(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6700349
(24)【登録日】2020年5月7日
(45)【発行日】2020年5月27日
(54)【発明の名称】まつ毛アプリケータ、磁気人工まつ毛、およびその使用方法
(51)【国際特許分類】
A41G 5/02 20060101AFI20200518BHJP
【FI】
A41G5/02
【請求項の数】23
【外国語出願】
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2018-152069(P2018-152069)
(22)【出願日】2018年8月10日
(65)【公開番号】特開2019-143279(P2019-143279A)
(43)【公開日】2019年8月29日
【審査請求日】2018年10月23日
(31)【優先権主張番号】15/900,699
(32)【優先日】2018年2月20日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500492071
【氏名又は名称】キス ネイル プロダクツ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100120891
【弁理士】
【氏名又は名称】林 一好
(74)【代理人】
【識別番号】100165157
【弁理士】
【氏名又は名称】芝 哲央
(74)【代理人】
【識別番号】100205659
【弁理士】
【氏名又は名称】齋藤 拓也
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【弁理士】
【氏名又は名称】岩池 満
(74)【代理人】
【識別番号】100185269
【弁理士】
【氏名又は名称】小菅 一弘
(74)【代理人】
【識別番号】100202577
【弁理士】
【氏名又は名称】林 浩
(72)【発明者】
【氏名】キム イェオ ジン
【審査官】
渡邉 洋
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許出願公開第2010/0096871(US,A1)
【文献】
特表2011−500979(JP,A)
【文献】
実開昭49−097092(JP,U)
【文献】
特開2005−342840(JP,A)
【文献】
特開2014−004128(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2009/0217939(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2007/0227550(US,A1)
【文献】
米国特許第03625229(US,A)
【文献】
米国特許第05307826(US,A)
【文献】
英国特許出願公告第769917(GB,A)
【文献】
英国特許出願公開第02516622(GB,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A41G 5/00− 5/02
A45D 2/48
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
(i)第1近位部と、(ii)少なくとも1つの上人工まつ毛を磁気的に保持および維持するように構成され、第1近位部に接続された第1湾曲アプリケータ部と、を含む、第1ハンドル部と、
第1ハンドル部に連結され、(i)第2近位部と、(ii)少なくとも1つの下人工まつ毛を磁気的に保持および維持するように構成され、第2近位部に接続された第2湾曲アプリケータ部と、を含む、第2ハンドル部と、
を含む、人工まつ毛アプリケータ装置であって、
第1ハンドル部または第2ハンドル部のうちの少なくとも1つは、少なくとも1つのヒンジを含み、第1ハンドル部または第2ハンドル部のうちの前記少なくとも1つは、前記少なくとも1つのヒンジの周りを回転するように構成され、
前記少なくとも1つのヒンジは、第1ハンドル部または第2ハンドル部の回転に抵抗するように構成され、第1ハンドル部および第2ハンドル部は第1遠位部および第2遠位部をそれぞれ含み、第2ハンドル部は第1遠位部と第2遠位部とを互いに連結することにより第1ハンドル部に連結される、人工まつ毛アプリケータ装置。
【請求項2】
