特許第6700913号(P6700913)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特許6700913-吸気制御装置 図000002
  • 特許6700913-吸気制御装置 図000003
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6700913
(24)【登録日】2020年5月8日
(45)【発行日】2020年5月27日
(54)【発明の名称】吸気制御装置
(51)【国際特許分類】
   F02D 9/00 20060101AFI20200518BHJP
   F02D 9/02 20060101ALI20200518BHJP
   F02D 9/10 20060101ALI20200518BHJP
【FI】
   F02D9/00 A
   F02D9/02 351M
   F02D9/10 H
【請求項の数】2
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2016-69325(P2016-69325)
(22)【出願日】2016年3月30日
(65)【公開番号】特開2017-180312(P2017-180312A)
(43)【公開日】2017年10月5日
【審査請求日】2019年2月15日
(73)【特許権者】
【識別番号】000141901
【氏名又は名称】株式会社ケーヒン
(74)【代理人】
【識別番号】110000800
【氏名又は名称】特許業務法人創成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】柳井 陽一
(72)【発明者】
【氏名】柳下 裕
(72)【発明者】
【氏名】白井田 大介
(72)【発明者】
【氏名】高階 大策
【審査官】 丸山 裕樹
(56)【参考文献】
【文献】 中国特許出願公開第102128090(CN,A)
【文献】 特開平11−118417(JP,A)
【文献】 特開平10−131771(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F02D 9/00 − 11/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸気通路が設けられたスロットルボディと、
前記スロットルボディに回転可能に設けられた弁軸と、
前記弁軸に固定されて前記吸気通路を開閉するバタフライ型のスロットル弁と、
前記弁軸に設けられたバルブギアと、
前記弁軸を回転させるモータと、
前記モータの駆動力を前記バルブギアに伝達するギア機構と、
前記ギア機構を収納するギア収納部を前記スロットルボディの側面との間で形成するギアカバーと、
前記スロットル弁の開度を、前記弁軸の端部に固定されたセンサロータからの磁界に基づいて検出する開度センサと、
前記スロットル弁を閉方向に付勢するリターンばねとを備え、
前記センサロータは、マグネットを有して前記ギア収納部内の前記バルブギアよりも前記ギアカバー側に配置されており、
前記開度センサは前記マグネットから出て該マグネットへ戻る磁力線のうちの、前記弁軸の軸線の方向に関して前記ギア収納部内の前記マグネットよりも前記ギアカバー側であって前記弁軸の軸線と直交する面に沿った方向となった箇所をとらえて前記スロットル弁の開度を検知するものであり、
前記リターンばねは、前記ギア収納部内において、前記弁軸の軸線の方向に関して前記バルブギアよりも前記ギアカバー側の前記センサロータの周りに配置されており、
前記リターンばねの一端は前記バルブギアに固定され、他端は前記ギアカバー又は前記スロットルボディに固定されており、
前記リターンばねは、前記一端から前記他端にかけて前記弁軸の軸線周りに径が増加するように巻き回された弾性部材によって形成された渦巻ばねで構成されていることを特徴とする吸気制御装置。
【請求項2】
前記ギア機構は、
前記モータの回転軸に設けられたピニオンギアと、
前記ピニオンギアと前記バルブギアとの間に設けられ、該ピニオンギアの動力を該バルブギアに減速して伝達する減速ギアとを備え、
前記減速ギアは、前記ピニオンギアと噛み合う大ギアと、これと一体回転して前記バルブギアと噛み合う小ギアとを有し、
