【実施例】
【0281】
これから、非限定的な例を参照することにより本発明を例示する。別段の言及がない限り、パーセント、比、部など全ては重量によるものである。全ての試薬をニュージャージー州のAldrich Chemical Co.または他の供給業者から購入した。Bruker 400 MHz機器で核磁気共鳴(
1H NMR)スペクトルを取得し、エレクトロスプレーイオン化を用いるBruker Daltonics Esquire
3000機器でマススペクトルを取得した。
【0282】
実施例1
【化81】
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化合物1b:
無水1,2‐ジクロロメタン(20mL)中のアニリン1a(1.55g、5.18mmol)と2‐(メチルジチオ)‐イソブチルアルデヒド(0.7mL、5.18mmol)の撹拌溶液にナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(1.1g、5.18mmol)と塩化亜鉛粉末(353mg、2.59mmol)を添加し、続いて無水硫酸マグネシウム(800mg)を添加した。混合物を室温で(rt)6時間撹拌し、次に、2番目の2‐(メチルジチオ)‐イソブチルアルデヒド(0.7mL、5.18mmol)とナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(1.1g、5.18mmol)を添加した。室温で一晩それを撹拌し続けた。反応混合物をセライトで濾過し、そして、ジクロロメタンで洗浄した。濾液を濃縮し、そして、残余をシリカゲルクロマトグラフィー(Combiflash、40gカラム、ジクロロメタン/MeOH)で精製して化合物1bを無色の油として産生した(487mg収率=22%)。未反応の出発物質アニリン1a(1.02g)も65%の収率で回収された。
1H NMR (400 Hz, CDCl
3): δ 6.76 (s, 2H), 6.63 (s,
1H), 4.55 (s, 4H), 3.65-3.51 (m, 14H), 3.35 (s, 3H), 2.44 (s, 3H), 1.33 (s, 6H);
13C NMR (400 Hz, CDCl
3): δ 149.0, 142.35, 114.0, 111.1, 71.98, 70.7, 70.6, 70.5, 67.6, 65.5, 59.75, 59.1, 53.9, 51.9, 26.6, 25.7, 20.75; MS (m/z): 実測値 456.2 (M + Na)
+.
図1を参照のこと。
【0283】
【化82】
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化合物1c:
無水ジクロロメタン(3.5mL)中の化合物1b(243mg、0.56mmol)の撹拌溶液にトリエチルアミン(234μl、1.68mmol)を添加した。混合物を−10℃にまで冷却し、注射筒を介してメタンスルホニルクロリド(113μl、1.46mmol)をゆっくりと15分にわたって添加した。その溶液を−10〜−7℃で60分間撹拌し続け、そして、氷/水を加えて反応の停止処理をした。酢酸エチルでそれを希釈し、そして、冷水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、高真空下で濃縮し、薄黄色がかった油としてメシレートを産生した(340mg)。酢酸エチル/ジクロロメタン混液が入った10mLの丸底フラスコにそのメシレートを移し、高真空下で濃縮した。IBD単量体(412mg、1.4mmol)を添加し、続いて無水ジメチルホルムアミド(3mL)と無水炭酸カリウム(232mg、1.68mmol)を添加した。得られた黄色がかった混合物を室温で一晩撹拌した。それをジクロロメタンで希釈し、そして、ブラインで洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、そして、濃縮した。残渣をジクロロメタンに溶解し、そして、シリカゲルカラムに負荷し、そして、ジクロロメタン/メタノール混液(15:1、次に10:1)で溶出した。化合物1cを含有する画分を合わせ、濃縮して705mgの粗生成物を生じ、それを分取逆相HPLC(C18カラム、アセトニトリル/水混液で溶出)でさらに精製して黄色がかったふわふわした固形物として化合物1cを産生した(181mg、収率=33%)。
1H NMR (400 Hz, CDCl
3): δ 8.28 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.86 (d, J = 3.6 Hz, 2H), 7.59 (s, 2H), 7.31-7.26 (m, 4H), 7.12 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 6.87-6.80 (m, 5H), 5.18 (dd, J
1 = 20.8 Hz, J
2= 12.4 Hz, 4H), 4.50-4.47 (m, 2H), 3.99 (s, 6H), 3.75-3.48 (m, 18H), 3.37 (s, 3H), 2.44 (s, 3H), 1.32 (s, 6H); MS (m/z): 実測値 1025.9 (M
+ H
2O + Na)
+, 1043.9 (M + 2H
2O + Na)
+, 983.8 (M - H)
-, 1055.8 (M + 4H
2O - H)
-.
図1を参照のこと。
【0284】
【化83】
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化合物1d:
無水ジクロロメタン(0.3mL)と無水エタノール(0.6mL)中の化合物1c(112mg、0.114mmol)の撹拌溶液に水素化ホウ素ナトリウム(0.9mg、0.023mmol)を0℃で添加した。5分後に氷浴を取り外し、そして、混合物を室温で3時間撹拌し、次に0℃まで冷却し、そして、飽和塩化アンモニウムで反応を抑制し、ジクロロメタンで希釈し、分離して、そして、有機層をブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥し、そして、セライトで濾過し、そして、濃縮した。残渣を逆相HPLC(C18カラム、アセトニトリル/水混液)で精製した。対応する画分をジクロロメタンで抽出し、そして、濃縮して生成物1d、1eおよび未反応の出発物質1cを得た。化合物1d:37.1mg(収率=33%)、 MS (m/z): 実測値 1010.4 (M + Na)
+, 1028.4
(M + H
2O + Na)
+, 1040.3 (M + 3H
2O - H)
-; 化合物1e:6.4mg(収率=5.7%)、 MS (m/z): 実測値 1012.4 (M + Na)
+; 化合物1c:44.1mg(収率=39%)
。
図1を参照のこと。
【0285】
【化84】
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化合物1g:
アセトニトリル(3mL)とメタノール(3mL)中の化合物1d(23.6mg、0.024mmol)の撹拌溶液に新しく調製したTCEP溶液(17mgのTCEP塩酸を飽和炭酸水素ナトリウムでpH6〜6.5に中和し、次に0.5mLのリン酸緩衝液pH6.5で希釈した)を室温で添加した。混合物を室温で3時間撹拌し、次にジクロロメタンと脱イオン水で希釈し、分離し、そして、有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして、濾過した。濾液を高真空下で濃縮し、薄黄色がかった泡として22mgの化合物1fを産生した。同じ方法に従って、19mgの1dから別の18mgの1fが調製された。混合した40mg(0.042mmol)の化合物1fを無水ジクロロメタン(0.5mL)に溶解し、そして、撹拌した。この撹拌溶液にSPDB NHSエステル2(34.6mg、純度80%、0.085mmol)とジイソプロピルエチルアミン(15μl、0.085mmol)を添加した。室温で一晩それを撹拌し続け、飽和塩化アンモニウムで反応の停止処理をし、そして、ジクロロメタンで希釈し、分離し、そして、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、そして、濃縮した。残渣を分取逆相HPLC(C18カラム、アセトニトリル/水混液)で精製した。生成物を含有する画分を混合し、ジクロロメタンで抽出し、そして、濃縮して白色の固形物として化合物1gを産生した(29.7mg、収率=60%)。
1H NMR (400 Hz, CD
3CN): δ 8.28-8.25 (m, 1H), 8.20-8.17 (m, 1H), 7.87-7.84 (m, 1H), 7.49 (d, J = 4.4 Hz,
1H), 7.39 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 7.31-7.19 (m, 4H), 7.13-7.01 (m, 2H), 6.92-6.87 (m, 3H), 6.77 (bs, 1H), 6.31-6.29 (m, 1H), 5.16-5.09 (m, 2H), 5.00 (d, J = 4.4 Hz, 2H), 4.94 (bs, -NH), 4.48-4.43 (m, 1H), 4.40-4.34 (m, 1H), 3.90 (d, J = 4.4 Hz, 3H), 3.77 (d, J = 4.4 Hz, 3H), 3.64-3.39 (m, 18H), 3.26 (d, J = 4.4 Hz, 3H), 2.82-2.70 (m, 8H), 2.17 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 2.08-2.01 (m, 3H), 1.30 (d, J = 4.4
Hz, 6H); MS (m/z): 実測値 1025.9 (M + H
2O + Na)
+, 1043.9 (M + 2H
2O + Na)
+, 983.8 (M - H)
-, 1055.8 (M + 4H
2O - H)
-; MS (m/z), 実測値 1179.5 (M + Na)
+.
図1を参照のこと。
【0286】
実施例2
【化85】
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化合物1e:
無水1,2‐ジクロロメタン(0.2mL)中の化合物1c(8mg、0.0081mmol)の撹拌溶液にナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(3.8mg、0.018mmol)を添加した。混合物を室温で1.5時間撹拌し、その後、混合物をジクロロメタンで希釈し、そして、飽和炭酸水素ナトリウムで反応の停止処理をし、分離し、そして、有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして、濾過した。濾液を濃縮し、そして、残余を逆相HPLC(C18カラム、アセトニトリル/水混液)で精製し、白色の固形物として化合物1eを産生した(4.7mg、収率=58%)。 MS (m/z),
実測値 1012.4 (M + Na)
+, 1024.2 (M + 2H
2O - H)
-.
図2を参照のこと。
【0287】
【化86】
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化合物2a:
アセトニトリル(1mL)とメタノール(3mL)中の化合物1e(12mg、0.012mmol)の撹拌溶液に新しく調製したTCEP溶液(11mgのTCEP塩酸を飽和炭酸水素ナトリウムでpH約6.5に中和し、次に0.4mLのリン酸緩衝液pH6.5で希釈した)を室温で添加した。混合物を室温で3.5時間撹拌し、その後、ジクロロメタンと脱イオン水で希釈し、分離し、そして、有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして、濾過した。濾液を濃縮し、そして、残余を逆相HPLC(C18カラム、アセトニトリル/水混液)で精製し、白色の固形物として化合物2aを産生した(4.9mg、収率=43%)。MS (m/z), 実測値 966.4 (M + Na)
+, 978.2 (M +
2H
2O - H)
-.
図2を参照のこと。
【0288】
実施例3
【化87】
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化合物3b:
メタノール(15mL)中の化合物3a(830mg、1.9mmol)の溶液にPd/C(10%、204mg、0.19mmol)を添加した。真空によりフラスコ内の空気を除去し、その後、気球中の水素で置換した。混合物を室温で一晩撹拌した。混合物をセライトで濾過し、そして、セライト/Pd/炭素をジクロロメタンとメタノールで洗浄した。濾液を濃縮し、そして、残渣をジクロロメタンで希釈し、そして、数サイクルの間蒸発させ、その後、シリカゲルクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール混液)により精製して薄黄色がかった固形物として化合物3bを産生した(558mg、収率=98%)。
1H NMR (400 Hz, CDCl
3): δ 8.34 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.40 (s, 1H), 7.22 (dd, J
1 = 8.0 Hz, J
2 = 7.6 Hz, 1H), 7.17 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.02 (dd, J
1 = 7.2 Hz, J
2= 7.6 Hz, 1H), 6.16 (s, 1H), 4.37 (tt, J
1 = 10.4 Hz, J
2 = 7.2 Hz, 1H), 3.76 (s, 3H), 3.49-3.36 (m, 3H), 2.73 (dd, J
1 = 16.8 Hz, J
2 = 3.6 Hz, 1H);
13C NMR (400 Hz, CDCl
3): δ 167.0, 150.4, 142.6, 141.2, 140.8, 129.9, 127.7, 124.8, 123.96, 117.4, 113.7, 112.5, 104.7, 57.3, 56.3, 54.7, 33.0; MS (m/z), 実測値 295.1 (M - H)
-.
図3を参照のこと。
【0289】
【化88】
[この文献は図面を表示できません]
化合物3c:
無水1,2‐ジクロロエタン(2mL)中の2‐(メチルジチオ)‐イソブチルアルデヒド(113mg、0.75mmol)と化合物3b(148mg、0.5mmol)の溶液にナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(212mg、1.0mmol)を添加した。混合物を室温で2日間撹拌した。この間にさらに2部の2‐(メチルジチオ)‐イソブチルアルデヒド(1部当たり0.05mL、0.5mmol)を1部のナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(106mg、0.5mmol)と併せて添加した。飽和炭酸水素ナトリウムで反応の停止処理をし、ジクロロメタンと水で希釈した。有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして、濾過した。濾液を減圧下で濃縮し、そして、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(Combiflash、24gカラム、ヘキサン/酢酸エチル混液)で精製し、白色のふわふわした固形物として化合物3cを産生した(92.5mg、収率=43%)。未反応の出発物質3bも回収した(49.3mg、収率=33%)。
1H NMR (400 Hz, CDCl
3): δ 8.30 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.28 (dd, J
1 = 6.8 Hz, J
2 = 7.6 Hz, 1H), 7.25-7.20 (m, 2H), 7.07 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 6.80 (s, 1H), 6.17 (s, 1H), 4.36-4.28 (m, 1H), 3.89 (s, 3H), 3.78 (d, J = 14.4 Hz, 1H), 3.46-3.34 (m, 3H), 2.90 (d, J = 14.4 Hz, 1H), 2.73 (dd, J
1 = 16.4 Hz, J
2 = 2.8 Hz, 1H), 2.34 (s, 3H), 1.17 (s, 3H), 1.05 (s, 3H);
13C NMR (400 Hz, CDCl
3): δ
167.2, 149.0, 142.5, 142.2, 141.9, 129.9, 128.0, 125.3, 124.5, 124.1, 117.1, 112.0, 108.5, 64.8, 61.4, 58.1, 56.3, 53.4, 32.0, 26.3, 25.7, 25.4; MS (m/z), 実測値 453.3 (M + Na)
+, 429.2 (M - H)
-.
図3を参照のこと。
【0290】
【化89】
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化合物3d:
【0291】
無水ジメチルホルムアミド(3mL)中のIBD単量体(125mg、0.425mmol)と1,5‐ジヨードペンタン(0.63mL、4.25mmol)の撹拌溶液に炭酸カリウム(59mg、0.425mmol)を添加し、そして、混合物を室温で一晩撹拌した。反応溶液をジクロロメタンで希釈し、ブラインで洗浄し、そして、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。それを濾過し、そして、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル混液)で精製し、黄色がかった泡として化合物3dを産生した(94mg、収率=45%)。
1H NMR (400 Hz, CDCl
3): δ 8.27 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.86 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 7.56 (s, 1H), 7.27 (dd, J
1 = 8.4 Hz, J
2 = 7.6 Hz,
2H), 7.10 (dd, J
1 = 7.6 Hz, J
2 = 7.2 Hz, 1H), 6.82 (s, 1H), 4.48 (dt, J
1 = 10.8
Hz, J
2 = 4.4 Hz, 1H), 4.15-4.07 (m, 2H), 3.96 (s, 3H), 3.70 (dd, J
1 = 16.8 Hz, J
2 = 10.8 Hz, 1H), 3.49 (dd, J
1 = 16.8 Hz, J
2= 4.0 Hz, 1H), 3.22 (t, J = 7.2 Hz,
2H), 1.96-1.87 (m, 4H), 1.64-1.57 (m, 2H);
13C NMR (400 Hz, CDCl
3): δ 164.0, 163.2, 151.4, 148.3, 142.2, 140.3, 129.6, 128.3, 124.9, 120.5, 117.0, 112.0, 110.6, 68.8, 56.4, 55.1, 33.3, 32.7, 28.0, 27.2, 6.6; MS (m/z), 実測値 513.3 (M + Na)
+, 543.2 (M + 3H
2O - H)
-.
図3を参照のこと。
【0292】
【化90】
[この文献は図面を表示できません]
化合物3e:
無水ジメチルホルムアミド(1mL)中の出発物質3c(91mg、0.21mmol)および3d(94mg、0.19mmol)の撹拌溶液に炭酸カリウム(29mg、0.21mmol)を添加し、そして、混合物を室温で一晩撹拌した。反応溶液をジクロロメタンで希釈し、ブラインで洗浄し、そして、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。それを濾過し、濃縮し、そして、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル混液)で精製し、黄色がかった泡として化合物3eを産生した(89.1mg、収率=58%)。
1H NMR (400 Hz, CDCl
3): δ 8.32-8.28 (m, 2H), 7.91 (bs, 1H), 7.57 (s, 1H), 7.36-7.21 (m, 5H), 7.15-7.05 (m, 2H), 6.85 (s, 1H), 6.74 (s, 1H), 4.53-4.48 (m, 1H), 4.37-4.31 (m, 1H), 4.21-4.03 (m, 4H), 3.98 (s, 3H), 3.88 (s, 3H), 3.86-3.70 (m, 2H), 3.55-3.35 (m, 4H), 2.93 (d, J = 4.0 Hz, 1H), 2.73 (dd, J
1 = 16.4 Hz, J
2 = 2.4 Hz, 1H), 2.36 (s, 3H), 2.03-1.96 (m, 3H), 1.77-1.67 (m, 3H), 1.21 (s,
3H), 1.06 (s, 3H); MS (m/z), 実測値 815.3 (M + Na)
+.
図3を参照のこと。
【0293】
【化91】
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化合物3g:
アセトニトリル(2mL)とメタノール(4mL)中の化合物3e(33.1mg、0.042mmol)の撹拌溶液に新しく調製したTCEP溶液(36mgのTCEP塩酸を飽和炭酸水素ナトリウムでpH約6.5に中和し、次に0.4mLのリン酸緩衝液pH6.5で希釈した)を室温で添加した。混合物を室温で3時間撹拌し、その後、ジクロロメタンと脱イオン水で希釈し、分離し、そして、有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして、濾過した。濾液を高真空下で濃縮し、黄色がかった固形物として31mgの化合物3fを産生した。それを無水ジクロロメタン(0.5mL)に溶解した。その後、SPDB NHSエステル2(26mg、純度80%、0.063mmol)とジイソプロピルエチルアミン(11μl、0.063mmol)を添加した。混合物を室温で一晩撹拌し続け、飽和塩化アンモニウムで反応の停止処理をし、そして、ジクロロメタンで希釈し、分離し、そして、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、そして、濃縮した。残渣を分取逆相HPLC(C18カラム、アセトニトリル/水混液)で精製した。生成物を含有する画分を混合し、ジクロロメタンで抽出し、そして、濃縮して黄色がかった固形物として化合物3gを産生した(15.2mg、収率=38%)。MS (m/z), 実測値 984.3 (M + Na)
+, 1014.2 (M + 3H
2O - H)
-.
図3を参照の
こと。
【0294】
実施例4
【化92】
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化合物4b:
無水エタノール(720μL)と無水ジクロロメタン(360μL)中の化合物4a(111mg、0.108mmol)の撹拌溶液を氷浴中で0℃まで冷却した。50μLの無水エタノール中の水素化ホウ素ナトリウム(0.817mg、0.022mmol)を0℃で添加した。反応物を外界温度で2時間撹拌した。混合物を氷浴中で0℃まで冷却し、飽和塩化アンモニウムで反応の停止処理をし、そして、ジクロロメタンで抽出した。有機抽出物をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして、セライトで濾過した。濾液を減圧下で濃縮し、そして、粗生成物をRP−HPLC(C18、脱イオン水/アセトニトリル混液)で精製して化合物4bを産生した(43mg、38%)。
1H NMR
(400 Hz, CDCl
3): δ8.26 (d, 1H, J = 8.0Hz), 8.18 (d, 1H, J = 8.0Hz), 7.77 (d, 1H, J = 4.4 Hz), 7.51 (s, 1H), 7.41 (s, 2H), 7.17 (m, 6H), 7.03 (t, 1H, J = 7.2Hz), 6.96 (t, 1H, J = 7.2Hz), 6.76 (s, 1H), 6.04 (s, 1H), 5.13 (m, 4H), 4.38 (m, 2H), 3.90 (s, 3H), 3.81 (s, 3H), 3.79 (m, 2H), 3.63 (m, 1H), 3.51 (m, 8H), 3.43 (m, 6H), 3.25 (s, 3H), 2.73 (dd, 1H, J = 3.6, 16.4Hz), 2.22 (s, 3H), 2.04 (m, 2H), 1.81 (m, 2H), 1.18 (s, 6H); MS (m/z) 実測値, 1051.9 (M+Na), 1069.9 (M+Na+H
2O).
