(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
主電池を含む電池パックと、補機電池と、前記主電池及び前記補機電池に電力を供給する充電器と、前記主電池及び前記補機電池に回生電力を供給するインバータと、を含む電源システムであって、
前記充電器及び前記インバータと前記補機電池の間で電力を変換するDC/DCコンバータと、
前記電池パックは、前記主電池と前記インバータとの電気的な接続を遮断するためのスイッチを含み、
前記DC/DCコンバータは、2ポート以上のDC/DCコンバータであって、
前記充電器と前記インバータとは2つの主電源ラインによって接続され、
前記主電源ラインの一方には第1のスイッチ及び第2のスイッチが設けられ、前記主電源ラインの他方には第3のスイッチ及び第4のスイッチが設けられ、
前記主電池は、前記第1のスイッチと前記第2のスイッチの間の接続点と、前記第3のスイッチと前記第4のスイッチの間の接続点の間に接続され、
前記DC/DCコンバータの第1のポートの一方は、前記充電器と前記第1のスイッチの間及び前記インバータと前記第2のスイッチの間に接続され、前記第1のポートの他方は、前記充電器と前記第3のスイッチの間及び前記インバータと前記第4のスイッチの間にそれぞれ第5のスイッチ及び第6のスイッチを介して接続され、
前記DC/DCコンバータの第2のポートは、前記補機電池に接続されることを特徴とする電源システム。
【背景技術】
【0002】
近年、自動車等の電動化の進展に伴って、複数の電源からモータ、補機等の様々な負荷へ電力を供給するために複数のコンバータが用いられることが多くなっている。
【0003】
図13は、プラグインハイブリッド車両(PHV)や電気車両(EV)における電源システム100の構成例を示す図である。電源システム100には、主電池を含む電池パック10、充電器12、ソーラーパネル14、ソーラーDC/DCコンバータ(ソーラーDDC)16、充電器用サブDC/DCコンバータ(充電器用DDC)18、ソーラー用サブDC/DCコンバータ(ソーラー用サブDDC)20、補機電池22、補機DC/DCコンバータ(補機DDC)24及び走行インバータ26から構成されている。
【0004】
図14は、電源システム100の各動作状態における電池パック10のスイッチX,Y,W,Zの状態を示す。
図14において、「0」はスイッチがオフ状態であり、「1」はスイッチがオン状態であることを示す。
【0005】
通常走行時において電池パック10に含まれる主電池と走行インバータ26とを接続する場合、電池パック10に含まれるスイッチX,Wをオン状態、スイッチY,Zをオフ状態とする。これにより、力行状態のときは、電池パック10に含まれる主電池から走行インバータ26へ電力が供給される。一方、回生状態のときは、走行インバータ26から電池パック10に含まれる主電池や補機DDC24を介して補機電池22へ電力が供給される。充電器12側では、スイッチY,Zがオフ状態とされているので待機電力が低減される。
【0006】
充電時において充電器12と電池パック10に含まれる主電池や補機電池22とを接続する場合、電池パック10に含まれるスイッチX,Wをオフ状態、スイッチY,Zをオン状態とする。これにより、充電器12から電池パック10に含まれる主電池へ電力が供給される。また、充電器12から充電器用サブDCC18を介して補機電池22へ電力が供給される。このとき、スイッチX,Wがオフ状態とされることにより、走行インバータ26側の部品の寿命の低下が防止され、無駄な待機電力を低減させることができる。
【0007】
ソーラーパネル14からの充電時においてソーラーパネル14と電池パック10に含まれる主電池や補機電池22とを接続する場合、電池パック10に含まれるスイッチX,Wをオフ状態、スイッチY,Zをオン状態とする。これにより、ソーラーパネル14からソーラーDDC16及びソーラー用サブDDC20を介して電池パック10に含まれる主電池へ電力が供給される。また、ソーラーパネル14からソーラーDDC16を介して補機電池22へ電力が供給される。これにより、走行インバータ26を起動せずにソーラーパネル14の電力によって電池パック10に含まれる主電池を充電することができる。
【0008】
主電池に異常が発生した場合、電池パック10に含まれるスイッチX,Y,W,Zのすべてをオフ状態とする。これにより、電池パック10に含まれる主電池は走行インバータ26や充電器12等の外部から完全に切り離される。一方、PHVでは、エンジンからの発電電力を走行インバータ26及び補機DDC24を介して補機電池22に充電して退避走行させることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところで、従来の電源システムでは、主電池に異常が発生した場合に電池パック10と走行インバータ26及び充電器12とを完全に遮断することができる。しかしながら、ソーラーDDC16、充電器用サブDCC18、ソーラー用サブDDC20及び補機DDC24の4つのコンバータを必要とするために、回路構成が複雑であり、製造コストも増大するという問題がある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の1つの態様は、主電池を含む電池パックと、補機電池と、前記主電池及び前記補機電池に電力を供給する充電器と、前記主電池及び前記補機電池に回生電力を供給するインバータと、を含む電源システムであって、前記充電器及び前記インバータと前記補機電池の間で電力を変換するDC/DCコンバータと、前記電池パックは、前記主電池と前記インバータとの電気的な接続を遮断するためのスイッチを含むことを特徴とする電源システムである。
