特許第6703368号(P6703368)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ アルダー・エムペー・グループ・ネザーランド・ベーフェーの特許一覧

特許6703368パネル、ならびにそのようなパネルが設けられる容器本体および容器
<>
  • 特許6703368-パネル、ならびにそのようなパネルが設けられる容器本体および容器 図000002
  • 特許6703368-パネル、ならびにそのようなパネルが設けられる容器本体および容器 図000003
  • 特許6703368-パネル、ならびにそのようなパネルが設けられる容器本体および容器 図000004
  • 特許6703368-パネル、ならびにそのようなパネルが設けられる容器本体および容器 図000005
  • 特許6703368-パネル、ならびにそのようなパネルが設けられる容器本体および容器 図000006
  • 特許6703368-パネル、ならびにそのようなパネルが設けられる容器本体および容器 図000007
  • 特許6703368-パネル、ならびにそのようなパネルが設けられる容器本体および容器 図000008
  • 特許6703368-パネル、ならびにそのようなパネルが設けられる容器本体および容器 図000009
  • 特許6703368-パネル、ならびにそのようなパネルが設けられる容器本体および容器 図000010
  • 特許6703368-パネル、ならびにそのようなパネルが設けられる容器本体および容器 図000011
  • 特許6703368-パネル、ならびにそのようなパネルが設けられる容器本体および容器 図000012
  • 特許6703368-パネル、ならびにそのようなパネルが設けられる容器本体および容器 図000013
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6703368
(24)【登録日】2020年5月12日
(45)【発行日】2020年6月3日
(54)【発明の名称】パネル、ならびにそのようなパネルが設けられる容器本体および容器
(51)【国際特許分類】
   B65D 17/34 20060101AFI20200525BHJP
【FI】
   B65D17/34
【請求項の数】8
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2014-548031(P2014-548031)
(86)(22)【出願日】2012年12月20日
(65)【公表番号】特表2015-500780(P2015-500780A)
(43)【公表日】2015年1月8日
(86)【国際出願番号】EP2012076454
(87)【国際公開番号】WO2013092899
(87)【国際公開日】20130627
【審査請求日】2015年12月16日
【審判番号】不服2018-7394(P2018-7394/J1)
【審判請求日】2018年5月30日
(31)【優先権主張番号】11194653.9
(32)【優先日】2011年12月20日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】513088755
【氏名又は名称】アルダー・エムペー・グループ・ネザーランド・ベーフェー
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】特許業務法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ルブーシェ,ファブリス
【合議体】
【審判長】 渡邊 豊英
【審判官】 杉山 悟史
【審判官】 井上 茂夫
(56)【参考文献】
【文献】 特開平2−152667(JP,A)
【文献】 特開2000−128168(JP,A)
【文献】 実開昭58−177325(JP,U)
【文献】 特開2012−236624(JP,A)
【文献】 米国特許第3795342(US,A)
【文献】 米国特許第4205760(US,A)
【文献】 米国特許第3986631(US,A)
【文献】 米国特許第4165017(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 17/00 - 17/52
B65D 41/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
