(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
接近検査部、動き情報獲得部及びトランク開放部を含む自動車トランク開放装置で行われる自動車トランク開放方法を実行するためのプログラムを記録した記録媒体であって、
前記接近検査部が使用者が自動車のトランクに近付いたかを検査するようにする第1機能、
前記使用者が前記トランクに近付き、前記自動車が停止状態にあるとき、前記動き情報獲得部が前記使用者の動き情報を獲得するようにする第2機能、
前記獲得された動き情報を用いて、前記使用者の動きが前記トランクの開放を望む目的動きであるかを検査する第3機能、及び
前記使用者の動きが前記目的動きに相当すれば、前記トランク開放部が前記トランクを開放するようにする第4機能を具現するプログラムを記録し、
前記第2機能は、
前記トランクに近付く前記使用者が前記トランクの前方に未だ位置しないとき、前記使用者の動きを含んでいない前記トランクの前方形状を撮影して第1映像として獲得する機能;
前記トランクに近付く前記使用者が前記トランクの前方に位置するとき、前記使用者の動きを含む前記トランクの前方形状を撮影して第2映像として獲得する機能;及び
前記第1映像と前記第2映像の間の差を動き映像として獲得する機能を含み、
前記第3機能は、前記動き映像を用いて、前記使用者の動きが目的動きであるかを検査する、コンピュータで読める記録媒体。
【発明を実施するための形態】
【0068】
以下、本発明を具体的に説明するために実施例を挙げて説明し、発明の理解を助けるために添付図面に基づいて詳細に説明する。しかし、本発明による実施例は様々な他の形態に変形可能であり、本発明の範囲が以下に詳述する実施例に限定されるものに解釈されてはいけない。本発明の実施例は当該分野で平均的な知識を有する者に本発明をより完全に説明するために提供されるものである。
【0069】
また、以下に用いられる「第1」及び「第2」、「上部」及び「下部」などの関係的用語は、その実体又は要素の間の何の物理的又は論理的関係又は手順を必ず要求するか内包することなしに、ある一つの実体又は要素を他の実体又は要素と区別するためにのみ用いられることもできる。
【0070】
図1は実施例による自動車トランク(trunk)開放方法100を説明するためのフローチャートである。
【0071】
図1を参照すると、実施例による自動車トランク開放方法100は、使用者がトランクに近付き、自動車が停止状態であるとき、使用者の動きについての情報(以下、「使用者の動き情報」)を獲得する段階(第110〜第130段階)、及び使用者の動きによってトランクの開放可否を知らせる段階(第140〜第160段階)を含む。
【0072】
ここで、「使用者」とは、運転者や搭乗者など、自動車を使う者を意味する。特に、使用者とは、スマートキーのような無線通信部を持ち、トランク開放の権限を有する者を意味することができる。
【0073】
また、「トランク」とは、自動車の貨物室であって、一般的に乗用車や乗合車の場合、自動車の後側に位置するが、実施例は自動車の種類や大きさに限られないので、トランクの位置や大きさに限られない。
【0074】
また、「使用者の動き」とは、使用者のジェスチャー(gesture)やモーション(motion)、又は使用者の移動を意味することができるが、実施例はこれに限られない。
【0075】
図1に例示した実施例による自動車トランク開放方法100の理解に役立つため、添付の
図2a及び
図2bに基づいて第110〜第160段階のそれぞれを次のように具体的に説明するが、実施例による自動車トランク開放方法100は
図2a及び
図2bに例示した状況に限られない。
【0076】
図2a及び
図2bはデカルト座標系において自動車10をz軸方向に見た平面図、及び自動車10をy軸方向に見た断面図をそれぞれ示す。ここで、「12」、「14」、及び「16」は自動車のウィンドウを示すが、これは自動車の理解に役立つための例示に過ぎない。
【0077】
まず、使用者40又は42が自動車のトランク20に近付いたかを検査する(第110段階)。
【0078】
図3は
図1に例示した第110段階に対する実施例110のフローチャートを示す。
【0079】
図3を参照すると、使用者40又は42が持っている無線通信部44と無線通信を行って使用者40又は42を認証する(第112段階)。ここで、無線通信部44は自動車と無線通信可能な、一般的に使われるスマートキー(図示せず)に含まれるかあるいはスマートキーを含むことができる。使用者が無線通信部44を持っている場合、使用者40又は42が自動車の使用が許された認証済みの使用者であるかをチェックすることができる。
【0080】
第112段階の後、認証された使用者40又は42の位置を把握する(第114段階)。使用者40又は42が無線通信部44としてスマートキーを持っている場合、使用者40又は42が自動車の内部にあるかあるいは外部にあるか、自動車に近付くか、及び自動車からどの位遠くなるかなどをチェックすることができ、スマートキーを無線通信部44として持っている使用者の位置を把握することができる。
【0081】
ここで、
図2aを参照すると、使用者40又は42の位置はデカルト座標系で(x、y)座標で表現できるが、実施例はこれに限らなく、多様な座標系の形態に使用者40又は42の位置が表現できるのは言うまでもない。
【0082】
第114段階の後、把握された使用者40又は42の位置を用いてトランク20と使用者40又は42の間の離隔距離を計算する(第116段階)。トランク20と使用者40又は42の間の離隔距離を計算するため、トランク20のある地点を基準点として前もって決定しなければならない。トランク20の開放を望む使用者40又は42は通常トランク20のキーホール(keyhole)(又は、トランク鍵穴)22に近付くことが期待されるので、キーホール22を基準点として離隔距離を計算することができるが、実施例はこれに限られない。他の実施例によると、トランク20が角部を基準点として離隔距離を計算することもできる。
【0083】
図2aを参照すると、トランク20に近付く使用者40がトランク20の前面に位置しないとき、トランク20のキーホール22と使用者40の間の離隔距離は「D1」となる。ここで、トランク20の前面とは、トランク20のキーホール22から見た領域であって、
図2aを参照すると、x軸及びy軸がそれぞれX及びYである領域に相当するが、実施例はこれに限られない。すなわち、他の実施例によると、カメラ24が撮影可能な範囲の撮影角度(θ)内に置かれた領域がトランク20の前面に相当することができる。以下、トランク20に近付いている使用者40がトランク20の前面に未だ位置しないとき、カメラ24によって撮影された映像を「第1映像」といい、使用者40とトランク20の間の離隔距離を「第1離隔距離」という。ここで、カメラ24は、
図2a及び
図2bに例示したように、トランク20のリッド(lid)において使用者と対向する部分に配置されることができる。
【0084】
また、トランク20に近付く使用者42がトランク20の前面に位置するとき、トランク20のキーホール22と使用者42の間の離隔距離は「D2」となる。以下、トランク20に近付いている使用者42がトランク20の前面に位置するとき、カメラ24によって撮影された映像を「第2映像」といい、使用者42とトランク20の間の離隔距離を「第2離隔距離」という。
【0085】
第2離隔距離は第1離隔距離より小さい。第1映像は使用者の動きを含まなく、第2映像は使用者の動きを含む映像である。
【0086】
第
116段階の後、離隔距離が臨界距離以下であるかを検査する(第118段階)。離隔距離が臨界距離以下であれば、第120段階に進み、自動車が停止状態であるかを判断する。第118段階で臨界距離と比較される離隔距離は前述した第1又は第2離隔距離に相当することができる。また、「臨界距離」として、「第1臨界距離」と「第2臨界距離」がある。第1臨界距離の設定については後述する。第2臨界距離は第1臨界距離より小さい。例えば、第120段階は計算された第1離隔距離が第1臨界距離以下であるときに実行できる。
