特許第6702605号(P6702605)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6702605チャネル補正方法及びチャネル補正装置並びに通信システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6702605
(24)【登録日】2020年5月11日
(45)【発行日】2020年6月3日
(54)【発明の名称】チャネル補正方法及びチャネル補正装置並びに通信システム
(51)【国際特許分類】
   H04W 16/26 20090101AFI20200525BHJP
   H04W 16/28 20090101ALI20200525BHJP
   H04W 72/04 20090101ALI20200525BHJP
   H04W 56/00 20090101ALI20200525BHJP
【FI】
   H04W16/26
   H04W16/28 130
   H04W72/04 132
   H04W56/00 130
【請求項の数】25
【全頁数】32
(21)【出願番号】特願2018-564786(P2018-564786)
(86)(22)【出願日】2016年6月17日
(65)【公表番号】特表2019-526185(P2019-526185A)
(43)【公表日】2019年9月12日
(86)【国際出願番号】CN2016086252
(87)【国際公開番号】WO2017214981
(87)【国際公開日】20171221
【審査請求日】2019年1月30日
(73)【特許権者】
【識別番号】504161984
【氏名又は名称】ホアウェイ・テクノロジーズ・カンパニー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】グ、シュエチン
(72)【発明者】
【氏名】ジアン、シェンフェン
(72)【発明者】
【氏名】ゴン、チーチン
【審査官】 松野 吉宏
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−187552(JP,A)
【文献】 特開2010−193189(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 − 7/26
H04W 4/00 − 99/00
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークエリア内の無線周波数装置に対してチャネル補正を行うのに用いられるチャネル補正方法であって、前記ネットワークエリア内の前記無線周波数装置は少なくとも1つの無線周波数装置グループに分類され、それぞれの無線周波数装置グループには複数の無線周波数装置が含まれ、前記複数の無線周波数装置間の補正経路が到達可能であり、第1の無線周波数装置が設置されている基地局に設定情報が事前設定されており、前記設定情報は、前記第1の無線周波数装置が属している無線周波数装置グループ内の各無線周波数装置が補正信号を送信するリソース位置を示すのに用いられ、前記第1の無線周波数装置は前記ネットワークエリア内の任意の無線周波数装置であり、
前記チャネル補正方法は、
前記第1の無線周波数装置が設置されている前記基地局によって行われ、
前記設定情報に基づいて補正周期内で、前記第1の無線周波数装置を制御して第1の補正信号を第1のリソース位置で送信し、前記第1の補正信号に対応する第1の受信信号を第2の無線周波数装置から取得する段階であって、前記第1のリソース位置は前記第1の無線周波数装置が前記第1の補正信号を送信するリソース位置であり、前記第2の無線周波数装置は前記第1の無線周波数装置が属する前記無線周波数装置グループ内の無線周波数装置である、段階と、
前記設定情報に基づいて前記補正周期内で、前記第1の無線周波数装置を介して第2の受信信号を第2のリソース位置で取得する段階であって、前記第2の受信信号は第2の補正信号に対応し、前記第2のリソース位置は前記第2の無線周波数装置が前記第2の補正信号を送信するリソース位置である、段階と、
前記第1の補正信号、前記第2の補正信号、前記第1の受信信号、及び前記第2の受信信号に基づいて、前記第1の無線周波数装置のチャネルを補償する段階と
前記第1の無線周波数装置が設置されている前記基地局によって、前記第1の無線周波数装置を制御して複数の補正周期において補正信号を複数の事前設定順序で送信する段階であって、各順序は、前記第1の無線周波数装置が属する前記無線周波数装置グループ内の無線周波数装置によって補正信号を送信するための順序を示す、段階と、
前記第1の無線周波数装置が設置されている前記基地局によって、最も高い補正効率に対応する順序を最適補正経路として選択する段階と、
を備える、方法。
【請求項2】
前記補正周期は少なくとも1つの補正副周期を含み、前記補正副周期は前記補正周期内の期間であり、前記補正副周期は特定のパラメータに対して補正を行うのに用いられる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ネットワークエリア内の前記無線周波数装置が複数の無線周波数装置グループに分類される場合、前記複数の無線周波数装置グループは、前記特定のパラメータに対する補正を異なる周波数リソースを用いて同じ補正周期内で行う無線周波数装置グループを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記ネットワークエリア内の前記無線周波数装置が複数の無線周波数装置グループに分類される場合、前記複数の無線周波数装置グループは、第1の無線周波数装置グループと第2の無線周波数装置グループとを含み、前記第1の無線周波数装置グループと前記第2の無線周波数装置グループとの間のアイソレーションが事前設定要件を満たし、前記第1の無線周波数装置グループ内の無線周波数装置及び前記第2の無線周波数装置グループ内の無線周波数装置は、同じリソースを用いて補正信号を送信する、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記ネットワークエリア内の前記無線周波数装置が複数の無線周波数装置グループに分類される場合、前記複数の無線周波数装置グループは、第3の無線周波数装置グループと第4の無線周波数装置グループとを含み、前記第3の無線周波数装置グループと前記第4の無線周波数装置グループとの間のアイソレーションが事前設定要件を満たさず、前記第3の無線周波数装置グループ内の無線周波数装置及び前記第4の無線周波数装置グループ内の無線周波数装置は、異なるリソースを用いて補正信号を送信する、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記ネットワークエリア内の前記無線周波数装置が、グループ化要因に基づいて少なくとも1つの無線周波数装置グループに分類され、前記グループ化要因は、アイソレーション要件、前記無線周波数装置間の最大間隔、グループサイズ、及び最大レイヤ数のうち1つ又は複数の要因を含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
ネットワークエリア内の無線周波数装置に対してチャネル補正を行うのに用いられるチャネル補正方法であって、前記ネットワークエリア内の前記無線周波数装置は少なくとも1つの無線周波数装置グループに分類され、それぞれの無線周波数装置グループには複数の無線周波数装置が含まれ、前記複数の無線周波数装置間の補正経路が到達可能であり、第1の無線周波数装置が設置されている基地局に設定情報が事前設定されており、前記設定情報は、前記第1の無線周波数装置が属している無線周波数装置グループ内の各無線周波数装置が補正信号を送信するリソース位置を示すのに用いられ、前記第1の無線周波数装置は前記ネットワークエリア内の任意の無線周波数装置であり、
前記チャネル補正方法は、
前記第1の無線周波数装置が設置されている前記基地局によって行われ、
前記設定情報に基づいて補正周期内で、前記第1の無線周波数装置を制御して第1の補正信号を第1のリソース位置で送信し、前記第1の補正信号に対応する第1の受信信号を第2の無線周波数装置から取得する段階であって、前記第1のリソース位置は前記第1の無線周波数装置が前記第1の補正信号を送信するリソース位置であり、前記第2の無線周波数装置は前記第1の無線周波数装置が属する前記無線周波数装置グループ内の無線周波数装置である、段階と、
前記設定情報に基づいて前記補正周期内で、前記第1の無線周波数装置を介して第2の受信信号を第2のリソース位置で取得する段階であって、前記第2の受信信号は第2の補正信号に対応し、前記第2のリソース位置は前記第2の無線周波数装置が前記第2の補正信号を送信するリソース位置である、段階と、
前記第1の補正信号、前記第2の補正信号、前記第1の受信信号、及び前記第2の受信信号に基づいて、前記第1の無線周波数装置のチャネルを補償する段階と
を備え、
前記ネットワークエリア内の前記無線周波数装置が複数の無線周波数装置グループに分類される場合、それぞれの無線周波数装置グループにグループ識別子が割り当てられ、
アイソレーションが事前設定要件を満たしている無線周波数装置グループ同士の[グループ識別子 mod N]の演算結果が同じになり、アイソレーションが事前設定要件を満たしていない無線周波数装置グループ同士の[グループ識別子 mod N]の演算結果が異なり、Nは、補正周期内の無線周波数装置グループの数を表す、
法。
【請求項8】
前記グループ識別子は、前記無線周波数装置グループ間の補正リソースの割り当てに用いられる、請求項に記載の方法。
【請求項9】
前記無線周波数装置グループ間の前記補正リソースの前記割り当てに関する基準が、[グループ識別子 mod N]の演算結果が同じになる無線周波数装置グループには同じ補正リソースが割り当てられることと、[グループ識別子 mod N]の演算結果が異なる無線周波数装置グループには異なる補正リソースが割り当てられることとを含む、請求項に記載の方法。
【請求項10】
記第1の無線周波数装置が設置されている前記基地局によって、前記最適補正経路に基づいて次の補正を行う段階をさらに備える、請求項1からのいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記第1の無線周波数装置が属する前記無線周波数装置グループは第3の無線周波数装置を含み、前記第3の無線周波数装置は前記第2の無線周波数装置又は第4の無線周波数装置を介して前記第1の無線周波数装置とのチャネル補正を実施する、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記第1の無線周波数装置が属する前記無線周波数装置グループは複数の第2の無線周波数装置を含み、前記複数の第2の無線周波数装置は前記第1の補正信号を同時に受信し、前記複数の第2の無線周波数装置の第2のリソース位置が互いに異なる、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
ネットワークエリア内の無線周波数装置に対してチャネル補正を行うように構成されたチャネル補正装置であって、前記ネットワークエリア内の前記無線周波数装置は少なくとも1つの無線周波数装置グループに分類され、それぞれの無線周波数装置グループには複数の無線周波数装置が含まれ、前記複数の無線周波数装置間の補正経路が到達可能であり、第1の無線周波数装置が設置されている基地局に設定情報が事前設定されており、前記設定情報は、前記第1の無線周波数装置が属している無線周波数装置グループ内の各無線周波数装置が補正信号を送信するリソース位置を示すのに用いられ、前記第1の無線周波数装置は前記ネットワークエリア内の任意の無線周波数装置であり、
前記チャネル補正装置は、
前記第1の無線周波数装置が設置されている前記基地局に設置され、
前記設定情報に基づいて補正周期内で、前記第1の無線周波数装置を制御して第1の補正信号を第1のリソース位置で送信し、前記第1の補正信号に対応する第1の受信信号を第2の無線周波数装置から取得するように構成された第1の制御ユニットであって、前記第1のリソース位置は前記第1の無線周波数装置が前記第1の補正信号を送信するリソース位置であり、前記第2の無線周波数装置は前記第1の無線周波数装置が属する前記無線周波数装置グループ内の無線周波数装置である、第1の制御ユニットと、
前記設定情報に基づいて前記補正周期内で、前記第1の無線周波数装置を介して第2の受信信号を第2のリソース位置で取得するように構成された取得ユニットであって、前記第2の受信信号は第2の補正信号に対応し、前記第2のリソース位置は前記第2の無線周波数装置が前記第2の補正信号を送信するリソース位置である、取得ユニットと、