図4を参照のこと。
【0295】
【化93】
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化合物4c:
メタノール(4.45mL)とアセトニトリル(2.225mL)中の化合物4b(40mg、0.039mmol)の撹拌溶液にリン酸ナトリウム緩衝液(0.89mL、pH6.5)中のTCEP塩酸(39.0mg、0.136mmol)を添加した。混合物を外界温度で18時間撹拌した。混合物をジクロロメタンで希釈し、そして、水とブラインで洗浄した。有機抽出物を無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、そして、濃縮した。RP−HPLC(C18、脱イオン水/アセトニトリル混液)による精製とジクロロメタンでの抽出により、化合物4cが産生した(26.5mg、64%)。MS (m/z) 実測
値, 1006.0 (M+Na).
図4を参照のこと。
【0296】
【化94】
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化合物4d:
無水ジクロロメタン(800μL)中の化合物4c(24mg、0.024mmol)
の撹拌溶液にPBA(11.18mg、0.049mmol)とジイソプロピルエチルアミン(20.18μL、0.116mmol)を添加した。外界温度で18時間撹拌した後に反応物をジクロロメタンで希釈し、そして、飽和塩化アンモニウムで反応の停止処理をした。層を分離し、そして、有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、そして、減圧下で濃縮した。PTLC(5%メタノール/ジクロロメタン混液)による精製によって化合物4dが産生した(17mg、63%)。MS (m/z) 実測値,
1123.9 (M+Na) 1139.9 (M+K); 1099.8 (M-H) 117.9 (M-H+H
2O).
図4を参照のこと。
【0297】
【化95】
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化合物4e:
無水ジクロロメタン(1.0mL)中の化合物4d(15mg、0.014mmol)とN‐ヒドロキシスクシンイミド(4.70mg、0.041mmol)の混合物にEDC.HCl(7.83mg、0.041mmol)を添加した。外界温度で18時間撹拌した後に反応物をジクロロメタンで希釈し、そして、飽和塩化アンモニウムで反応の停止処理をした。混合物をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、そして、減圧下で濃縮した。粗生成物をRP−HPLC(C18、脱イオン水/アセトニトリル混液)で精製した。生成物を含有する画分を混合し、そして、ジクロロメタンで抽出し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、そして、濃縮して化合物4eを産生した(13mg、80%)。MS (m/z) 実測値, 1220.8 (M+Na) 1238.8 (M+Na+H
2O), 1254.8 (M+K+H
2O).
図4を参照のこと。
【0298】
実施例5
【化96】
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化合物5a:
無水エタノール(40mL)中のケリダム酸水和物(3.0g、15.56mmol)と硫酸(0.6mL、11.26mmol)の混合物を20時間還流した。反応物を外界温度まで冷却し、炭酸ナトリウム水溶液で中和し、その後、濃塩酸で酸性化した。水を添加し、そして、混合物をジクロロメタンで抽出した。抽出物を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、そして、濃縮した。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(5%メタノール/ジクロロメタン混液)で精製して白色の固形物としてジエチル4‐ヒドロキシピリジン‐2,6‐ジカルボキシレート(5a)を産生した(2.5g、68%)。
図5を参照のこと。
【0299】
【化97】
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化合物5c:
無水ジクロロメタン(55.5mL)中の4‐メチル‐4‐(メチルジスルファニル)ペンタン‐1‐オール(5b)(2.0g、11.09mmol)の溶液を氷浴中で0℃まで冷却した。トリエチルアミン(5.41mL、38.8mmol)と塩化トルエンスルホニル(3.17g、16.64mmol)を0℃で添加した。反応物を外界温度で3時間撹拌した。混合物を酢酸エチルで抽出し、そして、ブラインで洗浄した。有機抽出物を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、そして、濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(5%酢酸エチル/ヘキサン混液)による精製により4‐メチル‐4‐(メチルジスルファニル)ペンチル4‐メチルベンゼンスルホン酸(5c)が産生した(1.5g、40%)。5b:
1H NMR (400 Hz, CDCl
3): δ3.42 (m, 2H), 2.19 (s, 3H), 1.77 (bs, 1H),
1.43 (m, 4H), 1.09 (s, 6H). 5c:
1H NMR (400 Hz, CDCl
3): δ7.66 (d, 2H, J=7.6Hz), 7.22 (d, 2H, J=8.0Hz), 3.90 (t, 2H, J = 6.4Hz), 2.32 (s, 3H), 2.23 (s, 3H), 1.60 (m, 2H), 1.44 (m, 2H), 1.11 (s, 6H).
図5を参照のこと。
【0300】
【化98】
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化合物5d:
無水ジメチルホルムアミド(6.5mL)中の4‐メチル‐4‐(メチルジスルファニル)ペンチル4‐メチルベンゼンスルホン酸(5c)(0.48g、1.435mmol)とジエチル4‐ヒドロキシピリジン‐2,6‐ジカルボキシレート(5a)(0.343g、1.435mmol)の撹拌溶液に炭酸カリウム(0.297g、2.152mmol)を添加した。反応物を90℃で18時間撹拌した。その後、それを外界温度にまで冷却し、そして、飽和塩化アンモニウムで反応の停止処理をした。混合物を酢酸エチルで3回抽出した。抽出物を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、そして、減圧下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(30%ヘキサンs/酢酸エチル)による精製によってジエチル4‐(4‐メチル‐4‐(メチルジスルファニル)ペンチルオキシ)ピリジン‐2,6‐ジカルボキシレート(5d)が産生した(300mg、52%)。
1H NMR (400 Hz, CDCl
3): δ 7.70 (s, 2H), 4.40 (q, 4H, J = 7.2, 14.4Hz), 4.07 (t, 2H, J=6. Hz), 2.35 (s, 3H), 1.86 (m, 2H), 1.70 (m, 2H), 1.38 (t, 6H, J=7.2Hz), 1.27 (s, 6H); MS (m/z), 実測値 424.1 (M+Na), 440.1 (M+K).
図5を参照のこと。
【0301】
【化99】
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化合物5e:
無水エタノール(7.0mL)中のジエチル4‐(4‐メチル‐4‐(メチルジスルファニル)ペンチルオキシ)ピリジン‐2,6‐ジカルボキシレート(5d)(270mg、0.672mmol)の撹拌溶液に塩化カルシウム(224mg、2.017mmol)と水素化ホウ素ナトリウム(76mg、2.017mmol)を添加した。反応物を外界温度で90分間撹拌させ、その後、水でその反応を停止処理し、減圧下で濃縮してエタノールを除去した。その後、混合物をジクロロメタンで2回抽出した。有機抽出物を混合し、水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、そして、セライトで濾過した。濾液を
減圧下で濃縮し、そして、粗生成物を10%メタノール/ジクロロメタン混液で溶出するシリカゲルクロマトグラフィーで精製して(4‐(4‐メチル‐4‐(メチルジスルファニル)ペンチルオキシ)ピリジン‐2,6‐ジイル)ジメタノール(5e)を産生した(75mg、35%)。
1H NMR (400 Hz, CDCl
3): δ 6.63 (s, 2H), 4.60 (s, 4H), 3.95 (t, 2H, J = 6.2Hz), 3.54 (bs, 2H), 2.35 (s, 3H), 1.82 (m, 2H), 1.66 (m, 2H), 1.26 (s, 6H); MS (m/z), 実測値 340.1 (M+Na).
図5を参照のこと。
【0302】
【化100】
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化合物5f:
無水ジクロロメタン(1.6mL)中の(4‐(4‐メチル‐4‐(メチルジスルファニル)ペンチルオキシ)ピリジン‐2,6‐ジイル)ジメタノール(5e)(51mg、0.161mmol)の撹拌溶液をアセトン/氷浴中で−5℃まで冷却した。トリエチルアミン(0.112mL、0.803mmol)とメタンスルホニルクロリド(0.031mL、0.402mmol)を添加した。混合物を−5℃で60分間撹拌した。反応を氷冷水で抑制し、冷酢酸エチルで抽出した。有機抽出物を氷冷水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、そして、減圧下で濃縮してジメシレートを産生した。無水ジメチルホルムアミド(3.8mL)中のジメシレート中間産物(179mg、0.378mmol)とIBD単量体(256mg、0.869mmol)の撹拌混合物に炭酸カリウム(261mg、1.890mmol)とヨウ化カリウム(31.4mg、0.189mmol)を添加した。反応物を外界温度で18時間撹拌させた。混合物の反応を水で抑制し、そして、ジクロロメタンで3回抽出した。有機抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、そして、濃縮した。粗生成物をアセトニトリルに再溶解し、そして、RP−HPLC(C18、脱イオン水/アセトニトリル混液)で精製した。生成物を含有する画分を混合し、そして、ジクロロメタンで抽出し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、そして、減圧下で濃縮して化合物5fを産生した(65mg、20%)。
1H NMR (400 Hz, CDCl
3): δ 8.20 (d, 2H, J = 8.0Hz), 7.78 (m, 2H), 7.53 (s, 2H), 7.20 (m, 4H), 7.04
(t, 2H, J = 7.4Hz), 6.91 (m, 2H), 6.80 (s, 2H), 5.22 (s, 4H), 4.40 (m, 2H), 3.94 (s, 6H), 3.93 (m, 2H), 3.63 (m, 2H), 3.42 (dd, 2H, J = Hz), 2.32 (s, 3H), 1.80
(m, 2H), 1.64 (m, 2H), 1.24 (s, 6H); MS (m/z), 実測値 892.3 (M+Na) 910.3 (M+Na+H
2O) 928.3 (M+Na+2H
2O).
図5を参照のこと。
【0303】
【化101】
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化合物5gおよび5h:
無水エタノール(600μL)と無水ジクロロメタン(300μL)中の化合物5f(74mg、0.085mmol)の溶液を氷浴中で0℃に冷却した。50μL無水エタノール中の水素化ホウ素ナトリウム(0.644mg、0.017mmol)を0℃で添加した。混合物を外界温度で2時間撹拌させ、その後、0℃まで冷却した。飽和塩化アンモニウムで反応の停止処理をし、そして、ジクロロメタンで抽出した。有機抽出物をブライ
ンで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、セライトで濾過し、そして、減圧下で濃縮した。粗生成物をジメチルホルムアミドに再溶解し、そして、RP−HPLC(C18、脱イオン水/アセトニトリル混液)で精製した。化合物5gおよび5hを含有する画分を別々に混合し、そして、ジクロロメタンで抽出し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、そして、濃縮して化合物5g(20mg、27%)と化合物5hを産生した。5g:
1H
NMR (400 Hz, CDCl
3): δ 8.25 (m, 1H), 8.18 (m, 1H), 7.77 (m, 1H), 7.51 (ss, 1H), 7.40 (ss, 1H), 7.18 (m, 4H), 7.08 (m, 1H), 7.03 (m, 1H), 6.92 (m, 2H), 6.86 (ss, 1H) 5.98/6.06 (ss, 1H), 5.24 (m, 4H), 4.40 (m, 1H), 4.30 (m, 1H), 3.94 (s, 3H), 3.92 (m, 2H), 3.84 (s, 3H), 3.62 (m, 1H), 3.37 (m, 4H), 2.65 (m or dd, 1H), 2.32 (ss, 3H), 1.77 (m, 2H), 1.64 (m, 2H), 1.24 (s, 6H). 5h:
1H NMR (400 Hz, CDCl
3): δ 8.24 (d, 2H, J = 8.0Hz), 7.39 (s, 2H), 7.14 (m, 4H), 6.97 (m, 2H), 6.93
(m, 2H), 6.15 (ss, 2H), 5.25 (s, 4H), 4.37 (m or t, 2H, J=9.8Hz), 4.2 (bs, 2H),
3.94 (m, 2H), 3.83 (s, 6H), 3.40 (m, 6H), 2.72 (dd, 2H, J = Hz), 2.32 (s, 3H), 1.79(m, 2H), 1.64 (m, 2H), 1.24 (s, 6H).
図5を参照のこと。
【0304】
【化102】
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化合物5i:
メタノール(5.25mL)とアセトニトリル(1.750mL)中の化合物5g(20mg、0.023mmol)の撹拌溶液にリン酸ナトリウム緩衝液(0.7mL、pH6.5)中のTCEP.HCl(19.72mg、0.069mmol)を添加した。混合物を外界温度で3時間撹拌し、その後、ジクロロメタンと水で希釈した。層を分離し、そして、有機層をブラインで洗浄した。粗生成物をRP−HPLC(C18、脱イオン水/アセトニトリル混液)で精製した。生成物を含有する画分を混合し、ジクロロメタンで抽出し、そして、蒸発させて化合物5iを産生した(7mg、37%)。MS (m/z), 実測値 848.3 (M+Na) 866.3 (M+Na+H
2O) 880.3 (M+Na+MeOH).
図5を参照のこと。
【0305】
【化103】
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化合物5j:
無水ジクロロメタン(113μL)中の化合物5i(7mg、8.47μmol)と2,5‐ジオキソピロリジン‐1‐イル4‐(ピリジン‐2‐イルジスルファニル)ブタノエート(8.64mg、0.021mmol)の撹拌溶液にジイソプロピルエチルアミン(3.69μL、0.021mmol)を添加した。外界温度で18時間の撹拌の後、飽和塩化アンモニウム溶液で反応の停止処理をし、そして、ジクロロメタンで抽出した。有機抽出物をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、そして、減圧下で濃縮した。粗生成物を分取RP−HPLC(C18、脱イオン水/アセトニトリル混液)で精製した。生成物を含有する画分をジクロロメタンで抽出し、濾過し、そして、蒸発させて化合物5jを産生した(3mg、34%)。MS (m/z), 実測値 1063.3 (M+Na) 1081.3 (M+Na+H
2O).
図5を参照のこと。
【0306】
実施例6
抗体−SPDB−薬品複合体の調製:
96〜98%DMA水溶液中で化合物1gを3モル当量の亜硫酸水素ナトリウム(新しく調製したNaHSO
3水溶液)と25℃で4〜5時間前処理した。複合体化について、10〜15%のN,N‐ジメチルアセトアミド(DMA)を含有する、85〜90%のPBS、pH7.4の水性緩衝液または50mM HEPES、pH8.5の水性緩衝液の中で2mg/mLのヒト化抗体を5〜7モル当量の(NaHSO
3で前処理した)化合物1gと25℃で6時間反応させ、次に、G25ゲル濾過カラムでpH7.4のPBS中に精製して未反応または加水分解した薬品化合物を除去した。10mMヒスチジン、250mMグリシン、1%ショ糖、pH6.5緩衝液にヒト化抗体−SPDB−薬品複合体を透析した。280nmと320nmでのUV吸光度測定によって、および、280nm(215,000M
−1cm
−1)と320nm(9137M
−1cm
−1)での前記の薬品と抗体の吸光係数を用いて、前記複合体の薬品抗体比(DAR)が2.2〜2.9であると測定された。TSK−GelG300SWXLカラム(7.8mm×300mm、5μmの粒径)を使用するSEC(サイズ排除クロマトグラフィー)によって、複合体における単量体のパーセンテージが90%よりも高いと決定された。単量体の複合体ピークが連結した薬品分子を有することも、SECにおける単量体ピークのUV吸光度に基づいて示された。遊離(非複合体化)薬品測定については、複合体をアセトン抽出してタンパク質を除去し、乾燥し、移動相を加えて元に戻し、そして、VYDAC208TP C8逆相HPLCカラム(4.6×250mm、7μmの粒径)に注入し、そして、標準物質と比較した。複合体中の遊離薬品化合物のパーセンテージは、複合体化した薬品化合物の0.5%未満と決定された。
図22を参照のこと。
【0307】
ヒト化抗体−SPDB−2a複合体の調製:
5%DMA(体積/体積)を含有するpH7.4の95%PBS中で4〜6モル当量のSPDBヘテロ二官能性リンカーを用いて8mg/mLのヒト化抗体を25℃で1.5時間誘導体化し、次に、G25脱塩カラムでクエン酸緩衝液(2mM EDTA、150mM NaClを含有する35mMクエン酸緩衝液、pH5.5)中に精製して未反応のリンカーを除去した。(抗体とジチオスレイトールで遊離されるSpyの全体を測定するために)50mMのジチオスレイトールを添加せずに、および、添加して、280nmおよび343nmでのUV吸光度を用いてLAR(リンカー抗体比)を測定し、2.7〜4.1のLARと決定された。85%のクエン酸緩衝液、15%DMA(体積/体積)中で連結型SPDB当たり2モル当量の化合物2a(塩酸塩)と2mg/mLのSPDB‐修飾型抗体を外界温度で20時間反応させ、次に、G25脱塩カラムでpH7.4のPBS中に精製して非複合体化薬品化合物を除去した。280nmと350nmでのUV分光測光によって最終ヒト化抗体−SPDB−2a複合体のDARを測定し、そして、約1.7〜2.1のDARであると計算された。SEC(サイズ排除クロマトグラフィー)カラムを使用するHPLCによって、複合体における単量体のパーセンテージと単量体上の結合した薬品化合物を決定した。
図23を参照のこと。
【0308】
実施例7
遊離薬品と複合体のインビトロ効力:
使用した一般的方法:非複合体化遊離薬品化合物または薬品複合体の試料を96ウェル平底組織培養プレートに添加し、そして、所望のモル範囲を包含するために段階希釈を用いて用量設定を行った。抗原陽性(抗原
+)細胞または抗原陰性(抗原
−)細胞を、対応する各細胞株に対する各薬品濃度について試料が3組存在するように特定の細胞密度のウェルに添加した。その後、5%CO
2の雰囲気下、37℃でプレートを細胞株に依存して4〜5日間インキュベートした。COLO205(1,000細胞/ウェル)、Namalwa(3,000細胞/ウェル)、HEL92.1.7(3,000細胞/ウェル)は4日間;RH30(1,000細胞/ウェル)、HL60/QC(5,000細胞/ウェ
ル)、Ramos(10,000細胞/ウェル)、KB(2,000細胞/ウェル)、BJAB(2,000細胞/ウェル)、NB4(3,000細胞/ウェル)は5日間、RPMI8226(8,000細胞/ウェル)は6日間。
【0309】
次に、インキュベーション期間の最後にWST−8ベースの細胞生存度測定法を用いて細胞傷害性効力を測定し、そして、WST−8を用いて現像することにより(2〜7時間)生存細胞を測定した。各ウェルの吸光度を測定し、各濃度での細胞の生存度をプロットし、(複合体の)細胞傷害性および/または抗原特異性を明らかにした。
【0310】
上述の一般的方法を用いて非複合体化遊離薬品化合物の細胞傷害性を7つの細胞株、すなわちHeLa細胞混入細胞であるKB、急性骨髄性白血病細胞株であるHL60/QC、バーキットリンパ腫細胞株であるNamalwa、急性前骨髄球性白血病細胞株であるNB4、赤白血病細胞株であるHEL92.1.7、多発性骨髄腫細胞株であるRPMI8226、およびB細胞白血病細胞株であるBJABに対して測定した。
図24および表10に示される結果は、広範囲の細胞種にわたるこれらの化合物の高い効力を示している。殺滅効果の特異性を示すために、過剰量のブロッキング用非複合体化抗体を添加して、および、添加せずに抗体‐薬品複合体の効力と特異性を抗原発現細胞に対して測定した。MY9−6−薬品複合体は3つの異なる抗原発現細胞、すなわちHL60/ATCC、HL60/QCおよびNB−4に対して、NB4細胞では抗原が非常に低発現であったにも関わらず、非常に効力が高かった。過剰な非複合体化抗体を添加することによって特異的な効力をブロックすることができたが、これは、細胞殺滅効果が抗原特異的であることを示している。同様に、huFOLR1−薬品複合体は抗原発現KB細胞の特異的な殺滅に効果的であった。
図25および26に結果が示されている。
【表9】
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【0311】
HL60/QC(抗原
+)細胞、HL60/ATCC(抗原
+)細胞およびNB−4(抗原
+)細胞に対するhuMY9−6−SPDB−1f(
図25);KB(抗原
+)細胞に対するhuFOLR1−SPDB−1f(
図26);抗原陽性HL60/QC細胞、HL60/ATCC細胞、NB−4細胞およびHEL92.1.7細胞に対するhuMY9−6−SPDB−1f(
図29);HL60/QC(抗原
+)細胞に対するhuMy9−
6−SPDB−1f、huMy9−6−スルフォSPDB−1fおよびhuMy9−6−BMPS−1f(
図34);COLO205(抗原
+)細胞に対するchB38.1−SPDB−1fおよびchB38.1−スルフォSPDB−1f(
図35);OCI−AML3(抗原
+)細胞に対するhuMy9−6−SPDB−1f、huMy9−6−スルフォSPDB−1fおよびhuMy9−6−BMPS−1f(
図44)を含む、様々な細胞株と本発明の様々な複合体を使用して同様の結果が得られてもいる。また、IC
50値(nM)として表される、様々な細胞株に対する様々な複合体の効力について
図49を参照のこと。
図25、29、34、35および44では、亜硫酸水素ナトリウムの存在下で複合体が調製されたことに留意のこと。
【0312】
亜硫酸水素ナトリウムなどのイミン反応性試薬を使用して、および使用せずに調製した対象複合体のインビトロ効力の測定値を比較するために、インサイチュスルホン化方法を用い、亜硫酸水素ナトリウムを使用して、および、使用せずにhuMy9−6−BMPS−1f、huMy9−6‐スルフォ‐SPDB−1fおよびhuMy9−6−薬品2を調製した(その場合、まず、亜硫酸水素ナトリウム、および反応性基を担持する二官能性架橋剤と本発明の各化合物を混合し、次に、さらに精製することなく、反応混合物を前記細胞結合剤としてのhuMy9−6モノクローナル抗体と反応させた)。HL60−QC細胞に対する複合体のIC
50が下に示されている。イミン反応性基(例えば、亜硫酸水素ナトリウム)の複合体調製ステップへの包含が対象複合体のインビトロ効力に負の影響を与えないことがデータにより示されている。
【表10】
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【0313】
huMy9−6との複合体化の前の亜硫酸水素ナトリウム(5モル当量、22時間、4℃、90:10のDMA:水混液、pH5.5)での薬品化合物の前処理が、(1μMの非複合体化huMy9−6での抗原ブロッキングによる)複合体の抗原依存的または抗原非依存的インビトロ効力に有意な影響を与えなかったことは明らかである。
【0314】
実施例8
抗体‐薬品複合体の結合は非修飾型抗体の結合に類似している:
フローサイトメトリーを用いて、抗原発現HL60/QC細胞に対するhuMY9−6−薬品複合体の結合をそれに対する非修飾型huMY9−6抗体の結合と比較した。簡単に説明すると、抗原陽性細胞を複合体または非修飾型抗体と4℃で保温し、次に二次抗体‐FITC複合体と4℃で保温し、ホルムアルデヒド(PBS中1%)で固定し、そして、フローサイトメトリーにより分析した。複合体の結合と非修飾型抗体の結合の間に有意な差は観察されなかった。
図27に例が示されているが、その例では、huMY9−6−薬品複合体は、非修飾型抗体のものと類似した高親和性で抗原陽性細胞に結合した。
【0315】
実施例9
HL60/QC腫瘍担持ヌードマウスでのhuMY9−6−SPDB−1f複合体のインビボ効力:
この研究では、ヒト急性骨髄性白血病モデルであるHL60/QC腫瘍担持メスヌードマウスでhuMY9−6−SPDB−1fの抗腫瘍活性を調査した。5週齢のメス無胸腺ヌードマウスの右肩の領域にマウス当たり2×10
6細胞のHL60/QC腫瘍細胞をマウス当たり0.1mLの体積で皮下接種した。腫瘍細胞の接種から8日後にマウスを腫瘍体積によって複数の群に無作為に割り当てた(1群当たりn=6)。無作為化の当日に処置を開始し、そして、群はPBS(200μL/注射)を投与された対照群または様々な用量のhuMY9−6−SPDB−1f(5〜100μg/kg)での単回処置を包含した(50μg/kgの1fの用量は2.5mg/kgの抗体の用量に対応した)。全ての処置が十分に忍容され、平均体重喪失はPBS対照マウスで見られる喪失と類似していた。時間に対する平均腫瘍体積が示されているが(
図28および36)、そのデータはhuMY9−6−SPDB−1f複合体の用量依存的抗腫瘍活性を示す。最小有効用量は20μg/kgと推定されたが、それは最大忍容用量よりも約35倍低い。
【0316】
実施例10
メスCD−1マウスでhuFOLR−1複合体の忍容性を調査した。試験開始前の7日間動物を観察してそれらに疾患または病気が無いことが分かった。複合体をマウスに単回静脈内注射によって投与し、そして、体重喪失、罹患率または死亡率についてその動物を毎日モニターした。表9は、huFOLR1−薬品1について、50μg/kgという試験した最小の用量でのみ複合体が忍容されたことを示す。対照的に、モノ‐イミン複合体huFOLR1−薬品2とhuFOLR1−SPDB−1fの両方が、それぞれ、198μg/kg未満および560μg/kg超という最大忍容用量でより充分に忍容されることが分かった。
【表11】
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【表12】
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【表13】
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【0317】
実施例11
【化104】
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化合物10:
無水ジクロロメタン(0.3mL)中の化合物1f(18mg、0.019mmol)とN‐(β‐マレイミドプロピルオキシ)スクシンイミド(BMPS)エステル(9.2mg、0.034mmol)の撹拌溶液に無水ジイソプロピルエチルアミン(5μL、0.029mmol)を添加した。混合物を室温で27時間撹拌し、飽和塩化アンモニウムで反応の停止処理をし、そして、ジクロロメタンで希釈した。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、そして、減圧下で濃縮した。残渣を分取逆相HPLC(C18カラム、CH
3CN/H
2O混液)で精製した。生成物を含有する画分を混合し、ジクロロメタンで抽出し、そして、蒸発させて白色の固形物として化合物10を産生した(7.6mg、収率=33%)。MS (m/z): 実測値 1208.3 (M + H)
+.
