(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
回転自在な円筒状のろ過体(1)で固液分離しつつ内設するスパイラル(2)にて汚泥搬送するドラム体(3)に走行自在な排水ろ材(4)を掛け回し、排出する濃縮汚泥の濃縮度を制御するドラム型濃縮機の運転方法において、
予め幅を持たせた濃縮汚泥の基準汚泥濃縮度(X0)と、
ドラム体(3)の基準回転速度(N0)と、基準回転速度(N0)の最大値である最大回転速度(Nmax)、基準回転速度(N0)の最小値である最小回転速度(Nmin)、段階的に増減させる回転数幅(n)と、
排水ろ材(4)の基準走行速度(S0)と、基準走行速度(S0)の最大値である最大走行速度(Smax)、基準走行速度(S0)の最小値である最小走行速度(Smin)、段階的に増減させる走行速度幅(s)と、
を設定して、
濃縮汚泥の濃縮度の計測値(X)を測定し、
濃縮汚泥の計測値(X)が基準汚泥濃縮度(X0)の範囲内の時は、ドラム型濃縮機の運転を継続し、
濃縮汚泥の計測値(X)が予め設定した基準汚泥濃縮度(X0)より低い場合、ドラム体(3)の回転速度を回転数幅(n)だけ減少させることによりドラム体(3)での汚泥の滞留時間を増加させて固液分離を促進し、
濃縮汚泥の計測値(X)が基準汚泥濃縮度(X0)の範囲内に上昇するまでこの操作を繰り返し、
ドラム体(3)の回転速度が最小回転速度(Nmin)となった時は、排水ろ材(4)の走行速度を走行速度幅(s)だけ増加させることによりろ過体(1)の細孔周辺に張り付いているろ液を排水ろ材(4)側に吸着させて排水する作用を促進し、
濃縮汚泥の計測値(X)が基準汚泥濃縮度(X0)の範囲内に上昇するまでこの操作を繰り返すと共に、
濃縮汚泥の計測値(X)が予め設定した基準汚泥濃縮度(X0)より高い場合、ドラム体(3)の回転速度を回転数幅(n)だけ増加させることによりドラム体(3)での汚泥の滞留時間を減少させて固液分離を抑制し、
濃縮汚泥の計測値(X)が基準汚泥濃縮度(X0)の範囲内に下降するまでこの操作を繰り返し、
ドラム体(3)の回転速度が最大回転速度(Nmax)となった時は、排水ろ材(4)の走行速度を走行速度幅(s)だけ減少させることによりろ過体(1)の細孔周辺に張り付いているろ液を排水ろ材(4)側に吸着させて排水する作用を低減し、
濃縮汚泥の計測値(X)が基準汚泥濃縮度(X0)の範囲内に下降するまでこの操作を繰り返す
ことを特徴とするドラム型濃縮機の運転方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
下水、し尿、あるいは食品生産加工排水等の有機性汚泥は、季節や天候、時間等で刻々と性状が変動している。この変動に応じて濃縮機の運転あるいは汚泥の調質に対して様々な制御が行われていた。
【0008】
特許文献1のようなベルト型濃縮機では、固液分離する際に、例えば藻類のような長尺な紐状、あるいは繊維分が絡み合ったような複雑な形状をしている場合には、安定した濃縮ができない。具体的には、水平設置されたベルト上に供給された汚泥が、濃縮されている間にベルト上で姿勢を変えることがないため、固形物の上方あるいは内部に溜まっている液分を下方のベルトでろ過することができない。
【0009】
特許文献2のような多数の細孔を有するパンチングメタル等で構成した円筒スクリーンを有する一般的なドラム式濃縮機は、孔径を大きくすると排出抵抗が小さくなりろ液が抜けやすくなるが、汚泥も抜けるため回収率が悪くなる。孔径を小さくすると汚泥が抜け難くなり回収率が向上するが、排出抵抗が大きくなりろ液が抜け難くなる。円筒スクリーンの孔径に応じた汚泥の調質が必要となり調整が複雑になる。