前記大ギアは前記弁軸の軸線の方向に関して前記小ギアよりスロットルボディ側に位置し、
前記モータは、前記弁軸の軸線の方向に関して前記ピニオンギアよりも前記スロットルボディ側に位置していることを特徴とする請求項1に記載の吸気制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内燃機関の吸気を制御する吸気制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、内燃機関の吸気を制御する吸気制御装置として、スロットルボディの吸気通路をバタフライ型のスロットル弁で開閉するようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1の吸気制御装置では、スロットル弁は、コイル状のリターンスプリングにより閉方向に付勢されている。そして、スロットル弁の開閉制御は、スロットル弁を支持する弁軸をモータで回転するとともに、その開度を開度センサで検出することにより行われる。
【0004】
開度センサによる開度の検出は、センサカバーに固定されたホール素子により、弁軸の回転に伴って変動する磁束を検出することによって行われる。この磁束は、弁軸の端部に固定された永久磁石から、ホール素子の周囲に配置されたヨークを介してホール素子に供給される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−16676号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記特許文献1の吸気制御装置によれば、スロットルボディの吸気通路と、センサカバーの吸気通路と反対側の外側面との間に、コイル状のリターンスプリングが存在するので、その分、吸気通路とセンサカバーの外側面との間の寸法が大きくなっている。また、開度センサのホール素子の周囲に磁石やこれに接続されたヨークが存在するので、その分、開度センサの径方向の寸法が大きくなっている。
【0007】
本発明の目的は、かかる従来技術の課題に鑑み、よりコンパクトな吸気制御装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1発明に係る吸気制御装置は、
吸気通路が設けられたスロットルボディと、
前記スロットルボディに回転可能に設けられた弁軸と、
前記弁軸に固定されて前記吸気通路を開閉するバタフライ型のスロットル弁と、
前記弁軸に設けられたバルブギアと、
前記弁軸を回転させるモータと、
前記モータの駆動力を前記バルブギアに伝達するギア機構と、
前記ギア機構を収納するギア収納部を前記スロットルボディの側面との間で形成するギアカバーと、
前記スロットル弁の開度を、前記弁軸の端部に固定されたセンサロータからの磁界に基づいて検出する開度センサと、
前記スロットル弁を閉方向に付勢するリターンばねとを備え、
前記センサロータは、マグネットを有して前記ギア収納部内の前記バルブギアよりも前記ギアカバー側に配置されており、
前記開度センサは前記マグネットから出て該マグネットへ戻る磁力線のうちの、前記弁軸の軸線の方向に関して前記ギア収納部内の前記マグネットよりも前記ギアカバー側であって前記弁軸の軸線と直交する面に沿った方向となった箇所をとらえて前記スロットル弁の開度を検知するものであり、
前記リターンばねは、前記ギア収納部内において、前記弁軸の軸線の方向に関して前記バルブギアよりも前記ギアカバー側の前記センサロータの周りに配置されており、
前記リターンばねの一端は前記バルブギアに固定され、他端は前記ギアカバー又は前記スロットルボディに固定されており、
前記リターンばねは、前記一端から前記他端にかけて前記弁軸の軸線周りに径が増加するように巻き回された弾性部材によって形成された渦巻ばねで構成されていることを特徴とする。
【0009】
第1発明によれば、リターンばねがセンサロータの周りに配置されるので、その分、バルブギアとギアカバーとの間におけるセンサロータの周りのスペースが有効利用され、弁軸方向における吸気制御装置の寸法を減少させることができる。
【0010】
