特許第6700943号(P6700943)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特許6700943-洗濯フローの管理方法及びその装置 図000002
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6700943
(24)【登録日】2020年5月8日
(45)【発行日】2020年5月27日
(54)【発明の名称】洗濯フローの管理方法及びその装置
(51)【国際特許分類】
   D06F 95/00 20060101AFI20200518BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20200518BHJP
【FI】
   D06F95/00
   G06Q50/10
【請求項の数】5
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2016-90740(P2016-90740)
(22)【出願日】2016年4月28日
(65)【公開番号】特開2017-196245(P2017-196245A)
(43)【公開日】2017年11月2日
【審査請求日】2019年3月4日
(73)【特許権者】
【識別番号】516129448
【氏名又は名称】上高 修司
(73)【特許権者】
【識別番号】516129459
【氏名又は名称】南谷 高宏
(74)【代理人】
【識別番号】100091465
【弁理士】
【氏名又は名称】石井 久夫
(72)【発明者】
【氏名】上高 修司
(72)【発明者】
【氏名】南谷 高宏
【審査官】 渡邉 洋
(56)【参考文献】
【文献】 特開2015−090533(JP,A)
【文献】 特開2002−035500(JP,A)
【文献】 特開2005−177055(JP,A)
【文献】 特開2014−230682(JP,A)
【文献】 特開2002−073800(JP,A)
【文献】 特開2004−073675(JP,A)
【文献】 特開2007−296315(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0035230(US,A1)
【文献】 韓国公開特許第10−2013−0109563(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D06F95/00
D06F93/00
G06Q50/00−50/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
洗濯工場にて個人別ネット(30)から全ての洗濯物(34)が取り出されてテーブル(33)上に広げられて個人洗濯ネット(32)に入れられる間の動作及び状況を撮像又は撮影する撮像/撮影装置(14)と、
撮像された動画又は連続静止画を洗濯の申込み者に与えられた識別情報及び許可情報に対応させて読出し可能に記憶する記憶装置(13)と、
動画又は連続静止画の確認の要求を出力し、申込み者の個人別ネットから個人洗濯ネットに洗濯物を入れ替える間の動作及びテーブル上に広げられた全ての洗濯物を動画又は連続静止画によって視覚にて確認し得る端末(10)と、
端末(10)から、識別情報及び許可情報を指定して動画又は連続静止画の確認要求があったときに記録装置(13)に記録された動画又は連続静止画を識別情報及び許可情報によって読み出し、端末(10)に出力して表示させる制御処理装置(12)と、を備えたことを特徴とする洗濯フローの管理装置。
【請求項2】
申込み者の識別情報が付与された個人別ネットを用い、これに依頼洗濯物を収納して回収した後、洗濯工場で個人別ネットに1対1に対応して個別洗濯ネットを用いて洗濯・乾燥後、依頼洗濯物を個人別ネットに収納して申込者に返却する洗濯フローを管理するにあたり、請求項1に記載の装置を用い、
