(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1の内壁は、前記第2の部分及び前記第4の部分から離隔されており、それによって、前記第1の内壁と前記第2の部分との間に間隙が存在する、請求項1に記載のバッテリパックハウジング。
前記第1の内壁及び前記第2の内壁は、それぞれ中空であり、背を向け合う内面及び外面と、前記背を向け合う内面と外面との間に延在するリブとを備え、前記リブは、前記第1の内壁及び前記第2の内壁のそれぞれの内部で空隙を画定する、請求項1に記載のバッテリパックハウジング。
前記第2の内壁は、前記第2の部分と平行でかつ前記第2の部分に向いた内面と、前記第4の部分に向いた外面とを有し、前記第2の内壁の前記外面の少なくとも一部は、前記第4の部分と平行ではない、請求項1に記載のバッテリパックハウジング。
前記第1の内壁及び前記第2の内壁は、それぞれ中空であり、背を向け合う内面及び外面と、前記背を向け合う内面と外面との間に延在するリブとを備え、前記リブは、前記第1の内壁及び前記第2の内壁のそれぞれの内部で空隙を画定する、請求項8に記載のバッテリパック。
前記第2の内壁は、前記第2の部分と平行でかつ前記第2の部分に向いた内面と、前記第4の部分に向いた外面とを有し、前記第2の内壁の前記外面の少なくとも一部は、前記第4の部分と平行ではない、請求項8に記載のバッテリパック。
前記バッテリパックは、前記電気化学セルの機能を監視及び制御するように構成された電子機器を備えたバッテリ管理装置を備え、前記バッテリ管理装置は、前記容器内で前記第2の内壁と前記第4の部分との間に配置されている、請求項8に記載のバッテリパック。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来のハイブリッド電気自動車で用いられているバッテリパックのなかには、例えば400ボルト(V)といった比較的高い電圧が提供することができるように設計されたものがある。高電圧を達成するために、バッテリパックは、比較的大型であり、また、何百もの電気化学セルを備える。さらに、高電圧に対応するために、電気システム内の各構成要素は比較的高価であり、また、こうした構成要素には高電圧保護の要求が課されている。より構成要素の数が少なく、また、構成要素がより低コストであるバッテリパックが形成されることが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0004】
概要
いくつかの態様においては、バッテリパックハウジングは、複数の電気化学セルを収容し得るように構成される。このバッテリパックハウジングは、容器を備え、この容器は、底部と、外壁と、第1の内壁と、第2の内壁とを備える。底部は、内面と、内面の反対側の外面と、内面と外面とを接合する周縁部とを備える。外壁は、周縁部を取り囲み、かつ、底部から底部の内面に垂直な方向に突出する。外壁は、第1の部分と、第1の部分に隣接する第2の部分と、第2の部分に隣接しかつ第1の部分と向かい合う第3の部分と、第2の部分と向かい合う第4の部分とを備える。第1の内壁は、第1の部分と第3の部分との間に延在し、かつ、第1の部分と第3の部分とのそれぞれに固定される。第2の内壁は、第1の部分と第3の部分との間に延在し、かつ、第1の内壁と第4の部分との間に配置される。第2の内壁は、第2の内壁と第1の内壁との間隔を変更し得るように外壁に対して可動である。
【0005】
本バッテリパックハウジングは、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。第1の内壁は、第2の部分及び第4の部分から離隔されており、それによって、第1の内壁と第2の部分との間には間隙が存在する。第1の内壁及び第2の内壁は、それぞれ中空であり、背を向け合う内面及び外面と、背を向け合うこれら内面と外面との間に延在するリブとを備え、このリブは、第1の内壁及び第2の内壁のそれぞれの内部で空隙を画定する。第2の内壁と第4の部分との間には、スペーサが配置される。第2の内壁は、第2の部分と平行でかつ第2の部分に向いた内面と、第4の部分に向いた外面とを有し、第2の内壁の外面の少なくとも一部は、第4の部分と平行ではない。外壁の外面の一部は、外向きに突出する冷却リブを有するように形成される。本バッテリパックハウジングは、非導電性材料から形成される。外壁は、第1の要素と、第1の要素とは別個に形成されかつ第1の要素に着脱可能に接続された第2の要素と、ラッチ部材とから形成される。第1の要素は、第1の部分と第2の部分と第3の部分とをU字形に配置された状態で備える。第1の要素の内面は、ラッチ部材を収容し得るように構成された第1の表面機構部を備える。第2の要素は、第4の部分を備え、第2の要素の内面は、第2の表面機構部を備え、この第2の表面機構部は、ラッチ部材を収容し得るように、かつ、第1の表面機構部と協働して第1の要素を第2の要素に着脱可能に接続し得るように構成される。第2の要素は、第2の内壁を備え、この第2の内壁は、スペーサを介して第4の部分から平行に離隔されている。ラッチ部材は、ピンであり、第1の表面機構部は、第1の貫通開口部を備え、第2の表面機構部は、第2の貫通開口部を備え、ピンは、第1の貫通開口部と第2の貫通開口部との双方を貫通する。第2の貫通開口部は、底部の内面に垂直な軸線に沿って第1の貫通開口部と位置合わせされる。
