(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0010】
[実施形態1]
以下、本発明の例示的な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下に説明する一実施形態は、ゲームシステムの一例としての、物品から取得した物品情報に基づくゲームを実行可能なゲーム装置に、本発明を適用した例を説明する。しかし、本発明は、実行したゲームの内容に基づく物品を排出することが可能な任意の機器に適用可能である。
【0011】
《ゲームシステムの構成》
以下、本実施形態のゲーム装置100を含むゲームシステムの構成について、
図1を用いて説明する。図示されるように、各ゲーム装置100は側部において他のゲーム装置100と連結可能に構成される。連結時において、1つのゲーム装置100の表示部130は、隣接して設置されたゲーム装置100の表示部130と、その縁部で当接し、1つの平面(表示面)を形成する。本実施形態では、ゲーム装置100が連結して設置可能に構成されるものとして説明するが、本発明の実施はこれに限られるものではない。隣り合うゲーム装置100は側部において当接せず、所定距離の間隙を有して設置されるものであってもよい。
【0012】
また連結されたゲーム装置100群は、有線無線を問わず互いに通信可能に接続されるものとし、共働が可能に構成される。ゲーム装置100間の情報通信は、ネットワークを介して接続される外部サーバ等を介して行われるものであってもよいし、本実施形態のように例えば同一LAN内で接続された、または直接/間接的に接続されたゲーム装置100群において行われるものであってもよい。外部サーバ等を介して共働に係る制御が行われない場合、ゲーム装置100のうちのいずれか1つがマスタとなり、他のゲーム装置100の動作を制御するよう構成されていてもよいし、動作中に所定のタイミングで行われる通信により同期がとられるよう構成されるものであってもよい。
【0013】
本実施形態では簡単のため、各ゲーム装置100は、同一の構成を有するものとして説明するが、本発明の実施はこれに限られるものではない。即ち、例えば複数のゲームコンテンツからいずれかが選択/決定され、対応するゲームプレイの提供がなされるようにゲーム装置100が構成されている場合、複数のゲーム装置100は、共働時において同一のゲームコンテンツに係る処理を実行可能なように構成されていればよく、その他のゲームコンテンツについての他の構成を有するものであってもよい。
【0014】
なお、本実施形態の各ゲーム装置100において提供されるゲームでは、ゲームプレイに使用可能な、本発明のゲーム用物品としてのカードから情報取得を行わせることで、該カードに対応付けられたゲーム要素(キャラクタ・アイテム等)を登場させることができるものとして説明する。しかしながら、本発明の実施はこれに限られるものではなく、カードを用いずとも(カードからの情報取得を行わなくとも)ゲームプレイ可能なゲーム装置100において、行われたゲームプレイの内容に対応するカードが単に排出可能に構成されているものであってもよい。
【0015】
以下の説明において、ゲーム装置が排出する物品(ゲーム用物品)は、カードであるものとして説明するが、物品はカードに限られるものではなく、物品に対応するゲーム要素を特定可能に構成された物品であれば、カードに限られるものではない。物品は、例えばゲーム要素の外観を有するフィギュア等の造形物であってもよい。
【0016】
物品がいずれのゲーム要素を特定するかの情報(物品情報)は、採用される物品によって異なる態様で取得可能に構成されるものであってよい。本実施形態では、カードへの物品情報の付加は、所定の変換演算を適用することで1次元あるいは多次元のパターン(コード)に変換され、カード表面に印刷される態様で行われるものとして説明する。カードのコード画像は、後述のリーダにより読み取られることで、該物品情報が取得可能に構成されるものとして説明する。しかしながら、物品情報をカードに付す態様は、このような可視の情報としてカードに付されるものに限らず、不可視インクでの印刷により付される、あるいはカードに含まれるICチップ等の記録媒体に記録され、データとして保持される等、どのようなものであってもよい。また物品が造形物である場合、物品情報は、該造形物の内部の記録媒体、あるいは該造形物に付された塗装、シール、印字等の外観の一部から取得可能であってよい。また物品はフィギュア等だけでなく、玩具やシール等、任意の物品であってよい。また物品情報は、このようにパッケージ化された情報として物品に付加される態様に限らず、物品に付されているゲーム要素の図柄や、物品自体の外観(形状等)を認識することにより、認識結果としてゲーム装置100において取得されるものであってもよい。この場合、物品情報が物品に付されているのではない。
【0017】
また本実施形態ではゲーム装置が実行するゲームにおいて、カードの使用により登場させることが可能となるゲーム要素は、ユーザの操作対象である操作キャラクタに装着させるアイテムであるものとし、カードには対応するアイテムの図柄(アイテムの外観を示した画像)が付されるものとして説明する。しかしながら、本発明の実施はこれに限られるものではなく、実行されるゲームのゲーム要素を特定する用途のカードは、アイテムのようなゲーム要素を特定可能に構成されるものに限らず、キャラクタや発動する効果等、その他のゲーム要素を特定するものであってもよいことは言うまでもない。
【0018】
《ゲーム装置100の構成》
図1は、本発明の実施形態に係るゲーム装置100の外観を示した図であり、
図2は、ゲーム装置100の機能構成を示すブロック図である。
【0019】
制御部101は、例えばCPUであり、ゲーム装置100が有する各ブロックの動作を制御する。具体的には制御部101は、例えば記録媒体102に記録されている各ブロックの動作プログラムを読み出し、メモリ103に展開して実行することにより各ブロックの動作を制御する。
【0020】
記録媒体102は、例えば不揮発性メモリやHDD等の、恒久的にデータを保持可能な記録装置である。記録媒体102は、ゲーム装置100が有する各ブロックの動作プログラムに加え、各ブロックの動作において必要となるパラメータの情報や、ゲーム装置100が実行するゲームに使用される各種のグラフィックスデータ等を記憶する。メモリ103は、例えば揮発性メモリ等の一時的なデータ記憶に使用される記憶装置である。メモリ103は、各ブロックの動作プログラムの展開領域としてだけでなく、各ブロックの動作において出力されたデータ等を一時的に記憶する格納領域としても用いられる。
【0021】
支払検出部104は、ゲーム装置100において対価の支払いがなされたことを検出する。対価の支払いは、例えば硬貨の投入口に所定の金額の硬貨や相当するコインが投入されたこと、あるいは所定の電子マネーに係るチップとの通信に基づく決算処理の完了等を検出することにより判断されるものであってよい。本実施形態のゲーム装置100は、対価の支払いに基づいてユーザへのカードの排出を伴うサービスの提供を開始するものとして説明するが、対価の支払いは必須の要件ではなく、所定の開始指示に基づいてサービスの提供が開始されるものであってもよい。
【0022】
取得部105は、本実施形態のゲーム装置100が提供するゲームのプレイに際し、リーダ120を介してアイテムに対応するカード(プレイカード)からの情報取得を行う。リーダ120は、
