特許第6702160号(P6702160)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6702160
(24)【登録日】2020年5月11日
(45)【発行日】2020年5月27日
(54)【発明の名称】仕分け設備
(51)【国際特許分類】
   B65G 1/137 20060101AFI20200518BHJP
【FI】
   B65G1/137 E
【請求項の数】6
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2016-232849(P2016-232849)
(22)【出願日】2016年11月30日
(65)【公開番号】特開2018-90347(P2018-90347A)
(43)【公開日】2018年6月14日
【審査請求日】2018年11月8日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003643
【氏名又は名称】株式会社ダイフク
(74)【代理人】
【識別番号】110001298
【氏名又は名称】特許業務法人森本国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山脇 隆宏
(72)【発明者】
【氏名】三腰 正悟
【審査官】 土田 嘉一
(56)【参考文献】
【文献】 特開2002−179224(JP,A)
【文献】 特開2001−233404(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 1/04−1/137
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品を収納する複数の棚が上下段に配置される仕分け棚と、複数の仕分け容器を搬送する搬送手段と、を備え、前記仕分け棚と前記仕分け容器との間で前記物品の仕分け作業を行う作業者が前記仕分け棚に沿って配置される仕分け設備であって、
前記搬送手段は、
前記作業者が前記仕分け容器に対して前記物品の仕分け作業を行う仕分け経路と、
前記仕分け経路を搬送する仕分け容器が搬送される搬送経路と、
前記仕分け経路と前記搬送経路との間に設けられ、前記仕分け容器が搬送される経路を、前記仕分け経路又は前記搬送経路に転向する転向経路と、
から構成され、
前記仕分け経路は前記仕分け棚に沿って設けられ、
前記搬送経路は前記仕分け棚の最下段の棚の下方を潜らせた状態で前記仕分け棚に沿って設けられること
を特徴とする仕分け設備。
【請求項2】
前記仕分け経路の搬送面が前記搬送経路の搬送面より高くなるように、前記転向経路或いは前記搬送経路の前記転向経路側において搬送面の高さを変更すること
を特徴とする請求項1に記載の仕分け設備。
【請求項3】
前記仕分け棚は、前記仕分け容器に投入される物品を収納する棚であり、
前記仕分け経路は、前記作業者が前記仕分け容器に対して前記仕分け棚からピッキングされる物品を投入する経路であり、
前記仕分け棚と、前記仕分け経路と、は、前記仕分け棚からピッキングされる物品を、前記仕分け経路を搬送している仕分け容器に投入する作業者に対して同じ側に配設されること
を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の仕分け設備。
【請求項4】
仕分け先からの要求に応じて設備全体で仕分けされる物品のうち前記仕分け先から要求される頻度が高い高頻度の物品を前記仕分け容器に仕分ける高頻度品仕分けエリアと、
仕分け先からの要求に応じて設備全体で仕分けされる物品のうち前記仕分け先から要求される頻度が中間程度の中頻度の物品を前記仕分け容器に仕分ける中頻度品仕分けエリアと、
仕分け先からの要求に応じて設備全体で仕分けされる物品のうち前記仕分け先から要求される頻度が低い低頻度の物品を前記仕分け容器に仕分ける低頻度品仕分けエリアと、
を備え、
前記仕分け経路は、前記仕分け棚からピッキングされた物品を前記仕分け容器に投入する経路であり、
前記仕分け経路における前記仕分け容器の搬送方向上流側から、前記高頻度品仕分けエリア、中頻度品仕分けエリア、低頻度品仕分けエリアの順で、前記仕分け経路に沿って配設されること
を特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の仕分け設備。
【請求項5】
前記仕分け経路は、前記仕分け棚からピッキングされた物品を前記仕分け容器に投入する経路であり、
前記仕分け棚と独立して設けられ、仕分け先からの要求に応じて設備全体で仕分けされる物品のうち前記仕分け先から要求される頻度が高い高頻度の物品を収納する高頻度品用収納部を備え、
前記仕分け棚は、仕分け先からの要求に応じて設備全体で仕分けされる物品のうち前記仕分け先から要求される頻度が中間程度の中頻度の物品を収納する中頻度品用仕分け棚を含み、
前記仕分け経路と、前記高頻度品用収納部と、は、前記高頻度品用収納部からピッキングされる物品を、前記仕分け経路を搬送している仕分け容器に投入する作業者に対して互いに異なる側に配設され、
前記仕分け経路と、前記中頻度品用仕分け棚と、は、前記中頻度品用仕分け棚からピッキングされる物品を、前記仕分け経路を搬送している仕分け容器に投入する作業者に対して同じ側に配設されること
を特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の仕分け設備。
