(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6704023
(24)【登録日】2020年5月13日
(45)【発行日】2020年6月3日
(54)【発明の名称】コラボレーティブ製品構成最適化モデル
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/04 20120101AFI20200525BHJP
G06Q 50/04 20120101ALI20200525BHJP
G06F 16/20 20190101ALI20200525BHJP
G06F 16/28 20190101ALI20200525BHJP
【FI】
G06Q10/04
G06Q50/04
G06F16/20
G06F16/28
【請求項の数】20
【外国語出願】
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2018-175950(P2018-175950)
(22)【出願日】2018年9月20日
(65)【公開番号】特開2019-121346(P2019-121346A)
(43)【公開日】2019年7月22日
【審査請求日】2019年1月9日
(31)【優先権主張番号】201821001181
(32)【優先日】2018年1月10日
(33)【優先権主張国】IN
(73)【特許権者】
【識別番号】510337621
【氏名又は名称】タタ コンサルタンシー サービシズ リミテッド
【氏名又は名称原語表記】TATA Consultancy Services Limited
(74)【代理人】
【識別番号】100137095
【弁理士】
【氏名又は名称】江部 武史
(74)【代理人】
【識別番号】100091627
【弁理士】
【氏名又は名称】朝比 一夫
(72)【発明者】
【氏名】マーク アレクサンダー ズラベル
(72)【発明者】
【氏名】デーヴァダッタ マドゥカル クルカルニ
(72)【発明者】
【氏名】カイル ステファン クーパー
(72)【発明者】
【氏名】ジェフリー デーヴィッド テウ
(72)【発明者】
【氏名】シャーラッド ドヤノバ ヤダフ
(72)【発明者】
【氏名】リテーシュ ラビンドラ クルカルニ
(72)【発明者】
【氏名】アーナンド ラジャッパ
【審査官】
梅岡 信幸
(56)【参考文献】
【文献】
特開平10−134107(JP,A)
【文献】
特開2005−196579(JP,A)
【文献】
特開2010−102606(JP,A)
【文献】
特開2005−240776(JP,A)
【文献】
特開2008−046808(JP,A)
【文献】
特開2016−024692(JP,A)
【文献】
欧州特許出願公開第02945104(EP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00−99/00
G06F 16/00−16/958
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピューター実施方法であって、
複数の製品ファミリー、対応する1つ以上の製品サブファミリー、および前記製品サブファミリーのそれぞれに関連付けられた複数のオプションファミリーを受信する工程であって、
前記複数のオプションファミリーのそれぞれは、1つ以上のオプション変化を含む、前記受信する工程と、
前記複数の製品ファミリーから第1の製品ファミリーを選択する工程であって、
前記第1の製品ファミリーの1つ以上のオプション変化は、参照値に関連付けられており、少なくとも1つの前記製品ファミリーが、前記1つ以上のオプション変化の可用性に基づいて選択される、前記第1の製品ファミリーを選択する前記工程と、
1つ以上の製品に関連付けられたデマンドユニットのそれぞれのために、前記複数のオプションファミリーの前記参照値の平均の大きい順で、前記複数のオプションファミリーを通過する多制約付き最長経路検索を繰り返して実行することにより、前記選択された第1の製品ファミリーのための実現可能な構成セットを生成する工程であって、これにより、前記1つ以上の製品に関連付けられた前記デマンドユニットそれぞれの前記生成された実現可能な構成のために合計参照値が最大化され、前記多制約付き最長経路探索は、ソースから、複数の動的リソース制約およびルート制約を条件とするシンクへの最長有向経路を発見し、さらに、前記ソースは、サブ製品ファミリーの名前の開始であり、前記シンクは、前記生成された実現可能な構成と、最適マージンと、全ての製品ファミリーに渡る増分追加との比較の出力である、前記実現可能な構成セットを生成する前記工程と、
構成リストを生成するために、1つ以上の制約に基づき、さらに、前記複数のオプション変化のそれぞれのテイクレートを算出することにより、前記生成された実現可能な構成を最適化する工程と、を含むことを特徴とするコンピューター実施方法。
【請求項2】
前記実現可能な構成を生成する前記工程は、さらに、
前記第1の製品ファミリーを、k部有向非環式グラフとして表す工程と、
前記グラフの複数の交点を、k個の非接続セットにグループ分けする工程と、を含み、
前記k個の非接続セットは、前記複数のオプションファミリーを表し、
前記非接続セットのそれぞれの前記交点は、前記複数のオプションファミリーのそれぞれに関連付けられた1つ以上のオプション変化を表し、
前記生成された実現可能な構成は、前記グラフの前記複数の交点のk個の非接続セットを通過する有向経路であり、
前記経路の長さは、前記複数の交点に関連付けられた前記参照値の総計である請求項1に記載のコンピューター実施方法。
【請求項3】
前記参照値の前記平均は、前記複数のオプションファミリーのそれぞれの前記1つ以上のオプション変化の可用性に関連付けられた前記参照値に基づいて算出される請求項1に記載のコンピューター実施方法。
【請求項4】
前記1つ以上の制約は、エンジニアリング制約、製造制約、マーケット制約、およびサプライ制約を含み、
前記1つ以上の制約は、許可制約および禁止制約に分類される請求項1に記載のコンピューター実施方法。
【請求項5】
前記生成された実現可能な構成セットの前記最大化された合計参照値は、前記第1の製品ファミリーの前記複数のオプション変化のそれぞれに関連付けられたテイクレート、サプライ制約、およびエンジニアリング制約に基づいて、算出される請求項1に記載のコンピューター実施方法。
【請求項6】
前記1つ以上の製品に関連付けられた前記デマンドユニットは、構成されるべき前記第1の製品ファミリーの個々のユニットを含む請求項1に記載のコンピューター実施方法。
【請求項7】
前記第1の製品ファミリーに関連付けられた前記1つ以上の制約および規則を有する前記生成された実現可能な構成セットを有効化する工程をさらに含む請求項1に記載のコンピューター実施方法。
【請求項8】
前記第1の製品ファミリーに関連付けられた資金面におけるマージンに対応する前記生成された実現可能な構成セットを分析する工程をさらに含む請求項1に記載のコンピューター実施方法。
【請求項9】
前記第1の製品ファミリーの複数のパラメーターおよび複数のレベルにおける前記生成された実現可能な製品の変更の影響を分析する工程をさらに含む請求項1に記載のコンピューター実施方法。
