特許第6703347号(P6703347)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6703347メンテナンス用図面作成装置およびメンテナンス用図面作成方法、並びにメンテナンス情報管理システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6703347
(24)【登録日】2020年5月12日
(45)【発行日】2020年6月3日
(54)【発明の名称】メンテナンス用図面作成装置およびメンテナンス用図面作成方法、並びにメンテナンス情報管理システム
(51)【国際特許分類】
   G06F 30/13 20200101AFI20200525BHJP
   G06F 30/12 20200101ALI20200525BHJP
   G06F 30/10 20200101ALI20200525BHJP
   G06Q 10/00 20120101ALI20200525BHJP
【FI】
   G06F17/50 680B
   G06F17/50 624A
   G06F17/50 624G
   G06F17/50 634C
   G06Q10/00 300
【請求項の数】8
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2016-77361(P2016-77361)
(22)【出願日】2016年4月7日
(65)【公開番号】特開2017-187981(P2017-187981A)
(43)【公開日】2017年10月12日
【審査請求日】2019年2月27日
(73)【特許権者】
【識別番号】000236056
【氏名又は名称】三菱電機ビルテクノサービス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110423
【弁理士】
【氏名又は名称】曾我 道治
(74)【代理人】
【識別番号】100111648
【弁理士】
【氏名又は名称】梶並 順
(74)【代理人】
【識別番号】100147566
【弁理士】
【氏名又は名称】上田 俊一
(74)【代理人】
【識別番号】100161171
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 潤一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100117776
【弁理士】
【氏名又は名称】武井 義一
(74)【代理人】
【識別番号】100188329
【弁理士】
【氏名又は名称】田村 義行
(74)【代理人】
【識別番号】100188514
【弁理士】
【氏名又は名称】松岡 隆裕
(74)【代理人】
【識別番号】100090011
【弁理士】
【氏名又は名称】茂泉 修司
(74)【代理人】
【識別番号】100194939
【弁理士】
【氏名又は名称】別所 公博
(72)【発明者】
【氏名】長原 忍
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 佑太
【審査官】 松浦 功
(56)【参考文献】
【文献】 特開平11−213126(JP,A)
【文献】 特開2011−243091(JP,A)
【文献】 特開2008−077261(JP,A)
【文献】 米国特許第08818768(US,B1)
【文献】 中国特許出願公開第104881755(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 30/00 −30/28
G06Q 10/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
部屋内に設置された複数の設備機器の位置を平面図上に表したメンテナンス用図面を作成するメンテナンス用図面作成装置であって、
各設備機器には、設備機器を識別するための識別情報が識別標識として付され、
前記複数の設備機器を含む部屋全体を撮像するとともに、前記各設備機器に付された前記識別標識を撮像する撮像部と、
前記部屋全体を撮像した画像から、前記複数の設備機器を含む前記部屋の平面図を作成する平面図作成部と、
撮像した前記識別標識から、前記識別情報を読み取る読み取り部と、
前記各設備機器について、読み取られた識別情報の設備機器と、当該設備機器の前記平面図における位置とを紐付ける紐付け部と、
を備えたメンテナンス用図面作成装置。
【請求項2】
作成された前記平面図および読み取られた識別情報を表示する表示部と、