前記第1の補正信号、前記第2の補正信号、前記第1の受信信号、及び前記第2の受信信号に基づいて、前記第1の無線周波数装置のチャネルを補償するように構成された補償ユニットと
前記第1の無線周波数装置を制御して複数の補正周期において補正信号を複数の事前設定順序で送信するように構成された第2の制御ユニットであって、各順序は、前記第1の無線周波数装置が属する前記無線周波数装置グループ内の無線周波数装置によって補正信号を送信するための順序を示す、第2の制御ユニットと、
最も高い補正効率に対応する順序を最適補正経路として選択するように構成された選択ユニットと、
を備える、装置。
【請求項14】
前記補正周期は少なくとも1つの補正副周期を含み、前記補正副周期は前記補正周期内の期間であり、前記補正副周期は特定のパラメータに対して補正を行うのに用いられる、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記ネットワークエリア内の前記無線周波数装置が複数の無線周波数装置グループに分類される場合、前記複数の無線周波数装置グループは、前記特定のパラメータに対する補正を異なる周波数リソースを用いて同じ補正周期内で行う無線周波数装置グループを含む、請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記ネットワークエリア内の前記無線周波数装置が複数の無線周波数装置グループに分類される場合、前記複数の無線周波数装置グループは、第1の無線周波数装置グループと第2の無線周波数装置グループとを含み、前記第1の無線周波数装置グループと前記第2の無線周波数装置グループとの間のアイソレーションが事前設定要件を満たし、前記第1の無線周波数装置グループ内の無線周波数装置及び前記第2の無線周波数装置グループ内の無線周波数装置は、同じリソースを用いて補正信号を送信する、請求項13から15のいずれか一項に記載の装置。
【請求項17】
前記ネットワークエリア内の前記無線周波数装置が複数の無線周波数装置グループに分類される場合、前記複数の無線周波数装置グループは、第3の無線周波数装置グループと第4の無線周波数装置グループとを含み、前記第3の無線周波数装置グループと前記第4の無線周波数装置グループとの間のアイソレーションが事前設定要件を満たさず、前記第3の無線周波数装置グループ内の無線周波数装置及び前記第4の無線周波数装置グループ内の無線周波数装置は、異なるリソースを用いて補正信号を送信する、請求項13から16のいずれか一項に記載の装置。
【請求項18】
前記ネットワークエリア内の前記無線周波数装置が、グループ化要因に基づいて少なくとも1つの無線周波数装置グループに分類され、前記グループ化要因は、アイソレーション要件、前記無線周波数装置間の最大間隔、グループサイズ、及び最大レイヤ数のうち1つ又は複数の要因を含む、請求項13から17のいずれか一項に記載の装置。
【請求項19】
ネットワークエリア内の無線周波数装置に対してチャネル補正を行うように構成されたチャネル補正装置であって、前記ネットワークエリア内の前記無線周波数装置は少なくとも1つの無線周波数装置グループに分類され、それぞれの無線周波数装置グループには複数の無線周波数装置が含まれ、前記複数の無線周波数装置間の補正経路が到達可能であり、第1の無線周波数装置が設置されている基地局に設定情報が事前設定されており、前記設定情報は、前記第1の無線周波数装置が属している無線周波数装置グループ内の各無線周波数装置が補正信号を送信するリソース位置を示すのに用いられ、前記第1の無線周波数装置は前記ネットワークエリア内の任意の無線周波数装置であり、
前記チャネル補正装置は、
前記第1の無線周波数装置が設置されている前記基地局に設置され、
前記設定情報に基づいて補正周期内で、前記第1の無線周波数装置を制御して第1の補正信号を第1のリソース位置で送信し、前記第1の補正信号に対応する第1の受信信号を第2の無線周波数装置から取得するように構成された第1の制御ユニットであって、前記第1のリソース位置は前記第1の無線周波数装置が前記第1の補正信号を送信するリソース位置であり、前記第2の無線周波数装置は前記第1の無線周波数装置が属する前記無線周波数装置グループ内の無線周波数装置である、第1の制御ユニットと、
前記設定情報に基づいて前記補正周期内で、前記第1の無線周波数装置を介して第2の受信信号を第2のリソース位置で取得するように構成された取得ユニットであって、前記第2の受信信号は第2の補正信号に対応し、前記第2のリソース位置は前記第2の無線周波数装置が前記第2の補正信号を送信するリソース位置である、取得ユニットと、
前記第1の補正信号、前記第2の補正信号、前記第1の受信信号、及び前記第2の受信信号に基づいて、前記第1の無線周波数装置のチャネルを補償するように構成された補償ユニットと、
を備え、
前記ネットワークエリア内の前記無線周波数装置が複数の無線周波数装置グループに分類される場合、それぞれの無線周波数装置グループにグループ識別子が割り当てられ、
アイソレーションが事前設定要件を満たしている無線周波数装置グループ同士の[グループ識別子 mod N]の演算結果が同じになり、アイソレーションが事前設定要件を満たしていない無線周波数装置グループ同士の[グループ識別子 mod N]の演算結果が異なり、Nは、補正周期内の無線周波数装置グループの数を表す、装置。
【請求項20】
前記グループ識別子は、前記無線周波数装置グループ間の補正リソースの割り当てに用いられる、請求項19に記載の装置。
【請求項21】
前記無線周波数装置グループ間の前記補正リソースの前記割り当てに関する基準が、[グループ識別子 mod N]の演算結果が同じになる無線周波数装置グループには同じ補正リソースが割り当てられることと、[グループ識別子 mod N]の演算結果が異なる無線周波数装置グループには異なる補正リソースが割り当てられることとを含む、請求項20に記載の装置。
【請求項22】
記最適補正経路に基づいて行われる次の補正をトリガするように構成されたトリガユニットをさらに備える、請求項13から18のいずれか一項に記載の装置。
【請求項23】
前記第1の無線周波数装置が属する前記無線周波数装置グループは第3の無線周波数装置を含み、前記第3の無線周波数装置は前記第2の無線周波数装置又は第4の無線周波数装置を介して前記第1の無線周波数装置とのチャネル補正を実施する、請求項13から22のいずれか一項に記載の装置。
【請求項24】
前記第1の無線周波数装置が属する前記無線周波数装置グループは複数の第2の無線周波数装置を含み、前記複数の第2の無線周波数装置は前記第1の補正信号を同時に受信し、前記複数の第2の無線周波数装置の第2のリソース位置が互いに異なる、請求項13から23のいずれか一項に記載の装置。
【請求項25】
少なくとも1つの基地局を含む通信システムであって、前記少なくとも1つの基地局の無線周波数装置が少なくとも1つの無線周波数装置グループに分類され、それぞれの無線周波数装置グループには複数の無線周波数装置が含まれ、前記複数の無線周波数装置間の補正経路が到達可能であり、第1の無線周波数装置が設置されている基地局に設定情報が事前設定されており、前記設定情報は、前記第1の無線周波数装置が属している無線周波数装置グループ内の各無線周波数装置が補正信号を送信するリソース位置を示すのに用いられ、前記第1の無線周波数装置は前記ネットワークエリア内の任意の無線周波数装置であり、前記第1の無線周波数装置が設置されている前記基地局は、請求項13から24のいずれか一項に記載のチャネル補正装置を含む、通信システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、無線通信技術の分野に関し、特に、チャネル補正方法及びチャネル補正装置並びに通信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
無線通信システムでは、重複したセルカバレッジが端末に干渉を引き起こすことがある。図1を参照すると、基地局111及び基地局112は重複したカバレッジエリアを有し、重複したカバレッジエリア内の端末が、当該端末のサービング基地局以外の基地局によって干渉を受けることがある。
図に示す破線が干渉を表し、実線が所望の信号を表している。例えば、端末113のサービング基地局が基地局111であり、端末113は基地局112によって干渉を受ける。端末114のサービング基地局が基地局112であり、端末113は基地局111によって干渉を受ける。
【0003】
通信技術の発展と共に、分散型多入力多出力(distributed multiple−input multiple−output、DMIMO)技術が導入されてきた。DMIMOシナリオでは、無線周波数装置が個別に展開されてよい。重複したカバレッジを有する複数の無線周波数装置がグループを形成してよい。そのグループ内の無線周波数装置は、ある端末に対して合同送信を行い、干渉がエネルギーに変換される。図2を参照すると、図1と比較した場合、干渉を所望の信号に変換し、また干渉をエネルギーに変換するのにDMIMO技術が用いられ、その結果、システム容量が増加し、エッジ端末における体験が改善される。
【0004】
無線周波数装置のチャネル補正が、DMIMOを実施するための必要条件である。チャネル補正を用いると、グループ内の無線周波数装置のチャネルが同じ遅延時間を有し、これにより、無線周波数装置によって送信される信号が、端末に到達したときに同相で足し合わされ得、その結果、端末によって受信されるダウンリンク信号の強度が高められる。
【0005】
既存の多入力多出力(multiple−input multiple−output、MIMO)技術では、補正信号が単一の無線周波数装置に送信されるので、チャネル補正は単一の無線周波数装置で行われるだけである。言い換えれば、補正が行われるのは、1つの無線周波数装置の複数の無線周波数チャネルだけである。無線周波数装置の無線周波数チャネルは、同じクロックソース、同じクロック発振器、及び基本的に同じ外部環境(温度、光照射、及び風向など)を有するので、各無線周波数チャネルの振幅及び位相の特性は比較的ゆっくりと変化し、変化傾向も基本的に同じである。したがって、単一のRRUのチャネル補正周期はたいてい長く、分レベルであれば十分である。
【0006】
DMIMOシナリオにおけるチャネル補正の場合、チャネル補正は複数の無線周波数装置間で行われる。無線周波数装置が設置されている異なる環境、異なる光ファイバ長、異なるクロックソースなどの影響によって、無線周波数装置間の位相が短時間で変化し、変化傾向にも一貫性がない。既存の補正方法では、DMIMOの性能要件を満たすことができないので、より短時間のチャネル補正が必要とされる。
【発明の概要】
【0007】
このような事情を踏まえて、本発明の実施形態は、チャネル補正方法及びチャネル補正装置並びに通信システムを提供して、チャネル補正効率を改善する。
【0008】
第1の態様によれば、ネットワークエリア内の無線周波数装置に対してチャネル補正を行うためのチャネル補正方法が提供される。ネットワークエリア内の無線周波数装置は少なくとも1つの無線周波数装置グループに分類され、それぞれの無線周波数装置グループには複数の無線周波数装置が含まれる。複数の無線周波数装置間の補正経路が到達可能であり、第1の無線周波数装置が設置されている基地局に設定情報が事前設定されており、設定情報は、第1の無線周波数装置が属している無線周波数装置グループ内の各無線周波数装置が補正信号を送信するリソース位置を示すのに用いられ、第1の無線周波数装置はネットワークエリア内の任意の無線周波数装置である。本方法は、第1の無線周波数装置が設置されている基地局によって行われ、設定情報に基づいて補正周期内で、第1の無線周波数装置を制御して第1の補正信号を第1のリソース位置で送信し、第1の補正信号に対応する第1の受信信号を第2の無線周波数装置から取得する段階であって、第1のリソース位置は第1の無線周波数装置が補正信号を送信するリソース位置であり、第2の無線周波数装置は第1の無線周波数装置が属する無線周波数装置グループ内の無線周波数装置である、段階と、設定情報に基づいて補正周期内で、第1の無線周波数装置を介して第2の受信信号を第2のリソース位置で取得する段階であって、第2の受信信号は第2の補正信号に対応し、第2のリソース位置は第2の無線周波数装置が第2の補正信号を送信するリソース位置である、段階と、第1の補正信号、第2の補正信号、第1の受信信号、及び第2の受信信号に基づいて、第1の無線周波数装置のチャネルを補償する段階とを含む。
【0009】
