(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の好ましいアイロンの一実施形態について、添付図面を参照しながら説明する。
【0021】
まず、
図1〜
図3に基づいてアイロンの全体構成から説明すると、1はアイロン本体であり、このアイロン本体1は図示しない載置台に着脱自在に載置される。アイロン本体1の後部には凹状の受電部2が設けられ、アイロン本体1を載置台に載置して、受電部2を載置台の給電部(図示せず)に嵌合させたときに、載置台からの電源電圧が受電部2を通してアイロン本体1に供給される構成となっている。なお、本実施形態は載置台を中継してアイロン本体1に給電を行なうコードレス式のアイロンであるが、載置台を用いずに電源電圧をアイロン本体1に直接供給するコード付きのアイロンでも構わない。
【0022】
アイロン本体1は、加熱手段としてヒータ3を埋設した金属製のベース4を下部に備えている。ベース4は、ダイキャスト成形品による基体5の底面に、プレート状の掛け面部材6が具備された構成を有し、掛け面部材6に固着された締結部材7によって、基体5に密着固定される。ベース4の内部には、ヒータ3の近傍に位置して蒸気室すなわち気化室8が形成され、この気化室8に連通する噴出孔9が、ベース3の下面をなす掛け面部材6に開口形成される。なお、ベース4とその周辺の構成については、後程詳しく説明する。
【0023】
11はベース4の上面側を覆うように設けられた樹脂製のカバーであり、12はカバー11の上方に固定して設けられ、側面から見て後端を開放した略U字状に形成された把手である。把手12の前方には、液体を貯留するタンクとしてのタンク組立体13が、アイロン本体1に対して着脱可能に設けられる。アイロン本体1に備えたタンク組立体13は、例えば合成樹脂で形成され、上面から見た形状が略U字状で、その両側が把手11の前端部側から後端部側にかけて跨るように配置される。14はタンク組立体13の前部に設けられた開閉自在な注水口蓋であり、ここからタンク組立体13内に液体である水を収容したり、タンク組立体13内の不要水を廃棄したりすることが可能になる。
【0024】
アイロン本体1に対するタンク組立体13のロック機構は、タンク組立体13の一側面にやや突出してタンクロック釦15を設け、タンク組立体13の内部で上下動する昇降体16が、弾性部材であるスプリング17により常時下方に付勢され、昇降体16の上部に突設したロック部18が、把手12の前部に形成した孔部19に係止することで構成される。これにより、スプリング17の付勢に抗してタンクロック釦15を押動操作すると、昇降体16が押し上げられてロック部18と孔部19との係止状態が解除され、アイロン本体1からタンク組立体13を離脱させることが可能になる。なお、本実施形態では着脱式のカセットタンクとなるタンク組立体13について説明しているが、ロック機構を備えていたい固定式のタンクであってもよい。
【0025】
ここで、注水口蓋14とその周辺の構成を詳しく説明すると、タンク組立体13の前面には、注液口としての注水口21が開口形成され、この注水口21に臨んで、ヒンジ22を中心として回動する開閉可能な注水口蓋14が設けられる。特に本実施形態では、
図2に示すように、注水口21を略水平位置から真上に向ける方向X1と、注水口蓋14を開ける回動方向X2が逆になるように、注水口21よりも下方に位置して、ヒンジ22をタンク組立体13の前部に設けており、注水口蓋14の上端部14Aとタンク組立体13の前面との間には、注水口蓋14を指で開けやすくするのに凹状の指掛け部23が形成される。そして、この指掛部23に指を差し入れて、ヒンジ22を中心として注水口蓋14をタンク組立体13の前方に回動させると、開放した注水口21からタンク組立体13の内部に水を適宜注入することができ、その後で注水口蓋14を反対側に回動させると、注水口蓋14が注水口21を密着状態で塞ぐことにより、注水口21からの水の漏出を防止する構成となっている。
【0026】
27は、前記把手12と、把手12の上部に配置される把手カバー28との二部品からなる握り部である。棒状の握り部27は、アイロン本体1の腹部29との間に空洞30を有しており、握り部27の後部には、アイロン本体1の後部から空洞30に手を差し入れて、握り部27を手で握ることができるように、空洞30に連通する開口部31が開口形成される。つまり、ここでの握り部27は、その後部がアイロン本体1のどの部位にも連結せずに、開口部31を形成して開放した形状を有する。また、ここでいう腹部29とは、タンク組立体13の両側を除く握り部27に対向したアイロン本体1の平坦状の中央上面部を指すものであり、本実施形態では、カバー11上に取付けられる把手12の基部12Aとして形成される。把手12は、この基部12Aの他に、基部12Aの前側でU字状に立上がる連結部12Bと、連結部12Bより後側に延び、握り部27の下面部を形成する延設部12Cとからなり、延設部12Cを把手カバー28で覆うことで、アイロン本体1の握り部27が構成される。
【0027】
本実施形態では、アイロン掛けの際に握り部27の後部に掌を押し当てたときに、ベース4の全体から布地に力が伝わるように、アイロン本体1の側面から見て、握り部27の後部上面を後端に向かうに従って上向きにせず、下向きに直線状に傾斜したC面32を形成している。なお、
図2や
図3に示すように、ここでのC面32は完全な直線状ではなく、掌の形状に合わせて若干の丸みを帯びた湾曲形状であってもよい。
【0028】
また
図1に示すように、アイロン本体1の上面から見て、握り部27の左右側面は凹凸の無いストレート形状の直線部33が形成される。この直線部33は、握り部27の上面にも形成されるが、握り部27を手で握った時に指先が触れる握り部27の下面は、握りやすさを損なわないように、後部寄りに膨らみを持たせた曲線状に形成される(
図2および
図3を参照)。
【0029】
35は、アイロン本体1の上部に設けられた操作部で、これはスチーム/ドライ切替レバー35Aや、増量スチーム用のショットボタン35Bや、霧吹き用のミストボタン35Cや、温度設定/切ボタン35Dや、増量スチーム時の集中/分散切替レバー35Eにより構成される。また、握り部27の上部前側には、表示部として複数のLEDを並べた温度表示ランプ36が設けられており、温度設定/切ボタン35Dによる設定温度や、温度検知手段(図示せず)で検知されるベース4の温度などが温度表示ランプ36で表示される。
【0030】
次に、
図4〜
図21を併せて参照しながら、アイロン本体1の細部構成について説明する。先ず、
図4〜
図8に基づいて、ベース4とその周辺の構成について詳しく説明すると、ベース4の基体5には、加熱手段となるヒータ3が上面から見て略U字状に屈曲して埋設される。また、基体5の上面にはスチームを発生させるための気化室8として、第1気化室に相当する集中側気化室8Aと、第2気化室に相当する分散側気化室8Bがそれぞれ形成される。集中側気化室8Aと分散側気化室8Bはいずれもラビリンス凹状に形成され、屈曲したヒータ3の一側近傍に集中側気化室8Aが配置され、ヒータ3の他側近傍に分散側気化室8Bが配置される。これにより、ヒータ3からの熱を2つの気化室8A,8Bに略等しく供給できる。
【0031】
