特許第6701333号(P6701333)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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特許6701333能動型騒音振動制御装置及びその製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6701333
(24)【登録日】2020年5月8日
(45)【発行日】2020年5月27日
(54)【発明の名称】能動型騒音振動制御装置及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   F16F 15/02 20060101AFI20200518BHJP
【FI】
   F16F15/02 A
【請求項の数】9
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2018-526031(P2018-526031)
(86)(22)【出願日】2017年6月23日
(86)【国際出願番号】JP2017023130
(87)【国際公開番号】WO2018008425
(87)【国際公開日】20180111
【審査請求日】2018年12月7日
(31)【優先権主張番号】特願2016-132996(P2016-132996)
(32)【優先日】2016年7月5日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】504160781
【氏名又は名称】国立大学法人金沢大学
(74)【代理人】
【識別番号】110001807
【氏名又は名称】特許業務法人磯野国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】井上 敏郎
(72)【発明者】
【氏名】寺島 修
(72)【発明者】
【氏名】小松崎 俊彦
【審査官】 熊谷 健治
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許第05814999(US,A)
【文献】 特開2002−106633(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2013/0127093(US,A1)
【文献】 特開2015−121254(JP,A)
【文献】 国際公開第2015/012351(WO,A1)
【文献】 特開平04−107334(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16F 15/00−15/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外コアを有するハウジングと、
前記外コアの内側に配置される内コアと、
前記外コアと前記内コアとの間に位置する電磁コイルと、
を備え、
前記外コアと前記内コアとの間は磁性粒子含有の磁気粘弾性エラストマで満たされており、
前記外コアと前記内コアとの間における前記磁気粘弾性エラストマの磁路形成部分での磁性粒子の含有率は、前記磁路形成部分以外における前記磁気粘弾性エラストマの磁性粒子の含有率よりも高いことを特徴とする能動型騒音振動制御装置。
【請求項2】
請求項に記載の能動型騒音振動制御装置において、
前記電磁コイルは、前記外コア側に設けられて、前記内コアとは離間して配置されていることを特徴とする能動型騒音振動制御装置。
【請求項3】
請求項に記載の能動型騒音振動制御装置において、
前記電磁コイルは、前記内コア側に設けられて、前記外コアとは離間して配置されていることを特徴とする能動型騒音振動制御装置。
【請求項4】
請求項に記載の能動型騒音振動制御装置において、
前記磁路形成部分は、前記外コア及び前記内コアのうちのいずれか一方から他方に向けての突出部での前記外コアと前記内コアとの正対部に形成されていることを特徴とする能動型騒音振動制御装置。
【請求項5】
請求項に記載の能動型騒音振動制御装置において、
円筒形状の前記外コアの内周側に円柱形状の前記内コアが配置され、
前記突出部は、前記外コアの内周側及び前記内コアの外周側のうちのいずれか一方から他方に向けての突出していることを特徴とする能動型騒音振動制御装置。
【請求項6】
請求項に記載の能動型騒音振動制御装置において、
前記突出部は、前記内コアの軸方向の両端部にそれぞれ形成されるフランジであることを特徴とする能動型騒音振動制御装置。
【請求項7】
請求項に記載の能動型騒音振動制御装置において、
前記両端部の前記フランジ同士の間には、前記内コアの軸周りに巻回される前記電磁コイルが収容されていることを特徴とする能動型騒音振動制御装置。
【請求項8】
請求項に記載の能動型騒音振動制御装置において、
有底の円筒形状の前記外コアの内周側に円柱形状の前記内コアが配置され、
