特許第6703353号(P6703353)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6703353
(24)【登録日】2020年5月12日
(45)【発行日】2020年6月3日
(54)【発明の名称】エレベータードア装置
(51)【国際特許分類】
   B66B 13/30 20060101AFI20200525BHJP
【FI】
   B66B13/30 B
【請求項の数】2
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2016-134034(P2016-134034)
(22)【出願日】2016年7月6日
(65)【公開番号】特開2018-2439(P2018-2439A)
(43)【公開日】2018年1月11日
【審査請求日】2019年4月15日
(73)【特許権者】
【識別番号】000236056
【氏名又は名称】三菱電機ビルテクノサービス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110423
【弁理士】
【氏名又は名称】曾我 道治
(74)【代理人】
【識別番号】100111648
【弁理士】
【氏名又は名称】梶並 順
(74)【代理人】
【識別番号】100147566
【弁理士】
【氏名又は名称】上田 俊一
(74)【代理人】
【識別番号】100161171
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 潤一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100117776
【弁理士】
【氏名又は名称】武井 義一
(74)【代理人】
【識別番号】100188329
【弁理士】
【氏名又は名称】田村 義行
(74)【代理人】
【識別番号】100188514
【弁理士】
【氏名又は名称】松岡 隆裕
(74)【代理人】
【識別番号】100090011
【弁理士】
【氏名又は名称】茂泉 修司
(74)【代理人】
【識別番号】100194939
【弁理士】
【氏名又は名称】別所 公博
(74)【代理人】
【識別番号】100206782
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 彰洋
(72)【発明者】
【氏名】水野 哲夫
【審査官】 今野 聖一
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−236695(JP,A)
【文献】 特開2012−056675(JP,A)
【文献】 特開2004−217355(JP,A)
【文献】 特開2002−308555(JP,A)
【文献】 特開2004−323156(JP,A)
【文献】 特開2007−168952(JP,A)
【文献】 特開2007−320696(JP,A)
【文献】 特開2007−153537(JP,A)
【文献】 特開2012−020843(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B66B 13/00 − 13/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エレベーター出入口が開く開位置と前記エレベーター出入口が閉じられる閉位置との間で変位する引戸と、
前記引戸の前面を覆う前面覆部を有し、前記前面覆部が前記前面に対して前記引戸の移動方向に平行な方向に移動可能なドアシートと
前記ドアシートの長手方向一端部が巻かれた第1ローラと、
前記ドアシートの長手方向他端部が巻かれた第4ローラと
を備え、
前記ドアシートには、複数の広告部が前記ドアシートの長手方向に並べて配置されており、
前記ドアシートは、前記引戸の位置が前記開位置である場合に、前記第1ローラおよび前記第4ローラの何れか一方から前記ドアシートが送り出されて他方に前記ドアシートが巻き取られて、前記引戸の位置が前記閉位置である場合に前記前面に配置される前記広告部が入れ替わるように前記前面覆部が前記前面に対して移動するエレベータードア装置。
【請求項2】
前記ドアシートは、前記引戸における戸閉方向を向く戸閉方向側面を覆う戸閉方向側面覆部をさらに有し、