【0010】
特許文献3のようなスクリュー軸と外筒スクリーンの回転数を調整して運転制御を行うドラム式濃縮機は、ろ過面での汚泥の貯留時間を調整して濃縮度を調整できるものであるが、外筒スクリーンの細孔周辺に溜まるろ液の除去ができず、ろ過性能が悪くなる。
【0011】
この発明は、ドラム型濃縮機に排水作用を有するろ材を組み合わせ、流入する下水汚泥の性状変動に対応できるようドラム体の搬送速度とろ材の走行速度を制御し、濃縮度が安定した濃縮汚泥を生成するドラム型濃縮機の運転方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0012】
この発明は、回転自在な円筒状のろ過体で固液分離しつつ内設するスパイラルにて汚泥搬送するドラム体に走行自在な排水ろ材を掛け回し、排出する濃縮汚泥の濃縮度を制御するドラム型濃縮機の運転方法において、予め幅を持たせた濃縮汚泥の基準汚泥濃縮度と、ドラム体の基準回転速度と、基準回転速度の最大値である最大回転速度、基準回転速度の最小値である最小回転速度、段階的に増減させる回転数幅と、排水ろ材の基準走行速度と、基準走行速度の最大値である最大走行速度、基準走行速度の最小値である最小走行速度、段階的に増減させる走行速度幅と、を設定して、濃縮汚泥の濃縮度の計測値を測定し、濃縮汚泥の計測値が基準汚泥濃縮度の範囲内の時は、ドラム型濃縮機の運転を継続し、濃縮汚泥の計測値が予め設定した基準汚泥濃縮度より低い場合、ドラム体の回転速度を回転数幅だけ減少させ
ることによりドラム体での汚泥の滞留時間を増加させて固液分離を促進し、濃縮汚泥の計測値が基準汚泥濃縮度の範囲内に上昇するまでこの操作を繰り返し、ドラム体の回転速度が最小回転速度となった時は、排水ろ材の走行速度を走行速度幅だけ増加させ
ることによりろ過体の細孔周辺に張り付いているろ液を排水ろ材側に吸着させて排水する作用を促進し、濃縮汚泥の計測値が基準汚泥濃縮度の範囲内に上昇するまでこの操作を繰り返すと共に、濃縮汚泥の計測値が予め設定した基準汚泥濃縮度より高い場合、ドラム体の回転速度を回転数幅だけ増加させ
ることによりドラム体での汚泥の滞留時間を減少させて固液分離を抑制し、濃縮汚泥の計測値が基準汚泥濃縮度の範囲内に下降するまでこの操作を繰り返し、ドラム体の回転速度が最大回転速度となった時は、排水ろ材の走行速度を走行速度幅だけ減少させ
ることによりろ過体の細孔周辺に張り付いているろ液を排水ろ材側に吸着させて排水する作用を低減し、濃縮汚泥の計測値が基準汚泥濃縮度の範囲内に下降するまでこの操作を繰り返すもので、汚泥の性状変動に対して安定した濃縮汚泥を生成できる。
【発明の効果】
【0013】
この発明は、ドラム型濃縮機に排水作用を有するろ材を組み合わせ、流入する下水汚泥の性状変動に対応できるように、スパイラルの回転制御によるドラム体内での汚泥の貯留時間と、ろ材の走行速度制御によるろ液排出効率の調整により、常時一定の濃縮度の濃縮汚泥を生成できる。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1はドラム型濃縮機の概略正面図である。円筒状のろ過体1の内周面に、平板を螺旋状に成形したスパイラル2を固着してドラム体3を構成している。ろ過体1は多数の細孔を有するパンチングメタル等の金属ろ材、あるいはろ過機能を有する公知のろ布で構成する。
【0016】