表示された平面図における前記複数の設備機器から、特定の設備機器を選択する選択部と、をさらに備え、
前記紐付け部は、読み取られた識別情報の設備機器と、前記選択部により選択された設備機器とを紐付ける
請求項1に記載のメンテナンス用図面作成装置。
【請求項3】
前記撮像部は、前記複数の設備機器を含む部屋全体および前記各設備機器に付された前記識別標識を連続的に動画として撮像し、
前記紐付け部は、前記動画から読み取られた識別情報の設備機器と、当該設備機器の前記平面図における位置とを紐付ける
請求項1に記載のメンテナンス用図面作成装置。
【請求項4】
作成された前記平面図を表示する表示部と、
表示された平面図の一部を拡大して示す拡大部と、をさらに備え、
前記紐付け部は、拡大した画像から読み取られた識別情報の設備機器と、当該設備機器の前記平面図における位置とを紐付ける
請求項1に記載のメンテナンス用図面作成装置。
【請求項5】
前記紐付け部は、前記部屋内に設置された複数の設備機器に係る外部から取得した識別情報と、前記読み取り部で読み取られた識別情報とを照合する
請求項1から請求項4までの何れか1項に記載のメンテナンス用図面作成装置。
【請求項6】
請求項1から請求項5までの何れか1項に記載のメンテナンス用図面作成装置で作成されたメンテナンス用図面を用いて前記複数の設備機器のメンテナンス情報を管理するメンテナンス情報管理システムであって、
前記複数の設備機器と前記複数の設備機器が接続されたコントローラとから構成され、
前記コントローラは、
前記複数の設備機器のそれぞれについて、作業終了を受け付ける操作入力部と、
前記メンテナンス用図面に、作業終了した設備機器を反映させて前記コントローラの表示部に表示させる制御部と、
を備えたメンテナンス情報管理システム。
【請求項7】
請求項1から請求項5までの何れか1項に記載のメンテナンス用図面作成装置で作成されたメンテナンス用図面を用いて前記複数の設備機器のメンテナンス情報を管理するメンテナンス情報管理システムであって、
前記複数の設備機器と前記複数の設備機器が接続されたコントローラとから構成され、
前記複数の設備機器のそれぞれには、作業終了時に操作されるスイッチが設けられ、
前記コントローラは、
前記スイッチの操作を受け付ける操作入力部と、
前記メンテナンス用図面に、作業終了した設備機器を反映させて前記コントローラの表示部に表示させる制御部と、
を備えたメンテナンス情報管理システム。
【請求項8】
部屋内に設置された複数の設備機器の位置を平面図上に表したメンテナンス用図面を作成するメンテナンス用図面作成装置で実行されるメンテナンス用図面作成方法であって、
前記複数の設備機器を含む部屋全体を撮像するとともに、設備機器を識別するための識別情報として、各設備機器に付された識別標識を撮像する撮像ステップと、
前記部屋全体を撮像した画像から、前記複数の設備機器を含む前記部屋の平面図を作成する平面図作成ステップと、
撮像した前記識別標識から、前記識別情報を読み取る読み取りステップと、
前記各設備機器について、読み取られた識別情報の設備機器と、当該設備機器の前記平面図における位置とを紐付ける紐付けステップと、
を有するメンテナンス用図面作成方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、部屋内に設置された複数の設備機器の位置を平面図上に表したメンテナンス用図面を作成するメンテナンス用図面作成装置およびメンテナンス用図面作成方法、並びに作成されたメンテナンス用図面を用いて複数の設備機器のメンテナンス情報を管理するメンテナンス情報管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、例えば部屋内に設置された複数の室内機(設備機器)のメンテナンスにおいては、当該部屋内に設置された室内機のリストを参照しながらフィルタ交換や定期点検等を行っていた。しかしながら、リストで管理するだけでは、どこの室内機までメンテナンスが終わっているのかが分かりにくいという問題があった。
【0003】
そのため、メンテナンスを行う作業者が、室内機が設置された部屋の平面図を作成し、リストに載っている複数の室内機のそれぞれについて、室内機と当該室内機の平面図における位置とを紐付けて平面図上に表し、手作業によりメンテナンス用図面を作成することがあった。
【0004】