【0087】
図1をまた参照すると、使用者40又は42がトランク20に近付いたとき、自動車が停止状態であるかを検査する(第120段階)。自動車が停止状態ではない場合、トランク20が開放しないようにするため、第120段階が実行される。なぜなら、自動車が運行中の状態でトランク20が開放される場合、運転者の運転が邪魔されることができるからである。例えば、自動車の運行中に犬、猫又は鳥、あるいは道路上で風によって飛ばされる紙や布などによって望まない状況でトランク20が開放されることができるため、自動車が停止状態ではない場合、トランク20の開放は根本的に遮断できる。
【0088】
図4は
図1に例示した第120段階の実施例120Aを説明するためのフローチャートである。
【0089】
一実施例によると、自動車のエンジンが作動するかをチェックする(第122段階)。自動車のエンジンの作動有無をチェックし、自動車のエンジンが作動していないとき、自動車が停止状態であると決定することができる。しかし、自動車のエンジンの作動有無をチェックした結果、自動車のエンジンが作動していると判断されるとき、自動車のギア変速レバーが駐車(P)に位置しているかをチェックする(第124段階)。自動車のギア変速レバーが駐車(P)に位置しているとき、自動車が停止状態であると決定して第130段階に進む。しかし、自動車のギア変速レバーの位置が駐車(P)ではない中立(N)、駆動(D)、後進(R)、ギア1速(D1)、ギア2速(D2)などに位置しているとき、自動車が停止状態ではないと決定し、
図1に示した方法100を終了する。このように、自動車の停止状態をチェックするために、ギア変速レベルの位置を用いることができる。
【0090】
他の実施例によると、
図4に例示したものとは異なり、
図1に例示した第120段階は第122段階のみを含むか、あるいは第124段階のみを含むことができる。また、第122段階と第124段階は順序に関係なく実行されることもできる。
【0091】
さらに他の実施例によると、
図1の場合、第120段階は、第110段階を実行した後、第130段階を実行するに先立って実行されるものに図示されているが、第120段階は、第110段階、第130段階、第140段階、第150段階、又は第160段階が実行されるに先立って実行されることもできる。
【0092】
また、
図4に例示した方法とは違う多様な方法でも自動車の停止状態をチェックすることができるのは言うまでもない。第130段階が実行された後、第140段階が実行されるに先立って第120段階が実行される場合、第130段階で獲得した「動き映像」を用いて自動車の停止状態をチェックすることができる。動き映像については
図5の説明で後述する。
【0093】
さらに他の実施例によると、
図1に示した第120段階は場合によって省略することもできる。
【0094】
図1に示した第120段階が省略されるかあるいは第130段階の後に実行される場合、使用者40又は42がトランク20に近付いたとき、使用者40又は42の動きについての情報(以下、「使用者の動き情報」又は「動き情報」)を獲得する(第130段階)。しかし、
図1に示した第120段階が省略されない場合、自動車が停止状態であるとき、使用者40又は42の動き情報を獲得する。以下、実施例による自動車トランク開放方法100が
図1に示したように第120段階を含むものに説明するが、実施例はこれに限られない。すなわち、以下の説明は第120段階が省略されるか、あるいは第110、第140、第150又は第160段階を実行する直前に第120段階が実行される場合にも適用可能である。
【0095】
図5は
図1に例示した第130段階の一実施例130Aを説明するためのフローチャートである。
【0096】
図5を参照すると、自動車が停止状態であるとき、トランク20の周囲照度をセンシングする(第132段階)。第132段階の後、センシングされた照度によって、トランク20の前方に光を放出する発光部を点灯させるか消灯させる(第133段階)。
【0097】
例えば、
図2a及び
図2bに例示したように、トランク20の周囲照度をセンシングする照度センシング部26はトランク20の近くに、例えばトランク20のリッドに配置できるが、実施例はこれに限られない。他の実施例によると、照度センシング部26は自動車の前方のどの部位にも配置されることができる。なぜなら、自動車の後方や前方の照度は同一であるからである。
【0098】
また、発光部28はトランク20の近くに配置されることができる。例えば、発光部28は
図2a及び
図2bに例示したように、トランク20のリッドにおいて使用者42と対向する部位に配置されることができる。
【0099】
以下、
図5に示した第134〜第136段階の理解に役立つため、
図6a〜
図6cを参照して説明するが、実施例はこれに限られない。
【0100】
図6a〜
図6cは第1映像、第2映像及び動き映像のフレーム(frame)をそれぞれ示す。
【0101】
第1映像、第2映像及び動き映像は動画であって、複数の静止映像フレームを含むことができる。
図6aは地下駐車場を撮影した第1映像の一フレームの画面を例示的に示し、
図6bは重い品物46を持って地下駐車場からトランク20の前方まで移動した使用者42の動きを撮影した第2映像の一フレームの画面を例示的に示す。
【0102】
第133段階を実行した後、使用者40がトランク20に近付くがトランク20の前方に未だ位置しないとき、使用者40の動きを含んでいないトランク20の前方形状を撮影して第1映像として獲得することができる(第134段階)。例えば、
図2a及び
図2bを参照すると、使用者40がトランク20に近づくが、トランク20の前方に位置しないとき、すなわち使用者40とキーホール22の間の第1離隔距離が第1臨界距離であるとき、使用者40の動きを含んでいないトランク20の前方形状を撮影して
図6aに示したような第1映像を獲得することができる。使用者40がトランク20の前方に位置しないとき、第1映像を獲得することができるように、使用者40がトランク20に近付いているが、トランク20の前方に未だ進入する前にトランク20と使用者40の間の最大の第1離隔距離を前述した第1臨界距離に設定することができる。
【0103】
第134段階を実行した後、トランク20に近付く使用者42がトランク20の前方に位置するとき、使用者42の動きを含むトランクの前方形状を撮影して第2映像として獲得することができる(第135段階)。ここで、トランク20の前方とは、トランク20を使う使用者42が位置する+x軸方を向意味する。
【0104】
例えば、
図2a及び
図2bを参照すると、トランク20に近付く使用者42がトランク20の前方に位置するとき、すなわち使用者42とキーホール22の間の第2離隔距離が第2臨界距離であるとき、使用者42の動きを含む形状を撮影した
図6bに示したような第2映像を獲得することができる。ここで、第2臨界距離は所定距離(d)に設定できる。所定距離(d)の最大値は離隔距離を計算するときの基準点、例えばキーホール22の入口から自動車のバンパー30が突出した最外側部分までの距離であることができるが、実施例はこれに限られない。例えば、所定距離(d)は5cmであり得る。このように、使用者40又は42が基準点に近く位置するとき、第2映像が撮影されて獲得されるので、トランク20の開放を意図しない他人がトランク20に近付くか通るとき、トランク20の開放が誤動作する現象を防止することができる。なぜなら、トランク20の開放を望まない他人が突出したバンパー30より内側に基準点に所定距離(d)だけ近付く確率が低いからである。
【0105】
第135段階を実行した後、第1映像と第2映像の間の差を「動き映像」として獲得する(第136段階)。例えば、
図6bに例示したようなフレームを複数有する第2映像と
図6aに例示したようなフレームを複数有する第1映像の間の差である
図6cに例示したようなフレームを複数有する動き映像を得ることができる。その後、第140段階に進む。
【0106】
