特許第6703517号(P6703517)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6703517ジオポリマーと土の原位置混合によって地盤内に要素を形成する方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6703517
(24)【登録日】2020年5月12日
(45)【発行日】2020年6月3日
(54)【発明の名称】ジオポリマーと土の原位置混合によって地盤内に要素を形成する方法
(51)【国際特許分類】
   E02D 3/12 20060101AFI20200525BHJP
【FI】
   E02D3/12 102
【請求項の数】5
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2017-502778(P2017-502778)
(86)(22)【出願日】2015年7月15日
(65)【公表番号】特表2017-521583(P2017-521583A)
(43)【公表日】2017年8月3日
(86)【国際出願番号】FR2015051937
(87)【国際公開番号】WO2016009143
(87)【国際公開日】20160121
【審査請求日】2018年5月21日
(31)【優先権主張番号】1456978
(32)【優先日】2014年7月18日
(33)【優先権主張国】FR
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】509167338
【氏名又は名称】ソレタンシュ フレシネ
【氏名又は名称原語表記】SOLETANCHE FREYSSINET
(74)【代理人】
【識別番号】110001841
【氏名又は名称】特許業務法人梶・須原特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ダーソン バレール サビーヌ
(72)【発明者】
【氏名】マチュー ファブリス
【審査官】 石川 信也
(56)【参考文献】
【文献】 特表2009−532601(JP,A)
【文献】 特表2013−502367(JP,A)
【文献】 特開2013−256428(JP,A)
【文献】 特開2002−088752(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E02D 3/12
E21B 1/00−49/10
C04B 28/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
地盤(S)内に要素(C,P1,P2,P3)を形成する方法であって、
掘削混合ツール(20)を用意するステップと、
前記掘削混合ツールを下降させる下降段階と、これに続く前記掘削混合ツールを持ち上げる持ち上げ段階とを有し、前記下降段階において地盤(S)内に掘削孔(E/T)を掘削する掘削ステップと、
前記下降段階において第一混合物(A)を注入するステップと、
前記持ち上げ段階において第二混合物(B)を注入するステップと、
前記掘削孔中の現場の地盤と、少なくとも一種のアルカリ基材を含む混合物とを原位置で混合して、原位置でジオポリマー(G)を形成する混合ステップと、を有しており、
前記混合ステップは、
前記下降段階で現場の地盤と前記第一混合物(A)とを原位置で混合する第一段階と、
これに続く、既に前記第一混合物(A)と混合された現場の地盤と前記第二混合物(B)とを原位置で混合する第二段階とを有し、
前記第二段階を前記持ち上げ段階で実行し、
前記ジオポリマー(G)は前記第一混合物(A)と前記第二混合物(B)との反応によって原位置で形成され、前記第一混合物または前記第二混合物が前記アルカリ基材を含む方法。
【請求項2】
前記第一混合物(A)がシリコアルミニウム鉱物を含む一方、前記第二混合物が前記アルカリ基材を含み、
前記第一混合物(B)が前記アルカリ基材を含む場合、前記第二混合物がシリコアルミニウム鉱物を含む、請求項に記載の方法。
【請求項3】
