特許第6702948号(P6702948)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6702948二重アクスルスケートボード、トラック、および方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6702948
(24)【登録日】2020年5月11日
(45)【発行日】2020年6月3日
(54)【発明の名称】二重アクスルスケートボード、トラック、および方法
(51)【国際特許分類】
   A63C 17/26 20060101AFI20200525BHJP
   A63C 17/04 20060101ALI20200525BHJP
【FI】
   A63C17/26
   A63C17/04
【請求項の数】14
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2017-514911(P2017-514911)
(86)(22)【出願日】2015年9月11日
(65)【公表番号】特表2017-528248(P2017-528248A)
(43)【公表日】2017年9月28日
(86)【国際出願番号】US2015049596
(87)【国際公開番号】WO2016044081
(87)【国際公開日】20160324
【審査請求日】2018年9月3日
(31)【優先権主張番号】14/487,955
(32)【優先日】2014年9月16日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】14/806,419
(32)【優先日】2015年7月22日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】591086452
【氏名又は名称】カーステン マニュファクチュアリング コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】特許業務法人快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジョン アール. マルシアック
(72)【発明者】
【氏名】ジョン エイ. ソルハイム
(72)【発明者】
【氏名】エリック ブイ. コール
【審査官】 宮本 昭彦
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2008/142473(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0225080(US,A1)
【文献】 米国特許第04886298(US,A)
【文献】 米国特許第05803473(US,A)
【文献】 米国特許出願公開第2013/0175777(US,A1)
【文献】 特開2010−110595(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63C 17/00 − 17/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
重量を有するライダーが乗るスケートボードであって、
前記スケートボードの前記ライダーを支持する上面と、前記上面に対向する底面と、前部と、前記前部に対向する後部と、を備える本体と、
前記本体の前記前部において前記スケートボードの前記本体の前記底面に取り付けられたフロントトラックであって、
主フロントアクスルと、
前記主フロントアクスルに回転可能に取り付けられた2つの主フロントウィールと、
前記主フロントアクスルに平行な少なくとも1つの補助フロントアクスルと、
前記少なくとも1つの補助フロントアクスルに回転可能に取り付けられた2つの補助フロントウィールと、を備える前記フロントトラックと、
前記本体の前記後部において前記スケートボードの前記本体の前記底面に取り付けられたリアトラックであって、
主リアアクスルと、
前記主リアアクスルに回転可能に取り付けられた2つの主リアウィールと、
前記主リアアクスルに平行な少なくとも1つの補助リアアクスルと、
前記少なくとも1つの補助リアアクスルに回転可能に取り付けられた2つの補助リアウィールと、を備える前記リアトラックと、
を備えており、
前記スケートボードが平坦面上で乗られるときに、前記ライダーの前記重量の少なくとも75%が前記2つの主フロントウィールおよび前記2つの主リアウィールによって支持されるように、前記主フロントアクスルは、前記2つの主フロントウィールが前記補助フロントウィールよりも前記本体の前記上面からさらに遠くに延びるように配置されており、前記主リアアクスルは、前記2つの主リアウィールが前記補助リアウィールよりも前記本体の前記上面からさらに遠くに延びるように配置されている、
スケートボード。
【請求項2】
前記主フロントアクスルは、前記少なくとも1つの補助フロントアクスルの前方に位置しており、
前記少なくとも1つの補助リアアクスルは、前記主リアアクスルの前方に位置している、請求項1に記載のスケートボード。
【請求項3】
前記少なくとも1つの補助フロントアクスルは、前記主フロントアクスルの前方に位置しており、
前記主リアアクスルは、前記少なくとも1つの補助リアアクスルの前方に位置している、請求項1に記載のスケートボード。
【請求項4】
前記2つの主フロントウィールの各々は主フロントウィール幅を有し、前記2つの補助フロントウィールの各々は補助フロントウィール幅を有し、前記主フロントウィール幅は前記補助フロントウィール幅よりも大きく、
前記2つの主リアウィールの各々は主リアウィール幅を有し、前記2つの補助リアウィールの各々は補助リアウィール幅を有し、前記主リアウィール幅は前記補助リアウィール幅より大きい、請求項1から3のいずれか一項に記載のスケートボード。
【請求項5】
前記2つの主フロントウィールの各々は主フロントウィール径を有し、前記主フロントアクスルと前記少なくとも1つの補助フロントアクスル間のフロントアクスル間隔距離は、前記主フロントウィール径よりも小さく、
前記2つの主リアウィールの各々は主リアウィール径を有し、前記主リアアクスルと前記少なくとも1つの補助リアアクスル間のリアアクスル間隔距離は、前記主リアウィール径よりも小さい、請求項1から4のいずれか一項に記載のスケートボード。
【請求項6】
前記2つの補助フロントウィールの各々は補助フロントウィール径を有し、前記主フロントアクスルと前記少なくとも1つの補助フロントアクスル間のフロントアクスル間隔距離は、前記補助フロントウィール径よりも小さく、
前記2つの補助リアウィールの各々は補助リアウィール径を有し、前記主リアアクスルと前記少なくとも1つの補助リアアクスル間のリアアクスル間隔距離は、前記補助リアウィール径よりも小さい、請求項1から5のいずれか一項に記載のスケートボード。
【請求項7】
前記2つの補助フロントウィールは、前記2つの主フロントウィールよりも互いに近接して配置され、前記2つの補助フロントウィールは、前記2つの主フロントウィールの間に延びており、
前記2つの補助リアウィールは、前記2つの主リアウィールよりも互いに近接して配置され、前記2つの補助リアウィールは、前記2つの主リアウィールの間に延びている、請求項1から6のいずれか一項に記載のスケートボード。
【請求項8】
重量を有するライダーが乗るスケートボードであって、
前記スケートボードの前記ライダーを支持する上面と、前記上面に対向する底面と、前部と、前記前部に対向する後部と、を備える本体と、
前記本体の前記前部において前記スケートボードの前記本体の前記底面に取り付けられたフロントトラックであって、
主フロントアクスルと、
前記主フロントアクスルに回転可能に取り付けられた2つの主フロントウィールと、
前記主フロントアクスルに平行な少なくとも1つの補助フロントアクスルと、
前記少なくとも1つの補助フロントアクスルに回転可能に取り付けられた2つの補助フロントウィールと、を備える前記フロントトラックと、
前記本体の前記後部において前記スケートボードの前記本体の前記底面に取り付けられたリアトラックであって、
主リアアクスルと、
前記主リアアクスルに回転可能に取り付けられた2つの主リアウィールと、
前記主リアアクスルに平行な少なくとも1つの補助リアアクスルと、
前記少なくとも1つの補助リアアクスルに回転可能に取り付けられた2つの補助リアウィールと、を備える前記リアトラックと、
を備えており、
前記主フロントアクスルは、前記少なくとも1つの補助フロントアクスルの前方に位置しており、
前記少なくとも1つの補助リアアクスルは、前記主リアアクスルの前方に位置しており、
前記2つの主フロントウィールの各々は主フロントウィール幅を有し、前記2つの補助フロントウィールの各々は補助フロントウィール幅を有し、前記主フロントウィール幅は前記補助フロントウィール幅よりも大きく、
前記2つの主リアウィールの各々は主リアウィール幅を有し、前記2つの補助リアウィールの各々は補助リアウィール幅を有し、前記主リアウィール幅は前記補助リアウィール幅より大きく、