また、これにより、センサロータのマグネットはリターンばねの中心部近傍に位置することになるとともに、弁軸の径方向に磁界を発生させるためのヨークが不要であるため、弁軸の径方向における開度センサの寸法を減少させることができる。したがって、よりコンパクトな吸気制御装置を提供することができる。
また、リターンばねの端部を、吸気制御装置の各部のレイアウトに合わせて、ギアカバー又はスロットルボディのうちの都合の良い方に固定することができる。また、リターンばねとしてコイル状のばねを用いる場合よりも、弁軸に沿った方向における吸気制御装置の寸法を減少させることができる。
【0011】
第2発明に係る吸気制御装置は、第1発明において、
前記ギア機構は、
前記モータの回転軸に設けられたピニオンギアと、
前記ピニオンギアと前記バルブギアとの間に設けられ、該ピニオンギアの動力を該バルブギアに減速して伝達する減速ギアとを備え、
前記減速ギアは、前記ピニオンギアと噛み合う大ギアと、これと一体回転して前記バルブギアと噛み合う小ギアとを有し、
前記大ギアは前記弁軸の軸線の方向に関して前記小ギアよりスロットルボディ側に位置し、
前記モータは、前記弁軸の軸線の方向に関して前記ピニオンギアよりも前記スロットルボディ側に位置していることを特徴とする。
【0012】
第2発明によれば、モータが、ピニオンギアよりもスロットルボディ側に位置し、大ギアが、バルブギアと噛み合う小ギアよりもスロットルボディ側に位置するので、バルブギアのギアカバー側(スロットルボディと反対側)にリターンばねを配置するスペースを容易に確保することができる。これにより、リターンばねを、そのスペースに対してバルブギアの外側から取り付けることができるので、バルブギアの内側に取り付ける場合に比べて、リターンばねの取付けが容易となる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の一実施形態に係る吸気制御装置の要部を示す正面図である。
図2図1の吸気制御装置のギ開度センサの近傍部分を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を用いて本発明の実施形態を説明する。実施形態の吸気制御装置1は、内燃機関への吸気を制御するものであり、図1に示すように、吸気通路2が設けられたスロットルボディ3と、スロットルボディ3に回転可能に設けられた弁軸4と、弁軸4に固定され、吸気通路2を開閉するバタフライ型のスロットル弁5とを備える。
【0018】
弁軸4は、スロットルボディ3により支持されたモータ6によって、ギア機構7を介して回転される。ギア機構7は、モータ6の回転軸に固定されたピニオンギア8と、弁軸4に固定されたバルブギア9と、ピニオンギア8の駆動力をバルブギア9に減速して伝達する減速ギア10とで構成される。スロットルボディ3の1つの側面と、該側面を覆うギアカバー11とで、これらの間に、ギア機構7等を収納するギア収納部が形成される。
【0019】
減速ギア10は、スロットルボディ3により回転自在に支持された回転軸上に設けられ、ピニオンギア8と噛み合う大ギア14と、これと一体をなし、バルブギア9と噛み合う小ギア15とを有する。大ギア14は、小ギア15より歯数が多く、かつ小ギア15よりも、A方向側に位置する。A方向側とは、弁軸4に沿った方向におけるスロットルボディ3の内方側であり、その反対側をB方向側としている。
【0020】
バルブギア9、減速ギア10及びピニオンギア8の配置に対応して、ギアカバー11のB方向側の面である外側面16は、弁軸4に対応する部分からピニオンギア8に対応する部分までの範囲Eにおいて、ギアカバー11内の各部品の配置に応じ、ピニオンギア8側の方ほどA方向側に変位して階段状を呈している。
【0021】
したがって、外側面16は、弁軸4に対して、全体として傾いている。そして、吸気制御装置1の幅は、外側面16が弁軸4に垂直な平面状である場合に比べて、外側面16が変位している分だけ(本実施例では階段状を呈している分だけ)、弁軸4側からピニオンギア8側にかけて漸次狭まっている。
【0022】
これに対応して、ギアカバー11は、弁軸4あるいはバルブギア9に対応する部分に、弁軸4方向に最も膨出したカバー膨出部17を有する。ギアカバー11のカバー膨出部17及びそこから1段A方向側に下がった部分とバルブギア9との間の空間に、スロットル弁5を閉方向に付勢するリターンばね18が設けられる。
