特許第6702964号(P6702964)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6702964運動シミュレーター用線形アクチュエータ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6702964
(24)【登録日】2020年5月11日
(45)【発行日】2020年6月3日
(54)【発明の名称】運動シミュレーター用線形アクチュエータ
(51)【国際特許分類】
   F16H 25/24 20060101AFI20200525BHJP
   F16H 25/22 20060101ALI20200525BHJP
   H02K 7/06 20060101ALI20200525BHJP
   G09B 9/12 20060101ALI20200525BHJP
   A47C 7/00 20060101ALN20200525BHJP
   A47C 9/00 20060101ALN20200525BHJP
【FI】
   F16H25/24 G
   F16H25/22 Z
   F16H25/24 B
   F16H25/24 A
   H02K7/06 A
   G09B9/12
   !A47C7/00 Z
   !A47C9/00 Z
【請求項の数】18
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2017-523220(P2017-523220)
(86)(22)【出願日】2015年10月30日
(65)【公表番号】特表2017-534817(P2017-534817A)
(43)【公表日】2017年11月24日
(86)【国際出願番号】US2015058305
(87)【国際公開番号】WO2016070038
(87)【国際公開日】20160506
【審査請求日】2018年10月15日
(31)【優先権主張番号】62/073,453
(32)【優先日】2014年10月31日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】507355157
【氏名又は名称】ディー−ボックス テクノロジーズ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100088694
【弁理士】
【氏名又は名称】弟子丸 健
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100095898
【弁理士】
【氏名又は名称】松下 満
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(72)【発明者】
【氏名】ルソー ロベール
(72)【発明者】
【氏名】ブーレ スティーヴ
(72)【発明者】
【氏名】ルピアン ブノワ
(72)【発明者】
【氏名】メナール ジャン−フランソワ
【審査官】 小川 克久
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2014/085807(WO,A2)
【文献】 国際公開第2012/120670(WO,A1)
【文献】 国際公開第2014/085803(WO,A2)
【文献】 特開2000−193064(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16H 25/24
F16H 25/22
G09B 9/12
H02K 7/06
A47C 7/00
A47C 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
二方向回転出力を生じさせるためのモータ;
近位端でモータに連結され、接合面を構成する内キャビティを有するケーシング;
ケーシングの内キャビティ内にあって、回転のためにモータによって作動されるねじ軸;
ケーシングに対して軸方向に並進して移動するための、ケーシングの内キャビティと摺動配置状態にある摺動管を有する摺動管アセンブリー;
摺動管と一緒に軸方向に移動するための、摺動管アセンブリーに連結された一対の移動ナット;を含み、移動ナットは、ねじ軸の回転運動を摺動管の並進運動に変換するために、ねじ軸に作動的に係合され、移動ナットは、移動ナットを摺動管に連結する摺動管アセンブリーの部材の両側にあり、
