【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様は、空気入りタイヤの製造方法である。当該製造方法は、
未加硫タイヤと当接して前記未加硫タイヤを加硫させて所定の形状にするタイヤ金型の金型本体部に、平滑な平面を有する交換可能な部材を取り付けることにより、前記金型本体部の湾曲面と前記湾曲面によって囲まれた前記平面とを含む、加硫タイヤのサイドウォール部及びビード部の形状を形作る金型内表面を形成するステップと、
前記金型内表面に前記未加硫タイヤを当接させて加硫することにより加硫タイヤを作製するステップと、
前記加硫タイヤの前記平面に対応した前記サイドウォール部あるいは前記ビード部の平面領域に、表面の凹凸によって互いに識別可能に形成される2種類の濃淡要素でドットパターンが形成される二次元コードを刻印することにより、空気入りタイヤを製造するステップと、を含み、
前記加硫タイヤの前記二次元コードを刻印する箇所の、前記二次元コードを刻印する前のサイドゴム部材の最小厚さが5.8mm以下になる場合、前記平面を前記未加硫タイヤから遠ざかる側に凹んだ面にする。
【0008】
本発明の一態様は、空気入りタイヤの製造方法である。当該製造方法は、
空気入りタイヤの製造方法であって、
未加硫タイヤと当接して前記未加硫タイヤを加硫させて所定の形状にするタイヤ金型の金型本体部に、平滑な平面を有する交換可能な部材を取り付けることにより、前記金型本体部の湾曲面と前記湾曲面によって囲まれた前記平面とを含む、加硫タイヤのサイドウォール部及びビード部の形状を形作る金型内表面を形成するステップと、
前記金型内表面に前記未加硫タイヤを当接させて加硫することにより加硫タイヤを作製するステップと、
前記加硫タイヤの前記平面に対応した前記サイドウォール部あるいは前記ビード部の平面領域に、表面の凹凸によって互いに識別可能に形成される2種類の濃淡要素でドットパターンが形成される二次元コードを刻印することにより、空気入りタイヤを製造するステップと、を含み、
前記加硫タイヤの前記二次元コードを刻印する箇所の、前記二次元コードを刻印する前のサイドゴム部材の最小厚さが5.8mmより大きくなる場合、前記平面を前記未加硫タイヤに近づく側に突出した面にする。
【0009】
前記加硫タイヤにおいて、前記加硫タイヤの前記平面領域から最も近い前記加硫タイヤ内のカーカスコードまでの最短距離が、前記平面
領域を囲む
、前記湾曲面
に対応した前記加硫タイヤの湾曲面領域の線状の辺から最も近い前記カーカスコードまでの最短距離の65%以上である、ことが好ましい。
【0010】
本発明の一態様は、空気入りタイヤの製造方法である。当該製造方法は、
未加硫タイヤと当接して前記未加硫タイヤを加硫させて所定の形状にするタイヤ金型の金型本体部に、平滑な平面を有する交換可能な部材を取り付けることにより、前記金型本体部の湾曲面と前記湾曲面によって囲まれた前記平面とを含む、加硫タイヤのサイドウォール部及びビード部の形状を形作る金型内表面を形成するステップと、
前記金型内表面に前記未加硫タイヤを当接させて加硫することにより加硫タイヤを作製するステップと、
前記加硫タイヤの前記平面に対応した前記サイドウォール部あるいは前記ビード部の平面領域に、表面の凹凸によって互いに識別可能に形成される2種類の濃淡要素でドットパターンが形成される二次元コードを刻印することにより、空気入りタイヤを製造するステップと、を含み、
前記金型内表面において、前記平面は、前記平面を囲む前記湾曲面の基部に対して前記未加硫タイヤに近づく側に突出した面であり、
前記加硫タイヤにおいて、前記加硫タイヤの前記平面領域から最も近い前記加硫タイヤ内のカーカスコードまでの最短距離が、前記基部から最も近い前記カーカスコードまでの最短距離の65%以上である。
