(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記進捗表示手段は、処理中の主工程を構成する複数の副工程のうち、どの副工程を処理中であるかを識別可能な態様で前記個別進捗表示領域に示す、請求項1に記載の情報処理プログラム。
前記進捗表示手段は、前記分割された全体進捗表示領域のうち、処理中の主工程にかかる領域を、当該領域の形状、大きさ、色の少なくとも一つが他の主工程にかかる領域とは異なるようにして表示する、請求項1に記載の情報処理プログラム。
前記進捗表示手段は、処理中の主工程にかかる全体進捗表示領域を伸長または拡大するように変形して表示し、当該主工程が終了すれば、当該全体進捗表示領域を短縮または縮小するように変形して表示する、請求項7に記載の情報処理プログラム。
前記進捗表示手段は、処理済みの主工程にかかる全体表示領域と、未処理の主工程にかかる全体表示領域とを区別可能な態様で表示する、請求項1に記載の情報処理プログラム。
前記進捗表示手段は、前記タスクを構成する複数の主工程のうち、どの主工程が処理中であるかに応じて、前記進捗インジケータ内における前記個別進捗表示領域の表示位置を変更する、請求項1に記載の情報処理プログラム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の技術では、モニタの光ディスク用表示部にハードディスクドライブへの複写中の各データの進捗状況を表示すると共に、ハードディスク用表示部に全体の進捗状況を表示している。これにより、複写中、現在どのデータまで複写が完了しているか、現在どのデータを複写しているか、複写前のデータがどれだけ残っているかを直ちに視認することができる。
【0005】
しかしながら、上記の技術は、全体の進捗状況と、複写中の各データの進捗状況(個別の進捗状況)とを、それぞれ画面内の別の領域で表示していた。
【0006】
それ故に、本発明の目的は、進捗表示の省スペース化が可能な情報処理プログラム、情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、例えば以下のような構成例が挙げられる。
【0008】
構成例の一例は、一連の複数の工程から構成されるタスクにかかる進捗状況を示す情報処理装置のコンピュータに実行させる情報処理プログラムであって、タスクにかかる進捗状況を示す進捗インジケータを所定の表示部に表示する進捗表示手段としてコンピュータを機能させる。この進捗インジケータは、タスク全体にかかる進捗を示すための全体進捗表示領域と、タスクを構成する複数の工程自体の進捗を示すための個別進捗表示領域とを含む。そして、個別進捗表示領域は全体進捗表示領域の中に表示される。
【0009】
上記構成例によれば、タスクの全体の進捗と、各工程の個別の進捗を省スペースで表示することができる。
【0010】
他の構成例として、進捗表示手段は、進捗に応じて伸長するゲージ型を用いて進捗状況を表示してもよい。
【0011】
上記構成例によれば、進捗状況を直感的にわかりやすくユーザに提示できる。
【0012】
更に他の構成例として、進捗表示手段は、タスクを構成する工程のうちどの工程が処理中であるかを識別可能な態様で全体進捗表示領域に示すと共に、当該処理中の工程を構成する複数の副工程のうち、どの副工程を処理中であるかを識別可能な態様で個別進捗表示領域に示すようにしてもよい。
【0013】
上記構成例によれば、現在の進捗状況をよりわかりやすくユーザに提示することができる。
【0014】
更に他の構成例として、進捗表示手段は、全体進捗表示領域を、タスクを構成する複数の工程毎に分割して表示してもよい。更には、分割された全体進捗表示領域のうち、処理中の工程にかかる領域の中に個別進捗表示領域を表示してもよい。
【0015】
上記構成例によれば、処理中の工程がどの工程であるのか、そして、その個別の進捗をユーザにわかりやすく提示できる。
【0016】
更に他の構成例として、進捗表示手段は、分割された全体進捗表示領域のうち、処理中の工程にかかる領域を、その形状、大きさ、色の少なくとも一つが他の工程にかかる領域とは異なるようにして表示してもよい。また、処理中の工程にかかる全体進捗表示領域を伸長または拡大するように変形して表示し、当該工程が終了すれば、当該全体進捗表示領域を短縮又は縮小するように変形して表示してもよい。更には、伸長された全体進捗表示領域の中に個別進捗表示領域を表示してもよい。
【0017】
上記構成例によれば、現在処理中の工程を目立たせて表示でき、進捗状況をユーザに直感的に伝えやすくすることが可能となる。
【0018】
更に他の構成例として、進捗表示手段は、全体進捗表示領域にタスクを構成する工程の数を示すようにしてもよい。
【0019】
上記構成例によれば、工程数が示されるため、進捗状況をより把握させやすく提示することができる。
【0020】
更に他の構成例として、進捗表示手段は、処理済みの工程にかかる全体表示領域と、未処理の工程にかかる全体表示領域とを区別可能な態様で表示してもよい。
【0021】
上記構成例によれば、全体工程についてどこまで進んでいるかをユーザにわかりやすく提示することができる。
【0022】
更に他の構成例として、進捗表示手段は、タスクを構成する複数の工程のうち、どの工程が実行中であるかに応じて、進捗インジケータ内における個別進捗表示領域の表示位置を変更するようにしてもよい。
【0023】
上記構成例によれば、進捗状況をわかりやすく提示することができる。
【0024】
