特許第6703856号(P6703856)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6703856
(24)【登録日】2020年5月13日
(45)【発行日】2020年6月3日
(54)【発明の名称】光学フィルムの不良検出装置及び方法
(51)【国際特許分類】
   G01N 21/892 20060101AFI20200525BHJP
   G05B 19/418 20060101ALI20200525BHJP
【FI】
   G01N21/892 A
   G05B19/418 Z
【請求項の数】27
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2016-30721(P2016-30721)
(22)【出願日】2016年2月22日
(65)【公開番号】特開2016-156821(P2016-156821A)
(43)【公開日】2016年9月1日
【審査請求日】2019年1月15日
(31)【優先権主張番号】10-2015-0026616
(32)【優先日】2015年2月25日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】503454506
【氏名又は名称】東友ファインケム株式会社
【氏名又は名称原語表記】DONGWOO FINE−CHEM CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100137095
【弁理士】
【氏名又は名称】江部 武史
(74)【代理人】
【識別番号】100173532
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 彰文
(74)【代理人】
【識別番号】100091627
【弁理士】
【氏名又は名称】朝比 一夫
(72)【発明者】
【氏名】金 種佑
(72)【発明者】
【氏名】朴 眞用
【審査官】 小野寺 麻美子
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−308473(JP,A)
【文献】 特開2013−228297(JP,A)
【文献】 国際公開第2010/008067(WO,A1)
【文献】 特表2013−522595(JP,A)
【文献】 特開2011−237423(JP,A)
【文献】 韓国公開特許第10−2014−0075042(KR,A)
【文献】 米国特許出願公開第2007/0286472(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 21/84 − G01N 21/958
G05B 19/418
G06T 1/00 − G06T 1/40
G06T 3/00 − G06T 9/40
B65H 7/00 − B65H 7/20
B65H 43/00 − B65H 43/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一つの検査装置から、搬送される光学フィルムの不良情報を受信する受信部と、
前記不良情報に基づいて、前記光学フィルムに対応する2次元平面上における不良の位置を決定する不良位置決定部と、
一定の大きさの探索領域を設定し、前記不良の位置に基づいて、前記探索領域の位置を変更することにより、前記2次元平面上における既に設定された数以上の前記不良が存在する領域を探索する探索部と、
前記探索された領域に含まれている前記不良の数及び前記不良間の間隔に基づいて周期性不良を検出する不良検出部とを含む光学フィルムの不良検出装置。
【請求項2】
前記探索領域は、各々の不良の位置に対して、前記各々の不良の位置を含むように設定され
前記探索部は、前記各々の不良の位置を中心に前記探索領域の位置をX軸またはY軸に順次変更し、各探索領域のうち前記既に設定された数以上の前記不良が存在する前記領域を探索する請求項1に記載の光学フィルムの不良検出装置。
【請求項3】
前記探索領域は、各々の不良の位置を中心座標とする一定の大きさの複数の探索領域を含み
前記探索部は、各探索領域のうち前記既に設定された数以上の前記不良が存在する前記領域を探索する請求項1に記載の光学フィルムの不良検出装置。
【請求項4】
前記探索領域は、前記2次元平面を一定の大きさに分割した複数の探索領域を含み
前記探索部は、分割された各探索領域のうち前記既に設定された数以上の前記不良が存在する前記領域を探索する請求項1に記載の光学フィルムの不良検出装置。
【請求項5】
前記探索部は、前記探索領域の位置を一定距離だけ順次変更し、各探索領域のうち前記既に設定された数以上の前記不良が存在する前記領域を探索する請求項1に記載の光学フィルムの不良検出装置。
【請求項6】
前記不良検出部は、
前記探索された領域の位置を格納するメモリ部と、
前記探索された領域の前記位置に基づいて、不良候補領域を決定する候補領域決定部と、
前記不良候補領域に含まれている前記不良の数及び前記不良間の間隔に基づいて、前記周期性不良の存在有無を判断する不良判断部とを含む請求項1ないし5のいずれかに記載の光学フィルムの不良検出装置。
【請求項7】
前記候補領域決定部は、前記探索された領域を前記不良候補領域として決定する請求項6に記載の光学フィルムの不良検出装置。
【請求項8】
前記候補領域決定部は、前記探索された領域のうち、重畳又は連続する領域が存在する場合、前記重畳する領域又は連続する領域を統合し、統合された領域を前記不良候補領域として決定する請求項7に記載の光学フィルムの不良検出装置。
【請求項9】
前記候補領域決定部は、前記探索された領域又は前記統合された領域の各々に対して、各領域に含まれている前記不良を全て含む最小サイズの領域を前記不良候補領域として決定する請求項8に記載の光学フィルムの不良検出装置。
【請求項10】