また、第134及び第135段階でそれぞれ獲得された第1及び第2映像は赤外線又は可視光線の少なくとも一つで撮影された映像であり得る。第1及び第2映像が可視光線で撮影した映像の場合、夜間に自動車の周辺照度が低い状況で、第1及び第2映像を得るため、
図5に例示した実施例130Aは第132及び第133段階を含むことができるが、実施例はこれに限られない。すなわち、他の実施例によると、第1及び第2映像が赤外線で撮影した映像の場合、
図5に例示した実施例130Aにおいて第132及び第
133段階は省略することができる。
【0107】
図7は
図1に例示した第130段階の他の実施例130Bを説明するためのフローチャートである。
【0108】
他の実施例によると、トランク20の前方に向けて信号を送信する(第137段階)。ここで、送信された信号は赤外線信号又は超音波信号を含むことができる。その後、使用者42の身体に触れてから戻る信号を受信する(第138段階)。その後、送信された信号及び受信された信号を用いて使用者の動き情報を獲得する(第139段階)。赤外線信号や超音波信号を送信した時点(t1)と使用者42の身体に触れてから戻る信号を受信した時点(t2)の間の差(Δt)と送信信号の速度を用い、トランク20の近くに位置する使用者42がトランク20から隔たった第2離隔距離を決定することができる。使用者42がトランク20の前方に位置しないかあるいは遠く位置する場合、第1離隔距離は第1臨界距離より大きくなることができるので、無視すれば良い。また、トランク20を通る他人の身体に触れてから戻る信号が使用者に当たってから戻った信号に混同されることを防止するため、信号を複数回送信し、複数回受信することができる。
【0109】
したがって、このように送信信号及び受信信号を用いてトランク20と使用者42の間の離隔距離を求め、求められた離隔距離を用いて使用者42の動き情報を獲得することができる。使用者40又は42が持っている無線通信部44との無線通信によって使用者40又は42が自動車の近くに位置することが把握可能であるのは前述したようである。したがって、使用者40がトランク20に近付いていると判断された後、長時間トランク20の前方にいる人が使用者42である可能性がある。したがって、
図7に例示したように、映像ではなくて信号を用いて使用者42の動き情報を獲得することもできる。
【0110】
第130段階を
図5の代わりに
図7に例示した実施例130Bによって実行する場合、
図3に例示した第118段階で離隔距離と比較される臨界距離を
図2aに示した所定距離(d)として設定することができる。なぜなら、臨界距離が小さい場合、使用者ではない他人がトランク20の前方に位置するが基準点であるキーホール22に近く位置しない限り、トランク20が不必要に開放されることを防止することができるからである。
【0111】
一方、
図1をまた参照すると、第130段階で獲得された使用者の動き情報によって使用者の動きがトランク20の開放を目的とする動きであるかを検査する(第140段階)。ここで、「目的動き」とは、トランク20の開放を望む承認された使用者42によって作られる動きであって、例えば使用者のジェスチャーであり得る。目的動きは使用者42又は自動車メーカーによって前もって作られて与えられることができる。なぜなら、実施例による自動車トランク開放方法で、使用者の動きが目的動きに相当するかを判断するためである。
【0112】
例えば、目的動きは使用者が自身の身体の一部(例えば、尻、腹部、手)を用いて多様なジェスチャーに前もって作ることができる。
【0113】
以下、目的動きの多様な例について次のように説明する。しかし、目的動きは次に説明する例に限られずに多様に作られることができる。
【0115】
図8a〜
図8cは目的動きの第1例を示す図である。
【0116】
まず、
図8aに例示したように、重い品物46をトランク20に入れるために使用者42がトランク20の前方に近付いて位置する。
【0117】
その後、
図8bに例示したように、品物46の体積が大きな場合、使用者42は品物46のため自身の前方を正確に見ることができないので、自分の身体の一部である尻を−x軸方向に離隔距離の基準点に近く位置させる。ここで、離隔距離を計算するための基準点はキーホール22ではなくてカメラ24であると仮定した。使用者42はカメラ24のレンズに尻を接触させる必要まではないが、自分の身体をカメラ24のレンズに
図2aに示した所定距離(d)だけ近く位置させれば良い。
【0118】
その後、
図8cに例示したように、使用者42がカメラ24に近接させた自身の尻を
図8aに示した方向の反対方向である+x軸方向に後退させる。
【0119】
前述したように、目的動きの第1例によると、使用者42の身体の一部である尻がカメラ24に所定距離(d)だけ近接してから後退する
図8a〜
図8cのような手順に進む使用者の動きが目的動きに相当する。
【0121】
図9a〜
図9cは目的動きの第2例を示す図である。
【0122】
まず、
図9aに例示したように、重い品物46をトランク20に入れるために使用者42がトランク20の前方に近付いて位置することは
図8aに例示したようである。
【0123】
その後、
図9bに例示したように、品物46の体積が
図8a〜
図8cに例示した品物46の体積より大きくない場合、使用者42は自身の前方を正確に見ることができるので、自分の身体の一部である腹部を−x軸方向に離隔距離の基準点であるカメラ24に近く位置させる。目的動きの第1例と同様に、使用者42はカメラ24に腹部を接触させる必要まではないが、自身の腹部をカメラ24のレンズに
図2aに示した所定距離(d)だけ近く位置させれば良い。
【0124】
その後、
図9cに例示したように、使用者42はカメラ24に近接させた自身の腹部を
図9aに示した方向の反対方向である+x軸方向に後退させる。
【0125】
前述したように、目的動きの第2例によると、使用者42の身体の一部である腹部がカメラ24に所定距離(d)だけ近接してから後退する
図9a〜
図9cのような手順に進む使用者の動きが目的動きに相当する。
【0126】
前述した目的動きの第1及び第2例において、カメラ24に近接した後、少なくとも所定時間、例えば少なくとも2秒間留まってから後退する使用者の動きが目的動きに相当するように、目的動きに条件をもっと付与することもできる。
【0128】
図10a及び
図10bは目的動きの第3例を示す図である。
【0129】
まず、
図10aに例示したように、比較的小さな体積の品物46をトランク20に入れるために使用者42はトランク20の前方に近付いて位置する。
【0130】
その後、
図10bに例示したように、品物46の体積が
図8a〜
図9cに例示した品物46の体積より大きくない場合、使用者42は片手で品物46を持ち、他の手の平を離隔距離計算の基準点であるカメラ24に所定距離(d)だけ近く位置させた後、+y軸方向と−y軸方向に振るかあるいは手の平でカメラ24を遮ってから離す。この際、目的動きの第1及び第2例と同様に、使用者42はカメラ24に手を接触させる必要まではないが、カメラ24のレンズに
図2aに示した所定距離(d)だけ近く位置させれば良い。
【0131】
使用者42の動きが
図10a及び
図10bのような手順に進む動きの場合、これは目的動きに相当する。
【0132】
前述したように、目的動きの第3例によると、使用者42の身体の一部である手の平をカメラ24に所定距離(d)だけ近く近接させた後、カメラ24を遮ってから離す
図10a及び
図10bのような手順に進む使用者の動きが目的動きに相当する。
【0133】
前述した目的動きの第1〜第3例において、目的動きは使用者の尻、腹部又は手を用いて作られることができるが、実施例はこれに限られない。他の例によれば、目的動きは使用者のわき腹を用いて作られることもできる。
【0134】
また、前述した目的動きの第1〜第3例を一緒に目的動きに設定することもできる。この場合、トランクを開放させようとする使用者は第1〜第3例の目的動きを提供しなければならない。
【0135】
前述したように、目的動きは前もって多様に設定されることができる。
【0136】
目的動きが第2例のような場合、使用者の動きが目的動きに相当するかを次のように検査することができる(第140段階)。