摺動管アセンブリーの部材は、摺動管の内キャビティ内に配置されたキャリエッジであり、
軸方向と垂直な軸線を中心として、キャリエッジと摺動管の間に第1の回転自由度を提供する少なくとも1つの継ぎ手を更に含み
前記継ぎ手が2つあり、前記継ぎ手の第1のものは、第1の回転自由度を提供し、前記継ぎ手の第2のものは、軸方向と垂直な他の軸線を中心として第2の回転自由度を提供する、
線形アクチュエータ。
【請求項2】
移動ナットは、部材にねじ係合される、
請求項1による線形アクチュエータ。
【請求項3】
移動ナットの少なくとも1つと部材との間のねじ山ピッチは、ねじ軸のねじ山ピッチとは異なる、
請求項2による線形アクチュエータ。
【請求項4】
移動ナットは、各々転造ボールねじユニットであり、各転造ボールねじユニットは、ねじ軸の螺旋軌道に作動的に受け入れられたボールを有する、
請求項1による線形アクチュエータ。
【請求項5】
摺動管の遠位に、線形アクチュエータを構造物のソケットに接続するための半球接合面を更に含む、
請求項1による線形アクチュエータ。
【請求項6】
キャリエッジは、ねじ軸が通る貫通穴を有するディスクであり、移動ナットは、ディスクの両側に固着される、
請求項による線形アクチュエータ。
【請求項7】
第1の回転自由度の軸線は、軸方向と直角である,
請求項による線形アクチュエータ。
【請求項8】
第1の回転自由度の軸線及び第2の回転自由度の軸線は、共通平面にある、
請求項による線形アクチュエータ。
【請求項9】
軸方向は、共通平面と垂直である、
請求項による線形アクチュエータ。
【請求項10】
キャリエッジの外面を内キャビティの面から分離する遊びを更に含み、遊びは、0.006インチ乃至0.014インチ(0.1524mm乃至0.3556mm)である、
請求項による線形アクチュエータ。
【請求項11】
少なくとも1つの継ぎ手は、キャリエッジから半径方向に突出する円筒ローラと、円筒ローラを収容する、摺動管の円形穴と、を含む、
請求項による線形アクチュエータ。
【請求項12】
二方向回転出力を生じさせるためのモータ;
近位端でモータに連結され、接合面を構成する内キャビティを有するケーシング;
ケーシングの内キャビティ内にあって、回転のためにモータによって作動されるねじ軸;
ケーシングに対して軸方向に並進して移動するための、ケーシングの内キャビティと摺動配置状態にある摺動管;
摺動管内にあって、摺動管と一緒に軸方向に移動するための、摺動管に連結されたキャリエッジ;
キャリエッジと摺動管との間に、軸方向と垂直の軸線を中心として第1の回転自由度を提供する少なくとも1つの継ぎ手;
摺動管と一緒に軸方向に移動するために、キャリエッジに連結された少なくとも1つの移動ナット;を含み、少なくとも1つの移動ナットは、ねじ軸の回転運動を摺動管の並進運動に変換するため、ねじ軸に作動的に係合され、
前記継ぎ手が2つあり、前記継ぎ手の第1のものは、第1の回転自由度を提供し、前記継ぎ手の第2のものは、軸方向と垂直な他の軸線を中心として第2の回転自由度を提供する、
線形アクチュエータ。
【請求項13】
第1の回転自由度の軸線は、軸方向と直角である、
請求項12による線形アクチュエータ。
【請求項14】
第1の回転自由度の軸線及び第2の回転自由度の軸線は、共通平面にある、
請求項13による線形アクチュエータ。
【請求項15】
軸方向は、共通平面と垂直である、
請求項12による線形アクチュエータ。
【請求項16】
キャリエッジは、ねじ軸が通る貫通穴を有するディスクである、
請求項12による線形アクチュエータ。
【請求項17】
遊びがキャリエッジの外面を内キャビティの面から分離し、遊びは、0.006インチ乃至0.014インチ(0.1524mm乃至0.3556mm)である、
請求項12による線形アクチュエータ。
【請求項18】
少なくとも1つの継ぎ手は、キャリエッジから半径方向に突出する円筒ローラと、円筒ローラを収容する、摺動管の円形穴と、を含む、
