特許第6698832号(P6698832)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6698832
(24)【登録日】2020年5月1日
(45)【発行日】2020年5月27日
(54)【発明の名称】雄ねじ螺合部を備えるピストン
(51)【国際特許分類】
   F02F 3/00 20060101AFI20200518BHJP
   F02F 3/02 20060101ALI20200518BHJP
【FI】
   F02F3/00 301A
   F02F3/00 301Z
   F02F3/02
【請求項の数】6
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2018-517775(P2018-517775)
(86)(22)【出願日】2016年10月7日
(65)【公表番号】特表2018-529884(P2018-529884A)
(43)【公表日】2018年10月11日
(86)【国際出願番号】EP2016074033
(87)【国際公開番号】WO2017060449
(87)【国際公開日】20170413
【審査請求日】2018年6月6日
(31)【優先権主張番号】102015219452.3
(32)【優先日】2015年10月8日
(33)【優先権主張国】DE
(31)【優先権主張番号】102015225952.8
(32)【優先日】2015年12月18日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】504233247
【氏名又は名称】カーエス コルベンシュミット ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】KS Kolbenschmidt GmbH
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100135633
【弁理士】
【氏名又は名称】二宮 浩康
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】マティアス ラクヴァ
(72)【発明者】
【氏名】アレクサンダー シェーファー
(72)【発明者】
【氏名】ヴォルフガング ケーラー
(72)【発明者】
【氏名】ディーター クレーマー
【審査官】 首藤 崇聡
(56)【参考文献】
【文献】 特表2005−527725(JP,A)
【文献】 実開昭60−178345(JP,U)
【文献】 米国特許第03465651(US,A)
【文献】 実開昭60−185046(JP,U)
【文献】 特表2006−509152(JP,A)
【文献】 欧州特許出願公開第00604223(EP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F02F 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内燃機関のピストン(11)であって、
下側部分(12)と上側部分(13)とから形成され、
前記上側部分(13)は、ピストンヘッドを有し、
前記下側部分(12)と前記上側部分(13)とは、力結合および/または形状結合により接合されて、前記ピストン(11)を形成しており、
前記下側部分(12)と前記上側部分(13)との間には、主支持部(2)と雄ねじ山(1)と副支持部(4)とが配置されており、
前記上側部分(13)は、前記主支持部(2)でもって前記下側部分(12)の上に支持されており、
前記副支持部(4)は、前記内燃機関の停止状態で前記上側部分と下側部分との間に間隙を形成し、
前記雄ねじ山(1)は、前記下側部分(12)から外側に延びるランド(21)によって形成されており、前記上側部分(13)から内側に延びるランド(20)と互いに結合されている、
ことを特徴とする、ピストン(11)。
【請求項2】
前記下側部分(12)と前記上側部分(13)との間に少なくとも2つの支持部(2,3,4)が設けられていることを特徴とする、請求項1記載のピストン(11)。
【請求項3】
少なくとも1つの支持部(2,4)の領域において、間隙が前記下側部分(12)と前記上側部分(13)との間に静的な状態で存在していることを特徴とする、請求項1または2記載のピストン(11)。
【請求項4】
前記内燃機関の運転中、前記ピストン(11)の前記下側部分(12)と前記上側部分(13)との間にプリロードを維持する少なくとも1つのナット(5)が設けられていることを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項記載のピストン(11)。
【請求項5】
前記内燃機関の運転中、前記下側部分(12)と前記上側部分(13)との間にプリロードを維持するナット(5)と皿ばね(6)とが設けられていることを特徴とする、請求項1から4までのいずれか1項記載のピストン(11)。
【請求項6】