【0137】
図11a〜
図11cは第2映像を成す複数のフレームを例示的に示す図、
図12a〜
図12cは動き映像を成す複数のフレームを例示的に示す図である。
【0138】
図11aは、使用者が
図9aに例示したようにトランク20の前方に位置するとき、カメラ24によって撮影された第2映像のフレームである。
図11bは、使用者が
図9bに例示したようにトランク20の前方に−x軸方向にカメラ24に近付くとき、撮影された第2映像のフレームである。
図11cは、使用者が
図9cに例示したようにトランク20の前方に+x軸方向にカメラ24から遠くなるとき、カメラ24によって撮影された第2映像のフレームである。
【0140】
図6aに例示したように第1映像が獲得された後、
図9a〜
図9cに例示したように設定された目的動きに合うように使用者が動いたとき、
図11a〜
図11bに例示したような第2映像が獲得されれば、第1映像と第2映像の間の差に相当する動き映像は
図12a〜
図12cに例示したように求められる(第136段階)。
【0141】
一実施例によると、前述したように求められた動き映像から使用者の動きの変化率を用いて、使用者の動きが目的動きに相当するかを次のように決定することができる。
【0142】
図13は
図1に例示した第140段階の一実施例140Aを説明するためのフローチャートである。
【0143】
第130段階で獲得した動き映像から使用者の動きの変化率を算出する(第142段階)。第142段階の後、算出された変化率が臨界変化率以上であるかを検査する(第144段階)。算出された変化率が臨界変化率以上であれば、第150段階に進んでトランクを開放する。
【0144】
図13に示した第140A段階の理解に役立つため、
図12a〜
図12cに例示したように動き映像のフレームが求められたと仮定する。
【0145】
図14は第136段階で求められた動き映像に含まれた単位フレームを例示的に示す図で、単位フレームは多数のピクセル(pixel)170でなることができる。
【0146】
図14を参照すると、単位フレームに含まれた複数のピクセル170は、カラム(column)を基準として、左側カラム周辺領域(CPAL:Column Peripheral Area Left)、右側カラム周辺領域(CPAR:Column Peripheral Area Right)及び中央カラム領域(CCA:Column Center Area)に区分できる。また、ロー(row)を基準として、上側ロー周辺領域(RPAU:Row Peripheral Area Upper)、下側ロー周辺領域(RPAL:Row Peripheral Area Lower)及び中央ロー領域(RCA:Row Center Area)に区分できる。
【0147】
第142段階で算出された使用者の動きの変化率は、動き映像に含まれた複数のフレームにおいて、隣り合うフレーム間のピクセルの輝度レベルの変化率を含むことができる。例えば、動き映像に含まれた複数のフレームの中で隣接したフレーム(F
N−1、F
N、F
N+1)が
図12a〜
図12cのような場合、
図12aに例示したN−1番目フレームで各ピクセル170の輝度レベルと
図12bに例示したN番目フレームで各ピクセル170の輝度レベルの変化量(以下、「第1輝度レベル変化量」)を算出する。その後、
図12bに例示したN番目フレームで各ピクセル170の輝度レベルと
図12cに例示したN+1番目フレームで各ピクセル170の輝度レベルの変化量(以下、「第2輝度レベル変化量」)を算出する。ここで、Nはフレームの番号を示し、Nが大きいほど最近のフレームであり、小さいほど以前のフレームである。
【0148】
その後、第1輝度レベル変化量を隣接したフレーム(F
N−1、F
N)の時間間隔で除算すると、輝度レベル変化率(以下、「第1輝度レベル変化率」)が算出される。同様に、第2輝度レベル変化量を隣接したフレーム(F
N、F
N+1)の時間間隔で除算すれば、輝度レベル変化率(以下、「第2輝度レベル変化率」)が算出される。
【0149】
その後、第1及び第2輝度レベル変化率のそれぞれと臨界変化率を比較し、第1及び第2輝度レベル変化率が臨界変化率以上であれば、第150段階に進む(第144段階)。
【0150】
また、
図12a〜
図12cに例示した動き映像の各フレームを観察すると、輝度レベルの変化率が各フレームの周辺よりは中央でもっと大きい。すなわち、CPALやCPARよりCCAでの輝度レベルの変化率がもっと大きい。よって、各フレームで輝度レベル変化率が大きい領域がどこであるかを用いて、使用者の動きが目的動きであるかが分かる(第140A段階)。
【0151】
まず、隣接したフレーム、例えば
図12a〜
図12cに示した複数のフレーム(F
N−1、F
N、F
N+1)の中央領域CCAに位置する複数のピクセルの輝度レベル変化率(以下「第1位置輝度変化率」)を求める(第142段階)。その後、複数のフレーム(F
N−1、F
N、F
N+1)の周辺領域(CPAL、CPAR)に位置する複数のピクセルの輝度レベル変化率(以下「第2位置輝度変化率」)を求める(第142段階)。
【0152】
その後、第1及び第2位置輝度変化率を臨界変化率とそれぞれ比較し、第1及び第2位置輝度変化率の中でどの変化率が大きいかを決定する(第144段階)。他の実施例によると、第1及び第2位置輝度変化率を互いに比較してこれらの大小を決定することができる。
【0153】
目的動きの第2例の場合、動き映像の各フレームでCCAに属するピクセルの輝度レベルの変化率がもっと大きい。よって、第1位置輝度変化率が第2位置輝度変化率より大きければ第150段階に進み、そうではなければ第160段階に進む(第144段階)。
【0154】
前述したように、複数のフレーム(F
N−1、F
N、F
N+1)のそれぞれで、中央領域(CCA)に位置するピクセルの輝度レベルの変化率と周辺領域(CPAL、CPAR)に位置するピクセルの輝度レベルの位置輝度変化率をそれぞれ算出し、このように算出された位置輝度変化量の大小を互いに比較して、使用者の動きが目的動きに相当するかがもっと正確に分かる。
【0155】
図15a〜
図15cは使用者42ではない他人43が撮影された第2映像のフレームを示す。
【0156】
自動車のトランク20を通る他人43の形状が含まれた
図15a〜
図15cに例示したフレームを有する第2映像と
図6aに例示したフレームを有する第1映像の間の差に相当する動き映像を求める(第130段階)。この場合、動き映像に含まれた隣接したフレーム(F
N−1、F
N、F
N+1)で、中央領域(CCA)に位置するピクセルの輝度レベルの第1位置輝度変化率と周辺領域(CPAL、CPAR)に位置するピクセルの輝度レベルの第2位置輝度変化率を求める(第142段階)。その後、第1及び第2位置輝度変化率を臨界変化率と比較するか(第144段階)、あるいは第1及び第2位置輝度レベルを互いに比較するとき、第1及び第2位置輝度レベルはほぼ同一である。よって、第1及び第2位置輝度変化率の差がほぼないので、他人43の動きは目的動きに相当しないものに決定する。
【0157】
このように、他人43が所定距離(d)だけ近く基準点を通る場合、第2映像が求められると言っても、自動車トランク20を通る他人43によってトランク20が誤動作して開放されることを防止することができる。
【0158】
一方、CCA、CPAL、CPARでの位置輝度変化率の大小を互いに比較してトランクを開放するかを決定することと同様に、動き映像の各フレームでRPAU、RPAL、RCAでの輝度レベルの変化率を求め、これを用いて動きが目的動きに相当するかを決定することができるように、目的動きは多様に設定できる。すなわち、目的動きはRPAU、PRAL、RCAのいずれか1ヶ所での輝度レベルの変化率が大きい動きとして設定できる。
【0159】
図16は
図1に例示した第140段階の他の実施例140Bを説明するためのフローチャートである。
【0160】
図16を参照すると、トランク20の少なくとも一つの任意の地点に近付いた使用者42が留まった期間を測定する(第146段階)。ここで、少なくとも一つの任意の地点とは、