前記2つの主フロントウィールの各々は主フロントウィール径を有し、前記主フロントアクスルと前記少なくとも1つの補助フロントアクスル間のフロントアクスル間隔距離は、前記主フロントウィール径よりも小さく、
前記2つの主リアウィールの各々は主リアウィール径を有し、前記主リアアクスルと前記少なくとも1つの補助リアアクスル間のリアアクスル間隔距離は、前記主リアウィール径よりも小さく、
前記2つの補助フロントウィールの各々は補助フロントウィール径を有し、前記主フロントアクスルと前記少なくとも1つの補助フロントアクスル間の前記フロントアクスル間隔距離は、前記補助フロントウィール径よりも小さく、
前記2つの補助リアウィールの各々は補助リアウィール径を有し、前記主リアアクスルと前記少なくとも1つの補助リアアクスル間の前記リアアクスル間隔距離は、前記補助リアウィール径よりも小さく、
前記2つの補助フロントウィールは、前記2つの主フロントウィールよりも互いに近接して配置され、前記2つの補助フロントウィールは、前記2つの主フロントウィールの間に延びており、
前記2つの補助リアウィールは、前記2つの主リアウィールよりも互いに近接して配置され、前記2つの補助リアウィールは、前記2つの主リアウィールの間に延びている、
スケートボード。
【請求項9】
重量を有するライダーが乗るスケートボードであって、
前記スケートボードの前記ライダーを支持する上面と、前記上面に対向する底面と、前部と、前記前部に対向する後部と、を備える本体と、
前記本体の前記前部において前記スケートボードの前記本体の前記底面に取り付けられたフロントトラックであって、
主フロントアクスルと、
前記主フロントアクスルに回転可能に取り付けられた2つの主フロントウィールと、
前記主フロントアクスルに平行な少なくとも1つの補助フロントアクスルと、
前記少なくとも1つの補助フロントアクスルに回転可能に取り付けられた1つの補助フロントウィールと、を備える前記フロントトラックと、
前記本体の前記後部において前記スケートボードの前記本体の前記底面に取り付けられたリアトラックであって、
主リアアクスルと、
前記主リアアクスルに回転可能に取り付けられた2つの主リアウィールと、
前記主リアアクスルに平行な少なくとも1つの補助リアアクスルと、
前記少なくとも1つの補助リアアクスルに回転可能に取り付けられた1つの補助リアウィールと、を備える前記リアトラックと、
を備えており、
前記スケートボードが平坦面上で乗られるときに、前記ライダーの前記重量の少なくとも75%が前記2つの主フロントウィールおよび前記2つの主リアウィールによって支持されるように、前記主フロントアクスルは、前記2つの主フロントウィールが前記補助フロントウィールよりも前記本体の前記上面からさらに遠くに延びるように配置されており、前記主リアアクスルは、前記2つの主リアウィールが前記補助リアウィールよりも前記本体の前記上面からさらに遠くに延びるように配置されている、
スケートボード。
【請求項10】
前記主フロントアクスルは、前記少なくとも1つの補助フロントアクスルの前方に位置しており、
前記少なくとも1つの補助リアアクスルは、前記主リアアクスルの前方に位置している、請求項9に記載のスケートボード。
【請求項11】
前記少なくとも1つの補助フロントアクスルは、前記主フロントアクスルの前方に位置しており、
前記主リアアクスルは、前記少なくとも1つの補助リアアクスルの前方に位置している、請求項9に記載のスケートボード。
【請求項12】
前記2つの主フロントウィールの各々は主フロントウィール幅を有し、前記補助フロントウィールは補助フロントウィール幅を有し、前記主フロントウィール幅は前記補助フロントウィール幅よりも大きく、
前記2つの主リアウィールの各々は主リアウィール幅を有し、前記補助リアウィールは補助リアウィール幅を有し、前記主リアウィール幅は前記補助リアウィール幅より大きい、請求項9から11のいずれか一項に記載のスケートボード。
【請求項13】
前記2つの主フロントウィールの各々は主フロントウィール径を有し、前記主フロントアクスルと前記少なくとも1つの補助フロントアクスル間のフロントアクスル間隔距離は、前記主フロントウィール径よりも小さく、
前記2つの主リアウィールの各々は主リアウィール径を有し、前記主リアアクスルと前記少なくとも1つの補助リアアクスル間のリアアクスル間隔距離は、前記主リアウィール径よりも小さい、請求項9から12のいずれか一項に記載のスケートボード。
【請求項14】
前記補助フロントウィールは補助フロントウィール径を有し、前記主フロントアクスルと前記少なくとも1つの補助フロントアクスル間のフロントアクスル間隔距離は、前記補助フロントウィール径よりも小さく、
前記補助リアウィールは補助リアウィール径を有し、前記主リアアクスルと前記少なくとも1つの補助リアアクスル間のリアアクスル間隔距離は、前記補助リアウィール径よりも小さい、請求項9から13のいずれか一項に記載のスケートボード。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連特許出願
本出願は、2014年9月16日に出願された米国特許出願第14/487,955号の一部継続出願(CIP)であり、米国特許出願第14/487,955号に基づく優先権を主張する、2015年7月22日に出願された米国特許出願第14/806,419号に基づく優先権を主張するものである。これらの優先権主張特許出願は、本出願と共通する少なくとも1人の発明者、および同一の譲受人を有する。優先権主張特許出願の内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、スケートボード、スケートボード用のトラック、およびスケートボードを取得および提供する方法、ならびに、例えば歩道における亀裂上を良好に滑走する他の器具に関する。
【背景技術】
【0003】
スケートボードは、娯楽のため、および便利で楽しい交通手段として、半世紀以上にわたり乗られてきた。スケートボードは、目的地において容易に持ち上げることができ、例えば建物内へ持ちこめるという点で、他の多くのウィール付きの交通手段よりも有利である。さらに、熟練したライダーは、スケートボード上で多くの異なる技の行い方を習得し、その腕前を披露するためにスケートボーダーの間では競技会が開催されている。スケートボードは、サーフィンやスノーボードなど他のバランス志向のスポーツのためのクロストレーニングやスキル向上にも使用されている。スケートボードは、収縮目地、または制御目地および伸縮目地を含む様々な亀裂を包含するコンクリートの歩道を含む様々な表面上で乗られている。スケートボードがこのような亀裂を横切るときには、スケートボードのウィールが亀裂の中に降下し、ウィールが亀裂の他方側に当たると、飛び上がる。これは、騒音、ライダーへの衝撃、およびスケートボードの操縦への影響を含む有害な影響をもたらしている。その結果、とりわけ、滑走面における亀裂を避けた、または最小限に抑えたスケートボードパークが建設されてきた。さらに、スケートボードのウィールは、ウィールが滑走面の亀裂または他の凹凸に当たったときに発生する衝撃量および騒音量を低減するために、より大きく、またはより軟質の材料で作られるか、あるいはその両方を備えて作られる。しかしながら、歩道や滑走面の亀裂上でスケートボードをより良く走らせるための改善の余地、あるいは利益または改善の可能性が存在する。例えば、全体または一部において、亀裂を横切って滑走し、製造コストが安く、既存の部品をより多く利用し、摩擦がほぼなく走り、安定していて、操縦性が良く、様々な技を行うのに適しており、代替物より複雑ではなく、容易に製造することができ、使用が容易であり、信頼性があり、長寿命であり、コンパクトであり、または極端な環境条件に耐えることができる、あるいはこれらの組み合わせを持つスケートボードのための利益または改善の必要性あるいは可能性が存在する。利益または改善の他の必要性または可能性も、本明細書に記載されているか、またはスケートボード分野で知られているかもしれない。改善の余地は、本明細書に接した当業者には明らかであり得るこれらの領域および他の領域における従来技術に対して存在する。先行技術に対する漸進的な改善であっても、この競争の激しい業界においては、製品の成功に著しい違いをもたらすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0004】
図1】2つの二重アクスルトラックを有し、4つの主ウィールと4つの補助ウィールを有するスケートボードの底面図であって、スケートボードが右に曲がるときのトラック、アクスル、ウィールの位置が示され、本図の左手側にスケートボードの前部が示され、補助ウィールの外側に主ウィールを有する実施形態を示す、スケートボードの底面図。
【0005】
図2】スケートボードが左に(例えば、見手に向かって)曲がるように配置されたウィールおよび本体が示されていること以外は、図1に示すスケートボードの左側面図である。
【0006】
図3】スケートボードが右に曲がるように配置されたウィールおよび本体が示されている、図1および図2のスケートボードの正面図である。
【0007】