前記雄ねじ山(1,17)は、前記上側部分(13)の取り巻くように延びるランド(20)と、前記上側部分(13)の前記ランド(20)に対応する、前記下側部分(12)の取り巻くように延びるランド(21)とにより形成されていることを特徴とする、請求項1から5までのいずれか1項記載のピストン(11)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、独立請求項の上位概念部の特徴に則した内燃機関のピストンに関する。
【0002】
上側部分と下側部分とを備え、ねじ結合により互いに結合されているピストン、特に大型ピストン(Grosskolben)は、公知である。これらの公知の大型ピストンの場合、上側部分と下側部分との間に面状の載置部が設けられており、ねじ結合、例えば伸びボルトとして構成されるねじ結合が形成されているとき、載置部では、上側部分が下側部分に支持されている。
【0003】
しかし、実際の使用では、運転中、特に大型ピストンの運転中、変化する温度および圧力の結果として歪みが生じることがあり、その結果、このようなねじ結合、とりわけピストン行程軸線の領域において中央部に構成されているものにとって不都合であることが判っている。
【0004】
この欠点に対処するために、1つのねじ結合を配置するだけでなく、複数のねじ結合をピストン行程軸線周りに同心に配置することが、既に考えられている。しかし、このことは、ピストン下側部分およびピストン上側部分の加工手間の上昇を意味する。さらに複数のねじが保管され、組み立てられねばならないため、これにより組み立て手間が増大する。さらに複数のねじの1つが、組み立ての際に失念されてしまうリスクが存在する。さらに、加工だけではなく、複数のねじの保管の面からも、コストは上昇してしまう。
【0005】
それゆえ本発明の根底にある課題は、製造コストと部品多様性とを減じることができ、しかも内燃機関内での運転中、申し分なく機能するピストンを提供することである。
【0006】
この課題は、請求項1の特徴により解決されている。
【0007】
本発明により、ピストンの下側部分と上側部分との間に、雄ねじ山が配置されており、雄ねじ山によりこれらの両部分は、螺合により互いに結合される。この雄ねじ山は、ピストン行程軸線周りに同心にピストンの両部分に存在しており、その結果、両部分は、運転準備の整ったピストン、特に大型ピストンを実現すべく、螺合により互いに結合される。ここで、「雄ねじ山(Aussengewinde)」なる概念は、互いに螺合される上側部分と下側部分との互いに対応する領域が、互いに対応するねじ山を有することと解すべきである。さらに「雄ねじ山」なる概念は、ピストン行程軸線の領域におけるねじ山またはねじ結合ではなく、このねじ山が、上側部分と下側部分とを螺合すべく、ピストン行程軸線周りに同心に形成され、かつ配置されていることを明確にするものである。
【0008】
本発明の別の態様において、下側部分と上側部分との間に少なくとも2つの支持部が設けられている。このことは、従来技術において公知であるように、下側部分の1つの載置面が上側部分の1つの載置面に対応するだけでなく、別々の少なくとも2つの載置面がそれぞれ下側部分と上側部分とに設けられていることを意味する。これにより、ピストンの運転中、互いに支持される上側部分の領域と下側部分の領域とは、最適に互いに調整され得る。これらの少なくとも2つの面状の支持領域は、互いに対面する支持領域の少なくとも1つが全面的に(ピストンの静的な状態でも、運転中でも)互いに載置されているように構成されていることができ、この場合、すべての支持面が互いに当接していてもよい。
【0009】
これとは異なり、本発明の別の態様において、少なくとも1つの支持部の領域において、上側部分と下側部分との間に、間隙が少なくとも静的な状態で存在している。このことは、主支持部と副支持部とが提供されており、ピストンの静的な状態で(すなわち、内燃機関内への組み付け前に、または内燃機関の停止状態で)、上側部分が主支持部でもって下側部分上に支持され、かつ副支持部が存在し、副支持部が、静的な状態で(やはり、ピストンの未組み付け状態で、あるいは内燃機関の停止状態で)間隙を上側部分と下側部分との間に実現することを意味する。内燃機関が運転を開始して初めて、間隙は、温度負荷と点火圧負荷に基づいて閉鎖する。その結果、これにより予め存在している公差は、補償される。さらに、これにより特に有利には、内燃機関のシリンダ内での運転中のピストンの変形に対抗して作用することが可能であり、これにより、このような間隙がなければ生じたであろう歪みの結果としてのピストンの損傷を効果的に回避することができる。
【0010】
本発明の別の態様において、内燃機関の運転中、ピストンの下側部分と上側部分との間にプリロードを維持する少なくとも1つのナットが設けられている。このナットは、別の一形態では、皿ばねにより補助され得る。ナットが皿ばねに抗して締め付けられるとき、ナットおよび任意選択的には皿ばねと協働して、第3の支持部が生じる。ここで附言しておくと、ナットおよび任意選択的には皿ばねは、上側部分を下側部分に結合するという役割および作用を有するものではない。それというのも、このためには雄ねじ山が使用されるからである。ナットおよび任意選択的には皿ばねは、むしろ、プリロードを、特に例えば第2の支持部(副支持部)の間隙の形成下で、内燃機関の運転(エンジン作動)中も維持するという作用を有している。