前記メモリ部は、2次元配列を用いて、前記探索された領域の位置情報を格納する請求項6ないし9のいずれかに記載の光学フィルムの不良検出装置。
【請求項11】
前記不良判断部は、前記不良候補領域において、前記光学フィルム搬送方向を基準とし、同一列に含まれている前記不良の数が既に設定された値以上であり、かつ当該列に含まれている前記不良間の間隔のうちの同一間隔の数が既に設定された値以上である場合、前記周期性不良と判断する請求項6ないし10のいずれかに記載の光学フィルムの不良検出装置。
【請求項12】
前記不良検出部は、前記周期性不良が検出された場合、前記光学フィルムの工程ラインにおける前記周期性不良の発生位置に関する情報を含む不良検出情報を生成する不良検出情報生成部を含む請求項1ないし11のいずれかに記載の光学フィルムの不良検出装置。
【請求項13】
前記不良検出情報生成部は、前記不良検出情報を工程管理システムの管理者の端末、前記光学フィルムの前記工程ラインの作業者の端末、及び前記工程ライン上の警報装置のうちの少なくとも一つに伝送する請求項12に記載の光学フィルムの不良検出装置。
【請求項14】
少なくとも一つの検査装置から、搬送される光学フィルムの不良情報を受信する段階と、
前記不良情報に基づいて、前記光学フィルムに対応する2次元平面上における不良の位置を決定する段階と、
一定の大きさの探索領域を設定し、前記不良の位置に基づいて、前記探索領域の位置を変更することにより、前記2次元平面上で既に設定された数以上の前記不良が存在する領域を探索する段階と、
前記探索された領域に含まれている前記不良の数及び前記不良間の間隔に基づいて周期性不良を検出する段階とを含む光学フィルムの不良検出方法。
【請求項15】
前記探索領域は、前記2次元平面における各々の不良の位置に対して、前記各々の不良の位置を含むように設定され
前記探索する段階は、前記各々の不良の位置を中心に前記探索領域の位置をX軸またはY軸に順次変更し、各探索領域のうち前記既に設定された数以上の前記不良が存在する前記領域を探索する請求項14に記載の光学フィルムの不良検出方法。
【請求項16】
前記探索領域は、各々の不良の位置を中心座標とする一定の大きさの複数の探索領域を含み
前記探索する段階は、各探索領域のうち前記既に設定された数以上の前記不良が存在する前記領域を探索する請求項14に記載の光学フィルムの不良検出方法。
【請求項17】
前記探索領域は、前記2次元平面を一定の大きさに分割された複数の探索領域を含み
前記探索する段階は、分割された各探索領域のうち前記既に設定された数以上の前記不良が存在する前記領域を探索する請求項14に記載の光学フィルムの不良検出方法。
【請求項18】
前記探索する段階は、前記探索領域の位置を順次変更し、各探索領域のうち前記既に設定された数以上の前記不良が存在する前記領域を探索する請求項14に記載の光学フィルムの不良検出方法。
【請求項19】
前記検出する段階は、
前記探索された領域の位置を格納する段階と、
前記探索された領域の前記位置に基づいて、不良候補領域を決定する段階と、
前記不良候補領域に含まれている前記不良の数及び前記不良間の間隔に基づいて、前記周期性不良の存在有無を判断する段階とを含む請求項14ないし18のいずれかに記載の光学フィルムの不良検出方法。
【請求項20】
前記不良候補領域を決定する段階は、前記探索された領域を前記不良候補領域として決定する請求項19に記載の光学フィルムの不良検出方法。
【請求項21】
前記不良候補領域を決定する段階は、前記探索された領域のうち、重畳又は連続する領域が存在する場合、前記重畳する領域又は連続する領域を統合し、統合された領域を前記不良候補領域として決定する請求項20に記載の光学フィルムの不良検出方法。
【請求項22】
前記不良候補領域を決定する段階は、前記探索された領域又は前記統合された領域の各々に対して、各領域に含まれている前記不良を全て含む最小サイズの領域を前記不良候補領域として決定する請求項21に記載の光学フィルムの不良検出方法。
【請求項23】
前記格納する段階は、2次元配列を用いて、前記探索された領域の位置情報を格納する請求項19ないし22のいずれかに記載の光学フィルムの不良検出方法。
【請求項24】
前記判断する段階は、前記不良候補領域において、前記光学フィルム搬送方向を基準とし、同一列に含まれている不良の前記数が既に設定された値以上であり、かつ当該列に含まれている前記不良間の間隔のうちの同一間隔の数が既に設定された値以上である場合、前記周期性不良と判断する請求項19ないし23のいずれかに記載の光学フィルムの不良検出方法。
【請求項25】
前記周期性不良が検出された場合、前記光学フィルムの工程ラインにおける前記周期性不良の発生位置に関する情報を含む不良検出情報を生成する段階をさらに含む請求項14ないし24のいずれかに記載の光学フィルムの不良検出方法。
【請求項26】
前記不良検出情報を工程管理システムの管理者の端末、前記光学フィルムの前記工程ラインの作業者の端末、及び前記工程ライン上の警報装置のうちの少なくとも一つに伝送する段階をさらに含む請求項25に記載の光学フィルムの不良検出方法。
【請求項27】
ハードウェアと結合され、
少なくとも一つの検査装置から、搬送される光学フィルムの不良情報を受信する段階と、
前記不良情報に基づいて、前記光学フィルムに対応する2次元平面上における不良の位置を決定する段階と、
一定の大きさの探索領域を設定し、前記不良の位置に基づいて、前記探索領域の位置を変更することにより、前記2次元平面上で既に設定された数以上の前記不良が存在する領域を探索する段階と、
