(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0014】
A.実施形態:
A−1.システムの概略構成:
図1は、本発明の一実施形態としてのナビゲーションシステムの概略構成を示す図である。ナビゲーションシステム1は、利用者に対して、徒歩と、公共交通機関の利用と、を組み合わせた経路を案内するシステムである。本実施形態のナビゲーションシステム1は、後述の案内制御処理によって、出発地から目的地までの経路に加えて、公共交通機関を利用するための施設における出入口の情報を案内することができる。以降では、公共交通機関の例として「電車」を、公共交通機関を利用するための施設の例として「駅」をそれぞれ例示する。なお、電車を利用するための駅に代えて、飛行機を利用するための空港や、船を利用するためのターミナルや、高速バスを利用するためのターミナルなど、他の公共交通機関についても同様に構成できる。
【0015】
ナビゲーションシステム1は、「経路案内装置」として機能するサーバ10と、「経路探索装置」として機能するサーバ20と、「クライアント装置」として機能するスマートフォン30と、を備えている。サーバ10とサーバ20とは、有線通信によってインターネットINTに接続されている。スマートフォン30は、通信キャリアBSを介した無線通信によってインターネットINTに接続されている。通信キャリアBSには、送受信アンテナや、無線基地局、交換局が含まれる。すなわち、サーバ10とサーバ20とスマートフォン30とは、インターネットINTを介して相互に通信することができる。
【0016】
A−1−1.経路案内装置(サーバ10):
サーバ10は、CPU110と、通信部120と、ROM/RAM130と、記憶部140と、を備えており、各部は図示しないバスにより相互に接続されている。
【0017】
CPU110は、ROMに格納されているコンピュータプログラムをRAMに展開して実行することにより、サーバ10の各部を制御する。そのほか、CPU110は、取得部112、案内制御部114としても機能する。取得部112と案内制御部114とは協働して、後述の案内制御処理を実行する。サーバ10は、案内制御処理を実行することによって、利用者が指定した出発地から目的地までの経路の情報と、当該経路に含まれる駅敷地への出入口の情報と、をスマートフォン30に案内させることができる。
【0018】
通信部120は、他の装置との間における、図示しない通信インターフェースを介した通信を制御する。他の装置には、サーバ20やスマートフォン30、図示しない他のサーバ等が含まれる。
【0019】
記憶部140は、ハードディスク、フラッシュメモリ、メモリカードなどで構成される。以降の説明では、データベースを単に「DB」とも呼ぶ。記憶部140は、地図情報DB141と、駅情報DB142と、を含んでいる。地図情報DB141は、地図画像を表すデータを格納するデータベースである。地図画像を表すデータには、地形、建物、道路の形状等、地図表示のために必要な情報が含まれている。地図情報DB141は予め整備されて記憶部140に記憶されている。
【0020】
駅情報DB142は、公共交通機関を利用する施設(本実施形態の場合は駅)に関するデータが格納されたデータベースである。駅情報DB142は、番線情報143と、改札出入口情報144と、施設出入口情報145とを含んでいる。駅情報DB142のうち、改札出入口情報144と施設出入口情報145とは「出入口情報記憶部」として機能する。以降では、駅情報DB142を構成する各テーブルについて一例を示し説明するが、駅情報DB142は、後述する案内制御処理を実行可能な各データを含む限りにおいて、任意の態様に構成してよい。
【0021】
図2は、番線情報143の一例を示す図である。番線情報143は、各駅の「番線」に関する情報を格納するテーブルである。番線には、駅のホームの各乗り場(番線)を識別するための番号が格納されている。路線IDには、当該番線に乗り入れている各路線を識別するためのIDが格納されている。路線名称には、当該番線に乗り入れている各路線を識別するための名称が格納されている。階層には、駅内で当該番線が位置する階層(建物内の階層)が格納されている。緯度経度には、当該番線の位置情報としての緯度および経度が格納されている。緯度経度には、例えば、駅のホームの代表点の緯度および経度を利用できる。方面情報には、当該番線に乗り入れている電車が向かう方面が格納されている。
【0022】
例えば、
図2のエントリE1の例では、「1」番線には、路線IDが「01」で識別される「山手線内回り」が乗り入れていること、「1」番線は、駅の「1F」にあり、緯度経度は「XX/YY」であること、「1」番線に乗り入れている電車は、「渋谷品川方面」に向かう電車であること、を示している。なお、
図2以降の図において、「XX」は任意の緯度を表し、「YY」は任意の経度を表す。
【0023】