パネルであって、容器の容器本体に接続される周縁と、パネルに接続されたタブとを
含み、タブは、前方タブ部と、把持してパネルに開口部を形成するための後方タブ部とを含み、パネルはさらに、凸形状を呈する少なくとも2つのエンボスを含み、
前記エンボスは、後方タブ部の外形と整列する湾曲構造を有し、
前記エンボスは、後方タブ部に隣接して延在し、
前記エンボスの頂部は、容器の閉鎖後における後方タブ部の下側の高さよりも上方に延在し、
前記エンボスは、前記エンボスの頂部を含む外側部分と、外側部分よりも低い高さを有し、後方タブ部の下に延在する内側段差部分とを有し、
2つの前記エンボス間の間隔は、他のパネルの後方タブ部が後方タブ部の下に入り込めないものの、指のアクセスを可能とするようになっている、パネル。
【請求項2】
パネルは、中央段を有し、前記エンボスは、前記中央段に設けられる、請求項1に記載のパネル。
【請求項3】
前記エンボスの頂部の高さは、後方タブ部の上側の高さ以下である、請求項1または2に記載のパネル。
【請求項4】
前記エンボスの頂部の高さは、パネルの生産時または容器の閉鎖後に後方タブ部が有する最大高さである、請求項に記載のパネル。
【請求項5】
パネルには、後方タブ部の自由端の下であって、2つの前記エンボス間の間隔に、くぼみが設けられ、それにより指のアクセスを形成する、請求項1〜4のいずれかに記載のパネル。
【請求項6】
前記エンボスの内側段差部分は、容器が閉鎖される前において後方タブ部の下側と接する、請求項1〜5のいずれかに記載のパネル。
【請求項7】
容器本体の端で、パネル周縁を介して、請求項1〜6のいずれかに記載のパネルが設けられている、容器本体。
【請求項8】
内圧と外圧との負圧差で、後方タブ部の下側とパネル表面との間に隙間がある、請求項7に記載の容器本体を含む、容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、パネル、そのようなパネルが設けられる容器本体、およびそのようなパネルが設けられる容器に関する。
【背景技術】
【0002】
パネルは、容器を閉鎖するために使用される。そのようなパネルにはしばしば、容器に開口部を形成し、それにより容器の中身へのアクセスを提供するためのタブが設けられている。タブはこのため、パネルに取付けられている。この取付けは、はんだ付けまたは接着を介して行なわれてもよいものの、通常、リベットを介して行なわれてもよい。リベットは、別個の要素であってもよく、または、パネルから形成され、パネルと一体であってもよい。
【0003】
タブは、後方タブ部と、前方タブ部と、中央タブ部とを含み、中央タブ部で、タブはパネルに取付けられる。後方タブ部は、パネルに開口部を形成するために、ユーザによって把持され、持ち上げられるためのものである。後方タブ部を持ち上げると、前方タブ部をパネル上へと押付ける動作と、パネルに形成された切込みに沿った、パネルでの開口部の形成とが生じる。
【0004】
パネルの構造および形は、後方タブ部がパネル表面と接触するか、もしくはパネル表面からある隙間または距離離れるようになっていてもよい。
【0005】
充填後、パネルは容器(本体)に搭載される。充填され閉鎖された容器は、熱処理または殺菌処理を受けてもよい。容器の加熱は、圧力上昇およびパネルの膨張をもたらすであろう。この膨張は、パネル表面からの後方タブ部の持ち上がりをもたらすかもしれず、または、前方タブ部とパネル表面との間に隙間がすでにある場合には、隙間または距離の増加をもたらすかもしれない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
出願人は、後方タブ部とパネルとの間のそのような隙間により、外部缶構造が後方タブ部の後ろで係合するかまたは引っ掛かるようになる状況に直面してきた。そのような外部缶構造は、別のパネルのパネル周縁あるいは後方タブ部に引っ掛かる別のパネルであり得る。充填された缶の場合、外部構造は、熱処理時などの別の容器の容器本体リムまたは直立した後方タブ部であり得る。充填前にパネルが容器本体に接続されている場合にも、同様の引っ掛かる問題が起こり得る。
【0007】