【請求項6】
前記仕分け棚と独立して設けられ、
前記仕分け経路を搬送する仕分け容器に対して投入する物品を前記仕分け経路まで搬送する物品搬送手段を備え、
前記搬送経路は前記物品搬送手段の下方を潜らせた状態で設けられること
を特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の仕分け設備。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物品を収納する仕分け棚と、複数の仕分け容器を搬送する搬送手段と、を備え、仕分け棚と仕分け容器との間で前記物品の仕分け作業を行う仕分け設備に関するものである。
【背景技術】
【0002】
物流における各種物品の配送センター或いは倉庫等においては、物品の仕分け作業が行われている。例えば、配送センターでは、ユーザー(仕分け先)の注文に応じた物品をピッキングして複数の集品容器に仕分ける仕分け作業が行われている。このような仕分け作業においては、例えば、集品容器を搬送するベルトコンベヤの移動方向に沿って複数の作業ゾーンが区画されており、作業ゾーン毎に専属の作業者が配置されている。この作業者は、各集品容器に割り付けられたユーザーの注文に基づいて、物品が保管されている収納棚から注文された数量の物品をピッキングし、当該物品をベルトコンベヤにより搬送されてくる集品容器のうち当該物品を注文しているユーザー向けの集品容器へ投入する。
【0003】
このような仕分け作業を行う仕分け設備としては、例えば、複数種類の商品(物品)を保管し、保管された商品から所望の商品を自動的に取り出す自動ピッキング装置と、自動ピッキング装置に保管される複数種類の商品のうち、出荷量の多い一部の種類の商品を保管するラック(仕分け棚)と、ラックの各商品取出口に設けられ、取り出すべき商品の個数を表示する表示器とを有する表示ピッキング装置と、取り出された商品を収納する出荷ケース(仕分け容器)を自動ピッキング装置及び表示ピッキング装置に搬送する搬送手段と、を備える特許文献1に示すような仕分け設備がある。
特許文献1に示す仕分け設備においては、作業者が仕分け容器に対して物品の仕分け作業を行う搬送手段の仕分け経路が、仕分け棚において物品の仕分けを行う側に設けられ、搬送手段が仕分け容器を当該仕分け経路まで搬送することで、仕分け棚と仕分け容器との間で物品の仕分け作業が行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−179224号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に示す仕分け設備においては、仕分け容器を上記仕分け経路まで搬送するために、仕分け容器を、仕分け棚において物品の仕分けを行う側とは反対側に一旦迂回させて搬送する。すなわち、仕分け棚において物品の仕分けを行う側とは反対側に、仕分け容器を迂回させるための搬送手段の経路を設ける必要がある。そのため、仕分け棚において物品の仕分けを行う側とは反対側に上記搬送手段の経路を設けるためのスペースが必要となり、仕分け設備全体が大きくなるという問題があった。なお、搬送手段を直線状に延設して上記仕分け経路を形成することで、仕分け棚において物品の仕分けを行う側とは反対側に搬送手段の経路を設ける必要が無いようにも思われるが、仕分け棚を上記仕分け経路に沿って直列に並べて配置する必要があるため、仕分け棚を設置可能なスペースが限定される。
【0006】
そこで、本発明は、設備内のスペースを有効に利用して搬送手段を設けることにより設備全体の省スペース化が可能な仕分け設備を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の解決しようとする課題は以上であり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、本発明の仕分け設備は、物品を収納する複数の棚が上下段に配置される仕分け棚と、複数の仕分け容器を搬送する搬送手段と、を備え、前記仕分け棚と前記仕分け容器との間で前記物品の仕分け作業を行う作業者が前記仕分け棚に沿って配置される仕分け設備であって、前記搬送手段は、前記作業者が前記仕分け容器に対して前記物品の仕分け作業を行う仕分け経路と、前記仕分け経路を搬送する仕分け容器が搬送される搬送経路と、前記仕分け経路と前記搬送経路との間に設けられ、前記仕分け容器が搬送される経路を、前記仕分け経路又は前記搬送経路に転向する転向経路と、から構成され、前記仕分け経路は前記仕分け棚に沿って設けられ、前記搬送経路は前記仕分け棚の最下段の棚の下方を潜らせた状態で前記仕分け棚に沿って設けられるものである。
上記構成では、仕分け棚の最下段の棚の下方を潜らせた状態で仕分け棚に沿って配置される搬送手段により仕分け容器を搬送する。
【0008】
本発明の仕分け設備は、上記仕分け設備において、前記仕分け経路の搬送面が前記搬送経路の搬送面より高くなるように、前記転向経路或いは前記搬送経路の前記転向経路側において搬送面の高さを変更するものである。
上記構成では、仕分け経路の搬送面が搬送経路の搬送面より高くなるように、仕分け経路の搬送面の高さを変更することで、仕分け経路の搬送面が、仕分け作業を行う作業者の仕分け作業に適した高さとなる。
【0009】