図4】スケートボードが左に曲がるように配置されたウィールが示されている、図1図3に示すスケートボードの上面図である。
【0008】
図5図1図4に示すスケートボードのフロントトラックの左側面詳細図であり、本実施形態において、滑走面が平坦面である場合に、補助ウィールがどのように滑走面に接触しないのかを示す図である。
【0009】
図6図1図4に示すスケートボードの図5に示すフロントトラックの左側面詳細図であり、本実施形態において、主フロントウィールが、例えば歩道の収縮目地のような滑走面の亀裂を横切るときに、補助フロントウィールがスケートボードの前部をどのように支持するかを示す図である。
【0010】
図7】歩道の亀裂上を滑走するスケートボード(例えば、図1図6または図8〜10に示すスケートボード)を取得または提供する方法の一例を示すフローチャートである。
【0011】
図8】2つの二重アクスルトラックを有し、4つの主ウィールと4つの補助ウィールを有するスケートボードの別の実施形態の底面図であり、スケートボードが右に曲がるときのトラック、アクスル、ウィールの位置が示され、本図の左手側にスケートボードの前部が示され、主ウィールの外側に補助ウィールを有する実施形態を示す、スケートボードの底面図。
【0012】
図9】スケートボードが左に(例えば、見手に向かって)曲がるように配置されたウィールおよび本体を示していること以外は、図8に示すスケートボードの左側面図である。
【0013】
図10】スケートボードが右に曲がるように配置されたウィールおよび本体が示されている、図8および図9のスケートボードの正面図である。
【0014】
図11】2つの二重アクスルトラックを有し、4つの主ウィールと2つの補助ウィールを有する、スケートボードの底面図である。
【0015】
図12】2つの二重アクスルトラックを有し、4つの主ウィールと2つの補助ウィールを有する、別の実施形態のスケートボードの底面図である。
【0016】
これらの図面は、とりわけ、本発明の特定の実施形態の特定の態様の例を示す。他の実施形態では異なってもよい。例えば、いくつかの実施形態では、構成要素または動作が省略されてもよく、また動作が異なる順序で実行されてもよい。様々な実施形態は、例として、図面に示されている様態、本明細書に記載されている様態、参照により組み込まれた他の文献に示されているか記載されている様態、当技術分野で知られている様態、またはそれらの組み合わせた態様を含んでもよい。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本明細書に記載される主題の複数の実施形態は、スケートボード用の改善されたトラック、改善されたトラックを有するスケートボード、および、例えば、スケートボード用の改善されたトラックまたは改善されたトラックを有するスケートボードを取得または提供する方法を含む。複数の実施形態では、スケートボードは8つのウィールを有し、4つはスケートボードの前部にあり、4つはスケートボードの後部にある。これらの8つのウィールは、複数の実施形態において、ほとんどの時間スケートボードの重量の大部分またはすべてを支持する4つの主ウィールと、主ウィールが(例えば、歩道において)亀裂を横切るときに、スケートボードの一端部(例えば、前部または後部)の重量を支持する4つの補助ウィールで構成される。様々な実施形態では、2つの主ウィールがスケートボードの前部に配置され、2つの主ウィールがスケートボードの後部に配置される。同様に、複数の実施形態では、2つの補助ウィールがスケートボードの前部に配置され、2つの補助ウィールがスケートボードの後部に配置される。いくつかの実施形態では、主ウィールは、補助ウィールの外側に配置される。しかしながら、他の実施形態では、補助ウィールは、主ウィールの外側に配置される。さらに、複数の実施形態では、各トラックにおいて、主ウィールの回転軸またはアクスルは、スケートボードが直進中か旋回中かに関わらず、補助ウィールの回転軸またはアクスルに平行なままである。
【0018】
図1図6は、ライダー(不図示)が乗るスケートボード100の一例を示す。ライダーは、スケートボードに乗るときにスケートボードによって支持される重量(すなわち、ライダーの体重、衣服、個人用防具(限定されるものではないが、例えば、必要に応じて、ヘルメット、リストガード、肘当て、膝当て)、およびバックパックのようなライダーが身に着けたり、携帯しているその他の物)を有している。図示の例では、スケートボード100は、ライダー(すなわち、スケートボードのライダー)を支持する上面111(例えば、図2および図4に示す)と、上面111に対向する底面112(例えば、図1に示す)と、前部116と、前部116に対向する後部117と、を有する本体110を含む。本実施形態では、スケートボード100は、本体110の前部116において、スケートボード100の本体110の底面112に取り付けられたフロントトラック120(例えば、図1〜3、図5図6に示す)も含む。この特定の実施形態では、フロントトラック120は、主フロントアクスル121と、主フロントアクスル121に回転可能に取り付けられた(すなわち、回転できるように取り付けられた)2つの主フロントウィール123,124とを含む。複数の実施形態では、ウィール(例えば、123、124)は、ボールベアリング(不図示)上で、アクスル(例えば、アクスル121)の周りを回転する。
【0019】
さらに、様々な実施形態において、そのようなトラック(例えば、120)は、少なくとも1つの補助フロントアクスルを含む。例えば、例示された実施形態では、トラック120は、1つの補助フロントアクスル122を含む。さらに、複数の実施形態では、少なくとも1つの補助フロントアクスルは、主フロントアクスルに平行であり、例示された実施形態では、例えば、補助フロントアクスル122は、主フロントアクスル121に平行である。本明細書では、2つのアクスルが10度以内で平行であれば、平行であるとみなされる。しかしながら、複数の実施形態では、主アクスルと補助アクスルは、より小さな角度内で平行である。様々な実施形態では、例えば、主アクスルと補助アクスルは、例として、5度、4度、3度、2度、または1度以内、あるいはさらに小さい角度内で平行である。複数の実施形態では、例えば、ライダーがスケートボードを片側に傾斜または傾けた結果、スケートボード(例えば、100)が旋回したときでも、主アクスルと補助アクスルは平行なままである。
【0020】
さらに、図示の実施形態では、トラック120は、少なくとも1つの補助フロントアクスル122に回転可能に取り付けられた2つの補助フロントウィール127,128を含む。この実施形態では、1つの補助アクスル(例えば、補助フロントアクスル122)しかないが、他の実施形態では、例えば、各ウィール(例えば、フロントウィール127,128)に対して1つずつ、2つの補助アクスルが存在する。さらに、2つの補助アクスルを有するいくつかの実施形態では、2つの補助アクスルは、互いに一直線に並んでおり、共通の中心線(例えば、本明細書では、特に断らない限り、10度以内、かつ補助アクスルの直径内)を有している。しかしながら、他の実施形態では異なっていてもよい。
【0021】
図示の実施形態では、スケートボード100はまた、本体110の後部117においてスケートボード100の本体110の底面112に取り付けられたリアトラック130(例えば、図1および図2に示す)を含む。いくつかの実施形態では、リアトラック130は、180度(例えば、本明細書では、特に断らない限り、180度から10度以内、いくつかの実施形態では、例えば、180度から5度、4度、3度、2度、または1度以内、あるいはさらに小さい角度内)向きが変わっている点を除いて、フロントトラック120と同じである。図示の実施形態では、リアトラック130は、主リアアクスル131と、主リアアクスル131に回転可能に取り付けられた2つの主リアウィール133,134を含む。様々な実施形態は、主リアアクスル(例えば、131)に平行な少なくとも1つの補助リアアクスル(例えば、132)を含む。この特定の実施形態では、例えば、トラック130は、主リアアクスル131に平行な1つの補助リアアクスル132を含む。さらに、この特定の実施形態では、リアトラック130は、補助リアアクスル132に回転可能に取り付けられた2つの補助リアウィール137,138を含む。
【0022】
図5に示されるように、図示の実施形態では、2つの主フロントウィール124(図示),123(図5の視点から見て、124の奥にあり、124と一直線に並んでいる)が、補助フロントウィール127(図5に示す),128(図5の視点から見て、127の奥にあり、127と一直線に並んでいる)よりもスケートボード100の本体110(図1〜4に示す)の上面111(図5では線で描かれており、平面の側面図を表している)からさらに遠くに延びるように、主フロントアクスル121が、(例えば、スケートボード100上、トラック120上、またはその両方に)配置されている。本明細書では、この関係において、上面111は、主アクスル121,131(例えば、図2に示す)を通る平面に平行な平坦面であると見なされる。実施形態では、上面111は実際には平坦面ではないことがある。本明細書では、その場合において、上面111は、スケートボードの上部を通り、主アクスル121,131を通る平面に平行な平坦面であるとみなす。さらに、図示の実施形態では、トラック130は、反対向きであることを除いて、図5に示すトラック120と同じである。本実施形態では、2つの主リアウィール133,134(図5に示すウィール124に対応する)が、補助リアウィール137,138(図5に示すウィール127に対応する)よりも本体110の上面111からさらに遠くへ延びるように、主リアアクスル131(図5に示すアクスル121に対応する)が配置されている。