図1に示されるようにゲーム装置100と同一筐体内に組み込まれる態様、あるいはゲーム装置100の外部に着脱可能に接続される態様で設けられる。リーダ120は、プレイカードが載置されたことを受けて、該プレイカードから取得された物品情報を取得部105に出力する。このとき、プレイカードから取得された物品情報を、ゲームに係る処理における利用に適した形式に変換するために、所定のデータ変換処理等が行われてもよい。リーダ120は、プレイカードからの情報取得可能な状態に制御されている期間において、所定の部位にプレイカードが載置されたことの検出、及び該プレイカードの認識または該プレイカードからの情報取得を、例えば撮像により得られた画像に所定の画像処理を適用することで行う。なお、本実施形態ではプレイカードから直接の情報取得を行う装置をリーダとして説明するが、リード(情報読み取り)機能のみを備える装置でなく、ライト(情報書き込み)機能をさらに備える装置であってもよい。この場合、カードの各々は情報を保持し、書き換え可能に構成された記憶媒体を内蔵しているものとする。
【0023】
アイテムDB106は、ゲームに登場するものとして予め定められたゲーム要素であるアイテムの各々についての情報(アイテム情報)を管理するデータベースである。本実施形態のゲーム装置100で提供されるゲームでは、1回のゲームプレイに係るゲーム中に複数のアイテムを操作キャラクタに装着させることができる。アイテムは、操作キャラクタに設けられた複数の部位のいずれかに対応付けられおり、ユーザはゲームプレイにあたり操作キャラクタの部位ごとに、プレイカードを用いて登録した対応する部位のアイテムを1つ装着させることができる。故に、プレイカードは、アイテムDB106に管理されているアイテム情報のいずれかを一意に特定する情報を有し、ゲームプレイに際し情報取得をさせることで、対応するアイテムを操作キャラクタの装備品として、該ゲームプレイに係るゲーム中に登場させることができるよう構成される。
【0024】
また本実施形態ではゲームに登場可能に設けられた各アイテムのアイテム情報には、後述する通り複数種類のグラフィックスデータ(形状の異なる3Dモデル、それに対応するテクスチャ等)が含まれる。従って、本実施形態では、1つのアイテムにつき管理されるアイテム情報は、
図8(a)に示されるようなデータ構成を有するものであってよい。図示されるようにアイテム情報は、アイテムを一意に特定するアイテムID801に関連付けて、該アイテムをゲームに登場させる際に表示するために用いられるグラフィックスデータ等を含む基本描画用情報802、及び同じく音声提示のために用いられる音声データ803を有する。またアイテム情報は、アイテムの名称、属性等に加え、成長要素を考慮しない状態について予め定められた耐久力や攻撃力/防御力、操作キャラクタの各種パラメータの補正値、発動技、特殊スキル等のアイテム固有の能力パラメータの初期値(基準値:レベル1(初期状態)での各種パラメータの値)等を記述した基本パラメータ804、及び基本パラメータからの各種パラメータについての成長や強化(レベル、プレイ回数、プレイ内容)に応じた増減幅や、追加付与することが可能な発動技、特殊スキル等を記述した成長情報805を含む。
【0025】
なお、本実施形態ではアイテムDB106に、グラフィックスデータが格納され、アイテム情報が該データを含むものとして説明するが、本発明の実施はこれに限られるものではない。アイテム情報には、グラフィックスデータではなく、該当のグラフィックスデータの格納場所を示す情報が含まれるものであってもよい。
【0026】
提示制御部107は、ゲーム装置100におけるユーザへの各種情報提示の制御を司る。本実施形態のゲーム装置100では、ユーザへの各種情報提示の手段として、画像(ゲーム画面、メニュー画面等)表示を行う表示部130、音声出力を行う音声出力部140を有するものとして説明するが、情報提示の手段はこれらに限られるものではなく、代替あるいは追加が可能であることは言うまでもない。
【0027】
提示制御部107は、例えばGPU等の描画装置を含み、表示部130に表示させる画面を生成する際には所定の描画処理を行う。具体的には提示制御部107は、ゲーム装置100の稼働中(ゲームプレイ中やスタンバイ状態中)において、制御部101により行われた処理や命令に基づいて必要な描画用オブジェクト(グラフィックスデータ)に対して適当な演算処理を実行し、画面の描画を行う。生成した画面は、ゲーム装置100と同一筐体内、あるいはゲーム装置100の外部に着脱可能に接続された表示装置である表示部130に出力され、所定の表示領域中に表示されることでユーザに提示される。
【0028】
また提示制御部107は、例えばサウンドボードやアンプ等の音声信号の出力/増幅を行う回路を含み、音声出力部140から出力させる音声を生成する際には所定の処理を行う。具体的には提示制御部107は、例えば予め記録媒体102に記録された音声データに基づき、同時に出力を行う音声データを確定し、これを電気的な音声信号に変換(D/A変換)して音声出力部140に出力することで、音声出力を行う。音声出力部140は、所定のスピーカ等であってよく、入力された音声信号に基づく音波を出力する。
【0029】
排出制御部108は、対価の支払いに基づく1回のゲームプレイにつき、1枚のプレイカードを排出させるための各種処理を行う。排出制御部108は、プレイカードの生成指示がなされた場合に、該カードに付す物品情報に対応するコード画像と印刷面を形成するその他の画像を含む、印刷出力するプレイカードの印刷データを生成する。上述したようにゲーム装置100により排出されるプレイカードは、ゲームに登場するいずれかのアイテムを特定し、ゲームにおいて該アイテムを装着させた状態の操作キャラクタの使用(操作)をユーザに可能ならしめる。故に、プレイカードを使用することで使用可能となるアイテムの図柄がカード印刷面には形成され、いずれのゲーム要素に対応するプレイカードであるかをユーザが容易に把握可能となっている。排出制御部108は、印刷データを生成すると、該印刷データを印刷命令と共に排出部150に伝送して該当のプレイカードの印刷を指示し、排出させる。
【0030】
排出部150は、ゲーム装置100と同一筐体内、あるいはゲーム装置100の外部に着脱可能に接続された、排出制御部108との情報送受信が可能に構成されたプリンタ等の印刷装置である。排出部150は、排出制御部108からプレイカードに係る印刷データ及び該データに係る印刷命令を受信すると、印刷データの印刷動作を行う。印刷により排出されるカードは、排出部150がゲーム装置100と同一筐体内に内蔵される場合は、ゲーム装置100の外部からアクセス可能な排出口151(
図1参照)に導かれることでユーザに提供されてよい。
【0031】
操作入力部109は、例えば方向入力用や決定入力用の操作部材、各種センサ等の、ゲーム装置100が有するユーザインタフェースである。操作入力部109は、操作部材に対する操作入力がなされたことを検出すると、該操作入力に対応する制御信号を制御部101に出力する。なお、本実施形態ではゲーム装置100は物理的な操作部材として各種インタフェースを備えるものとして説明するが、例えば表示部130の画面上になされたタッチ入力を検出するタッチ入力検出センサ等を含んでいてもよい。
【0032】
通信部110は、ゲーム装置100が有する外部装置との通信インタフェースである。通信部110は、インターネット等の通信網や機器間を接続するケーブルであってもよいネットワーク(有線・無線を問わない)を介して外部装置と接続し、データの送受信を可能とすることができる。通信部110は、例えば送信対象として入力された情報を所定の形式のデータに変換し、ネットワークを介してサーバ等の外部装置に送信する。また通信部110は、例えばネットワークを介して外部装置から情報を受信すると、該情報を復号し、メモリ103に格納する。また本実施形態のゲーム装置100は、ゲームに係る処理のプログラムをパッケージ化したプログラムデータを通信部110を介して外部装置から受信可能に構成される。制御部101は、通信部110により該プログラムデータがプログラムの更新要求とともに受信された場合、更新要求に従って現在記録媒体102に格納されているゲームに係る処理のプログラムを、受信したプログラムデータを用いて更新することができる。なお、ゲームに係る処理のプログラムの更新処理は、この他、例えば記録媒体に記録されているプログラムデータをゲーム装置が有する不図示の光学ドライブ等に挿入した際に自動実行される、あるいは挿入後に管理者が開始命令を行うことによっても実行可能である。