前記探索された領域に含まれている前記不良の数及び前記不良間の間隔に基づいて周期性不良を検出する段階と、をコンピュータに実行させるために記録媒体に格納されたコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学フィルムの工程過程で発生した不良を検出するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、光学フィルムロール(roll)の工程過程で、同一間隔を有する不良が連続して一定値以上発生した場合、当該領域を特別管理領域として指定し、検品員によりさらに検査を行っている。
【0003】
このとき、検品員は不良検出マップ(2次元グラフ)を見て、不良が周期性不良であるか否かを判断している。しかし、検品員間の熟練度が相違し、また不良検出マップのX/Y軸のスケール(scale)の変化による不良間の間隔基準の差異を感知しにくいため、数多くのロールに対して、正確で且つ一貫性のある周期性不良の確認及び管理が困難である。さらに、検品員により検査が行われる場合、検査作業に多くの費用及び時間を要する問題点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】韓国特開2003−0046267号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、光学フィルムの工程過程で発生した周期性不良を検出するための不良検出装置及び方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
1.少なくとも一つの検査装置から、搬送される光学フィルムの不良情報を受信する受信部と、
前記不良情報に基づいて、前記光学フィルムに対応する2次元平面上における不良の位置を決定する不良位置決定部と、
一定の大きさの探索領域を設定し、前記不良の位置に基づいて、前記探索領域の位置を変更することにより、前記2次元平面上における既に設定された数以上の前記不良が存在する領域を探索する探索部と、
前記探索された領域に含まれている前記不良の数及び前記不良間の間隔に基づいて周期性不良を検出する不良検出部とを含む光学フィルムの不良検出装置。
【0007】
2.前記項目1において、前記探索領域は、
各々の不良の位置に対して、前記各々の不良の位置を含むように設定され
前記探索部は、前記各々の不良の位置を中心に前記探索領域の位置をX軸またはY軸に順次変更し、各探索領域のうち前記既に設定された数以上の前記不良が存在する前記領域を探索する光学フィルムの不良検出装置。
【0008】
3.前記項目1において、前記探索領域は、
各々の不良の位置を中心座標とする一定の大きさの複数の探索領域を含み
前記探索部は、各探索領域のうち前記既に設定された数以上の前記不良が存在する前記領域を探索する光学フィルムの不良検出装置。
【0009】
4.前記項目1において、前記探索領域は、
前記2次元平面を一定の大きさに分割した複数の探索領域を含み
前記探索部は、分割された各探索領域のうち前記既に設定された数以上の前記不良が存在する前記領域を探索する光学フィルムの不良検出装置。
【0010】
5.前記項目1において、前記探索部は、
前記探索領域の位置を一定距離だけ順次変更し、各探索領域のうち前記既に設定された数以上の前記不良が存在する前記領域を探索する光学フィルムの不良検出装置。
【0011】
6.前記項目1において、前記不良検出部は、
前記探索された領域の位置を格納するメモリ部と、
前記探索された領域の前記位置に基づいて、不良候補領域を決定する候補領域決定部と、
前記不良候補領域に含まれている前記不良の数及び前記不良間の間隔に基づいて、前記周期性不良の存在有無を判断する不良判断部とを含む光学フィルムの不良検出装置。
【0012】
7.前記項目6において、前記候補領域決定部は、
前記探索された領域を前記不良候補領域として決定する光学フィルムの不良検出装置。
【0013】
8.前記項目7において、前記候補領域決定部は、
前記探索された領域のうち、重畳又は連続する領域が存在する場合、前記重畳する領域又は連続する領域を統合し、統合された領域を前記不良候補領域として決定する光学フィルムの不良検出装置。
【0014】
9.前記項目8において、前記候補領域決定部は、
前記探索された領域又は前記統合された領域の各々に対して、各領域に含まれている前記不良を全て含む最小サイズの領域を前記不良候補領域として決定する光学フィルムの不良検出装置。
【0015】
10.前記項目6において、前記メモリ部は、
2次元配列を用いて、前記探索された領域の位置情報を格納する光学フィルムの不良検出装置。
【0016】
11.前記項目6において、前記不良判断部は、
前記不良候補領域において、前記光学フィルム搬送方向を基準とし、同一列に含まれている前記不良の数が既に設定された値以上であり、かつ当該列に含まれている前記不良間の間隔のうちの同一間隔の数が既に設定された値以上である場合、前記周期性不良と判断する光学フィルムの不良検出装置。
【0017】
12.前記項目1において、前記不良検出部は、
前記周期性不良が検出された場合、前記光学フィルムの工程ラインにおける前記周期性不良の発生位置に関する情報を含む不良検出情報を生成する不良検出情報生成部を含む光学フィルムの不良検出装置。
【0018】
13.前記項目12において、前記不良検出情報生成部は、
前記不良検出情報を工程管理システムの管理者の端末、前記光学フィルムの前記工程ラインの作業者の端末、及び前記工程ライン上の警報装置のうちの少なくとも一つに伝送する光学フィルムの不良検出装置。
【0019】
14.少なくとも一つの検査装置から、搬送される光学フィルムの不良情報を受信する段階と、
前記不良情報に基づいて、前記光学フィルムに対応する2次元平面上における不良の位置を決定する段階と、
一定の大きさの探索領域を設定し、前記不良の位置に基づいて、前記探索領域の位置を変更することにより、前記2次元平面上で既に設定された数以上の前記不良が存在する領域を探索する段階と、
前記探索された領域に含まれている前記不良の数及び前記不良間の間隔に基づいて周期性不良を検出する段階とを含む光学フィルムの不良検出方法。