なお、上記情報処理プログラムは、任意のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体(例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、半導体メモリーカード、ROM、RAMなど)に格納され得る。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、複数の工程からなるタスクの全体の進捗状況と、各工程の個別の進捗状況とを省スペースで表示することができる。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明の一実施形態について説明する。本実施形態では、情報処理装置の一例として、据置型のゲームシステム(以下では単にゲームシステムと呼ぶ)を例として説明する。
【0028】
図1において、ゲームシステム1は、ゲーム装置10、入力装置11、表示装置12、プロセッサ13、内部記憶装置14、メインメモリ15、および無線通信装置16を備えている。
【0029】
入力装置11は、ゲーム装置10のユーザによって操作され、ユーザの操作に応じた信号を出力する。入力装置11は、例えば、無線式のコントローラである。表示装置12は、ゲーム装置10において生成された画像を画面に表示する。表示装置12は、例えばテレビである。内部記憶装置14には、プロセッサ13によって実行されるコンピュータプログラムが格納されている。内部記憶装置14は、典型的には、フラッシュEEPROMである。メインメモリ15は、コンピュータプログラムや情報を一時的に記憶する。例えば、後述するデータ移行処理を実行するためのプログラムや、当該処理において用いられる各種データを記憶する。無線通信装置16は、無線通信によって他のゲーム装置へ信号を送信したり、他のゲーム装置から信号を受信したりする。
【0030】
以下、本実施形態にかかる情報処理の動作概要を説明する。本実施形態では、以下に示すような複数の工程を含む一連の処理の進捗状況(進捗度合い)を表示するための情報処理を実行する。
【0031】
まず、一連の複数の処理工程(複数の所定の情報処理の実行;手順と呼ぶこともある)を経て完結する処理があると想定する。以下では、この処理のことをタスクと呼ぶ。このタスクを構成する上記複数の工程のそれぞれを「主工程」と呼ぶ。本実施形態では、一例として、4つの主工程を有するタスクを想定する。なお、具体例として後述するが、ゲーム装置同士におけるデータ移行処理を一例として本実施形態の処理を説明する。そして、4つの主工程の例として、本実施形態では、「準備」の工程と、「移行処理についての説明のユーザへの提示」の工程と、「(移行元からの)データの書き出し」工程と、「(移行先への)データの書き込み」工程を例として説明する。
【0032】
また、各主工程はそれぞれ複数の工程を含んでいるとする。以下では、この工程を「副工程」と呼ぶ。なお、詳しくは後述するが、副工程の数は、変動し得るものとする。
【0033】
本実施形態にかかる処理は、このようなタスクの進捗を表示するための処理である。具体的には、タスクの進行状況を、
図2に示すような進捗インジケータ101を用いて示す。
図2は、進捗インジケータ101を用いた画面の一例である。
図2では、画面の上端部に進捗インジケータ101が示される。また、その下には、メイン処理表示領域102が設けられている。この領域には、上記副工程にかかる情報処理に基づいて、各種の表示がなされる。そして、本実施形態では、上述したタスク全体の進捗(どの主工程を処理中であるか)と、実行中の主工程にかかる進捗(実行中の主工程を構成する副工程のうち、どの副工程を処理中であるか、どこまで進んでいるか)との2種類の進捗状況を、上述したような(単一の)進捗インジケータ101を用いて、省スペースで表示するものである。
【0034】
なお、他の実施形態では、上記進捗インジケータ101は画面の下端部に表示されるような画面構成としても良い。
【0035】
以下、
図3〜
図13を用いて、進捗インジケータ101を用いた具体的な表示態様の一例を示す。
図3は、進捗インジケータ101の初期の表示状態(タスクにかかる処理を開始した直後の状態)を示している。
図3において、進捗インジケータ101の右端側に主工程表示領域103が表示されている。本実施形態では、上記のように4つの主工程がある場合を例としているため、4つの主工程表示領域103A〜103Dが表示されている。各主工程表示領域103A〜103Dには、工程の実行順番を示す数値も示されており、主工程の総数(タスク全体の工程数)が把握できるようにもなっている。また、主工程表示領域103の左側の領域には、タスクの開始時に表示される初期表示用の所定のテキストが表示されている。ここには、例えば、「データ移行処理」等、タスクの名称などが表示される。
【0036】
この状態から、ユーザによる所定の操作に基づいて、1つ目の主工程が開始される。1つ目の主工程の実行開始に伴い、第1の主工程表示領域103Aの横幅が大きくなるように変形される。具体的には、
図4および
図5に示すように、第1の主工程表示領域103Aの左端部分(数字の部分も含む)が、進捗インジケータ101の左端に向かって移動する(伸びていく)アニメーションが表示され、第1の主工程表示領域103Aが変形していく。また、これに伴い、初期表示テキストは、第1の主工程表示領域103Aに上書きされるようにして消去される。
【0037】
そして、第1の主工程表示領域103Aの左端部分が進捗インジケータ101の左端に到達すると、次に、
図6に示すように、進捗インジケータ101の左端から右方向に向けて、異なる色の帯が伸びていく。そして、第2の主工程表示領域103Bの左端(第1の主工程表示領域103Aの右端)となる位置まで到達すると、そこで停止する。その結果、
図7のような表示状態となる。
図7では、第1の主工程表示領域103Aの形状について、その横幅が広くなっている(変形している)。その結果、第1の主工程表示領域103Aの表示位置も上記