前記ドアシートは、前記引戸が前記開位置から前記閉位置に変位する場合に、奥行方向であって前記引戸から前記エレベーター出入口に近づく方向に、前記戸閉方向側面覆部が前記引戸に対して移動する請求項1に記載のエレベータードア装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、エレベーター出入口が開閉されるエレベータードア装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、エレベーター出入口が開く開位置とエレベーター出入口が閉じられる閉位置との間で変位する引戸と、引戸の前面を覆う前面覆部を有し、前面覆部が引戸の前面に対して引戸の移動方向に平行な方向に移動可能なドアシートとを備え、ドアシートは、引戸が戸開方向に移動する場合に、前面覆部が引戸の前面に対して戸閉方向に移動するようにドアシートが移動するエレベータードア装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012−236695号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、ドアシートの前面覆部の意匠を変更する場合には、ドアシートを交換しなければならず、ドアシートの前面覆部の意匠の変更に時間がかかるという問題点があった。
【0005】
この発明は、ドアシートの前面覆部の意匠を容易に変更することができるエレベータードア装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係るエレベータードア装置は、エレベーター出入口が開く開位置とエレベーター出入口が閉じられる閉位置との間で変位する引戸と、引戸の前面を覆う前面覆部を有し、前面覆部が前面に対して引戸の移動方向に平行な方向に移動可能なドアシートと、ドアシートの長手方向一端部が巻かれた第1ローラと、ドアシートの長手方向他端部が巻かれた第4ローラとを備え、ドアシートは、引戸の位置が開位置である場合に、第1ローラおよび第4ローラの何れか一方からドアシートが送り出されて他方にドアシートが巻き取られて、引戸の位置が閉位置である場合に前面に配置される広告部が入れ替わるように前面覆部が前面に対して移動する。
【発明の効果】
【0007】
この発明に係るエレベータードア装置によれば、エレベーター出入口が開く開位置とエレベーター出入口が閉じられる閉位置との間で変位する引戸と、引戸の前面を覆う前面覆部を有し、前面覆部が前面に対して引戸の移動方向に平行な方向に移動可能なドアシートとを備え、ドアシートは、引戸の位置が開位置である場合に、前面覆部が前面に対して移動するので、ドアシートの前面覆部の意匠を容易に変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】この発明の実施の形態1に係るエレベータードア装置を示す正面図である。
図2図1のエレベータードア装置の要部を示す平面図である。
図3図1のドアシートを広げた状態を示す正面図である。
図4図2のローラ駆動装置を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1に係るエレベータードア装置を示す正面図である。この例では、エレベーターかごに設けられたエレベータードア装置について説明する。図1では、エレベーターかごの内側から視たエレベータードア装置を示している。なお、乗場に設けられたエレベータードア装置であってもよい。エレベーターかごには、かご出入口11が形成されたかご三方枠1が設けられている。また、エレベーターかごには、かご出入口11を開閉する引戸装置2が設けられている。
【0010】
かご三方枠1は、かご出入口11の高さ方向に延び幅方向に離れて設けられた一対の縦枠12と、一対の縦枠12のそれぞれの上部に渡って設けられた上枠13とを有している。縦枠12は、かご出入口11の側面を構成している。上枠13は、かご出入口11の上面を構成している。
【0011】
引戸装置2は、かご出入口11を幅方向に移動する一対の引戸21を有している。一対の引戸21は、互いに反対方向に移動する。この例では、一対の引戸21の中で、エレベーターかごの内側からエレベータードア装置を視た場合に左側に配置される引戸21を第1引戸21Aとし、エレベーターかごの内側からエレベータードア装置を視た場合に右側に配置される引戸21を第2引戸21Bとする。第1引戸21Aおよび第2引戸21Bは、互いに共同して、かご出入口11を開閉する。つまり、この例では、エレベータードア装置は、いわゆるセンターオープン型のエレベータードア装置となっている。なお、エレベータードア装置は、センターオープン型に限らず、例えば、片側オープン型のエレベータードア装置であってもよい。