前記少なくとも1つのヒンジは第1ヒンジおよび第2ヒンジを含み、第1ハンドル部は第1ヒンジを含み、第2ハンドル部は第2ヒンジを含む、請求項1に記載の人工まつ毛アプリケータ装置。
【請求項3】
第1近位部は、第2近位部の反対側に提供される、請求項1に記載の人工まつ毛アプリケータ装置。
【請求項4】
前記少なくとも1つのヒンジは、第1近位部または第2近位部のうちの少なくとも1つに接続される、請求項3に記載の人工まつ毛アプリケータ装置。
【請求項5】
第1湾曲アプリケータ部は、それに配置された第1金属構造体を含み、第2湾曲アプリケータ部は、それに配置された第2金属構造体を含む、請求項1に記載の人工まつ毛アプリケータ装置。
【請求項6】
第1金属構造体は、第1湾曲アプリケータ部と一致するように湾曲し、第2金属構造体は、第2湾曲アプリケータ部と一致するように湾曲する、請求項5に記載の人工まつ毛アプリケータ装置。
【請求項7】
第1湾曲アプリケータ部は、それに配置された少なくとも2つの第1金属構造体を含み、第2湾曲アプリケータ部は、それに配置された少なくとも2つの第2金属構造体を含む、請求項1に記載の人工まつ毛アプリケータ装置。
【請求項8】
前記少なくとも2つの第1金属構造体は、第1湾曲アプリケータ部と一致するように湾曲し、前記少なくとも2つの第2金属構造体は、第2湾曲アプリケータ部と一致するように湾曲する、請求項7に記載の人工まつ毛アプリケータ装置。
【請求項9】
第1および第2ハンドル部に連結された少なくとも1つのバネをさらに含む、請求項1に記載の人工まつ毛アプリケータ装置。
【請求項10】
第1近位部または第2近位部のうちの少なくとも1つは、時計回りまたは反時計回りのうちの少なくとも1つで回転するように構成される、請求項1に記載の人工まつ毛アプリケータ装置。
【請求項11】
第1ハンドル部または第2ハンドル部のうちの少なくとも1つは、それに配置された少なくとも1つのグリップ部を含む、請求項1に記載の人工まつ毛アプリケータ装置。
【請求項12】
第1近位部は、第1方向に回転するように構成され、第2近位部は、第1方向の反対方向である第2方向に回転するように構成される、請求項1に記載の人工まつ毛アプリケータ装置。
【請求項13】
前記少なくとも1つのヒンジは、所定のレベルの抵抗によって第1ハンドル部または第2ハンドル部の回転に抵抗するように構成される、請求項1に記載の人工まつ毛アプリケータ装置。
【請求項14】
前記少なくとも1つのヒンジは、所定のレベルの抵抗を克服するように使用者が力を加えるときに、第1ハンドル部または第2ハンドル部の回転を可能にするように構成される、請求項13に記載の人工まつ毛アプリケータ装置。
【請求項15】
(i)第1近位部と、(ii)第1人工まつ毛を磁気的に保持および維持するように構成され、第1近位部に接続された第1湾曲アプリケータ部と、を含む、第1ハンドル部であって、第1湾曲アプリケータ部は、それに配置された第1連続金属ストリップを含む、第1ハンドル部と、
第1ハンドル部に連結され、(i)第2近位部と、(ii)第2人工まつ毛を磁気的に保持および維持するように構成され、第2近位部に接続された第2湾曲アプリケータ部と、を含む、第2ハンドル側であって、第2湾曲アプリケータ部は、それに配置された第2連続金属ストリップを含む、第2ハンドル側と、
を含み、
第1ハンドル部はヒンジを含み、第1ハンドル部は、使用者のまつ毛に第1人工まつ毛を付けるように第1位置にヒンジの周りを回転するように構成され、第1ハンドル部および第2ハンドル部は第1遠位部および第2遠位部をそれぞれ含み、第2ハンドル部は第1遠位部と第2遠位部とを互いに連結することにより第1ハンドル部に連結される、磁気まつ毛アプリケータ装置。
【請求項16】
第1ハンドル部の第1位置は、使用者のまつ毛に第1人工まつ毛および第2人工まつ毛を付けるように、第2ハンドル部の位置に対向する、請求項15に記載の磁気まつ毛アプリケータ装置。
【請求項17】
第1ハンドル部は、時計回りまたは反時計回りのうちの少なくとも1つで回転するように構成される、請求項15に記載の磁気まつ毛アプリケータ装置。
【請求項18】
第1近位部は、第2近位部の反対側に提供される、請求項15に記載の磁気まつ毛アプリケータ装置。
【請求項19】
第1連続金属ストリップは、第1湾曲アプリケータ部の形状と一致するように湾曲し、第2連続金属ストリップは、第2湾曲アプリケータ部の形状と一致するように湾曲する、請求項15に記載の磁気まつ毛アプリケータ装置。