図3は、改札出入口情報144の一例を示す図である。改札出入口情報144は、各駅敷地内にある「改札の出入口」に関する情報を格納するテーブルである。改札出入口情報144では、改札を、1つの改札機単位ではなく、一か所にまとまって配置された複数の改札機単位で、1データとして取り扱う。改札出入口IDには、各改札を識別するためのIDが格納されている。改札出入口名称には、各改札を識別するための名称が格納されている。階層には、駅内で当該改札が位置する階層(建物内の階層)が格納されている。緯度経度には、当該改札の位置情報としての緯度および経度が格納されている。緯度経度には、例えば、複数の改札機の代表点の緯度および経度を利用できる。
【0024】
図4は、駅における経路ネットワークの一例である。
図4では、図示の便宜上、紙面の上側を北側として説明する。この経路ネットワークは、5つのノードと、8つのリンクと、を含んでいる。
図4には、改札出入口情報144に含まれる改札の緯度経度、進行方向判定緯度経度の目印位置P1〜P4が示されている。目印位置P1は、駅の改札であるため、以降「改札P1」とも呼ぶ。
図4の例では、ノードN3の北側が駅敷地外であり、ノードN3の南側かつノードN2の北側が改札外であり、ノードN2の南側が改札内である。
【0025】
ノードN1は、改札外におけるリンクの分岐点である。ノードN2は、改札P1の位置、換言すれば、改札内の出入口に位置するノードである。ノードN3は、駅敷地への出入口に位置するノードである。
【0026】
リンクL1は、ノードN1と改札P1(ノードN2)とを結ぶリンクである。リンクL2は、改札P1(ノードN2)からホームに向かって南側に延びるリンクである。リンクL3は、ノードN1とノードN3とを結ぶリンクである。リンクL4は、ノードN3から駅敷地外に向かって北側に延びるリンクである。リンクL11は、ノードN1から駅敷地内の東側に延びるリンクである。リンクL21は、ノードN1から駅敷地内の西側に延びるリンクである。リンクL22,L23は、リンクL21からつながるリンクである。
【0027】
目印位置P1は、前述の通り、駅の改札の位置、換言すれば、改札内の出入口の位置に設けられた任意の点である。目印位置P2〜P4は、ノードN1から駅敷地内でそれぞれ延びるリンクL3,L11,L21上に、それぞれ設けられた任意の点である。
【0028】
図3に戻り、
図4を参照しつつ改札出入口情報144について説明する。方向フラグ、案内ID、案内内容、進行方向判定緯度経度の各項目の組み合わせは、利用者に対して「改札の出入口」の案内をするために使用される。方向フラグには、その方向フラグに関連付けられた案内内容が、改札内に入る方向に案内すべき文言であるか、改札内から出る方向に案内すべき文言であるかを識別するための記号が格納されている。本実施形態の例では、方向フラグ「1」の場合、改札内に入る方向、すなわち
図4においてリンクL1からリンクL2に向かう方向であることを表し、方向フラグ「2」の場合、改札内から出る方向、すなわち
図4においてリンクL2からリンクL1に向かう方向であることを表している。
【0029】
案内IDには、案内内容を識別するためのIDが格納されている。案内内容には、利用者に対して案内すべき内容が格納されている。なお、
図3の「〇」には、改札出入口名称が挿入される。
【0030】
進行方向判定緯度経度には、改札の出入口を通過後の進行方向を特定するために用いられる位置情報としての、緯度および経度が格納されている。
図3のエントリE3の進行方向判定緯度経度には、
図4の目印位置P2の緯度経度が格納される。同様に、エントリE4の進行方向判定緯度経度には目印位置P4の緯度経度が、エントリE5の進行方向判定緯度経度には目印位置P3の緯度経度が、それぞれ格納される。なお、
図4では、エントリE1,E2の進行方向判定緯度経度に相当する目印位置は図示されていない。
【0031】
例えば、
図3のエントリE1の例では、改札出入口IDが「01」で識別される「中央口改札」は、駅の「1F」かつ緯度経度「XX/YY」で特定される場所に位置すること、を示している。さらに、当該改札内へ入る方向「1(In)」に進み、かつ、進行方向判定緯度経度「XX/YY」を通過する経路に対する案内は、案内ID「01」で識別される「路線名称+番線+方面情報」とすること、を示している。なお、実際の案内処理では、「路線名称+番線+方面情報」には、
図2で説明した番線情報143の内容が検索の上、採用される。一方、
図3のエントリE3の例では、改札出入口IDが「01」で識別される「中央口改札」は、駅の「1F」かつ緯度経度「XX/YY」で特定される場所に位置すること、を示している。さらに、当該改札内から出る方向「2(Out)」に進み、かつ、進行方向判定緯度経度「XX/YY」を通過する経路に対する案内は、案内ID「04」で識別される「〇を出て直進」とすること、を示している。
【0032】
このように、改札出入口情報144には、方向フラグと、進行方向判定緯度経度とに関連付けられて、改札の出入口通過後の各進行方向に対応した複数の案内内容が予め記憶されている。
【0033】
図5は、施設出入口情報145の一例を示す図である。施設出入口情報145は、「駅敷地への出入口」に関する情報を格納するテーブルである。施設出入口IDには、駅の各出入口を識別するためのIDが格納されている。施設出入口名称には、各出入口を識別するための名称が格納されている。階層には、駅内で当該出入口が位置する階層(建物内の階層)が格納されている。緯度経度には、当該出入口の位置情報としての緯度および経度が格納されている。方向フラグ、案内ID、案内内容、進行方向判定緯度経度については、「改札」を「駅敷地」とみなして、改札出入口情報144と同様に考えればよい。