図1
3を参照のこと。
【0318】
実施例12
【化105】
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化合物12:
無水ジクロロメタン(0.3mL)中の化合物1f(16.5mg、0.018mmol)とスルフォ−SPDB(14.2mg、0.036mmol)の撹拌溶液に無水ジイソプロピルエチルアミン(9μL、0.054mmol)を添加した。混合物を室温で一晩撹拌し、そして、減圧下で濃縮した。残渣を分取逆相HPLC(C18カラム、CH
3CN/H
2O混液)で精製した。生成物を含有する画分を混合し、ジクロロメタンで抽出し、そして、蒸発させて黄色がかった泡として6.6mgの化合物12を産生した。水層を凍結乾燥して白色の固形物としてさらに0.5mgの化合物12を産生した。MS (m/z): 実測値 1235.0 (M-H)
-.
図15を参照のこと。
【0319】
実施例13
ヒト化抗体−スルフォSPDB−1f複合体の調製
50mM HEPES(4‐(2‐ヒドロキシエチル)‐1‐ピペラジンエタンスルホン酸)(pH8.5)緩衝液および15%(体積/体積)DMA(N,N‐ジメチルアセトアミド)共溶媒中に2.5mg/mLのhuMy9−6抗体と10モル当量の(5倍過剰な90:10のDMA:水混液中の亜硫酸水素ナトリウムを使用して調製した)10を含有する反応物を25℃で6時間複合体化させた。反応後、NAP脱塩カラム(IllustraセファデックスG‐25DNAグレード、GE Healthcare)を使用して複合体を精製し、そして、緩衝液を250mMグリシン、10mMヒスチジン、1%ショ糖、0.01%ツイーン、50μM亜硫酸水素ナトリウム製剤緩衝液に交換した。Slide‐a‐Lyzer透析カセット(ThermoScientific 20,000MWCO)を利用して、同じ緩衝液中、室温で4時間透析を行った。精製した複合体が2.4のDAR(1fについてε
330nm=15,484cm
−1M
−1およびε
280nm=30,115cm
−1M
−1、ならびにMy9−6抗体についてε
280nm=146,000cm
−1M
−1のモル吸光係数を用いる紫外‐可視分光法による)、96.7%の単量体の割合(サイズ排除クロマトグラフィーによる)、1%未満の非複合体化遊離薬品化合物(アセトン抽出/逆相HPLCによる)、および1.4mg/mLの最終タンパク質濃度を有することが分かった。
【0320】
実施例7に記載される一般的方法に従って抗体−スルフォSPDB−1f複合体のインビトロ効力を測定したが、
図34および35にそのデータが示されている。抗体−スルフォSPDB−1f複合体は抗体−SPDB−1f複合体と同等以上の効力を有する。
【0321】
共有結合性イミン反応物質、例えば、亜硫酸水素ナトリウムの使用が抗体‐化合物複合体の仕様(例えば、単量体の割合(%)および薬品負荷)を改善する。1つの実験では、90%DMSO/10%PBS(pH7.4)混液中のNHS−BMPS−1fに対して5モル当量のイミン反応物質を使用して25℃で4時間付加物形成を行った。次に、反応混合物をhuMy9−6抗体(4モル当量のIGN、2mg/ml、10%(体積/体積)DMSO、50mM HEPES緩衝液(pH8.5)、5時間、25°C)に添加した。ヒドロ亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、またはメタ重亜硫酸ナトリウムを使用して作成した複合体は同様のIGN/抗体比および単量体の割合(%)を有したが、付加処理無しで作製した複合体では薬品取込が非常に低くなった。下記の表を参照のこと。
【表14】
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【0322】
実施例14
ヒト化抗体−BMPS−1f複合体の調製
50mM HEPES(4‐(2‐ヒドロキシエチル)‐1‐ピペラジンエタンスルホン酸)(pH8.5)緩衝液および15%(体積/体積)DMA(N,N‐ジメチルアセトアミド)共溶媒中に2.0mg/mLのhuMy9−6抗体と5モル当量の(5倍過剰な90:10のDMA:水混液中の亜硫酸水素ナトリウムを使用して調製した)12を含有する反応物を25℃で6時間反応させた。反応後、NAP脱塩カラム(IllustraセファデックスG‐25DNAグレード、GE Healthcare)を使用して複合体を精製し、そして、緩衝液を250mMグリシン、10mMヒスチジン、1%ショ糖、0.01%ツイーン、50μM亜硫酸水素ナトリウム製剤緩衝液に交換した。Slide‐a‐Lyzer透析カセット(ThermoScientific 20,000MWCO)を利用して、同じ緩衝液中、室温で4時間透析を行った。精製した複合体が2.8のDAR(1fについてε
330nm=15,484cm
−1M
−1およびε
280nm=30,115cm
−1M
−1、ならびにMy9−6抗体についてε
280nm=146,000cm
−1M
−1のモル吸光係数を用いる紫外‐可視分光法による)、91.7%の単量体の割合(サイズ排除クロマトグラフィーによる)、1%未満の非複合体化遊離薬品化合物(アセトン抽出/逆相HPLCによる)、および1.2mg/mLの最終タンパク質濃度を有することが分かった。
【0323】
実施例7に記載される一般的方法に従って抗体−BMPS−1f複合体のインビトロ効力を測定したが、
図34および35にそのデータが示されている。抗体−BMPS−1f複合体は抗体−SPDB−1f複合体と同等の効力を有する。
【0324】
実施例15
KB腫瘍担持ヌードマウスにおけるhuFOLR1−SPDB−1f複合体のインビボ効力:
この研究では、ヒト子宮頚部癌モデルであるKB腫瘍担持メスヌードマウスでhuFOLR1−SPDB−1fの抗腫瘍活性を調査した。6週齢のメス無胸腺ヌードマウスの右肩の領域にマウス当たり1×10
7細胞のKB細胞をマウス当たり0.1mLの体積で皮下接種した。腫瘍細胞の接種から6日後にマウスを腫瘍体積によって複数の群に無作為に割り当てた(1群当たりn=6)。無作為化の翌日に処理を開始し、そして、群はPBS(200μL/注射)を投与された対照群または様々な用量のhuFOLR1−SPDB−1f(20〜200μg/kg)での単回処理を包含した(50μg/kgの結合型薬品の用量は2.8mg/kgの抗体の用量に対応した)。全ての処理が十分に忍容され、試験群のいずれにおいても体重喪失が見られなかった。時間に対する平均腫瘍体積が示されているが(
図37)、そのデータはhuFOLR1−SPDB−1f複合体の用量依存的抗腫瘍活性を示す。最小有効用量は50μg/kg未満と推定されたが、それは最大忍
容用量よりも約14倍低い。
【0325】
MOLM−13腫瘍担持マウスでのhuMy9−6‐スルフォ‐SPDB−1f(
図50);NB4腫瘍担持マウスでのhuMy9−6‐スルフォ‐SPDB−1f(
図51);HL60/QC腫瘍担持マウスでのhuMy9−6−BMPS−1f(
図52);MOLM−13腫瘍担持マウスでのhuMy9−6−BMPS−1f(
図53);HL60/QC腫瘍担持マウスでのhuMy9−6−薬品2(
図56);およびMOLM−13腫瘍担持マウスでのhuMy9−6−薬品2(
図57)を含む、様々な他の癌モデルに対して本発明の他の複合体を使用して同様のインビボの結果が得られてもいる。
図53、54、56および57では、亜硫酸水素ナトリウムの存在下で複合体が調製されたことに留意のこと。
【0326】
イミン反応性基を使用して、または使用せずに調製した対象複合体のインビボ効力を比較するために、50μMの亜硫酸水素ナトリウムを使用して、または使用せずにhuMy9−6−薬品2を製剤し、そして、HL60−QC腫瘍移植片を担持するマウスを処理するためにその複合体を使用した。下のデータは、50μMの亜硫酸水素ナトリウムを使用して、または使用せずに製剤した複合体は約20μg/kgの薬品用量で同等のT/C%を示したことを示しており、このことは、亜硫酸水素ナトリウムの複合体の調製ステップへの包含が対象複合体のインビボ効力に負の影響を与えないことを示している。
【表15】
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【0327】
実施例16
【化106】
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化合物27b:
(5‐((2‐メルカプト‐2‐メチルプロピルチオ)メチル)‐1,3‐フェニレン)ジメタノール:(5‐(メルカプトメチル)‐1,3‐フェニレン)ジメタノール(0.163g、0.885mmol)を小バイアル瓶中のメタノール(3mL)に溶解し、そして、撹拌子を加えた。この溶液にトリエチルアミン(0.016mL、0.118mmol)、続いて2,2‐ジメチルチイラン(0.058mL、0.590mmol)を添加し、そして、結果産生した混合物に封をして、室温で一晩(16時間)撹拌した。その後、反応物を濃縮し、ジクロロメタンに再溶解し、シリカPTLCプレート(1000ミクロン)に負荷し、そして、ジクロロメタン中の10%メタノール溶液を用いてプレートを展開した。生成物に対応するバンドをかき取り、無水の酢酸エチルを使用して濾過し、そして、濃縮して(5‐((2‐メルカプト‐2‐メチルプロピルチオ)メチル)‐1,3‐フェニレン)ジメタノールを産生した(0.095g、0.349mmol、収率59.1%)。
1H NMR (400 Hz, CDCl
3): δ 7.26 (s, 3H), 4.69 (s, 4H), 3.82 (s, 2H
), 2.74 (s, 2H), 2.17 (s, 1H), 2.12 (br s, 2H), 1.43 (s, 6H);
13C NMR (400 Hz, CDCl
3): δ 141.6, 138.9, 126.7, 124.3, 65.0, 49.0, 45.4, 38.4, 31.5; MS (m/z), 予測値: 272.4, 実測値 295.0 (M+Na).
図30を参照のこと。
【0328】
【化107】
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化合物27c:
(5‐((2‐メチル‐2‐(メチルジスルファニル)プロピルチオ)メチル)‐1,3‐フェニレン)ジメタノール:エタノール(5mL)と1.0Mのリン酸カリウム緩衝液(pH7)(5.00mL)に(5‐((2‐メルカプト‐2‐メチルプロピルチオ)メチル)‐1,3‐フェニレン)ジメタノール(0.120g、0.440mmol)を溶解し、そして、氷浴中でそれを冷却した(沈殿が形成されるがそれを無視した)。S‐メチルメタンスルホノチオエート(0.083mL、0.881mmol)を添加し、そして、室温まで徐々に(30分にわたって)温めつつ混合物を一晩撹拌した。反応物をジクロロメタンで希釈し、そして、有機層を取り出し、水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして、減圧下で濃縮した。残渣をジクロロメタンに溶解し、そして、500ミクロンのPTLCプレートに負荷し、そして、ヘキサン中の66%酢酸エチル溶液で展開した。生成物に対応するバンドを削り取り、酢酸エチルを使用して濾過し、そして、濃縮して(5‐((2‐メチル‐2‐(メチルジスルファニル)プロピルチオ)メチル)‐1,3‐フェニレン)ジメタノールを産生した(0.091g、0.286mmol、収率64.9%)。
1H NMR (400 Hz, CDCl
3): δ 7.27 (s, 3H), 4.71 (s, 4H), 3.78 (s, 2H), 2.77 (s, 2H), 2.41 (s, 3H), 1.94 (br s, 2H), 1.38 (s, 6H);
13C NMR (400 Hz,
CDCl
3): δ 141.6, 139.0, 126.7, 124.2, 65.0, 51.8, 44.0, 38.2, 26.7, 25.3; MS (m/z), 予測値: 341.5, 実測値 341.1 (M+Na).
図30を参照のこと。
【0329】
【化108】
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化合物27d:
無水ジクロロメタン(1.75mL)中の(5‐((2‐メチル‐2‐(メチルジスルファニル)プロピルチオ)メチル)‐1,3‐フェニレン)ジメタノール(80mg、0.251mmol)をブライン/氷浴中で−5℃まで冷却した。トリエチルアミン(105μL、0.753mmol)、続いてメタンスルホニルクロリド(50.7μL、0.653mmol)を−5℃で添加した。反応物を−5℃で1時間撹拌し、その後、冷酢酸エチルで希釈し、そして、氷を添加した。混合物を分液漏斗に移し、冷酢酸エチルを使用して抽出した。有機抽出物を氷冷水で洗浄し、その後、無水の硫酸マグネシウムと硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、そして、減圧下で濃縮した。結果産生した(5‐((2‐メチル‐2‐(メチルジスルファニル)プロピルチオ)メチル)‐1,3‐フェニレン)ビス(メチレン)ジメタンスルホン酸をさらに精製することなく使用した。
【0330】
無水N,N‐ジメチルホルムアミド(1.75mL)中のIBD単量体(177mg、0.602mmol)を(5‐((2‐メチル‐2‐(メチルジスルファニル)プロピルチオ)メチル)‐1,3‐フェニレン)ビス(メチレン)ジメタンスルホン酸(119mg、0.251mmol)に外界温度で添加した。炭酸カリウム(173mg、1.253mmol)を添加し、そして、反応物を外界温度で20時間撹拌させた。反応混合物を水で反応停止処理し、そして、ジクロロメタンで抽出した。抽出物をブラインで洗浄し、その後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、そして、高減圧下で濃縮した。粗生成物フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(無水DCMa2%MeOH/DCM混液)で
精製した。生成物を含有する画分を混合し、濃縮し、そして、半分取RP−HPLC(C18、A=脱イオン水、B=ACN、20mL/分)で精製した。所望の生成物を含有する画分を混合し、ジクロロメタンで抽出し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、そして、濃縮して所望の生成物を産生した(46mg、21%)。
1H NMR (400 Hz, CDCl
3): δ 8.19 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.77 (m, d, J = 4.4 Hz, 2H), 7.50 (s, 2H), 7.34 (s, 1H), 7.31 (s, 2H), 7.19 (m, 4H), 7.03 (t, J = 7.2, 7.6 Hz, 2H), 6.77 (s, 2H),
5.14 (m, 4H), 4.40 (m, 2H), 3.91 (s, 6H), 3.70 (m, 2H), 3.63 (m, 2H), 3.41 (m, 2H), 2.65 (s, 2H), 2.29 (s, 3H), 1.26 (s, 6H). MS (m/z), 計算値 893.2 (M+Na)
+; 実測値 893.2 (M + Na)
+,
911.2 (M + H
2O + Na)
+,929.2
(M + 2H
2O + Na)
+, 945.1 (M +
2H
2O + K)
+.