本発明の仕分け設備は、上記仕分け設備において、前記仕分け棚は、前記仕分け容器に投入される物品を収納する棚であり、前記仕分け経路は、前記作業者が前記仕分け容器に対して前記仕分け棚からピッキングされる物品を投入する経路であり、前記仕分け棚と、前記仕分け経路と、は、前記仕分け棚からピッキングされる物品を、前記仕分け経路を搬送している仕分け容器に投入する作業者に対して同じ側に配設されるものである。
上記構成では、仕分け経路を搬送している仕分け容器に物品を投入する作業者に対して同じ側において、仕分け棚から物品をピッキングする作業と、仕分け棚からピッキングされた物品を仕分け経路を搬送している仕分け容器に投入する作業と、を行う。
【0010】
本発明の仕分け設備は、上記仕分け設備において、仕分け先からの要求に応じて設備全体で仕分けされる物品のうち前記仕分け先から要求される頻度が高い高頻度の物品を前記仕分け容器に仕分ける高頻度品仕分けエリアと、仕分け先からの要求に応じて設備全体で仕分けされる物品のうち前記仕分け先から要求される頻度が中間程度の中頻度の物品を前記仕分け容器に仕分ける中頻度品仕分けエリアと、仕分け先からの要求に応じて設備全体で仕分けされる物品のうち前記仕分け先から要求される頻度が低い低頻度の物品を前記仕分け容器に仕分ける低頻度品仕分けエリアと、を備え、前記仕分け経路は、前記仕分け棚からピッキングされた物品を前記仕分け容器に投入する経路であり、前記仕分け経路における前記仕分け容器の搬送方向上流側から、前記高頻度品仕分けエリア、中頻度品仕分けエリア、低頻度品仕分けエリアの順で、前記仕分け経路に沿って配設されるものである。
上記構成では、高頻度の物品、中頻度の物品、低頻度の物品の順で、物品が、仕分け経路を搬送している仕分け容器に投入される。
【0011】
本発明の仕分け設備は、上記仕分け設備において、前記仕分け経路は、前記仕分け棚からピッキングされた物品を前記仕分け容器に投入する経路であり、前記仕分け棚と独立して設けられ、仕分け先からの要求に応じて設備全体で仕分けされる物品のうち前記仕分け先から要求される頻度が高い高頻度の物品を収納する高頻度品用収納部を備え、前記仕分け棚は、仕分け先からの要求に応じて設備全体で仕分けされる物品のうち前記仕分け先から要求される頻度が中間程度の中頻度の物品を収納する中頻度品用仕分け棚を含み、前記仕分け経路と、前記高頻度品用収納部と、は、前記高頻度品用収納部からピッキングされる物品を、前記仕分け経路を搬送している仕分け容器に投入する作業者に対して互いに異なる側に配設され、前記仕分け経路と、前記中頻度品用仕分け棚と、は、前記中頻度品用仕分け棚からピッキングされる物品を、前記仕分け経路を搬送している仕分け容器に投入する作業者に対して同じ側に配設されるものである。
上記構成では、仕分け経路を搬送している仕分け容器に物品を投入する作業者に対して異なる側において、高頻度品用収納部から高頻度の物品をピッキングする作業と、高頻度品用収納部からピッキングされた高頻度の物品を仕分け経路を搬送している仕分け容器に投入する作業と、を行うとともに、仕分け経路を搬送している仕分け容器に物品を投入する作業者に対して同じ側において、中頻度品用仕分け棚から中頻度の物品をピッキングする作業と、中頻度品用仕分け棚からピッキングされた中頻度の物品を仕分け経路を搬送している仕分け容器に投入する作業と、を行う。
【0012】
本発明の仕分け設備は、上記仕分け設備において、前記仕分け棚と独立して設けられ、前記仕分け経路を搬送する仕分け容器に対して投入する物品を前記仕分け経路まで搬送する物品搬送手段を備え、前記搬送経路は前記物品搬送手段の下方を潜らせた状態で設けられるものである。
上記構成では、物品搬送手段の下方を潜らせた状態で配置される搬送手段により仕分け容器を搬送する。
【発明の効果】
【0013】
本発明の仕分け設備によれば、仕分け経路を搬送する仕分け容器が搬送される搬送経路を、仕分け棚の最下段の棚の下方を潜らせた状態で仕分け棚に沿って設けることで、仕分け棚の下部の空きスペースを有効に利用して搬送手段を設けることができ、仕分け棚の周辺スペースに搬送経路となる搬送手段を設ける必要がない。そのため、仕分け設備全体の省スペース化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明に係る仕分け設備の平面配置図である。
図2】本発明に係る仕分け設備の高頻度品ピッキングエリア及び中頻度品ピッキングエリアの側面図である。
図3】本発明に係る仕分け設備の中頻度品ピッキングエリアの平面図である。
図4】本発明に係る仕分け設備の低頻度品ピッキングエリアの平面図である。
図5】本発明に係る仕分け設備の低頻度品ピッキングエリアの側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明に係る仕分け設備10について説明する。なお、本発明は、以下に示す仕分け設備10に限定されるものではない。
