特許第6699095号(P6699095)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 凸版印刷株式会社の特許一覧

<>
  • 特許6699095-カートン 図000002
  • 特許6699095-カートン 図000003
  • 特許6699095-カートン 図000004
  • 特許6699095-カートン 図000005
  • 特許6699095-カートン 図000006
  • 特許6699095-カートン 図000007
  • 特許6699095-カートン 図000008
  • 特許6699095-カートン 図000009
  • 特許6699095-カートン 図000010
  • 特許6699095-カートン 図000011
  • 特許6699095-カートン 図000012
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6699095
(24)【登録日】2020年5月7日
(45)【発行日】2020年5月27日
(54)【発明の名称】カートン
(51)【国際特許分類】
   B65D 5/54 20060101AFI20200518BHJP
   B65D 5/10 20060101ALI20200518BHJP
   B65D 5/493 20060101ALI20200518BHJP
   B65D 5/498 20060101ALI20200518BHJP
   B65D 5/66 20060101ALI20200518BHJP
【FI】
   B65D5/54 301M
   B65D5/54 301R
   B65D5/10 B
   B65D5/493 110
   B65D5/498
   B65D5/66 301G
【請求項の数】3
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2015-111192(P2015-111192)
(22)【出願日】2015年6月1日
(65)【公開番号】特開2016-222313(P2016-222313A)
(43)【公開日】2016年12月28日
【審査請求日】2018年5月18日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】凸版印刷株式会社
(72)【発明者】
【氏名】山▲崎▼ 淳也
(72)【発明者】
【氏名】齊藤 章弘
(72)【発明者】
【氏名】貝塚 珠季
【審査官】 西山 智宏
(56)【参考文献】
【文献】 特表2007−533561(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0000672(US,A1)
【文献】 米国特許第03884348(US,A)
【文献】 登録実用新案第3112426(JP,U)
【文献】 特開2014−148309(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2004/0099570(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D5/00−5/76
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
対向する天面板と底面板、及び、対向する前面板と後面板が筒状の胴部を形成し、
前記底面板の左右中央に直線状の折罫兼易切断線を設け、前記前面板と後面板の左右中間部分にそれぞれ縦方向の縦易切断線を前記折罫兼易切断線に連続するように設け、天面板には易切断線で囲まれた切り取り部を設け、
前記切り取り部は、前面板と後面板の前記縦易切断線に接続し、前記前面板寄りで左右の一方が広く、他方が狭くなるように形成され、前記後面板寄りが左右の他方が広く、一方が狭くなるように形成され、
前記折罫兼易切断線の左右に、前記前面板側と後面板側を仕切る仕切り板がそれぞれ設置され、
前記仕切り板に、前記天面板に沿って、前記切り取り部が狭く形成された部分を更に狭めるように、ストッパー部が連設されていることを特徴とするカートン。
【請求項2】
前記天面板の左側に左面板と左差し込み片を順次連設し、右側に右面板と右差し込み片を順次連設し、前記左差し込み片と右差し込み片を底面板の内面に、それぞれ、差し込んだ状態で係止する係止機構を設けたことを特徴とする請求項1に記載のカートン。
【請求項3】
前記前面板と後面板の左右にそれぞれ前側フラップと後側フラップを設け、前記前側フラップと後側フラップが互いに固定されるように、固定機構を設けたことを特徴とする請求項1または2に記載のカートン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カートンに関するものである。
