(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記アナリティクスエンジンと通信可能に接続され、前記第1のスコア、前記第2のスコアおよび前記第3のスコアのうちの少なくとも2つを表示するように動作可能な複数のディスプレイをさらに備え、
前記複数のディスプレイは、
マスターナースステーションに配置されたステータスボードディスプレイ、
ナースコールシステムのルームステーションによって提供される室内用ディスプレイ、
EMRコンピューターの電子カルテ(EMR)ディスプレイおよび
前記患者に割り当てられた介護者のモバイル端末のモバイル端末ディスプレイ
のうちの少なくとも2つを含む、請求項1に記載のシステム。
前記複数の機器は、前記患者支持装置、前記ナースコールのコンピューター、前記生理モニター、前記患者リフト、前記測位コンピューターおよび前記失禁検出パッドのうちの少なくとも3つを含む、請求項1に記載のシステム。
前記複数の機器は、前記患者支持装置、前記ナースコールのコンピューター、前記生理モニター、前記患者リフト、前記測位コンピューターおよび前記失禁検出パッドのうちの少なくとも4つを含む、請求項1に記載のシステム。
前記複数の機器は、前記患者支持装置、前記ナースコールのコンピューター、前記生理モニター、前記患者リフト、前記測位コンピューターおよび前記失禁検出パッドのうちの少なくとも5つを含む、請求項1に記載のシステム。
前記複数の機器は、前記患者支持装置、前記ナースコールのコンピューター、前記生理モニター、前記患者リフト、前記測位コンピューターおよび前記失禁検出パッドの6つすべてを含む、請求項1に記載のシステム。
前記第1のスコア、前記第2のスコアおよび前記第3のスコアは各々、他の第1のスコア、第2のスコアおよび第3のスコアの各々に共通の最小値と最大値を持つように前記アナリティクスエンジンによって正規化されている、請求項1に記載のシステム。
前記アナリティクスエンジンは、国際圧迫性潰瘍罹患率(IPUP)サーベイから前記患者についての追加のデータも受信し、前記第1のスコア、前記第2のスコアおよび前記第3のスコアのうちの少なくとも1つを決定することに関連して、前記追加のデータを分析する、請求項1に記載のシステム。
前記アナリティクスエンジンは、前記第1のスコア、前記第2のスコアおよび前記第3のスコアのうちの少なくとも2つを、前記複数の機器のうちの少なくとも1つの機器に伝達する、請求項1に記載のシステム。
前記複数の機器のうちの少なくとも1つの機器は、デバイスディスプレイを含み、前記第1のスコア、前記第2のスコアおよび前記第3のスコアのうちの少なくとも1つを小さくする工程が前記デバイスディスプレイに表示される、請求項12に記載のシステム。
前記患者支持装置からのデータは、前記患者支持装置と一体化された少なくとも1つのバイタルサインセンサーによって検知される、少なくとも1つの患者バイタルサインを含む、請求項1に記載のシステム。
前記少なくとも1つのバイタルサインセンサーによって検知される、前記少なくとも1つの患者バイタルサインは、心拍数または呼吸数を含む、請求項14に記載のシステム。
前記生理モニターからのデータは、心拍数データ、心電計(EKG)データ、呼吸数データ、患者体温データ、パルスオキシメトリーデータおよび血圧データのうちの1つ以上を含む、請求項1に記載のシステム。
i)前記患者の体温が摂氏約38.3度(℃)(華氏約101度)を超えるまたは約35.6℃(華氏約96度)未満である、ii)前記患者の心拍数が90回/分を超える、iii)前記患者の呼吸数が20回/分を超える基準が存在する場合に、前記第1のスコアは最大値またはその前後にある、請求項1に記載のシステム。
前記第1のスコア、前記第2のスコアまたは前記第3のスコアが前の値よりも大きくなった場合に、前記アナリティクスエンジンは、前記患者に割り当てられた前記少なくとも一人の介護者のモバイル端末へのメッセージを開始する、請求項1に記載のシステム。
前記第1のスコア、前記第2のスコアまたは前記第3のスコアが閾値に達した場合に、前記アナリティクスエンジンは、前記患者に割り当てられた前記少なくとも一人の介護者のモバイル端末へのメッセージを開始する、請求項1に記載のシステム。
前記アナリティクスエンジンは、前記患者の少なくとも1つの創傷に関する追加のデータも受信し、前記第1のスコア、前記第2のスコアおよび前記第3のスコアのうちの少なくとも1つを決定することに関連して、前記追加のデータを分析する、請求項1に記載のシステム。
前記アナリティクスエンジンは、体液入出力、心拍出量、併存症、血液検査のうちの少なくとも1つに関する追加のデータも受信し、前記アナリティクスエンジンは、前記第1のスコア、前記第2のスコアおよび前記第3のスコアのうちの少なくとも1つを決定することに関連して、前記追加のデータを分析する、請求項1に記載のシステム。
前記生理モニターは、前記患者に取り付けられた無線式パッチセンサー、自由行動下心臓モニター、EKG、呼吸数モニター、血圧モニター、パルスオキシメーターおよび体温計のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載のシステム。
表11に列挙したデータ要素のうちの1つ以上に基づいて、リスク決定が行われるか、前記第1のスコア、前記第2のスコアおよび前記第3のスコアのうちの1つ以上が計算される、請求項1から31のいずれか1項に記載のシステム。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
装置、システムまたは方法に、添付の特許請求の範囲に記載の特徴および/または単独または任意の組み合わせで特許性のある主題を含み得る以下の特徴のうちの1つ以上を含むことができる。
【0005】
本開示の第1の態様によれば、医療施設において用いられるシステムを提供することができる。このシステムには、アナリティクスエンジンと、アナリティクスエンジンにデータを提供してもよい複数の機器とを含むことができる。このデータは、医療施設における患者に関するものであってもよい。複数の機器には、患者支持装置、ナースコールのコンピューター、生理モニター、患者リフト、測位システムの測位コンピューターおよび失禁検出パッドのうちの少なくとも1つが含まれていてもよい。アナリティクスエンジンは、患者が敗血症を発症するリスクに関する第1のスコア、患者が転倒するリスクに関する第2のスコアおよび患者に褥瘡が生じるリスクに関する第3のスコアのうちの少なくとも1つを実質的にリアルタイムに決定するために、複数の機器からのデータを分析することができる。システムにはさらに、アナリティクスエンジンに接続されてもよく、かつ、患者に割り当てられた少なくとも一人の介護者が患者の様子をみる必要があり得る介護者巡回間隔を調整してもよいコンピューターを含むことができる。コンピューターは、第1のスコア、第2のスコアおよび第3のスコアのうちの少なくとも1つが第1の値から第2の値に大きくなったことに応答して、介護者巡回間隔を自動的に短縮することができ、コンピューターは、第1のスコア、第2のスコアおよび第3のスコアのうちの少なくとも1つが第2の値から第1の値に小さくなったことに応答して、介護者巡回間隔を自動的に延長することができる。
【0006】
いくつかの実施形態では、第1の態様のシステムに、アナリティクスエンジンと通信可能に接続されていてもよい複数のディスプレイであって、第1のスコア、第2のスコアおよび第3のスコアのうちの少なくとも2つを表示するように動作可能であってもよい複数のディスプレイをさらに含んでもよい。たとえば、複数のディスプレイには、マスターナースステーションに配置されていてもよいステータスボードディスプレイ、ナースコールシステムのルームステーションによって提供されてもよい室内用ディスプレイ、EMRコンピューターの電子カルテ(EMR)ディスプレイおよび患者に割り当てられていてもよい介護者のモバイル端末のモバイル端末ディスプレイのうちの少なくとも2つが含まれていてもよい。
【0007】
必要であれば、第1の態様の複数の機器には、患者支持装置、ナースコールのコンピューター、生理モニター、患者リフト、測位コンピューターおよび失禁検出パッドのうちの少なくとも3つが含まれていてもよい。あるいは、第1の態様の複数の機器には、患者支持装置、ナースコールのコンピューター、生理モニター、患者リフト、測位コンピューターおよび失禁検出パッドのうちの少なくとも4つが含まれていてもよい。さらに、第1の態様の複数の機器には、患者支持装置、ナースコールのコンピューター、生理モニター、患者リフト、測位コンピューターおよび失禁検出パッドのうちの少なくとも5つが含まれていてもよい。さらに、第1の態様の複数の機器には、患者支持装置、ナースコールのコンピューター、生理モニター、患者リフト、測位コンピューターおよび失禁検出パッドの6つすべてが含まれていてもよい。
【0008】
任意に、第1の態様の第1のスコア、第2のスコアおよび第3のスコアは各々、他の第1のスコア、第2のスコアおよび第3のスコアの各々に共通であってもよい最小値と最大値を持つようにアナリティクスエンジンによって正規化されていてもよい。たとえば、第1のスコア、第2のスコアおよび第3のスコア各々の最小値は0であってもよい。あるいは、第1のスコア、第2のスコアおよび第3のスコア各々の最小値は1であってもよい。また、第1のスコア、第2のスコアおよび第3のスコア各々の最大値は5であってもよい。0未満の他の最小値(たとえば、負の数)および5を超える数を、第1のスコア、第2のスコアおよび第3のスコアに関連して使用することも、本開示の範囲内である。
【0009】
第1の態様のいくつかの実施形態では、アナリティクスエンジンが、国際圧迫性潰瘍罹患率(IPUP)サーベイから患者についての追加のデータも受信してもよく、第1のスコア、第2のスコアおよび第3のスコアのうちの少なくとも1つを決定することに関連して、追加のデータを分析してもよい。アナリティクスエンジンが、第1のスコア、第2のスコアおよび第3のスコアのうちの少なくとも2つを、複数の機器のうちの少なくとも1つの機器に伝達してもよい。任意に、複数の機器のうちの少なくとも1つの機器に、デバイスディスプレイが含まれていてもよく、必要であれば、第1のスコア、第2のスコアおよび第3のスコアのうちの少なくとも1つを小さくする工程がデバイスディスプレイに表示されてもよい。
【0010】
第1の態様のシステムによれば、患者支持装置からのデータに、患者支持装置と一体化されていてもよい少なくとも1つのバイタルサインセンサーによって検知されてもよい、少なくとも1つの患者バイタルサインを含んでもよい。たとえば、少なくとも1つのバイタルサインセンサーによって検知されてもよい、少なくとも1つの患者バイタルサインに、心拍数または呼吸数を含んでもよい。患者支持装置からのデータに、さらに、患者の体重を含んでもよい。上記に代えてまたは上記に加えて、患者支持装置からのデータに、患者の体重と患者支持装置上での患者の位置を含んでもよい。さらに上記に代えてまたは上記に加えて、患者支持装置からのデータに、患者支持装置に支持されている間の患者の運動量を示すデータを含んでもよい。
【0011】
第1の態様のいくつかの実施形態では、生理モニターからのデータに、心拍数データ、心電計(EKG)データ、呼吸数データ、患者体温データ、パルスオキシメトリーデータおよび血圧データのうちの1つ以上を含んでもよい。第1の態様のシステムは、i)患者の体温が摂氏約38.3度(℃)(華氏約101度)を超えるまたは約35.6℃(華氏約96度)未満である、ii)患者の心拍数が90回/分を超える、iii)患者の呼吸数が20回/分を超える基準が存在する場合に、第1のスコアが最大値またはその前後にあってもよいように構成されていてもよい。
【0012】
必要であれば、第1のスコア、第2のスコアまたは第3のスコアが前の値よりも大きくなった場合に、第1の態様のアナリティクスエンジンが、患者に割り当てられた少なくとも一人の介護者のモバイル端末へのメッセージを開始してもよい。上記に代えてまたは上記に加えて、第1のスコア、第2のスコアまたは第3のスコアが閾値に達した場合に、第1の態様のアナリティクスエンジンが、患者に割り当てられた少なくとも一人の介護者のモバイル端末へのメッセージを開始してもよい。任意に、アナリティクスエンジンが、患者の少なくとも1つの創傷に関する追加のデータも受信してもよく、第1のスコア、第2のスコアおよび第3のスコアのうちの少なくとも1つを決定することに関連して、追加のデータを分析してもよい。たとえば、少なくとも1つの創傷に関する追加のデータに、少なくとも1つの創傷の画像を含んでもよい。
【0013】
いくつかの実施形態では、第1の態様の患者支持装置には、患者用ベッドまたはストレッチャーが含まれていてもよい。アナリティクスエンジンが、体液入出力、心拍出量、併存症および血液検査のうちの少なくとも1つに関する追加のデータも受信してもよく、アナリティクスエンジンが、第1のスコア、第2のスコアおよび第3のスコアのうちの少なくとも1つを決定することに関連して、追加のデータを分析してもよい。第1の態様の生理モニターには、患者に取り付けられていてもよい無線式パッチセンサー、自由行動下心臓モニター、EKG、呼吸数モニター、血圧モニター、パルスオキシメーターおよび体温計のうちの少なくとも1つが含まれていてもよい。第1の態様の複数の機器にはさらに、患者が椅子に座っている間の患者の動きをモニターするための椅子モニターが含まれていてもよい。上記に代えてまたは上記に加えて、第1の態様の複数の機器にはさらに、患者が便座に座っている間の患者の動きをモニターするためのトイレモニターが含まれていてもよい。
【0014】