図1に示すように、仕分け設備10は、個別の予め登録されたユーザー(「仕分け先」の一例)から注文(要求)を受けた物品90を、ユーザーが割り付けられた集品容器91(「仕分け容器」の一例)に集めて配送する設備である。仕分け設備10は、高頻度の物品90を集品容器91に投入する高頻度品ピッキングエリア11(「高頻度品仕分けエリア」の一例)と、中頻度の物品90を集品容器91に投入する中頻度品ピッキングエリア20(「中頻度品仕分けエリア」の一例)と、低頻度の物品90を集品容器91に投入する低頻度品ピッキングエリア30(「低頻度品仕分けエリア」の一例)と、から構成される。ここで、高頻度の物品90とは、ユーザーからの注文に応じて仕分け設備10全体でピッキングされる物品90のうちユーザーから注文される頻度が高い物品90であり、多くのユーザーから注文があり毎日の出荷個数が多い物品90をいう。低頻度の物品90とは、ユーザーからの注文に応じて仕分け設備10全体でピッキングされる物品90のうちユーザーから注文される頻度が低い物品90であり、ユーザーからの注文が少なく毎日の出荷個数が少ない物品90をいう。中頻度の物品90とは、ユーザーからの注文に応じて仕分け設備10全体で仕分けされる物品90のうちユーザーから注文される頻度が中間程度の物品90であり、高頻度の物品90の注文頻度よりは低く、低頻度の物品90の注文頻度よりは高い注文頻度でユーザーから注文される物品90をいう。
中頻度品ピッキングエリア20は、高頻度品ピッキングエリア11及び低頻度品ピッキングエリア30に隣接して設けられる。高頻度品ピッキングエリア11において物品90が投入された集品容器91は、中頻度品ピッキングエリア20に搬送され、中頻度品ピッキングエリア20において物品90が投入された集品容器91は、低頻度品ピッキングエリア30に搬送される。
【0016】
[高頻度品ピッキングエリア11]
図1に示すように、高頻度品ピッキングエリア11は、ピッキングされる高頻度の物品90が収納される高頻度品用収納部14と、高頻度品用収納部14からピッキングされた物品90を集品容器91に投入する高頻度品集品ライン13(「仕分け経路」の一例)と、から構成される。高頻度品ピッキングエリア11には、高頻度品用収納部14に収納された物品90をピッキングして集品容器91に投入する作業(ピッキング作業)を実行するように構成され、ピッキング作業を行う作業者H1(ピッキング作業者)が1人配置される。高頻度品用収納部14と、高頻度品集品ライン13とは、作業者H1に対して(作業者H1から見て)異なる側に配置される。すなわち、高頻度品用収納部14と、高頻度品集品ライン13と、の間に作業者H1が配置され、作業者H1が高頻度品用収納部14に収納された物品90をピッキングする作業と、ピッキングした物品90を集品容器91に投入する作業と、が作業者H1に対して異なる方向で行われる(作業者H1の正面で集品容器91への物品90の投入作業を行い、作業者H1の背面で物品90のピッキング作業を行う。)。
図1及び図2に示すように、高頻度品用収納部14は門型枠15を有し、門型枠15の内部には、物品90が重ねて載置され、或いは物品90を収納した収納箱(図示せず)が載置される載置台16が設置される。載置台16には、ユーザーからの注文される頻度が高い高頻度の物品90が載置(収納)され、高頻度の物品90の補充が頻繁に行われる。高頻度品用収納部14は、門型枠15の上部の前面に、取り出す物品90の数量を表示する数量表示器と、ランプ部を有する完了押釦スイッチと、から構成される表示器17が設けられる。作業者H1は、表示器17の表示に従って載置台16に載置されている物品90或いは上記収納箱に収納されている物品90をピッキングする。
高頻度品集品ライン13には、集品容器91を1個毎に蓄積及び移動可能であり、集品容器91が互いにぶつからないで集積するように設計されたアキュムレーションコンベヤにより構成される搬送コンベヤ60が設けられている。搬送コンベヤ60は、作業者H1を挟んで高頻度品用収納部14に沿って配置される。ここで、高頻度品ピッキングエリア11においては、上述のように、ユーザーからの注文される頻度が高い高頻度の物品90を高頻度品用収納部14に収納するため、高頻度品用収納部14への高頻度の物品90の補充が頻繁に行われる。そのため、搬送コンベヤ60上の集品容器91に対して高頻度の物品90を投入する作業者H1の背面で、高頻度品用収納部14から高頻度の物品90をピッキングするように、搬送コンベヤ60を作業者H1を挟んで高頻度品用収納部14に沿って配置することで、高頻度品用収納部14への高頻度の物品90の補充に必要なスペースを充分に確保することができ、設備全体のスペースを有効に活用できる。
図2に示すように、搬送コンベヤ60により搬送される集品容器91は、トレー92に載置された状態で搬送される。トレー92は、集品容器91を載置する板状の底面部と当該底面部の端部から垂直な姿勢で立設される板状の側面部とを備える側面視L字状のトレーである。トレー92の側面部の頂部には、物品90を投入する投入対象の集品容器91であることを表示する投入対象表示手段としての投入表示器93が取り付けられている。図3に示すように、投入表示器93は、集品容器91に投入すべき物品90の数量を表示する数量表示部93aと、通常のピッキング作業を行うべき集品容器91であることを報知する第1ランプ部93bと、後述する先行ピッキング作業を行うべき集品容器91であることを報知する第2ランプ部93cと、から構成される。
【0017】
[中頻度品ピッキングエリア20]
図2及び図3に示すように、中頻度品ピッキングエリア20は、ピッキングされる中頻度の物品90が収納されるフローラック24(「仕分け棚」「中頻度品用仕分け棚」の一例)と、フローラック24からピッキングされた物品90を集品容器91に投入する中頻度品集品ライン22(「仕分け経路」の一例)と、から構成される。