【0023】
この空間内に収まるように、リターンばね18は、ぜんまいばね(渦巻きばね)で構成される。リターンばね18の一端は、スロットルボディ3又はギアカバー11に固定され、他端は、バルブギア9に固定される。
【0024】
また、カバー膨出部17とリターンばね18との間の空間には、スロットル弁5の回転角度を検出するための開度センサのセンサロータ19及びセンサステータ20が、B方向にこの順で位置するように設けられる。センサロータ19は弁軸4に連結され、センサステータ20はギアカバー11に固定される。
【0025】
図2に示すように、センサロータ19は、バルブギア9よりもギアカバー11側に配置されていて、マグネット19aを有する。マグネット19aは、弁軸4の軸線に沿った方向に、センサロータ19に向かう磁界Hを発生する。リターンばね18は、センサロータ19の周りに配置される。センサステータ20には、磁界Hを検出するためのホール素子などが設けられる。
【0026】
図1に戻り、ギアカバー11及びスロットルボディ3は、相互に接合面を介して接合する。接合面は、ギアカバー11の階段状を呈している外側面16の弁軸4に対する全体的な傾きに沿った傾きを有する平面で構成される。接合面を平面で構成することによって、接合面がバルブギア9、減速ギア10及びピニオンギア8の配置に応じて階段状を呈する場合よりも、接合部分の強度が高められるとともに、接合面における気密性の向上が図られている。
【0027】
また、弁軸4に対して接合面がギアカバー11の外側面16に沿った角度で傾いているので、弁軸4及びモータ6の回転軸に直交する方向(吸気通路2の中心軸線に沿った方向)から見たギアカバー11の形状は長方形状に近づく。したがって、ギアカバー11は、変形し難く、かつ良好な強度のバランスを有するものとして成形される。
【0028】
また、スロットルボディ3とギアカバー11との間の接合面が上記のように傾斜しているので、スロットルボディ3の接合面側でかつ弁軸4側の端部には、ギアカバー11側(B方向側)に膨出したボディ膨出部22が形成される。ボディ膨出部22は、従来の吸気制御装置の同様の部分よりも弁軸4に沿った方向に、バルブギア9よりもかなり外側に膨出している。
【0029】
したがって、バルブギア9に接してスロットル弁5の最小開度を決定するストップスクリュー23のような部品は、このボディ膨出部22に取り付けることにより、金属製のスロットルボディ3に対して容易に取り付けられる。
【0030】
具体的には、ボディ膨出部22には、ストップスクリュー23を取り付けるためのバルブギア9側まで貫通したねじ孔24が設けられる。これに対応して、バルブギア9には、ストップスクリュー23の先端面に接してスロットル弁5の最小開度を決定するための当接面25が設けられる。
【0031】
この構成において、モータ6をスロットルボディ3に取り付ける際には、モータ6がピニオンギア8よりもスロットルボディ3側に位置するように取り付けられる。また、減速ギア10をスロットルボディ3に取り付ける際には、ピニオンギア8と噛み合う大ギア14が小ギア15よりもスロットルボディ3側に位置するように取り付けられる。
【0032】
これにより、バルブギア9の外側にリターンばね18を配置するスペースが容易に確保されるので、リターンばね18の取付けに際しては、その取付けが、バルブギア9の外側から容易に行われる。すなわち、バルブギア9の外側から、リターンばね18の一端がバルブギア9に固定され、他端がスロットルボディ3に固定される。または、該他端は、ギアカバー11をスロットルボディ3に接合するときに、ギアカバー11に固定される。
【0033】
また、開度センサのセンサロータ19を取り付ける際には、ロータ19は、バルブギア9よりもギアカバー11側に配置され、かつセンサロータ19のマグネット19aが発生する磁界の方向が弁軸4に沿った方向となるように取り付けられる。
【0034】
吸気制御装置1を自動二輪車に取り付ける場合には、ピニオンギア8がバルブギア9より前方に位置するようにして、弁軸4が、車幅方向Wにほぼ平行となるように取り付けられる。これにより、ギアカバー11は、その階段状を呈している外側面16が、車両の前方側に位置する部分ほど、車幅が狭くなる方向に変位するように配置される。