本開示の第2の態様によれば、患者の医学的リスクを評価するための装置に、アナリティクスエンジンと、アナリティクスエンジンにデータを提供してもよい複数の機器とを含むことができる。複数の機器には、患者支持装置、ナースコールのコンピューター、生理モニター、患者リフト、測位システムの測位コンピューターおよび失禁検出パッドのうちの少なくとも2つが含まれていてもよい。アナリティクスエンジンは、患者が敗血症を発症するリスクに関するものであってもよい第1のスコア、患者が転倒するリスクに関するものであってもよい第2のスコアおよび患者に褥瘡が生じるリスクに関するものであってもよい第3のスコアのうちの少なくとも2つを決定するために、複数の機器からのデータを分析することができる。この装置には、さらに、アナリティクスエンジンと通信可能に接続されてもよい複数のディスプレイであって、第1のスコア、第2のスコアおよび第3のスコアのうちの少なくとも2つを表示するように動作可能であってもよい複数のディスプレイを含むことができる。複数のディスプレイには、マスターナースステーションに配置されていてもよいステータスボードディスプレイ、ナースコールシステムのルームステーションによって提供されてもよい室内用ディスプレイ、EMRコンピューターの電子カルテ(EMR)ディスプレイおよび患者に割り当てられていてもよい介護者のモバイル端末のモバイル端末ディスプレイのうちの少なくとも2つを含むことができる。
【0015】
いくつかの実施形態では、複数の機器には、患者支持装置、ナースコールのコンピューター、生理モニター、患者リフト、測位コンピューターおよび失禁検出パッドのうちの少なくとも3つが含まれていてもよい。別の実施形態では、複数の機器には、患者支持装置、ナースコールのコンピューター、生理モニター、患者リフト、測位コンピューターおよび失禁検出パッドのうちの少なくとも4つが含まれていてもよい。さらに別の実施形態では、複数の機器には、患者支持装置、ナースコールのコンピューター、生理モニター、患者リフト、測位コンピューターおよび失禁検出パッドのうちの少なくとも5つが含まれていてもよい。さらに他の実施形態では、複数の機器には、患者支持装置、ナースコールのコンピューター、生理モニター、患者リフト、測位コンピューターおよび失禁検出パッドの6つすべてが含まれていてもよい。
【0016】
任意に、第1のスコア、第2のスコアおよび第3のスコアは各々、他の第1のスコア、第2のスコアおよび第3のスコアの各々に共通であってもよい最小値と最大値を持つように正規化されていてもよい。たとえば、第1のスコア、第2のスコアおよび第3のスコア各々の最小値は0であってもよい。あるいは、第1のスコア、第2のスコアおよび第3のスコア各々の最小値は1であってもよい。同様に、第1のスコア、第2のスコアおよび第3のスコア各々の最大値は5であってもよい。0未満の他の最小値(たとえば、負の数)および5を超える数を、第1のスコア、第2のスコアおよび第3のスコアに関連して使用することも、本開示の範囲内である。
【0017】
本開示では、介護者による巡回に関する巡回プロトコールは、第1のスコア、第2のスコアおよび第3のスコアのうちの少なくとも1つに基づいて調整されてもよいと考えられる。たとえば、調整されてもよい巡回プロトコールは、介護者がいつ患者の様子をみる必要があり得るかに関する巡回間隔を含んでもよい。
【0018】
必要であれば、アナリティクスエンジンが、国際圧迫性潰瘍罹患率(IPUP)サーベイから患者についての追加のデータも受信してもよく、第1のスコア、第2のスコアおよび第3のスコアのうちの少なくとも1つを決定することに関連して、追加のデータを分析することができる。
【0019】
いくつかの実施形態では、アナリティクスエンジンが、第1のスコア、第2のスコアおよび第3のスコアのうちの少なくとも2つを、複数の機器に伝達してもよい。複数の機器のうちの少なくとも1つの機器に、デバイスディスプレイが含まれていてもよく、第1のスコア、第2のスコアおよび第3のスコアのうちの少なくとも1つを小さくする工程がデバイスディスプレイに表示されてもよい。
【0020】
患者支持装置からのデータに、患者支持装置と一体化されていてもよい少なくとも1つのバイタルサインセンサーによって検知されてもよい、少なくとも1つの患者バイタルサインを含んでもよい。たとえば、少なくとも1つのバイタルサインセンサーによって検知されてもよい、少なくとも1つの患者バイタルサインに、心拍数または呼吸数を含んでもよい。上記に代えてまたは上記に加えて、患者支持装置からのデータに、患者の体重を含んでもよい。さらに上記に代えてまたは上記に加えて、患者支持装置からのデータに、患者の体重と患者支持装置上での患者の位置を含んでもよい。任意に、患者支持装置からのデータに、患者支持装置に支持されている間の患者の運動量を示すデータを含んでもよい。
【0021】
アナリティクスエンジンが、複数の機器からのデータを実質的にリアルタイムに分析してもよく、第1のスコア、第2のスコアおよび第3のスコアのうちの少なくとも2つを、実質的にリアルタイムに更新してもよい。また、本開示では、生理モニターからのデータに、心拍数データ、心電計(EKG)データ、呼吸数データ、患者体温データ、パルスオキシメトリーデータおよび血圧データのうちの1つ以上を含んでもよいと考えられる。
【0022】
いくつかの実施形態では、i)患者の体温が摂氏約38.3度(℃)(華氏約101度)を超えるまたは約35.6℃(華氏約96度)未満である、ii)患者の心拍数が90回/分を超える、iii)患者の呼吸数が20回/分を超える基準が存在する場合に、第1のスコアが最大値またはその前後にあってもよい。
【0023】
任意に、第1のスコア、第2のスコアまたは第3のスコアが前の値よりも大きくなった場合に、アナリティクスエンジンが、患者に割り当てられた介護者のモバイル端末へのメッセージを開始してもよい。上記に代えてまたは上記に加えて、第1のスコア、第2のスコアまたは第3のスコアが閾値に達した場合に、アナリティクスエンジンが、患者に割り当てられた介護者のモバイル端末へのメッセージを開始してもよい。
【0024】
いくつかの実施形態では、アナリティクスエンジンが、患者の少なくとも1つの創傷に関する追加のデータも受信してもよく、第1のスコア、第2のスコアおよび第3のスコアのうちの少なくとも1つを決定することに関連して、追加のデータを分析してもよい。少なくとも1つの創傷に関する追加のデータに、たとえば、少なくとも1つの創傷の画像を含んでもよい。
【0025】
患者支持装置には、たとえば、患者用ベッドまたはストレッチャーが含まれていてもよい。必要であれば、アナリティクスエンジンが、体液入出力、心拍出量、併存症および血液検査のうちの少なくとも1つに関する追加のデータも受信してもよい。アナリティクスエンジンが、第1のスコア、第2のスコアおよび第3のスコアのうちの少なくとも1つを決定することに関連して、追加のデータを分析してもよい。
【0026】
いくつかの実施形態では、生理モニターには、患者に取り付けられていてもよい無線式パッチセンサー、自由行動下心臓モニター、EKG、呼吸数モニター、血圧モニター、パルスオキシメーターおよび体温計のうちの少なくとも1つが含まれていてもよい。上記に代えてまたは上記に加えて、複数の機器には、患者が椅子に座っている間の患者の動きをモニターするための椅子モニターが含まれていてもよい。さらに上記に代えてまたは上記に加えて、複数の機器には、患者が便座に座っている間の患者の動きをモニターするためのトイレモニターが含まれていてもよい。
【0027】
本開示の第3の態様によれば、患者の医学的リスクを評価するための装置に、アナリティクスエンジンと、アナリティクスエンジンにデータを提供してもよい複数の機器とを含むことができる。複数の機器には、患者支持装置、ナースコールのコンピューター、生理モニター、患者リフト、測位システムの測位コンピューターおよび失禁検出パッドのうちの少なくとも2つが含まれていてもよい。アナリティクスエンジンは、患者が敗血症を発症するリスクに関するものであってもよい第1のスコア、患者が転倒するリスクに関するものであってもよい第2のスコアおよび患者に褥瘡が生じるリスクに関するものであってもよい第3のスコアの各々を決定するために、複数の機器からのデータを分析することができる。この装置には、さらに、アナリティクスエンジンと通信可能に接続されてもよい複数のディスプレイも含むことができる。複数のディスプレイのうちの少なくとも1つのディスプレイを、第1のスコア、第2のスコアおよび第3のスコアを表示するように動作可能にすることができる。
【0028】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのディスプレイには、マスターナースステーションに配置されていてもよいステータスボードディスプレイ、ナースコールシステムのルームステーションによって提供されてもよい室内用ディスプレイ、EMRコンピューターの電子カルテ(EMR)ディスプレイおよび患者に割り当てられた介護者のモバイル端末のモバイル端末ディスプレイのうちの少なくとも1つが含まれていてもよい。さらに別の実施形態では、少なくとも1つのディスプレイには、マスターナースステーションに配置されていてもよいステータスボードディスプレイ、ナースコールシステムのルームステーションによって提供されてもよい室内用ディスプレイ、EMRコンピューターの電子カルテ(EMR)ディスプレイおよび患者に割り当てられた介護者のモバイル端末のモバイル端末ディスプレイのうちの少なくとも2つが含まれていてもよい。別の実施形態では、少なくとも1つのディスプレイには、マスターナースステーションに配置されていてもよいステータスボードディスプレイ、ナースコールシステムのルームステーションによって提供されてもよい室内用ディスプレイ、EMRコンピューターの電子カルテ(EMR)ディスプレイおよび患者に割り当てられた介護者のモバイル端末のモバイル端末ディスプレイのうちの少なくとも3つが含まれていてもよい。さらに他の実施形態では、少なくとも1つのディスプレイには、マスターナースステーションに配置されていてもよいステータスボードディスプレイ、ナースコールシステムのルームステーションによって提供されてもよい室内用ディスプレイ、EMRコンピューターの電子カルテ(EMR)ディスプレイおよび患者に割り当てられた介護者のモバイル端末のモバイル端末ディスプレイの4つすべてが含まれていてもよい。
【0029】
いくつかの実施形態では、段落[0027]において上述した第3の態様の装置を、段落[0015]から[0026]の様々な文において上述したいずれかの特徴1つ以上との組み合わせで提供してもよい。
【0030】
本開示の第4の態様によれば、患者の医学的リスクを評価するための方法に、複数の機器からのデータをアナリティクスエンジンで受信することを含むことができる。複数の機器には、患者支持装置、ナースコールのコンピューター、生理モニター、患者リフト、測位システムの測位コンピューターおよび失禁検出パッドのうちの少なくとも2つが含まれていてもよい。この方法にはさらに、患者が敗血症を発症するリスクに関するものであってもよい第1のスコア、患者が転倒するリスクに関するものであってもよい第2のスコアおよび患者に褥瘡が生じるリスクに関するものであってもよい第3のスコアのうちの少なくとも2つを決定するために、複数の機器からのデータを、アナリティクスエンジンで分析することを含むことができる。また、この方法には、アナリティクスエンジンと通信可能に接続されていてもよい複数のディスプレイで、第1のスコア、第2のスコアおよび第3のスコアのうちの少なくとも2つを表示することも含むことができる。複数のディスプレイには、マスターナースステーションに配置されていてもよいステータスボードディスプレイ、ナースコールシステムのルームステーションによって提供されてもよい室内用ディスプレイ、EMRコンピューターの電子カルテ(EMR)ディスプレイおよび患者に割り当てられた介護者のモバイル端末のモバイル端末ディスプレイのうちの少なくとも2つが含まれていてもよい。
【0031】
いくつかの実施形態では、複数の機器には、患者支持装置、ナースコールのコンピューター、生理モニター、患者リフト、測位コンピューターおよび失禁検出パッドのうちの少なくとも3つが含まれていてもよい。別の実施形態では、複数の機器には、患者支持装置、ナースコールのコンピューター、生理モニター、患者リフト、測位コンピューターおよび失禁検出パッドのうちの少なくとも4つが含まれていてもよい。さらに別の実施形態では、複数の機器には、患者支持装置、ナースコールのコンピューター、生理モニター、患者リフト、測位コンピューターおよび失禁検出パッドのうちの少なくとも5つが含まれていてもよい。さらに他の実施形態では、複数の機器には、患者支持装置、ナースコールのコンピューター、生理モニター、患者リフト、測位コンピューターおよび失禁検出パッドの6つすべてが含まれていてもよい。
【0032】
任意に、この方法は、アナリティクスエンジンで、第1のスコア、第2のスコアおよび第3のスコアの各々を、他の第1のスコア、第2のスコアおよび第3のスコアの各々に共通であってもよい最小値と最大値を持つように正規化することを含んでもよい。たとえば、第1のスコア、第2のスコアおよび第3のスコア各々の最小値は0であってもよい。あるいは、第1のスコア、第2のスコアおよび第3のスコア各々の最小値は1であってもよい。必要であれば、第1のスコア、第2のスコアおよび第3のスコア各々の最大値は5であってもよい。0未満の他の最小値(たとえば、負の数)および5を超える数を、第1のスコア、第2のスコアおよび第3のスコアに関連して使用することも、本開示の範囲内である。
【0033】