【0006】
いくつかの態様においては、バッテリパックは、バッテリパックハウジングと、該ハウジング内に配置された電気化学セルとを備える。このハウジングは、容器を備え、この容器は、底部と、外壁と、第1の内壁と、第2の内壁とを備える。底部は、内面と、内面の反対側の外面と、内面と外面とを接合する周縁部とを備える。外壁は、周縁部を取り囲み、かつ、底部から底部の内面に垂直な方向に突出する。外壁は、第1の部分と、第1の部分に隣接する第2の部分と、第2の部分に隣接しかつ第1の部分と向かい合う第3の部分と、第2の部分と向かい合う第4の部分とを備える。第1の内壁は、第1の部分と第3の部分との間に延在し、かつ、第1の部分と第3の部分のそれぞれに固定される。第2の内壁は、第1の部分と第3の部分との間に延在し、かつ、第1の内壁と第4の部分との間に配置される。第2の内壁は、第2の内壁と第1の内壁との間隔を変更し得るように外壁に対して可動である。
【0007】
本バッテリパックは、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。第1の内壁は、第2の部分及び第4の部分から離隔されており、それによって、第1の内壁と第2の部分との間には間隙が存在する。第1の内壁及び第2の内壁は、それぞれ中空であり、背を向け合う内面及び外面と、背を向け合うこれら内面と外面との間に延在するリブとを備え、このリブは、第1の内壁及び第2の内壁のそれぞれの内部で空隙を画定する。第2の内壁は、第2の部分と平行でかつ第2の部分に向いた内面と、第4の部分に向いた外面とを有し、第2の内壁の外面の少なくとも一部は、第4の部分と平行ではない。第2の内壁と第4の部分との間に、スペーサが配置される。本バッテリパックは、電気化学セルの機能を監視及び制御するように構成された電子機器を備えたバッテリ管理装置を備え、このバッテリ管理装置は、容器内で第2の内壁と第4の部分との間に配置される。外壁は、第1の要素と、第1の要素とは別個に形成されかつ第1の要素に着脱可能に接続された第2の要素と、ラッチ部材とから形成される。第1の要素は、第1の部分と第2の部分と第3の部分とをU字形に配置された状態で備え、第1の要素の内面は、ラッチ部材を収容し得るように構成された第1の表面機構部を備える。第2の要素は、第4の部分を備え、第2の要素の内面は、第2の表面機構部を備え、この第2の表面機構部は、ラッチ部材を収容し得るように、かつ、第1の表面機構部と協働して第1の要素を第2の要素に着脱可能に接続し得るように構成される。電気化学セルは、ハウジング内に並べて配置され、各電気化学セルの間に絶縁シートが配置される。電気化学セルは、セルハウジングの外面が底部の内面に直接接触するように底部上で支持される。
【0008】
いくつかの態様においては、60V未満の電圧を生成するバッテリパックをハイブリッド電気自動車の電力システムの一部として使用することができ、それによって、電力システムのコスト及び複雑性を低減させることができる。本バッテリパックによって生成される電圧は、60V未満であるため、本バッテリパックの形成に使用される構成要素は、より低コストである。
【0009】
本バッテリパックハウジングは、複数の角型セルを収容し得るように構成される。いくつかの実施形態においては、角型セルは、金属ハウジングを有し、従って、この角型セルは、該セル内に配置された電解質とセルハウジングとの接触ゆえに電荷を有することができる。本バッテリパックハウジングは、非導電性でかつ熱伝導性の材料から形成される。これを、金属などの導電性材料から形成されており、隣接するセル間だけでなく角型セルハウジングとバッテリパックハウジングとの間にも絶縁構造体を挿入する必要のある、従来のいくつかのバッテリパックハウジングと比較することができる。本バッテリパックハウジングを非導電性材料から形成することにより、電気的短絡の発生の危険なしにセルとハウジングとを直接接触させることができる。絶縁構造体を単純化することができるため、本バッテリパックハウジングを小型化することができ、また、材料及び組立てのコストを削減することができる。
【0010】
本バッテリパックハウジングを熱伝導性材料から形成することにより、本バッテリパックハウジング及びその中に配置されたセルの受動的冷却が強化される。有利には、本バッテリパックハウジングの外面は、周囲空気との熱交換をさらに促進する冷却フィンを備える。
【0011】
