(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6703968
(24)【登録日】2020年5月13日
(45)【発行日】2020年6月3日
(54)【発明の名称】洗浄用ブラシセット
(51)【国際特許分類】
A47L 13/51 20060101AFI20200525BHJP
A47K 11/10 20060101ALI20200525BHJP
A47L 13/10 20060101ALI20200525BHJP
H01F 7/02 20060101ALN20200525BHJP
【FI】
A47L13/51
A47K11/10
A47L13/10 D
!H01F7/02 F
【請求項の数】1
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2017-183407(P2017-183407)
(22)【出願日】2017年9月25日
【基礎とした実用新案登録】実用新案登録第3195399号
【原出願日】2014年10月31日
(65)【公開番号】特開2017-217549(P2017-217549A)
(43)【公開日】2017年12月14日
【審査請求日】2017年9月25日
【審判番号】不服2019-1569(P2019-1569/J1)
【審判請求日】2019年2月5日
(73)【特許権者】
【識別番号】391058794
【氏名又は名称】ヨコズナクリエーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100076406
【弁理士】
【氏名又は名称】杉本 勝徳
(72)【発明者】
【氏名】鳥井 俊幸
【合議体】
【審判長】
柿崎 拓
【審判官】
久保 竜一
【審判官】
長馬 望
(56)【参考文献】
【文献】
特開2007−54348(JP,A)
【文献】
特開2004−180719(JP,A)
【文献】
特開平11−56879(JP,A)
【文献】
実開昭63−39306(JP,U)
【文献】
特開2002−238786(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2012/0090117(US,A1)
【文献】
実開昭55−78066(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47K 11/10, 1/09
A47L 13/00-13/62
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
把手杆の一端部に払拭体が取り付けられている洗浄用ブラシと、前記洗浄用ブラシの払拭体を収容する受皿部を有するブラシケースと、から成るトイレ掃除用の洗浄用ブラシセットであって、
前記ブラシケースは、当該ブラシケースの上面に立設された取手部と、前記取手部の上部に連結されるとともに前記受皿部の上方位置に先端部が配置される天地逆Uの字状の横架杆部と、を有して成り、
前記洗浄用ブラシにおける把手杆の他端部に設けられた第1係合部と、前記横架杆部の先端部に設けられるとともに前記洗浄用ブラシの第1係合部と係脱自在に係合して前記洗浄用ブラシを吊持する第2係合部と、から成る吊持機構を備え、
前記吊持機構の第1係合部と第2係合部のいずれか一方が磁石で構成され、他方の係合部が、前記磁石に磁着される他の磁石または磁性体で構成され、
前記ブラシケースの第2係合部が前記洗浄用ブラシの第1係合部に磁着して前記洗浄用ブラシを吊持したときに前記払拭体が前記ブラシケースの受皿部内の空中位置に保持されているように、前記横架杆部の先端部の高さと、前記洗浄用ブラシにおける払拭体から把手杆の他端部までの長さとの関係が設定され、