【0020】
15.前記項目14において、前記探索領域は、
前記2次元平面における各々の不良の位置に対して、前記各々の不良の位置を含むように設定され
前記探索する段階は、前記各々の不良の位置を中心に前記探索領域の位置をX軸またはY軸に順次変更し、各探索領域のうち前記既に設定された数以上の前記不良が存在する前記領域を探索する光学フィルムの不良検出方法。
【0021】
16.前記項目14において、前記探索領域は、
各々の不良の位置を中心座標とする一定の大きさの複数の探索領域を含み
前記探索する段階は、各探索領域のうち前記既に設定された数以上の前記不良が存在する前記領域を探索する光学フィルムの不良検出方法。
【0022】
17.前記項目14において、前記探索領域は、
前記2次元平面を一定の大きさに分割された複数の探索領域を含み
前記探索する段階は、分割された各探索領域のうち前記既に設定された数以上の前記不良が存在する前記領域を探索する光学フィルムの不良検出方法。
【0023】
18.前記項目14において、前記探索する段階は、
前記探索領域の位置を順次変更し、各探索領域のうち前記既に設定された数以上の前記不良が存在する前記領域を探索する光学フィルムの不良検出方法。
【0024】
19.前記項目14において、前記検出する段階は、
前記探索された領域の位置を格納する段階と、
前記探索された領域の前記位置に基づいて、不良候補領域を決定する段階と、
前記不良候補領域に含まれている前記不良の数及び前記不良間の間隔に基づいて、前記周期性不良の存在有無を判断する段階とを含む光学フィルムの不良検出方法。
【0025】
20.前記項目19において、前記不良候補領域を決定する段階は、
前記探索された領域を前記不良候補領域として決定する光学フィルムの不良検出方法。
【0026】
21.前記項目20において、前記不良候補領域を決定する段階は、
前記探索された領域のうち、重畳又は連続する領域が存在する場合、前記重畳する領域又は連続する領域を統合し、統合された領域を前記不良候補領域として決定する光学フィルムの不良検出方法。
【0027】
22.前記項目21において、前記不良候補領域を決定する段階は、
前記探索された領域又は前記統合された領域の各々に対して、各領域に含まれている前記不良を全て含む最小サイズの領域を前記不良候補領域として決定する光学フィルムの不良検出方法。
【0028】
23.前記項目19において、前記格納する段階は、
2次元配列を用いて、前記探索された領域の位置情報を格納する光学フィルムの不良検出方法。
【0029】
24.前記項目19において、前記判断する段階は、
前記不良候補領域において、前記光学フィルム搬送方向を基準とし、同一列に含まれている前記不良の数が既に設定された値以上であり、かつ当該列に含まれている前記不良間の間隔のうちの同一間隔の数が既に設定された値以上である場合、前記周期性不良と判断する光学フィルムの不良検出方法。
【0030】
25.前記項目14において、
前記周期性不良が検出された場合、前記光学フィルムの工程ラインにおける前記周期性不良の発生位置に関する情報を含む不良検出情報を生成する段階をさらに含む光学フィルムの不良検出方法。
【0031】
26.前記項目25において、
前記不良検出情報を工程管理システムの管理者の端末、前記光学フィルムの前記工程ラインの作業者の端末、及び前記工程ライン上の警報装置のうちの少なくとも一つに伝送する段階をさらに含む光学フィルムの不良検出方法。
【0032】
27.ハードウェアと結合され、
少なくとも一つの検査装置から、搬送される光学フィルムの不良情報を受信する段階と、
前記不良情報に基づいて、前記光学フィルムに対応する2次元平面上における不良の位置を決定する段階と、
一定の大きさの探索領域を設定し、前記不良の位置に基づいて、前記探索領域の位置を変更することにより、前記2次元平面上で既に設定された数以上の前記不良が存在する領域を探索する段階と、
前記探索された領域に含まれている前記不良の数及び前記不良間の間隔に基づいて周期性不良を検出する段階と、をコンピュータに実行させるために記録媒体に格納されたコンピュータプログラム。
【発明の効果】
【0033】
本発明によると、光学フィルムに含まれている周期性不良の発生有無が自動的に判断されるようになることにより、光学フィルムの生産量に関らず一貫した基準により光学フィルムの品質を管理できるとともに、周期性不良の検出時間を短縮することで生産性を向上させることができる。
【0034】
また、本発明によると、光学フィルムにおける周期性不良の発生有無を速やかに把握して通知できるようにすることにより、周期性不良の発生に対する迅速な措置が可能となり、光学フィルムの生産ロス(Loss)を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
図1図1は、本発明の一実施形態に係る光学フィルムの不良検出装置の構成図である。
図2図2は、本発明の一実施形態に係る不良検出部の詳細構成図である。
図3図3は、不良が存在する領域を探索する過程を説明するための例示図である。
図4図4は、不良が存在する領域を探索する過程を説明するための例示図である。
図5図5は、不良が存在する領域を探索する過程を説明するための例示図である。
図6図6は、不良が存在する領域を探索する過程を説明するための例示図である。
図7図7は、不良候補領域の設定を説明するための例示図である。
図8図8は、不良候補領域の設定を説明するための例示図である。
図9図9は、不良候補領域の設定を説明するための例示図である。
図10図10は、不良候補領域の設定を説明するための例示図である。
図11図11は、不良候補領域の設定を説明するための例示図である。
図12図12は、周期性不良の判断過程を説明するための例示図である。