【背景技術】
【0002】
スティック包装により個装された商品を、複数収納したカートンがある。このような包装形態は、インスタントコーヒーや砂糖、コーヒーフレッシュなどの紛粒体や、シロップなどの液体などの流動性のある商品に用いられている。
【0003】
このようなカートンにはサック箱が多く使用され、収納されたスティック包装された商品を取り出すには、一端に設けられた蓋を開けて、取り出すようにしている。これでは使用するたびにカートンを持って、蓋を開け取り出す必要が有る。
【0004】
スティック包装された商品のような棒状の商品を、頻繁に取り出し使用する場合、カートンを持ったり蓋をあけたりすることなく、また、容易に取り出せる様にすることが望まれていた。取り出しやすくするためには、スティック包装された商品のような棒状の商品が立てた状態で、上部がカートンから外に露出していれば取り出しやすく好ましい。このため、カートンを二つ折りして、二つ折りして開口した開口部から立てた状態の商品が、露出しているようにすることが考えられる。
【0005】
二つ折りできるようにしたカートンは以前からある。例えば、特許文献1の「筆立に転用し得る紙製容器」がある。これは、筒状の胴部の3面に渡る切り取り部を設け、他の1面に折罫を設けて、容器を使用した後に、切り取り部を切り取り、折罫で二つ折りして収納部を2つに分け、収納部の開口された部分を上にして置き、筆立に転用できるようにしたものである。
【0006】
また、特許文献2の「装弾函」は、カートンの筒状の胴部の3面に、周方向に連続したミシン目を設けて、銃弾を二列収納し、弾丸を使用するときは、ミシン目を切断して、切断したミシン目の両端を結ぶ線で、残りの1面を二つ折りして収納部を2つに分け、それぞれの収納部に一列ずつ入った弾丸を、上にした開口部から取り出しやすくしている。
【0007】
特許文献1の「筆立に転用し得る紙製容器」を、スティック包装された商品のような棒状の商品に使用すると、一端、全部の商品を取り出して、カートンを二つ折りして再度商品を上から差し込まなければならない。
【0008】
また、特許文献2の「装弾函」を転用して、棒状の商品を収納するカートンとし、弾丸のように2列入れると、商品の上部が開口部より上に出ることがなく、つまみにくく、胴部の長さの商品を1列入れると、一端全部出して、二つ折りした後、また、入れ直す必要がある。
【0009】
公知文献を以下に示す。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】実公昭34−13180号公報
【特許文献2】実公昭35−33700号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は上記のような事情に鑑みてなされたもので、複数のスティック包装された商品のような棒状の商品を収納し、収納したまま二つ折りすることで、棒状の内容物が立った状態で露出され、取り出しやすくなるカートンを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は係る課題に鑑みなされたものであり、請求項1の発明は、対向する天面板と底面板、及び、対向する前面板と後面板が筒状の胴部を形成し、
前記底面板の左右中央に直線状の折罫兼易切断線を設け、前記前面板と後面板の左右中間部分にそれぞれ縦方向の縦易切断線を前記折罫兼易切断線に連続するように設け、天面板には易切断線で囲まれた切り取り部を設け、
前記切り取り部は、前面板と後面板の前記縦易切断線に接続し、前記前面板寄りで左右の
一方が広く、他方が狭くなるように形成され、前記後面板寄りが左右の他方が広く、一方が狭くなるように形成され、
前記折罫兼易切断線の左右に、前記前面板側と後面板側を仕切る仕切り板がそれぞれ設置され、
前記仕切り板に、前記天面板に沿って、前記切り取り部が狭く形成された部分を更に狭めるように、ストッパー部が連設されていることを特徴とするカートンである。
【0013】
本発明のカートンは、以上のような構成であって、棒状の商品をその長手方向が前後方向になるように収納させ包装すると、切り取り部を切り取って除去し、縦易切断線を切断して、略水平にして、折罫兼易切断線で二つ折りすると、切り取り部の狭く、天面板が多く残っている部分に商品が残り、立った状態で上部が露出するので、商品が取り出しやすくなる。
【0014】
本発明の請求項2の発明は、前記天面板の左側に左面板と左差し込み片を順次連設し、右側に右面板と右差し込み片を順次連設し、前記左差し込み片と右差し込み片を底面板の内面に差し込んだ状態で係止する係止機構を設けたことを特徴とする請求項1に記載のカートンである。
【0015】
本発明は、天面板の左右に設けた左右の面板に差し込み片が連設され、差し込み片を底面板の内面に差し込んだ状態で係止することができるので、二つ折りしたときにも、左右の面板が抜けることがなく、しっかりと形状が維持される。