洗濯工場にて個人別ネット(30)に収納して回収した全ての洗濯物(34)をテーブル(33)上に広げた状況、それらすべての洗濯物(34)を個人洗濯ネット(32)に入れ替える間の動作及びその状況を撮像/撮影装置(14)にて撮像又は撮影し、その動画又は連続静止画を申込み者の識別情報及び許可情報と対応させて記録装置(13)に記録し、必要に応じて、端末(10)から、該記録装置(13)に記録された動画又は連続静止画を申込み者の識別情報及び許可情報によって読み出し、申込み者の個人別ネット(30)から個人洗濯ネット(32)に洗濯物(34)を入れ替える間の動作及びテーブル(33)上に広げられた全ての洗濯物(34)を動画又は連続静止画によって視覚にて確認し得るようにしたことを特徴とする洗濯フローの管理方法。
【請求項3】
個人洗濯ネット(32)から洗濯・乾燥済みの洗濯物(34)を個人別ネット(30)への入れ替え時に、洗濯物(34)をカウントし、上記記録装置(13)に記録するか、又は再度、撮像/撮影装置(14)にて撮像又は撮影し、その動画又は連続静止画を申込み者の識別情報及び許可情報に対応させて上記記録装置(13)に記録するようにした請求項2記載の洗濯フローの管理方法。
【請求項4】
洗濯依頼の申込み時に、端末(10)を介して記録装置(13)に申込み者の識別情報と許可情報を申込み者及び洗濯工場ごとに付与し、申込み者及び洗濯工場が申込み者の個人別ネット(30)から個人洗濯ネット(34)に洗濯物を入れ替える動作及び状況に関する情報を共有し得るようになした請求項記載の洗濯フローの管理方法。
【請求項5】
インターネット上のWEBページを使用した洗濯の依頼の申込みにより、これを前記記録装置(13)で受けて申込み者の識別情報と許可情報を作成するようにした請求項2記載の洗濯フローの管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は洗濯フローの管理方法及びその装置に関し、特に病院や介護施設などから受注する洗濯物の流れ(フロー)を視覚によって確認可能に管理できるようにした方法に関する。
【背景技術】
【0002】
病院や介護施設に入院又は入所すると、入院患者や入所者は衣類や日用品を必要とし、大きな病院や施設では売店が完備され、衣類や日用品を購入することも可能である。
【0003】
ところで、入院患者や入所者が日常使用する衣類やタオルなどは洗濯が必要である。病院では病棟に設置された共同の洗濯機を使用して洗濯を行っているのが現状であるが、院内感染などの衛生上の問題が懸念される。
また、介護施設では職員が衣類やタオルなどを集めて施設内の洗濯機で一括して洗濯することを行っているが、衛生上の問題が懸念されるばかりでなく、紛失や誤配も発生しているのが現状である。
さらに、肌着の場合には他の入院患者や入居者に見られたくないとの要望があり、プライバシーの点で留意する必要があった。
【0004】
他方、ICチップ付きの洗濯ネットに洗濯物を入れ、業者がこれを回収してICチップの情報を読み取るとともに、洗濯物を洗濯し、仕上がった洗濯物を回収時のICチップ付き洗濯ネットに入れて配送するようにしたランドリーシステムが提案されている(特許文献1)。
【0005】
また、病院の入院患者や介護施設の入居者が病棟や施設に設置された端末を操作して衣類やタオルなどの利用の申込みを行うと、衣類やタオルなどのセットを申込み者に配達する一方、退院時や退去時にセットの費用を算出して申込み者に請求するようにした物品利用管理システムが提案されている(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2002−35500号公報
【特許文献2】特開2007−156787号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、特許文献1記載のランドリーシステムでは入院患者や入居者の勘違いで自分のお気に入りのパジャマや肌着などをIC付き洗濯ネットに入れたと思い込み、返ってきたIC付き洗濯ネットにお気に入りのパジャマや肌着などが入っておらず、紛失したとの苦情を家族、病院や施設のスタッフや洗濯業者に申し立てることがあり、介護施設の高齢者の場合にはそのような問題が懸念される。