ここで、設備機器と当該設備機器が設置された位置とを紐付ける技術として、設備機器の自己識別情報が記憶されたRFID(Radio Frequency IDentification)タグを各設備機器に付し、RFIDタグに記憶された自己識別情報を無線情報端末で読み取ることにより、自己識別情報と各設備機器が設置された位置とを紐付けて記憶する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−3126号公報
【特許文献2】特開2008−77261号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載された方法では、設備機器が設置された建造物のフロアレイアウト(平面図)と各設備機器が設置された位置とを紐付けて、各設備機器が設置された位置を特定しているので、設備機器が設置された部屋の平面図をあらかじめ準備する必要がある。そのため、メンテナンス用図面を作成するのに、手間がかかるという問題がある。
【0007】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、部屋内に設置された複数の設備機器と、これらの設備機器が設置された位置とを紐付けて平面図上に表したメンテナンス用図面を容易に作成することができるメンテナンス用図面作成装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明に係るメンテナンス用図面作成装置は、部屋内に設置された複数の設備機器の位置を平面図上に表したメンテナンス用図面を作成するメンテナンス用図面作成装置であって、各設備機器には、設備機器を識別するための識別情報が識別標識として付され、複数の設備機器を含む部屋全体を撮像するとともに、各設備機器に付された識別標識を撮像する撮像部と、部屋全体を撮像した画像から、複数の設備機器を含む部屋の平面図を作成する平面図作成部と、撮像した識別標識から、識別情報を読み取る読み取り部と、各設備機器について、読み取られた識別情報の設備機器と、当該設備機器の平面図における位置とを紐付ける紐付け部と、を備えたものである。
【0009】
また、この発明に係るメンテナンス用図面作成方法は、部屋内に設置された複数の設備機器の位置を平面図上に表したメンテナンス用図面を作成するメンテナンス用図面作成装置で実行されるメンテナンス用図面作成方法であって、複数の設備機器を含む部屋全体を撮像するとともに、設備機器を識別するための識別情報として、各設備機器に付された識別標識を撮像する撮像ステップと、部屋全体を撮像した画像から、複数の設備機器を含む部屋の平面図を作成する平面図作成ステップと、撮像した識別標識から、識別情報を読み取る読み取りステップと、各設備機器について、読み取られた識別情報の設備機器と、当該設備機器の平面図における位置とを紐付ける紐付けステップと、を有するものである。
【発明の効果】
【0010】
この発明に係るメンテナンス用図面作成装置およびメンテナンス用図面作成方法によれば、部屋全体を撮像した画像から、複数の設備機器を含む部屋の平面図を作成し、設備機器を識別するための識別情報として、各設備機器に付された識別標識を読み取り、各設備機器について、読み取られた識別情報の設備機器と、当該設備機器の平面図における位置とを紐付ける。
そのため、部屋内に設置された複数の設備機器と、これらの設備機器が設置された位置とを紐付けて平面図上に表したメンテナンス用図面を容易に作成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】この発明の実施の形態1に係るメンテナンス用図面作成装置を示すブロック構成図である。
図2】この発明の実施の形態1に係るメンテナンス用図面作成装置の紐付け方法を示す説明図である。
図3】この発明の実施の形態1に係るメンテナンス用図面作成装置の紐付け方法を示す説明図である。
図4】この発明の実施の形態1に係るメンテナンス用図面作成装置の紐付け方法を示す説明図である。
図5】この発明の実施の形態1に係るメンテナンス用図面作成装置の紐付け方法を示す説明図である。
図6】この発明の実施の形態2に係るメンテナンス情報管理システムを示すブロック構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、この発明に係るメンテナンス用図面作成装置およびメンテナンス用図面作成方法、並びにメンテナンス情報管理システムの好適な実施の形態につき図面を用いて説明するが、各図において同一、または相当する部分については、同一符号を付して説明する。
【0013】