【0034】
A−1−2.経路探索装置(サーバ20):
図1のサーバ20は、CPU210と、通信部220と、ROM/RAM230と、記憶部240と、を備えており、各部は図示しないバスにより相互に接続されている。
【0035】
CPU210は、ROMに格納されているコンピュータプログラムをRAMに展開して実行することによりサーバ20の各部を制御するほか、探索部212として機能する。探索部212は、サーバ10からの要求に基づき、出発地から目的地までの経路を探索する。具体的には、探索部212は、路線情報DB242や経路情報DB243に記憶されたネットワークデータを用いて、例えば周知のダイクストラ法に基づいて経路を探索する。探索部212は、このようにして得られた経路の情報を、サーバ10へと送信する。通信部220は、サーバ10など他の装置との間における、図示しない通信インターフェースを介した通信を制御する。
【0036】
記憶部240は、ハードディスク、フラッシュメモリ、メモリカードなどで構成される。記憶部240は、地図情報DB241と、路線情報DB242と、経路情報DB243と、を含んでいる。地図情報DB241は、地図画像を表すデータが格納されたデータベースである。地図画像を表すデータには、地形、建物、道路の形状等、地図表示のために必要な情報が含まれている。本実施形態では、サーバ10にも同様のデータを保持しているため、サーバ20の地図情報DB241は省略可能である。
【0037】
路線情報DB242は、鉄道ネットワークデータ、鉄道時刻表情報が格納されたデータベースである。鉄道ネットワークデータには、駅の位置を表すノードと、ノード間をつなぐ線路区間を表すリンクと、が含まれる。鉄道ネットワークデータは、探索部212が、鉄道の経路を探索するために用いられる。
【0038】
経路情報DB243は、道路ネットワークデータが格納されたデータベースである。道路ネットワークデータには、ノードと、ノード間をつなぐリンクと、が含まれる。各リンクには、そのリンクが表す道路の平均移動時間(旅行時間)が、移動手段(徒歩、車、バス等)毎に、リンクコストとして対応付けられている。道路ネットワークデータは、探索部212が、道路上の経路を探索するために用いられる。
【0039】
A−1−3.クライアント装置(スマートフォン30):
スマートフォン30は、CPU310と、通信部320と、ROM/RAM330と、記憶部340と、入出力部350と、現在位置取得部360と、を備えており、各部は図示しないバスにより相互に接続されている。
【0040】
CPU310は、ROMに格納されているコンピュータプログラムをRAMに展開して実行することによりスマートフォン30の各部を制御するほか、案内部312として機能する。案内部312は、スマートフォン30の利用者(すなわち、サーバ10の利用者)に対して、経路の情報と、当該経路中に含まれる駅敷地への出入口の情報と、を案内する。具体的には、例えば、案内部312は以下の手順a1〜a3を実行する。
【0041】
(a1)案内部312は、利用者から、入出力部350を介して「出発地」および「目的地」の指定を取得する。なお、現在位置取得部360によって取得された現在位置を以て、出発地の取得は省略してもよい。案内部312は、経路の探索のための他の条件(例えば、経由地、利用を希望する公共交通機関の種類、表示順序、歩行速度等)を取得してもよい。
(a2)案内部312は、サーバ10に対して、取得した各情報を含んだ経路探索要求を送信する。この後、サーバ10において後述の案内制御処理が実行される。
(a3)案内部312は、サーバ10から、表示用情報等の案内用情報を取得する。この表示用情報には、経路の情報と、当該経路中に含まれる駅敷地への出入口の情報とが含まれている。案内部312は、表示用情報を入出力部350に表示させる。なお、案内部312は、案内用情報に含まれる、表示用情報の内容を表す音声データに基づく音声を、入出力部350から出力してもよい。また、案内部312は、表示用情報等の案内用情報を記憶部340に記憶させてもよい。
【0042】
通信部320は、サーバ10など他の装置との間における、図示しない通信インターフェースを介した通信を制御する。記憶部340は、ハードディスク、フラッシュメモリ、メモリカードなどで構成される。入出力部350は、スマートフォン30と利用者との間の情報の入出力に使用される種々のインターフェースである。入出力部350としては、例えば、入力部としてのタッチパネル、操作ボタン、マイク、出力部としてのタッチパネル、液晶パネル、スピーカ、LED(Light Emitting Diode)インジケータ等を採用できる。現在位置取得部360は、GPS(Global Positioning System/全地球測位システム)を構成する人工衛星から送信された電波を受信し、スマートフォン30の現在位置を表す緯度および経度を取得する。
【0043】
A−2.案内制御処理:
図6は、案内制御処理の手順を示すフローチャートである。案内制御処理は、利用者が指定した出発地から目的地までの経路の情報と、当該経路に含まれる駅敷地への出入口の情報と、をスマートフォン30に案内させる処理である。案内制御処理は、スマートフォン30からの経路探索要求の取得をトリガとして開始される。
【0044】
ステップS102において、サーバ10の案内制御部114は、経路探索要求に含まれる「出発地」の位置情報と、「目的地」の位置情報を取得する。
【0045】
ステップS110において、サーバ10の案内制御部114は、駅情報DB142を用いて、出発地の最寄りにある駅(以降「出発駅」とも呼ぶ)を検索する。ステップS112において、案内制御部114は、出発地から出発駅までの移動にかかる所要時間を算出する。例えば、案内制御部114は、次の計算式を利用して所要時間を算出できる。なお、所定の移動速度には、例えば、徒歩移動にかかる一般的な移動速度を採用できる。
所要時間=(出発地から出発駅までの直線距離×所定の係数)/所定の移動速度
【0046】
ステップS114において、サーバ10の案内制御部114は、駅情報DB142を用いて、目的地の最寄りにある駅(以降「目的駅」とも呼ぶ)を検索する。ステップS116において、案内制御部114は、目的地から目的駅までの移動にかかる所要時間を算出する。詳細はステップS112と同様である。
【0047】
ステップS118において、サーバ10の取得部112は、サーバ20の探索部212に、出発駅から目的駅までの電車経路を探索させ、探索された電車経路を取得する。
【0048】
ステップS120において、サーバ10の案内制御部114は、出発駅について、出入口取得処理(
図7)を実行する。ここで、出発地から出発駅までの徒歩経路と、出発駅の駅敷地への出入口の情報とが得られる。出入口取得処理の詳細は、後述する。
【0049】
ステップS122において、サーバ10の案内制御部114は、目的駅について、出入口取得処理(
図7)を実行する。ここで、目的駅から目的地までの徒歩経路と、目的駅の駅敷地への出入口の情報とが得られる。
【0050】
ステップS130において、サーバ10の案内制御部114は、ステップS120で得られた出発地から出発駅までの徒歩経路と、ステップS118で得られた電車経路と、ステップS122で得られた目的駅から目的地までの徒歩経路と、を結合し、スマートフォン30に表示させるための表示用情報を生成する。表示用情報は、例えば、XML(Extensible Markup Language)形式や、HTML(HyperText Markup Language)形式とすることができる。
【0051】
ステップS132において、サーバ10の案内制御部114は、生成した表示用情報を、スマートフォン30へ送信し、処理を終了する。この後、上述の通りスマートフォン30において表示用情報等の案内用情報に基づく案内処理がなされる。
【0052】
A−3.出入口取得処理:
図7は、出入口取得処理の手順を示すフローチャートである。出入口取得処理は、駅敷地への出入口の情報と、改札の出入口の情報と、を取得する処理である。出入口取得処理は、案内制御処理(
図6)のサブルーチンとして実行される。
【0053】
図8は、出入口取得処理について説明する図である。
図8は、
図4の例示と同じ経路ネットワークである。以降、
図8を用いて、目的駅についての出入口取得処理(
図6:ステップS122)を例示しつつ説明する。
【0054】
ステップS204において、サーバ10の案内制御部114は、番線情報があるか否かを判定する。具体的には、案内制御部114は、番線情報143を検索し、案内制御処理(
図6)のステップS118で取得した電車経路における降車駅(すなわち目的駅)の、到着ホームの番線情報があるか否かを判定する。
【0055】
番線情報がない場合(ステップS204:NO)、サーバ10の案内制御部114は、目的駅の代表点と、目的地と、の間の徒歩経路の探索をサーバ20に要求する(ステップS240)。その後、案内制御部114は、サーバ20から徒歩経路を取得して処理を終了する。
【0056】
番線情報がある場合(ステップS204:YES)、サーバ10の案内制御部114は、目的駅のホームと、目的地と、の間の徒歩経路の探索をサーバ20に要求する(ステップS210)。ここで、目的駅のホームの位置情報には、ステップS204で検索された番線情報143の緯度経度を用いる。
図8には、ステップS210で取得された徒歩経路RTを太線で図示している。
【0057】
ステップS212において、サーバ10の案内制御部114は、ステップS210で取得した徒歩経路RTと、改札出入口情報144とを比較する。具体的には、案内制御部114は、次のb1と、b2とを比較する。
(b1)ステップS210で取得した徒歩経路RTにおける、リンクの種類が「改札内」、「改札外」と切り替わる地点の緯度経度
(b2)改札出入口情報144に記憶されている、改札P1の緯度経度
【0058】
ステップS214において、サーバ10の案内制御部114は、徒歩経路RTにおけるリンクの種類(改札内/外)の切り替わり地点が、改札の出入口に相当するか否かを判定する。具体的には、案内制御部114は、切り替わり地点の緯度経度(b1)を中心とした所定範囲RA1(