【請求項10】
前記複数の製品ファミリーのうちの第2の製品ファミリーに、前記第1の製品ファミリーの前記1つ以上のオプション変化を拡張する工程と、
前記第1の製品ファミリーの前記オプション変化のそれぞれの推定されたテイクレートおよびサプライ制約を動的に調整し、前記第2の製品ファミリーの実現可能な構成セットを生成する工程と、
前記構成リストに対する前記生成された実現可能な構成セットを更新し、さらに、前記複数の製品ファミリーのうちの少なくとも1つの製品ファミリーの次のデマンドユニットを処理する工程と、をさらに含む請求項1に記載のコンピューター実施方法。
【請求項11】
前記1つ以上の製品に関連付けられたデマンドユニットに関連付けられた前記複数の製品ファミリーのうちの各製品ファミリーのために、実現可能な構成が割り当てられた際に、前記多制約付き最長経路検索が終了する請求項1に記載のコンピューター実施方法。
【請求項12】
システムであって、
複数の命令を保存しているメモリーと、
1つ以上の通信インターフェースと、
前記1つ以上の通信インターフェースを用いて前記メモリーに通信可能に接続された1つ以上のハードウェアプロセッサーと、を含み、
前記1つ以上のハードウェアプロセッサーは、前記複数の命令によって、
複数の製品ファミリー、対応する1つ以上の製品サブファミリー、および前記製品サブファミリーのそれぞれに関連付けられた複数のオプションファミリーを受信することであって、
前記複数のオプションファミリーのそれぞれは、1つ以上のオプション変化を含む、前記複数のオプションファミリーを受信することと、
前記複数の製品ファミリーから第1の製品ファミリーを選択することであって、
前記第1の製品ファミリーの1つ以上のオプション変化は、参照値に関連付けられており、少なくとも1つの前記製品ファミリーが、前記1つ以上のオプション変化の可用性に基づいて選択される、前記第1の製品ファミリーを選択することと、
1つ以上の製品に関連付けられたデマンドユニットのそれぞれのために、前記複数のオプションファミリーの前記参照値の平均の大きい順で、前記複数のオプションファミリーを通過する多制約付き最長経路検索を繰り返して実行することにより、前記選択された第1の製品ファミリーのための実現可能な構成セットを生成することであって、これにより、前記1つ以上の製品に関連付けられた前記デマンドユニットそれぞれの前記生成された実現可能な構成のために合計参照値が最大化され、前記多制約付き最長経路探索は、ソースから、複数の動的リソース制約およびルート制約を条件とするシンクへの最長有向経路を発見し、さらに、前記ソースは、サブ製品ファミリーの名前の開始であり、前記シンクは、前記生成された実現可能な構成と、最適マージンと、全ての製品ファミリーに渡る増分追加との比較の出力である、前記実現可能な構成セットを生成することと、
構成リストを生成するために、1つ以上の制約に基づき、さらに、前記複数のオプション変化のそれぞれのテイクレートを算出することにより、前記生成された実現可能な構成を最適化すること、を実行するよう構成されていることを特徴とするシステム。
【請求項13】
前記実現可能な構成の生成は、
前記第1の製品ファミリーを、k部有向非環式グラフとして表すことと、
前記グラフの複数の交点を、k個の非接続セットにグループ分けすることと、を含み、
前記k個の非接続セットは、前記複数のオプションファミリーを表し、
前記非接続セットのそれぞれの前記交点は、前記複数のオプションファミリーのそれぞれに関連付けられた1つ以上のオプション変化を表し、
前記生成された実現可能な構成は、前記グラフの前記複数の交点のk個の非接続セットを通過する有向経路であり、
前記経路の長さは、前記複数の交点に関連付けられた前記参照値の総計である請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記生成された実現可能な構成セットの前記最大化された合計参照値は、前記第1の製品ファミリーの前記複数のオプション変化のそれぞれに関連付けられたテイクレート、サプライ制約、およびエンジニアリング制約に基づいて、算出される請求項12に記載のシステム。
【請求項15】
前記第1の製品ファミリーに関連付けられた前記1つ以上の制約および規則を有する前記生成された実現可能な構成セットを有効化するために、前記少なくとも1つのプロセッサーに接続された有効化手段をさらに含む請求項12に記載のシステム。
【請求項16】
前記第1の製品ファミリーに関連付けられた資金面におけるマージンに対応する前記生成された構成セットを分析するために、前記少なくとも1つのプロセッサーに接続された分析手段をさらに含む請求項12に記載のシステム。
【請求項17】
前記第1の製品ファミリーの複数のパラメーターおよび複数のレベルにおける変更を分析するために、前記少なくとも1つのプロセッサーに接続された影響分析手段をさらに含む請求項12に記載のシステム。
【請求項18】
前記少なくとも1つのプロセッサーは、前記少なくとも1つのメモリー内に保存されているプログラムされた命令を実行することにより、
前記複数の製品ファミリーのうちの第2の製品ファミリーに、前記第1の製品ファミリーの前記1つ以上のオプション変化を拡張することと、
前記第1の製品ファミリーの前記オプション変化のそれぞれの推定されたテイクレートおよびサプライ制約を動的に調整し、前記第2の製品ファミリーの実現可能な構成セットを生成することと、
前記構成リストに対する前記生成された実現可能な構成セットを更新し、さらに、前記複数の製品ファミリーのうちの少なくとも1つの製品ファミリーの次のデマンドユニットを処理すること、を実行可能な請求項12に記載のシステム。
【請求項19】
前記1つ以上の製品に関連付けられたデマンドユニットに関連付けられた前記複数の製品ファミリーの各製品ファミリーのために実現可能な構成が割り当てられた際に、前記多制約付き最長経路検索が終了する請求項12に記載のシステム。
【請求項20】
複数の命令を有する非一時的コンピューターストレージ媒体であって、
前記複数の命令は、演算デバイスによって実行されたときに、前記演算デバイスに、
複数の製品ファミリー、対応する1つ以上の製品サブファミリー、および前記製品サブファミリーのそれぞれに関連付けられた複数のオプションファミリーを受信させることであって、
前記複数のオプションファミリーのそれぞれは、1つ以上のオプション変化を含む、前記受信させることと、
前記複数の製品ファミリーから第1の製品ファミリーを選択することであって、
前記第1の製品ファミリーの1つ以上のオプション変化は、参照値に関連付けられており、少なくとも1つの前記製品ファミリーが、前記1つ以上のオプション変化の可用性に基づいて選択される、前記第1の製品ファミリーを選択することと、
1つ以上の製品に関連付けられたデマンドユニットのそれぞれのために、前記複数のオプションファミリーの前記参照値の平均の大きい順で、前記複数のオプションファミリーを通過する多制約付き最長経路検索を繰り返して実行することにより、前記選択された第1の製品ファミリーのための実現可能な構成セットを生成することであって、これにより、前記1つ以上の製品に関連付けられた前記デマンドユニットそれぞれの前記生成された実現可能な構成のために合計参照値が最大化される、前記実現可能な構成セットを生成することと、