前記突出部は、前記外コアの底部から前記内コアに向けての突出していることを特徴とする能動型騒音振動制御装置。
【請求項9】
外コアを有するハウジングの当該外コアの内側に内コアを配置し、前記外コアと前記内コアとの間に電磁コイルを配置する配置工程と、
前記ハウジング内で前記外コアと前記内コアとの間に形成される離間空間に磁性粒子含有の未硬化のエラストマ原料を注入する注入工程と、
前記電磁コイルに電流を印加して前記外コア及び前記内コア並びに注入した前記エラストマ原料に所定の磁路を形成しながら前記エラストマ原料を硬化させる磁気粘弾性エラストマ形成工程と、
を有することを特徴とする能動型騒音振動制御装置の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、能動型騒音振動制御装置及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、磁気粘弾性エラストマ(MRE:Magneto-Rheological Elastomer)を使用した磁気応答型弾性装置が知られている(特許文献1参照)。この特許文献1には、印加される磁場の強さに応じて磁気粘弾性エラストマの見かけの弾性率が変化することを利用したアクチュエータが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開第2012/026332号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、このような磁気応答型弾性装置は、能動型騒音振動制御装置として使用することが考えられる。この能動型騒音振動制御装置によれば、騒音、振動等が入力される入力部を磁気粘弾性エラストマに支持させて、これら騒音、振動等の大きさに応じて入力部の支持剛性を変化させることで防音防振効果を一段と向上させることができる。
また、このような能動型騒音振動制御装置においては、印加する磁場の強さに応じて磁気粘弾性エラストマの弾性変化率の大きいものが望ましい。この能動型騒音振動制御装置によれば、入力する騒音、振動等の大きさが大きく変動したとしてもそれらの騒音、振動等の大きさに応じて優れた防音防振効果を発揮する。
【0005】
このように磁気粘弾性エラストマの弾性変化率を大きく確保するためには、磁性粒子を含ませる基質エラストマ(マトリクス)の硬度(剛性)を低く保ち、磁場の強さに応じた磁性粒子の易動性を高める必要がある。
しかし、この能動型騒音振動制御装置は、磁気粘弾性エラストマ自体の硬度(剛性)も低下するために静荷重の支持性が不十分となる。
【0006】
そこで、本発明の課題は、静荷重の支持性を良好に維持することができるとともに磁気粘弾性エラストマの弾性変化率を大きく確保することができる能動型騒音振動制御装置及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決する本発明の能動型騒音振動制御装置は、外コアを有し、当該外コアとは異なる材料からなるハウジングと、前記外コアの内側に配置される内コアと、前記外コアと前記内コアとの間に位置する電磁コイルと、を備え、前記外コアと前記内コアとの間は磁性粒子含有の磁気粘弾性エラストマで満たされていることを特徴とする。
この能動型騒音振動制御装置では、ハウジング内に配置される外コアと内コアとの間に磁気粘弾性エラストマが満たされている。これにより能動型騒音振動制御装置は、静荷重の支持性を良好に維持しつつ、弾性変化率を大きく確保できる硬度(剛性)の低い基質エラストマを使用することができる。
【0008】
また、本発明の能動型騒音振動制御装置は、外コアを有するハウジングと、前記外コアの内側に配置される内コアと、前記外コアと前記内コアとの間に位置する電磁コイルと、を備え、前記外コアと前記内コアとの間は磁性粒子含有の磁気粘弾性エラストマで満たされており、前記外コアと前記内コアとの間における前記磁気粘弾性エラストマの磁路形成部分での前記磁性粒子の含有率は、前記磁路形成部分以外における前記磁気粘弾性エラストマの前記磁性粒子の含有率よりも高い構成とすることもできる。
この能動型騒音振動制御装置では、磁気粘弾性エラストマの磁路形成部分に磁性粒子が多く含まれるので、電磁コイルによって磁場が形成された際に、この磁路形成部分には局所的に大きな剛性が付与される。これにより能動型騒音振動制御装置は、入力する騒音、振動等に対して優れた防音防振効果を発揮する。
また、磁路形成部分以外の磁気粘弾性エラストマはハウジング内にあって、能動型騒音振動制御装置における静荷重の支持性を良好に維持する。
【0009】
また、このような能動型騒音振動制御装置においては、前記電磁コイルは、前記外コア側に設けられて、前記内コアとは離間して配置されている構成とすることもできる。また、このような能動型騒音振動制御装置においては、前記電磁コイルは、前記内コア側に設けられて、前記外コアとは離間して配置されている構成とすることもできる。