集中側気化室8Aの一端をなす入口には、突起状の滴下受け部41Aが設けられ、集中側気化室8Aの他端をなす出口には、基体5と掛け面部材6との間の集中側蒸気空間42Aに連通する蒸気排出孔43Aが形成される。また、分散側気化室8Bの一端をなす入口には、複数の突起を有する滴下受部41Bが設けられ、分散側気化室8Bの他端をなす出口には、基体5と掛け面部材6との間の別な分散側蒸気空間42Bに連通する蒸気排出孔43Bが形成される。集中側気化室8Aと分散側気化室8Bとの間と同様に、集中側蒸気空間42Aと分散側蒸気空間42Bとの間は、お互いに完全に区画されている。
【0032】
掛け面部材6の裏面側で、図示しない布地などに当接する水平で略平坦なベース4の掛け面45の先端側領域には、スチーム集中噴出部となる複数のスチーム集中噴出孔9A(
図8の点線で囲んだ部分)が設けられる。これとは別に、掛け面45の先端側領域以外の周囲領域(
図8の一点鎖線で囲んだ部分)には、スチーム分散噴出部となる複数のスチーム分散噴出孔9Bが設けられる。スチーム集中噴出孔9Aは、全て集中側蒸気空間42Aに連通して開口形成され、スチーム分散噴出孔9Bは、全て分散側蒸気空間42Bに連通して開口形成され、何れも前述の噴出孔9に相当する。
【0033】
本実施形態では、複数のスチーム集中噴出孔9Aが掛け面45の中央部前方寄り一箇所に集中して設けられ、この複数のスチーム集中噴出孔9Aの後方に分散して、掛け面45のほぼ全体に複数のスチーム分散噴出孔9Bが設けられる。また、スチーム分散噴出孔9Bは、掛け面45の周囲部だけでなく、掛け面45の後端から上方に傾斜する傾斜面46にも設けられている。スチーム集中噴出孔9Aとスチーム分散噴出孔9Bは、個々に全て同じ大きさと形状を有するが、掛け面45の部位に応じて異なる大きさや形状にしても構わない。
【0034】
こうしたベース4の内部構造により、集中側気化室8Aの滴下受け部41Aに滴下した水は、集中側気化室8A内でヒータ3により加熱されてスチームとなり、そこから集中側蒸気空間42Aを通して、掛け面45の中心部のスチーム集中噴出孔9Aより集中してスチームが噴出される一方で、別な分散側気化室8Bの滴下受部41Bに滴下した水は、集中側気化室8B内でヒータ3により加熱されてスチームとなり、そこから分散側蒸気空間42Bを通して、掛け面45の周辺部および傾斜面46のスチーム分散噴出孔9Bより分散してスチームが噴出される。また、スチーム集中噴出孔9Aの一つは、蒸気排出孔43Aと隣接して蒸気排出孔43Aの真下に設けられており、蒸気排出孔43Aからそのままスチーム集中噴出孔9Aを通して、増加した噴射圧でスチームを噴出させることが可能になる。
【0035】
基体5には、集中側気化室8Aと分散側気化室8Bに共通して、それらの上面開口を塞ぐ蓋板47(
図3を参照)が取付け固定される。この蓋板47の上面には、タンク組立体13と気化室8A,8Bとの間を繋ぐ2つ
の通液路として、タンク組立体13から集中側気化室8Aに液体を流通する第1通液路としての集中側通水路48Aと、タンク組立体13から分散側気化室8Bに液体を流通する第2通液路としての分散側通水路48Bが各々並んで設けられる。集中側通水路48Aの流入口は、第1弁体となる集中側オートバルブ49Aに連通接続し、集中側通水路48Aの流出口は、集中側気化室8Aの滴下受け部41Aに臨んで開口している。また、分散側通水路48Bの流入口は、第2弁体となる分散側オートバルブ49Bに連通接続し、分散側通水路48Bの流出口は、分散側気化室8Bの滴下受部41Bに臨んで開口している。
【0036】
ベース4には、スチーム集中噴出孔9Aやスチーム分散噴出孔9Bからの湯滴噴出を防止するために、ベース4の温度を感知して変形する感熱押動体としてのバイメタル(図示せず)が設けられる。これにより、ベース4が液体の気化温度よりも低い場合は、バイメタルが復帰状態となって、オートバルブ49A,49Bを共に閉塞するのに対し、ベース4が液体の気化温度以上になると、バイメタルが反転状態となって、オートバルブ49A,49Bを共に開放し、集中側オートバルブ49Aを通過した水が、集中側通水路48Aを通って集中側気化室8Aの滴下受け部41Aに滴下され、分散側オートバルブ49Bを通過した水が、分散側通水路48Bを通って分散側気化室8Bの滴下受部41Bに滴下される構成となっている。
【0037】
次に、前述の
図3並びに
図9〜
図12の各図に基づいて、タンク組立体13の内部構成を説明すると、51はスチーム/ドライ切替レバー35Aに連動する弁装置、52はショットボタン35Bに連動するポンプ装置、53はミストボタン35Cに連動するミスト噴出装置である。注水口21の下方にはミスト噴出装置53の噴出口54が配置され、ミストボタン35Cを押動操作する毎に、タンク組立体13内の水が霧状のミストとして噴出口54から噴出される。また、タンク組立体13の内部には、注水口21からの水を収容する水貯留室55と、温度設定/切ボタン35Dを除く操作部35やその可動機構を収容する機構可動室56とを上下に区画する仕切部材57が設けられる。
【0038】
ポンプ装置52は、ショットボタン35Bの押動操作に連動して、一時的に多量の水を集中側気化室8Aまたは分散側気化室8Bへ送り込む液体供給装置として、タンク組立体13の内部に設けられる。このポンプ装置52は、仕切部材57に形成した凹状のシリンダー保持部59に対して回動自在に収容保持される円筒状のシリンダー部材60と、シリンダー部材60の内部を水密状態で鉛直方向に摺動自在に設けられたピストン61と、ショットボタン35Bがタンク組立体13から常時突出するように、ショットボタン35Bの下部に当接するピストン61を上方に付勢するスプリングなどの弾性体62と、を備えている。
【0039】
シリンダー部材60の開口した上部外周には、集中/分散切替レバー35Eに係合する係合片64と、係合片64とは別の位置に突出する爪65A,65Bがそれぞれ一体形成される。また、集中/分散切替レバー35Eは、使用者が指を押し当てることができる程度の大きさを有する摘み66と、この摘み66と一体に設けられ、シリンダー部材60の係合片64に係合する基部67とにより構成される。タンク組立体13の外観面を形成する外郭部材68の側部には、基部67から摘み66をタンク組立体13の外部に露出させるためのスライド溝69が形成され、スライド溝69に沿ってタンク組立体13の前後方向に、摘み66の先端面を指で押しながらスライド操作すると、それに連動してシリンダー部材60が回動する構成となっている。このように本実施形態では、集中/分散切替レバー35Eのスライド操作により、シリンダー保持部59に対してシリンダー部材60が回動する二重筒構造が、タンク組立体13の内部に組み込まれており、上述したシリンダー部材60の上部外周と集中/分散切替レバー35Eは、ベース4の掛け面45からのスチームの噴出を、スチーム集中噴出孔9Aまたはスチーム分散噴出孔9Bの何れかに切替える手動操作が可能な切替手段70として形成される。
【0040】
なお、上述した係合片64の形状や数は、
図10に示したものに限定されず、要は集中/分散切替レバー35Eとシリンダー部材60が連動すればよく、集中/分散切替レバー35Eとシリンダー部材60を一部品で構成してもよい。また好ましくは、指先が触れる摘み66の先端面は、
