(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
発光領域を含む発光面及び裏面を両主面とし、前記発光領域に対応する位置に面状発光素子を含む面状発光タイルと、前記裏面上に配置されてなる複数の配線板を備える面状発光装置であって、
前記面状発光素子は、これに含まれる陽極、及び陰極の間への電圧印加により発光するものであり、
前記配線板は、フレキシブルプリント配線板であって、1つの陽極用等電位領域、及び1つの陰極用等電位領域を含み、
前記面状発光タイルは、前記裏面に、前記面状発光素子の陽極と同電位となるように導通された陽極パッド、及び、前記面状発光素子の陰極と同電位となるよう導通された陰極パッドを備え、
さらに前記面状発光タイルは、前記陽極パッドが配された領域と、前記陰極パッドが配された領域と、前記陽極パッド及び前記陰極パッドが配されていない非パッド領域とを有するものであり、
複数の前記配線板のうち、一の前記配線板の一部と、当該一の前記配線板と隣接する位置に配される他の前記配線板の一部は、前記裏面上において重なっており、一の前記配線板の一部と前記裏面の間に他の前記配線板の一部が位置する重畳領域を形成するものであって、
一の前記重畳領域では、一の前記配線板の前記陽極用等電位領域と他の前記配線板の前記陽極用等電位領域とが電気接続される陽極側の電気接続部位と、
一の前記配線板の前記陰極用等電位領域と他の前記配線板の前記陰極用等電位領域とが電気接続される陰極側の電気接続部位の少なくとも一方が形成されており、
前記非パッド領域が、前記電気接続部位と重なる接続部配置領域となり、
前記配線板は、所定方向に直線状に延びる本体片側部と、前記所定方向と交わる方向に直線状に延びる本体他方部とが連続して形成されており、平面視した形状が、一部が屈曲して延びた形状であって、
延び方向における片側端部に位置する部分と、他方側端部に位置する部分にそれぞれFPC接続パッド配置部が形成されており、
前記FPC接続パッド配置部は、前記重畳領域の一部を形成する部分であり、陽極側の電気接続部位の一部を形成する陽極側導通部と、陰極側の電気接続部位の一部を形成する陰極側導通部の少なくとも一方が配される部分であって、
一方の前記FPC接続パッド配置部には、前記陽極側導通部及び前記陰極側導通部のうちの一方のみが位置しており、他方の前記FPC接続パッド配置部には、前記陽極側導通部及び前記陰極側導通部のうちの他方のみが位置しており、
複数の前記配線板は、一の前記配線板である第1L形配線板と、他の前記配線板である第2L形配線板であって、
前記第1L形配線板と前記第2L形配線板は、いずれも所定方向に直線状に延びる本体片側部と、前記所定方向と交わる方向に直線状に延びる本体他方部と、これらの間に位置する屈曲連続部を有し、
前記面状発光タイルの前記裏面は、平面視において前記発光領域に重なる部分である発光領域対応部と、周辺部に区画されるものであり、平面視した形状が四角形状であって、
前記周辺部は、四角環状に連続して前記発光領域対応部の外側に配されるものであり、
前記裏面を平面視したとき、前記裏面の四隅のそれぞれと近接する部分に前記非パッド領域が形成され、
前記第1L形配線板と前記第2L形配線板は、いずれも前記屈曲連続部のそれぞれが前記非パッド領域に接触した状態で配されるものであり、
前記第1L形配線板における2つの前記FPC接続パッド配置部がそれぞれ異なる前記非パッド領域の上に配されて前記非パッド領域と接触した状態となっており、前記第2L形配線板における2つの前記FPC接続パッド配置部が、さらにその上に配されていることを特徴とする面状発光装置。
発光領域を含む発光面及び裏面を両主面とし、前記発光領域に対応する位置に面状発光素子を含む面状発光タイルと、前記裏面上に配置されてなる複数の配線板を備える面状発光装置であって、
前記面状発光素子は、これに含まれる陽極、及び陰極の間への電圧印加により発光するものであり、
前記配線板は、フレキシブルプリント配線板であって、1つの陽極用等電位領域、及び1つの陰極用等電位領域を含み、
前記面状発光タイルは、前記裏面に、前記面状発光素子の陽極と同電位となるように導通された陽極パッド、及び、前記面状発光素子の陰極と同電位となるよう導通された陰極パッドを備え、
さらに前記面状発光タイルは、前記陽極パッドが配された領域と、前記陰極パッドが配された領域と、前記陽極パッド及び前記陰極パッドが配されていない非パッド領域とを有するものであり、
複数の前記配線板のうち、一の前記配線板の一部と、当該一の前記配線板と隣接する位置に配される他の前記配線板の一部は、前記裏面上において重なっており、一の前記配線板の一部と前記裏面の間に他の前記配線板の一部が位置する重畳領域を形成するものであって、
一の前記重畳領域では、一の前記配線板の前記陽極用等電位領域と他の前記配線板の前記陽極用等電位領域とが電気接続される陽極側の電気接続部位と、
一の前記配線板の前記陰極用等電位領域と他の前記配線板の前記陰極用等電位領域とが電気接続される陰極側の電気接続部位の少なくとも一方が形成されており、
前記非パッド領域が、前記電気接続部位と重なる接続部配置領域となり、
前記配線板は、所定方向に直線状に延びた形状となっており、
延び方向における片側端部に位置する部分と、他方側端部に位置する部分にそれぞれFPC接続パッド配置部が形成されており、
それぞれの前記FPC接続パッド配置部は、前記重畳領域の一部を形成する部分であり、陽極側の電気接続部位の一部を形成する陽極側導通部と、陰極側の電気接続部位の一部を形成する陰極側導通部の双方が位置しており、
複数の前記配線板は、いずれも所定方向に直線状に延びる4つのI形配線板であって、
前記面状発光タイルの前記裏面は、平面視において前記発光領域に重なる部分である発光領域対応部と、周辺部に区画されるものであり、平面視した形状が四角形状であって、
前記周辺部は、四角環状に連続して前記発光領域対応部の外側に配されるものであり、
前記裏面を平面視したとき、前記裏面の四隅のそれぞれと近接する部分に前記非パッド領域が形成され、
2つの前記I形配線板は、長手方向における両端部にそれぞれ位置する前記FPC接続パッド配置部がそれぞれ異なる前記非パッド領域と重なる位置に配されて前記非パッド領域と接触した状態となっており、さらにその上に、他の2つの前記I形配線板に形成された前記FPC接続パッド配置部が位置していることを特徴とする面状発光装置。
前記重畳領域の一部となる部分を有する前記配線板は、いずれも前記重畳領域の一部を形成する部分と、他の部分とを有しており、当該他の部分では、前記陽極用等電位領域が少なくとも1つの前記陽極パッドと電気接続されている、及び/又は、前記陰極用等電位領域が少なくとも1つの前記陰極パッドと電気接続されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の面状発光装置。
複数の前記配線板のうち、少なくとも一の前記配線板における前記陽極用等電位領域は、前記配線板の前記面状発光タイル側に位置する面である接触面側に位置する接触面側陽極領域と、前記接触面とは反対側の面である表側面側に位置する表側陽極領域とを備えており、前記接触面側陽極領域と前記表側陽極領域は、等電位となるように電気接続されるものであって、
さらに、一の前記配線板における前記陰極用等電位領域は、前記接触面側に位置する接触面側陰極領域と、前記表側面側に位置する表側陰極領域とを備えており、前記接触面側陰極領域と前記表側陰極領域は、等電位となるように電気接続されるものであって、
前記接触面側陽極領域の一部と、前記表側陰極領域の一部とが一の前記配線板の部材厚方向で間隔を空けて重なる位置にある、及び/又は、前記接触面側陰極領域の一部と、前記表側陽極領域の一部とが一の前記配線板の部材厚方向で間隔を空けて重なる位置にあることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の面状発光装置。
【発明を実施するための形態】
【0040】
以下、本発明の実施形態について説明する。
【0041】
(面状発光装置100)
図1は、本発明の一実施形態の面状発光装置100を示す図である。
【0042】
図1に示すように、本実施形態の面状発光装置100は、面状発光タイル10、及びフレキシブルプリント配線板(以下、FPC2(配線板)とも称す)を含み、より詳細には、複数のFPC2を含んでいる。面状発光装置100は、好ましくは有機ELパネル、又はLEDパネルであり、より好ましくは有機ELパネルである。
【0043】
面状発光タイル10は、発光領域を含む発光面、及び裏面を両主面とし、この発光領域に対応する面状発光素子1を含み、この裏面上に複数のFPC2は配置されてなる。
【0044】
図2は、
図1に示す面状発光タイル10に形成された陽極パッド12、及び陰極パッド13のパターンを示す図であり、面状発光タイル10を裏面側から平面視した図である。
【0045】
面状発光素子1は、これに含まれる陽極、及び陰極の間への電圧印加により発光し、この発光に基づき発光領域から光が放射される。これら面状発光素子1の陽極、及び陰極へ外部から給電するために、面状発光タイル10は、裏面上に、陽極と同電位となるよう導通された複数の膜状の陽極パッド12、及び、陰極と同電位となるよう導通された複数の膜状の陰極パッド13を有している。そして、複数のFPC2を介して外部から、これら陽極パッド12、及び、陰極パッド13は給電される。
【0046】
(面状発光タイル10)
本実施形態に係る面状発光タイル10は、好ましくは有機ELタイル、及びLEDタイルからなる群から選ばれる1以上であり、より好ましくは有機ELタイルである。有機ELタイルにおいては、発光面、及び裏面側の素子形成面を両主面とする絶縁基板11に、面状発光素子1として、有機EL素子(面状発光素子1)が形成されていることが好ましく、LEDタイルにおいては、面状発光素子1そのものが、LEDタイル(面状発光タイル10)であることが好ましい。
【0047】
ここで、面状発光タイル10は、平面視した形状、すなわち、面状発光タイル10の裏面側からみた形状が四角形状(正方形状)となっている。
そして、面状発光タイル10の四辺のそれぞれの近傍に、上述の陽極パッド12と2つの陰極パッド13が配されている。
【0048】
なお、面状発光装置100の部材厚方向、面状発光タイル10の部材厚方向、後述するFPC2の部材厚方向は、いずれも同じ方向となっている。この面状発光装置100の部材厚方向は、面状発光タイル10とFPC2の重なり方向と同方向(
図14における上下方向)である。
【0049】
ここで、面状発光タイル10の発光面では、面状発光素子1に対応する位置、すなわち、面状発光素子1を面状発光タイル10の発光面に投影したとき、投影面と重なる部分が発光領域となっている。言い換えると、面状発光タイル10を平面視したときに面状発光素子1と重なる部分が発光領域となっている。
【0050】
対して、面状発光タイル10の裏面では、発光面における発光領域と部材厚方向で離間対向する面が中心側に位置している。そして、
図2で示されるように、この中心側に位置する面である発光領域対応部αと、発光領域対応部αの外側で四角環状に連続する面である周辺部βとが連続する一つの面である面状発光タイル10の裏面を形成している。
つまり、発光領域対応部αは、面状発光素子1を面状発光タイル10の裏面に投影したときに投影面と重なる部分であり、面状発光タイル10を平面視したときに面状発光素子1と重なる部分でもある。そして、周辺部βは、面状発光タイル10の裏面のうち、外縁部分からやや内側に位置する部分までの領域であって、面状発光タイル10の縁部分に沿って環状に連続する領域である。
【0051】
陽極パッド12と陰極パッド13は、それぞれが面状発光素子1の陽極、陰極と同電位となるように導通された部分であり、面状発光タイル10の裏面側において外部に露出している露出部分となっている。そして、この陽極パッド12と陰極パッド13は、周辺部βに配された状態となっている。
【0052】
ここで、陽極パッド12と陰極パッド13の平面視形状は、それぞれ、最も近接する面状発光タイル10の辺の長手方向に沿って延びる長方形状となっている。