図2a及び
図2bを参照すると、第1及び第2映像を撮影するキーホール22の位置、カメラ24の位置、照度センサー26の位置、又は発光部28の位置の少なくとも一つに相当することができるが、実施例はこれに限られない。例えば、任意の地点がカメラ24の位置の場合、第130段階で獲得した使用者の動き映像を用いてカメラ24に近付いた使用者が留まった期間を測定することができる。
【0161】
例えば、使用者がトランク20に寄りかかる場合、動き映像に含まれた複数のフレームの中で隣接したフレームのそれぞれで中央領域(CCA)に位置するピクセルの輝度レベルの変化率に変動がない期間を使用者42がトランク20の任意の地点に留まった期間として決定することができる。
【0162】
その後、第146段階で測定された期間が臨界期間を超えるかを検査する(第148段階)。測定された期間が臨界期間を超えなければ、第150段階に進む。ここで、臨界期間は重いか体積の大きな品物46を把持した使用者42がトランク20に品物を入れるために基準点で留まる期間として設定することができる。例えば、臨界期間は5秒に設定できる。すなわち、前述した目的動きの第1及び第2例において、使用者が−x軸方向に任意の地点に所定距離(d)内に近付いた後、5秒を超えなくて+x軸方向に遠くなる場合、第150段階に進んでトランク20を開放する。
【0163】
しかし、使用者42が任意の地点に所定距離(d)内に近付いた後、臨界期間の5秒を超えて留まっているとき、これは使用者42がトランク20の開放を望まないと判断し、第160段階に進む。
【0164】
使用者43がトランク20の任意の地点で長時間寄りかかる場合、使用者が意図しなかったにもかかわらず、使用者の動きがトランク20の開放を要求する目的動きと間違えてトランク20が開放されることができる。しかし、前述したように使用者が留まった期間が臨界期間を超える場合、トランク20を開放させないことにより、トランク20の誤開放を防止することができる。
【0165】
たとえ図示しなかったが、
図1に示した第140段階のさらに他の実施例によると、第130段階で獲得された使用者の動き情報から使用者の移動情報を獲得する。ここで、移動情報とは、使用者が停止したかについての情報、使用者の移動速度、使用者が任意の地点に近付く接近速度、使用者の移動方向、又はトランクの任意の地点に向かう使用者の接近速度の少なくとも一つを含むことができる。このような移動情報は動き映像を用いて求められることもでき、使用者が持っている無線通信部44との無線通信によって求められることもできる。
【0166】
前述した移動情報はトランク20の開放を決定するための主情報又は補助情報として用いられることができる。移動情報が補助情報として用いられる場合、例えば、使用者が目的動きに当たる身振りをしたと言っても、トランク20の任意の地点に向かう使用者の接近速度が遅い場合、トランク20が開放されないようにすることができる。特に、
図7に例示したように、映像ではなくて信号を用いて使用者の動き情報を獲得したとすれば、補助的に移動情報を用いてトランク20の開放がもっと正確に決定されるようにすることができる。
【0167】
一方、
図1を再び参照すると、使用者の動き情報を用いて、使用者の動きが目的動きに相当すると判断されれば、トランク20を開放する(第150段階)。例えば、
図8a〜
図8cに例示したように使用者42が尻を動かすジェスチャーをする場合、
図8cに例示した矢印方向180にトランク20のリッドが開かれてトランク20が開放されることができる。また、
図9a〜
図9cに例示したように、使用者42が腹部を動かすジェスチャーをする場合、
図9cに例示したように矢印方向180にトランク20のリッドが開かれてトランク20が開放されることができる。また、
図10a及び
図10bに例示したように使用者42が手を動かすジェスチャーをする場合、
図10bに例示したように矢印方向180にトランク20のリッドが開かれてトランク20が開放されることができる。
【0168】
しかし、使用者の動き情報によって、使用者の動きが目的動きに相当しないと判断されれば、トランクの開放不可を知らせるアラームを提供することができる(第160段階)。よって、トランク20の開放を望む使用者42が目的動きに相当しない動き、つまりジェスチャーをする場合、トランク開放不可を知らせるアラームを提供することにより、使用者に目的動きに相当するか類似したジェスチャーを再び試みるように知らせることができる。場合によって、
図1に示した自動車のトランク開放方法は第160段階を省略することもできる。
【0170】
図17は一実施例による自動車トランク開放装置200の概略的なブロック図を示す。
【0171】
図17を参照すると、自動車トランク開放装置200は、接近検査部210、動き情報獲得部220、動き分析部230、メイン(main)制御部240、トランク開放部250、停止状態検査部260、電源供給部270及びアラーム部280を含む。
【0172】
接近検査部210は、使用者40又は42がトランク20に近付いたかを検査し、検査結果を接近信号としてメイン制御部240に出力する。すなわち、接近検査部210は
図1に示した第110段階を実行する役目をする。
【0173】
図18は
図17に示した接近検査部210の一実施例210のブロック図を示す。
【0174】
図18を参照すると、接近検査部110は、認証及び位置把握部212、距離計算部214及び距離比較部216を含む。
図18に示した接近検査部110は
図3に示した第110段階を実行する役目をする。
【0175】
まず、認証及び位置把握部212は、使用者40又は42が持っている無線通信部44と無線通信して使用者40又は42を認証し、認証された使用者の位置を把握して距離計算部214に出力する一方、出力端子OUT11を介して動き分析部230及びメイン制御部240に出力する。認証及び位置把握部212は
図3に示した第112及び第114段階を実行する役目をする。ここで、無線通信部44はスマートキーに含まれることができる。
【0176】
距離計算部214は、認証及び位置把握部212で把握された位置からトランク20と使用者40又は42の間の離隔距離を計算し、計算された離隔距離を距離比較部216に出力する。距離計算部214は
図3に示した第116段階を実行する役目をする。
【0177】
距離比較部216は、距離計算部214で計算された離隔距離と臨界距離を比較し、比較された結果を接近信号として出力端子OUT12を介してメイン制御部240に出力する。距離比較部216は
図3に示した第118段階を実行する役目をする。
【0178】
一方、動き情報獲得部220は、メイン制御部240から受けた獲得制御信号に応答して使用者の動き情報を獲得し、獲得した使用者の動き情報を動き分析部230に出力する。動き情報獲得部220は
図1に示した第130段階を実行する役目をする。このために、メイン制御部240は、接近検査部210から出力された接近信号に応答して獲得制御信号を発生する。
【0179】
図19は
図17に示した動き情報獲得部220の一実施例220Aのブロック図を示す。
【0180】
図19に示した動き情報獲得部220Aは、映像撮影部310、映像差生成部320、照度センシング部332、点灯制御部334及び発光部336を含む。
図19に示した動き情報獲得部220Aは
図5に例示した第130A段階を実行する役目をする。
【0181】
映像撮影部310は、メイン制御部240から入力端子IN11を介して受けた第1レベルの獲得制御信号に応答して使用者の動きを含んでいないトランク20の前方形状を撮影し、撮影された映像を第1映像として映像差生成部320に出力する。このために、認証及び位置把握部212から受けた認証された使用者の把握された位置によってメイン制御部240はトランク20に近付く使用者がトランク20の前方に未だ位置しないと認識されるとき、第1レベルの獲得制御信号を発生する。このように、映像撮影部310は
図5に例示した第134段階を実行する役目をする。
【0182】