図10に示すような凹凸状のローレット目71を形成する。
【0041】
73は、仕切部材57の上面を部分的に覆うように、当該仕切部材57に取付け固定されたカバー部材である。このカバー部材73は、前記切替手段70を構成する爪65A,65Bにそれぞれ係脱可能なストッパー74A,74Bが、ブロック状の基体75から突出して一体に形成される。本実施形態のストッパー74A,74Bは、何れも爪65A,65Bよりも弾性変形しやすく、爪65A,65Bに向けて先端に突起を有する弾性片として形成されるが、一方のストッパー74Aは他方のストッパー74Bよりも長片状に形成され、その分容易に弾性変形するようになっている。こうした爪65A,65Bおよびストッパー74A,74Bの数や形状は特に限定されず、集中/分散切替レバー35Eの摘み66を指で押し当ててスライドさせたときに、シリンダー部材60が回動して爪65A,65Bにストッパー74A,74Bが当接すると、ストッパー74A,74Bが弾性変形して爪65A,65Bから係脱できる構造であればよい。
【0042】
タンク組立体13の内部には、シリンダー部材60の回動を一方向に付勢するために、付勢体となるトーションばね76を備える。トーションばね76は、その一端がシリンダー部材60に巻装され、他端が仕切部材57に形成した突片77に連結される。なお、トーションばね76に代わる別な付勢体を用いてもよい。
【0043】
図10に示すように、シリンダー保持部59の底面部には、一つの給水孔78と、2つの集中側吐水孔79Aおよび分散側吐水孔79Bが、所定の間隔を置いて各々開口形成される。給水孔78は、タンク組立体13の内部で水貯留室55と連通している。また、タンク組立体13の内部で、集中側吐水孔79Aは集中側吐水路80Aに連通し、分散側吐水孔79Bは別な分散側吐水路80Bに連通しており、本体1の前部にタンク組立体13を装着すると、集中側吐水路80Aの先端開口と集中側オートバルブ49Aが水密状態で連通すると共に、分散側吐水路80Bの先端開口と分散側オートバルブ49Bも同様に水密状態で連通する構成となっている。なお
図10では、集中側吐水孔79Aおよび分散側吐水孔79Bの開口領域を斜線で示している。
【0044】
また、シリンダー部材60の底面部には、集中/分散切替レバー35Eの操作位置に拘らず、シリンダー部材60の内部と給水孔78とを連通可能にする1つの湾曲長孔81と、集中/分散切替レバー35Eを第1位置である「集中」側に切替え操作したときに、シリンダー部材60の内部と集中側吐水孔79Aとを連通可能にする集中ガイド孔82Aと、集中/分散切替レバー35Eを第2位置である「分散」側に切替え操作したときに、シリンダー部材60の内部と分散側吐水孔79Bとを連通可能にする分散ガイド孔82Bが、各々開口形成される。
【0045】
図10は、集中/分散切替レバー35Eが「集中」側に位置しているときの、タンク組立体13内部の状態を実線で示し、集中/分散切替レバー35Eが「分散」側に位置しているときの、タンク組立体13内部の状態を一点鎖線で示している。集中/分散切替レバー35Eが「集中」側、すなわち摘み66がスライド溝69の前方に位置している場合は、トーションばね76の付勢に抗してシリンダー部材60が一の方向に回動し、切替手段70の爪65A,65Bがストッパー74A,74Bを乗り越えて係合する。そのため、湾曲長孔81を通してシリンダー部材60の内部と給水孔78が連通すると共に、集中ガイド孔82Aと集中側吐水孔79Aとの孔位置が一致して、シリンダー部材60の内部と集中側吐水孔79Aが連通する。それに対して、集中/分散切替レバー35Eが「分散」側、すなわち摘み66がスライド溝69の後方に位置している場合は、切替手段70の爪65A,65Bとストッパー74A,74Bとの係合が解除され、トーションばね76の付勢力によりシリンダー部材60が他の方向に回動する。そのため、湾曲長孔81を通してシリンダー部材60の内部と給水孔78が連通すると共に、分散ガイド孔82Bと分散側吐水孔79Bとの孔位置が一致して、シリンダー部材60の内部と分散側吐水孔79Bが連通する構成となっている。
【0046】
なお、弁体を備えた集中側吐水路80Aと分散側吐水路80Bの先端部は、弁装置51の一部を構成しており、スチーム/ドライ切替レバー35Aを「ドライ」側に切替え操作した場合や、本体1からタンク組立体13を取り外した場合には、タンク組立体13から外部への水の吐出を防ぐために、集中側吐水路80Aと分散側吐水路80Bの先端が弁体で何れも閉塞される。一方、タンク組立体13を本体1に正しく装着した状態で、スチーム/ドライ切替レバー35Aを「スチーム」側に切替えるとこれらの弁体が何れも開き、水貯留室55に貯留する水が、弁装置51を通して集中側吐水路80Aと分散側吐水路80Bから集中側オートバルブ49Aと分散側オートバルブ49Bにそれぞれ導かれる。また、弾性体62に抗してショットボタン35Bを押動操作すると、水貯留室55からシリンダー部材60の内部に送り込まれた水が、集中/分散切替レバー35Eを「集中」側に位置させた場合は、集中側吐水孔79Aを通して集中側吐水路80Aから集中側オートバルブ49Aに導かれ、集中/分散切替レバー35Eを「分散」側に位置させた場合は、分散側吐水孔79Bを通して分散側吐水路80Bから分散側オートバルブ49Bに導かれる構成となっている。
【0047】
上記構成において、特にスチーム機能に関する作用を説明すると、注水口蓋14を開閉して、所定量の水をタンク組立体13の内部に収容し、そのタンク組立体13をアイロン本体1の前方にセットする。続いて、アイロン本体1を載置台に載置し、アイロン本体1に電源電圧を供給している状態で、温度設定/切ボタン35Dを押動操作し、アイロン掛けの対象物となる布地などに合わせた温度を設定する。これによりアイロン本体1の内部では、温度検知手段で検知されるベース4の温度が、温度設定/切ボタン35Dで設定した温度に近付くように、ヒータ3を通断電制御して、集中側気化室8Aや分散側気化室8Bを含むベース4を加熱する。
【0048】
ここで使用者がスチーム機能を利用する場合は、スチーム/ドライ切替レバー35Aを「スチーム」側に切替えると、それに連動して集中側吐水路80Aと分散側吐水路80Bの先端部に備えた各弁体が開き、タンク組立体13内部からオートバルブ49A,49Bを通して、通水路48A,48Bへの水の流通が可能となる。なお、スチーム/ドライ切替レバー35Aを「ドライ」側に切替えると、集中側吐水路80Aと分散側吐水路80Bの先端部に備えた各弁体が閉じて、タンク組立体13内部から通水路48A,48Bへの水の流通が遮断され、この場合は全ての噴出孔9からスチームが噴出しないドライアイロンとして、アイロン本体1を使用できる。
【0049】
ヒータ3によりベース4への加熱を開始した直後は、ベース4が水の気化温度にまで到達せず、ベース4に装着されたバイメタルは復帰状態にあって、オートバルブ49A,49Bは共に閉塞する。したがってこの場合は、スチーム/ドライ切替レバー35Aを「スチーム」側に切替えた状態でも、タンク組立体13内からの水の流通はオートバルブ49A,49Bで遮断され、そこから先のスチーム集中噴出孔9Aやスチーム分散噴出孔9Bから、アイロン掛け時などに気化されない湯滴が噴出するのを防止できる。