【0011】
ここで、前記DC/DCコンバータは、2ポート以上のDC/DCコンバータであって、前記充電器と前記インバータとは2つの主電源ラインによって接続され、主電源ラインにはそれぞれ第1のスイッチ及び第2のスイッチが設けられ、前記主電池は、前記主電源ラインにそれぞれ第3のスイッチ及び第4のスイッチを介して接続され、前記DC/DCコンバータの第1のポートは、前記充電器と前記第1のスイッチの間、及び、前記インバータと前記第2のスイッチの間にそれぞれ接続され、前記DC/DCコンバータの第2のポートは、前記補機電池に接続されることが好適である。
【0012】
また、前記DC/DCコンバータは、2ポート以上のDC/DCコンバータであって、前記充電器と前記インバータとは2つの主電源ラインによって接続され、前記主電源ラインの一方には第1のスイッチ及び第2のスイッチが設けられ、前記主電源ラインの他方には第3のスイッチ及び第4のスイッチが設けられ、前記主電池は、前記第1のスイッチと前記第2のスイッチの間の接続点と、前記第3のスイッチと前記第4のスイッチの間の接続点の間に接続され、前記DC/DCコンバータの第1のポートの一方は、前記充電器と前記第1のスイッチの間及び前記インバータと前記第2のスイッチの間に接続され、前記第1のポートの他方は、前記充電器と前記第3のスイッチの間及び前記インバータと前記第4のスイッチの間にそれぞれ第5のスイッチ及び第6のスイッチを介して接続され、前記DC/DCコンバータの第2のポートは、前記補機電池に接続されることが好適である。
【0013】
また、前記DC/DCコンバータは、2ポート以上のDC/DCコンバータであって、前記充電器と前記インバータとは2つの主電源ラインによって接続され、前記主電源ラインの一方には第1のスイッチ及び第2のスイッチが設けられ、前記主電池は、前記第1のスイッチと前記第2のスイッチの間の接続点と、前記主電源ラインの他方に前記第3のスイッチを介して接続され、前記DC/DCコンバータの第1のポートの一方は、前記主電源ラインの他方に接続され、前記第1のポートの他方は、前記充電器と前記第1のスイッチの間及び前記インバータと前記第2のスイッチの間にそれぞれ第4のスイッチ及び第5のスイッチを介して接続され、前記DC/DCコンバータの第2のポートは、前記補機電池に接続されることが好適である。
【0014】
また、ソーラーパネルをさらに備え、前記ソーラーパネルは、前記DC/DCコンバータの第3のポートに接続されることが好適である。
【0015】
また、前記DC/DCコンバータは、3ポート以上のDC/DCコンバータであって、前記充電器と前記インバータとは2つの主電源ラインによって接続され、前記主電池は前記主電源ラインの間に接続され、前記主電源ラインの一方において、前記インバータと前記主電池の間には第1のスイッチ、及び、前記充電器と前記主電池の間には第2のスイッチが設けられ、前記主電源ラインの他方において、前記インバータと前記主電池の間には第3のスイッチ、及び、前記充電器と前記主電池の間には第4のスイッチが設けられ、前記DC/DCコンバータの第1のポートは、前記充電器と前記第2のスイッチの間、及び、前記第4のスイッチと前記主電池の間にそれぞれ接続され、前記DC/DCコンバータの第2のポートは、前記インバータと前記第1のスイッチの間に第5のスイッチを介して、及び、前記第3のスイッチと前記インバータの間にそれぞれ接続され、前記DC/DCコンバータの第3のポートは、前記補機電池に接続されることが好適である。
【0016】
また、前記DC/DCコンバータは、3ポート以上のDC/DCコンバータであって、前記充電器と前記インバータとは2つの主電源ラインによって接続され、前記主電池は前記主電源ラインの間に接続され、前記主電源ラインの一方と前記主電池とは第1のスイッチを介して接続され、前記主電源ラインの他方において、前記インバータと前記主電池の間には第2のスイッチ、及び、前記充電器と前記主電池の間には第3のスイッチが設けられ、前記DC/DCコンバータの第1のポートは、前記主電源ラインの一方、及び、前記第3のスイッチと前記主電池の間にそれぞれ接続され、前記DC/DCコンバータの第2のポートは、前記主電源ラインの一方に第4のスイッチを介して、及び、前記第2のスイッチと前記インバータの間にそれぞれ接続され、前記DC/DCコンバータの第3のポートは、前記補機電池に接続されることが好適である。
【0017】