構成リストを生成するために、1つ以上の制約に基づき、さらに、前記複数のオプション変化のそれぞれのテイクレートを算出することにより、前記生成された実現可能な構成を最適化することと、を実行させることを特徴とする非一時的コンピューターストレージ媒体。
【発明の詳細な説明】
【0001】
本特許出願は、2018年1月10日付けで出願されたインド国特許出願第201821001181に基づく優先権を主張する。
【技術分野】
【0002】
本発明は、一般に、製品構成(product configuration)に関し、より具体的には、コラボレーティブ製品構成最適化モデル(collaborative product configuration optimization model)に関する。
【背景技術】
【0003】
従来、製品ボリューム(product volumes)を予測するための方法は、提供される製品特徴の組み合わせである構成の数を推定することについて、良好に対応できなかった。典型的には、製品ボリュームを予見する事前計画プロセスにおいては、1つ以上の特定の特徴を有し得る製品の潜在的な数を示すために、複数の特徴のテイクレート(take rates:取扱高に対する売上の割合)が用いられる。事前推定(early estimates)は、製品およびサプライチェーンデザイン(supply chain design)によって展開され、さらに、製品ボリューム全体に関連しており、これらのマーケティング推定は、増加する複雑性、コスト、またはサプライヤー能力制約に対するプログラムマネージメント、エンジニアリング、およびサプライチェーンチームによる課題に繰り返し直面している。反復解析および結果(iterative analyses and results)は、明確なベースラインの欠如により、部分的な機能横断型の買い付け(cross-functional buy-in)なしに連動および実施をすることが非常に困難である。典型的には、単一の特徴は、売り出しにおける複数のオプションを用いて提供される。製品予想に基づいて部品の正確な数を推定することは、非常に複雑で退屈なタスクとなり得る。特徴の正確な増分マージン(incremental margin)または能力データの欠如、何時どのように特徴が組み合わされ、または、それら自身によって、個々の構成となるのかを説明するための特定性(specificity)の曖昧さ、およびエンジニアリングを記述または実現可能性を構築する明確な構成ルールを提供する情報の欠如によって、テイクレートまたは構成の数を最適化するための方法は、さらに複雑になる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
以下の記載は、本発明の複数の実施形態の基本的な理解を提供するために、本発明のいくつかの実施形態の簡略化された概要を提供する。本概要は、実施形態の詳細な概要ではない。本概要は、実施形態の重要/決定的な要素を特定したり、実施形態の範囲を正確に記述したりするためのものではない。本概要の唯一つの目的は、以下に提供されるより詳細な説明に先立って、簡略化された形態で、いくつかの実施形態を提供することにある。
【0005】
前述の事項を参照し、本実施形態は、対象物のライフサイクルを表すマルチレベルデータ(multi-level data representation of object lifecycle)を提供するためのシステムおよび方法を提供する。1つの態様において、コラボレーティブ製品構成最適化モデルのために、演算デバイスによって実行されるコンピューター実施方法が提供される。該方法は、複数の製品ファミリー、対応する1つ以上の製品サブファミリー、および前記製品サブファミリーのそれぞれに関連付けられた複数のオプションファミリーを受信する工程であって、前記複数のオプションファミリーのそれぞれは、1つ以上のオプション変化(option variants)を含む、前記受信する工程と、前記複数の製品ファミリーから第1の製品ファミリーを選択する工程であって、前記第1の製品ファミリーの1つ以上のオプション変化は、参照値に関連付けられており、少なくとも1つの前記製品ファミリーが、前記1つ以上のオプション変化の可用性(availability)に基づいて選択される、前記第1の製品ファミリーを選択する前記工程と、デマンドユニット(a unit of demand)のそれぞれのために、前記複数のオプションファミリーの前記参照値の平均の大きい順(non-increasing order)で、前記複数のオプションファミリーを通過する多制約付き最長経路検索(multi-constrained longest path search)を繰り返して実行することにより、前記選択された第1の製品ファミリーのための実現可能な構成セットを生成する工程であって、これにより、前記デマンドユニットそれぞれの前記生成された実現可能な構成のために合計参照値が最大化される、前記実現可能な構成セットを生成する前記工程と、1つ以上の制約に基づき、さらに、前記複数のオプション変化のそれぞれのテイクレートを算出することにより、前記生成された実現可能な構成のための構成リストを最適化する工程と、を含む。
【0006】
異なる態様において、コラボレーティブ製品構成最適化モデルのためのコンピューター実施システム(computer-implemented system)が提供される。該システムは、複数の命令を保存しているメモリーと、1つ以上の通信インターフェースと、前記1つ以上の通信インターフェースを用いて前記メモリーに通信可能に接続された1つ以上のハードウェアプロセッサーと、を含む。前記1つ以上のハードウェアプロセッサーは、前記複数の命令によって、複数の製品ファミリー、対応する1つ以上の製品サブファミリー、および前記製品サブファミリーのそれぞれに関連付けられた複数のオプションファミリーを受信することであって、前記複数のオプションファミリーのそれぞれは、1つ以上のオプション変化を含む、前記複数のオプションファミリーを受信することと、前記複数の製品ファミリーから第1の製品ファミリーを選択することであって、前記第1の製品ファミリーの1つ以上のオプション変化は、参照値に関連付けられており、少なくとも1つの前記製品ファミリーが、前記1つ以上のオプション変化の可用性に基づいて選択される、前記第1の製品ファミリーを選択することと、デマンドユニットのそれぞれのために、前記複数のオプションファミリーの前記参照値の平均の大きい順で、前記複数のオプションファミリーを通過する多制約付き最長経路検索を繰り返して実行することにより、前記選択された第1の製品ファミリーのための実現可能な構成セットを生成することであって、これにより、前記デマンドユニットそれぞれの前記生成された実現可能な構成のために合計参照値が最大化される、前記実現可能な構成セットと、1つ以上の制約に基づき、さらに、前記複数のオプション変化のそれぞれのテイクレートを算出することにより、前記生成された実現可能な構成のための構成リストを最適化すること、を実行するよう構成されている。
【0007】