【0035】
スロットルボディ3に対するストップスクリュー23の取付けは、スロットルボディ3のボディ膨出部22のねじ孔24にストップスクリュー23を螺合させることにより行われる。その際、ボディ膨出部22が車幅方向Wに膨出しているので、ねじ孔24へのストップスクリュー23の螺合や、螺合量の設定は容易に行われる。
【0036】
この後、自動二輪車にカウルが取り付けられるが、カウルは車両の前方側の部分ほど車幅が狭くなる方向にカーブしている。そこで、カウルは、車両の前方側に位置する部分ほど車幅が狭くなる方向に変位している吸気制御装置1のギアカバー11の外側面16に沿うようにして吸気制御装置1の外側に取り付けられる。これにより、カウルの内側のスペースの有効利用が図られる。
【0037】
自動二輪車を走行させる場合には、ギアカバー11の外側面16が変位していて(本実施例では階段状になっていて)、走行方向に対して全体的に傾斜しており、風圧を良好に受けるので、外側面16に付着した水滴等は、スロットルボディ3側に回り込むことなく、効果的に吹き飛ばされる。したがって、水滴等がスロットルボディ3とギアカバー11の接合面に侵入したり、ギアカバー11内に入り込んだり、ストップスクリュー23の部分に滞留したりすることが、極力回避される。
【0038】
自動二輪車の走行中には、ドライバのアクセル操作等に基づいてモータ6が制御され、スロットル弁5の開度が適切に調整される。その際に、センサロータ19、センサステータ20により構成される開度センサによってスロットル弁5の開度が検出され、参照される。これにより、吸気通路2を経て自動二輪車のエンジンに供給される吸気量が適切に制御される。
【0039】
以上説明したように、本実施形態によれば、センサロータ19は、バルブギア9よりもギアカバー11側に位置するので、これにより容易に得られるバルブギア9とギアカバー11との間のセンサロータ19の周りのスペースを利用してリターンばね18を配置することができる。このため、吸気制御装置1を弁軸4の軸方向において小型化することができる。
【0040】
また、センサロータ19のマグネット19aが発生する磁界の方向が弁軸4に沿った方向であり、弁軸4に直交する方向の磁界を発生させるためのヨークを必要としないので、弁軸4の径方向においても吸気制御装置1の小型化を図ることができる。
【0041】
また、モータ6をピニオンギア8よりもスロットルボディ3側に配置し、小ギア15よりもスロットルボディ3側に大ギア14を配置したので、バルブギア9の外側にリターンばね18を配置するスペースを容易に確保することができる。これにより、リターンばね18を、そのスペースに対してバルブギア9の外側から取り付けることができるので、バルブギア9の内側に取り付ける場合に比べて、リターンばね18の取付けを容易に行うことができる。
【0042】
また、リターンばね18の一端はバルブギア9に固定し、他端はギアカバー11又はスロットルボディ3に固定したので、吸気制御装置1のレイアウトに合わせてリターンばね18の端部をギアカバー11又はスロットルボディ3に対して選択的に固定することができる。
【0043】
また、リターンばね18を渦巻ばねで構成したので、コイルばねでリターンばねを構成する場合に比べて、弁軸4に沿った方向において吸気制御装置1を小型化することができる。
【0044】
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、スロットルボディとギアカバーとの接合面を弁軸4に垂直となるように形成し、弁軸4及びモータ6の回転軸に直交する方向から見たギアカバーの形状が、ほぼ三角形状となるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0045】
1…吸気制御装置、2…吸気通路、3…スロットルボディ、4…弁軸、5…スロットル弁、6…モータ、7…ギア機構、8…ピニオンギア、9…バルブギア、10…減速ギア、11…ギアカバー、14…大ギア、15…小ギア、18…リターンばね、19…センサロータ、19a…マグネット。
図1
図2