ドラム体3の底部に排水ろ材4を掛け回し、ドラム体3と摺接しつつ走行させる。排水ろ材4はベルト状で液分を透過させる機能を有する。円筒状のろ過体1上に表面張力で留まっているろ液に接触し、毛細管現象で排水ろ材4に吸着させた後、下面から排水する。排水ろ材4としては、目の粗いろ布や網等の液分透過機能を有し、保水機能を有していない公知のろ材を使用できる。
【0017】
ドラム体3の上方には、一対のリターンロール14,14と駆動ロール15および従動ロール16を配設し、リターンロール14の内側と、駆動ロール15および従動ロール16の外側から排水ろ材4を掛け回して無端状に張設している。
駆動ロール15と従動ロール16間には排水ろ材4を洗浄するための洗浄装置21を配設している。
【0018】
ドラム体3と排水ろ材4の摺接部には、排水ろ材4の外方から一対のサポートロール18,18を配設している。なお、サポートロール18の位置や数は、ドラム体3の直径や汚泥の供給量等に応じて適宜配設する。
【0019】
ドラム体3の下方には、排水ろ材4を透過して滴下するろ液を貯留あるいは配送するろ液受け6を配設している。
【0020】
図2はドラム型濃縮機の概略縦断面図である。ろ過体1の前後端は、円環状の外環7,7に接続して補強している。外環7は、排水ろ材4両端の走行代を確保するために、軸方向に所定の幅を有している。
【0021】
前端部の外環7には内部の汚泥が漏れないよう蓋8を施している。蓋8には汚泥の供給管9を挿通している。蓋8から挿通された供給管9は、前端部の外環7近傍に汚泥を供給する。供給管9は図示しない供給装置に接続している。なお、蓋8は外環7すべてを覆う必要はなく、内部の汚泥が溢れ出ない高さを有していればよい。
【0022】
前端部の外環7にはスプロケットを形成しており、チェーン10によりスパイラル駆動機11と連結されている。前後端の外環7,7、円筒状のろ過体1およびスパイラル2は一体的に回転自在な構成としている。スパイラル2の回転により、前端部の外環7近傍に供給された汚泥はろ過体1によりろ過されつつ、液分が減少した濃縮汚泥は後端部の外環7方向に搬送される。
【0023】
後端部の外環7は開放されており、濃縮された汚泥は、外環7の下方に配設された濃縮汚泥受け12に排出される。
濃縮汚泥受け12には濃縮汚泥の濃度を計測するための濃度計22を配設している。
【0024】
駆動ロール15にはロール駆動機17を接続してあり、駆動ロール15を回転させることで無端状の排水ろ材4を走行自在に構成している。
【0025】
図3はドラム型濃縮機の背面図である。蓋8の中心部に有する開口13から汚泥の供給管9を挿通しているので、ドラム体3と一体的に蓋8が回転しても供給管9は固定した状態で安定してドラム体3の内部に汚泥を供給できる。
【0026】
実施例では、ドラム体3をチェーン10で回転自在に駆動しているが、プーリーや歯車等、公知の継ぎ手を用いることができる。
【0027】
なお、本装置に係る構成要件をサポートする部材、例えば、フレーム、軸受、リブ等は、仕様や条件に応じて適宜配設する。
【0028】
ろ過体1内の汚泥は、ドラム体3の回転に沿って底部から中心軸近くの高さまで搬送された後、自重によって底部に落泥する。この時、汚泥の揉み解し作用により汚泥内部の液分が表面に抽出され、ろ過体1による固液分離が促進される。螺旋状のスパイラル2の回転作用により、内部の汚泥は排出側に搬送され、その間にも揉み解し作用を受けてさらに濃縮される。スパイラル2のピッチや平板の高さ等は、搬送する汚泥が隣段に越流しないよう供給量等に応じて適宜設定する。
【0029】
円筒状のろ過体1は多数の細孔を有している。供給する汚泥に応じて開口率、孔径等を定めているが、汚泥の回収率を高くするためには孔径を小さく設定する必要がある。