図3とは変化している(少なくとも左端の表示位置が異なっている)。その結果、第1の主工程表示領域103Aが進捗インジケータ101の半分以上の領域を占有した状態となっている。そして、第1の主工程表示領域103Aの右端部分には、副工程の進捗状況を示すための副工程進捗ゲージ104が表示されている。第1の主工程に含まれる複数の副工程の処理が進行するに連れて、
図8および
図9に示すように、当該副工程進捗ゲージ104が左端から右方向に向けて伸びていくような表示がなされる。そして、当該副工程進捗ゲージ104が右端まで到達すれば、第1の主工程が終わったということになる。つまり、この状態は、タスク全体の進捗として、第1の主工程にかかる処理が進行中であることを示すと同時に、第1の主工程自体にかかる処理の進捗を副工程進捗ゲージ104で示している状態といえる。なお、第1の主工程表示領域103Aの中の、副工程進捗ゲージ104にかかる部分以外の領域には、第1の主工程のタイトルやその処理内容を示す文字列が適宜表示されていても良い。
【0038】
なお、表示形態の変化について、他の実施形態では、処理中の主工程を識別可能な態様で表示し、その中で副工程の進捗表示を行うような表示形態になるのであれば、どのように表示形態を変化させてもよい。例えば、処理中の主工程の表示領域を他の主工程の表示領域よりも相対的に大きく表示したり、処理中の主工程の表示領域を他の主工程の表示領域とは異なる色で表示したりする等である。
【0039】
第1の主工程が終われば、ユーザの所定の操作などに基づき、第2の主工程が開始される。なお、第2の主工程に含まれる副工程の総数は、第1の主工程における処理の結果によって変動する。これは、後述の第3、第4の主工程およびその副工程についても同様である。つまり、本実施形態では、各主工程における副工程の総数が、それ以前に実行された工程の処理結果に応じて変動し得る。そして、この副工程の総数に基づいて、副工程進捗ゲージ104の進行度合いや増加値が決定される。本実施形態では、該当工程が完了した状態を100として、この100を副工程の数で割った量が、副工程進捗ゲージ104の(1回分の)増加値になるものとする。
【0040】
なお、副工程進捗ゲージ104の表示態様に関して、上記
図8や
図9の例ではいわゆるプログレスバー形式で表示する例を示している。これに限らず、他の実施形態では、進行度を数値で示してもいい。例えば、パーセンテージで表示してもよいし、「現ステップ番号/総ステップ数」のような表示でもよい。例えば、副工程が全部で10ステップある場合は、「1/10」、「2/10」・・・「10/10」のように、ステップ数での表示としても良い。このような表示とすることで、現在どの副工程を処理中であるかが把握しやすくなる。更には、副工程の処理に応じて、副工程進捗ゲージ104の例えば左側の位置に所定の文字列を表示するようにしても良い。例えば、現在処理中の副工程の具体的な名称を表示したり、処理中のファイル名等を表示したりしてもよい。
【0041】
第2の主工程が開始されると、
図10に示すように、第2の主工程表示領域103Bの左端が進捗インジケータ101の左側に向かって伸びていくようなアニメーション表示がなされる(換言すれば、処理が終了した第1の主工程にかかる第1の主工程表示領域103Aの横幅が短縮されていく)。そして、左端近く(第1の表示領域の右端に相当する位置)まで伸びれば、上記第1の主工程の時と同様に、異なる色の帯が右方向に伸びていき、最終的に、
図11に示すような状態となる。
図11では、進捗インジケータ101の左端に第1の主工程表示領域103Aが表示され、その右隣に、横幅が広がった第2の主工程表示領域103Bが表示されている。そして、当該第2の主工程表示領域103Bの右端部分には、上記第1の主工程の場合と同様に、副工程進捗ゲージ104が表示されている。また、
図11では、第1の主工程表示領域103Aの背景色も変化している。これは、第1の主工程は終了したことを視覚的に示すためである。このような表示を行うことで、タスク全体の進捗として、第1の主工程にかかる処理は終了し、今は第2の主工程が進行中であることを示すと同時に、第2の主工程自体にかかる処理の進捗も示している。換言すれば、未処理である主工程は進捗インジケータ101内の右端側に表示され、処理済みの主工程は進捗インジケータ101内の左端側に、その背景色を変えて表示され、実行中の主工程は、横幅を大きくし、進捗インジケータ101内の大半を占有するようにして表示されている。
【0042】
第2の主工程にかかる処理が進行するに連れて、上記第1の主工程の場合と同様に副工程進捗ゲージ104が右方向に伸びていく。進捗ゲージが右端まで到達すれば、第2の主工程が終わったことになる。第2の主工程が終われば、ユーザの所定の操作などに基づき、第3の主工程が開始される。ここでも、上記第1および第2の主工程の場合と同様に、第3の主工程表示領域103Cが伸長していく(同時に第2の主工程表示領域103Bが短縮するよう変形していく)アニメーションが表示され、最終的に
図12に示すような表示状態となる。すなわち、進捗インジケータ101の左端に第1の主工程表示領域103Aおよび第2の主工程表示領域103Bが表示され(背景色も変化している)、その右隣に、横幅が広がった第3の主工程表示領域103Cが表示されている。そして、当該第3の主工程表示領域103Cの右端部分に、第3の主工程自体の進捗を示すための副工程進捗ゲージ104が表示されている。
【0043】
第3の主工程が終了すれば、ユーザの所定の操作などに基づき、第4の主工程が開始される。ここでも上記同様に第4の主工程表示領域103Dの変形アニメーションが表示され、最終的に
図13に示すような表示状態となる。すなわち、進捗インジケータ101の左端に第1の主工程表示領域103A、第2の主工程表示領域103B、第3の主工程表示領域103Cが表示され(背景色も変化している)、その右隣に、横幅が伸長された第4の主工程表示領域103Dが表示されている。当該第4の主工程表示領域103Dの右端部分には、第4の主工程自体の進捗を示すための副工程進捗ゲージ104が表示されている。