また、ソーラーパネルをさらに備え、前記DC/DCコンバータの第4のポートは、前記ソーラーパネルに接続されることが好適である。
【0018】
また、前記DC/DCコンバータは、第1コンデンサ、第2コンデンサ及び第3コンデンサ、第1インダクタ及び第2インダクタ、並びに第1スイッチング素子及び第2スイッチング素子を含んで構成され、第1ポート及び第2ポートが設けられた第1コンバータ回路と、第4コンデンサ、第5コンデンサ及び第6コンデンサ、第3インダクタ及び第4インダクタ、並びに第3スイッチング素子及び第4スイッチング素子を含んで構成され、第3ポートが設けられた第2コンバータ回路と、を含み、前記第1コンバータ回路と前記第2コンバータ回路とは電気的に絶縁されており、前記第1スイッチング素子と前記第2スイッチング素子は交互にスイッチングされ、前記第3スイッチング素子と前記第4スイッチング素子は交互にスイッチングされ、前記第1インダクタ及び前記第2インダクタ並びに前記第3インダクタ及び第4インダクタは、共通の1つの磁気コアにより磁気的に結合されると共に、前記第1コンバータ回路と前記第2コンバータ回路のスイッチングの位相差が0の場合に互いに前記磁気コア内に同じ方向に磁束を発生させる方向に巻回されており、前記第1スイッチング素子及び前記第2スイッチング素子と前記第3スイッチング素子及び前記第4スイッチング素子とのスイッチングのデューティは等しく変化させると共に、当該スイッチングの位相差を変化させることが好適である。
【0019】
また、前記DC/DCコンバータは、第1コンデンサ及び第2コンデンサ、第1インダクタ及び第2インダクタ並びに第1スイッチング素子及び第2スイッチング素子を含んで構成され、第1ポートが設けられた第1コンバータ回路と、第3コンデンサ及び第4コンデンサ、第3インダクタ及び第4インダクタ並びに第3スイッチング素子及び第4スイッチング素子を含んで構成され、第2ポートが設けられた第2コンバータ回路と、第5コンデンサ及び第6コンデンサ、第5インダクタ及び第6インダクタ並びに第5スイッチング素子及び第6スイッチング素子を含んで構成され、第3ポートが設けられた第3コンバータ回路と、を含み、前記第1コンバータ回路、前記第2コンバータ回路及び前記第3コンバータ回路は互いに電気的に絶縁されており、前記第1スイッチング素子と前記第2スイッチング素子は交互にスイッチングされ、前記第3スイッチング素子と前記第4スイッチング素子は交互にスイッチングされ、前記第1インダクタ、前記第2インダクタ、前記第3インダクタ、前記第4インダクタ、前記第5インダクタ及び前記第6インダクタは共通の1つの第1磁気コアにより磁気的に結合されていることが好適である。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、簡素な構成により、車両の電動化に適した電源システムを提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0022】
[第1の実施の形態]
第1の実施の形態における電源システム200は、
図1に示すように、電池パック30、充電器32、ソーラーパネル34、補機電池36、3ポートDC/DCコンバータ(3ポートDDC)38及び走行インバータ40を含んで構成される。
【0023】
電源システム200は、プラグインハイブリッド車両(PHV)や電気車両(EV)に搭載することができる。電源システム200では、従来の充電器用サブDCC18、ソーラー用サブDDC20及び補機DDC24を1つの3ポートDDC38に統合している。
【0024】
図2は、電源システム200の各動作状態における電池パック30のスイッチX,Y,W,Zの状態を示す。
図2において、「0」はスイッチがオフ状態であり、「1」はスイッチがオン状態であることを示す。
【0025】
電池パック30は、電源システム200の主な電源である主電池とスイッチX,Y,W,Zを含んで構成される。主電池は、充放電が可能な二次電池から構成される。主電池は、例えば、リチウムイオン電池やニッケル水素電池を直並列接続して構成することができる。
【0026】
電池パック30では、3ポートDDC38を適用するために、充電器32と負荷側(走行インバータ40側)を接続する2本の主電源ラインの各々にスイッチW,Zを設けている。また、2本の主電源ラインと主電池との間にそれぞれスイッチX,Yを設けている。このとき、スイッチWは、主電池よりも負荷側(走行インバータ40側)に配置し、スイッチZは主電池よりも充電器32側に配置する。
【0027】
充電器32は、プラグイン等の方法によって電源システム200に電力を供給する手段を含んで構成される。充電器32は、例えば、商用電源に接続するためのプラグやAC/DCコンバータ等を含んで構成される。
【0028】
ソーラーパネル34は、太陽光等の光を受けて電力を発生させて出力する。ソーラーパネル34から出力された電力は、ソーラーDDCによって電圧変換されて、補機電池36及び3ポートDDC38へ供給される。
【0029】
