーシ52に形成された位置決め用突部54が貫通孔46の位置に来るように貫通孔46の位置合わせを行うことができ、的確に貫通孔46を位置決め用突部54に挿入させることができる。なお、貫通孔46を位置決め用突部54に挿入させた場合、バックシャーシ52上におけるコネクタ搭載基板42bの厚み方向、及び基板長手方向の位置が固定される。
【0042】
次に、レセプタクルコネクタ22が更に下方に押下されると、
図18に示すように、レセプタクルコネクタ22の第2外壁突出部32がプラグコネクタ2の突出部4gの下側に移動して、レセプタクルコネクタ22が上方に脱抜しないように突出部4gによってロックされ、レセプタクルコネクタ22がプラグコネクタ2に嵌合された状態(以下、嵌合状態という。)になる。
【0043】
また、レセプタクルコネクタ22に配置された第2コンタクト26の端部(
図7参照)に形成されたバネ片26a間の空間26bに第1コンタクト6(
図1参照)の被接触部6aが挿入され、被接触部6aの平板状の両面に形成された被接触平面6bがバネ片26aに形成された接触部分26c(
図7参照)と接触し、第1コンタクト6と第2コンタクト26とが電気的に接続される。
【0044】
この嵌合状態において、コネクタ搭載基板42bの貫通孔46(
図14参照)に挿入された位置決め用突部54の先端にナットが被せられ、
図19に示すように、コネクタ搭載基板42bがバックシャーシ52に固定される。即ち、コネクタ搭載基板42aとコネクタ搭載基板42bが連結した状態でバックシャーシ52に取付けられ、照明装置(LEDバックライト)が製造される。更にコネクタ搭載基板が搭載された照明装置(LEDバックライト)を液晶パネルの背面に配置して、この照明装置(LEDバックライト)が搭載された表示装置が製造される。
【0045】
ここで、表示装置の具体例としては、例えば、液晶テレビやノートパソコン等の液晶パネルを備えた装置等を挙げることができる。この場合、照明装置(LEDバックライト)は、液晶テレビやノートパソコン等の液晶パネルに背面からLED光を照射することで液晶パネルに映像を表示できるようにする。
【0046】
なお、嵌合状態において、プラグコネクタ2の被接触部6aとレセプタクルコネクタ22の接触部であるバネ片26aは、プラグコネクタ2とレセプタクルコネクタ22の位置が、
図20に示すレセプタクルコネクタ22の先端部24aをプラグコネクタ2の壁部4cと当接させた壁当接状態から、
図21に示すプラグコネクタ2の側壁部4aに形成された係止部4fとレセプタクルコネクタ22の第1外壁突出部30(
図4参照)に形成された係合面30aとを当接させた係止状態の間にある範囲において接触する。
【0047】
このように、嵌合状態における被接触部6aと接触部(バネ片26a)は、基板長手方向において
図20に示す壁当接状態から
図21に示す係止状態の範囲で接触するため、コネクタ搭載基板42a、42bがLED44から放熱された熱の加減によって膨張または収縮した場合においても、被接触部と接触部の接触状態を維持することができる。また、コネクタ搭載基板42a、42bが熱で膨張した場合において、レセプタクルコネクタ22の先端部24aがプラグコネクタ2の壁部4cとぶつかり、コネクタ搭載基板42a、42bが歪むことを防止することができる。
【0048】
また、嵌合状態において、被接触部6aと接触部(バネ片26a)は、プラグコネクタ2とレセプタクルコネクタ22の位置が、
図22に示すレセプタクルコネクタ22の下面24dをプラグコネクタ2の受入空間10を構成する底面4bと当接させた状態から、
図18に示すプラグコネクタ2の突出部4gに形成された嵌合維持面4kとレセプタクルコネクタ22の第2外壁突出部32に形成された当接面32aとを係合させた状態の間にある範囲において接触する。これにより、被接触部と接触部の接触状態を維持したままコネクタ搭載基板42a、42bを上下方向にずらすことができる。
【0049】
この実施の形態に係る発明によれば、LEDバックライトを製造する過程で基板同士を連結し易くすることができるコネクタ、及びコネクタ搭載基板を提供することができる。
【0050】
なお、貫通孔46(
図8、9参照)の基板長手方向の長さは、嵌合準備状態におけるプラグコネクタ2とレセプタクルコネクタ22の相対的な位置を、
図16に示す壁当接状態の位置から
図17に示す係止状態の間に位置する範囲の何れかの位置に位置させた場合において、位置決め用突部54が貫通孔46に挿入される長さに形成されている。
【0051】
例えば、嵌合準備状態において、レセプタクルコネクタ22の位置を壁当接状態(
図16参照)の位置に位置させた場合に、
図14に示す貫通孔46の紙面右端が位置決め用突部54と当接し、レセプタクルコネクタ22の位置を係止状態(
図17参照)の位置に位置させた場合に、
図14に示す貫通孔46の紙面左端が位置決め用突部54と当接するように、貫通孔46の基板長手方向の長さを設定してもよい。
【0052】
また、嵌合準備状態において、レセプタクルコネクタ22の位置を壁当接状態(
図16参照)の位置、係止状態(
図17参照)の位置の少なくとも一方の位置に位置させた場合に、貫通孔46が位置決め用突部54と当接しないように、貫通孔46の基板長手方向の長さを長めに設定してもよい。
【0053】
さらに、嵌合準備状態において、レセプタクルコネクタ22の位置を壁当接状態の位置の近傍、または係止状態の位置の近傍に位置させた場合には、貫通孔46に位置決め用突部54を挿入できないように貫通孔46の基板長手方向の長さを設定してもよい。
【0054】
また、上述の実施の形態において、コネクタ搭載基板の一方の端部にプラグコネクタ2が搭載され、他方の端部にレセプタクルコネクタ22が搭載されていてもよい。この場合、
図23に示すように、バックシャーシ52に取付けられたコネクタ搭載基板42cに搭載されたプラグコネクタ2に、コネクタ搭載基板42dに搭載されたレセプタクルコネクタ22を嵌合してバックシャーシ52にコネクタ搭載基板42dを取付け、更にバックシャーシ52に取付けられたコネクタ搭載基板42dに搭載されたプラグコネクタ2に、コネクタ搭載基板42eに搭載されたレセプタクルコネクタ22を嵌合してバックシャーシ52にコネクタ搭載基板42eを取付けることを繰り返す。これにより、基板長手方向に複数のコネクタ搭載基板を連結することができる。
【0055】
また、上述の実施の形態においては、受入空間10を構成する側壁部4aに係止部4f、突出部4gが形成されている場合を例に説明しているが、係止部4f、突出部4gは必ずしも側壁部4aに形成されていなくてもよい。また、係止部4f、突出部4gの形状は必ずしも
図1、3に示された形状に限定されない。
【0056】
また、上述の実施の形態において、第1外壁突出部30、第2外壁突出部32は、必ずしも第2ハウジング24の先端部24a側の両外壁24fに形成されていなくてもよい。また、また、第1外壁突出部30、第2外壁突出部32の形状は
図4〜6に示された形状に限定されない。