特許第6702013号(P6702013)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6702013プレスブレーキ、制御装置、及びプレスブレーキの制御方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6702013
(24)【登録日】2020年5月11日
(45)【発行日】2020年5月27日
(54)【発明の名称】プレスブレーキ、制御装置、及びプレスブレーキの制御方法
(51)【国際特許分類】
   B21D 5/02 20060101AFI20200518BHJP
【FI】
   B21D5/02 P
   B21D5/02 Q
【請求項の数】9
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2016-121753(P2016-121753)
(22)【出願日】2016年6月20日
(65)【公開番号】特開2017-225983(P2017-225983A)
(43)【公開日】2017年12月28日
【審査請求日】2019年4月19日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006297
【氏名又は名称】村田機械株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107836
【弁理士】
【氏名又は名称】西 和哉
(74)【代理人】
【識別番号】100105946
【弁理士】
【氏名又は名称】磯野 富彦
(72)【発明者】
【氏名】川村 敏仁
(72)【発明者】
【氏名】千田 孝志
【審査官】 石川 健一
(56)【参考文献】
【文献】 特許第5288110(JP,B2)
【文献】 特開2006−205256(JP,A)
【文献】 特開2014−012285(JP,A)
【文献】 特開2007−175716(JP,A)
【文献】 特開2014−065060(JP,A)
【文献】 特開2013−180339(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B21D 5/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
板状のワークを上型と下型とで挟み込み、曲げ線に沿って曲げ加工する本体部と、
前記ワークの前記曲げ線の両側の部分について所定方向に対する角度を前記曲げ線に平行な方向に沿った複数の位置で測定する角度測定器と、
前記ワークの曲げ加工前において、前記ワークの姿勢に応じた前記ワークの形状に関する参照情報と、前記角度測定器の測定結果とを用いて、前記ワークが所定の姿勢で配置されているか否かを判定する制御装置と、を備えるプレスブレーキ。
【請求項2】
前記角度測定器は、前記曲げ線に平行な方向に移動可能に設けられる、請求項1に記載のプレスブレーキ。
【請求項3】
前記制御装置は、前記曲げ加工の開始前の前記角度測定器の測定結果を用いて、前記判定を行い、
前記角度測定器は、前記曲げ加工の開始後に測定を行い、前記ワークの曲げの状態を出力する、請求項1または請求項2に記載のプレスブレーキ。
【請求項4】
前記参照情報は、前記曲げ線に平行な線上で前記ワークの有無を示す位置の情報を含み、
前記制御装置は、前記角度測定器から出力された測定結果において値が変化する位置を抽出し、抽出した位置と前記参照情報とを照合して前記判定を行う、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のプレスブレーキ。
【請求項5】
前記制御装置は、前記ワークが前記所定の姿勢で配置されている際の前記参照情報と、前記角度測定器から出力された測定結果とを用いて前記判定を行う、請求項4に記載のプレスブレーキ。
【請求項6】
前記制御装置の判定結果を報知する報知部を備える、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のプレスブレーキ。
【請求項7】
前記制御装置は、その判定結果に基づいて、前記本体部による曲げを実行させるか否かを決定する、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のプレスブレーキ。
【請求項8】
板状のワークを上型と下型とで挟み込み、曲げ線に沿って曲げ加工する本体部と、前記ワークの前記曲げ線の両側の部分について所定方向に対する角度を前記曲げ線に平行な方向に沿った複数の位置で測定する角度測定器と、を備えるプレスブレーキを制御し、
前記ワークの姿勢に応じた前記ワークの形状に関する参照情報と、前記角度測定器の測定結果とを用いて、前記ワークが所定の姿勢で配置されているか否かを判定する、制御装置。
【請求項9】
板状のワークを上型と下型とで挟み込み、曲げ線に沿って曲げ加工する本体部と、前記ワークの前記曲げ線の両側の部分について所定方向に対する角度を前記曲げ線に平行な方向に沿った複数の位置で測定する角度測定器と、を備えるプレスブレーキの制御方法であって、