さらに異なる態様において、コラボレーティブ製品構成最適化モデルのための方法を実行するための、内部において具体化された(embodied)コンピュータープログラムを有する非一時的コンピューター可読媒体(non-transitory computer readable medium)が提供される。該方法は、複数の製品ファミリー、対応する1つ以上の製品サブファミリー、および前記製品サブファミリーのそれぞれに関連付けられた複数のオプションファミリーを受信する工程であって、前記複数のオプションファミリーのそれぞれは、1つ以上のオプション変化を含む、前記受信する工程と、前記複数の製品ファミリーから第1の製品ファミリーを選択する工程であって、前記第1の製品ファミリーの1つ以上のオプション変化は、参照値に関連付けられており、少なくとも1つの前記製品ファミリーが、前記1つ以上のオプション変化の可用性に基づいて選択される、前記第1の製品ファミリーを選択する前記工程と、デマンドユニットのそれぞれのために、前記複数のオプションファミリーの前記参照値の平均の大きい順で、前記複数のオプションファミリーを通過する多制約付き最長経路検索を繰り返して実行することにより、前記選択された第1の製品ファミリーのための実現可能な構成セットを生成する工程であって、これにより、前記デマンドユニットそれぞれの前記生成された実現可能な構成のために合計参照値が最大化される、前記実現可能な構成セットを生成する前記工程と、1つ以上の制約に基づき、さらに、前記複数のオプション変化のそれぞれのテイクレートを算出することにより、前記生成された実現可能な構成のための構成リストを最適化する工程と、を含む。
【0008】
本分野における当業者であれば、本発明の原理を具体化するシステムを示す概念的な概要を表す本明細書の任意のブロック図を適切に理解できるであろう。同様に、コンピューター可読媒体内において実質的に表され、明示または明示しない演算デバイスまたはプロセッサーによって実行される様々な処理を表す任意のフローチャート、フロー図、状態遷移図、疑似コード等が、適切に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
以下の図面を参照して、以下の詳細な説明から、本明細書に記載の本発明がより良く理解されるであろう。
【0010】
【
図1】
図1は、例示的な実施形態に係る、コラボレーティブ製品構成最適化モデルのためのブロック図を示している。
【0011】
【
図2】
図2は、例示的な実施形態に係る、
図1のシステムの最適化モデルのフロー図を示している。
【0012】
【
図3】
図3は、例示的な実施形態に係る、実現可能な構成を生成するためのフローチャートを示している。
【0013】
【
図4】
図4は、例示的な実施形態に係る、コラボレーティブ製品構成最適化モデルのフローチャートを示している。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本明細書の実施形態、並びに、その様々な特徴および利点は、添付の図面に示され、以下の記述において詳細に述べられる非限定的な実施形態を参照してより詳細に説明される。本明細書において用いられる実施例は、本実施形態を実施可能とし、さらに、本分野における当業者が本実施形態を実施することができるような理解を容易にすることだけを目的としているにすぎない。従って、実施例は、本発明の範囲の限定を構成するものではない。
【0015】
コラボレーティブ製品構成最適化モデル(collaborative product configuration optimization model)は、個々の構成、構成のグループ、一式の最適化された構成セット、または、これらの組み合わせに対する入力に加え、エンジニアリング制約および規則(constraints and rules)、マーケティング、サプライヤーまたは他のユニットにおける変更の影響を、効果的に検索するために実行される。産業分野において、様々な機能的チーム(functional teams)は、例えば、マーケティング、資金面におけるマージン(margins from finance)、サプライチェーンにおけるサプライヤー能力、並びに、エンジニアリングおよび製造における構成規則から得られる製品および特徴デマンドミックス(product and feature demand mix)のような複数の仮定/入力(assumptions/inputs)を、モデルに提供する。本開示では、構成のベースライン最適リスト(a baseline optimal list of configurations)が生成され、チームは、モデルを実行し(走らせ)、複数の異なる状況下において様々な解析を実行することができる。実現可能な構成リスト(a list of feasible configurations)を生成するためのいくつかの列挙または発見的方法(several enumeration or heuristic methods)が存在するが、そのような方法は、最適な収益またはコスト状況(optimal revenue or costs scenarios)を検索するために、ユーザーをサポートするよう拡張していない。本発明の方法は、全ての必要とされるビジネスおよび構成の規則を取得し、さらに、最適な収益またはコストを提供する構成のセットを実現する。本明細書に開示された実施形態は、複数の複雑な入力の管理および最適な結果を生成するスピードの観点において、実現可能な構成を生成することにおいての効率を向上させることにフォーカスしている。また、オプションファミリーの数が増加するに応じて、構成の数も爆発的に増加する。本発明の技術は、さらに、選択された製品ファミリーおよびオプションファミリー(selected product families and option families)に適用可能で、産業分野の様々なユニットにおける1つ以上の変更にセンシティブ(sensitive)な、これらの規則および制約のみを選択することによって、単純化する。
【0016】
本発明の実施形態は、複数のオプションファミリーを構造化(organizing)する効果的な方法を提供し、さらに、動的に変化する木構造(tree structure)を検索する。また、本発明の実施形態は、個々の構成、構成のグループ、または一式の最適化された構成セットに対する入力に加え、マーケティング、サプライヤーエンジニアリング、並びに、製造制約および規則における変化の複合的または個々の影響を特定および検索することを可能とする。したがって、本発明の技術は、複数の異なる状況において適用可能な製品構成のコラボレーティブ構成プランニング(collaborative configuration planning)である。
【0017】
各図を通して対応する特徴には一貫して同じ参照番号が付されており、図面、より具体的には、
図1〜4を参照すると、好ましい実施形態が示されており、これら実施形態が以下の例示的なシステムおよび/または方法の文脈において記述される。
【0018】