図8:一点鎖線)の内側に、改札P1の緯度経度(b2)が位置するか否かを判定する。このように、所定範囲RA1を利用して一致範囲を拡大することによって、案内制御部114は、リンクの種類の切り替わり地点の緯度経度と、改札出入口情報144に記憶されている緯度経度とに許容範囲内のずれが生じた場合(位置情報が完全に一致しない場合)であっても、両者を同一とみなすことができる。また、案内制御部114は、経路情報DB243に含まれるリンクの情報(リンクの種類)を利用して、簡便に、徒歩経路RTにおける切り替わり地点の位置情報を取得することができる。
【0059】
リンクの種類の切り替わり地点が、改札の出入口に相当しない場合(ステップS214:NO)、サーバ10の案内制御部114は、処理をステップS222に遷移させる。
【0060】
リンクの種類の切り替わり地点が、改札の出入口に相当する場合(ステップS214:YES)、サーバ10の案内制御部114は、ステップS210で取得した徒歩経路RTと、改札出入口情報144とから、改札の出入口通過後に利用者が進行すべき進行方向を算出する(ステップS216)。具体的には、案内制御部114は、次のc1と、c2とを比較する。
(c1)徒歩経路RT上の緯度経度
(c2)改札出入口情報144に記憶されている、進行方向判定緯度経度
【0061】
ステップS218において、サーバ10の案内制御部114は、改札出入口情報144の進行方向判定緯度経度を中心とした所定範囲RA2(
図8:二点鎖線)の内側に、徒歩経路RTが位置する改札出入口情報144のエントリを特定し、当該エントリの案内内容を取得する。例えば、
図8の例では、目印位置P2(改札出入口情報144:エントリE3)の所定範囲RA2の内側を経路RTが通過することから、案内制御部114は、改札出入口情報144のエントリE3の案内内容「〇を出て直進」を取得する。このように、所定範囲RA2を利用して一致範囲を拡大することによって、案内制御部114は、改札出入口情報144に記憶されている進行方向判定緯度経度と、徒歩経路RTとに許容範囲内のずれが生じた場合(位置情報が完全に一致しない場合)であっても、両者を同一とみなすことができる。また、案内制御部114は、経路情報DB243に含まれるリンクの情報(リンクの種類)を利用して、簡便に、徒歩経路RTにおける切り替わり地点の位置情報を取得することができる。
【0062】
以上説明したステップS212〜S218によって、サーバ10の案内制御部114は、徒歩経路RTと、改札出入口情報144とから、改札の出入口の情報(すなわち、改札出入口情報144に記憶された各項目)を取得することができる。
【0063】
ステップS222において、サーバ10の案内制御部114は、ステップS210で取得した徒歩経路RTと、施設出入口情報145とを比較する。具体的には、案内制御部114は、次のd1と、d2とを比較する。
(d1)ステップS210で取得した徒歩経路RTにおける、リンクの種類が「屋内」、「屋外」と切り替わる地点の緯度経度
(d2)施設出入口情報145に記憶されている、施設出入口(駅敷地への出入口)の緯度経度
【0064】
ステップS224において、サーバ10の案内制御部114は、徒歩経路RTにおけるリンクの種類(屋内/外)の切り替わり地点が、駅敷地への出入口に相当するか否かを判定する。詳細はステップS214と同様である。
【0065】
リンクの種類の切り替わり地点が、駅敷地への出入口に相当しない場合(ステップS224:NO)、サーバ10の案内制御部114は、処理を終了させる。
【0066】
リンクの種類の切り替わり地点が、駅敷地への出入口に相当する場合(ステップS224:YES)、サーバ10の案内制御部114は、ステップS210で取得した徒歩経路RTと、施設出入口情報145とから、駅敷地への出入口を通過後に利用者が進行すべき進行方向を算出する(ステップS226)。具体的には、案内制御部114は、次のe1と、e2とを比較する。
(e1)徒歩経路RT上の緯度経度
(e2)施設出入口情報145に記憶されている、進行方向判定緯度経度
【0067】
ステップS228において、サーバ10の案内制御部114は、施設出入口情報145の進行方向判定緯度経度を中心とした所定範囲の内側に、徒歩経路RTが位置する施設出入口情報145のエントリを特定し、当該エントリの案内内容を取得する。詳細はステップS218と同様である。
【0068】
以上説明したステップS222〜S228によって、サーバ10の案内制御部114は、徒歩経路RTと、施設出入口情報145とから、駅敷地への出入口の情報(すなわち、施設出入口情報145に記憶された各項目)を取得することができる。
【0069】
なお、上記の説明では、目的駅についての出入口取得処理(
図6:ステップS122)を例示しつつ説明した。しかし、出発駅についての出入口取得処理(
図6:ステップS120)についても、「目的地」を「出発地」と、「目的駅」を「出発駅」と、「降車駅」を「乗車駅」と、それぞれ読み替えた上で同様に実施できる。
【0070】
A−4.案内画面:
図9は、目的駅から目的地に向かう経路の情報を案内する画面の一例である。スマートフォン30の入出力部350に表示される画面W1には、目的駅周辺の地図画像MP1と、経路RTと、アイコンC11,C12と、案内メッセージM11,M12とが描画される。
【0071】
経路RTは、案内制御処理(