【0033】
《ゲーム概要》
以下、本実施形態のゲーム装置100においてプレイ体験が提供されるゲームについて、その概要を説明する。上述したように、本実施形態のゲーム装置100では、ユーザは、プレイカードを用いて情報取得(スキャン)させることで、該プレイカードに対応するアイテムを操作キャラクタに装着させ、ゲームプレイを行うことができる。提供されるゲームは、操作キャラクタと、ゲームに登場する1体の相手キャラクタとの間で行われる対戦ゲームであり、相手キャラクタを行動不能とすることで、勝利条件が満たされる。また所定の制限時間の経過、あるいは操作キャラクタが行動不能となったことで、敗北条件が満たされる。対戦相手となる相手キャラクタは、本実施形態では簡単のため、1体であるものとして説明するが、本発明の実施がこれに限られるものではないことは容易に理解されよう。
【0034】
操作キャラクタには、頭部、上半身、下半身、腕部、脚部等、分類の異なる、アイテムを装備可能な部位が複数定義されており、1回のゲームプレイにおいてユーザは各分類に1つのアイテムを装着させることができる。なお、例えば武器等の少なくとも一部の分類については、ゲームの進行についてアイテムの装着が必須として定められるものであってよく、初回プレイ時やプレイカード不携帯時等、該必須の分類についてスキャンされたアイテムが不足する場合には、制御部101が(例えば抽選処理により)不足している分類のアイテムを決定し、操作キャラクタに該アイテムが装着されてゲームプレイ可能に制御されるものとする。
【0035】
対戦ゲームの終了後(勝利条件または敗北条件が満たされたことの確定後)、ゲームプレイの内容に応じて排出候補となるアイテムが決定され、このうち、ユーザによる操作入力に応じて選択されたアイテム、あるいは制御部101がプレイ内容に応じて、または排出候補となったアイテムの数や種類が所定の条件を満たしたことに応じて選択したアイテムについて、プレイカードが生成・排出され、ユーザに提供される。
【0036】
排出候補となるアイテムは、ゲームにおいて操作キャラクタに装着されたアイテムか、相手キャラクタについて定まるアイテムが含まれる。ここで、相手キャラクタについて定まるアイテムは、対戦ゲームの勝利条件が満たされた場合に排出候補となるものであり、後述のゲームモードに応じて、いずれのアイテムを相手キャラクタに係るアイテムとして排出候補とするかが制御される。
【0037】
〈ゲームモード〉
本実施形態のゲーム装置100で実行されるゲームには、1台のゲーム装置100において独立してゲーム処理を行うシングルモードと、隣接して設置された複数台のゲーム装置100が共働してゲーム処理を行う協力モードとを有する。
【0038】
(シングルモード)
シングルモードでは、相手キャラクタ300は、
図3(a)に示されるように、ゲーム処理を実行する1台のゲーム装置100の表示部130に収まるよう表示され、対戦ゲームが進行する。シングルモードにおいて対戦ゲームに勝利した場合、排出候補となるアイテムは、相手キャラクタについて排出可能であるものとして予め定められたアイテムの中から抽選で選ばれる。本実施形態のゲーム装置100では、相手キャラクタとして選択され得るキャラクタは複数存在し、例えばユーザのゲームの進行状況や抽選処理によって、このうちの1体が対戦ゲームに登場する。相手キャラクタとして選択され得るキャラクタの各々には、対戦ゲーム後に排出候補として選択され得る所定数のアイテムが関連付けられており、勝利条件が満たされた場合に、これらのうちのいずれかが排出候補として選択される。このとき、相手キャラクタにつき排出候補とされ得るアイテムは、所定数のアイテム全てを対象とし、例えば各アイテムについて定められた選択確率に基づき行われた抽選処理により抽出された1つのアイテムが採用されるものとする。換言すれば、シングルモードでは、相手キャラクタについて勝利条件が満たされた場合に得られるアイテムは、該キャラクタに予め定められたアイテムのうちのいずれかであり、ユーザが意図的にこれを制御することはできない。
【0039】
本実施形態では相手キャラクタについて関連付けられる所定数のアイテムは、例えば相手キャラクタの特定の部位を素材として生成されるアイテム、該部位の特性・属性を有する(引き継いだ)アイテム等、相手キャラクタの有する部位と各々関連付けられているものとする。シングルモードでは、対戦ゲームにおいて表示部130に提示されるゲーム画面は、
図3(a)で示したように相手キャラクタ300の全体を含んでおり、操作キャラクタの攻撃対象が相手キャラクタの全体であることはユーザに把握される。故に、シングルモードにおいては、(例えば複数回のゲームプレイを重ねることで)対戦ゲームで対峙した相手キャラクタから獲得可能な種々のアイテムを入手できることをユーザに知らしめるよう、全部位(全体)に関連付けられたアイテムを排出候補に含める対象とし、このうちいずれかを排出候補に都度含める。
【0040】
(協力モード)
一方、協力モードでは、シングルモードとは異なり、共働する全てのゲーム装置100の表示部130を介して、対戦ゲームに係るゲーム画面が提示される。即ち、
図3(b)に示されるように、例えば隣接する2台のゲーム装置100が共働する場合には2つの表示部130が連動し、一体となって対戦ゲームに係るゲーム画面を提示する。同様に、3台のゲーム装置100が共働する場合であれば、
図3(c)のように3つの表示部130が連動してゲーム画面を提示し、4台のゲーム装置100が共働する場合であれば、
図3(d)のように4つの表示部130が連動してゲーム画面を提示する。
【0041】
協力モードの開始は、例えば、隣接するゲーム装置100のそれぞれにおいて協力モードの選択に係る操作入力がなされたこと、あるいは隣接するゲーム装置100のそれぞれにおいて所定の期間内に対価の支払いがなされたこと、に応じて行われるものであってよい。協力モードでは、共働するゲーム装置100において操作される複数の操作キャラクタと、相手キャラクタとの間で対戦ゲームが行われる。即ち、シングルモードでは操作キャラクタと相手キャラクタとの間で一対一の対戦ゲームが行われるが、協力モードでは多対一の対戦ゲームが行われる。故に、同一の相手キャラクタについては、協力モードの方が攻略しやすくなる(勝利条件を満たしやすくなる)。また、協力モードを用いることで、より攻略が高難度の相手キャラクタについて、相手キャラクタに係るアイテムの入手確率を高くすることができる。
【0042】