【0050】
その後、ベース4が十分に加熱されて、水の気化温度以上に上昇すると、それまで復帰状態にあったバイメタルが反転状態に変形し、オートバルブ49A,49Bは共に開放する。したがってこの場合は、スチーム/ドライ切替レバー35Aを「スチーム」側に切替えた状態で、タンク組立体13内部の水がオートバルブ49A,49Bを通して通水路48A,48Bに導かれ、集中側気化室8Aや分散側気化室8Bで発生したスチームが、それに対応するスチーム集中噴出孔9Aやスチーム分散噴出孔9Bから噴出できるようになる。
【0051】
こうした通常スチームの動作中に、スチームの噴出を一時的に増量させるいわゆるショット噴出を行なうには、タンク組立体13の上部に突出したショットボタン35Bを押動操作する。このとき、使用者が操作する集中/分散切替レバー35Eの位置に応じて、スチームの噴出を「集中」または「分散」の何れかに切替えることができる。
【0052】
具体的には、タンク組立体13の一側部に突出した集中/分散切替レバー35Eの摘み66を、スライド溝69の後側である「分散」側から、スライド溝69の前側である「集中」側に動かすと、トーションばね76の付勢に抗してシリンダー部材60が一の方向に回動し、切替手段70の爪65A,65Bがストッパー74A,74Bを乗り越えて、爪65A,65Bとストッパー74A,74Bが係合する位置に、シリンダー部材60および集中/分散切替レバー35Eが保持される。これにより、湾曲長孔81を通してシリンダー部材60の内部と給水孔78が連通すると共に、集中ガイド孔82Aを通してシリンダー部材60の内部と集中側吐水孔79Aが連通する一方で、分散側吐水孔79Bがシリンダー部材60の底面部で塞がれる。したがって、弾性体62の反発力によりショットボタン35Bと共にピストン61が押し上げられると、タンク組立体13の内部で、水貯留室55に貯留した水が給水孔78を通ってシリンダー部材60の内部に吸込まれ、次に弾性体62の反発力に抗して、ショットボタン35Bと共にピストン61を押動操作すると、シリンダー部材60の内部に吸込まれた水が、集中側吐水孔79Aから集中側吐水路80Aを通して吐出され、ベース4の上面側で集中側オートバルブ49Aから集中側通水路48Aに導かれる。
【0053】
そのため、集中/分散切替レバー35Eが「集中」側に位置する場合は、集中側通水路48Aに導かれた水だけが一時的に増えて、集中側気化室8Aの滴下受け部41Aに滴下し、その集中側気化室8Aで気化されたスチームが、集中側蒸気空間42Aからスチーム集中噴出孔9Aに導かれて、掛け面45の一領域に設けたスチーム集中噴出孔9Aから、布地などに集中してスチームを噴出することができる。
【0054】
なお図示しないが、水貯留室55に連通する集中側吐水路80Aには、別な第2ボール弁が設けられる。これらのボール弁は、シリンダー部材60の内圧に応じて可動するもので、シリンダー部材60の内部に水を吸い込むときには、給水路を開いて集中側吐水路80Aを閉じる一方で、シリンダー部材60の内部から水を吐出するときには、給水路を閉じて集中側吐水路80Aを開く構成となっている。
【0055】
一方、集中/分散切替レバー35Eを、スライド溝69の前側である「集中」側から、スライド溝69の後側である「分散」側の位置に動かすと、切替手段70の爪65A,65Bとストッパー74A,74Bとの係合が解除され、トーションばね76の付勢力によりシリンダー部材60が他の方向に回動し、集中/分散切替レバー35Eが外郭部材68に当接する位置に、シリンダー部材60および集中/分散切替レバー35Eが保持される。これにより、湾曲長孔81を通してシリンダー部材60の内部と給水孔78が連通すると共に、分散ガイド孔82Bを通してシリンダー部材60の内部と分散側吐水孔79Bが連通する一方で、集中側吐水孔79Aがシリンダー部材60の底面部で塞がれる。したがって、弾性体62の反発力によりショットボタン35Bと共にピストン61が押し上げられると、タンク組立体13の内部で、水貯留室55に貯留した水が給水孔78を通ってシリンダー部材60の内部に吸込まれ、次に弾性体62の反発力に抗して、ショットボタン35Bと共にピストン61を押動操作すると、シリンダー部材60の内部に吸込まれた水が、分散側吐水孔79Bから分散側吐水路80Bを通して吐出され、ベース4の上面側で分散側オートバルブ49Bから分散側通水路48Bに導かれる。
【0056】
そのため、集中/分散切替レバー35Eが「分散」側に位置する場合は、分散側通水路48Bに導かれた水だけが一時的に増えて、分散側気化室8Bの滴下受部41Bに滴下し、その分散側気化室8Bで気化されたスチームが、分散側蒸気空間42Bからスチーム分散噴出孔9Bに導かれて、掛け面45や傾斜面46の広い領域に設けたスチーム分散噴出孔9Bから、布地などに分散してスチームを噴出することができる。
【0057】
なおこの場合も、分散側吐水孔79Bに連通する分散側吐出路80Bには、シリンダー部材60の内圧に応じて可動する第3ボール弁が設けられ、シリンダー部材60の内部に水を吸い込むときには、水貯留室55から給水孔78に至る給水路を開いて分散側吐出路79を閉じる一方で、シリンダー部材60の内部から水を吐出するときには、給水路を閉じて分散側吐出路79を開く構成となっている。
【0058】
本実施形態では、アイロンの使用用途に応じて、ショット噴出を「集中」と「分散」の何れかに切替えできる利点を有する。例えば、上述した「集中」側のショット(増量スチーム)噴出は、ハンガーに吊るした状態の衣服のしわ伸ばしや、衣類の頑固なしわ伸ばしや、ミスト機能の代替に最適である。一方、「分散」側のショット噴出は、アイロン掛けの状態での衣類のしわ伸ばしや、化学繊維などのしわになりにくい繊維のしわ伸ばしに最適である。
【0059】
一般に、ハンガーに吊るしたままの衣類は、掛け面45を衣類に押し付けるプレスができないため、シワが伸びにくく、従来の掛け面全体からスチームを噴出させるものでは、その分スチーム圧が低下して、しっかりとしわを伸ばすことができない。しかし、本実施形態のような「集中」側のショット噴出では、掛け面45の一領域に集中配置したスチーム集中噴出孔9Aから、スチーム圧を上げてスチームを噴出するので、プレスの代替として衣類のしわ伸ばしを良好に行なうことが可能になり、「分散」側のショット噴出では、布地に対して広範囲に水分を与えることが可能になる。
【0060】
なお本実施形態では、増量スチーム用のショットボタン35Bを押動操作したときに、スチームが「集中」または「分散」の何れかから噴出するが、スチーム/ドライ切替レバー35Aを「スチーム」側に切替え、ショットボタン35Bを押動操作しない通常のスチーム噴出時にも、「集中」または「分散」の何れかからスチームが噴出する構成としてもよい。
【0061】
アイロン掛けのためにアイロン本体1を載置台から離脱すると、アイロン本体1への給電が断たれてヒータ3は断電状態となるが、ベース4の余熱を利用して、ベース4の底面に押し当てられた布地などのしわ伸ばしを行なうことができる。このアイロン掛けの最中には、握り部27を手で握ってアイロン本体1を保持する必要があるが、本実施形態のアイロン本体1は、その後端側から手を差し入れて握り部27を握ることができるオープンハンドル形状を有しているので、使用者の手が握り部27にアクセスしやすい。しかも、握り部27の手が触れる部位に直線部33を形成することで、握り部27を手で握ってアイロン掛けを行なう際に、握り部27への手の当たる部分が拡大して、面で握り部27を押すことが可能となる。そのため、握り部27を介してベース4の底面から布地へ与える力を無駄なく伝えることができる。
