(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
第1ユーザインタフェース部及び第2ユーザインタフェース部と、それぞれ前記第1ユーザインタフェース部及び前記第2ユーザインタフェース部のデフォルトの処理実行部である第1処理実行部及び第2処理実行部との間の接続を制御する制御装置であって、
前記第1ユーザインタフェース部及び前記第2ユーザインタフェース部と前記第1処理実行部及び前記第2処理実行部との間の接続を切り替える接続部と、
前記第1ユーザインタフェース部及び前記第2ユーザインタフェース部から前記接続部へ入力された操作信号に基づいて、前記第1ユーザインタフェース部及び前記第2ユーザインタフェース部と、前記第1処理実行部及び前記第2処理実行部との間の接続を制御する接続制御部と、
を具備し、
前記第1ユーザインタフェース部及び前記第2ユーザインタフェース部は、それぞれ、通話インタフェース及び操作インタフェースを含み、
前記接続制御部は、前記第2ユーザインタフェース部に対応するユーザが前記第1ユーザインタフェース部に対応する処理をモニタするためのモニタ要求を含む前記操作信号が前記第2ユーザインタフェース部から前記接続部へ入力された場合、処理判定テーブルに基づいて、前記モニタ要求を前記第2処理実行部へ出力させる制御を前記接続部に対して実行し、前記接続部から出力された前記モニタ要求を前記第2処理実行部を介して受け取った音声パス制御装置において音声パス制御が実行された場合に、前記処理判定テーブルに基づいて、前記第2ユーザインタフェース部と前記第1処理実行部とを接続させる制御を前記接続部に対して実行し、
前記制御装置は、
前記接続制御部及び前記音声パス制御装置からログを収集するログ収集部と、
前記収集されたログと、ログに含まれる操作内容の候補と書換パタンの候補とを対応づけた書換判定テーブルとに基づいて、前記処理判定テーブルの書き換えの要否を判定し、前記処理判定テーブルの書き換えが必要であると判定された場合、前記収集されたログに含まれる操作内容に対応する書換パタンに従って前記処理判定テーブルを更新するテーブル管理部と、
をさらに具備する、
制御装置。
第1ユーザインタフェース部及び第2ユーザインタフェース部と、それぞれ前記第1ユーザインタフェース部及び前記第2ユーザインタフェース部のデフォルトの処理実行部である第1処理実行部及び第2処理実行部との間の接続を制御する制御装置によって実行される制御方法であって、
前記制御装置の接続制御部が、前記第1ユーザインタフェース部及び前記第2ユーザインタフェース部と前記第1処理実行部及び前記第2処理実行部との間の接続を切り替える接続部へ入力された、前記第1ユーザインタフェース部及び前記第2ユーザインタフェース部からの操作信号に基づいて、前記第1ユーザインタフェース部及び前記第2ユーザインタフェース部と、前記第1処理実行部及び前記第2処理実行部との間の接続を制御することを含み、
前記第1ユーザインタフェース部及び前記第2ユーザインタフェース部は、それぞれ、通話インタフェース及び操作インタフェースを含み、
前記接続を制御することは、前記第2ユーザインタフェース部に対応するユーザが前記第1ユーザインタフェース部に対応する処理をモニタするためのモニタ要求を含む前記操作信号が前記第2ユーザインタフェース部から前記接続部へ入力された場合、処理判定テーブルに基づいて、前記モニタ要求を前記第2処理実行部へ出力させる制御を前記接続部に対して実行し、前記接続部から出力された前記モニタ要求を前記第2処理実行部を介して受け取った音声パス制御装置において音声パス制御が実行された場合に、前記処理判定テーブルに基づいて、前記第2ユーザインタフェース部と前記第1処理実行部とを接続させる制御を前記接続部に対して実行することを含み、
前記制御方法は、
前記接続制御部及び前記音声パス制御装置からログを収集すること、及び、
前記収集されたログと、ログに含まれる操作内容の候補と書換パタンの候補とを対応づけた書換判定テーブルとに基づいて、前記処理判定テーブルの書き換えの要否を判定し、前記処理判定テーブルの書き換えが必要であると判定された場合、前記収集されたログに含まれる操作内容に対応する書換パタンに従って前記処理判定テーブルを更新すること、