詳細には、陽極パッド12の長手方向の長さは、陰極パッド13の長手方向の長さよりも長くなっている。また、陽極パッド12の短手方向の長さ(近接する辺の長手方向と直交する方向の長さ)は、陰極パッド13の短手方向の長さと同一(又は略同一)の長さとなっている。
そして、これら陽極パッド12と陰極パッド13は、最も近接する面状発光タイル10の辺からの距離が同一となっている。
【0053】
このとき、面状発光タイル10の裏面では、四辺のそれぞれと近接する位置に1つの陽極パッド12と2つの陰極パッド13が配されており、合計で4つの陽極パッド12と8つの陰極パッド13が配された状態となっている。
【0054】
そして、面状発光タイル10の一の辺と、この一の辺と直交する他の辺が交わる角部分の近傍には、陽極パッド12及び陰極パッド13が形成されていない領域(非パッド領域)である接続部配置領域50が形成されている。言い換えると、面状発光タイル10を平面視したとき、四隅となる部分のそれぞれの近傍に接続部配置領域50が形成されている。
【0055】
したがって、面状発光タイル10のいずれか一の辺の近傍では、この一の辺の長手方向に沿って、この一の辺の片側端部の近傍から他方端部の近傍までの間で、1つ目の接続部配置領域50、1つ目の陰極パッド13、陽極パッド12、2つ目の陰極パッド13、他の接続部配置領域50の順に並列している。
【0056】
このことから、面状発光タイル10を裏面側から平面視すると、いずれか1つの角部分の近傍から縁部分に沿って時計回り(又は反時計回り)に、接続部配置領域50、陰極パッド13、陽極パッド12、陰極パッド13、接続部配置領域50・・・が順に配された状態となる。これらは、互いに間隔を開けて四角環状に並列した状態となっている。
このとき、面状発光タイル10の縁に沿う周方向において、面状発光タイル10の一の角部分に近接配置される2つの陰極パッド13の間には、接続部配置領域50が位置することとなる。言い換えると、面状発光タイル10の縁に沿う周方向において、2つの陰極パッド13が接続部配置領域50によって分断され、不連続な状態となっている。
【0057】
(有機ELタイル)
以下、本実施形態の面状発光タイル10として好ましい有機ELタイルの構造および製造方法について説明する。
【0058】
本実施形態に係る有機ELタイルは、絶縁基板11上(素子形成面上)に、順に各々所定の領域を有する、第一電極膜、有機機能膜、及び第二電極膜を製膜することにより、これらの膜の重畳部分として有機EL素子(面状発光素子1)を形成して製造される。なお、絶縁基板11は、好ましくはガラス基板である。そして、有機機能膜は、有機化合物を主成分とし、かつ、発光層を含むものとなっている。
これら第一電極膜、及び第二電極膜の内の有機EL素子に含まれる部分が、陽極、及び陰極の各々に対応する、第一電極層、及び第二電極層である。好ましくは、第一電極層が陽極に、第二電極層が陰極に対応するようにすることであり、より好ましくは、第一電極層を透光性陽極層、第二電極膜を反射性陰極層とすることである。このような有機EL素子は、素子形成面上において封止膜により封止されて、封止膜と絶縁基板11の裏面(素子形成面)との間に封入されていることが好ましい。すなわち、素子への水分の浸入を防止することで長期信頼性に優れる発光装置とする観点から封止膜により封止されていることが好ましい。
【0059】
(フレキシブルプリント配線板(FPC2))
図3は、本実施形態に係るFPC2(両端各極接続FPC2A)を面状発光タイル10と接触する圧着面側から平面視した図であり、1組2枚のFPC2に係るものである。
【0060】
図4は、
図3に示す1組2枚のFPC2を裏面側から平面視した図である。なお、FPC2における「裏面」とは、FPC2の部材厚方向において、圧着面の反対側に位置する面であり、圧着面と離間対向するように位置する面である。すなわち、膜状又は薄板状に形成されたFPC2の部材厚方向における一方の面が圧着面であり、他方の面が裏面となっている。当然のことながら、裏面もまた、圧着面と同様、FPC2の部材厚方向に直交する面となっている。
【0061】
図5は、
図3に示す1組2枚のFPC2を、
図2に示す面状発光タイル10に取り付けた後の、面状発光装置100の一実施形態を示す裏面側から平面視した図である。
【0062】
フレキシブルプリント配線板(FPC2)の各々は、1つの陽極用等電位領域22、及び1つの陰極用等電位領域23を含んでいる。陽極用等電位領域22は、少なくとも1つの陽極パッド12に、陰極用等電位領域23は、少なくとも1つの陰極パッド13に、電気接続され、前述した外部からの陽極、及び陰極への給電を中継する機能を果たす。ここで、外部からのFPC2への給電は、後述する給電用端子40であって、同様に、各等電位領域(陽極用等電位領域22及び陰極用等電位領域23)にそれぞれ電気接続されてなる陽極用端子、及び陰極用端子を含む給電用端子40を介して為されることが好ましい。
【0063】
給電用端子40は、
図5に示す様に、面状発光タイル10の裏面上に、直接接するように設けても良い。しかしながら、複数のFPC2の中の一つ以上のFPC2の一部として設けることで、面状発光タイル10から浮かせた状態で外引き出し部分とすることが好ましい。つまり、FPC2を、互いに薄板状となる本体部分と給電用端子40から形成されるものとし、給電用端子40は、本体部分の一部を外側へ引き出した部分となるように形成することが好ましい。より好ましくは、2つのL字形のFPC2を組み合わせて、平面視した形状がロの字形状となるロ字状FPC2O(環状配線板、詳しくは後述する)を形成し、その一方のFPC2に給電用端子40を設けることである。このとき、この2つのL字形のFPC2を両端各極接続FPC2A(後述する)とすることがさらに好ましい。
また、外部電源からの給電用端子40への接続方法としては、コネクタを用いることが好ましい。このとき、給電用端子40側のコネクタ片としては、給電用端子40に実装することが可能である。また、給電用端子40が表面(部材厚方向の片側面)に配置されているFPC2の裏面(部材厚方向の他方側面)に補強板を貼り付けてFPCコネクタとすることも可能である。このことは、薄いタイル(面状発光タイル10)を製造する観点からはより好ましい形態である。
【0064】
本実施形態に係るFPC2の各々は、2つのFPC−FPC電気接続部位32、33(以下、単に電気接続部位32、33とも称す)を形成するための部分を有する。つまり、一のFPC2は、一の電気接続部位32の一部を形成するための部分と、他の電気接続部位33の一部を形成するための部分とを有する。面状発光装置100は、好ましくは、このようなFPC2として、後述する両端各極接続FPC2A、及び後述する一端両極接続FPC2B(I形配線板)からなる群から選ばれる1以上を備える。
【0065】
電気接続部位32、33は、面状発光装置100に含まれる全てのFPC2のうち、いずれか一のFPC2と、これと隣接する他のFPC2(隣接FPC)が直接電気接続されて形成される部位である。この電気接続部位32、33では、一のFPC2の陽極用等電位領域22は他のFPC2の陽極用等電位領域22に、一のFPC2の陰極用等電位領域23は他のFPC2の陰極用等電位領域23に各々直接電気接続される。
【0066】
なおここで、FPC2として、
図6に示す一端両極接続FPC2Bが用いられる場合と、
図3、
図4、及び
図5に示す両端各極接続FPC2Aが用いられる場合とがある。上記した一端両極接続FPC2Bが用いられる場合、一のFPC2と隣接する他のFPC2が同一(又は略同一)であり、かつ、2つの電気接続部位32、33の一方の一部を形成する部分と他方の一部を形成する部分とがFPC2の同一の端部(詳しくは後述する)に存在する。また、上記した両端各極接続FPC2Aが用いられる場合、2つの電気接続部位32、33の一方の一部を形成する部分と、他方の一部を形成する部分とが、FPC2の一方向の端部、及び逆方向の端部(詳しくは後述する)に離れて存在する。
【0067】
また、上述のロ字状FPC2Oを形成する複数のFPC2の内の少なくとも2つ以上が、両端各極接続FPC2A(詳しくは後述する)、及び一端両極接続FPC2B(詳しくは後述する)からなる群から選ばれることが好ましい。すなわち、このような複数のFPC2によって、平面視したとき、1つの面状発光素子1を取り囲むロの字形状を形成することが、好ましい。
【0068】
上述したFPC2の各電気接続の方法としては、ハンダ付け、導電性接着剤による接着、ACP(異方性導電ペースト)による圧着、ACF(異方性導電フィルム)による圧着、及びこれらの2以上の組み合わせからなる群から選ばれる1以上の方法を適用できる。より具体的には、上記した1以上の方法を、単独で、又は組み合わせて、面状発光装置100に含まれる電気接続に対して適用することができる。
【0069】
上記した導電性接着剤は、導電性樹脂にAgなどの粒子を配合したものがよく知られている。また、上記したACPは、絶縁性のある熱硬化性樹脂接着剤の中に表面を金めっきした樹脂粒子などの導電粒子を分散させたペースト状のもので、圧着することで圧着方向に導電性が付与されるものである。更に、上記したACFは、絶縁性のある熱硬化性樹脂接着剤の中にニッケル又は表面に金めっき処理した樹脂粒子などの導電粒子を分散した材料をフィルム状に成形したものであり、圧着することで当該フィルム厚み方向に導電性が付与されるものである。
【0070】
(両端各極接続FPC2A)
図3、
図4、及び
図5に示す本実施形態の両端各極接続FPC2Aは、面状発光装置100における複数のFPC2の内の少なくとも1つである。両端各極接続FPC2Aは、各々、全体として一方向に導通する導電経路を、陽極用等電位領域22、及び陰極用等電位領域23として有し、かつ、2つのFPC接続パッド2A2、2A3を備える。
【0071】
2つのFPC接続パッド2A2、2A3は、2つの電気接続部位32、33となるものである。そして、その一のFPC接続パッド2A2は、導電経路の一方向の端部に設けられたものであり、その他のFPC接続パッド2A3は、導電経路の一方向の逆方向の端部に設けられたものである。
【0072】
また、2つのFPC接続パッド2A2、2A3の各々は夫々、陽極用のFPC接続パッド2A2、及び陰極用のFPC接続パッド2A3でもある。さらに、陽極用のFPC接続パッド2A2は陽極用等電位領域22の一部でもあり、陰極用のFPC接続パッド2A3は陰極用等電位領域23の一部でもある。
【0073】
以下、このような両端各極接続FPC2Aを、面状発光タイル10の給電に用いる具体例を、
図3を用いて説明する。
【0074】
図3は、
図2に示す面状発光タイル10に適用できる1組2個のFPC2を示す図であり、外観を平面視して示す図である。すなわち、FPC2の圧着面側を平面視して示す図である。これら2個のFPC2は、それぞれが平面視した形状がL字形となるFPC2であり、両端各極接続FPC2Aであって、組み合わせることでロ字状FPC2Oとなる。
【0075】
また、これら2個の両端各極接続FPC2Aは、
図2で示す面状発光タイル10の陽極パッド12、及び陰極パッド13に対応して、陽極用タイル接続パッド2A12、及び陰極用タイル接続パッド2A13を有する。すなわち、陽極用タイル接続パッド2A12と陰極用タイル接続パッド2A13を各々、陽極用等電位領域22、及び陰極用等電位領域23の一部として有する。
【0076】
更に、これら2個の両端各極接続FPC2Aの各々には、これら相互のFPC2同士を接続する為の、陽極用の一のFPC接続パッド2A2、及び陰極用の他のFPC接続パッド2A3の2個のパッドが設けられている。すなわち、両方のFPC2で合わせて計4個のパッドが設けられている。
【0077】
これら2個の両端各極接続FPC2Aを、
図2に示す面状発光タイル10に適用する際には、
図2で示される面状発光タイル10の裏面上にFPC2を載置する。このFPC2は、
図3の右上、及び左下にそれぞれ示される2枚のFPC2であり、
図3で示される圧着面を有するものとなっている。そして、それぞれのFPC2の圧着面と面状発光タイル10の裏面を対向させて、面状発光タイル10の裏面上にFPC2を載置する。このとき、作業者は、FPC2の圧着面の反対側の面となるFPC2の裏面(