【0044】
このように、本実施形態では、進捗インジケータ101内で主工程表示領域の表示位置を変化させたり、処理済み工程、処理中の工程、未処理の工程とで、それぞれ異なる形状に変形させたり、表示色を変えたりして表示することで、タスク全体における進捗状況を示している。さらに、処理中の主工程表示領域内に副工程進捗ゲージ104を表示することで、現在処理中の主工程自体の進捗状況も示している。つまり、タスク全体の進捗状況と、現在処理中の工程(個別の)進捗状況とを1つの進捗インジケータ101を用いて表示している。また、当該進捗インジケータ101は横長の帯状の形状であり、画面の上端部に配置されているため、省スペースで上記2種類の進捗状況をユーザに示すことができる。また、本実施形態では、副工程の総数がそれ以前の主工程の内容や結果によって変動するが、それぞれの主工程が開始するときに、当該副工程の総数等に応じて上記の副工程進捗ゲージ104を表示させる。そのため、それぞれの主工程に含まれる副工程の進捗具合の正確な提示が可能となる。
【0045】
次に、上記進捗インジケータ101の具体的な利用例として、ゲーム装置のデータ移行処理について上記進捗インジケータ101を用いた処理例を説明する。まず、当該データ移行処理の概要を説明する。この処理は、2台の据え置き型ゲーム装置の間でデータを移行する処理である。本実施形態で想定するゲーム装置では、ユーザがネットワーク等を経由して所定のゲームやアプリをインストールできる。また、ゲーム等のセーブデータも保存可能である。そして、このようなインストール済みのゲームやセーブデータやユーザアカウントデータ等を、あるゲーム装置から他のゲーム装置に移行するための処理である。また、本実施形態では、当該データの移行に際して、例えばメモリーカード等の記録媒体を用いてデータの移し替えを行う。
【0046】
当該データ移行処理(上記タスクに該当)では、大きく分けて、次に4つの主工程がある。
(1)「準備」の工程
(2)「移行処理についての説明のユーザへの提示」の工程
(3)「移行元からのデータの書き出し」工程
(4)「移行先へのデータの書き込み」工程
【0047】
(1)「準備」の工程では、移行処理全体に関するいくつかの注意点をそれぞれのゲーム装置の画面に表示する処理や、ゲーム装置同士をネットワーク経由で接続するための処理や、移行先のゲーム機から移行元のゲーム機に対して、移行先のゲーム機の現状を示すためのデータの送信が実行される(本実施形態では、無線ネットワークを用いてゲーム装置が接続されるものとする)。また、この工程におけるユーザの主な作業としては、画面に表示される注意点を読み、例えば「次へ」ボタンを押して、ページを読み進めていく、いう作業を行うことになる。換言すれば、ユーザの操作によって工程が進行していくといえる。また、1画面が1ページに相当し、この1ページが1つの「副工程」に該当する。例えば、説明ページ数が5ページであれば、5つの副工程があることになる。この場合、上記副工程進捗ゲージ104は、1ページ進める毎に1/5の量だけゲージが増加することになる。
【0048】
(2)「移行処理についての説明のユーザへの提示」の工程では、移行元となるゲーム装置において、移行処理の手順説明や、移行に際しての注意点をユーザに提示し、移行処理の実行についてのユーザの同意を得るための処理が実行される(移行先のゲーム装置は、この間は基本的には待機状態となる)。なお、ここで提示される注意点は、上記「準備」工程のものとは異なり、ゲーム装置の個別の状況を踏まえた注意点である。この工程におけるユーザの主な作業としては、画面に表示される説明を読み、例えば「次へ」ボタンを押して、次のページに読み進めていくという作業となる。また、移行すべきデータ等をユーザが選択するという作業が含まれる場合もある。また、この工程の最後には、移行処理の実行についての同意を求める画面が示されるため、これに対して同意の旨の操作も行うことになる。なお、この工程で表示される説明画面の総数、つまり、説明のページ数(副工程の総数)は、ゲーム装置の状態によって変動する。変動要素の一例としては、例えば、インストールしているゲームの数等、データ移行処理を実行するゲーム装置の個別の状況に応じて変動する。また、本実施形態では、インストールされ得るゲームの中には、「移行不可」のゲームがある。このようなゲームがインストールされているか否かによっても、説明のページ数は変動する。つまり、このようなゲームがインストールされているときは、移行できない旨を示すページが表示されるが、インストールされていなければ、このようなページはそもそも表示されず、その分、表示すべきページの総数が減ることにもなる。
【0049】
(3)「移行元からのデータの書き出し」工程では、主に移行元のゲーム機において、メモリーカードにデータを書き出す処理が行われる。この工程でのユーザの主な作業としては、画面の指示に従って、移行元のゲーム装置へのメモリーカードの着脱作業を行うという内容になる。また、この工程では、データの書き出し処理が副工程に相当する。例えば、書き出すべきデータの数が、この工程における副工程の総数に該当する。なお、他の実施形態では、メモリーカードの着脱作業も副工程に含めてもよい。そして、データの書き出し処理全体を一つの副工程として扱うようにしても良い。つまり、「メモリーカードの着脱」と「データの書き出し」との2つの副工程として扱うようにしても良い。
【0050】