図6)のステップS118で取得された電車経路の一部と、出入口取得処理(
図7)のステップS210で取得された目的駅から目的地までの徒歩経路である。アイコンC11は、改札出入口情報144の緯度経度に基づく位置に描画されており、改札の出入口であることを示す「改」の文字を含んでいる。アイコンC12は、施設出入口情報145の緯度経度に基づく位置に描画されており、駅敷地への出入口であることを示す名称「中央口」を含んでいる。
【0072】
案内メッセージM11は、改札の出入口に紐づけた態様、具体的には、改札の出入口から延びる吹き出しの態様で描画されている。案内メッセージM11は、改札の出入口の情報として「中央口改札を出て直進」といった、改札出入口名称と、進行方向とを案内する文言を含んでいる。上述の通りこれらの文言は、改札出入口情報144から取得されている。案内メッセージM12は、駅敷地への出入口に紐づけた態様、具体的には、駅敷地の出入口から延びる吹き出しの態様で描画されている。案内メッセージM12は、駅敷地の出入口の情報として「中央口を通って左に進む」といった、施設出入口名称と、進行方向とを案内する文言を含んでいる。上述の通りこれらの文言は、施設出入口情報145から取得されている。
【0073】
このように、案内メッセージM11,M12は、いずれも、出入口に紐づけた態様で表示され、かつ、出入口の情報(出入口の名称と、出入口通過後の進行方向)を含んでいる。なお、本実施形態において案内制御部114が生成する表示用情報は、以下f1〜f3の特徴を有する構成とする。
(f1)吹き出し右上部分に表示されている×印のアイコンに対するタップ操作を検出することで、案内メッセージM11,M12の表示を縮小または消去する。
(f2)地図の縮尺を変更するピンチ操作を検出することで、案内メッセージM11,M12の表示を改札出入口名称のみとし、案内メッセージM11,M12の表示を縮小する。
(f3)利用者が通過した出入口について、案内メッセージM11,M12の表示を縮小または消去する。通過の判定は、改札出入口情報144の緯度経度/施設出入口情報145の緯度経度と、現在位置取得部360によって取得された現在位置情報との比較により実現できる。
【0074】
特徴f1によれば、利用者の意図に沿って吹き出しを縮小または消去できるため、利便性を向上させることができる。特徴f2によれば、地図の縮尺を変更する操作、すなわち、利用者の地図を確認したいという意図を汲み取り、地図の視認性を向上させることができるため、利便性を向上させることができる。特徴f3によれば、既に通過した箇所、すなわち、案内がもはや必要のない箇所について地図の視認性を向上させることができるため、利便性を向上させることができる。
【0075】
図10は、出発地から目的駅に向かう経路の情報を案内する画面の一例である。スマートフォン30の入出力部350に表示される画面W2には、出発駅周辺の地図画像MP2と、経路RTと、アイコンC21,C22と、案内メッセージM21,M22とが描画される。
【0076】
経路RTは、案内制御処理(
図6)のステップS118で取得された電車経路の一部と、出入口取得処理(
図7)のステップS210で取得された出発地から出発駅までの徒歩経路である。アイコンC21,C22は、
図9で説明したアイコンC11,C12と同様に、改札の出入口であることと、駅敷地への出入口であることとをそれぞれ示す。
【0077】
案内メッセージM21は、改札の出入口に紐づけた態様、具体的には、改札の出入口から延びる吹き出しの態様で描画されている。案内メッセージM21は、改札の出入口の情報として「中央線上り 3番線 東京方面」といった、路線名称と、番線の番号と、方面情報と、を案内する文言を含んでいる。上述の通りこれらの文言は、改札出入口情報144と、番線情報143とから取得されている。案内メッセージM22は、
図9で説明した案内メッセージM12と同様に、駅敷地への出入口に紐づけた態様で描画され、施設出入口名称と、進行方向とを案内する文言を含んでいる。なお、
図10の画面においても、上述した特徴f1〜f3を有する。
【0078】
このように、本実施形態のサーバ10は、出入口取得処理(
図7)のステップS216で特定された進行方向が「改札内に入った後」の進行方向である場合、当該進行方向に対応した案内情報として、メッセージM21(
図10)のように電車に関する情報を案内させる。一方、出入口取得処理(
図7)のステップS216で特定された進行方向が「改札内から出た後」、「駅敷地内から出た後」、「駅敷地内に入った後」の各進行方向である場合、当該各進行方向に対応した案内情報として、メッセージM11(
図9),M12(
図9),M22(
図10)のように、進行方向そのものを示す情報(直進、右、左など)を案内させる。
【0079】
以上のように、ネットワークデータ(路線情報DB242、経路情報DB243)に公共交通機関を利用するための施設における出入口の情報(施設出入口名称、改札出入口名称、施設出入口や改札出入口を通過した後の進行方向など)が含まれない場合、取得された経路の情報(出発地から目的地までの経路の情報)には当然に、出入口の情報は含まれない。このような場合であっても、上記実施形態のサーバ10(経路案内装置)によれば、改札出入口情報144と施設出入口情報145(出入口情報記憶部)に記憶されている出入口の情報(改札出入口情報144と施設出入口情報145とに記憶されている各項目)を用いて、取得した経路の情報に加えて、出入口の情報を案内させることができる。