【0016】
本発明の請求項3の発明は、前記前面板と後面板の左右にそれぞれ前側フラップと後側フラップを設け、前記前側フラップと後側フラップが互いに固定されるように、固定機構を設けたことを特徴とする請求項1または2に記載のカートンである。
【0017】
本発明は、前側フラップと後側フラップが互いに固定されるようになっているので、二つ折りしたときにも、前面板や後面板が外側に倒れることがなく固定され、しっかりと形状が維持される。
【0019】
本発明は、折罫兼易切断線の左右にそれぞれ、前記前面板側と後面板側を仕切る仕切り板を設けているので、収納した棒状の商品が2つに別れ、一方に片寄ることがなく、また、二つ折りしたときに、商品が倒れることがない。
【0021】
本発明は、仕切り板にストッパー部が連設されているので、二つ折りしたときに、切り取り部を切り取って残った天面板が低くなっていても、倒れにくい。
【発明の効果】
【0022】
本発明のカートンは、複数のスティック包装された商品のような棒状の商品を収納し、収納したまま二つ折りすることで、棒状の内容物が立った状態で露出され、取り出しやすい。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明のカートンの一例を模式的に斜視で示した説明図である。
図2】本発明のカートンの一例で天面板の切り取り部を取去った状態を模式的に斜視で示した説明図である。
図3】本発明のカートンの一例で天面板の切り取り部を取去り2つ折りした状態を模式的に斜視で示した説明図である。
図4】本発明のカートンの一例の仕切り板を模式的に斜視で示した説明図である。
図5】本発明のカートンの一例に商品が収納され、二つ折りして開封した状態を模式的に斜視で示した説明図である。
図6】本発明のカートンの一例を二つ折りして、折罫兼易切断線を切断し分離した状態を模式的に斜視で示した説明図である。
図7】本発明のカートンの一例のブランクを模式的に示した説明図である。
図8】(a)(b)本発明のカートンの一例を組み立てる方法を説明する模式図である。
図9】本発明のカートンの一例の仕切り板のブランクを模式的に示した説明図である。
図10】本発明のカートンの一例を組み立てる方法を説明する模式図である。
図11】本発明のカートンの他の例を模式的に示した説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明を実施するための形態について説明する。
図1は、本発明のカートンの一例を模式的に斜視で示した説明図、図2は、本発明のカートンの一例で天面板の切り取り部を取去った状態を模式的に斜視で示した説明図、図3は、本発明のカートンの一例で天面板の切り取り部を取去り2つ折りした状態を模式的に斜視で示した説明図、図4は、本発明のカートンの一例の仕切り板を模式的に斜視で示した説明図、図5は、本発明のカートンの一例に商品が収納され、二つ折りして開封した状態を模式的に斜視で示した説明図、図6は、本発明のカートンの一例を二つ折りして、折罫兼易切断線を切断し分離した状態を模式的に斜視で示した説明図である。
【0025】
本例のカートン100は、図1の斜視図、図2の切り取り部を取去った状態の斜視図に示すように、対向する天面板1と底面板2、及び、対向する前面板3と後面板4が筒状の胴部を形成している。
【0026】
底面板2の左右中央に直線状の折罫兼易切断線5が設けられ、前面板3と後面板4の左右中間部分にそれぞれ縦方向の縦易切断線6、7が折罫兼易切断線5に連続するように設けられ、天面板1には易切断線で囲まれた切り取り部8が設けられている。
【0027】
切り取り部8は、前面板3と後面板4の縦易切断線6、7に接続していて、前面板3寄りでは左側が広く、右側が狭くなるように形成され、後面板4寄りでは右側が広く、左側が狭くなるように形成されている。
【0028】
また、天面板1の左側に左面板9と左差し込み片10が順次連設され、右側に右面板11と右差し込み片12が順次連設されている。この左差し込み片10と右差し込み片12はそれぞれ、底面板2の内面に沿って差し込まれている。
【0029】
カートン100には、2つの仕切り板30、30が差し込まれている。仕切り板30、30は、折罫兼易切断線5の左右に設置され、仕切り板30は、台座部31と台座部31の中央に直立する仕切り部32が設けられ、更に、仕切り部32より、天面板1に沿って、切り取り部8の狭く形成された部分を更に狭めるように、ストッパー部33が連設されている。
【0030】
図2の切り取り部8を切り取ったカートン100の縦易切断線6、7を切断し、折罫兼易切断線5を折罫としてカートン100を開くように二つ折りすると、図3のように、左面板9と右面板11を下にして設置することができる。
【0031】