をさらに含む、
制御方法。
第1ユーザインタフェース部及び第2ユーザインタフェース部と、それぞれ前記第1ユーザインタフェース部及び前記第2ユーザインタフェース部のデフォルトの処理実行部である第1処理実行部及び第2処理実行部との間の接続を制御する制御装置に、
前記制御装置の接続制御部が、前記第1ユーザインタフェース部及び前記第2ユーザインタフェース部と前記第1処理実行部及び前記第2処理実行部との間の接続を切り替える接続部へ入力された、前記第1ユーザインタフェース部及び前記第2ユーザインタフェース部からの操作信号に基づいて、前記第1ユーザインタフェース部及び前記第2ユーザインタフェース部と、前記第1処理実行部及び前記第2処理実行部との間の接続を制御することを含む、処理を実行させ、
前記接続を制御することは、前記第2ユーザインタフェース部に対応するユーザが前記第1ユーザインタフェース部に対応する処理をモニタするためのモニタ要求を含む前記操作信号が前記第2ユーザインタフェース部から前記接続部へ入力された場合、処理判定テーブルに基づいて、前記モニタ要求を前記第2処理実行部へ出力させる制御を前記接続部に対して実行し、前記接続部から出力された前記モニタ要求を前記第2処理実行部を介して受け取った音声パス制御装置において音声パス制御が実行された場合に、前記処理判定テーブルに基づいて、前記第2ユーザインタフェース部と前記第1処理実行部とを接続させる制御を前記接続部に対して実行することを含み、
前記処理は、
前記接続制御部及び前記音声パス制御装置からログを収集すること、及び、
前記収集されたログと、ログに含まれる操作内容の候補と書換パタンの候補とを対応づけた書換判定テーブルとに基づいて、前記処理判定テーブルの書き換えの要否を判定し、前記処理判定テーブルの書き換えが必要であると判定された場合、前記収集されたログに含まれる操作内容に対応する書換パタンに従って前記処理判定テーブルを更新すること、
をさらに含む、
制御プログラム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明者は、ミッションクリティカルなシステム(例えば、消防指令システム、警察指令システム、金融、交通等)において、或るユーザインタフェースを用いているユーザを他のユーザが他のユーザインタフェースを用いて支援できる支援状態を構築する要求があることを見出した。
【0005】
すなわち、ミッションクリティカルなシステムでは、業務端末の操作者のスキル不足や操作ミスが業務を遅延又は停止させ、企業、機関、及びユーザの損益に多大な影響を与える。特に、消防指令システムや警察指令システムは、人命に関わるシステムであるため、業務の遅延及び停止は、確実に回避したい要求がある。そのようなミッションクリティカルなシステム内においては、新規担当者に対する教育用のオフラインのテスト環境等は用意されているものの、テスト環境のみですべての業務内容を網羅することは困難である。このため、オンラインでの実務が担当者のスキルアップには不可決である。しかしながら、実務経験が少ない業務担当者に対する実務上での支援方法は確立されておらず、スキル不足や操作ミスによる業務遅延又は停止が発生する可能性が常に存在している。このため、上記のような支援状態を構築する要求が存在している。
【0006】
本開示の目的は、処理支援状態を構築することができる、制御装置、制御方法、及び制御プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の態様にかかる制御装置は、第1ユーザインタフェース部及び第2ユーザインタフェース部と、それぞれ前記第1ユーザインタフェース部及び前記第2ユーザインタフェース部のデフォルトの処理実行部である第1処理実行部及び第2処理実行部との間の接続を制御する制御装置であって、
前記第1ユーザインタフェース部及び前記第2ユーザインタフェース部と前記第1処理実行部及び前記第2処理実行部との間の接続を切り替える接続部と、