本バッテリパックハウジングは、容器と、該容器の開放端部を閉鎖する蓋とを備える。この容器は、内壁部分が外壁から離隔されている二重壁型の側壁構造を有するように形成される。図示した実施形態においては、容器は、2つの内壁部分を備え、これら2つの内壁部分は、外壁の内側に配置され、かつ、互いに及び反対側の外壁部分に平行に配置される。第1の内壁部分は、一方の側の外壁部分に隣接及びこれから離隔されるように容器内に固定される。第2の内壁部分は、容器内で可動であり、かつ、反対側の外壁部分に隣接及びこれから離隔されるように配置される。電気化学セルは、セルの向かい合う面に対して横方向であるスタック軸線が一方の側の外壁部分と反対側の外壁部分とを通るように、容器内で第1の内壁部分と第2の内壁部分との間に並べて配置される。組立て時に、第2の内壁部分を、セルが配置された第1の内壁部分に向かって1つのユニットとして圧縮荷重下で移動させる。さらに、スタック軸線は、角型セルのセル肥大化方向と平行であり、このセル肥大化によるセルの膨張によって、スタック軸線に沿って内壁部分に力がかかる。内壁部分は、角型セルの肥大化による応力に対応し得るように構成される。例えば、十分に肥大化した際に、内壁部分は、この力に対応し得るように形状を変化させる(変形又はわずかにたわむ)ことができる。内壁部分が外壁部分から離隔されており、この内壁部分によって角型セルの肥大化が受け止められるため、外壁部分には力が加わらない。その結果、外壁は、寸法が一定となる。外壁の寸法を一定にすることによって、容器の外壁と蓋との間に設けられたシールは、側壁がセル肥大化の影響を受ける可能性のあるいくつかのバッテリパックハウジングよりも信頼性の高いものとなる。このシールによって、バッテリパックハウジングの内部空間への粒子及び/又は水分の侵入が阻止され、それによって、バッテリパックの操作性、信頼性及び寿命が改善される。
【発明を実施するための形態】
【0013】
詳細な説明
図1及び
図2に示すように、バッテリパック1は、電気化学セル2を備えた発電及び電力貯蔵装置であり、各電気化学セル2は、電気的に相互に接続されかつバッテリパックハウジング40内に整えて収容される。バッテリハウジング40は、容器60及び蓋50を備え、この蓋50は、容器60の開放端部で閉鎖する。バッテリパックハウジング40内においては、セル2のアレイが、蓋50から突出するバッテリパック端子54、55に直列又は並列に電気的に接続される。蓋50と容器60とを備えたバッテリパックハウジング40は、非導電性材料から形成される。さらに、以下に詳細に説明するように、容器60は、電気化学的セルの肥大化による外壁応力を最小限に抑制する機構部に加え、受動的冷却機構部をも有する。
【0014】
図3乃至
図5に示すように、セル2は、セルハウジング20を備えたリチウムイオンセルであり、このセルハウジング20が電極組立体4及び電解質を包囲することによって、発電及び電力貯蔵ユニットが形成される。電極組立体4は、少なくとも1つの正極6と、少なくとも1つの負極8と、正極6と負極8との間に配置された第1の電気絶縁性セパレータ10と、正極6と負極8とのうちいずれか一方の反対側に配置された第2の電気絶縁性セパレータ12とを備える。
【0015】
正極6及び負極8はそれぞれ、リチウムイオンの挿入及び/又は移動を容易にする層状構造を有する。図示した実施形態においては、正極6は、グラファイトコーティングを有する銅で形成され、負極8は、リチオ化された金属酸化物コーティングを有するアルミニウムで形成される。セパレータ10、12は、ポリプロピレン−ポリエチレン−ポリプロピレン3層膜などの電気絶縁材料から形成される。
【0016】
電極6、8及びセパレータ10、12は、細長い材料ストリップであり、これを積み重ね、次いで楕円形のマンドレルの周囲に巻回して、楕円形又はレーストラック形状のジェリーロール組立体4を形成させる。本明細書で使用する場合に、「ストリップ」という用語は、高さh
eよりも大きい(例えば3桁多い)長さl
eと、厚さt
eよりも大きい(例えば3桁多い)高さh
eとを有するジオメトリを指す。例えば、いくつかの適用例においては、電極26、28は、0.03mmの厚さt
e、60mmの高さh
e及び45μmの長さl
eを有することができる。
【0017】
セルハウジング20は、矩形の角柱形状(例えば角型)を有し、第1の面22と、第1の面22の反対側の第2の面24と、第1の面22及び第2の面24に隣接する第3の面26と、第3の面26の反対側でかつ第1の面22及び第2の面24に隣接する第4の面28とを備える。第1及び第2の面22、24は、第3及び第4の面26、28と同一の高さを有するが、幅は、第1及び第2の面22、24の方が大きい。例えば、図示した実施形態においては、第1及び第2の面22、24の幅は、高さの約2倍であるのに対して、第3及び第4の面26、28の幅は、高さの約4分の1である。さらに、セルハウジング20は、第1の端部30と、第1の端部の反対側の第2の端部32とを備え、第1の端部30からは、正端子34及び負端子36が突出する。電極組立体4は、巻回軸線(例えば電極及びセパレータを巻回する軸線)14が第1及び第2の端部30、32を通って延びるようにセルハウジング20内に配置される。
【0018】
電極組立体4は、バッテリの充放電時に寸法が変化する。このことは、少なくとも部分的には、サイクル時の活物質の膨張により正極及び負極の層構造が電極の厚さ方向に膨張することに起因する。セルハウジング20内でのジェリーロール電極組立体4の膨張によって「セルの肥大化」が生じる。この「セルの肥大化」とは、セルハウジング20の第1及び第2の面22、24が、巻回軸線に対して横方向にかつ第1及び第2の面22、24の外面に垂直な方向に外向きに反ることに相当する。本バッテリパックハウジングは、以下においてさらに説明するように、中に配置されたセル2の肥大化に対応する機構部を備える。