(4)「移行先へのデータの書き込み」工程では、主に移行先のゲーム機において、メモリーカードから移行先のゲーム機にデータを書き込む処理が行われる。この工程でのユーザの主な作業としては、画面の指示に従って、移行先のゲーム装置へのメモリーカードの着脱作業を行うという内容になる。また、この工程では、データの書き込み処理が副工程に相当する。例えば、書き込むべきデータの数が、この工程における副工程の総数に該当する。また、メモリーカードに書き出したデータを消去する処理や、移行元のゲーム機において、最後にゲーム装置自体を初期化する処理も行われる。なお、他の実施形態では、メモリーカードの着脱作業と移行元の初期化とを副工程に含めても良い。また、データの書き込み処理を一つの副工程として扱うようにしても良い。つまり、「メモリーカードの着脱」、「移行元の初期化」、「データの書き込み」、とで3つの副工程として扱うようにしても良い。
【0051】
以下、
図14〜
図18を用いて、データ移行処理のより具体的な処理の流れを説明する。まず、2台のゲーム装置のそれぞれで、データ移行用のアプリケーション(以下、データ移行アプリと呼ぶ)の起動が行われる。データ移行アプリがそれぞれ起動すれば、所定の画面が表示される。ここでは、上記
図2に示したような画面が表示される。すなわち、初期表示状態の進捗インジケータ101が含まれた画面が表示される。その後、
図14に示すような流れで処理が実行される。
図14は、当該データ移行処理の全体的な流れを示すフローチャートである。
図14では、左側に移行元となるゲーム装置10の処理を、右側に移行先となるゲーム装置10の処理を示している。
【0052】
まず最初に、ユーザの操作に基づいて「移行元」と「移行先」を決定する処理が実行される(ステップS1、S11)。以下の説明では、移行元のゲーム装置10を「移行元ゲーム機」、移行先のゲーム装置10を「移行先ゲーム機」と呼ぶ。
【0053】
次に、双方のゲーム装置10で、ローカルデータチェック処理が実行される(ステップS2,12)。これは、各ゲーム装置の現状を把握するための処理である。具体的には、どのようなゲームがインストールされているか、セーブデータの有無、ユーザアカウントの有無等をチェックする処理である。
【0054】
次に、双方のゲーム装置10で、後述する「準備処理」において表示すべき内容(説明のページ数等)を決定する処理が実行される(ステップS3、S13)。これは、上記ローカルデータチェック処理の結果に基づいて決定される。そのため、個々のゲーム装置10におけるゲーム等のインストール状況によって、決定される内容が変化し得る。例えば、移行先ゲーム機において、既に何らかのゲームがインストールされている場合は、当該ゲームは消去される旨の説明が、「準備処理」において表示すべき内容の一つとして加えられることになる。また、表示すべき内容(ページ)の表示順番も適宜決定される。
【0055】
次に、移行先ゲーム機において、移行先ゲーム機の現状を示すデータであって、後述の処理で移行先ゲーム機に送信するためのデータの作成が実行される(ステップS14)。これは、上記ローカルデータチェック処理の結果に基づいて生成される。
【0056】
次に、上記「準備」の工程にかかる処理(以下、準備処理)がそれぞれのゲーム装置10で実行される(ステップS5、S15)。この準備処理が、上記第1の主工程に該当する。
図15は、当該準備処理の詳細を示すフローチャートである。
図15において、まず、双方のゲーム装置10で、進捗インジケータ101の表示内容の更新が行われる(ステップS21、S31)。具体的には、上記
図7で示したような、第1の主工程が進行中であることを示す表示態様に変化させる処理が実行される。
【0057】
次に、双方のゲーム装置それぞれで、「移行処理全体に関するいくつかの注意点」等をユーザに提示する処理が実行される。すなわち、注意点としてユーザに提示する複数のページのうちの最初のページを、上記メイン処理表示領域102に表示する処理が実行される(ステップS22、S32)。次に、この表示に対して、次ページへ進む旨の操作をユーザから受付けると、副工程進捗ゲージ104の表示が更新される(ステップS23、S33)。例えば、ユーザに提示すべき「移行処理全体に関するいくつかの注意点」の総ページ数が10ページであれば、1/10だけ副工程進捗ゲージ104を進行させる。
【0058】
次に、「移行処理全体に関するいくつかの注意点」の全てのページが表示されたか否かが判定される(ステップS24、S34)。その結果、まだであれば(ステップS24、S34でNO)、ステップS22、S33に戻って、次のページの表示が行われ、同様の処理が繰り返される。つまり、ページを読み進める操作が行われる度に副工程進捗ゲージ104が進行していくことになる。
【0059】
一方、全てのページが表示され、処理を次へ進めるための操作がユーザによって行われれば(ステップS24、S34でYES)、次のような処理が実行される。まず、移行元ゲーム機で、移行先ゲーム機との無線接続を確立するための、接続確立要求の送信が行われる(ステップS25)。一方、移行先ゲーム機では、当該接続確立要求の待ち受け処理が行われる(ステップS35)。移行先ゲーム機において当該要求が受信されれば(ステップS35でYES)、両ゲーム装置の間で接続確立処理が実行される(ステップS26、S36)。
【0060】
接続が確立すれば、移行先ゲーム機において、上記ステップS14の処理で生成された送信用データを移行元ゲーム機に送信する処理が実行される(ステップS37)。また、移行元ゲーム機において当該データを受信する処理が実行される(ステップS27)。
【0061】