図3(b)〜(d)で示したように、複数のゲーム装置100の表示部130が一体となって1つのゲーム画面を提示するため、各ゲーム装置100において表示される相手キャラクタは、部位が異なっている。相手キャラクタのいずれの部位が表示されるかは、共働するゲーム装置100の数に応じて定められるものであり、2台であれば左側のゲーム装置100の表示部130には相手キャラクタ300の下半身、右側のゲーム装置100の表示部130には相手キャラクタ300の上半身、3台であれば左側のゲーム装置100の表示部130には相手キャラクタ300の尻尾部及び右脚部、中央のゲーム装置100の表示部130には相手キャラクタ300の左脚部、胴部及び右腕部、右のゲーム装置100の表示部130には相手キャラクタ300の頭部及び左腕部が表示されるよう、表示部位は共働するゲーム装置100の数に応じて予め定められているものであってよい。即ち、隣接して共働する2つのゲーム装置100間において、表示部130の各々には相手キャラクタの連結する部位が表示される。換言すれば、ゲーム装置100においていずれの部位が表示されるかは、共働するゲーム装置100の数、及び共働するゲーム装置100の配置関係に応じて変化するものであり、本実施形態のゲームシステムにおいて共働可能に設定されたゲーム装置100群の各々には、予め配置関係を示す情報が記録媒体102に格納されているものとする。
【0043】
なお、本実施形態では4台のゲーム装置100が共働可能に連結して設置されているものとし、簡単のため、協力モードにおいて共働するゲーム装置100の台数ごとに、各ゲーム装置100の表示部130に相手キャラクタのいずれの部位が表示されるよう制御するかの情報が予め設定されるものとして説明するが、本発明の実施はこれに限られるものではない。即ち、導入する店舗によって設置台数は定まるものであるため、4台以上で共働可能とされる態様も考慮し、各表示部130に表示される相手キャラクタの部位の情報は予め格納されるものではなく、共働するゲーム装置100の数が決定した際に、表示させる部位の定義を行うよう構成されるものであってもよい。
【0044】
協力モードでは、複数の表示部130が一体となってゲーム画面を提示するが、一方でゲーム中の操作入力を要する場面においては、他のユーザが操作する表示部130に表示される部分(画面)を観ながら、手元の操作をすることは困難となり得る。故に、本実施形態の対戦ゲームでは、ユーザが必要な操作入力を容易に把握でき、かつ操作入力の成否を判別できるよう、協力モードにおいて操作キャラクタの攻撃対象は、各ゲーム装置100の表示部130に表示される、相手キャラクタの「部位」となる。即ち、協力モードにおいては、各ゲーム装置100を操作するユーザは、自身の操作するゲーム装置100の表示部130に表示された相手キャラクタの部位に対して攻撃を行うよう、操作キャラクタを操作することになる。従って、協力モードにおける勝利条件は、例えば共働するゲーム装置100の各々において、表示部130に表示された部位に対する攻撃行動により、該部位について定められた行動不能とする閾値以上のダメージ量が蓄積され、相手キャラクタ全体について定められた部位の半数以上においてこれが達成された場合に、満たされるものとすればよい。
【0045】
このように協力モードでは、各ユーザが対戦ゲームの勝利条件に貢献した(攻撃対象の)部位は、シングルモードよりも明確にユーザに把握されるため、本実施形態では協力モードで対戦ゲームに勝利した場合、各ゲーム装置100において排出候補とされるアイテムは、ゲーム中にそれぞれの表示部130に表示されていた部位に応じて決定される。上述したように、相手キャラクタにつき排出候補とされ得るアイテムは、該相手キャラクタの部位に各々関連付けられており、協力モードにおいて各ゲーム装置100で排出対象に含められるアイテムは、対戦ゲーム中、該ゲーム装置100の表示部130に表示されていた部位、即ち該ゲーム装置100において操作キャラクタの攻撃対象であった部位に関連付けられたアイテムとなる。
【0046】
従って、協力モードでは、勝利条件が満たされた場合に相手キャラクタにつき排出候補とされ得るアイテムは、シングルモード(全体)よりも限定した部位に基づいて選択されることになる。該構成によれば、共働する複数のゲーム装置100のいずれを操作するかをユーザが選択することで、ユーザは所望のアイテムの排出確率を上昇/増大させることができるため、特に物品収集に係る興趣要素への関心が高いユーザを、ゲームプレイに誘導することができる。
【0047】
《提供処理》
このような構成をもつ本実施形態のゲーム装置100で1回のゲームプレイに係り実行される提供処理について、
図4のフローチャートを用いて具体的な処理を説明する。該フローチャートに対応する処理は、制御部101が、例えば記録媒体102に記憶されている対応する処理プログラムを読み出し、メモリ103に展開して実行することにより実現することができる。なお、本提供処理は、例えば対価の支払いがなされたことを支払検出部104が検出した際に開始されるものとして説明する。またゲーム装置100は、ゲームシステムに含まれる他のゲーム装置100と通信接続し、共働可能に構成されるものとする。
【0048】
S401で、制御部101は、今回のゲームプレイを協力モードで提供するか否かを判断する。協力モードは、上述したような開始条件が満たされたことによって提供が開始されるものであってよい。本ステップで制御部101は、協力モードの開始条件が満たされるか否かに基づき判断を行う。制御部101は、今回のゲームプレイを協力モードで提供すると判断した場合は処理をS410に移し、協力モードを提供しない、即ちシングルモードでゲームプレイを提供すると判断した場合は処理をS402に移す。
【0049】
S402で、制御部101は、今回のシングルモードでのゲームプレイで登場させる相手キャラクタを決定する。相手キャラクタの決定は、予め設けられた相手キャラクタまたはクエスト等のうちからいずれかを選択する操作入力がなされたことに応じて行われるものであってもよいし、抽選処理、対戦ゲームに先行して行われる所定のゲームの結果、ユーザのプレイ進行状況等に応じて、操作入力を要さずに行われるものであってもよい。
【0050】
S403で、制御部101は、操作キャラクタに装着させるアイテム(使用アイテム)を登録する登録シーケンスの処理を実行する。本登録シーケンスでは、制御部101はリーダ120を動作させ、プレイカードについての情報取得がなされた場合には、取得された物品情報と対応するアイテム情報とに基づいてプレイカードに対応するアイテムのステータスを導出し、これを含めて操作キャラクタの該当の部位につき装着させる使用アイテムの情報をメモリ103に登録する。このとき、プレイカードから取得される物品情報は、例えば
図8(b)に示されるように、プレイカードを一意に特定するプレイカードID811に関連付けて、該プレイカードに対応するアイテムを特定するアイテムID812、及び該アイテムの成長/強化状態を記述した状態情報813を含むものであってよい。また使用アイテムの情報は、例えば
図8(c)に示されるように、操作キャラクタの各部位について、該部位を特定する部位ID821に関連付けて、使用アイテムのアイテムID822、及び状態情報813が反映されたステータスを示すアイテムステータス823を含むものであってよい。
【0051】
制御部101は、操作キャラクタのアイテム装着可能な全ての部位について使用アイテムの情報を登録した場合は処理をS404に移す。また、使用アイテムの登録を終了する操作入力がなされた際、あるいは登録シーケンスについて予め定められた制限時間が終了した際等、登録シーケンスを終了すべきタイミングにおいて、アイテムの装着が必須として定められる部位について、使用アイテムの情報を登録していない場合、制御部101は、例えば抽選処理により該当部位について装着させるアイテムを決定し、使用アイテムとして追加した後、処理をS404に移す。このとき、プレイカードに基づかずに登録された使用アイテムの情報は、対応するアイテム情報にて基本パラメータ804として定められるステータス(初期状態)で登録されればよい。
【0052】
S404で、制御部101は、登録した使用アイテムを装着させた操作キャラクタ、及び相手キャラクタの情報に基づき、今回のゲームプレイに係る対戦ゲームを提供するゲーム処理を開始する。
【0053】