いくつかの実施形態では、この方法はさらに、第1のスコア、第2のスコアおよび第3のスコアのうちの少なくとも1つに基づいて、介護者による巡回に関するものであってもよい巡回プロトコールを調整することを含んでもよい。たとえば、調整されてもよい巡回プロトコールは、介護者がいつ患者の様子をみる必要があるかに関する巡回間隔を含んでもよい。
【0034】
必要であれば、この方法はさらに、アナリティクスエンジンで、国際圧迫性潰瘍罹患率(IPUP)サーベイから患者についての追加のデータを受信し、アナリティクスエンジンで、第1のスコア、第2のスコアおよび第3のスコアのうちの少なくとも1つを決定することに関連して、追加のデータを分析することを含んでもよい。また、この方法は、第1のスコア、第2のスコアおよび第3のスコアのうちの少なくとも2つを、アナリティクスエンジンから複数の機器に伝達することを含んでもよい。複数の機器のうちの少なくとも1つの機器に、デバイスディスプレイが含まれていてもよく、この方法はさらに、第1のスコア、第2のスコアおよび第3のスコアのうちの少なくとも1つを小さくする工程をデバイスディスプレイに表示することを含んでもよい。
【0035】
本方法のいくつかの実施形態では、患者支持装置からのデータに、患者支持装置と一体化されていてもよい少なくとも1つのバイタルサインセンサーによって検知されてもよい、少なくとも1つの患者バイタルサインを含んでもよい。たとえば、少なくとも1つのバイタルサインセンサーによって検知されてもよい、少なくとも1つの患者バイタルサインに、心拍数または呼吸数を含んでもよい。上記に代えてまたは上記に加えて、患者支持装置からのデータに、さらに、患者の体重を含んでもよい。さらに上記に代えてまたは上記に加えて、患者支持装置からのデータに、患者の体重と患者支持装置上での患者の位置を含んでもよい。さらに上記に代えてまたは上記に加えて、患者支持装置からのデータに、患者支持装置に支持されている間の患者の運動量を示すデータを含んでもよい。
【0036】
いくつかの実施形態では、アナリティクスエンジンでデータを分析することは、データを実質的にリアルタイムに分析することを含んでもよく、この方法はさらに、第1のスコア、第2のスコアおよび第3のスコアのうちの少なくとも2つを実質的にリアルタイムに更新することを含んでもよい。生理モニターからのデータに、心拍数データ、心電計(EKG)データ、呼吸数データ、患者体温データ、パルスオキシメトリーデータおよび血圧データのうちの1つ以上を含んでもよい。本開示では、i)患者の体温が摂氏約38.3度(℃)(華氏約101度)を超えるまたは約35.6℃(華氏約96度)未満である、ii)患者の心拍数が90回/分を超える、iii)患者の呼吸数が20回/分を超える基準が存在する場合に、第1のスコアが最大値またはその前後にあってもよいと考えられる。
【0037】
任意に、本方法はさらに、第1のスコア、第2のスコアまたは第3のスコアが前の値よりも大きくなった場合に、アナリティクスエンジンで、患者に割り当てられた介護者のモバイル端末へのメッセージを開始することを含んでもよい。上記に代えてまたは上記に加えて、この方法はさらに、第1のスコア、第2のスコアまたは第3のスコアが閾値に達した場合に、アナリティクスエンジンで、患者に割り当てられた介護者のモバイル端末へのメッセージを開始することを含んでもよい。
【0038】
必要であれば、この方法はさらに、患者の少なくとも1つの創傷に関するものであってもよい追加のデータをアナリティクスエンジンで受信し、第1のスコア、第2のスコアおよび第3のスコアのうちの少なくとも1つを決定することに関連して、アナリティクスエンジンで追加のデータを分析することを含んでもよい。たとえば、少なくとも1つの創傷に関するものであってもよい追加のデータに、少なくとも1つの創傷の画像を含んでもよい。
【0039】
患者支持装置には、患者用ベッドまたはストレッチャーを含んでもよい。任意に、この方法はさらに、体液入出力、心拍出量、併存症および血液検査のうちの少なくとも1つに関する追加のデータをアナリティクスエンジンで受信し、第1のスコア、第2のスコアおよび第3のスコアのうちの少なくとも1つを決定することに関連して、アナリティクスエンジンで追加のデータを分析することを含んでもよい。
【0040】
本方法のいくつかの実施形態では、生理モニターには、患者に取り付けられていてもよい無線式パッチセンサー、自由行動下心臓モニター、EKG、呼吸数モニター、血圧モニター、パルスオキシメーターおよび体温計のうちの少なくとも1つが含まれていてもよい。上記に代えてまたは上記に加えて、この方法の複数の機器には、患者が椅子に座っている間の患者の動きをモニターするための椅子モニターが含まれていてもよい。さらに上記に代えてまたは上記に加えて、この方法の複数の機器には、患者が便座に座っている間の患者の動きをモニターするためのトイレモニターが含まれていてもよい。
【0041】
本開示の第5の態様によれば、患者の医学的リスクを評価するための方法に、複数の機器からのデータをアナリティクスエンジンで受信することを含むことができる。複数の機器には、患者支持装置、ナースコールのコンピューター、生理モニター、患者リフト、測位システムの測位コンピューターおよび失禁検出パッドのうちの少なくとも2つが含まれていてもよい。この方法にはさらに、患者が敗血症を発症するリスクに関するものであってもよい第1のスコア、患者が転倒するリスクに関するものであってもよい第2のスコアおよび患者に褥瘡が生じるリスクに関するものであってもよい第3のスコアの各々を決定するために、複数の機器からのデータを、アナリティクスエンジンで分析することを含むことができる。また、この方法には、第1のスコア、第2のスコアおよび第3のスコアを、アナリティクスエンジンと通信可能に接続された複数のディスプレイのうちの少なくとも1つのディスプレイに表示することを含むことができる。
【0042】
本方法のいくつかの実施形態では、少なくとも1つのディスプレイには、マスターナースステーションに配置されていてもよいステータスボードディスプレイ、ナースコールシステムのルームステーションによって提供されてもよい室内用ディスプレイ、EMRコンピューターの電子カルテ(EMR)ディスプレイおよび患者に割り当てられた介護者のモバイル端末のモバイル端末ディスプレイのうちの少なくとも1つが含まれていてもよい。本方法の別の実施形態では、少なくとも1つのディスプレイには、マスターナースステーションに配置されていてもよいステータスボードディスプレイ、ナースコールシステムのルームステーションによって提供されてもよい室内用ディスプレイ、EMRコンピューターの電子カルテ(EMR)ディスプレイおよび患者に割り当てられた介護者のモバイル端末のモバイル端末ディスプレイのうちの少なくとも2つが含まれていてもよい。本方法のさらに別の実施形態では、少なくとも1つのディスプレイには、マスターナースステーションに配置されていてもよいステータスボードディスプレイ、ナースコールシステムのルームステーションによって提供されてもよい室内用ディスプレイ、EMRコンピューターの電子カルテ(EMR)ディスプレイおよび患者に割り当てられた介護者のモバイル端末のモバイル端末ディスプレイのうちの少なくとも3つが含まれていてもよい。本方法のさらに他の実施形態では、少なくとも1つのディスプレイには、マスターナースステーションに配置されていてもよいステータスボードディスプレイ、ナースコールシステムのルームステーションによって提供されてもよい室内用ディスプレイ、EMRコンピューターの電子カルテ(EMR)ディスプレイおよび患者に割り当てられた介護者のモバイル端末のモバイル端末ディスプレイの4つすべてが含まれていてもよい。
【0043】
いくつかの実施形態では、段落[0041]において上述した第5の態様による方法を、段落[0031]から[0040]の様々な文において上述したいずれかの特徴1つ以上との組み合わせで提供してもよい。
【0044】
本開示の第6の態様によれば、患者の医学的リスクを評価する方法には、アナリティクスエンジンで、年齢、人種および体重のうちの少なくとも1つを含む患者の患者デモグラフィックデータを受信することを含むことができる。また、第6の態様の方法には、アナリティクスエンジンで、後天性免疫不全症候群(AIDS)、貧血、慢性鬱血性心不全、喘息、がん、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、冠動脈疾患、嚢胞性線維症、痴呆、気腫、アルコールまたは薬物の乱用、脳卒中、肺塞栓、敗血症の既往歴、1型糖尿病、病的肥満、神経筋疾患、事前挿管、脊柱側湾症、喫煙者、譫妄、無脾臓、骨髄移植、肝硬変、透析、憩室症、心臓弁膜症、炎症性腸疾患、関節置換、白血球減少症、悪性腫瘍、新生物、臓器移植、末梢血管疾患、腎臓病、褥瘡、最近の中絶、最近の出産、発作、鎌状赤血球貧血および末期症状のうちの少なくとも1つの病状が患者にあることを示すデータを含む患者の併存症データを受信することを含むことができる。第6の態様の方法には、さらに、アナリティクスエンジンで、患者に接続されているか患者と通信する少なくとも1つのセンサーを有していてもよい生理モニターによって測定されてもよい生理学的データを受信することを含むことができる。生理学的データは、動的で、患者が生理モニターによってモニターされている間に時間の経過とともに変化するものであってもよい。さらに、第6の態様の方法には、患者デモグラフィックデータ、併存症データおよび生理学的データに基づいて、患者のリスクスコアを実質的にリアルタイムに計算するために、アナリティクスエンジンを使用することを含むことができる。
【0045】
いくつかの実施形態では、第6の態様の方法には、アナリティクスエンジンで、患者の検査室データを受信し、リスクスコアの計算に関連して検査室データを使用することをさらに含んでもよい。任意に、検査室データに、アルブミン、動脈血酸素分圧(動脈血PaO2)、動脈血二酸化炭素分圧(PCO2)、動脈血pH、アシドーシス、脳性ナトリウム利尿ペプチド、血清尿素窒素、心臓駆出率、クレアチニン、ヘモグロビン、ヘマトクリット、ラクテート、肺機能検査、トロポニン、ビリルビン、C反応性蛋白、Dダイマー、グルコース、重炭酸塩(HCO3)、高乳酸血症、血液凝固の国際標準比(INR)、好中球が10%を超える正常白血球数(WBC)、動脈血二酸化炭素分圧(PaCO2)、過剰輸液、Ph、血小板、プロカルシトニン、尿中タンパク質、部分トロンボプラスチン時間(PPT)および白血球数のうちの1つ以上に関するものであってもよいデータを含んでもよい。
【0046】
上記に代えてまたは上記に加えて、第6の態様の方法には、アナリティクスエンジンで、患者の患者症状データを受信し、リスクスコアの計算に関連して患者症状データを使用することをさらに含んでもよい。任意に、患者症状データに、補助筋使用、精神状態の変化、混乱、不安、胸痛、咳、チアノーゼ、多汗症、呼吸困難、喀血、疲労、落ち着きのなさ、痰の発生、頻脈、頻呼吸および嗜眠のうちの1つ以上に関すものであってもよいデータを含んでもよい。
【0047】
さらに上記に代えてまたは上記に加えて、第6の態様の方法には、アナリティクスエンジンで、臨床検査データを受信し、リスクスコアの計算に関連して臨床検査データを使用することをさらに含んでもよい。任意に、臨床検査データに、腹式呼吸、異常肺音、補助筋使用、毛細血管再充満、胸部圧迫感もしくは胸痛、心電図(ECG)異常、咳、チアノーゼ、意識レベル(LOC)低下、興奮状態、脳症、斑点、日常生活動作に介助が必要(ADLS)、起坐呼吸、末梢浮腫、痰の発生、譫妄、過剰輸液、心拍出量、初期状態で温かく赤みのある肌であるが後の状態では冷たく斑点があり蒼白である、発熱、頭痛、肩こり、低体温、イレウス、黄疸、髄膜炎、乏尿、末梢性チアノーゼ、点状発疹、正の輸液バランス、発作、昏睡および体液減少のうちの1つ以上に関するデータを含んでもよい。
【0048】
さらに上記に代えてまたは上記に加えて、第6の態様の方法には、アナリティクスエンジンで、カルテに記載された医師の指示データを受信し、リスクスコアの計算に関連してカルテに記載された医師の指示データを使用することをさらに含んでもよい。任意に、カルテに記載された医師の指示データに、ベンチュリ、リブリーザ−、ノンリブリーザ−、経鼻的持続陽圧呼吸療法(CPAP)用装置および二層性気道陽圧(bi−PAP)装置を使用するデリバリーを含む、カニューレを使用しない呼吸空気のデリバリー、動脈血ガス検査、脳性ナトリウム利尿ペプチド検査、呼吸療法、胸部X線、ドップラー心エコー検査、高輸液流量または高輸液量(入力および出力(I&O))、呼吸器内科コンサルテーション、肺機能検査、換気血流(VQ)スキャンおよび胸部コンピューター断層撮影(CT)スキャンのうちの1つ以上に関すものであってもよいデータを含んでもよい。
【0049】
いくつかの実施形態では、第6の態様の方法には、アナリティクスエンジンで、患者の入院データを受信し、リスクスコアの計算に関連して入院データを使用することをさらに含んでもよい。任意に、入院データに、腹部大動脈瘤手術、急性心筋虚血、急性膵炎、吸引、喘息、気管支拡張症、無気肺、気管支炎、火傷、がん、心臓手術または胸部手術、心臓弁障害または弁機能不全、化学療法、鬱血性心不全、COPD増悪、深部静脈血栓症、薬物の過剰摂取、安静時呼吸困難、緊急手術、喀血、間質性肺疾患、肺膿瘍、頸部手術、神経外科での手術、上腹部手術、末梢血管手術、肺炎、気胸、肺塞栓、肺高血圧症、肺腎症候群、腎不全、敗血症、ショック、睡眠時無呼吸、煙吸入傷害、手術、胸腔穿刺、外傷、嗜眠、譫妄、膿瘍、腹痛、腹部圧痛、急性肺傷害、虫垂炎、菌血症、蜂巣炎、胆管炎、胆嚢炎、大腸炎、膀胱炎、脱水、憩室炎、脳炎、脳症、心内膜炎、原因不明の発熱、胃腸炎、消化管出血、消化管感染症、低血圧、感染過程、倦怠感、骨髄炎、造瘻、骨盤の痛み、腎臓病、腎盂腎炎、呼吸器感染、敗血症性関節炎、軟部組織感染、手術入院、創傷および急性呼吸窮迫症候群のうちの1つ以上に関すものであってもよいデータを含んでもよい。