この発明の目的は、後方タブ部がパネル表面からある距離離れている場合に上述の係合または引っ掛かりの危険が実質的に存在しないパネルを、別個のパネルとして、または容器本体上に搭載されたパネルとして、または充填された容器の一部として提供することである。依然として、そのようなパネルは、概して追加のツールを必要とせず、かつ、生産、パネルの機能、特に、容器を開けるために後方タブ部を把持して持ち上げることを妨害しない、標準の製造手段で製造されるべきである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この目的は、パネルであって、容器の容器本体に接続される周縁と、パネルに接続されたタブとを含み、タブは、前方タブ部と、把持してパネルに開口部を形成するための後方タブ部とを含み、パネルには、外部缶構造が後方タブ部に係合することを防止する手段が設けられている、パネルを提供することにより、この発明によって満たされる。
【0009】
この発明は、外部缶構造が後方タブ部とパネル表面との間の隙間または空間に入り込むことを防止する手段を提供することにより、引っ掛かる問題が完全にではなくとも実質的に回避される、という見識に基づいている。このため、防止手段は、隙間の前で、または隙間の下にも延在する。あらゆる状況下で、外部缶構造がタブ後方部に係合できないような態様になっている。防止手段はパネルの(理論的)外囲の外側に延在していないため、パネルの製造プロセスでは妨害は実質的になく、缶の製造時には妨害はないであろう。
【0010】
第1の実施例では、防止手段は、少なくとも後方タブ部に隣接して延在し、好ましくは後方タブ部の下にも延在する、少なくとも1つのエンボスを含む。そのようなエンボスは、その製造時に標準のツールを用いてパネル表面に形成可能である。タブをパネルに接続する前でも後でもよい。エンボスは、外部缶構造、特に他のタブまたは缶リムおよび缶縁が、後方タブ部に係合できないように形作られ、配置されている。そのような要件を1つのエンボスで満たすことができないかまたはあまり確実に満たすことができない場合、この発明は、2つ以上のエンボスの適用を予測する。なお、後方タブ部と中央タブ部との間のタブの開口部を介して、後方タブ部に指が到達可能な場合、指のアクセスは必要とされなくてもよい。
【0011】
別の実施例によれば、防止手段は、後方タブ部の横に間隔をあけて延在する、このため後方タブ部に隣接して延在し、好ましくは後方タブ部の下にも延在する、少なくとも2つのエンボスを含む。間隔をあけた2つのエンボスを、2つのエンボス、後方タブ部の自由端、およびパネル表面の間に開口部がある状態で使用する場合、この開口部は、後方タブ部を把持するための指のアクセスを可能にする。
【0012】
明らかに、別の実施例については、2つのエンボス間の間隔は、外部缶構造に鑑みて選択される。この間隔は、他のタブの鋭い形状にとってはより小さく、リムおよび周縁などの缶本体および缶の湾曲部にとってはより広いものであってもよい。したがって、2つのエンボス間の間隔は、外部缶構造が後方タブ部の下に入り込めないものの、指のアクセスを可能とするようになっていることが好ましい。
【0013】
外部缶構造が後方タブ部に係合することまたは引っ掛かることを回避するために、後方タブ部に隣接して延在するエンボスまたはエンボス部分は、少なくとも後方タブ部の下側の高さと等しい高さにわたって延在すること、もしくは、後方タブ部に隣接して延在するエンボスまたはエンボス部分は、最大で後方タブ部の上側の高さと等しい高さにわたって延在することが好ましい。双方の実施例によれば、後方タブ部およびパネル表面の下に外部缶構造が入り込むことは、エンボスまたはエンボス部分の寸法によって妨げられる。
【0014】
ここにおよび上に示すように、パネルの生産または充填された缶の生産は、後方タブ部とパネル表面との間の隙間または距離が一定ではなく、パネルの製造時にまたは缶の充填および閉鎖後に変わり得るようになっていてもよい。したがって、後方タブ部下側または後方タブ部上側の高さは、パネルおよび/または缶の生産、充填、調理、および保管時の関連高さである。エンボスまたはエンボス部分の高さはしたがって、パネルの生産時および/または缶の閉鎖後に後方タブ部が有し得る最大高さに調節される。
【0015】
ここにおよび上に示すように、後方タブ部は、概して後方タブ部に存在する開口部を介して、ユーザの指によって把持されてもよい。明らかに、後方タブ部の把持は、この後方タブ部開口部を介してだけでなく、後方タブ部の自由端も介して、ユーザによって改良され、または望まれてもよい。したがって、パネルには、後方タブ部の自由端にくぼみが設けられ、それにより指のアクセスを形成することが好ましい。
【0016】