図3に示すように、フローラック24及び中頻度品集品ライン22には、複数のゾーン23が設定されている。各ゾーン23には、フローラック24に収納された物品90をピッキングして集品容器91に投入する作業を実行するように構成され、ピッキング作業を行う作業者H2(ピッキング作業者)が1人ずつ配置される。フローラック24及び中頻度品集品ライン22は、作業者H2に対して(作業者H2から見て)同じ側に片寄らせて配置されている。すなわち、作業者H2がフローラック24に収納された物品90をピッキングする作業と、ピッキングした物品90を集品容器91に投入する作業と、が作業者H2に対して同じ方向で行われる(作業者H2が正面を向いて両作業を行う。)。
図2及び図3に示すように、フローラック24は、高頻度品用収納部14と独立して設けられ、中頻度品集品ライン22(搬送コンベヤ60)を中央として高頻度品用収納部14が設けられる側と反対側に配置される。フローラック24は、物品90が収納される間口25を複数列有する棚26が上下に複数段配置されたものである。各棚26には、物品90が収納された複数の収納箱29が載置される。フローラック24は、各棚26の先端であって各間口25の前面に、取り出す物品90の数量を表示する数量表示器と、ランプ部を有する完了押釦スイッチと、から構成される間口表示器27が設けられる。作業者H2は、各間口表示器27の表示に従って間口25から物品90をピッキングする。
中頻度品集品ライン22には、搬送コンベヤ60が設けられている。搬送コンベヤ60は、フローラック24に沿って配置される。すなわち、搬送コンベヤ60と、フローラック24と、が、作業者H2の正面(作業者H2に対して同じ側)に配置される。このため、作業者H2は、自身の正面で、フローラック24からの中頻度の物品90のピッキング作業と、搬送コンベヤ60により搬送される集品容器91への中頻度の物品90の投入作業と、を行うことができる。
搬送コンベヤ60の側部フレームあって、フローラック24側とは反対側の側部フレームの上面には、フローラック24からピッキングした物品90を所定の集品容器91に投入した際に作業者H2が押す投入完了テープスイッチ28が設けられている。作業者H2が投入完了テープスイッチ28を押すことにより、所定の集品容器91への物品90の投入が完了する。
【0018】
[低頻度品ピッキングエリア30]
図1及び図4に示すように、低頻度品ピッキングエリア30は、ピッキングされる低頻度の物品90が収納され、ユーザーからの注文に応じて低頻度の物品90がピッキングされるピッキングエリア31と、ピッキングエリア31においてピッキングされる低頻度の物品90を集品容器91に投入する投入エリア32と、搬送コンベヤ60と、ピッキングエリア31においてピッキングされる低頻度の物品90を搬送するバッファコンベヤ40(「物品搬送手段」の一例)と、から構成される。
ピッキングエリア31には、ピッキングエリア31においてピッキングされる物品90をバッファコンベヤ40に投入する複数(図1においては2人)の作業者H3が配置される。投入エリア32には、バッファコンベヤ40により搬送される物品90を搬送コンベヤ60により搬送される集品容器91に投入する作業者H4が1人配置される。
ピッキングエリア31と、バッファコンベヤ40と、搬送コンベヤ60と、は投入エリア32の作業者H4に対して(作業者H4から見て)同じ側となるように配置されるとともに、投入エリア32と、バッファコンベヤ40と、搬送コンベヤ60と、は、ピッキングエリア31の作業者H3に対して(作業者H3から見て)同じ側となるように配置される。具体的には、ピッキングエリア31はバッファコンベヤ40の上流側に設けられ、投入エリア32はバッファコンベヤ40の下流側に設けられる。搬送コンベヤ60は投入エリア32であって、バッファコンベヤ40の下流側にバッファコンベヤ40と直交するように設けられる。
【0019】
[ピッキングエリア31]
ピッキングエリア31は、複数の中量棚33により構成されている。中量棚33はその底部にキャスターを有する移動可能な棚である。中量棚33は、物品90が収納される棚が上下に複数段配置されている。中量棚33は、棚を所定の間隔で可動可能に仕切ることにより物品90を収納するための間口を形成する可動仕切り板が各段の棚26に複数設けられている。すなわち、中量棚33は、間口の間隔を所定間隔に変更可能に構成されている。
中量棚33には、物品90を入荷する入荷エリア(図示せず)にて、各間口に物品90が収納される。中量棚33は、中量棚33の収納容量を超えた物品90を収納するための補助用中量棚34が付随して設けられる。補助用中量棚34においては、中量棚33に収納されている間口と同一の間口に、物品90が収納される。
【0020】
図4に示すように、ピッキングエリア31の作業者H3は、ボイス端末35を装着している。ボイス端末35は、ピッキングエリア31におけるピッキング作業に関する指示を音声ガイダンスにより作業者H3に対して行うものである。ボイス端末35は、作業者H3が装着するヘッドセットと、外部のコントローラと通信を行うボイス端末本体と、主に構成される。作業者H3は、ボイス端末35からの指示に従って中量棚33から所定の物品90をピッキングし、バッファコンベヤ40の所定の搬送ライン42に物品90を投入する。