【0062】
また、握り部27を手で握る代わりに、握り部27に掌を押し当ててアイロン掛けを行なういわゆる押し掛けの際にも、握り部27の後部上面において下向きに傾斜したC面32を利用して、ここに掌を押し当てれば、ベース4の前側だけでなく後側にかけて、手の力が均等に作用する。そのため、少ない力でベース4の全体から布地に力が伝わり、布地のしわを簡単に伸ばして、きれいに仕上げることができる。
【0063】
本実施形態では、アイロン本体1の正面から見て右側側部に、切替手段70の使用者が操作する操作レバーとして、スライド操作可能な集中/分散切替レバー35Eを設け、これと対向する左側側部に、アイロン本体1からタンク組立体13を離脱させる操作ボタンとして、押動操作可能なタンクロック釦15を設けている。その理由は、使用者が右利きである場合、集中/分散切替レバー35Eが握り部27より前方に位置してアイロン本体1の右側側部にあると、アイロン掛けなどで握り部27を右手で握りながら、親指で摘み66の先端面をスライド操作すれば、ベース4からのスチームの噴出を、集中または分散の何れかに容易に切替えできるだけでなく、タンクロック釦15がアイロン本体1の左側側部にあると、アイロン本体1の正面側からタンク組立体13の両側面を右手で挟んだ状態から、そのまま親指でタンクロック釦15を押せば、タンク組立体13をアイロン本体1から簡単に取外しことができるからである。
【0064】
したがって、使用者が左利きの場合は、アイロン本体1の右側側部にタンクロック釦15を配置し、アイロン本体1の左側側部に集中/分散切替レバー35Eを配置すればよく、またこれらの右利きと左利きに適した2種類のタンク組立体13を用意して、使用者の利き手に応じて、その一方をアイロン本体1に装着する構成としてもよい。これにより、握り部27を手で握った状態から、必要に応じて集中/分散切替レバー35Eを操作して、ベース4の異なる領域からスチームを簡単に噴出させることができ、使い勝手の良好なアイロンを提供できる。
【0065】
本実施形態では、利用者が操作できるように外部に露出する集中/分散切替レバー35Eと、その集中/分散切替レバー35Eと連携して回動するシリンダー部材60とを備えた切替手段70を構成し、シリンダー部材60の回動位置に応じて、シリンダー部材60に吸込まれた液体である水を、スチーム集中噴出孔9Aまたはスチーム分散噴出孔9Bの何れかに、スチームとして噴出させるアイロンであって、特にスチーム集中噴出孔9Aからスチームを噴出させる方向に、集中/分散切替レバー35Eをスライド操作させると、シリンダー部材60の爪65A,65Bを乗り越えて係止するストッパー74A,74Bを、タンク組立体13内部のカバー部材73と一体に設けている。これにより、シリンダー部材60の爪65A,65Bがストッパー74A,74Bを乗り越える位置にまで、集中/分散切替レバー35Eを一旦操作させてしまえば、切替手段70が中途半端な位置にならず、ストッパー74A,74Bで決められた位置に係止される。
【0066】
また切替手段70には、スチーム分散噴出孔9Bからスチームを噴出させる方向に、シリンダー部材60の回動を常時付勢するトーションばね76を備えている。そのため、集中/分散切替レバー35Eをスライド操作して、シリンダー部材60の爪65A,65Bとストッパー74A,74Bとの係止を解除すると、トーションばね76の付勢力がシリンダー部材60に作用して、スチーム分散噴出孔9Bからスチームを噴出させる位置に、シリンダー部材60を含む切替手段70を付勢することができる。このように、ストッパー74A,74Bと付勢体となるトーションばね76との併用により、集中/分散切替レバー35Eに指を触れていない状態では、ベース4からスチームを集中して噴出させる位置と、ベース4からスチームを分散して噴出させる位置の何れかに、切替手段70を位置させることができ、切替手段70の意図しない状態でのスチーム噴出を防止できる。
【0067】
切替手段70を構成する集中/分散切替レバー35Eの摘み66の先端面には、凹凸状のローレット目71が形成される。これにより、摘み66の先端面に指を押し当てて、集中/分散切替レバー35Eを前後にスライド操作するときに、指が滑って操作しにくくなるのを抑制できる。また、摘み66は通常、トーションばね76の付勢によりスライド溝69の後側である「分散」側に位置していて、そこからスライド溝69に沿って前方にスライド操作すると、スライド溝69の前側である「集中」側で、シリンダー部材60の爪65A,65Bとストッパー74A,74Bが係合して、その位置に集中/分散切替レバー35Eがセットされるようになっている。そのため、普段はスチーム分散噴出孔9Bからスチームを広範囲に噴出させ、必要な時に集中/分散切替レバー35Eをアイロン本体1の前方にスライド操作させて、スチーム集中噴出孔9Aからスチームをピンポイントに噴出させることが可能になる。
【0068】
また、ストッパー74A,74Bは、何れも爪65A,65Bよりも弾性変形しやすい弾性片として形成される。ストッパー74A,74Bの弾性率は、カバー部材73の塊状の基体75に対して、ストッパー74A,74Bを形成する切込みの度合いで決定され、切り込みが深く、ストッパー74A,74Bが長く形成されるほど、弾性変形しやすくなる。そのため、集中/分散切替レバー35Eをスライド操作して、ストッパー74A,74Bと爪65A,65Bとを係止させたり、あるいは係止解除させたりすると、爪65A,65Bよりも先にストッパー74A,74Bが弾性変形して、切替手段70に加える力を低減することができる。
【0069】
タンク組立体13への注水時には、アイロン本体1からタンク組立体13を離脱させた状態で、若しくはアイロン本体にタンク組立体13を装着したまま、注水口21の下方に位置するヒンジ22を中心として、注水口蓋14を
図2に示すX2の方向に開ける。このとき、タンク組立体13の前側より指掛け部23に指を差し入れ、注水口蓋14の上端部14Aに指を掛けて手前側に倒すことで、注水口21に密着した注水口蓋14を容易に開けることができる。その後、注水口21の上方から水を注ぎ入れるために、注水口21を真上の方向(
図2に示すX1の方向)に向けてゆくと、注水口蓋14が完全に開いてない状態でも、注水口21をある程度上に向けることで、注水口蓋14に邪魔されずに注水口21からタンク組立体13へ注水することが可能になる。
【0070】
つまり、タンク組立体13に設けられるヒンジ22が、注水口21の上方に位置していると、注水口蓋14を大きく開かなければ、注水口21の上方からタンク組立体13に注水を行なうことができない。それに対して本実施形態のように、注水口21の下方にヒンジ22が位置すると、注水口21を真上に向けてゆく方向X1と、注水口蓋14を開ける方向X2が逆向きになるので、注水口蓋14の開き角度が少なくても、注水口蓋14に邪魔されることなく、注水口21の上方からタンク組立体13に注水を行なうことができる。