別の局面によれば、この発明はまた、容器本体の端で、パネル周縁を介して、ここにおよび上に示すようなパネルがパネルが設けられている、容器本体に関する。
【0017】
依然として、別の局面によれば、この発明は、ここにおよび上に示すようなパネルおよび/または容器本体を含む、容器に関する。この発明に従ったパネルを有する、充填され閉鎖されたそのような容器は、後方タブ部とパネルとの間に隙間を有し得るものの、依然として、外部缶構造との係合または引っ掛かりが回避される。そのような隙間は好ましくは、内圧と外圧との負圧差により、後方タブ部とパネルとの間に隙間があるように形成されてもよい。
【0018】
この発明の上述のおよび他の特徴が、以下のこの発明のいくつかの実施例の説明によって、この発明をこれらの実施例に限定する意図なく、さらに説明され例示されるであろう。この点において、添付図面を参照する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】この発明に従ったパネルの斜視図である。
図2図1のパネルの上面図である。
図3A】この発明に従ったパネルのある段階の図2の線III−IIIの断面図である。
図3B】この発明に従ったパネルのある段階の図2の線III−IIIの断面図である。
図4】この発明に従った他のパネルの上面図である。
図5図4に示すパネルの断面図である。
図6】この発明に従った他のパネルの上面図である。
図7図6に示すパネルの断面図である。
図8】この発明に従った他のパネルの上面図である。
図9図8に示すパネルの断面図である。
図10】この発明に従ったパネルのさらに別の実施例の上面図である。
図11】容器本体上に搭載された、この発明に従ったパネルの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1は、この発明に従ったパネル1を開示している。パネル1は、容器の容器本体(図13参照)に接続される周縁を含む。タブ4は、タブ4の中央部6に位置するリベット5を介してパネル1に接続される。タブ4はさらに、切込み線8の近くに位置する前方タブ部7を含む。切込み線8は、タブ4を動かして引っ張ることによって取外されるように周縁2と中央パネル部9との間に延在する円形を有する。
【0021】
タブ4はさらに、タブ開口部11が設けられた後方タブ部を含む。後方タブ部10は、缶のユーザによって把持されるように意図されている。タブ4は通常、タブ開口部11を介して2本の指で、後方タブ部の自由端を2本の指で把持され、もしくは、1本の指をタブ開口部を通して伸ばすことにより、またはタブ4の自由端12の下に1本の指を入り込ませることによって把持される。
【0022】
後方タブ部10を持ち上げると、前方タブ部は、切込み線8にまたはその近くに接触して、それにより切込みをポンと開けてこじ開けるであろう。最終的には、タブ4を持ち上げて引っ張り、それを上向きに動かすことにより、中央パネル部9が取外され、切込み線8によって規定された開口部が形成されるであろう。
【0023】
図1に示すように、中央パネル部9は、外側段13と、中間段14と、中央段15とを有する段構造を有する。
【0024】
この発明に従ったパネル1には、外部缶構造が後方タブ部に係合したり引っ掛かることを防止するための防止手段16が設けられている。そのため、防止手段16は、後方タブ部10の横に間隔をあけて延在する2つの細長いエンボス17および18という形を有する。2つのエンボス17、18間の間隔19は、外部缶構造が、2つのエンボス17、18間の間隔19へと入り込み得るような鋭いまたは尖った構造を有さないようになっている。
【0025】
パネル1にはさらに、中央段15に、ユーザがタブ4の後方タブ部10の後部タブ自由端12の自由端を把持する際に使用する指のアクセスを形成するくぼみ20が設けられている。
【0026】
図2に示すように、エンボス17および18は、後方タブ部10の外形と整列する細長い湾曲構造を有する。
【0027】
図3Aは、2つのエンボス17および18が、(後方タブ部10の下ではなく)後方タブ部10に隣接して延在することを示す。エンボス17および18の高さhは、生産、充填、調理、および保管時に、後方タブ部の下側の高さよりも大きい高さにわたって延在するようになっている。なお、この点において、図3Aは、後方タブ部10が中央段15の表面21上に位置する製造時のその元々の形状のパネルを示す。しかしながら、充填してパネル1で容器を閉鎖した後では、図3Bに示すように、自由端部10は表面21の上方に延在し、自由端部10と表面21との間に隙間を残す。依然として、いかなる外部缶構造の入り込みも回避される。なぜなら、エンボス17および18は依然として後方タブ部10の下側よりも上方に延在して、そのような入り込みを防止するためである。