【0023】
様々な実施形態において、スケートボード(例えば、100)が平坦面上で使われるとき、ライダーの重量の少なくとも75%は、補助ウィールよりもむしろ主ウィール(例えば、2つの主フロントウィールおよび2つの主リアウィール)によって支持される。図示された実施形態(例えば、図5)では、2つの主フロントウィール123,124が、補助フロントウィール127,128よりも上面111からさらに遠くへ延びるように、主フロントアクスル121が配置されている。同様に、図2に示すように、複数の実施形態では、2つの主リアウィール133,134が、補助リアウィール137,138よりも上面111からさらに遠くへ延びるように、主リアアクスル131が配置されている(例えば、反対向きであることを除いて図5と同様)。その結果、図5に示す寸法510は寸法520よりも大きく、2つの主フロントウィール123,124は平坦面555(例えば、亀裂と亀裂の間の歩道の平坦部分)に接触するが、補助フロントウィール127,128は平坦面555に接触しない。したがって、主フロントウィール123,124が、スケートボード100の前部116およびトラック120によって支持されているライダーの重量の100%を支持し、補助フロントウィール127,128は、スケートボード100の前部116およびトラック120によって支持されているライダーの重量を全く支持しない。同様に、複数の実施形態では、主リアウィール133,134が、スケートボード100の後部117およびトラック130によって支持されているライダーの重量の100%を支持し、補助リアウィール137,138は、スケートボード100の後部117およびトラック130によって支持されているライダーの重量を全く支持しない。
【0024】
したがって、図示された実施形態では、スケートボード100が平坦面(例えば、555)上で使用されるときには、ライダーの重量の少なくとも75%(例えば、75%を超える)が2つの主フロントウィール123,124および2つの主リアウィール133,134によって支持される。しかしながら、異なる実施形態では、スケートボードが平坦面(例えば、555)上で使用されるとき、例として、ライダーの重量の少なくとも50%、60%、70%、80%、90%、または95%が、2つの主フロントウィールおよび2つの主リアウィールによって支持され、残りの重量は補助ウィールによって支持される。ライダーの重量を受けてスケートボードの本体が撓む、または曲がる場合があるため、いくつかの実施形態では、このパーセンテージは、例えばライダーの重量によって変動してもよい。本明細書では、このパーセンテージは、垂直加速度のない定常状態条件下において約45kg(100ポンド)の重さのライダーを使用して決定される。
【0025】
図6は、主フロントウィール124(図示),123(ウィール124の奥にあり、ウィール124と一直線に並んでいる)が亀裂666(例えば、歩道525の収縮目地)を横切るときに、主フロントウィール123,124が、亀裂666内へ部分的に落下し、トラック120およびスケートボード100の前部116が、補助リアウィール127,128および補助フロントアクスル122によって支持されている図を示す。図示の実施形態では、反対向きであることを除いて、リアトラック130、主リアウィール、および補助リアウィールについても同様である。図6に示す瞬間において、亀裂666の特定の寸法(例えば、幅および深さ)について、主フロントウィール123,124は、もはや歩道525と接触していない。これは、亀裂666の寸法、およびスケートボード100が亀裂666を横切る角度によって決まってもよく、他の実施形態では異なっていてもよい。スケートボード100が前進している場合、補助リアウィール137,138は、主リアウィール133,134より先に亀裂666を横切り、補助リアウィール137,138は、主リアウィール133,134が亀裂666を横切るときに、歩道525の平坦面545によって支持される(例えば、図6と同様であるが、反対向きである)。
【0026】
図示の実施形態では、スケートボード100は、90度の角度で亀裂666を横切っている。これは、歩道の長さに対して垂直である歩道の収縮目地および伸縮目地においては頻繁に起こることであり、例えば、車道と歩道との間の分離目地においても起こり得る。複数の実施形態において、スケートボード100は、図5に示す寸法510が寸法520に近ければ、より良くまたはより容易に亀裂上を滑走し得るが、寸法510が寸法520に近すぎると、補助ウィールが連続的に、またはより頻繁に歩道と接触する可能性があり、望ましくない妨げを生じたり、またはスケートボードのハンドリング特性に影響を及ぼすことがある。しかしながら、いくつかの実施形態では、この妨げおよびハンドリング特性は問題でないか、あるいは、これらの問題は改善され、またはそうでなければ対処されており、寸法510は寸法520と等しいか、または寸法520に近い。様々な実施形態では、トラック、スケートボード、またはその両方は、重量が補助ウィールに移動したときに、補助ウィールがあまり浮き上がらないように、また主ウィールが亀裂を横切るときに、主ウィールが下方に跳ねないように、あるいはその両方のために、主アクスルおよび補助アクスルの支持体が剛性を有するように構成されている。様々な実施形態では、主アクスルおよび補助アクスルは、(例えば、この2つのアクスルで重量が分担できるピボットをアクスル間に有するというよりはむしろ)独立して懸架される。
【0027】
いくつかの実施形態では、スケートボード、トラック、またはその両方は、主フロントアクスルが少なくとも1つの補助フロントアクスルの前方に位置するように、または少なくとも1つの補助リアアクスルが主リアアクスルの前方に位置するように、あるいはその両方を満たすように構成される。図1図4は、そのような実施形態の一例を示す。本明細書では、この関係において、「前方」とは、例えば、後部117から前部116に向かって離れる方向を意味する。図1図4に示す実施形態では、主フロントアクスル121は補助フロントアクスル122の前方に配置され、補助リアアクスル132は主リアアクスル131の前方に配置される。
【0028】
他の実施形態では、スケートボード、トラック、またはその両方は、少なくとも1つの補助フロントアクスルが主フロントアクスルの前方に位置するように、または主リアアクスルが少なくとも1つの補助リアアクスルの前方に位置するように、あるいはその両方を満たすように構成される。図8図10は、そのような実施形態の一例を示す。
【0029】
図8図10は、スケートボード800の一例を示しており、スケートボード800は、本明細書での説明以外は、前述のスケートボード100と同様であってよい。図示の例では、スケートボード800は、ライダー(すなわち、スケートボードのライダー)を支持する上面111(例えば、図9および図10に示す)と、上面111に対向する底面112(例えば、図8に示す)と、前部116と、前部116に対向する後部117と、を有する本体110を含む。本実施形態では、スケートボード800はまた、本体110の前部116において、スケートボード800の本体110の底面112に取り付けられたフロントトラック820(例えば、図8図10に示す)も含む。この特定の実施形態では、フロントトラック820は、主フロントアクスル121と、主フロントアクスル121に回転可能に取り付けられた(すなわち、回転できるように取り付けられた)2つの主フロントウィール123,124を含む。さらに、この特定の実施形態では、フロントトラック820は、補助フロントアクスル122に回転可能に取り付けられた2つの補助フロントウィール127,128を含む。
【0030】
図示の実施形態では、スケートボード800はまた、本体110の後部117において、スケートボード800の本体110の底面112に取り付けられたリアトラック830(例えば、図8および図9に示す)を含む。いくつかの実施形態では、リアトラック830は、180度(例えば、本明細書では、特に断らない限り180度に対して10度以内であり、いくつかの実施形態では、例えば、5度、4度、3度、2度または1度以内、あるいはさらに小さい角度内)向きが変わっている点を除いて、フロントトラック820と同じである。図示した実施形態では、リアトラック830は、主リアアクスル131と、主リアアクスル131に回転可能に取り付けられた2つの主リアウィール133,134を含む。さらに、この特定の実施形態では、リアトラック830は、補助リアアクスル132に回転可能に取り付けられた2つの補助リアウィール137,138を含む。図8図10に示される実施形態では、補助フロントアクスル122は主フロントアクスル121の前方に位置し、主リアアクスル131は補助リアアクスル132の前方に位置する。