なお、以下の実施の形態では、設備機器として、空調機の室内機を例に挙げて説明するが、これに限定されず、照明設備等、部屋内に複数設置されたものであれば、他の設備機器であってもよい。
【0014】
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係るメンテナンス用図面作成装置を示すブロック構成図である。このメンテナンス用図面作成装置1は、部屋内に設置された複数の室内機(図示せず)の位置を平面図上に表したメンテナンス用図面を作成するものである。また、メンテナンス用図面は、その部屋のメンテナンスを最初に行う場合に作成される。
【0015】
また、各室内機には、室内機を識別するための識別情報が識別標識として付されている。ここで、識別情報としては、例えば室内機のシリアルナンバーや機種、製造番号、製造年月日が含まれる。また、識別標識は、QRコード(登録商標)として付されている。なお、識別標識は、QRコードに限定されず、他の一次元コードや二次元コードであってもよい。
【0016】
図1において、メンテナンス用図面作成装置1は、撮像部11、平面図作成部12、読み取り部13、紐付け部14、表示部15、選択部16および拡大部17を備えている。また、メンテナンス用図面作成装置1は、室内機のメンテナンスに用いられるコンピュータやタブレット等で実現される。
【0017】
撮像部11は、例えばカメラであり、複数の室内機を含む部屋全体を撮像するとともに、各室内機に付された識別標識を撮像する。平面図作成部12は、部屋全体を撮像した画像から、複数の室内機を含む部屋の平面図を作成する。なお、平面図作成部12は、例えば特許文献2に示された平面図作成タスクと同様の処理により、平面図を作成する。読み取り部13は、撮像した識別標識から、識別情報を読み取る。
【0018】
紐付け部14は、各室内機について、読み取られた識別情報の室内機と、当該室内機の平面図における位置とを紐付ける。すなわち、紐付け部14は、例えばQRコードから読み取った室内機のシリアルナンバーを、平面図における位置と紐付ける。
【0019】
表示部15は、作成された平面図および読み取られた識別情報を表示する。選択部16は、表示された平面図における複数の室内機から、特定の室内機を選択する。拡大部17は、表示された平面図の一部を拡大して示す。
【0020】
以下、図2〜5を参照しながら、紐付け部14における室内機と当該室内機の平面図における位置との具体的な紐付け方法について、具体例を3つ挙げて説明する。図2〜5は、この発明の実施の形態1に係るメンテナンス用図面作成装置の紐付け方法を示す説明図である。
【0021】
最初に、1つ目の方法について説明する。まず、撮像部11は、図2に示されるように、複数の室内機20を含む部屋全体を撮像する。撮像部11で撮像された画像は、例えば図3に示されるような画像となる。平面図作成部12は、上述した特許文献2の平面図作成タスクと同様の処理により、図4に示されるような平面図を作成する。
【0022】
続いて、撮像部11は、図5に示されるように、複数の室内機20のうちの1つに付された識別標識をズームして撮像する。読み取り部13は、撮像した識別標識から、識別情報を読み取る。ここで、作成された平面図および読み取られた識別情報は、表示部15に表示される。
【0023】
その後、作業者が、選択部16により、読み取られた識別情報の室内機に該当する平面図上の室内機を選択する。これにより、紐付け部14は、読み取られた識別情報の室内機と、選択部16により選択された室内機とを紐付ける。これを複数の室内機20のそれぞれについて実行することにより、部屋内に設置された複数の室内機20の位置を平面図上に表したメンテナンス用図面が作成される。
【0024】
次に、2つ目の方法について説明する。まず、撮像部11は、複数の室内機20を含む部屋全体および各室内機に付された識別標識を連続的に動画として撮像する。また、撮像部11は、部屋全体を撮像した後、連続して1つの室内機にズームして識別標識を撮像する。続いて、撮像部11は、連続して別の室内機の識別標識を撮像し、これを複数の室内機20のそれぞれについて実行する。
【0025】
ここで、平面図作成部12は、部屋全体を撮像した画像から、複数の室内機20を含む部屋の平面図を作成する。また、紐付け部14は、各室内機について、動画から読み取り部13により読み取られた識別情報の室内機と、当該室内機の平面図における位置とを紐付ける。
【0026】