【0080】
また、上記実施形態のサーバ10(経路案内装置)によれば、案内制御部114は、取得された経路における所定の経路情報の切り替わり地点が、公共交通機関を利用するための施設における出入口に相当する場合(
図7、ステップS214,S224:YES)に限って、出入口の情報を案内させる(
図7:ステップS218,S228)。この結果、経路上にある出入口の情報のみが案内されることとなり、サーバ10の利用者にとっての使い勝手や、わかりやすさを向上させることができる。
【0081】
さらに、上記実施形態のサーバ10(経路案内装置)によれば、案内制御部114は、公共交通機関を利用するための施設における出入口の位置に紐づけた態様で、当該出入口の情報を案内させる(
図9、
図10)。この結果、サーバ10の利用者は、案内された出入口の情報が、どの出入口に関するものであるのかを把握しやすくなる。
【0082】
さらに、上記実施形態のサーバ10(経路案内装置)によれば、案内制御部114は、出入口通過後に進行すべき進行方向に対応した案内情報(
図9、
図10:メッセージM11,M12,M21,M22の「直進、右、左」など)を案内させることができるため、サーバ10の利用者にとっての使い勝手や、わかりやすさを向上させることができる。具体的には、案内制御部114は、出入口通過後に進行すべき進行方向が改札内に入った後の進行方向である場合、公共交通機関に関する情報を案内させる(
図10:メッセージM21)。すなわち利用者は、改札内に入った後に利用すべき公共交通機関に関する情報を自動的に入手することができる。一方、案内制御部114は、出入口通過後に進行すべき進行方向が、改札から出た後の進行方向である場合、または、敷地内に対する入出後の進行方向である場合は、進行方向そのものを示す情報を案内させる(
図9:メッセージM11、
図9:メッセージM12、
図10:メッセージM22)。すなわち利用者は、自身が進むべき方向に関する情報を自動的に入手することができる。これらの結果、上記実施形態のサーバ10によれば、利用場面に応じた適切な情報を自動的に案内することが可能となるため、サーバ10の利用者にとっての使い勝手を、さらに向上させることができる。
【0083】
さらに、上記実施形態のサーバ10(経路案内装置)によれば、案内制御部114は、公共交通機関を利用するための施設における出入口の位置に紐づけた態様で、案内情報(
図9、
図10:メッセージM11,M12,M21,M22)を案内させる。この結果、サーバ10の利用者は、案内情報が、どの出入口に関するものであるのかを把握しやすくなる。
【0084】
B.変形例:
上記実施形態において、ハードウェアによって実現されるとした構成の一部をソフトウェアに置き換えるようにしてもよく、逆に、ソフトウェアによって実現されるとした構成の一部をハードウェアに置き換えるようにしてもよい。その他、以下のような変形も可能である。
【0085】
・変形例1:
上記実施形態では、サーバ10(経路案内装置)を含むナビゲーションシステム1の構成を例示した。しかし、ナビゲーションシステム1の構成はあくまで一例であり、任意の態様を採用することができる。例えば、サーバ20(経路探索装置)が備えるとした機能のうちの少なくとも一部をサーバ10に搭載してもよく、1台のサーバ20が備えるとした機能を複数台のサーバにより実現してもよい。また、クライアント装置としては、スマートフォン30に代えて、パーソナルコンピュータ、ナビゲーション専用装置、ゲーム機、ウェアラブルデバイス等の種々の装置を採用できる。
【0086】
例えば、ナビゲーションシステム1では、位置情報として緯度経度座標系を利用した場合を例示したが、位置情報としては、他の座標系(例えば、XY座標系)を利用しても良よい。
【0087】
・変形例2:
上記実施形態では、サーバ20(経路探索装置)の構成を例示した。しかし、上記実施形態におけるサーバ20の構成はあくまで一例であり、任意の態様を採用することができる。例えば、サーバ20は、その構成要素の一部を省略または変更すること、構成要素を付加することができる。例えば、上述した各機能を複数のサーバの協働によって実現してもよく、上述した各DBのうちの少なくとも一部は、他のサーバや他の内部/外部記憶装置に記憶されていてもよい。上述した各DBの構成についても、任意に変更することが可能であり、項目の追加/削除/変更や、データの格納形式の変更等が可能である。ここで、データの格納形式の変更は、テーブルの分割/変更や、リレーションの持たせ方の変更を含む。
【0088】
・変形例3:
上記実施形態では、案内制御処理(
図6)、出入口取得処理(
図7)について、処理手順の一例を挙げて説明した。しかし、これら処理手順は種々の変更が可能であり、各ステップにおける処理内容の追加/省略/変更をしてもよく、ステップの実行順序を変更してもよい。
【0089】
図11は、変形例の出入口取得処理による案内画面の一例である。