S405で、制御部101は、ゲーム処理を終了する条件が満たされたか否かを判断する。ゲーム処理は、例えば上述した勝利条件及び敗北条件のいずれかが満たされた場合に終了するものであってよい。制御部101は、ゲーム処理を終了する条件が満たされたと判断した場合は処理をS406に移し、満たされていないと判断した場合は本ステップの処理を繰り返す。
【0054】
S406で、制御部101は、行われた対戦ゲームにおいて勝利条件が満たされたか否かを判断する。制御部101は、勝利条件が満たされたと判断した場合は処理をS407に移し、勝利条件が満たされなかった、即ち敗北条件が満たされたと判断した場合は処理をS408に移す。
【0055】
S407で、制御部101は、今回のゲームプレイについてプレイカードの排出候補とするアイテムを決定し、表示部130に選択可能に表示させる。勝利条件が満たされた場合にプレイカードの排出候補とされるアイテムは、使用アイテムとして登録されたアイテムに加え、相手キャラクタの全体について関連付けられたアイテムのうちから抽出したアイテムを含む。上述したように、本実施形態では勝利条件が満たされた場合には、1つの相手キャラクタに係るアイテムが排出候補に含められるものとして説明するが、本発明の実施はこれに限られるものではなく、相手キャラクタに関連付けられた一部のアイテムであって複数のアイテムが排出候補に含められるものであってもよい。また排出候補に含める相手キャラクタに係るアイテムの抽出は、例えばシングルモード用に相手キャラクタの各部位について予め定められた確率に基づく抽選処理、あるいはユーザのプレイ/排出履歴に基づく決定処理によって行われるものであってよい。
【0056】
一方、S406において勝利条件が満たされなかったと判断した場合、制御部101はS408で、今回のゲームプレイについてプレイカードの排出候補とするアイテムを決定し、表示部130に選択可能に表示させる。S407と異なり、勝利条件が満たされなかった場合にプレイカードの排出候補とされるアイテムは、使用アイテムとして登録されたアイテムに限られる。
【0057】
S409で、制御部101は、排出候補の中から排出対象のアイテム(対象アイテム)の決定に係る操作入力がなされると、該アイテムにつき物品情報に付す状態情報813を決定し、プレイカードに付す物品情報を構成する。状態情報は、対象アイテムがプレイカードのスキャンにより登録された使用アイテムであれば、ゲームプレイの内容に応じて現在のステータスを成長(ゲームを有利に進行せしめる状態に変更)させ、該成長後のステータスに基づいて確定される。また、対象アイテムがプレイカードのスキャンにより登録された使用アイテムでなければ、即ち、プレイカードに基づかない使用アイテムまたは相手アイテムであれば、ゲームプレイの内容に依らず、基本パラメータ804として定められるステータス(初期状態)に基づいて確定される。排出制御部108は制御部101の制御の下、対象移動体の情報と物品情報とに基づいて対象アイテムに係るプレイカードの印刷データを構成し、排出部150にプレイカードを印刷させて排出させる。プレイカードの排出が完了すると、制御部101は、今回のゲームプレイに係る本提供処理を完了する。
【0058】
一方、S401において今回のゲームプレイを協力モードで提供すると判断した場合、制御部101はS410で、協力モードの提供に際し、共働するゲーム装置100が確定するまで処理を待機する。本ステップは、協力モードの開始条件が満たされた以後も、追加で協力モードへの参加を認めるためのものであり、例えばこれから行われる協力モードのゲームプレイに参加可能である旨の通知を、共働可能なゲーム装置100の表示部130に提示し、その後の制限時間の経過、あるいはこれら全てのゲーム装置100において協力モードへの参加申し込み(ゲームプレイに係る対価の支払)がなされたことをもって、共働するゲーム装置100の確定は行われる。なお、本ステップに係る待機は、既に協力モードへの参加が確定しているユーザにより、受付終了に係る操作入力がなされたことをもって終了できるよう構成されるものであってよい。
【0059】
S411で、制御部101は、確定した共働するゲーム装置100間での通信接続を確立し、同期に係る各種処理を開始する。本実施形態では簡単のため、共働するゲーム装置100のうちの1つのゲーム装置100がマスタとなり、共働のための制御命令を残りのゲーム装置100(スレーブ)に対して出力するものとして説明するが、本発明の実施はこれに限られるものではない。即ち、共働するゲーム装置100群を制御するために、他の制御装置が存在し、制御命令を出力する構成であってもよい。同期に係る各処理は、共働するゲーム装置100の台数の把握、いずれのゲーム装置100をマスタとするかの決定を含む。
【0060】
S412で、制御部101は、今回の協力モードでのゲームプレイで登場させる相手キャラクタを決定する。本ステップの処理はS402と同様であってよいが、協力モードでのみ登場可能となる相手キャラクタが、選択候補に含まれるものとしてもよい。なお、本ステップの処理は、共働するゲーム装置100のいずれかにおいて行われるものであってもよいし、共働するゲーム装置100群における多数決をもって決定されるものであってもよい。
【0061】
S413で、制御部101は、S403と同様に、使用アイテムの登録シーケンスの処理を実行する。
【0062】
S414で、制御部101は、共働するゲーム装置100の各々において登録された使用アイテムを装着させた操作キャラクタ、及び相手キャラクタの情報に基づき、今回のゲームプレイに係るゲーム処理を開始する。協力モードにおけるゲーム処理は、シングルモードとは異なり、共働する他のゲーム装置100との間で対戦ゲームの同期に係る情報通信を行う各種の処理を行う。
【0063】
より詳しくは、共働するゲーム装置100群(共働装置群)のうちの、マスタのゲーム装置100(以下、単にマスタ)は、共働装置群(マスタ自身を含む)の各々について、対戦ゲームに係るゲーム画面のいずれの範囲を描画させるか、即ち、相手キャラクタのいずれの部位を含む画面の描画を担当させるかを決定し、スレーブのゲーム装置100(以下、単にスレーブ)の各々に担当の情報を配信する。該決定は、共働装置群に含まれるゲーム装置の台数、及び共働装置群の配置関係(表示部の連結関係)に応じて決定される。共働装置群の配置関係の情報は、例えば設置時に左から昇順となるように装置番号が割り振られ、共働装置群が判明した際に、これらの装置番号に基づいて判別するものであってもよいし、隣接しているゲーム装置100間で行われる所定の機器間通信で、隣接するゲーム装置100がいずれの個体識別番号を有しているか等を取得した上で行われるものであってもよい。
【0064】
またゲーム処理中、相手キャラクタの動作制御や各種演出制御、描画の視点制御等については、例えばマスタが行動決定等を行い、各スレーブに配信する。このようにすることで、共働装置群の各表示部130に表示される相手キャラクタの挙動を同期させ、共働装置群が連結することで形成される複数面の表示部130において、協力モードに係るゲーム画面を一体となって提示することが可能となる。即ち、マスタにより配信された情報に基づき、共働装置群の各々において、共通の相手キャラクタや環境についての状況が構築可能であり、このうち、各ゲーム装置100の担当となっているゲーム画面の描画を提示制御部107が行うことで、結果として、隣接して設置された共働装置群の表示面により、連結した1つのゲーム画面の提示が可能になる。
【0065】