図1は、例示的な実施形態に係る、コラボレーティブ製品構成最適化モデルのためのシステム100のブロック図である。システム100は、コラボレーティブ製品構成最適化モデルのための最適化ユニット102を含む。最適化ユニット102は、メモリー104のような少なくとも1つのメモリーと、プロセッサー106のような少なくとも1つのプロセッサーと、通信インターフェース108と、を含む、または、これらと接続されている。メモリー104、プロセッサー106、および通信インターフェース108は、システムバス110のようなシステムバスまたは同様の機構によって接続されている。
図1は、最適化ユニット102の例示的なコンポーネントを示しているが、他の実施においては、システム100は、より少ないコンポーネント、追加的なコンポーネント、異なるコンポーネント、または
図1に示されているものとは異なって配置されたコンポーネントを含んでいてもよい。
【0019】
プロセッサー106のような少なくとも1つのプロセッサーは、1つ以上のマイクロプロセッサー、マイクロコンピューター、マイクロコントローラー、デジタル信号プロセッサー、中央処理ユニット(CPU)、状態機械、論理回路、および/または分子の制御されたリリース(controlled release of molecules)のための高分子キャリア(polymeric carrier)のデザインを容易とする任意のデバイスとして実施することができる。さらに、プロセッサー106は、マルチコアアーキテクチャを含んでいてもよい。機能の中でも特に、プロセッサー106は、メモリー104内に保存されているコンピューター可読命令またはモジュールをフェッチおよび実行するよう構成されている。プロセッサー106は、特に、通信に関する音声およびロジック機能を実施する回路を備えていてもよい。プロセッサー106は、特に、通信に関連する音声およびロジック機能を実施する回路実装を含んでいてもよい。例えば、プロセッサー106は、これに限定されないが、1つ以上のデジタル信号プロセッサー(DSPs)、1つ以上のマイクロプロセッサー、1つ以上の特殊用途コンピューターチップ、1つ以上のフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、1つ以上の特定用途向け集積回路(ASIC)、1つ以上のコンピューター、様々なアナログ−デジタルコンバーター、デジタル−アナログコンバーター、および/または他のサポート回路を備えていてもよい。また、プロセッサー106は、メッセージおよび/またはデータ、情報をエンコードする機能を備えていてもよい。プロセッサー106は、特に、プロセッサー106の動作をサポートするよう構成されたクロック、算術論理演算ユニット(ALU)、および論理ゲートを備えていてもよい。さらに、プロセッサー106は、メモリー104またはプロセッサー106にアクセス可能な媒体内に保存されている1つ以上のソフトウェアプログラムを実行する機能を備えていてもよい。
【0020】
メモリー104は、システム100の機能を実行するために、システム100によって用いられる任意の数の情報およびデータを保存している。メモリー104は、例えば、揮発性メモリー(静的ランダムアクセスメモリー(SRAM)および動的ランダムアクセスメモリー(DRAM)等)および/または非揮発性メモリー(リードオンリーメモリー(ROM)、消去可能プログラム可能ROM、フラッシュメモリー、ハードディスク、光学ディスク、磁気テープ等)のような本分野において既知の任意のコンピューター可読媒体を含む。揮発性メモリーの例としては、これに限られないが、揮発性ランダムアクセスメモリー(RAM)が挙げられる。非揮発性メモリーは、追加的または代替的に、電気的消去可能プラグラム可能リードオンリーメモリー(EEPROM)、フラッシュメモリー、ハードドライブ等を含む。メモリー104は、システム100が、様々な例示的な実施形態に係る様々な機能を実行することを可能とするための情報、データ、アプリケーション、命令等を保存するよう構成されている。追加的または代替的に、メモリー104は、プロセッサー106によって実行されたときに、システム100を様々な実施形態において記述されるような様態で行動させる、複数の命令を保存するよう構成されていてもよい。
【0021】
通信インターフェース108は、有線ネットワーク(例えば、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ケーブル等)および無線ネットワーク(ワイヤレスラン(WLAN)、セルラー、衛星等)を含む広範な種類のネットワークおよびプロトコルタイプにおける相互通信を容易にすることができる。例えば、通信インターフェース108は、デザインシミュレーションユニット101に接続するための1つ以上のポートを含む。システム100の1つ以上の機能およびそのコンポーネントは、
図2および
図3を参照して、さらに詳細に説明される。
【0022】
最適化モデルのための複数の入力パラメーターは、複数の製品ファミリーと、対応する1つ以上の製品サブファミリー(product sub-families)とを含む。複数の入力パラメーターは、1つ以上のデータベース(図示せず)を介して取得される。例えば、複数の製品ファミリーは、自動車産業における車モデルのタイプであってもよく、対応する複数の製品サブファミリーは、車モデルの複数の異なる構成を含む。さらに、複数の製品サブファミリーのそれぞれは、複数のオプションファミリーに関連付けられている。複数のサブオプションファミリーは、所与の製品サブファミリーに特有であり、オプションファミリーのそれぞれは、1つ以上のオプション変化(option variants)を含む。複数のオプションファミリーは、1つ以上のオプション変化に基づいてグループ化され、さらに、オプションID、オプションコード、およびオプション名によってタグ付けされる。例示的な実施形態において、オプションファミリーは、デマンドユニット(demand unit)に基づいて予め規定されていてもよい。1つ以上のオプション変化は、参照値に関連付けられている。参照値は、複数の製品サブファミリーのそれぞれの最大値および最小値を含む。
【0023】
コラボレーティブ製品構成最適化モデルのためのシステムおよび方法の1つの実施において、製品構成は、全ての製品ファミリーのパーツ(部品)のユニークな組み合わせであり、各パーツは、特定の製品ファミリーにユニークに属している(uniquely belong)。製品ファミリーの1つの以上のオプション変化は、参照値およびサプライ制約(supply constraint)に関連付けられている。製品構成最適化モデルは、ユニットデマンドミックス(unit demand mix)、参照値(複数のオプション変化のそれぞれに関連付けられた上限値および下限値)、構成リストを最適化するための1つ以上の制約を包含する。第1の製品ファミリーは、複数の製品ファミリーから選択される。少なくとも1つの製品ファミリーが、利用可能な1つ以上のオプション変化に基づいて選択される。入力(インスタンスデータ)は、集合的に、デマンドユニット(a unit of demand)、製品に関連付けられた上限および下限(参照値)、サプライヤー制約、最小および最大テイクレート(minimum and maximum take rates)、およびエンジニアリング/製造制約を含んでいてもよい。
【0024】