このとき、撮像部11が動画として撮像しているので、前後の画像を比較してどの室内機にズームしているかを判断することができ、作業者が室内機を選択することなく紐付けすることができる。これにより、部屋内に設置された複数の室内機20の位置を平面図上に表したメンテナンス用図面が作成される。
【0027】
次に、3つ目の方法について説明する。まず、撮像部11は、複数の室内機20を含む部屋全体の画像を1枚だけ撮像する。平面図作成部12は、部屋全体を撮像した画像から、複数の室内機20を含む部屋の平面図を作成する。ここで、作成された平面図は、表示部15に表示される。
【0028】
続いて、作業者が拡大部17により平面図の一部を拡大し、拡大した画像から読み取り部13が識別情報を読み取った場合に、紐付け部14が読み取られた識別情報の室内機と、当該室内機の平面図における位置とを紐付ける。
【0029】
このとき、作業者が平面図を拡大しているので、前後の画像を比較してどの室内機が拡大されているかを判断することができ、作業者が室内機を選択することなく紐付けすることができる。これを複数の室内機20のそれぞれについて実行することにより、部屋内に設置された複数の室内機20の位置を平面図上に表したメンテナンス用図面が作成される。
【0030】
上述した方法によりメンテナンス用図面を作成することにより、室内機のメンテナンスに用いられるコンピュータやタブレット等にメンテナンス用図面を表示したり、複数の室内機20が接続されるコントローラの画面にメンテナンス用図面を表示したりすることで、作業者が視覚的に室内機の位置を把握することができる。
【0031】
なお、紐付け部14は、部屋内に設置された複数の室内機に係る外部から取得した識別情報と、読み取り部13で読み取られた識別情報とを照合してもよい。ここで、外部から取得した識別情報とは、例えばネットワーク経由で得られる室内機のシリアルナンバーである。
【0032】
このように、ネットワーク経由で得られる室内機のシリアルナンバーと、平面図に紐付けられた室内機のシリアルナンバーとを照合することにより、すべての室内機が紐付けられているかどうかを判断することができる。
【0033】
また、QRコードに室内機の機種が記憶されている場合に、ネットワーク経由で機種情報から当該室内機の正確な寸法を入手し、平面図作成部12で作成された平面図を補正することにより、より正確なメンテナンス用図面を得ることができる。
【0034】
以上のように、実施の形態1によれば、部屋全体を撮像した画像から、複数の設備機器を含む部屋の平面図を作成し、設備機器を識別するための識別情報として、各設備機器に付された識別標識を読み取り、各設備機器について、読み取られた識別情報の設備機器と、当該設備機器の平面図における位置とを紐付ける。
そのため、部屋内に設置された複数の設備機器と、これらの設備機器が設置された位置とを紐付けて平面図上に表したメンテナンス用図面を容易に作成することができる。
【0035】
なお、上記実施の形態1では、識別標識として、一次元コードや二次元コードを例に挙げて説明したが、これに限定されず、識別標識は、銘板に記載された文字であってもよい。この場合には、撮像部11が銘板を撮像し、記載された文字を文字認識することにより、識別情報を読み取ることができる。
【0036】
実施の形態2.
図6は、この発明の実施の形態2に係るメンテナンス情報管理システムを示すブロック構成図である。図6において、メンテナンス情報管理システムは、部屋内に設置された複数の室内機20と、コントローラ30とから構成されている。また、コントローラ30には、上記実施の形態1で作成されたメンテナンス用図面が取り込まれている。
【0037】
複数の室内機20のそれぞれには、メンテナンス作業の終了時に操作されるスイッチ21が設けられている。また、コントローラ30は、複数の室内機20のそれぞれについて、作業者からの作業終了を受け付けるともに、スイッチ21の操作を受け付ける操作入力部31と、メンテナンス用図面に、作業終了した室内機を反映させてコントローラ30の表示部32に表示させる制御部33とを備えている。
【0038】
すなわち、メンテナンス作業が終了した場合に、作業者がメンテナンス用図面に表示された室内機を選択するか、スイッチ21を操作することにより、操作入力部31に対して作業終了した室内機を入力する。これにより、次回のメンテナンス時に、すでに作業終了した室内機を平面図上で容易に把握することができる。
【符号の説明】
【0039】
1 メンテナンス用図面作成装置、11 撮像部、12 平面図作成部、13 読み取り部、14 紐付け部、15 表示部、16 選択部、17 拡大部、20 室内機。
図1
図2
図3
図4
図5
図6