第2の態様によれば、ネットワークエリア内の無線周波数装置に対してチャネル補正を行うためのチャネル補正装置が提供される。ネットワークエリア内の無線周波数装置は少なくとも1つの無線周波数装置グループに分類され、それぞれの無線周波数装置グループには複数の無線周波数装置が含まれる。複数の無線周波数装置間の補正経路が到達可能であり、第1の無線周波数装置が設置されている基地局に設定情報が事前設定されており、設定情報は、第1の無線周波数装置が属している無線周波数装置グループ内の各無線周波数装置が補正信号を送信するリソース位置を示すのに用いられ、第1の無線周波数装置はネットワークエリア内の任意の無線周波数装置である。チャネル補正装置は、第1の無線周波数装置が設置されている基地局に設置され、第1の態様の各段階を行うためのユニット又は手段(means)を含む。例えば、チャネル補正装置は、設定情報に基づいて補正周期内で、第1の無線周波数装置を制御して第1の補正信号を第1のリソース位置で送信し、第1の補正信号に対応する第1の受信信号を第2の無線周波数装置から取得するように構成された第1の制御ユニットであって、第1のリソース位置は第1の無線周波数装置が補正信号を送信するリソース位置であり、第2の無線周波数装置は第1の無線周波数装置が属する無線周波数装置グループ内の無線周波数装置である、第1の制御ユニットと、設定情報に基づいて補正周期内で、第1の無線周波数装置を介して第2の受信信号を第2のリソース位置で取得するように構成された取得ユニットであって、第2の受信信号は第2の補正信号に対応し、第2のリソース位置は第2の無線周波数装置が第2の補正信号を送信するリソース位置である、取得ユニットと、第1の補正信号、第2の補正信号、第1の受信信号、及び第2の受信信号に基づいて、第1の無線周波数装置のチャネルを補償するように構成された補償ユニットとを含む。ユニット又は手段は、ソフトウェア方式若しくはハードウェア方式で実現されてよく、又はソフトウェアとハードウェアとの組み合わせを用いて実現されてもよい。
【0010】
第3の態様によれば、少なくとも1つの基地局を含む通信システムが提供される。少なくとも1つの基地局の無線周波数装置が少なくとも1つの無線周波数装置グループに分類され、それぞれの無線周波数装置グループには複数の無線周波数装置が含まれる。複数の無線周波数装置間の補正経路が到達可能であり、第1の無線周波数装置が設置されている基地局に設定情報が事前設定されており、設定情報は、第1の無線周波数装置が属している無線周波数装置グループ内の各無線周波数装置が補正信号を送信するリソース位置を示すのに用いられ、第1の無線周波数装置はネットワークエリア内の任意の無線周波数装置である。第1の無線周波数装置が設置されている基地局は、第2の態様のチャネル補正装置を含む。
【0011】
第4の態様によれば、プログラムが提供される。このプログラムは、プロセッサによって実行された場合、第1の態様の方法を実行するのに用いられる。
【0012】
第5の態様によれば、コンピュータ可読記憶媒体などの、第4の態様のプログラムを含むプログラム製品が提供される。
【0013】
上述の態様では、ネットワークエリア内の無線周波数装置がグループ化され、無線周波数装置グループ内の各無線周波数装置の補正リソース位置が事前設定されることが分かる。このように、グループ内の各無線周波数装置は、設定情報に基づいて、それぞれの補正リソース位置で補正信号を送信し、その他の無線周波数装置の一部又は全ての補正リソース位置で補正信号を受信する。補正リソースを毎回設定する必要がなく、多数の設定シグナリングを節約し、チャネル補正効率を改善することができる。
【0014】
複数の無線周波数装置間の補正経路が到達可能であるということは、無線周波数装置グループ内の任意の2つの無線周波数装置の間のチャネル補正が直接行われてもよく、又はその2つの無線周波数装置と中間無線周波数装置との間のチャネル補正を通じて行われてもよいことを意味する。中間無線周波数装置は1つ又は複数あってよい。
【0015】
1つの実装例では、無線周波数装置グループ内に1つの中間無線周波数装置がある。例えば、上述の態様において、第1の無線周波数装置が属する無線周波数装置グループは第3の無線周波数装置を含み、第3の無線周波数装置は第2の無線周波数装置又は第4の無線周波数装置を介して第1の無線周波数装置とのチャネル補正を実施する。
【0016】
1つの実装例では、ある無線周波数装置によって送信された補正信号を同時に受信する複数の無線周波数装置が無線周波数装置グループ内にあってよい。先行技術の対ごとのシリアルチャネル補正方式と比較すると、この方法はさらに、補正効率を改善することができる。例えば、上述の態様において、第1の無線周波数装置が属する無線周波数装置グループは複数の第2の無線周波数装置を含んでよく、複数の第2の無線周波数装置は第1の補正信号を同時に受信し、複数の第2の無線周波数装置の第2のリソース位置が互いに異なる。
【0017】
1つの実装例では、無線周波数装置グループ間の補正リソースがアイソレーションに基づいて計画されてよく、これにより、高アイソレーションの無線周波数装置グループ間で補正リソースが再利用される。例えば、上述の態様において、ネットワークエリア内の無線周波数装置が複数の無線周波数装置グループに分類される場合、複数の無線周波数装置グループは、第1の無線周波数装置グループと第2の無線周波数装置グループとを含み、第1の無線周波数装置グループと第2の無線周波数装置グループとの間のアイソレーションが事前設定要件を満たし、第1の無線周波数装置グループ内の無線周波数装置及び第2の無線周波数装置グループ内の無線周波数装置は、同じリソースを用いて補正信号を送信する。別の例の場合、複数の無線周波数装置グループは第3の無線周波数装置グループと第4の無線周波数装置グループとを含み、第3の無線周波数装置グループと第4の無線周波数装置グループとの間のアイソレーションが事前設定要件を満たさず、第3の無線周波数装置グループ内の無線周波数装置及び第4の無線周波数装置グループ内の無線周波数装置は、異なるリソースを用いて補正信号を送信する。
【0018】
アイソレーションとは、2つの無線周波数装置間の相互干渉の程度である。アイソレーションが低いと干渉が多いことを示し、アイソレーションが高いと干渉が少ないことを示す。アイソレーションが、信号強度を用いて表され得る。例えば、無線周波数装置Aが信号を送信し、無線周波数装置Bが信号を受信する。受信信号の強度が、無線周波数装置Aと無線周波数装置Bとの間のアイソレーションを表す。
【0019】
無線周波数装置グループ間のアイソレーションが事前設定要件を満たしているということは、2つの無線周波数装置グループのうちの一方のグループ内の各無線周波数装置と、2つの無線周波数装置グループのもう一方のグループ内の各無線周波数装置との間のアイソレーションが事前設定要件を満たしていることを意味する。
【0020】
1つの実装例では、ネットワークエリア内の無線周波数装置は、グループ化要因に基づいてグループ化されてよい。グループ化要因は、以下の要因のうち1つ又は複数を含んでよい。すなわち、アイソレーション要件、無線周波数装置間の最大間隔、グループサイズ、及び最大レイヤ数である。アイソレーション要件と1つ又は複数の他の要因との組み合わせがグループ化のために選択され得るのが好ましい。
【0021】
グループ化が完了した後に、グループ識別子(ID)がそれぞれの無線周波数装置グループに割り当てられてよく、グループIDは補正リソースを割り当てる際に用いられてよい。例えば、上述の態様において、無線周波数装置グループIDが以下の要件を満たす。すなわち、アイソレーションが事前設定要件を満たしている無線周波数装置グループ同士の[グループID mod N]の演算結果が同じになり、アイソレーションが事前設定要件を満たしていない無線周波数装置グループ同士の[グループ識別子 mod N]の演算結果が異なり、Nは、補正周期内の無線周波数装置グループの数を表す。補正リソースを割り当てる基準には以下のことが含まれる。すなわち、[グループID mod N]の演算結果が同じになる無線周波数装置グループには同じ補正リソースが割り当てられることと、[グループID mod N]の演算結果が異なる無線周波数装置グループには異なる補正リソースが割り当てられることとである。一例として、時間リソースが用いられる。[グループID mod N]の演算結果が同じになる無線周波数装置グループ用の補正リソースは同じ時間位置に割り当てられ、[グループID mod N]の演算結果が異なる無線周波数装置グループ用の補正リソースは異なる時間位置に割り当てられる。このように、補正リソースの割り当ては、グループIDが割り当てられた後に簡略化できる。これにより、補正リソースの割り当てはより短時間になり、補正リソースの衝突によって生じる干渉を効果的に減少させることができる。
【0022】
1つの実装例では、複数の補正順序が設計されてよく、最も高い補正効率に対応する補正順序が、複数の補正順序に基づいて生成された補正結果に基づく最適補正経路として選択される。最適補正経路は、補正効率をさらに改善するために次の補正処理に用いられる。例えば、第1の態様で提供される方法はさらに、最適補正経路を選択する処理を含んでよく、この処理は、第1の無線周波数装置が設置されている基地局によって、第1の無線周波数装置を制御して複数の補正周期において補正信号を複数の事前設定順序で送信する段階であって、各順序は、第1の無線周波数装置が属する無線周波数装置グループ内の無線周波数装置によって補正信号を送信するための順序を示す、段階と、第1の無線周波数装置が設置されている基地局によって、最も高い補正効率に対応する順序を最適補正経路として選択する段階と、第1の無線周波数装置が設置されている基地局によって、最適補正経路に基づいて次の補正を行う段階とを含む。
【0023】
別の例の場合、第2の態様で提供される装置はさらに、最適補正経路を選択する処理の各段階を行うためのユニット又は手段を含む。例えば、本装置は、第1の無線周波数装置を制御して複数の補正周期において補正信号を複数の事前設定順序で送信するように構成された第2の制御ユニットであって、各順序は、第1の無線周波数装置が属する無線周波数装置グループ内の無線周波数装置によって補正信号を送信するための順序を示す、第2の制御ユニットと、最も高い補正効率に対応する順序を最適補正経路として選択するように構成された選択ユニットと、最適補正経路に基づいて行われる次の補正をトリガするように構成されたトリガユニットとを含む。
【0024】
1つの実装例において、補正周期はさらに複数の期間に分割されてよく、これらの期間のうち1つ又は複数が特定のパラメータに対して補正を行うのに用いられてよい。このように、階層的な補正を実施することができ、これにより、特定のパラメータに対してより短時間の補正周期を実現することができ、補正効率がさらに改善され得る。例えば、上述の態様において、補正周期は少なくとも1つの補正副周期を含み、補正副周期は補正周期内の期間であり、補正副周期は特定のパラメータに対して補正を行うのに用いられる。
【0025】
さらに、特定のパラメータに対する補正が、異なる周波数リソースを用いて同じ補正周期内で複数の無線周波数装置グループ間で行われてよい。例えば、上述の態様において、ネットワークエリア内の無線周波数装置が複数の無線周波数装置グループに分類される場合、複数の無線周波数装置グループは、特定のパラメータに対する補正を異なる周波数リソースを用いて同じ補正周期内で行う無線周波数装置グループを含む。
【図面の簡単な説明】
【0026】
本発明の実施形態の技術的解決手段をより明確に説明するために、以下では、これらの実施形態を説明するのに必要な添付図面を簡潔に説明する。以下の説明における添付図面は本発明の一部の実施形態を示すものであり、当業者であれば、創造的努力をすることなく、これらの添付図面から他の図面を抽出できることは明らかである。
【0027】
図1】重複したセルカバレッジによって引き起こされる端末の干渉の概略図である。
【0028】
図2】DMIMOシナリオの概略図である。
【0029】
図3】本出願の一実施形態による通信システムの概略図である。
【0030】
図4】本出願の一実施形態によるチャネル補正方法のシナリオに関する概略図である。
【0031】
図5】本出願の一実施形態による別のチャネル補正方法のシナリオに関する概略図である。
【0032】
図6】本出願の一実施形態によるチャネル補正方法のフローチャートである。
【0033】
図7】本出願の一実施形態によるチャネル補正方法において補正経路を決定するフローチャートである。
【0034】
図8】本出願の一実施形態によるチャネル補正装置の概略図である。
【0035】
図9】本出願の一実施形態による別のチャネル補正装置の概略図である。
【0036】