請求項12による線形アクチュエータ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、一連のビデオ画像と同調して又は、オーディオトラックと同調してプラットホームの占有者を変位させるために、運動シミュレーターと一緒に又は運動シミュレーションに使用されるような線形アクチュエータに関する。
【背景技術】
【0002】
ビデオ及びテレビ放送娯楽産業では、視聴体験を高めるための要求が増えてきた。したがって、視聴画像及び視聴音を改善する多くの改革があった。視聴の連続画像と同調して運動プラットホーム(例えば、座、椅子)の移動を生じさせる運動シミュレーションも開発された。例えば、米国特許第6,585,515号及び同第7,934,773号は、視聴体験を高めるために、運動を座に与えるように考案されたシステムの2つの例である。
【0003】
電気機械線形アクチュは、このような運動プラットホームに通常使用される。これらの線形アクチュエータは、多数のストロークのために、低頻度又は中頻度で、低及び中振幅出力を生じさせることができなければならない。その上、これらの線形アクチュエータは、プラットホーム及びその占有者の重量の一部を支持しなければならない。
【0004】
線形アクチュエータが、それらの軸方向寸法形状が膨張して運動プラットホームを上昇させる間、線形アクチュエータに加えられる荷重は、軸方向にあるように制限されず、例えば、線形アクチュエータが基礎と運動プラットホームとの間にどのように連結されるかに基づいて、半径方向の成分のような他の成分を有するかもしれない。したがって、線形アクチュエータは、時間外及びサイクル外で、線形アクチュエータを故障に導くことがある荷重を受けるかもしれない。図1は、円筒ケーシング内に摺動可能に受け入れられたタイプの摺動管ピストン,ねじ軸2,及びねじ軸2を摺動管ピストン1に接続する移動ナット3を有する、線形アクチュエータの先行技術の被動群を示す。移動ナット3は、一緒に移動する一体のユニットを形成するように摺動管ピストン1に固着されることが分かる。ねじ軸2の回転は、移動ナット3のために、一部が、摺動管ピストン1の並進運動に変換される。荷重が摺動管ピストン1の端に加えられると、このような荷重は、移動ナット3に伝達される。非軸方向の荷重は、移動ナット3に加えられる摺動管ピストン1のてこ作用により、移動ナット3の寿命に不利な影響を与えるかもしれない。
【発明の概要】
【0005】
したがって、本開示の目的は、先行技術と関連した問題と取り組む線形アクチュエータを提供することにある。
【0006】
したがって、本出願の第1実施形態によれば、二方向回転出力を生じさせるためのモータと、近位端でモータに連結され、接合面を構成する内キャビティを有するケーシングと、ケーシングの内キャビティ内にあって、回転のためにモータによって作動されるねじ軸と、ケーシングに対して軸方向に並進して移動するための、ケーシングの内キャビティと摺動配置した摺動管を有する摺動管アセンブリーと、摺動管と一緒に軸方向に移動するため、摺動管アセンブリーに連結された一対の移動ナットと、を含み、移動ナットは、ねじ軸の回転運動を摺動管の並進運動に変換するために、ねじ軸に作動的に係合され、移動ナットは、移動ナットを摺動管に連結する摺動管アセンブリーの部材の両側にある、線形アクチュエータを提供する。
【0007】
更に、第1の実施形態によれば、移動ナットは、部材にねじ係合される。
【0008】
更に、第1の実施形態によれば、ねじナットの少なくとも1つと部材との間のねじ山ピッチは、ねじ軸のねじ山ピッチとは異なる。
【0009】
更に、第1の実施形態によれば、移動ナットは、各々転造ボールねじユニットであり、各転造ボールねじユニットは、ねじ軸の螺旋軌道路に作動的に受け入れられたボールを有する。
【0010】
更に、第1の実施形態によれば、線形アクチュエータを構造のソケットに接続するための半球接合面は、摺動管の遠位にある。
【0011】
更に、第1の実施形態によれば、摺動管アセンブリーの部材は、摺動管の内キャビティ内に配置されたキャリエッジである。
【0012】
更に、第1の実施形態によれば、キャリエッジは、ねじ軸が通る貫通穴を有するディスクであり、移動ナットは、ディスクの両側に固着される。
【0013】
更に、第1の実施形態によれば、少なくとも1つの継ぎ手は、軸方向と垂直な軸線を中心として、カートリッジと摺動管の間に、第1の回転自由度を提供する。