【0071】
次に、集中/分散切替レバー35Eとその周辺の構成について、
図13〜
図15を参照して説明する。
図13および
図14において、85はスライド溝69に沿ってタンク組立体68の外観面に印刷形成されたガイド表示部である。ガイド表示部85は、集中/分散切替レバー35Eの摘み66の位置が、「集中」側であるのか、或いは「分散」すなわち「全面」側であるのかを理解させるためのもので、ここでは文字と絵を組み合わせて構成されるが、別な形態としても構わない。また、外郭部材68に印刷形成する代わりに、銘板などの外郭部材68とは別部材でガイド表示部85を構成してもよい。
【0072】
そして、
図13に示すガイド表示部85は、スライド溝69の下側に位置して、握り部27よりも前方で、且つアイロン本体1の側面に配置されるのに対し、好ましい変形例となる
図14に示すガイド表示部85は、スライド溝69の上側に位置して、握り部27よりも前方で、且つアイロン本体1の上面に配置される。これにより、アイロン掛けなどで握り部27を手で握ったまま、アイロン本体1の上面側から見たときに、外方に突出した摘み66とガイド表示部85との位置関係を視認でき、そこからスチーム集中噴出孔9Aとスチーム分散噴出孔9Bのどちら側からスチームが噴出しているのかを理解することができる。
【0073】
また、別な変形例である
図15では、アイロン本体1ひいてはタンク組立体13の外観上面に開口形成した窓孔87と、切替手段70に連動して、窓孔87に重なる位置から窓孔87に重ならない位置に移動可能な可動体88とにより、切替手段70の状態、すなわち切替手段70がどの位置にあるのかを示す状態表示部89が付加される。可動体88は適当な着色が施され、例えば集中/分散切替レバー35Eの摘み66の位置が、可動体88が「分散」側に位置する場合は、可動体88が窓孔87に重なる位置に移動して、窓孔87を通して可動体88の色が視認でき、可動体88が「集中」側に位置する場合は、可動体88が窓孔87から離れた位置に移動して、窓孔87を通して別な部材(例えば、カバー部材73)の色が視認できる。これにより、アイロン掛けなどで握り部27を手で握ったまま、アイロン本体1の上面側から見たときに、窓孔87を通して視認できる色の違いを視認でき、そこからスチーム集中噴出孔9Aとスチーム分散噴出孔9Bのどちら側からスチームが噴出しているのかを理解することができる。
【0074】
次に、アイロン本体1の内部の蒸気侵入構造について、
図3並びに
図16〜
図18を参照して説明する。上述したように、ベース4の底面より噴出孔9を通してスチームを噴出させると、その一部はベース4の外周部とカバー11との隙間から、アイロン本体1の内部に侵入する。
【0075】
図16は、アイロン本体1内部の蒸気の侵入経路を図示したものであるが、アイロン本体1の内部に蒸気侵入防止構造91を設けない場合は、ベース4とカバー11との隙間から侵入した蒸気が、把手12の内部で下向きに開口した基部12Aから連結部12Bを通って、中空な握り部27の内部に配設した電装部品92に達し、湿気による様々な悪影響を引き起す(矢印Y1,Y2が蒸気侵入経路)。そこで、アイロン本体1の内部に蒸気侵入防止構造91を設けることで、そこから先(矢印Y2)の蒸気の侵入を防止している。
【0076】
そこで本実施形態では、アイロン本体1に形成される蒸気侵入箇所から電装部品92までの経路93内に、蒸気侵入防止構造91として、電装部品92との電気的接続を図る配線94と、その配線の位置決めとなるリブ95と、リブ95に押し当てられ、弾性を有する単独部品のパッキン96とを設けている。コード状の可撓性を有する配線94は、受電部2に設けた受電端子97(
図1を参照)やヒータ3と、電装部品92との間に接続されるもので、ここでは各配線94が、把手12の基部12Aから下向きに突設した複数のリブ95の間に案内されて、基部12Aの内部に配設される。リブ95は、パッキン96よりも若干狭い間隔で、アイロン本体1内部の前後方向に並んで配置される。シリコーンなどの耐熱性樹脂からなるパッキン96は、ブロック状の基体98の両側に前後一対の突起99を有し、この突起99に直交して配線94が当接する構成となっている。
【0077】
そしてここでは、左右のリブ95の間に配線94をそれぞれ並べて配置した後、前後のリブ95の間にパッキン96を差し込んで、カバー11の上部に把手12を取り付けると、パッキン96がカバー11に押されて変形し、前後のリブ95の間に挟み付けられると共に、突起99が配線94を押し付けて、配線94の周囲を隙間なく囲む。したがって、アイロン本体1内部の配線94が引き回される経路93は、その途中で蒸気侵入防止構造91により隙間なく塞がれ、そこから先の電装部品92に至る蒸気の侵入が確実に防止される。また、各配線94はリブ95により所定の位置に引き回された状態から、単独のパッキン96に押し付けられるため、従来のように2部品のシール材の間から配線94がはみ出すなどの作業性の悪化を改善でき、部品点数の削減も図ることができる。
【0078】
次に、本実施形態におけるさらに別な変形例について、
図19〜
図21を参照して説明する。101は、前記温度表示ランプ36とは別体に、発光する色でアイロンの動作状況を表示する光表示手段である。光表示手段101は、握り部27の上部前方に設けた操作部35の周囲に配置される側面発光型の光ファイバー102と、光ファイバー102の一端部102Aに配置される光源ユニット103とにより構成される。
図19は、光表示手段101単独の構成を示しているが、光源ユニット103は複数の発光素子、すなわちここでは波長の異なる例えば赤(R)色,緑(G)色,青(B)色の光を発する3個のLED(発光ダイオード)105a〜105cや、これらのLED105a〜105cへ個別に電力を供給するLED駆動部106などを内蔵し、LED105a〜105cから発した単色または混色の光を、光源ユニット103から光ファイバー102の一端部102Aに導くように構成される。発光素子は消費電力低減のためにLEDとするのが好ましいが、他にレーザなどを用いてもよい。またLED105a〜105cは、各々が異なる色を発する少なくとも2個以上あればよく、それぞれの色はRGBに限定されない。また、光ファイバー102の他端部102Bにも別な光源ユニット(図示せず)を装着して、光ファイバー102で回転をイメージした発光を行なわせる構成としてもよい。
【0079】
光ファイバー102は屈折率の異なるコアとクラッドからなる2層構造の可撓性チューブであり、光ファイバー102の一端部102AからLED105a〜105cの発した光を入れると、周囲に拡散発光しながら他端部102Bに向けて光が進むように構成される。これにより、アイロン本体1の上方から覗き込まなくても、光ファイバー102の周囲に拡散する光をすぐに確認できる。
【0080】
LED駆動部106は、後述する制御手段107からのRGB24bitの制御信号を受けて、LED105a〜105cの駆動を個々に制御することにより、光源ユニット103でフルカラーの光を生成できる構成になっている。この場合、光源ユニット103にLED駆動部106を組み込むのではなく、光源ユニット103の外部にLED駆動部106を配置してもよい。
【0081】
