(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記枠部材に沿って配置される前記発光素子の全ては、前記枠部材に沿って隣接して配置される他の発光素子との間に前記重畳領域が形成されるように配置される、請求項1又は2に記載のバックライト装置。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、添付図面を参照して、本発明に係るバックライト装置について詳細に説明する。ただし、本発明の技術的範囲はそれらの実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された発明とその均等物に及ぶ点に留意されたい。
【0015】
(実施形態に係るバックライト装置の概要)
実施形態に係るバックライト装置では、発光素子から出射される光の輝度のピーク値の半分以上となる半値領域と、隣接する1つの発光素子の半値領域とが重畳する重畳領域の面積の発光素子の半値領域に対する比率である重畳比率は、20%以下である。また、実施形態に係るバックライト装置では、複数の発光素子の半値領域が配置されない半値未満領域の周囲に配置される複数の発光素子の間を結線して形成された周囲領域に対する比率である半値未満比率は、20%以下である。実施形態に係るバックライト装置は、このような条件に従って発光素子を配置することで、輝度ムラが発生するおそれを低くすることができる。
【0016】
(第1実施形態に係るバックライト装置)
図1は第1実施形態に係るバックライト装置の斜視図であり、
図2は
図1に示すバックライト装置の分解斜視図であり、
図3は
図1のA−A´線断面図である。
【0017】
バックライト装置1は、実装基板10と、複数のLED11と、一対の支柱12と、反射シート13と、第1拡散板14と、第2拡散板15と、プリズムシート16と、偏光シート17と、指向性制御シート18とを有する。バックライト装置1は、バックケース20と、フロントケース21と、樹脂フレーム22とを更に有する。バックライト装置1は、平面視したときに円形状となる外形を有するが、実施形態に係るバックライト装置は、平面視したときに四角形状となる外形を有してもよい。
【0018】
実装基板10は、例えばガラス繊維とエポキシ樹脂とからなるガラスエポキシ基板、紙フェノール及び紙エポキシ等で形成される基板及びポリイミド樹脂基材をベースとする樹脂基板である。実装基板10は、表面及び裏面に不図示の配線パターンが形成される。表面の配線パターンは、裏面の配線パターンから不図示のビアを介して供給される電気信号を複数のLED11のそれぞれに供給して、複数のLED11のそれぞれを発光させる。
【0019】
LED11は、バックライト装置1の光源として使用される発光素子の一例であり、例えばパッケージ化された表面実装型のLED素子である。一例として、LED11は、凹部を有する白色樹脂製のパッケージと、パッケージの凹部の底面に一次実装されたダイとも称されるLEDチップと、パッケージの凹部内に封入された封止部材とを有する。封止部材は、例えばシリコーン樹脂等の透光性樹脂材料により形成される。LED11は、例えば青色光を放射する青色LEDダイと、封止部材に含有されるイットリウムアルミニウムガーネット(Y3A15O12、YAG)等の黄色蛍光体とを有し、白色光を放射する。本明細書では、LED11から出射される光の輝度は、LED11に定格電流が流されたときにLED11から出射される光の輝度である。
【0020】
一対の支柱12のそれぞれは、白色樹脂により形成され、バックケース20から起立する部材であり、第1拡散板14〜指向性制御シート18のそれぞれを下方から支持する。なお、バックライト装置1は、一対の支柱12を有するが、実施形態に係るバックライト装置は、複数の支柱を有してもよい。
【0021】
反射シート13は、表面が光反射性を有するシート状の反射部材であり、実装基板10の表面に載置又は貼り付けられる。反射シート13には、複数のLED10及び一対の支柱12のそれぞれに対応する形状を有する複数の開口部が形成される。
【0022】