【0019】
図2及び
図5に示すように、バッテリパックハウジング40の容器60内に、セル2のアレイが配置される。例えば、図示した実施形態においては、このアレイは、あるセル2aの第2の面24aが隣接するセル2bの第1の面22bと向かい合い、かつ、各セルの第1の端部30が蓋50と向かい合うように並べて配置された12個の1列のセルを備える。セルアレイのスタック方向に相当するスタック軸線16は、セル2の向かい合う面(例えば、第1及び第2の面22、24)に対して横方向である。隣接するセル2の向かい合う面の間に、絶縁セパレータプレート18が配置される。アレイは、バッテリパックハウジング40の内部に次のように配置され、即ち、アレイの一方の端部にある最外側セル2(1)の第1の面22が容器60の第1の内壁101と向かい合ってこれに当接し、かつ、アレイの反対側の端部にある最外側セル2(12)の第2の面24が容器60の内壁121と向かい合ってこれに当接するように配置される。
【0020】
図2及び
図6に示すように、容器60は、底部61と、底部61を取り囲む外壁70と、外壁70の一部とセル2との間に配置された内壁101、121とを備えた箱状構造体である。底部61は矩形であり、その幅寸法よりも長さ寸法の方が大きい。底部61は、内面62と、この内面62の反対側の外面63とを備える。外壁70は、底部61の周縁部を取り囲み、かつ、底部61から底部の内面62に垂直な方向に突出する。
【0021】
外壁70は、平面図で見たときに矩形の閉断面を形成し、従って、外壁70は、直交する4つの外壁部分を備える。具体的には、外壁70は、底部61の長さに沿って延在する第1の部分71と、この第1の部分71に隣接しかつ底部61の幅にわたって延在する第2の部分72とを備える。外壁70は、第2の部分72に隣接しかつ第1の部分71の反対側の第3の部分73と、第2の部分72の反対側にありかつ第1の部分71及び第3の部分73に隣接する第4の部分74とを備える。第1及び第3の部分71、73は、第2及び第4の部分72、74よりも面積が広く、かつ、セル2のスタック軸線16と平行である。外壁70の外面76は、バッテリパックの冷却を促進する表面機構部を備える。特に、第1及び第3の部分71、73の外面は、外向きに突出する冷却リブ78を備える。この冷却リブ78は、底部61と外壁70の自由端部79との間に延在し、かつ、バッテリパック1の内部に配置されたセル2の位置に相当する領域にわたって存在する。
【0022】
第1の内壁101は、外壁70の内側に配置され、かつ、幅方向に延在する。より具体的には、第1の内壁101は、第2の部分72と第4の部分74との双方から平行に離隔され、かつ、第1の内壁101は、第1の内壁101と第2の部分72との間に第1の間隙g
1が存在するように、容器60の中央64と第2の部分72との間に配置される。この第1の間隙g
1は、第2の部分72の外面と第4の部分74の外面との間で測定した容器60の全長l
oよりも小さく、また、スタック方向でのセル2の寸法dよりも小さい。例えば、いくつかの実施形態においては、第1の間隙g
1は、全長l
oの0.5%乃至2.0%の範囲にある。同様に、いくつかの実施形態においては、第1の間隙g
1は、スタック方向でのセル2の寸法dの5%乃至30%の範囲にある。
【0023】
第1の内壁101は、第2の部分72及び第4の部分74と平行な、1対の平行な離隔されたプレート102、103を備える。プレート102の内面とプレート103の内面との間には、角度の付いたリブ106が延在し、それによって、第1の内壁101の内部に空隙107が形成され、これらの空隙107は、セルが肥大化する際に生じるような、プレート102、103の面に垂直な方向に荷重が加えられた状態で第1の内壁101が変形する能力に寄与する。
【0024】
第1の内壁101は、第1の部分71と第3の部分73との間に延在する。特に、第1の内壁101は、第1の部分71、底部61及び第3の部分73のそれぞれに当接しかつ固定される。例えば、いくつかの実施形態においては、内壁101は、外壁70及び底部61と一体的に形成される。他の実施形態においては、内壁101は、製造時に外壁70及び底部61に固定される。
【0025】
第2の内壁121は、外壁70の内側に配置され、かつ、幅方向に延在する。第2の内壁121は、第2の部分72及び第4の部分74から平行に離隔されている。さらに、第2の内壁121は、第1の内壁101と第4の部分74との間に存在するように、容器60の中央64と第4の部分74との間に配置される。第2の内壁121と第4の部分74との間には、第2の間隙g
2が存在する。この第2の間隙g
2は、第1の部分71の全長l
oよりも小さく、かつ、スタック方向でのセル2の寸法dよりも大きい。例えば、いくつかの実施形態においては、第2の間隙g
2は、全長l