【0014】
更に、第1の実施形態によれば、第1の回転自由度の軸線は、軸方向と直角である。
【0015】
更に、第1の実施形態によれば、前記継ぎ手が2つあり、前記継ぎ手の第1のものは、第1の回転自由度を提供し、前記継ぎ手の第2のものは、軸方向と垂直な他の軸線を中心として第2の回転自由度を提供する。
【0016】
更に、第1の実施形態によれば、第1の回転自由度の軸線及び第2の回転自由度の軸線は、共通平面にある。
【0017】
更に、第1の実施形態によれば、軸方向は、共通平面と垂直である。
【0018】
更に、第1の実施形態によれば、遊びがカートリッジの外面を内キャビティの面から分離し、遊びは、0.006インチ乃至0.014インチ(0.1524mm乃至0.3556mm)である。
【0019】
更に、第1の実施形態によれば、少なくとも1つの継ぎ手は、カートリッジから半径方向に突出する円筒ローラと、円筒ローラを収容する、摺動管の円形穴と、を含む。
【0020】
本発明の第2の実施形態によれば、二方向回転出力を生じさせるためのモータと、近位端でモータに連結され、接合面を構成する内キャビティを有するケーシングと、ケーシングの内キャビティ内にあって、回転のためにモータによって作動されるねじ軸と、ケーシングに対して軸方向に並進して移動するための、ケーシングの内キャビティと摺動配置状態にある摺動管と、摺動管内にあって、摺動管と一緒に軸方向に移動するため、摺動管に連結されたキャリエッジと、軸方向と垂直の軸線を中心として、キャリエッジと摺動管との間に第1の回転自由度を提供する少なくとも1つの継ぎ手と、摺動管と一緒に軸方向に移動するため、キャリエッジに連結された少なくとも1つの移動ナットと、を含み、少なくとも1つの移動ナットは、ねじ軸の回転運動を摺動管の並進運動に変換するために、ねじ軸に作動的に係合される。線形アクチュエータを提供する。
【0021】
更に、第2の実施形態によれば、第1の回転自由度の軸線は、軸方向と直角である。
【0022】
更に、第2の実施形態によれば、前記継ぎ手が2つあり、前記継ぎ手の第1のものは、第1の回転自由度を提供し、前記継ぎ手の第2のものは、軸方向と垂直な他の軸線を中心として第2の回転自由度を提供する。
【0023】
更に、第2の実施形態によれば、第1の回転自由度の軸線及び第2の回転自由度の軸線は、共通平面にある。
【0024】
更に、第2の実施形態によれば、軸方向は、共通平面と垂直である。
【0025】
更に、第2の実施形態によれば、キャリエッジは、ねじ軸が通る貫通穴を有するディスクである。
【0026】
更に、第2の実施形態によれば、遊びがカートリッジの外面を内キャビティの面から分離し、遊びは、0.006”乃至0.014”(0.1524mm乃至0.3556mm)である。
【0027】
更に、第2の実施形態によれば、少なくとも1つの継ぎ手は、キャリエッジから半径方向に突出する円筒ローラと、円筒ローラを収容する、摺動管の円形穴と、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】先行技術による運動シミュレーション用線形アクチュエータの被動群の透けた斜視図である。
図2】本発明による運動シミュレーション用線形アクチュエータの透けた斜視図である。
図3】引っ込み状態における図2の運動シミュレーション用線形アクチュエータの被動群の透けた斜視図である。
図4図3の運動シミュレーション用線形アクチュエータの被動群の透けた斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
図面、特に図2を参照すると、運動シミュレーション用線形アクチュエータが10で図示されている。線形アクチュエータ10は、一連の画像及び又は音、例えば、映画,テレビ放送イベント,ビデオゲーム,シミュレーション,触覚イベント,仮想現実セッションなど一部と同期して運動プラットホームを移動させるために、基礎と運動プラットホーム(例えば、支持面,椅子、座席,フライトシミュレーター/コンパートメントなど)との間に使用されるように巧く適応される。図示した実施形態の線形アクチュエータ10は、運動コントローラー、又は、他の適切なそして適応した運動信号源(例えば、メデイアプレーヤー,ディ−シネマプロジェクター,インターネットなど)例えば、行なわせるべき特別な運動を表すコードによって駆動される電気−機械式線形アクチュエータである。運動信号は、線形アクチュエータのモータを駆動するのに適したホーマットで線形アクチュエータ10に送られる。実施形態では、少なくとも2つのアクチュエータが、座席を基礎に対して支持しかつ移動させるために同時に使用される。したがって、線形アクチュエータ10は、Xと図示された、その軸方向に沿って、並進出力を生じる。以後、軸方向を参照するとき、別なふうに述べない限り、線形アクチュエータ10の長手方向軸線形アクチュエータを指し、図2−4にXとして示す。