第1拡散板14は、樹脂フレーム22に外縁を支持されると共に、一対の支柱12により中央部の近傍が支持されることで、実装基板10の表面に配置されたLED11を覆うように実装基板10の上方に配置される。第1拡散板14は、実装基板10の表面に対向して配置される入射面と、入射面の反対側に配置される出射面とを有し、複数のLED11から入射面に入射された光を拡散して出射面から出射する。第1拡散板14の入射面には、ライティングカーテン層とも称される反射材140が配置される。反射材140は、LED11から放射される光の一部を遮光及び反射する酸化チタン、硫酸バリウム等の白色の遮光部材であり、スクリーン印刷によって形成されるが、射出等の成型方法によって拡散板と一体化されてもよい。なお、反射材140は、ガラス、酸化ケイ素等の拡散部材、または、黒色系等着色されたインク部材等であってもよい。複数のLED11のそれぞれから放射される光の輝度が最も大きい複数のLED11のそれぞれの直上部に配置され、入射した光を反射シート13の方向に反射する。反射材140が入射した光を反射シート13の方向に反射することで、第1拡散板14に入射する光の輝度は、複数のLED11のそれぞれの直上部と他の部分との間で不均衡が低減される。
【0023】
図4は、第1拡散板14の入射面の複数のLED11のそれぞれに対向する位置の部分拡大図である。
【0024】
反射材140は、六角形状の第1反射材141と、複数の円形状の第2反射材142とを有する。第1反射材141は、LED11の全体を覆うようにLED11の直上に位置するように配置され、第2反射材142は、全体として六角形状を維持するように、第1反射材141の周囲に配置される。第2反射材142は、第1反射材141との間の距離が長くなるほど小さくなるように形成される。
【0025】
第2拡散板15は、第1拡散板14の出射面を覆うように配置される平板状の部材である。第2拡散板15は、第1拡散板14を介して実装基板10の表面に対向して配置される入射面と、入射面の反対側に配置される出射面とを有し、第1拡散板14から入射面に入射された光を更に拡散して出射面から出射する。第2拡散板15は、第1拡散板14よりも拡散性が高く、第1拡散板14により拡散された光を更に拡散することで、LED11から放射された光が所望の広がりを有するように拡散する。第1拡散板14及び第2拡散板15のそれぞれは、ヘイズ値、拡散度及び光透過率を調整すると共に、厚さ及びシボの形状を規定することで、拡散性の大きさが調整される。
【0026】
プリズムシート16は、アクリル樹脂等の合成樹脂により形成される平板状の光学部材であり、第2拡散板15の出射面を覆うように配置される。プリズムシート16は、第2拡散板15の出射面に対向する入射面と、入射面の反対側に配置される出射面とを有し、第2拡散板15の出射面から出射された光を鉛直方向に出射する。
【0027】
偏光シート17は、ヨウ素及び染料が染色、吸着されたポリビニルアルコール等の合成樹脂を有する平板状の光学部材であり、プリズムシート16の出射面を覆うように配置される。偏光シート17は、プリズムシート16の出射面に対向する入射面と、入射面の反対側に配置される出射面とを有する。偏光シート17は、バックライト装置1の上方に配置される不図示のLCD装置が有する液晶の偏光軸に一致させるようにプリズムシート16の出射面から出射された光を偏光して出射する。
【0028】
指向性制御シート18は、アクリル樹脂等の合成樹脂により形成される平板状の光学部材であり、偏光シート17の出射面を覆うように配置される。指向性制御シート18は、偏光シート17の出射面に対向する入射面と、入射面の反対側に配置される出射面とを有する。指向性制御シート18は、偏光シート17の出射面から出射された光を所望の方向に出射するように形成される。指向性制御シート18は、例えばバックライト装置1が車載用表示装置のバックライトとして使用される場合、運転手等の車両の乗員が視認し易い方向に放射されるように光の方向を制御する。また、指向性制御シート18は、表示装置に表示される画像がフロントガラスに映り込まないように、光の方向を制御する。
【0029】
バックケース20は、アルミニウム及びステンレス鋼等の金属材料で形成され、実装基板10〜指向性制御シート18、樹脂フレーム22を収納する凹状の部材である。フロントケース21は、アルミニウム及びステンレス鋼等の金属材料又はポリカーボネート等の合成樹脂で形成され、バックケース20と共にバックライト装置1の筐体として機能する。フロントケース21は、円形状の開口部が形成され、フロントケース21に形成される開口部から光が出射される。
【0030】