図10】本出願の一実施形態による基地局の概略構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
本発明の目的、技術的解決手段、及び利点をより明確にするために、以下では、添付図面を参照して本発明の実施形態の技術的解決手段を説明する。説明される実施形態は、本発明の実施形態の全てではなく一部であることは明らかである。本発明の実施形態に基づいて、当業者が創造的努力をすることなく取得する他の全ての実施形態は、本発明の保護範囲に含まれるものとする。
【0038】
以下では、当業者が理解しやすいように、本出願内の一部の用語を説明する。
【0039】
(1)端末とは、ユーザ機器(user equipment、UE)とも呼ばれ、音声接続及び/又はデータ接続をユーザに提供するデバイスであり、例えば、無線接続機能を備えたハンドヘルド型デバイス又は車載デバイスである。一般的な端末には、例えば、携帯電話、タブレットコンピュータ、ノートブックコンピュータ、パームトップコンピュータ、モバイルインターネットデバイス(mobile internet device、MID)、又はスマートウォッチ、スマートバンド、若しくは歩数計などのウェアラブルデバイスが含まれる。
【0040】
(2)基地局とは、無線アクセスネットワーク(radio access network、RAN)デバイスとも呼ばれ、端末を無線ネットワークに接続するデバイスであり、限定されるものではないが、進化型ノードB(evolved Node B、eNB)、無線ネットワーク制御装置(radio network controller、RNC)、ノードB(Node B、NB)、基地局制御装置(base station controller、BSC)、ベーストランシーバ基地局(base transceiver station、BTS)、ホーム進化型ノードB若しくはホームノードB(例えば、Home evolved NodeB又はHome Node B、HNB)、又はベースバンドユニット(base band unit、BBU)を含む。さらに、基地局は、WiFiアクセスポイント(access point、AP)などを含んでよい。
【0041】
(3)アイソレーションが、2つの無線周波数装置間の相互干渉の程度を表すのに用いられる。アイソレーションが低いと干渉が多いことを示し、アイソレーションが高いと干渉が少ないことを示す。
【0042】
(4)補正リソースとは、補正信号を送信するのに用いられるリソースを意味する。
【0043】
(5)「複数の(a plurality of)」は、2つ又は2つより多くを意味し、例えば、「複数の」は、2つ又は2つより多くを意味する。「及び/又は」という用語は、関連対象物の相関関係を表現するものであり、3つの関係が存在し得ることを表す。例えば、A及び/又はBとは、以下の3つの場合を表し得る。すなわち、Aだけが存在する場合、A及びBの両方が存在する場合、そしてBだけが存在する場合である。「/」という記号は一般に、この記号の前後にある関連対象物の間で「又は(or)」の関係を示す。
【0044】
図3を参照すると、図3は、本出願の一実施形態による通信システムの概略図である。図3に示すように、この通信システムには、複数の無線周波数装置310−1〜310−Nが含まれ、これらの無線周波数装置は分散方式で配置されている。さらに、これらの無線周波数装置は、ベースバンド装置から離れて配置されてよい。すなわち、これらの無線周波数装置は、ベースバンド装置から特定の距離だけ離れて配置されてよく、各ベースバンド装置は1つ又は複数の無線周波数装置に接続されてよい。図中のベースバンド装置330は、これらの無線周波数装置に対応するベースバンド装置の集合名であり、個別に示されてはいない。これらの無線周波数装置に対応するベースバンド装置は同じベースバンド装置であってよく、又は異なるベースバンド装置であってもよい。無線周波数装置の一部は同じベースバンド装置に接続されてよい。
さらに、これらの無線周波数装置に対応するベースバンド装置は、ベースバンドクラウドとして集中方式で配置されてもよい。例えば、無線周波数装置は遠隔無線ユニット(remote radio unit、RRU)であり、ベースバンド装置はBBUである。これらのRRUは、光ファイバを介してBBUから離れて配置される。これらのRRUに対応するBBUは、BBUクラウド(Cloud BB)を形成するために一緒に配置されてよい。
【0045】
無線周波数装置310−1〜310−Nのカバレッジ内で、複数の端末320−1〜320−Kが無線ネットワークにアクセスする。310−1〜310−NのN個の無線周波数装置のアンテナ数に基づいて、送信アンテナチャネル数がMであり、チャネルマトリックスがM×Kであることが決定されてよい。チャネルマトリックスは転置され、転置されたマトリックスがチャネルマトリックスで乗算され、K次元の送受信機マトリックスを取得する。N、M、及びKは全て正の整数である。K次元の送受信機マトリックスは、K個の直交送信ベクトルを形成してよく、各直交送信ベクトルは端末に役立つ。基地局が、直交送信ベクトルを用いて端末データに重み付けを行い、直交端末データが互いに干渉することなく同時に合同で送信される。
【0046】
上述の通信システムがDMIMOシナリオで動作する場合、無線周波数装置のチャネルに同じ遅延時間を持たせるために、複数の無線周波数装置間のチャネル補正が必要になり、これにより、信号が端末に到達したときに、無線周波数装置によって送信される信号が同相で足し合わされ得ることが分かる。
【0047】
現在の補正方式は、複数の無線周波数装置のうちの2つの間での補正であり、無線周波数装置の各対の間で連続して補正が行われる。比較的多数の無線周波数装置がある場合、補正周期が分(min)レベルにならざるを得ない。しかしながら、無線周波数装置の無線インタフェースチャネルは外部環境(温度、光照射、及び風向など)によって著しく影響を受け、ベースバンド装置、クロックソースなどに接続される光ファイバの長さも異なり得る。したがって、各補正後に、無線周波数装置間の位相差が、場合によって短時間で著しく変化する。その結果、現在の補正方法では、DMIMOの性能要件を満たすことができない。このため、より短時間のチャネル補正が必要になる。
【0048】
上記の問題を考慮して、本出願の一実施形態において提供されるチャネル補正方式が、チャネル補正問題をより短時間で解決し得る。本出願のこの実施形態において、ネットワークエリア内の無線周波数装置が少なくとも1つの無線周波数装置グループ(無線周波数装置クラスタとも呼ばれる)に分類される。無線周波数装置グループには複数の無線周波数装置が含まれ、補正信号が送信されるリソース位置である補正リソース位置が、無線周波数装置グループ内の各無線周波数装置に対して設定される。これらのリソース位置は、無線周波数装置が設置されている基地局に設定情報の形で格納されてよく、これにより、無線周波数装置が設置されている基地局は、設定情報に基づいて、これらの無線周波数装置のそれぞれを制御してそれぞれの補正リソース位置に補正信号を送信し、これらの補正信号を用いて、無線周波数装置グループ内の無線周波数装置のチャネル補正を実施する。当業者であれば、これらの補正信号が同じ信号であってよいことを理解できる。第1の補正信号及び第2の補正信号などの用語が以下に与えられるが、これらの用語は、これらの補正信号が異なる無線周波数装置によって送信されることを区別するのに用いられるのであって、これらの補正信号が異なることを示すのに用いられるのではない。もちろん、これらの補正信号は代替的に異なっていてもよいが、これがシステムオーバーヘッドの原因となる。各無線周波数装置は、別の無線周波数装置によって送信される補正信号を事前に認識する必要がある。
【0049】
図3に示す通信システムでは、例えば、Nが4であり、無線周波数装置310−1〜310−4が同じ無線周波数装置グループにグループ化される。この無線周波数装置グループ内の各無線周波数装置の補正リソース位置が、無線周波数装置が設置されている基地局に事前設定される。このように、各無線周波数装置の基地局は、対応する無線周波数装置を制御して、事前設定された補正リソースにおいて補正信号を送信することができ、補正信号を受信できるグループ内の無線周波数装置が補正信号を受信できる。次に、2つの無線周波数装置によって互いに送信される補正信号と補正信号に対応する受信信号とを用いて、チャネル補正を行うことができる。図4を参照すると、図4では、各無線周波数装置のカバレッジエリアが六角形で表されており、各カバレッジエリアが無線周波数装置を表している。無線周波数装置310−1は補正リソースL1で補正信号を送信し、無線周波数装置310−2及び310−3はその補正信号を受信する。無線周波数装置310−2は補正リソースL2で補正信号を送信し、無線周波数装置310−1及び310−3はその補正信号を受信する。無線周波数装置310−3は補正リソースL3で補正信号を送信し、無線周波数装置310−1、310−2、及び310−4はその補正信号を受信する。無線周波数装置310−4は補正リソースL4で補正信号を送信し、無線周波数装置310−3はその補正信号を受信する。このように、互いに送信される補正信号は、無線周波数装置310−1と無線周波数装置310−2との間、無線周波数装置310−1と無線周波数装置310−3との間、無線周波数装置310−2と無線周波数装置310−3との間、及び無線周波数装置310−3と無線周波数装置310−4との間でチャネル補正を行うのに用いられ得る。
【0050】
無線周波数装置は補正信号を受信するが、無線周波数装置によって受信される信号は、初めに送信された信号ではないことに留意されたい。その代わりに、受信信号は無線周波数装置の送信チャネル及び無線周波数チャネルを用いた重み付けを経て取得される信号であり、この信号は補正信号に対応する受信信号と呼ばれる。チャネル補正が行われるときに、補正信号に対応する受信信号がチャネル補正に用いられる。
【0051】
先行技術では、複数の無線周波数装置のうちの2つの間で連続して補正が行われる。例えば、無線周波数装置310−1と無線周波数装置310−2との間の補正リソースがまず設定され、無線周波数装置310−1及び無線周波数装置310−2は互いに補正信号を送信し、互いに送信された補正信号を用いてチャネル補正が行われる。次に、無線周波数装置310−1と無線周波数装置310−3との間の補正リソースが設定され、無線周波数装置310−1及び無線周波数装置310−3は互いに補正信号を送信し、互いに送信された補正信号に対応する受信信号を用いてチャネル補正が行われる。無線周波数装置310−2と無線周波数装置310−3との間のチャネル補正、及び無線周波数装置310−3と無線周波数装置310−4との間のチャネル補正も同様である。この処理では、設定シグナリングが絶えず生成される必要があることが分かる。その結果、大きな設定シグナリングオーバーヘッドが生じ、効率が低くなり、必要とされる時間が比較的長くなる。しかしながら、本出願のこの実施形態では、無線周波数装置はグループ化され、各無線周波数装置グループ内の無線周波数装置の補正リソースが事前設定される。ある無線周波数装置が補正信号を送信する場合、その他の無線周波数装置の一部又は全てがその補正信号を同時に受信することができる。これで、設定シグナリングオーバーヘッドを大幅に削減することができ、これにより、チャネル補正効率が改善される。
【0052】
無線周波数装置310−1と無線周波数装置310−4との間では、チャネル補正が直接行われないことに留意されたい。しかしながら、無線周波数装置310−4は無線周波数装置310−3のチャネルに対して補正を行い、無線周波数装置310−3は無線周波数装置310−1のチャネルに対して補正を行う。これは、無線周波数装置310−4が無線周波数装置310−1に対してチャネル補正を行うことに相当する。さらに、無線周波数装置310−1は無線周波数装置310−3のチャネルに対して補正を行い、無線周波数装置310−3は無線周波数装置310−4のチャネルに対して補正を行う。これは、無線周波数装置310−1が無線周波数装置310−4に対してチャネル補正を行ことに相当する。したがって、これは、無線周波数装置310−1と無線周波数装置310−4との間でチャネル補正が行われることに相当し、さらにチャネル補正効率が改善される。
【0053】
無線周波数装置グループ内の無線周波数装置のうちの任意の2つの補正信号が、互いに到達可能であることが分かる。あるいは、この要件は満たされなくてよく、正しい経路のみが到達可能である必要がある。補正経路が到達可能であるということは、無線周波数装置グループ内の任意の2つの無線周波数装置の間のチャネル補正が直接行われてもよく、又はその2つの無線周波数装置と中間無線周波数装置との間のチャネル補正を通じて行われてもよいことを意味する。中間無線周波数装置は1つ又は複数あってよい。