更に、前記横架杆部の先端部である下端面に、上向きに陥入した上凹陥部が形成され、前記洗浄用ブラシの把手杆の一端部である上端面に、上向きに突出した上凸出部が形成されるとともに、前記洗浄用ブラシの第1係合部が前記ブラシケースの第2係合部と磁着したときに、前記横架杆部の上凹陥部と前記把手杆の上凸出部とが嵌合して前記横架杆部の下端面と前記洗浄用ブラシの上端面とが接することにより、前記払拭体を前記ブラシケースの受皿部の内周壁と非接触の配置にする構成にされていることを特徴とする洗浄用ブラシセット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、払拭体を有する洗浄用ブラシと、洗浄用ブラシを収容するブラシケースと、から成る洗浄用ブラシセットに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の洗浄用ブラシセットは、例えば下記の特許文献1に記載されている。この洗浄用ブラシセットは、把手杆の一端部に払拭体が取り付けられている洗浄用ブラシと、洗浄用ブラシの払拭体を収容する受皿部を有するブラシケースと、から構成されている。この洗浄用ブラシセットでは、ブラシケースの上面に立設された指掛けに、洗浄用ブラシの把手杆が着脱自在に支持されるが、洗浄用ブラシを取り外す際には、ブラシケースの指掛けを一方の手で持ち、他方の手で洗浄用ブラシの把手杆を持って、ブラシケースから洗浄用ブラシを取り外すようになっている。一方、ブラシケースに洗浄用ブラシを係止させる場合も、一方の手でブラシケースの指掛けを押えた状態で、他方の手で持った洗浄用ブラシをブラシケースの指掛けに装着するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】登録実用新案第3012173号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、利用者は、必要以外の箇所、例えばブラシケースの胴体や指掛けなどにできるだけ触れたくないものである。しかしながら、前記公報開示の洗浄用ブラシセットによれば、洗浄用ブラシのみならずブラシケースも触れなければならないので、利用者が心地悪くなるとともに、衛生面でも好ましくないという課題があった。
【0005】
本発明は、上記した従来の問題点に鑑みてなされたものであって、洗浄用ブラシの把手杆のみに触るだけで、洗浄用ブラシをブラシケースに装着したり取り外したりすることのできる洗浄用ブラシセットの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明に係る洗浄用ブラシセットは、把手杆の一端部に払拭体が取り付けられている洗浄用ブラシと、前記洗浄用ブラシの払拭体を収容する受皿部を有するブラシケースと、から成るトイレ掃除用の洗浄用ブラシセットであって、前記ブラシケースは、当該ブラシケースの上面に立設された取手部と、前記取手部の上部に連結されるとともに前記受皿部の上方位置に先端部が配置される天地逆Uの字状の横架杆部と、を有して成り、前記洗浄用ブラシにおける把手杆の他端部に設けられた第1係合部と、前記横架杆部の先端部に設けられるとともに前記洗浄用ブラシの第1係合部と係脱自在に係合して前記洗浄用ブラシを吊持する第2係合部と、から成る吊持機構を備え、前記吊持機構の第1係合部と第2係合部のいずれか一方が磁石で構成され、他方の係合部が、前記磁石に磁着される他の磁石または磁性体で構成され、前記ブラシケースの第2係合部が前記洗浄用ブラシの第1係合部に磁着して前記洗浄用ブラシを吊持したときに前記払拭体が前記ブラシケースの受皿部内の空中位置に保持されているように、前記横架杆部の先端部の高さと、前記洗浄用ブラシにおける払拭体から把手杆の他端部までの長さとの関係が設定され、更に、前記横架杆部の先端部である下端面に、上向きに陥入した上凹陥部が形成され、前記洗浄用ブラシの把手杆の一端部である上端面に、上向きに突出した上凸出部が形成されるとともに、前記洗浄用ブラシの第1係合部が前記ブラシケースの第2係合部と磁着したときに、前記横架杆部の上凹陥部と前記把手杆の上凸出部とが嵌合して前記横架杆部の下端面と前記洗浄用ブラシの上端面とが接することにより、前記払拭体を前記ブラシケースの受皿部の内周壁と非接触