また、映像撮影部310は、メイン制御部240から入力端子IN11を介して受けた第2レベルの獲得制御信号に応答して使用者の動きを含むトランク20の前方形状を撮影し、撮影された映像を第2映像として映像差生成部320に出力する。このために、認証及び位置把握部212から受けた認証された使用者の把握された位置によってメイン制御部240はトランク20に近付く使用者がトランク20の前方に位置すると認識されるとき、第2レベルの獲得制御信号を発生する。このように、映像撮影部310は
図5に例示した第135段階を実行する役目をする。
【0183】
映像差生成部320は、第2映像と第1映像の間の差である動き映像を使用者の動き情報として出力端子OUT21を介して動き分析部230及びメイン制御部240に出力する。映像差生成部320は
図3に例示した第136段階を実行する役目をする。
【0184】
第136段階を実行するため、映像差生成部320は、記憶部322及び映像比較部324を含むことができる。記憶部322は、映像撮影部310から受けた第1及び第2映像を記憶する。映像比較部324は記憶部322に記憶された第1映像と第2映像を比較して映像差を生成し、生成された映像差を動き映像として出力端子OUT21を介して出力する。
【0185】
映像撮影部310は
図2a及び
図2bに示したカメラ24に相当することができる。ここで、カメラ24は、後方監視のために自動車に装着された後方監視カメラ又はアラウンドビューシステム(around view system)専用に使われるカメラを含むこともできる。
【0186】
また、映像撮影部310と映像差生成部320は単一モジュールに含まれることもできる。ここで、単一モジュールとは、映像撮影部310と映像差生成部320が同じプリント基板(PCB:Printed Circuit Board)に実装されるものを意味することができる。
【0187】
また、映像撮影部310は、赤外線又は可視光線の少なくとも一つで撮影して第1及び第2映像を獲得することができる。赤外線で撮影して映像撮影部310が第1及び第2映像を獲得する場合、トランク20の周囲照度が低い夜間にも第1及び第2映像が獲得されることができる。
【0188】
しかし、可視光線で撮影して映像撮影部310が第1及び第2映像を獲得する場合、映像撮影部310は赤外線フィルター312を内蔵することができる。赤外線フィルター312は可視光線と赤外線の中で赤外線をフィルタリングする役目をする。これにより、映像撮影部310は可視光線のみで撮影して第1及び第2映像を獲得することができる。また、可視光線で撮影して第1及び第2映像を獲得しようとする場合、照度の低い夜間にも第1及び第2映像を獲得するため、映像撮影部310は、照度センシング部332、点灯制御部334及び発光部336をさらに含むことができる。しかし、映像撮影部310が赤外線フィルター312を内蔵せずに赤外線で第1及び第2映像を獲得する場合、照度センシング部332、点灯制御部334及び発光部336は省略することができる。
【0189】
照度センシング部332はトランク20の周囲照度をセンシングし、センシングされた結果を点灯制御部334に出力する。照度センシング部332は
図5に例示した第132段階を実行する役目をする。
【0190】
点灯制御部334は、照度センシング部332でセンシングされた照度に応答して発光制御信号を生成し、生成された発光制御信号を発光部336に出力する。発光部336は、点灯制御部334から出力される発光制御信号に応答して光を放出する。点灯制御部334及び発光部336は
図5に例示した第133段階を実行する役目をする。ここで、照度センシング部332及び発光部336は
図2a及び
図2bに例示した照度センシング部26及び発光部28にそれぞれ相当する。発光部28、336は自動車の後尾灯であり得るが、実施例はこれに限られない。他の実施例によると、発光部28、336は後尾灯以外に他の灯に配置されることができる。この場合、発光部28、336はトランクのリッドに
図2a及び
図2bに例示したように配置されることができる。
【0191】
図20は
図17に例示した動き情報獲得部220の他の実施例220Bのブロック図を示す。
【0192】
図20に例示した動き情報獲得部220Bは、信号送信部340、信号受信部342及び信号処理部344を含み、
図7に例示した第130B段階を実行する役目をする。
【0193】
信号送信部340は、メイン制御部240から出力されて入力端子IN12を介して受けた獲得制御信号に応答してトランク20の前方に向けて信号を送信する。信号送信部340は
図7に例示した第137段階を実行する役目をする。信号送信部340から送信された信号は赤外線信号又は超音波信号を含むことができる。
【0194】
信号受信部342は、信号送信部340から送信され、使用者の身体に触れてから帰る信号を受信する。信号受信部342は
図7に例示した第138段階を実行する役目をする。
【0195】
信号処理部344は送信された信号及び受信された信号を処理して使用者の動き情報を獲得し、獲得された動き情報を出力端子OUT22を介して動き分析部230及びメイン制御部240に出力する。信号処理部344は
図7に例示した第139段階を実行する役目をする。
【0196】
一方、動き分析部230は、動き情報獲得部220から出力される、獲得された動き情報をによって使用者の動きがトランク20の開放を望む目的動きに相当するかを分析し、分析された結果をメイン制御部240に出力する。動き分析部230は
図1に示した第140段階を実行する役目をする。
【0197】
図21は
図17に示した動き分析部230の一実施例230Aのブロック図を示す。
【0198】
一実施例によると、動き分析部230Aは、変化率算出部232及び変化率比較部234を含む。
図21に例示した動き分析部230Aは
図13に例示した第140A段階を実行する役目をする。
【0199】
変化率算出部232は、入力端子IN21を介して映像差生成部320から受けた動き映像から使用者の動きの変化率を算出し、算出された変化率を変化率比較部234に出力する。変化率算出部232は
図13に例示した第142段階を実行する役目をする。
【0200】
変化率比較部234は、変化率算出部232で算出された変化率を臨界変化率と比較し、比較された結果を分析された結果としてメイン制御部240に出力端子OUT31を介して出力する。変化率比較部234は
図13に例示した第144段階を実行する役目をする。
【0201】
図22は
図17に示した動き分析部230の他の実施例230Bのブロック図を示す。
【0202】
他の実施例によると、動き分析部230Bは、期間測定部233及び期間比較部235を含み、
図16に例示した第140B段階を実行する役目をする。
【0203】
図22に例示した期間測定部233は、トランク20上の少なくとも一つの任意の地点に近付いた使用者が留まった期間を測定し、測定された期間を期間比較部235に出力する。例えば、期間測定部233は入力端子IN22を介して映像差生成部320から受けた動き映像から使用者の動きの変化率を算出し、算出された変化率を用いて、任意の地点に近付いた使用者が留まった期間を測定することができる。期間測定部233は
図16に例示した第146段階を実行する役目をする。
【0204】
期間比較部235は、期間測定部233で測定された期間が臨界期間を超えるかを検査し、検査結果を分析された結果として出力端子OUT32を介してメイン制御部240に出力する。期間比較部235は
図16に示した第148段階を実行する役目をする。
【0205】
図23は
図17に示した動き分析部230のさらに他の実施例230Cのブロック図を示す。
【0206】
図23に示した動き分析部230Cは、移動情報獲得部236及び動き比較部238を含む。移動情報獲得部236は、動き情報獲得部220から入力端子IN23を介して受けた使用者の動き情報から使用者の移動情報を獲得することもでき、使用者が持っている無線通信部44と無線通信して使用者の位置を把握した認証及び位置把握部212から入力端子IN3を介して使用者の位置を受けて移動情報を獲得することもできる。ここで、移動情報は、使用者が停止しているかについての情報、使用者の移動速度、使用者が任意の地点に近付く接近速度、使用者の移動方向、又はトランク20の任意の地点に向かう使用者の接近速度の少なくとも一つを含むことができる。