【0054】
上述のことは、一例として用いられているだけである。無線周波数装置グループ内の無線周波数装置間の補正関係は、本出願のこの実施形態において限定されない。言い換えれば、ある無線周波数装置(例えば、第1の無線周波数装置)が補正信号を送信する場合、その他の全ての無線周波数装置はその補正信号を受信することができる。又は、その他の無線周波数装置の一部(例えば、第2の無線周波数装置及び第3の無線周波数装置)がその補正信号を受信してもよい。補正信号を受信しない無線周波数装置(例えば、第4の無線周波数装置)が、信号を受信できる無線周波数装置(例えば、第3の無線周波数装置)を介して、第1の無線周波数装置とのチャネル補正を実施する。
【0055】
上述の実施形態では、ネットワークエリア内の無線周波数装置がグループ化され、無線周波数装置グループ内の各無線周波数装置の補正リソース位置が設定されることが分かる。このように、グループ内の各無線周波数装置は、設定情報に基づいて、それぞれの補正リソース位置で補正信号を送信し、その他の無線周波数装置の一部又は全ての補正リソース位置で補正信号を受信する。先行技術における対ごとのチャネル補正方式と比較すると、この方法では、補正リソースを毎回設定する必要がなく、多数の設定シグナリングを節約し、チャネル補正効率を改善することができる。グループ内の無線周波数装置の数が大きくなると、補正効率の改善がより明らかに示される。さらに、グループ内の無線周波数装置はチャネル補正を同時に行うことができるので、補正効率がさらに改善される。確認が行われた後に、この方式では補正周期を第2のレベルに短縮することができる。これにより、DMIMOシナリオなどの、チャネル補正周期に対する比較的高い要件を有するシナリオに性能基準が提供される。
【0056】
ネットワークエリア全体に複数の無線周波数装置グループがある場合、これらの無線周波数装置グループの設定情報が同時に計画されてよい。これは、無線周波数装置グループ間の補正リソースをより適切に計画するのに役立てることができる。例えば、無線周波数装置グループに対して設定が行われる場合、全ての無線周波数装置グループの間のアイソレーションが総合的に考慮されてよく、補正リソースがアイソレーションに基づいて計画される。高アイソレーションを有するグループ間で補正リソースが再利用される。言い換えれば、同じリソースが補正信号を送信するのに用いられ、これにより、リソースの節約を実現することができる。さらに、設定情報が計画されて、対応する基地局に同時に設定される。これにより、基地局が対方式でチャネル補正を行うときに必要な設定メッセージのオーバーヘッドを削減することができる。
【0057】
図5を参照すると、図5は、本出願の一実施形態によるチャネル補正方法のシナリオの概略図である。図5に示すように、ネットワークエリアには複数の無線周波数装置がある。それぞれの六角形は1つの無線周波数装置のカバレッジエリアを表し、無線周波数装置は、それぞれの六角形が1つの無線周波数装置を表し得るということに基づいてグループ化される。同じグループ内の無線周波数装置が同じ番号で示されており、その番号は基本番号及び上付き記号を含む。同じ基本番号と異なる上付き記号とを有するグループ間のアイソレーションが比較的大きいので、補正リソースが再利用されてよい。言い換えれば、同じリソースが補正信号を送信するのに用いられる。例えば、図中に矢印で示すように、4、4´、及び4´´の番号を付けられた無線周波数装置グループが、補正リソースを再利用してよい。この区域の無線周波数装置は複数のグループに分類され、各グループには複数の無線周波数装置がある。本明細書では簡略化するために、各グループに3つの無線周波数装置がある一例が用いられている。実際の応用においては、より多くの無線周波数装置が含まれてよい。
【0058】
同じ無線周波数装置グループでは、無線周波数装置グループ内のある無線周波数装置が補正信号を送信するリソース位置が設定されてよい。例えば、無線周波数装置グループ1の場合、無線周波数装置511が補正信号を第1のリソース位置で送信し、無線周波数装置512が補正信号を第2のリソース位置で送信し、無線周波数装置513が補正信号を第3のリソース位置で送信する。これらのリソース位置に関する情報が、無線周波数装置511、512、及び513が設置されている基地局に設定情報の形で格納される。無線周波数装置511、512、及び513は、同じ基地局又は異なる基地局に設置されてよい。無線周波数装置511、512、及び513が異なる基地局に設置されるということは、無線周波数装置511、512、及び513の一部が異なる基地局に設置されてよく、又は、無線周波数装置511、512、及び513の全てが異なる基地局に設置されてもよいことを意味し得る。あるいは、無線周波数装置511、512、及び513は異なるBBUに設置されてもよく、これらのBBUは集中方式で配置されてBBUクラウドを構成する。
【0059】
無線周波数装置511が設置されている基地局が、格納された設定情報に基づいて、無線周波数装置511を制御して補正信号を第1のリソース位置で送信する。無線周波数装置512及び513が設置されている基地局が、格納された設定情報に基づいて、補正信号に対応する受信信号を第1のリソース位置で無線周波数装置512及び513を介して取得する。無線周波数装置512及び513が設置されている基地局が、無線周波数装置512及び513によって受信された受信信号を無線周波数装置511に送信する。無線周波数装置511が設置されている基地局は次に、格納された設定情報に基づいて第2のリソース位置で無線周波数装置511を介して、無線周波数装置512によって送信された補正信号に対応する受信信号を取得し、その後、無線周波数装置511及び無線周波数装置512によって送信された補正信号とこれらの補正信号の受信信号とに基づいて、無線周波数装置511と無線周波数装置512との間でチャネル補正を行う。同様に、無線周波数装置511が設置されている基地局は、格納された設定情報に基づいて第3のリソース位置で無線周波数装置511を介して、無線周波数装置513によって送信された補正信号に対応する受信信号を取得し、無線周波数装置511と無線周波数装置513との間でチャネル補正を行う。無線周波数装置512及び無線周波数装置513のチャネル補正処理は上述の説明と同じなので、詳細はここで繰り返さない。
【0060】
本出願では、同じグループ内の無線周波数装置間で並列チャネル補正を行うことができるので、チャネル補正効率が改善されることが分かる。さらに、同じ補正リソースが、高アイソレーションのグループ間でも用いられ得る。このように、ネットワーク全体の観点から、補正効率のさらなる改善が実現される。
【0061】
上述のチャネル補正方法は、事前設定された設定情報に基づいて、基地局が基地局内の無線周波数装置を制御して補正信号を受信及び送信することによって実現され得る。詳細が、図6を参照して以下に説明される。
【0062】
図6を参照すると、図6は、本出願の一実施形態によるチャネル補正方法のフローチャートである。このチャネル補正方法は、ネットワークエリア内の無線周波数装置でチャネル補正を行うのに用いられる。ネットワークエリア内の無線周波数装置は、少なくとも1つの無線周波数装置グループに分類される。それぞれの無線周波数装置グループには複数の無線周波数装置が含まれており、グループ内の複数の無線周波数装置間の補正経路が到達可能である。任意の無線周波数装置が設置されている基地局に設定情報が事前設定され、この設定情報は、無線周波数装置が属する無線周波数装置グループ内の各無線周波数装置が補正信号を送信するリソース位置を示すのに用いられる。任意の無線周波数装置が第1の無線周波数装置であるという一例が用いられている。本方法は、第1の無線周波数装置が設置されている基地局によって行われる。図6に示すように、本方法は以下の段階を含む。
【0063】
S610:設定情報に基づいて補正周期内で、第1の無線周波数装置を制御して第1の補正信号を第1のリソース位置で送信し、第1の補正信号に対応する第1の受信信号を第2の無線周波数装置から取得する。第1のリソース位置は第1の無線周波数装置が補正信号を送信するリソース位置であり、第2の無線周波数装置は第1の無線周波数装置が属する無線周波数装置グループ内の無線周波数装置である。
【0064】
S620:設定情報に基づいて補正周期内で、第1の無線周波数装置を介して第2の受信信号を第2のリソース位置で取得する。第2の受信信号は第2の補正信号に対応し、第2のリソース位置は第2の無線周波数装置が第2の補正信号を送信するリソース位置である。
【0065】
S630:第1の補正信号、第2の補正信号、第1の受信信号、及び第2の受信信号に基づいて、第1の無線周波数装置のチャネルを補償する。
【0066】
第1の無線周波数装置及び第2の無線周波数装置が同じ基地局に設置されている場合、この基地局はローカルで第1の受信信号を直接取得してよい。第1の無線周波数装置及び第2の無線周波数装置が同じ基地局に設置されているということは、第1の無線周波数装置及び第2の無線周波数装置が同じベースバンド装置に設置されているという場合、又は第1の無線周波数装置及び第2の無線周波数装置が異なるベースバンド装置に設置されているという場合を含む。第1の無線周波数装置及び第2の無線周波数装置が同じベースバンド装置に設置されている場合、第1の受信信号は直接取得されてよく、第1の無線周波数装置及び第2の無線周波数装置が異なるベースバンド装置に設置されている場合、第1の無線周波数装置が設置されているベースバンド装置が、第2の無線周波数装置が設置されているベースバンド装置から第1の受信信号を受信する。第1の無線周波数装置及び第2の無線周波数装置が異なる基地局に設置されている場合、第1の無線周波数装置が設置されている基地局が、第2の無線周波数装置が設置されている基地局から第1の受信信号を取得してよい。BBUクラウド構造では、第1の無線周波数装置及び第2の無線周波数装置は異なるBBUに設置されるが、これらのBBUは集中方式で配置されているので、受信信号を互いから短時間で取得することができる。
【0067】
第1の無線周波数装置が属する無線周波数装置グループは、複数の第2の無線周波数装置を含んでよい。これらの第2の無線周波数装置によって用いられる補正リソースは異なる。言い換えれば、複数の第2の無線周波数装置は、それぞれの第2のリソース位置で補正信号を個別に送信するので、これらの第2のリソース位置は異なる。第1の無線周波数装置が属する無線周波数装置グループはさらに、第3の無線周波数装置を含んでよく、第3の無線周波数装置は第2の無線周波数装置又は第4の無線周波数装置を介して第1の無線周波数装置とのチャネル補正を実施する。第3の無線周波数装置の数は限定されない。1つ又は複数の第3の無線周波数装置があってよく、複数の第3の無線周波数装置の補正リソース位置は異なる。
【0068】
ネットワークエリア内の無線周波数装置をグループ化するために、グループ化要因が必要に応じて選択されてよい。例えば、グループ化要因は以下の要因を含んでよい。すなわち、アイソレーション要件、無線周波数装置間の最大間隔、グループサイズ、最大レイヤ数などである。これらの要因は用いるために組み合わされてよく、これらの要因のうち1つ又は複数が用いるために組み合わされてよい。アイソレーション要件が、その他の要因のうち1つ又は複数と組み合わせて用いるために選択されるのが好ましい。さらに、アイソレーション要件が選択された場合、最大レイヤ数は選択される必要がない。
【0069】
例えば、要因、すなわちアイソレーション要件がグループ化を行うために考慮される場合、アイソレーション要件を満たす無線周波数装置が1つのグループにグループ化されてよい。アイソレーションが、信号強度を用いて表され得る。例えば、無線周波数装置Aが信号を送信し、無線周波数装置Bがその信号を受信する。受信信号の強度が事前設定閾値より小さい場合、無線周波数装置A及びBは1つの無線周波数装置グループにグループ化されてよい。信号強度は、基準信号受信電力(reference signal received power、RSRP)であってよい。要因、すなわち無線周波数装置間の最大間隔がグループ化を行うために考慮される場合、最大間隔内の距離(最大距離を含む)にある無線周波数装置が1つの無線周波数装置グループにグループ化されてよい。要因、すなわち無線周波数装置のグループサイズがグループ化を行うために考慮される場合、無線周波数装置グループ内の無線周波数装置の数がこのサイズを超えることはない。要因、すなわち最大レイヤ数がグループ化を行うために考慮される場合、無線周波数装置グループ内の無線周波数装置によってカバーされるセル間の隣接セルの最大レイヤ数が、最大レイヤ数を超えることはない。例えば、最大レイヤ数は3であり、セル1の隣接セルがセル2を含み、セル2の隣接セルがセル4を含む。セル1、セル2、及びセル4の無線周波数装置が同じ無線周波数装置グループに属する場合、セル4の隣接セルの無線周波数装置がこの無線周波数装置グループに属することはできない。そうでなければ、最大レイヤ数は3を超える。もちろん、セル1及びセル2の隣接セルは代替的に他のセルを含んでよく、その他のセルも同じ無線周波数装置グループによってカバーされるセル間の隣接セルの最大レイヤ数が3を超えないことを満たす必要がある。
