特許第6703462号(P6703462)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6703462システム、情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6703462
(24)【登録日】2020年5月12日
(45)【発行日】2020年6月3日
(54)【発明の名称】システム、情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/08 20120101AFI20200525BHJP
   G06K 7/10 20060101ALI20200525BHJP
   G06K 7/14 20060101ALI20200525BHJP
   B65G 1/137 20060101ALN20200525BHJP
【FI】
   G06Q10/08
   G06K7/10 440
   G06K7/10 428
   G06K7/14 013
   !B65G1/137 F
【請求項の数】11
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2016-178220(P2016-178220)
(22)【出願日】2016年9月13日
(65)【公開番号】特開2018-45345(P2018-45345A)
(43)【公開日】2018年3月22日
【審査請求日】2018年12月6日
(73)【特許権者】
【識別番号】515305500
【氏名又は名称】株式会社ホームロジスティクス
(73)【特許権者】
【識別番号】000191076
【氏名又は名称】日鉄ソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100117857
【弁理士】
【氏名又は名称】南林 薫
(72)【発明者】
【氏名】山田 勇
(72)【発明者】
【氏名】吉田 詠一
(72)【発明者】
【氏名】小宮山 正知
(72)【発明者】
【氏名】藤ノ井 龍馬
【審査官】 塩澤 如正
(56)【参考文献】
【文献】 特開2004−277052(JP,A)
【文献】 特開2015−228009(JP,A)
【文献】 特開2008−247574(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 − 99/00
G06K 7/10
G06K 7/14
B65G 1/137
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
処理対象の商品に関する一覧情報を取得する取得手段と、
商品の識別情報を読み取る読取手段と、
前記読取手段によって読み取られた前記商品の識別情報が前記取得手段で取得した一覧情報内の処理対象の商品の識別情報であるか否かを判定する第1判定手段と、
前記第1判定手段によって、前記読取手段により読み取られた前記商品の識別情報が処理対象の商品の識別情報であると判定された場合、前記商品の識別情報の全部又は一部の情報の入力を受け付ける受付手段と、
前記読取手段によって読み取られた前記商品の識別情報と前記受付手段によって受け付けられた前記情報とを用いて前記読取手段による読取内容の適否を判定する第2判定手段と、
を有するシステム。
【請求項2】
前記システムには、カメラが含まれ、
前記取得手段は、前記カメラで撮影されたコードから前記処理対象の商品に関する一覧情報を取得する請求項記載のシステム。
【請求項3】
前記第1判定手段によって、前記読取手段により読み取られた前記商品の識別情報が処理対象の商品の識別情報でないと判定された場合、前記読取手段は、再度、商品の識別情報を読み取る請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項4】
前記読取手段によって読み取られた前記商品の識別情報が処理対象の商品の識別情報である場合、前記商品の識別情報の全部又は一部の情報の入力を要求する要求手段を更に有し、
前記受付手段は、前記要求手段により要求された前記商品の識別情報の全部又は一部の情報の入力を受け付ける請求項1記載のシステム。
【請求項5】
前記システムには、ウェアラブルデバイスが含まれ、
前記要求手段は、前記商品の識別情報の一部の情報の入力を要求する場合、入力を要求する前記一部の情報を非表示として前記ウェアラブルデバイスのディスプレイに表示する請求項記載のシステム。
【請求項6】
前記ウェアラブルデバイスはスマートグラスである請求項記載のシステム。
【請求項7】
前記システムには、マイクが含まれ、
前記受付手段は、前記マイクを介した前記商品の識別情報の全部又は一部の情報の音声入力を受け付ける請求項1乃至何れか1項記載のシステム。