樹脂フレーム22は、ポリカーボネート等の合成樹脂で形成され、実装基板10〜反射シート13を収納する凹部を形成する。また、樹脂フレーム22は、第1拡散板14〜指向性制御シート18を支持する段差が内縁に形成される。樹脂フレーム22は、複数のLED11が配置される発光領域を規定する枠部材であり、
図3において破線矢印Bで示されるフロントケース21及び樹脂フレーム22の内縁の内側の複数のLED11及び反射シート13が配置される領域が発光領域として規定される。なお、樹脂フレーム22の表面には、LED11に通電するための配線パターンが形成されてもよい。
【0031】
図5はLED11及び一対の支柱12の配置を示す平面図であり、
図6は半値領域を説明するための図である。
【0032】
複数のLED11のそれぞれは、半値領域が所定の要件を充足するように配置される。半値領域は、光の輝度のピーク値の半分となる角度である半値角θ、LED11の表面と第1拡散板14の入射面との間の距離Lにより規定される領域である。具体的には、半値領域は、LED11を平面視したときのLED11の中心からR=Ltanθの距離に包含される略円形の領域である。半値領域は、拡散板の基板に対向する面、すなわち入射面を基準に規定される。複数のLED11のそれぞれは、LED11を平面視したときのLED11の中心からR=Ltanθの距離に包含される略円形の領域である半値領域が以下の4つの要件を充足するように配置される。
(第1要件)
複数のLED11は、複数のLED11のそれぞれの半値領域110と、隣接する1つのLED11の半値領域110とが重畳する重畳領域111の面積の複数のLED11のそれぞれの半値領域110の面積に対する比率である重畳比率が20%以下になるように配置される。
(第2要件)
複数のLED11は、複数のLED11の何れの半値領域110が配置されない半値未満領域112の半値未満領域112の周囲に配置される複数のLED11の間を結線して形成された周囲領域113の面積に対する比率である半値未満比率が20%以下になるように配置される。
(第3要件)
樹脂フレーム22に沿って配置されるLED11の全ては、樹脂フレーム22に沿って隣接して配置されるLED11との間に重畳領域が形成されるように配置される。
(第4要件)
複数のLED11のそれぞれは、互いに隣接する3つのLED11が直線状に配置されないように配置される。
【0033】
樹脂フレーム22に沿って配置されるLED11は、外側に半値未満領域が形成されないように配置される。すなわち、樹脂フレーム22に沿って配置されるLED11は、樹脂フレーム22との間に半値未満領域が形成されないように配置される。樹脂フレーム22に沿って配置されるLED11は、樹脂フレーム22に沿って隣接して配置されるLED11との間の重畳領域の外端が樹脂フレーム22の内縁と接するように配置されることが好ましい。
【0034】
樹脂フレーム22に沿って配置されるLED11の半値領域の一部は、樹脂フレーム22と重なるが、樹脂フレーム22に沿って配置されるLED11の半値領域は、他のLED11と同様に略円形のものとして第1要件が規定される。また、樹脂フレーム22に沿って配置されるLED11は、樹脂フレーム22との間に半値未満領域が形成されないように配置されるので、樹脂フレーム22に沿って配置されるLED11の外側は、第2要件の判定対象外である。
【0035】
第1要件は、LED11の半値領域と、隣接する1つのLED11の半値領域とが重畳する重畳領域の面積Alapの複数のLED11のそれぞれの半値領域の面積Ahalfに対する比率である重畳比率(Alap/Ahalf)が20%以下になることを示す。第1要件を充足するようにLED11が配置されることで、隣接する一対のLED11の間に形成される重畳領域の面積が大きくなり、隣接する一対のLED11の間に所望の輝度よりも高い輝度を有する重畳領域が形成されることが防止される。
【0036】
第2要件は、複数のLED11の何れの半値領域110が配置されない半値未満領域の面積Abelowの半値未満領域の周囲に配置される複数のLEDの間を結線して形成された周囲領域の面積Aaroundに対する比率である半値未満比率(Abelow/Aaround)が20%以下になることを示す。第2要件を充足するようにLED11が配置されることで、少なくとも3つのLED11の間に形成される半値未満領域の面積が大きくなり、LED11の間に所望の輝度よりも低い輝度を有する半値未満領域が形成されることが防止される。