前記ワークの姿勢に応じた前記ワークの形状に関する参照情報と、前記角度測定器の測定結果とを用いて、前記ワークが所定の姿勢で配置されているか否かを判定することを含むプレスブレーキの制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プレスブレーキ、制御装置、及びプレスブレーキの制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
板状のワークを上型と下型とで挟み込み、曲げ線に沿って曲げ加工を行うプレスブレーキが知られている(例えば、下記の特許文献1参照)。プレスブレーキには、ワークの曲げられた部分の角度を測定する角度測定器が設けられ、この角度測定器の検出結果は、ワークが所望の角度に曲げられたか否かの確認に利用される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第5288110号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述のプレスブレーキによって曲げ加工を行う際に、例えばオペレータがワークの向きを誤り、ワークは、所定の姿勢に対して左右が反対の姿勢あるいは表裏が逆の姿勢で配置される場合がある。この場合、ワークが予定と異なる箇所で曲げられて、一般的に不良品となり、曲げ加工のやり直しが必要になる。
【0005】
本発明は、上述の事情に鑑みなされたものであり、所定の姿勢と異なる姿勢で配置されたワークに対して曲げ加工が行われることを防止することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のプレスブレーキは、板状のワークを上型と下型とで挟み込み、曲げ線に沿って曲げ加工する本体部と、ワークの曲げ線の両側の部分について所定方向に対する角度を曲げ線に平行な方向に沿った複数の位置で測定する角度測定器と、ワークの姿勢に応じたワークの形状に関する参照情報と、角度測定器の測定結果とを用いて、ワークが所定の姿勢で配置されているか否かを判定する制御装置と、を備える。
【0007】
また、角度測定器は、曲げ線に平行な方向に移動可能に設けられるものでもよい。制御装置は、曲げ加工の開始前の角度測定器の測定結果を用いて、判定を行い、角度測定器は、曲げ加工の開始後に測定を行い、ワークの曲げの状態を出力するものでもよい。参照情報は、曲げ線に平行な線上でワークの有無を示す位置の情報を含み、制御装置は、角度測定器から出力された測定結果において値が変化する位置を抽出し、抽出した位置と参照情報とを照合して判定を行うものでもよい。制御装置は、ワークが所定の姿勢で配置されている際の参照情報と、角度測定器から出力された測定結果とを用いて判定を行うものでもよい。制御装置の判定結果を報知する報知部を備えるものでもよい。制御装置は、その判定結果に基づいて、本体部による曲げを実行させるか否かを決定するものでもよい。
【0008】
本発明の制御装置は、板状のワークを上型と下型とで挟み込み、曲げ線に沿って曲げ加工する本体部と、ワークの曲げ線の両側の部分について所定方向に対する角度を曲げ線に平行な方向に沿った複数の位置で測定する角度測定器と、を備えるプレスブレーキを制御し、ワークの姿勢に応じたワークの形状に関する参照情報と、角度測定器の測定結果とを用いて、ワークが所定の姿勢で配置されているか否かを判定する。
【0009】
本発明のプレスブレーキの制御方法は、板状のワークを上型と下型とで挟み込み、曲げ線に沿って曲げ加工する本体部と、ワークの曲げ線の両側の部分について所定方向に対する角度を曲げ線に平行な方向に沿った複数の位置で測定する角度測定器と、を備えるプレスブレーキの制御方法であって、ワークの姿勢に応じたワークの形状に関する参照情報と、角度測定器の測定結果とを用いて、ワークが所定の姿勢で配置されているか否かを判定することを含む。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、曲げ線に平行な方向に沿った複数の位置でワークの角度を測定した測定結果と、ワークの姿勢に応じたワークの形状に関する参照情報とを用いて、ワークが所定の姿勢で配置されているか否かを判定するので、ワークの姿勢を正確に判定することができ、ワークが所定の姿勢と異なる姿勢で配置された状態で曲げ加工が行われることを防止することができる。
【0011】
また、角度測定器は、曲げ線に平行な方向に移動可能に設けられる場合、角度を測定する位置の自由度が高くなり、例えば移動しながら測定することによって、細かい間隔で角度を測定することができる。したがって、制御装置は、測定結果の変化を精度よく判別することができるので、ワークの姿勢を正確に判定することができる。また、制御装置は、曲げ加工の開始前の角度測定器の測定結果を用いて、判定を行い、角度測定器は、曲げ加工の開始後に測定を行い、ワークの曲げの状態を出力する場合、ワークの曲げの状態の確認等に用いられる角度測定器を用いてワークの姿勢を判定するので、角度測定器の他にセンサを追加する必要がない。