oの10%乃至20%の範囲にある。しかし、いくつかの実施形態においては、第2の間隙g
2は、スタック方向でのセル2の寸法dの100%乃至300%の範囲にある。
【0026】
第1の内壁101と同様に、第2の内壁121は、第4の部分74と平行な、1対の平行な離隔されたプレート122、123を備える。プレート122の内面とプレート123の内面との間には、角度の付いた構造のリブ126が延在し、それによって、第2の内壁121の内部に空隙127が形成され、これらの空隙127は、セルが肥大化する際に生じるような、プレート122、123の面に垂直な方向に荷重が加えられた状態で第2の内壁121が変形する能力に寄与する。
【0027】
図6乃至
図8に示すように、第2の内壁121は、第1の部分71と第3の部分73との間に延在するが、これらには固定されない。その代わりに、第2の内壁121は、2つのアーム対132、142を介して第4の部分74に固定される。これらのアームは、第4の部分74の内面から内向きに延在し、かつ、第2の内壁121と第4の部分74との間の間隙g
2を維持する剛性スペーサ構造体として機能する。第1のアーム対132は、第1の部分71に隣接するように第4の部分74の一方の側縁部に沿って設けられ、第2のアーム対142は、第3の部分73に隣接するように第4の部分74の反対側の側縁部に沿って設けられる。第1のアーム対132のアーム133と134との間には、第1のキャッチプレート88が配置され、第2のアーム対142のアーム143と144との間には、第2のキャッチプレート89が配置される。これらの第1及び第2のキャッチプレート88、89は、底部61と平行であり、かつ、第2の内壁121と第4の部分74との間に配置されたキャッチプレート開口部88a、89aを有する。以下においてさらに説明するように、キャッチプレート88、89は、使用されるラッチ構造体の一部であり、これによって第4の部分74が外壁70のそれ以外の部分に組み付けられた構成で保持される。
【0028】
図1乃至
図8に示す実施形態においては、外壁70は、互いに着脱可能に係合して上述の矩形の閉断面が形成されるように構成された2つの別個の要素66、68として形成される。外壁70の第1の要素66は、第1、第2及び第3の部分71、72、73を備え、これらは、底部61と一体的に形成されており、かつ、平面図で見たときにU字形の構成で配置される。外壁70の第2の要素68は、第4の部分74を備える。この第4の部分74は、第1の要素66に組み付けられたときにU字形の第1の要素66の開放端部90(以下、U字開放端部90と呼ぶ)を閉鎖する。第4の部分74に対応する第2の要素68は、第1の要素66とは別個に形成され、かつ、ラッチ構造体を介して第1の要素66に着脱可能に接続される。
【0029】
このラッチ構造体は、外壁70の内面75に設けられており、U字開放端部90に隣接する位置で第1の部分71の内面から突出する第1の目部対80、81を備える。第1の目部対80、81は、底部の内面62に垂直な第1の軸線86に沿って位置合わせされている開口部80a、81aを備える。ラッチ構造体は、U字開放端部90に隣接する位置で第3の部分73の内面から突出する第2の目部対82、83(目部83は、視認することができない)を備える。この第2の目部対82、83は、底部の内面62に垂直な第2の軸線88に沿って位置合わせされた開口部82a、83aを備える。このラッチ構造体はまた、第1の部分71に隣接する位置で第4の部分74の内面から突出する第1のキャッチプレート88と、第3の部分73に隣接する位置で第4の部分74の内面から突出する第2のキャッチプレート89とを備える。第2の要素68、即ち、第4の部分74を第1の要素66に組み付ける際に、第1のキャッチプレート開口部88aが第1の軸線86に沿って第1の目部対の開口部80a、81aと位置合わせされるように、第1のキャッチプレート88が第1の目部対80、81の間に挿入される。さらに、第2のキャッチプレート開口部89aが第2の軸線87に沿って第2の目部対の開口部82a、83aと位置合わせされるように、第2のキャッチプレート89が第2の目部対82、83の間に挿入される。ラッチ構造体は、第1の軸線86と位置合わせされかつ第1の目部対及び第1のキャッチプレート88の開口部80a、88a、81aを貫通する第1のピン84と、第2の軸線87と位置合わせされかつ第2の目部対及び第2のキャッチプレート89の開口部の82a、89a、83aを貫通する第2のピン85とを備える。特に、第1及び第2のピン84、85が、これらに対応する外壁の内面75に形成された目部及びキャッチプレートと協働することによって、第1の要素66が第2の要素68に着脱自在に接続される。
【0030】
図1及び
図9に示すように、バッテリパックハウジング40の蓋50は、容器60の開放端部を閉鎖し得るような形状及び寸法のものである。蓋50の容器側の面52の周囲は、開口部(図示せず)を備え、これらの開口部は、容器の外壁70に設けられた直立のラッチ77を収容しかつこれらと係合する。これらの開口部と直立のラッチとが協働して、蓋50が容器の開放端部に関して閉鎖した構成に保持される。正端子54及び負端子55は、蓋50の外側の面51から突出する。