前記アルカリ基材がケイ酸アルカリ溶液を含む、請求項に記載の方法。
【請求項4】
請求項1〜のいずれか1項に記載の方法を実行することで得られる、地盤(S)内の要素(C,P1,P2,P3)であって、前記アルカリ基材を含む少なくとも一種の混合物と原位置で混合された現場の地盤からなる要素。
【請求項5】
前記要素が、前記アルカリ基材を含む第一混合物およびシリコアルミニウムを含む第二混合物と原位置で混合された、現場の地盤からなる、請求項に記載の要素。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、現場の地盤を付加的な材料と混合して原位置要素(in situ elements)を形成する技術分野に関する。このような技術は一般的に深層土壌混合処理と言われる。本発明は、特に、深層土壌混合処理技術によって地盤内に要素を形成する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
この方法では、付加的な材料は、一般的にポルトランドセメントを含む水硬性結合材であることが多い。地盤との混合の際に、材料は特定の機械的性質を得る。
しかし、前記技術にはいくつかの欠点がある。まず、作成された材料の耐久性が低く、空気や屋外の環境、または地盤における特定の汚染物質に長く晒されると劣化しやすい。例えば、硫酸塩で汚染された地盤を要素の形成に用いる場合、膨張現象が見られる。
【0003】
また、ポルトランドセメントを含むタイプの水硬性結合材は、カーボンフットプリントの点で問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、深層土壌混合処理技術を用いて、従来と比較して高い耐久性と優れたカーボンフットプリントを有する要素を地盤内に形成することを可能にする方法を提案することで、上記欠点を解消することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
これを実現するために、本発明は、地盤内に要素を形成する方法であって、
地盤内に掘削孔を掘削するステップと、
掘削孔内の現場の地盤と、ジオポリマーとを原位置で混合するステップと、を有する方法を提供する。
【0006】
掘削孔の形状は、使用される掘削ツールによって決まる。掘削孔は溝または細長いボーリング孔であってよく、その形状は作成される要素の形状による。
【0007】
よって、堀削ステップ中に掘削孔の地盤を解体してジオポリマーと混合し、前記要素を構成する材料を形成する。前記要素は前記材料を硬化させることで得られる。
【0008】
ジオポリマーセメントともいわれるジオポリマーは、一般的に、シリコアルミニウム鉱物をアルカリ性試薬と混合することで得られる。
【0009】
ジオポリマーセメントは、ポルトランドセメントと比較してカーボンフットプリントが格段に低いことで知られる。さらに、ジオポリマーセメントの腐食性は高くない。この点について、WO2011/020975は、非腐食性のジオポリマーセメントの一例を開示している。
【0010】
現場の地盤をジオポリマーと混合した材料を硬化して得られた要素は、地盤からの薬品侵食に対するより良い耐性を有し、これによってより高い耐久性を持つ。
【0011】
本発明の方法は、より良い耐久性を有する、ダイヤフラム、スクリーン、または円柱を地盤内に形成することを可能にする。これは、土留め工の場合では長期間に渡っての存在が期待されることから、特に大きな利点となる。
【0012】
よって、本発明の方法は、特に以下の用途に用いられる。
【0013】
地下水面の存在または不存在下において、地盤に一体的に内包される(長方形、円形、正方形などの)部分として要素を形成すること。
地盤に一体化された直線的な形状、連続的なスクリーン、または互いに隣り合う一体的な要素の連続として、要素を形成すること。
低透過性のスクリーンを形成すること。
一時的または恒久的な土留めスクリーンを形成すること。
【0014】
変形例において、前記方法は、ジオポリマーの硬化前に、補強ケージなどの補強部材を掘削孔に挿入するステップを有する。
【0015】