このとき、仕切り板30は、図4のように、仕切り板30の台座部31、仕切り部32とストッパー部33も垂直に立った状態となる。特にストッパー部33は、天面板1に沿って、切り取り部8が狭く形成された部分を更に狭めるようになっている。
【0032】
そのため、カートン100の仕切り部32、32の前後に収納された棒状の商品200は、切り取り部8が広く形成された部分側からは抜け出て、切り取り部8が狭く形成された部分側に残る。そして、図5のように、台座部31、仕切り部32とストッパー部33や天面板1、及び、前面板3や後面板4で支えられ、立った状態になる。また、商品200の上部が上に露出した状態になっているので、商品200を取り出しやすくなる。
【0033】
更に、折罫兼易切断線5を切断すると、図6のように、半分にすることができるので、別々にして置くこともできるし、商品200が少なくなったときに、片方に商品200を集め、他方を廃棄して、場所をとらないようにすることもできる。
【0034】
以下、本実施形態のカートン100の製造方法について説明する。
図7は、本発明のカートンの一例のブランクを模式的に示した説明図、図8(a)(b)は、本発明のカートンの一例を組み立てる方法を説明する模式図、図9は、本発明のカートンの一例の仕切り板のブランクを模式的に示した説明図、図10は、本発明のカートンの一例を組み立てる方法を説明する模式図、図11は、本発明のカートンの他の例を模式的に示した説明図である。
【0035】
本例のカートン100は、厚紙などのシート状材料で製造される。このシート状材料を打ち抜き、折罫を設けて、図7に示すブランク101(図は外面側から見た図)を作成し、組み立ててカートン100を製造する。
【0036】
カートン100のブランク101は、図7の上下中央に、左から前面板3、天面板1、後面板4、底面板2が連設され、更に右端に貼着板13が設けられている。前面板3の上下には、左前側フラップ14と右前側フラップ15が設けられ、後面板4の上下には、左後側フラップ16と右後側フラップ17が設けられている。
【0037】
左前側フラップ14と右前側フラップ15には、天面板1側から設けられた切れ込み14a、15aが固定機構として設けられ、左後側フラップ16と右後側フラップ17には床面板2側から設けられた切れ込み16a、17aが固定機構として設けられている。
【0038】
また、天面板1の上端には、左面板9と左差し込み片10が連設され、天面板1の下端には、右面板11と右差し込み片12が連設されている。また、左面板9と左差し込み片10の境界の中間部分と、右面板11と右差し込み片12の境界の中間部分にそれぞれ、係止用切れ目20、21が設けられている。
【0039】
床面板2には、上端部分と下端部分の左右中央に、それぞれ、係止用差込片18、19が設けられている。カートン100を組み立てるときに、左面板9と右面板11を内側に倒し、左差し込み片10と右差し込み片12を床面板2の内面に、それぞれ差し込んだ状態で、係止用差込片18、19を、それぞれ係止用切れ目20、21に差し込んで、係止する係止機構となっている。
【0040】
また、カートン100を組み立てるときに、左前側フラップ14と左後側フラップ16を倒して、重ね合わせ、固定機構の切れ込み14aと切れ込み16aでそれぞれ相手側を挟み込むようにする。これにより右面板11と左面板9の前面板3側が固定される。
【0041】
同様に、右前側フラップ15と右後側フラップ17を倒して、重ね合わせ、固定機構の切れ込み15aと切れ込み17aをそれぞれ相手側に挟み込むようにする。これにより右面板11と左面板9の後面板4側が固定される。
【0042】
前面板3と後面板4には、図7では上下中央に横方向の縦易切断線6、7がそれぞれ設けられている。床面板2には、折罫兼易切断線5が同様に設けられている。縦易切断線6、7は折罫兼易切断線5より切断しやすくなっている。
【0043】
例えば、縦易切断線6、7は、長い切れ目と短い繋ぎ部が交互に直線状に並んで形成され、折罫兼易切断線5は、縦易切断線6、7の切れ目より短い切れ目と短い繋ぎ部が交互に直線状に並んで形成されていたり、点状のミシン目で形成されていたりしている。このようになっているので、縦易切断線6、7を切断する際に、誤って折罫兼易切断線5まで切断してしまうことが防げる。
【0044】
天面板1には易切断線で囲まれた切り取り部8が設けられている。切り取り部8の易切断線は、天面板1と前面板3の境界を上から縦易切断線6に至り、そこから右下に直線状に向かい左面板9との境界に至り、そこから右に後面板4に至るまで延びている。本例では、この部分が、切り取り開始部となるため、比較的長い切れ目で形成されている。
【0045】