【0031】
バッテリパックハウジング60は、非導電性でかつ熱伝導性の材料から形成される。例えば、バッテリパックハウジング60は、熱伝導性を向上させかつ電気的絶縁性を提供する添加物を含有する成形された高強度プラスチックから形成されることができる。熱伝導性バッテリパックハウジング60は、冷却リブ78と併用された場合に、動作中にセル2を受動的に冷却し、それによって、セル動作効率が向上し、かつ、セル2の熱に敏感な構成要素への損傷が阻止される。
【0032】
蓋50の容器側の面52の周囲と容器の外壁70の自由端部79との間に、シール56が設けられる。このシールは、ガスケットであっても封止接着剤であってもよく、また、他の従来技術によって達成されてもよい。封止接着剤が使用されるいくつかの実施形態においては、封止接着剤によって容器60から蓋50を取り外すことができるが、他の実施形態においては、封止接着剤によって蓋50が容器60に永続的に結合する。
【0033】
図6、
図7及び
図10に示すように、第2の要素68は、2つのアーム対132、142を介して第4の部分74から平行に離隔されている第2の内壁121を備える。この第2の内壁121と第4の部分74との間の間隙g
2を利用して、バッテリ管理装置53が収容される。このバッテリ管理装置53は、バッテリパックハウジング40内に配置された各セル2に電気的に接続されているとともに、これらの電気化学セルの機能を監視及び制御するように構成された電子機器を備える。例えば、バッテリ管理装置53は、電流の流れに積極的に影響を与えることによってバッテリパック1を調整することができる。電子機器としては、例えばプリント基板、抵抗バスバー、リレー、ヒューズなどが挙げられる。いくつかの実施形態においては、バッテリ管理装置53は、蓋構造体に組み込まれ、かつ、蓋の容器側の面52から、第2の内壁121と外壁70の第4の部分との間の空隙に突出する。他の実施形態においては、バッテリ管理装置53は、蓋50とは別個に設けられ、かつ、第2の内壁121と外壁70の第4の部分との間の空隙内に配置される。
【0034】
バッテリパック1は、以下のようにして組み立てられる。第1の要素66を第2の要素68と分離し、第2の要素68を第1の要素66から分離した状態で、セル2を第1の要素66内に配置する。セル2を1×(セルの数)個のアレイ状に並べて配置し、その際、隣接するセル2の間に電気絶縁性セパレータプレート18を配置する。バッテリパック1内に配置するセル2の数及びセル2の寸法を、スタック方向のセルアレイの全長が第1及び第2の内壁101、121の向かい合う面の間の距離d2よりも大きくなるように調節する。第1の要素66に第2の要素68を部分的に組み付けて、第2の内壁121をセルアレイの最外側セル2(12)に当接させる。この初期位置においては、セルアレイの全長ゆえに、第4の部分74は、第1及び第3の部分71、73には当接しない。次いで、第2の内壁121を備える第2の要素68を、第4の部分74が第1及び第3の部分71、73に当接するまで、第1の内壁101に向かって押す。この当接位置において、ラッチ構造体の開口部80a、81a、82a、83a、88a、89aを、対応する軸線86、87に沿って位置合わせする。このとき、ピン84、85を対応する開口部に挿入して貫通させることによって、第2の要素68が第1の要素66に固定されて容器が完成し、それによって、スタック軸線16の方向に圧縮された状態で容器60内にセル2が配置される。いくつかの実施形態においては、第1の要素66と第2の要素68の当接面の間に第2のシール(図示せず)を設けてもよい。この組み立て方法は、第2の内壁121を備える第2の要素68が、第1の部分71と底部61と第3の部分73とを備える第1の要素66に対して可動であるために実現することができる。本明細書において使用する場合に「可動」という用語は、第1及び第3の部分71、73に対する1つのユニットとしての第2の内壁121の移動を指し、これは、第1及び第2の内壁101、121の形状変化を指すのに用いられる「変形」及び「たわみ」という用語とは異なるものと考えられる。
【0035】
図11及び
図12に示すように、別の実施形態の容器260を蓋50とともに使用してバッテリパックを形成することができる。容器260は、
図1乃至
図10に関して上述した容器60と同様であり、共通の要素は、共通の参照番号を用いて参照される。容器260は、底部61と、底部61を取り囲む外壁270と、外壁270の部分とセル2との間に配置された内壁101、221とを備えた箱状構造体である。ここで説明する外壁270及び容器260の第2の内壁221は、前述の外壁70及び第2の内壁121とは異なる。
【0036】
容器260において、外壁270及び底部61は、直交する4つの外壁部分271、272、273、274を備える一体型の構造体であり、これらの外壁部分271、272、273、274は、まとまって底部61の周縁部を取り囲み、かつ、底部61から底部の内面62に垂直な方向に突出する。いくつかの実施形態においては、外壁部分271、272、273、274を、互いに及び底部61と、例えば成形法を用いて(例えば一体型の構造体として)一体的に形成させる。他の実施形態においては、外壁部分271、272、273、274を、製造時に互いに及び底部61に固定する。