補機電池36は、電源システム200が搭載される車両等の補機に電力を供給するための電源である。補機電池36は、充放電が可能な二次電池から構成される。補機電池36は、例えば、リチウムイオン電池やニッケル水素電池で構成することができる。
【0030】
3ポートDDC38は、3つのポートの間において電圧変換して入出力するDC/DCコンバータを含んで構成される。3ポートDDC38のAポートには、充電器32と負荷側(走行インバータ40側)を接続する2本の主電源ラインの各々が接続される。具体的には、3ポートDDC38のAポートは、主電源ラインの充電器32とスイッチWとの間、及び、走行インバータ40とスイッチZとの間に接続される。3ポートDDC38のBポートには、補機電池36が接続される。3ポートDDC38のCポートには、ソーラーパネル34が接続される。
【0031】
走行インバータ40は、直流電力を交流電力に変換して出力する。電源システム200が車両に搭載された場合、走行インバータ40は、走行用モータや発電機等に接続される。
【0032】
通常走行時(
図2の状態15)において電池パック30に含まれる主電池や補機電池36と走行インバータ40とを接続する場合、電池パック30に含まれるスイッチX,Y,Wをオン状態、スイッチZをオフ状態とする。これにより、力行状態のときは、電池パック30に含まれる主電池から走行インバータ40へ電力が供給される。一方、回生状態のときは、走行インバータ40から電池パック30に含まれる主電池や3ポートDDC38を介して補機電池36へ電力が供給される。充電器32側では、スイッチZがオフ状態とされているので待機電力が低減される。
【0033】
充電時(
図2の状態8)において充電器32と電池パック30に含まれる主電池や補機電池36とを接続する場合、電池パック30に含まれるスイッチX,Y,Zをオン状態、スイッチWをオフ状態とする。これにより、充電器32から電池パック30に含まれる主電池へ電力が供給される。また、充電器32から3ポートDDC38を介して補機電池36へ電力が供給される。このとき、スイッチWがオフ状態とされることにより、走行インバータ40側の部品の寿命の低下が防止され、無駄な待機電力を低減させることができる。
【0034】
ソーラーパネル34からの充電時(
図2の状態7)においてソーラーパネル34と電池パック30に含まれる主電池や補機電池36とを接続する場合、電池パック30に含まれるスイッチX,Yをオン状態、スイッチW,Zをオフ状態とする。これにより、ソーラーパネル34から3ポートDDC38を介して電池パック30に含まれる主電池へ電力が供給される。また、ソーラーパネル34から3ポートDDC38を介して補機電池36へ電力が供給される。これにより、走行インバータ40を起動せずにソーラーパネル34の電力によって電池パック30に含まれる主電池を充電することができる。
【0035】
主電池に異常が発生した場合(
図2の状態9)、電池パック30に含まれるスイッチWをオン状態,スイッチX,Y,Zをオフ状態とする。これにより、電池パック30に含まれる主電池は走行インバータ40や充電器32等の外部から完全に切り離される。一方、PHVでは、エンジンからの発電電力を走行インバータ40及び3ポートDDC38を介して補機電池36に充電して退避走行させることができる。
【0036】
以上のように、電源システム200では、従来の充電器用サブDCC18、ソーラー用サブDDC20及び補機DDC24を1つの3ポートDDC38に統合することで、従来の電源システムと同様の作用を得ることを可能とすると共に、システム構成を簡素化することができる。
【0037】
なお、本実施の形態では、ソーラーパネル34を接続するためにCポートを有する3ポートDDC38としたが、ソーラーパネル34を接続しない場合にはCポートを設けない2ポートDDCとしてもよい。
【0038】
[第2の実施の形態]
第2の実施の形態における電源システム300は、
図3に示すように、電池パック42、充電器32、ソーラーパネル34、補機電池36、3ポートDC/DCコンバータ(2ポートDDC)38及び走行インバータ40を含んで構成される。
【0039】
電源システム300は、電池パック42及びスイッチU,V,W,X,Y,Zの接続態様以外は電源システム200と同様である。したがって、充電器32、ソーラーパネル34、補機電池36、3ポートDDC38及び走行インバータ40についての説明は省略する。
【0040】
図4は、電源システム300の各動作状態におけるスイッチU,V,W,X,Y,Zの状態を示す。
図4において、「0」はスイッチがオフ状態であり、「1」はスイッチがオン状態であることを示す。
【0041】
電池パック42は、電源システム300の主な電源である主電池とスイッチU,V,W,Xを含んで構成される。主電池は、充放電が可能な二次電池から構成される。主電池は、例えば、リチウムイオン電池やニッケル水素電池を直並列接続して構成することができる。
【0042】
電池パック42では、主電源ラインの一方において走行インバータ40と主電池との間にはスイッチVが設けられ、充電器32と主電池との間にスイッチUが設けられる。また、主電源ラインの他方において走行インバータ40と主電池との間にはスイッチXが設けられ、充電器32と主電池との間にスイッチWが設けられる。