図13図13は、周期性不良の判断過程を説明するための例示図である。
図14図14は、本発明の一実施形態に係る光学フィルムの不良検出方法のフローチャートである。
図15図15は、本発明の一実施形態に係る周期性不良の検出過程を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0036】
以下、図面を参照して、本発明の具体的な実施形態を説明することとする。以下の詳細な説明は、本明細書で記述する方法、装置、及び/又はシステムに関する包括的な理解を助けるために提供される。但し、これらは例示に過ぎず、本発明はこれらに制限されるものではない。
【0037】
本発明の実施形態を説明するにあたり、関連する公知技術に対する具体的な説明が本発明の要旨を不明確にする虞があると判断される場合には、その詳細な説明を省略する。また、後述する用語は、本発明における機能を考慮して定義された用語であり、使用者、運用者の意図または慣例などによって異なり得る。従って、その定義は、本明細書全般に亘る内容に基づいて行われるべきである。詳細な説明で使用される用語は、単に本発明の実施形態を記述するためのものであり、決して制限的であってはならない。明確に異なる意味で使用されない限り、単数形の表現は複数形の意味を含む。本説明において、「含む」または「備える」のような表現は、如何なる特性、数字、段階、動作、要素、これらの一部または組合せを指すためのものであり、記述するもの以外に、一つ又はそれ以上の他の特性、数字、段階、動作、要素、これらの一部または組合せの存在又は可能性を排除して解釈してはならない。
【0038】
図1は、本発明の一実施形態に係る光学フィルムの不良検出装置の構成図である。
【0039】
図1を参照すると、本発明の一実施形態による光学フィルムの不良検出装置100は、受信部110、不良位置決定部120、探索部130及び不良検出部140を含む。
【0040】
受信部110は、少なくとも1つの検査装置から光学フィルムの不良情報を受信する。このとき、各検査装置は、光学フィルムの工程ライン上の異なる位置に配置され、光学フィルムの製造工程で発生した不良を検出し、検出された不良に関する不良情報を生成するための装置を意味する。
【0041】
例えば、検査装置は、光学フィルムの工程ラインにおいて光学フィルムの上面に配置されるカメラモジュールを含むことができ、該カメラモジュールを用いて光学フィルムを撮影し、撮影した画像から不良を検出するように構成されてもよい。また、このために、光学フィルムを基準として、カメラモジュールが位置する面の反対面に光源を備えることができる。カメラモジュールは、光源から放出されて光学フィルムを透過した光を撮影するように構成されてもよい。この場合、光学フィルムに不良が存在する場合、該当部分は、光の透過度が低くなるので、容易に不良を検出することができる。
【0042】
なお、検査装置により生成される不良情報は、検出された不良の位置、大きさ、明るさ、検出された不良を撮影した画像、検査開始時刻及び終了時刻などを含むことができる。
【0043】
不良位置決定部120は、検査装置から受信された不良情報に基づいて、光学フィルムに対応する2次元平面上における不良の位置を決定する。
【0044】
例えば、不良位置決定部120は、光学フィルムの長さ及び幅に対応する2次元平面を構成し、各検査装置から受信された不良情報を統合して、当該2次元平面における不良の位置を決定できる。このとき、2次元平面における不良の位置は、各検査装置から受信された不良情報に含まれている不良の位置に基づいて決定することができる。また、光学フィルムの長さ及び幅は、予め設定された値を用いることができる。
【0045】
探索部130は、不良位置決定部120により決定された不良の位置に基づいて、2次元平面上において既に設定された数以上の不良が存在する領域を探索する。
【0046】
例えば、探索部130は、一定の大きさの探索領域を設定し、設定された探索領域を2次元平面上で巡回しながら、探索領域内に含まれている不良の数をカウントすることにより、既に設定された数以上の不良が存在する領域を探索することができる。これについて、図3〜6を参照して具体的に説明する。
【0047】
図3〜6において、点線で表される領域は探索領域を示し、丸で表される部分は不良の位置を示す。なお、図3〜6では、探索領域が四角形の形状であることを示しているが、これに限定されるものではない。例えば、探索領域は、円形状であってもよく、ユーザの選択により適切な形状に変形され得る。また、探索領域のサイズは、例えば、計算負荷、計算の正確性などを考慮してユーザにより設定され得る。
【0048】
本発明の一実施形態によると、探索部130は、2次元平面に含まれている各々の不良の位置に対して、各々の不良の位置を含む一定の大きさの探索領域を設定することができる。そして、探索部130は、各々の不良の位置を中心に探索領域の位置を変更し、各探索領域のうち既に設定された数以上の不良が存在する領域を探索することができる。
【0049】
具体的には、図3を参照すると、探索部130は、2次元平面300上に含まれている複数の不良のうち、特定の不良310を含む探索領域321を設定することができる。そして、探索部130は、設定された探索領域321内における不良の数をカウントし、不良の数が既に設定された数以上であるか否かを判断することができる。
【0050】
次いで、探索部130は、不良310の位置を中心に探索領域321をX軸方向に一定距離だけ移動し、移動後の位置で探索領域322内の不良の数をカウントし、不良の数が既に設定された数以上であるか否かを判断することができる。
【0051】
次いで、探索部130は、不良310の位置を中心に探索領域322をX軸方向に一定距離だけさらに移動し、移動後の位置で探索領域323内の不良数をカウントし、不良の数が既に設定された数以上であるか否かを判断することができる。