次に、アイロン本体1の電気的な概要構成を
図20に基づいて説明する。同図において、107はアイロン本体1の内部に搭載されたマイクロコンピュータなどの制御手段であり、この制御手段107の入力ポートには、前述の操作部35の他に、ベース4の温度を検知する温度検知手段108や、スチーム/ドライ切替レバー35Aが「スチーム」と「ドライ」のどちらに切替わっているかを検知するスチーム/ドライ切替検知手段109が電気的に接続される。また、制御手段107の出力ポートには、前述した加熱手段であるヒータ3や、表示部である温度表示ランプ36の他に、光表示手段101が電気的に接続される。
【0082】
制御手段107の記憶装置(図示せず)には、ヒータ3の加熱や温度の表示に関する所定の制御シーケンスを実行するプログラムが記憶されており、このプログラムを読み取ることで、ヒータ3を加熱制御する加熱制御手段110と、温度表示ランプ36や光表示手段101に対する表示出力を制御する表示制御手段111として、制御手段107を機能させる構成となっている。
【0083】
加熱制御手段110は、予め操作部35の温度設定/切ボタン35Dを操作して、温度設定を例えば「低」,「中」,「高」の何れかを選択すると、ヒータ3の動作を制御して、その選択された温度にまでヒータ3を加熱制御するものである。
【0084】
こうした加熱制御手段110によるヒータ3への制御とは別に、表示制御手段111は、温度表示ランプ36と、操作部35の周囲に設けられる光表示手段101の表示動作を各々制御する。そして、切状態から温度設定/切ボタン35Dを操作して、温度設定を「低」,「中」,「高」の何れかを選択すると、加熱制御手段110は温度検知手段108からの検知温度が設定温度に達するように、ヒータ3への通断電制御を開始する。これを受けて、表示制御手段111は
図21の(a)に示すように、光ファイバー102の一端部102Aから他端部102Bにかけて全体が第1色である白色に発光するように、LED駆動部106に制御信号を送出して各LED105a〜105cの動作を制御する。
【0085】
また、スチーム/ドライ切替レバー35Aが「ドライ」に切り替わっていることをスチーム/ドライ切替検知手段109が検知している時に、温度検知手段108からの検知温度が設定温度に達して適温になると、表示制御手段111は
図21の(b)に示すように、光ファイバー102の一端部102Aから他端部102Bにかけて全体が第2色である黄色に発光するように、LED駆動部106に制御信号を送出して各LED105a〜105cの動作を制御する。
【0086】
そして、スチーム/ドライ切替レバー35Aが「スチーム」に切り替わっていることをスチーム/ドライ切替検知手段109が検知している時に、温度検知手段108からの検知温度が設定温度に達して適温になると、表示制御手段111は
図21の(c)に示すように、光ファイバー102の一端部102Aから他端部102Bにかけて全体が第3色である緑色に発光するように、LED駆動部106に制御信号を送出して各LED105a〜105cの動作を制御する。
【0087】
このように、本実施形態のアイロン本体1では、表示制御手段111からの制御信号を受けて、光ファイバー102の全体から発光する色の違いで、アイロン本体1の動作状況を表示する構成となっている。そのため、使用者は載置台に載置されたアイロン本体1に近付かなくても、光ファイバー12の発光する色で、アイロン本体1がどのような動作を行なっているかを一目で理解できる。また、操作部35の周囲に色のアクセントを設けることで、アイロン本体1を革新的なデザインにすることが可能になる。
【0088】
また、光ファイバー102の一端部102Aに光源ユニット103を設けるだけでなく、他端部102Bにも別な光源ユニットを配置することで、例えば一方の光源ユニット103から光ファイバー102の一端部102Aに向けて第1色である白色の光を導き、他方の光源ユニットから光ファイバー102の他端部102Bに向けて別な第2色である黄色の光を導くようにすると、光ファイバー102の長手方向に沿って、白色から黄色に色が連続的に変化するグラデーション部を形成した光表示手段101の表示形態を利用できる。例えば温度検知手段108からの検知温度に応じて、グラデーション部の移動速度を変化させるように、各LED105a〜105cの動作を制御してもよく、検知温度が高くなるにつれてグラデーション部の移動速度を速くするように表現すれば、グラデーション部の動きを利用したアイロン本体1の動作状況の確認が可能となり、光表示手段101としての視認性がさらにアップする。これにより、例えば温度検知手段108からの検知温度が設定温度に近付くにしたがって、グラデーション部の移動速度を速くするなどの表示形態が可能になる。
【0089】
以上のように本実施形態では、ヒータ3により加熱され、布地に接する掛け面を形成するベース4と、ベース4の上面側を覆うカバー11と、カバー11上に空洞30を有して配設される握り部27と、を備え、握り部27の後部を開放した形状としたアイロンにおいて、握り部27の後部上面に掌が当接できる程度の大きさで、下向きに傾斜したC面32を形成している。
【0090】
この場合、握り部27の後部上面をC面32の形状とするだけで、ここに掌を押し当てたときに、掛け面となるベース4の前側だけでなく後側にかけても、手の力を均等に作用させることができる。そのため、少ない力でベース4の全体から布地に力が伝わり、布地のしわを簡単に伸ばして、きれいに仕上げることができる。しかも、握り部27の後部は開放したオープンハンドル形状を有するので、握り部27へのアクセスを損なわずに、簡単に布地へ力を与えることができる押し掛けが可能となる。
【0091】
また本実施形態では、握り部27の外面に凹凸の無いストレート形状の直線部33を形成している。
【0092】
この場合、握り部27を曲線形状ではなくストレート形状とすることにより、握り部27を手で握ってアイロン掛けを行なう際に、握り部27への手の当たる部分が拡大して、面で握り部27を押すことが可能となり、握り部27を介して布地へ与える力を無駄なく伝えることができる。
【0093】
本実施形態では、液体となる水を貯留するタンクとして、タンク組立体13を備えた本体としてのアイロン本体1と、アイロン本体1の下側に設けられ、底部に掛け面45を形成した加熱されるベース4と、ベース4に設けられ、タンク組立体13からの液体供給を受けてスチームを発生させる第1気化室としての集中側気化室8Aおよび第2気化室としての分散側気化室8Bと、掛け面45に集中して設けられ、集中側気化室8Aで発生したスチームを噴出させるスチーム集中噴出部となる複数のスチーム集中噴出孔9Aと、掛け面45に分散して設けられ、分散側気化室8Bで発生したスチームを噴出させるスチーム分散噴出部となる複数のスチーム分散噴出孔9Bと、
アイロン本体1に設けられた第1操作部としてのショットボタン35Bと、ショットボタン35Bの押動操作に連動して、タンク組立体13に貯留した水を集中側気化室8Aまたは分散側気化室8Bに送り込む液体供給装置としてのポンプ装置52と、スチームの噴出を、スチーム集中噴出孔9Aまたはスチーム分散噴出孔9Bの何れかに切替え操作可能とする切替手段70と、を備え、