孔径が小さい場合は、多量のろ液を排出する場合は自重により細孔から滴下するが、ろ液が少ない場合は、表面張力により細孔内あるいはろ過体1の外周面に張り付いてろ液が滴下しない。
【0030】
そこで、表面張力によりろ過体1に張り付いているろ液を、ろ過体1から剥離するために排水ろ材4を摺接させる。排水ろ材4は毛細管現象を利用してろ液を吸収する機能を有するもので、ろ過体1のろ液と接触すると、ろ液が排水ろ材4に吸着される。また、同時に排水ろ材4は排水機能に優れたもので、開口率が大きく内部に保水機能を有してなく、ろ液の自重で容易に滴下する構造を有している。
【0031】
具体的には、親水性を有する材質で開口率が大きく目の粗いろ布や網等で排水ろ材4を構成することで、上記作用効果を奏することができる。
【0032】
排水ろ材4と摺接したろ過体1は、細孔近傍に張り付いていたろ液が排水ろ材4側に吸着されるので、排出抵抗が低減されるとともに、細孔の毛細管現象により汚泥からのろ液を吸収しやすくなり処理能力が向上する。また、細孔の孔径を小さくしても排水能力が下がらないので、ドラム体3内部の汚泥抜けが減少して、汚泥の回収率が向上する。
【0033】
ろ過体1に排水ろ材4を摺接させる位置は、ろ過体1からろ液が排出される位置であればよく、汚泥性状や供給量等に応じて張力等に応じて、リターンロール14の間隔、高さを適宜設定し、排水ろ材4の巻き掛け角度を調整する。
【0034】
なお、本実施例では、ろ過体1の内周面にリボン状の中空スパイラルを固着しているが、筒状のろ過体内で螺旋状のスパイラルを回転させて汚泥を搬送する他の形態の濃縮機にも適用できる。
【0035】
また、本実施例では、排水ろ材4をろ過体1に摺接させているが、ろ過体1からのろ液を内部に吸水するようなスポンジで構成した吸水ろ材を用いて、別途吸水ろ材からろ液を回収してもよい。
【0036】
図4はドラム型濃縮機の運転方法のシステム図である。ドラム型濃縮機から排出された濃縮汚泥は、濃縮汚泥受け12に一時的に貯留される。濃縮汚泥受け12内の濃縮汚泥の濃縮度を濃度計22で計測して、検知信号を制御装置23に送信している。制御装置23は濃度計22から送信された検知信号を比較判断して、スパイラル駆動機11あるいはロール駆動機17に指令を送信する。
【0037】
ドラム型濃縮機の運転が開始されると、濃縮汚泥の濃縮度は、リアルタイムに濃度計22で計測されて制御装置
23に送られる。
【0038】
一般的には、流入汚泥の性状が変動し、処理汚泥の固形物量が増加(減少)すると、ドラム型濃縮機から排出される濃縮汚泥の濃縮度が高く(低く)なる。
【0039】
そこで、本発明の制御装置23では、濃度計22の計測値Xをあらかじめ設定した基準汚泥濃
縮度X0と比較判断して、計測値Xが基準汚泥濃
縮度X0から外れていた場合、スパイラル駆動機11あるいはロール駆動機17に指令を与えてドラム型濃縮機から排出される濃縮汚泥の濃縮度を増減させる。滞留時間やろ液の排出効率を調整することにより、容易に濃縮汚泥の濃縮度を基準汚泥濃
縮度X0に維持することができる。
基準汚泥濃
縮度X0は、ある程度の幅を持たせて設定することができ、濃縮度の計測値Xがその設定幅内にある時は、現状を維持した状態で通常運転を継続する。
【0040】
より詳しく説明すると、濃縮汚泥の計測値Xが基準汚泥濃
縮度X0より低い場合には、制御装置23はスパイラル駆動機11に指令を与え、スパイラルの回転速度を減少させる。ドラム体3での滞留時間が増加することにより汚泥の固液分離が促進されて、汚泥の濃縮度を上昇させることができる。また、スパイラル駆動機11の回転速度を減少させても濃縮汚泥の計測値Xが基準汚泥濃