図4参照)を見ながら載置することとなる。このことにより、
図5の面状発光装置100の裏面を得ることとなる。
即ち、本明細書において、FPC2、面状発光タイル10、及び面状発光装置100の裏面は、同一方向の面である。また、
図3の右上に示される圧着面(面状発光タイル10と接触する接触面)を有するFPC2は、
図4及び
図5の左上に示される裏面(接触面とは反対側の面である表側面)を有するFPC2である。同様に、
図3の左下に示される圧着面を有するFPC2は、
図4及び
図5の右下に示される裏面を有するFPC2である。
【0078】
これら2個の両端各極接続FPC2Aは、
図5に示すように、
図3の右上に示される圧着面を有するFPC2を面状発光タイル10に取り付けた後に、
図3の左下に示される圧着面を有するFPC2を取り付ける。この際、
図3の右上に示される圧着面を有するFPC2の一のFPC接続パッド2A2は、
図3の左下に示される圧着面を有するFPC2の一のFPC接続パッド2A2と、重畳領域において、直接電気接続される。すなわち、面状発光タイル10の接続部配置領域50と重なる位置において、2つのFPC接続パッド2A2が電気接続される。さらに、
図3の右上に示される圧着面を有するFPC2における他のFPC接続パッド2A3は、
図3の左下に示される圧着面を有するFPC2における他のFPC接続パッド2A3と、重畳領域において、直接電気接続される。すなわち、他の2つのFPC接続パッド2A3もまた、面状発光タイル10の接続部配置領域50と重なる位置であり、上記した接続部配置領域50とは異なる接続部配置領域50と重なる位置において、電気接続される。即ち、重畳領域においてFPC2同士は、一部が重なるようになっており、その重なり部分の一方で陽極側の接続が、他方で陰極側の接続が実施される。
【0079】
以下、上記した2つの両端各極接続FPC2Aについて、さらに具体的に説明する。
【0080】
対となる2つの両端各極接続FPC2Aは、2つで一組のFPC2であり、一つのロ字状FPC2Oを形成する。そして、一の両端各極接続FPC2A(
図3の右上に示されるFPC2であり、以下、第1L型FPC150とも称す)と、他の両端各極接続FPC2A(
図3の左下に示されるFPC2であり、以下、第2L型FPC151とも称す)から構成されている。
【0081】
第1L型FPC150(第1L型配線板)は、
図3で示されるように、平面視した形状がL字状となるように一部が屈曲して延びている。そして、延び方向における片側端部に一方のFPC接続パッド配置部153が位置し、他方側端部に他方のFPC接続パッド配置部154が位置している。
このFPC接続パッド配置部153、154は、
図4で示されるように、それぞれに後述する陽極側導通部70と、陰極側導通部71とが配され、上記したFPC接続パッド2A2、2A3を形成する部分となっている。
【0082】
つまり、第1L型FPC150は、平面視において、長手方向の一端側に位置する陽極用のFPC接続パッド配置部153を含んで直線状に延びる部分である本体片側部150aと、長手方向の一端側に位置するFPC接続パッド配置部154を含んで直線状に延びる部分である本体他方部150bとを有している。そして、これらの直線状に延びる部分の他端側同士が屈曲連続部150cで連続している。
言い換えると、本体片側部150aと本体他方部150bの長手方向における他端側同士が、屈曲連続部150cを介して連続している。そして、本体片側部150aの延び方向と、本体他方部150bの延び方向は、異なる方向であり、互いに直交する方向となっている。
【0083】
FPC接続パッド配置部153、154は、いずれも連続する他の部分と比べて幅方向の長さがやや長くなっている。
なお、ここでいう幅方向とは、第1L型FPC150の幅方向である。すなわち、第1L型FPC150の部材厚方向と直交する方向であり、且つ、第1L型FPC150の延び方向と直交する方向となっている。また、以下の説明において、単に「幅方向」という場合には、対象となる部材(又は部材の一部)において、その部材(又は部材の一部)の延び方向及び部材厚方向と直交する方向とする。
【0084】
より具体的には、本体片側部150aと本体他方部150bのFPC接続パッド配置部153、154を除いた部分における幅方向の長さは同一であり、これらの幅方向の長さよりもFPC接続パッド配置部153、154の幅方向の長さが長くなっている。
【0085】
ここで、第1L型FPC150は、上記したように、陽極用等電位領域22と陰極用等電位領域23を含んでいる。これらはいずれも導電線(導電経路)として機能する部分であり、一部が外部に露出している。
具体的には、第1L型FPC150の圧着面側において、陽極用等電位領域22の一部が露出し、陽極用タイル接続パッド2A12を形成している。さらに、第1L型FPC150の圧着面側で陰極用等電位領域23の一部が露出して陰極用タイル接続パッド2A13を形成している。対して、第1L型FPC150の裏面側では、陽極用等電位領域22の一部であるパッド用板部160b(詳しくは、後述する)が露出して、陽極側導通部70を形成している。さらに、陰極用等電位領域23の一部であるパッド用板部170b(詳しくは、後述する)が露出して、陰極側導通部71を形成している。
【0086】
まず、第1L型FPC150の圧着面側では、本体片側部150aと本体他方部150bのそれぞれにおいて、2つのFPC接続パッド配置部153、154と連続する他の位置に、1つの陽極用タイル接続パッド2A12、2つの陰極用タイル接続パッド2A13が形成されている。つまり、2つのFPC接続パッド配置部153、154の圧着面、屈曲連続部150cの圧着面には、陽極用タイル接続パッド2A12、陰極用タイル接続パッド2A13のいずれもが形成されていない状態となっている。換言すると、FPC接続パッド配置部153、154の圧着面、屈曲連続部150cのそれぞれでは、圧着面側において、陽極用等電位領域22と陰極用等電位領域23のいずれもが外部に露出しない状態となっている。
【0087】
陽極用タイル接続パッド2A12、陰極用タイル接続パッド2A13は、平面視した形状が長方形状であり、第1L型FPC150の延び方向に沿って延びている。また、陽極用タイル接続パッド2A12の長手方向の長さが、陰極用タイル接続パッド2A13の長手方向の長さよりも長くなっている。
【0088】
そして、本体片側部150a、本体他方部150bのそれぞれにおいて、FPC接続パッド配置部153(又はFPC接続パッド配置部154)が位置する端部から屈曲連続部150cが位置する端部へ向かって、1つ目の陰極用タイル接続パッド2A13、陽極用タイル接続パッド2A12、2つ目の陰極用タイル接続パッド2A13の順に配されている。そして、これらのそれぞれが間隔を空けて並列した状態となっている。
【0089】
続いて、第1L型FPC150の裏面側では、
図4で示されるように、2つのFPC接続パッド配置部153、154の裏面となる位置に、それぞれ陽極側導通部70、陰極側導通部71が形成されている。言い換えると、第1L型FPC150の裏面側において、2つのFPC接続パッド配置部153、154とは異なる部分では、陽極用等電位領域22と陰極用等電位領域23のいずれもが外部に露出しない状態となっている。
この陽極側導通部70、陰極側導通部71は、平面視した形状が四角形状(正方形状)となる部分となっている。
【0090】
ここで、第1L型FPC150の陽極用等電位領域22、陰極用等電位領域23についてさらに詳細に説明する。
なお、陽極用等電位領域22、陰極用等電位領域23は、各部がいずれも膜状又は薄板状の部分であり、各部の部材厚方向は第1L型FPC150の部材厚方向と同方向となっている。
【0091】
陽極用等電位領域22は、
図4、
図7で示されるように、裏面側(
図7における上側)に位置する陽極用連結板160(表側陽極領域)と、
図3、
図7で示されるように、圧着面側(
図7における下側)に位置する2つの陽極用パッド形成板161(接触面側陽極領域)を備えている。そして、スルーホール等を介して陽極用連結板160と2つの陽極用パッド形成板161とが同電位となるように電気的に接続された状態となっている。
【0092】
陰極用等電位領域23は、
図4、
図7で示されるように、裏面側(
図7における上側)に位置する陰極用連結板170(表側陰極領域)と、
図3、
図7で示されるように、圧着面側(
図7における下側)に位置する4つの陰極用パッド形成板171(接触面側陰極領域)を備えている。そして、スルーホール等を介して陰極用連結板170と4つの陰極用パッド形成板171とが同電位となるように電気的に接続された状態となっている。
【0093】
陽極用連結板160、陰極用連結板170は、いずれも平面視した形状がL字状となるように延びる連結板本体160a(又は連結板本体170a)と、連結板本体160aの延び方向における一方の端部に位置するパッド用板部160b(又はパッド用板部170b)を備えている。そして、これら連結板本体160a(又は連結板本体170a)、パッド用板部160b(又はパッド用板部170b)が一体に形成された部分である。
【0094】
ここで、2つの連結板本体160a、170aは、第1L型FPC150のうち、FPC接続パッド配置部153、154と異なる部分に配されており、第1L型FPC150の延び方向に沿って延びている。
【0095】
これに対し、パッド用板部160b、170bは、いずれも平面視した形状が四角形状(正方形状)であって、それぞれが異なるFPC接続パッド配置部153、154に配されている。そして、パッド用板部160b、170bは、連続する他の部分よりも広く面状に広がった部分となっている。すなわち、パッド用板部160b、170bは連続する部分よりも幅方向の長さが長くなっている。
なお、ここでいう幅方向とは、連結板本体160a、170aの幅方向である。
【0096】
ここで、2つ連結板本体160a、170aは、互いに平行となるように延びている。
より具体的に説明すると、2つの連結板本体160a、170aのうち、陰極用連結板170の連結板本体170aは、面状発光装置100の形成時において、陽極用連結板160の連結板本体160aの外側に位置するように配されている(
図1、
図4、
図7参照)。
このとき、外側に位置する陰極用連結板170の連結板本体170aの各部と、内側に位置する陽極用連結板160の連結板本体160aの各部とが接触しないように、これらの間に間隔が形成されている。つまり、陰極用連結板170の連結板本体170aの各部は、陽極用連結板160の連結板本体160aから外側に離れた位置に配されている。
【0097】
そして、第1L型FPC150の延び方向における片側端部側に位置する部分では、陽極用連結板160の連結板本体160aとパッド用板部160bが連続し、陰極用連結板170の連結板本体170aの端部とパッド用板部160bの間に間隔が形成されている。
対して、延び方向における他方端部側に位置する部分では、陰極用連結板170の連結板本体170aとパッド用板部170bが連続し、陽極用連結板160の連結板本体160aの端部とパッド用板部170bの間に間隔が形成されている。
【0098】
ここで、第1L型FPC150のうち、FPC接続パッド配置部153、154ではない部分において、その圧着面側に2つの陽極用パッド形成板161と、4つの陰極用パッド形成板171が配されている。そして、これらのそれぞれは、第1L型FPC150の長手方向に沿って延びる長方形平板状の部分となっている。
具体的に説明すると、本体片側部150aの圧着面側に1つの陽極用パッド形成板161と、2つの陰極用パッド形成板171が配されており、本体他方部150bの圧着面側に他の1つの陽極用パッド形成板161と、2つの陰極用パッド形成板171が配されている。
【0099】
そして、本体片側部150aと本体他方部150bのそれぞれにおいて、長手方向における片側端部側から他方端部側へ向かって、1つ目の陰極用パッド形成板171、陽極用パッド形成板161、2つ目の陰極用パッド形成板171の順に配されており、これらが間隔を空けて並列した状態となっている。