さらに、第1の製品ファミリーは、1つ以上の制約に基づいている。例えば、1つ以上の制約は、複数のベース制約(base constraints)を含み、複数のベース制約は、例えば、これに限定されないが、各構成に含まれるべきオプションファミリー毎の1つのオプション変化、各オプションファミリーの複数のテイクレートの合計が最大で100%になるべきこと、使用される各オプション変化の合計量がサプライヤー能力を超えてはいけないこと、各製品ファミリーに用いられる各オプション変化の合計量が特定の上限を超えてはいけない、または、下限を下回ってはいけない等である。さらに、1つ以上の制約は、各製品ファミリーに特有の各ファミリー毎に利用可能なオプションのリストのような構成エンジニアリング規則を含み、必須オプションのリストは、各製品ファミリーに特有であり、共通して必要とされるオプションの組み合わせのリストは、各製品ファミリーに特有であり、そのようなオプション組み合わせのそれぞれを、グループ等として、構成内に含ませることができる。
【0025】
1つ以上の制約は、エンジニアリング制約、製造制約、マーケット制約、およびサプライ制約を含む。1つ以上の制約は、許可制約および禁止制約(allowed and forbidden constraints)に分類される。例えば、構成に含めることができない禁止オプション組み合わせのリストは、各製品ファミリー毎に特有である。
【0026】
複数の製品ファミリーのうちの選択された第1の製品ファミリーのために、実現可能な構成セットが生成される。実現可能な構成は、デマンドユニットのそれぞれのために、複数のオプションファミリーの平均利益マージンの大きい順(non-increasing order)で、複数のオプションファミリーを通過する多制約付き最長経路検索(multi-constrained longest path search)を繰り返し実行することにより生成され、これにより、デマンドユニットにそれぞれ対応する生成された実現可能な構成のために総利益マージンが最大化される。デマンドミックスユニット(unit of demand mix)は、構成されるべき第1の製品ファミリーの個々のユニットである。例えば、複数の構造的発見的アルゴリズムプロシージャー(constructive heuristic algorithm procedures)は、最適参照値を用いて、構成を表す多制約付き最長経路を漸増的(incrementally)に生成するために用いられる。第1の製品ファミリーは、k部有向非環式グラフ(k-partite directed acyclic graph)として表され、グラフの複数の交点(vertices)がk個の非接続セット(disjoint sets)にグループ分けされる。ここで、k個の非接続セットは、複数のオプションファミリーを表しており、各非接続セットの交点は、オプションファミリーのそれぞれに関連付けられた1つ以上のオプション変化を表す。生成された実現可能な構成は、グラフの複数の交点のk個の非接続セットを通過する有向経路であり、経路(多制約付き最長経路検索)の長さは、複数の交点に関連付けられた参照値の総計である。
【0027】
図2は、本開示に係る、実現可能な構成生成手段および最適化のためのフローチャートを示している。202において、入力データ(課題インスタンスデータ)は、1つ以上のオプションファミリーに関連付けられたユニットデマンドおよび参照値、ビジネス制約(テイクレート)、構成制約(エンジニアリングおよび製造制約)、並びに、ベースオプションファミリーエンジニアリング(全ての製品ファミリーに渡って適用可能なベース特徴)を含む。204において、デマンドユニットに対する生成された実現可能な構成の合計参照値が最大化されるように最長経路検索を実行することにより、実現可能な構成が生成される。生成された実現可能な構成セットの最大化された合計参照値は、第1の製品ファミリーの複数のオプション変化のそれぞれに関連付けられたテイクレート、サプライ制約、およびエンジニアリング制約に基づいて算出される。さらに、参照値の平均が、オプションファミリーのそれぞれの1つ以上のオプション変化の可用性(availability)に関連付けられた参照値に基づいて、算出される。実現可能な構成の生成は、第1の製品ファミリーを、k部有向非環式グラフとして表し、さらに、グラフの複数の交点を、k個の非接続セットにグループ分けすることにより、実行される。k個の非接続セットは、複数のオプションファミリーを表し、各非接続セットの複数の交点は、オプションファミリーのそれぞれに関連付けられた1つ以上のオプション変化を表す。生成された実現可能な構成は、グラフの複数の交点のk個の非接続セットを通過する有向経路であり、経路の長さは、複数の交点に関連付けられた参照値の合計である。206において、出力が生成される。出力は、総マージン(total margin)を最適化する総製品ボリュームの割り当てられた部分を有する複数のユニーク構成のリストを含み、さらに、対応する構成を作成するために必要とされるオプションの数のカウントを含む。生成のための方法は、
図3を参照して、さらに詳細に説明される。
【0028】
図3は、本開示に係る、実現可能な構成を生成するための方法のフローチャートを示している。上述のように、入力データがデータベースから受信され、または、1つの実施においては、実現可能な構成のために工程302において必要とされる顧客からの課題インスタンスデータとして、受信される。受信されたデータは、実現可能な(最適な)構成を見つけ出すための顧客からの課題インスタンスデータである。製品ファミリーは、複数の製品ファミリーから選択され(例えば、304では第1の製品ファミリーが選択され)、これにより、306において、対応する1つ以上の製品サブファミリーが選択される。複数の製品サブファミリーのそれぞれは、複数のオプションファミリーと関連付けられており、そのようなオプションファミリーのそれぞれは、1つ以上のオプション変化を含む。1つ以上のオプション変化は、参照値に関連付けられており、製品サブファミリーは、1つ以上のオプション変化の可用性に基づいて、選択される。
【0029】
308において、デマンドユニットのそれぞれのために、複数のオプションファミリーの参照値の平均の大きい順で、複数のオプションファミリーを通過する多制約付き最長経路検索が実行される。検索は、デマンドユニットに対する生成された実現可能な構成のために、合計参照値が最大化されるよう、実行される。多制約付き構成生成プロシージャーにおいて、第1の製品ファミリーは、k部有向非環式グラフとして表され、グラフの複数の交点は、k個の非接続セットにグループ分けされる。k個の非接続セットは、複数のオプションファミリーを表し、各非接続セットの複数の交点は、オプションファミリーのそれぞれに関連付けられた1つ以上のオプション変化を表す。ここで、生成された実現可能な構成は、グラフの複数の交点のk個の非接続セットを通過する有向経路であり、経路の長さは、複数の交点に関連付けられた参照値の総計である。例えば、各構成での増分経路拡張プロシージャー(incremental path extension procedures)における複数のオプションファミリーの一連の処理は、交点のk個の非接続セットの全てを通過する有向経路として表されてもよい。