第一実施形態において、本発明の方法は、ジオポリマーを含む混合物を掘削孔に注入して、混合ステップ中に該混合物を地盤と原位置で混合するステップを有する。このように、この第一実施形態では、ジオポリマーを含む混合物を掘削孔に注入して掘削された地盤と原位置で混合する。
【0016】
好ましくは、前記ジオポリマーは、地盤への注入前に、掘削混合ツールの近傍で、例えばスラリーまたはモルタルとして、表面上に設けられる。
【0017】
第二実施形態において、アルカリ基材を掘削孔に注入して、該アルカリ基材と現場の地盤との反応によって掘削孔中に原位置でジオポリマーを形成する。
【0018】
アルカリ基材は次に、地盤内に自然に存在するシリコアルミニウム鉱物と反応する。よって、現地の地盤との混合の際に、ジオポリマーは掘削孔内において原位置で合成される。
【0019】
第三実施形態において、掘削混合ツールを用意し、前記方法は、掘削混合ツールを下降させる段階と、これに続く掘削混合ツールを持ち上げる段階とを有し、前記方法は、下降段階において第一混合物を注入するステップと、持ち上げ段階において第二混合物を注入するステップとを有し、前記掘削ステップを下降段階で実行し、前記混合ステップは、下降段階で現場の地盤と第一混合物とを原位置で混合する第一段階と、これに続く、既に第一混合物と混合された現場の地盤と第二混合物とを原位置で混合する第二段階とを有し、第二段階を持ち上げ段階で実行し、ジオポリマーは第一混合物と第二混合物との反応によって原位置で形成される。よって、掘削混合ツールの持ち上げ段階でジオポリマーが形成され、掘削された地盤と混合されて、要素を構成する素材を形成する。
【0020】
この第三実施形態にはいくつかの利点がある。まず、ジオポリマーの硬化を制御することが可能となる。本方法により、ジオポリマーと掘削された地盤とを混合した素材の硬化を、下降段階の後、好ましくは持ち上げ段階の後に遅らせることができる。これにより、下降段階でジオポリマーが硬化して、特に大深度の掘削の際にツールが持ち上げにくくなるリスクを避けることができる。
【0021】
さらに、要素の作成を二つの異なるタイミングで行うこと、例えば下降段階と、その数時間から数日後の持ち上げ段階とで行うことができる。
【0022】
好適には、第一混合物がシリコアルミニウム鉱物を含む一方、第二混合物がアルカリ基材(alkaline base)を含み、あるいは、変形例として、第一混合物がアルカリ基材を含む一方、第二混合物がシリコアルミニウム鉱物を含む。
【0023】
第一混合段階で注入される第一混合物は、好ましくは、アルミナシリカ粉末を含む液体であり、第二段階で注入される第二混合物は液体のケイ酸アルカリである。
変形例として、ともに液体の第一及び第二混合物を高圧で、例えば5メガパスカル(MPa)を超える圧力で注入する。
【0024】
第一および/または第二混合物を粉の形状で地盤に注入してもよい。この場合、必要に応じて水を注入する。
【0025】
この第三実施形態の実施について、WO2007/116178やEP1878833に記載の掘削混合ツールや、その他の掘削混合ツールを用いることができる。
【0026】
第四実施形態において、掘削ステップの前に、地盤内に予備溝を形成し、予備溝を第一混合物で満たし、次に掘削ステップ中に掘削孔に第二混合物を注入するステップを実行し、
掘削ステップは、第一混合物を入れた溝と対応する掘削孔を掘削して、第一混合物を掘削孔に入れることからなり、
混合ステップは、現場の地盤を第一及び第二混合物と混合することからなり、
ジオポリマーを原位置で第一混合物と第二混合物との反応により形成する。
よって、堀削ステップ中に予備溝内の第一混合物が掘削孔に入って、そこで混合ステップ中に現地の地盤および第一及び第二混合物と混合され、これにより、要素を構成する材料、すなわち現地の地盤と第一及び第二混合物の反応によって得られたジオポリマーとを混合した材料を形成する。
【0027】
好適には、第一混合物がシリコアルミニウム鉱物を含む一方、第二混合物がアルカリ基材を含み、あるいは、変形例として、第一混合物がアルカリ基材を含む一方、第二混合物がシリコアルミニウム鉱物を含む。