【請求項20】
第1ハンドル部または第2ハンドル部のうちの少なくとも1つは、それに配置された少なくとも1つのグリップ部を含む、請求項15に記載の磁気まつ毛アプリケータ装置。
【請求項21】
第1近位部は、第1方向に回転するように構成され、第2近位部は、第1方向の反対方向である第2方向に回転するように構成される、請求項15に記載の磁気まつ毛アプリケータ装置。
【請求項22】
第2ハンドル部はヒンジを含まない、請求項1に記載の人工まつ毛アプリケータ装置。
【請求項23】
少なくとも一組の磁気人工まつ毛を付ける方法であって、
磁気まつ毛アプリケータ装置の第1ハンドル部を第1方向に回転させるステップと、
少なくとも1つの上磁気人工まつ毛を前記磁気まつ毛アプリケータ装置の第1ハンドル部または第2ハンドル部のうちの1つに磁気的に付けるかまたは連結するステップと、
少なくとも1つの下磁気人工まつ毛を前記磁気まつ毛アプリケータ装置の第1ハンドル部または第2ハンドル部のうちのもう1つに磁気的に付けるかまたは連結するステップと、
第1ハンドル部を第1方向の逆方向である第2方向に回転させるステップと、
前記磁気まつ毛アプリケータ装置を人のまつ毛の上に配置するステップと、
前記上および下磁気人工まつ毛を前記人の前記まつ毛に接続するステップと
を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、人工まつ毛およびそのようなまつ毛を付けるためのアプリケータに関し、特に、例示的な磁気まつ毛アプリケータ、磁気人工まつ毛、およびその使用方法の例示的な実施形態に関する。
【背景技術】
【0002】
人工まつ毛は、自まつ毛の長さ、カール、豊かさおよび厚さを増強するために使用される。人工まつ毛は、ミンク、合成、または馬の毛を含むいくつかの材料から作製されうる。人工まつ毛を付ける従来の方法は、接着糊を使用して、人工まつ毛を自/本物のまつ毛のそれぞれに一つずつ個別に付着させる。これにより、まつ毛が一緒に付着するのが防止される。しかし、このような糊式人工まつ毛は、付け外しが困難なこともあり、時間の経過とともに本物のまつ毛に対する付着力を失いうる。
【0003】
糊式人工まつ毛の欠点のいくつかを克服するために、磁気式の人工まつ毛が開発されている。磁気式人工まつ毛は通常、二つの対向する磁気式人工まつ毛を用いてまつ毛に付けられる。したがって、人工まつ毛をつなぎ保持するために糊が必要ない。磁気式人工まつ毛は使いやすく、防水であり、再使用可能である。しかし、ある従来の磁気式人工まつ毛は、自まつ毛に付けるのが難しいこと、内側の角および外側の角がまつ毛の縁から突き出しうることなどを含みうる、ある欠点を有する。磁気式人工まつ毛は、高価であることもあり、まつ毛のラインに十分に接着しないこともある。これらの問題の多くは、このような磁気式人工まつ毛を自まつ毛に付ける際の難しさに起因する。
【0004】
したがって、本明細書の以上に記載した欠点の少なくともいくつかを克服できる例示的な磁気まつ毛アプリケータおよび同の使用方法を提供することが有益でありうる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
例えば(i)第一近位部と、(ii)上人工まつ毛を磁気的に保持するように構成されることができ、第一近位部に接続されることができる第一湾曲アプリケータ部と、を含みうる、第一ハンドル部と、第一ハンドル側に連結され、(i)第二近位部と、(ii)下人工まつ毛を磁気的に保持するように構成されることができ、第二近位部に接続されることができる第二湾曲アプリケータ部と、を含みうる、第二ハンドル部と、を含みうる、例示的な人工まつ毛アプリケータ装置が提供されうる。第一ハンドル部または第二ハンドル部はヒンジを含むことができ、第一ハンドル部または第二ハンドル部はヒンジの周りを回転するように構成されうる。
【0006】