【0037】
第3要件は、樹脂フレーム22に沿って配置されるLED11のそれぞれは、樹脂フレーム22に沿って互いに隣接するLEDの間で重畳領域が形成されるように配置されることを示す。すなわち、第3要件は、
図5において符号11a及び11bで示されるように、複数のLED11の外縁に配置されるLED11のそれぞれは、樹脂フレーム22に沿って隣接する半値領域が重畳して重畳領域を形成するように配置されることを示す。第3要件を充足するようにLED11が配置されることで、樹脂フレーム22に沿って配置される全てのLED11の間には重畳領域が形成され、発光領域の外縁の輝度が低くなることが防止される。
【0038】
第4要件は、
図5において符号11cで示されるように、複数のLED11のそれぞれは、互いに隣接する3つのLED11が直線状に配置されないことを示す。すなわち、第4要件は、
図5において矢印Aで示される第1方向、及び
図5において矢印Bで示され、第1方向に直交する第2方向の何れかの方向に隣接する3つのLED11が直線状に配置されない。ここでは、LED11が直線状に配置されるとは、第1方向及び第2方向に隣接して配置されるLED11の対向する辺がLED11の短辺の半分の長さ以上重畳して配置されることを示す。一方、LED11が直線状に配置されないとは、第1方向及び第2方向に隣接して配置されるLED11の対向する辺がLED11の短辺の半分の長さ以上重畳して配置されていないことを示す。第4要件を充足するようにLED11が配置されることで、高輝度の直線状の領域が発光領域に発生することが防止される。
【0039】
図7(a)は隣接する3つのLED11が直線状に配置される一例を示す図であり、
図7(b)は隣接する3つのLED11が直線状に配置されない一例を示す図である。
図7(a)及び7(b)において、LED11を平面視したときの長辺の長さはLLで示され、LED11を平面視したときの短辺の長さはLSで示される。
【0040】
第1方向及び第2方向に隣接して配置されるLED11の対向する辺が重畳する長さLF1がLED11の短辺の半分の長さLS/2以上であるときに、隣接するLED11は、直線状に配置されることとなる。一方、第1方向及び第2方向に隣接して配置されるLED11の対向する辺が重畳する長さLF2がLED11の短辺の半分の長さLS/2未満であるときに、隣接するLED11は、直線状に配置されないこととなる。
【0041】
(第1実施形態に係るバックライト装置の作用効果)
第1実施形態に係るバックライト装置は、第1要件及び第2要件が充足されるように複数のLEDを配置されるので、隣接するLED間の輝度ムラを、人によって明暗が視認させない±2%以内とすることができる。
【0042】
図8(a)は隣接するLEDの間の重畳比率が20%以下である配置の一例を示す図であり、
図8(b)は
図8(a)に示す配置に対応する断面図である。
図8(c)は半値未満比率が20%以下である配置の一例を示す図であり、
図8(d)は
図8(c)に示す配置に対応する断面図である。
【0043】
図8(a)に示す配置では、重畳比率が20%以下であり、且つ、半値未満比率が0%である。一方、
図8(b)に示す配置では、半値未満比率が20%以下であり、且つ、重畳比率が0%である。
【0044】
図8(a)に示す配置では、LED11は第1配置間隔P
1(=18mm)配置され、反射シート13の表面と第1拡散板14の入射面との間の距離はL(=6.188mm)である。
図8(c)に示す配置では、LED11は第2配置間隔P
2(=13mm)で配置され、反射シート13の表面と第1拡散板14の入射面との間の距離はLである。
【0045】
図9(a)は
図8(a)に示す配置におけるLED11からの距離と輝度比率との関係を示す図であり、
図9(b)は
図8(c)に示す配置におけるLED11からの距離と輝度比率との関係を示す図である。
【0046】
図8(a)に示す配置及び
図8(c)に示す配置では、隣接するLED11の間の輝度ムラに対応する輝度比率の差は、何れも2%以下であるので、隣接するLED11の間の輝度ムラは、人によって明暗が視認されることはない。
【0047】