【0050】
上記に代えてまたは上記に加えて、第6の態様の方法には、アナリティクスエンジンで、患者についての医薬品データを受信し、リスクスコアの計算に関連して医薬品データを使用することをさらに含んでもよい。任意に、医薬品データに、静脈(IV)投与または皮下(SC)投与することができるヘパリンまたはlevenoxを含む抗凝固剤、気管支拡張薬、副腎皮質ステロイド、利尿剤の使用、高輸液流量または高輸液量または高張液、オピオイド、鎮静剤、催眠剤、筋弛緩剤、過剰輸液、抗生物質および免疫抑制剤のうちの1つ以上に関すものであってもよいデータを含んでもよい。
【0051】
いくつかの実施形態では、第6の態様の方法には、患者が70歳以上であり、COPDがある場合に、アナリティクスエンジンを用いて、患者が呼吸窮迫を発症するリスクがあるかもしれないと決定することをさらに含んでもよい。上記に代えてまたは上記に加えて、第6の態様の方法には、患者にCOPDがあり、オピオイドを処方されている場合に、アナリティクスエンジンを用いて、患者が呼吸窮迫を発症するリスクがあるかもしれないと決定することをさらに含んでもよい。さらに上記に代えてまたは上記に加えて、第6の態様の方法には、患者が70歳以上であり、オピオイドを処方されている場合に、アナリティクスエンジンを用いて、患者が呼吸窮迫を発症するリスクがあるかもしれないと決定することをさらに含んでもよい。さらに上記に代えてまたは上記に加えて、第6の態様の方法には、患者が70歳以上であり、喘息があり、血清尿素窒素(BUN)が血液100ミリリットル(ml)あたり30ミリグラム(mg)以上である場合に、アナリティクスエンジンを用いて、患者が呼吸窮迫を発症するリスクがあるかもしれないと決定することをさらに含んでもよい。
【0052】
必要であれば、第6の態様の方法には、患者が65歳以上であり、がんである場合に、アナリティクスエンジンを用いて、患者が敗血症を発症するリスクがあるかもしれないと決定することをさらに含んでもよい。上記に代えてまたは上記に加えて、第6の態様の方法には、患者に敗血症の発症歴がある場合に、アナリティクスエンジンを用いて、患者が敗血症を発症するリスクがあるかもしれないと決定することをさらに含んでもよい。さらに上記に代えてまたは上記に加えて、第6の方法の生理学的データは、心拍数、呼吸数、体温、平均血圧、収縮期血圧および末梢毛細血管酸素飽和度(SpO2)を含むパルスオキシメトリーデータのうちの1つ以上を含んでもよい。
【0053】
本開示の第7の態様によれば、少なくとも1つのコンピューターで実行される方法に、患者の動的臨床変数およびバイタルサイン情報を受信し、過去のバイタルサインパターンおよび現在のバイタルサインパターンを作成するためにバイタルサイン情報を使用し、過去のバイタルサインパターンを現在のバイタルサインパターンと比較することを含むことができる。第7の態様の方法には、さらに、患者の静的変数、患者の主観的な病訴、患者の過去のヘルスケア利用パターンおよび患者の健康データの社会的決定要因のうちの1つ以上を受信することを含むことができる。第7の態様の方法には、さらに、患者が敗血症であるか敗血症を発症する可能性が高いことを検出または予測するためのアルゴリズムで、動的臨床変数、バイタルサイン情報、過去のバイタルサインパターンと現在のバイタルサインパターンとの比較結果ならびに、静的変数、主観的な病訴、ヘルスケア利用パターンおよび健康データの社会的決定要因のうちの1つ以上を使用することを含むことができる。
【0054】
第7の態様による方法のいくつかの実施形態では、動的臨床変数は、臨床現場即時検査データを含んでもよい。任意に、静的変数は、併存症を含んでもよい。上記に代えてまたは上記に加えて、静的変数は、患者のケア設定が、急性期前ケア設定であるか、急性期ケア設定であるか、急性期後ケア設定であるかを含んでもよい。必要であれば、第7の態様による方法は、患者の履歴データを受信することをさらに含んでもよい。
【0055】
第7の態様による方法に、患者の1人以上の臨床医に1つ以上の推奨される行為を出力することをさらに含んでもよいことも、本開示の範囲内である。たとえば、1つ以上の推奨される行為は、患者を救急部門(ED)に送ることを含んでもよい。上記に代えてまたは上記に加えて、1つ以上の推奨される行為は、1人以上の臨床医による患者のモニターを増やすことを含んでもよい。さらに上記に代えてまたは上記に加えて、1つ以上の推奨される行為は、患者のために一連の検査を指示することを含んでもよい。
【0056】
いくつかの実施形態では、第7の態様の方法に、医療施設の臨床医をランキングすることを含んでもよい。たとえば、医療施設の臨床医をランキングすることは、経験によって臨床医をランク付けすることを含んでもよい。上記に代えてまたは上記に加えて、医療施設の臨床医をランキングすることは、過去に行った行為によって臨床医をランク付けすることを含んでもよい。さらに上記に代えてまたは上記に加えて、医療施設の臨床医をランキングすることは、過去の患者の転帰によって臨床医をランク付けすることを含んでもよい。したがって、必要であれば、医療施設の臨床医をランキングすることは、経験、過去に行った行為および過去の患者の転帰によって臨床医をランク付けすることを含んでもよい。任意に、転帰に最大の影響を与え得る行為を、少なくとも1つのコンピューターによって使用し、経験豊富な臨床医が患者をどのように治療し得るかを新米または経験の浅い臨床医に知らせてもよい。
【0057】
第1の態様によるシステムのいくつかの実施形態では、以下の表11に列挙したデータ要素のうちの1つ以上に基づいて、リスク決定を行ってもよく、あるいは、第1のスコア、第2のスコアおよび第3のスコアのうちの1つ以上を計算してもよい。
【0058】
第2の態様または第3の態様による装置のいくつかの実施形態では、以下の表11に列挙したデータ要素のうちの1つ以上に基づいて、リスク決定を行ってもよく、あるいは、第1のスコア、第2のスコアおよび第3のスコアのうちの1つ以上を計算してもよい。
【0059】
第4の態様または第5の態様による方法のいくつかの実施形態では、この方法には、以下の表11に列挙したデータ要素のうちの1つ以上に基づいて、リスク決定を行うか、第1のスコア、第2のスコアおよび第3のスコアのうちの1つ以上を計算することをさらに含んでもよい。
【0060】
第6の態様による方法のいくつかの実施形態では、この方法には、以下の表11に列挙したデータ要素のうちの1つ以上に基づいて、リスクスコアを計算するか、リスク決定を行うことをさらに含んでもよい。
【0061】
第7の態様による方法のいくつかの実施形態では、この方法には、以下の表11に列挙したデータ要素のうちの1つ以上に基づいて、リスクスコアを計算するか、リスク決定を行うことをさらに含んでもよい。
【0062】
上記以外の特徴を単独で、あるいは上記に列挙したものおよび/または特許請求の範囲に列挙したものなどの他の任意の特徴と組み合わせたものが、特許性のある主題を含む可能性があり、現在認識されている実施形態を実施する最良の形態を例示する様々な実施形態の以下の詳細な説明を考慮すれば、当業者には明らかであろう。
【0063】
詳細な説明では、添付の図面を特に参照する。
【発明を実施するための形態】
【0065】
装置またはシステム10は、
図1に概略的に示すように、リアルタイムでの臨床データ集計用に実質的にリアルタイムでアナリティクスエンジン20と通信する患者データのソース12を含む。
図1に示す例では、患者データのソース12には、患者用ベッド14、失禁検出システム16、バイタルサインモニター18および国際圧迫性潰瘍罹患率(IPUP)サーベイ22が含まれる。患者用ベッド14からのベッドデータには、たとえば、ベッドのサイドレールが上がっているか下がっているかを示すデータ、キャスターのブレーキがセットされているか否かを示すデータ、マットレスサポートデッキのヘッドセクションを起こす角度を示すデータ、患者用ベッド14の上側フレームがベッドのベースフレームに対して最も低い位置にあるか否かを示すデータおよび当業者には知られているような他のベッドデータが含まれる。ベッドデータの別の例については、特に表1に関して、本明細書に援用する米国特許出願公開第2012/0316892A1号を参照のこと。
【0066】
患者用ベッド14のいくつかの実施形態には、患者の体重を検知し、いくつかの実施形態ではベッド14に支持されている患者の位置もモニターする、体重計システムがある。たとえば、米国特許第7,253,366号を参照のこと。同特許については、本開示と矛盾しない範囲でその内容全体を本明細書に援用し、矛盾がある場合は、本開示が優先する。また、患者用ベッド14のいくつかの実施形態には、患者の心拍数または呼吸数を検知するための一体型のバイタルサインセンサーが含まれる。たとえば、米国特許出願公開第2018/0184984号A1を参照のこと。同特許出願公開については、本開示と矛盾しない範囲でその内容全体を本明細書に援用し、矛盾がある場合は、本開示が優先する。したがって、いくつかの実施形態では、ベッドの上にある1つまたは複数のセンサーによって検知された、患者の体重データ、患者の位置データおよびバイタルサインデータも、ベッド14からアナリティクスエンジン20に送信されるデータに含まれる。
【0067】
いくつかの実施形態では、失禁検出システム16は、Hill−Rom Company,Inc.から入手可能なWATCHCARE(商標)失禁検出システムである。適切な失禁検出システム16のさらに詳細については、米国特許出願公開第2017/0065464号A1、同第2017/0246063号A1、同第2018/0021184号A1、同第2018/0325744号A1および同第2019/0060137号A1に見られる。これらの出願公開については、各々本開示と矛盾しない範囲でその内容全体を本明細書に援用し、矛盾がある場合は、本開示が優先する。失禁検出システム16は、患者の下に配置されているシステム16の失禁検出パッドが湿っているか乾いているかを示すデータをアナリティクスエンジン20に伝達する。
【0068】
いくつかの実施形態では、システム16の失禁検出パッドは、患者用ベッド14のマットレスの下かつ患者用ベッド14のマットレスサポートデッキの上に位置する1つまたは複数のアンテナから送信されるエネルギーによって作動する受動型RFIDタグを有する。受動型RFIDタグからの後方散乱データは、これらの同じアンテナのうちの1つ以上で読み取られる。ある時点において複数のアンテナのうちのどのアンテナが送信アンテナになるかを制御するためのリーダーが提供され、残りのアンテナは受信アンテナである。受信アンテナを介してリーダーで受信された後方散乱データは、リーダーから医療施設のイーサネットの無線アクセスポイントへの無線伝送を介するなどの形でリーダーを介するか、あるいは、リーダーが有線接続などを介してベッドの回路に通信可能に接続されている本実施形態ではベッド14の回路を介して、アナリティクスエンジン20に伝達される。
【0069】
バイタルサインモニター18は、たとえば、心電計(ECGまたはEKG)、脳波計(EEG)、心拍数モニター、呼吸数モニター、体温モニター、パルスオキシメーター、血圧モニターなどを含む。いくつかの実施形態では、モニター18は、ベッド14とは分離されたスタンドアロンの装置である。いくつかの実施形態では、バイタルサインモニター18の少なくとも1つは、ニューヨーク州スコーネレスフォールズのWelch Allyn,Inc.から入手可能なCONNEX(登録商標)スポットモニターである。上述したように、いくつかの実施形態では、ベッド14には、それ自体に、一体型のバイタルサインセンサーが含まれる。したがって、バイタルサインモニター18またはベッド14からアナリティクスエンジン20に提供されるバイタルサインデータには、心拍数データ、呼吸数データ、体温データ、パルスオキシメトリーデータ、血圧データなどのうちのいずれか1つ以上が含まれる。
【0070】