【0030】
線形アクチュエータ10は、3つの群(例えば、3つの部分,3つのサブアセンブリー,など)、すなわち、モータ群12,構造群14,被動群16のアセンブリーである。本開示の詳細は、殆ど被動群16に関係するので、モータ群12及び構造群14は、概略的にのみ図示されかつ簡単に詳述される。しかしながら、参考のため、PCT出願第PCT/US2013/072605号は、モータ群12の一例及び構造群14の一例を記載し、それゆえに、援用される。
【0031】
モータ群12は、電気ホーマットで運動信号を受信し、受信した運動信号に対応する回転運動を生じる。したがって、モータ群12は、運動信号源または同様の電気装置に接続される。モータ群12は、その回転運動を被動群16に伝達するために、被動群16に作動的に連結される。
【0032】
構造群14は、被動群16を収容し、かつモータ群12を被動群16に作動的に連結する。その上、構造群14は、線形アクチュエータ10と運動プラットホーム,基礎,又は支持構造物との間の接続部である。
【0033】
被動群16は、モータ群12からの回転運動を方向Xに沿う線形運動に変換し、かつ線形アクチュエータ10の出力である。被動群16は、線形アクチュエータ10と基礎又はベースとの間の接続部であり、構造群14に対して移動できる。
【0034】
モータ群12
図2を参照すると、モータ群12のいくつかの構成部品がより詳細に示されている。簡単目的のために、モータ群12の構成部品に20及び21の番号が付けられている。
【0035】
モータ群12は、電気モータ20を有する。電気モータ20は、信号を、直結駆動で、いずれの円方向にも、運動信号に比例する回転出力に変換するために、運動電気信号を受信するタイプの二方向モータである。したがって、電気モータ20は、図2に出力軸22を有する。例示として、電気モータ20は、ブラシレス直流モータである。このタイプの電気モータは、一例として提供され、他の適切なタイプのモータを使用してもよい。出力軸は、軸方向Xに突出し、Xの回りに回転する。図2のカップリング構成部品23(例えば、モータ連結器)は、(例えば、固定ねじなどによって)出力軸と一体であるように軸に連結される。それ故に、モータ連結器は、出力軸と一緒に回転する。モータ連結器は、後述するように被動群16に連結され、又は代替的に、被動群16の一部であってもよい。
【0036】
モータ20の本体は、連結フランジ21を有する。連結フランジ21は、ボルト(図示せず),ワッシャーなどのような適当な固着具を使用してモータ20を構造群14に連結する。フランジ21及び固定具に対する代替物として適当なタイプの連結手段を使用してもよい。
【0037】
構造群14
図2を参照すると、構造群14の構成部品がもっと詳細に示されている。簡単目的のために、構造群14の構成部品に40乃至46の番号が付けられている。
【0038】
構造群14は、カバー、ハウジングなどとしても知られたケーシング40を含む。図示した実施形態では、ケーシング40は、一体のピースである。ケーシング40は、モータ群12を被動群16に接続するので、線形アクチュエータ10の主構造構成部品であり、また、線形アクチュエータ10を運動プラットホームに接続する。ケーシング40は、モータ群12のフランジ21との連結のため、ケーシング40の近位端に位置したフランジ41を有するのがよい。
【0039】
図2を参照すると、ケーシング40は、被動群16の一部を収容する内キャビティ42を構成する管状構成部品である。内キャビティ42は、種々のセクションに分けられる。1つのこのようなセクションは、ケーシング40の開口遠位端43まで開口する接合面44によって範囲が定められている。接合面44は、被動群16の移動構成部品が摺動する面である。被動群16の部分は、方向Xに伸張するとき、開口遠位端から出る。