【0028】
好ましくは、予備溝に広がった第一混合物がシリコアルミニウム鉱物である一方、第二混合物がケイ酸アルカリ溶液である。
【0029】
第四実施形態の実施には、連続掘削混合ツールや、掘削機、垂直ブレードを有するものを用いることができる。第二混合物は、好適には、ブレードに沿って設けられたノズルを通じて掘削孔に注入される。
【0030】
最後に、本発明は、前記請求項のいずれかに記載の方法を実行することで得られる、地盤内の要素であって、ジオポリマーを含む混合物と混合された現場の地盤からなる要素を提供する。
【0031】
限定的ではないが好ましくは、前記要素は土留め要素である。
【0032】
本発明は、非限定的な例示および添付の図面とともに提示される本発明の実施形態の記載によって、よりよく理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1A図1A図1Dは、本発明の第一実施形態を示す。
図1B図1A図1Dは、本発明の第一実施形態を示す。
図1C図1A図1Dは、本発明の第一実施形態を示す。
図1D図1A図1Dは、本発明の第一実施形態を示す。
図2A図2A図2Cは、本発明の第二実施形態を示す。
図2B図2A図2Cは、本発明の第二実施形態を示す。
図2C図2A図2Cは、本発明の第二実施形態を示す。
図3A図3A図3Cは、本発明の第三実施形態を示す。
図3B図3A図3Cは、本発明の第三実施形態を示す。
図3C図3A図3Cは、本発明の第三実施形態を示す。
図4A図4A図4Cは、本発明の第四実施形態を示す。
図4B図4A図4Cは、本発明の第四実施形態を示す。
図4C図4A図4Cは、本発明の第四実施形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0034】
図1A〜4Cを参照し、非限定的な例を用いて、本発明の方法の四つの実施形態を続けて説明する。
【0035】
第一実施形態を図1A〜1Dを参照して説明する。
【0036】
本例では、第一実施形態は、EP1878833に記載の掘削混合ツールを用いる。WO2007/116178に記載のツールや、一段または二段の垂直オーガーなどの、他の掘削混合ツールを第一実施形態で用いることも当然可能である。
【0037】
本例では、円柱Cの形状を有する要素を地盤S内に形成する。これを実行するために、最初のステップとして、垂直軸Xを軸に回転する掘削混合ツール10を地盤Sに導入することで、地盤S中に掘削孔Eを掘削する。図1A〜1Dから分かるように、掘削混合ツール10は、地盤Sに事前に挿入された管状部12を通過する。この管状部12を事前に挿入するステップは行なわなくてもよい。
【0038】
本例の掘削作業は、掘削流体Fを挿入する際にツール10を回転させて行なわれる。
【0039】
図1Cから分かるように、掘削混合ツール10が管状部12を通過した後、二つのフィン14を径方向に展開して、掘削径を増加させる。
【0040】
掘削混合ツール10が所望の掘削深度に達すると、ツールを持ち上げる。掘削混合ツール10が垂直回転軸Xを中心とした回転を継続し、ジオポリマーを含む混合物Gを掘削孔に注入することで、持ち上げ段階において、ジオポリマーを含む混合物Gを掘削される地盤と原位置で混合する、混合ステップを持ち上げ段階において実行する。
【0041】
本例では、混合物Gは、シリコアルミニウム鉱物(灰、スラグ、メタカオリン等)に対するケイ酸アルカリの作用によって得られるアモルファスシリカゲルである。掘削された地盤をジオポリマーGと混合して得た円柱Cは、空隙率が低く、薬品侵食に対する良好な耐性を有する。
【0042】
さらに、セメントの水酸化プロセスよりかなり速くゲルが形成されることも分かった。最後に、ゲルを沈殿によって形成し掘削された地盤と混合すると、時間の関数としてその強度が変化することはなくなる。
【0043】
このように、表面上に設けたゲルGを、掘削混合ツール10の持ち上げ段階で堀削孔に注入し、掘削される地盤と原位置で混合する。
【0044】