次に、移行元ゲーム機において、上記受信したデータ、および、上記ステップS2で得られたデータに基づき、以下に説明する「移行元説明提示処理」における提示内容を決定するための処理が実行される(ステップS28)。つまり、移行元ゲーム機のインストール状況等と、移行先ゲーム機のインストール状況等を考慮して、「移行元説明提示処理」でユーザに提示すべき説明内容を決定する処理が実行される。換言すれば、第1の主工程である「準備処理」の処理結果に基づいて、第2の主工程である「移行元説明提示処理」における副工程の内容を決定するための処理が実行されることになる。例えば、移行元ゲーム機と移行先ゲーム機とで、同じタイトルのゲームがインストールされている場合、移行先ゲーム機のセーブデータが移行元ゲーム機のセーブデータで上書きされる旨の説明が上記提示内容に加えられる。また、例えば、移行元ゲーム機において、上述したような「移行不可」のゲームがインストールされている場合は、その旨の説明が上記提示内容に加えられる。また、例えば、移行先ゲーム機が、内部記憶装置14の記憶容量が移行元ゲーム機のものよりも小さいモデルの場合であって、データ移行するには記憶容量(空き容量)が足りない場合は、その旨を警告する説明が上記提示内容に加えられる。また、例えば、双方のゲーム装置10に登録されているユーザアカウント数の合計が、登録可能な上限値を超えるような場合も、その旨の説明が上記提示内容に加えられる。また、このような場合は、移行したいユーザアカウントをユーザに選択させる処理も行われる。(これらの例が、第2の主工程に係る副工程の数の変動要素の例であるともいえる)。
【0062】
以上で、準備処理にかかる処理は終了する。
【0063】
なお、上記の例では、「移行処理全体に関するいくつかの注意点」を読み進める操作に応じて副工程進捗ゲージ104を変化させていた。他の例では、上記接続確立処理や通信処理の進行具合も含めて副工程進捗ゲージ104で表示してもよい。例えば、上記
図15でいうと、ステップS25〜S28の4つのステップをそれぞれ1つの副工程として考える。「移行処理全体に関するいくつかの注意点」の総ページ数が10ページ(10の副工程)であれば、上記4つのステップを含め、移行元準備処理の副工程の総数は14として算出するようにしても良い(この算出は、上記ステップS3やS13で実行される)。そして、上記ページを読み進める操作に加え、上記ステップS25〜28の各ステップの処理が終了したタイミングで副工程進捗ゲージ104の表示を更新するようにしても良い。
【0064】
図14に戻り、次に、「移行処理についての説明のユーザへの提示」の工程にかかる処理(以下、説明提示処理)が実行される(ステップS6、S16)。この説明提示処理が、上記第2の主工程に該当する。また、この処理は、移行元ゲーム機における説明表示とこれに対するユーザの操作が主な内容となり、移行先ゲーム機は、基本的には待機状態となる。
【0065】
図16は、当該説明提示処理の詳細を示すフローチャートである。まず、双方のゲーム装置において、進捗インジケータ101の表示を更新する処理が実行される(ステップS41、S51)。すなわち、第2の主工程が進行中であることを示す表示態様(上記
図11参照)に進捗インジケータ101を変化させる処理が実行される。
【0066】
次に、移行元ゲーム機において、移行処理に関する説明ページを表示する処理が実行される。上記のように、当該説明ページの内容や総ページ数や表示順番は、上記ステップS28で決定されている。当該決定されたページの最初のページをメイン処理表示領域102に表示する処理が実行される(ステップS42)。次に、次ページへ進む旨の操作がユーザから受付けられると、副工程進捗ゲージ104の表示が更新される(ステップS43)。そして、表示すべき説明ページを全て表示したか否かが判定される(ステップS44)。その結果、まだであれば(ステップS44の処理でNO)、ステップS42に戻り、残っている説明ページを表示する処理が繰り返される。
【0067】
なお、上記説明提示の処理において、例えばユーザへの所定の問い合わせや、移行すべきデータを選択させる処理が含まれることもあり得る。例えば、上記のように、ユーザアカウントの合計が登録上限値を超えるような場合に、移行すべきアカウントを選択させる処理等が適宜実行される。そして、この処理の結果は、メインメモリ15に一時的に保存され、後の処理に用いられる。
【0068】
一方、説明ページを全て表示していれば(ステップS44でYES)、次に、後述の「書き出し処理」の工程における、副工程進捗ゲージ104の増加率を設定する処理が実行される(ステップS45)。例えば、上記説明提示の際に、移行したいデータをユーザに選択させたような場合、その結果によって、移行するデータの数等が変動する。そのため、このような選択結果等に基づいて、副工程進捗ゲージ104の増加率が算出・設定される。例えば、移行するデータ数が100であれば、上記ゲージの増加率を1%と設定する。また、例えば移行するデータの数が50であれば、上記増加率を2%と設定する、等である。
【0069】
次に、移行元ゲーム機において、当該説明提示処理が終了したことを示す通知が移行先ゲーム機に送信される(ステップS46)。そして、移行元ゲーム機における説明提示処理は終了する。ここで、上記ステップS42〜45の処理が行われている間、移行先ゲーム機では、当該終了の通知が送られてくるまで待機する処理(待ち受け処理)が実行されている(ステップS52、S53)。そして、移行先ゲーム機に置いて当該終了通知を受信すれば(ステップS53でYES)、移行先ゲーム機側の副工程進捗ゲージ104を、当該工程の完了を示す表示に更新して、移行先ゲーム機における処理も終了する。
【0070】
なお、上記待機処理において、移行元ゲーム機の副工程進捗ゲージ104が表示更新されるタイミング(上記ステップS43のタイミング)で、副工程の進捗状態を示すためのデータを移行先ゲーム機に送信してもよい。そして、移行先ゲーム機では、これに基づいて自側の副工程進捗ゲージ104の表示を更新するようにしてもよい。つまり、移行元ゲーム機における副工程の進捗状況が移行先ゲーム機の副工程進捗ゲージ104でも表示されるようにしても良い。また、以下に説明する残りの主工程でも、待機状態となるゲーム装置において、同様の処理を行うようにしても良い。
【0071】