【0031】
さらに、様々な実施形態において、2つの主フロントウィールの各々は主フロントウィール幅を有し、2つの補助フロントウィールの各々は補助フロントウィール幅を有し、主フロントウィール幅は補助フロントウィール幅よりも大きい。図示の実施形態では、2つの主フロントウィール123,124の各々は、図1および図8の右側の主フロントウィール123に示される主フロントウィール幅125を有し、2つの補助フロントウィール127、128の各々は、図1および図8の右側の補助フロントウィール127に示される補助フロントウィール幅129を有している。これらの例では、2つの主フロントウィール123,124の各々は同じ主フロントウィール幅(すなわち、125)を有し、2つの補助フロントウィール127,128の各々は同じ補助フロントウィール幅(すなわち、129)を有する。さらに、これらの実施形態では、主フロントウィール幅125は補助フロントウィール幅129よりも大きい。様々な実施形態では、例えば、スケートボードをより安定させるため、コーナリングにおいてより良好な密着性を提供するため、より柔らかい化合物をウィールに使用できるようにし、ウィールを長持ちさせるため、またはこれらの組み合わせのために、主ウィールをより幅広にしてもよい。異なる実施形態では、例えば、主ウィールは、補助ウィールよりも1.25倍、1.5倍、1.75倍、2倍、2.25倍、2.5倍、2.75倍、2.9倍、3倍、3.1倍、3.25倍、3.5倍、3.75倍、4倍、4.25倍、4.5倍、4.75倍、5倍、5.5倍、6倍、7倍、または8倍幅広である。
【0032】
さらに、複数の実施形態では、2つの主リアウィールの各々は主リアウィール幅を有し、2つの補助リアウィールの各々は補助リアウィール幅を有し、主リアウィール幅が補助リアウィール幅よりも大きい。図示の実施形態では、フロントウィールとリアウィールは同じである。従って、2つの主リアウィール133,134の各々は、主フロントウィール幅125に等しい主リアウィール幅を有し、2つの補助リアウィール137,138の各々は、補助フロントウィール幅129に等しい補助リアウィール幅を有し、主リアウィール幅は補助リアウィール幅よりも大きい。他の実施形態では異なっていてもよい。
【0033】
複数の実施形態では、2つの主フロントウィールの各々は、主フロントウィール径と、補助フロントウィール径を有し、主フロントアクスルと少なくとも1つの補助フロントアクスル間のフロントアクスル間隔距離は、主フロントウィール径、補助フロントウィール径、またはその両方よりも小さい。さらに、いくつかの実施形態では、主フロントアクスルと少なくとも1つの補助フロントアクスル間のフロントアクスル間隔距離は、主フロントウィール径と補助フロントウィール径の和を2で割った値よりも小さい。図示の実施形態では、2つの主フロントウィール123,124の各々は、図6に示す主フロントウィール径625と、主フロントアクスル121と補助フロントアクスル122間のフロントアクスル間隔距離650を有する。さらに、本実施形態では、フロントアクスル間隔距離650は、主フロントウィール径625よりも小さい。さらに、図1図4に示す実施形態では、例えば、上述したように、トラック130は、反対向きであることを除いてトラック120と同じであり、2つの主リアウィール133,134の各々は、図6に示される主フロントウィール径625に等しい主リアウィール径と、主フロントアクスル121と補助フロントアクスル122間のフロントアクスル間隔距離650と等しく、かつ主リアウィール径よりも小さい、主リアアクスル131と補助リアアクスル132間のリアアクスル間隔距離を有する。
【0034】
また、図6に示す実施形態では、2つの補助フロントウィール127,128の各々は、補助フロントウィール径629を有し、主フロントアクスル121と補助フロントアクスル122間のフロントアクスル間隔距離650は、補助フロントウィール径629より小さい。同様に、本実施形態では、2つの補助リアウィール137,138の各々は、補助フロントウィール径629と等しい補助リアウィール径と、フロントアクスル間隔距離650と等しく、かつ補助リアウィール径よりも小さい、主リアアクスル131と少なくとも1つの補助リアアクスル132間のリアアクスル間隔距離を有する。さらに、本実施形態では、フロントアクスル間隔距離650は、主フロントウィール径625と補助フロントウィール径629との和を2で割った値よりも小さい。さらに、図示の実施形態では、リアトラック130についてもそれと同様である。すなわち、リアアクスル間隔距離は、主リアウィール径と補助リアウィール径との和を2で割った値よりも小さい。さらに、図8図10に示すスケートボード800およびトラック820,830は、同様であってもよい。
【0035】
さらに、図示の実施形態では、2つの補助フロントウィール127,128は、2つの主フロントウィール123,124よりも互いに近接して(例えば、図1図3図8および図10に示すように)、配置されている。換言すれば、複数の実施形態において、右側の補助フロントウィール127と左側の補助フロントウィール128の間の距離は、右側の主フロントウィール123と左側の主フロントウィール124の間の距離よりも小さい。換言すれば、複数の実施形態において、主ウィールは、補助ウィールよりも幅広な間隔を有する。これにより、多くの実施形態では、ほとんどの状況下で重量の大部分を支持する主ウィールにおいて、スケートボード(例えば、100または800)がより安定する。さらに、様々な実施形態において、2つの補助フロントウィール、例えば127と128は、2つの主フロントウィール、例えば123と124の間に延びている。これは、例えば、図1図2図5図6図8、および図9において見られ、補助フロントウィール128の一部が主ウィール124の後ろに隠れている図2図5図6および図9の側面図において特に明らかである。同様に、図示の実施形態では、2つの補助リアウィール137,138は、2つの主リアウィール133,134よりも互いに近接して配置されており、補助リアウィール137,138は、2つの主リアウィール133,134の間に延びている。これにより、各トラックにおいて、主アクスルと補助アクスルとをより近づけて配置することができる。しかしながら、他の実施形態では異なっていてもよい。
【0036】
いくつかの実施形態(例えば、図示のような)では、主フロントウィール(例えば、123,124)は主リアウィール(例えば、133,134)と同じであるが、他の実施形態では、主フロントウィールは主リアウィールよりも大きい。スケートボード(例えば、100または800)が前進しているとき、フロントウィールが小さな石または他の障害物によって妨げられる可能性がより高いため、いくつかの実施形態では、このウィールサイズ(例えば、直径)の差が選択される。さらに、いくつかの実施形態では、直径に関して、主ウィール(例えば、123と124、133と134、またはその両方)は、補助ウィールよりも大きいが、他の実施形態では、直径に関して、主ウィールは、補助ウィールよりも小さい。さらに、図示された相対的な寸法は、構成部品の相対的なサイズの一例であるが、他の実施形態では、例えば、よりでこぼこした表面上で乗るために、主ウィールは(例えば、直径において)より大きい。さらに、いくつかの実施形態では、主ウィールおよび補助ウィールのサイズまたは直径(例えば、625および629)は、平坦面(例えば、555)上で乗るときに、補助ウィールによって支持される重量の割合を、例えばゼロ(例えば、接触していない)から50%の間で制御するように、選択または制御されてよい。さらに、いくつかの実施形態では、主アクスルおよび補助アクスルの高さは、平坦面(例えば、555)上で乗るときに、補助ウィールによって支持される重量の割合を、例えばゼロから50%の間で制御するように、選択または制御されてよい。
【0037】
さらに、いくつかの実施形態では、主ウィールのいくつかまたは全部は、直径に関して、補助ウィールのいくつかまたは全部よりも大きいが、他の実施形態では、主ウィールのいくつかまたは全部は、直径に関して、補助ウィールのいくつかまたは全部よりも小さい。したがって、いくつかの実施形態では、図6に示す主フロントウィール径625は、補助フロントウィール径629よりも大きいが、他の実施形態では、図6に示す主フロントウィール径625は、補助フロントウィール径629よりも小さい。さらに、ある実施形態では、主ウィールのいくつかまたは全部が、補助ウィールのいくつかまたは全部と同じ直径を有しており、特定の実施形態では、例えば、主フロントウィール径625は、補助フロントウィール径629と等しい。特定の実施形態では、例えば、主フロントウィール123,124は、補助フロントウィール127,128よりも直径が大きく、他の実施形態では、主フロントウィール123,124は、補助フロントウィール127,128よりも直径が小さく、ある実施形態では、主フロントウィール123,124は、補助フロントウィール127,128と同じ大きさの直径を有する。同様に、ある実施形態では、主リアウィール133,134は、補助リアウィール137,138よりも直径が大きく、他の実施形態では、主リアウィール133,134は、補助リアウィール137,138よりも直径が小さく、ある実施形態では、主リアウィール133,134は、補助リアウィール137,138と同じ大きさの直径を有する。