縮度X0に復帰しない場合は、制御装置23からロール駆動機17に指令を与え、排水ろ材4の走行速度を増加させる。ろ過体1の細孔周辺に張り付いているろ液を排水ろ材4側に毛細管現象で吸着・排水することにより、ろ過体1の排水効率を上昇させることができる。
【0041】
一方、濃縮汚泥の計測値Xが基準汚泥濃
縮度X0より高い場合には、制御装置23はスパイラル駆動機11に指令を与え、スパイラルの回転速度を増加させる。ドラム体3での滞留時間が減少することにより汚泥の固液分離が促進されない状態で搬送され、汚泥の濃縮度を下降させることができる。また、スパイラル駆動機11の回転速度を増加させても濃縮汚泥の計測値Xが基準汚泥濃
縮度X0に復帰しない場合は、制御装置23からロール駆動機17に指令を与え、排水ろ材4の走行速度を減少させる。ろ過体1の細孔周辺に張り付いているろ液を排水ろ材4側に吸着・排水させる作用を低減させることにより、ろ過体1の排水効率を下降させることができる。
【0042】
一旦、スパイラル駆動機11あるいはロール駆動機17の回転速度を変更すると、一定時間経過後に再度濃縮度を測定し、計測値Xが基準汚泥濃
縮度X0内に復帰するまで上記動作を繰り返す。
【実施例】
【0043】
図
5はこの実施の形態に係る運転方法のフローチャートである。
A.初期設定
後段の処理設備に応じて、基準汚泥濃縮度X0(最大基準汚泥濃縮度Xmax,最小基準汚泥濃縮度Xmin)を設定する。本実施例では、最大基準汚泥濃縮度Xmaxと最小基準汚泥濃縮度Xminの間を基準汚泥濃縮度X0として幅を持たせている。
また、ドラム体3の基準回転速度N0(最大回転速度Nmax,最小回転速度Nmin)および段階的に増減させる回転数幅nと、排水ろ材
4の基準走行速度S0(最大走行速度Smax,最小走行速度Smin)および段階的に増減させる走行速度幅sを設定する。
さらに、濃度計22の計測間隔を設定する。
【0044】
B.運転開始
上記基準値N0,S0にて各機器を運転し、原液をドラム体
3に供給する。
【0045】
C.汚泥濃縮度比較
ドラム体3から排出された濃縮汚泥の濃縮度を測定し、基準汚泥濃縮度X0と比較する。
濃縮度の計測値Xが基準汚泥濃縮度X0内にある場合は、各機器の運転を現状の状態で維持する。
計測値Xが基準汚泥濃縮度X0より低い場合は、フローチャートのDへ移行して、ドラム体
3の回転速度を段階的に減少させる制御を行う。
計測値Xが基準汚泥濃縮度X0より高い場合は、フローチャートのEへ移行して、ドラム体
3の回転速度を段階的に増加させる制御を行う。
【0046】
D.ドラム体の回転速度比較
上記フローチャートCにおいて、濃縮汚泥の濃縮度
の計測値Xが基準汚泥濃縮度X0より低い場合は、濃縮度を上昇させるためにスパイラル2の搬送速度を減少させるべく、段階的に減少させるドラム体3の回転数幅nを加味した回転数Nと最小回転速度Nminとを比較する。
変更後の回転数Nが最小回転速度Nminより高い場合は、フローチャートのFへ移行してドラム体3の回転速度を段階的に減少させる制御を行う。
変更後の回転数Nが最小回転速度Nmin以下となる場合は、フローチャートのGへ移行して、排水ろ材4の走行速度を段階的に増加させる制御を行う。
【0047】
F.ドラム体の回転速度(減)
上記フローチャートDにおいて、変更後のドラム体3の回転速度Nが最小回転速度Nminより大きい場合は、予め設定した回転数幅nだけ回転速度を減少させる制御を行う。
具体的には、スパイラル駆動機11を調整し、ドラム体3の回転速度をあらかじめ設定した回転数幅nだけ減少させる。