図9に示した画面W1との違いは、案内メッセージM11a,M12aの内容である。変形例の案内メッセージM11aは、改札の出入口の情報として、「1F 中央口改札」といった、改札出入口の階層と、改札出入口名称とを案内する文言を含んでいる。案内メッセージM12aは、駅敷地の出入口の情報として「1F 中央口」といった、施設出入口の階層と、施設出入口名称とを案内する文言を含んでいる。このように、変形例の案内メッセージM11a,M12aには、進行方向を案内するための文言が含まれていない。
【0090】
図11に示した変形例の出入口取得処理では、
図7で説明したステップS216,S226の処理(出入口通過後の進行方向を特定する処理)を省略する。また、変形例の構成では、改札出入口情報144(
図3)の方向フラグ、案内ID、案内内容、進行方向判定緯度経度と、施設出入口情報145(
図5)の方向フラグ、案内ID、案内内容、進行方向判定緯度経度とを省略してもよい。このようにしても、サーバ10の利用者は、経路の情報に加えて、改札の出入口の情報や、駅敷地への出入口の情報を知ることができる。
【0091】
例えば、案内制御部114は、駅敷地への出入口の情報の案内と、改札の出入口の情報の案内と、のいずれか一方を省略してもよい。駅敷地の案内を省略する場合、施設出入口情報145(
図5)と、出入口取得処理(
図7)のステップS222〜S228とは省略可能である。改札の案内を省略する場合、改札出入口情報144(
図3)と、出入口取得処理(
図7)のステップS212〜S218とは省略可能である。
【0092】
例えば、案内制御部114は、案内メッセージM11,M12,M21,M22(
図9、
図10)の案内態様を変更してもよい。例えば、案内メッセージの表示は、出入口に紐づけた態様でなくともよい。この場合、例えば、案内メッセージの内容を表示するための領域を、地図画像を表示する領域とは別途設けてもよい。また、案内メッセージの内容を表示することに代えて/表示することと共に、案内メッセージの内容を表す音声をスマートフォン30の入出力部350から出力させることで、利用者に対する案内を実施してもよい。さらに、案内メッセージの内容は、進行方向に対応した文言でなく、進行方向に対応した任意の情報(進行方向毎に異なる記号、絵文字、アイコンなど)でもよい。さらに、改札の出入口に入る場合の案内メッセージM21の内容を、他の場合の案内メッセージM11,M12,M22と同様に、公共交通機関に関する情報でなく、進行方向を案内する情報としてもよい。
【0093】
例えば、案内制御部114は、出入口取得処理(
図7)のステップS212,S222において、「リンクの種類」の切り替わり地点の位置情報に代えて、サーバ20から取得した経路の情報に含まれる「他の情報」の切り替わり地点の位置情報を用いて、出入口の位置情報との比較を実施してもよい。他の情報として、例えば、ノードの種類や、リンクやノードの他の属性情報等を利用できる。
【0094】
例えば、案内制御部114は、出入口取得処理(
図7)のステップS214において、案内制御部114は、改札P1の緯度経度(b2)を中心とした所定範囲の内側に、リンクの種類(改札内/外)の切り替わり地点の緯度経度(b1)が位置するか否かを判定することで、当該切り替わり地点が、改札の出入口に相当するか否かを判定してもよい。
【0095】
例えば、案内制御部114は、出入口取得処理(
図7)のステップS216,S226において、改札出入口情報144や施設出入口情報145の進行方向判定緯度経度に依らずに、出入口通過後の進行方向を特定してもよい。例えば、案内制御部114は、徒歩経路RTの形状を解析することで、出入口通過後の進行方向を特定できる。
【0096】
例えば、案内制御部114は、出入口取得処理(
図7)のステップS212,S222,S216,S226において、所定範囲RA1,RA2を用いなくてもよい。
【0097】
例えば、案内制御部114は、出入口取得処理(
図7)のステップS204において番線情報がないと判定した場合、案内制御処理(
図6)のステップS118で取得した電車経路における降車駅(すなわち目的駅)の、到着ホームの改札情報があるか否かをさらに判定してもよい。改札情報がある場合、案内制御部114は、目的駅の改札と、目的地と、の間の徒歩経路をサーバ20に要求し、その後、ステップS222に処理を遷移させてもよい(出発駅、出発地についても同様である)。
【0098】
例えば、案内制御部114は、出入口取得処理(
図7)のステップS240において駅の代表点を指定して徒歩経路探索を行った後に、改札口の案内(ステップS212〜S218)や、出入口の案内(ステップS222〜S228)を行ってもよい(出発駅、出発地についても同様である)。
【0099】
・変形例4:
本発明は、上述の実施形態や実施例、変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態、実施例、変形例中の技術的特徴は、上述の課題の一部または全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部または全部を達成するために、適宜、差し替えや組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。