【0100】
これら陽極用パッド形成板161と陰極用パッド形成板171は、いずれも2つの連結板本体160a、170aから圧着面側に離れた位置に配されており、2つの連結板本体160a、170aのそれぞれと、第1L型FPC150の部材厚方向(
図7の上下方向)において間隔を空けて重なるように配されている。
【0101】
したがって、陽極用パッド形成板161、陰極用パッド形成板171のぞれぞれは、いずれもその一部が、一方の連結板本体160aと、第1L型FPC150の部材厚方向(
図7の上下方向)において間隔を空けて重なるように配されている。さらに、他の一部が、もう一方の連結板本体170aと、第1L型FPC150の部材厚方向(
図7の上下方向)において間隔を空けて重なるように配されている。
【0102】
さらに、2つの連結板本体160a、170aのそれぞれの幅方向の長さは、いずれも、第1L型FPC150の部材厚方向(
図7の上下方向)で離れた位置にある陽極用パッド形成板161、陰極用パッド形成板171の幅方向の長さよりも短くなっている。
【0103】
これに対して、2つのパッド用板部160b、170bから、第1L型FPC150の部材厚方向(
図7の上下方向)に離れた位置(圧着面側に離れた位置)には、陽極用パッド形成板161と陰極用パッド形成板171のいずれもが位置しない状態となっている。
また、屈曲連続部150cにおいても、
図4、
図7で示されるように、陽極用連結板160、陰極用連結板170のそれぞれから、圧着面側に離れた位置に、陽極用パッド形成板161と陰極用パッド形成板171のいずれもが位置しない状態となっている。
【0104】
続いて、第1L型FPC150と対となる第2L型FPC151について詳細に説明する。
【0105】
第2L型FPC151もまた、
図3で示されるように、平面視した形状がL字状となるように一部が屈曲して延びている。そして、延び方向における片側端部に一方のFPC接続パッド配置部155が位置し、他方側端部に他方のFPC接続パッド配置部156が位置している。
このFPC接続パッド配置部155、156は、
図3で示されるように、それぞれに後述する陽極側導通部72と、陰極側導通部73が配され、上記したFPC接続パッド2A2、2A3を形成する部分となっている。
【0106】
つまり、第2L型FPC151もまた、平面視において、長手方向の一端側に位置する陽極用のFPC接続パッド配置部155を含んで直線状に延びる部分である本体片側部151aと、長手方向の一端側に位置するFPC接続パッド配置部156を含んで直線状に延びる部分である本体他方部151bとを有している。そして、これらの直線状に延びる部分の他端側同士が屈曲連続部151cで連続している。
言い換えると、本体片側部151aと本体他方部151bの長手方向における他端側同士が、屈曲連続部151cを介して連続している。そして、本体片側部151aの延び方向と、本体他方部151bの延び方向は、異なる方向であり、互いに直交する方向となっている。
【0107】
さらに本体片側部151aには、面状発光装置100を形成した際に内側に位置する縁部分から、さらに内側へ突出するように給電用端子40が設けられている(
図1、
図4参照)。
【0108】
ここで、第2L型FPC151の各部における幅方向の長さは、給電用端子40が形成されている部分が最も長く、FPC接続パッド配置部155、156が位置する部分が次に長く、その他の部分が最も短くなっている。
なお、ここでいう幅方向とは、第2L型FPC151の幅方向である。
【0109】
したがって、FPC接続パッド配置部155、156の幅方向の長さは、連続する他の部分の幅方向の長さよりもやや長くなっている。
【0110】
第2L型FPC151もまた、上記したように、陽極用等電位領域22と陰極用等電位領域23を含んでいる。これらはいずれも導電線(導電経路)として機能する部分であり、一部が外部に露出している。
具体的には、
図3で示されるように、第2L型FPC151の圧着面側において、陽極用等電位領域22の一部が露出し、陽極側導通部72、陽極用タイル接続パッド2A12を形成している。さらに、第2L型FPC151の圧着面側で陰極用等電位領域23の一部が露出して陰極用タイル接続パッド2A13、陰極側導通部73を形成している。
そして、
図4で示されるように、第2L型FPC151の裏面側では、給電用端子40を除いた部分で、陽極用等電位領域22、陰極用等電位領域23のいずれもが外部に露出しない状態となっている。
【0111】
まず、本体片側部151aの圧着面側では、FPC接続パッド配置部155が位置する端部側から屈曲連続部151c側へ向かって、陽極側導通部72、1つ目の陰極用タイル接続パッド2A13、陽極用タイル接続パッド2A12、2つ目の陰極用タイル接続パッド2A13が順に配されている。そしてこれらが、本体片側部151aの長手方向に沿って間隔を空けて並列した状態となっている。
【0112】
対して、本体他方部151bの圧着面側では、FPC接続パッド配置部156が位置する端部側から屈曲連続部151c側へ向かって、陰極側導通部73と1つ目の陰極用タイル接続パッド2A13が一体となった一つのパッド、陽極用タイル接続パッド2A12、2つ目の陰極用タイル接続パッド2A13が順に配されている。そしてこれら3つのパッドが、本体他方部151bの長手方向に沿って間隔を空けて並列した状態となっている。
【0113】
そして、屈曲連続部151cの圧着面では、陽極用等電位領域22と陰極用等電位領域23のいずれもが外部に露出しない状態となっている。つまり、陽極側導通部72、陰極側導通部73、陽極用タイル接続パッド2A12、陰極用タイル接続パッド2A13のいずれも形成されていない状態となっている。
【0114】
より具体的には、本体片側部151aのうち、FPC接続パッド配置部155の圧着面に、陽極側導通部72が形成されている。この陽極側導通部72の平面視した形状は四角形状(正方形状)となっている。
また、本体片側部151aの一部であり、FPC接続パッド配置部155と屈曲連続部150cの間に位置する部分に、陽極用タイル接続パッド2A12、陰極用タイル接続パッド2A13が位置している。この陽極用タイル接続パッド2A12、陰極用タイル接続パッド2A13は、いずれも平面視した形状が本体片側部151aの長手方向に沿って延びる長方形状となっている。そして、陽極用タイル接続パッド2A12の長手方向の長さが、陰極用タイル接続パッド2A13の長手方向の長さよりも長くなっている。
【0115】
これに対して、本体他方部151bの圧着面側では、一つのパッドの一部がFPC接続パッド配置部156の圧着面に配され、他部がこのFPC接続パッド配置部156と連続する部分の圧着面に配されている。つまり、FPC接続パッド配置部156と、FPC接続パッド配置部156の連続する部分に跨って配される一つのパッドが形成されている。
そして、この一つのパッドのうち、FPC接続パッド配置部156の圧着面に配された部分が陰極側導通部73となり、他部が陰極用タイル接続パッド2A13となる。
【0116】
この陰極側導通部73と陰極用タイル接続パッド2A13を形成する一つのパッドは、平面視した形状が、一部に拡幅された部分を有する長方形状であり、本体他方部151bの長手方向に沿って延びる長方形状となっている。このとき、陰極側導通部73に相当する部分が、他部よりも本体他方部151bの幅方向に長くなっている。
また、本体他方部151bに形成される陽極用タイル接続パッド2A12、陰極用タイル接続パッド2A13は、いずれも平面視した形状が本体他方部151bの長手方向に沿って延びる長方形状となっている。
そして、これら3つのパッドの平面視における長手方向の長さは、陽極用タイル接続パッド2A12が最も長く、陰極側導通部73と陰極用タイル接続パッド2A13を形成する一つのパッドが次いで長く、陰極用タイル接続パッド2A13が最も短くなっている。
【0117】
ここで、第2L型FPC151の陽極用等電位領域22、陰極用等電位領域23についてさらに詳細に説明する。
なお、陽極用等電位領域22、陰極用等電位領域23は、各部がいずれも膜状又は薄板状の部分であり、各部の部材厚方向は第2L型FPC151の部材厚方向と同方向となっている。
【0118】
第2L型FPC151の陽極用等電位領域22は、
図4、
図8で示されるように、裏面側(
図8における上側)に位置する第1陽極用連結板180(表側陽極領域)、第2陽極用連結板181(表側陽極領域)を備えている。さらに、
図3、
図8で示されるように、圧着面側(
図8における下側)に位置する第1陽極用パッド形成板183(接触面側陽極領域)、第2陽極用パッド形成板184(接触面側陽極領域)、第3陽極用パッド形成板185(接触面側陽極領域)を備えている。そして、スルーホール等を介して、2つの連結板(第1陽極用連結板180、第2陽極用連結板181)と、3つのパッド形成板(第1陽極用パッド形成板183、第2陽極用パッド形成板184、第3陽極用パッド形成板185)が同電位となるように電気的に接続された状態となっている。
【0119】
より具体的には、
図9で示されるように、第1陽極用連結板180と第2陽極用連結板181は、いずれも第2陽極用パッド形成板184と電気的に接続されている。そして、第1陽極用連結板180は、第2陽極用パッド形成板184の他、第1陽極用パッド形成板183とも電気的に接続されている。さらに、
図9、
図10で示されるように、第2陽極用連結板181は、第2陽極用パッド形成板184の他、第3陽極用パッド形成板185とも電気的に接続されている。
【0120】
第2L型FPC151の陰極用等電位領域23は、
図4、
図8で示されるように、裏面側(
図8における上側)に位置する陰極用連結板190(表側陰極領域)を備えている。さらに、
図3、
図8で示されるように、圧着面側(
図8における下側)に位置する第1陰極用パッド形成板192(接触面側陰極領域)、第2陰極用パッド形成板193(接触面側陰極領域)、第3陰極用パッド形成板194(接触面側陰極領域)、第4陰極用パッド形成板195(接触面側陰極領域)を備えている。そして、
図9、
図10等で示されるように、スルーホール等を介して、これら陰極用連結板190と、4つのパッド形成板(第1陰極用パッド形成板192、第2陰極用パッド形成板193、第3陰極用パッド形成板194、第4陰極用パッド形成板195)が同電位となるように電気的に接続された状態となっている。
【0121】
第1陽極用連結板180は、
図4、
図8で示されるように、平面視した形状が直線状に延びる長方形状であって、本体片側部151aの長手方向における中心側から、FPC接続パッド配置部155が位置する端部側へ向かって直線状に延びている。そして、この第1陽極用連結板180のうち、FPC接続パッド配置部155が位置する端部に位置する部分は、他の部分と比べて幅方向の長さがやや長くなっている。
なお、この第1陽極用連結板180の幅方向は、第2L型FPC151(本体片側部151a)の幅方向と同方向となっている。
【0122】
第2陽極用連結板181は、平面視した形状がL字状となるように一部が屈曲して延びている。具体的には、
図4、
図8で示されるように、本体片側部151aの長手方向における中心側から、屈曲連続部151c側へ向かって直線状に延びて屈曲し、本体他方部151bの長手方向に沿って延びている。
つまり、第2陽極用連結板181は、本体片側部151aにおいて長手方向に沿って延びる部分と、本体他方部151bにおいて長手方向に沿って延びる部分とを有しており、これらが連続して形成された部分である。
【0123】
陰極用連結板190は、
図8で示されるように、平面視した形状がL字状となるように一部が屈曲して延びている本体部分190aと、陰極側端子用板部190bを有している。陰極側端子用板部190bは、
図1、
図8で示されるように、本体部分190aのうちで面状発光装置100を形成した際に内側に位置する縁部分から、さらに内側へ突出するように形成された部分である。
【0124】
陰極側端子用板部190bは、