【0070】
本出願では、グループ化アルゴリズムが限定されていないので、当業者であれば、異なるアルゴリズムを用いて、選択されたグループ化要因に基づいてグループ化を行ってよい。例えば、グループ化要因(最大間隔、最大レイヤ数、アイソレーション要件、及びグループサイズなど)を対方式で満たす無線周波数装置が、ネットワークエリア内の無線周波数装置の全ての組み合わせを検討することによって取得されてよい。複数の事前設定されたグループが、グループ化要因を対方式で満たす無線周波数装置に基づいて取得される。事前設定された各グループのゲイン総計が評価され、最適ゲイン総計に対応するグループ化方式を取得する。
【0071】
グループ化が完了した後に、グループ識別子(ID)が各グループに割り当てられてよい。グループIDは、無線周波数装置グループ間で補正リソースの割り当てを実施するのに用いられてよく、その結果、補正リソースの再利用及び互い違いの配置が実施される。補正リソースは、時間リソース、周波数リソース、又は空間リソースであってよく、これは本出願において限定されていない。一例として、時間リソースが用いられる。補正のための時間リソース位置が、グループIDに基づいて無線周波数装置グループに割り当てられてよい。高アイソレーションの無線周波数装置グループが同じ時間リソースを用いて補正信号を送信してよく、また低アイソレーションの無線周波数装置グループ用の時間リソースが、補正を同時に行ったときに生じる相互干渉を回避するために互い違いに配置される。例えば、グループIDが特定の基準に基づいて割り当てられる。ある基準は、例えば、高アイソレーションの無線周波数装置グループの[グループID mod N]の演算結果が同じであること、低アイソレーションの無線周波数装置グループの[グループID mod N]の演算結果が異なることであってよい。ここでNは、補正周期内に配置できる無線周波数装置グループの数を表す。このように、補正リソースの割り当てはグループIDを用いて自動的に実施され得る。例えば、無線周波数装置グループ間に補正リソースを割り当てるための基準には、[グループID mod N]の演算結果が同じになる無線周波数装置グループに同じ補正リソースが割り当てられることと、[グループID mod N]の演算結果が異なる無線周波数装置グループに異なる補正リソースが割り当てられることとが含まれる。一例として、時間リソースが用いられる。[グループID mod N]の演算結果が同じになる無線周波数装置グループ用の補正リソースに同じ時間位置が割り当てられ、[グループID mod N]の演算結果が異なる無線周波数装置グループ用の補正リソースに異なる時間位置が割り当てられる。
【0072】
アイソレーションが事前設定条件を満たしている(又は、高い−低い)かどうかが、事前設定されたアイソレーション閾値を用いて判定されてよいことに留意されたい。例えば、アイソレーションが閾値より大きい場合、アイソレーションは事前設定条件を満たしている(又は、アイソレーションは高い)ので、補正信号を送信するのにリソースが再利用されてよい。アイソレーションが閾値より小さい場合、アイソレーションは事前設定条件を満たしていない(又は、アイソレーションは低い)ので、補正信号を送信するのにリソースが互い違いに配置される。アイソレーションが閾値に等しい場合、リソースが再利用されてもよく、又はリソースが互い違いに配置されてもよい。2つの無線周波数装置グループの間のアイソレーションが、2つの無線周波数装置グループ内の無線周波数装置間のアイソレーションで表されてよい。例えば、無線周波数装置グループ1と無線周波数装置グループ4との間のアイソレーションが事前設定条件を満たしていない(又は、アイソレーションが低い)ということは、無線周波数装置グループ1内の任意の無線周波数装置と無線周波数装置グループ4内の任意の無線周波数装置との間のアイソレーションが閾値より小さいことを意味する。無線周波数装置グループ4と無線周波数装置グループ4´との間のアイソレーションが事前設定条件を満たしている(又は、アイソレーションが高い)ということは、無線周波数装置グループ4内の任意の無線周波数装置と無線周波数装置グループ4´内の任意の無線周波数装置との間のアイソレーションが閾値より大きいことを意味する。
【0073】
さらに、ネットワークエリア内の無線周波数装置グループ用のリソースを計画する処理では、無線周波数装置グループの数と、時間領域リソース、周波数領域リソース、及び空間領域リソースのうち1つ又は複数とに基づいて、リソースが無線周波数装置グループ間に互い違いに配置される。比較的少数の無線周波数装置グループが補正周期内に配置される場合、これらの無線周波数装置グループ用の補正リソースが時間領域内で直接分割されてよく、比較的多数の無線周波数装置グループが補正周期内に配置され、時間領域内の分割では不十分な場合、さらなる分割が時間領域に基づいて周波数領域内で行われてよい。周波数領域内の分割では不十分な場合、さらなる分割が周波数領域に基づいて空間領域内で行われてよい。一例として、以下の表1に示すリソース分割が用いられる。
【表1】
【0074】
表1に示すように、1行目は時間領域リソースを表す。時間領域リソースが、8個の無線周波数装置グループ用に分割され得ると仮定する。8個又はそれより少ない無線周波数装置グループにだけ補正リソースを互い違いに配置する必要がある場合、これらのリソースは時間領域内に互い違いに配置され、リソース割り当てが完了する。8個を超える無線周波数装置グループに補正リソースを互い違いに配置する必要がある場合、周波数領域リソースが時間領域リソースの各ブロックにさらに互い違いに配置されてよい。例えば、無線周波数装置グループ1及び無線周波数装置グループ9が両方とも時間領域リソース0を用いるが、周波数領域リソース0及び1が周波数領域で個別に用いられる。同様に、さらに多くの無線周波数装置グループにリソースを互い違いに配置する必要があり、周波数領域リソースでは要件を満たすのに不十分な場合、リソースは符号分割を通じてさらに互い違いに配置されてよい。本明細書において、これはリソースを互い違いに配置する単なる一例に過ぎず、本出願を限定するのに用いられるものではない。例えば、リソースは、まず周波数領域に互い違いに配置され、次に時間領域に互い違いに配置されてもよい。
【0075】
一実施形態において、無線周波数装置グループ内の無線周波数装置が、補正信号の受信状態及び送信状態の切り替えを異なる順序で行い、信号強度測定を行い、測定された信号強度に基づいて、最適な受信/送信順序を最適補正経路として選択するように代替的に構成されてよい。最適補正経路は、無線周波数装置グループ内のある無線周波数装置が設置されている基地局に構成され、これにより、基地局は、最適補正経路に基づいて基地局内の無線周波数装置を制御して補正信号を送信する。例えば、無線周波数装置グループ1内の無線周波数装置が複数の順序で補正信号を送信する。ここで、複数の順序とは次の通りである。順序1:無線周波数装置511、無線周波数装置512、それから無線周波数装置513。順序2:無線周波数装置511、無線周波数装置513、それから無線周波数装置512。順序3:無線周波数装置512、無線周波数装置511、それから無線周波数装置513。順序4:無線周波数装置512、無線周波数装置513、それから無線周波数装置511。順序5:無線周波数装置513、無線周波数装置512、それから無線周波数装置511。順序6:無線周波数装置513、無線周波数装置511、それから無線周波数装置512。これらの無線周波数装置が設置されている基地局は、これらの無線周波数装置を個別に制御して補正信号をこれらの順序で送信し、最も高い補正効率に対応する順序が最適補正経路として選択される。最適補正経路は、次の補正処理の補正に用いられる。
【0076】
以下では、図6及び図7を参照して上述の処理を説明する。図6は補正周期内の補正処理を示す。図6に示す補正処理を完了するために、異なる補正順序が異なる補正周期で用いられてよい。最適補正効率に対応する補正順序が最適補正経路として選択され、最適補正経路が格納される。最適補正経路は、補正効率をさらに改善するために次の補正処理に用いられる。また、本方法はさらに、図7に示す段階を含む。
【0077】
S710:第1の無線周波数装置が設置されている基地局は、第1の無線周波数装置を制御して複数の補正周期において補正信号を複数の事前設定順序で送信する。各順序は、第1の無線周波数装置が属する無線周波数装置グループ内の無線周波数装置によって補正信号を送信するための順序を示す。
【0078】
S720:第1の無線周波数装置が設置されている基地局は、最も高い補正効率に対応する順序を最適補正経路として選択する。
【0079】
S730:第1の無線周波数装置が設置されている基地局は、最適補正経路に基づいて次の補正を行う。
【0080】
各補正周期における補正処理については、図6の説明を参照されたい。詳細はここで繰り返さない。
【0081】
好ましい実施形態において、補正周期はさらに複数の期間に分割されてよく、各期間は補正副周期として用いられてよい。補正周期は完全補正用の長周期として用いられてよく、言い換えれば、補正される必要がある全てのパラメータ(パラメータ値とも呼ばれる)が補正される。もちろん、これらのパラメータの大部分(補正副周期で補正される特定のパラメータを除く)が代替的に補正されてもよい。例えば、各周波数の振幅、位相などが含まれる。補正副周期はより短く、具体的には、特定のパラメータ、例えば、初期位相などの短時間で変化するパラメータを補正するのに用いられてよい。このように、階層的な補正を実施することができ、これにより、短時間で変化するパラメータに対してより短時間の補正周期を実現することができ、補正効率がさらに改善され得る。
【0082】
補正周期は均等に分割されてもそうでなくてもよく、このことは本出願において限定されていないことに留意されたい。
【0083】
さらに、長周期補正では、異なる無線周波数装置グループ用の補正リソースが時間領域において分割されてよく、補正副周期での補正では、異なる無線周波数装置グループ用の補正リソースがさらに周波数領域において分割されてもよい。このように、無線周波数装置グループ間の周波数領域におけるアイソレーションがさらに実現され得る。
【0084】
当業者に知られている、無線周波数装置間で互いに送信される補正信号に基づいてチャネル補正を行うための方法は、本出願のチャネル補正方法に適用され得る。その後に開発されるより多くの方法も、本出願のチャネル補正方法に適用されてよい。ここで、補正信号に基づいてチャネル補正を行うための方法を、一例を用いて説明する。これは、本出願を限定するのに用いられるものではない。
【0085】
一例として、無線周波数装置1と無線周波数装置2との間のチャネル補正が用いられる。無線周波数装置のカバレッジエリア内のセル1の送受信機チャネル1が、無線周波数装置1と無線周波数装置2との間の補正の間に基準送受信機チャネルの役割を果たす。無線周波数装置2のカバレッジエリア内のセル1のアンテナユニット1とセル2のアンテナユニット2とが、補正用の送受信機アンテナ対の役割を果たす。最初に、セル1は送信モードで動作しており、セル2は受信モードで動作している。セル1は補正信号を送信し、セル2はセル1によって送信された補正信号を受信する。セル2によって受信された信号は、次のように表され得る。
【数1】
【0086】
次に、セル2は送信モードで動作しており、セル1は受信モードで動作している。セル2は補正信号を送信し、セル1はセル2によって送信された補正信号を受信する。セル1によって受信された信号は次のように表され得る。
【数2】
【0087】
及びSは既知の補正信号、すなわち、セル1及びセル2によってそれぞれ送信された補正信号である。異なるセルアンテナ間のチャネルは異質性を有する。すなわち、H21,11=H11,21である。基地局のベースバンド部が受信信号を用いて、セル間補正補償係数を次のように推定する。
【数3】
【0088】
次に、セル間の送信チャネル及び受信チャネルが、補償係数に基づいて補償される。以下の式(4)は、上述の式(3)に従って求められ得る。
【数4】