【0052】
次いで、探索部130は、不良310の位置を中心に探索領域323をY軸方向に一定距離だけ移動させ、移動後の位置で探索領域324内の不良の数をカウントし、不良の数が既に設定された数以上であるか否かを判断することができる。
【0053】
このように、探索部130は、特定の不良310を中心にして、探索領域をX軸及びY軸方向に一定距離だけ順次移動させ、それぞれの位置で探索領域内の不良の数をカウントし、既に設定された数以上の不良が含まれている領域を探索することができる。
【0054】
なお、図示の例において、探索領域の移動距離はユーザにより予め設定され得る。
【0055】
また、探索部130は、2次元平面300に含まれている各々の不良に対して同様な方式で探索領域を設定し、設定された探索領域を移動しながら、それぞれの位置で探索領域内に含まれている不良の数が既に設定された数以上であるか否かを判断することができる。
【0056】
一方、本発明の他の実施形態によると、探索部130は、2次元平面において各々の不良の位置を中心座標とする一定の大きさの探索領域を設定し、各探索領域のうち既に設定された数以上の不良が存在する領域を探索することができる。
【0057】
具体的な例として、図4を参照すると、探索部130は、2次元平面400上に含まれている各々の不良に対して、各不良を中心座標とする一定の大きさの探索領域410,420,430,440,450を設定することができる。そして、探索部130は、それぞれの探索領域410,420,430,440,450に対して不良の数をカウントし、既に設定された数以上の不良が含まれている領域を探索することができる。
【0058】
一方、本発明のさらに他の実施形態によると、探索部130は、2次元平面を一定の大きさの複数の探索領域に分割し、分割された各探索領域のうち既に設定された数以上の不良が存在する領域を探索することができる。
【0059】
具体的な例として、図5を参照すると、探索部130は、2次元平面500を一定の大きさの探索領域510,520,530,540に分割することができる。そして、探索部130は、それぞれの探索領域510,520,530,540に含まれている不良の数をカウントし、既に設定された数以上の不良が含まれているかどうかを判断することができる。
【0060】
一方、本発明のさらに他の実施形態によると、探索部130は、2次元平面において一定の大きさの探索領域を設定し、2次元平面内において探索領域の位置を順次変更し、各探索領域のうち既に設定された数以上の不良が存在する領域を探索することができる。
【0061】
具体的な例として、図6を参照すると、探索部130は、2次元平面600上の特定の位置で一定の大きさの探索領域610を設定することができる。そして、探索部130は、設定された探索領域610内において不良の数をカウントし、不良の数が既に設定された数以上であるか否かを判断することができる。
【0062】
次いで、探索部130は、探索領域610をY軸方向に一定距離だけ順次移動させ、それぞれの位置で探索領域620,630,640,650内の不良の数をカウントし、不良の数が既に設定された数以上であるか否かを判断することができる。
【0063】
なお、Y軸方向に探索領域をこれ以上移動させることができない場合は、探索部130は、探索領域をX軸方向に一定距離だけ移動させた後、探索領域660内の不良数をカウントし、不良の数が既に設定された数以上であるか否かを判断することができる。
【0064】
次いで、探索部130は、探索領域660を再度X軸方向に一定距離だけ順次移動させ、それぞれの位置で探索領域内の不良数をカウントし、不良の数が既に設定された数以上であるか否かを判断することができる。
【0065】
このような方式により、探索部130は、探索領域を用いて2次元平面600の全領域を巡回しながら、それぞれの位置で探索領域内の不良数をカウントし、既に設定された数以上の不良が存在する領域を探索することができる。
【0066】
なお、図6に図示の例において、探索領域の移動方向及び移動距離はユーザにより予め設定され得る。
【0067】
不良検出部140は、探索部130により探索された領域に含まれている不良の数及び不良間の間隔に基づいて、周期性不良を検出することができる。ここで、周期性不良とは、一定間隔をおいて周期的に発生する不良を意味する。
【0068】
具体的には、不良検出部140は、探索部130により探索された領域に基づいて、一つ以上の不良候補領域を設定することができる。また、不良検出部140は、設定された各不良候補領域において、光学フィルムの長さ(搬送)方向を基準として不良の数をカウントすることができる。このとき、不良の数が既に設定された値以上の場合、不良間の間隔を算出して周期性不良を検出することができる。
【0069】
図2は、本発明の一実施形態に係る不良検出部140の詳細構成図である。
【0070】
図2を参照すると、本発明の一実施形態による不良検出部140は、メモリ部141、候補領域決定部142、不良判断部143、及び不良検出情報生成部144を含む。
【0071】
メモリ部141は、探索部130により探索された、既に設定された数以上の不良が存在する領域の位置を格納することができる。具体的には、メモリ部141は、探索部130により探索された領域の2次元平面上の位置を格納することができる。本発明の一実施形態によると、メモリ部141は、2次元平面に対応する2次元配列で構成されたイメージバッファの形態で実現でき、2次元配列を用いて、探索部120により探索された領域の位置を格納することができる。
【0072】
候補領域決定部142は、メモリ部141に格納された、探索された領域の位置に基づいて、一つ以上の不良候補領域を決定することができる。
【0073】
例えば、候補領域決定部142は、メモリ部141に格納された各々の探索された領域を不良候補領域として決定することができる。