【0207】
動き比較部238は、移動情報獲得部236から受けた移動情報を反映しながら、入力端子IN23を介して動き情報獲得部220から受けた使用者の動き情報を用いて使用者の動きと目的動きを比較し、比較された結果を分析された結果として出力端子OUT33を介してメイン制御部240に出力する。この際、使用者の動きと比較される目的動きについての情報は動き比較部238の内部に記憶されることも、外部から提供されることもでき、場合によって更新されることもできる。
【0208】
一方、
図17を参照すると、トランク開放部250は、メイン制御部240から出力される開放制御信号に応答してトランク20を開放する。トランク開放部250は
図1に示した第150段階を実行する役目をする。このために、メイン制御部240は動き分析部230で分析された結果に応答して開放制御信号発生することができる。
【0209】
また、アラーム部280はメイン制御部240から出力される開放制御信号に応答してトランクの開放不可を知らせる失敗アラーム(false alarm)を提供することができる。アラーム部280は
図1に例示した第160段階を実行する役目をする。
【0210】
例えば、獲得された使用者の動き情報を用いて、使用者の動きが目的動きに相当すると認識されるとき、メイン制御部240は第1レベルの開放制御信号を発生し、そうではないとき、第2レベルの開放制御信号を発生することができる。
【0211】
また、停止状態検査部260は、自動車が停止状態であるかを検査し、検査結果をメイン制御部240に出力する。停止状態検査部260は
図1に示した第120段階を実行する役目をする。
【0212】
前述したように、第120段階は、第110段階が実行される前、第130段階が実行された後、第140段階が実行される前、又は第150段階が実行される前に実行されることができる。
【0213】
第120段階が第110段階の実行前に実行される場合、メイン制御部240は停止状態検査部260で自動車が停止状態であると決定されるときのみ、獲得制御信号を発生する。
【0214】
あるいは、第120段階が第130段階が実行された後でありながら第140段階が実行される前に実行される場合、メイン制御部240は停止状態検査部260で自動車が停止状態であると決定されるときのみ、後述するように第4電源P4が動き分析部230に提供されるように、第1電源制御信号PC1によって電源供給部270を制御する。
【0215】
あるいは、第120段階が第150段階が実行される前に実行される場合、メイン制御部240は停止状態検査部260で自動車が停止状態であると決定されるときのみ、トランク開放部250がトランク20を開放するように開放制御信号を発生する。
【0216】
前述したように、メイン制御部240は、停止状態検査部260で検査された停止状態検査結果に応答して獲得制御信号及び開放制御信号を発生することができる。
【0217】
以下、説明の便宜上、停止状態検査部260が
図1に示した第120段階を実行すると仮定するが、実施例はこれに限られない。
【0218】
図24は
図17に示した停止状態検査部260の一実施例のブロック図を示す。
【0219】
図24に示した停止状態検査部260は
図4に例示した第120段階を実行する役目をする。このために、停止状態検査部260は、エンジンチェック部262及び変速レバー位置チェック部264を含む。
【0220】
入力端子IN4を介してメイン制御部240から受けた停止状態制御信号に応答して、エンジンチェック部262は自動車のエンジンの作動状態をチェックし、チェックされた結果をメイン制御部240に出力端子OUT41を介して出力する。このために、接近信号を用いて使用者がトランクに近付くことに認識されるとき、メイン制御部240は停止状態制御信号を発生する。エンジンチェック部262は
図4に例示した第122段階を実行する役目をする。
【0221】
エンジンチェック部262でチェックされた結果によってエンジンが作動していると認識されるとき、変速レバー位置チェック部264は自動車のギア変速レバーの位置をチェックし、チェックされた結果に応答してエンジンが停止しているかを決定し、決定された結果をメイン制御部240に出力端子OUT42を介して出力する。変速レバー位置チェック部264は
図4に示した第124段階を実行する役目をする。
【0222】
他の実施例によると、停止状態検査部260は、
図24に例示したものとは異なり、エンジンチェック部262のみを含むかあるいは変速レバー位置チェック部264のみを含むことができる。
【0223】
一方、電源供給部270は
図17に示した各部210、220、230、240、250、260、270に電源を供給する役目をする。
【0224】
電源供給部270は、接近検査部210及びメイン制御部240に第1及び第2電源P1、P2を常に供給することができる。
【0225】
メイン制御部240から受けた第1電源制御信号PC1に応答して、電源供給部270は動き情報獲得部220及び動き分析部230に第3及び第4電源P3、P4をそれぞれ供給する。メイン制御部240は接近検査部210から受けた接近信号に応答して第1電源制御信号PC1を発生する。例えば、接近信号によって使用者がトランクに近付いていると認識されるとき、メイン制御部240は、電源供給部270から動き情報獲得部220及び動き分析部230に第3及び第4電源P3、P4がそれぞれ供給されるように、第1電源制御信号PC1を発生する。
【0226】
しかし、自動車のトランクに使用者が近付かないと認識されるとき、メイン制御部240は、電源供給部270から動き情報獲得部220及び動き分析部230に第3及び第4電源P3、P4がそれぞれ供給されないように、第1電源制御信号PC1を発生する。
【0227】
また、動き情報獲得部220に第3電源P3が供給されるとき、発光部336が先に発光した後に映像撮影部310に第3電源P3が印加されるように、メイン制御部240は制御することができる。
【0228】
また、電源供給部270は、第2電源制御信号PC2に応答して停止状態検査部260に第5電源P5を供給する。メイン制御部240は、接近信号に応答して第2電源制御信号PC2を発生する。例えば、接近信号によって使用者がトランクに近付いていると認識されるとき、メイン制御部240は第2電源制御信号PC2を発生して、停止状態検査部260に第5電源P5が供給されるようにする。
【0229】
また、電源供給部270は、第3電源制御信号PC3に応答してトランク開放部250に第6電源P6を供給するかあるいはアラーム部280に第7電源P7を供給する。メイン制御部240は、開放制御信号に応答して第3電源制御信号PC3を発生する。例えば、使用者の動きが目的動きに相当すると認識されるとき、メイン制御部240は第1レベルの第3電源制御信号PC3を発生し、使用者の動きが目的動きに相当しないと認識されるとき、メイン制御部240は第2レベルの第3電源制御信号PC3を発生することができる。この場合、電源供給部270は、第1レベルの開放制御信号が第3電源制御信号PC3として受信されるとき、第6電源P6をトランク開放部250に供給する。また、電源供給部270は、第2レベルの開放制御信号が第3電源制御信号PC3として受信されるとき、第7電源P7をアラーム部280に供給する。
【0230】
電源供給部270から接近検査部210及びメイン制御部240に第1及び第2電源P1、P2がそれぞれ常に供給される一方、動き情報獲得部220、動き分析部230、トランク開放部250、停止状態検査部260及びアラーム部280への電源供給はメイン制御部240の制御の下で必要なときにのみ供給されるので、
図17に示した自動車トランク開放装置200で消耗する電力が節減できる。
【0231】