本開示の一部の例示的な実施形態では、ヒンジは第一ヒンジと第二ヒンジとを含むことができ、第一ハンドル部は第一ヒンジを含むことができ、第二ハンドル部は第二ヒンジを含むことができる。第一ハンドル部および第二ハンドル部は第一遠位部および第二遠位部をそれぞれ含むことができ、第二ハンドル部は第一遠位部と第二遠位部とを互いに連結することにより第一ハンドル部に連結されうる。第二近位部の反対側に第一近位部が提供されうる。ヒンジは、第一近位部または第二近位部に接続されうる。第一湾曲アプリケータ部は、その上に配置された第一金属構造体を含むことができ、第二湾曲アプリケータ部は、その上に配置された第二金属構造体を含むことができる。第一金属構造体は、第一湾曲アプリケータと一致するように湾曲させることができ、第二金属構造体は、第二湾曲アプリケータと一致するように湾曲させることができる。
【0007】
本開示のさらなる例示的な実施形態によれば、第一湾曲アプリケータ部は、その上に配置された少なくとも二つの第一金属構造体を含むことができ、第二湾曲アプリケータ部は、その上に配置された少なくとも二つの第二金属構造体を含むことができる。少なくとも二つの第一金属構造体は、第一湾曲アプリケータ部と一致するように湾曲させることができ、少なくとも二つの第二金属構造体は、第二湾曲アプリケータ部と一致するように湾曲させることができる。第一および第二ハンドル部に連結されうるバネ(単数または複数)が含まれうる。第一近位部または第二近位部は、時計回りまたは反時計回りに回転するように構成されうる。第一ハンドル部または第二ハンドル部は、その上に配置されたグリップ部(単数または複数)を含みうる。
【0008】
例えば、(i)第一近位部と、(ii)上人工まつ毛を磁気的に保持するように構成されることができ、第一近位部に接続されることができる第一湾曲アプリケータ部と、を含みうる第一ハンドル部を含みうる磁気まつ毛アプリケータ装置であって、第一湾曲アプリケータ部は、その上に配置された第一連続金属ストリップも含みうる、磁気まつ毛アプリケータ装置のさらなる例示的な実施形態が提供されうる。第二ハンドル側は第一ハンドル側に連結されることができ、(i)第二近位部と、(ii)下人工まつ毛を磁気的に保持するように構成されることができ、第二近位部に接続されることができる第二湾曲アプリケータ部と、を含むことができ、第二湾曲アプリケータ部は、その上に配置された第二連続金属ストリップを含みうる。
【0009】
本開示のいくつかの例示的な実施形態では、第一ハンドル部または第二ハンドル部はヒンジを含むことができ、第一ハンドル部または第二ハンドル部はヒンジの周りを回転するように構成されうる。第一ハンドル部または第二ハンドル部は、時計回りまたは反時計回りに回転するように構成されうる。第一ハンドル部および第二ハンドル部は第一遠位部および第二遠位部をそれぞれ含むことができ、第二ハンドル部は第一遠位部と第二遠位部とを互いに連結することにより第一ハンドル部に連結されうる。第二近位部の反対側に第一近位部が提供されうる。第一連続金属ストリップは、第一湾曲アプリケータ部の形状と一致するように湾曲させることができ、第二連続金属ストリップは、第二湾曲アプリケータ部の形状と一致するように湾曲させることができる。第一ハンドル部または第二ハンドル部は、その上に配置されたグリップ部を含みうる。
【0010】
上述の例示的な実施形態の使用を含みうる本開示のさらなる例示的な実施形態は、一組以上の磁気人工まつ毛を付ける方法とすることができ、これには例えば、磁気まつ毛アプリケータ装置の第一ハンドル部を第一方向に回転させるステップと、磁気まつ毛アプリケータ装置の第一ハンドル部または第二ハンドル部に上磁気人工まつ毛を磁気的に付けるかまたは連結するステップと、磁気まつ毛アプリケータ装置の第一ハンドル部または第二ハンドル部に下磁気人工まつ毛を磁気的に付けるかまたは連結するステップとを含みうる。第一ハンドル部は、第一方向とは逆方向であってもよい第二方向に回転されうる。磁気まつ毛アプリケータ装置が人のまつ毛の上に配置され、上下の磁気人工まつ毛がその人のまつ毛に接続されうる。
【0011】
本開示の例示的な実施形態のこれらおよび他の目的、特徴および利点は、添付の段落と併せて本開示の例示的な実施形態の以下の詳細な説明を読めば明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本開示の例示的な実施形態による例示的な磁気式人工まつ毛アプリケータの例示的な上面図である。
【
図2】本開示の例示的な実施形態による、
図1に示される例示的な磁気式人工まつ毛アプリケータの例示的な側面図である。
【
図3】本開示の例示的な実施形態による、
図1に示される例示的な磁気式人工まつ毛アプリケータのさらなる例示的な底面図である。