これらの能動型騒音振動制御装置によれば、設計の自由度が向上する。
【0010】
また、前記課題を解決する本発明の能動型騒音振動制御装置の製造方法は、外コアを有するハウジングの当該外コアの内側に内コアを配置し、前記外コアと前記内コアとの間に電磁コイルを配置する配置工程と、前記ハウジング内で前記外コアと前記内コアとの間に形成される離間空間に磁性粒子含有の未硬化のエラストマ原料を注入する注入工程と、前記電磁コイルに電流を印加して前記外コア及び前記内コア並びに注入した前記エラストマ原料に所定の磁路を形成しながら前記エラストマ原料を硬化させる磁気粘弾性エラストマ形成工程と、を有することを特徴とする。
この製造方法によれば、磁気粘弾性エラストマの弾性変化率を大きい能動型騒音振動制御装置を簡単な工程で製造することができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、静荷重の支持性を良好に維持することができるとともに磁気粘弾性エラストマの弾性変化率を大きく確保することができる能動型騒音振動制御装置及びその製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の実施形態に係るエンジンマウント制御装置(能動型騒音振動制御装置)の構成説明図である。
図2】エンジンマウント制御装置を構成するマウントの縦断面図である。
図3】エンジンマウント制御装置を構成する制御部のメモリに格納されるマップの一例を示すグラフである。
図4】エンジンマウント制御装置の動作を説明するフローチャートである。
図5】(a)から(c)は、エンジンマウント制御装置の製造方法の工程説明図である。
図6】第1変形例に係るマウントの構成説明図である。
図7】第2変形例に係るマウントの構成説明図である。
図8】(a)は第3変形例に係るマウントの構成説明図、(b)は第4変形例に係るマウントの構成説明図、(c)は第5変形例に係るマウントの構成説明図、(d)は第6変形例に係るマウントの構成説明図、(e)は第7変形例に係るマウントの構成説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
次に、本発明の実施形態について説明する。本発明の能動型騒音振動制御装置は、ハウジング内に配置される外コアと内コアとの間が磁気粘弾性エラストマで満たされていることを主な特徴としている。
本実施形態では、エンジンマウント制御装置を例にとって本発明の能動型騒音振動制御装置について具体的に説明する。
【0014】
(エンジンマウント制御装置)
図1は、本実施形態に係るエンジンマウント制御装置1(能動型騒音振動制御装置)の構成説明図である。
図1に示すように、エンジンマウント制御装置1は、マウント10と、マウント10を構成する後記の磁気粘弾性エラストマ16(図2参照)の弾性率の大きさを制御する制御部20とを備えている。このエンジンマウント制御装置1は、エンジンEの振動が車体を介してドライバに伝達するのを防止するとともに、この振動を防止することによってエンジンEの発する騒音を防止するものである。
【0015】
本実施形態でのマウント10は、振動源であるエンジンEの下方に1対配設されている。具体的には、マウント10の後記する軸部材14がエンジンE側に支持されるとともに、マウント10の後記するハウジング11(図2参照)の下部が車体フレームF側に支持されている。
なお、制御部20を構成するエンジン回転速度センサ21、ECU(Electronic Control Unit)22、及びPDU(Power Drive Unit)23については後に詳しく説明する。
【0016】
図2は、エンジンマウント制御装置1を構成するマウント10の縦断面図である。
図2に示すように、マウント10は、ハウジング11と、外コア12と、内コア13と、軸部材14と、電磁コイル15と、磁気粘弾性エラストマ16(MRE:Magneto-Rheological Elastomer)と、を備えている。
【0017】
本実施形態でのハウジング11は、上方に開いた有底の略円筒体で形成されている。
ハウジング11の内周側には、次に説明する外コア12の収容部11aが形成されている。
この収容部11aは、円筒状の外コア12が収まるように、ハウジング11の内周側を周回するように形成される溝部で形成されている。具体的には、収容部11aの溝幅(上下幅)は外コア12の高さに設定され、収容部11aの溝深さは外コア12の厚さに設定されている。これにより外コア12が配置されたハウジング11の内側には、円柱状空間が形成される。この円柱状空間には、後記する内コア13、電磁コイル15及び磁気粘弾性エラストマ16が配置される。
また、略円筒体で形成されるハウジング11の下端には、径方向の外側に張り出すようにフランジ部11bが形成されている。
【0018】