【0089】
セル2のチャネル応答が、セル2の各受信チャネルにα1,2を乗じることによって補償され、これにより、セル1の送信チャネル応答に対する受信チャネル応答の比がセル2の比と同じになる。あるいは、セル2の各送信チャネルをα1,2で割ることによって、同じことが実現され得る。Tijは、セルiのチャネルjの送信チャネル特性を表し、この特性には、ベースバンド信号処理ユニット、中間無線周波数ユニット、及び中間無線周波数ユニットとアンテナユニットとの間の接続チャネルの送信チャネル全体の特性が含まれる。Rijは、セルiのチャネルjの受信チャネル特性を表し、この特性には、ベースバンド信号処理ユニット、中間無線周波数ユニット、及び中間無線周波数ユニットとアンテナユニットとの間の接続チャネルの受信チャネル全体の特性が含まれる。Hij,klは、セルiのアンテナユニットjとセルkのアンテナユニットlとの間の無線インタフェースチャネル応答を表す。Yij,klは、セルiの送信チャネルjによって送信され、セルkの受信チャネルlによって受信される信号を表す。Sは、セルiによって送信されるセル間補正基準信号を表す。αi,kは、セルkに対するセルiのチャネル間補正補償係数を表す。
【0090】
上述の実施形態において、補正信号は時分割複信(time division duplex、TDD)システムのガード期間(guard period、GP)内で送信されてよいことに留意されたい。周波数分割複信(frequency division duplex、FDD)システムでは、1つのタイムスロットが補正のために犠牲になり得る。
【0091】
設定情報は基地局に事前設定されてよく、チャネル補正方法は設定情報に基づいて実現される。以下では、チャネル補正方法を実現するための装置を詳細に説明する。本装置は、基地局のベースバンド部又は基地局の無線周波数部に設置されてよい。本装置は、基地局のベースバンド部に配置されるのが好ましい。
【0092】
図8を参照すると、図8は、本出願の一実施形態によるチャネル補正装置の概略図である。図8に示すように、装置800は、ネットワークエリア内の無線周波数装置に対してチャネル補正を行うように構成される。ネットワークエリア内の無線周波数装置は少なくとも1つの無線周波数装置グループに分類され、それぞれの無線周波数装置グループには複数の無線周波数装置が含まれる。複数の無線周波数装置間の補正経路が到達可能であり、第1の無線周波数装置が設置されている基地局に設定情報が事前設定されており、設定情報は、第1の無線周波数装置が属している無線周波数装置グループ内の各無線周波数装置が補正信号を送信するリソース位置を示すのに用いられ、第1の無線周波数装置はネットワークエリア内の任意の無線周波数装置である。チャネル補正装置は、第1の無線周波数装置が設置されている基地局に設置され、上述のチャネル補正方法の各段階を行うためのユニットを含む。例えば、装置800は、第1の制御ユニット810と、取得ユニット820と、補償ユニット830とを含む。第1の制御ユニット810は、設定情報に基づいて補正周期内で、第1の無線周波数装置を制御して第1の補正信号を第1のリソース位置で送信し、第1の補正信号に対応する第1の受信信号を第2の無線周波数装置から取得するように構成される。第1のリソース位置は第1の無線周波数装置が補正信号を送信するリソース位置であり、第2の無線周波数装置は第1の無線周波数装置が属する無線周波数装置グループ内の無線周波数装置である。取得ユニット820は、設定情報に基づいて補正周期内で、第1の無線周波数装置を介して第2の受信信号を第2のリソース位置で取得するように構成される。第2の受信信号は第2の補正信号に対応し、第2のリソース位置は第2の無線周波数装置が第2の補正信号を送信するリソース位置である。補償ユニット830は、第1の補正信号、第2の補正信号、第1の受信信号、及び第2の受信信号に基づいて、第1の無線周波数装置のチャネルを補償するように構成される。
【0093】
無線周波数装置をグループ化する場合については、グループ間での補正リソースの再利用及び互い違いの配置に関する説明が、上述の実施形態における説明と同じである。階層的な補正、すなわち、補正周期を複数の補正副周期に分割することについては、1つ又はいくつかのパラメータに対する補正の説明も上述の実施形態における説明と同じである。第2の無線周波数装置の数、及びチャネル補正が中間無線周波数装置を介して行われる必要がある複数の無線周波数装置を無線周波数装置グループが含むという場合については、これらの説明も上述の実施形態における説明と同じである。詳細はここで繰り返さない。
【0094】
同様に、最適補正経路を選択する処理が上述の実施形態における処理と同じであり、装置800は、最適補正経路を選択する上述の各段階を実現するためのユニットを含んでよい。例えば、図9を参照すると、装置800は、第2の制御ユニット840と、選択ユニット850と、トリガユニット860とを含む。第2の制御ユニット840は、第1の無線周波数装置を制御して複数の補正周期において補正信号を複数の事前設定順序で送信するように構成される。各順序は、第1の無線周波数装置が属する無線周波数装置グループ内の無線周波数装置によって補正信号を送信するための順序を示す。選択ユニット850は、最も高い補正効率に対応する順序を最適補正経路として選択するように構成される。トリガユニット860は、最適補正経路に基づいて行われる次の補正をトリガするように構成される。
【0095】
上述のユニットの分割は単なる論理機能の分割に過ぎないことを理解されたい。実際の実装においては、これらのユニットの一部又は全てが1つの物理エンティティに統合されてもよく、又は物理的に分離されてもよい。例えば、各ユニットは個別の処理要素であってよく、又は実装のために基地局のチップに組み込まれてもよい。さらに、これらのユニットはプログラムコードの形で基地局のメモリに格納されてもよく、これらのユニットの機能を実行するために、基地局の処理要素によって呼び出されてもよい。さらに、これらのユニットは、一緒に統合されてもよく、個別に実装されてもよい。本明細書における処理要素は、信号処理能力を備えた集積回路チップであってよい。実装プロセスにおいて、上述の方法の各段階又は各ユニットは、処理要素のハードウェア集積論理回路を用いて、又はソフトウェアの形の命令を用いて実装されてよい。処理要素は、中央演算処理装置(Central Processing Unit、CPU)などの汎用プロセッサであってよく、又は、上述の方法を実現するための1つ又は複数の集積回路、例えば、1つ又は複数の特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit、ASIC)、1つ又は複数のマイクロプロセッサ(digital signal processor、DSP)、あるいは1つ又は複数のフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array、FPGA)などとして構成されてもよい。
【0096】
図10を参照すると、図10は、本出願の一実施形態による基地局の概略構造図である。図10に示すように、基地局は、アンテナ101と、無線周波数装置102と、ベースバンド装置103とを含む。アンテナ101は、無線周波数装置102に接続される。アップリンク方向では、無線周波数装置102は、端末によって送信された情報をアンテナ101を介して受信し、端末によって送信された情報を処理のためにベースバンド装置103に送信する。ダウンリンク方向では、ベースバンド装置103は端末の情報を処理して、処理された情報を無線周波数装置102に送信する。端末の情報を処理した後に、無線周波数装置102は処理された情報をアンテナ101を介して端末に送信する。
【0097】
チャネル補正装置は、処理要素1031と記憶要素1032とを含むベースバンド装置103に設置されてよい。ベースバンド装置103は、例えば、少なくとも1つのベースバンド処理ボードを含んでよい。複数のチップがベースバンド処理ボード上に配置されている。図10に示すように、これらのチップのうちの1つは、例えば、処理要素1031である。処理要素1031は記憶要素1032に接続され、記憶要素1032に含まれるプログラムを呼び出し、上述の方法の実施形態に示すオペレーションを行う。ベースバンド装置103はさらに、無線周波数装置102と情報を交換するように構成されたインタフェース1033を含んでよい。例えば、このインタフェースは、共通公衆無線インタフェース(common public radio interface、CPRI)である。
【0098】
別の例の場合、これらのユニットは、ベースバンド装置103の異なるチップを用いて実現されてもよく、又は、一緒に統合されてベースバンド装置103の1つのチップで実現されてもよい。あるいは、これらのユニットの機能がプログラムコードの形でベースバンド装置103の記憶要素に格納されてよく、プログラムコードはベースバンド装置103の1つの処理要素によって呼び出されて、各ユニットの機能を実現する。
【0099】
本明細書における処理要素は、上述したものと同じであり、中央演算処理装置(CPU)などの汎用プロセッサであってもよく、又は上述の方法を実現するように構成された1つ又は複数の集積回路、例えば、1つ又は複数の特定用途向け集積回路(ASIC)、1つ又は複数のマイクロプロセッサ(DSP)、あるいは1つ又は複数のFPGAなどであってもよい。
【0100】
記憶要素は、メモリであっても複数の記憶要素の集合名であってもよい。
【0101】
当業者であれば、上述の実施形態の説明によって、本発明がハードウェア、ファームウェア、又はこれらの組み合わせによって実現され得ることを明確に理解するであろう。本発明がソフトウェアによって実現される場合、上述の機能はコンピュータ可読媒体に格納されても、コンピュータ可読媒体に含まれる1つ又は複数の命令又はコードとして送信されてもよい。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ記憶媒体及び通信媒体を含む。通信媒体は、コンピュータプログラムをある場所から別の場所に送信することができる任意の媒体を含む。記憶媒体は、コンピュータにアクセス可能な任意の利用可能な媒体であってよい。以下に一例を提供するが、制約を課すものではない。コンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD−ROM、又は別の光ディスク記憶装置若しくはディスク記憶媒体、又は別の磁気記憶装置、又は期待されるプログラムコードを命令若しくはデータ構造の形で搬送又は格納することができ、コンピュータがアクセスできる任意の他の媒体を含んでよい。さらに、任意の接続がコンピュータ可読媒体として適切に定義されてよい。例えば、ソフトウェアが、ウェブサイト、サーバ、又は別のリモートソースから、同軸ケーブル、光ファイバ/ケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)、又は赤外線、無線及びマイクロ波などの無線技術を通じて送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバ/ケーブル、ツイストペア、DSL、又は赤外線、無線及びマイクロ波などの無線技術は、それらが属する媒体の固定に含まれる。
【0102】
つまり、上述されていることは、本発明の技術的解決手段の単なる例示的な実施形態に過ぎず、本発明の保護範囲を限定する意図はない。本発明の主旨及び原理から逸脱することなく行われる任意の修正、同等の置き換え、又は改善は、本発明の保護範囲に含まれるものとする。
[項目1]
ネットワークエリア内の無線周波数装置に対してチャネル補正を行うのに用いられるチャネル補正方法であって、上記ネットワークエリア内の上記無線周波数装置は少なくとも1つの無線周波数装置グループに分類され、それぞれの無線周波数装置グループには複数の無線周波数装置が含まれ、上記複数の無線周波数装置間の補正経路が到達可能であり、第1の無線周波数装置が設置されている基地局に設定情報が事前設定されており、上記設定情報は、上記第1の無線周波数装置が属している無線周波数装置グループ内の各無線周波数装置が補正信号を送信するリソース位置を示すのに用いられ、上記第1の無線周波数装置は上記ネットワークエリア内の任意の無線周波数装置であり、
上記方法は、
上記第1の無線周波数装置が設置されている上記基地局によって行われ、
上記設定情報に基づいて補正周期内で、上記第1の無線周波数装置を制御して第1の補正信号を第1のリソース位置で送信し、上記第1の補正信号に対応する第1の受信信号を第2の無線周波数装置から取得する段階であって、上記第1のリソース位置は上記第1の無線周波数装置が上記補正信号を送信するリソース位置であり、上記第2の無線周波数装置は上記第1の無線周波数装置が属する上記無線周波数装置グループ内の無線周波数装置である、段階と、