【0011】
本発明の別の態様において、雄ねじ山は、上側部分の取り巻くように延びるランドと、上側部分のランドに対応する、下側部分の取り巻くように延びるランドとにより形成されている。上側部分および下側部分の、互いに対面するねじ山領域は、概してこれらの両部分の製造時に作り込まれることができる。これとは異なり、ねじ山領域は、事後的に両部分の製造後に設けられてもよい。上側部分を、取り巻くように延びるランド、すなわち、下向きに開口する、取り巻くように延びるランドを有するように構成し、この上側部分のランドが、雌ねじ山、すなわち、ピストン行程軸線に面するねじ山を有していると、特に有利である。この領域を介して上側部分は、対応する雄ねじ山、すなわち、ピストン行程軸線から背離するねじ山に螺合され得る。上側部分(取り巻くように延びるランド)および下側部分(同じく取り巻くように延びるランド)のこれらの両領域は、これらの両部分を別々に製造する際、極めて良好にアクセス可能であるため、対応するねじ山を事後的に形成することも、考慮に値する。
【0012】
両部分を製造し、(製造とともに)ねじ山を設けた後あるいは事後的にねじ山を設けた後、両部分を互いに螺合することができ、この螺合プロセスの終了は、上側部分がその対応する少なくとも1つの支持面で下側部分の対応する支持面に当接することをもって行われる。その後、螺合プロセスは終了可能である。回り止めを設けることも可能である。回り止めは、例えばねじ、ピン、リベット、またはこれに類する、ピストンの両部分が互いに相対運動しないようにする何らかの手段であってよい。これとは異なりまたはこれに加えて、両部分を、螺合プロセスの終了後、互いに素材結合を介して、例えば溶接、ろう接、接着等により永続的に互いに結合してもよい。
【0013】
本発明に係るピストンの様々な実施の形態を以下に示し、図面を参照しながら説明する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】ピストンをピン軸線に沿って断面した図である。
図2図1に示したピストンをピン軸線に対して横方向で断面した図である。
図3】ピストンの別の一実施例をピン軸線に対して横方向で示す図である。
図4】ピストンの別の一実施例を示す図である。
【0015】
図1および2は、ピストン11を2つの異なる見方で示しており、ピストン11は、下側部分12と上側部分13とにより形成されている。これらの両部分12,13は、好適な方法で(例えば鍛造、鋳造等により)製造される。材料は、同じであっても、異なっていてもよい。下側部分12は、それ自体は公知の要素、例えば支持機能を担うスカート壁部分、ピンボス、ピン孔等を有している。下側部分12と同様、ピストン行程軸線14を有する上側部分13は、それ自体は公知の要素、例えばリング領域、任意選択的に燃焼室くぼみ、任意選択的にクーリングチャンネル15を有している。クーリングチャンネル15は、本実施例では設けられているが、省略しても構わない。
【0016】
下側部分12および上側部分13の幾何学形状に基づいて、下側部分12および上側部分13は、ピストン行程軸線14周りに同心に雄ねじ山1により互いに結合される。さらに主支持部2、副支持部4、任意選択的に第3の支持部3が設けられている。雄ねじ山1を介して上側部分13と下側部分12とは、互いに螺合される。これにより、これらの両部分の結合時の主負荷は、この雄ねじ山1が支持する。つまり、このねじ山は、下側部分12に対する上側部分13の本来の保持(結合)に用いられる。組み立て後、少なくとも主支持部2が生じ、主支持部2は、いずれにしても必要である。付加的に副支持部4が生じ、副支持部4は、静的な状態で両部分12,13の対応する面を、螺合プロセスの終了後、当接させるか、または間隙を形成する。両部分12,13を互いに螺合し終えたとき、この副支持部の領域に間隙が形成されると、特に有利である。この間隙を介して、内燃機関の運転中のピストンの変形は、一方では、補償されることができ、他方では、この間隙は、静的な状態でのみ存在している。内燃機関内でのピストンの運転中、間隙は、温度上昇および/またはピストンの変形の結果として減少するので、副支持部4の領域において下側部分12および上側部分13の対応する領域は、主支持部2の領域と同様に当接し、その結果、これにより効果的に、内燃機関の運転中のピストンの安定性が得られると同時に、しかし、歪み、ひいては損傷、例えば亀裂も回避される。
【0017】