本実施形態でのハウジング11の材料としては、金属が挙げられるが、中でもアルミニウム合金、ステンレス等の非磁性金属が望ましい。
【0019】
本実施形態での外コア12は、前記のように円筒形状を呈している。
外コア12の材料としては、後記する電磁コイル15によって磁場を形成した際に、後記する磁路Mp(図2参照)が形成されるものであれば特に制限はなく、例えば鉄等の磁性体が挙げられる。なお、本実施形態での外コア12は、前記のように円筒状のものを想定しているが、内側に後記の内コア13を配置可能な筒状を呈していれば円筒状のものに限定されるものではない。
また、外コア12は、周方向に複数に分割されたコアピースで構成することもできる。
【0020】
本実施形態での内コア13は、円柱状の胴部の両端部のそれぞれに、径方向の外側に張り出すようにフランジ部13aを有することで糸巻き形状(ボビン形状)を呈している。この内コア13の胴部には、図示しない巻線が軸周りに巻回されて後記の電磁コイル15が形成される。つまり、内コア13には、円柱体の外周面に電磁コイル15が収容される周溝13bが形成されている。
この内コア13の材料としては、後記する電磁コイル15によって磁場を形成した際に、後記する磁路Mp(図2参照)を形成可能なものであれば特に制限はなく、例えば鉄等の磁性体が挙げられる。
【0021】
内コア13の最大外径は、前記した外コア12が配置されたハウジング11の内側の円柱状空間における内径よりも小さくなるように設定されている。
内コア13は、このような外コア12の内側に同軸となるように配置されている。これにより内コア13の最大径部となるフランジ部の外周端面は、外コア12の内周面と正対することとなる。この内コア13の最大径部での外コア12との正対部は、内コア13と外コア12とが最も近接することとなって、電磁コイル15によって磁場が形成された際に磁路Mpが形成される。
【0022】
軸部材14は、内コア13と同軸となるように内コア13の上端面に接続されている。この軸部材14は、外コア12の外側に突出するように延出している。この軸部材14は、前記のようにエンジンE側に支持されて内コア13に振動を入力する。
この軸部材14の材料としては、所定の強度を有するとともに、内コア13と接合可能であれば特に制限はない。内コア13と外コア12との接合方法としては、例えば、溶接、焼き嵌め、セレーション加工等が挙げられるがこれらに限定されるものではない。
【0023】
なお、本実施形態での内コア13は、前記のように略円柱形状(糸巻き形状)のものを想定しているが、その周囲に電磁コイル15の配置が可能な柱状を呈していれば略円柱形状のものに限定されるものではない。
【0024】
電磁コイル15は、磁気粘弾性エラストマ16に対して磁場を印加するように構成されている。電磁コイル15は、前記のように、内コア13の胴部に、図示しない巻線が軸周りに巻回されて形成されている。
この電磁コイル15は電流が印加されることで、図2に示すように、外コア12、内コア13及び磁気粘弾性エラストマ16の後記する磁路形成部分16aに磁路Mpを形成する。
【0025】
次に、磁気粘弾性エラストマ16について説明する。
磁気粘弾性エラストマ16は、前記のようにハウジング11内に配置される外コア12と内コア13との間を満たしている。具体的には、後に詳しく説明するように、外コア12が配置されたハウジング11の内側に内コア13と電磁コイル15とを配置した際に、電磁コイル15を除いて形成される外コア12と内コア13との間の空間に磁気粘弾性エラストマ16は満たされている。つまり、磁気粘弾性エラストマ16は、電磁コイル15を介して外コア12と内コア13とを後記の加硫接着によって繋げている。
【0026】
磁気粘弾性エラストマ16は、マトリックスとしての粘弾性を有する基質エラストマと、基質エラストマ中に含められる磁性粒子とで構成されている。
基質エラストマとしては、例えば、未硬化のエラストマ原料にあっては流動性を有し、加硫(架橋)することで弾性体となるものであれば特に制限はなく、公知のものを使用することができる。具体的な基質エラストマとしては、例えばウレタンゴム、シリコーンゴム等が挙げられるが、これらに限定されるものではなく、室温で粘弾性を有する公知のゴム状高分子材料を使用することができる。
【0027】
また、基質エラストマには、必要に応じて例えば末端カルボキシル変性ブタジエン−アクリロニトリルゴム、エポキシ変性ブタジエン−アクリロニトリルゴム等の液状ゴムやその他オイル成分等の弾性調整剤を含めることもできる。なお、エラストマ原料の硬化を行う架橋剤(加硫剤)、加熱温度等は、選択される前記の基質エラストマの種類に応じた公知の条件を適用することができる。なお、エラストマ原料としては、空気中の水分を吸収して硬化する縮合型のものを使用することができるが、このエラストマ原料は架橋剤を省略することもできる。
【0028】