図8で示されるように、第1陽極用連結板180と第2陽極用連結板181の間に位置する幅方向の長さが長い基端部200と、この基端部200から、面状発光装置100を形成した際に内側となる方向へ突出する突出板部201を備えている。より具体的には、突出板部201は、基端部200のうち、第2陽極用連結板181よりの位置から突出する部分となっている。
また、この陰極側端子用板部190bは、
図4で示されるように、本体片側部151aの長手方向における中心周辺の部分と、給電用端子40が形成される部分とに跨って設けられる部分となっている。
【0125】
ここで、第1陽極用連結板180のうち、拡幅された端部側周辺を除いた部分と、陰極用連結板190の本体部分190aとが、互いに平行となるように延びている。また、第2陽極用連結板181と、陰極用連結板190の本体部分190aとが、互いに平行となるように延びている。
すなわち、面状発光装置100の形成時において、第1陽極用連結板180の拡幅された端部側周辺を除いた部分の外側となる位置に、陰極用連結板190の本体部分190aが配されている。また、面状発光装置100の形成時において、第2陽極用連結板181の外側となる位置に、陰極用連結板190の本体部分190aが配されている。
そして、陰極用連結板190の本体部分190aと、その内側に位置する第1陽極用連結板180の一部及び第2陽極用連結板181の間には、これらが接触しないように間隔が形成されている。
【0126】
より具体的には、
図3等で示されるように、本体片側部151aのうち、FPC接続パッド配置部155からやや長手方向における中心よりの位置から、陰極側端子用板部190bが位置する部分よりややFPC接続パッド配置部155よりの部分の間で、第1陽極用連結板180の一部と陰極用連結板190の本体部分190aが互いに並列して延びている。
【0127】
また、第2L型FPC151のうち、本体片側部151aと本体他方部151bに跨って延びる部分において、第2陽極用連結板181と陰極用連結板190の本体部分190aが互いに並列して延びている。
つまり、本体片側部151aの長手方向における中心近傍から、屈曲連続部151cを経て、本体他方部151bのFPC接続パッド配置部156位置する端部近傍までの間で延びている。なお、ここでいう「本体片側部151aの長手方向における中心近傍」とは、陰極側端子用板部190bが位置する部分よりやや屈曲連続部151cよりの部分である。また、「FPC接続パッド配置部156位置する端部近傍」とは、FPC接続パッド配置部156位置する部分よりもやや屈曲連続部151cよりの部分である。
【0128】
そして、第2陽極用連結板181と陰極用連結板190の本体部分190aは、本体片側部151aにおいて間隔を空けて並列しつつ直線状に延び、屈曲連続部151cにおいて間隔を空けて並列した状態を維持しつつそれぞれが屈曲し、本体他方部151bにおいて間隔を空けて並列しつつ直線状に延びている。
【0129】
第1陽極用パッド形成板183は、
図8、
図11で示されるように、平面視した形状が四角形状(正方形状)となっており、FPC接続パッド配置部155の圧着面側に位置している。
【0130】
第2陽極用パッド形成板184は、
図8、
図12で示されるように、平面視した形状が略凸字状となる部分である。この第2陽極用パッド形成板184は、パッド形成板部184aと陽極側端子用板部184bを有する構造となっている。
パッド形成板部184aは、平面視した形状が、本体片側部151aの長手方向に沿って延びる長方形状の部分である。
陽極側端子用板部184bは、パッド形成板部184aのうち、面状発光装置100を形成した際に内側に位置する縁部分から、さらに内側(
図12における左上側)へ突出する部分である。すなわち、陽極側端子用板部184bは、平面視した形状が、本体片側部151aの長手方向と直交する方向(本体他方部151bの長手方向)に沿って延びる長方形状の部分となっている。
【0131】
第3陽極用パッド形成板185は
図8、
図11で示されるように、平面視した形状が、本体他方部151bの長手方向に沿って延びる長方形状の部分である。
【0132】
第1陰極用パッド形成板192、第2陰極用パッド形成板193は、平面視した形状が本体片側部151aに沿って延びる長方形状であり、第3陰極用パッド形成板194は、平面視した形状が本体他方部151bに沿って延びる長方形状となっている。第4陰極用パッド形成板195は、本体他方部151bに沿って延び、平面視した形状が一部に拡幅した部分を有する長方形状となっている。
【0133】
ここで、本体片側部151aでは、圧着面側において、FPC接続パッド配置部155が位置する端部側から、屈曲連続部151cが位置する端部へ向かって、第1陽極用パッド形成板183、第1陰極用パッド形成板192、パッド形成板部184a、第2陰極用パッド形成板193の順に配されている。そして、これらが本体片側部151aの長手方向に沿って、それぞれ間隔を空けて並列した状態となっている。
【0134】
対して、本体他方部151bでは、圧着面側において、屈曲連続部151cが位置する端部から、FPC接続パッド配置部156が位置する端部へ向かって、第3陰極用パッド形成板194、第3陽極用パッド形成板185、第4陰極用パッド形成板195の順に配されている。そして、これらが本体他方部151bの長手方向に沿って、それぞれ間隔を空けて並列した状態となっている。
【0135】
ここで、それぞれのパッド形成板(第1陽極用パッド形成板183、第2陽極用パッド形成板184、第3陽極用パッド形成板185、第1陰極用パッド形成板192、第2陰極用パッド形成板193、第3陰極用パッド形成板194、第4陰極用パッド形成板195)は、いずれも第1陽極用連結板180の一部、第2陽極用連結板181の一部、陰極用連結板190の一部の少なくとも一つと、第2L型FPC151の部材厚方向(
図8の上下方向)において間隔を空けて重なるように配されている。
【0136】
すなわち、本体片側部151aのうち、FPC接続パッド配置部155が位置する端部では、
図4、
図8で示されるように、第1陽極用連結板180の拡幅された部分から圧着面側に離れた位置に、第1陽極用パッド形成板183が配されている。
つまり、第1陽極用パッド形成板183は、第1陽極用連結板180の一部と第2L型FPC151の部材厚方向で間隔を空けて重なっており、第2陽極用連結板181及び陰極用連結板190とは同方向において重ならない状態となっている。
なお、第1陽極用連結板180の拡幅部分における幅方向の長さは、第1陽極用連結板180の同方向における長さよりも短くなっている。
【0137】
また、本体片側部151aのうち、FPC接続パッド配置部155と隣接する位置では、
図4、
図8で示されるように、並列して延びる第1陽極用連結板180の一部と、陰極用連結板190の一部(本体部分190aの一部)から圧着面側に離れた位置に、第1陰極用パッド形成板192が配されている。
つまり、第1陰極用パッド形成板192は、第2陽極用連結板181とは第2L型FPC151の部材厚方向で重ならない状態となっている。
なお、第1陰極用パッド形成板192と間隔を空けて重なる第1陽極用連結板180の一部の幅方向の長さと、陰極用連結板190の一部の幅方向の長さは、その合計が第1陰極用パッド形成板192の同方向における長さよりも短くなっている。
【0138】
本体片側部151aのうち、長手方向における中心近傍となる位置では、
図4、
図8で示されるように、裏面側に第1陽極用連結板180の一部、陰極用連結板190の本体部分190aの一部、陰極側端子用板部190bの基端部200、第2陽極用連結板181の一部からなる各部が位置している。そして、これら各部から圧着面側に離れた位置に、第2陽極用パッド形成板184のパッド形成板部184aが位置している。
つまり、第2陽極用パッド形成板184は、第1陽極用連結板180の一部、陰極用連結板190の一部、第2陽極用連結板181の一部と第2L型FPC151の部材厚方向で間隔を空けて重なっている。
なお、第2陽極用パッド形成板184と間隔を空けて重なる第1陽極用連結板180の一部の幅方向の長さ、陰極用連結板190の本体部分における幅方向の長さ、第2陽極用連結板181の幅方向の長さは、いずれも第2陽極用パッド形成板184の同方向における長さよりも短くなっている。
【0139】
また、陰極側端子用板部190bの基端部200は、第1陽極用連結板180の延び方向における端部と、第2陽極用連結板181の延び方向における端部の間であって、それぞれ本体片側部151aの長手方向における中心側に位置する端部同士の間に位置している。
そして、陽極側端子用板部184bは、陰極側端子用板部190bから圧着面側に離れた位置の側方に位置している。言い換えると、陽極側端子用板部184bと陰極側端子用板部190bは、第2L型FPC151の部材厚方向で重ならない状態となっている。
【0140】
本体片側部151aのうち、屈曲連続部151cと隣接する位置では、
図4、
図8で示されるように、並列して延びる第2陽極用連結板181の一部と、陰極用連結板190の一部(本体部分190aの一部)から圧着面側に離れた位置に、第2陰極用パッド形成板193が配されている。
つまり、第2陰極用パッド形成板193は、第1陽極用連結板180とは第2L型FPC151の部材厚方向で重ならない状態となっている。
なお、第2陰極用パッド形成板193と間隔を空けて重なる第2陽極用連結板181の一部の幅方向の長さと、陰極用連結板190の一部の幅方向の長さは、その合計が第2陰極用パッド形成板193の同方向における長さよりも短くなっている。
【0141】
そして、屈曲連続部151cでは、
図4、
図8で示されるように、裏面側に位置する第1陽極用連結板180、陰極用連結板190それぞれから圧着面側に離れた位置には、それぞれのパッド形成板(2つの陽極用のパッド形成板と、4つの陰極用のパッド形成板)のいずれもが位置しない状態となっている。
【0142】
本体他方部151bのうち、屈曲連続部151cと隣接する位置では、
図4、
図8で示されるように、並列して延びる第2陽極用連結板181の一部と、陰極用連結板190の一部(本体部分190aの一部)から圧着面側に離れた位置に、第3陰極用パッド形成板194が配されている。
つまり、第3陰極用パッド形成板194は、第1陽極用連結板180とは第2L型FPC151の部材厚方向で重ならない状態となっている。
なお、第3陰極用パッド形成板194と間隔を空けて重なる第2陽極用連結板181の一部の幅方向の長さと、陰極用連結板190の一部の幅方向の長さは、その合計が第3陰極用パッド形成板194の同方向における長さよりも短くなっている。
【0143】
本体他方部151bのうち、長手方向の中心近傍となる位置では、
図4、
図8で示されるように、並列して延びる第2陽極用連結板181の一部と、陰極用連結板190の一部(本体部分190aの一部)から圧着面側に離れた位置に、第3陽極用パッド形成板185が配されている。
つまり、第3陽極用パッド形成板185は、第1陽極用連結板180とは第2L型FPC151の部材厚方向で重ならない状態となっている。
なお、第3陽極用パッド形成板185と間隔を空けて重なる第2陽極用連結板181の一部の幅方向の長さと、陰極用連結板190の一部の幅方向の長さは、その合計が第3陽極用パッド形成板185の同方向における長さよりも短くなっている。
【0144】
本体片側部151aのうち、FPC接続パッド配置部156と隣接する位置では、
図4、
図8で示されるように、並列して延びる第2陽極用連結板181の一部と、陰極用連結板190の一部(本体部分190aの一部)から圧着面側に離れた位置に第4陰極用パッド形成板195の一部(第3陽極用パッド形成板185よりに位置する部分)が配されている。
【0145】
つまり、第4陰極用パッド形成板195は、第1陽極用連結板180とは第2L型FPC151の部材厚方向で重ならない状態となっている。さらには、第4陰極用パッド形成板195の拡幅された部分であり、FPC接続パッド配置部156に配される部分は、第2L型FPC151の部材厚方向(
図11の上下方向)に離れた位置に、第1陽極用連結板180、第2陽極用連結板181、陰極用連結板190のいずれもが位置しない状態となっている。