特に、最近はクレーマー対策が社会の大きな関心事になっており、洗濯物についての苦情が起きても迅速に解決できる洗濯フローを開発することが重要となっている。
【0008】
他方、特許文献2記載の物品利用管理システムは衣類・タオルセットのリースであって、私物の衣類やタオルの洗濯には適用できない。
【0009】
本発明はかかる問題点に鑑み、洗濯物、例えば私的洗濯物を洗濯し、病院の入院患者や施設の入居者の勘違いによる苦情が発生したときに迅速に解決できるようにした洗濯フローの管理方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
そこで、本発明に係る洗濯フローの管理方法は、申込み者(入院患者や入居者、入院患者や入居者の家族や介護者などを含み、洗濯依頼の申込みをする者をいう)の識別情報が付与され洗濯物が収納された個人別ネットを回収する工程と、洗濯工場にて個人別ネットから全ての洗濯物が取り出されてテーブル上に広げられ個人洗濯ネットに入れられる間の動作及びその状況を撮像又は撮影して動画又は連続静止画として申込み者の識別情報及び許可情報に対応させて記録装置に記録する工程と、洗濯物を個人洗濯ネットに入れた状態で洗濯し乾燥する工程と、洗濯・乾燥済みの洗濯物を個人洗濯ネットから取り出し、申込み者の識別情報によって申込み者に返却する工程とを備え、記録装置に記録された動画又は連続静止画を申込み者の識別情報及び許可情報によって読み出し、申込み者の個人別ネットから個人洗濯ネットに洗濯物を入れ替える間の動作及びテーブル上に広げられた全ての洗濯物を動画又は連続静止画によって視覚にて確認し得るようになしたことを特徴とする。
【0011】
本発明の特徴の1つは洗濯依頼の申込みがあったときに識別情報付きの個人識別ネットを申込み者に提供し、洗濯物が入った個人別ネットを回収し、識別情報から申込み者を識別し、個人別ネット内の全ての洗濯物をテーブルに広げてから個人洗濯ネットに入れ、そのときの動作及び状況を動画又は連続静止画で読出可能に記録し、この動画又は連続静止画を識別情報及び許可情報によって読み出し、申込み者の個人別ネットから個人洗濯ネットに洗濯物を入れ替える間の動作及びテーブル上に広げられた全ての洗濯物を動画又は連続静止画によって視覚にて確認できるようにした点にある。
【0012】
これにより、病院の入院患者や施設の入居者が洗濯を依頼した衣類、例えばお気に入りのパジャマや肌着が帰ってきた洗濯物に含まれておらず、洗濯中に紛失している、あるいは帰ってきた衣類が損傷している、などの勘違いによる苦情があったときに、個人別ネットから個人洗濯ネットに洗濯物を入れ替える間の動作及びテーブル上に広げられた全ての洗濯物を動画又は連続静止画によって視覚にて確認できるので、入院患者や入居者の苦情が誤解や思い違いによるものであることが直ちに確認でき、家族、病院や施設のスタッフや洗濯業者が無用な苦情に悩まされることが少なくなる。
【0013】
洗濯申込み者に与えられる識別情報(例えばID)と許可情報(例えばパスワード)とは別個のものであってもよく、相互に関連づけて作成し、許可情報に識別情報のデータを含ませていてもよく、識別情報に許可情報のデータを含ませていてもよく、また識別情報と許可情報とを同一のデータとしてもよい。
【0014】
洗濯・乾燥済みの洗濯物はそのまま申込み者毎に返却するようにしてもよいが、洗濯・乾燥済みの洗濯物を個人洗濯ネットから取り出し返却ネットに入れてから返却するようにするのが好ましい。
【0015】
また、個人別ネット内の全ての洗濯物をテーブルに広げたときに洗濯物を計数するとともに、形状や損傷の有無を視覚によって確認するのがよい。
【0016】
洗濯・乾燥済みの洗濯物を返却するにあたり、洗濯・乾燥済みの洗濯物を作業者が視覚にて計数(カウント)するのがよく、その際に洗濯物の仕上げ状態を作業者が視覚にて確認し、又は撮像又は撮影して動画又は連続した静止画で記録するようにしてもよい。