【0040】
ケーシング40には、空所の様な他のセクションがあり、被動群16の構成部品がこの空所の中で支障なく移動する。他のセクションは、下に記載されるように、被動群16の軸受けのための座によって構成される。下に記載されるように、被動群16の摺動構成部品のための接触面として作用するスリーブを接合面に配置することも考えられる。スリーブは、ポリテトラフルオロエチレン又は同様の材料のスリーブのような、比較的低摩擦係数の比較的高い硬さを有する材料からなるのがよい。
【0041】
穴45のような穴に受け入れられた1つ又はそれ以上のガイドが接合面を貫いて内キャビティ42の中へ突出する。ガイドの端は、ケーシング40の内キャビティ43内にあり、線形運動を確保するために、すなわち、被動群16の摺動構成部品の回転止めガイドとして役立つために、被動群16の摺動構成部品のガイドとして役立つ。その上、ガイドは、図示した実施形態にはないが、線形アクチュエータ10のストロークの範囲を定めるストッパーとして作用する。図示した実施形態では、ガイドは、ケーシング40の外部から、すなわち穴45でアクセスできるボルト頭をもったボルトである。空気を線形アクチュエータ10の内部から逃す換気穴もケーシング40に構成されるのがよい。換気穴は、フィルター又はスクリーンで保護されるのがよい。
【0042】
連結フランジ46がケーシング40の遠位端に固着され、構造物に、すなわち運動プラットホームなどに固着されるべき連結貫通穴などを具備するのがよい。連結フランジ46は、線形アクチュエータ10の多数の連結構成のうちの1つである。
モータ群12及び構造群に関する上記の詳細は、例示態様として与えられる。
【0043】
被動群16
図2乃至4を参照すると、被動群16の構成部品は、もっと詳細に示される。簡単目的のため、被動群16の構成部品に番号60が付けられている。
【0044】
被動群16は、ピストンとしても知られる、摺動管60(図3及び4に見える)を含む摺動管アセンブリーを有する。摺動管60は、被動群16の主移動構成部品である。摺動管60は、ケーシング40の内キャビティ43内に嵌められ、そしてスリーブ又はケーシング40の内面を構成する接合面44(図2)と滑り接触状態にあるように寸法決めされている。それ故に、摺動管60は、ケーシング40の内キャビティ43内で軸方向Xに移動し、摺動管60の遠位端は、選択された可変距離だけケーシング40の遠位端の外に突出する。図2−4には、摺動管60が線形アクチュエータ10の引っ込み状態でケーシング40内に示されているが、摺動管60の相当部分は、線形アクチュエータ10の伸長状態では、ケーシング40の外に完全に伸長される。
【0045】
したがって、図2では、接触面61がケーシング40の外側で、摺動管60の遠位端に設けられる。接触面61は、線形アクチュエータ10が、該接触面61を下方にして配置されるならば、基礎又はベース接触面になる。例えば、接触面61は、基礎に直接位置してもよいし、継ぎ手の一部でもよいし、或いは継ぎ手に連結されてもよい。変形例として、線形アクチュエータ10が、接触面61を上方にして配置されるならば、接触面61は、例えば継ぎ手によって運動プラットホームに(例えば、座席又は座席フレームの下に)連結される。接触面61は、図では、ボルト62(図2)によって摺動管60のタップ穴63(図4)に固着された切頭円錐形を有するものとして示されている。切頭円錐形接合面61及びボルト62は、摺動管60の端に接合面として使用することができる多くの他のものの中の1つの解決策である。
【0046】
図3−4を参照すると、内キャビティ64は、摺動管60の長さの可なりの部分にそって延びているものとして示されている。内キャビティ64の近位セクション65は、遠位セクションよりも大きい内径を有するものとして示されており、肩66が2つのセクション間の境界である。
【0047】
摺動管60の外面には、ガイド溝67が形成される。ガイド溝67は、軸方向Xと平行である。操作中、穴45(図2)に受け入れられたガイドの端は、ガイド溝67に受け入れられる。図示した実施形態では、摺動管60は単一のガイド溝67を特徴としている。しかしながら、多数のガイド溝67と対応する数のガイド49を使用してもよい。