【0028】
図4および図5は、この発明に従った別のパネル25を示す。なお、図1〜3で説明したようなパネル1の構造的特徴に類似しているかまたは同一である構造的特徴は、同じ参照番号によって参照されるであろう。
【0029】
この場合、段15には、タブ4の自由端部10に隣接してかつその下に延在するエンボス26および27が設けられている。エンボス26および27は、自由端部10の構造に適合した細長い湾曲構造を有する。図7により明らかに示すように、エンボス26および27は、後方タブ部10に隣接して延在する外側エンボス部分28と、後方タブ部10の下に延在するエンボス部分29とを含む。このため、後方タブ部は、エンボス26および27に入れ子にされる。ここでも、エンボス26、27間の間隔は、外部缶構造との引っ掛かりまたは係合が回避されるようになっている。後方タブ部10の側部に沿った引っ掛かりまたは係合も回避される。
【0030】
図6および図7は、この発明に従った別のパネル30を示す。パネル30は、タブ4の後方タブ部10に隣接してかつそれに沿って延在するディンプル31(全部で8個)の形を有する、この発明に従った防止手段16を含む。ディンプル31の高さhは、後方タブ部10の下側の高さより大きいものの、後方タブ部10の上側の高さより小さい。依然として、外部缶構造の入り込みは、後方タブ部10の外周全体に沿って回避される。明らかに、そして図1〜7に示す実施例と同様に、中央の2つのディンプル31は、指のアクセスを向上させるために取除かれてもよい。また、ディンプル31は、後方タブ部10に隣接して延在してもよいだけでなく、後方タブ部の下にのみ延在してもよく、または、後方タブ部10の下にかつ後方タブ部10に隣接して延在してもよい。依然として、あらゆる状況下で、防止手段16は、タブ4の後方タブ部10の下に外部缶構造が係合することまたは引っ掛かることを回避する。図8に示すように、くぼみ32は、タブの開口部11内でかつ後方タブ部10の自由端12の下にのみ延在している。
【0031】
図8および図9は、この発明に従った別のパネル33を示す。この場合、パネル33には、細長く湾曲した形状のエンボス34の形をした防止手段16が設けられており、エンボス34は、概してかつ実質的に、自由端12を含む後方タブ部10に沿って延在するようになっている。
【0032】
図10は、この発明に従った別のパネル35を示す。パネル35には、中央段15に、湾曲した細長いエンボス36と、ディンプル37の形を有するエンボス37と、短く伸びてまっすぐなエンボス38という形を有する防止手段16が設けられている。依然として、エンボス36〜38は、後方タブ部10に沿って、その外側に隣接して延在するかまたはその外側で延在している。エンボス36、37間には、指のアクセスを可能にする間隔39があり、そこにはくぼみ40も設けられている。なお、防止手段16は、指のアクセス41も非対称になるように非対称であり、それは、少なくとも中央部15に形成される写真またはイラストなどの販促もしくは特定の広告にとって上品となるかもしれない。
【0033】
最後に、図11は、その周縁2で容器本体3上に搭載されたパネル1を示す。容器本体3には、底があってもよいし、または底がなくてもよい。底がある場合、それはこの発明に従った容器を形成し、底がない場合、容器を充填し、次に充填後の容器を(図示しない)底で閉鎖することを可能にする。
【0034】
当業者であれば、この発明に従ったパネルは、主としてアルミニウム、鋼、およびブリキなどの金属で作られることをを理解するであろう。しかしながら、好適なプラスチックまたはプラスチック要素と金属要素との組合せが、原則として好適である。また、パネルの直径および厚さは、機能および好適性が妨げられない限り、広い範囲内で選択されてもよい。このため、20〜180mm、たとえば35〜120mmといった範囲の、96mmなどのパネル直径が、好適である。材料の種類に依存する厚さは、0.10〜2mm、たとえば0.18〜lmmまたは0.22〜0.8mmといった範囲内にあってもよい。
図1
図2
図3A
図3B
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11