磁性粒子は、例えば、純鉄、電磁軟鉄、方向性ケイ素鋼、Mn−Znフェライト、Ni−Znフェライト、マグネタイト、コバルト、ニッケル等の金属、4−メトキシベンジリデン−4−アセトキシアニリン、トリアミノベンゼン重合体等の有機化合物、フェライト分散異方性プラスチック等の有機・無機複合体が挙げられるがこれらに限定されるものではなく、磁場の作用によって磁気分極する公知の材料からなる粒子を使用することができる。
【0029】
磁性粒子の形状としては特に限定はなく、例えば球形、針形、平板形等が挙げられる。磁性粒子の粒径は、特に限定はないが、例えばレーザ回折・散乱法による粒度分布測定で平均粒径が0.01μm〜500μm程度のものが望ましい。
【0030】
磁気粘弾性エラストマ16における磁性粒子の割合は、任意に設定可能であるが、磁路形成部分16aとそれ以外の部分とを含めた磁気粘弾性エラストマ16全体の平均で、体積分率で5%〜60%程度が望ましい。また、磁気粘弾性エラストマ16における基質エラストマの割合は、任意に設定可能であるが、体積分率で40%〜95%程度が望ましい。
【0031】
磁路形成部分16aは、図2に示すように、磁路Mpが形成される前記の外コア12と内コア13との正対部に形成されている。この正対部は、外コア12及び内コア13のうちのいずれか一方から他方に向けて突出する突出部に形成される。ちなみに、図2に示すマウント10では、フランジ部13aにて突出部が形成されている。この突出部は、外コア12及び内コア13のうちのいずれか一方から他方に向けて突出するものであれば特に制限はなく、例えば後記のように、外コア12a(図6参照)の底部から内コア13(図6参照)の下部端面13cに向けて突出する突出部12b(図6参照)で構成することもできる。
この磁路形成部分16aの磁気粘弾性エラストマ16は、磁路形成部分16a以外の磁気粘弾性エラストマ16と比べて磁性粒子の含有率が高くなっている。
また、硬度(剛性)の低い基質エラストマを使用することでこの磁路形成部分16aにおける磁性粒子の易動性が高まることとも相俟って、磁路形成部分16aにおける弾性率の変化幅が一段と大きくなる。
なお、図2中、磁気粘弾性エラストマ16は、網掛けを付して示しており、磁路形成部分16aは、磁路形成部分16a以外の部分よりも濃い網掛けとなっている。
【0032】
次に、図1に示す制御部20について説明する。
制御部20は、軸部材14(図2参照)を介して内コア13に入力される振動の大きさに応じて磁気粘弾性エラストマ16の磁路形成部分16aにおける弾性率を変化させる。これにより磁路形成部分16aの剛性が変化する。
【0033】
本実施形態での制御部20は、図1に示すように、エンジン回転速度センサ21と、ECU22と、PDU23と、を備えている。
【0034】
本実施形態でのエンジン回転速度センサ21は、フライホイール(図示を省略)の近傍に配置され、フライホイールのリングギヤを介してエンジンEの回転速度を検出するものを想定している。しかし、エンジン回転速度センサ21は、エンジンEの回転速度を検出できれば特に制限はない。
【0035】
ECU22は、CPU(Central Processing Unit)やメモリ等により構成された電子ユニットである。ECU22は、メモリ等の記憶部に保持された制御プログラムをCPUで実行する。
【0036】
ECU22は、エンジン回転速度センサ21によってエンジン回転速度を検出する。また、ECU22は検出したエンジン回転速度によってマウント10の軸部材14に入力される振動の大きさを演算する。この演算は、エンジン回転速度とエンジンEの振動の大きさとの関係を予め求めたマップが格納されるメモリをCPUが参照することで行われる。
【0037】
また、ECU22は、演算した振動の大きさに応じた磁気粘弾性エラストマ16(磁路形成部分16a)に求められる剛性を演算する。この演算は、演算した振動の大きさと、例えば、軸剛性、曲げ剛性、せん断剛性、ねじり剛性などの剛性との関係を予め求めたマップが格納されるメモリをCPUが参照することで行われる。
【0038】
また、ECU22は、所定の剛性を磁気粘弾性エラストマ16(磁路形成部分16a)に設定するために必要な、電磁コイル15に対して印加する電流値を演算する。この演算は、磁気粘弾性エラストマ16(磁路形成部分16a)の剛性と、電磁コイル15に対して印加する電流値との関係を予め求めたマップが格納されるメモリをCPUが参照することで行われる。
【0039】
また、ECU22が参照するマップは、エンジン回転速度に基づいて電磁コイル15に対して印加する電流値が演算できるものであれば前記のものに限定されるものではない。
図3は、本実施形態に係るエンジンマウント制御装置1を構成する制御部20(ECU22)のメモリに格納されるマップの一例を示すグラフである。
図3に示すように、このマップは、エンジン回転速度Rx(変数)と、電磁コイル15に対して印加する電流値Iy(変数)との関係を予め求めたものであり、磁気粘弾性エラストマ16の剛性と、Iyとの相関関係を省略している。このようなマップを使用することで制御部20の入力に対する応答速度が高まる。