一方、各ゲーム装置100における操作対象である操作キャラクタについては、本実施形態では操作性を考慮し、該当のゲーム装置100の表示部130にのみ表示されるものとして説明するため、共働装置群の他のゲーム装置100に対し、自機のゲーム処理における各操作キャラクタの挙動制御等、操作キャラクタの描画に必要な各種情報は送信する必要はない。ただし、ゲームの終了に関与し得るため、各ゲーム装置100における進行状況(操作キャラクタの状態(行動不能となっているか否か)、攻撃対象の部位へのダメージ蓄積量等)の情報は、共働装置群の他のゲーム装置100に送信され、装置間で共有するものであってよい。共働装置群のそれぞれの表示部130には、操作キャラクタ500と相手キャラクタ501だけでなく、共働装置群の他のゲーム装置100から受信した進行状況の情報502、及び自機における進行状況の情報503が、例えば
図5のように表示されることで、ユーザが容易に協力モード全体の進行状況を確認可能ならしめる構成としてもよい。
【0066】
S415で、制御部101は、ゲーム処理を終了する条件が満たされたか否かを判断する。本ステップの判断はS405と同様であってよいが、勝利条件及び敗北条件のいずれかが満たされた否かの判断は、共働装置群の進行状況を収集したマスタにより行われ、各スレーブに配信されるものであってよい。制御部101は、ゲーム処理を終了する条件が満たされたと判断した場合は処理をS416に移し、満たされていないと判断した場合は本ステップの処理を繰り返す。
【0067】
S416で、制御部101は、行われた対戦ゲームにおいて勝利条件が満たされたか否かを判断する。制御部101は、勝利条件が満たされたと判断した場合は処理をS417に移し、勝利条件が満たされなかった場合は処理をS408に移す。
【0068】
S417で、制御部101は、今回のゲームプレイについてプレイカードの排出候補とするアイテムを決定し、表示部130に選択可能に表示させる。勝利条件が満たされた場合にプレイカードの排出候補とされるアイテムは、使用アイテムとして登録されたアイテムに加え、対戦ゲーム中、自機の表示部130において表示するよう制御していた相手キャラクタの部位に関連付けられたアイテムのうちから抽出したアイテムを含む。即ち、協力モードでは、相手キャラクタの全体について関連付けられているアイテム群ではなく、このうちの一部から排出候補に含められる1つのアイテムが抽出されるため、シングルモードに比べて特定のアイテムが排出候補に含まれやすくなる。換言すれば、対戦ゲームにおいて自機における攻撃対象として設定された相手キャラクタの部位に依存して、排出候補に含められるアイテムが抽出されるため、特定の部位に関連付けられたアイテムのプレイカード取得を所望するユーザにとって、シングルモードよりも入手しやすい状況を提供することが可能となる。
【0069】
別側面では、協力モードにおいて勝利条件が満たされた場合には、プレイしたユーザは、攻略した相手キャラクタは同一であれども、それぞれ異なる部位に関連付けられたアイテムのプレイカードが入手可能となる。故に、相手キャラクタから入手可能な他のアイテムをユーザに知らしめるとともに、該他のアイテムのプレイカードの所有欲を好適に刺激し、更なるゲームプレイにユーザを誘導することができる。
【0070】
このようにすることで、本実施形態のゲーム装置によれば、使用状況に応じて適応的に興趣性を向上させたプレイ体験を提供することができる。より詳しくは、同一の対戦ゲームのプレイに用いられるゲーム装置100の台数に応じて、ゲーム画面の生成方法及び提示方法を適応的に変更することで、ユーザに対して提示するゲーム画面を拡張し、より没入感が高く、興趣性を向上させたプレイ体験を提供することができる。また、協力モードにおいては、ゲームのプレイ内容に応じて排出可能となるプレイカードをユーザ間で異なるよう構成することで、所望のプレイカードの入手が容易になり得る協力モードの繰り返しの利用にユーザを誘導できる。結果、繰り返しの協力モードでのゲームプレイが行われることで、大画面(複数の表示部130で構成される画面)で迫力のあるプレイ体験や演出が、プレイしているユーザのみならず、周囲で観戦しているユーザの該ゲームに対する関心を高め、ゲーム装置100の稼働率や収益を増進させることができる。
【0071】
なお、本実施形態ではモードを問わず、プレイカードの排出対象となるアイテムは、ユーザが排出候補の中から操作入力により選択が可能に構成されるものとして説明したが、本発明の実施はこれに限られるものではない。上述した通り、協力モードのゲームプレイは1人のユーザのみでは成立し得ず、予めユーザ間で調整を行う等、種々の準備が必要となり得る。また、協力モードであるからこそ対戦ゲームの勝利条件達成が期待されるような、高難易度の相手キャラクタの攻略に、協力モードが利用され得る側面もある。これらを考慮すると、協力モードのゲームプレイが成立する状況は、相手キャラクタに関連付けられたアイテムのプレイカードの取得をユーザが所望しているとも言えるため、排出候補からの該当のアイテムの選択操作を要求することは、かえって煩雑な操作が必要であるとの印象をユーザに与え得る。従って、協力モードである場合には、表示された相手キャラクタの部位に関連付けられたアイテムから、制御部101が1つの対象アイテムを、ユーザ操作を必要とせずに決定する構成であってもよい。
【0072】
また、本実施形態では相手キャラクタに基づいて排出されるプレイカードには、ゲーム装置100の表示部130に表示された、該相手キャラクタの部位を素材として生成されるアイテムや該部位の特性・属性を有する(引き継いだ)アイテム等であるものとして説明したが、本発明の実施はこれに限られるものである必要はない。例えば相手キャラクタが複数の移動体が合体した合体機体であり、該合体機体の部位を移動体のそれぞれが構成するような態様において、表示された部位を構成していた移動体が、相手キャラクタについての排出候補とされるものであってもよい。即ち、相手キャラクタの表示された部位と関連付けられた、キャラクタとは異なる種別のアイテム等でなく、該部位そのもの(相手キャラクタを構成する少なくとも一部分)が相手キャラクタについての排出候補とされるものであってもよい。
【0073】
[実施形態2]
上述した実施形態1では、協力モードの選択に係る操作入力がなされたこと、あるいは隣接するゲーム装置100のそれぞれにおいて所定の期間内に対価の支払いがなされたことに応じて協力モードが開始されるものとして説明したが、本発明の実施はこれに限られるものではない。本実施形態では、より協力モードが実現されやすく、またユーザが協力モードにより参加しやすいよう、ゲームシステム内の複数のゲーム装置100においてプレイカードを用いて登録された使用アイテムが所定の関連性を有していることをもって、協力モードを開始可能とする態様について説明する。なお、本実施形態に係るゲームシステム及びゲーム装置100の構成は、上述した実施形態と同様であるものとする。
【0074】
《提供処理》
以下、本実施形態のゲーム装置100で1回のゲームプレイに係り実行される提供処理について、
図6のフローチャートを用いて具体的な処理を説明する。該フローチャートに対応する処理は、制御部101が、例えば記録媒体102に記憶されている対応する処理プログラムを読み出し、メモリ103に展開して実行することにより実現することができる。なお、本提供処理は、例えば対価の支払いがなされたことを支払検出部104が検出した際に開始されるものとして説明する。またゲーム装置100は、ゲームシステムに含まれる他のゲーム装置100と通信接続し、共働可能に構成されるものとする。また、本実施形態の提供処理の説明において、上述した実施形態と同様の処理を行うステップは同一の参照番号を付して説明を省略し、本実施形態に特徴的な処理について説明する。
【0075】