【
図4】本開示の別の例示的な実施形態による例示的な磁気式人工まつ毛アプリケータの例示的な右側面図である。
【
図5】本開示の例示的な実施形態による、
図4に示される例示的な磁気式人工まつ毛アプリケータの例示的な斜視図である。
【
図6】本開示の例示的な実施形態による、
図4に示される例示的な磁気式人工まつ毛アプリケータの例示的なさらなる側面図である。
【
図7】本開示の例示的な実施形態による、開位置の
図4に示される例示的な磁気式人工まつ毛アプリケータの例示的な斜視図である。
【
図8】本開示の例示的な実施形態による、磁気式人工まつ毛が取り付けられた例示的な磁気式人工まつ毛アプリケータの前部の例示的な画像である。
【
図9】本開示の例示的な実施形態による、磁気式人工まつ毛を付ける例示的な方法の流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本開示のさらなる目的、特徴および利点は、本開示の例示的な実施形態を示す添付の図面と併せて以下の詳細な説明から明らかになるであろう。
【0014】
図面を通して、別段の断りがない限り、同じ参照番号および文字は、図示の実施形態の同様の特徴、要素、構成要素、または部分を示すのに使用される。さらに、本開示はここで図面を参照して詳細に説明されるが、これは例示的な実施形態に関連して行われ、図面および添付の段落に示された特定の実施形態によって限定されない。
【0015】
本開示の例示的な実施形態は、以下の説明および関連する添付の図面を参照してさらに理解されうる。本開示の例示的な実施形態は、磁気式人工まつ毛アプリケータに関する。例えば、磁気式人工まつ毛アプリケータは、磁気式人工まつ毛を人の一つ以上のまつ毛に付けるために使用されうる。例示的な実施形態は人工まつ毛に関して記載されるが、当業者であれば、本開示の例示的な実施形態は、磁気式ヘアエクステンションが応用される他の用途において実施されてもよいことを理解するであろう。磁気式人工まつ毛の一つ以上の部分はヒト、動物等のものを含むがこれらに限定されない天然の毛髪、天然のまつ毛を含む天然の材料で作られうるが、磁気式人工まつ毛に関する「人工」という用語は、まつ毛が人のまぶたから生えていないことを意味することをさらに理解されたい。
【0016】
図1は、本開示の例示的な実施形態による例示的な磁気式人工まつ毛アプリケータ100の例示的な上面図を示す。例えば、
図1に示すように、磁気式人工まつ毛アプリケータ100は、ハンドル部または構造体105を含みうる。ハンドル部105は、アプリケータ部または構造体115に接続されうる。アプリケータ部115は、磁気式人工まつ毛を人のまつ毛に付けるために、一つ以上の磁気式人工まつ毛をその上に保持または他の方法で維持するために使用されうる。ハンドル部105は、磁気式人工まつ毛アプリケータ100を使用する人によるハンドル部105の優れた保持を容易にしうる一つ以上のグリップ部または構造体110を含みうる。グリップ部110は、ハンドル部105から同じ材料で構成することができ、ハンドル部105の表面から凹ませることができる(例えばハンドル部105およびグリップ部110の両方がプラスチック、ゴム、または他の適切な材料で構成されうる)。あるいは、グリップ部110は、ハンドル部とは異なる材料で構成することもできる(例えばハンドル部105はプラスチックで構成され、グリップ部110はゴムで構成されてもよく、またはその逆でもよい)。さらに、グリップ部110は、ハンドル部105の表面から凹んでいる必要はない。
【0017】
図1に示すように、ハンドル部105は、片側がその反対側に対して外にたわむように、例えば部分的な円の形の湾曲した形状を有しうる。ハンドル部105はまた、近位部120および遠位部125を含みうる。近位部120は、グリップ部110とアプリケータ部115との間に提供される。特に、
図1に示す例示的な実施形態では、近位部120がグリップ部110からアプリケータ部115に向かって内方へ先細になるように、近位部120はグリップ部110の付近でより広い幅を有し、アプリケータ部115の付近でより狭い幅を有する。遠位部125は、グリップ部110またはその付近およびアプリケータ部115またはその付近の近位部120の幅より大きい一般的幅を有しうる。さらに、遠位部125は、(以下の
図2および
図3に示す)ハンドル205および210の一方または両方を含みうる。