【0074】
このとき、本発明の一実施形態によると、候補領域決定部142は、メモリ部141に格納された探索された領域のうち、重畳又は連続する領域が存在する場合、重畳又は連続する領域を統合し、統合された領域を不良候補領域として決定することができる。このとき、重畳又は連続する領域の統合のために、Blob Labelingアルゴリズムのようなラベリング(Labeling)アルゴリズムが用いてもよい。
【0075】
具体的な例として、図7を参照すると、光学フィルムに対応する2次元平面710上で探索部130により探索された領域711,712,713は、2次元配列で構成されたメモリ部141の格納領域720の対応する位置721,722,723にそれぞれ格納することができる。
【0076】
このとき、候補領域決定部142は、探索部130により探索された領域である721,722及び723の領域を、それぞれ不良候補領域として決定することができる。
【0077】
他の例として、図7において、721の領域と722の領域とは連続する領域であるため、候補領域決定部142は、721の領域と722の領域とを、図8に示す例のように1つの領域724に統合し、統合された領域の724と、723の領域とを、それぞれ不良候補領域として決定することができる。
【0078】
他の例として、図9を参照すると、光学フィルムに対応する2次元平面910上で探索部130により探索された領域911,912,913は、2次元配列で構成されたメモリ部141の格納領域920の対応する位置921,922,923にそれぞれ格納することができる。
【0079】
このとき、候補領域決定部142は、探索部130により探索された領域である921,922及び923の領域を、それぞれ不良候補領域として決定することができる。
【0080】
他の例として、メモリ部141に格納された、探索された領域のうちの921の領域と922の領域とは重畳している領域であるため、候補領域決定部142は、921の領域と922の領域とを、図10に示す例のように一つの領域924に統合し、統合された領域の924と、923の領域とを、それぞれ不良候補領域として決定することができる。
【0081】
一方、本発明の一実施形態によると、候補領域決定部142は、探索部130により探索された領域又は統合された領域のそれぞれに対して、各領域に含まれている不良を全て含む最小サイズの領域を不良候補領域として決定することができる。
【0082】
具体的な例として、図10及び図11を参照すると、候補領域決定部142は、統合された領域924と統合されていない領域923のそれぞれに対し、各領域に含まれている不良を全て含む最小領域925,926を設定し、設定された最小領域925,926をそれぞれ不良候補領域として決定することができる。
【0083】
なお、図11に示す例では、最小領域が四角形の形状であることを示しているが、これに限定されるものではなく、最小領域の形状は、例えば円形状などの様々な形状であってもよい。
【0084】
不良判断部143は、それぞれの不良候補領域において、光学フィルムの長さ方向を基準とし、同一列に含まれている不良の数及び前記同一列に含まれている不良間の間隔に基づいて周期性不良を検出することができる。
【0085】
具体的な例として、図12を参照すると、不良判断部143は、それぞれの不良候補領域1210,1220において、光学フィルムの長さ方向を基準とし、同一列に含まれている不良の数をカウントすることにより、既に設定された数以上の不良が存在するか否かを判断することができる。例えば、周期性不良が存在するものと判断するための不良の数が3であれば、不良候補領域1210の場合は3個以上の不良が含まれている列が存在していないが、不良候補領域1220の場合は4個の不良が含まれている列1221が存在している。
【0086】
したがって、不良判断部143は、4個の不良が含まれている列1221に対し、図13に示す例のように不良間の間隔1310を算出し、同一間隔の数をカウントする。このとき、同一間隔の数が既に設定された数以上の場合に、不良判断部143は、周期性不良と判断することができる。例えば、周期性不良を判断するために、既に設定された同一間隔の数が3であり、かつ列1221に含まれている不良間の間隔が同一であると仮定すると、列1221において同一間隔の数は4であるため、不良判断部143は、光学フィルムにおける列1221に該当する位置に周期性不良が存在すると最終判定することができる。
【0087】
不良検出情報生成部144は、周期性不良が検出された場合、検出された周期性不良に関する不良検出情報を生成することができる。このとき、不良検出情報は、例えば、光学フィルムの工程ラインにおける周期性不良の発生位置に関する情報を含むことができ、光学フィルムの工程ラインにおける周期性不良の発生位置は、光学フィルム上で検出された周期性不良の発生位置に基づいて算出することができる。たとえば、不良検出情報生成部144は、光学フィルムの工程ラインにおける光学フィルムの搬送方向を基準とし、光学フィルムの開始位置から光学フィルムで検出された周期性不良の発生位置までの距離に基づいて、光学フィルムの工程ラインにおける周期性不良の発生位置を判断することができる。
【0088】
一方、本発明の一実施形態によると、不良検出情報生成部144は、生成された不良検出情報を、例えば工程管理システムの管理者の端末、工程ラインの作業者の端末、ないしは工程ライン上の警報装置に伝送することにより、周期性不良の発生に対する迅速な措置が行われるようにすることができる。
【0089】
図14は、本発明の一実施形態に係る光学フィルムの不良検出方法のフローチャートである。
【0090】
図14を参照すると、光学フィルムの不良検出装置100は、少なくとも一つの検査装置から光学フィルムの不良情報を受信する(1410)。