【0037】
前述の実施形態と同様に、外壁270の内側に第2の内壁221が配置され、この第2の内壁221は、幅方向に延在する。第2の内壁221は、第2の部分272及び第4の部分274から平行に離隔されている。さらに、第2の内壁221は、第1の内壁101と第4の部分274との間に配置される。
【0038】
第2の内壁221は、第4の部分274と平行な、1対の平行な離隔されたプレート122、123を備える。プレート122の内面とプレート123の内面との間には、角度の付いた構造のリブ126が延在し、それによって、第2の内壁221の内部に空隙127が形成され、これらの空隙127は、セルが肥大化する際に生じるような、プレート122、123の面に垂直な方向に荷重が加えられた状態で第2の内壁221が変形する能力に寄与する。
【0039】
第2の内壁221は、第1の部分271と第3の部分273との間に延在するが、外壁270にも底部61にも固定されない。その結果、第2の内壁221は、外壁170に対して可動であり、第2の内壁221と第1の内壁101との間隔も、第2の内壁221と第4の部分274との間隔も変更することができる。例えば、第2の内壁221は、外壁270及び底部61に対して浮動性である。第2の内壁221が浮動性であるため、容器260内でのセル2の組立てをスタック方向に圧縮荷重を加えて行うことによって、一体的な4面の外壁構造体を提供することができる。この一体的な四面の外壁構造体は、内壁101、221を併用したその一体的な構造ゆえに寸法的に安定であり、従って、これを確実にシールすることができる。
【0040】
バッテリパック100を組み立てる際に、第2の内壁221を、第2の内壁221と第4の部分274との間に第2の間隙g
2が存在するように、セル2のアレイと第4の部分274との間に配置する。この間隙g
2は、第2の内壁221と第4の部分274との間に第1及び第2のスペーサ232、242を設けることによって得られる。第1のスペーサ232を、第4の部分274の一方の側縁部に沿って第1の部分271に隣接するように設け、第2のスペーサ242を、第4の部分274の反対側の側縁部に沿って第3の部分273に隣接するように設ける。図示した実施形態においては、第1及び第2のスペーサ232、242は、所望の間隙g
2が生じるような寸法を有する矩形の管である。いくつかの実施形態においては、第1及び第2のスペーサ232、242は、底部の内面62に垂直な軸線に沿って先細状になっており、組立て時にこの第1及び第2のスペーサ232、242を使用して第2の内壁221及びセルアレイを第1の内壁101へと向かわせ、このようしてスタック方向においてセルアレイに圧縮力を加える。さらに、この第1及び第2のスペーサ232、242によって、組立て時に第2の内壁221と第4の部分274との間の間隙g
2が維持される。
【0041】
図13に示すように、もう1つの別の実施形態の容器360を蓋50とともに使用してバッテリパックを形成させることができる。容器360は、
図11及び
図12に関して上述した容器260と同様であり、共通の要素は、共通の参照番号を用いて参照される。容器360は、底部61と、底部61を取り囲む外壁270と、外壁270の部分とセル2との間に配置された内壁101、321とを備えた箱状構造体である。以下に詳細に説明するように、容器360の第2の内壁321は、
図11及び
図12の第2の内壁221とは異なる。
【0042】
容器360において、外壁270及び底部61は、直交する4つの外壁部分271、272、273、274を備える一体型の構造体であり、これらの外壁部分271、272、273、274は、まとまって底部61の周縁部を取り囲み、かつ、底部61から底部の内面62に垂直な方向に突出する。いくつかの実施形態においては、外壁部分271、272、273、274を、互いに及び底部61と、例えば成形法を用いて(例えば一体型の構造体として)一体的に形成させる。他の実施形態においては、外壁部分271、272、273、274を、製造時に互いに及び底部61に固定する。
【0043】
前述の実施形態と同様に、外壁270の内側に第2の内壁321が配置され、この第2の内壁321は、幅方向に延在する。第2の内壁321は、第2の部分272及び第4の部分274から平行に離隔されている。さらに、第2の内壁321は、第1の内壁101と第4の部分274との間に配置される。
【0044】