【請求項8】
前記第2判定手段による判定の結果を出力する出力手段を更に有する請求項1乃至何れか1項記載のシステム。
【請求項9】
処理対象の商品に関する一覧情報を取得する取得手段と、
読取手段によって読み取られた商品の識別情報が前記取得手段で取得した一覧情報内の処理対象の商品の識別情報である場合、前記商品の識別情報の全部又は一部の情報の入力を受け付ける受付手段と、
前記読取手段によって読み取られた前記商品の識別情報と前記受付手段によって受け付けられた前記情報とを用いて前記読取手段による読取内容の適否を判定する判定手段と、
を有する情報処理装置。
【請求項10】
システムが実行する情報処理方法であって、
処理対象の商品に関する一覧情報を取得する取得ステップと、
商品の識別情報を読み取る読取ステップと、
前記読取ステップによって読み取られた前記商品の識別情報が前記取得ステップで取得した一覧情報内の処理対象の商品の識別情報である場合、前記商品の識別情報の全部又は一部の情報の入力を受け付ける受付ステップと、
前記読取ステップによって読み取られた前記商品の識別情報と前記受付ステップによって受け付けられた前記情報とを用いて前記読取ステップによる読取内容の適否を判定する判定ステップと、
を含む情報処理方法。
【請求項11】
コンピュータに、
処理対象の商品に関する一覧情報を取得する取得ステップと、
商品の識別情報を読み取る読取ステップと、
前記読取ステップによって読み取られた前記商品の識別情報が前記取得ステップで取得した一覧情報内の処理対象の商品の識別情報である場合、前記商品の識別情報の全部又は一部の情報の入力を受け付ける受付ステップと、
前記読取ステップによって読み取られた前記商品の識別情報と前記受付ステップによって受け付けられた前記情報とを用いて前記読取ステップによる読取内容の適否を判定する判定ステップと、
を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、システム、情報処理装置、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、ピッキング作業において、携帯情報端末のカメラを通じて認識したバーコードに対応するコード番号を表示部に表示し、作業者の手入力等により変更可能とすることで、バーコードの誤読み取りに対応する技術がある(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014−16660号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の構成では、バーコードの誤読み取りは作業者が目視で判断することになる。人間が一度に識別可能な文字列の桁数には限度があり、また、ピッキング対象の商品等に付されている商品コードは人間が一度に識別可能な桁数を超えているものが多い。
そのため、特許文献1の構成では、そもそも作業者が目視で確認した内容を誤認識してしまい、場合によっては、正しく読み取られたものを誤った情報に訂正してしまう場合すら発生してしまうことも想定される。
本発明は、読取内容の適否を適切に判定可能とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書で開示するシステムのひとつは、処理対象の商品に関する一覧情報を取得する取得手段と、商品の識別情報を読み取る読取手段と、前記読取手段によって読み取られた前記商品の識別情報が前記取得手段で取得した一覧情報内の処理対象の商品の識別情報であるか否かを判定する第1判定手段と、前記第1判定手段によって、前記読取手段により読み取られた前記商品の識別情報が処理対象の商品の識別情報であると判定された場合、前記商品の識別情報の全部又は一部の情報の入力を受け付ける受付手段と、前記読取手段によって読み取られた前記商品の識別情報と前記受付手段によって受け付けられた前記情報とを用いて前記読取手段による読取内容の適否を判定する第2判定手段と、を有する。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、読取内容の適否を適切に判定可能とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、情報処理システムのシステム構成の一例を示す図である。
図2図2は、スマートグラスのハードウェア構成の一例等を示す図である。
図3図3は、情報処理システムのメインの情報処理の一例を示すフローチャートである。
図4図4は、ピッキング対象の商品のリストの一例を示す図である。
図5図5は、ピック対象の商品の情報をディスプレイに表示した一例を示す図である。
図6図6は、バーコードの読み込みメッセージの一例を示す図である。