図30を参照のこと。
【0331】
【化109】
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化合物27eおよび27f:
無水ジクロロメタン(225μL)とエタノール(450μL)中の化合物27d(50mg、0.057mmol)の冷却溶液(0℃)に水素化ホウ素ナトリウム(0.651mg、0.017mmol)を添加した。反応物を0℃で5分間撹拌し、その後、外界温度で2.5時間撹拌した。反応混合物を0℃まで冷却し、飽和塩化アンモニウムで反応の停止処理をし、そして、ジクロロメタンで抽出した。有機抽出物をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、セライトで濾過し、そして、濃縮した。粗生成物を半分取RP−HPLC(C18、A=脱イオン水、B=ACN、20mL/分)で精製した。所望の生成物を含有する画分を混合し、ジクロロメタンで抽出し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、そして、濃縮してモノ還元アミン27e(11mg、22%):MS (m/z), 計算値 895.3 (M+Na)
+ 実測値 895.2 (M + Na)
+,913.2 (M + H
2O + Na)
+,
929.2
(M + H
2O + K)
+ 、および二還元型アミン27f(5mg、10%):MS (m/z), 計算値 897.3 (M+Na)
+, 実測値 897.3 (M + Na)
+を産生した。
図30を参照のこと。
【0332】
【化110】
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化合物27g:
メタノール(733μL)とアセトニトリル(880μL)中の化合物27e(10mg、0.011mmol)の撹拌溶液に緩衝液6.5(147μL)中のトリス(2‐カルボキシエチル)ホスフィン塩酸塩(9.85mg、0.034mmol)を添加した。
混合物を外界温度で3時間撹拌した。反応物をジクロロメタンで希釈した。水を添加し、そして、層を分離した。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、そして、減圧下で濃縮して化合物27gを産生した(9mg、95%)。MS (m/z), 計算値 849.3 (M+Na)
+; 実測値 849.2 (M + Na)
+,867.2 (M + K)
+.
図30を参照のこと。
【0333】
【化111】
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化合物27h:
無水ジクロロメタン(0.4mL)中の化合物27g(9mg、10.88μmol)と2,5‐ジオキソピロリジン‐1‐イル4‐(ピリジン‐2‐イルジスルファニル)ブタノエート(9.3mg、0.023mmol)の撹拌溶液に無水ジイソプロピルエチルアミン(9μl、0.054mmol)を添加し、そして、反応物を室温で一晩撹拌した。混合物を飽和塩化アンモニウム溶液で反応停止処理し、そして、ジクロロメタンで抽出した。抽出物をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、そして、減圧下で濃縮した。残渣を分取逆相HPLC(C18カラム、CH
3CN/H
2O混液)で精製した。生成物を含有する画分を混合し、ジクロロメタンで抽出し、そして、蒸発させて化合物27hを産生した(5mg、44%)。MS (m/z), 計算値 1064.3 (M + Na)
+; 実測値 1064.1 (M + Na)
+,
1082.1 (M + H
2O + Na)
+,1098.1
(M + H
2O + K)
+.
図30を参照のこと
。
【0334】
実施例17
【化112】
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化合物28b:
無水ジクロロメタン(1.7mL)中に(5‐(メチル(2‐メチル‐2‐(メチルジスルファニル)プロピル)アミノ)‐1,3‐フェニレン)ジメタノール(52mg、0.172mmol)を溶解し、そして、アセトン/氷浴中で−5まで冷却した。まず、トリエチルアミン(0.120mL、0.862mmol)、続いてメタンスルホニルクロリド(0.040mL、0.517mmol)を添加した。アセトン/氷浴中で混合物を1時間撹拌した。その後、反応物を冷酢酸エチルで希釈し、そして、冷水で3回洗浄し、その後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。ジメシレートを濾過し、減圧下で濃縮し、そして、完全に乾燥するまで高減圧下に置いた。生成物を次のステップに直接使用した。
【0335】
無水N,N‐ジメチルホルムアミド(1.5mL)中のIBD単量体(115mg、0.39mmol)を外界温度で(5‐(メチル(2‐メチル‐2‐(メチルジスルファニル)プロピル)アミノ)‐1,3‐フェニレン)ビス(メチレン)ジメタンスルホン酸(72mg、0.156mmol)に添加した。炭酸カリウム(108mg、0.780mmol)を添加し、そして、反応物を外界温度で20時間撹拌させた。撹拌しながら混合物に水(10mL)を直接添加した結果、白色の沈殿物が形成した。混合物を濾過し、そ
して、固形物を水でさらに複数回洗浄した。その後、固形物をジクロロメタンに溶解し、水で抽出し、その後、有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、そして、減圧下で濃縮して化合物28bを産生した(104mg、78%)。さらに処理することなくその化合物を次のステップに使用した。MS (m/z), 実測値 912.1 (M + 2H
2O + Na).
図3
1を参照のこと。
【0336】
【化113】
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化合物28cおよび28d:
ジクロロメタン(0.4mL)とエタノール(0.8mL)の無水混合物に化合物28b(55mg、0.064mmol)を溶解し、そして、氷浴中で0℃まで冷却した。その後、エタノール(100μl)中に溶解した水素化ホウ素ナトリウム(0.731mg、0.019mmol)溶液を添加し、そして、混合物を5分間撹拌し、そして、氷浴を取り外した。反応物を2時間撹拌させ、飽和塩化アンモニウムとジクロロメタンを添加することにより低温で反応の停止処理をし、分離し、そして、有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、そして、減圧下で濃縮した。残渣を半分取RP−HPLC(C18、A=脱イオン水、B=ACN、20mL/分)で精製した。所望の生成物を含有する画分をジクロロメタンで抽出し、そして、濃縮してモノ‐イミン28c(19mg、32%):MS (m/z), 予測値: 855.1, 実測値: 896.2 (M + H
2O + Na) 、およびジ‐還元アミン28d(22mg、38%):MS (m/z), 予測値: 857.1, 実測値: 880.2 (M + Na)
+を産生した。
図31を参照のこと。
【0337】
実施例18
【化114】
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化合物29bおよび29c:
ジクロロメタン(0.25mL)とエタノール(0.5mL)の無水混合物に化合物29a(60mg、0.043mmol)を溶解し、そして、氷浴中で0℃まで冷却した。その後、エタノール(50μl)中に溶解した水素化ホウ素ナトリウム(0.493mg、0.013mmol)溶液を添加し、そして、混合物を5分間撹拌し、そして、氷浴を取り外した。反応物を3時間撹拌させ、飽和塩化アンモニウムとジクロロメタンを添加することにより低温で反応の停止処理をし、分離し、そして、有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、そして、減圧下で濃縮した。残渣を半分取RP−HPLC(C18、A=脱イオン水、B=ACN、20mL/分)で精製した。所望の生成物を含有する画分をジクロロメタンで抽出し、そして、濃縮してモノ‐イミン29b(20mg、33%):MS (m/z), 予測値: 715.7, 実測値: 715.2 (M + Na)
+,
733.2 (M
+ H
2O + Na)
+,
749.2
(M + H
2O + K)
+ 、およびジ‐還元アミン29c(12mg、20%):MS (m/z), 予測値: 694.7, 実測値: 717.2 (M + Na)
+を産生した。
図32を参照のこと。
【0338】
実施例19
【化115】
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化合物30a:
アセトン(30mL)に(5‐((2‐(2‐(2‐メトキシエトキシ)エトキシ)エチル)(2‐メチル‐2‐(メチルジスルファニル)プロピル)アミノ)‐1,3‐フェニレン)ビス(メチレン)ジメタンスルホン酸(0.566g、0.960mmol)を溶解し、そして、アセトン(2mL)に溶解したヨウ化ナトリウム(0.544g、3.63mmol)の溶液を激しく撹拌しながら添加した。反応をTLC(ヘキサン中の50%酢酸エチル溶液)でモニターし、2時間後に反応物を濾過し、減圧下で濃縮し、そして、ジクロロメタンを残留物に添加した。後に残った固形の塩を濾過し、濾液を濃縮し、そして、酢酸エチル:ヘキサン:ジクロロメタンの3:5:2混合物を使用して、結果生じた残渣をシリカゲルで精製して3、5‐ビス(ヨードメチル)‐N‐(2‐(2‐(2‐メトキシエトキシ)エトキシ)エチル)‐N‐(2‐メチル‐2‐(メチルジスルファニル)プロピル)アニリンを黄色の油として産生した(0.505g、0.773mmol、収率74.5%)。
1H NMR (400 Hz, CDCl
3): δ 6.75 (s, 2H), 6.73 (s, 1H), 4.38
(s, 4H), 3.63 (m, 14H), 3.40 (s, 3H), 2.50 (s, 3H), 1.38 (s, 6H);
13C NMR (400 Hz, CDCl
3): δ 148.7, 140.3, 117.3, 113.4, 71.9, 70.7, 70.6, 67.2, 59.8, 59.1, 53.5, 53.4, 51.8, 26.5, 25.6, 6.11; MS (m/z), 計算値 676.0 (M + Na)
+; 実測値 675.8 (M + Na)
+.
図33を参照のこと。
【0339】
【化116】
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化合物30b:
小バイアル瓶中のアセトン(4ml)にIBD単量体(0.060g、0.204mmol)を溶解し、撹拌子を加え、続いて3,5‐ビス(ヨードメチル)‐N‐(2‐(2‐(2‐メトキシエトキシ)エトキシ)エチル)‐N‐(2‐メチル‐2‐(メチルジスルファニル)プロピル)アニリン(0.167g、0.255mmol)と炭酸カリウム(0.070g、0.510mmol)を添加した。バイアル瓶に蓋をし、そして、室温で一晩撹拌した。固形物を濾過により除去し、そして、濾液を濃縮した。残渣をジクロロメタンに溶解し、水で抽出し、そして、有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、そして、減圧下で濃縮して108mgの粗生成物を産生した。シリカゲルで粗生成物を精製したが、ジ‐ヨード出発物質を除去するために30%酢酸エチルを使用し、続いてジクロロメタン中の10%メタノールを使用して所望の生成物30bを産生した(21mg、0.026mmol、13%)。MS (m/z), 予測値: 819.1, 実測値: 858.0 (M + K)
+,
890.0 (M + CH
3OH + K)
+.
図33を参照のこと。
【0340】
化合物1d:
小バイアル瓶中のアセトン(2ml)に還元型単量体3b(4.16mg、0.014mmol)を溶解し、撹拌子を加え、続いて30b(10mg、0.012mmol)と炭酸カリウム(4.21mg、0.030mmol)を添加した。バイアル瓶に封をし、そして、室温で一晩撹拌した。反応物を濃縮してアセトンを除去し、その後、ジクロロメ
タンに再溶解し、水で抽出し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、そして、減圧下で濃縮した。残渣を逆相C18 HPLCで精製して1d(2.1mg、2.125μmol、収率17.42%)を得た。MS (m/z): 実測値1010.4 (M + Na)
+, 1028.4 (M + H
2O + Na)
+.
図33を参照のこと。
【0341】
実施例20 化合物1の合成
【化117】
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化合物1:
イソプロピルアルコール(IPA)(20mL)と脱イオン水(10mL)中の化合物1f(226mg、0.24mmol)の撹拌懸濁液に亜硫酸水素ナトリウム(50mg、0.48mmol)を添加した。混合物を室温で2時間激しく撹拌した。ドライアイス/アセトンを使用してそれを凍結し、そして、凍結乾燥した。得られた白色のふわふわした固形物をCH
3CN/H
2O混液に溶解し、そして、逆相HPLC(C18カラム、CH
3CN/H
2O混液)で精製した。所望の生成物を含有する画分を混合し、そして、ドライアイス/アセトンを使用して凍結し、そして、凍結乾燥して白色のふわふわした固形物として所望の化合物1を産生した(179.6mg、5=71.6%)。MS (m/z): 実測値 1022.0 (M - H)
-.
図38を参照のこと。
【0342】
実施例21 化合物9cの合成
【化118】
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化合物9c:
CH
3CN(3mL)中の化合物1c(60mg、0.061mmol)の撹拌溶液に新しく調製したTCEP溶液(49mg、0.17mmolのTCEP塩酸塩を飽和炭酸水素ナトリウムでpH約6.5まで中和し、その後、0.5mLのリン酸緩衝液(pH6.5)で希釈した)を室温で添加した。MeOH(2.5mL)を添加し、そして、混合物を室温で3時間撹拌した。反応混合物をジクロロメタンと脱イオン水で希釈し、分離し、そして、有機層をブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥し、そして、濾過した。濾液を取り除き、そして、高真空下で薄黄色がかった泡として60mgの化合物1hを産生した。MS (m/z): 実測値 940.1 (M + H)
+. それをメタノール(1.0mL)とCH
3CN(1.4mL)に溶解し、続いてヨード酢酸(24mg、0.13mmol)、脱イオン水(0.1mL)および炭酸カリウム(27mg、0.19mmol)を添加した。混合物を室温で一晩撹拌した(LCMSでモニターした)。それを飽和塩化アンモニウムで溶液を酸性にして反応停止処理をし、その後、ジクロロメタンで希釈し、分離し、そして、ブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥し、濾過し、そして、取り除いて化合物9cを産生した(57.8mg、収率=91%)。それをさらに精製することなく次のステップに直接使用した。MS (m/z): 実測値 998.1 (M + H)
+.
図12Aを参照のこと。
【0343】
【化119】
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化合物9a:
無水ジクロロメタン(0.2mL)と無水エタノール(0.6mL)中の化合物9c(57.8mg、0.058mmol)の撹拌溶液にNaBH
4(2.5mg、0.066mmol)を0℃で添加した。氷浴を取り外し、そして、混合物を室温で3時間撹拌し、その後、飽和塩化アンモニウムで反応停止処理し、ジクロロメタンで希釈し、分離し、そして、有機層をブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥し、そして、セライトで濾過し、そして、取り除いた。残渣を逆相HPLC(C18カラム、CH
3CN/H
2O混液)で精製した。生成物画分をジクロロメタンで抽出し、そして、それを取り除いて化合物9aを産生した(13.0mg、収率=22%)。MS (m/z): 実測値 1000.0 (M + H)
+, 1015.9 (M + H
2O - H)
-.
図12Aを参照のこと。
【0344】
【化120】
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化合物9a:
メタノール(1.0mL)とCH
3CN(1.4mL)中の遊離チオール1f(45mg、0.048mmol)とヨード酢酸(18mg、0.096mmol)の溶液に脱イオン水(0.1mL)と炭酸カリウム(20mg、0.14mmol)を添加した。混合物を室温で一晩撹拌した(LCMSでモニターした)。飽和塩化アンモニウムで溶液を酸性にして反応の停止処理をし、その後、ジクロロメタンで希釈し、分離し、そして、ブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥し、濾過し、そして、それを取り除いた。残渣を分取逆相HPLC(C18、CH
3CN/H
2O混液)で精製した。純粋な生成物の画分(MSに基づく)をジクロロメタンで抽出し、それを取り除いて所望の酸9aを産生した(18mg、収率=38%)。MS (m/z): 実測値 1000.1 (M + H)
+.
図12Bを参照
のこと。
【0345】
実施例22 化合物1dの合成
【化121】
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化合物1d:
無水ジクロロメタン(1.2mL)と無水エタノールまたは無水メタノール(0.1mL)中の化合物1c(178mg、0.18mmol)の撹拌溶液に5‐エチル‐2‐メチルピリジンボラン(PEMB、0.017mL、0.11mmol)を滴下しながら添加した。混合物を室温で1時間撹拌し、そして、88%ギ酸で反応停止処理をした。飽和
NaHCO
3でそれを塩基性にし、そして、ジクロロメタンで希釈し、分離し、そして、有機層をブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥し、そして、セライトで濾過し、そして、それを取り除いた。残渣をCH
3CN/H
2O/88%HCOOH(5:1:0.05)混液に溶解し、そして、逆相HPLC(C18、CH
3CN/H
2O混液)で精製した。純粋な生成物を含有する画分をジクロロメタンで抽出し、そして、それを取り除いて化合物1dを産生した(56mg、収率=31%)。MS (m/z): 実測値 988.1 (M + H)
+.
図39を参照のこと。
【0346】
【化122】
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化合物1d:
無水1,2‐ジクロロエタン(0.8mL)中の化合物1c(71mg、0.072mmol)の撹拌溶液にナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(14mg、0.65mmol)を添加した。混合物を室温で2時間撹拌し、そして、飽和NaHCO
3で反応停止処理をし、そして、ジクロロメタンで希釈し、分離し、そして、有機層をブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥し、そして、セライトで濾過し、そして、それを取り除いた。残渣をCH
3CN/H
2O/88%HCOOH(5:1:0.05)混液に溶解し、そして、逆相HPLC(C18、CH
3CN/H
2O混液)で精製した。純粋な生成物を含有する画分をジクロロメタンで抽出し、そして、それを取り除いて化合物1dを産生した(17mg、収率=24%)。MS (m/z): 実測値 988.1 (M + H)
+.未反応の出発物質1cも回収した(24mg、収率=34%)。
図40を参照のこと。
【0347】
実施例23 化合物31cの合成
【化123】
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化合物31a:
メタノール(1.0mL)とCH
3CN(1.0mL)中の化合物1f(57.8mg、0.061mmol)と4‐ブロモ酪酸メチル(22mg、0.12mmol)の溶液に脱イオン水(0.1mL)と炭酸カリウム(17mg、0.12mmol)を添加した。混合物を室温で一晩撹拌し、その後、飽和塩化アンモニウムで反応停止処理をし、そして、ジクロロメタンで希釈し、分離し、そして、ブラインで洗浄した、無水Na
2SO
4上で乾燥し、濾過し、そして、それを取り除いた。残渣を分取逆相HPLC(C18、CH
3CN/H
2O混液)で精製して黄色がかった泡として所望の生成物31aを産生した(14mg、収率=22%)。MS (m/z): 実測値 1042.1 (M + H)
+.
図41を参照のこ
と。
【0348】
【化124】
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化合物31b:
無水1,2‐ジクロロエタン(1.5mL)中のメチルエステル31a(14mg、0.013mmol)の溶液に水酸化トリメチルスズ(36mg、0.2mmol)を添加した。混合物を80℃の油浴中で一晩、出発物質が完全に消費されるまで撹拌した。それを室温まで冷却し、ジクロロメタンで希釈し、ブライン/数滴の5%塩酸およびブラインで洗浄し、乾燥し、そして、濾過した。濾液を取り除き、そして、それをシリカゲルクロマトグラフィー(ジクロロメタン/MeOH)で精製して黄色がかった固形物として酸31bを産生した(10.2mg、収率=74%)。MS (m/z): 実測値 1028.2 (M + H)
+, 1044.1 (M + H
2O -H)
-.
図41を参照のこと。
【0349】
【化125】
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化合物31c:
無水ジクロロメタン(0.5mL)中の酸31b(10.2mg、0.0099mmol)の溶液にN‐ヒドロキシスクシンイミド(3.4mg、0.03mmol)とPL−DCC(26mg、0.04mmol、1.55mmol/g)を添加した。混合物を室温で一晩撹拌し、そして、濾過して樹脂を取り除いた。樹脂をジクロロメタンと次に酢酸エチルで洗浄した。濾液を取り除き、そして、残渣を逆相HPLC(C18、CH
3CN/H
2O混液)で精製した。生成物を含有する画分を混合し、そして、凍結乾燥して白色の固形物としてNHSエステル31cを産生した(3.6mg、収率=32%)。MS (m/z): 実測値 1125.1 (M + H)
+.
図41を参照のこと。
【0350】
実施例24 化合物32cの合成
【化126】
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化合物32a:
無水テトラヒドロフラン(4.0mL)中のアニリン1a(339mg、1.1mmol)の撹拌溶液にBoc無水物(272mg、1.2mmol)を添加した。混合物を室温で3日間撹拌し続けた。反応混合物を減圧下で濃縮し、そして、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(CH
2Cl
2/MeOH混液)で精製して無色の油として化合物32aを産生した(405mg、収率=90%)。
1H NMR (400 Hz, CDCl
3): δ 7.00 (s, 2H),
6.97 (s, 1H), 4.38 (s, 4H), 4.12 (s, 2h), 3.64 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 3.48-3.44 (m, 8H), 3.40-3.38 (m, 2H), 3.21 (s, 3H), 1.31 (s, 9H);
13C NMR (400 Hz, CDCl
3): δ 154.65, 142.3, 142.1, 124.1, 122.7, 80.2, 71.6, 70.3, 70.1, 69.9, 68.5, 63.9,
58.65, 49.4, 28.1.