【0038】
完成したスケートボードに加えて、様々な実施形態は、例えば、重量を有するライダーが乗るスケートボード用の特定のトラックを含む。図1〜3,図5および図6に示すトラック120,130、および図8〜10に示すトラック820,830は、その一例である。複数の実施形態では、そのようなトラックは、例えば、トラックをスケートボードの本体に取り付けるための取付面と、主アクスルと、主アクスルに回転可能に取り付けられた2つの主ウィールと、主アクスルに平行な少なくとも1つの補助アクスルと、少なくとも1つの補助アクスルに回転可能に取り付けられた2つの補助ウィールを含んでいてよい。図5および図6に示すように、トラック120は、例えば、トラック120をスケートボードの本体(例えば、スケートボード100の本体110)に取り付けるための取付面515と、主(フロント)アクスル121と、主(フロント)アクスル121に回転可能に取り付けられた2つの主(フロント)ウィール123,124(後者は、例えば、図1〜4に示される)を含む。さらに、この実施形態では、トラック120はまた、主(フロント)アクスル121に平行な少なくとも1つの(すなわち、1つの)補助(フロント)アクスル122と、補助(フロント)アクスル122に回転可能に取り付けられた2つの補助(フロント)ウィール127,128を含む。図8〜10に示されるトラック820は、本明細書での説明を除いて、同様であってもよい。
【0039】
様々な実施形態では、2つの主ウィールの各々は主ウィール径を有し、2つの補助ウィールの各々は補助ウィール径を有し、主アクスルと少なくとも1つの補助アクスル間のアクスル間隔距離は、主ウィール径よりも小さく、主アクスルと少なくとも1つの補助アクスル間のアクスル間隔距離は、補助ウィール径よりも小さい。例えば、図示された実施形態では、2つの主ウィール123,124の各々は、図6に示される主ウィール径625を有し、2つの補助ウィール(例えば、127と128)の各々は、補助ウィール径629を有し、主アクスル121と補助アクスル122間のアクスル間隔距離650は主ウィール径625よりも小さく、アクスル間隔距離650は補助ウィール径629よりも小さい。異なる実施形態は、これらの関係の一部または全部を含む。
【0040】
トラック120の図示された実施形態では、2つの主ウィール123,124が、2つの補助ウィール127,128よりも、トラック120の取付面515からさらに遠くへ延びるように、主アクスル121が配置される。トラック820は、本明細書での説明を除いて、同様であってよい。いくつかの実施形態では、2つのトラック(例えば、2つのトラック120、トラック120とトラック130が同一である場合は、トラック120とトラック130の1つずつ、2つのトラック820、または、トラック820とトラック830が同一である場合は、トラック820とトラック830の1つずつ)がスケートボード(例えば、100または800)の本体(例えば、110)に取り付けられている場合、そのスケートボード(例えば、100または800)に平坦面(例えば、555)上で乗ると、ライダーの重量の少なくとも75%が2つのトラック(例えば、120、120と130、820、または、820と830)の主ウィール(例えば、123と124、または、123、124、133および134)によって支持される。上述したように、他の実施形態では、このパーセンテージは異なってもよい。さらに、いくつかの実施形態では、スケートボードは、トラックの取り付けのための平坦で水平な底面(例えば、112に類似した底面)を有するが、図示の実施形態では、底面112は平坦ではなく、取付面515は水平ではない。他の実施形態では異なっていてもよい。
【0041】
いくつかの実施形態では、2つの主ウィールの各々は主ウィール幅を有し、2つの補助ウィールの各々は補助ウィール幅を有し、主ウィール幅は補助ウィール幅よりも大きい。図示された実施形態では、2つの主ウィール123,124の各々は主ウィール幅125(図1および図8に示す)を有し、2つの補助ウィール127,128の各々は補助ウィール幅129(図1および8に示す)を有し、主ウィール幅125は補助ウィール幅129より大きい。さらに、いくつかの実施形態では、トラックは、2つの補助ウィールが2つの主ウィールよりも互いに近接して配置され、かつ2つの補助ウィールが2つの主ウィールの間に延びるように構成される。図示の実施形態では、例えば、2つの補助ウィール127,128は、2つの主ウィール123,124よりも互いに近接して配置され、2つの補助ウィール127,128は、主ウィール123,124の間に延びている。いくつかの実施形態は、本明細書に記載された特徴の異なる組み合わせを含む、考えられる全ての組み合わせが検討される。
【0042】
図11図12は、スケートボードの別の一例であるスケートボード900を示しており、スケートボード900は、本明細書での説明以外は、前述のスケートボード100およびスケートボード800に類似していてよい。図示の例では、スケートボード900は、ライダー(すなわち、スケートボードのライダー)を支持する上面111(例えば、図11〜12に示す)と、上面111に対向する底面112(例えば、図11〜12に示す)と、前部116と、前部116に対向する後部117を有する本体110を含む。本実施形態では、スケートボード900はまた、本体110の前部116において、スケートボード900の本体110の底面112に取り付けられたフロントトラック920(例えば、図11図12に示す)を含む。この特定の実施形態では、フロントトラック920は、主フロントアクスル121と、主フロントアクスル121に回転可能に取り付けられた(すなわち、回転できるように取り付けられた)2つの主フロントウィール123、124を含む。さらに、この特定の実施形態では、フロントトラック920は、補助フロントアクスル122に回転可能に取り付けられた1つの補助フロントウィール927を含む。
【0043】
図示の実施形態では、スケートボード900はまた、本体110の後部117において、スケートボード900の本体110の底面112に取り付けられたリアトラック930(例えば、図11図12に示す)を含む。いくつかの実施形態では、リアトラック930は、180度(例えば、本明細書では、特に断らない限り、180度から10度以内であり、いくつかの実施形態では、例えば、180度から5度、4度、3度、2度または1度以内、またはさらに小さい角度内)向きが変わっている点を除いて、フロントトラック920と同じである。図示した実施形態では、リアトラック930は、主リアアクスル131と、主リアアクスル131に回転可能に取り付けられた2つの主リアウィール133、134を含む。さらに、この特定の実施形態では、リアトラック930は、補助リアアクスル132に回転可能に取り付けられた1つの補助リアウィール937を含む。図11に示された実施形態では、主フロントアクスル121は補助フロントアクスル122の前方に位置し、補助リアアクスル132は主リアアクスル131の前方に位置する。図12に示される実施形態では、補助フロントアクスル122は主フロントアクスル121の前方に位置し、主リアアクスル131は補助リアアクスル132の前方に位置する。
【0044】
図11〜12に示すように、スケートボード900の補助フロントウィール927は、スケートボード100および800の補助フロントウィール幅129と同様の補助フロントウィール幅を有し、スケートボード900の補助リアウィール937は、スケートボード100および800の補助リアウィール幅129と同様の補助リアウィール幅を有する。さらに、スケートボード900の補助フロントウィール927は、スケートボード100および800の補助フロントウィール径629と同様の補助フロントウィール径を有し、スケートボード900の補助リアウィール937は、スケートボード100および800の補助リアウィール径629と同様の補助リアウィール径を有する。
【0045】
さらなる実施形態は、例えば、歩道の亀裂上を滑走するスケートボードを取得または提供する様々な方法を含む。本明細書では、亀裂上の滑走とは、例えば、補助ウィールがなく、他のすべての要素は等しい従来技術のスケートボードと比較して、例えば、小さな騒音で、小さな衝撃(例えば、垂直方向の衝撃)で、あるいはより滑らかな動作またはより連続的な動作で、亀裂を横切ることを意味する。異なる方法には、実行可能な順序で実行され得る特定の動作の異なる組み合わせが含まれる。本明細書に記載される順序または図面に示される順序は、動作が実行され得る順序の一例であり、他の実施形態では、例えば、動作は、異なる順序で、同時に、またはタイミングをオーバーラップして実行されてもよい。