前記第1ユーザインタフェース部及び前記第2ユーザインタフェース部から前記接続部へ入力された操作信号に基づいて、前記第1ユーザインタフェース部及び前記第2ユーザインタフェース部と、前記第1処理実行部及び前記第2処理実行部との間の接続を制御する接続制御部と、
を具備し、
前記接続制御部は、前記第2ユーザインタフェース部からの支援状態構築要求を含む前記操作信号が前記接続部へ入力された場合、前記接続部に対して前記第2ユーザインタフェース部と前記第1処理実行部とを接続させる。
【0008】
第2の態様にかかる制御方法は、第1ユーザインタフェース部及び第2ユーザインタフェース部と、それぞれ前記第1ユーザインタフェース部及び前記第2ユーザインタフェース部のデフォルトの処理実行部である第1処理実行部及び第2処理実行部との間の接続を制御する制御装置によって実行される制御方法であって、
前記第1ユーザインタフェース部及び前記第2ユーザインタフェース部と前記第1処理実行部及び前記第2処理実行部との間の接続を切り替える接続部へ入力された、前記第1ユーザインタフェース部及び前記第2ユーザインタフェース部からの操作信号に基づいて、前記第1ユーザインタフェース部及び前記第2ユーザインタフェース部と、前記第1処理実行部及び前記第2処理実行部との間の接続を制御することを含み、
前記接続を制御することは、前記第2ユーザインタフェース部からの支援状態構築要求を含む前記操作信号が前記接続部へ入力された場合、前記接続部に対して前記第2ユーザインタフェース部と前記第1処理実行部とを接続させることを含む。
【0009】
第3の態様にかかる制御プログラムは、第1ユーザインタフェース部及び第2ユーザインタフェース部と、それぞれ前記第1ユーザインタフェース部及び前記第2ユーザインタフェース部のデフォルトの処理実行部である第1処理実行部及び第2処理実行部との間の接続を制御する制御装置に、
前記第1ユーザインタフェース部及び前記第2ユーザインタフェース部と前記第1処理実行部及び前記第2処理実行部との間の接続を切り替える接続部へ入力された、前記第1ユーザインタフェース部及び前記第2ユーザインタフェース部からの操作信号に基づいて、前記第1ユーザインタフェース部及び前記第2ユーザインタフェース部と、前記第1処理実行部及び前記第2処理実行部との間の接続を制御する、
処理を実行させ、
前記処理は、前記第2ユーザインタフェース部からの支援状態構築要求を含む前記操作信号が前記接続部へ入力された場合、前記接続部に対して前記第2ユーザインタフェース部と前記第1処理実行部とを接続させることを含む。
【発明の効果】
【0010】
本開示により、処理支援状態を構築することができる、制御装置、制御方法、及び制御プログラムを提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照しつつ、実施形態について説明する。なお、実施形態において、同一又は同等の要素には、同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0013】
<第1実施形態>
図1は、第1実施形態における制御装置を含む処理システムの一例を示すブロック図である。
図1に示す処理システム1は、例えば、消防指令システムである。
図1において処理システム1は、制御部(制御装置)10と、ユーザインタフェース(UI)部20−1,20−2と、処理実行部30−1,30−2とを有している。以下では、UI部20−1,20−2を区別しない場合、単にUI部20と呼ぶことがある。また、処理実行部30−1,30−2を区別しない場合、単に処理実行部30と呼ぶことがある。なお、
図1では、一例として、処理システム1は、UI部20及び処理実行部30をそれぞれ2つずつ含んでいるが、UI部20及び処理実行部30の数はこれに限定されるものではない。処理システム1が例えば消防指令システムである場合、UI部20及び処理実行部30は、指令台に相当する。
【0014】
UI部20は、例えば、ユーザが操作する操作部(不図示)を含み、操作部(不図示)に対するユーザによる操作に応じた「操作信号」を出力する。
【0015】