【0091】
その後、光学フィルムの不良検出装置100は、受信された不良情報に基づいて、光学フィルムに対応する2次元平面上における不良の位置を決定する(1420)。
【0092】
その後、光学フィルムの不良検出装置100は、決定された不良の位置に基づいて、2次元平面上で既に設定された数以上の不良が存在する領域を探索する(1430)。
【0093】
例えば、光学フィルムの不良検出装置100は、2次元平面における各々の不良の位置に対して、各々の不良の位置を含む一定の大きさの探索領域を設定し、各々の不良の位置を中心に探索領域の位置を順次変更し、各探索領域のうち既に設定された数以上の不良が存在する領域を探索することができる。
【0094】
他の例として、光学フィルムの不良検出装置100は、2次元平面に含まれている各不良の位置を中心座標とする一定の大きさの複数の探索領域を設定し、各探索領域のうち既に設定された数以上の不良が存在する領域を探索することができる。
【0095】
さらに他の例として、光学フィルムの不良検出装置100は、2次元平面を一定の大きさの複数の探索領域に分割し、分割された各探索領域のうち前記既に設定された数以上の不良が存在する領域を探索することができる。
【0096】
さらに他の例として、光学フィルムの不良検出装置100は、2次元平面で一定の大きさの探索領域を設定し、前記探索領域の位置を順次変更し、各探索領域のうち既に設定された数以上の不良が存在する領域を探索することができる。
【0097】
その後、光学フィルムの不良検出装置100は、探索された領域に含まれている不良の数及び不良間の間隔に基づいて周期性不良を検出する(1440)。
【0098】
その後、光学フィルムの不良検出装置100は、検出された周期性不良に関する不良検出情報を生成する(1450)。このとき、不良検出情報は、例えば、光学フィルムの工程ラインにおける周期性不良の発生位置に関する情報を含むことができる。
【0099】
その後、光学フィルムの不良検出装置100は、生成された不良検出情報を、例えば、工程管理システムの管理者の端末、工程ラインの作業者の端末、ないしは工程ライン上の警報装置に伝送する(1460)。
【0100】
図15は、本発明の一実施形態に係る周期性不良の検出過程を示すフローチャートである。
【0101】
図15を参照すると、光学フィルムの不良検出装置100は、図14の探索段階1430で探索された領域の位置を格納する(1510)。このとき、光学フィルムの不良検出装置100は、2次元配列を用いて、探索された領域の位置情報を格納することができる。
【0102】
その後、光学フィルムの不良検出装置100は、探索された領域の位置に基づいて不良候補領域を決定する(1520)。
【0103】
例えば、光学フィルムの不良検出装置100は、探索された領域の各々を不良候補領域として決定することができる。
【0104】
他の例として、光学フィルムの不良検出装置100は、探索された領域のうちに重畳又は連続する領域が存在する場合、重畳する領域又は連続する領域を統合し、統合された領域を不良候補領域として決定することができる。
【0105】
さらに他の例として、光学フィルムの不良検出装置100は、探索された領域又は統合された領域の各々に対して、各領域に含まれている不良を全て含む最小サイズの領域を不良候補領域として決定することができる。
【0106】
その後、光学フィルムの不良検出装置100は、不良候補領域に含まれている不良の数及び不良間の間隔に基づいて周期性不良の存在有無を判断する(1530)。
【0107】
例えば、光学フィルムの不良検出装置100は、不良候補領域の光学フィルム搬送方向を基準とし、同一列に含まれている不良の数が既に設定された値以上であり、かつ当該列に含まれている不良間の間隔のうち同一間隔の数が既に設定された値以上である場合、周期性不良と判断することができる。
【0108】
図15及び図16のフローチャートでは、前記方法を複数の段階に分けて示しているが、少なくとも一部の段階は、順序を変えて実行するか、他の段階と組み合わせて実行するか、省略するか、細かな段階に分けて実行するか、又は図示していない一つ以上の段階を付加して実行してもよい。
【0109】
一方、本発明の実施形態は、本明細書で記述した方法をコンピュータで実行するためのプログラムを含むコンピュータ読み取り可能な記録媒体を含むことができる。前記コンピュータ読み取り可能な記録媒体は、プログラム命令、ローカルデータファイル、ローカルデータ構造などを、単独に又は組み合わせて含むことができる。前記媒体は、本発明のために特別に設計して構成されたもの、又はコンピュータソフトウェアの分野で通常使用可能なものであってもよい。コンピュータ読み取り可能な記録媒体の例には、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク及び磁気テープなどの磁気媒体と、CD−ROM、DVDなどの光記録媒体と、フロッピー(登録商標)ディスクなどの磁気−光媒体と、ROM、RAM、フラッシュメモリなどのプログラム命令を格納して実行するように特別に構成されたハードウェア装置とが含まれる。プログラム命令の例としては、コンパイラにより作成されるような機械語コードのみならず、インタプリタなどを用いて、コンピュータにより実行できる高級言語コードを含むことができる。
【0110】
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0111】
100:光学フィルムの不良検出装置
110:受信部
120:不良位置決定部
130:探索部
140:不良検出部
141:メモリ部
142:候補領域決定部
143:不良判断部
144:不良検出情報生成部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15