また、第1実施形態に係るバックライト装置では、外縁に配置されるLED11のそれぞれは、互いに隣接するLEDの間で重畳領域が形成されるように配置されるので、ホットスポットとも称される放射光に輝度が明るい直線状の領域が形成されるおそれが低い。
【0048】
また、第1実施形態に係るバックライト装置では、LED11から出射される光の輝度のピーク値の半分以上となる光が入射面に入射する半値領域に基づいてLED11の配置を決定するので、バックライト装置から出射される光の輝度の均一化が容易である。
【0049】
図10は、
図8(c)に示す配置における輝度分布を示す図である。
図10において、破線101は一方のLED11から出射される光の輝度分布を示し、破線102は他方のLED11から出射される光の輝度分布を示し、実線103は双方のLED11から出射される光を合成した光の輝度分布を示す。
【0050】
図10に示す配置では、2つのLED11の中間点における合成光の輝度は、ピーク値の半値の略2倍となり、ピーク値と略同一となる。さらに、2つのLED11の間では、一方のLED11から出射される光の輝度が減少するに従って、他方のLED11から出射される光の輝度が増加するので、合成光の輝度は、ピーク値と略同一となる。第1実施形態に係るバックライト装置では、半値領域に基づいてLED11の配置を決定することで、バックライト装置から出射される光の輝度の均一化が可能なLED11の配置を容易に決定できる。
【0051】
(第2実施形態に係るバックライト装置)
図11(a)は第2実施形態に係るバックライト装置の斜視図であり、
図11(b)は
図11(a)のD−D´線断面図である。
【0052】
バックライト装置2は、第1拡散板24を第1拡散板14の代わりに有することがバックライト装置1と相違する。第1拡散板24以外のバックライト装置2の構成要素の構成及び機能は、同一符号が付されたバックライト装置1の構成要素の構成及び機能と同一なので、ここでは詳細な説明は省略する。
【0053】
第1拡散板24は、反射材140が入射面に配置されないことが第1拡散板14と相違する。また、第1拡散板24は、反射材240を含有することが第1拡散板14と相違する。反射材240は、反射材140と同様にLED11から放射される光の一部を遮光及び反射する部材である。反射材240は、複数のLED11のそれぞれから放射される光の輝度が最も大きい複数のLED11のそれぞれの直上部に配置され、入射した光を反射シート13の方向に反射する。
【0054】
反射材240は、LED11から放射される光の一部を遮光及び反射する酸化チタン、硫酸バリウム等の白色の遮光部材であり、スクリーン印刷によって形成されるが、射出等の成型方法によって拡散板と一体成型されてもよい。なお、反射材240は、ガラス、酸化ケイ素等の拡散部材、又は黒色系等着色されたインク部材等であってもよい。
【0055】
なお、実施形態に係るバックライト装置では、複数のLED11のそれぞれは、第1要件〜第4要件を充足するように配置されていればよく、LEDは、例えば3つのLEDが三角形状を形成するよう配置されてもよい。
【0056】
図12(a)は実施形態に係るバックライト装置におけるLEDの配置の一例を示す図であり、
図12(b)は実施形態に係るバックライト装置におけるLEDの配置の他の例を示す図である。
【0057】
図12(a)に示す配置例では、3つのLED11は、正三角形状に配置される。3つのLED11の間の配置間隔は、第3配置間隔P
3である。3つのLED11を第3配置間隔P
3で正三角形状に配置することで、重畳比率が0%になると共に、半値未満比率が9.3%になる。
【0058】
図12(b)に示す配置例では、2つのLED11及びLED11´は、二等辺三角形状に配置される。LED11´の輝度の定格値はLED11の輝度の定格値よりも低く、LED11´の半値領域の径はLED11の半値領域の径よりも短い。2つのLED11の間の配置間隔は、
図12(a)に示す配置例と同様に第3配置間隔P
3である。また、2つのLED11のそれぞれとLED11´との間の配置間隔は、第3配置間隔P
3よりも短い。2つのLED11及びLED11´を二等辺三角形状に配置することで、重畳比率が0%になると共に、半値未満比率が9.3%よりも低くなる。
【0059】
また、バックライト装置1及び2では、第1拡散板14及び24に加えて、反射材140及び240がそれぞれ配置されるが、実施形態に係るバックライト装置では、拡散板のみが配置され、反射材が配置されなくてもよい。