図42を参照のこと。
【0351】
【化127】
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化合物32b:
無水ジクロロメタン中の化合物32a(51mg、0.128mmol)の撹拌溶液にトリエチルアミン(0.053mL、0.383mmol)を−5〜−10℃で添加した。その後、注射筒を使用して塩化メタンスルホニル(0.026mL、0.332mmol)をゆっくりと15分間で添加した。混合物を−5〜−10℃で1時間撹拌した(TLC、DCM/MeOH(10:1)混液)。反応を氷/水で停止処理をし、冷AcOEtで希釈し、分離し、そして、有機層を冷水で洗浄し、無水Na
2SO
4/MgSO
4上で乾燥し、濾過し、そして、それを取り除いた。ジクロロメタンを含む小反応フラスコに残渣を移し、それを取り除き、そして、強く吸引した。それを無水DMF(0.8mL)に溶解し、続いてIBD単量体(90mg、0.31mmol)とカリウム(53mg、0.38mmol)を添加した。混合物を室温で一晩撹拌した。それをジクロロメタンで希釈し、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、そして、それを取り除いた。残渣を逆相HPLC(C18、CH
3CN/H
2O混液)で精製して黄色がかった固形物として化合物32bを産生した(56mg、46%)。%).
1H NMR (400 Hz,
CDCl
3): δ 8.29 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.87 (d, J = 4.8 Hz, 2H), 7.60 (s, 2H), 7.38-7.36 (m, 3H), 7.33-7.27 (m, 4H), 7.13 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 6.88 (s, 2H), 5.21
(dd, J
1 = 20.0 Hz, J
2 = 12.4 Hz, 4H), 4.49 (dt, J
1= 11.2 Hz, J
2 = 4.0 Hz, 2H), 3.99 (s, 6H), 3.83 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 3.76-3.48 (m, 14H), 3.35 (s, 3H), 1.43 (s, 9H); MS (m/z): 実測値 992.2 (M + H
2O + Na)
+, 1010.2 (M + 2H
2O + Na)
+.
図42を参照のこと。
【0352】
【化128】
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化合物32c:
無水ジクロロメタン(0.3mL)と無水エタノール(0.9mL)中の化合物32b(56mg、0.059mmol)の撹拌溶液にNaBH
4(2.7mg、0.07mmol)を0℃で添加した。氷浴を取り外し、そして、混合物を室温で3時間撹拌し、その後、飽和塩化アンモニウムで反応の停止処理をし、ジクロロメタンで希釈し、分離し、そして、有機層をブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥し、そして、セライトで濾過し、そして、それを取り除いた。残渣を逆相HPLC(C18カラム、CH
3CN/H
2O混液)で精製した。回収された出発物質32bは重量が12mgであり、それを再度還元条件に供し、そして、逆相HPLCで精製した。純粋な生成物を含有する全ての画分をジクロロメタンで抽出し、そして、それを取り除いて薄黄色がかった固形物として化合物32cを産生した(20.7mg、収率=37%)。MS (m/z): 実測値 954.2 (M + H)
+.
図42を参照のこと。
【0353】
実施例25
メスCD−1マウスでhuMy9−6複合体の忍容性を調査した。試験開始前の7日間動物を観察してそれらに疾患または病気が無いことが分かった。複合体をマウスに単回静脈内注射によって投与し、そして、体重喪失、罹患率または死亡率についてその動物を毎日モニターした。表10は、300μg/kg未満の用量でhuMy9−6−SPDB−1cジ−イミンジスルフィド含有複合体が忍容されたことを示す。対照的に、モノ‐イミンジスルフィド複合体huMy9−6−SPDB−1fとhuMy9−6‐スルフォ‐SPDB−1fは、それぞれ、729μg/kg超および750μg/kg未満の最大忍容用量でより十分に忍容されることが分かった。
【表16】
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【表17】
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【表18】
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【表19】
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【0354】
実施例26
【化129】
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化合物33b:
化合物33a(20g、77mmol)を無水ジクロロメタン(100mL)中に濃い懸濁液として添加し、そして、0℃まで冷却した。酢酸(191mL)を添加し、透明な溶液がもたらされ、それを冷却するまで0℃で撹拌した。滴下漏斗を介して硝酸(26mL、581mmol)を滴下しながらゆっくりと添加した。氷浴を取り外し、そして、溶液を室温で撹拌し続けた。3時間後、反応物を脱イオン水で希釈し、そして、ジクロロメタンで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、そして、濾液を減圧下で濃縮した。酢酸エチルとヘキサンを使用して粗残渣を再結晶化した。固形物を濾過し、そして、ヘキサンで洗浄して黄色のふわふわした固形物として化合物33bを産生した(13.8g、収率=59%)。
1H NMR (400 Hz, CDCl
3): δ 7.48-7.43 (m, 6H), 7.25 (s, 1H), 5.25 (s, 2H), 4.02 (s, 3H), MS (m/z): 326.1 (M + Na)
+.
図45を参照のこと。
【0355】
実施例27
【化130】
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3,5‐ビス(((tert‐ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)‐N‐(2‐(2‐(2‐メトキシエトキシ)エトキシ)エチル)アニリン:
DMF(96ml)中の(5‐アミノ‐1,3‐フェニレン)ジメタノール(11.78g、77mmol)、2‐(2‐(2‐メトキシエトキシ)エトキシ)エチル4‐メチルベンゼンスルホン酸(15.3g、48.1mmol)と炭酸カリウム(13.28g、96mmol)の混合物を20時間還流した。反応物を外界温度まで冷却し、そして、ジクロロメタンで希釈した。混合物をセライトで濾過し、そして、減圧下で濃縮した。結果生じたオレンジ色の油をジクロロメタン(240ml)に溶解し、そして、t‐ブチルジメチルシリルクロリド(18.09g、120mmol)とイミダゾール(9.80g、144mmol)を添加した。反応物を外界温度で20時間撹拌し、その時点でそれをジクロロメタンで希釈し、そして、セライトで濾過した。シリカゲルクロマトグラフィー(EtOAc/Hex混液)による精製によって3,5‐ビス(((tert‐ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)‐N‐(2‐(2‐(2‐メトキシエトキシ)エトキシ)エチル)アニリンが産生した(13g、52%)。
1H NMR (400 Hz, CDCl
3): δ6.52 (s, 1H), 6.40 (s, 2H), 4.56 (s, 4H), 3.60 (t, 2H, J = 5.2 Hz), 3.56 (m, 6H), 3.46
(m, 2H), 3.29 (s, 3H), 3.20 (t, 2H, J = 5.2 Hz), 0.84 (s, 18H), 0.00 (s, 12H).
MS (m/z): 実測値 550.1 (M + Na)
+.
図46を参照のこと。
【0356】
【化131】
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3,5‐ビス(((tert‐ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)‐N‐(2‐(2‐(2‐メトキシエトキシ)エトキシ)エチル)‐N‐(2‐メチル‐2‐(メチルジスルファニル)プロピル)アニリン:
無水1,2‐ジクロロエタン(50ml)中の3,5‐ビス(((tert‐ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)‐N‐(2‐(2‐(2‐メトキシエトキシ)エトキシ)エチル)アニリン(6.7g、12.69mmol)の溶液に2‐(メチルジチオ)イソブチルアルデヒド(2.74ml、19.04mmol)、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(2.8g、1当量)、塩化亜鉛(II)(0.865g、6.35mmol)および硫酸マグネシウム(2.292g、19.04mmol)を添加した。混合物を外界温度で5時間撹拌した。ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(2.8g、1当量)を添加した。反応物を外界温度で20時間撹拌し続けた。混合物をセライトで濾過し、ジクロロメタンですすぎ、そして、減圧下で濃縮し、その後、酢酸エチルと水で抽出した。有機抽出物をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、濃縮し、そして、コンビフラッシュ(EtOAc/Hex混液)で精製して3,5‐ビス(((tert‐ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)‐N‐(2‐(2‐(2‐メトキシエトキシ)エトキシ)エチル)‐N‐(2‐メチル‐2‐(メチルジスルファニル)プロピル)アニリンを産生した(3.5g、40%)。
1H NMR (400 Hz, CDCl3): δ 6.73 (s, 2H), 6.59 (s, 1H), 4.56 (s, 4H), 3.65-3.51 (m, 14H), 3.30 (s, 3H), 2.38 (s, 3H), 1.28 (s, 6H), 0.84 (s, 18H), 0.00 (s, 12H). MS (m/z): 実測値 684.2 (M + Na)
+.
図46を参照のこと。
【0357】
【化132】
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(5‐((2‐(2‐(2‐メトキシエトキシ)エトキシ)エチル)(2‐メチル‐2‐(メチルジスルファニル)プロピル)アミノ)‐1,3‐フェニレン)ジメタノール(1b):
無水THF(65ml)中の3,5‐ビス(((tert‐ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)‐N‐(2‐(2‐(2‐メトキシエトキシ)エトキシ)エチル)‐N‐(2‐メチル‐2‐(メチルジスルファニル)プロピル)アニリン(3.5g、5.29mmol)の撹拌溶液にフッ化テトラブチルアンモニウム(THF中の1M)(10.57ml、10.57mmol)を氷浴中0℃で滴下しながら添加した。添加に続けて混合物を外界温度で2時間撹拌した。混合物を飽和塩化アンモニウムで反応停止処理をし、そして、酢酸エチルで抽出した。抽出物を水とブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、そして、減圧下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(MeOH/DCM混液)による精製によって(5‐((2‐(2‐(2‐メトキシエトキシ)エトキシ)エチル)(2‐メチル‐2‐(メチルジスルファニル)プロピル)アミノ)‐1,3‐フェニレン)ジメタノールが産生した(2g、87%)。
1H NMR (400 Hz, CDCl3): δ 6.76 (s, 2H), 6.63 (s, 1H), 4.55 (s, 4H), 3.65-3.51 (m, 14H), 3.35 (s, 3H), 2.44 (s, 3H), 1.33 (s, 6H); 13C NMR (400 Hz, CDCl3): δ 149.0, 142.35, 114.0, 111.1, 71.98, 70.7, 70.6, 70.5, 67.6, 65.5, 59.75, 59.1, 53.9, 51.9, 26.6, 25.7, 20.75;
MS (m/z): 実測値 456.2 (M + Na)
+.
図46を参照のこと。
【0358】
実施例28
【化133】
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(5‐(2‐メチル‐2‐(メチルジスルファニル)プロピルアミノ)‐1,3‐フェニレン)ジメタノール:
無水エタノール(82ml)中で完全に溶解するまで(3時間)、(5‐アミノ‐1,3‐フェニレン)ジメタノール(2.5g、16.32mmol)と2‐(メチルジチオ)イソブチルアルデヒド(2.347ml、16.32mmol)を外界温度で撹拌した。氷浴中で混合物を0℃まで冷却し、そして、水素化ホウ素ナトリウム(0.741g、19.59mmol)を添加した。反応物を0℃で1時間撹拌し、その後、冷5%塩酸溶液を使用してゆっくりと反応停止処理をした。混合物をジクロロメタンで希釈し、そして、飽和炭酸水素ナトリウム溶液を使用してpHをpH=8に調節し、その後、ジクロロメタンで抽出し、次にブラインで洗浄した。有機抽出物を無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、そして、減圧下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(MeOH/DCM混液)による精製によって白色の固形物として(5‐(2‐メチル‐2‐(メチルジスルファニル)プロピルアミノ)‐1,3‐フェニレン)ジメタノール(3g、65%)が産生した。
1H NMR (400 Hz, CDCl
3): δ6.62 (s, 1H), 6.54 (s, 2H), 4.53 (s, 4H), 3.13
(s, 2H), 2.30 (s, 3H), 1.32 (s, 6H).
図47を参照のこと。
【0359】
実施例29
【化134】
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tert‐ブチル9‐ヒドロキシ‐8‐メトキシ‐6‐オキソ‐12a,13‐ジヒドロ‐6H‐ベンゾ[5,6][1,4]ジアゼピノ[1,2‐a]インドール‐11(12H)‐カルボキシレート:
メタノール(5.06ml)中の9‐ヒドロキシ‐8‐メトキシ‐11,12,12a,13‐テトラヒドロ‐6H‐ベンゾ[5,6][1,4]ジアゼピノ[1,2‐a]インドール‐6‐オン3b(0.3g、1.012mmol)の溶液に二炭酸ジ‐tert‐ブチル(0.265g、1.215mmol)、トリエチルアミン(0.212ml、1.519mmol)およびDMAP(6.18mg、0.051mmol)を添加した。外界温度での撹拌の5時間後に反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣をジクロロメタンに再溶解し、そして、セライトで濾過した。シリカゲルクロマトグラフィー(20%EtOAc/DCM混液)による精製によって白色の固形物としてtert‐ブチル9‐ヒドロキシ‐8‐メトキシ‐6‐オキソ‐12a,13‐ジヒドロ‐6H‐ベンゾ[5,6][1,4]ジアゼピノ[1,2‐a]インドール‐11(12H)‐カルボキシレート(0.21g、52%)が産生した。
1H NMR (400 Hz, CDCl
3): δ 8.25 (d, J = 8.0Hz, 1H), 7.44 (s, 1H), 7.18 (t, J = 7.2 Hz, 1H), 7.11 (d, J = 7.2Hz, 1H), 6.98 (t, J = 7.2 Hz, 1H), 6.39 ( s, 1H), 4.37 (m, 1H), 3.75 (s, 3H), 3.42 (m, 3H), 2.74 (dd, J = 3.6, 16.4 Hz, 1H), 1.47 (s, 9H).
図48を参照のこと。
【0360】
実施例30
【化135】
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50mM HEPES(4‐(2‐ヒドロキシエチル)‐1‐ピペラジンエタンスルホン酸)(pH8.5)緩衝液および10%(体積/体積)DMA(N、N‐ジメチルアセトアミド)共溶媒中に2.0mg/mLのhuMy9−6抗体と5モル当量の(5倍過剰な90:10のDMA:水混液中の亜硫酸水素ナトリウムを使用して調製した)化合物31cを含有する反応物を25℃で6時間複合体化させた。反応後、NAP脱塩カラム(IllustraセファデックスG‐25DNAグレード、GE Healthcare)を使用して複合体を精製し、そして、緩衝液を250mMグリシン、10mMヒスチジン、1%ショ糖、0.01%ツイーン20、50μM亜硫酸水素ナトリウム製剤緩衝液(pH6.2)に交換した。Slide‐a‐Lyzer透析カセット(ThermoScientific 20,000MWCO)を利用して、同じ緩衝液中、室温で4時間透析
を行った。
【0361】
精製した複合体は抗体当たり平均3.1のIGN分子(化合物1についてε
330nm=15,484cm
−1M
−1およびε
280nm=30,115cm
−1M
−1のモル吸光係数、ならびにMy9−6抗体についてε
280nm=207,000cm
−1M
−1のモル吸光係数を用いる紫外‐可視分光法による)、98%の単量体の割合(サイズ排除クロマトグラフィーによる)、0.2%未満の非複合体化薬品(二重カラム逆相HPLC分析による)、および0.4mg/mlのタンパク質濃度を有することが分かった。
【0362】
二つの異なる薬品負荷で31cを有するhuMy9−6の複合体についてのインビトロ効力の測定値が下に示された。両方の複合体が1.3〜1.8pMの間のIC
50値で抗原陽性HL60−QC細胞に対して高い効力を有した。1μMの非複合体化huMy9−6での抗原のブロッキングにより効力が有意に減少したが、これは細胞傷害性効果の抗原特異性を示している。
【表20】
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【0363】
実施例31
腫瘍担持ヌードマウスでの様々な複合体のインビボ効力
この研究では、様々な腫瘍を担持する免疫不全マウス(ヌードマウスまたはSCIDマウス)、好ましくは、メスヌードマウスで本発明のいくつかの複合体の抗腫瘍活性を調査する。いくつかの場合では、加えて、または代わりにヌードラットを使用することができる。試験される複合体には、本明細書に記載される複合体のうちの任意の1つ以上が含まれる。ヌードマウスに接種するために使用され得る様々な腫瘍細胞株にはHL60/QC、MOLM−13、NB4、HEL92.1.7、OCI−AML3、KBおよび/または疾患適応症(例えば、癌)の適切なモデルとして当技術分野において認識される他の任意の癌細胞株が含まれる。インビボ評価に適切な腫瘍細胞株の選択に適用され得るいくつかの基準にはa)腫瘍細胞での標的抗原の発現、およびb)非複合体化薬品に対する腫瘍細胞のインビトロでの感受性が挙げられる。例えば、本発明の化合物での治療に適切であり得る癌の種類を決定するために、インビトロでの細胞株の感受性スクリーニング、例えば、米国国立癌研究所によって記載される60細胞株によるスクリーニング(参照により本明細書に組み込まれる、Voskoglou−Nomikos et al., 2003, Clinical Cancer Res. 9; 42227−4239を参照のこと)を指針の1つとして用いることができる。それに従って、様々な腫瘍細胞株に対する様々な複合体の、IC
50値(nM)により表される効力が測定される。
【0364】
実施例15に概説されるものと実質的に同一のプロトコルを用いて様々な腫瘍細胞株をヌードマウスまたはSCIDマウスに接種する。例えば、6週齢のメス無胸腺ヌードマウスの右肩の領域にマウス当たり約1×10
6〜5×10
7細胞(通常、1×10
7細胞)の腫瘍細胞をマウス当たりおよそ0.1〜0.2mLの体積で皮下接種する。腫瘍の平均サイズが約100mm
3に達したとき(通常、腫瘍細胞の接種後6〜8日)、マウスを腫瘍体積によって複数の群に無作為に割り当てる(例えば、1群当たりn=5〜8)。無作為化の翌日に処理を開始し、そして、群は適切なビヒクル(200μL/注射)を投与された対照群または様々な用量の上述の薬品複合体(5〜700μg/kg)での単回処理
を包含する(50μg/kgの結合型薬品の用量は約2mg/kgの抗体の用量に対応した)。複数の投与スケジュール(例えば、第1日、3日、5日、または、第1日、4日、7日での処理)を使用することもできる。