【0018】
図2および3は、本開示の例示的な実施形態による、
図1に示される例示的な磁気式人工まつ毛アプリケータ100の異なる例示的な図である。例えば、上に示したように、例示的な近位部125は、接続部または構造体215によって接続され、そこから延在する二つの別個のハンドル205および210を含みうる。接続部215は、例えばバネ240と共に使用して、ハンドル205および210にバネのような力を提供し、それによってハンドル205および210を一端で互いから離間させ、また互いに引き寄せることができる。磁気式人工まつ毛アプリケータ100の使用中には、使用者は、バネ240により提供される力に対抗して、(例えば矢印220および225の方向の内方への力を用いて)ハンドル205および210を一緒に押圧しうる。使用者が内方への圧力の提供を止めると、接続部215が、ハンドル205および210を外向きの方向(例えば矢印230および235により示される方向)に押し開く。接続部215により加えられるバネのような力に代えて、またはそれに加えて、接続部215は、その構成により、矢印220および225の方向の任意の内方への圧力に抵抗するために使用されうる。
【0019】
図4は、本開示の別の例示的な実施形態による例示的な磁気式人工まつ毛アプリケータ400のさらなる例示的な上面図を示す。例えば、
図4および人工まつ毛アプリケータ400の斜視図である
図5にも示すように、アプリケータ400は、ヒンジ部または構造体405と、それぞれのアプリケータ部430、432が取り付けられた近位部440、435と、互いに接続された遠位部445、450とを含みうる。ヒンジ部405は、ピン410を含むことができ、(例えば以下に示すように)磁気式人工まつ毛を磁気式人工まつ毛アプリケータ400に簡単に付けるのを促進するために(
図4および
図5に示す)近位部435および440の一方または両方が回転されるのを促進しうる。ヒンジ部405は、近位部435、440の一方または両方に接続されることができ、近位部435、440の一方または両方を一つ以上の方向(例えば矢印415および420の一方または両方の方向)に回転または旋回させるために使用されうる。ヒンジ部405は、磁気式人工まつ毛400を付ける間に近位部435、440の一方または両方が不注意に回転されないように、ある抵抗レベルを提供しうる。例えば、使用者が近位部440を回転させるときには、近位部440を回転させるためにヒンジ部405により提供される抵抗を上回るためにある量の力が必要でありうる。
【0020】
図5に示されるように、ヒンジ部405は、近位部435、440の片方だけ(例えば近位部440)の中にあるかまたは接続されて、ハンドル210に対する近位部440の回転を促進しうる。
【0021】
図6は、本開示の例示的な実施形態による、
図4および5に示される例示的な磁気式人工まつ毛アプリケータの別の側面図を示す。例えば、
図6に示すように、近位部435、440はそれぞれ、磁気式人工まつ毛を人のまつ毛の上に付けるために使用されうるそれぞれのアプリケータ部(例えばアプリケータ部432、430のそれぞれ)を含むかまたはアプリケータ部に接続されうる。アプリケータ部430、432は、磁気的性質を有する金属材料から形成されるかまたは少なくとも部分的に構成されうる金属部615および620をそれぞれ含みうる(例えばこれは磁気式人工まつ毛を磁気的に保持するために使用されうる)。金属部615および620は、(例えば
図6に示すように)アプリケータ部分432、430のそれぞれにより形成される弧の大部分にわたってそれぞれ延びうる。あるいは、金属部615および620は、アプリケータ部432、430のそれぞれにより形成される弧の全体にわたってそれぞれ延びうる。
【0022】
図7は、本開示の例示的な実施形態による、開(例えば回転)位置の
図4〜6に示される例示的な磁気式人工まつ毛アプリケータ400の例示的なさらに別の斜視図である。例えば、
図7に示すように、近位部440およびアプリケータ部432が遠位部450に対して離れるように回転し、近位部435およびアプリケータ部430へのアクセスに役立つように、近位部440がヒンジ部405の周りで回転させられうる。これは、磁気式人工まつ毛を金属部620に付けるための金属部620への容易なアクセスを促進しうる。
【0023】