【実施例】
【0060】
図13は、実施例に係るLED11と半値領域との関係を示す図である。
【0061】
樹脂フレーム22に沿って配置されるLED11は、LED11の輝度が定格値であるときに、外側に半値未満領域が形成されないように配置される。すなわち、樹脂フレーム22に沿って配置されるLED11は、樹脂フレーム22との間に半値未満領域が形成されないように配置される。
図13に示す実施例では、LED11の輝度は、20000〔cd/m2〕である。樹脂フレーム22に沿って配置されるLED11は、
図13において矢印Cで示されるように、樹脂フレーム22に沿って隣接して配置されるLED11との間の重畳領域の外端が樹脂フレーム22の内縁と接するように配置されることが好ましい。
【0062】
樹脂フレーム22に沿って配置されるLED11の半値領域の一部は、樹脂フレーム22と重なるが、樹脂フレーム22に沿って配置されるLED11の半値領域は、他のLED11と同様に略円形のものとして第1要件が規定される。また、樹脂フレーム22に沿って配置されるLED11は、樹脂フレーム22との間に半値未満領域が形成されないように配置されるので、樹脂フレーム22に沿って配置されるLED11の外側は、第2要件の判定対象外である。
【0063】
図14(a)は実施例に係るLED11と第1要件との関係を示す図を示す図であり、
図14(b)は
図14(a)に示す第1要件に対応する部分の部分拡大図である。
【0064】
第1要件は、LED11の半値領域110´と、隣接する1つのLED11の半値領域110´とが重畳する重畳領域111の面積Alapの複数のLED11のそれぞれの半値領域の面積Ahalfに対する比率である重畳比率(Alap/Ahalf)が20%以下になることを示す。
図14(b)に示すLED11では、重畳比率(Alap/Ahalf)は、6.0%であり、
図14(a)に示す全てのLED11の重畳比率(Alap/Ahalf)の平均値は、7.7%である。
【0065】
図15(a)は、実施例に係るLED11と第2要件との関係を示す図を示す図である。
図15(b)は
図15(a)に示す第2要件の第1の例に対応する部分の部分拡大図であり、
図15(c)は
図15(a)に示す第2要件の第2の例に対応する部分の部分拡大図である。
【0066】
第2要件は、複数のLED11の何れの半値領域110´´が配置されない半値未満領域の面積Abelowの半値未満領域の周囲に配置される複数のLEDの間を結線して形成された周囲領域の面積Aaroundに対する比率である半値未満比率(Abelow/Aaround)が20%以下になることを示す。
図15(b)に示す第1の例のLED11では、半値未満領域112´は4つのLED11の半値領域が配置されない領域であり、周囲領域113´は半値未満領域112´の周囲に配置される4つのLED11の間を結線して形成された領域である。
図15(c)に示す第2の例のLED11では、半値未満領域112´´は7つのLED11の半値領域が配置されない領域であり、周囲領域113´´は半値未満領域112´´の周囲に配置される7つのLED11の間を結線して形成された領域である。
図15(b)に示す第1の例のLED11では、半値未満比率(Abelow/Aaround)は、12.6%であり、
図15(c)に示す第2の例のLED11では、半値未満比率(Abelow/Aaround)は、11.3%である。また、
図15(a)に示す全てのLED11の半値未満比率(Abelow/Aaround)の平均値は、11.7%である。
バックライト装置(1)は、基板(10)と、基板(10)の表面に配置された複数の発光素子(11)と、複数の発光素子(11)から入射面に入射された光を拡散して出射面から出射する拡散板(14)と、複数の発光素子(11)が配置される発光領域を規定する枠部材(22)と、を有し、発光領域に配置される複数の発光素子(11)の全ては、発光素子(11)から出射される光の輝度のピーク値の半分以上となる光が入射面に入射する半値領域を描画したときに、発光素子(11)の周囲に描画される半値領域と、隣接する1つの発光素子(11)の周囲に描画される半値領域とが重畳する重畳領域の面積の発光素子(11)の周囲に描画される半値領域の面積に対する比率である重畳比率が20%以下であるように配置される。