参照情報は、曲げ線に平行な線上でワークの有無を示す位置の情報を含み、制御装置は、角度測定器から出力された測定結果において値が変化する位置を抽出し、抽出した位置と参照情報とを照合して判定を行う場合、簡便かつ正確にワークの姿勢を判定することができる。制御装置は、ワークが所定の姿勢で配置されている際の参照情報と、角度測定器から出力された測定結果とを用いて判定を行う場合、所定の姿勢に対応する参照情報と角度測定器の測定結果とを照合するので、簡便かつ正確にワークの姿勢を判定することができる。また、制御装置の判定結果を報知する報知部を備える場合、例えば、オペレータは、制御装置の判定結果を報知部によって知ることができ、曲げ加工の実行を保留することができるので、所定の姿勢と異なる姿勢で配置されたワークに対して曲げ加工が行われることを防止することができる。また、制御装置は、その判定結果に基づいて、本体部による曲げを実行させるか否かを決定する場合、所定の姿勢と異なる姿勢で配置されたワークに対して曲げ加工が行われることを、自動で、かつ確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】実施形態に係るプレスブレーキを示す図である。
図2】角度測定器およびその測定動作を示す図である。
図3】角度測定器およびその測定動作を示す図である。
図4】所定の姿勢で配置されたワーク、及び測定結果の例を示す図である。
図5】表裏が逆の姿勢で配置されたワーク、及び測定結果の例を示す図である。
図6】回転した姿勢で配置されたワーク、及び測定結果の例を示す図である。
図7】制御装置のブロック図、参照情報の生成処理を示すフローチャートである。
図8】プレスブレーキによる加工方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、実施形態について図面を参照しながら説明する。以下の各図において、XYZ座標系を用いて図中の方向を説明する。このXYZ座標系においては、鉛直方向をZ方向とし、水平方向をX方向、Y方向とする。X方向は奥行き方向であり、Y方向は左右方向である。また、X方向、Y方向、及びZ方向の方向において、適宜、矢印と同じ側を+側(例、+Z側)と称し、矢印と反対側を−側(例、−Z側)と称す。
【0014】
図1(A)は本実施形態にかかるプレスブレーキ1の正面図であり、図1(B)はプレスブレーキ1の側面図である。プレスブレーキ1は、板状のワークWに曲げ加工(成形加工)を施すことが可能な曲げ加工機である。プレスブレーキ1は、本体部2と、角度測定器3と、制御装置4と、報知部5とを備える。プレスブレーキ1は、本体部2によってワークWを曲げ加工する前に、角度測定器3がワークWの角度を測定し、角度測定器3の測定結果を用いて制御装置4がワークWの姿勢を判定して、ワークWが所定の姿勢で配置されていない場合に、報知部5がその旨をオペレータOPへ報知する。以下、プレスブレーキ1の各部について説明する。
【0015】
本体部2は、オペレータOPが保持(支持)するワークWに対して、曲げ加工を施すことが可能である。本体部2は、本体フレーム11と、下型12(ダイ)を支持するテーブル13と、一対の側板14と、を備える。本体フレーム11は、プレスブレーキ1の外郭を形成する。下型12は、固定側(下側)の金型であり、X方向に長く形成されている。下型12(図1(B)参照)は、成形用のV字状の凹部15を有する。凹部15は、X方向に延びる直線溝状である。以下の説明において、適宜、下型12に対してオペレータOPと同じ側(−Y側)を前側と称し、その反対側(+Y側)を後側と称する。
【0016】
テーブル13は、本体フレーム11の前側に取り付けられており、下型12を固定する。側板14は、本体フレーム11の左右の側部にそれぞれ取り付けられている。また、側板14のそれぞれには、上下の二箇所に、内側に突出するガイド板16が形成されている。一対の側板14の間には、前側の上部に上部カバー板17が取り付けられている。
【0017】
上部カバー板17の後方(+Y側)には、図示しない複数の駆動機構が並べて配置されている。駆動機構のそれぞれは、図示しない支持フレーム等によって支持される。駆動機構は、ラム18をZ方向に移動(昇降)させる。駆動機構は、例えば、ボールねじまたはナットを電動モータ等により回転させる機構、油圧または空圧シリンダを用いた機構などである。
【0018】
ラム18は、図示しない接続部を介して上記の駆動機構に接続され、駆動機構に吊り下げられた状態で配置される。ラム18の後方(+Y側)には、ガイド板16を挟み込む一対のローラが設けられる。一対のローラは、図示しないブラケットにより支持される。一対のローラがガイド板16にガイドされることにより、ラム18をZ方向にガイドする。
【0019】
ラム18の下方には、複数の上型ホルダ19が取り付けられる。複数の上型ホルダ19は、X方向に配列される。上型ホルダ19は、X方向に移動可能に設けられ、上型ホルダ19同士の間隔は任意に設定可能である。上型ホルダ19は、ラム18に対して着脱可能に設けられる。複数の上型ホルダ19は、それぞれ、上型20(パンチ)を保持可能である。例えば、曲げ加工を行う際に、複数の上型ホルダ19には、曲げ加工の各工程に応じた複数種類の上型20が保持される。