【0011】
前記加硫タイヤにおける前記平面領域は、前記平面領域を囲む
、前記湾曲面に対応した前記加硫タイヤの湾曲面領域の
線状の辺が作る面に対して傾斜するように、前記平面は設けられている、ことが好ましい。
【0012】
本発明の一態様は、空気入りタイヤの製造方法である。当該製造方法は、
未加硫タイヤと当接して前記未加硫タイヤを加硫させて所定の形状にするタイヤ金型の金型本体部に、平滑な平面を有する交換可能な部材を取り付けることにより、前記金型本体部の湾曲面と前記湾曲面によって囲まれた前記平面とを含む、加硫タイヤのサイドウォール部及びビード部の形状を形作る金型内表面を形成するステップと、
前記金型内表面に前記未加硫タイヤを当接させて加硫することにより加硫タイヤを作製するステップと、
前記加硫タイヤの
、前記平面に対応した前記サイドウォール部あるいは前記ビード部の平面領域に、表面の凹凸によって互いに識別可能に形成される2種類の濃淡要素でドットパターンが形成される二次元コードを刻印することにより、空気入りタイヤを製造するステップと、を含み、
前記加硫タイヤにおける前記平面領域は、前記平面領域を囲む
、前記湾曲面に対応した前記加硫タイヤの湾曲面領域の
線状の辺が作る面に対して傾斜するように、前記平面は設けられ、
前記平面は、前記平面の一部が前記未加硫タイヤに近づく側に突出し
、前記平面の他の一部が、前記未加硫タイヤから遠ざかる側に凹んだ傾斜面である。
【0014】
前記平面は、メッキ層を最表面に備える、ことが好ましい。
【0015】
前記金型本体部の複数の箇所のそれぞれに、前記部材を取り付けることにより、前記
金型内表面を形成し、
前記二次元コードを刻印するとき、前記複数の箇所のそれぞれにおける前記平面に対応した前記サイドウォール部あるいは前記ビード部の
前記平面領域に前記二次元コードを刻印する、ことが好ましい。
【0016】
さらに、前記金型本体部の複数の箇所のそれぞれに、前記部材を取り付けることにより、前記サイド金型内表面を形成し、
前記二次元コードを刻印するとき、前記複数の箇所のそれぞれにおける前記平面に対応した前記サイドウォール部あるいは前記ビード部の平面領域に前記二次元コードを刻印する、ことが好ましい。
前記二次元コードは、前記平面領域の面に対して直交する方向に延びる複数のドット孔をあけることにより刻印される、ことが好ましい。
【0017】
本発明の他の一態様は、未加硫タイヤと当接して前記未加硫タイヤを加硫させて所定の形状にするタイヤ金型である。当該タイヤ金型は、
前記未加硫タイヤと当接する部分が湾曲面を有する金型本体部と、
前記未加硫タイヤと当接する部分が平面を有する交換可能な部材と、を有する。
前記平面は、前記湾曲面に囲まれるように設けられ、
前記平面は、前記平面を囲む前記湾曲面の基部が作る面に対して傾斜し、前記平面の一部が前記未加硫タイヤに近づく側に突出し
、前記平面の他の一部は、前記未加硫タイヤから遠ざかる側に凹んでいる。
【0018】
本発明のさらに他の一態様は、空気入りタイヤである。当該空気入りタイヤは、
路面と接触するトレッド部と、
前記トレッド部をタイヤ幅方向の両側から挟むように設けられたサイドウォール部と、
前記サイドウォール部に接続され、前記サイドウォール部に対してタイヤ径方向内側に位置するビード部と、を備え、
前記サイドウォール部あるいは前記ビード部のタイヤ側面部の表面は、
タイヤ径方向に沿ってタイヤ幅方向外側に突出した湾曲形状の湾曲面領域と、
前記湾曲面領域に囲まれるように設けられた平面領域と、を備え、