図7図7は、商品のバーコードが読み込まれた旨を報知する一例を示す図である。
図8図8は、商品コードの音声入力を要求するメッセージの一例を示す図である。
図9図9は、商品コードの音声入力の再入力を促すメッセージの一例を示す図である。
図10図10は、商品コードが一致している旨のメッセージの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。
【0009】
図1は、情報処理システムのシステム構成の一例を示す図である。
情報処理システムは、スマートグラス100と、カメラ110と、マイク120と、を含む。スマートグラス100と、カメラ110と、マイク120と、は一つの装置で構成されていてもよいし、有線、又は無線を介して通信可能に接続された別々の装置で構成されていてもよい。以下に示す実施形態では、物流配送センター等の倉庫においてスマートグラス100をかけた作業者が商品のピッキングを行う例を用いて処理を説明する。倉庫にはバーコード210が付された商品200が複数、存在するものとする。スマートグラス100は、ウェアラブルデバイスの一例である。また、スマートグラス100は、情報処理装置、コンピュータの一例でもある。また、以下ではスマートグラス100のCPU10が各種の判定を含む情報処理を行う構成について記載しているが、スマートグラス100は各種情報を表示するディスプレイとして機能し、スマートグラス100と通信可能なサーバ装置において各種の判定を含む情報処理を行う構成であってもよい。
【0010】
図2は、スマートグラス100のハードウェア構成の一例等を示す図である。スマートグラス100は、CPU10等のプロセッサ、メモリ11、カメラI/F12、マイクI/F13、ディスプレイ14、通信I/F15を含む。各構成は、バス等を介して接続されている。但し、各構成の一部、又は全ては、有線、又は無線を介して通信可能に接続された別々の装置で構成されていてもよい。
CPU10は、スマートグラス100の全体を制御する。CPU10がメモリ11に記憶されているプログラムに基づき処理を実行することにより後述する図3のフローチャートの処理が実現される。メモリ11は、プログラム、CPU10がプログラムに基づき処理を実行する際に使用するデータ等を記憶する。プログラムは、例えば、非一時的記録媒体に記憶され、入出力I/Fを介してメモリ11に読み込まれてもよい。カメラI/F12は、スマートグラス100とカメラ110とを接続するためのインターフェースである。マイクI/F13は、スマートグラス100とマイク120とを接続するためのインターフェースである。ディスプレイ14は、AR(Augmented Reality)を実現するためのディスプレイである。通信I/F15は、有線、無線を介して他の装置、例えばサーバ装置等と通信するためのインターフェースである。
カメラ110は、スマートグラス100からの要求に基づき商品に付されているバーコード等を撮影する。マイク120は、作業者の音声を音声データとしてスマートグラス100に入力したり、スマートグラス100からの要求に応じて音声を出力したりする。
【0011】
図3は、情報処理システムのメインの情報処理の一例を示すフローチャートである。
S10において、CPU10は、ピッキング対象の商品の一覧であるピッキングリストを取得する。CPU10は、図4に示される紙等に印刷されたリスト300のバーコード310をカメラ110で撮影することによりピッキングリストを取得する。また、CPU10は、ネットワークを介して通信可能なサーバ装置よりピッキングリストを取得するようにしてもよい。ピッキングリストは、処理対象の商品に関する一覧情報の一例である。
S11において、CPU10は、変数nに1を代入する。
S12において、CPU10は、取得したピッキングリストのn番目の商品を処理対象の商品とする。図4の例では、ロケーション番号:100−100、商品コード:123456789、商品名:リュックサック(黒)、個数:1の商品が処理対象の商品となる。
S13において、CPU10は、処理対象の商品をディスプレイ14に表示する。図5は、処理対象(ピック対象)の商品の情報をディスプレイ14に表示した一例を示す図である。作業者は、ディスプレイ14に表示された情報に基づいてピッキングを行うことができる。
S14において、CPU10は、作業者が処理対象の商品の保管場所に到着したか否かを判定する。例えば、CPU10は、作業者によってマイク120を介して所定の音声入力があった場合に、作業者が処理対象の商品の保管場所に到着したと判定する。所定の音声入力とは、例えば、「OK。到着。」等である。CPU10は、作業者が処理対象の商品の保管場所に到着したと判定した場合(S14においてYES)、S15に進み、作業者が処理対象の商品の保管場所に到着していないと判定した場合(S14においてNO)、S14の処理を繰り返す。