【0021】
[バッファコンベヤ40]
図1及び図4に示すように、バッファコンベヤ40は、複数(図4では7体)のベルトコンベヤ41が物品90の搬送方向に直列に配置される分割コンベヤにより1列の搬送ライン42が形成され、物品90の搬送方向に対して水平に直交する方向に複数列(図4では4列)の搬送ライン42を並列に配置して構成される。バッファコンベヤ40は、フローラック24及び高頻度品用収納部14と独立して設けられ、搬送コンベヤ60を中央として、フローラック24が設けられる側と同じ側で、且つ高頻度品用収納部14が設けられる側と反対側に配置される。
搬送ライン42を構成する各ベルトコンベヤ41は、物品90の搬送方向の両端部に設けられた平行な2本のローラに、輪状にされた幅広のベルトが掛けられたものである。
バッファコンベヤ40においては、ピッキングエリア31の中量棚33からピッキングされた物品90が、各搬送ライン42の各ベルトコンベヤ41のベルト上に載置されて、バッファコンベヤ40の上流側のピッキングエリア31からバッファコンベヤ40の下流側の投入エリア32まで搬送される。
各搬送ライン42の各ベルトコンベヤ41は、搬送する物品90をそのベルト上で蓄積可能に設けられ、バッファコンベヤ40に投入される物品90の量に応じて、物品90を順送りで各ベルトコンベヤ41上に停止させながら搬送し、又は最上流側のベルトコンベヤ41から最下流側のベルトコンベヤ41まで物品90を停止させることなく搬送する。
【0022】
バッファコンベヤ40の最上流部には、物品90に付されている物品識別用のバーコードを読み取るためのバーコードリーダ43が設けられている。バーコードリーダ43は、その載置部に物品90が載置された際に、物品90の上面、側面、及び底面に付されている物品識別用のバーコードを読み取り可能に構成されている。すなわち、バーコードリーダ43は、その載置された物品90の上面、側面、及び底面の三方向から物品識別用のバーコードを読み取り可能な読み取り部を備える。なお、物品90に物品識別用のバーコードが付されていない場合には、バッファコンベヤ40の最上流部に設けられる制御パネル44において物品90の種類等を直接入力する。
【0023】
バッファコンベヤ40の最上流部には、中量棚33よりピッキングした物品90を投入すべき搬送ライン42を作業者H3に指示する指示ランプ45が搬送ライン42毎に設けられている。作業者H3は、指示ランプ45が点灯している搬送ライン42に、中量棚33よりピッキングした物品90を投入する。
バッファコンベヤ40の最上流部には、中量棚33よりピッキングした物品90をバッファコンベヤ40の所定の搬送ライン42に投入した際に作業者H3が押す完了テープスイッチ46が設けられている。作業者H3が完了テープスイッチ46を押すことにより、所定の搬送ライン42への物品90の投入が完了する。
バッファコンベヤ40の最上流側のベルトコンベヤ41の側部には上流側在荷センサ(図示せず)が設けられる。仕分け設備10においては、中量棚33よりピッキングした物品90が所定の搬送ライン42に投入されたか否かを上流側在荷センサの検出信号に基づいて判断する。
バッファコンベヤ40の最上流側のベルトコンベヤ41には、ベルトコンベヤ41のベルト上に載置された物品90の重量を検出する重量検出計(図示せず)が設けられている。
【0024】
バッファコンベヤ40の最下流部には、集品容器91に投入すべき物品90の数量を表示する数量表示器と、ランプ部を有する完了押釦スイッチと、から構成される下流側表示器49が搬送ライン42毎に設けられている。作業者H4は、完了押釦スイッチのランプ部の点灯及び投入表示器93の数量表示器に表示される物品90の数量に基づいて物品90を集品容器91に投入する。また、作業者H4が投入表示器93の完了押釦スイッチを押すことにより、集品容器91への物品90の投入が完了する。
バッファコンベヤ40の最下流側のベルトコンベヤ41の側部には下流側在荷センサ(図示せず)が設けられる。仕分け設備10においては、中量棚33よりピッキングした物品90が所定の搬送ライン42の最下流位置まで搬送されているか否かを上記下流側在荷センサの検出信号に基づいて判断する。
【0025】
[投入エリア32]
投入エリア32には、搬送コンベヤ60がバッファコンベヤ40の最下流端に沿って設けられる。すなわち、搬送コンベヤと、バッファコンベヤ40と、が、作業者H4の正面(作業者H2に対して同じ側)に配置される。このため、作業者H4は、自身の正面で、バッファコンベヤ40の各搬送ライン42からの低頻度の物品90のピッキング作業と、搬送コンベヤ60により搬送される集品容器91への低頻度の物品90の投入作業と、を行うことができる。
搬送コンベヤ60は、高頻度品ピッキングエリア11及び中頻度品ピッキングエリア20においてピッキング作業が完了した集品容器91を投入エリア32まで搬送する。すなわち、投入エリア32(低頻度品ピッキングエリア30)は、高頻度品ピッキングエリア11及び中頻度品ピッキングエリア20の下流側に設けられる。
搬送コンベヤ60の側部フレームあって、バッファコンベヤ40側とは反対側の側部フレームの上面には、バッファコンベヤ40により搬送された物品90を所定の集品容器91に投入した際に作業者H4が押すテープスイッチ50が設けられている。作業者H4がテープスイッチ50を押すことにより、所定の集品容器91への物品90の投入が完了する。