IPUPサーベイ22には、1)患者がいるユニット、2)患者の年齢、3)患者の性別、4)患者が失禁しているか否か、5)患者に失禁関連皮膚炎が認められるか否か、6)システム16の失禁検出パッドが使用されているか否か、7)患者が医療施設に入院して以来、入院したままでいる期間、8)患者のベッド14の表面の種類(たとえばマットレス)、9)患者と支持面との間のリネンの層の数(おむつおよびブリーフを含む)、10)使用されるリネンの種類、11)患者の可動性状態(たとえば、完全に不動、体重移動が小さいが横向きになれない、自分で横向きになることができるが、立つためには介助が必要である、自力で移動できるなど)、12)観察位置(たとえば、仰臥位、側臥位、伏臥位、椅子または起立)、13)患者が入院している間に患者リフトが使用されたか否か、14)ベッドの中で患者のかかとが高くなっているか否か、15)患者の身長(または幼児の場合は体長)、16)患者の体重、17)新生児の体重(グラム)、18)救急救命室(ER)にいた時間、19)手術室(OR)にいた時間、20)入院から24時間以内に患者の皮膚が評価されたか否か、21)入院から24時間以内に褥瘡の評価内容が文書化されたか否か、22)入院時に使用されたリスク方法、23)入院中に決定されたリスクスコア、24)使用された最新または現在のリスク評価方法、25)最新または現在のリスクスコア、26)最新のリスク評価の文書化(たとえば、現在のサーベイ前の最新の圧迫性潰瘍/褥瘡リスク評価以降の時間と最新のリスク評価の内容が文書化されているか否か)、27)患者に褥瘡のリスクがあると判断されたか否か、28)リスクのある患者に対して過去24時間に褥瘡防止プロトコールが実施されているか否か、29)過去24時間以内に皮膚の評価内容が文書化されたか否か、30)過去24時間以内に圧力再分配表面が確実に使用されたか否か、31)過去24時間以内に患者の位置替えが規定どおりに行われたか否か、32)過去24時間以内に患者が栄養補給を受けたか否か、33)過去24時間以内に水分管理がなされたか否か(たとえば、表面でのエアロスの少ない機能または寝床内気候管理機能の使用など)、34)患者の拘束が使用されているか否か、35)使用されている拘束の種類、36)使用されている拘束のカテゴリー、37)拘束の使用の妥当性、38)持続的静静脈血液濾過(CVVH)/持続的静静脈血液透析(CVHD)/大腿ラインが患者と共に使用されているか否か、39)患者に糖尿病が認められるか否か、40)患者が体外式膜型人工肺(ECMO)を使用しているか否か、41)患者に敗血症が認められるか否か、42)患者に血管疾患が認められるか否か、43)患者が昇圧剤を使用しているか否かまたは患者の平均血圧(MAP)が低いか否か、44)患者が換気されているか否か、45)患者に褥瘡が認められるか否か、46)褥瘡の詳細(たとえば、右または左のかかと、仙骨、肩甲骨などの創傷の位置;各創傷の病期;各創傷が入院時に存在したか否か;各創傷がユニット到着時に存在したか否か;創傷の文書化)、47)いずれかの褥瘡が装置に関連しているか否か、48)装置の種類(47の答えが「はい」の場合)および49)褥瘡が文書化されるまでの日数(圧褥瘡が施設で生じたものである場合)などの情報が含まれる。IPUPサーベイからのデータは、アナリティクスエンジン20に伝達されたデータの中にある。IPUPサーベイデータは、PCまたはタブレットコンピュータまたは他の何らかのコンピューター装置を使用して、介護者が入力することを理解されたい。
【0071】
本開示によれば、アナリティクスエンジン20は、ソース12から受信したデータを処理し、紐付けられた患者についてのリスク評価を行う。以下でさらに詳細に論じるように、リスク評価には、患者が敗血症を発症するリスク、患者に褥瘡(pressure injury)(たとえば、褥瘡(pressure sore)または褥瘡性潰瘍)が生じるリスクおよび患者が転倒するかもしれないリスクを決定することが含まれる。これらの評価を、本明細書では敗血症リスク評価、褥瘡リスク評価および転倒リスク評価と呼ぶ。本開示では、アナリティクスエンジン20がソース12から受信したデータに基づいて患者に関する他のリスク評価を行うことができると考えられる。このようなリスク評価は、データを提供するソース12の種類と、複数のソース12からのデータと特定の患者のリスクとの間の比較的密接な相関関係の識別に依存している。
【0072】
依然として
図1を参照すると、リスク評価の内容は、臨床的洞察24に基づいてリスク評価を調整または無効にすることができる介護者または臨床医に提供される。本明細書では、「介護者」および「臨床医」という用語を同義のものとして用いる。臨床的洞察24に基づくリスク評価内容の調整または無効化は、ワークステーションのパーソナルコンピューター、マスターナースステーションのマスターナースコンピューター、介護者が携帯するスマートフォンやタブレット型コンピューターといったモバイル端末などのコンピューター(図示せず)を使用して実施される。いくつかの実施形態では、リスク評価の内容は各々、上限と下限を含めてその間の値の範囲内での数値スコアになる。したがって、患者に関する介護者の情報および介護者の経験に照らすと調整が正当であるか望ましい場合に、介護者は、アナリティクスエンジン20から出力されるリスク評価スコアを変更することができる。
【0073】
アナリティクスエンジン20によって行われたリスク評価と、臨床的洞察24により介護者が調整を行ったのであればその調整内容とに基づいて、
図1に概略的に示すように、臨床サービスおよび行為26を決定するのにリスク評価が使用される。アナリティクスエンジン20によって行われるリスク評価ならびに実施される臨床サービスおよび行為26の最終目標は、
図1の画期的転帰ブロック28に示すように、患者の転帰を改善することである。たとえば、患者が敗血症であるか、リスク評価で敗血症のリスクが高い場合、臨床医は、患者に高流量酸素療法を施し、ラクテートレベルやヘモグロビンレベルの検査などの臨床検査用に採血し、抗生物質を静脈内投与し、静脈内輸液をし、毎時尿量測定を行うサービスおよび行為26(敗血症プロトコールとも呼ばれる)のうちの1つまたは2つ以上を実施することができる。
【0074】
患者が褥瘡であるか、リスク評価で褥瘡のリスクが高い場合、臨床医は、連続的に身体を長軸上に回転させる治療法(CLRT)または交互圧迫療法などの患者支持面療法、患者の圧迫性潰瘍または創傷に真空創傷包帯を巻き、別の創傷評価用に創傷の画像を撮像し、患者の動きをモニターして、患者がベッド14の中で自ら適切な頻度で体位を変えていることを確認するサービスおよび行為26(褥瘡プロトコールとも呼ばれる)のうちの1つ以上を実施することができる。
【0075】
患者に転倒リスクがあるか、リスク評価で転倒のリスクが高い場合、臨床医は、ベッドの回路および/または遠隔コンピューター(たとえば、ベッド状態コンピューターまたはナースコールコンピュータ)がベッド14上の患者の位置をモニターする、指定されたサイドレールがその上昇位置にあることを確認するためにサイドレールの位置をモニターする、キャスターのブレーキがかかっていることを確認するためにキャスターのブレーキ状態をモニターする、ベッド14の上側フレームがベッド14のベースフレームに対して低い位置にあることを確認するためにベッド14の上側フレームの位置をモニターすることになる転倒リスクプロトコールをベッド14で有効にする、患者とベッド14のマットレスとの間に失禁検出システム16の失禁検出パッドを入れる、ベッドの隣に歩行器をおく、患者の近くに適切な食物および/または水を供給するサービスおよび行為26(転倒プロトコールとも呼ばれる)のうちの1つ以上を実施することができる。
【0076】
ここで
図2を参照すると、患者用ベッド14の周囲で発生する様々な活動を概略図で示し、この概略図には、これらの活動に基づくデジタルセーフティネット(DSN)プラットフォーム30の態様も開示する。DSNプラットフォームには、アナリティクスエンジン20が含まれる。また、DSNプラットフォームには、パワーオーバーイーサネット(PoE)スイッチ、ベッド14を含む多数のソース12からデータを受信してリスク評価情報を複数の出力装置34に送るルーターまたはゲートウェイ32(本明細書では、これらの用語を同義のものとして用いる)も含まれる。出力装置34には、アナリティクスエンジン20によって実行されるリスク評価に関する視覚的情報を提供するナースコールシステムのグラフィカルディスプレイ36とインジケータ38(ドームライトとも呼ばれる)が含まれる。
【0077】
図2の左上の画像の下にある箇条書きの黒丸は、ベッド14に入院患者がいること、患者に対する最初の評価が行われたことを示している。最初の評価に関連して、患者の病歴を取得し、患者の初期バイタルサインと体重を測定し、ベースラインの褥瘡リスクを評価し、疑わしい褥瘡の写真をカメラ40、たとえばオーストラリアのアデレードのLBT Innovations Ltd.から入手可能なWOUNDVUE(商標)40で撮影して創傷評価用にアナリティクスエンジン20にアップロードする。
図2の左上の画像と上中央の画像との間に位置する矢印42は、左上の画像の下にある箇条書きに関連するデータが、上中央の画像のDSNプラットフォーム30のアナリティクスエンジンに伝達されることを示している。
【0078】
図2の上中央の画像の下にある箇条書きの黒丸は、DSNプラットフォーム30のアナリティクスエンジン20が、患者が敗血症を発症するリスクの評価に関連して敗血症プロトコールを実施していることを示している。患者の敗血症リスクは、1から5の範囲で階層化または正規化されている。患者の体温、患者の動き、ベッド14の患者支持面(マットレスとも呼ばれる)の表面の状態をモニターすることを含めて、患者の状態はモニターされている。本開示によれば、DSNプラットフォーム30は、患者が転倒するリスクの評価に関連して転倒プロトコールも実施し、患者の褥瘡リスクを評価することに関連して褥瘡プロトコールも実施する。転倒リスクおよび褥瘡リスクも、アナリティクスエンジン20によって、一例として、1から5のスコアの範囲に階層化または正規化されている。他の実施形態では、敗血症リスク、転倒リスクおよび褥瘡リスクの各々のリスク範囲は、0から5である。したがって、敗血症リスク、転倒リスクおよび褥瘡リスクは各々、最大値(たとえば、一例として、5)が同一であり、最小値(一例として、0または1)も同一である。他の実施形態では、上限が10、20、25、30など、5を超える異なるリスク範囲が使用される。
【0079】
また、
図2の上中央の画像の下には、DSNプラットフォーム30のアナリティクスエンジン20によって決定されたリスクレベルまたはスコアがDSNプラットフォーム30をあちこちで出力装置34に(すなわち、医療施設全体の複数箇所で)表示されることを示すとともに、巡回プロトコールが、患者の敗血症、転倒および褥瘡のリスクについて決定されたリスクスコアのうちの1つ以上に基づいて調整されることを示す箇条書きがある。グラフィックディスプレイ36では、いくつかの実施形態ではスコアの実際の値が表示されるのに対し、ドームライト38では、リスクスコアに基づいてドームライトの一部が特定の方法で照明される。たとえば、リスクスコアのうちのいずれかが4または5である場合、ドームライト38で赤色の光を点灯させればよいが、各々のリスクスコアが2または3だけである場合、ドームライト38で黄色または琥珀色の光を点灯させればよい。リスクスコアがすべて低いレベル(たとえば、場合によって0または1)にある場合、ドームライトの患者のリスクに関する部分は消えたままである。このようなドームライト38の照明方式は一例としてあげたものであり、敗血症リスク、転倒リスク、褥瘡リスクに対応する3つのリスクライト領域がドームライト38にあり、それぞれのリスクライト領域が、関連するリスクの異なるリスクレベルスコアに対して赤、黄/琥珀色に照らされるか、消灯状態となるような形でドームライト38のいずれかの部分または箇所に各リスクスコアを割り当てることを含む他の照明方式も、本開示の範囲内である。ドームライトの他のゾーンには、たとえば、介護者が部屋にいるか否か、部屋にいる患者がナースコールを発信したか否か、部屋の中にある機器のアラームが作動しているか否かが示される。これには、半個室の場合に、2人の患者のうちのどちらがナースコールを発信したか、アラームを発している機器に関連しているのはどちらの患者なのか、ということも含む。白、緑、青、紫など、赤と黄色/琥珀色以外の色で点灯する部分のあるドームライトも、本開示の範囲内である。
【0080】
巡回プロトコールを調整することに関して、いくつかの実施形態では、1つまたは複数のリスクスコアが高い(たとえば、レベル4または5)場合またはリスクスコアがあるレベルから次のレベルに上がった(たとえば、レベル2からレベル3に増加した)場合に、巡回間隔または介護者による巡回の間の時間(すなわち、割り当てられた介護者が患者の様子をみる必要があるときの間の時間)が短縮される。本開示では、リスクスコアが高いほど、巡回間隔が短くなると考えられる。巡回間隔を決定するために2つまたは3つのリスクスコアを合計することをはじめとして、巡回間隔の時間とリスクスコアのレベルとの相関関係をどのようにするかは、システムプログラマまたは管理者の判断に委ねられる。
図2の上中央の画像と右上の画像との間に位置する矢印44は、上中央の画像の下にある箇条書きに関連する活動がDSNプラットフォーム30によって行われた後、ベッド14およびバイタルサイン機器18(および本明細書に開示する他の機器)が、動的かつリアルタイムでのリスク評価のためにアナリティクスエンジン20にデータを提供しつづけることを示している。
【0081】
いくつかの実施形態では、巡回間隔の調整は、リスクスコアの増減に応じて動的に、自動的に、かつ実質的にリアルタイムで行われる。したがって、概念を説明するための任意の1つの例を示すと、リスクスコアがたとえばレベル3からレベル4に上がった場合、巡回間隔は自動的に4時間から2時間に短縮され、リスクスコアがたとえばレベル4からレベル3に下がった場合、巡回間隔は自動的に2時間から4時間に延長される。巡回間隔は、いくつかの実施形態では、EMRコンピューターもしくはサーバー、あるいはナースコールのコンピューターもしくはサーバーによって追跡および変更される。巡回間隔の調整は、いくつかの実施形態では、巡回間隔を制御するコンピューターまたはサーバーでの人間による入力または関与なしに行われる。他の実施形態では、介護者もしくは臨床医または他の管理者が、巡回コンピューターで入力を行うことで、巡回間隔の変更を承認する。いずれの場合も、いくつかの実施形態では、影響を受ける介護者のモバイル端末に巡回間隔変更通知が送信される。
【0082】