の配置にする構成にされていることを特徴とする構成にしてある。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係る洗浄用ブラシセットによれば、ブラシケースの横架杆部の先端部が受皿部の上方位置に配置されており、洗浄用ブラシの他端部に第1係合部が設けられ、横架杆部の先端部に第2係合部が設けられ、第1係合部と第2係合部が係脱自在に係合して洗浄用ブラシを吊持するようになっているので、洗浄用ブラシの把手杆のみを手で扱うだけで、洗浄用ブラシをブラシケースに取り付けたり取り外したりすることができる。従って、洗浄用ブラシの着脱に際してブラシケースに手を触れる必要がないので利用者は心地良いし、必要以上に他所に触れないので衛生的にも好ましい洗浄用ブラシセットを提供することができる。
加えて、洗浄用ブラシの第1係合部とブラシケースの第2係合部との磁着時に、横架杆部の上凹陥部と把手杆の上凸出部とが嵌合して横架杆部の下端面と洗浄用ブラシの上端面とが接することにより、洗浄用ブラシを揺らすことなく吊持できる。従って、受皿部の底面はもとより内周壁とも非接触で、払拭体を受皿部内の空中位置に保持することができる。これにより、払拭体の周囲が空気で囲まれるから、払拭体の乾きを早くすることができる。その結果、雑菌の繁殖や悪臭の発生を抑制することが可能となる。
【0008】
また、横架杆部の先端部の高さと、洗浄用ブラシにおける払拭体から把手杆の他端部までの長さとが所定関係に設定されてい
るので、ブラシケースの横架杆部の第2係合部が洗浄用ブラシの第1係合部と係合して洗浄用ブラシを吊持したときに、払拭体をブラシケースの受皿部内の空中位置に保持することができる。これにより、払拭体の周囲に空気が存在するから、払拭体の乾きを早くすることができ、雑菌の繁殖や悪臭の発生を抑制することも可能となる。
【0009】
また、吊持機構の第1係合部と第2係合部のいずれか一方が磁石で構成され、他方の係合部が、前記磁石に磁着される他の磁石または磁性体で構成されてい
るので、磁石または磁性体の入手が容易かつ安価である。また、磁力による係止力が大きい反面、ブラシケースの横架杆部からの洗浄用ブラシの取り外しを比較的容易に行なうことができる
。
【0010】
更に、横架杆部が天地逆Uの字状に形成されてい
るので、スマートで見た目の良い優れたデザインの洗浄用ブラシセットを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の一実施形態に係る洗浄用ブラシセットの全体斜視図である。
【
図3】前記洗浄用ブラシセットの一部断面を含む側面図である。
【
図4】前記洗浄用ブラシの一端部側を拡大して示す一部断面を含む部分側面図である。
【
図5】前記洗浄用ブラシの他端部側を拡大して示す部分分解斜視図である。
【
図6】前記洗浄用ブラシの他端部と前記ブラシケースの横架杆部の先端部とを示す部分拡大側断面図である。
【
図7】前記洗浄用ブラシセットのブラシケースから洗浄用ブラシを取り外した状態を示す斜視図である
。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。尚、以下に述べる実施形態は本発明を具体化した一例に過ぎず、本発明の技術的範囲を限定するものでない。
図1は本発明の一実施形態に係る洗浄用ブラシセットの全体斜視図、
図2は前記洗浄用ブラシセットの正面図、
図3は前記洗浄用ブラシセットの一部断面を含む側面図である。
各図において、この実施形態に係る洗浄用ブラシセット1は、洗浄用ブラシ2と、この洗浄用ブラシ2を収容するブラシケース3と、から構成されている。
【0013】
前記の洗浄用ブラシ2は、棒状の把手杆4と、把手杆4の一端部4Aに取り付けられた払拭体5と、を備えている。把手杆4の一端部4Aには、
図4に示すように、側面から杆内部に陥入した装着窓20が形成されている。装着窓20の底面は水平直線面である係止用棚部45となっている。また、一端部4Aの下端面には、挿通穴21が上向きに形成されていて、装着窓20の係止用棚部45に開口している。把手杆4の他端部4Bには磁石板(第1係合部の例)15が埋設されている。
【0014】