上記設定情報に基づいて上記補正周期内で、上記第1の無線周波数装置を介して第2の受信信号を第2のリソース位置で取得する段階であって、上記第2の受信信号は第2の補正信号に対応し、上記第2のリソース位置は上記第2の無線周波数装置が上記第2の補正信号を送信するリソース位置である、段階と、
上記第1の補正信号、上記第2の補正信号、上記第1の受信信号、及び上記第2の受信信号に基づいて、上記第1の無線周波数装置のチャネルを補償する段階と
を備える、方法。
[項目2]
上記補正周期は少なくとも1つの補正副周期を含み、上記補正副周期は上記補正周期内の期間であり、上記補正副周期は特定のパラメータに対して補正を行うのに用いられる、項目1に記載の方法。
[項目3]
上記ネットワークエリア内の上記無線周波数装置が複数の無線周波数装置グループに分類される場合、上記複数の無線周波数装置グループは、上記特定のパラメータに対する補正を異なる周波数リソースを用いて同じ補正周期内で行う無線周波数装置グループを含む、項目2に記載の方法。
[項目4]
上記ネットワークエリア内の上記無線周波数装置が複数の無線周波数装置グループに分類される場合、上記複数の無線周波数装置グループは、第1の無線周波数装置グループと第2の無線周波数装置グループとを含み、上記第1の無線周波数装置グループと上記第2の無線周波数装置グループとの間のアイソレーションが事前設定要件を満たし、上記第1の無線周波数装置グループ内の無線周波数装置及び上記第2の無線周波数装置グループ内の無線周波数装置は、同じリソースを用いて補正信号を送信する、項目1から3のいずれか一項に記載の方法。
[項目5]
上記ネットワークエリア内の上記無線周波数装置が複数の無線周波数装置グループに分類される場合、上記複数の無線周波数装置グループは、第3の無線周波数装置グループと第4の無線周波数装置グループとを含み、上記第3の無線周波数装置グループと上記第4の無線周波数装置グループとの間のアイソレーションが事前設定要件を満たさず、上記第3の無線周波数装置グループ内の無線周波数装置及び上記第4の無線周波数装置グループ内の無線周波数装置は、異なるリソースを用いて補正信号を送信する、項目1から4のいずれか一項に記載の方法。
[項目6]
上記ネットワークエリア内の上記無線周波数装置が、グループ化要因に基づいて少なくとも1つの無線周波数装置グループに分類され、上記グループ化要因は、アイソレーション要件、上記無線周波数装置間の最大間隔、グループサイズ、及び最大レイヤ数のうち1つ又は複数の要因を含む、項目1から5のいずれか一項に記載の方法。
[項目7]
上記ネットワークエリア内の上記無線周波数装置が複数の無線周波数装置グループに分類される場合、それぞれの無線周波数装置グループにグループ識別子が割り当てられる、項目1から6のいずれか一項に記載の方法。
[項目8]
無線周波数装置グループIDが、アイソレーションが事前設定要件を満たしている無線周波数装置グループ同士の[グループ識別子 mod N]の演算結果が同じになり、アイソレーションが事前設定要件を満たしていない無線周波数装置グループ同士の[グループID mod N]の演算結果が異なるという要件を満たし、Nは、補正周期内の無線周波数装置グループの数を表す、項目7に記載の方法。
[項目9]
上記グループ識別子は、上記無線周波数装置グループ間の補正リソースの割り当てに用いられる、項目8に記載の方法。
[項目10]
上記無線周波数装置グループ間の上記補正リソースの上記割り当てに関する基準が、[グループID mod N]の演算結果が同じになる無線周波数装置グループには同じ補正リソースが割り当てられることと、[グループID mod N]の演算結果が異なる無線周波数装置グループには異なる補正リソースが割り当てられることとを含む、項目9に記載の方法。
[項目11]
上記第1の無線周波数装置が設置されている上記基地局によって、上記第1の無線周波数装置を制御して複数の補正周期において補正信号を複数の事前設定順序で送信する段階であって、各順序は、上記第1の無線周波数装置が属する上記無線周波数装置グループ内の無線周波数装置によって補正信号を送信するための順序を示す、段階と、
上記第1の無線周波数装置が設置されている上記基地局によって、最も高い補正効率に対応する順序を最適補正経路として選択する段階と、
上記第1の無線周波数装置が設置されている上記基地局によって、上記最適補正経路に基づいて次の補正を行う段階と
をさらに備える、項目1から10のいずれか一項に記載の方法。
[項目12]
上記第1の無線周波数装置が属する上記無線周波数装置グループは第3の無線周波数装置を含み、上記第3の無線周波数装置は上記第2の無線周波数装置又は上記第4の無線周波数装置を介して上記第1の無線周波数装置とのチャネル補正を実施する、項目1から11のいずれか一項に記載の方法。
[項目13]
上記第1の無線周波数装置が属する上記無線周波数装置グループは複数の第2の無線周波数装置を含み、上記複数の第2の無線周波数装置は上記第1の補正信号を同時に受信し、上記複数の第2の無線周波数装置の第2のリソース位置が互いに異なる、項目1から12のいずれか一項に記載の方法。
[項目14]
ネットワークエリア内の無線周波数装置に対してチャネル補正を行うように構成されたチャネル補正装置であって、上記ネットワークエリア内の上記無線周波数装置は少なくとも1つの無線周波数装置グループに分類され、それぞれの無線周波数装置グループには複数の無線周波数装置が含まれ、上記複数の無線周波数装置間の補正経路が到達可能であり、第1の無線周波数装置が設置されている基地局に設定情報が事前設定されており、上記設定情報は、上記第1の無線周波数装置が属している無線周波数装置グループ内の各無線周波数装置が補正信号を送信するリソース位置を示すのに用いられ、上記第1の無線周波数装置は上記ネットワークエリア内の任意の無線周波数装置であり、
上記チャネル補正装置は、
上記第1の無線周波数装置が設置されている上記基地局に設置され、
上記設定情報に基づいて補正周期内で、上記第1の無線周波数装置を制御して第1の補正信号を第1のリソース位置で送信し、上記第1の補正信号に対応する第1の受信信号を第2の無線周波数装置から取得するように構成された第1の制御ユニットであって、上記第1のリソース位置は上記第1の無線周波数装置が上記補正信号を送信するリソース位置であり、上記第2の無線周波数装置は上記第1の無線周波数装置が属する上記無線周波数装置グループ内の無線周波数装置である、第1の制御ユニットと、
上記設定情報に基づいて上記補正周期内で、上記第1の無線周波数装置を介して第2の受信信号を第2のリソース位置で取得するように構成された取得ユニットであって、上記第2の受信信号は第2の補正信号に対応し、上記第2のリソース位置は上記第2の無線周波数装置が上記第2の補正信号を送信するリソース位置である、取得ユニットと、
上記第1の補正信号、上記第2の補正信号、上記第1の受信信号、及び上記第2の受信信号に基づいて、上記第1の無線周波数装置のチャネルを補償するように構成された補償ユニットと
を備える、装置。
[項目15]
上記補正周期は少なくとも1つの補正副周期を含み、上記補正副周期は上記補正周期内の期間であり、上記補正副周期は特定のパラメータに対して補正を行うのに用いられる、項目14に記載の装置。
[項目16]
上記ネットワークエリア内の上記無線周波数装置が複数の無線周波数装置グループに分類される場合、上記複数の無線周波数装置グループは、上記特定のパラメータに対する補正を異なる周波数リソースを用いて同じ補正周期内で行う無線周波数装置グループを含む、項目15に記載の装置。
[項目17]
上記ネットワークエリア内の上記無線周波数装置が複数の無線周波数装置グループに分類される場合、上記複数の無線周波数装置グループは、第1の無線周波数装置グループと第2の無線周波数装置グループとを含み、上記第1の無線周波数装置グループと上記第2の無線周波数装置グループとの間のアイソレーションが事前設定要件を満たし、上記第1の無線周波数装置グループ内の無線周波数装置及び上記第2の無線周波数装置グループ内の無線周波数装置は、同じリソースを用いて補正信号を送信する、項目14から16のいずれか一項に記載の装置。
[項目18]
上記ネットワークエリア内の上記無線周波数装置が複数の無線周波数装置グループに分類される場合、上記複数の無線周波数装置グループは、第3の無線周波数装置グループと第4の無線周波数装置グループとを含み、上記第3の無線周波数装置グループと上記第4の無線周波数装置グループとの間のアイソレーションが事前設定要件を満たさず、上記第3の無線周波数装置グループ内の無線周波数装置及び上記第4の無線周波数装置グループ内の無線周波数装置は、異なるリソースを用いて補正信号を送信する、項目14から17のいずれか一項に記載の装置。
[項目19]
上記ネットワークエリア内の上記無線周波数装置が、グループ化要因に基づいて少なくとも1つの無線周波数装置グループに分類され、上記グループ化要因は、アイソレーション要件、上記無線周波数装置間の最大間隔、グループサイズ、及び最大レイヤ数のうち1つ又は複数の要因を含む、項目14から18のいずれか一項に記載の装置。
[項目20]
上記ネットワークエリア内の上記無線周波数装置が複数の無線周波数装置グループに分類される場合、それぞれの無線周波数装置グループにグループ識別子が割り当てられる、項目14から19のいずれか一項に記載の装置。
[項目21]
無線周波数装置グループIDが、アイソレーションが事前設定要件を満たしている無線周波数装置グループ同士の[グループ識別子 mod N]の演算結果が同じになり、アイソレーションが事前設定要件を満たしていない無線周波数装置グループ同士の[グループID mod N]の演算結果が異なるという要件を満たし、Nは、補正周期内の無線周波数装置グループの数を表す、項目20に記載の装置。
[項目22]
上記グループ識別子は、上記無線周波数装置グループ間の補正リソースの割り当てに用いられる、項目21に記載の装置。
[項目23]
上記無線周波数装置グループ間の上記補正リソースの上記割り当てに関する基準が、[グループID mod N]の演算結果が同じになる無線周波数装置グループには同じ補正リソースが割り当てられることと、[グループID mod N]の演算結果が異なる無線周波数装置グループには異なる補正リソースが割り当てられることとを含む、項目22に記載の装置。
[項目24]
上記第1の無線周波数装置を制御して複数の補正周期において補正信号を複数の事前設定順序で送信するように構成された第2の制御ユニットであって、各順序は、上記第1の無線周波数装置が属する上記無線周波数装置グループ内の無線周波数装置によって補正信号を送信するための順序を示す、第2の制御ユニットと、
最も高い補正効率に対応する順序を最適補正経路として選択するように構成された選択ユニットと、
上記最適補正経路に基づいて行われる次の補正をトリガするように構成されたトリガユニットと
をさらに備える、項目14から23のいずれか一項に記載の装置。
[項目25]
上記第1の無線周波数装置が属する上記無線周波数装置グループは第3の無線周波数装置を含み、上記第3の無線周波数装置は上記第2の無線周波数装置又は上記第4の無線周波数装置を介して上記第1の無線周波数装置とのチャネル補正を実施する、項目14から24のいずれか一項に記載の装置。
[項目26]
上記第1の無線周波数装置が属する上記無線周波数装置グループは複数の第2の無線周波数装置を含み、上記複数の第2の無線周波数装置は上記第1の補正信号を同時に受信し、上記複数の第2の無線周波数装置の第2のリソース位置が互いに異なる、項目14から25のいずれか一項に記載の装置。
[項目27]
少なくとも1つの基地局を含む通信システムであって、上記少なくとも1つの基地局の無線周波数装置が少なくとも1つの無線周波数装置グループに分類され、それぞれの無線周波数装置グループには複数の無線周波数装置が含まれ、上記複数の無線周波数装置間の補正経路が到達可能であり、第1の無線周波数装置が設置されている基地局に設定情報が事前設定されており、上記設定情報は、上記第1の無線周波数装置が属している無線周波数装置グループ内の各無線周波数装置が補正信号を送信するリソース位置を示すのに用いられ、上記第1の無線周波数装置は上記ネットワークエリア内の任意の無線周波数装置であり、上記第1の無線周波数装置が設置されている上記基地局は、項目14から26のいずれか一項に記載のチャネル補正装置を含む、通信システム。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10