【0043】
また、電源システム300では、走行インバータ40とスイッチVとの間の接続点bと充電器32とスイッチUとの間の接続点aが電気的に接続され、さらに3ポートDDC38のAポートの一方に電気的に接続される。また、走行インバータ40とスイッチXとの間の接続点cと充電器32とスイッチWとの間の接続点dがそれぞれスイッチZ及びスイッチYとを介して電気的に接続され、さらに3ポートDDC38のAポートの一方に電気的に接続される。
【0044】
通常走行時(
図4の状態1)において電池パック42に含まれる主電池と走行インバータ40とを接続する場合、スイッチV,X,Zをオン状態、スイッチU,W,Yをオフ状態とする。これにより、力行状態のときは、電池パック42に含まれる主電池から走行インバータ40へ電力が供給される。一方、回生状態のときは、走行インバータ40から電池パック42に含まれる主電池や3ポートDDC38を介して補機電池36へ電力が供給される。充電器32側では、スイッチU,W,Yがオフ状態とされているので待機電力が低減される。
【0045】
充電時(
図4の状態2)において充電器32と電池パック42に含まれる主電池や補機電池36とを接続する場合、スイッチU,W,Yをオン状態、スイッチV,X,Zをオフ状態とする。これにより、充電器32から電池パック42に含まれる主電池へ電力が供給される。また、充電器32から3ポートDDC38を介して補機電池36へ電力が供給される。このとき、スイッチV,X,Zがオフ状態とされることにより、走行インバータ40側の部品の寿命の低下が防止され、無駄な待機電力を低減させることができる。
【0046】
ソーラーパネル34からの充電時(
図4の状態3)においてソーラーパネル34と電池パック42に含まれる主電池や補機電池36とを接続する場合、スイッチU,W,Yをオン状態、スイッチV,X,Zをオフ状態とする。これにより、ソーラーパネル34から3ポートDDC38を介して電池パック42に含まれる主電池へ電力が供給される。また、ソーラーパネル34から3ポートDDC38を介して補機電池36へ電力が供給される。これにより、走行インバータ40を起動せずにソーラーパネル34の電力によって電池パック42に含まれる主電池を充電することができる。
【0047】
主電池に異常が発生した場合(
図4の状態4)、スイッチU,V,W,X,Yをオフ状態,スイッチZのみをオン状態とする。これにより、電池パック42に含まれる主電池は走行インバータ40や充電器32等の外部から完全に切り離される。一方、PHVでは、エンジンからの発電電力を走行インバータ40及び3ポートDDC38を介して補機電池36に充電して退避走行させることができる。
【0048】
以上のように、電源システム300では、従来の充電器用サブDCC18、ソーラー用サブDDC20及び補機DDC24を1つの3ポートDDC38に統合することで、従来の電源システムと同様の作用を得ることを可能とすると共に、システム構成を簡素化することができる。
【0049】
なお、本実施の形態でも、ソーラーパネル34を接続しない場合にはCポートを設けない2ポートDDCとしてもよい。
【0050】
[変形例1]
変形例1に係る電源システム302は、第2の実施の形態における電源システム300のスイッチ群の接続態様を変更したものである。すなわち、
図5に示すように、電源システム302の電池パック44では、電源システム300の電池パック42の主電源ライン(正極側)の一方に接続されているスイッチU及びスイッチVを共通にしている。具体的には、スイッチU及びスイッチVを共通化して、主電源ライン(正極側)と電池パック42の主電池との間にスイッチVのみを設けた構成とする。
【0051】
図6は、電源システム302の各動作状態におけるスイッチV,W,X,Y,Zの状態を示す。
図6において、「0」はスイッチがオフ状態であり、「1」はスイッチがオン状態であることを示す。
【0052】
通常走行時(
図6の状態1)において電池パック44に含まれる主電池と走行インバータ40とを接続する場合、スイッチV,X,Zをオン状態、スイッチW,Yをオフ状態とする。これにより、力行状態のときは、電池パック44に含まれる主電池から走行インバータ40へ電力が供給される。一方、回生状態のときは、走行インバータ40から電池パック44に含まれる主電池や3ポートDDC38を介して補機電池36へ電力が供給される。充電器32側では、スイッチW,Yがオフ状態とされているので待機電力が低減される。
【0053】
充電時(
図6の状態2)において充電器32と電池パック44に含まれる主電池や補機電池36とを接続する場合、スイッチV,W,Yをオン状態、スイッチX,Zをオフ状態とする。これにより、充電器32から電池パック44に含まれる主電池へ電力が供給される。また、充電器32から3ポートDDC38を介して補機電池36へ電力が供給される。このとき、スイッチX,Zがオフ状態とされることにより、走行インバータ40側の部品の寿命の低下が防止され、無駄な待機電力を低減させることができる。