前記の払拭体5は無数の刷毛27で形成され、刷毛27はポリエステル製で多角断面形状を持つマイクロファイバーを材料として構成されている。この刷毛27は便器を傷つけにくい反面、水だけでも汚れを落とすことができ、落とした汚れがこびり付きにくい性質を有している。このような刷毛27は保持部材22で束ねられてしっかりと保持される。前記の保持部材22は、一カ所で割られたリング部23と、リング部23の分割位置の両側からリング径方向外向きに突出して形成された2本の脚部24,24と、脚部24,24の先端部から互いに離間する方向に突出して形成された2つの係止突起25,25と、から一体に形成されている。リング部23内は無数の刷毛27を収容するための束ね用空間26となっている。2つの係止突起25,25に近い部分の脚部24,24の間には、互いに内向きに撓み変形できるような隙間が形成されている。
【0015】
そして、無数の刷毛27がそれぞれの毛長手方向の中央部が保持部材22のリング部23の束ね用空間26内に充填され、この状態で保持部材22の係止突起25,25が把手杆4の一端部4Aの下端面側から挿通穴21を通される。そのうち、係止突起25,25が挿通穴21を通過して装着窓20に届くと、外向きに広がって係止用棚部45に係止される。これにより、無数の刷毛27がリング部23の内周面で締め付けられ、刷毛27の両端側が展開してリング部23を中心とするボンボン状の球体となる。
【0016】
前記のブラシケース3は例えばABSなどの合成樹脂を材料として一体成型されており、平面視で前後に長い楕円形のケース本体6と、ケース本体6内に配置された受皿部7と、ケース本体6の上側周縁部と受皿部7の上側周縁部とをつなぐ上面9と、上面9の後部に形成された装着穴10と、から構成されている。装着穴10内には、取手部11の下部11Bに設けられた係止用鍔14を係止するための、係止用溝13が形成されている。受皿部7は有底筒状に形成されていて、上面が開口した収容空間8を有している。この受皿部7の収容空間8内には、洗浄用ブラシ2の払拭体5が収容されるようになっている。
【0017】
また、ブラシケース3は、その上面9に立設された棒状の取手部11と、取手部11の上部11Aに連結される横架杆部12と、を有している。横架杆部12は取手部11の上部11Aから延在して連結されている。横架杆部12は、上向きに膨出して湾曲した天地逆Uの字状に形成されていて、その先端部12Aはブラシケース3の受皿部7の上方位置に配置されている。また、横架杆部12の先端部12Aの端面は下方を向いている。
横架杆部12の先端部12Aには、磁石板(第2係合部の例)16が埋設されている。この磁石板16は、洗浄用ブラシ2の磁石板15と係脱可能に磁着して洗浄用ブラシ2を吊持し払拭体5を空中に保持するようになっている。すなわち、前記の磁石板15と磁石板16とから、本実施形態の吊持機構17が構成される。
【0018】
前記の吊持機構17の磁石板15と磁石板16は、
図5および
図6に示されるように、組み付けられている。これらの磁石板15,16は、例えば永久磁石であって磁力の高いネオジム磁石で構成されている。但し、磁石板の構成材料としては、ネオジム磁石に限られず、他の種類の磁石を用いても構わない。
まず、磁石板15では、把手杆4の他端部4Bの上端面
4Cに、下向きの装着穴28が形成されている。装着穴28の底部の中央部分は、上向きに盛り上がった支持台部30となっている。この支持台部30の上面に磁石板15が載置される。そうして、磁石板15を保持するために、保持具31が用いられる。
上凸出部47である保持具31は、底面が開口した有蓋筒状に形成されていて、筒外周面に、装着穴28の内周面に圧着して係止される係止用鍔32が全周にわたって形成されている。また、保持具31の内周面の例えば4ケ所には、支持台部30の基部外周面および磁石板15の外周面に圧着してこれらと係合する縦長の係止用突条18,18,18,18が設けられている。
【0019】
次に、磁石板16についてであるが、磁石板15と同様の構成をほぼ天地逆にした構成である。すなわち、横架杆部12の先端部12Aの下端面
12Bに、上向きの装着穴35が形成されている。装着穴35の天井部の中央部分は、下向きに盛られた支持台部37となっている。この支持台部37の下方位置に磁石板16が配置される。そして、磁石板16を保持するために、保持具38が用いられる。保持具38は、上面が開口した有底筒状に形成されていて、筒外周面に、装着穴35の内周面に圧着して係止される係止用鍔39が全周にわたって形成されている。また、保持具38の内周面の例えば4ケ所には、支持台部37の基部外周面および磁石板16の外周面に圧着してこれらと係合する縦長の係止用突条19,19,19,19が設けられている。