【0020】
上型20は、上型ホルダ19で保持された際、下型12の凹部15に対向して配置される。また、上型20は、下型12の凹部15に進入する先端部を有する。ラム18、上型ホルダ19、及び上型20は、一体となってZ方向に移動する。本体部2は、ラム18の移動に伴って上型20が下型12に向かって移動し、上型20と下型12とでワークWを挟み込み、曲げ線BLに沿って曲げ加工する。曲げ線BLは、ワークWにおける設計上の加工線であり、ワークWを上型20上に所定の姿勢で配置した際に凹部15の谷線とほぼ平行になる。
【0021】
制御装置4(図1(A)参照)は、本体部2の動作を加工プログラムに応じて制御する。制御装置4は、例えば、操作盤、操作パネルなどに設けられる。制御装置4は、オペレータOPの指令、加工プログラムに応じて上記の駆動機構を制御する。制御装置4は、例えば、本体部2の運転状況、運転条件、ワークWの加工条件などの各種情報を表示部21に表示可能である。オペレータOPは、本体部2の設定、ワークWの材質、加工条件などの情報を制御装置4に入力可能である。
【0022】
角度測定器3は、ワークWの曲げ線BLの両側の部分について所定方向(例、鉛直方向)に対する角度を、曲げ線BLに平行な方向に沿った複数の位置で測定する。角度測定器3は、例えば、ワークWの曲げ線BLの両側の部分が互いになす角度(以下、曲げ角度という)を、曲げ線BLに平行な方向(X方向)に沿って測定する。図1(B)に示すように、角度測定器3は、光学式の前側センサ25および後側センサ26を含み、曲げ角度を非接触で測定する。前側センサ25は、下型12に対してオペレータOPと同じ側(前側、−Y側)に配置され、後側センサ26は、下型12に対してオペレータOPと反対側(後側、+Y側)に配置される。前側センサ25および後側センサ26は、それぞれ、上型20上に載置されたワークWの下面側に配置される。
【0023】
図2および図3は、角度測定器3およびその測定動作を示す図である。図2(A)に示すように、ワークWは、下型12上に載置される際にバックゲージ27に突き当てられることで、Y方向において位置決めされる。なお、バックゲージ27は、X方向及びY方向に移動可能であり、設定された位置に固定される。角度測定器3は、ワークWがY方向に位置決めされた状態で、ワークWの曲げ角度を測定する。前側センサ25および後側センサ26は、それぞれ、ワークWに光L1、L2を照射し、ワークWからの戻り光を検出する。
【0024】
前側センサ25は、ワークWの下型12に対して−Y側の前側部分Waに光L1を照射する。前側センサ25は、前側部分Waからの戻り光の強度によって、前側部分Waの、光L1が入射する面と鉛直下方との角度α(図2(B)から(D)に示す)を測定する。前側センサ25は、その測定結果として角度αを出力する。また、後側センサ26は、ワークWの下型12に対して+Y側の後側部分Wbに光L2を照射する。後側センサ26は、後側部分Wbからの戻り光の強度によって、後側部分Wbにおいて光L2が入射する面と鉛直下方との角度β(図2(B)、(C)に示す)を測定する。後側センサ26は、その測定結果として角度βを出力する。
【0025】
角度測定器3は、前側センサ25の測定結果および後側センサ26の測定結果を用いて曲げ角度γ(図2(B)、(C)に示す)を算出し、算出した曲げ角度γを角度測定器3の測定結果として出力する。曲げ角度γ(図2(B)参照)は、前側部分Waと鉛直上方との角度(180°−α)と、後側部分Wbと鉛直上方との角度(180°−β)との和(360°−α−β)である。
【0026】
以下、図2(B)から(D)を参照して、角度測定器3の測定結果について説明する。これらの図では、角度を見やすくするために図2(A)の下型12の図示を省略した。図2(B)において、ワークWは、例えば曲げ加工の開始前の状態の平板状であり、角度αおよび角度βはそれぞれ約90°である。この場合、曲げ角度γは、180°と算出され、角度測定器3は、測定結果として180°という情報を出力する。また、図2(C)において、ワークWは、例えば曲げ加工の開始後の曲がった状態であり、角度αおよび角度βはそれぞれ約135°である。この場合、曲げ角度γは、90°と算出され、角度測定器3は、測定結果として90°という情報を出力する。
【0027】
角度測定器3は、測定対象の位置にワークが配置されているか否かで測定結果が変化する。図2(D)において、前側センサ25の測定対象の位置P1は、例えば前側センサ25からの光L1が入射する位置であり、後側センサ26の測定対象の位置P2は、例えば後側センサ26からの光L2が入射する位置である。図2(D)において、測定対象の位置P2には、後側部分Wbが位置P2に存在しない。この場合、後側センサ26が検出する戻り光の強度が閾値未満となり、後側センサ26は、その測定結果として、測定不能を示す測定不能情報を出力する。この測定不能情報は、例えば、測定値がないこと(以下、NULLという)を示すNULL信号でもよいし、エラーを示すエラー信号でもよく、測定値の代わりに予め定められた所定値(例、0°)を示す所定値信号などでもよい。ここでは、前側センサ25および後側センサ26は、上記の測定不能情報として、NULL信号を出力するものとする。