特に、洗濯物の仕上げ状態を撮像又は撮影して動画又は連続した静止画として記録し、申込み者の個人別ネットから個人洗濯ネットに洗濯物を入れ替える間の動作及びテーブル上に広げられた全ての洗濯物を動画又は連続静止画によって視覚にて確認する際に、必要に応じて洗濯物の仕上げ状態も視覚にて確認できるようにするのがよい。
【0017】
洗濯の申込みは病院や病棟の受付けカウンター、介護施設の受付けカウンターで申込み、申込みの台帳を病院や病棟の受付けカウンター、介護施設の受付けカウンター及び洗濯工場で管理するが、インターネットを利用して申込むようにすると、申込みから請求書の発行までをインターネット上で行い、全てをデータ化し、洗濯物の流れ(フロー)も病院や病棟の受付けカウンター、介護施設の受付けカウンターと洗濯工場で情報を共有できることとなる。
【0018】
申込み者の識別情報と許可情報とは予め作成して個人別ネットに付与してもよいが、インターネット上のWEBページを使用して洗濯の依頼を申込む場合には申込みがあったときに申込み者の識別情報と許可情報を作成し、許可情報を申込み者及び洗濯工場に与えることにより申込み者及び洗濯工場が申込み者の個人別ネットから個人洗濯ネットに洗濯物を入れ替える動作及び状況に関する情報を共有し得るようになすのがよい。
【0019】
また、本発明によれば、洗濯工場にて個人別ネットから全ての洗濯物が取り出されてテーブル上に広げられて個人洗濯ネットに入れられる間の動作及び状況を撮像又は撮影する撮像/撮影装置と、上記撮像された動画又は連続静止画を洗濯の申込み者に与えられた識別情報及び許可情報に対応させて読出し可能に記録する記録装置と、動画又は連続静止画の確認の要求を出力し、申込み者の個人別ネットから個人洗濯ネットに洗濯物を入れ替える間の動作及びテーブル上に広げられた全ての洗濯物を動画又は連続静止画によって視覚にて確認し得る端末と、該端末からの洗濯の申込みがあったときに申込み者の識別情報及び許可情報を作成して上記端末に返信する一方、上記端末から申込み者の識別情報及び許可情報を指定して動画又は連続静止画の確認要求があったときに上記記録装置に記録された動画又は連続静止画を申込み者の識別情報及び許可情報によって読み出し、上記端末に出力して表示させる制御処理装置と、を備えたことを特徴とする洗濯フローの管理装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明に係る洗濯フローの管理装置の好ましい実施形態の機能ブロックを示す図である。
図2A】本発明に係る洗濯フローの管理方法の好ましい実施形態の前半部分を模式的に示す図である。
図2B】上記実施形態の後半部分を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明を図面に示す具体例に基づいて詳細に説明する。図1は本発明に係る洗濯フローの管理装置の好ましい実施形態の1例を、図2A及び図2Bは本発明に係る洗濯フローの管理方法の好ましい実施形態を示す。図2において、本例の洗濯フローの管理装置は端末10、インターネット回線11、制御処理装置12、記録装置13、撮像装置14及びディスプレイ15、16から構成されている。
【0022】
撮像装置14は制御処理装置12の制御信号を受け、洗濯工場において個人別ネット30から全ての洗濯物が取り出されてテーブル33上に広げられて個人洗濯ネット30に入れられる間の動作及び状況を撮像するとともに、洗濯物の仕上げ状態を撮像するようになっている。
【0023】
また、記録装置13は制御処理装置12の制御信号を受け、撮像された動画を洗濯の申込み者に与えられた識別情報及び許可情報に対応させて読出し可能に記録するようになっている。
【0024】
制御処理装置12はID(識別情報)とパスワード(許可情報)を作成して記憶装置13に記憶させ、IDをバーコードで記録したラベルを作成し又はICチップにIDを書き込むようになっている。
【0025】
また、制御処理装置12は端末10がインターネット11を介して接続され、IDとパスワードとともにモニター要求信号が送信されたときに、記録装置13からIDとパスワードに対応する動画を読み出して端末10に向けて出力するようになっている。