本明細書で使用する「実質的にリアルタイムに」という表現は、リスクスコアに寄与するデータの測定結果または値が受信され、リスクスコアの再計算のために処理される時間を意味する。ごくわずかであるが例を挙げると、いくつかの機器12では、毎分1回または毎秒1回だけ読み取りができ、他の機器では毎秒100回の読み取りができる。本開示では、新たなデータポイントが受信されるたびにアナリティクスエンジン20でリスクスコアを再計算することが考えられ、これが本開示では「実質的にリアルタイム」であるとみなされる。また、本開示では、受信した測定結果または値が前回の測定結果または値から変化した場合にのみ、アナリティクスエンジン20でリスクスコアを再計算することが考えられる。したがって、一定の値が何度も何度も送信されると、アナリティクスエンジンでは、寄与する測定結果値または値のうちの1つが変化するまでリスクスコアを再計算せず、これも本開示では「実質的にリアルタイム」であるとみなされる。
【0083】
図2の右上の画像の下にある箇条書きの黒丸は、アナリティクスエンジン20による動的な患者のリスク評価に、患者支持面の状態が褥瘡リスクの低下と一致するか否か、あるいは、褥瘡リスクが高まる方向に患者支持面の状態が変化したか否かの継続的なモニターが含まれることを示している。たとえば、ベッド14のマットレスの袋から空気が漏れて相当量の空気が失われると、患者がマットレスで底づきして、患者が袋で支えられるのではなくその下にあるマットレスサポートデッキの上に支持されるようになってしまうほど袋圧が低下することがある。そのような状況は、患者に褥瘡が生じ得るリスクを高める。本開示によれば、アナリティクスエンジン20による動的リスク評価には、モニター18またはベッド上のバイタルサインセンサーによって検知される患者のバイタルサインが一貫して望ましい範囲内にあるか否か、またはバイタルサインが、患者の健康状態が悪化していることを示すような形で変化しているか否かをモニターすることが含まれる。後者の状況が検出されると、患者の敗血症リスクスコアが増加する。さらに本開示によれば、アナリティクスエンジン20による動的リスク評価には、患者が部屋で眠っているか、あるいは患者が動いている、興奮している、痛みがあるか否かを判断することを含み、前者の場合、患者の転倒リスクスコアが小さくなり、後者の場合は患者の転倒リスクスコアが大きくなる。患者のリスクスコアが増減すると、変化するリスクレベルに合わせて患者の臨床プロトコールが調整される。
【0084】
図2の右上の画像と右下の画像との間に位置する矢印46は、ある期間の経過後に、ベッド14の上にいる患者の他の状態が検出される場合があることを示している。
図2の右下の画像の下にある箇条書きに示されるように、長期間にわたって患者の動きがない、患者の動きが閾値を下回るといった患者の変化がベッド14で検出された場合および/または問題のある表面の変化が検出された場合、アナリティクスエンジン20によって実行される褥瘡アルゴリズムで褥瘡のリスクが高まったと判断し、患者の褥瘡スコアが増加する。さらに、褥瘡スコアの増加に応答して、アナリティクスエンジン20は、1人または2人以上の介護者に対して、褥瘡リスクが高まった旨の1または2以上のアラームを開始し、いくつかの実施形態では、巡回時間を自動的に短縮するなどの褥瘡防止プロトコールを自動的に起動および/または患者の体位を変える、ベッド14の体位変換補助機能を定期的に(たとえば、1時間ごとまたは2時間ごとに)作動させる、ベッド14のマットレスの交互圧迫治療を施す、あるいは、ベッド14のマットレスのCLRT治療を施すようリマインダメッセージを介護者に送るなどの表面治療プロトコールを実施する。
【0085】
アナリティクスエンジン20がベッド14またはバイタルサインモニター18からデータを受信し、転倒リスクスコアまたは敗血症リスクスコアが増加すると、DSNプラットフォーム30も同様に応答して、介護者にスコアが増加した旨をアラームで通知する。たとえば、患者の心拍数が増えて患者の動きも増えていれば、患者がベッド14から出ようとしていることを示す場合があるため、それに伴って転倒リスクスコアを増加させることができる。別の例として、患者の心拍数または呼吸は増えたが、患者の動きがないか患者の動きが閾値を下回っていることから患者が昏睡状態にあることが示されると、これは敗血症リスクが増加することを示す場合があるため、それに伴って敗血症リスクスコアを増加させることができる。
【0086】
リスクスコアが増加するこれらの各場合において、いくつかの実施形態では、アナリティクスエンジン20が患者に割り当てられた1人または2人以上の介護者に対するアラートを開始する。そのようなアラートは、1人または2人以上の介護者それぞれが携帯しているモバイル端末(たとえば、ポケットベル、携帯情報端末(PDA)、スマートフォンまたはタブレット型コンピューター)に送信されてもよい。このようなアラートを、システム10のグラフィカルディスプレイ36およびドームライト38にも表示することができる。褥瘡スコアが増加した場合のように、アナリティクスエンジン20によって、それぞれ転倒リスクスコアの増加または敗血症リスクスコアの増加に応答して、転倒リスクプロトコールまたは敗血症プロトコールを自動的に開始してもよい。
【0087】
本開示によれば、アナリティクスエンジン20は、アナリティクスエンジン20との双方向通信用に構成された通信回路を装備したベッド14およびモニター18などのソース12に、リスクスコアデータまたはメッセージを提供する。したがって、いくつかの実施形態では、アナリティクスエンジン20から1つまたは複数のソース12で受信されたメッセージによって、ソース12のリスク低減プロトコールまたは機能が自動的に起動される(たとえば、マットレスの交互圧迫機能が自動的にオンになる、あるいは、IV抗生物質のデリバリー用静注ポンプが自動的にオンになる、あるいは、ベッドの離床/患者位置モニター機能が自動的にオンになるなど)。いくつかの実施形態では、アナリティクスエンジン20からそのようなメッセージを受信する、ベッド14およびモニター18などのソース12のグラフィカルディスプレイは、褥瘡リスクスコア、転倒リスクスコアおよび敗血症リスクスコアのうちの1つ以上が増加していることを示し、適切な場合には、ソース12のリスク低減プロトコールまたは機能が自動的にオンになったか起動されていることも示すメッセージを表示する。
【0088】
図2の右下の画像と左下の画像との間に位置する矢印48は、リスクスコアが増加した患者の病室に介護者が行ったことを示している。したがって、
図2の左下の画像の下にある箇条書きに示すように、褥瘡スコア、転倒リスクスコアまたは敗血症リスクスコアが増加したことに応答して、アナリティクスエンジン20は、割り当てられた1人または2人以上の介護者に対して、直ちに患者の病室に行き、患者に関与するようにとのアラートまたは通知を開始する。介護者が病室に到着すると、その時点で、リスクスコアの増加につながったいくつかのリスク因子に対処することができる。たとえば、転倒リスクスコアの増加に応答して、介護者は患者がトイレに行くのを介助することができ、褥瘡リスクスコアが増加した患者に対して、介護者がマットレス回転補助機能または治療機能をオンにすることができ、あるいは、敗血症リスクスコアが上昇した患者には、介護者がIV抗生物質の投与を開始することができる。
【0089】
介護者が患者の転倒リスク、褥瘡および/または敗血症に伴う需要に対処した後、アナリティクスエンジン20に提供されるデータは、場合によっては、それぞれのリスクスコアを自動的に下げることになる。しかしながら、場合によっては、介護者は、アナリティクスエンジン20に対して臨床的洞察24を提供し、それによって、介護者が患者の需要に対処した後にリスクスコアが低下する。褥瘡スコアが増加した場合、いくつかの実施形態では、患者の褥瘡スコアの決定に関連して、最新の褥瘡データが使用されるように、病室に行った介護者は、アナリティクスエンジン20にアップロードするためにカメラ40を使用して患者の褥瘡の写真を撮る必要が生じる場合がある。
【0090】
ここで
図3を参照すると、ルーターまたはPoEスイッチ32を介してアナリティクスエンジン20にデータを提供するシステム10の追加のソース12が示されている。
図3の追加のソース12には、グラフィカルルームステーション50、患者リフト52および測位システム54が含まれる。グラフィカルルームステーション50は、インディアナ州ベイツビルのHill−Rom Company,Inc.から入手可能なNAVICARE(登録商標)ナースコールシステムなどのナースコールシステムの一部として含まれる。ルームステーション50が含まれる適切なナースコールシステムのさらに詳細については、米国特許第7,746,218号、同第7,538,659号、同第7,319,386号、同第7,242,308号、同第6,897,780号、同第6,362,725号、同第6,147,592号、同第5,838,223号、同第5,699,038号および同第5,561,412ならびに、米国特許出願公開第2009/0217080号A1、同第2009/0214009号A1、同第2009/0212956号A1および同第2009/0212925号A1に見いだすことができ、これらの公報については、それぞれの教示内容が本開示と矛盾しない範囲でその内容全体を本明細書に援用し、矛盾がある場合は、本開示が優先する。ルームステーション50は、介護者がアナリティクスエンジン20による分析用に臨床的洞察24をシステム10に提供するのに使用するソース12のうちの1つである。
【0091】
患者リフト52は、たとえばストレッチャー、椅子または車椅子への移動のために患者をベッド14から持ち上げるのに使用されたことに応答して、ルーター32を介してアナリティクスエンジン20にデータを提供する。患者をベッド14に移動させたり、ベッド14から出したりするのに患者リフト52を使用する必要があるという事実は、患者が自分でベッド14から出て歩き回ることができない、あるいはベッドに戻ることができないため、患者が転倒リスクであることを示している。したがって、患者を動かすのに患者リフト52が使用されたことに応答して、アナリティクスエンジン20によって、転倒リスクスコアが増加する。さらに、患者をベッド14に移動させたりベッド14から出したりするのに患者リフト52を使用することが、その患者に褥瘡が生じるリスクが外来患者よりも高いことを示す場合もある。たとえば、リフト52は、対麻痺または四肢麻痺の患者の移動に使用されることが多く、そのような患者は、ベッドにいる間、体重を移動させて褥瘡が生じる機会を減らすことがあまりできない。また、患者用リフトで使用されるスリングが原因で、患者の臀部や仙骨部などの患者の一部に高い界面圧が生じる場合があり、これも褥瘡を生じるリスクを高める場合がある。したがって、いくつかの実施形態では、リフト52の使用は、患者の転倒リスクスコアの増加だけでなく、患者の褥瘡スコアの増加にもつながる。
【0092】
図3の患者リフト52の例示的な画像は、病室に設置されたフレームワークに取り付けられているオーバーヘッドリフト52である。他の種類の患者リフト52は、使用する際には車輪で病室まで移動される移動式患者リフトを含む。
図3には一組の無線通信アイコン56があり、ネットワーク10のソース12のうちのいくつかが、たとえば1箇所以上の無線アクセスポイント(図示せず)を介するなどしてゲートウェイ32と無線通信することを示す。特に、
図3のアイコン56は、ベッド14、モニター18、患者リフト52、測位システム56の構成要素および失禁検出システム16の構成要素がゲートウェイ32と無線通信することを示している。
図3においてソース12からゲートウェイ32までのびている線は、無線通信に加えて、またはその代わりに、ソースがゲートウェイ32と有線接続を介して通信できることを示している。
【0093】
いくつかの実施形態では、無線通信が可能なソース12は、この目的のための専用回路を有する。上記に代えてまたは上記に加えて、ベッド14、モニター18、患者リフト52および失禁検出システム16の構成要素などのソース12に測位システム54の位置特定タグが取り付けられる。いくつかの実施形態では、システム54の位置特定タグは、介護者および/または患者にも取り付けられる。位置特定タグは、医療施設全体の様々な固定位置に設置された送受信機または受信機に無線信号を送信するための送信機を含む。いくつかの実施形態では、タグは、固定された送受信機からの無線信号を受信する受信機または送受信機を有する。たとえば、バッテリ電力を節約するために、位置特定タグは、固定された送受信機のうちの1つから無線信号を受信したことにのみ応答して、タグ識別(ID)データを含む情報を送信することができる。固定された受信機または送受信機は、位置ID(または医療施設の位置と互いに関連している固定された受信機/送受信機ID)を、固定された様々な送受信機とは離れたところにある測位サーバーに通信する。測位サーバーで受信したタグIDおよび位置IDに基づいて、ソース12の様々なタグ付き機器、タグを身につけた介護者およびタグを身につけた患者の位置が、測位サーバーによって決定される。
【0094】
上記の説明を念頭におき、いくつかの実施形態では、測位システム54によって移動式患者リフト52が病室にあると判断されると、アナリティクスエンジンは、患者の褥瘡リスクスコアおよび/または転倒リスクスコアを増加させる。測位システム54によって何らかの機器が病室にあると判断された場合に、アナリティクスエンジン20が敗血症リスクスコアも同様に増加させてもよい。たとえば、心拍数モニター、呼吸数モニターおよび血圧モニターがいずれも、ある閾値の時間にわたって病室内にある場合、いくつかの実施形態では、アナリティクスエンジン20が敗血症リスクスコアを増加させる。病室内のIV抗生物質のバッグまたはボトルに位置特定タグが付いている場合、いくつかの実施形態では、アナリティクスエンジン20が敗血症リスクスコアを増加させる。
【0095】