【0028】
角度測定器3は、Y方向におけるワークWの各部分について、前側センサ25の測定結果および後側センサ26の測定結果の双方が測定値を持つ場合、曲げ角度γを出力する。また、角度測定器3は、Y方向におけるワークWの各部分について、前側センサ25の測定結果および後側センサ26の測定結果の一方または双方が測定値を持たない場合、測定不能を示す測定不能情報を出力する。測定不能情報は、上述したNULL信号、エラー信号、所定値信号のいずれでもよいが、ここではNULL信号であるものとする。
【0029】
角度測定器3は、本体部2(図1参照)による曲げ加工の開始前および開始後に測定を行う。曲げ加工の開始前(例、(図2(B)、(D))における角度測定器3の測定結果は、ワークWの姿勢、位置の判定に用いられる。角度測定器3は、曲げ加工(例、図2(C))の開始後に測定を行い、ワークWの曲げの状態(例、曲げ角度)を出力する。例えば、角度測定器3は、曲げ加工の終了後にワークWの曲げ角度を測定し、その測定結果がワークWの曲げの状態を確認することに利用される。すなわち、オペレータOPは、角度測定器3の測定結果を参照することで、曲げ加工が適切に行われたか否かを確認することができる。なお、角度測定器3は、曲げ加工の途中で曲げ角度を測定してもよく、曲げ加工の途中の曲げの状態を確認することに利用されてもよい。
【0030】
図3に示すように、角度測定器3は、曲げ線BLに平行な方向(X方向)に沿った複数の位置で曲げ角度を測定する。以下の説明において、角度測定器3の測定対象の位置を結ぶ線を測定線と称する。図3において、符号ML1は前側センサ25の測定線であり、符号ML2は後側センサ26の測定線である。測定線ML1および測定線ML2は、それぞれ、曲げ線BLに平行な線である。
【0031】
角度測定器3の前側センサ25および後側センサ26は、それぞれ、曲げ線BLに平行な方向に移動可能に設けられる。例えば、角度測定器3には、X方向に平行なガイド(図示せず)が設けられ、前側センサ25および後側センサ26は、駆動部31からの駆動力によって、上記のガイドに沿って移動する。駆動部31は、電動モータなどのアクチュエータ、及びエンコーダを含む。駆動部31は、アクチュエータが発生する駆動力によって前側センサ25および後側センサ26を移動させる。駆動部31は、X方向における前側センサ25および後側センサ26の位置をエンコーダによって検出し、その検出結果を出力する。
【0032】
バックゲージ27には、バックゲージ27とワークWとの接触を検出する接触センサ32が取り付けられる。接触センサ32は、ワークWがバックゲージ27に突き当てられた際に、バックゲージ27とワークWとが接触したことを示す検出信号を駆動部31に出力する。駆動部31は、接触センサ32の検出信号をトリガーに用いて、角度測定器3の移動を開始する。角度測定器3は、例えば、駆動部31と同期して測定を開始する。
【0033】
前側センサ25および後側センサ26は、例えば、駆動部31によって一定の速度で移動しながら、所定のサンプリング周波数で角度を測定する。角度測定器3は、例えば、駆動部31のエンコーダから得られる前側センサ25および後側センサ26の位置と、この位置における曲げ角度とを関係付けて出力する。すなわち、角度測定器3の測定結果を用いると、曲げ線BLに平行な方向(X方向)における曲げ角度の分布が得られる。
【0034】
なお、角度測定器3および駆動部31の動作タイミングは任意に設定可能であり、接触センサ32が設けられなくてもよい。例えば、角度測定器3および駆動部31は、オペレータOP(図1参照)が操作ペダル、あるいは測定開始ボタンなどを操作することによって、動作を開始あるいは終了してもよい。また、角度測定器3および駆動部31は、制御装置4からの指令に応じて、動作を開始あるいは終了してもよい。また、上記の曲げ角度の分布を得る手法としては、前側センサ25および後側センサ26を移動させる手法の他に、前側センサ25あるいは後側センサ26と同様の角度センサをX方向に複数配列する手法があり、この手法を用いる場合、角度センサをX方向に移動させなくてもよい。
【0035】
図4は、所定の姿勢で配置されたワーク、及び測定結果の例を示す図である。ワークWは、前側部分Waにおいて−X側および+X側の端部が−Y側に突出し、後側部分Wbにおいて−X側の端部が+Y側に突出していているものとするが、ワークWの形状は任意である。Y方向における測定線ML1の位置および測定線ML2の位置は調整可能であり、測定線ML1とワークWとが交わる部分A1、A2のX方向の範囲と、測定線ML2とワークWとが交わる部分B1のX方向の範囲とが異なるように、測定線ML1および測定線ML2の位置が設定される。
【0036】