ここで、CPU10は、作業者に音声等により処理対象の商品の保管場所のロケーション番号の入力を要求し、入力されたロケーション番号が、処理対象の商品のロケーション番号か否かに基づき、作業者が処理対象の商品の保管場所に到着したか否かを判定するようにしてもよい。
【0012】
S15において、CPU10は、処理対象の商品のバーコードを読み込む旨のメッセージをディスプレイ14に表示する。図6は、バーコードの読み込みメッセージの一例を示す図である。図6に示されるように、ディスプレイ14には、処理対象の商品の情報と共に、バーコードを読み込む旨のメッセージが表示されている。作業者は、このメッセージに基づき、処理対象の商品をピッキングする。CPU10は、商品のバーコードが読み込まれた場合、図7に示されるように、マイク120を介して、例えば、「ピピッ!」等と、バーコードが読み込まれた旨を報知するようにしてもよい。
S16において、CPU10は、カメラ110で撮影された、作業者によって選択された商品のバーコードを読み込み、バーコードが示す商品コードを取得する。商品のバーコード、又はバーコードが示す商品コードは、商品の識別情報の一例である。
S17において、CPU10は、S16で取得した商品コードがS12で処理対象の商品とされた商品の商品コードと一致するか否かに基づき、S16で取得した商品コードが処理対象の商品コードであるか否かを判定する。CPU10は、処理対象の商品の商品コードであると判定した場合(S17においてYES)、S19に進み、処理対象の商品の商品コードでないと判定した場合(S17においてNO)、S18に進む。
S18において、CPU10は、ディスプレイ14に、処理対象の商品のバーコードではないため、再度、コードを読み込む旨のメッセージを表示する。
【0013】
S19において、CPU10は、音声入力要求メッセージをディスプレイ14に表示する。図7は、音声入力要求メッセージの一例を示す図である。図8に示されるように、ディスプレイ14には、商品コードの下3桁を読み上げる旨の音声入力要求メッセージが表示されている。作業者は、このメッセージに基づき、処理対象の商品の商品コードの下3桁を読み上げる。図8の例では、音声入力を要求する商品コードの下3桁が非表示となった商品コードがディスプレイ14に表示されている。
S20において、CPU10は、マイク120を介して入力された音声データを取得する。S19及びS20の双方又は何れかは、商品の識別情報の全部又は一部の情報の入力を受け付ける受付処理の一例である。
S21において、CPU10は、取得した音声データを解析した結果の商品コードの下3桁の番号と、カメラ110で撮影され読み込まれたバーコードが表わす商品コードの下3桁の番号(即ち、S17において処理対象であると判定された商品の商品コードの下3桁の番号)と、が一致するか否かを判定する。CPU10は、一致すると判定すると(S21においてYES)、S23に進み、一致しないと判定すると(S21においてNO)、S22に進む。
S22において、CPU10は、図9に示されるように、再入力を促すメッセージをディスプレイ14に表示する。また、CPU10は、マイク120を介して、読み上げられた商品コードの下3桁の番号と、処理対象の商品の商品コードの下3桁の番号と、が一致しない旨を報知するようにしてもよい。S22の処理の後、CPU10は、S20の処理に戻り、音声データを再度、取得する。なお、CPU10は、S22の処理の後、S19の処理に戻るようにしてもよい。
S23において、CPU10は、図10に示されるように、読み上げられた商品コードの下3桁の番号と、処理対象の商品の商品コードの下3桁の番号と、が一致した旨のメッセージを、ディスプレイ14に表示する。また、CPU10は、マイク120を介して、読み上げられた商品コードの下3桁の番号と、処理対象の商品の商品コードの下3桁の番号と、が一致した旨を報知するようにしてもよい。
【0014】
S24において、CPU10は、ピッキングリストの全ての商品に対して処理を行ったか否かを判定する。CPU10は、ピッキングリストの全ての商品に対して処理を行った判定すると(S24においてYES)、図3に示すフローチャートの処理を終了し、ピッキングリストの全ての商品に対して処理を行っていないと判定すると(S24においてNO)、S25に進む。
S25において、CPU10は、変数nの値を一つインクリメントする。そして、CPU10は、S12の処理に戻る。