【0054】
ソーラーパネル34からの充電時(
図6の状態3)においてソーラーパネル34と電池パック44に含まれる主電池や補機電池36とを接続する場合、スイッチV,W,Yをオン状態、スイッチX,Zをオフ状態とする。これにより、ソーラーパネル34から3ポートDDC38を介して電池パック44に含まれる主電池へ電力が供給される。また、ソーラーパネル34から3ポートDDC38を介して補機電池36へ電力が供給される。これにより、走行インバータ40を起動せずにソーラーパネル34の電力によって電池パック44に含まれる主電池を充電することができる。
【0055】
主電池に異常が発生した場合(
図6の状態4)、スイッチV,W,X,Yをオフ状態,スイッチZのみをオン状態とする。これにより、電池パック44に含まれる主電池は走行インバータ40や充電器32等の外部から完全に切り離される。一方、PHVでは、エンジンからの発電電力を走行インバータ40及び3ポートDDC38を介して補機電池36に充電して退避走行させることができる。
【0056】
以上のように、電源システム302では、第2の実施の形態における電源システム300と同様に、従来の電源システムと同様の作用を得ることを可能とすると共に、システム構成を簡素化することができる。
【0057】
なお、本変形例1でも、ソーラーパネル34を接続しない場合にはCポートを設けない2ポートDDCとしてもよい。
【0058】
[第3の実施の形態]
第3の実施の形態における電源システム400は、
図7に示すように、電池パック50、充電器52、ソーラーパネル54、多ポートDC/DCコンバータ(多ポートDDC)56、補機電池58及び走行インバータ60を含んで構成される。電源システム400は、プラグインハイブリッド車両(PHV)や電気車両(EV)に搭載することができる。
【0059】
図8は、電源システム400の各動作状態における電池パック50のスイッチU,W,X,Y,Zの状態を示す。
図8において、「0」はスイッチがオフ状態であり、「1」はスイッチがオン状態であることを示す。
【0060】
第3の実施の形態における電源システム400において、充電器52、ソーラーパネル54、多ポートDDC56、補機電池58及び走行インバータ60は、それぞれ第1の実施の形態における電源システム200の充電器32、ソーラーパネル34、補機電池36及び走行インバータ40と同様である。すなわち、第3の実施の形態における電源システム400は、第1の実施の形態における電源システム200と電池パック50の構成及び多ポートDDC56の構成において相違するだけであるので、以下においてこれらの構成について説明する。
【0061】
電源システム400では、従来のソーラーDDC16、充電器用サブDCC18、ソーラー用サブDDC20及び補機DDC24を1つの多ポートDDC56に統合している。本実施の形態では、多ポートDDC56は、4つのポート間において電圧変換をする構成としている。
【0062】
多ポートDDC56は、4つのAポート〜Dポートを備え、それぞれのポート間の電圧変換を行うコンバータ回路を含んで構成される。多ポートDDC56のAポートの第1端子は、充電器52とスイッチUの間に接続され、Aポートの第2端子は、スイッチXと主電池の間にそれぞれ接続される。多ポートDDC56のBポートの第1端子は、走行インバータ60とスイッチWの間に接続され、Bポートの第2端子は、スイッチYと主電池の間にスイッチZを介して接続される。多ポートDDC56のCポートは、補機電池58に接続される。多ポートDDC56のDポートは、ソーラーパネル54に接続される。
【0063】
通常走行時(
図8の状態1)において電池パック50に含まれる主電池と走行インバータ60とを接続する場合、電池パック50に含まれるスイッチV,W,Yをオン状態、スイッチX,Zをオフ状態とする。これにより、力行状態のときは、電池パック50に含まれる主電池から走行インバータ60へ電力が供給される。一方、回生状態のときは、走行インバータ60から電池パック50に含まれる主電池や多ポートDDC56を介して補機電池58へ電力が供給される。充電器52側では、スイッチX,Zがオフ状態とされているので待機電力が低減される。
【0064】
充電時(
図8の状態2)において充電器52と電池パック50に含まれる主電池や補機電池58とを接続する場合、電池パック50に含まれるスイッチV,Xをオン状態、スイッチW,Y,Zをオフ状態とする。これにより、充電器52から電池パック50に含まれる主電池へ電力が供給される。また、充電器52から多ポートDDC56を介して補機電池58へ電力が供給される。このとき、スイッチW,Y,Zがオフ状態とされることにより、走行インバータ60側の部品の寿命の低下が防止され、無駄な待機電力を低減させることができる。
【0065】
ソーラーパネル54からの充電時(