一般に、自動車は多様なECU(Electronic Control Unit)を有する。ECUは自動車のための色々の機能をすることができるソフトウェアが組み込まれた一種のコンピュータであると言える。
【0232】
前述した実施例による自動車トランク開放方法及び装置はトランク開放機能を実現するECUによって具現できる。
【0233】
一方、自動車トランク開放装置200で行われる自動車トランク開放方法100を実行するためのプログラムを記録した記録媒体は、接近検査部210が使用者が自動車のトランクに近付いたかを検査するようにする接近検査機能と、使用者がトランクに近付いたとき、動き情報獲得部220が使用者の動き情報を獲得するようにする情報獲得機能と、獲得された動き情報を用いて使用者の動きがトランクの開放を望む目的動きであるかを分析する分析機能と、使用者の動きが目的動きに相当すれば、トランク開放部250がトランク20を開放させるようにする開放機能とを具現するプログラムが記録され、コンピュータは記録媒体を読むことができる。
【0234】
また、コンピュータが読める記録媒体は自動車が停止状態であるかを検査する停止検査機能をもっと具現するプログラムを記録することができる。
【0235】
また、コンピュータが読める記録媒体は、使用者の動きが目的動きに相当しなければ、トランクの開放不可を知らせるお知らせ機能をもっと具現するプログラムを記録することができる。
【0236】
前述した接近検査機能は、使用者が持っている無線通信部と無線通信を行って使用者を認証し、使用者の位置を把握する機能、把握された位置を用いてトランクと使用者の間の離隔距離を計算する機能、及び離隔距離が臨界距離以下であるかを検査する機能を含み、動き情報を獲得する機能は、離隔距離が臨界距離以下であるときに実行できる。
【0237】
前述した情報獲得機能は、トランクに近付く使用者がトランクの前方に未だ位置しないとき、使用者の動きを含んでいないトランクの前方形状を撮影して第1映像として獲得する機能、トランクに近付く使用者がトランクの前方に位置するとき、使用者の動きを含むトランクの前方形状を撮影して第2映像として獲得する機能、及び第1映像と第2映像の間の差を動き映像として獲得する機能を含む。情報獲得機能は、トランクの周囲照度をセンシングする機能、及びセンシングされた照度によって、トランクの前方に光を放出するように発光部を点灯させるか消灯させる機能をさらに含むことができる。
【0238】
あるいは、情報獲得機能は、トランクの前方に向けて信号を送信する機能、使用者の身体に触れてから戻る信号を受信する機能、及び送信された信号及び受信された信号を用いて使用者の動き情報を獲得する機能を含む。
【0239】
分析機能は、動き映像から使用者の動きの変化率を算出する変化率算出機能、及び算出された変化率が臨界変化率以上であるかを検査する変化率検査機能を含む。
【0240】
変化率算出機能は、複数のフレームの中央領域に位置する複数のピクセルの輝度レベル変化率を第1位置輝度変化率として求める機能、及び複数のフレームのそれぞれの周辺領域に位置する複数のピクセルの輝度レベル変化率を第2位置輝度変化率として求める機能を含み、変化率検査機能は第1及び第2位置輝度変化率の大きさを臨界変化率と比較する。
【0241】
分析機能は、獲得された動き情報を用いて、トランクの少なくとも一つの任意の地点に近付いた使用者が留まった期間を測定する機能、及び測定された期間が臨界期間を超えるかを検査する機能を含み、測定された期間が臨界期間を超えなければトランクを開放するようにする。
【0242】
分析機能は、獲得された動き情報から使用者の移動情報を獲得する機能を含み、移動情報を反映して、使用者の動きが目的動きであるかを検査することができる。
【0243】
停止検査機能は、自動車のエンジンの作動状態をチェックするようにし、チェックされた結果によって停止状態を決定する機能を含む。
【0244】
停止検査機能は、自動車のギア変速レバーの位置をチェックするようにし、チェックされた結果によって停止状態を決定する機能を含む。
【0245】
コンピュータが読める記録媒体は、コンピュータシステムによって読められるデータが記録されるすべての種類の記憶装置を含む。コンピュータが読める記録媒体の例としては、ROM、RAM、CD−ROM、磁気テープ、フロッピー(登録商標)ディスク、光データ記憶装置などがあり、さらにキャリアウェーブ(例えば、インターネットを介した伝送)の形態に具現されるものも含む。また、コンピュータが読める記録媒体はネットワークを介して連結されたコンピュータシステムに分散され、分散方式でコンピュータが読めるコードが記憶されて実行されることができる。そして、前記自動車トランク開放方法を具現するための機能的な(function)プログラム、コード及びコードセグメントは本発明が属する技術分野のプログラマーによって容易に推論できる。
【0246】
既存の自動車トランク開放方式は、映像を用いて、あるいは紫外線や超音波信号を用いてトランクを開放しない。よって、犬や猫が自動車のセンサーの下を通る場合にトランクが開放されることが多い。
【0247】
しかし、実施例による自動車トランク開放方法及び装置、並びにこの方法を実行するプログラムを記録したコンピュータで読める記録媒体は映像、紫外線又は超音波信号を用いて、トランクの開放を望む使用者の動きを判断し、判断結果によってトランクを開放するので、前述した問題点が発生しなく、使用者はジェスチャーのような動きのみでより手軽くトランクを開放することができる。
【0248】
また、現在1999年から導入された車両のスマートキーシステムは広く普及されている。よって、前述した実施例は、接近検査部210としてスマートキーシステムを用いることができ、映像撮影部310として既存の後方監視カメラ又はアラウンドビューシステムのための後方カメラを用いることができるなど、既存の自動車に装着された部材を用いることができるので、低いコストで手軽く具現できる。
【0249】
また、実施例によると、映像、赤外線信号又は超音波信号を用いて、使用者の動きについての情報を獲得し、これによって決定された結果によってトランクを開放するので、動物や異物によってトランクが誤って開放されることを防止することができる。
【0250】
また、使用者認証を行った後にトランクを開放するので、目的動きを知っている権限のない他人によってトランクが開放されることを防止することもできる。
【0251】
また、
図2aに示したように、使用者が自動車のバンパー内の所定距離(d)だけ近くトランクの任意の位置に近付く場合にのみ第2映像が獲得されるので、所定距離(d)を自動車のバンパーの内側に設定する場合、トランクに近く位置しない他人の接近によってトランクの開放が誤動作することを防止することができる。なぜなら、他人がバンパーの内側まで近付く可能性が低いからである。
【0252】
しかし、トランクの開放を望まない使用者又は他人がトランクに寄りかかるためにトランクの任意の位置に所定距離(d)だけ近付いた場合、実施例はピクセルの輝度レベル変化率を用いてトランクを開放するので、トランクの任意の位置に近付いたという理由のみでトランクの開放が誤動作することを防止することができる。
【0253】
また、自動車そのものあるいは自動車のアクセサリー(例えば、トランク開放ボタンを有する自動車リモコンキー)に接触せずにひたすら使用者のジェスチャーのような動きのみで非接触方式でもトランクを開放することができて便利である。
【0254】
以上で実施例を中心に説明したが、これはただ例示のためのものであるだけ、本発明を限定するものではなく、本発明が属する分野の通常の知識を有する者であれば本実施例の本質的な特性を逸脱しない範疇内で以上に例示しなかったさまざまの変形及び応用が可能であることが分かるであろう。例えば、実施例に具体的に示したそれぞれの構成要素は変形して実施することができるものである。そして、このような変形及び応用に関連した相違点は添付の請求範囲で規定する本発明の範囲に含まれるものに解釈されなければならないであろう。
[発明の実施のための形態]
【0255】
発明の実施のための形態は前述した「発明の実施のための最善の形態」で充分に説明された。