なお、第4陰極用パッド形成板195と間隔を空けて重なる第2陽極用連結板181の一部の幅方向の長さと、陰極用連結板190の一部の幅方向の長さは、その合計が第4陰極用パッド形成板195の同方向における長さよりも短くなっている。
【0146】
そして、
図13、
図14で示されるように、面状発光タイル10の裏面に第1L型FPC150を一体に取り付け、さらに第2L型FPC151を取り付けることで、面状発光装置100の製造が可能となる。
【0147】
このとき、第1L型FPC150の陽極用のFPC接続パッド2A2、陰極用のFPC接続パッド2A3、屈曲連続部150cがそれぞれ異なる接続部配置領域50の上に載置され、直接接触した状態となる。
また、第1L型FPC150に形成された陽極用タイル接続パッド2A12(
図3等参照)と、陰極用タイル接続パッド2A13のそれぞれが、面状発光タイル10に形成された陽極パッド12と、陰極パッド13の上に載置され、直接接触した状態となる。
【0148】
第2L型FPC151は、第1L型FPC150を面状発光タイル10の裏面に載置してなる構造体に対し、面状発光装置100の形成時における裏面側外方から近接させ、この構造体の上に載置した状態とする。
【0149】
このとき、第2L型FPC151の陽極用のFPC接続パッド2A2は、第1L型FPC150の陽極用のFPC接続パッド2A2の上に載置された状態とする。さらに、第2L型FPC151の陰極用のFPC接続パッド2A3は、第1L型FPC150の陰極用のFPC接続パッド2A3の上に載置された状態とする。
そして、第2L型FPC151の屈曲連続部151cは、面状発光タイル10の接続部配置領域50であって、第1L型FPC150の各部が載置されていない一の接続部配置領域50の上に載置する。
【0150】
また、第1L型FPC150と第2L型FPC151の陽極用のFPC接続パッド2A2同士が重なることで、第1L型FPC150の裏面側に位置する陽極側導通部70(
図3参照)と、第2L型FPC151の圧着面に位置する陽極側導通部72(
図4参照)が直接接触した状態となる。
このことで、第1L型FPC150の陽極用等電位領域22と、第2L型FPC151の陽極用等電位領域22が電気的に接続された状態となる。すなわち、一の電気接続部位32が形成される。
【0151】
同様に、第1L型FPC150と第2L型FPC151の陰極用のFPC接続パッド2A3同士が重なることで、第1L型FPC150の裏面側に位置する陰極側導通部71(
図3参照)と、第2L型FPC151の圧着面に位置する陰極側導通部73(
図4参照)が直接接触した状態となる。
このことで、第1L型FPC150の陰極用等電位領域23と、第2L型FPC151の陰極用等電位領域23が電気的に接続された状態となる。すなわち、もう一方の電気接続部位33が形成される。
【0152】
すなわち、一方の第1L型FPC150では、2つのFPC接続パッド配置部153、154の裏面側にのみ、陽極側導通部70、陰極側導通部71が配されている。そして、他方の第2L型FPC151では、2つのFPC接続パッド配置部155、156の圧着面側にのみ、陽極側導通部72、陰極側導通部73が配されている。
そして、2つのFPC接続パッド2A2、2A3が重なって形成される電気接続部位32、33は複数形成されており、いずれも接続部配置領域50の上に位置している。
また、それぞれのFPC2における屈曲連続部151cもまた、全て接続部配置領域50の上に位置し、接続部配置領域50と直接接触している。
【0153】
第2L型FPC151に形成された陽極用タイル接続パッド2A12(
図3等参照)と、陰極用タイル接続パッド2A13のそれぞれもまた、面状発光タイル10に形成された陽極パッド12と、陰極パッド13の上に載置され、直接接触した状態となる。
つまり、本実施形態では、いずれも面状発光タイル10の陽極パッド12及び陰極パッド13と接触する部分を有する2つのFPC2を連結させ、ロ字状FPC2Oを形成している。
【0154】
(一端両極接続FPC2B)
図6(a)は、
図2に示す面状発光タイル10に適用できる1組4枚のFPC2である4つの一端両極接続FPC2B、及び
図2に示す面状発光タイル10の裏面を示す図であり、FPC2の取り付け前の様子を示す平面図である。
図6(b)は、2枚のFPC2を取り付けた後の段階を示す平面図である。
図6(c)は、4枚のFPC2を取り付けた後の段階を示す平面図である。なお、
図6(a)の平面図は、
図6(b)の平面図における一部の詳細図を含む。
【0155】
図6に示すように、一端両極接続FPC2Bは、面状発光装置100に採用される複数のFPC2の内の少なくとも1つである。複数のFPC2として4つの一端両極接続FPC2Bを採用した場合には、各々の一端両極接続FPC2Bは、全体として一方向に導通する導電経路を有する。すなわち、一端両極接続FPC2Bは、陽極用等電位領域22、及び陰極用等電位領域23を有し、これらが全体として一方向に導通する導電経路として機能する。さらに、一端両極接続FPC2Bは、一端両極接続部位3BCを有する。
【0156】
一端両極接続部位3BCは、導電経路の少なくとも一方向の端部に設けられ、2つのFPC接続パッド2B2、2B3を含んでいる。そして、この2つのFPC接続パッド2B2、2B3の各々が、2つの電気接続部位32、33となるものである。即ち、一方のFPC接続パッド2B2は、一方の電気接続部位32の一部となり、他方のFPC接続パッド2B3は、他方の電気接続部位33の一部となるものである。
【0157】
すなわち、2つのFPC接続パッド2B2、2B3の各々は、陽極用のFPC接続パッド2B2、及び陰極用のFPC接続パッド2B3でもある。さらに、陽極用のFPC接続パッド2B2は陽極用等電位領域22の一部でもあり、陰極用のFPC接続パッド2B3は陰極用等電位領域23の一部でもある。
【0158】
以下、このような一端両極接続部位3BCを、面状発光タイル10の給電に用いる具体例を、
図6を用いて説明する。
【0159】
図6(a)は、
図2に示す面状発光タイル10に適用できる1組4枚のFPC2、及び
図2に示す面状発光タイル10の裏面の外観を示す平面図である。これら4枚のFPC2はそれぞれが一字形FPCであり、一端両極接続FPC2Bでもある。そして、これら4枚のFPC2によって、上述したロ字状FPC2Oを形成できる。
【0160】
また、これら4枚の一端両極接続FPC2Bは、各々、陽極用等電位領域22、及び陰極用等電位領域23を有する。そして、一端両極接続FPC2Bは、この陽極用等電位領域22及び陰極用等電位領域23の一部として、陽極用タイル接続パッド2B12及び陰極用タイル接続パッド2B13を有する(
図15参照)。陽極用タイル接続パッド2B12及び陰極用タイル接続パッド2B13は、
図2で示す面状発光タイル10の陽極パッド12及び陰極パッド13に対応している。
【0161】
更に、これら4枚の一端両極接続FPC2Bの各々には、これら相互のFPC2同士を接続する為の、陽極用のFPC接続パッド2B2、及び陰極用のFPC接続パッド2B3が設けられている。具体的には、陽極用のFPC接続パッド2B2及び陰極用のFPC接続パッド2B3からなる2個のパッドを1組として、一端両極接続FPC2Bの各端部に1組ずつ設けられている。即ち、FPC2毎に2組計4個のパッド、4枚のFPC2で総計16個のパッドが設けられている。
【0162】
これら4枚の一端両極接続FPC2Bの
図2に示す面状発光タイル10への適用については、
図6(b)、及び
図6(c)で示す各取り付け段階の図の通りに実施できる。
【0163】
さらに、上記した4つの一端両極接続FPC2Bについて、さらに具体的に説明する。
【0164】
4つの一端両極接続FPC2Bは、4つで1組のFPC2であり、
図6で示されるように、一つのロ字状FPC2P(環状配線板)を形成する。この4つの一端両極接続FPC2Bには、給電用端子40が形成された1つの一端両極接続FPC2B(以下、第1I型FPC210とも称す)が含まれている。
また、他の一つとして、面状発光装置100の形成時に第1I型FPC210と接触しない一端両極接続FPC2B(以下、第2I型FPC211とも称す)が含まれている。
さらに、他の二つとして、面状発光装置100の形成時に第1I型FPC210と第2I型FPC211の双方と接触し、一方の長手方向の端部から他方の長手方向の端部までの間で延びる2つの一端両極接続FPC2B(以下、第3I型FPC212とも称す)が含まれている。
【0165】
第1I型FPC210は、
図6で示されるように、平面視した形状がI字状となるように直線状に延びており、面状発光装置100を形成した際に内側に位置する縁部分からさらに内側へ突出するように、給電用端子40が設けられている。
また、
図15、
図16で示されるように、第1I型FPC210の延び方向における両端部のそれぞれには、FPC接続パッド配置部250、251が位置している。
このFPC接続パッド配置部250、251は、
図16で示されるように、それぞれに陽極側導通部74(上記したFPC接続パッド2B2に相当)と、陰極側導通部75(上記したFPC接続パッド2B3に相当)とが配されることで、上記した一端両極接続部位3BCを形成する部分となっている。
【0166】
FPC接続パッド配置部250、251では、幅方向の長さが、給電用端子40が形成されている部分を除いた他の部分の同方向の長さよりも長くなっている。
なお、ここでいう幅方向とは、第1I型FPC210の幅方向である。
【0167】
ここで、第1I型FPC210は、上記したように、陽極用等電位領域22と陰極用等電位領域23を含んでいる。これらはいずれも導電線として機能する部分であり、一部が外部に露出している。
具体的には、第1I型FPC210の圧着面側において、
図15で示されるように、陽極用等電位領域22の一部が露出して陽極用タイル接続パッド2B12を形成しており、陰極用等電位領域23の一部が露出して陰極用タイル接続パッド2B13を形成している。また、第1I型FPC210の裏面側では、
図16で示されるように、一端両極接続部位3BCにおいて、陽極用等電位領域22の一部が露出して陽極側導通部74を形成し、陰極用等電位領域23の一部が露出して陰極側導通部75を形成している。
なお、第1I型FPC210(一端両極接続FPC2B)の圧着面は、面状発光タイル10と接触する接触面でもあり、この接触面とは反対側に位置する面が裏面(表側面)となる。この圧着面と裏面(接触面と表側面)は、第1I型FPC210の部材厚方向で離間対向する面となっている。
【0168】
陽極用タイル接続パッド2B12、陰極用タイル接続パッド2B13は、
図15で示されるように、いずれも平面視した形状が第1I型FPC210の長手方向に沿って延びる長方形状となっている。なお、陽極用タイル接続パッド2B12の長手方向の長さが、陰極用タイル接続パッド2B13の長手方向の長さよりも長くなっている。
【0169】
これら陽極用タイル接続パッド2B12、陰極用タイル接続パッド2B13は、第1I型FPC210の幅方向のうち、片側端部(面状発光装置100の形成時において外側となる端部)よりの位置に配されている。なお、この片側端部よりの位置とは、
図3における第1I型FPC210の上側よりの位置である。
【0170】
また、第1I型FPC210の圧着面では、第1I型FPC210の長手方向に沿って、片側端部から他方側端部へ向かって、1つ目の陰極用タイル接続パッド2B13、陽極用タイル接続パッド2B12、2つ目の陰極用タイル接続パッド2B13の順に間隔を開けて並列した状態となっている。
【0171】
このとき、これら陽極用タイル接続パッド2B12、陰極用タイル接続パッド2B13は、いずれもFPC接続パッド配置部250、251とは異なる位置に配されている。つまり、2つの一端両極接続部位3BCそれぞれの圧着面側では、陽極用等電位領域22と陰極用等電位領域23のそれぞれが外部に露出しない状態となっている。
【0172】
また、
図6、
図16で示されるように、第1I型FPC210の裏面のうち、それぞれのFPC接続パッド配置部250、251裏面には、陽極側導通部74、陰極側導通部75が一つずつ形成されている。