図8の状態3)においてソーラーパネル54と電池パック50に含まれる主電池や補機電池58とを接続する場合、電池パック50に含まれるスイッチVをオン状態、スイッチW,X,Y,Zをオフ状態とする。これにより、ソーラーパネル54から多ポートDDC56を介して電池パック50に含まれる主電池へ電力が供給される。また、ソーラーパネル54から多ポートDDC56を介して補機電池58へ電力が供給される。これにより、走行インバータ60を起動せずにソーラーパネル54の電力によって電池パック50に含まれる主電池及び補機電池58を充電することができる。
【0066】
主電池に異常が発生した場合(
図8の状態4)、電池パック50に含まれるすべてのスイッチV,W,X,Yをオフ状態とし、スイッチZのみオン状態とする。これにより、電池パック50に含まれる主電池は走行インバータ60や充電器52等の外部から完全に切り離される。なお、電源システム400では、主電池に異常が発生した場合、走行インバータ60から補機電池58への充電はスイッチZを介して可能である。したがって、PHVにおける退避走行も可能である。
【0067】
以上のように、電源システム400では、従来のソーラーDDC16、充電器用サブDCC18、ソーラー用サブDDC20及び補機DDC24を1つの多ポートDDC56に統合することで、従来の電源システムと同様の作用を得ることを可能とすると共に、システム構成を簡素化することができる。
【0068】
なお、本実施の形態では、ソーラーパネル54を接続するためにDポートを有する4ポートDDC56としたが、ソーラーパネル54を接続しない場合にはDポートを設けない3ポートDDCとしてもよい。
【0069】
また、スイッチZは、電池異常時においてのみ使用されるので、導通性能が低いリレー又は半導体スイッチを使用することが可能である。また、異常時にPHVにおける退避走行が必要ない場合には、スイッチZを設けなくてもよい。
【0070】
[変形例2]
本変形例2における電源システム402は、第3の実施の形態における電源システム400のスイッチ群の接続態様を変更したものである。すなわち、
図9に示すように、電源システム402の電池パック62では、電源システム400の電池パック50の主電源ライン(正極側)の一方に接続されているスイッチV及びスイッチWを共通にしている。具体的には、スイッチV及びスイッチWを共通化して、主電源ライン(正極側)と電池パック62の主電池との間にスイッチWのみを設けた構成とする。
【0071】
図10は、電源システム402の各動作状態におけるスイッチW,X,Y,Zの状態を示す。
図10において、「0」はスイッチがオフ状態であり、「1」はスイッチがオン状態であることを示す。
【0072】
通常走行時(
図10の状態11)において電池パック62に含まれる主電池と走行インバータ60とを接続する場合、電池パック62に含まれるスイッチW,Yをオン状態、スイッチX,Zをオフ状態とする。これにより、力行状態のときは、電池パック62に含まれる主電池から走行インバータ60へ電力が供給される。一方、回生状態のときは、走行インバータ60から電池パック62に含まれる主電池や多ポートDDC56を介して補機電池58へ電力が供給される。充電器52側では、スイッチX,Zがオフ状態とされているので待機電力が低減される。
【0073】
充電時(
図10の状態13)において充電器52と電池パック62に含まれる主電池や補機電池58とを接続する場合、電池パック62に含まれるスイッチW,Xをオン状態、スイッチY,Zをオフ状態とする。これにより、充電器52から電池パック62に含まれる主電池へ電力が供給される。また、充電器52から多ポートDDC56を介して補機電池58へ電力が供給される。このとき、スイッチY,Zがオフ状態とされることにより、走行インバータ60側の部品の寿命の低下が防止され、無駄な待機電力を低減させることができる。
【0074】
ソーラーパネル54からの充電時(
図10の状態9)においてソーラーパネル54と電池パック62に含まれる主電池や補機電池58とを接続する場合、電池パック62に含まれるスイッチWをオン状態、スイッチX,Y,Zをオフ状態とする。これにより、ソーラーパネル54から多ポートDDC56を介して電池パック62に含まれる主電池へ電力が供給される。また、ソーラーパネル54から多ポートDDC56を介して補機電池58へ電力が供給される。これにより、走行インバータ60を起動せずにソーラーパネル54の電力によって電池パック62に含まれる主電池を充電することができる。
【0075】
主電池に異常が発生した場合(
図10の状態2)、電池パック62に含まれるスイッチW,X,Yをオフ状態とし、スイッチZのみをオン状態とする。これにより、電池パック62に含まれる主電池は走行インバータ60や充電器52等の外部から完全に切り離される。一方、PHVでは、エンジンからの発電電力を走行インバータ60からスイッチZを介して補機電池58に充電して退避走行させることができる。
【0076】
以上のように、電源システム402では、第3の実施の形態における電源システム400と同様に、従来の電源システムと同様の作用を得ることを可能とすると共に、システム構成を簡素化することができる。
【0077】