【0026】
[搬送コンベヤ60]
次に、搬送コンベヤ60について説明する。
図1に示すように、搬送コンベヤ60は、その最上流側端部に設けられる容器投入エリア(図示せず)から投入される集品容器91を、高頻度品ピッキングエリア11、中頻度品ピッキングエリア20、低頻度品ピッキングエリア30の順で搬送する。搬送コンベヤ60は、集品容器91を搬送する経路として、その上流側から搬送経路62、転向経路63、仕分け経路61の順で、3つの経路により構成される。搬送コンベヤ60は、上記容器投入エリア(図示せず)から投入される集品容器91を、搬送経路62、転向経路63、仕分け経路61の順で、その最下流側端部に設けられる出荷エリア(図示せず)まで搬送する。
[仕分け経路61]
仕分け経路61は、作業者H1、H2、H4が集品容器91に対して物品90の仕分け作業を行うための経路である。すなわち、仕分け経路61は、高頻度品ピッキングエリア11の高頻度品集品ライン13、中頻度品ピッキングエリア20の中頻度品集品ライン22、及び低頻度品ピッキングエリア30の投入エリアにそれぞれ設けられる搬送コンベヤ60の経路である。図1に示すように、仕分け経路61は、その上流側から、高頻度品ピッキングエリア11、中頻度品ピッキングエリア20、低頻度品ピッキングエリア30の順で各エリアに設けられる。仕分け経路61は、高頻度品ピッキングエリア11の高頻度品用収納部14、中頻度品ピッキングエリア20のフローラック24、低頻度品ピッキングエリア30のバッファコンベヤ40の最下流端のそれぞれに沿って、直線状に設けられる。すなわち、仕分け経路61は、作業者H1、2、4が、高頻度品用収納部14、フローラック24、バッファコンベヤ40の最下流端からピッキングした物品90を、集品容器91に投入可能な位置に設けられる。
[搬送経路62]
搬送経路62は、仕分け経路61に送られる集品容器91を搬送するための経路である。すなわち、搬送経路62は、仕分け経路61の上流側に設けられ、仕分け経路61において搬送するための集品容器91を仕分け経路61の方向に搬送する搬送コンベヤ60の経路である。図1に示すように、搬送経路62は、その上流側から、低頻度品ピッキングエリア30、中頻度品ピッキングエリア20の順で各エリアに設けられる。
図2及び図3に示すように、搬送経路62は、仕分け経路61に沿うように平行に設けられ、中頻度品ピッキングエリア20におけるフローラック24の最下段の棚26の下方を潜らせた状態でフローラック24に沿って設けられる。すなわち、搬送経路62は、フローラック24の最下段の棚26の下方の空間に、搬送コンベヤ60がフローラック24の長手方向に沿って配置され、複数のフローラック24が直列に配列されたその一端側から他端側に向けて、フローラック24の下部の空間を挿通するように設けられる。
図4及び図5に示すように、搬送経路62は、低頻度品ピッキングエリア30におけるバッファコンベヤ40の下方を潜らせた状態でバッファコンベヤ40と直交するように設けられる。すなわち、搬送経路62は、バッファコンベヤ40の搬送ライン42におけるベルトコンベヤ41の下方の空間に、搬送コンベヤ60の搬送ライン42と直交するように配置され、複数の搬送ライン42が並列に配列されたその一端側から他端側に向けて、各搬送ラインの下部の空間を挿通するように設けられる。
このように、搬送経路62は、仕分け経路61を搬送する集品容器91に物品90を投入する作業者H1、H2、H4に対して、仕分け経路61と同じ側(作業者H1、H2、H4の正面側)に配置されるとともに、フローラック24の最下段の棚26の下方及びバッファコンベヤ40の下方を潜らせた状態で配置されることから、仕分け設備10内の空きスペースを有効に利用して仕分け設備10の省スペース化を可能とする。
[転向経路63]
転向経路63は、仕分け経路61と搬送経路62との間に設けられ、搬送経路62を搬送している集品容器91を仕分け経路61に送るための経路である。すなわち、転向経路63は、集品容器91が搬送される経路を、搬送経路62から仕分け経路61に転向する搬送コンベヤ60の経路である。図1に示すように、転向経路63は、その最上流端が搬送経路62の最下流端に接続され、その最下流端が仕分け経路61の最上流端に接続されるように、高頻度品ピッキングエリア11及び中頻度品ピッキングエリア20の上流側において、湾曲した状態で設けられる。すなわち、転向経路63は、互いに平行に配設される仕分け経路61と搬送経路62とのそれぞれの一端を連結するようにカーブ状に設けられる。転向経路63は、そのカーブ状部分の搬送面の高さが上流側から下流側に向けて徐々に高くなるように形成される。すなわち、転向経路63は、仕分け経路61における集品容器91の搬送面が、搬送経路62における集品容器91の搬送面より高くなるように、その集品容器91の搬送面が徐々に傾斜して形成される。このように転向経路63を形成することで、仕分け経路61の搬送面の高さが搬送経路62の搬送面の高さより高く変更され、仕分け経路61の搬送面が、仕分け作業を行う作業者H1、H2、H4の仕分け作業に適した高さとなる。
【0027】
図2に示すように、仕分け経路61は、その集品容器91の搬送面が、フローラック24の最下段の棚26の下面より低く、且つ、その搬送面に集品容器91を載置した際に、集品容器91がフローラック24の最下段の棚26における間口25を塞がない程度であって、搬送面に載置された集品容器91の上面がフローラック24の最下段の棚26における間口25に設けられる間口表示器27と同程度の高さとなるように設けられる。