処理実行部30は、UI部20から出力された「操作信号」を、制御部10を介して受け取り、受け取った操作信号に応じた処理を実行する。ここで、処理実行部30−1は、UI部20−1に対応するデフォルトの処理実行部であり、処理実行部30−2は、UI部20−2に対応するデフォルトの処理実行部である。すなわち、UI部20−1及び処理実行部30−1は、「第1グループ」を構成し、UI部20−2及び処理実行部30−2は、「第2グループ」を構成している。
【0016】
制御部(制御装置)10は、UI部20−1,20−2と処理実行部30−1,30−2との間の接続を制御する装置である。例えば、制御部10は、接続部11と、接続制御部12とを有している。
【0017】
接続部11は、接続制御部12による制御に従って、UI部20−1,20−2と処理実行部30−1,30−2との間の接続を切り替える。
【0018】
接続制御部12は、UI部20−1,20−2から接続部11へ入力された操作信号に基づいて、接続部11に対して接続を切り替えさせて、UI部20−1,20−2と処理実行部30−1,30−2との間の接続を制御する。例えば、接続制御部12は、UI部20−2からの「支援状態構築要求」を含む操作信号が接続部11へ入力された場合、接続部11に対して、UI部20−2と処理実行部30−1とを接続させる。これにより、上記の通り処理実行部30−1はUI部20−1に対応するデフォルトの処理実行部であるので、UI部20−1,20−2の両方が処理実行部30−1と接続されることになる。これにより、UI部20−1を用いているユーザが行う処理を他のユーザがUI部20−2を用いて支援できる、処理支援状態を構築することができる。
【0019】
以上のように第1実施形態によれば、制御部(制御装置)10にて接続制御部12は、UI部20−2からの「支援状態構築要求」を含む操作信号が接続部11へ入力された場合、接続部11に対して、UI部20−2と処理実行部30−1とを接続させる。
【0020】
この制御部(制御装置)10の構成により、処理システム1において処理支援状態を構築することができる。
【0021】
<第2実施形態>
第2実施形態は、より具体的な実施形態に関する。
【0022】
図2は、第2実施形態における制御装置を含む処理システムの一例を示すブロック図である。
図2において処理システム2は、UI部20−1,20−2と、処理実行部30−1,30−2と、制御部(制御装置)40と、音声パス制御部(音声パス制御装置)50とを有している。
【0023】
UI部20は、ユーザによる操作に応じた「操作信号」を出力する。「操作信号」は、例えば、「操作内容」、「操作グループ識別子」、「要求反映先グループ識別子」、及び「要求内容」を含む。例えば、UI部20−2のユーザによってUI部20−1をモニタすることの要求を送出する操作が為された場合、操作信号には、「操作内容」、「操作グループ識別子」、「要求反映先グループ識別子」、及び「要求内容」のフィールドに、それぞれ「内部通信」、「#2」、「#1」、「モニタ要求」が含まれる。ここでは、UI部20−1及び処理実行部30−1の第1グループの識別子を「#1」とし、UI部20−2及び処理実行部30−2の第2グループの識別子を「#2」として説明する。なお、モニタ要求は、上記の支援状態構築要求の一例である。
【0024】
音声パス制御部(音声パス制御装置)50は、処理実行部30から「モニタ要求信号」を受け取ると、「音声パス制御処理」を実行する。そして、音声パス制御部(音声パス制御装置)50は、音声パス制御処理に対応する「ログ情報」を制御部40へ出力する。「モニタ要求信号」、「音声パス制御処理」、及び「ログ情報」については、具体例を用いて後に詳しく説明する。
【0025】
制御部(制御装置)40は、UI部20−1,20−2と処理実行部30−1,30−2との間の接続を制御する装置である。例えば、制御部40は、接続部11と、接続制御部12と、ログ収集部41と、処理判定テーブル管理部42と、メモリ43とを有している。なお、ここでは、メモリ43が制御部40に含まれるものとして説明しているが、これに限定されるものではなく、メモリ43は、制御部40と別体で且つ制御部40に接続されていてもよい。
【0026】
接続部11は、接続制御部12による制御に従って、UI部20−1,20−2と処理実行部30−1,30−2との間の接続を切り替える。