【0048】
摺動管60の壁を貫いて穴68が構成される。穴68は、摺動管60の同じ垂直平面にそれぞれ軸線を有するものとして示され、軸方向Xは、横平面と実質的に垂直である。その上、対の穴68の軸線は、横平面で互いに直角であるとして示されている。穴68は、摺動管60の近位セクションに配置され、そして円形断面のものである。横平面及び直角関係は線形アクチュエータ10の最適な操作に大変適しているが、他の構成が考慮される。
【0049】
摺動管アセンブリーと、摺動管に作動的に連結されたキャリエッジ70を更に含む。キャリエッジ70は、近位セクションの内キャビティ65内に受け入れている。キャリエッジ70は、ディスク状形状を有し、そして摺動管60の内キャビティ65の面に接触する円筒周面を有する。ディスクは、摺動管60の内キャビティの形状に基づいた任意の周囲形状(すなわち円形だけではない)、すなわち円形、楕円形,四角形,などを含む。変形例として、実施形態によれば、摺動管60と一体で、摺動管60の内キャビティの面から半径方向内方に突出する内壁のような、摺動管60と一体の部材がキャビティ70の代わりに使用される。
【0050】
一対のローラ71が、キャリエッジ71から半径方向に突出し、そして図3及び4に示す方法で穴68に受け入れられる。それ故に、一対の回転継ぎ手が、穴68とローラ71の各組み合わせ間に形成される。摺動管60内のキャリエッジ70のしまり嵌め性質により、これらの回転継ぎ手に移動が制限されるが、キャリエッジ70と摺動管60との間に、軸線YとZ、すなわち、図3及び4の穴68とローラ71の軸線を中心として2つの回転自由度がある。キャリエッジ70と摺動管60との間の適当なしまり嵌め関係は、例として、すなわち横平面での移動とすれば、0.010インチ±0.004インチ(0.254mm±0.0816mm)の遊びである。キャリエッジ70と摺動管60の間の角度回転を増減させるために、多少の遊びを、なお使用してもよい。穴68とローラ71の各組に微小な量の遊びを設ける。この微小な量の遊びは、キャリエッジ70と摺動管60との間の2つの回転自由度を可能にする。それ故に、摺動管60及びキャリエッジ70は、方向Xに同時に移動し、それらの間に、方向Xと直角な軸線を中心として、いくらかの回転自由度が可能である。図2−4は、ローラ71がキャリエッジ70に連結され、そして穴68に受け入れられていることを示しているが、キャリエッジ70に設けた穴と摺動管60から半径方向内方にそしてキャリエッジの穴の中へ突出するローラとの逆の形態を有することが考えられる。ローラ71は、任意の種類の軸受けを含むのがよい。変形例として、ローラ71は、単に、穴68の面と接触する低摩擦面を有する円筒形柱でもよい。キャリエッジ70と摺動管60との間に2つの回転自由度を可能にする万能継ぎ手構成をキャリエッジ70と摺動管60との間に形成することが予想される。
【0051】
一対の移動ナット72がキャリエッジ70の両側に固着され(或いは、摺動管アセンブリーにキャリエッジ70がなければ、同様の部材)、それによって、キャリエッジ70は、移動ナット72の間の中央に置かれる。移動ナット72は、各々、ねじ込み形を有し、それによって、移動ナットは、キャリエッジ70と一体に移動するように、キャリエッジ70のタップ穴にねじ連結される。実施形態では、キャリエッジ70に対する移動ナット72の緩みの危険を減じるために、ねじ込み形のねじ山ピッチは、移動ナット72が作動している親ねじのネジ山ピッチと異なる。ねじ込み形のねじ山ピッチも互いに異なる移動ナット72は、親ねじ(すなわち、ねじ軸)と作動して親ねじの回転を方向Xに摺動管60及びキャリエッジ70の並進運動に変換する任意適当なタイプの機構でもよい。例えば、移動ナット72は各々ボールねじユニットである。1つの適当なボールねじユニットは、SHタイプのボールナットのような、戻り管を有するSKK転造ボールねじである。しかしながら、多くの他のタイプの移動ねじ72が転造ボールねじの代替物と考慮される。
【0052】