【0020】
また、ブラシケース3の横架杆部12の第2係合部16が洗浄用ブラシ2の第1係合部15と係合して洗浄用ブラシ2を吊持したときに払拭体5がブラシケース3の受皿部7内で空中に保持されているように、横架杆部12の先端部12Aの高さTと、洗浄用ブラシ2における払拭体5から把手杆4の他端部4Bまでの長さLとの関係が予め設定されている。
【0021】
上記のように構成された洗浄用ブラシセット1の作用を次に説明する。洗浄用ブラシ2をブラシケース3の横架杆部12に吊持させる場合は、把手杆4の保持具31の上面33を横架杆部12の保持具38の下面40に近接ないし当接させる。すると、磁石板16と磁石板15との間の吸引磁力により、洗浄用ブラシ2がブラシケース3の横架杆部12に磁着されて保持される。すなわち、ブラシケース3の磁石板16が洗浄用ブラシ2の磁石板15と磁着し、
図1〜
図3に示すように、洗浄用ブラシ2を吊持して、払拭体5を受皿部7内の空中位置に保持するのである。
一方、洗浄用ブラシ2をブラシケース3から取り外す際には、洗浄用ブラシ2の把手杆4を手で持って引き下げると、この引き下げ力が磁石板16と磁石板15との磁力に打ち勝ったとき、
図7に示すように、洗浄用ブラシ2の把手杆4がブラシケース3の横架杆部12から離れて洗浄用ブラシ2が取り外されるのである。
【0022】
そして、例えばトイレ掃除などに使用した後の洗浄用ブラシ2をブラシケース3に収容する際には、洗浄用ブラシ2の払拭体5をブラシケース3の受皿部7内に装入し、その状態で洗浄用ブラシ2の把手杆4の他端部4Bをブラシケース3の横架杆部12の先端部12Aに近接する。すると、磁石板15が磁石板16と磁着して、洗浄用ブラシ2が横架杆部12に吊持される。このとき、横架杆部12の先端部12Aと把手杆4の長さの寸法関係により、払拭体5は受皿部7内の空中位置に保持される。
【0023】
上記したように、この実施形態の洗浄用ブラシセット1によれば、磁石板15と磁石板16とが係脱自在に係合して洗浄用ブラシ2を吊持するので、洗浄用ブラシ2の把手杆4のみを手で扱うだけで、洗浄用ブラシ2をブラシケース3の横架杆部12に取り付けたり取り外したりすることができる。これにより、洗浄用ブラシ2の着脱に際して、ブラシケース3に手を触れる必要がないので、利用者の心地を悪くすることがなく、衛生的にも好ましい。
【0024】
また、ブラシケース3の横架杆部12に洗浄用ブラシ2を吊持させたときには、洗浄用ブラシ2の払拭体5をブラシケース3の受皿部7内の空中位置に保持することができる。これにより、払拭体5の周囲が空気で囲まれるから、払拭体5の乾きを早くすることができる。その結果、雑菌の繁殖や悪臭の発生を抑制することが可能となる。そして、吊持機構17が磁石板15,16で構成されているので、入手が容易かつ安価で済み、磁力による係止力が大きい。その反面、ブラシケース3の横架杆部13からの洗浄用ブラシ2の取り外しを容易に行なうことができる。更に、横架杆部12が天地逆Uの字状に形成されているので、シンプル且つスマートで見た目に良くサプライズ性のあるデザインの洗浄用ブラシセット1となっている。
【0025】
尚、上記の実施形態では、吊持機構として第1係合部と第2係合部の双方に磁石を使用した例を示したが、本発明の洗浄用ブラシセットはそれに限定されるものでない。例えば、吊持機構の第1係合部と第2係合部のいずれか一方を磁石板で構成し、前記の磁石板に磁着される、例えば鉄板等の磁性体で、他方の係合部を構成しても構わない
。
【符号の説明】
【0026】
1 洗浄用ブラシセット
2 洗浄用ブラシ
3 ブラシケース
4 把手杆
4A 一端部
4B 他端部
4C 上端面
5 払拭体
7 受皿部
7A 内周壁
9 上面
11 取手部
11A 上部
12 横架杆部
12A 先端部
12B 下端面
15 磁石板(第1係合部)
16 磁石板(第2係合部)
1
7 吊持機構
22 保持部材
27 刷毛
31,38 保持
具
33 上面
35 装着穴
40 下面
46 上凹陥部
47 上凸出部
L 長さ
T 高さ