【0012】
第1引戸21Aおよび第2引戸21Bは、かご出入口11が開く開位置と、かご出入口11が閉じられる閉位置との間で変位する。この例では、第1引戸21Aの戸開方向とは、第1引戸21Aが閉位置から開位置に変位する方向である。また、第1引戸21Aの戸閉方向とは、戸開方向とは反対方向であり、第1引戸21Aが開位置から閉位置に変位する方向である。
【0013】
図2図1のエレベータードア装置の要部を示す平面図である。第1引戸21Aには、4個のローラ3が設けられている。4個のローラ3のそれぞれは、上方から視た場合の第1引戸21Aにおける角部に回転可能に配置されている。各ローラ3は、それぞれの軸方向がかご出入口11の高さ方向と一致するように配置されている。
【0014】
この例では、4個のローラ3の中で、戸開方向側であって乗場側に配置されるローラ3を第1ローラ3Aとし、戸開方向側であってかご出入口11側に配置されるローラ3を第2ローラ3Bとし、戸閉方向側であってかご出入口11側に配置されるローラ3を第3ローラ3Cとし、戸閉方向側であって乗場側に配置されるローラ3を第4ローラ3Dとする。
【0015】
4個のローラ3には、1枚のドアシート4が巻き掛けられている。ドアシート4は、第1ローラ3A、第2ローラ3B、第3ローラ3C、第4ローラ3Dの順に巻かれている。また、ドアシート4の長手方向一端部は、第1ローラ3Aに巻かれており、ドアシート4の長手方向他端部は、第4ローラ3Dに巻かれている。
【0016】
ドアシート4は、第1引戸21Aにおける戸開方向を向く戸開方向側面211を覆う戸開方向側面覆部41と、第1引戸21Aにおける前面212を覆う前面覆部42と、第1引戸21Aにおける戸閉方向を向く戸閉方向側面213を覆う戸閉方向側面覆部43とを有している。第1引戸21Aにおける前面212とは、第1引戸21Aの位置が閉位置である場合に第1引戸21Aにおけるかご出入口11を向く面である。
【0017】
ドアシート4の長手方向一端部が第1ローラ3Aに巻き取られる方向に第1ローラ3Aが回転することによって、第2ローラ3Bおよび第3ローラ3Cが回転し、さらに、ドアシート4の長手方向他端部が第4ローラ3Dから送り出される方向に第4ローラ3Dが回転する。これにより、ドアシート4における第1ローラ3Aに巻き取られる量が増加する。
【0018】
一方、ドアシート4の長手方向他端部が第4ローラ3Dに巻き取られる方向に第4ローラ3Dが回転することによって、第3ローラ3Cおよび第2ローラ3Bが回転し、さらに、ドアシート4の長手方向一端部が第1ローラ3Aから送り出される方向に第1ローラ3Aが回転する。これにより、ドアシート4における第4ローラ3Dに巻き取られる量が増加する。
【0019】
図3図1のドアシート4を広げた状態を示す正面図である。ドアシート4には、3つの宣伝広告が記載されている。言い換えれば、ドアシート4は、第1広告部44と、第2広告部45と、第3広告部46とを有している。第1広告部44、第2広告部45および第3広告部46は、ドアシート4の長手方向に等間隔に並べて配置されている。第1ローラ3Aまたは第4ローラ3Dがドアシート4を巻き取ることによって、第1広告部44、第2広告部45および第3広告部46の何れかが、第1引戸21Aの前面212を覆うようになっている。なお、ドアシート4に記載される宣伝広告は、3つに限らず、2個または4個以上であってもよい。
【0020】
図2に示すように、第1引戸21Aには、第1ローラ3Aおよび第4ローラ3Dを回転させるローラ駆動装置5が設けられている。図4図2のローラ駆動装置5を示すブロック図である。ローラ駆動装置5は、第1ローラ3Aおよび第4ローラ3Dを回転させる回転力を発生させるモータ51と、モータ51の駆動を制御する制御部52とを有している。
【0021】