図2乃至4を同時に参照すると、ねじ軸80(すなわち、親ねじ,ボルト)は、移動ナット72と作動係合状態にある。ねじ軸80は、電気モータ20に連結され、モータ20の回転出力を摺動管60に伝達する。ねじ軸80は、移動ナット72と矛盾のない、すなわち、移動ナット72のボールを受け入れる螺旋軌道を有する。移動ナット72がキャリエッジ70に固定されているので、また摺動管60が、穴45内のガイドとガイド溝67との間の相互作用により並進移動に制限されるから、ねじ軸80の回転により、移動ナット72は並進移動する。
【0053】
ねじ軸80は、ケーシング40に回転自在に連結され、並進が維持されながら、その長手方向軸線(軸方向と実質的に平行)を中心に回転する。軸受けがねじ軸80とケーシング40との接触面であるのがよい。軸受けは、ボール軸受け,ローラ軸受け,ボールなし軸受け,又は任意適当な形式の軸受けでよい。
【0054】
軸連結器81が軸80を等しいモータ連結器に連結するために設けられる。軸連結器81は、また軸受けとねじ軸80との接触面である。一対の突出部82が近位方向に突出し、そして多くの可能な連結形態の1つで、電気モータ20からの回転出力を軸80に伝達するため、モータ20のモータ連結器のフィンガーに連結される。他の形態では、ねじ軸80は、モータ20の軸と又は軸の一部と一体である。このような形態では、モータ20と軸80との連結は不要である。
【0055】
今、線形アクチュエータ10の種々の構成部品を記載した。
【0056】
接触面61が基礎に対峙するように向けられるものとして、操作が線形アクチュエータ10に適用される。
【0057】
線形アクチュエータ10は、摺動管60の位置がケーシング40に対して知られていることについて、最初に校正される。これは、プラットホームコントローラーによって制御されるように、線形アクチュエータ10がオンにされるとき、校正移動を含む適当な方法でなられる。
【0058】
電気モータ20は運動信号を受信し、それ故に、選択された方向に、運動信号に比例する回転出力を生じる。回転出力は、出力軸とねじ軸との連結を経て出力軸からねじ軸80に伝達される。
【0059】
キャリエッジ70と移動ナット72は、ねじ軸80の回転を、軸方向に沿って、摺動管60の並進運動に変換する。摺動管60は基礎又はベースに連結されるから、生じる作用は、基礎又はベースに対するモータ20及びケーシング40の並進運動である。運動プラスチックパイプとホームがモータ20又はケーシング40に連結されるから、運動プラットホームはモータ20及びケーシング40と一緒に移動する。追加の自由度が、例えば、運動プラットホーム,基礎/ベース,及び線形アクチュエータ10の間の継ぎ手の存在によって、基礎/ベース,モータ20/ケーシング40のいずれかと摺動管60との間にあることを指摘する。
【0060】
例えば、摺動管60は、運動プラットホームに連結され、モータ20及びケーシング40は基礎又はベースに固着される。このような場合には、運動プラットホームは、摺動管60と一緒に移動する。
【0061】
キャリエッジ70の両側の一対の移動ナット72の存在のために、摺動管60に対抗する非軸方向荷重は、より均等に分配される。ねじ軸80上の移動ナット72の増大長さは、荷重の分配を改善するのを助ける。その結果、図2乃至4の形態を有する線形アクチュエータ10は、移動ナット3が1つである、図1に示す被動群を採用する線形アクチュエータよりも長い寿命を有する。対の移動ナット72は、キャリエッジ70の必要なしに、摺動管60に(例えば、内方フランジに)直接連結されてもよい。
【0062】
その上、キャリエッジ70と摺動管80との間の回転継ぎ手から生じる,キャリエッジ70の横平面における少なくとも1つの回転自由度の存在は、例えば、移動ナット72及びねじ軸80に加わる角張力を減ずることによって、キャリエッジ70及び移動ナット72のような、被動群60の校正部品に加わるいくらかの荷重の影響を少なくする。2つの異なる回転自由度が図2乃至4の実施形態に示されているけれども、単一の回転自由度は、被動群16に加わるいくらかの荷重の影響を減ずる。
【0063】
中央のキャリエッジ70の両側に一対の移動ナット72を使用する概念を、摺動管60とキャリエッジ70との間の1つ以上の回転自由度を有することの概念と組み合わせて又はそれとは別個に使用してもよい。
図1
図2
図3
図4