図8は、本開示の例示的な実施形態による、磁気式人工まつ毛が取り付けられた例示的な磁気式人工まつ毛アプリケータ800の前部の例示的な画像を示す。例示的な磁気式人工まつ毛アプリケータ800は、
図1〜3の例示的な磁気式人工まつ毛アプリケータ100および/または
図4〜7の例示的な磁気式人工まつ毛アプリケータ100でありうることを理解されたい。例えば、
図8に示すように、磁気式人工まつ毛アプリケータ800のアプリケータ部815および817(アプリケータ部115またはアプリケータ部430、432でありうる)は、金属部615および620をそれぞれ含むかまたは設置(または例えば接着剤もしくは他の取り付け形態により固定)しうる。金属部615および620は、互いに離間された二つ以上のストリップまたは他の別れたもしくは接続されたセグメント(例えば円形、楕円形など)として提供さる、金属部615および620のそれぞれの長さに沿って延びるストリップの形とすることができる。
【0024】
アプリケータ部815および817はそれぞれ、磁気的に取り付けられる磁気式人工まつ毛(例えば磁気式人工まつ毛805および810)が磁気的に取り付けられうる。例えば、金属部615には磁気式人工まつ毛805が取り付けられることができ、金属部620には磁気式人工まつ毛810が取り付けられることができる。特に、磁気式人工まつ毛815および817は、これらの長さに沿って磁気部、例えば磁気ストリップ、互いに離間された二つ以上の磁気ストリップ、または他の別れたもしくは接続された磁気セグメント(例えば円形、楕円形など)を含みうる。磁気式人工まつ毛アプリケータ800が人のまつ毛の上から押し合わされると、磁気式人工まつ毛805および810がまつ毛の上で磁気的に結合され、アプリケータ800を解放させることにより、磁気式人工まつ毛アプリケータ800から解放される。その後、磁気式人工まつ毛805および810が、(例えば人の本物のまつ毛が間に提供された状態で互いに対して磁気的に取り付けられることにより)人の本物のまつ毛の上にとどまりうる。
【0025】
図9は、本開示の例示的な実施形態による、磁気式人工まつ毛を付ける例示的な方法900の流れ図を示す。例えば、手順905で、人工まつ毛をアプリケータに付けるためのより容易なアクセスを促進するために、アプリケータ(例えば磁気式人工まつ毛アプリケータ400)の一つ以上の近位部(例えば近位部435、440)が回転させられうる。手順910で、人工上まつ毛が、近位部の一つ(例えば近位部435)の金属部(例えば金属部615)に取り付けられうる。手順915で、人工下まつ毛が、ハンドルの他方(例えばハンドル210)の金属部(例えば金属部620)に取り付けられうる。手順920で、一つ以上の回転された近位部が元の位置に回転して戻されうる。手順925で、アプリケータ(例えばアプリケータ部430、432)が人のまつ毛の上に配置されうる。手順930で、手順935で人工まつ毛を付けるために、人のまつ毛の上から両方のハンドル(例えばアプリケータ400の近位部435、440、ヒンジ部405および/または遠位部445、450)が締められうる。手順940で、手順905〜935が人の他方のまつ毛で繰り返されうる。
【0026】
以上は単に本開示の原理を説明するに過ぎない。記載された実施形態に対する様々な変更および改変は、本明細書の教示を考慮して当業者に明らかとなるであろう。したがって、当業者であれば、本明細書に明示的に図示または説明されてはいないが、本開示の原理を具現化し、したがって本開示の精神および範囲内にありうる多数のシステム、装置、および手順を考案できることが理解されよう。当業者には理解されるように、種々の異なる例示的な実施形態は、相互に一緒に、ならびに互換的に使用されうる。加えて、本明細書、図面、および特許請求の範囲を含む本開示で使用されるある用語は、例えばデータおよび情報を含むがこれらに限定されずに、ある場合には同義語として使用されうる。互いに同義でありうるこれらの単語および/または他の単語は、本明細書において同義語として使用されうるが、このような単語が同義的に使用されないことが意図されうる場合があることを理解されたい。さらに、先行技術の知識は本明細書の以上における参照により明示的に組み込まれていない範囲で全体として明示的に本明細書に組み込まれるものとする。参照された全ての刊行物は、参照により全体として本明細書に組み込まれるものとする。