【0173】
具体的には、
図6、
図16で示されるように、FPC接続パッド配置部250、251の裏面のうち、第1I型FPC210の長手方向における端部から中心側に離れた位置であり、且つ、面状発光装置100の形成時に外側よりとなる部分に、陽極側導通部74が形成されている。そして、陽極側導通部74から第1I型FPC210の長手方向における端部側に離れた位置であり、且つ、面状発光装置100の形成時に内側よりとなる部分に陰極側導通部75が形成されている。
これら陽極側導通部74と、陰極側導通部75を平面視した形状は、いずれも角部分が丸みを帯びた四角形状となっている。
【0174】
ここで、第1I型FPC210の陽極用等電位領域22、陰極用等電位領域23についてさらに詳細に説明する。
なお、陽極用等電位領域22、陰極用等電位領域23は、各部がいずれも膜状又は薄板状の部分であり、各部の部材厚方向は第1I型FPC210の部材厚方向と同方向となっている。
【0175】
陽極用等電位領域22は、
図16、
図17で示されるように、裏面側(
図17における上側)に位置する2つの陽極用パッド形成板300(表側陽極領域)と、圧着面側(
図17における下側)に位置する本体板301(接触面側陽極領域)を備えている。そして、スルーホール等を介して2つの陽極用パッド形成板300と本体板301とが同電位となるように電気的に接続された状態となっている。
【0176】
陰極用等電位領域23は、
図16、
図17で示されるように、裏面側(
図17における上側)に位置する陰極用連結板400(表側陰極領域)と、圧着面側(
図17における下側)に位置する2つの陰極用パッド形成板401(接触面側陰極領域)を備えている。そして、スルーホール等を介して陰極用連結板400と2つの陰極用パッド形成板401とが同電位となるように電気的に接続された状態となっている。
【0177】
陽極用パッド形成板300は、
図16で示されるように、FPC接続パッド配置部250、251に配される部位であって、平面視した形状が、第1I型FPC210の長手方向に沿って延びる長方形状となっている。より具体的には、後述する陰極用連結板400の欠落部405に配される部位であり、第1I型FPC210の長手方向の中心側に位置する部分の幅方向の長さが、他の部分よりも拡幅された形状となっている。
なお、陽極用パッド形成板300の幅方向は、第1I型FPC210の幅方向と同方向となっている。
【0178】
本体板301は、
図18で示されるように、陽極用パッド形成板部305と、陽極側端子用板部306と、2つの延設板部307とが一体となって形成される部分となっている。
【0179】
陽極用パッド形成板部305は、第1I型FPC210の長手方向における中心近傍に配される部分であり、その平面視した形状が、第1I型FPC210の長手方向に沿って延びる長方形状となっている。
【0180】
陽極側端子用板部306は、陽極用パッド形成板部305の縁部分から突出するように形成された部分であり、平面視における形状が突出方向に延びる長方形状となっている。ここで、陽極側端子用板部306は、陽極用パッド形成板部305の縁部分のうち、面状発光装置100を形成した際に内側に位置する縁部分(
図6、
図16等参照)から、さらに内側へ向かって突出している。つまり、陽極側端子用板部306の長手方向は、陽極用パッド形成板部305の長手方向と交わる(直交する)方向となっている。
【0181】
延設板部307は、長板部307aと、端部側板部307bを備えた構造となっている。
長板部307aは、陽極用パッド形成板部305の長手方向における端部から突出し、第1I型FPC210の長手方向に沿って延びる部分である。つまり、第1I型FPC210の長手方向における中心側から端部近傍までの間で延びている。
そして、長板部307aは、第1I型FPC210のうち、面状発光装置100を形成した際に内側よりとなる部分で延びている。すなわち、長板部307aの幅方向の長さは、陽極用パッド形成板部305の幅方向の長さよりも短く、陽極用パッド形成板部305の側方のうち、面状発光装置100を形成した際に内側よりとなる側方に位置している。
【0182】
端部側板部307bは、長板部307aの突出端、すなわち、FPC接続パッド配置部250、251側(一端両極接続部位3BC側)の端部と連続する部分であり、平面視した形状が長方形状となる部分である。より具体的には、端部側板部307bの平面視した形状は、長板部307aの延び方向と直交する方向(幅方向)に延びる長方形状となっている。
すなわち、延設板部307は、平面視した形状がL字状となるように延びる部分となっている。
【0183】
ここで、陽極用パッド形成板部305と端部側板部307bの間であって、面状発光装置100を形成した際に長板部307aの外側(幅方向における外側)に隣接する位置には、周囲の3方を陽極用パッド形成板部305、長板部307a、端部側板部307bに囲まれた部分である欠落部308が形成されている。
つまり、本体板301のうち、陽極側端子用板部306を除いた部分は、第1I型FPC210を平面視した形状と相似形となる膜状又は薄板状の部分に対し、2つの欠落部308を形成した形状となっている。
この2つの欠落部308は、第1I型FPC210の長手方向で離れた位置にそれぞれ設けられており、平面視した形状が、第1I型FPC210の長手方向に沿って延びる長方形状となっている。
【0184】
また、端部側板部307bの一部から裏面側に離れた位置(
図17における上側に離れた位置)には、陽極用パッド形成板300の一部が位置している。すなわち、端部側板部307bの一部と陽極用パッド形成板300の一部は、第1I型FPC210の部材厚方向で間隔を空けて重なる位置に配されている。
【0185】
陰極用連結板400は、長板部400aと、陰極側端子用板部400bとが一体となって形成される部分である。
長板部400aは、第1I型FPC210の長手方向に沿って延びる部分であり、第1I型FPC210を平面視した形状と相似形となる膜状又は薄板状の部分に対し、2つの欠落部405を形成した形状となっている。
【0186】
欠落部405は、平面視した形状が、陽極用パッド形成板300を平面視した形状と相似形となる空間となっている。すなわち、欠落部405を平面視した形状は、陽極用パッド形成板300の長手方向に沿って延びる長方形状であり、一部分が拡径した長方形状となっている。
【0187】
陰極側端子用板部400bは、長板部400aの縁部分であり、面状発光装置100の形成時に内側に位置する縁部分からさらに内側へ突出する部分である。この陰極側端子用板部400bは、平面視した形状が突出方向に延びる長方形状であり、言い換えると、第1I型FPC210の長手方向と直交する方向に延びる長方形状となっている。
【0188】
陰極用パッド形成板401は、平面視した形状が、第1I型FPC210の長手方向に沿って延びる長方形状の部分である。そして、2つの陰極用パッド形成板401は、それぞれ異なる欠落部308に配された状態となっている。
【0189】
このことから、第1I型FPC210の圧着面側では、長手方向の片側端部側から他方端部側へ向かって、1つ目の陰極用パッド形成板401、陽極用パッド形成板部305の一部、2つ目の陰極用パッド形成板401が間隔を開けて並列した状態となっている。
【0190】
第2I型FPC211は、第1I型FPC210と比べ、給電用端子40が形成されていない点を除いて同構造の部材となっている。また、内部の陽極用等電位領域22、陰極用等電位領域23の構造もまた、陽極用等電位領域22に陽極側端子用板部306が形成されておらず、陰極用等電位領域23に陰極側端子用板部400bが形成されていない点を除いて同構造の部材となっている。以上のことから、重複する詳細な説明を省略する。
【0191】
第3I型FPC212もまた、平面視した形状がI字状となるように直線状に延びており、延び方向における両端部のそれぞれには、FPC接続パッド配置部252、253(一端両極接続部位3BC)が形成されている。そして、FPC接続パッド配置部252、253は、幅方向の長さが、連続する他の部分の同方向の長さよりも長くなっている。なお、ここでいう幅方向とは、第3I型FPC212の幅方向である。
【0192】
第3I型FPC212もまた、内部に陽極用等電位領域22と陰極用等電位領域23を含んでいる。これらはいずれも導電線として機能する部分であり、一部が外部に露出している。
具体的には、FPC接続パッド配置部252、253の圧着面側において、
図15で示されるように、陽極用等電位領域22の一部が露出して陽極用タイル接続パッド2B12を形成しており、陰極用等電位領域23の一部が露出して陰極用タイル接続パッド2B13を形成している。さらに、第3I型FPC212の圧着面側では、FPC接続パッド配置部252、253の圧着面において、陽極用等電位領域22の一部が露出して陽極側導通部76(陽極用のFPC接続パッド2B2)を形成し、陰極用等電位領域23の一部が露出して陰極側導通部77(陰極用のFPC接続パッド2B3)を形成している。
【0193】
すなわち、上記した第1I型FPC210では、裏面側のみに陽極側導通部74、陰極側導通部75が形成されているのに対し、第3I型FPC212では圧着面側のみに陽極側導通部76、陰極側導通部77が形成されている。つまり、第3I型FPC212の裏面側では、陽極用等電位領域22と陰極用等電位領域23のいずれもが外部に露出しない状態となっている。
【0194】
第3I型FPC212に形成された陽極用タイル接続パッド2B12、陰極用タイル接続パッド2B13の形状、配置位置については、第1I型FPC210に準じるものであるので、重複する説明を省略する。
【0195】
ここで、
図6、
図15で示されるように、第3I型FPC212の圧着面のうち、FPC接続パッド配置部252、253の圧着面には、陽極側導通部76、陰極側導通部77が一つずつ形成されている。つまり、2つの一端両極接続部位3BCのそれぞれには、陽極用のFPC接続パッド2B2(陽極側導通部76)、陰極用のFPC接続パッド2B3(陰極側導通部77)からなる接続パッドの組が一組ずつ形成されている。
【0196】
具体的には、
図6、
図15で示されるように、FPC接続パッド配置部252、253の圧着面のうち、第3I型FPC212の長手方向における端部から中心側に離れた位置であり、且つ、面状発光装置100の形成時に内側よりとなる部分に陰極側導通部77が形成されている。そして、陰極側導通部77から第3I型FPC212の長手方向における端部側に離れた位置であり、且つ、面状発光装置100の形成時に外側よりとなる部分に陽極側導通部76が形成されている。
【0197】
陽極側導通部76と、陰極側導通部77の平面視した形状もまた、いずれも角部分が丸みを帯びた四角形状となっている。
【0198】
ここで、第3I型FPC212の陽極用等電位領域22、陰極用等電位領域23についてさらに詳細に説明する。
なお、陽極用等電位領域22、陰極用等電位領域23は、各部がいずれも膜状又は薄板状の部分であり、各部の部材厚方向は第3I型FPC212の部材厚方向と同方向となっている。
【0199】
陽極用等電位領域22は、
図19、
図20で示されるように、圧着面側(
図19における下側)に位置する1つの膜状又は薄板状の部材となっている。第3I型FPC212では、陽極用等電位領域22の全域が接触面側陽極領域となっている。
【0200】
陰極用等電位領域23は、
図19、
図20で示されるように、裏面側(
図19における上側)に位置する陰極用連結板600(表側陰極領域)と、圧着面側(
図19における下側)に位置する2つの陰極用パッド形成板601(接触面側陰極領域)を備えている。そして、スルーホール等を介して陰極用連結板600と2つの陰極用パッド形成板601とが同電位となるように電気的に接続された状態となっている。
【0201】
陽極用等電位領域22は、
図19で示されるように、陽極用パッド形成板部505と、2つの延設板部507とが一体となって形成される部分となっている。
ここで、陽極用パッド形成板部505は、