図14に戻り、次に、「移行元からのデータの書き出し」の工程にかかる処理(以下、書き出し処理)が実行される(ステップS7、S17)。この処理は、上記第3の主工程に該当する。なお、この処理は、主に移行元ゲーム機におけるデータの書き出しにかかる処理であるため、移行先ゲーム機は、この処理の間も基本的には待機状態となる。
【0072】
図17は、当該書き出し処理の詳細を示すフローチャートである。まず、双方のゲーム装置において、進捗インジケータ101の表示を更新する処理が実行される(ステップS61、S71)。すなわち、第3の主工程が進行中であることを示す表示態様(上記
図12参照)に進捗インジケータ101を変化させる処理が実行される。
【0073】
次に、移行先ゲーム機においては、後述の終了通知を受信するまで待機する処理が実行される(ステップS72、S73)。一方、移行元ゲーム機においては、移行するデータの書き出し処理が実行される。具体的には、メモリーカードをユーザにセットさせる旨のメッセージを、メイン処理表示領域102に適宜表示する。メモリーカードがセットされれば、当該メモリーカードに対して、移行対象のデータを書き出す処理を実行する(ステップS62)。更に、書き出しの進捗に応じて、副工程進捗ゲージ104の表示を更新する処理が実行される(ステップS63)。例えば、移行対象のデータ数が100であれば、1つのデータを書き出す度に当該ステップS63の処理へと進む。また、ゲージの増加率は、上記ステップS45において決定された増加率が用いられる。
【0074】
次に、全ての移行対象データの書き出しが終了したか否かが判定される(ステップS64)。終了していなければ(ステップS64でNO)、上記ステップS62に戻り、処理が繰り返される。終了すれば(ステップS64でYES)、次に、移行元ゲーム機から移行先ゲーム機へ、書き出し処理が終了したことを示す通知が送信される(ステップS65)。その後、メモリーカードを移行元ゲーム機から取り出し、移行先ゲーム機にセットすることを促す旨のメッセージをメイン処理表示領域102に表示する処理が実行される(ステップS66)。その後、この表示に対して、次に処理を進める旨のユーザの操作が行われれば、移行元ゲーム機における当該書き出し処理は終了する。
【0075】
一方、移行先ゲーム機において、上記書き出し処理終了の通知が受信されれば(ステップS73でYES)、移行先ゲーム機においても、メモリーカードを移行元ゲーム機から取り出して移行先ゲーム機にセットすることを促す旨のメッセージがメイン処理表示領域102に表示される(ステップS66)。メモリーカードがセットされれば、移行先ゲーム機において、当該カードを読み込み、書き込むべきデータ数を算出する処理が実行される。そして、当該データ数に基づいて、次に説明する書き出し処理における副工程進捗ゲージ104の増加率を設定する処理が実行される(ステップS67)。以上で、移行先ゲーム機における書き出し処理も終了する。
【0076】
図14に戻り、次に、「移行先へのデータの書き込み」の工程にかかる処理(以下、書き出し処理)が実行される(ステップS8、S18)。この処理は、上記第4の主工程に該当する。なお、この処理では、移行先ゲーム機におけるデータの書き込み処理が中心となるため、移行元ゲーム機は、この処理の間、基本的には待機状態となる。
【0077】
図18は、当該書き込み処理の詳細を示すフローチャートである。まず、双方のゲーム装置において、進捗インジケータ101の表示を更新する処理が実行される(ステップS81、S91)。すなわち、第4の主工程が進行中であることを示す表示態様(上記
図13参照)に進捗インジケータ101を変化させる処理が実行される。
【0078】
次に、移行元ゲーム機では、後述の終了通知を受信するまで待機する処理が実行される(ステップS82、S83)。一方、移行先ゲーム機では、移行するデータの書き込み処理が実行される。具体的には、メモリーカードから読み出したデータを移行先ゲーム機の内部記憶装置14に書き込む処理が実行される(ステップS92)。更に、書き込みの進捗に応じて、副工程進捗ゲージ104の表示を更新する処理が実行される(ステップS93)。例えば、移行対象のデータ数が100であれば、1つのデータを書き込む度に当該ステップS93の処理へと進む。また、ゲージの増加率は、上記ステップS67において決定された増加率が用いられる。
【0079】
次に、全ての移行対象データの書き込みが終了したか否かが判定される(ステップS94)。終了していなければ(ステップS94でNO)、上記ステップS92に戻り、処理が繰り返される。終了すれば(ステップS94でYES)、次に、移行先ゲーム機から移行元ゲーム機へ、書き込み処理が終了したことを示す通知が送信される(ステップS95)。その後、メモリーカードを移行先ゲーム機から取り出す旨や、書き込み終了の旨を示すメッセージがメイン処理表示領域102に表示される(ステップS96)。以上で、移行先ゲーム機における当該書き出し処理は終了する。なお、移行データの書き込み終了後に、上記メモリーカードのデータを消去する処理を実行してもよい。
【0080】
一方、移行元ゲーム機において、上記書き込み処理終了の通知が受信されれば(ステップS83でYES)、移行元ゲーム機の副工程進捗ゲージ104が、完了を示す表示状態に更新される。更に、移行元ゲーム機自体を初期化することを示すメッセージがメイン処理表示領域102に表示される(ステップS84)。当該メッセージに対して、ユーザから所定の操作を受付ければ、移行元ゲーム機自体を初期化する処理が実行される。初期化が終了すれば、移行元ゲーム機における書き込み処理も終了する。
【0081】