パッドに取り付けられた位置特定タグが測位システム54によって検出されるか、ベッド14の回路によって失禁検出パッドが検出されるか、あるいは、おそらくはナースコールシステムを介して失禁検出システム16のリーダーによってアナリティクスエンジン20にデータが提供されることで、失禁検出システム16の失禁検出パッドが病室内にあると判断されると、いくつかの実施形態では、患者の転倒リスクスコアおよび/または患者の褥瘡スコアがアナリティクスエンジンによって増加する。失禁検出パッドが患者と一緒に使われることは、患者が自分でベッド14から出てトイレに行けるほど歩行可能ではないことを示し、したがって、患者は転倒リスク患者である。さらに、失禁検出パッドが患者と一緒に使われることは、患者が自分のベッド14から出られない場合があることを示しており、これは、褥瘡が生じるリスクを高める。いくつかの実施形態では、患者が失禁検出パッドを汚したが、その後パッドが汚れのないパッドと交換される前に閾値時間のあいだ患者の下にあることを失禁検出システム16が検出したのに応答して、する。水分や湿気に長時間さらされると、アナリティクスエンジンが褥瘡リスクスコアを増加させる。湿った状態や濡れた状態に長時間おかれると、患者に褥瘡が生じる可能性が高くなるためである。
【0096】
いくつかの実施形態では、測位システム54は、タグのある位置から1フィート(30.48cm)以下の範囲内で少なくとも3つの固定された送受信機と通信する各位置特定タグの位置を決定することができる高精度測位システム54として動作する。本開示によって考えられる高精度測位システム54の一例が、超広帯域(UWB)測位システムである。UWB測位システムは、3.1ギガヘルツ(GHz)から10.6GHzの周波数範囲内で動作する。この点に関して適切な固定された送受信機にはWISERメッシュアンテナノードが含まれ、この点に関して適切な位置特定タグにはミニトラッカータグが含まれ、これらはいずれもノースカロライナ州ローリーのWiser Systems,Inc.から入手可能であり、WISER LOCATOR(商標)システムとして市販されている。他の製造業者から入手可能なUWB測位システムも同様に使用することができる。いくつかの実施形態では、高精度測位システム54では、位置特定タグの位置を決定するために、双方向測距、クロック同期および到着時間差(TDOA)技術を使用する。UWB測位システムにおけるこれらの技術の使用については、たとえば、国際出願公開第WO2017/083353 A1(本開示と矛盾しない範囲でその内容全体を本明細書に援用し、矛盾がある場合は、本開示が優先する)を参照のこと。
【0097】
測位システム54が高精度測位システム54である実施形態では、特定のリスクスコアを上げるか下げるかを決定するための一層きめ細かい一組の規則をアナリティクスエンジン20で実施することができる。たとえば、室内で患者リフト52を検出または室内で失禁検出パッドを検出したことに応答して転倒リスクスコアおよび/または褥瘡スコアを増加させるのではなく、リフト52または失禁検出パッドと患者用ベッド14との相対位置が特定の基準を満たす場合にのみ、特定のリスクスコアがインクリメントされる。たとえば、オーバーヘッドリフト52の電動リフトハウジングおよび/またはスリングバーが病院用ベッド14の設置面上にあると決定されるまで、転倒リスクおよび/または褥瘡リスクスコアがインクリメントされることはない。このようにすれば、オーバーヘッドリフト52が特定の患者で使用されてはおらず、単にベッド14の横または部屋の隅に格納されているにすぎない場合に、リスクスコアが増加またはインクリメントされることはない。同様に、2、3の例をあげるだけだが、移動式リフト52がベッド14または患者の1フィートまたは2フィートなどの閾値の距離内にあると判断されるまで、転倒リスクスコアおよび/または褥瘡リスクスコアがインクリメントされることはない。さらに同様に、失禁検出パッドが病院用ベッド14の設置面にあると決定されるまで、転倒リスクスコアおよび/または褥瘡リスクスコアがインクリメントされることはない。
【0098】
さらに
図3を参照すると、出力装置34のグラフィカルディスプレイ36には、ステータスボード58、グラフィカルオーディオステーション50および介護者のモバイル端末60が含まれる。
図3の例示的なモバイル端末60はスマートフォンであるが、上述のように、モバイル端末60には、ポケットベル、PDA、タブレット型コンピューターなども含まれる。ステータスボード58は医療施設内のマスターナースステーションに配置されていることが多いが、必要に応じてスタッフの休憩室、廊下などの他の場所に配置しても構わない。いくつかの実施形態では、ステータスボード58はナースコールシステムの一部として含まれる。この点に関して、たとえば、米国特許第8,779,924号を参照のこと。同特許については、本開示と矛盾しない範囲でその内容全体を本明細書に援用し、矛盾がある場合は、本開示が優先する。本開示では、ステータスボードが、ステータスボード上に一覧表示されたそれぞれの患者について、転倒リスクスコア、褥瘡リスクスコアおよび敗血症リスクスコアを表示するための別のフィールドを有すると考えられる。
【0099】
図3から明らかなように、グラフィカルルームステーション50は、アナリティクスエンジン20にデータを提供するためのソース12と、アナリティクスエンジン20からのデータを表示するための出力装置34としての両方の役割を果たす。このため、グラフィカルルームステーション50には、ルームステーション50のある部屋にいる患者の転倒リスクスコア、褥瘡リスクスコアおよび敗血症リスクスコアを表示するためのフィールドのある表示画面もある。いくつかの実施形態では、ステーション50は、他の部屋にいる患者のリスクスコアを取得して表示するように動作可能である。したがって、ある部屋でルームステーション50を使用している介護者が、別の部屋にいる患者について、マスターナースステーションの看護師などの別の介護者と通信している可能性があり、話題にのぼっているその他の患者に関するリスクスコアを含む情報を引き出すことができる。
【0100】
モバイル端末60には、患者のリスクスコアを表示するためのフィールドを有する画面もある。いくつかの実施形態では、介護者のモバイル端末60にモバイルソフトウェアアプリケーションが提供され、他の介護者に割り当てられた患者のリスクスコアではなく、自分に割り当てられた患者のリスクスコアだけを見ることができるなど、介護者がアクセスできる情報を制限するように動作する。さらに、本開示では、介護者に割り当てられた患者のうち誰かのリスクスコアが変化するたびに、その介護者のモバイル端末にポップアップウィンドウを表示してもよいと考えられる。いくつかの実施形態においてモバイル端末60に表示される画面の例を、
図7から
図10を参照して後述する。
【0101】
図3の例に示すように、電子カルテ(EMR)または健康情報システム(HIS)サーバー62も、PoEスイッチ32を介してアナリティクスエンジン20と通信可能に接続されている。サーバー62は、医療施設の様々な患者のリスクスコアを示すための表示画面を有する、1台以上のEMRまたはHISコンピューター(図示せず)に接続されている。いくつかの実施形態では、サーバー62は、アナリティクスエンジン20が様々な患者のリスクスコアを決定することに関連して使用するデータのソース12でもある。また、アナリティクスエンジン20は、
図3に示すように、ゲートウェイ32を介してモノのインターネット(IoT)ネットワークまたはプラットフォーム64と通信可能に接続されている。プラットフォーム64は、複数の医療施設から情報を受信し、入ってくる情報を分析してリスク低減プロトコールに対するベストプラクティスを特定するように動作する。ベストプラクティスは、そのようなベストプラクティスについての情報の受信を申し込むことができる他の医療施設と共有される場合がある。ベストプラクティス情報には、リスク評価アルゴリズムで使用する関連のある閾値、患者のリスクを最小限に抑えるために標準的なケアで実施される手順、患者のリスクスコアが上がったことに応じて講じる是正措置などを含んでもよい。また、プラットフォーム64では、たとえば、患者の転帰を予測するための分析を実施し、その予測内容を加入している医療施設に伝達することができる。
【0102】
図3に示すように、アナリティクスエンジン20は、ソース12、出力装置34、サーバー62およびプラットフォーム64のいくつかまたはすべてと双方向での通信を行う。アナリティクスエンジン20は、上述した様々なアルゴリズムおよび規則に従って構成された分析用ソフトウェアを実装する、1台以上のサーバーまたは他のコンピューターを含む。
図1から
図3は基本的には概略であって、システムまたは装置10が実装されるそれぞれの医療施設にある上述したシステム10の装置がそれぞれ他のネットワークインフラストラクチャによって通信可能に相互接続されることは、理解できよう。ネットワークインフラストラクチャの別の概略的な例については、
図6を参照して後述する。
【0103】
図4Aから
図4Cを参照すると、フローチャート70に、ブロック72で示す救急部門(ED)またはブロック74で示す手術室から始まって、ブロック76で示す集中治療室(ICU)またはメドサージ(MED/SURG)ユニットに進み、その後、ブロック78で示す自宅または長期介護(LTC)施設もしくは特殊看護施設(SNF)に進む患者の移動例を示す。フローチャート70は、敗血症であるか敗血症を発症する患者のリスクを決定するためにDSNプラットフォーム30のアナリティクスエンジン20が動作する患者フロー内での位置を示す。フローチャート70の中で、敗血症の患者リスク評価のためにDSNプラットフォーム30が呼び出される部分にはすべてDSNプラットフォームブロック80を示してある。
【0104】
ここで
図4Aを参照すると、ブロック82に示すように患者はED72で病院に到着し、ブロック84に示すようにトリアージが行われて敗血症のスクリーニングがなされる。この初期スクリーニングは、ED72の上に早期検出クラウド86として示すように、敗血症の早期検出を目的としている。ブロック84でのスクリーニングで得られた情報は、関連するブロック80に示すようにDSNプラットフォーム30に提供され、その後、ブロック88に示すように、患者に敗血症が疑われるか否かに関する判断がなされる。ブロック88の上にある通信クラウド90で示すように、ブロック88での判断は、DSN30から通信された情報に基づいてアナリティクスエンジン20によって行われる。
【0105】
ブロック88において、敗血症が疑われると判断された場合、患者は、ブロック92に示すように、指定の乳酸培養(LAC)検査および全血球数(CBC)検査を受ける。血中の乳酸(ラクテートとも呼ばれる)が2ミリモル/リットル(mmol/L)を上回ることが、患者が敗血症であることを示す指標の1つである。いくつかの敗血症決定プロトコールによれば、この血中ラクテートレベルは、i)収縮期血圧が90水銀柱ミリメートル(mmHg)未満または平均血圧が65mmHg未満である、ii)心拍数が130回/分を上回る、iii)呼吸数が25回/分を上回る、iv)酸素飽和度(たとえば、SpO2)が91%未満である、v)患者が反応しないまたは声もしくは痛みだけに反応するおよび/またはvi)紫斑状の発疹が認められるうちの1つまたは複数を含む他の敗血症リスク因子と組み合わせて考慮される。他の敗血症決定プロトコールによれば、i)患者の体温が摂氏約38.3度(℃)(華氏約101度)を超えるまたは約35.6℃(華氏約96度)未満である、ii)患者の心拍数が90回/分を超えるおよびiii)患者の呼吸数が20回/分を超えるという基準が満たされる場合に、敗血症でありそうだと判断される。このように、医療施設が異なれば敗血症決定プロトコールも異なり、そのようなプロトコールはいずれも本開示の範囲内である。
【0106】
ブロック92の血液検査の後、ブロック94に示すように、患者が敗血症であるか否かの判断がなされる。ブロック94で患者が敗血症であると判断されると、ブロック96で示すように、3時間(Hr)バンドルが開始される。3時間バンドルには、たとえば、広域抗生物質の投与および低血圧症に対して1kgあたり30ミリリットル(mL/kg)のクリスタロイドの投与または4mmol/L以上の投与が含まれる。また、医療施設によっては、3時間バンドルにラクテートレベルの測定と血液培養物の取得が含まれる場合もあるが、
図4Aでは、これらをブロック96で3時間バンドルを開始する前にブロック92で実施した。ブロック96の上には、正しい請求コードクラウド97およびバンドル遵守クラウド98があり、いくつかの実施形態では、これらのクラウドから、DSNプラットフォーム30またはHISサーバー62によるモニタリングと介護者へのフィードバックを呼び出すことができる。
【0107】
図4Aの一番上にあるボックス100に、フローチャート70の
図4Aに示す部分に関連して使用される機器とシステムを箇条書きで示す。特に、ボックス100には、マルチパラメーターバイタル装置、身体評価装置、ベッド、ECGカートおよび臨床ワークフロー(ナースコール)システムが列挙されている。これらのシステムおよび機器は、いくつかの実施形態では、DSNプラットフォーム30のアナリティクスエンジン20に対するソース12である。また、
図4Aの一番下にあるボックス102に、フローチャート70の