制御部52は、第1引戸21Aの移動を制御する図示しない引戸移動制御部と電気的に接続されている。制御部52には、第1引戸21Aを戸開方向に移動させることを示す戸開信号と、第1引戸21Aを戸閉方向に移動させることを示す戸閉信号と、第1引戸21Aの位置が開位置であることを示す開位置信号とが引戸移動制御部から入力される。制御部52は、入力された戸開信号、戸閉信号および開位置信号に基づいて、モータ51に電流を供給する。第1ローラ3Aおよび第4ローラ3Dの回転速度は、制御部52からモータ51に供給される電流値によって変化する。第1ローラ3Aおよび第4ローラ3Dの回転方向は、制御部52からモータ51に供給される電流の方向によって変化する。
【0022】
図示していないが、第2引戸21Bにも、第1引戸21Aと同様にして、ローラ3、ドアシート4およびローラ駆動装置5が設けられている。
【0023】
エレベータードア装置は、かご三方枠1、引戸装置2、ローラ3、ドアシート4およびローラ駆動装置5から構成されている。
【0024】
次に、エレベータードア装置の動作について説明する。この例では、第1引戸21Aに設けられたドアシート4の移動について説明するが、第2引戸21Bに設けられたドアシート4の移動についても同様である。まず、第1引戸21Aが戸開方向に移動する時にドアシート4の前面覆部42が第1引戸21Aに対して戸閉方向に移動する戸開方向移動時ドアシート移動工程について説明する。
【0025】
第1引戸21Aが閉位置から開位置に変位すると、制御部52は、モータ51に電流を供給する。これにより、モータ51には回転力が発生し、この回転力によって第4ローラ3Dが回転する。第4ローラ3Dが回転することによって、ドアシート4の長手方向他端部が第4ローラ3Dに巻き取られる。これにより、ドアシート4の前面覆部42は、第1引戸21Aの前面212を戸閉方向に移動する。第1引戸21Aの前面212に対するドアシート4の前面覆部42の移動速度は、かご出入口11に対する第1引戸21Aの移動速度と一致している。したがって、ドアシート4における縦枠12に対向する部分は、縦枠12に対して移動しない。その結果、第1引戸21Aが閉位置から開位置に変位する時にドアシート4と縦枠12との間に、例えば乗客の手などの異物が引き込まれることが防止される。
【0026】
なお、第1引戸21Aの前面212に対するドアシート4の前面覆部42の移動速度は、かご出入口11に対する第1引戸21Aの移動速度よりも大きくてもよい。第1引戸21Aの閉位置から開位置への変位が終了すると、制御部52は、モータ51への電流の供給を停止する。これにより、第1引戸21Aに対するドアシート4のスライドが停止する。
【0027】
次に、第1引戸21Aの位置が開位置である時にドアシート4の前面覆部42が第1引戸21Aに対して移動する戸開時ドアシート移動工程について説明する。戸開方向移動時ドアシート移動工程の後、第1引戸21Aの位置が開位置である状態が予め設定された時間である第1時間だけ続いた後、制御部52は、モータ51に電流を供給する。これにより、モータには回転力が発生し、この回転力によって第1ローラ3Aまたは第4ローラ3Dが回転する。第1ローラ3Aおよび第4ローラ3Dの何れを回転させるかについては、第1引戸21Aに対する現在のドアシート4の位置と、第1引戸21Aの位置が閉位置にある場合に第1引戸21Aの前面212を覆うドアシート4の部分の位置とによって選択される。
【0028】
第1ローラ3Aまたは第4ローラ3Dが回転することによって、ドアシート4の長手方向一端部が第1ローラ3Aに巻き取られ、または、ドアシート4の長手方向他端部が第4ローラ3Dに巻き取られる。これにより、ドアシート4の前面覆部42は、第1引戸21Aの前面212に対して戸開方向または戸閉方向に移動する。第1引戸21Aの前面212に対するドアシート4の前面覆部42の移動速度は、予め設定された値となっている。ドアシート4が第1引戸21Aに対して予め設定された位置に到達すると、制御部52は、モータ51への電流の供給を停止する。これにより、第1引戸21Aに対するドアシート4のスライドが停止する。
【0029】