【0040】
PDU23は、インバータ等を含む電気回路で構成されている。PDU23は、ECU22の指令に応じて電磁コイル15に対して電源(例えばバッテリ等)から電流を印加する。
【0041】
次に、本実施形態のエンジンマウント制御装置1の動作及び奏する作用効果について説明する。
図4は、エンジンマウント制御装置1の動作を説明するフローチャートである。
本実施形態のエンジンマウント制御装置1(図1参照)においては、エンジンE(図1参照)の起動とともにECU22(図1参照)はエンジン回転速度センサ21(図1参照)からの検出信号に基づいてエンジン回転速度を検出する(図4のステップS1)。
【0042】
エンジンマウント制御装置1は、検出したエンジン回転速度の数値に基づいて、軸部材14(図1参照)を介しての内コア13への入力振動の大きさを演算する(図4のステップS2参照)。また、ECU22は、この入力振動を減衰するために必要な磁気粘弾性エラストマ部材16(磁路形成部分16a)の弾性率を前記したように演算する。
【0043】
次いで、ECU22は、演算した弾性力を磁気粘弾性エラストマ部材16(磁路形成部分16a)に付与するための電磁コイル15(図1参照)に印加する電流値を演算する(図4のステップS3参照)。そして、ECU22は、この電流値を電磁コイル15に印加するようにPDU23(図1参照)に指令する。
【0044】
PDU23は、ECU22からの指令に基づいて、所定の電源(図示を省略)から電磁コイル15に前記の電流値を印加して磁場を形成する。これにより磁気粘弾性エラストマ部材16(磁路形成部分16a)に所定の弾性率が設定される(図4のステップS4参照)。
エンジンマウント制御装置1は、入力振動に応じてこのように磁気粘弾性エラストマ部材16(磁路形成部分16a)に所定の弾性率が設定されることで、入力振動を効率よく減衰する。
【0045】
以上のような本実施形態のエンジンマウント制御装置1は、ハウジング11内に配置される外コア12と内コア13との間に磁気粘弾性エラストマ16が満たされている。これによりエンジンマウント制御装置1は、静荷重の支持性を良好に維持しつつ、弾性変化率を大きく確保できる硬度(剛性)の低い基質エラストマを含む磁気粘弾性エラストマ16を使用することができる。
【0046】
また、エンジンマウント制御装置1は、磁気粘弾性エラストマ16の磁路形成部分16aに磁性粒子が多く含まれるので、電磁コイル15によって磁場が形成された際に、この磁路形成部分16aには局所的に大きな剛性が付与される。これによりエンジンマウント制御装置1は、入力振動に対して優れた防振効果を発揮する。
【0047】
また、磁路形成部分16a以外の磁気粘弾性エラストマ16はハウジング11内にあって、エンジンマウント制御装置1における静荷重の支持性を良好に維持する。
【0048】
(エンジンマウント制御装置の製造方法)
次に、本実施形態に係るエンジンマウント制御装置1の製造方法について説明する。
図5(a)から図5(c)は、本実施形態に係るエンジンマウント制御装置1の製造方法の工程説明図である。なお、図5(a)から図5(c)は、エンジンマウント制御装置1の製造のうちのマウント10の製造工程を示している。
本実施形態に係るエンジンマウント制御装置1の製造方法は、外コア12と内コア13と電磁コイル15とを所定位置に配置したハウジング11内にエラストマ原料を注入し、電磁コイル15によってエラストマ原料に磁場を印加しながらエラストマ原料を硬化させることを主な特徴とする。
【0049】
この製造方法では、図5(a)に示すように、ハウジング11内の所定の位置に、外コア12と内コア13と電磁コイル15とが配置される。この際、外コア12と内コア13との間には、電磁コイル15部分を除いて離間空間17が形成される。
【0050】
次に、この製造方法では、図5(b)に示すように、離間空間17(図5(a)参照)に前記した未硬化のエラストマ原料18が注入される。これによりハウジング11内の外コア12と内コア13との間は電磁コイル15を除いて未硬化のエラストマ原料18で満たされる。
この未硬化のエラストマ原料18には、前記したように、磁性粒子、基質エラストマの形成成分、架橋剤(加硫剤)、必要に応じて添加される各種添加剤等が含まれている。
【0051】
次に、この製造方法では、図5(c)に示すように、電流を印加した電磁コイル15によって磁場が形成され、外コア12と内コア13との前記した正対部には磁路Mpが形成される。そして、この製造方法では、磁路Mpを形成させながらエラストマ原料18(図5(b)参照)を硬化させて磁気粘弾性エラストマ16を得る。
【0052】