【0030】
生成方法は、多制約付き最長有向経路検索(グラフ中において、ノードの最大合計のもの)サブルーチンを繰り返し使用し、各製品ファミリーのデマンドユニットのそれぞれのより高い参照値を有する構成を漸増的に生成する。1つの実施において、多制約付き最長有向経路は、ソース(source)から、様々な動的リソース制約およびルート制約を条件とするシンク(sink)への最長有向経路を発見することである。ここで、ソースは、サブ製品ファミリーの名前の開始であり、どのオプションが選択され、用いられるべきかであり、シンクは、生成された構成と、最適マージンと、もしあれば、全てのファミリーに渡る増分追加(increment additions)との比較である出力である。そのため、最適化は、個々のサブ製品に限定されるだけでなく、複数のファミリーに渡るものである。
【0031】
検索が実行されると、実現可能な構成を生成するために全ての製品サブファミリーが検索されたかどうかを評価するために、状態301がチェックされる。もし、NOであるならば、プロセスは、工程306に移行し、第1の製品ファミリーの全てのサブファミリーが検索される。もし、YESであるならば、実現可能な構成が、312において、追加される。1つ以上の制約に基づき、さらに、複数のオプション変化のそれぞれのテイクレートを算出することにより、生成された実現可能な構成のための構成リストが最適化される。第1の製品ファミリーに関連付けられたテイクレート、サプライヤー制約、およびデマンドユニットが、314において、更新される。さらに、316において、デマンドユニットの全てが満たされているか否かの条件が、チェックされ、もしYESであれば、いくつのオプション変化の可用性がチェックされたかがチェックされ、これにより、最適解と、オプション変化の可用性(上界:upper bound)との間のギャップが判別される。換言すれば、ループを抜け出す前に、おおよその数(a ball park number)が判別される。もしNOであれば、次の製品ファミリー、例えば、304における第2の製品ファミリーに対する検索が処理され、第2の製品ファミリーのために処理が再実行される。第1の製品ファミリーの1つ以上のオプション変化を、複数の製品ファミリーのうちの第2の製品ファミリーに拡張し、さらに、第1の製品の複数のオプション変化のそれぞれの推定されたテイクレートおよびサプライ制約を動的に調整し、第2の製品ファミリーのための実現可能な構成を生成することにより、多制約付き最長経路検索が続行される。構成リストに対する生成された実現可能な構成セットが更新され、複数の製品ファミリーのうちの少なくとも1つの製品ファミリーの次のデマンドユニットに対するものとなる。
【0032】
工程320において、1つ以上の制約に基づき、さらに、複数のオプション変化のそれぞれのテイクレートを算出することにより、生成された実現可能な構成のための構成リストが最適化される。出力は、総マージンを最適化する総製品ボリュームの割り当てられた部分を有する複数のユニーク構成のリストを含み、さらに、対応する構成を作成するために必要とされるオプションの数のカウントを含む。出力は、製品ファミリーにおける各オプション変化のために実現されるテイクレート、個々のマージン等に関連する構成のミックスの解析を含むさらなる解析のために用いられてもよい。
【0033】
デマンドユニットに関連付けられた複数の製品ファミリーのうちの各製品ファミリーのために実現可能な構成が割り当てられると、検索が終了する。ここで、実現可能な構成は、デマンドユニットに対するものである。
【0034】
さらに、第1の製品ファミリーに関連付けられた1つ以上の制約および規則を有する生成された実現可能な構成セットが有効化される。有効化は、全ての規則および制約が、全ての生成された構成および構成のそれぞれにおいて満たされているか否かを再チェックすることにより実行される。また、第1の製品ファミリーの複数のパラメーターおよび複数のレベルにおける、生成された実現可能な構成の変更の影響が、分析される。ツールは、これに限られないが、利益増大のための資金管理、製品の複雑さを減らすためのエンジニアリング、最適な販売パッケージを開発するためのマーケティング、下流における在庫の陳腐化をなくすためのサプライチェーン、利益を提供し、市場に効果的なコストの製品を提供またはオファーするための製品ポートフォリオ管理のような様々な組織または部門/ユニットに対する重大な相互作用影響を提供する。
【0035】
図4は、本開示に係る、コラボレーティブ製品構成最適化モデルのための方法400のフロー図を示している。ブロック402において、複数の製品ファミリー、対応する1つ以上の製品サブファミリー、および複数のサブファミリーのそれぞれに関連付けられた複数のオプションファミリーが受信される。オプションファミリーのそれぞれは、1つ以上のオプション変化を含む。ブロック404において、複数の製品ファミリーのうちの第1の製品ファミリーが選択される。第1の製品ファミリーの1つ以上のオプション変化が参照値と関連付けられ、さらに、少なくとも1つの製品ファミリーが、オプションファミリーのそれぞれの1つ以上のオプション変化の可用性に基づいて、選択される。
【0036】
ブロック406において、デマンドユニットのそれぞれのために、複数のオプションファミリーの参照値の平均の大きい順で、複数のオプションファミリーを通過する多制約付き最長経路検索を繰り返して実行することにより、選択された第1の製品ファミリーのために実現可能な構成セットが生成される。ここで、デマンドユニットは、構成されるべき第1の製品ファミリーの個々のユニットを意味する。また、デマンドユニットは、エンジニアリングおよび製造制約と同様に、オプションファミリーのサプライヤー制約、上限、および下限に関連付けられる。最長経路検索は、デマンドユニットのそれぞれの生成された実現可能な構成のために合計参照値が最大化されるよう、実行される。生成された実現可能な構成セットの最大化された合計参照値は、第1の製品ファミリーの複数のオプション変化のそれぞれに関連付けられたテイクレート、サプライ制約、およびエンジニアリング制約に基づいて、算出される。さらに、参照値の平均が、オプションファミリーのそれぞれの1つ以上のオプション変化の可用性に関連付けられた参照値に基づいて、算出される。第1の製品ファミリーを、k部有向非環式グラフとして表し、さらに、グラフの複数の交点を、k個の非接続セットにグループ分けすることにより、実現可能な構成の生成が実行される。k個の非接続セットは、複数のオプションファミリーを表しており、各非接続セットの複数の交点は、オプションファミリーのそれぞれに関連付けられた1つ以上のオプション変化を表している。生成された実現可能な構成は、グラフの複数の交点のk個の非接続セットを通過する有向経路であり、経路の長さは、複数の交点に関連付けられた参照値の総計である。
【0037】