【0365】
時間に対する腫瘍体積の中央値および平均値が測定され、そのデータが対象複合体の用量依存的抗腫瘍活性を示す。その後、最小有効用量が計算され、最大忍容用量と比較される。
【0366】
実施例32
4‐ニトロPy‐スルフォ‐SPDBリンカーを使用するhuMy9−6‐スルフォ‐SPDB−1dの調製
6mg/mLのhuMy9−6抗体と5モル当量の反応性が高いN‐スクシンイミジル‐4‐(4‐ニトロピリジル‐2‐ジチオ)ブタノエートリンカー(エタノール中の20mMストック)を含む反応物をpH8の50mM EPPS緩衝液中、25℃で3時間インキュベートした。NAP脱塩カラム(IllustraセファデックスG25、DNAグレード、GE Healthcare)を使用して未反応のリンカーを除去した。紫外‐可視分光法(2‐チオ‐4‐ニトロピリドンについて、ε
394nm=14205cm
−1M
−1)による抗体濃度とDTT遊離ニトロピリジン‐2‐チオン濃度に基づいて、抗体に対するリンカーの比(LAR)は約2.3と決定された。
【0367】
リンカーで修飾したhuMy9−6をpH8.5の50mM HEPES緩衝液、10%(体積/体積)DMA中に2mg/mLの濃度まで希釈し、そして、リンカーあたり2モル当量の化合物1d(DMA中の5mMのストック;抗体あたり4.6当量)と25℃で30分間反応させた。394nmでの吸光度の増加をUVによりモニターすることによって、ジスルフィド交換反応の完了を判定した。
【0368】
反応後、脱塩カラム(G‐25セファデックス、ファイングレード、GE Healthcare)を使用して複合体を精製し、そして、pH6.2の250mMグリシン、10mMヒスチジン、1%ショ糖、0.01%ツイーン20、50μM亜硫酸水素ナトリウムに緩衝液を交換した。
【0369】
精製した複合体は抗体当たり平均2.1の連結した化合物1d分子(化合物1dについてε
330nm=15,484cm
−1M
−1およびε
280nm=30,115cm
−1M
−1のモル吸光係数、ならびにhuMy9−6抗体についてε
280nm=207,000cm
−1M
−1のモル吸光係数を用いる紫外‐可視分光法による)、98%の単量体の割合(サイズ排除クロマトグラフィーによる)、1%未満の非複合体化化合物1d(アセトン抽出/逆相HPLCによる)、70%のタンパク質収率、そして、32%の総化合物1d収率を有することが分かった。
図60を参照のこと。
ある態様において、本発明は以下であってもよい。
[態様1]
細胞傷害性化合物であって、細胞結合剤(CBA)に細胞傷害性化合物を共有結合することができる、それに結合した反応性基を有する結合基を含み、前記細胞傷害性化合物が以下の式:
【化1a】
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のいずれか1つ、または薬学的に許容可能なその塩によって表され、式中、
NとCの間の二重線
【化2a】
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は、単結合または二重結合を表し、それが二重結合であるときXは存在せず、Yは−H、または1〜4個の炭素原子を有する直鎖もしくは分岐アルキルであり、そして、それが単結合であるときXは−H、それに結合した前記反応性基を有する前記結合基、またはアミン保護部分であることを条件とし;
Yは−Hであるか、−OR、−OCOR’、−OCOOR’、−OCONR’R’’、−NR’R’’、−NR’COR’’、−NR’NR’R’’、任意選択的に置換された5員または6員の窒素含有複素環(例えば、ピペリジン、テトラヒドロピロール、ピラゾール、モルホリンなど)、−NR’(C=NH)NR’R’’で表されるグアニジナム、アミノ酸、または、P’がアミノ酸もしくは2から20の間のアミノ酸単位を含有するポリペプチドである−NRCOP’で表されるペプチド、−SR、−SOR’、−SO
2M、−SO
3M、−OSO
3M、ハロゲン、シアノおよびアジドから選択される脱離基であり;または、
Yはサルファイト(HSO
3、HSO
2、または陽イオンと共に形成されるHSO
3−、SO
32−もしくはHSO
2−の塩)、メタバイサルファイト(H
2S
2O
5、または陽イオンと共に形成されるS
2O
52−の塩)、モノ‐、ジ‐、トリ‐、およびテトラ‐チオホスフェート(PO
3SH
3、PO
2S
2H
2、POS
3H
2、PS
4H
2、また
は陽イオンと共に形成されるPO
3S
3−、PO
2S
23−、POS
33−もしくはPS
43−の塩)、チオホスフェートエステル(R
iO)
2PS(OR
i)、R
iS−、R
iSO、R
iSO
2、R
iSO
3、チオスルファート(HS
2O
3、または陽イオンと共に形成されるS
2O
32−の塩)、ジチオニト(HS
2O
4、または陽イオンと共に形成されるS
2O
42−の塩)、ホスホロジチオエート(P(=S)(OR
k’)(S)(OH)、または陽イオンと共に形成されるその塩)、ヒドロキサム酸(R
k’C(=O)NOH、または陽イオンと共に形成される塩)、ホルムアルデヒドスルホキシラート(HOCH
2SO
2−、または陽イオンと共に形成される、HOCH
2SO
2−Na
+などのHOCH
2SO
2−の塩)、またはそれらの混合物であり、式中、R
iは1〜10個の炭素原子を有する直鎖または分岐アルキルであって、−N(R
j)
2、−CO
2H、−SO
3Hおよび−PO
3Hから選択される少なくとも1つの置換基で置換され;R
iは、本明細書に記載されるアルキルの置換基で任意選択的にさらに置換されることができ;R
jは、1〜6個の炭素原子を有する直鎖または分岐アルキルであり;R
k’は、1〜10個の炭素原子を有する直鎖、分岐もしくは環状アルキル、アルケニルもしくはアルキニル、アリール、ヘテロシクリール、またはヘテロアリールであり;
Mは−Hまたは陽イオンであり;
Rは、それぞれの出現に関して、−H、1個から10個までの炭素原子を有する任意選択的に置換された直鎖、分岐もしくは環状アルキル、アルケニルもしくはアルキニル、ポリエチレングリコール単位−(CH
2CH
2O)
n−R
c、6〜18個の炭素原子を有する任意選択的に置換されたアリール、窒素、酸素およびイオウから独立して選択される1個以上のヘテロ原子を含有する任意選択的に置換された5員〜18員のヘテロアリール環、またはO、S、NおよびPから独立して選択される1〜6個のヘテロ原子を含有する任意選択的に置換された3員〜18員の複素環からなる群より独立して選択され;
R’とR’’はそれぞれ、−H、−OH、−OR、−NHR、−NR
2、−COR、1個から10個までの炭素原子を有する任意選択的に置換された直鎖、分岐または環状アルキル、アルケニルまたはアルキニル、ポリエチレングリコール単位−(CH
2CH
2O)
n−R
c、ならびにO、S、NおよびPから独立して選択される1〜6個のヘテロ原子を有する任意選択的に置換された3員〜18員の複素環から独立して選択され;
R
cは−H、または1〜4個の炭素原子を有する置換型もしくは非置換型の直鎖もしくは分岐アルキル、またはそれに結合した前記反応性基を有する前記結合基であり;
nは1から24までの整数であり;
WはC=O、C=S、CH
2、BH、SOおよびSO
2から選択され;
X’は−H、アミン保護基、それに結合した前記反応性基を有する前記結合基、1個から10個までの炭素原子を有する任意選択的に置換された直鎖、分岐または環状アルキル、アルケニルまたはアルキニル、およびポリエチレングリコール単位−(CH
2CH
2O)
n−R
c、6〜18個の炭素原子を有する任意選択的に置換されたアリール、窒素、酸素およびイオウから独立して選択される1個以上のヘテロ原子を含有する任意選択的に置換された5員〜18員のヘテロアリール環、ならびにO、S、NおよびPから独立して選択される1〜6個のヘテロ原子を含有する任意選択的に置換された3員〜18員の複素環から選択され;
Y’は−H、オキソ基、それに結合した前記反応性基を有する前記結合基、1個から10個までの炭素原子を有する任意選択的に置換された直鎖、分岐または環状アルキル、アルケニルまたはアルキニル、任意選択的に置換された6員〜18員のアリール、窒素、酸素およびイオウから独立して選択される1個以上のヘテロ原子を含有する任意選択的に置換された5員〜18員のヘテロアリール環、1〜6個のヘテロ原子を有する任意選択的に置換された3員〜18員の複素環から選択され;
R
1、R
2、R
3、R
4、R
1’、R
2’、R
3’およびR
4’はそれぞれ、−H、1個から10個までの炭素原子を有する任意選択的に置換された直鎖、分岐または環状アルキル、アルケニルまたはアルキニル、およびポリエチレングリコール単位−(OCH
2CH
2)
n−R
c、ハロゲン、グアニジニウム[−NH(C=NH)NH
2]、−OR、
−NR’R’’、−NO
2、−NCO、−NR’COR’’、−SR、−SOR’で表されるスルフオキシド、−SO
2R’で表されるスルホン、スルホネート−SO
3−M
+、スルファート−OSO
3−M
+、−SO
2NR’R’’で表されるスルホンアミド、シアノ、アジド、−COR’、−OCOR’、−OCONR’R’’、およびそれに結合した前記反応性基を有する前記結合基からなる群より独立して選択され;
R
6は−H、−R、−OR、−SR、−NR’R’’、−NO
2、ハロゲン、またはそれに結合した前記反応性基を有する前記結合基であり;
ZとZ’は−(CH
2)
n’−、−(CH
2)
n’−CR
7R
8−(CH
2)
na’−、−(CH
2)
n’−NR
9−(CH
2)
na’−、−(CH
2)
n’−O−(CH
2)
na’−および−(CH
2)
n’−S−(CH
2)
na’−から独立して選択され;
n’とna’は同一であるか異なっており、そして、0、1、2および3から選択され;
R
7とR
8は同一であるか異なっており、そして、それぞれ−H、−OH、−SH、−COOH、−NHR’、ポリエチレングリコール単位−(OCH
2CH
2)
n−、アミノ酸、2〜6アミノ酸を担持するペプチド単位、1個から10個までの炭素原子を有する任意選択的に置換された直鎖、分岐または環状アルキルから独立して選択され;
R
9は−H、1個から10個までの炭素原子を有する任意選択的に置換された直鎖、分岐または環状アルキル、ポリエチレングリコール単位−(OCH
2CH
2)
n−から独立して選択され;
AとA’は同一であるか異なっており、そして、−O−、オキソ(−C(=O)−)、−CRR’O−、−CRR’−、−S−、−CRR’S−、−NR
5および−CRR’N(R
5)−から独立して選択され、
R
5は、それぞれの出現に関して、独立して−H、または1〜10個の炭素原子を有する任意選択的に置換された直鎖もしくは分岐アルキルであり;
DとD’は同一であるか異なっており、そして、独立して、存在しないか、1〜10個の炭素原子を有する任意選択的に置換された直鎖、分岐または環状アルキル、アルケニルまたはアルキニル、およびアミノ酸、2〜6アミノ酸を担持するペプチド、およびポリエチレングリコール単位(−OCH
2CH
2)
n−からなる群より選択され;
Lは存在しないか、それに結合した前記反応性基を有する前記結合基、ポリエチレングリコール単位(−OCH
2CH
2)
n−、1〜10個の炭素原子を有する直鎖、分岐または環状アルキルまたはアルケニル、またはフェニル基、O、S、NおよびPから独立して選択される1〜6個のヘテロ原子を有する3員〜18員の複素環または5員〜18員のヘテロアリール環であり、前記のアルキルまたはアルケニルは、それに結合した前記反応性基を有する前記結合基で任意選択的に置換され;フェニルまたは複素環またはヘテロアリール環は任意選択的に置換され得るが、前記の置換基が、それに結合した前記反応性基を有する前記結合基であり得;
前記化合物が、
【化3a】
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【化4a】
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【化5a】
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のいずれか1つではないことを条件する、
細胞傷害性化合物。
[態様2]
Yが−OR、−OCOR’、−OCOOR’、−OCONR’R’’、−NR’R’’、−NR’COR’’、−NR’NR’R’’、任意選択的に置換された5員または6員の窒素含有複素環(例えば、ピペリジン、テトラヒドロピロール、ピラゾール、モルホリンなど)、−NR’(C=NH)NR’R’’で表されるグアニジナム、アミノ酸、または、P’がアミノ酸もしくは2から20の間のアミノ酸単位を含有するポリペプチドである−NRCOP’で表されるペプチド、−SR、−SOR’、−SO
2M、−SO
3M、−OSO
3M、ハロゲン、シアノおよびアジドから選択される脱離基である、態様1に記載の化合物。
[態様3]
Lは存在しないか、任意選択的に置換されたフェニル基および任意選択的に置換されたピリジル基から選択され、前記のフェニル基およびピリジル基は、それに結合した前記反応性基を有する前記結合基を担持し、または、Lが、それに結合した前記反応性基を有する前記結合基を担持するアミン基(すなわち、−N(結合基)−)であり、または、Lが、1個から6個までの炭素原子を有し、そして、それに結合した前記反応性基を有する前記結合基を担持する直鎖、分岐もしくは環状アルキルもしくはアルケニルである、態様1または2に記載の化合物。
[態様4]
前記化合物が以下の式:
【化6a】
[この文献は図面を表示できません]
のいずれか1つによって表され、式中、
L’、L’’およびL’’’は同一であるか異なっており、−H、1個から10個までの炭素原子を有する任意選択的に置換された直鎖、分岐または環状アルキル、アルケニルまたはアルキニル、ポリエチレングリコール単位−(OCH
2CH
2)
n−R
c、ハロゲン、グアニジニウム[−NH(C=NH)NH
2]、−OR、−NR’R’’、−NO
2、−NR’COR’’、−SR、−SOR’で表されるスルフオキシド、−SO
2R’で表されるスルホン、スルホネート−SO
3M、スルファート−OSO
3M、−SO
2NR’R’’で表されるスルホンアミド、シアノ、アジド、−COR’、−OCOR’、−OCONR’R’’、およびそれに結合した前記反応性基を有する前記結合基から独立して選択され;L’、L’’およびL’’’のうちの1つだけが、それに結合した前記反応性基を有する前記結合基であることを条件とし、そして
Gが−CH−または−N−から選択される、
態様1または2に記載の化合物。
[態様5]
L’、L’’またはL”’のうちの1つがそれに結合した前記反応性基を有する前記結合基であり、残りが−Hである、態様4に記載の化合物。
[態様6]
L’がそれに結合した前記反応性基を有する前記結合基であり、そして、L’’とL’’’が−Hである、態様5に記載の化合物。
[態様7]
AとA’が共に−O−であり、R
6が−OMeであり、そして、Gが−CH−である、態様5または6に記載の化合物。
[態様8]
L’が以下の式:
−W’−R
x−V−R
y−J
によって表され、式中、
W’とVは同一であるか異なっており、そして、それぞれ独立して、存在しないか、−CR
eR
e’−、−O−、−O−C(=O)−、−C(=O)−O−、−S−、−SO−、−SO
2−、−CH
2−S−、−CH
2O−、−CH
2NR
e−、−O−(C=O)O−、−O−(C=O)N(R
e)−、−N(R
e)−、−N(R
e)−C(=O)−、−C(=O)−N(R
e)−、−N(R
e)−C(=O)O−、−N(C(=O)R
e)C(=O)−、−N(C(=O)R
e)−、−(O−CH
2−CH
2)
n−、−SS−または−C(=O)−、またはアミノ酸、または2〜8アミノ酸を有するペプチドから選択され;
R
xとR
yは同一であるか異なっており、そして、それぞれ独立して、存在しないか、1〜10個の炭素原子を有する任意選択的に置換された直鎖、分岐もしくは環状アルキル、アルケニルもしくはアルキニル、6〜10個の炭素原子を担持するアリール、またはO、NもしくはSから選択される1〜3個のヘテロ原子を担持する3員〜8員の複素環であり;
R
eとR
e’は同一であるか異なっており、そして、−H、1〜10個の炭素原子を有する直鎖、分岐もしくは環状アルキル、アルケニルもしくはアルキニル、または−(CH
2−CH
2−O)
n−R
kから選択され、式中、R
kは−H、第二級アミノ基(例えば、−NHR
101)もしくは第三級アミノ基(−NR
101R
102)を任意選択的に担持する1〜6個の炭素原子を有する直鎖、分岐環状アルキル、または、ピペリジンもしくはモルホリンなどの5員もしくは6員の窒素含有複素環であり、式中、R
101とR
102は、それぞれ独立して、1〜10個の炭素原子を有する直鎖、分岐または環状アルキル、アルケニルまたはアルキニルであり;好ましくは、R
101とR
102は、それぞれ独立して、1〜6個の炭素原子を有する直鎖または分岐アルキルであり;
nは1から24までの整数であり;
Jは、それに結合した前記反応性基を含み、そして、マレイミド、ハロアセタミド、−SH、−SSR
d、−CH
2SH、−CH(Me)SH、−C(Me)
2SH、−NHR
c1、−CH
2NHR
c1、−NR
c1NH
2、−COOHおよび−COEから選択され、−COEは、限定されないが、N‐ヒドロキシスクシンイミドエステル、N‐ヒドロキシスルフォスクシンイミドエステル、ニトロフェニル(例えば、2または4‐ニトロフェニル)エステル、ジニトロフェニル(例えば、2,4−ジニトロフェニル)エステル、スルフォ‐テトラフルオロフェニル(例えば、4‐スルフォ‐2,3,5,6‐テトラフルオロフェニル)エステルおよびペンタフルオロフェニルエステルから選択される反応性エステルを表し、式中、R
c1は−H、または1〜4個の炭素原子を有する置換型もしくは非置換型の直鎖もしくは分岐アルキルであり、ならびに
R
dがフェニル、ニトロフェニル(例えば、2または4‐ニトロフェニル)、ジニトロフェニル(例えば、2または4‐ニトロフェニル)、カルボキシニトロフェニル(例えば、3‐カルボキシ‐4‐ニトロフェニル)、ピリジルまたはニトロピリジル(例えば、4‐ニトロピリジル)から選択される、
態様5、6または7に記載の化合物。
[態様9]
Jが−SH、−SSR
d、マレイミドまたはN‐ヒドロキシスクシンイミドエステルである、態様8に記載の化合物。
[態様10]
R
e’が−Hまたは−Meであり;
R
eが1〜6個の炭素原子を有する直鎖もしくは分岐アルキル、または−(CH
2−CH
2−O)
n−R
kであり;
nが2から8までの整数であり;ならびに
R
kが−H、−Meまたは−CH
2CH
2−NMe
2である、
態様8または9に記載の化合物。
[態様11]
Vがアミノ酸、または2〜8アミノ酸を有するペプチドである、態様8〜10のいずれか1項に記載の化合物。
[態様12]
Vがバリン‐シトルリン、グリシン‐グリシン‐グリシン、またはアラニン‐ロイシン‐アラニン‐ロイシンである、態様11に記載の化合物。
[態様13]
W’が−O−、−N(R
e)−または−N(R
e)−C(=O)−であり;
R
eが−H、1〜4個の炭素原子を有する直鎖もしくは分岐アルキル、または−(CH
2−CH
2−O)
n−R
kであり;
R
xが、1〜6個の炭素原子を有する直鎖または分岐アルキルであり;
Vは存在しないか、−(O−CH
2−CH
2)
n−、−C(=O)−NH−、−S−、−NH−C(=O)−であり;
R
yは存在しないか、1〜4個の炭素原子を有する直鎖または分岐アルキルであり;ならびに
Jが−SH、−SSR
dまたは−COEである、
態様8に記載の化合物。
[態様14]
W’が−O−、−N(R
e)−または−N(R
e)−C(=O)−であり;
R
eが−H、−Meまたは−(CH
2−CH
2−O)
n−Meであり;
nが2から6までの整数であり;
R
xが、1〜6個の炭素原子を担持する直鎖または分岐アルキルであり;
VとR
yが存在せず;ならびに
Jが−COEである、
態様8に記載の化合物。
[態様15]
−COEがN‐ヒドロキシスクシンイミドエステルである、態様13または14に記載の化合物。
[態様16]
L’が以下の式:
−W’−[CR
1’’R
2’’]
a−V−[Cy]
0〜1−[CR
3’’R
4’’]
b−COE、
によって表され、式中、
R
1’’、R
2’’およびR
3’’はそれぞれ独立して−Hまたは−Meであり;
R
4’’は−H、−Me、−SO
3Hまたは−SO
3−M
+であり、式中、M
+が薬学的に許容可能な陽イオンであり;
aは0〜2の整数であり、bは0〜3の整数であり;ならびに
Cyは、Nヘテロ原子を担持する任意選択的に置換された5員の複素環であり、好ましくは、Cyが
【化7a】
[この文献は図面を表示できません]
である、態様8に記載の化合物。
[態様17]
W’が−N(R
e)−である、態様8または16に記載の化合物。
[態様18]
R
eは−(CH
2−CH
2−O)
2〜6−R
kであり、式中、R
kが−H、1〜6個の炭素原子を有する直鎖、分岐環状アルキルである、態様8、16または17に記載の化合物。
[態様19]
Vが−S−または−SS−である、態様8、16、17または18に記載の化合物。
[態様20]
L’が以下の式:
−NR