部分B1は、測定線ML2上でワークWが存在する部分であり、図4(B)に示すように、後側センサ26の測定結果は、部分B1の範囲において90°となり、その他の範囲で測定値なし(NULL)となる。例えば、角度測定器3が−X側から+X側に向かって測定する場合、後側センサ26が出力する測定値は、変化点P3で90°からNULLへ変化する。また、部分A1、A2は、測定線ML1上でワークWが存在する部分であり、前側センサ25の測定結果は、部分A1、A2の範囲において90°となり、その他の範囲で測定値なし(NULL)となる。例えば、角度測定器3が−X側から+X側に向かって測定する場合、後側センサ26が出力する測定値は、変化点P4で90°からNULLへ変化し、変化点P5でNULLから90°へ変化する。また、角度測定器3の測定結果は、前側センサ25の測定結果および後側センサ26の測定結果がそれぞれ値を持つ範囲(部分A1、B1)において180°となり、その他の範囲で測定値なし(NULL)となる。例えば、角度測定器3が−X側から+X側に向かって測定する場合、後側センサ26が出力する測定値は、変化点P3および変化点P4に対応する変化点P6で90°からNULLへ変化する。
【0037】
図5は、所定の姿勢(図4参照)に対して表裏が逆の姿勢で配置されたワーク、及び測定結果の例を示す図である。部分B2は、図4(A)の部分B1に対応する部分であり、測定線ML2上でワークWが存在する部分である。図5(B)に示すように、後側センサ26の測定結果は、部分B2の範囲において90°となり、その他の範囲で測定値なし(NULL)となる。また、部分A3、A4は、図4(A)の部分A2、A1に対応する部分であり、測定線ML1上でワークWが存在する部分である。前側センサ25の測定結果は、部分A2、A4の範囲において90°となり、その他の範囲で測定値なし(NULL)となる。また、角度測定器3の測定結果は、前側センサ25の測定結果および後側センサ26の測定結果がそれぞれ値を持つ範囲(部分A4、B2)において180°となり、その他の範囲で測定値なし(NULL)となる。
【0038】
図6は、所定の姿勢(図4参照)に対して回転した姿勢で配置されたワーク、及び測定結果の例を示す図である。部分B3、B4は、図4(A)の部分A2、A1に対応する部分であり、測定線ML2上でワークWが存在する部分である。図6(B)に示すように、後側センサ26の測定結果は、部分B3、B4の範囲において90°となり、その他の範囲で測定値なし(NULL)となる。また、部分A5は、図4(A)の部分B1に対応する部分であり、測定線ML1上でワークWが存在する部分であり、前側センサ25の測定結果は、部分A5の範囲において90°となり、その他の範囲で測定値なし(NULL)となる。また、角度測定器3の測定結果は、前側センサ25の測定結果および後側センサ26の測定結果がそれぞれ値を持つ範囲(部分A5、B4)において180°となり、その他の範囲で測定値なし(NULL)となる。
【0039】
図4から図6に示したように、角度測定器3の測定結果は、ワークWの姿勢に応じて変化する。例えば、角度測定器3の測定結果は、ワークWが所定の姿勢で配置されている場合(図4参照)に部分A1、B1の範囲で180°となるのに対して、図5(B)では部分A4、B2の範囲で180°となり、図6(B)では部分B4、A5の範囲で180°となる。図1に示した制御装置4は、角度測定器3の測定結果がワークWの姿勢に応じて変化することを利用して、ワークWが所定の姿勢で配置されているか否かを判定する。
【0040】
図7(A)は制御装置のブロック図であり、図7(B)は参照情報の生成処理を示すフローチャートである。制御装置4は、本体部2、角度測定器3、報知部5、及び設計装置35のそれぞれと有線または無線によって通信可能に接続される。
【0041】
設計装置35は、プレスブレーキ1を用いて製造される部品の設計に利用される。設計装置35は、例えば三次元のCADが実装されたコンピュータシステムなどである。設計装置35は、例えば、CPUなどの汎用プロセッサ、及びDRAMなどのワーキングメモリなどを備える。設計装置35には、HDDなどの大容量記憶デバイス、液晶ディスプレイなどの表示デバイス、マウス、キーボードなどの入力デバイスが接続される。CADなどの設計プログラムは、例えば、大容量記憶デバイスに記憶されており、設計装置35は、設計プログラムを大容量記憶デバイスから読み出して、各種処理を行う。設計装置35は、オペレータ等の設計によってワークWの形状情報(例、CADデータ)を生成し、制御装置4にワークWの形状情報を供給する。
【0042】
制御装置4は、CAM36(情報処理部)、NC制御部37、記憶部38、及び判定部39を備える。CAM36は、ワークWの形状情報、及びプレスブレーキ1の装置情報を用いて、本体部2の制御に用いられるNCデータ(数値制御データ)を生成する。CAM36は、生成したNCデータをNC制御部37に供給する。NC制御部37は、CAM36からのNCデータに基づいて本体部2に駆動指令を供給する。本体部2は、NC制御部37からの駆動指令に基づいて、ラム18の駆動機構などの各部を動作させる。
【0043】