これにより外コア12と内コア13との間は、電磁コイル15を除いて磁気粘弾性エラストマ16で満たされる。また、磁路Mpを形成させながらエラストマ原料18を硬化させることで、磁気粘弾性エラストマ16の磁路形成部分16aには、エラストマ原料18に含まれる磁性粒子が局所的に集中した状態が維持される。
このような工程で得られたマウント10に制御部20を取り付けて本実施形態に係るエンジンマウント制御装置1が得られる。
【0053】
このような製造方法によれば、磁気粘弾性エラストマ16の弾性変化率の大きい前記したマウント10を簡単な工程で製造することができる。
【0054】
また、このような製造方法によれば、磁気粘弾性エラストマ16を別途に作製して外コア12、内コア13、電磁コイル15等とともにハウジング11内に組み込む方法と比べて、製造方法を簡素化することができる。
【0055】
また、このような製造方法によれば、完成品としてのマウント10において磁場を形成するための電磁コイル15を、磁性粒子を集中させる磁路形成部分16aの作製時にも使用するので、この製造方法を実施する製造システムを簡素化することができる。
【0056】
また、このような製造方法によれば、完成品としてのマウント10における磁路Mpと、製造段階における磁性粒子の集中部位(磁路形成部分16a)とが必ず一致する。よって、この製造方法では、例えば磁性粒子の集中部位を別途作製したものをハウジング11内に組み込む方法とは異なって、磁路Mpに磁性粒子の集中部位を位置決めする工程を省略することができる。
【0057】
以上のような製造方法においては、離間空間17に未硬化のエラストマ原料18を注入する前に、予め別途作製したエラストマ部材(図示を省略)を配置してから未硬化のエラストマ原料18を注入することもできる。このエラストマ部材としては、磁性粒子の含有率を磁気粘弾性エラストマ16と変えた磁気粘弾性エラストマや、ゴム部材等の他の材質からなるものが挙げられるがこれらに限定されるものではなく各種機能部材が挙げられる。
【0058】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々変更することができる。
図6は、前記実施形態の第1変形例に係るマウント10aの構成説明図である。図7は、前記実施形態の第2変形例に係るマウント10bの構成説明図である。図8(a)は、前記実施形態の第3変形例に係るマウント10cの構成説明図、図8(b)は、前記実施形態の第4変形例に係るマウント10dの構成説明図、図8(c)は、前記実施形態の第5変形例に係るマウント10eの構成説明図、図8(d)は、前記実施形態の第6変形例に係るマウント10fの構成説明図、図8(e)は、前記実施形態の第7変形例に係るマウント10gの構成説明図である。なお、これらの第1変形例から第7変形例に係るマウント10aから10gにおいて、前記実施形態と同一の構成要素については同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
【0059】
図6に示すように、第1変形例に係るマウント10aは、前記実施形態のマウント10(図2参照)における外コア12(図2参照)と異なって、有底の円筒形状の外コア12aを有している。
また、この外コア12aの底部には、内コア13の下部端面13cに向けて突出して正対する突出部12bが形成されている。
【0060】
この突出部12bと下部端面13cとの間隔、及び内コア13のフランジ部13aと外コア12aの間隔は、適宜自由に設定される。例えば、突出部12bと下部端面13cとの間隔は、内コア13のフランジ部13aと外コア12aの間隔と等しくなるように設定されている。これによりマウント10aでは、内コア13のフランジ部13aと外コア12aとの正対部に磁路形成部分16aが形成されるとともに、外コア12aの突出部12bと内コア13の下部端面13cとの間には、磁路形成部分16bが形成されている。
【0061】
この磁路形成部分16bには、この磁路形成部分16b及び磁路形成部分16aを除く他の磁気粘弾性エラストマ16と比べて磁性粒子の含有率が高くなっている。したがって、この磁路形成部分16bにおいても磁路形成部分16aと同様に、電磁コイル15によって磁場が形成された際の弾性率の変化幅が、他の磁気粘弾性エラストマ16と比べて一段と大きくなっている。
【0062】
このような第1変形例に係るマウント10aによれば、軸部材14の軸方向に入力される振動V1(図6参照)については主に磁路形成部分16aがこれを減衰し、軸部材14の軸方向に交差する方向に入力される振動V2(図6参照)については主に磁路形成部分16bがこれを減衰する。つまり、このことは、磁路形成部分16a,16bにおいては磁力線(図示を省略)に沿って磁性粒子が配向しており、この磁力線に交差する磁路形成部分16a,16bのせん断方向に働く振動が効率よく減衰されることに基づく。ちなみに磁力線の方向と磁路Mpの方向とは一致している。