図1および2に示した実施例のピストン11の場合、さらにナット5が、ピストン行程軸線14の領域に配置されており、ナット5は、皿ばね6と協働可能であるが、これは、必須ではない。これにより、ナット5が皿ばね6に抗して締め付けられると、第3の支持部3が生じる。しかし、ナット5および皿ばね6は、上側部分13を下側部分12に結合するという役割を担うものではなく、むしろ、内燃機関内でのピストン11の運転中もプリロードを維持するという役割を担っている。このために、ナット5の作用を皿ばね6の作用により高めることを提案する。場合によっては、皿ばね6は省略してもよい。さらに下側部分12は、領域7において、ナット5を締め付けたときに、この領域7が上側部分13に引き寄せられる(押し付けられる)ように構成されている。これにより、さらなるプリロードが、上側部分13と下側部分12との間に生じる。皿ばね6は、プリロードを領域7だけで加え得ることが判っている場合は、省略可能である。ナット5のねじ山は、図示のように、上側部分13の、一体に鍛造された延長部8に取り付けられている。上側部分13の延長部8は、ねじによって置換してもよいため、上記は、1つの説明として挙げたに過ぎない。
【0018】
図1および2に示した実施例において、上側部分13は、取り巻くように延びるランド20を形成し、この上側部分13のランド20に対応するように、下側部分12は、雄ねじ山1を形成する、取り巻くように延びるランド21を形成している。取り巻くように延びるランド20は、図示のように、断面略長方形であり、比較的薄壁である。これに対して、下側部分12の取り巻くように延びるランド21は、重厚に下側部分12により形成されている。雄ねじ山1を形成する下側部分12および上側部分13の別の形状付与も、もちろん可能である。
【0019】
図3は、ピストン11の別の一実施例を示しており、取り巻くように延びる環状のクーリングチャンネル15が、上向きに方向付けられた拡張孔16を有していてもよいことが看取可能である。冷却作用を向上させるべく、周囲にわたって分配された複数の拡張孔が、クーリングチャンネル15を起点に上側部分13内に設けられている。本実施例では、符号17を同じく(先の実施例における雄ねじ山1と同様の)雄ねじ山に付してあり、本実施例でも、図3に示したこのピストン11には、少なくとも1つの主支持部2と副支持部4と(任意選択的に第3の支持部3と)が設けられている。互いに対応するランド20,21も、やはり存在している。
【0020】
図1/2に示した実施例とは異なり、図3に示したピストン11は、ナット5なし、皿ばね6なし、延長部8なしの内側領域18を備えている。さらにこのピストン11は、燃焼室くぼみを備えていないが、燃焼室くぼみは、場合によっては設けられていてもよい。内側領域18は、ピン孔の上方に凹状に成形されており、同じく冷却目的で使用され得る。
【0021】
図4は、図3に示したピストン11に概ね対応するピストン11の一部を示しており、さらに回り止め19が下側部分12と上側部分13との間に設けられている。この回り止め19は、互いに対向する部分に設けられた凹部に係合するピン、ねじ、あるいはばねによって付勢されたピン等であってよい。回り止め19は、力結合(kraftschluessig)あるいは形状結合(formschluessig)を介した回り止め19である。これとは異なりまたはこれに加えて、両部分12,13は、素材結合(stoffschluessig)を介して例えばろう接、溶接、接着等により、内燃機関内での運転中、互いに回動しないようにされてもよい。
【0022】
製造に関して、以下の点についてさらに附言しておく。上側部分13および下側部分12は、対向スピンドル機械において製造され得る。雄ねじ山1,17(すなわち、下側部分12および上側部分13に設けられる対応するねじ山領域)と、任意選択的には内部輪郭(例えば内側領域18)の加工後、両部分12,13は、螺合されて合体される。これにより、精密加工、すなわち作動時クリアランスは、組み立てられた状態で実施され、その結果、上側部分13と下側部分12との間に同軸度は、生じない。付加的に、さらに嵌合部9が、鍛造された延長部8と下側部分12とに設けられてもよく、その結果、内燃機関内でのピストン11の運転中、上側部分と下側部分との間の相対運動は、できる限り僅かであるか、またはもはやまったく生じない。これに加えて、回り止め19が用いられてもよいが、必須ではない。
【0023】
全般的に再度言及しておくと、少なくとも1つの支持部の領域において、間隙が下側部分と上側部分との間に静的な状態で存在していてもよい。溶接なしの簡単かつ効率的なピストン結合が形成される。溶接またはクランプなしの下側部分と上側部分との簡単かつ確実な結合が実施される。これにより、下側部分と上側部分とは、力結合および/または形状結合により分離可能に接合されて、1つのピストンを形成する。ねじ結合が下側部分と上側部分との間でプリロードを伴って実施されている場合、この結合は、力結合である。ねじ結合が下側部分と上側部分との間でプリロードを伴わずに実施されている場合、この結合は、形状結合である。力結合と形状結合との間の混合形態も、下側部分と上側部分とを結合して、1つのピストンを形成するにあたり、同じく可能である。
【符号の説明】
【0024】
1 雄ねじ山
2 主支持部
3 第3の支持部
4 副支持部
5 ナット
6 皿ばね
7 領域
8 延長部
9 嵌合部
11 ピストン
12 下側部分
13 上側部分
14 ピストン行程軸線
15 クーリングチャンネル
16 拡張孔
17 雄ねじ山
18 内側領域
19 回り止め
20 取り巻くように延びるランド
21 取り巻くように延びるランド
図1
図2
図3
図4