図20で示されるように、上記した第1I型FPC210の陽極用パッド形成板部305(
図18参照)と略同形の部分となっている。延設板部507もまた、上記した第1I型FPC210の延設板部307と略同形の部分となっている。
つまり、陽極用等電位領域22は、第1I型FPC210の陽極用等電位領域22における本体板301と略同形の部分となっている。言い換えると、この陽極用パッド形成板部505もまた、第3I型FPC212を平面視した形状と相似形となる膜状又は薄板状の部分に対し、2つの欠落部508を形成した形状となっている。
【0202】
したがって、この2つの欠落部508もまた、第3I型FPC212の長手方向で離れた位置にそれぞれ設けられており、それぞれの平面視した形状が、第3I型FPC212の長手方向に沿って延びる長方形状となっている。
【0203】
陰極用連結板600は、第3I型FPC212の長手方向に沿って延びる長板状の部分であり、その平面視した形状が、第3I型FPC212を平面視した形状と相似形となる部分である。
【0204】
陰極用パッド形成板601は、平面視した形状が、第3I型FPC212の長手方向に沿って延びる長方形状の部分である。そして、2つの陰極用パッド形成板601は、それぞれ異なる欠落部508に配された状態となっている。
このことから、第3I型FPC212の圧着面側においても、長手方向の片側端部側から他方端部側へ向かって、1つ目の陰極用パッド形成板601、陽極用パッド形成板部505の一部、2つ目の陰極用パッド形成板601が間隔を開けて並列した状態となっている。
【0205】
そして、
図21乃至
図23で示されるように、面状発光タイル10の裏面に2つの一端両極接続FPC2B(第1I型FPC210、第2I型FPC211)を一体に取り付け、さらに他の2つの一端両極接続FPC2B(2つの第3I型FPC212)を取り付けることで、面状発光装置100の製造が可能となる。
【0206】
まず、第1I型FPC210、第2I型FPC211のそれぞれに形成された2つのFPC接続パッド配置部250、251をそれぞれ別の接続部配置領域50に載置し、直接接触させた状態とする。つまり、4つのFPC接続パッド配置部250、251がそれぞれ別の接続部配置領域50の上に載置された状態とする。
より具体的には、面状発光タイル10の四辺のうち、互いに平行に延びる二辺のうちの一方の近傍に位置する2つの接続部配置領域50の上に、第1I型FPC210の2つのFPC接続パッド配置部250、251を載置する。そして、二辺のうちの他方の近傍に位置する他の2つの接続部配置領域50の上に、第2I型FPC211の2つのFPC接続パッド配置部250、251を載置する。
このことにより、第1I型FPC210、第2I型FPC211のそれぞれは、その長手方向が、互いに平行に延びる二辺それぞれの長手方向と同方向となるように配置された状態となる。
【0207】
このように、第1I型FPC210、第2I型FPC211を載置することで、それぞれの一端両極接続FPC2Bの圧着面側に配された陽極用タイル接続パッド3B12(
図3等参照)と、陰極用タイル接続パッド3B13が、面状発光タイル10に形成された陽極パッド12と、陰極パッド13に接触した状態となる。
【0208】
次に、第1I型FPC210及び第2I型FPC211を面状発光タイル10の裏面に載置してなる構造体に対し、2つの第3I型FPC212を面状発光装置100の形成時における裏面側外方から近接させ、この構造体の上に載置した状態とする。
【0209】
具体的には、一方の第3I型FPC212における1つのFPC接続パッド配置部252を、第1I型FPC210の一方のFPC接続パッド配置部250の上に載置した状態とする。そして、もう一つのFPC接続パッド配置部253を、第2I型FPC211の一方のFPC接続パッド配置部251の上に載置する。
このことにより、一方の第3I型FPC212は、面状発光タイル10の裏面における周辺部βの上側であって、2つの一端両極接続FPC2B(第1I型FPC210、第2I型FPC211)の端部同士の間で直線状に延びた状態で配置される。
【0210】
同様に、他方の第3I型FPC212における1つのFPC接続パッド配置部252を、第1I型FPC210の他方のFPC接続パッド配置部251の上に載置した状態とする。そして、もう一つのFPC接続パッド配置部253を、第1I型FPC210の他方のFPC接続パッド配置部250の上に載置する。
このことにより、もう一方の第3I型FPC212もまた、面状発光タイル10の裏面における周辺部βの上側であって、2つの一端両極接続FPC2B(第1I型FPC210、第2I型FPC211)の端部同士の間で直線状に延びた状態で配置される。
【0211】
以上のことから、4つの接続部配置領域50のそれぞれに、それぞれ異なる一端両極接続部位3BC(FPC接続パッド配置部250、251)が直接載置され、さらにその上に、それぞれ異なる一端両極接続部位3BC(FPC接続パッド配置部252、253)が載置された状態となる。
このとき、重ねて配置される2つの一端両極接続部位3BCにおける陽極用のFPC接続パッド2B2同士と、陰極用のFPC接続パッド2B3同士が接触した状態となる。
【0212】
つまり、面状発光タイル10に直接載置された一端両極接続部位3BCは、上記したように、裏面側に陽極側導通部74、陰極側導通部75が形成されている。これに対し、この上に載置される一端両極接続部位3BCは、上記したように、圧着面側に、陽極側導通部76、陰極側導通部77が形成されている。
このことから、2つの一端両極接続部位3BCを重ねて配置すると、陽極側導通部74、76同士と、陰極側導通部75、77同士が接触した状態となり、2つの電気接続部位32、33が形成される。つまり、4つそれぞれの接続部配置領域50と重なる位置に、2つの電気接続部位32、33が形成されることとなる。
【0213】
そして、2つの第3I型FPC212の圧着面側に配された陽極用タイル接続パッド3B12(
図3等参照)と、陰極用タイル接続パッド3B13が、面状発光タイル10に形成された陽極パッド12と、陰極パッド13に接触した状態となる。
このことにより、4つの一端両極接続FPC2Bが一体化してロ字状FPC2Pが形成される。つまり、いずれも面状発光タイル10の陽極パッド12及び陰極パッド13と接触する部分を有する4つのFPC2を連結させ、ロ字状FPC2Pを形成する。
【実施例】
【0214】
以下、本発明の具体的な実施例として有機ELパネルを形成する例について説明する。
【0215】
(実施例)
面状発光装置100の実施例として有機ELパネルを作製した。
【0216】
まず、透光性陽極膜として、透明導電性金属酸化物層であるITOが製膜された0.7mm厚みのITO付きガラス基板(絶縁基板11)を用意した。このITO付きガラス基板の外形は、90mm×90mmとした。
【0217】
次に、
図2に示す陽極パッド12、及び陰極パッド13のパターンとなるように、ITO付きガラス基板のITOをウェットエッチング法にてパターニングし、有機EL素子形成用基板を準備した。即ち、ITO付きガラス基板の4辺それぞれの近傍に、長さ15.1mmの陰極パッド、長さ1mmの絶縁領域、長さ48mmの陽極パッド、長さ1mmの絶縁領域、長さ15.1mmの陰極パッドをそれぞれ形成した。すなわち、各辺の近傍において、近接する辺の長手方向における片側端部側から他方端部側へ向かって、1つ目の陰極パッド、陽極パッド、2つ目の陰極パッドの順で、これらが間隔を空けて並列するように形成した。また、パッド間の間隔は絶縁領域とした。
【0218】
次に、この有機EL素子形成用基板の上に、有機機能膜として、順に正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層を積層し、その上に反射性陰極層としてアルミニウムからなる金属陰極層を積層して有機EL素子(面状発光素子1)を形成した。このとき、発光領域が80mm×80mmとなるように有機EL素子を形成した。
その後、CVD法でシリコン窒化膜を製膜しポリシラザンをスプレー法にて塗布し焼成して封止膜を形成し、粘着材付きPETからなる保護フィルムを貼り付け、有機ELタイル(面状発光タイル10)を作製した。
【0219】
次に、
図3に示す2枚1組のL字形FPCに準じるFPCを用意した。そして、一方のFPCを、異方性導電フィルム(ACF)で有機ELタイルに熱圧着した。
さらに、もう一方のFPCである、有機ELタイル用接続パッド及び配線材接続パッドが形成された反対向きのL字形フレキシブル基板を熱圧着した。すなわち、異方性導電フィルム(ACF)を用いて、有機ELタイルの陽極パッド12、及び陰極パッド13に熱圧着した。熱圧着の温度は180℃で圧着時間は20秒とした。
なお、有機ELタイル用接続パッドとは、上記した陽極用タイル接続パッド2A12、陰極用タイル接続パッド2A13に準じるものであり、配線材接続パッドとは、FPC接続パッド2A2、2A3に準じるものである。
【0220】
次に、
図5に示すFPC重なり部に準じるFPC同士の重なり部分を、導電性接着剤を用いて接着することで、有機ELパネル(面状発光装置)を完成させた。
【0221】
この実施例のように、2つのL字形FPCを利用して給電端子となるロの字形のFPCを形成すると、従来のロの字形のFPCそのものによって給電端子を形成した場合と比較して、FPCの基材の利用効率が、2.9倍に改善された。
【0222】
具体的に説明すると、従来一般に、面状発光装置の電極パッドは、正方形のパネルでは、4辺に陽極パッド、4隅に陰極パッドが配置されていた。そして、このような陽極、陰極パッドよりそれぞれ4方向に有機EL発光素子へ均一に電流を供給することで面内輝度ムラの発生を抑制していた。このとき、従来のFPCはパネルの電極パッドの配置に対応して口の字形となっていたため、口の字の内側のシート材料は廃棄していた、その材料利用効率は低くコスト高となっていた。
【0223】
つまり、FPCを生産する際、原料となるシート状の基材から、打ち抜き加工等により、生産するFPCと同形となる一部分を取り出す必要がある。ここで、従来のようにロの字形となる一部分を取り出した場合(
図24参照)、取り出した部分の内側に位置する四角形状の部分が端材となってしまう。このことから、ロの字形となる一部分と、他のロの字形となる一部分とを近接する位置から取り出したとしても、比較的多くの端材が発生してしまうこととなる。
【0224】
これに対し、この実施例のようにL字形となる一部分を取り出す場合(
図25参照)、同じ大きさのシート状の基材からより多数の取り出しが可能となるので、基材の利用効率の向上を図ることができる。なお、上記した一端両極接続FPC2Bに準じたI字形となる一部分を取り出す場合、さらに基材の利用効率を高めることができる。
【0225】
また、実施例では平面視形状が矩形となる面状発光タイルについて説明したが、星型や円形などの形状の面状発光タイル(パネル)では更にFPCの利用効率を上げることができる。さらに巨大な面状発光タイルとなった場合に、FPC用の元板として小さいものが選択可能であるという点で、上記した実施形態及び実施例の方式は極めて有用と考える。
【0226】
すなわち、給電用FPCを、1枚のパネルに対して複数枚とし、かつ、隣接する当該FPC間の導電層を重ね、その間で電気接続する方式である。このことにより、平面視において星形多角形となるように環状に連続する形状のFPCや、円環状となるように連続する形状のFPCを、複数のFPCを一体化して形成できる。より詳細には、I字形のように直線状に延びる形状、L字形のように一部が屈曲して延びる形状、その他少なくとも一部が湾曲して延びる形状等のFPCを複数形成し、これらを組み合わせて環状に連続するFPCを形成する。
このような方式では、FPCの材料利用効率が高く、かつ、基板上の電極パッドへのFPC配線が簡便になる。この方式では、FPC間導電層接続をFPCの端部で行い、端部1箇所での接続で陽極側、負極側のどちらか一方を接続することが好ましい。このようにすることで、組立て時の配線ショートをより確実に防止できる。矩形パネルにおいては、L字形のFPC2枚を組み合わせることが好ましい。