このように、本実施形態では、タスク全体の進捗状況(現在、どの主工程まで進んでいるか)と、実行中の主工程の進捗状況とを、1つの横長の帯形状の進捗インジケータ101を用いて表示している。これにより、表示画面上の表示スペースを節約しながら、上記2種類の進捗状況をユーザに提示することが可能となる。また、副工程の内容(工程数)がそれ以前の工程における処理によって変動する場合に、副工程の進捗をより正確に提示することも可能となる。
【0082】
なお、上記の実施形態では、進捗インジケータ101の表示態様として、主工程表示領域100が変形し、また、その表示位置が変化する例を挙げていた。また、進捗インジケータ101の形状として、横長の帯状の形状である場合を例に挙げた。これに限らず、他の実施形態では、次のような表示態様でもよい。例えば、進捗インジケータ101を、縦長の帯形状としてもよい。この場合は、画面の右端あるいは左端に進捗インジケータ101を配置すればよい。
【0083】
また、上記の例では、処理中の主工程表示領域103の横幅を伸ばし、処理終了後は当該横幅を縮めるように変形させることで、現在処理中の工程であるか処理済みの工程であるかを示していた。これに限らず、他の実施形態では、処理中の工程が識別可能な態様であれば、処理中の主工程表示領域103の形状、大きさ、色を他の主工程表示領域103と異ならせるようにして表示するようにしてもよい。
【0084】
また、副工程の進捗状況の表示について、上記の例では副進捗工程ゲージ104を用いていた。この他、他の実施形態では、処理中の主工程表示領域の拡大については上記の例と同様に拡大するが、色については、すぐには変えないようにしてもよい。表示領域が拡大することだけで、処理中の主工程がどれであるかの認識も可能だからである。そして、異なる色の利用については、副工程の進捗に応じて、現在処理中の主工程表示領域の左端から右方向に向けて異なる色の帯が伸びていくような表示態様としてもよい。つまり、拡大した主工程表示領域の全域を上記副工程進捗ゲージ104のように扱う表示態様としてもよい(この場合は、上記のような右端の副工程進捗ゲージ104の表示がなされないことになる)。
【0085】
また、例えば、主工程表示領域103の位置を固定するようにしても良い。一例として、次のような表示としてもよい。横長の帯形状の進捗インジケータにおいて、全体の進捗をその横軸とする。そして、当該インジケータの左端に、全体工程の開始点を示す記号を配置し、右端に全体工程の終了点を示す記号を配置する。当該2つの記号の間に、主工程を示す記号をそれぞれ、横方向に所定の間隔を空けて配置する(
図19参照)。そして、実行中の主工程の進捗状況については、実行中の主工程を示す記号から、その次の主工程の記号(つまり、右隣の記号)へ向けて、所定のライン(プログレスバー等)を伸ばしていくようなアニメーション表示を行うようにしてもよい(
図20参照)。つまり、ある主工程の記号から次の主工程の記号までの区間が主工程表示領域に相当し、この区間に表示される上記所定のラインが副工程進捗ゲージ104に相当する関係となる。この際、ある主工程が始まる段階で当該主工程にかかる副工程数が算出されているため、この数に基づき、1つの副工程に対応するラインの長さ(伸び率)を決めても良い。つまり、ラインの長さを副工程数で分割し、当該分割した1つの長さ分ずつ伸ばすようにしてもよい。また、実行中の主工程の記号を他の記号より大きく表示してもよい。また、主工程を示す記号の配置間隔についても、等間隔で配置しても良いし、各主工程に要する時間や副工程の数に応じて、その間隔の広さを決定しても良い。例えば、他の工程より時間がかかる主工程については、その次の主工程との間隔をより広くする、等である。また、副工程の数が固定である場合(予め工程数が判っている場合)は、その数に応じて上記配置間隔を設定しても良い。
【0086】
また、上記実施形態では、基本的にはユーザの操作に応じて(ページ送り操作等)副工程進捗ゲージ104の進捗表示が進むものを例としていた。この他、ユーザの操作によらずに、自動的に処理が進むようにしてもよい。そして、データ容量等からリアルタイムに進捗度を算出して表示する態様としてもよい。例えば、副工程において、所定のデータを所定のサーバからダウンロードするような処理があると想定した場合、ダウンロードするデータの容量と受信済みのデータ容量や受信速度等に基づいて進捗度を算出して表示してもよい。
【0087】
また、上述したような進捗インジケータ101にかかる処理は、上記のデータ移行処理に限らず、他の情報処理にも適用可能である。例えば、ネットショップにおける、商品選択〜決済までの一連の処理工程について適用可能である。なお、この場合は、購入した商品数や決済手段に応じて、上述した副工程の数が変動することが考えられる。また、その他、例えばゲームのチュートリアルをユーザに提示するような場合に、このチュートリアル提示処理に適用することも可能である。なお、この場合、例えば、あるゲームのチュートリアル表示に際して、そのゲームがいわゆる「続編」ものである場合に、その前作のプレイ経験があるか否かでチュートリアルの提示内容が変動することも考えられる。また、その他、例えばオンラインマニュアルの提示処理やゲーム装置の初期設定作業にかかる処理等にも上記実施形態の処理は適用可能である。
【0088】
また、上記実施形態では、上記進捗インジケータ101に表示にかかる処理を1台の情報処理装置(移行元ゲーム機、あるいは移行先ゲーム機のそれぞれ)において実行しているが、他の実施形態では、これらの複数の処理を複数の情報処理装置が分担して実行してもよい。また、上述した複数の処理は、1つのコンピュータ(プロセッサ13)で実行されてもよいし、複数のコンピュータで分担して実行されてもよい。さらには、これらの複数の処理の一部または全部を専用回路によって実現してもよい。
【0089】
また、上記実施形態では、据え置き型のゲームシステムを例に説明したが、これに限らず、携帯型ゲーム装置や、その他の携帯情報端末やタブレット端末、パーソナルコンピュータ等にも適用可能である。