【0027】
接続制御部12は、接続部11へ入力された操作信号と、「処理判定テーブル」とに基づいて、接続部11に対して接続を切り替えさせて、UI部20−1,20−2と処理実行部30−1,30−2との間の接続を制御する。「処理判定テーブル」は、例えば、項目として、「判定情報」及び「制御内容」を含む。そして、項目「判定情報」は、サブ項目である「操作内容」及び「操作グループ識別子」を含む。項目「制御内容」は、「要求先グループ識別子」を含み、「要求先グループ識別子」に対応する機能部が操作信号についての「実行要求先」であることを示す。なお、「処理判定テーブル」については、具体例を用いて後に詳しく説明する。
【0028】
ログ収集部41は、音声パス制御部50及び接続制御部12にて行われた処理に関する「ログ情報」を収集する。「ログ情報」は、例えば、「操作日時」、「操作内容」、「操作についての要求元グループ識別子」、及び「要求反映先グループ識別子」を含む。「操作についての要求元グループ識別子」は、上記の操作グループ識別子に対応する。そして、ログ収集部41は、収集したログ情報を処理日時順に「ログテーブル(ログファイル)」に記憶させてログテーブルを更新すると共に、「ログ更新通知」を処理判定テーブル管理部42へ出力する。
【0029】
処理判定テーブル管理部42は、ログ収集部41からのログ更新通知を受け取ると、ログテーブルの最新日時のエントリと「書換判定テーブル」とに基づいて、処理判定テーブルの書き換えが必要であるか否かを判定する。そして、書き換えの必要があると判定した場合に、処理判定テーブル管理部42は、処理判定テーブルにおける書換対象のエントリの「制御内容」を書き換える。「書換判定テーブル」は、例えば、項目として、「操作内容(以下では、「第1の操作内容」と呼ぶ)」、及び、「判定テーブル書換内容」を含んでいる。「判定テーブル書換内容」は、「処理判定テーブル」と同じ項目を含んでいる。すなわち、「判定テーブル書換内容」は、例えば、「操作内容(以下では、「第2の操作内容」と呼ぶことがある)」、「操作グループ識別子」、及び「要求先グループ識別子」を含んでいる。そして、「書換判定テーブル」に含まれる複数のエントリのうち、項目「第2の操作内容」、「操作グループ識別子」、及び「要求先グループ識別子」がヌルであるエントリは、「書換不要」であることを表す。一方、項目「第2の操作内容」、「操作グループ識別子」、及び「要求先グループ識別子」に情報が含まれるエントリは、「処理判定テーブル」において「第2の操作内容」及び「操作グループ識別子」が同じエントリの「要求先グループ識別子」を書き換えることを表す。なお、「書換判定テーブル」については、具体例を用いて後に詳しく説明する。
【0030】
メモリ43は、処理判定テーブル43A、ログテーブル43B、及び書換判定テーブル43Cを記憶している。
【0031】
以上の構成を有する処理システム2の処理動作について具体例を用いて詳しく説明する。以下では、UI部20−2のユーザによってUI部20−1をモニタすることの要求を送出する操作が為されたケースを一例として説明する。
【0032】
例えば、ユーザがUI部20−1において119番通報(つまり、消防や救急の通報)を受理中であるとする。このとき、UI部20−2の他のユーザがUI部20−1と通報者との音声通話内容を聞くために、UI部20−2においてUI部20−1をモニタすることの要求を送出する操作が為されたとする。
【0033】
該操作が為されたUI部20−2は、操作に応じた操作信号を接続部11へ出力する。この操作信号は、「操作内容」、「操作グループ識別子」、「要求反映先グループ識別子」、及び「要求内容」のフィールドに、それぞれ「内部通信」、「#2」、「#1」、「モニタ要求」を含む。すなわち、UI部20−2において操作が為されたので、操作グループ識別子のフィールドには、UI部20−2が属するグループの識別子である「#2」が含まれる。また、UI部20−1をモニタしたいので、要求反映先グループ識別子のフィールドには、UI部20−1が属するグループの識別子である「#1」が含まれる。
【0034】