前記平面領域には、前記表面の凹凸によって互いに識別可能に形成された2種類の濃淡要素でドットパターンが形成された二次元コードが設けられ、
前記
空気入りタイヤの前記二次元コードを刻印する箇所の、前記二次元コードを刻印する前のサイドゴム部材の最小厚さが5.8mm以下であり、前記平面領域は、前記湾曲面領域の前記平面領域を囲む
線状の辺から突出した面である。
【0019】
本発明のさらに他の一態様は、空気入りタイヤである。当該空気入りタイヤは、
路面と接触するトレッド部と、
前記トレッド部をタイヤ幅方向の両側から挟むように設けられたサイドウォール部と、
前記サイドウォール部に接続され、前記サイドウォール部に対してタイヤ径方向内側に位置するビード部と、を備え、
前記サイドウォール部あるいは前記ビード部のタイヤ側面部の表面は、
タイヤ径方向に沿ってタイヤ幅方向外側に突出した湾曲形状の湾曲面領域と、
前記湾曲面領域に囲まれるように設けられた平面領域と、を備え、
前記平面領域には、前記表面の凹凸によって互いに識別可能に形成された2種類の濃淡要素でドットパターンが形成された二次元コードが設けられ、
前記
空気入りタイヤの前記二次元コードを刻印する箇所の、前記二次元コードを刻印する前のサイドゴム部材の最小厚さが5.8mmより大きく、前記平面領域は、前記湾曲面領域の前記平面領域
を囲む線状の辺から凹んだ面である。
【0020】
本発明のさらに他の一態様は、空気入りタイヤである。当該空気入りタイヤは、
路面と接触するトレッド部と、
前記トレッド部をタイヤ幅方向の両側から挟むように設けられたサイドウォール部と、
前記サイドウォール部に接続され、前記サイドウォール部に対してタイヤ径方向内側に位置するビード部と、を備え、
前記サイドウォール部あるいは前記ビード部のタイヤ側面部の表面は、
タイヤ径方向に沿ってタイヤ幅方向外側に突出した湾曲形状の湾曲面領域と、
前記湾曲面領域に囲まれるように設けられた平面領域と、を備え、
前記平面領域には、前記表面の凹凸によって互いに識別可能に形成された2種類の濃淡要素でドットパターンが形成された二次元コードが設けられ、
前記平面領域は、前記湾曲面領域の前記平面領域
を囲む線状の辺から凹んだ面であり、
前記平面領域から最も近い前記空気入りタイヤ内のカーカスコードまでの最短距離が、前記湾曲面領域の前記平面領域
を囲む線状の辺から最も近い前記カーカスコードまでの最短距離の65%以上である。
本発明のさらに他の一態様は、空気入りタイヤである。当該空気入りタイヤは、
路面と接触するトレッド部と、
前記トレッド部をタイヤ幅方向の両側から挟むように設けられたサイドウォール部と、
前記サイドウォール部に接続され、前記サイドウォール部に対してタイヤ径方向内側に位置するビード部と、を備え、
前記サイドウォール部あるいは前記ビード部のタイヤ側面部の表面は、
タイヤ径方向に沿ってタイヤ幅方向外側に突出した湾曲形状の湾曲面領域と、
前記湾曲面領域に囲まれるように設けられた平面領域と、を備え、
前記平面領域には、前記表面の凹凸によって互いに識別可能に形成された2種類の濃淡要素でドットパターンが形成された二次元コードが設けられ、
前記平面領域は、前記湾曲面領域の前記平面領域
を囲む線状の辺が作る面に対して傾斜するように設けられ、
前記平面領域の一部は、前記湾曲面領域の前記平面領域
を囲む線状の辺から凹
み、前記平面領域の一部は、前記湾曲面領域の前記平面領域を囲む線状の辺から突出している。
前記平面領域は、前記空気入りタイヤの回転軸に直交する基準平面に対して傾斜する、ことが好ましい。
前記ドットパターンにおける前記表面の凹凸は、前記平面領域に形成された複数のドット孔で形成され、
前記ドット孔は、前記平面領域の面に対して直交する方向に延びている、ことが好ましい。