ポンプ装置52は、タンク組立体13の内部で回動自在に保持されるシリンダー部材60と、シリンダー部材60の内部に液密状態で摺動自在に設けられるピストン61と、ショットボタン35Bがアイロン本体1から常時突出するように、ショットボタン35Bに当接するピストン61を一方に付勢する弾性体62と、を備え、切替手段70
として、シリンダー部材60を回動させる手動操作が可能な第2操作部を構成する集中/分散切替レバー35Eを、アイロン本体1の右側側部また左側側部の何れかに設け
、集中/分散切替レバー35Eを一側に動かして、シリンダー部材60が一の方向に回動した場合に、ショットボタン35Bと共にピストン61を押動操作すると、シリンダー部材60の内部に吸い込まれた水が集中側気化室8Aに送り込まれ、集中/分散切替レバー35Eを他側に動かして、シリンダー部材60が他の方向に回動した場合に、ショットボタン35Bと共にピストン61を押動操作すると、シリンダー部材60の内部に吸い込まれた水が分散側気化室8Bに送り込まれる構成となっている。
【0094】
この場合、集中側気化室8Aに対応して掛け面45の一領域に集中して設けたスチーム集中噴出孔9Aから、スチームを集中的に噴出させる一方で、分散側気化室8Bに対応して掛け面45のほぼ全体に分散して設けたスチーム分散噴出孔9Bから、スチームを広く分散して噴出させることで、必要に応じてベースの異なる領域からスチームを噴出させることができる。また、切替手段73をアイロン本体1の右側側部または左側側部の何れかに設けることで、アイロン本体1の上部に設けられる握り部27を手で握りながら、指で切替手段70の集中/分散切替レバー35Eを操作すれば、スチームの噴出を集中または分散の何れかに容易に切替えることができ、使い勝手の良好なアイロンを提供できる。
【0095】
また本実施形態では、集中/分散切替レバー35Eと、それに連動するシリンダー部材60で切替手段70を構成し、シリンダー部材60の爪65A,65Bに係止するストッパー74A,74Bを備えている。
【0096】
そのため、使用者が操作する切替手段70が中途半端な位置にならず、ストッパー74A,74Bで決められた位置に係止されるので、切替手段70の意図しない状態でベース4からスチームが噴出するのを防ぐことができる。
【0097】
また本実施形態では、切替手段70を常時付勢する付勢体としてトーションばね76を備えている。
【0098】
この場合、ストッパー74A,74Bとトーションばね76との併用により、スチームを集中して噴出させる位置と、スチームを分散して噴出させる位置の何れかに、切替手段70を位置させることができ、切替手段70の意図しない状態でベース4からスチームが噴出するのを防ぐことができる。
【0099】
また本実施形態では、切替手段70を構成する集中/分散切替レバー35Eの摘み66の先端面に、凹凸状のローレット目71が形成される。
【0100】
これにより、集中/分散切替レバー35Eの操作時における指の滑りを抑制し、切替手段70の操作性を向上させることができる。
【0101】
また、本実施形態のストッパー74A,74Bは、切替手段70を構成する集中/分散切替レバー35Eの操作に伴い弾性変形する弾性片として形成される。
【0102】
この場合、集中/分散切替レバー35Eをスライド操作して、ストッパー74A,74Bと切替手段70の爪65A,65Bとを係止または係止解除させる際に、ストッパー74A,74Bが容易に弾性変形するので、切替手段70に加える力を低減することができ、切替手段70の操作性が向上する。
【0103】
また本実施形態では、切替手段70を構成する集中/分散切替レバー35Eの近傍にガイド表示部85を備え、このガイド表示部85をアイロン本体1の側面よりもむしろ、上面に配置するのが好ましい。
【0104】
この場合、集中/分散切替レバー35Eを操作する際に、使用者がアイロン本体1の側部をわざわざ覗き込まなくても、握り部27を手で握ったまま、アイロン本体1の上面側から、スチームが集中と分散のどちらから噴出しているのかを、集中/分散切替レバー35Eとガイド表示部85との位置関係から理解することができる。
【0105】
また本実施形態では、切替手段70の状態として、切替手段70がどの位置にあるのかを示す状態表示部89を備え、この状態表示部89をアイロン本体1の上面に配置している。
【0106】
この場合、集中/分散切替レバー35Eを操作する際に、使用者がアイロン本体1の側部をわざわざ覗き込まなくても、握り部27を手で握ったままアイロン本体1の上面側から、スチームが集中と分散のどちらから噴出しているのかを、状態表示部89の表示内容から理解することができる。
【0107】
また本実施形態では、アイロン本体1と、アイロン本体1の下側に設けられるベース4とを備え、ベース4の底部に設けた噴出孔9を通して、そのベース4よりスチームを噴出させるアイロンにおいて、アイロン本体1に形成される蒸気侵入箇所から電装部品92までの経路93内に、電装部品92との電気的接続を図る配線94と、その配線の位置決めとなるリブ95と、リブ95に押し当てられ、弾性を有する単独のパッキン96とを、蒸気侵入防止構造91として設けている。
【0108】
この場合、蒸気侵入箇所から電装部品92までの経路93内において、リブ95を利用して配線94を所定の位置に引き回した状態で、パッキン96をリブ95に押し当てて弾性変形させるだけで、一つのパッキン96で経路93内における気密性を確保して、電装部品92への蒸気の侵入を防止し、併せて部品点数の削減と組立性の悪化を改善することが可能になる。
【0109】
また、本実施形態では、液体である水を貯留するタンクとして、タンク組立体13をアイロン本体1に備え、タンク組立体13の注液口となる注水口21に、ヒンジ22を中心として回動可能な蓋となる注水口蓋14を設けたアイロンにおいて、注水口21よりも下方に位置して、ヒンジ22をタンク組立体13に配設している。
【0110】
この場合、タンク組立体13に設けられるヒンジ22が、注水口21の上方にではなく下方に位置するので、注水口21の上方から水を注ぎ入れる際に、少ない注水口蓋14の開き角度で注水口蓋14が邪魔にならなくなり、注水口21からタンク組立体13への注液を行ないやすくすることができる。
【0111】
また本実施形態では、ベース11を加熱する加熱手段としてのヒータ3と、ヒータ3を制御する制御手段107と、を備え、制御手段107からの制御信号を受けて、光表示手段101を構成する光ファイバー102の全体から発光する色の違いで、アイロン本体1の動作状況を表示する構成となっている。
【0112】
そのため、温度表示ランプ36の表示内容をわざわざ確認しなくても、光表示手段101の発光する色の特徴を手掛かりにして、アイロン本体1がどのような動作を行なっているかが一目で分かり、離れたところからでも確実にアイロン本体1の動作状況を確認することができる。
【0113】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更可能である。例えば本実施形態のように、ベースに気化室が二つだけ設けられるものに限らず、気化室が三つ以上設けられるものや、スチーム集中噴出部やスチーム分散噴出部以外の別な噴出部が掛け面に存在するものでも、本発明のアイロンに含まれると解釈される。