また、CAM36は、ワークWの形状情報、角度測定器3の測定線ML1、ML2(図4(A)参照)の位置(座標)、及びワークWの位置と姿勢との情報を用いて、姿勢の判定に用いられる参照情報を生成する。参照情報は、ワークの姿勢に応じたワークの形状に関する情報である。例えば、参照情報は、曲げ線BLに平行な測定線ML1、ML2上でワークWの有無を示す位置の情報である。例えば、参照情報は、ワークWの姿勢に応じたワークW上の特徴点の位置を、NC制御部37が数値制御に用いる座標系の座標で表した情報である。ワークW上の特徴点は、例えば、曲げ線BLに平行な方向において、角度測定器3の測定結果の値が変化する変化点(例、図4の変化点P6)であり、ワークWの姿勢に応じて位置が変化する。このような参照情報は、例えば、ワークWの姿勢に応じた角度測定器3の測定結果を予測することで、得られる。CAM36は、ワークWの形状情報、プレスブレーキ1の装置情報等を用いたシミュレーションによって、参照情報を生成する。
【0044】
ここで、図7(B)を参照して参照情報の生成方法の一例について説明する。ステップS1において、CAM36は、ワークWの形状情報を取得する。ステップS2において、CAM36は、シミュレーションに用いられる座標系上で、ワークWの位置および姿勢を設定する。ステップS3において、CAM36は、測定線ML1、ML2の位置をプレスブレーキ1の装置情報から取得する。ステップS4において、CAM36は、シミュレーションに用いられる座標系上で測定線ML1、ML2の位置を設定し、ワークWの位置および姿勢に応じたワークWと測定線ML1、ML2との交点を算出する。ステップS4で算出される交点は、上述の特徴点に相当し、例えば、図4(B)に示した変化点P6の位置の予測値である。CAM36は、変化点P6の位置の予測値を示した参照情報を生成し、参照情報を記憶部38に記憶させる。
【0045】
判定部39は、ワークWの姿勢に応じた参照情報と、角度測定器3の測定結果とを用いて、ワークWが所定の姿勢で配置されているか否かを判定する。例えば、判定部39は、角度測定器3から出力された測定結果から図4(B)に示した変化点P6の位置を抽出する。また、判定部39は、記憶部38に記憶されている参照情報を読み出し、参照情報に示された変化点P6の位置の予測値と、角度測定器3の測定結果から抽出した変化点P6の位置とを照合(例、比較)する。判定部39は、変化点P6の位置の予測値と測定値との差が閾値未満である場合に、参照情報と角度測定器3の測定結果とが整合すると判定する。判定部39は、所定の姿勢に対応する参照情報(基準情報)と角度測定器3の測定結果とが整合する場合、ワークWが所定の姿勢で配置されていると判定する。
【0046】
報知部5は、例えばアンプおよびスピーカであり、音によって判定部39の判定結果をオペレータOP(図1参照)に報知する。判定部39は、曲げ加工の開始前の角度測定器3の測定結果を用いてワークWの姿勢を判定しする。判定部39は、ワークWが所定の姿勢で配置されていないと判定した場合に、警告音の信号を報知部5に供給し、報知部5は、警告音を発する。これにより、オペレータOPは、曲げ加工の開始前にワークWの姿勢を確認し、ワークWが所定の姿勢でない場合にワークWを配置し直すことができる。そのため、ワークWが所定の姿勢で配置されていない状で曲げ加工が行われることが防止される。
【0047】
報知部5は、音以外の手法、例えば光(例、ランプの点灯、点滅)などにより報知するものでもよい。また、制御装置4の表示部21(図1(A)参照)を報知部として用い、表示部21は、判定部39の判定結果を表示してもよい。また、報知部5が設けられていなくてもよく、例えば、制御装置4は、判定部39の判定結果に基づいて、本体部2による曲げを実行させるか否かを決定してもよい。制御装置4は、ワークWが所定の姿勢で配置されていないと判定部39が判定した場合、本体部2による曲げの実行をNC制御部37によって停止(保留)させてもよい。
【0048】
次に、上述のプレスブレーキ1の動作に基いて、実施形態に係る加工方法について説明する。図8は、実施形態に係るプレスブレーキによる加工方法を示すフローチャートである。なお、プレスブレーキ1の各部あるいは処理については、適宜、図1図3図4図7などを参照する。
【0049】
ステップS11において、オペレータOPは、板状のワークWを上型20上に配置(載置)する(図1参照)。ステップS12において、駆動部31は、角度測定器3をX方向に移動させる(図3参照)。ステップS13において、角度測定器3は、X方向に移動しながら、加工開始前のワークWの角度を測定する(図3参照)。ステップS14において、判定部39(図7参照)は、角度測定器3の測定結果から角度(測定値)の変化点(例、図4(B)の変化点P6)を抽出する。ステップS15において、判定部39は、所定の姿勢である場合の変化点の予測値を参照情報(基準情報)から取得する。ステップS16において、判定部39は、測定結果と参照情報とで変化点が整合するか否かを判定する。測定結果と参照情報とで変化点が整合しないと判定部39が判定した場合(ステップS16;No)、報知部5(図1参照)は、オペレータOPに判定部39の判定結果を報知し、一連の処理が終了する。
【0050】