また、本実施形態ではユーザの利便性を考慮し、協力モードにおいてのみ登場する相手キャラクタが存在するものとし、該相手キャラクタに関連付けられたアイテムが、プレイカードを用いて使用アイテムとして登録された場合に協力モードの実行待機状態とし、さらに隣接するゲーム装置100において同相手キャラクタに関連付けられたアイテムが、プレイカードを用いて使用アイテムとして登録されたことをもって、これらゲーム装置100を共働させて協力モードを実行するものとして説明する。このような相手キャラクタに関連付けられたアイテムのプレイカードは、協力モードにおいてのみ得られるものであるため、該相手キャラクタと対戦できる協力モードのゲームプレイが提供されることは、ユーザにとって好適である。換言すれば、このような相手キャラクタに各部位に関連付けられたアイテムのプレイカードを入手・収集したいユーザにとっては、実行待機状態を経ることになろうとも、協力モードが発生することの方が好ましい。従って、本実施形態のゲーム装置100は、このような協力モードのゲームプレイを所望するであろうユーザが存在することを、使用アイテムの登録に用いられたプレイカードに基づいて判断し、協力モードがより実現されやすいよう構成される。
【0076】
また、本実施形態では、協力モードにおいてのみ登場する相手キャラクタが存在し、該相手キャラクタに基づいて得られたプレイカードが用いられた場合に、協力モードの発生確率が高まるように制御するものとして説明するが、本発明の実施はこれに限られるものではないことは容易に理解されよう。即ち、協力モードの発生確率が高まるような制御は、プレイカードがいずれの相手キャラクタに基づくものであるかに依らず実行されるものであってもよい。
【0077】
S402において、シングルモードでのゲームプレイで登場させる相手キャラクタが決定された後、制御部101はS601で、使用アイテムの登録シーケンスの処理を開始する。なお、本実施形態の提供処理では、シングルモードに係る登録シーケンスの処理は、S601乃至S607で実行される。
【0078】
S602で、制御部101は、プレイカードからの物品情報の取得がなされたか否かを判断する。制御部101は、プレイカードからの物品情報の取得がなされたと判断した場合は処理をS603に移し、なされていないと判断した場合は本ステップの処理を繰り返す。
【0079】
S603で、制御部101は、情報取得のなされたプレイカードが協力モードにおいてのみ登場する相手キャラクタ(特殊相手キャラクタ)に基づくプレイカードであるか否かを判断する。本ステップの判断は、プレイカードから取得された物品情報のアイテムID812が、特殊相手キャラクタに関連付けられたアイテムのアイテムIDと一致するか否かにより行われればよい。制御部101は、情報取得のなされたプレイカードが特殊相手キャラクタに基づくプレイカードであると判断した場合は処理をS604に移す。また制御部101は、情報取得のなされたプレイカードが特殊相手キャラクタに基づくプレイカードではないと判断した場合は、該プレイカードに対応するアイテムを使用アイテムとして登録し、処理をS607に移す。
【0080】
S604で、制御部101は、情報取得のなされたプレイカードに対応するアイテムを使用アイテムとして登録した後、特殊相手キャラクタとの対戦に係る協力モードの実行待機中である旨を表示部130に表示させ、実行待機状態に移行する。即ち、S402において相手キャラクタの決定は行われたが、特殊相手キャラクタとの対戦ゲームの成立可能性があるため、該対戦ゲームの開始条件が満たされるまで待機する旨の通知が、ユーザに対してなされる。ゲーム装置100が実行待機状態にある場合、制御部101は、例えば特殊相手キャラクタを特定するキャラクタIDと実行待機状態である旨を示す情報とを、隣接するゲーム装置100に対して所定の時間間隔で送信し、該状態にある旨を伝える。本実施形態では簡単のため、強制的に実行待機状態に移行するものとして説明するが、本発明の実施はこれに限られるものではなく、協力モードの実行を待機するか否かを、ユーザの操作入力に基づき制御するものであってもよい。
【0081】
S605で、制御部101は、隣接するゲーム装置100と共働して協力モードのゲームプレイを提供するか否かを判断する。具体的には制御部101は、隣接するゲーム装置100が同一の特殊相手キャラクタについての実行待機状態に既に移行している、及び実行待機状態に移行してから待機用に定められた所定時間が経過するまでに、隣接するゲーム装置100が同一の特殊相手キャラクタについての実行待機状態に移行したことのいずれかが満たされた場合に、協力モードのゲームプレイを提供するものとして判断する。本制御部101は、隣接するゲーム装置100と共働して協力モードのゲームプレイを提供すると判断した場合は処理をS606に移し、提供しないと判断した場合は待機を終了する旨の通知を表示部130に表示させた後、処理をS607に移す。
【0082】
S606で、制御部101は、同期に係る各種処理を開始し、また今回の協力モードでのゲームプレイで登場させる相手キャラクタを、プレイカードに基づく特殊相手キャラクタに決定して、処理をS413に移す。なお、S413は使用アイテムの登録が完了していない場合に実行されるものであってよく、既に使用アイテムの登録が完了している状態であれば、制御部101は処理をS414に移すものとしてもよい。またシングルモードから協力モードに変更になるため、特殊相手キャラクタに係る使用アイテム以外の再登録をS413において受け付けるものとしてもよい。
【0083】
S607で、制御部101は、使用アイテムの登録が完了したか否かを判断する。本ステップの判断は、実施形態1の提供処理において述べた登録シーケンスの終了条件が満たされたか否かにより行われるものであってよい。制御部101は、使用アイテムの登録が完了したと判断した場合は処理をS404に移し、完了していないと判断した場合は処理をS602に戻す。
【0084】
このように本実施形態の態様によれば、所定の関連性を有するアイテムが、共働可能に設けられたゲーム装置100においてプレイカードを用いて使用アイテムとして登録された場合に、これらゲーム装置100を共働させ、協力モードのゲームプレイを提供することができる。即ち、攻略を所望している相手キャラクタが同一と考えられるユーザが、同時期に複数人存在するのであれば、積極的にこれらユーザを協力モードのゲームプレイに誘導し、好適なプレイ体験を提供し、よりゲームコンテンツへの関心を高めさせることができる。
【0085】
特に、本実施形態のように協力モードにおいてのみ登場する相手キャラクタが存在する場合において、該相手キャラクタと関連付けられたアイテムのプレイカードを所有しているユーザは、該相手キャラクタについて関連付けられている他のアイテムのプレイカードの入手を所望し得る。このため、本実施形態のゲーム装置100では、知人等、協力モードを意図的に開始することができるユーザがいなくとも、その場に居合わせた、同様の目的のユーザをゲームプレイ時に好適にマッチングし、所望アイテムのプレイカードの入手機会を得られるよう、協力モードに誘導することができる。
【0086】
また、このような関連性を有するアイテムの登録に基づく、協力モードのゲームプレイに、ユーザをより積極的に誘導するよう、共働装置群において、関連性を有するアイテムについて情報取得されたプレイカードの枚数が多いほど、該協力モードの対戦ゲームの進行がユーザ側に有利に進行するよう、制御するものとしてもよい。
【0087】