また、磁路形成部分16a,16bにおいては、磁力線に交差する方向の減衰性能には劣るものの磁力線に沿う方向の振動に対する減衰機能をも有していることは言うまでもない。そして、軸部材14のねじり振動については、磁路形成部分16a,16bの両方が優れた減衰機能を発揮する。
【0063】
図7に示すように、第2変形例に係るマウント10bは、前記実施形態のマウント10(図2参照)と異なって、ハウジング11が外コア30を外側に有している。また、前記実施形態のマウント10(図2参照)では、ハウジング11内に外コア12と内コア13の両方を備えているのに対して、図7に示す第2変形例に係るマウント10bは、ハウジング11内に内コア13のみを備えている点でも異なっている。ちなみに、図7に示すように、第2変形例に係るマウント10bは、ハウジング11内でハウジング11と内コア13との間が磁気粘弾性エラストマ16で満たされている点で前記実施形態のマウント10(図2参照)と共通している。
【0064】
また、第2変形例に係るマウント10bは、外コア30のフランジ部30bと内コア13との正対部に形成される磁路形成部分16cを有している。また、第2変形例に係るマウント10bは、外コア30の突出部30aと内コア13の下部端面13cとの正対部に磁路形成部分16dを有している。つまり、第2変形例に係るマウント10bは、磁性粒子が集中する磁路形成部分16c,16dを有している点で、磁路形成部分16aを有する前記実施形態のマウント10(図2参照)、並びに磁路形成部分16a及び磁路形成部分16bを有する前記第1変形例に係るマウント10a(図6参照)と共通している。
このような第2変形例に係るマウント10bによれば、静荷重の支持性を良好に維持することができるとともに磁気粘弾性エラストマ16の弾性変化率を大きく確保することができる。
このような第2変形例に係るマウント10bは、前記の製造方法によって製造することができる。
【0065】
図8(a)に示すように、第3変形例に係るマウント10cは、前記実施形態のマウント10(図2参照)の内コア13(図2参照)側に設けられる電磁コイル15とは異なって、外コア12側に電磁コイル15が設けられている。
この第3変形例に係るマウント10cによれば、振動が入力される内コア13ではなく、静止側の外コア12に電磁コイル15が設けられるので、電磁コイル15に対する電気的接点の強度を通常通りに設定することができる。
【0066】
図8(b)に示すように、第4変形例に係るマウント10dは、前記実施形態のマウント10(図2参照)とは異なって、軸部材14が内コア13の軸方向の両端面のそれぞれに設けられている。
この第4変形例に係るマウント10dによれば、それぞれの軸部材14,14から振動が入力されるので、例えば振動する棒状部材の中間位置にマウント10dが配置されることとなる。
【0067】
図8(c)に示すように、第5変形例に係るマウント10eは、前記第4変形例に係るマウント10dとは異なって、外コア12側に電磁コイル15が設けられている。
この第5変形例に係るマウント10eよれば、静止側の外コア12に電磁コイル15が設けられるので、電磁コイル15に対する電気的接点の強度を通常通りに設定することができる。
【0068】
図8(d)に示すように、第6変形例に係るマウント10fは、前記実施形態のマウント10(図2参照)とは異なって、軸部材14(図2参照)に代えて、内コア13に中通しの孔13dが形成されている。
第6変形例に係るマウント10fは、例えば中通しの孔13dに棒状部材が差し込まれるとともに、ハウジング11が所定の支持部に支持されて使用される。
この第6変形例に係るマウント10fによれば、棒状部材及び支持部の少なくとも一方に生じる振動を減衰することができる。
【0069】
また、マウント10fの電磁コイル15は、図8(e)の第7変形例に係るマウント10gのように、外コア12側に配置することもできる。
【0070】
そして、図8(a)から図8(e)に示すマウント10cから10gに示すように、電磁コイル15を外コア12又は内コア13に設けることによって、設計の自由度が向上する。
【符号の説明】
【0071】
1 エンジンマウント制御装置(能動型騒音振動制御装置)
10 マウント
10a マウント
10b マウント
10c マウント
10d マウント
10e マウント
10f マウント
10g マウント
11 ハウジング
12 外コア
12a 外コア
13 内コア
14 軸部材
15 電磁コイル
16 磁気粘弾性エラストマ
16a 磁路形成部分
16b 磁路形成部分
16c 磁路形成部分
16d 磁路形成部分
17 離間空間
18 エラストマ原料
20 制御部
21 エンジン回転速度センサ
22 ECU
23 PDU
30 外コア
30b フランジ部
30b 突出部
E エンジン
F 車体フレーム
Mp 磁路
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8