更に易切断線は後面板4との境界を上方に、縦易切断線7に至るまで進み、そこから左斜め上方に直線状に進み、右面板11に至る。その後、右面板11との境界を左に進み、前面板3の境界に至る。このようになっているので、切り取り部8は、前面板3寄りで左側が広く、右側が狭くなるように形成され、後面板4寄りでは右側が広く、左側が狭くなるように形成されている。
【0046】
このブランク101からカートン100を製函するには、まず、後面板4と床面板2の間の折罫を折って、更に、前面板3と天面板1の間の折罫を折る。そして、貼着板13の外面と重なった前面板3の内面を貼着し、図8のように成形する。(a)は天面板1側を見た図、(b)は床面板2側を見た図である。
【0047】
尚、仕切り板30も、厚紙などのシート状材料で製造される。このシート状材料を打ち抜き、折罫を設けて、図9に示すブランク30a(図は外面側から見た図)を作成し、組み立てて仕切り板30を製造する。
【0048】
ブランク30aは、図の左右に台座部31、31が設けられ、台座部31、31の間に折罫を介して、仕切り部32が設けられている。仕切り部32の中間に折罫が設けられている。そして、この中間の折罫から一方に切れ目によって、ストッパー部33が設けられている。
【0049】
仕切り部32の中間の折罫を山折りし続いて、台座部31と仕切り部32の間の折罫を谷折りする。また、ストッパー部33を仕切り部32から垂直に立ち上げる。これによって、図4のように、仕切り板30が形成される。
【0050】
貼着板13と前面板3を貼着したカートンは、次に、前面板3、天面板1、後面板4、床面板2を角筒状に起こして、右前側フラップ15と右後側フラップ17を内方に倒し、固定機構の切れ込み15aと切れ込み17aをそれぞれ右後側フラップ17、右前側フラップ15に挟み込んで固定する。
【0051】
そして、右面板11を内方に倒して、右差し込み片12を床面板2の内面側に差し込む。次に、係止用差込片19を係止用切れ目21に差し込んで係止する。この後、反対側の開いている左面板9側から仕切り板30、30を挿入する。仕切り板30、30の向きは、図2のようになるようにして挿入する。また、商品200を仕切り部32の面に沿って挿入し収納する。
【0052】
左前側フラップ14と左後側フラップ16を内方に倒し、固定機構の切れ込み14aと切れ込み16aをそれぞれ左前側フラップ14と左後側フラップ16に挟み込んで固定する。これにより、図10のように固定される。
【0053】
そして、左面板9を内方に倒して、左差し込み片10を床面板2の内面側に差し込む。次に、係止用差込片18を係止用切れ目20に差し込んで係止する。これにより、カートン100は、図1のように製函される。
【0054】
本例においては、切り取り部8を直線状の易開封線で設けたが、曲線や折れ線で設けてもよい。例えば、斜めに設けた易開封線を、図11の切り取り部8´のように、曲線で設けてもよい。また、傾斜を逆にしてもよい。
【0055】
カートン100を開けるには、天面板1と左面板9との境界に設けた切れ目から上に剥がすように引っ張り、切り取り部8を取り除き、図2のように、開封する。次に、縦易切断線6、7を切断し、折罫兼易切断線5でカートンの中を開くように二つ折りする。このようにすると、カートン100は図3のように開く。
【0056】
カートン100に複数の棒状の商品200が収納されていれば、商品200は、図5のように、仕切り板30の台座部31、仕切り部32とストッパー部33や天面板1、及び、前面板3や後面板4で支えられ、立った状態になる。また、商品200の上部が上に露出した状態になる。そのため、商品200を容易に取り出すことができる。
【0057】
更に、折罫兼易切断線5を切断すると、図6のように、半分にすることができるので、別々にして置くこともできるし、商品200が少なくなったときに、片方に商品200を集め、他方を廃棄して、場所をとらないようにすることもできる。
【0058】
以上のように、本発明のカートンは、複数収納したスティック包装された商品のような棒状の商品を包装するのに適していて、棒状の商品を収納したまま二つ折りすることで、棒状の内容物が立った状態で露出され、取り出しやすい。
【符号の説明】
【0059】
100・・・カートン
101・・・ブランク
200・・・商品
1・・・天面板
2・・・底面板
3・・・前面板
4・・・後面板
5・・・折罫兼易切断線
6、7・・・縦易切断線
8、8´・・・切り取り部
9・・・左面板
10・・・左差し込み片
11・・・右面板
12・・・右差し込み片
13・・・貼着板
14・・・左前側フラップ
15・・・右前側フラップ
16・・・左後側フラップ
17・・・右後側フラップ
14a、15a、16a、17a・・・切れ込み
18、19・・・係止用差込片
20、21・・・係止用切れ目
30・・・仕切り板
31・・・台座部
32・・・仕切り部
33・・・ストッパー部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11