硬化の後、ベントナイトとセメントとの混合物からなる水硬性結合材を用いて形成した円柱よりも高い耐久性を有する円柱が得られる。
【0045】
図2A〜2Cを参照して、本発明の方法の第二実施形態を以下で説明する。本例では、水平軸を中心に回転する二つの掘削混合ドラムを有する掘削混合ツール20を用いる。このツールの詳細についてはWO2007/116178を参照してもよい。
【0046】
本実施形態において、図2Aが示すように、前記ツール20を下降させることで地盤Sに溝Tを掘削するステップを実行する。ツールが所望の掘削深度に達すると、ツールを持ち上げる。この持ち上げ段階において、掘削混合ドラムを回転させつつアルカリ基材Bを溝に注入することで、アルカリ基材と現場の地盤内のシリコアルミニウム鉱物との反応により、ジオポリマーが溝内に原位置で形成される。アルカリ基材として、例えばケイ酸カリウムやケイ酸ナトリウムを用いることができる。
【0047】
図3A〜3Cを参照して、本発明の方法の第三実施形態を以下で説明する。本実施形態の掘削混合ツール20は図2A図2Cに示すツールに類似する。
【0048】
図3Aに示すように、掘削混合ツールの降下段階で、堀削ステップを実行する。
【0049】
本発明によると、第一混合物Aを下降段階で注入し、現場の地盤と第一混合物Aとを混合する原位置混合の第一段階を行う。
【0050】
よって、この下降段階では、現場の地盤と第一混合物Aとを原位置で混合しつつ溝Tを掘削する。
【0051】
掘削混合ツール20が所望の掘削深度に達すると、図3B に示すように、掘削混合ツールを持ち上げる。
【0052】
持ち上げ段階では、第二混合物Bを地盤に注入し、第一混合物Aと既に混合した現場の地盤と第二混合物Bとを混合する原位置混合の第二段階を行う。このように、混合の第二段階は、掘削混合ツールの持ち上げ段階で行われる。
【0053】
ジオポリマーGは、下記の式に基づいた第一混合物Aと第二混合物Bとの反応によって、原位置で形成される。
A + B −> G
【0054】
本例では、下降段階で注入する第一混合物Aは、700キログラムのフライアッシュである。水とベントナイト(20〜30キログラム)の混合物である液体も注入する。
【0055】
持ち上げ段階において、下降段階で形成された地盤と第一混合物Aとの混合を継続する一方、水、ソーダ、ケイ酸塩(例えば水300リットル、ソーダ115キログラム、ケイ酸塩310キログラム)の混合物である第二混合物Bを注入する。
【0056】
掘削した土壌とジオポリマーGとを混合してできた材料が硬化すると、地盤S内に成型ダイヤフラムP2が形成される。
【0057】
この第三実施形態は、図1A〜1Dに示すツールを用いて行うことも当然可能である。
【0058】
図4A〜4Cを参照して、本発明の方法の第四実施形態を以下で説明する。
【0059】
垂直方向に延びキャリア34に接続されたブレード32を有する掘削機である、掘削混合ツール30を使用する。キャリア34を移動することで、連続的な溝Tとして掘削孔を形成する。このような掘削混合ツール30は周知であるのでその詳細は省略する。
【0060】
本方法では、まず地盤Sに試行溝40を形成し、第一混合物Aで満たす。本例でも第一混合物はシリコアルミニウム鉱物である。試行溝の深さは20センチメートル(cm)から1メートル(m)である。
【0061】
続いて、第一混合物Aを満たした試行溝40と連通した溝Tを掘削して、第一混合物Aを掘削孔に入れる、掘削ステップを実行する。掘削ステップと同時に、第二混合物Bを溝に注入し、現場の地盤と第一及び第二混合物とを原位置で混合し、形成する要素、すなわち連続的ダイヤフラムP3の材料を形成する。
【0062】
本例では、第二混合物は、ブレード32に沿って設けられた複数のノズル42によって溝に圧入される、ケイ酸アルカリ溶液である。第一混合物Aと第二混合物Bとの反応により、現場の地盤と混合されたジオポリマーを原位置で形成する。硬化の後、連続的ダイヤフラムP3を得る。
図1A
図1B
図1C
図1D
図2A
図2B
図2C
図3A
図3B
図3C
図4A
図4B
図4C