【0048】
G.排水ろ材の走行速度比較
上記フローチャートDにおいて、ドラム体3の回転速度Nが最小回転速度Nmin以下となる場合は、ろ液の排出効率を上昇させるために排水ろ材4の走行速度を増加させるべく、段階的に増加させる走行速度幅sを加味した走行速度Sと最大走行速度Smaxとを比較する。
変更後の排水ろ材4の走行速度Sが最大走行速度Smaxより小さい場合は、フローチャートのHへ移行して排水ろ材4の走行速度を段階的に増加させる制御を行う。
変更後の排水ろ材4の走行速度Sが最大走行速度Smax以上となる場合は、フローチャートのIへ移行して、警報を発するか、あるいは濃縮機の運転を自動停止させる制御を行う。
【0049】
H.排水ろ材の走行速度(増)
上記フローチャートGにおいて、変更後の排水ろ材4の走行速度Sが最大走行速度Smaxより小さい場合は、ロール駆動機17を調整し、予め設定した走行速度幅sだけ排水ろ材4の走行速度を増大させる制御を行う。
【0050】
I.警報・運転停止
一定時間経過後に再度濃縮度を測定し、計測値Xが基準汚泥濃縮度X0内に復帰するまで上記動作を繰り返す。排水ろ材4の走行速度Sが最大走行速度Smaxあるいは最小走行速度Sminに達しても濃縮度の計測値が基準値内に復帰しない場合は、警報を発するか、あるいは濃縮機の運転を自動停止する。
【0051】
E.ドラム体の回転速度比較
上記フローチャートCにおいて、濃縮汚泥の濃縮度
の計測値Xが基準汚泥濃縮度X0より高い場合は、濃縮度を低下させるためにスパイラル2の搬送速度を増加させるべく、段階的に増加させるドラム体3の回転数幅nを加味した回転数Nと最大回転速度Nmaxとを比較する。
変更後の回転数Nが最大回転速度Nmaxより小さい場合は、フローチャートのJへ移行してドラム体3の回転速度を段階的に増加させる制御を行う。
変更後の回転数Nが最大回転速度Nmax以上となる場合は、フローチャートのKへ移行して、排水ろ材4の走行速度を段階的に減少させる制御を行う。
【0052】
J.ドラム体の回転速度(増)
上記フローチャートEにおいて、変更後のドラム体3の回転速度Nが最大回転速度Nmaxより小さい場合は、予め設定した回転数幅nだけ回転速度を増加させる制御を行う。
具体的には、スパイラル駆動機11を調整し、ドラム体3の回転速度をあらかじめ設定した回転数幅nだけ増加させる。
【0053】
K.排水ろ材の走行速度比較
上記フローチャートEにおいて、ドラム体3の回転速度Nが最大回転速度Nmax以上となる場合は、ろ液の排出効率を低下させるために排水ろ材4の走行速度を減少させるべく、段階的に減少させる走行速度幅sを加味した走行速度Sと最小走行速度Sminとを比較する。
変更後の排水ろ材4の走行速度Sが最小走行速度Sminより大きい場合は、フローチャートのLへ移行して排水ろ材4の走行速度を段階的に減少させる制御を行う。
変更後の排水ろ材4の走行速度Sが最小走行速度Smin以下となる場合は、フローチャートのIへ移行して、警報を発するか、あるいは濃縮機の運転を自動停止させる制御を行う。
【0054】
L.排水ろ材の走行速度(減)
上記フローチャートKにおいて、変更後の排水ろ材4の走行速度Sが最小走行速度Sminより大きい場合は、ロール駆動機17を調整し、予め設定した走行速度幅sだけ排水ろ材4の走行速度を減少させる制御を行う。
【0055】
なお、ドラム体3の回転速度あるいは排水ろ材4の走行速度を変更すると、一定時間経過後に再度濃縮度
の計測値Xを測定し、計測値Xが基準
汚泥濃縮度X0内に復帰するまで上記動作を繰り返す。