e−[CR
1’’R
2’’]
a−S−[CR
3’’R
4’’]
b−COE
によって表される、態様8、16、17、18または19に記載の化合物。
[態様21]
【化8a】
[この文献は図面を表示できません]
【化9a】
[この文献は図面を表示できません]
であって、
Yが−Hまたは−SO
3Mであり(例えば、Yは−SO
3Mである)、そして、Mが−Hまたは薬学的に許容可能な陽イオンである、
態様8、16、17、18または19に記載の化合物。
[態様22]
L’が以下の式:
−NR
e−[CR
1’’R
2’’]
a−S−Cy−[CR
3’’R
4’’]
b−COE
によって表される、態様8、16、17、18または19に記載の化合物。
[態様23]
【化10a】
[この文献は図面を表示できません]
【化11a】
[この文献は図面を表示できません]
であって、
Yが−Hまたは−SO
3Mであり(例えば、Yは−SO
3Mである)、そして、Mが−Hまたは薬学的に許容可能な陽イオンである、
態様8、16、17、18、19または22に記載の化合物。
[態様24]
前記化合物が以下の式:
【化12a】
[この文献は図面を表示できません]
および
【化13a】
[この文献は図面を表示できません]
のいずれか1つによって表され、式中、
NとCの間の二重線
【化14a】
[この文献は図面を表示できません]
は、単結合または二重結合を表し、それが二重結合であるときXは存在せず、Yは−Hであり、そして、それが単結合であるときXは−H、それに結合した前記反応性基を有する前記結合基、またはアミン保護基から選択される(好ましくは、Xは−Hである)ことを条件とし;
Yは−H、−OR、−OCOR’、−SR、−NR’R”、−SO
3M、−SO
2Mまたは−OSO
3Mから選択され、式中、Mは−H、またはNa
+もしくはK
+などの陽イオンであり;
Rは−H、1個から10個までの炭素原子を有する任意選択的に置換された直鎖、分岐もしくは環状アルキル、アルケニルもしくはアルキニル、またはPEG基−(CH
2CH
2O)
n−R
cであり、式中、nは1から24までの整数であり、そして、R
cは1〜
4個の炭素原子を有する直鎖または分岐アルキルであり;
R’とR”は同一であるか異なっており、そして、−H、−OH、−OR、−NRR
g’、−COR、1個から10個までの炭素原子を有する任意選択的に置換された直鎖、分岐または環状アルキル、アルケニルまたはアルキニル、6個から18個までの炭素原子を有する任意選択的に置換されたアリール、O、S、NおよびPから選択される1〜6個のヘテロ原子を有する任意選択的に置換された3員〜18員の複素環、nが1から24までの整数である、好ましくはnが2、4または8であるPEG基−(CH
2CH
2O)
n−R
cから選択され;そして、R
g’は−H、1個から10個までの炭素原子を有する任意選択的に置換された直鎖、分岐もしくは環状アルキル、アルケニルもしくはアルキニル、またはPEG基−(CH
2CH
2O)
n−R
cであり;
X’は、−H、−OH、1個から10個までの炭素原子を有する置換型または非置換型の直鎖、分岐または環状アルキル、アルケニルまたはアルキニル、フェニル、およびアミン保護基からなる群より選択され;
Y’は、−H、オキソ基、1個から10個までの炭素原子を有する置換型または非置換型の直鎖、分岐または環状アルキル、アルケニルまたはアルキニルからなる群より選択され;
AとA’は−O−および−S−から選択され;
W’は存在しないか、−O−、−N(R
e)−、−N(R
e)−C(=O)−、−N(C(=O)R
e)−、−S−または−CH
2−S−、−CH
2NR
e−から選択され;
R
xは存在しないか、1〜10個の炭素原子を有する直鎖、分岐または環状アルキルから選択され;
R
eは−H、1〜10個の炭素原子を有する直鎖、分岐もしくは環状アルキル、アルケニルもしくはアルキニル、または−(CH
2−CH
2−O)
n−R
kであり、式中、R
kは−H、第二級アミノ基(例えば、−NHR
101)もしくは第三級アミノ基(−NR
101R
102)を任意選択的に担持する1〜6個の炭素原子を有する直鎖、分岐環状アルキル、または、ピペリジンもしくはモルホリンなどの5員もしくは6員の窒素含有複素環であり、式中、R
101とR
102は、それぞれ独立して、1〜10個の炭素原子を有する直鎖、分岐または環状アルキル、アルケニルまたはアルキニルであり;
Gは−CH−または−N−から選択され;
Z
sは−Hであるか、以下の式:
【化15a】
[この文献は図面を表示できません]
および
【化16a】
[この文献は図面を表示できません]
のいずれか1つから選択され、式中、
qは1から5までの整数であり;
nは2から6までの整数であり;
Dは−Hまたは−SO
3Mであり;
Mは−H、またはNa
+もしくはK
+などの陽イオンである、
態様1、2、4または8に記載の化合物。
[態様25]
Z
sが以下の式:
【化17a】
[この文献は図面を表示できません]
のいずれか1つによって表される、態様24に記載の化合物。
[態様26]
W’が−N(R
e)−である、態様24または25に記載の化合物。
[態様27]
R
eは−(CH
2−CH
2−O)
n−R
kであり、式中、R
kが−H、1〜6個の炭素原子を有する直鎖、分岐環状アルキルである、態様26に記載の化合物。
[態様28]
R
kが−Hまたは−Meであり、nが4であり、そして、qが2である、態様27に記載の化合物。
[態様29]
R
xが1〜6個の炭素原子を有する直鎖または分岐アルキルである、態様28に記載の化合物。
[態様30]
R
xは−(CH
2)
p−(CR
fR
g)−であり、式中、R
fとR
gはそれぞれ、−H、または1〜4個の炭素原子を有する直鎖もしくは分岐アルキルから独立して選択され;そして、pが0、1、2または3である、態様28に記載の化合物。
[態様31]
R
fとR
gが同一であるか異なっており、そして、−Hおよび−Meから選択され;そして、pが1である、態様30に記載の化合物。
[態様32]
NとCの間の二重線
【化18a】
[この文献は図面を表示できません]
が、単結合または二重結合を表し、それが二重結合であるときXは存在せず、Yは−Hであり、そして、それが単結合であるときXは−Hであり、Yは−OHまたは−SO
3Mであることを条件とし;
Mが−Hまたは薬学的に許容可能な陽イオン(例えば、Na
+)であり;
X’とY’が共に−Hであり;
AとA’が共に−O−であり;
R
6が−OMeであり;ならびに
R
xが1〜6個の炭素原子を有する直鎖または分岐アルキルである、
態様24〜31のいずれか1項に記載の化合物。
[態様33]
NとCの間の二重線
【化19a】
[この文献は図面を表示できません]
が二重結合を表す、態様1〜32のいずれか1項に記載の化合物。
[態様34]
NとCの間の二重線
【化20a】
[この文献は図面を表示できません]
が単結合を表し、Xが−H、それに結合した前記反応性基を有する前記結合基、またはアミン保護基であり;そして、Yが−H、−OR、−OCOR’、−SR、−NR’R”、任意選択的に置換された5員または6員の窒素含有複素環、−SO
3M、−SO
2Mおよびスルファート−OSO
3Mから選択される、態様1〜31のいずれか1項に記載の化合物。
[態様35]
Yが−H、−SO
3M、−OH、−OMe、−OEtまたは−NHOHから選択される、態様34に記載の化合物。
[態様36]
Yが−H、−SO
3Mまたは−OHである、態様35に記載の化合物。
[態様37]
Mが−H、Na
+またはK
+である、態様34〜36のいずれか1項に記載の化合物。
[態様38]
Wが、存在するときは、C=Oである、態様1〜37のいずれか1項に記載の化合物。[態様39]
ZとZ’が、存在するときは、−CH
2−である、態様1〜38のいずれか1項に記載の化合物。
[態様40]
X’が、−H、−OH、1個から10個までの炭素原子を有する任意選択的に置換された直鎖、分岐または環状アルキル、アルケニルまたはアルキニル、およびフェニル、それに結合した前記反応性基を有する前記結合基、およびアミン保護基からなる群より選択される、態様1〜39のいずれか1項に記載の化合物。
[態様41]
X’が−H、−OH、−Me、またはそれに結合した前記反応性基を有する前記結合基である、態様40に記載の化合物。
[態様42]
X’が−Hである、態様41に記載の化合物。
[態様43]
Y’が、−H、オキソ基、1個から10個までの炭素原子を有する置換型または非置換型の直鎖、分岐または環状アルキル、アルケニルまたはアルキニルからなる群より選択される、態様1〜42のいずれか1項に記載の化合物。
[態様44]
Y’が−Hまたはオキソである、態様43に記載の化合物。
[態様45]
Y’が−Hである、態様44に記載の化合物。
[態様46]
AとA’は同一であるか異なっており、そして、−O−、−S−、−NR
5−、およびオキソ−(C=O)−から選択される、態様1〜45のいずれか1項に記載の化合物。
[態様47]
AとA’は同一であるか異なっており、そして、−O−および−S−から選択される、態様46に記載の化合物。
[態様48]
AとA’が−O−である、態様47に記載の化合物。
[態様49]
DとD’は、存在するときは、同一であるか異なっており、そして、nが1から24までの整数であるポリエチレングリコール単位(−OCH
2CH
2)
n、アミノ酸、2〜6アミノ酸を担持するペプチド、または1〜10個の炭素原子を有する直鎖、分岐もしくは環状アルキル、アルケニルもしくはアルキニルから独立して選択され、前記のアルキル、アルケニルおよびアルキニルが、ハロゲン、−OR、−NR’COR’’、−SRおよび−COR’からなる群より独立して選択される1つ以上の置換基で任意選択的に置換される、態様1〜48のいずれか1項に記載の化合物。
[態様50]
DとD’が1〜4個の炭素原子を担持する直鎖または分岐アルキルである、態様49に記載の化合物。
[態様51]
NとCの間の二重線
【化21a】
[この文献は図面を表示できません]
が二重結合を表し;
Yが−Hであり;
WがC=Oであり;
R
1、R
2、R
1’、R
2’、R
4およびR
4’が−Hであり;
R
3またはR
3’の一方が、任意選択的に、それに結合した前記反応性基を有する前記結合基であり、そして、他方が−Hであり;
R
6が−OMeであり;
ZとZ’が−CH
2であり;
X’が−Hであり;
Y’が−Hであり;ならびに
AとA’が−O−である、
態様1、2、4または24に記載の化合物。
[態様52]
細胞傷害性化合物および細胞結合剤(CBA)を含む複合体であって、前記細胞傷害性化合物を前記CBAに共有結合する結合基を前記細胞傷害性化合物が含み、そして、前記細胞傷害性化合物が以下の式:
【化22a】
[この文献は図面を表示できません]
のいずれか1つ、または薬学的に許容可能なその塩によって表され、式中、
NとCの間の二重線
【化23a】
[この文献は図面を表示できません]
は、単結合または二重結合を表し、それが二重結合であるときXは存在せず、Yは−H、または1〜4個の炭素原子を有する直鎖もしくは分岐アルキルであり、そして、それが単結合であるときXは−H、前記結合基、またはアミン保護部分であることを条件とし;
Yは−Hであるか、−OR、−OCOR’、−OCOOR’、−OCONR’R’’、−NR’R’’、−NR’COR’’、−NR’NR’R’’、任意選択的に置換された5員または6員の窒素含有複素環(例えば、ピペリジン、テトラヒドロピロール、ピラゾール、モルホリン)、−NR’(C=NH)NR’R’’で表されるグアニジナム、アミノ酸、または、P’がアミノ酸もしくは2から20の間のアミノ酸単位を含有するポリ
ペプチドである−NRCOP’で表されるペプチド、−SR、−SOR’、−SO
2M、−SO
3M、−OSO
3M、ハロゲン、シアノおよびアジドから選択される脱離基であり;または、
Yはサルファイト(HSO
3、HSO
2、または陽イオンと共に形成されるHSO
3−、SO
32−もしくはHSO
2−の塩)、メタバイサルファイト(H
2S
2O
5、または陽イオンと共に形成されるS
2O
52−の塩)、モノ‐、ジ‐、トリ‐、およびテトラ‐チオホスフェート(PO
3SH
3、PO
2S
2H
2、POS
3H
2、PS
4H
2、または陽イオンと共に形成されるPO
3S
3−、PO
2S
23−、POS
33−もしくはPS
43−の塩)、チオホスフェートエステル(R
iO)
2PS(OR
i)、R
iS−、R
iSO、R
iSO
2、R
iSO
3、チオスルファート(HS
2O
3、または陽イオンと共に形成されるS
2O
32−の塩)、ジチオニト(HS
2O
4、または陽イオンと共に形成されるS
2O
42−の塩)、ホスホロジチオエート(P(=S)(OR
k’)(S)(OH)、または陽イオンと共に形成されるその塩)、ヒドロキサム酸(R
k’C(=O)NOH、または陽イオンと共に形成される塩)、ホルムアルデヒドスルホキシラート(HOCH
2SO
2−、または陽イオンと共に形成される、HOCH
2SO
2−Na
+などのHOCH
2SO
2−の塩)、またはそれらの混合物であり、式中、R
iは1〜10個の炭素原子を有する直鎖または分岐アルキルであって、−N(R
j)
2、−CO
2H、−SO
3Hおよび−PO
3Hから選択される少なくとも1つの置換基で置換され;R
iは、本明細書に記載されるアルキルの置換基で任意選択的にさらに置換されることができ;R
jは、1〜6個の炭素原子を有する直鎖または分岐アルキルであり;R
k’は、1〜10個の炭素原子を有する直鎖、分岐もしくは環状アルキル、アルケニルもしくはアルキニル、アリール、ヘテロシクリール、またはヘテロアリールであり;
Mは−Hまたは陽イオンであり;
Rは、それぞれの出現に関して、−H、1個から10個までの炭素原子を有する任意選択的に置換された直鎖、分岐もしくは環状アルキル、アルケニルもしくはアルキニル、またはポリエチレングリコール単位−(CH
2CH
2O)
n−R
c、6〜18個の炭素原子を有する任意選択的に置換されたアリール、窒素、酸素およびイオウから独立して選択される1個以上のヘテロ原子を含有する任意選択的に置換された5員〜18員のヘテロアリール環、またはO、S、NおよびPから独立して選択される1〜6個のヘテロ原子を含有する任意選択的に置換された3員〜18員の複素環からなる群より独立して選択され;
R’とR’’はそれぞれ、−H、−OH、−OR、−NHR、−NR
2、−COR、1個から10個までの炭素原子を有する任意選択的に置換された直鎖、分岐または環状アルキル、アルケニルまたはアルキニル、およびポリエチレングリコール単位−(CH
2CH
2O)
n−R
c、ならびにO、S、NおよびPから独立して選択される1〜6個のヘテロ原子を有する任意選択的に置換された3員〜18員の複素環から独立して選択され;
R
cは−H、または1〜4個の炭素原子を有する置換型もしくは非置換型の直鎖もしくは分岐アルキル、または前記結合基であり;
nは1から24までの整数であり;
WはC=O、C=S、CH
2、BH、SOおよびSO
2から選択され;
X’は−H、アミン保護基、前記結合基、1個から10個までの炭素原子を有する任意選択的に置換された直鎖、分岐または環状アルキル、アルケニルまたはアルキニル、およびポリエチレングリコール単位−(CH
2CH
2O)
n−R
c、6〜18個の炭素原子を有する任意選択的に置換されたアリール、窒素、酸素およびイオウから独立して選択される1個以上のヘテロ原子を含有する任意選択的に置換された5員〜18員のヘテロアリール環、ならびにO、S、NおよびPから独立して選択される1〜6個のヘテロ原子を含有する任意選択的に置換された3員〜18員の複素環から選択され;
Y’は−H、オキソ基、前記結合基、1個から10個までの炭素原子を有する任意選択的に置換された直鎖、分岐または環状アルキル、アルケニルまたはアルキニル、任意選択的に置換された6員〜18員のアリール、窒素、酸素およびイオウから独立して選択される1個以上のヘテロ原子を含有する任意選択的に置換された5員〜18員のヘテロアリ
ール環、1〜6個のヘテロ原子を有する任意選択的に置換された3員〜18員の複素環から選択され;
R
1、R
2、R
3、R
4、R
1’、R
2’、R
3’およびR
4’はそれぞれ、−H、1個から10個までの炭素原子を有する任意選択的に置換された直鎖、分岐または環状アルキル、アルケニルまたはアルキニル、およびポリエチレングリコール単位−(OCH
2CH
2)
n−R
c、ハロゲン、グアニジニウム[−NH(C=NH)NH
2]、−OR、−NR’R’’、−NO
2、−NCO、−NR’COR’’、−SR、−SOR’で表されるスルフオキシド、−SO
2R’で表されるスルホン、スルホネート−SO
3−M
+、スルファート−OSO
3−M
+、−SO
2NR’R’’で表されるスルホンアミド、シアノ、アジド、−COR’、−OCOR’、−OCONR’R’’および前記結合基からなる群より独立して選択され;
R
6は−H、−R、−OR、−SR、−NR’R’’、−NO
2、ハロゲンまたは前記結合基であり;
ZとZ’は−(CH
2)
n’−、−(CH
2)
n’−CR
7R
8−(CH
2)
na’−、−(CH
2)
n’−NR
9−(CH
2)
na’−、−(CH
2)
n’−O−(CH
2)
na’−および−(CH
2)
n’−S−(CH
2)
na’−から独立して選択され;
n’とna’は同一であるか異なっており、そして、0、1、2および3から選択され;
R
7とR
8は同一であるか異なっており、そして、それぞれ−H、−OH、−SH、−COOH、−NHR’、ポリエチレングリコール単位−(OCH
2CH
2)
n−、アミノ酸、2〜6アミノ酸を担持するペプチド単位、1個から10個までの炭素原子を有する任意選択的に置換された直鎖、分岐または環状アルキルから独立して選択され;
R
9は−H、1個から10個までの炭素原子を有する任意選択的に置換された直鎖、分岐または環状アルキル、ポリエチレングリコール単位−(OCH
2CH
2)
n−から独立して選択され;
AとA’は同一であるか異なっており、そして、−O−、オキソ(−C(=O)−)、−CRR’O−、−CRR’−、−S−、−CRR’S−、−N(R
5)−および−CRR’N(R
5)−から独立して選択され、
R
5は、それぞれの出現に関して、独立して−H、または1〜10個の炭素原子を有する任意選択的に置換された直鎖もしくは分岐アルキルであり;
DとD’は同一であるか異なっており、そして、独立して、存在しないか、1〜10個の炭素原子を有する任意選択的に置換された直鎖、分岐または環状アルキル、アルケニルまたはアルキニル、およびアミノ酸、2〜6アミノ酸を担持するペプチド、およびポリエチレングリコール単位(−OCH
2CH
2)
n−からなる群より選択され;
Lは存在しないか、前記結合基、ポリエチレングリコール単位(−OCH
2CH
2)
n−、1〜10個の炭素原子を有する直鎖、分岐または環状アルキルまたはアルケニル、またはフェニル基、O、S、NおよびPから独立して選択される1〜6個のヘテロ原子を有する3員〜18員の複素環または5員〜18員のヘテロアリール環であり、前記結合基によって前記のアルキルまたはアルケニルが任意選択的に置換され;フェニルまたは複素環またはヘテロアリール環は任意選択的に置換され得るが、前記の置換基が前記結合基であり得る、
前記複合体。
[態様53]
Yが−OR、−OCOR’、−OCOOR’、−OCONR’R’’、−NR’R’’、−NR’COR’’、−NR’NR’R’’、任意選択的に置換された5員または6員の窒素含有複素環(例えば、ピペリジン、テトラヒドロピロール、ピラゾール、モルホリンなど)、−NR’(C=NH)NR’R’’で表されるグアニジナム、アミノ酸、または、P’がアミノ酸もしくは2から20の間のアミノ酸単位を含有するポリペプチドである−NRCOP’で表されるペプチド、−SR、−SOR’、−SO
2M、−SO
3M、−OSO
3M、ハロゲン、シアノおよびアジドから選択される脱離基である、態様52に
記載の複合体。
[態様54]
前記化合物が以下の化合物:
【化24a】
[この文献は図面を表示できません]
【化25a】
[この文献は図面を表示できません]
【化26a】
[この文献は図面を表示できません]
のうちのいずれか1つではない、態様52または53に記載の複合体。
[態様55]
Lは存在しないか、任意選択的に置換されたフェニル基および任意選択的に置換されたピリジル基から選択され、前記のフェニル基およびピリジル基は前記結合基を担持し、または、Lが、前記結合基を担持するアミン基(すなわち、−N(結合基)−)であり、または、Lが、1個から6個までの炭素原子を有し、そして、前記結合基を担持する直鎖、分岐もしくは環状アルキルもしくはアルケニルである、態様52または53に記載の複合体。
[態様56]
前記化合物が以下の式:
【化27a】
[この文献は図面を表示できません]
のいずれか1つによって表され、式中、
L’、L’’およびL’’’は同一であるか異なっており、−H、1個から10個までの炭素原子を有する任意選択的に置換された直鎖、分岐または環状アルキル、アルケニルまたはアルキニル、およびポリエチレングリコール単位−(OCH
2CH
2)
n−R
c、ハロゲン、グアニジニウム[−NH(C=NH)NH
2]、−OR、−NR’R’’、−NO
2、−NR’COR’’、−SR、−SOR’で表されるスルフオキシド、−SO
2R’で表されるスルホン、スルホネート−SO
3M、スルファート−OSO