【0046】
方法の一例は、図7に示される方法700である。方法700は、歩道の亀裂(例えば、図6に示す666)上を滑走するスケートボード(例えば、100、800または900)を取得または提供する方法の一例である。方法700は少なくとも、スケートボード本体を取得または提供する動作(動作701)と、フロントトラックを取得または提供する動作(動作702)と、リアトラックを取得または提供する動作(例えば、703)を(例えば、任意の順序で)含む。いくつかの実施形態では、これらの動作のうち1つまたは複数、または別の動作が、スケートボードの組み立てに含まれてもよい。しかしながら、他の実施形態では、スケートボードは、完全にまたは部分的に組み立てられた状態で(例えば、動作701,702,703、またはそれらの組み合わせで)取得または提供されてもよい。いくつかの実施形態では、方法700の動作のうち複数または全てが、同時に実行される。本明細書では、所々で「スケートボード(a skateboard)」という語句が使用されているが、いくつかの実施形態では、例えば、複数のスケートボード(multiple skateboards)に対して一度に、連続して、あるいはその両方で、動作が実行される。
【0047】
いくつかの実施形態では、スケートボード本体を取得または提供する動作701は、スケートボード(例えば、100,800または900)のライダーが立つための上面(例えば、111)と、例えば上面に対向する底面(例えば、112)と、前部(例えば、116)と、例えば前部に対向する後部(例えば、117)を有するスケートボード本体(例えば、110)の取得または提供を含む。さらに、いくつかの実施形態では、フロントトラックを取得または提供する動作702は、例えば、本体の前部(例えば、116)において、スケートボード(例えば、100)の本体(例えば、110)の底面(例えば、112)に取り付けられたフロントトラック(例えば、120または820)の取得または提供を含む。複数の実施形態では、フロントトラック(例えば、120または820)は、例えば共通の主フロント軸(例えば、アクスル121の軸)の周りを回転する2つの主フロントウィール(例えば、123,124)と、例えば共通の補助フロント軸(例えば、アクスル122の軸)の周りを回転する2つの補助フロントウィール(例えば、127,128)を含む。このような軸の一例は、例えば、円柱形状のアクスルの中心線であり、そのアクスルは、例えば、ウィール、ベアリングレース、ベアリングレースを固定するねじ山、またはそれらの組み合わせを固定するために、各端部にセルフロッキングナットを固定するためのねじ山のような特徴を含んでもよい。いくつかの実施形態では、補助フロント軸は、例えば、主フロント軸に平行である。
【0048】
同様に、様々な実施形態において、リアトラックを取得または提供する動作703は、例えば、本体の後部(例えば、117)において、スケートボード(例えば、100,800または900)の本体(例えば、110)の底面(例えば、112)に取り付けられたリアトラック(例えば、130または830)の取得または提供を含む。いくつかの実施形態では、リアトラック(例えば、130または830)は、例えば共通の主リア軸(例えば、主リアアクスル131の中心線)の周りを回転する2つの主リアウィール(例えば、133,134)と、例えば共通の補助リア軸(例えば、補助リアアクスル132の中心線)の周りを回転する2つの補助リアウィール(例えば、137,138)を含む。ある実施形態では、例えば、補助リア軸は、主リア軸に平行である。
【0049】
複数の実施形態では、例えば、平坦な歩道(例えば、図5に示す平坦面555)である歩道(例えば、525)上で、ライダーがスケートボード(例えば、100,800または900)に乗るときに、ライダーの重量の少なくとも大部分が2つの主フロントウィール(例えば、123,124)および2つの主リアウィール(例えば、133,134)によって支持されるように、2つの主フロントウィール(例えば、123,124)および2つの主リアウィール(例えば、133,134)は、2つの補助フロントウィール(例えば、127,128)および2つの補助リアウィール(例えば、137,138)より低くまで延びた状態で堅固に保持される。様々な実施形態では、例えば、主フロントウィール(例えば、123,124)が歩道の亀裂(例えば、666)を横切るときに、スケートボード(例えば、100,800または900)の前部(例えば、116)が補助フロントウィール(例えば、127,128)によって支持される(例えば、図6に示されるように支持される)ように、2つの補助フロントウィール(例えば、127,128)および2つの補助リアウィール(例えば、137,138)は、2つの主フロントウィール(例えば、123,124)および2つの主リアウィール(例えば、133,134)ほど低くまで延びない状態で堅固に保持される。
【0050】
同様に、複数の実施形態では、主リアウィール(例えば、133,134)が歩道(例えば、525)の亀裂(例えば、666)を横切るとき、スケートボード(例えば、100,800または900)の後部(例えば、117)は、補助リアウィール(例えば、137,138)によって支持される。この関係において、「低い」という語句は、平らな水平面または平面(例えば、図5に示される555)上で、通常の向きでスケートボードに乗っているときの下方向をいう。複数の実施形態では、より低く延びるウィールは滑走面(例えば、歩道の滑走面)に接触するが、いくつかの実施形態では、それほど低く延びていないウィールは滑走面に必ずしも接触するとは限らない。さらに、本明細書では、「堅固に保持される」とは、必要に応じて、スケートボード本体、トラック、ウィール、アクスル、および他の構成部品が十分に堅く、亀裂の少なくとも1寸法に対して、主ウィールが亀裂を横切るときのスケートボードの沈み込みが、補助ウィールが取り付けられていない状態でスケートボードがその亀裂を横切るときに本体が沈み込む量の半分未満であることを意味する。しかしながら、特定の実施形態では、必要に応じて、スケートボード本体、トラック、ウィール、アクスル、および他の構成部品が十分に堅く、亀裂の少なくとも1寸法に対して、主ウィールが亀裂を横切るときのスケートボードの沈み込みが、補助ウィールが取り付けられていない状態でスケートボードがその亀裂を横切るときに本体が沈み込む量の、10%,20%,30%,40%,60%,70%,80%,または90%未満である。他の実施形態では異なっていてもよい。
【0051】
いくつかの実施形態では、フロントトラック(例えば、120または820)を取得または提供する動作702(図7に示す)は、例えば、主フロントウィール径(例えば、図6に示す625)を有する2つの主フロントウィール(例えば、図1〜4および図8〜10に示す123,124)の取得または提供と、例えば、補助フロントウィール径(例えば、629)を有する2つの補助フロントウィール(例えば、127,128)の取得または提供を含む。さらに、複数の実施形態では、リアトラック(例えば、130または830)を取得または提供する動作703は、例として、主リアウィール径(例えば、図6に示される主フロントウィール径625と等しい)を有する2つの主リアウィール(例えば、図1図2図4図8および図9に示す133,134)の取得または提供と、補助リアウィール径(例えば、補助フロントウィール径629に等しい)を有する2つの補助リアウィール(例えば、137,138)の取得または提供を含む。
【0052】
様々な実施形態において、主軸は、補助軸の前方に位置する。例として、補助フロント軸122の前方に位置する、図1〜3に示されるスケートボード100のフロントトラック120のアクスル121の主フロント軸と、補助リアアクスル132の補助リア軸の前方に位置する、図8および9に示されるスケートボード800のリアトラック830のアクスル131の主リア軸が含まれる。しかしながら、複数の実施形態では、補助軸は、主軸の前方に位置する。例として、アクスル131の主リア軸の前方に位置する、図1および図2に示されるスケートボード100のリアトラック130の補助リア軸132と、フロントアクスル121の主フロント軸の前方に位置する、図8および図9に示されるスケートボード800のフロントトラック820の補助フロントアクスル122の補助フロント軸が含まれる。
【0053】
特定の実施形態では、主フロントウィール径(例えば、左側のフロントウィール124に対して図6に示される625)は、補助フロントウィール径(例えば、左側のフロントウィール124に対して図6に示される629)よりも大きい。さらに、いくつかの実施形態では、主リアウィール径は、補助リアウィール径よりも大きい。しかしながら、他の実施形態では、主フロントウィール径(例えば、625)は、補助フロントウィール径(例えば、629)よりも小さい、または、主リアウィール径は、補助リアウィール径よりも小さい、あるいはその両方である。さらに、いくつかの実施形態では、主フロントウィール(例えば、123,124)径(例えば、625)は、主リアウィール(例えば、133,134)径よりも大きい。しかしながら、他の実施形態では、主フロントウィール(例えば、123,124)径(例えば、625)は、主リアウィール(例えば、133,134)径と等しい。