また、搬送経路62は、その集品容器91の搬送面が、仕分け経路61における集品容器91の搬送面より低く、且つその搬送面に集品容器91を載置した際に、集品容器91の上部がフローラック24の最下段の棚2の下面、及び、バッファコンベヤ40の各搬送ライン42におけるベルトコンベヤ41の下面に衝突しない程度の高さに設けられる。
【0028】
以上のように、本実施の形態によると、仕分け経路61を搬送する集品容器91が搬送される搬送経路62を、フローラック24の最下段の棚26の下方及びバッファコンベヤ40の下方を潜らせた状態で設けることで、フローラック24及びバッファコンベヤ40の下部の空きスペースを有効に利用して搬送コンベヤ60を設けることができ、フローラック24及びバッファコンベヤ40の周辺スペースに搬送経路62となる搬送コンベヤ60を設ける必要がない。そのため、仕分け設備10全体の省スペース化が可能となる。
【0029】
なお、本実施の形態においては、搬送経路62は、仕分け経路61の上流側に設けられ、仕分け経路61に送られる集品容器91を搬送するための経路であるが、これに限定されるものではなく、例えば、仕分け経路61の下流側に設けられ、仕分け経路61から送られる集品容器91を搬送するための経路であっても構わない。すなわち、仕分け経路61を搬送される集品容器91は、高頻度品ピッキングエリア11、中頻度品ピッキングエリア20、低頻度品ピッキングエリア30の順で搬送されるが、低頻度品ピッキングエリア30、中頻度品ピッキングエリア20、高頻度品ピッキングエリア11の順で搬送しても構わない。この場合、転向経路63は、集品容器91が搬送される経路を、仕分け経路61から搬送経路62に転向する搬送コンベヤ60の経路となる。
本実施の形態においては、転向経路63を高頻度品ピッキングエリア11及び中頻度品ピッキングエリア20の上流側に設けているが、これに限定されるものではなく、例えば、低頻度品ピッキングエリア30の下流側に設けられる。
本実施の形態においては、作業者H1、H2、H4が集品容器91に対して物品90を投入するための経路(物品90のピッキング作業を行うための経路)であるが、これに限定されるものではなく、例えば、作業者が集品容器91に集品されている物品90を仕分け棚に投入するための経路(物品90のアソート作業を行うための経路)であっても構わない。
本実施の形態においては、搬送経路62を、フローラック24の最下段の棚26の下方及びバッファコンベヤ40の下方を潜らせた状態で設けているが、これに限定されるものではなく、例えば、フローラック24の最下段の棚26又はバッファコンベヤ40のどちらか一方の下方のみを潜らせた状態で設けても構わない。また、搬送経路62を、複数のフローラック24が直列に配列されたその一端側から他端側に向けて、フローラック24の下部の空間を挿通するように設けているが、これに限定されるものではなく、直列に配列された複数のフローラック24の一端側から挿通され、直列に配列された複数のフローラック24の中途部(例えば中央部)から外側に外れるように設けても構わない。
本実施の形態においては、高頻度品用収納部14が門型枠15により形成され、その内部に載置台16を有するものにより構成しているが、これに限定されるものではなく、例えば、フローラック24或いは中量棚33と同様の棚により構成しても構わない。
本実施の形態においては、バッファコンベヤ40の上流側にピッキングエリア31を設けた構成であるが、これに限定されるものではなく、例えば、バッファコンベヤ40が、低頻度品ピッキングエリア30とは別のエリアにおいて仕分けされた物品90を搬送するものであっても構わない。
本実施の形態においては、搬送コンベヤ60の搬送方向に対して、低頻度品ピッキングエリア30を、高頻度品ピッキングエリア11及び中頻度品ピッキングエリア20の下流側に配置しているが、これに限定されるものではなく、低頻度品ピッキングエリア30を、高頻度品ピッキングエリア11及び中頻度品ピッキングエリア20の上流側に配置しても構わない。
本実施の形態においては、バッファコンベヤ40を低頻度の物品90の搬送に用い、フローラック24を中頻度の物品90の収納に用い、高頻度品用収納部14を高頻度の物品90の収納に用いているが、これに限定されるものではなく、他頻度の物品90を搬送或いは収納しても構わない。
本実施の形態においては、搬送コンベヤ60をアキュムレーションコンベヤにより構成しているが、これに限定されるものではなく、例えば、ローラコンベヤ、ベルトコンベヤ等の従来周知のコンベヤにより構成しても構わない。
【符号の説明】
【0030】
10 仕分け設備
11 高頻度品ピッキングエリア(高頻度品仕分けエリア)
14 高頻度品用収納部
20 中頻度品ピッキングエリア(中頻度品仕分けエリア)
24 フローラック(仕分け棚、中頻度品用仕分け棚)
26 棚
30 低頻度品ピッキングエリア(低頻度品仕分けエリア)
40 バッファコンベヤ(物品搬送手段)
60 搬送コンベヤ(搬送手段)
61 仕分け経路
62 搬送経路
63 転向経路
90 物品
91 集品容器(仕分け容器)
H1〜H4 作業者
図1
図2
図3
図4
図5