接続制御部12は、接続部11へ入力された操作信号と、処理判定テーブル43Aとに基づいて、接続部11に対して接続を切り替えさせて、UI部20−1,20−2と処理実行部30−1,30−2との間の接続を制御する。
【0035】
図3は、デフォルトの状態の処理判定テーブルの一例を示す図である。
図3の処理判定テーブル43Aのエントリ2は、「操作内容」及び「操作グループ識別子」のフィールドに「内部通信」及び「#2」が含まれる操作信号は、要求先グループ識別子が「#2」であるグループの処理実行部(つまり、処理実行部30−2)へ出力される、ことを示している。すなわち、エントリ2は、接続部11に対してUI部20−2と処理実行部30−2とを接続させることを示している。
【0036】
このため、接続制御部12は、このエントリ2に基づいて、接続部11に対してUI部20−2と処理実行部30−2とを接続させることにより、上記の操作信号を処理実行部30−2へ出力させる。このとき、ログ収集部41は、接続制御部12のログ情報を収集する。
図4は、ログテーブルの一例を示す図である。
図5は、ログ情報のフォーマットの一例を示す図である。ここでは、ログ収集部41は、
図4に示すログテーブル43Bにおける番号(1)のログ情報を接続制御部12から収集して、ログテーブル43Bに反映させる。
図5のフォーマットに示すように、ログ情報は、「日時」、「操作内容」、「操作グループ」、「要求先グループ」のフィールドを含む。このため、番号(1)のログ情報は、「日時」、「操作内容」、及び「操作グループ」のフィールドに、それぞれ「2019/01/07 10:10:10.144」、「内部通信」、「#2」を含んでいる。
【0037】
また、ログ収集部41は、ログテーブル43Bを更新すると、「ログ更新通知」を処理判定テーブル管理部42へ出力する。「ログ更新通知」を受け取ると、処理判定テーブル管理部42は、ログテーブル43Bにおける最新日時のログ情報(ここでは、番号(1)のログ情報)と、書換判定テーブル43Cとに基づいて、処理判定テーブル43Aの書き換えが必要であるか否かを判定する。
図6は、書換判定テーブルの一例を示す図である。番号(1)のログ情報の「処理内容」が「内部通信」であるので、処理判定テーブル管理部42は、
図6の書換判定テーブル43Cのエントリ5に従って、「書換不要」であると判定する。すなわち、項目「第2の操作内容」、「操作グループ識別子」、及び「要求先グループ識別子」がヌルであるエントリは、「書換不要」であることを表している。
【0038】
処理実行部30−2は、上記の操作信号を受け取り、該操作信号に応じた処理を実行する。ここでは、要求内容フィールドに「モニタ要求」が含まれる操作信号を受け取るので、処理実行部30−2は、「モニタ要求信号」を音声パス制御部50へ出力する。「モニタ要求信号」は、「要求内容」、「操作グループ識別子」、及び「要求反映先グループ識別子」のフィールドを含む。ここでは、「モニタ要求信号」は、「要求内容」、「操作グループ識別子」、及び「要求反映先グループ識別子」のフィールドに、それぞれ、「モニタ要求」、「#2」、「#1」を含んでいる。
【0039】
音声パス制御部50は、モニタ要求信号を受け取ると、「要求反映先グループ識別子」が示すグループの音声パスを「操作グループ識別子」が示すグループに追加的に接続する。これにより、UI部20−2によってUI部20−1の通話を聞き取ることができる。このとき、ログ収集部41は、音声パス制御部50のログ情報を収集する。ここでは、ログ収集部41は、
図4に示すログテーブル43Bにおける番号(2)のログ情報を音声パス制御部50から収集して、ログテーブル43Bに反映させる。
図4に示すように、番号(2)のログ情報は、「操作日時」、「操作内容」、「操作についての要求元グループ識別子」、及び「要求反映先グループ識別子」のフィールドに、それぞれ「2019/01/07 10:10:20.245」、「モニタ開始」、「#2」、「#1」を含んでいる。
【0040】
そして、ログ収集部41は、ログテーブル43Bを更新すると、「ログ更新通知」を処理判定テーブル管理部42へ出力する。「ログ更新通知」を受け取ると、処理判定テーブル管理部42は、ログテーブル43Bにおける最新日時のログ情報(ここでは、番号(2)のログ情報)と、書換判定テーブル43Cとに基づいて、処理判定テーブル43Aの書き換えが必要であるか否かを判定する。番号(2)のログ情報の「処理内容」が「モニタ開始」であるので、処理判定テーブル管理部42は、