また、変化点が整合すると判定部39が判定した場合(ステップS16;Yes)、NC制御部37(図7参照)は、曲げ加工を実行すると決定し、ステップS18において本体部2に駆動指令を供給し、曲げ加工を実行させる。ステップS19において、NC制御部37は、NCデータに定められた全工程が終了したか否かを判定する。NCデータに定められた一部の工程が終了していないとNC制御部37が判定した場合(ステップS19;No)、ステップS11に戻り、オペレータOPは、ワークWを次の工程に応じた姿勢で配置し、ステップS12以降の処理が繰り返される。また、NCデータに定められた全工程が終了したとNC制御部37が判定した場合(ステップS19;Yes)、一連の処理が終了する。
【0051】
なお、図8において、報知部5がステップS17で報知した後、一連の処理が終了することとしたが、プレスブレーキ1は、ステップS17の処理に続いてステップS19の処理を行ってもよい。この場合、ステップS18における曲げ加工の実行が行われていないので、ステップS19において、NC制御部37は、NCデータに定められた一部の工程が終了していないと判定する。そして、ステップS11に戻る際に、オペレータOPがワークWの姿勢を確認し、適宜、ワークWの姿勢を調整した後に、ステップS12以降の処理が実行される。
【0052】
なお、上述の実施形態では、駆動部31のエンコーダの検出結果を用いて角度測定器3の測定対象の位置を求めるが、その他の手法で測定対象の位置と測定結果を求めてもよい。例えば、角度測定器3の前側センサ25および後側センサ26を所定の速度で移動させ、その移動開始からの時間経過によって測定対象の位置を求めてもよい。また、ワークWの姿勢を判定するにあたり、上述の実施形態では前側センサ25の測定結果および後側センサ26の測定結果の双方を加味した角度測定器3の測定結果を用いるが、前側センサ25の測定結果および後側センサ26の測定結果の一方のみを用いてもよい。例えば、角度測定器3は、曲げ加工の開始前において、前側センサ25の測定と後側センサ26の測定とのうち、判定部39の判定に用いられる測定のみを行ってもよい。また、角度測定器3は、ワークWの曲げの状態の確認に用いられる測定(曲げ加工の開始後の測定)については、X方向の少なくとも1か所で行えばよい。
【0053】
なお、判定部39は、上述の実施形態において所定の姿勢に対応する参照情報と角度測定器3の測定結果とが整合するか否かによって、ワークWが所定の姿勢で配置されているか否かを判定するが、所定の姿勢以外の姿勢に対応する参照情報を判定に用いてもよい。例えば、判定部39は、所定の姿勢以外の姿勢に対応する参照情報と角度測定器3の測定結果とが整合する場合に、ワークWが所定の姿勢で配置されていない、あるいはワークWが所定の姿勢以外の姿勢で配置されていると判定してもよい。例えば、判定部39は、所定の姿勢に対して表裏が逆の姿勢(図5参照)に対応する参照情報と、角度測定器3の測定結果とが整合する場合に、所定の姿勢に対して表裏が逆の姿勢でワークWが配置されていると判定してもよい。また、所定の姿勢以外の複数の姿勢に関して、複数の姿勢のそれぞれの参照情報が用意されており、判定部39は、角度測定器3の測定結果が複数の参照情報のいずれとも整合しない場合に、ワークWが所定の姿勢で配置されていると判定してもよい。
【0054】
なお、角度測定器3の測定結果は、ワークWが所定の位置からずれて配置されている場合、ワークWが所定の位置に配置されている場合と比べて変化する。判定部39は、角度測定器3の測定結果を用いて、ワークWが所定の位置に配置されているか否かを判定してもよい。また、プレスブレーキ1はサイドゲージを備え、ワークWは、サイドゲージに突き当てられることでX方向において位置決めされてもよい。
【0055】
なお、判定部39は、CAM36(図7参照)によって生成される参照情報を用いて判定を行うが、その他の参照情報を用いてもよい。例えば、複数のワークWに対して順に曲げ加工を行う場合、ワークWが所定の姿勢で配置されたことを十分に確認した上で、角度測定器3が測定を行い、記憶部38が角度測定器3の測定結果を記憶し、判定部39は、この際の角度測定器3の測定結果を参照情報に用いて、以降のワークWの姿勢を判定してもよい。また、制御装置4は、CAM36およびNC制御部37の一方または双方を備えなくてもよく、本体部2を制御する制御装置が制御装置4と別に設けられてもよい。また、制御装置4は、図7に示した報知部5、記憶部38、及び判定部39を備える報知装置でもよい。
【0056】
なお、本発明の技術範囲は、上述の実施形態などで説明した態様に限定されるものではない。上述の実施形態などで説明した要件の1つ以上は、省略されることがある。また、上述の実施形態などで説明した要件は、適宜組み合わせることができる。また、法令で許容される限りにおいて、上述の実施形態などで引用した全ての文献の開示を援用して本文の記載の一部とする。
【符号の説明】
【0057】
1・・・プレスブレーキ
2・・・本体部
3・・・角度測定器
4・・・制御装置
5・・・報知部
12・・・下型
20・・・上型
BL・・・曲げ線
ML1・・・測定線
ML2・・・測定線
W・・・ワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8