なお、本変形例2でも、ソーラーパネル54を接続しない場合にはDポートを設けない3ポートDDCとしてもよい。
【0078】
[多ポートDDCの具体的な構成例]
図11は、3ポートDDC38(多ポートDDC56)の構成例を示す。3ポートDDC38は、コンデンサC1〜C6、インダクタL1〜L4、スイッチング素子S1〜S4を含んで構成される。
【0079】
3ポートDDC38は、コンデンサC1〜C3、インダクタL1,L2及びスイッチング素子S1,S2から構成される一次側の基本回路502と、コンデンサC4〜C6、インダクタL3,L4及びスイッチング素子S3,S4から構成される二次側の基本回路504を組み合わせて構成される。基本回路502には、Bポート及びCポートが設けられる。また、基本回路504には、Aポートが設けられる。Aポート、Bポート及びCポートからそれぞれ異なる電圧V
A、V
B及びV
Cが出力される。
【0080】
基本回路502は、以下のように構成される。Bポートの両端子には、コンデンサC1が接続される。インダクタL1及びスイッチング素子S1は直列に接続され、さらにこれらがコンデンサC1に並列に接続される。同様に、Cポートの両端子には、コンデンサC3が接続される。インダクタL2及びスイッチング素子S2は直列に接続され、さらにこれらがコンデンサC3に並列に接続される。インダクタL1とスイッチング素子S1との接続点とインダクタL2及びスイッチング素子S2の接続点がコンデンサC2にて接続される。さらに、コンデンサC1とスイッチング素子S1の接続点とコンデンサC3とスイッチング素子S2との接続点が短絡される。基本回路502では、スイッチング素子S1とスイッチング素子S2が排他的に交互にスイッチングされる。
【0081】
基本回路504では、基本回路502と同様に、コンデンサC4〜C6、インダクタL3,L4及びスイッチング素子S3,S4がそれぞれコンデンサC1〜C3、インダクタL1,L2及びスイッチング素子S1,S2と同様に接続される。Aポートは、コンデンサC4とインダクタL3との接続点及びコンデンサC6とインダクタL4との接続点から引き出される。基本回路504では、スイッチング素子S3とスイッチング素子S4が排他的に交互にスイッチングされる。また、基本回路504におけるスイッチングのデューティは、基本的に基本回路502のスイッチングのデューティに等しくする。
【0082】
また、インダクタL1とインダクタL3とが電磁気的に結合され、インダクタL2とインダクタL4とが電磁気的に結合される。これにより、Bポート及びCポートが設けられる一次側とAポートが設けられる二次側とが電磁気的に結合される。インダクタL1〜L4は、1つの磁気コアにより結合させることが好適である。ここで、スイッチング素子S1とスイッチング素子S2のスイッチングと、スイッチング素子S3とスイッチング素子S4のスイッチングとの位相差が0の場合に互いに磁気コア内に同じ方向に磁束を発生させる方向にインダクタL1〜L4は巻回される。
【0083】
3ポートDDC38は、AポートとBポートとの電圧比の変化に対してデューティが変化したときにCポートの電圧が影響を受けない構成となっている。
【0084】
このような構成において、3ポートDDC38のAポートには電池パック30(又は電池パック42や電池パック44)が接続される。また、Bポートには、補機電池36が接続される。また、Cポートには、ソーラーパネル34が接続される。
【0085】
一次側の基本回路502と二次側の基本回路504とのスイッチングに位相差をつけることによって、Bポート及びCポートからAポートへ電力を伝送することができる。このとき、同時にスイッチングのデューティを変化されれば、BポートからCポートへ電力を伝送することもできる。ここで、CポートからAポートへ伝送される電力とBポートからCポートへ伝送される電力が等しくなるようにスイッチングの位相とデューティを調整することによって、Cポートから持ち出される電力は0となり、BポートからAポートへのみ電力を伝送することができる。
【0086】
このように、2つの基本回路502及び基本回路504を組み合わせることによって、Aポート,Bポート及びCポートから出力される電圧V
A、V
B及びV
CをインダクタL1〜L4の電圧のデューティ及び位相により互いに独立に制御することができる。
【0087】
また、
図12は、多ポートDDC56の構成例を示す。多ポートDDC56は、コンデンサC1〜C6、インダクタL1〜L6、スイッチング素子S1〜S6を含んで構成される。
【0088】
多ポートDDC56は、コンデンサC1〜C4、インダクタL1〜L4及びスイッチング素子S1〜S4から構成される一次側の基本回路と、コンデンサC5,C6、インダクタL5,L6及びスイッチング素子S5,S6から構成される二次側の基本回路を組み合わせて構成される。一次側の基本回路には、Aポート及びBポートが設けられる。また、二次側の基本回路には、Cポート及びDポートが設けられる。Aポート、Bポート、Cポート、Dポートからそれぞれ異なる電圧V
A、V
B、V
C、V
Dが出力される。