図3に示した処理は、一例であって、CPU10は、S21の処理でYESと判定した場合、更に、商品の個数の入力を要求し、正しい個数の商品が、ピックされたか否かを判定するようにしてもよい。そして、CPU10は、正しい個数の商品が、ピックされたと判定した場合、S23の処理に移り、正しい個数の商品が、ピックされていないと判定した場合、その旨をエラー表示するようにしてもよい。また、商品コードの入力は、下3桁に限られない、上3桁であってもよいし、下4桁、上4桁であってもよい。また、商品コードの入力は一桁置きでもよいし、一部に限られず、全部であってもよい。また、商品コードの入力は、音声入力に限らず、ジェスチャーによる入力であってもよいし、何らかの入力デバイスを介した他の入力であってもよい。また、コードは、バーコードに限られず、二次元コードであってもよいし、商品コードが記憶されたRFIDタグ等であってもよい。
【0015】
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではない。
【0016】
上述した実施形態の処理によれば、読取内容の適否を適切に判定可能とすることができる。
この点について、より詳細に説明すれば以下のとおりである。
従来、赤外線方式のバーコードリーダであれば、至近距離でなければ読み取れないため、そもそも意図しない商品を読み取ることはないと考えられ、読み取り誤りが発生するとすれば、バーコードそのものが汚損しているような場合に限られていた。
しかしながら、本実施形態のようなスマートグラスに備えられたカメラでバーコードを読み取る方式の場合、カメラの高性能化に伴い、ピック対象の商品のバーコードを読み取ろうとした際に、例えば、図6に示すようにカメラの視野に複数の商品が捉えられ、ピック対象の隣におかれている商品のバーコードがカメラの視野に入ってしまい、それを意図せず読み取ってしまうようなケースも発生することが考えられる。
このため、ピック対象のものであるか否かを判定する自動照合の機能があったとしても、そもそも作業者が読み取ろうと考えていた商品のバーコードを読み取ったか否かを確認する意味において、読取誤りのチェックは、重要性が高まっている。これは、例えば以下のようなケースにおいて効果を奏する。
ピッキングの指示が図5に示すように商品コード「123456789」をピックするものである場合に、作業者が商品コード「123456788」をピックしなければならないと勘違いして作業に着手したとする。
そこで、商品コード「123456788」をピックしようとしたところ(カメラで読み取ろうとしたところ)、作業者が意図せずに、その隣に積まれていた商品の商品コード「123456789」をカメラで読み込んでしまったとする。
ここで、ピッキング指示の対象は商品コード「123456789」であるため、上述の自動照合の機能があった場合であってもエラーにはならない。
しかしながら、作業者が読み取ったと考えている商品コードと、実際に読み取られた商品コードとが異なったまま作業が進んでしまうと、作業者としては既にピックしたはずの商品について再度ピックの指示を受けていると感じることになるなど、ピッキング作業に混乱が生ずる場合がある。
そこで、本実施形態の処理によれば、上述のとおり、実際に読み取られた商品コード(カメラで読み取った商品コード)と、作業者が読み取ったと考えている商品コード(音声で読み上げた商品コード)と、が一致しているか否かを判定する構成とすることで、その後のピッキング作業において混乱が発生するのを防止することができるようになる。
なお、複数の商品のバーコードを一度に読み取り、連続して読み取りの適否を確認する構成も本発明に含まれる。例えば、ピッキング作業対象の商品が2つあり、読み取るべき商品コードが「123456789」と「123456788」の2つだったとすると、カメラでその2つの商品コードを一度に読み取った後、作業者は2つの商品コードの下3桁「789」と「788」とを所定の時間間隔あけて音声により順次入力し、実際に読み取られた2つの商品コード(カメラで読み取った商品コード)と、作業者が読み取ったと考えている2つの商品コード(音声で読み上げた商品コード)と、が一致しているか否かを連続して判定する構成であってもよい。
また、上述した実施形態の処理によれば、スマートグラス100における判定処理をより高速に処理することができる。また、上述した各実施形態の処理によれば、情報処理システムの処理をより効率よく行うことができる。また、上述した各実施形態の処理によれば、従来に比べてより簡易な情報処理により読取内容の適否を適切に判定することができるので、スマートグラス100のCPUの稼働率、使用率を下げることができる。
【符号の説明】
【0017】
10 CPU
100 スマートグラス
図1
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図7
図8
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図10