3M、−SO
2NR’R’’で表されるスルホンアミド、シアノ、アジド、−COR’、−OCOR’、−OCONR’R’’および前記結合基から独立して選択され;L’、L’’およびL’’’のうちの1つだけが前記結合基であることを条件とし、そして、
Gが−CH−または−N−から選択される、
態様52または53に記載の複合体。
[態様57]
L’、L’’またはL”’のうちの1つが前記結合基であり、残りが−Hである、態様56に記載の複合体。
[態様58]
L’が前記結合基であり、そして、L’’とL’’’が−Hである、態様57に記載の複合体。
[態様59]
AとA’が共に−O−であり、R
6が−OMeであり、そして、Gが−CH−である、態様57または58に記載の複合体。
[態様60]
L’が以下の式:
−W’−R
x−V−R
y−J
によって表され、式中、
W’とVは同一であるか異なっており、そして、それぞれ独立して、存在しないか、−CR
eR
e’−、−O−、−O−C(=O)−、−C(=O)−O−、−S−、−SO−、−SO
2−、−CH
2−S−、−CH
2O−、−CH
2NR
e−、−O−(C=O)O−、−O−(C=O)N(R
e)−、−N(R
e)−、−N(R
e)−C(=O)−、−C(=O)−N(R
e)−、−N(R
e)−C(=O)O−、−N(C(=O)R
e)C(=O)−、−N(C(=O)R
e)−、−(O−CH
2−CH
2)
n−、−SS−または−C(=O)−、またはアミノ酸、または2〜8アミノ酸を有するペプチドから選択され;
R
xとR
yは同一であるか異なっており、そして、それぞれ独立して、存在しないか、1〜10個の炭素原子を有する任意選択的に置換された直鎖、分岐もしくは環状アルキル、アルケニルもしくはアルキニル、6〜10個の炭素原子を担持するアリール、またはO、NもしくはSから選択される1〜3個のヘテロ原子を担持する3員〜8員の複素環であり;
R
eとR
e’は同一であるか異なっており、そして、−H、1〜10個の炭素原子を有する直鎖、分岐もしくは環状アルキル、アルケニルもしくはアルキニル、または−(CH
2−CH
2−O)
n−R
kから選択され、式中、R
kは−H、第二級アミノ基(例えば、−NHR
101)もしくは第三級アミノ基(−NR
101R
102)を任意選択的に担持する1〜6個の炭素原子を有する直鎖、分岐環状アルキル、または、ピペリジンもしくはモルホリンなどの5員もしくは6員の窒素含有複素環であり、式中、R
101とR
102は、それぞれ独立して、1〜10個の炭素原子を有する直鎖、分岐または環状アルキル、アルケニルまたはアルキニルであり;好ましくは、R
101とR
102は、それぞれ独立して、1〜6個の炭素原子を有する直鎖または分岐アルキルであり;
nは1から24までの整数であり; ならびに
Jは前記CBAに共有結合し、そして、スクシンイミド、アセトアミド、−S−、−SS−、−CH
2S−、−CH(Me)S−、−C(Me)
2S−、−NR
c1−、−CH
2NR
c1−、−NR
c1N‐、および−C(=O)−から選択され、式中、R
c1が−H、または1〜4個の炭素原子を有する置換型もしくは非置換型の直鎖もしくは分岐アルキルである、
態様57、58または59に記載の複合体。
[態様61]
Jが−S−、−SS−、スクシンイミド、または−C(=O)−である、態様60に記載の複合体。
[態様62]
R
e’が−Hまたは−Meであり;
R
eが1〜6個の炭素原子を有する直鎖もしくは分岐アルキル、または−(CH
2−CH
2−O)
n−R
kであり;
nが2から8までの整数であり;ならびに
R
kが−H、−Meまたは−CH
2CH
2−NMe
2である、
態様60または61に記載の複合体。
[態様63]
Vがアミノ酸、または2〜8アミノ酸を有するペプチドである、態様60〜62のいずれか1項に記載の複合体。
[態様64]
Vがバリン‐シトルリン、グリシン‐グリシン‐グリシン、またはアラニン‐ロイシン‐アラニン‐ロイシンである、態様63に記載の複合体。
[態様65]
W’が−O−、−N(R
e)−または−N(R
e)−C(=O)−であり;
R
eが−H、1〜4個の炭素原子を有する直鎖もしくは分岐アルキル、または−(CH
2−CH
2−O)
n−R
kであり;
R
xが、1〜6個の炭素原子を有する直鎖または分岐アルキルであり;
Vは存在しないか、−(O−CH
2−CH
2)
n−、−C(=O)−NH−、−S−、−NH−C(=O)−であり;
R
yは存在しないか、1〜4個の炭素原子を有する直鎖または分岐アルキルであり;ならびに
Jが−S−、−SS−または−C(=O)−である、
態様60に記載の複合体。
[態様66]
W’が−O−、−N(R
e)−または−N(R
e)−C(=O)−であり;
R
eが−H、−Meまたは−(CH
2−CH
2−O)
n−Meであり;
nが2から6までの整数であり;
R
xが、1〜6個の炭素原子を担持する直鎖または分岐アルキルであり;
VとR
yが存在せず;ならびに
Jが−C(=O)−である、
態様60に記載の複合体。
[態様67]
L’が以下の式:
−W’−[CR
1’’R
2’’]
a−V−[Cy]
0〜1−[CR
3’’R
4’’]
b−C(=O)−
によって表され、式中、
R
1’’、R
2’’およびR
3’’はそれぞれ独立して−Hまたは−Meであり;
R
4’’は−H、−Me、−SO
3Hまたは−SO
3−M
+であり、式中、M
+が薬学的に許容可能な陽イオンであり;
aは0〜2の整数であり、bは0〜3の整数であり;ならびに
Cyは、Nヘテロ原子を担持する任意選択的に置換された5員の複素環であり、好ましくは、Cyが
【化28a】
[この文献は図面を表示できません]
である、
態様60に記載の複合体。
[態様68]
W’が−N(R
e)−である、態様60または67に記載の複合体。
[態様69]
R
eは−(CH
2−CH
2−O)
2〜6−R
kであり、式中、R
kが1〜6個の炭素原子を有する直鎖または分岐アルキルである、態様60、67または68に記載の複合体。[態様70]
Vが−S−または−SS−である、態様60、67、68または69に記載の複合体。[態様71]
L’が以下の式:
−NR
e−[CR
1’’R
2’’]
a−S−[CR
3’’R
4’’]
b−C(=O)−によって表される、態様60、67、68、69または70に記載の複合体。
[態様72]
【化29a】
[この文献は図面を表示できません]
【化30a】
[この文献は図面を表示できません]
【化31a】
[この文献は図面を表示できません]
または
【化32a】
[この文献は図面を表示できません]
であって、
rが1から10までの整数であり、Yが−Hまたは−SO
3Mであり(例えば、Yは−SO
3Mであり)、そして、Mが−Hまたは薬学的に許容可能な陽イオンである、
態様60、67、68、69、70または71に記載の複合体。
[態様73]
前記抗体がhuMy9−6である、態様60、67、68、69、70、71または72に記載の複合体。
[態様74]
L’が以下の式:
−NR
e−[CR
1’’R
2’’]
a−S−Cy−[CR
3’’R
4’’]
b−C(=O)−
によって表される、態様60、67、68、69または70に記載の複合体。
[態様75]
【化33a】
[この文献は図面を表示できません]
【化34a】
[この文献は図面を表示できません]
【化35a】
[この文献は図面を表示できません]
または
【化36a】
[この文献は図面を表示できません]
であって、
rが1から10までの整数であり、Yが−Hまたは−SO
3Mであり(例えば、Yは−SO
3Mであり)、そして、Mが−Hまたは薬学的に許容可能な陽イオンである、
、態様60、67、68、69、70または74に記載の複合体。
[態様76]
前記抗体がhuMy9−6である、態様60、67、68、69、70、74または75に記載の複合体。
[態様77]
前記化合物が以下の式:
【化37a】
[この文献は図面を表示できません]
によって表され、式中、
W’は存在しないか、−O−、−N(R
e)−、−N(R
e)−C(=O)−、−N(C(=O)R
e)−、−S−、−CH
2−S−または−CH
2NR
e−から選択され;
R
xは存在しないか、1〜10個の炭素原子を有する直鎖、分岐または環状アルキルから選択され;
R
eは−H、1〜10個の炭素原子を有する直鎖、分岐もしくは環状アルキル、アルケニルもしくはアルキニル、または−(CH
2−CH
2−O)
n−R
kであり、式中、R
kは−H、第二級アミノ基(例えば、−NHR
101)もしくは第三級アミノ基(−NR
101R
102)を任意選択的に担持する1〜6個の炭素原子を有する直鎖、分岐環状アルキル、または、ピペリジンもしくはモルホリンなどの5員もしくは6員の窒素含有複素環であり、式中、R
101とR
102は、それぞれ独立して、1〜10個の炭素原子を有する直鎖、分岐または環状アルキル、アルケニルまたはアルキニルであり;
nは2から6までの整数であり;
Z
sは前記CBAに結合し、そして、結合:
【化38a】
[この文献は図面を表示できません]
【化39a】
[この文献は図面を表示できません]
から選択され、式中、
qは1から5までの整数であり;そして、
Mは−H、またはNa
+もしくはK
+などの陽イオンである、
態様56に記載の複合体。
[態様78]
Z
sが
【化40a】
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である、態様77に記載の複合体。
[態様79]
W’が−N(R
e)−である、態様77または78に記載の複合体。
[態様80]
R
eは−(CH
2−CH
2−O)
n−R
kであり、式中、R
kが−H、1〜6個の炭素原子を有する直鎖、分岐環状アルキルである、態様79に記載の複合体。
[態様81]
R
kが−Hまたは−Meであり、nが4であり、そして、qが2である、態様80に記載の複合体。
[態様82]
R
xが1〜6個の炭素原子を有する直鎖または分岐アルキルである、態様81に記載の複合体。
[態様83]
R
xは−(CH
2)
p−(CR
fR
g)−であり、式中、R
fとR
gはそれぞれH、または1〜4個の炭素原子を有する直鎖もしくは分岐アルキルから独立して選択され;そして、pが0、1、2または3である、態様81に記載の複合体。
[態様84]
R
fとR
gは同一であるか異なっており、そして、HおよびMeから選択され;そして、pが1である、態様83に記載の複合体。
[態様85]
NとCの間の二重線
【化41a】
[この文献は図面を表示できません]
が、単結合または二重結合を表し、それが二重結合であるときXは存在せず、Yは−Hであり、そして、それが単結合であるときXは−Hであり、Yは−OHまたは−SO
3Mであることを条件とし;
Mが−Hまたは薬学的に許容可能な陽イオン(例えば、Na
+)であり;
X’とY’が共に−Hであり;
AとA’が共に−O−であり;
R
6が−OMeであり;ならびに
R
xが1〜6個の炭素原子を有する直鎖または分岐アルキルである、
態様77〜84のいずれか1項に記載の複合体。
[態様86]
NとCの間の二重線
【化42a】
[この文献は図面を表示できません]
が二重結合を表す、態様52〜85のいずれか1項に記載の複合体。
[態様87]
NとCの間の二重線
【化43a】
[この文献は図面を表示できません]
が単結合を表し、Xが−H、前記結合基またはアミン保護基であり;そして、Yが−H、−OR、−OCOR’、−SR、−NR’R”、任意選択的に置換された5員または6員の窒素含有複素環、−SO
3M、−SO
2Mおよびスルファート−OSO
3Mから選択される、態様52〜84のいずれか1項に記載の複合体。
[態様88]
Yが−H、−SO
3M、−OH、−OMe、−OEtまたは−NHOHから選択される、態様87に記載の複合体。
[態様89]
Yが−H、−SO
3Mまたは−OHである、態様88に記載の複合体。
[態様90]
Mが−H、Na
+またはK
+である、態様87〜89のいずれか1項に記載の複合体。[態様91]
Wが、存在するときは、C=Oである、態様52〜90のいずれか1項に記載の複合体。
[態様92]
ZとZ’が、存在するときは、−CH
2−である、態様52〜91のいずれか1項に記載の複合体。
[態様93]
X’が、−H、−OH、1個から10個までの炭素原子を有する任意選択的に置換された直鎖、分岐または環状アルキル、アルケニルまたはアルキニル、およびフェニル、前記結合基、およびアミン保護基からなる群より選択される、態様52〜92のいずれか1
項に記載の複合体。
[態様94]
X’が−H、−OH、−Meまたは前記結合基である、態様93に記載の複合体。
[態様95]
X’が−Hである、態様94に記載の複合体。
[態様96]
Y’が、−H、オキソ基、1個から10個までの炭素原子を有する置換型または非置換型の直鎖、分岐または環状アルキル、アルケニルまたはアルキニルからなる群より選択される、態様52〜95のいずれか1項に記載の複合体。
[態様97]
Y’が−Hまたはオキソである、態様96に記載の複合体。
[態様98]
Y’が−Hである、態様97に記載の複合体。
[態様99]
AとA’は同一であるか異なっており、そして、−O−、−S−、−N(R
5)−、およびオキソ(C=O)から選択される、態様52〜98のいずれか1項に記載の複合体。[態様100]
AとA’は同一であるか異なっており、そして、−O−および−S−から選択される、態様99に記載の複合体。
[態様101]
AとA’が−O−である、態様100に記載の複合体。
[態様102]
DとD’は、存在するときは、同一であるか異なっており、そして、nが1から24までの整数であるポリエチレングリコール単位(−OCH
2CH
2)
n、アミノ酸、2〜6アミノ酸を担持するペプチド、または1〜10個の炭素原子を有する直鎖、分岐もしくは環状アルキル、アルケニルもしくはアルキニルから独立して選択され、前記のアルキル、アルケニルおよびアルキニルが、ハロゲン、−OR、−NR’COR’’、−SRおよび−COR’からなる群より独立して選択される1つ以上の置換基で任意選択的に置換される、態様52〜101のいずれか1項に記載の複合体。
[態様103]
DとD’が1〜4個の炭素原子を担持する直鎖または分岐アルキルである、態様102に記載の複合体。
[態様104]
NとCの間の二重線
【化44a】
[この文献は図面を表示できません]
が二重結合を表し;
Yが−Hであり;
WがC=Oであり;
R
1、R
2、R
1’、R
2’、R
4およびR
4’が−Hであり;
R
3またはR
3’の一方が任意選択的に前記結合基であり、そして、他方が−Hであり;
R
6が−OMeであり;
ZとZ’が−CH
2−であり;
X’が−Hであり;
Y’が−Hであり;ならびに
AとA’が−O−である、
態様52、53、56または77に記載の複合体。
[態様105]
前記複合体が1〜10個の細胞傷害性化合物を含み、各細胞傷害性化合物は、前記細胞傷害性化合物を前記CBAに連結する前記結合基を含み、そして、前記複合体上の各細胞傷害性化合物が同一である、態様52〜104のいずれか1項に記載の複合体。
[態様106]
前記細胞結合剤が、腫瘍細胞、ウイルス感染細胞、微生物感染細胞、寄生生物感染細胞、自己免疫細胞、活性化細胞、骨髄細胞、活性化T細胞、B細胞またはメラニン形成細胞;CD4、CD6、CD19、CD20、CD22、CD30、CD33、CD37、CD38、CD40、CD44、CD56、EpCAM、CanAg、CALLAもしくはHer‐2抗原を発現する細胞;Her‐3抗原を発現する細胞;またはインスリン成長因子受容体を発現する細胞、上皮成長因子受容体を発現する細胞、および葉酸受容体を発現する細胞から選択される標的細胞に結合する、態様52〜105のいずれか1項に記載の複合体。
[態様107]
前記細胞結合剤が抗体、単鎖抗体、前記標的細胞に特異的に結合する抗体断片、モノクローナル抗体、単鎖モノクローナル抗体、または標的細胞に特異的に結合するモノクローナル抗体断片、キメラ抗体、前記標的細胞に特異的に結合するキメラ抗体、ドメイン抗体、前記標的細胞に特異的に結合するドメイン抗体断片、リンホカイン、ホルモン、ビタミン、成長因子、コロニー刺激因子、または栄養輸送分子である、態様106に記載の複合体。
[態様108]
前記抗体が表面付替抗体(resurfaced antibody)、表面付替単鎖抗体または表面付替抗体断片である、態様107に記載の複合体。
[態様109]
前記抗体がモノクローナル抗体、単鎖モノクローナル抗体またはそのモノクローナル抗体断片である、態様107に記載の複合体。
[態様110]
前記抗体がヒト化抗体、ヒト化単鎖抗体またはヒト化抗体断片である、態様107に記載の複合体。
[態様111]
態様52〜110のいずれか1項に記載の複合体および薬学的に許容可能な担体を含む医薬組成物。
[態様112]
哺乳類動物において異常な細胞増殖を阻害する、または細胞増殖障害、自己免疫障害、破骨性障害、感染性疾患、ウイルス性疾患、線維性疾患、神経変性障害、膵臓病もしくは腎臓病を治療する方法であって、治療上有効量の態様1〜51のいずれか1項に記載の化合物または態様52〜110のいずれか1項に記載の複合体、および、任意選択的に、化学療法剤を前記哺乳類動物に投与することを含む、前記方法。
[態様113]
前記化合物または前記複合体が
【化45a】
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【化46a】
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【化47a】
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【化48a】
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【化49a】
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であり、式中、rが1から10までの整数であり、Yが−Hまたは−SO
3Mであり(例えば、Yは−SO
3Mであり)、そして、Mが−Hまたは薬学的に許容可能な陽イオンである、態様112に記載の方法。
[態様114]
哺乳類動物において異常な細胞増殖を阻害する、または細胞増殖障害、自己免疫障害、破骨性障害、感染性疾患、ウイルス性疾患、線維性疾患、神経変性障害、膵臓病もしくは腎臓病を治療する方法であって、治療上有効量の以下の式:
【化50a】
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の化合物と任意選択的に化学療法剤を前記哺乳類動物に投与することを含み、式中、Yは−Hまたは−SO
3Mであり(例えば、Yは−SO
3Mであり)、そして、Mが−Hまたは薬学的に許容可能な陽イオンである、方法。
[態様115]
前記の第2の化学療法剤を前記哺乳類動物に連続的または逐次的に投与する、態様112〜114のいずれか1項に記載の方法。
[態様116]
前記方法が、癌、リウマチ性関節炎、多発性硬化症、移植片対宿主病(GVHD)、移植拒絶反応、狼瘡、筋炎、感染症および免疫不全から選択される病気を治療するためのものである、態様112〜115のいずれか1項に記載の方法。
[態様117]
前記方法が癌を治療するためのものである、態様112〜116のいずれか1項に記載の方法。
[態様118]
前記癌が、乳癌、大腸癌、脳の癌、前立腺癌、腎臓癌、膵臓癌、卵巣癌、頭部頸部の癌、黒色腫、大腸直腸癌、胃癌、扁平上皮癌、肺小細胞癌、非肺小細胞癌、精巣癌、メルケル細胞癌、神経膠芽腫、神経芽細胞腫、リンパ器官の癌、および白血病(急性リンパ芽球性白血病(ALL)、急性骨髄性白血病(AML)、慢性リンパ性白血病(CLL)、慢性骨髄性白血病(CML)、急性単球性白血病(AMOL)、有毛細胞性白血病(HCL)、T細胞性前リンパ球性白血病(T−PLL)、大顆粒リンパ球性白血病、成人T細胞白血病)、リンパ腫(小リンパ球性リンパ腫(SLL)、ホジキンリンパ腫(結節性硬化症、混合細胞型ホジキンリンパ腫、リンパ球豊富型ホジキンリンパ腫、リンパ球減少性または非減少性ホジキンリンパ腫、および結節性リンパ球優位型ホジキンリンパ腫)、非ホジキンリンパ腫(全てのサブタイプ)、慢性リンパ性白血病/小リンパ球性リンパ腫、B細胞性前リンパ球性白血病、リンパ形質細胞性リンパ腫(ワルデンシュトレーム型マクログロブリン血症など)、脾臓周辺帯リンパ腫、形質細胞腫瘍(形質細胞骨髄腫、形質細胞腫、モノクローナル免疫グロブリン沈着病、重鎖病)、節外周辺帯B細胞リンパ腫(MALTリンパ腫)、節性周辺帯B細胞リンパ腫(NMZL)、濾胞性リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫、縦隔(胸腺)大細胞型B細胞性リンパ腫、血管内大細胞型B細胞性リンパ腫、原発性滲出液リンパ腫、バーキットリンパ腫/白血病、T細胞前リンパ球性白血病、T細胞大顆粒リンパ球性白血病、アグレッシブNK細胞白血病、成人T細胞白血病/リンパ腫、節外NK/T細胞リンパ腫(鼻型)、腸疾患型T細胞リンパ腫、肝脾T細胞リンパ腫、芽球型NK細胞リンパ腫、菌状息肉腫/セザリー症候群、原発性皮膚CD30陽性Tリンパ球増殖症、原発性皮膚未分化大細胞リンパ腫、リンパ腫様丘疹症、血管免疫芽球性T細胞リンパ腫、末梢性T細胞リンパ腫(分類不能)、未分化大細胞型リンパ腫)、多発性骨髄腫(形質細胞骨髄腫またはカーレル病)を含む血液系腫瘍から選択される、態様116または117に記載の方法。