第2の内壁321は、角度の付いた構造のリブ326を備えた開放セル構造を有するように形成される。これらのリブ326は、第2の内壁の内面322に垂直な方向に、第1及び第3の外壁部分271、273と平行に延在し、かつ、矩形の開放セル又は空隙327を画定する。この第2の内壁321内に形成された空隙327は、セルが肥大化する際に生じるような、第2の内壁321に垂直な方向に荷重が加えられた状態で第2の内壁321が変形する能力に寄与する。第2の内壁の内面322は、第2及び第4の部分272、274と平行であるが、壁の強度が最適化された壁ジオメトリを提供するために、第2の内壁の反対側の外面323を、第2及び第4の部分272、274と平行にしないことも可能である。図示した実施形態は、1つの実施可能な第2の内壁321の構成を示しており、ここで、容器360の平面図で見た場合に、外面323は湾曲している。この例においては、第2の内壁の外面323は、第2の部分に向かって突出するように湾曲しており、それにより、第2の内壁321の中央部分は、第2の内壁321のうち第1及び第3の部分271、273に隣接する部分よりも大きい厚さを有する。
【0045】
第2の内壁321は、第1の部分271と第3の部分273との間に延在するが、外壁270にも底部61にも固定されない。その結果、第2の内壁321は、外壁270に対して可動であり、第2の内壁321と第1の内壁101との間隔も、第2の内壁321と第4の部分274との間隔も変更することができる。例えば、第2の内壁321は、外壁270及び底部61に対して浮動性である。第2の内壁321が浮動性であるため、容器260内でのセル2の組立てをスタック方向に圧縮荷重を加えて行うことによって、一体的な4面の外壁構造体を提供することができる。この一体的な四面の外壁構造体は、内壁101、321を併用したその一体的な構造ゆえに寸法的に安定であり、従って、これを確実にシールすることができる。
【0046】
バッテリパック100を組み立てる際に、第2の内壁321を、第2の内壁321と第4の部分274との間に第2の間隙g
2が存在するように、セル2のアレイと第4の部分274との間に配置する。この間隙g
2は、第2の内壁321と第4の部分274との間に第1及び第2のスペーサ332、342を設けることによって得られる。第1のスペーサ332を、第4の部分274の一方の側縁部に沿って第1の部分271に隣接するように設け、第2のスペーサ342を、第4の部分274の反対側の側縁部に沿って第3の部分273に隣接するように設ける。図示した実施形態においては、第1及び第2のスペーサ332、342は剛性要素であり、これらの剛性要素は、所望の間隙g
2が生じるような寸法を有し、かつ、第2の内壁の外面323の形状に対応してこれと協働する形状を有する。特に、第1及び第2のスペーサ332、342の形状について、第2の内壁321の形状と一緒になって第2の内壁321の最適な強度が得られるように最適化を行う。いくつかの実施形態においては、第1及び第2のスペーサ332、342は、底部の内面62に垂直な軸線に沿って先細状になっていてよく、組立て時に第1及び第2のスペーサ332、342を使用して第2の内壁321及びセルアレイを第1の内壁101へと向かわせ、このようしてスタック方向でセルアレイに圧縮力を加える。さらに、第1及び第2のスペーサ332、342によって、組立て時に第2の内壁321と第4の部分274との間の間隙g
2が維持される。
【0047】
本明細書に記載の容器60、260、360はそれぞれ、固定された第1の内壁101を備え、この第1の内壁101は、間隙g
1を介して外壁70、270と離隔されているが、いくつかの実施形態においては、この間隙g
1を排除してもよいことが企図され、それによって、内壁101が外壁70、720の第2の部分72、272となり、かつ、その内側の面122の若干の変形を許容する特性を有することになる。
【0048】
セル2を、ジェリーロール電極構造を有する電極組立体4を収容するものとして説明したが、電極組立体4は、この電極構造には限定されない。例えば、電極組立体4には、電極プレートの積み重ねられた若しくは折り畳まれた配置又は他の適切な電極配置が含まれ得る。
【0049】
セル2をリチウムイオンセルであるものとして記載したが、セル2は、この種のセルに限定されない。例えばセル2は、例えば鉛酸、ニッケルカドミウム(NiCd)、ニッケル金属水素化物(NiMH)及びリチウムイオンポリマーといった電極材料及び電解質の様々な組合せを含むことができる。
【0050】
図示した実施形態は、セルアレイ内に12個のセル2を備えるが、バッテリパック1は、12個のセル2を有することに限定されない。使用されるセルの数は、12より多くても少なくてもよく、特定の用途の要求により決定される。
【0051】
本バッテリパック及び本バッテリパックハウジングの選択的な例示的実施形態を、ある程度詳細に上述した。これらの装置を明確にするために必要と考えられる構造体のみが本明細書に記載されているものと理解されたい。他の従来の構造体及びバッテリパックシステムの付属的及び補助的な構成要素の構造体については、当業者には公知であり、かつ、理解されるものと想定される。また、本バッテリパック及び本バッテリパックハウジングの実施例を上記で説明したが、本バッテリパック及び/又は本バッテリパックハウジングは、上述した実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された装置から逸脱しない範囲において様々な設計変更が可能である。