【0054】
さらに、特定の実施形態では、フロントトラック(例えば、図1〜3、図5および図6に示す120、または図8〜10に示す820)を取得または提供する方法700の動作702は、主フロントウィール幅(例えば、図1および8に示す125)を有する2つの主フロントウィール(例えば、図1〜6および図8〜10に示す123,124)の取得または提供と、補助フロントウィール幅(例えば、図1および図8に示す129)を有する2つの補助フロントウィール(例えば、図1および図8に示す127,128)の取得または提供を含む。複数の実施形態では、例えば、図、または本明細書、あるいはその両方に記載されるように、主フロントウィール幅(例えば、125)は、補助フロントウィール幅(例えば、129)よりも大きい。同様に、いくつかの実施形態では、リアトラック(例えば、図1および図2に示す130、または図8および図9に示す830)を取得または提供する動作703は、主リアウィール幅(例えば、図1および図8に示される主フロントウィール幅125と等しい)を有する2つの主リアウィール(例えば、図1図4および図8に示す133,134)の取得または提供と、補助リアウィール幅(例えば、図1および図8に示される補助フロントウィール幅129と等しい)を有する2つの補助リアウィール(例えば、図1および図8に示す137,138)の取得または提供を含む。さらに、複数の実施形態では、主リアウィール幅は、補助リアウィール幅よりも大きい。
【0055】
さらに、いくつかの実施形態では、フロントトラック(例えば、図1〜3、図5および図6に示す120、または図8〜10に示す820)を取得または提供する動作702は、主フロントウィール径(例えば、625)よりも小さい、主フロント軸(例えば、主フロントアクスル121の主フロント軸)と補助フロント軸(例えば、補助フロントアクスル122の補助フロント軸)間のフロント軸間隔距離(例えば、図6に示すフロントアクスル間隔距離650)(を有するフロントトラック)の取得または提供を含む。さらに、複数の実施形態では、主フロント軸(例えば、121)と補助フロント軸(例えば、122)間のフロント軸間隔距離(例えば、650)は、補助フロントウィール径(例えば、629)よりも小さい。さらに、いくつかの実施形態では、リアトラック(例えば、図1および図2に示す130、または図8および図9に示す830)を取得または提供する動作703は、主リアウィール径(例えば、主フロントウィール径625と等しい)よりも小さい、主1リア軸(例えば、主リアアクスル131の主リア軸)と補助リア軸(例えば、補助リアアクスル132の補助リア軸)間のリア軸間隔距離(例えば、図6に示すフロント軸間隔距離650と等しい)の取得または提供を含む。さらに、複数の実施形態では、主リア軸と補助リア軸間のリア軸間隔距離は、補助リアウィール径(例えば、補助フロントウィール径629に等しい)より小さい。
【0056】
さらに、複数の実施形態では、フロントトラック(例えば、120または820)を取得または提供する動作702は、2つの主フロントウィール(例えば、123,124)よりも互いにより近接して配置される2つの補助フロントウィール(例えば、127,128)の取得または提供を含む。特定の実施形態では、2つの補助フロントウィール(例えば、127,128)は、2つの主フロントウィール(例えば、123,124)の間に延びるように配置される。例えば、図1〜3、および図8〜10を参照されたい。同様に、いくつかの実施形態では、リアトラック(例えば、130または830)を取得または提供する動作703は、2つの主リアウィール(例えば、133,134)よりも互いにより近接して配置される2つの補助リアウィール(例えば、137,138)であって、2つの主リアウィール(例えば、133,134)の間に延びるように配置される2つの補助リアウィール(例えば、137,138)の取得または提供を含む。
【0057】
様々な実施形態は、例えば、図1〜3に示すように、主ウィール(例えば、123,124,133および134)が、補助ウィール(例えば、127,128,137および138)の外側に位置するように、(例えば、動作702および703において、または別の動作において)スケートボード本体(例えば、110)にフロントトラック(例えば、120)およびリアトラック(例えば、130)を配置することを含む。本明細書では、「外側」とは、中心(例えば、スケートボードの中心)からより遠いことを意味する。さらに、本明細書では、特定の方法でスケートボード本体にトラックを「配置する」ことは、その特定の方法でスケートボード本体に配置されたトラックを備えるスケートボードを取得または提供することを含む。さらに、他の実施形態は、例えば、図8〜10に示すように、補助ウィール(例えば、127,128,137および138)が、主ウィール(例えば、123,124,133および134)の外側に位置するように、スケートボード本体(例えば、110)にフロントトラック(例えば、820)およびリアトラック(例えば、830)を配置することを含む。複数の実施形態では、2つの主フロントウィール(例えば、123,124)が、補助フロントウィール(例えば、127,128)よりも本体(例えば、110)の上面(例えば、111)からさらに遠くに延びるように、主フロントアクスル(例えば、121)が配置され、2つの主リアウィール(例えば、133,134)が、補助リアウィール(例えば、137,138)よりも本体の上面からさらに遠くに延びるように、主リアアクスル(例えば、131)が配置される。
【0058】
フロントトラック(例えば、120)およびリアトラック(例えば、130)は、いかなる方法でスケートボード本体(例えば、110)に結合されてもよい。例えば、フロントトラック(例えば、120)およびリアトラック(例えば、130)は、「ドロップダウン(drop down)」機構を用いてスケートボード本体(例えば、110)に取り付けられてよい。この例では、フロントトラック(例えば、120)およびリアトラック(例えば、130)がスケートボード本体(例えば、110)の底面(例えば、112)に取り付けられており、前部(例えば、116)および後部(例えば、117)は、本体(例えば、110)の中心よりも地面からより遠くに位置する。さらなる例では、フロントトラック(例えば、120)およびリアトラック(例えば、130)は、「ドロップスルー(drop through)」機構を用いてスケートボード本体(例えば、110)に取り付けられてもよい。この例では、フロントトラック(例えば、120)およびリアトラック(例えば、130)は、上面(例えば、111)から底面(例えば、112)へスケートボード本体(例えば、110)を貫通して取り付けられており、スケートボード本体(例えば、110)は実質的に平坦である。さらなる例では、フロントトラック(例えば、120)およびリアトラック(例えば、130)は、「ダブルドロップ(double drop)」機構を用いてスケートボード本体(例えば、110)に取り付けられてもよい。この例では、フロントトラック(例えば、120)およびリアトラック(例えば、130)は、上面(例えば、111)から底面(例えば、112)へスケートボード本体(例えば、110)を貫通して取り付けられており、前部(例えば、116)および後部(例えば、117)は、本体(例えば、110)の中心よりも地面からより遠くに位置する。
【0059】
本明細書に記載の主題の様々な実施形態は、本明細書に記載され、図面に示され、または当技術分野で知られている、動作、構造、構成要素、および特徴の様々な組み合わせを含む。さらに、特定の手順が、本明細書に記載の様々な構造的構成要素の取得または提供、あるいは本明細書に記載の機能を実行する構成要素の取得または提供のような動作を含んでもよい。さらに、様々な実施形態は、例として、本明細書に記載の機能を実行する製品、本明細書に記載の構造を含む製品、または本明細書に記載の機能を実施するための指令を含む製品を広告および販売することを含む。そのような製品は、例えば、販売業者、ディーラー、またはインターネットを介して取得または提供されてよい。本明細書に記載の主題はまた、本明細書に記載の様々な機能または動作、あるいは記載の構造および動作から明らかな機能または動作を達成するための様々な手段を含む。
図1
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図5
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図10
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図12