さらに、方法は、複数の製品ファミリーのうちの第2の製品ファミリーに拡張される第1の製品ファミリーの1つ以上のオプション変化を含んでいる。第2の製品ファミリーのための実現可能な構成を生成するために、サプライ制約および推定されたテイクレートは、第1の製品のオプション変化のそれぞれのために動的に調整される。その後、構成リストに対する生成された実現可能な構成セットが更新され、複数の製品ファミリーのうちの少なくとも1つの製品ファミリーの次のデマンドユニットが処理される。さらに、デマンドユニットに関連付けられた複数の製品ファミリーのうちの各製品ファミリーのために実現可能な構成が割り当てられると、検索が終了する。
【0038】
さらに、ブロック408において、1つ以上の制約に基づき、さらに、複数のオプション変化のそれぞれのテイクレートを算出することにより、生成された実現可能な構成のために、構成リストが最適化される。1つ以上の制約は、エンジニアリング制約、製造制約、マーケット制約、およびサプライ制約を含み、さらに、許可制約と、禁止制約とに分類される。
【0039】
本発明が記述された順番は、限定を構成する意図はなく、方法400または代替的な方法を実施するために、任意の数の記述された方法のブロックを組み合わせることができる。さらに、個々のブロックは、本明細書において記述された本発明の原理および範囲から逸脱することなく、本方法から削除されてもよい。さらに、方法400は、任意の好適なハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはこれらの組み合わせにおいて実施することができる。
【0040】
1つの実施において、本明細書において記述された1つ以上の方法は、非一時的コンピューター可読媒体内において具体化(embodied)された複数の命令の少なくとも一部として実施され、1つ以上の演算デバイスによって実行可能であってもよい。一般的に、プロセッサー(例えば、マイクロプロセッサー)は、メモリーのような非一時的コンピューター可読媒体から複数の命令を受信し、これらの命令を実行することにより、本明細書において記述された1つ以上の方法を含む1つ以上の方法を実行する。このような複数の命令は、様々な既知のコンピューター可読媒体の任意のものを用いて、保存および/または送信可能である。
【0041】
図1〜4の様々な実施形態において、コラボレーティブ製品構成最適化モデルのための方法およびシステムが開示された。該方法は、マーケティング(テイクレート)およびサプライチェーン(サプライ能力)と共に、エンジニアリングおよび販売(構成規則)における制約を考慮に入れることにより、収益とコストの観点から、最適な製品構成を推進(driving)すると共に、同時に、全体の影響を検証するコラボレーティブな方法を提供する。さらに、本発明のシステムおよび方法は、提供される制約に対する変更に対してセンシティブであり、そのため、所望の結果に近づくための最適化の様々なユニットに対する適切なガイダンス(指針)を提供することができる。
【0042】
コラボレーティブ製品構成最適化モデルは、個々の構成、構成のグループ、一式の最適化済み構成セット、またはこれらの組み合わせに対する入力に加え、エンジニアリング制約および規則、マーケティング、サプライヤーまたは他のユニットにおける変更の影響を効率的に検索することができる。本発明の方法は、全ての必要な構成規則を取得し、収益およびコストに加え、エンジニアリング制約、マーケティングおよび資金管理に対する最適な結果を導く構成セットを実現することにフォーカスしている。本発明の方法の実施形態は、複雑な入力を管理および最適な結果を生成するスピードの観点における実現可能な構成の生成の効率を、大幅に改善する。また、オプションファミリーの数が増加するに従い、構成の数も爆発的に増加する。さらに、本発明の技術は、選択された複数の製品ファミリーおよび複数のオプションファミリーに適用可能な制約および規則のみを選択することにより、単純化する。本発明の実施形態は、複数のオプションファミリーの構造化および動的に変化する木構造における検索の効率的な方法を提供する。
【0043】
例えば、自動車産業において、車両は、様々なモデルを含み、各モデルは、特定のモデルに適用可能ないくつかの特徴またはオプションを含む。いくつか、または、全てのオプション/特徴は、選択される1つを超えるオプション変化を有するオプションファミリーとして表すことができる。しかしながら、全てのモデルが、それに適用可能な全てのオプションファミリーを有しているわけではない。また、所与のオプションファミリーの1つのオプション変化のみが、各特定の構成において選択され得る。例えば、3つのモデル、すなわち、A、B、およびCを有する車両において、3つのオプションファミリー、すなわち、サンルーフ、ホイール、シートが、モデルにおいて利用可能であるとする。さらに、複数のオプションファミリーのそれぞれは、複数の異なるオプション変化を含み得、例えば、サンルーフファミリーは、シングルサンルーフおよびダブルサンルーフのような変化を含み得、ホイールファミリーは、18インチスチール、20インチスチール、20インチアルミニウム、22インチアルミニウム等のような変化を含み得る。1つの例示的な実施形態において、複数の製品ファミリーが存在するが、いくつかのモデル、すなわち、BおよびCのみが、上述のように利用可能な全3つのオプションファミリーを有し得、さらに、これらの選択可能なオプション変化の1つによって表される複数の利用可能なオプションファミリーの任意の組み合わせによって構成されるものとする。一方、モデルAは、5つの選択可能なオプション変化によって表される1つのオプションファミリー(ホイール)のみを有しており、サンルーフが存在せず、標準的な布シートを有しているものとする。構成を漸増的に生成する途中において、本発明の方法は、各オプションファミリーを順々に処理し、各オプションファミリーから、最良の利用可能な実現可能オプション変化を選択するための全ての制約を適用する。この例において、デマンドユニットのそれぞれのために、複数のオプションファミリーの参照値の大きい順で、複数のオプションファミリーを通過する多制約付き最長経路検索が実行される。デマンドユニットに対する生成された実現可能な構成のための合計参照値が最大化されるよう、最良の利用可能な実現可能オプション変化が生成される。さらに、1つ以上の制約に基づき、さらに、複数のオプション変化のそれぞれのテイクレートを算出することにより、複数の生成された実現可能な構成のリストが最適化される。その結果、全ての必要なビジネスを満たす製品ポートフォリオの総マージンを最大化するよう、総製品ボリュームおよび構成のセットが生成され、構成制約が割り当てられる。
【0044】
しかしながら、本保護の範囲は、メッセージを内部に有するコンピューター可読手段に加え、そのようなプログラムにまで拡張されることは理解されるべきである。そのようなコンピューター可読ストレージ手段は、プログラムが、サーバー、モバイルデバイス、または任意の好適なプログラム可能デバイスにおいて実行されたとき、本方法の1つ以上の工程を実施するためのプログラムコード手段を含み得る。
【0045】
以上の記述が、様々な実施形態を参照して提供された。本出願が属する本分野における当業者であれば、本発明の原理、本質、および範囲から有意に逸脱することなく、記述された構成および動作方法における変化および変更を実施することができることは、適切に理解できるであろう。