図6の書換判定テーブル43Cのエントリ3に従って、「書換要」であると判定する。項目「第2の操作内容」、「操作グループ識別子」、及び「要求先グループ識別子」に情報が含まれるエントリは、処理判定テーブル43Aにおいて「第2の操作内容」及び「操作グループ識別子」が同じエントリの「要求先グループ識別子」を書き換えることを表している。このため、処理判定テーブル管理部42は、処理判定テーブル43Aにおいて項目「第2の操作内容」及び「操作グループ識別子」が「内部通信」及び「#2(番号(2)のログ情報の情報)」であるエントリ2の項目「要求先グループ識別子」を現状の「#2」から「#1(番号(2)のログ情報の情報)」に書き換える。
図7は、書換後の処理判定テーブルの一例を示す図である。この処理判定テーブル43Aの書換によって、UI部20−2と処理実行部30−1とが接続されることになるので、UI部20−2によるUI部20−1への遠隔操作が可能になる。すなわち、UI部20−2のユーザによるUI部20−1のユーザへの支援が可能になる。
【0041】
<他の実施形態>
図8は、制御装置のハードウェア構成例を示す図である。
図8において制御装置100は、プロセッサ101と、メモリ102とを有している。プロセッサ101は、例えば、マイクロプロセッサ、MPU(Micro Processing Unit)、又はCPU(Central Processing Unit)であってもよい。プロセッサ101は、複数のプロセッサを含んでもよい。メモリ102は、揮発性メモリ及び不揮発性メモリの組み合わせによって構成される。メモリ102は、プロセッサ101から離れて配置されたストレージを含んでもよい。この場合、プロセッサ101は、図示されていないI/Oインタフェースを介してメモリ102にアクセスしてもよい。
【0042】
第1実施形態及び第2実施形態の制御装置10,40は、それぞれ、
図8に示したハードウェア構成を有することができる。第1実施形態及び第2実施形態の制御装置10,40の接続部11と、接続制御部12と、ログ収集部41と、処理判定テーブル管理部42とは、プロセッサ101がメモリ102に記憶されたプログラムを読み込んで実行することにより実現されてもよい。メモリ43は、メモリ102によって実現されてもよい。プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、制御装置10,40に供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)を含む。さらに、非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、CD−ROM(Read Only Memory)、CD−R、CD−R/Wを含む。さらに、非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、半導体メモリを含む。半導体メモリは、例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory)を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によって制御装置10,40に供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムを制御装置10,40に供給できる。
【0043】
以上、実施の形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記によって限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
【解決手段】制御部(制御装置)10にて接続制御部12は、UI部20−2からの「支援状態構築要求」を含む操作信号が接続部11へ入力された場合、接続部11に対して、UI部20−2と処理実行部30−1とを接続させる。