なお、本実施形態では簡単のため、該当アイテムのプレイカードが使用された場合に共働するゲーム装置100は、隣接しているゲーム装置100であるものとして説明したが、本発明の実施はこれに限られるものではない。使用されたプレイカードに基づき協力モードとするゲーム装置100は、通信可能に接続され、接続関係にある複数のゲーム装置100であれば、必ずしも隣接していなくてもよい。例えば、4台のゲーム装置100a乃至dが接続関係にある場合、一番左のゲーム装置100aと右から2番目のゲーム装置100cにおいて対価の支払いがなされ、関連性を有するアイテムに係るプレイカードが使用された場合、これらゲーム装置100の中間に存在する左から2番目のゲーム装置100bがゲームプレイ中でなければ、3台のゲーム装置100を共働させ、
図7(a)に示されるように表示部130a乃至cを用いて協力モードに係るゲーム画面を提示するように構成してもよい。またさらに、一番右のゲーム装置100dもゲームプレイ中でなければ、4台のゲーム装置100全てを共働させ、協力モードに係るゲーム処理を実行するように構成してもよい。即ち、ゲームプレイに使用されていないのであれば、連結した表示部130で構成される大画面を利用し、興趣性の高いプレイ体験を提供するよう構成してもよい。
【0088】
このような態様では、プレイ中でないゲーム装置100も強制的に共働させることで、設置している複数のゲーム装置100のプレイ利用率(対価を支払った上でゲームプレイに係る処理が実行される率)が低下し得る。一方で、共働するゲーム装置100の台数が確定した時点で、いずれのゲーム装置100において、相手キャラクタのいずれの部位に係るアイテムの入手可能性は判明するため、
図7(b)に示されるように該情報を通知した上で、これから実行される協力モードの対戦ゲームについて、空席となっているゲーム装置100(b)での更なるユーザの参加を募るようにしてもよい。
【0089】
[変形例1]
上述した実施形態1及び2では、協力モードにおいて各ゲーム装置100の表示部130に表示される相手キャラクタの部位は、共働するゲーム装置100の数、及び共働するゲーム装置100の配置関係に応じて予め定められ、固定であるものとして説明した。このような構成により、ユーザは、所望のアイテムが関連付けられた部位の表示されるゲーム装置100を選び、協力モードのゲームプレイを行うことで、該アイテムを入手しやすい。
【0090】
一方で、ユーザ同士が示し合わせる訳でなく、例えばプレイ待機列から順番に、ゲームプレイの終了した(空きとなった)ゲーム装置100を利用するような状況においても、協力モードは偶発的に生じ得る。このような場合、ユーザは相手キャラクタの所望の部位が表示されるゲーム装置100を使用できない可能性がある。
【0091】
従って、協力モード利用における公平性の観点から、表示部130に表示される相手キャラクタの部位は、対戦ゲーム中に変動する構成としてもよい。即ち、基本的には実施形態1で示したように、共働するゲーム装置100の配置関係で表示される部位の傾向は定まっているが、相手キャラクタの回転等によって共働装置の各表示部130に表示させる部位が変動するよう構成し、操作キャラクタの攻撃対象を、都度表示させている部位になるよう切り替える構成としてもよい。勿論、表示させる部位の変動においては、隣接するゲーム装置100の表示部130間でのキャラクタ像の連続性は担保されるものとする。
【0092】
この場合、例えば制御部101は、対戦ゲーム中の所定のタイミングにおいて表示部130に表示されていた部位に基づき、排出候補とするアイテムを決定すればよい。対戦ゲーム中の所定のタイミングは、操作キャラクタによる相手キャラクタへのダメージ量が最も蓄積された期間に表示されていた部位、相手キャラクタが行動不能となった時点で表示されていた部位等、予め定められた条件で決定されるものであってよい。この場合、共働装置の複数のゲーム装置100において、同一の部位に関連付けられたアイテムが、排出候補に含められることを排除しなくてもよい。
【0093】
また、プレイカードの提供についてより公平性を担保するため、1回のゲームプレイについて、部位ごとに各共働装置の表示部130に表示される頻度を定め、これに応じて相手キャラクタの行動制御を行うよう構成してもよい。
【0094】
[変形例2]
上述した実施形態及び変形例では、協力モードにおいて、相手キャラクタではなく、該相手キャラクタの表示された部位に関連するアイテムが排出可能となる態様について説明したが、本発明の実施はこれに限られるものでなくてもよい。例えば、複数の相手キャラクタが対戦ゲームに登場する場合、任意のゲーム装置100においてプレイカードを排出可能となるゲーム要素は、複数の相手キャラクタのうち、少なくとも該ゲーム装置100の表示部130にその一部が表示された相手キャラクタそのものとしてもよい。この場合、複数の相手キャラクタのゲーム画面における配置や移動はプレイごとに制御される。例えば、公平性のため、共働するゲーム装置100において、全ての相手キャラクタが表示されるゲーム装置100はないよう制御され、対戦ゲーム勝利後に各ゲーム装置100において排出可能となる相手キャラクタが分散するよう構成されるものであってもよい。
【0095】
[変形例3]
上述した実施形態及び変形例では、シングルモードと協力モードのいずれにおいても、ユーザはプレイカードを用いて登録したアイテムを、各ゲーム装置100に対応する操作キャラクタに装着させ、該操作キャラクタを操作することでゲームを進行させることができるものとして説明したが、本発明の実施はこれに限られるものではない。ユーザの操作対象は、協力モードであるか否か、また協力モードにおいて共働するゲーム装置100の数に応じて変化するものであってもよい。
【0096】
例えば、シングルモードではプレイカードに基づいて登録した移動体が操作対象であり、協力モードでは共働する各ゲーム装置100のユーザが登録した複数の移動体を合体させることで完成される合体機体が操作対象である態様を考える。このとき、協力モードにおいて合体機体が、上述の実施形態及び変形例の相手キャラクタと同様に、共働する複数のゲーム装置100の表示部130に渡って表示され、ユーザの操作対象は、合体機体のうち、自身の使用するゲーム装置100の表示部130に表示される部位としてもよい(役割分担)。あるいは、公平性の観点から、合体機体の操作権限は、共働しているゲーム装置100の各ユーザが可能なよう、順番に移動され、定められた期間やシーケンスにおいて、それぞれ1台のゲーム装置100においてなされた操作入力に応じて、合体機体が操作可能に構成されるものであってよい。
【0097】
なお、このような態様において、排出候補とされるアイテムは、相手キャラクタに依るものでなく、合体機体の表示された部位に基づいて確定されるものであってもよい。
【0098】
[変形例4]
上述した実施形態及び変形例では、オンデマンド印刷方式を採用することで、ゲームの内容に応じたプレイカードを容易に排出可能とする態様について説明したが、本発明の実施はこれに限られるものではない。即ち、プレイカードの種類ごとにストッカを有し、いずれのストッカからプレイカードの排出を行わせるかを制御する態様によっても該構成は実現可能であるため、既製カードを排出するゲーム装置であってもよい。あるいは、既製カードとオンデマンド印刷カードの両方を排出可能に構成されたゲーム装置であっても、通常は既製カードの排出を行い、条件が満たされた場合にオンデマンド印刷によりプレイカードの排出を行うよう構成することで、実現できる。
【0099】
[その他の実施形態]
本発明は上記実施の形態に制限されるものではなく、本発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。また本発明に係るゲーム装置は、1以上のコンピュータを該ゲーム装置として機能させるプログラムによっても実現可能である。該プログラムは、コンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録されることにより、あるいは電気通信回線を通じて、提供/配布することができる。