【0026】
さらに、制御処理装置12は洗濯工場内において洗濯の申込み者のID及びパスワードと、モニター要求信号が入力されたときに、ID及びパスワードに対応する動画を読み出してモニター15に表示させるようになっている。
【0027】
端末10は病院や介護施設に設置され、インターネット上の洗濯業者のWEBページに接続し、モニター要求信号とともにIDとパスワードを制御処理装置12に対して出力することができるようになっている。
【0028】
次に、洗濯のフローについて説明する。私物衣類などの洗濯を依頼する場合、入院患者、入居者、その親族あるいは介護者が病棟や施設の受付けカウンターにてIDが付与され個人別ネット30を受け取り、受け取った個人別ネット30に洗濯しようとする衣類やバスタオルなどを入れ(図2Aの(a))、受付けカウンターに預けると、これが病棟毎にリネンバッグ31に入れられ(図2Aの(b))、洗濯業者が定期的又は不定期的にこれを回収して洗濯工場に輸送する一方(図2Aの(c))、依頼者のIDとパスワードとが台帳に記録されて管理される。
【0029】
洗濯工場では作業者がリネンバッグ31から個人別ネット30を取り出し、個人別ネット30のバーコードから申込み者を識別した後、個人別ネット30内の全ての洗濯物34を申込み者毎にテーブル33上に広げ(図2Aの(d))、作業者が視覚によって洗濯物の数を計数するとともに、洗濯物の汚れや損傷の有無を確認し、個人洗濯ネット32に移しかえ(図2Aの(e)(f))、洗濯機35に投入し(図2Bの(g))、所定数の個人洗濯ネット32が洗濯機35に投入されると洗濯が開始される。
【0030】
その際、撮像装置14が制御処理装置12の制御信号を受けて作動し、個人別ネット30内の全ての洗濯物34を申込み者毎にテーブル33上に広げ、個人洗濯ネット32に移しかえ、洗濯機35に投入するまでの間の動作及び状況、特にテーブル33上に広げられた洗濯物34の汚れや損傷の有無を撮像し、その動画が制御処理装置12の制御信号によって記録装置13に申込み者のID及びパスワードに対応させて記録される。
【0031】
洗濯は予洗、本洗濯、すすぎ、脱水の工程にて行う。まず、予洗は洗剤、アルカリ助剤を投入し、水温40°C前後の温度で行う。本洗濯は洗剤、アルカリ剤、過酢酸配合漂白殺菌剤を投入し、水温40°C前後の温度で行う。すすぎは中和剤、抗菌柔軟剤を投入して行う。
【0032】
洗濯が済むと、テーブル36上に申込み者毎に広げ(図2Bの(h))、申込み者毎に連続式自動乾燥機37に投入し(図2Bの(i))、設定温度60°C前後で乾燥し、クールダウンして仕上げテーブル38に自動排出されるので(図2Bの(j))、しわを伸ばしてたたみ(図2Bの(k))、個人別ネット39に入れ、配送バッグ310に例えば病棟のフロアー毎に入れて返却する(図2Bの(m))。
【0033】
その際、作業者が洗濯物の数をカウントするとともに、損傷の有無を視覚で確認し、その間の動作や状況を撮像装置14によって撮像し、申込み者のID及びパスワードに対応させて記録装置13に記録するのが好ましい。
【0034】
他方、病院の入院患者や施設の入居者が、洗濯を依頼したはずなのに、返ってきた個人別ネット39には洗濯を依頼した衣類が入っておらず、洗濯物を紛失したと勘違いしたような場合、あるいは返ってきた洗濯物が損傷していると思い違いし、家族、介護者、病院や施設のスタッフや洗濯業者に苦情を申し立てた場合、端末10にIDとパスワードを入力し、モニター要求を行うと、モニター要求信号がID及びパスワードとともに業者の制御処理装置12に送信され、それによって記録装置13に記録されている申込み者に関係する動画が読み出されて端末10に送られ、端末10のディスプスレイ16に表示され、洗濯を依頼した衣類の全て及び損傷の程度を申込み者が確認できるので、申込み者に勘違いや思い違いであると納得させることができ、苦情に迅速に対応できる。
【符号の説明】
【0035】
10 端末
12 制御処理装置
13 記録装置
14 撮像装置
図1
図2A
図2B