次に、第1引戸21Aが戸閉方向に移動する時にドアシート4の戸閉方向側面覆部43が第1引戸21Aに対して奥行方向であって第1引戸21Aからかご出入口11に近づく方向に移動する戸閉方向移動時ドアシート移動工程について説明する。戸開時ドアシート移動工程の後、第1引戸21Aの位置が開位置である状態が予め設定された時間である第2時間だけ続いた後、制御部52は、モータ51に電流を供給する。これにより、モータ51には回転力が発生し、この回転力によって、第1ローラ3Aが回転する。第1ローラ3Aが回転することによって、ドアシート4の長手方向一端部が第1ローラ3Aに巻き取られる。これにより、ドアシート4の戸閉方向側面覆部43は、第1引戸21Aに対して、奥行方向であって第1引戸21Aからかご出入口11に近づく方向に移動する。したがって、第1引戸21Aが開位置から閉位置に変位する時にドアシート4の戸閉方向側面覆部43に異物が接触している場合に、異物がかご出入口11に向かって押し出される。その結果、第1引戸21Aが開位置から閉位置に変位する時に、第1引戸21Aと第2引戸21Bとの間に異物が挟まれることが防止される。
【0030】
第1引戸21Aの戸閉方向側面213に対するドアシート4の戸閉方向側面覆部43の移動速度は、かご出入口11に対する第1引戸21Aの移動速度と一致している。なお、第1引戸21Aの戸閉方向側面213に対するドアシート4の戸閉方向側面覆部43の移動速度は、かご出入口11に対する第1引戸21Aの移動速度とよりも小さくてもよい。第1引戸21Aの開位置から閉位置への変位が終了すると、制御部52は、モータ51への電流の供給を停止する。これにより、第1引戸21Aに対するドアシート4のスライドが停止する。
【0031】
以上説明したように、この発明の実施の形態1に係るエレベータードア装置によれば、かご出入口11が開く開位置とかご出入口11が閉じられる閉位置との間で変位する第1引戸21Aと、第1引戸21Aの前面212を覆う前面覆部42を有し、前面覆部42が第1引戸21Aの前面212に対して第1引戸21Aの移動方向に平行な方向に移動可能なドアシート4とを備え、ドアシート4は、第1引戸21Aの位置が開位置である場合に、前面覆部42が第1引戸21Aの前面212に対して移動するので、ドアシート4の前面覆部42の意匠を容易に変更することができる。また、第1引戸21Aの位置が開位置である場合に、前面覆部42が第1引戸21Aの前面212に対して移動するので、ドアシート4の前面覆部42の意匠を変更する際に、利用者に見られることを防止することができる。
【0032】
また、ドアシート4は、第1引戸21Aにおける戸閉方向を向く戸閉方向側面213を覆う戸閉方向側面覆部43をさらに有し、ドアシート4は、第1引戸21Aが開位置から閉位置に変位する場合に、奥行方向であって第1引戸21Aからかご出入口11に近づく方向に、戸閉方向側面覆部43が第1引戸21Aに対して移動するので、第1引戸21Aが開位置から閉位置に変位する場合に、第1引戸21Aの戸閉方向側面213と第2引戸21Bの戸閉方向側面213との間に異物が挟まれることを防止することができる。
【0033】
なお、上記実施の形態1では、ドアシート4の長手方向両端部がローラ3に巻き取られる構成について説明したが、ドアシート4が無端形状に構成され、ローラ3の回転によってドアシート4が循環移動する構成であってもよい。
【0034】
また、上記実施の形態1では、前面覆部42および戸閉方向側面覆部43が一体に形成された構成について説明したが、前面覆部42と戸閉方向側面覆部43とが互いに切り離された構成であってもよい。この場合、前面覆部42および戸閉方向側面覆部43は、別々に駆動される。
【0035】
また、上記実施の形態1では、引戸21の位置が開位置となるたびに戸開時ドアシート移動工程が行われる構成について説明したが、戸開時ドアシート移動工程が行われるタイミングは、これに限らず、例えば、予め設定された時期であって引戸21の位置が開位置となった時に行う構成であってもよい。
【0036】
また、上記実施の形態1では、複数の宣伝広告が記載されたドアシート4の構成について説明したが、宣伝広告に限らず、複数種類の互いに異なる意匠を有するドアシート4の構成であればよい。
【符号の説明】
【0037】
1 かご三方枠、2 引戸装置、3 ローラ、3A 第1ローラ、3B 第2ローラ、3C 第3ローラ、3D 第4ローラ、4 ドアシート、5 ローラ駆動装置、11 かご出入口、12 縦枠、13 上枠、21 引戸、21A 第1引戸、21B 第2引戸、41 戸開方向側面覆部、42 前面覆部、43 戸閉方向側面覆部、44 第1広告部、45 第2広告部、46 第3広告部、51 モータ、52 制御部、211 戸開方向側面、212 前面、213 戸閉方向側面。
図1
図2
図3
図4