図4Aに示す部分に関連して使用されるDSNプラットフォーム30の態様を箇条書きで示す。特に、ボックス102には、臨床上の意思決定および症状の早期検出を強化する高度なアナリティクス(たとえば、アナリティクスエンジン20)、スマートセンシングベッドまたはストレッチャー(たとえば、バイタルサインセンサーまたは一体型の失禁検出システム16を有するベッド14)、着用式または非接触のパラメーター検知(たとえば、モニター18のいくつかの実施形態)、複数企業のソース(たとえば、様々な企業のバイタルモニター18)からのパラメーターの統合、ワークフローを最適化するためのモバイル通信プラットフォーム(たとえば、介護者のモバイル端末60)が列挙されている。
【0108】
図4Aのブロック88で敗血症が疑われない場合または
図4Aのブロック94で患者に敗血症がないと判断された場合、
図4B(続き)のブロック76に示すように、患者は医療施設に入院し、メドサージユニットに送られる。いくつかの実施形態では、患者メドサージユニットに送られることに関連して、ブロック88で敗血症の疑いがないとされた情報またはブロック94で敗血症がないとされた判断に関する情報が、DSNプラットフォーム30のアナリティクスエンジン20に伝達されてもよい。したがって、
図4Aの右側から出る3本の流れのうちの2つは、
図4Bのブロック76(続き)に示すように、患者が入院してメドサージユニットに送られることにつながる。
図4Bに示すように、救急部門に到着する代わりに、手術室74内のブロック104に示すように患者が手術のために病院の手術室74に到着することも考えられる。その後、ブロック106で示すように患者は手術を受ける。手術中または手術後に、患者のバイタル(すなわちバイタルサイン)を測定し、
図4Bのブロック108に示すように、手術室74にいる間に患者に敗血症のスクリーニングをする。この点に関して、
図4Bにも、手術室74の上に早期検出クラウド86を示す。
【0109】
手術後、ブロック108からの患者のバイタル情報および敗血症スクリーニング情報は、DSNプラットフォーム80のアナリティクスエンジン20に提供され、その後、
図4B(続き)のブロック76に示すように、患者は医療施設に入院し、メドサージユニットに送られる。ブロック76で患者がメドサージユニットに入院した後、ブロック110に示すように敗血症に対するQ4バイタルおよびベストプラクティスアラート(BPA)が実施され、ブロック110の隣のブロック80で示すようにDSNプラットフォームのアナリティクスエンジン20に関連のデータが提供される。Q4バイタルは、午前8時、正午、午後4時、午後8時、深夜0時、午前4時など、4時間間隔で取得されるバイタルである。
図4Bのブロック110の上に、早期検出クラウド86を示すとともに、データの頻度クラウド112も示す。よって、ブロック110の上のクラウド112は、介護者が、臨床的洞察24に基づいて、患者のバイタルサインを得る頻度をQ1、Q2またはQ8(すなわち、4時間間隔ではなく、それぞれ1時間間隔、2時間間隔または8時間間隔)に変更できることを示す。
【0110】
ブロック114に示すように、ブロック110に関連して得られたデータに基づいて、患者に敗血症が疑われるか否かに関する判断がなされる。ブロック114において敗血症が疑われないと判断されると、ワークフロー70はブロック110に戻り、ブロック110から先に進む。ブロック114で敗血症が疑われると判断されると、ブロック116に示すように、患者は指定のLAC検査およびCBC検査を受ける。LAC検査およびCBC検査については、
図4Aのブロック92で上述しており、同じ内容が
図4B(続き)のブロック116にもあてはまる。LACおよびCBCの結果は、
図4B(続き)のブロック116の上に位置するブロック80に示すように、DSNプラットフォーム30のアナリティクスエンジン20に伝達される。
【0111】
ブロック116でのLAC検査およびCBS検査の結果に基づいて、ブロック118に示すように、患者が敗血症であるか否かの判断がなされる。ブロック118で患者が敗血症ではないと判断されると、ワークフロー70はブロック110に戻り、ブロック110から先に進む。ブロック118で患者が敗血症であると判断されると、ブロック120に示すように3時間バンドルが開始される。3時間バンドルについては、
図4Aのブロック96で上述しており、同じ説明が
図4B(続き)のブロック120にもあてはまる。ブロック120の上には、正しい請求コードクラウド97とバンドル遵守クラウド98があり、いくつかの実施形態では、これらのクラウドから、ブロック120の右側のブロック80で示すDSNプラットフォーム30またはHISサーバー62によるモニタリングと介護者へのフィードバックを呼び出すことができる。
図4Bのブロック120で3時間バンドルを開始した後、
図4B(続き)のブロック122に示すように、患者が評価される。
【0112】
図4Bの一番上にあるボックス124に、フローチャート70の
図4Bおよび
図4B(続き)に示す部分に関連して使用される機器とシステムを箇条書きで示す。特に、ボックス124には、マルチパラメーターバイタル装置、身体評価装置、ベッド、臨床ワークフロー(ナースコール)システム、リアルタイム測位ソリューション(RTLS)、患者モニターリングソリューション、臨床コンサルティングサービス、ECGカートおよび患者の可動性ソリューションが列挙されている。ブロック124のこれらのシステム(またはソリューション)および機器は、いくつかの実施形態では、DSNプラットフォーム30のアナリティクスエンジン20に対するソース12である。また、
図4B(続き)の一番下にあるボックス126に、フローチャート70の
図4Bおよび
図4B(続き)に示す部分に関連して使用されるDSNプラットフォーム30の態様を箇条書きで示す。特に、ボックス126には、臨床上の意思決定および患者の悪化の早期検出を強化する高度なアナリティクス(たとえば、アナリティクスエンジン20)、着用式または非接触のパラメーター検知(たとえば、モニター18のいくつかの実施形態)、スマートセンシングベッド(たとえば、バイタルサインセンサーまたは一体型の失禁検出システム16を有するベッド14)、複数企業のソース(たとえば、心拍出量を含むバイタルサインを出力する、様々な企業のバイタルモニター18)からのパラメーターの統合およびモバイル通信プラットフォーム(たとえば、介護者のモバイル端末60)が列挙されている。
【0113】
図4Aのブロック96の3時間バンドルが開始された後、
図4Bのブロック128に示すように患者が評価され、ブロック128の左にある
図4Bのブロック80に示すように、3時間バンドルに関するデータがDSNプラットフォーム30のアナリティクスエンジン20に提供される。ブロック128で患者の評価中に得られたデータは、ブロック128の右にあるブロック80に示すように、DSNプラットフォームのアナリティクスエンジン20に提供される。一例として、ブロック128での患者の評価で得られたデータがDSNプラットフォームのアナリティクスエンジン20によって分析された後、ブロック130に示すように6時間バンドルが開始される。いくつかの実施形態では、6時間バンドルには、MAPを65mmHg以上に維持するためにバソプレッサを適用すること、中心静脈圧(CVP)を測定すること、中心静脈酸素飽和度(S
CVO2)を測定すること、初期のラクテートレベルを評価した場合は、再度ラクテートレベルを測定することが含まれる。6時間バンドルは、医療施設ごとに異なる場合がある。ブロック130での6時間バンドルの後、ブロック132に示すように患者をもう一度評価し、この評価で得られたデータを、ブロック130での6時間バンドル工程に関する情報を含めて、
図4Bのブロック132の右側のブロック80で示すようにDSNプラットフォーム30のアナリティクスエンジン20に提供する。
【0114】
場合によっては、ブロック122またはブロック132での患者評価が、フローチャート70での例のように患者に敗血症がないことを示す場合、
図4Cのブロック78に示すように、患者は自宅に戻るまたはLTC施設もしくはSNFに帰るために退院する。在宅で患者の状態を継続的にモニターすることが考えられることを示すために、在宅モニタリング再入院クラウド134がブロック78の上に配置されている。これに関して、
図4Cの一番上にあるボックス136に、フローチャート70の
図4Cに示す部分に関連して使用される機器とシステムを箇条書きで示す。特に、ボックス136には、在宅健康モニタリング(BPおよび体重計)、自由行動下心臓モニタリング(自由行動下血圧モニター(ABPM)、ホルターモニターおよび/またはTAGecgデバイスなどのバイタルモニタリング機器18を含む)および気道クリアランス装置が列挙されている。いくつかの実施形態では、ブロック136のこれらの家庭用装置および機器も、DSNプラットフォーム30のアナリティクスエンジン20へのソース12である。したがって、いくつかの実施形態では、そのような在宅ソース12はインターネットを介してアナリティクスエンジン20と通信する。
【0115】
図4Cの一番下にあるボックス138に、フローチャート70の
図4Cに示す部分に関連して使用されるDSNプラットフォーム30の態様を箇条書きで示す。特に、ボックス138には、自宅にいる患者の状態を早期に検出するための高度なアナリティクス(たとえば、アナリティクスエンジン20)、複数のパラメーターの遠隔患者モニタリングおよび付随する通信プラットフォーム、着用式または非接触のパラメーター検知(たとえば、モニター18のいくつかの実施形態)、スマートセンシングベッド(たとえば、バイタルサインセンサーまたは一体型の失禁検出システム16を有するベッド14)、複数企業のソース(たとえば、バイタルサインを出力する、様々な企業のバイタルモニター18)からのパラメーターの統合が列挙されている。
【0116】
ここで
図5Aおよび
図5Bを参照すると、患者を移動させるために病室内で機器を使用することを含む、患者が入院して医療施設にいる例を示すとともに、患者フローの中で患者のリスク評価をするようにアナリティクスエンジン20が動作する位置を示すフローチャート140が提供される。フローチャート140の
図5Aのブロック142で、患者はストレッチャーで病室まで運ばれる。その後、ブロック144に示すように、患者はストレッチャーから部屋の中の患者用ベッド14に移される。この時点で、ブロック146に示すように、患者は医療施設に入院する。いくつかの実施形態では、患者は病室に運ばれる前に入院する。
【0117】
部屋に入ると、
図5Aのブロック148に示すように、看護師が患者を評価する。ブロック148に示すように、リアルタイム測位システム(RTLS)によって介護者が病室にいると判断されると、ディスプレイボード、モバイル端末60のディスプレイ、ナースコールシステムのディスプレイ50およびステータスボード58上の情報が更新され、介護者が部屋にいることを示す。また、ブロック148は、看護師がベッドの状態を評価し(たとえば、サイドレールが適切な位置にある、キャスターブレーキがかかっているなど)、患者を評価し、モニター18の評価を行い、患者の体温を確認し、心拍数の評価に関連して患者の不安レベルを記録し、患者安全アプリケーション(PSA)を起動し(たとえば、離床/患者位置モニタリング(PPM)システムを有効にするか、いつでも使える状態にする)、ベッドのレールをいつでも使える状態にする(たとえば、離床/PPMに関連して、どのサイドレールを上げておくべきかを示す)ことも示している。
【0118】
ブロック148の右側のブロック150に示すように、医療施設のナースコールシステムが入院/退院/転院(ADT)システムからのフィードを受信する。ADTフィードによって患者が転倒リスクである旨が示されると、ブロック152に示すように、ナースコールシステムはその患者のいるベッド14にメッセージを送信し、ベッド14上のシステムをいつでも使える状態にする(たとえば、離床/PPMシステムをいつでも使える状態にして、ベッドのサイドレールの位置、キャスターのブレーキ状態などをモニターする)。
図5Aの例では、ブロック152の右側のブロック154に示すように、ベッドの圧力センサーを使用して、患者の動きをモニターする。上記に代えてまたは上記に加えて、ベッド14の体重計システムのロードセルが、患者の動きをモニターする。
【0119】
ブロック154の下の
図5Aのブロック156に示すように、ブロック148の看護師による評価で得られた情報の一部または全部が、上述の出力装置34などの1つ以上の表示装置に表示される。さらに、ブロック156の左下にあるブロック158に示すように、ベッド14は、ベッドのフットエンドにあるディスプレイ、ディスプレイボード(たとえば、ステータスボード58)、1つ以上の患者モニタリング装置18およびモバイル端末60のディスプレイなどのディスプレイ用に患者安全ステータス情報を送信する(ブロック158の一覧にある「Clarionアプリケーション」は、介護者間通信およびアラート(アラームとも呼ばれる)および装置データの通信用にモバイル端末60で使用されるソフトウェアである)。いくつかの実施形態では、「Clarionアプリケーション」は、Hill−Rom Company,Inc.から入手可能なLINQ(商標)モバイルアプリケーションである。
【0120】
ブロック158の左側にあるブロック160に示すように、ブロック148、150、152、154、156、158に関連するデータも、DSNプラットフォームのアナリティクスエンジン20による予測分析用に取得される。この点に関して、アナリティクスエンジン20は、ブロック160の左側にあるブロック162に示すように、ベッド14のロードセルによってモニターされる患者の動きデータを受信した後、ブロック164に示すように、患者がベッドから出る可能性を示すメッセージを通信し、1人以上の臨床医にその可能性を通知する。
図5Aのブロック164の下にあるブロック166に示すように、臨床医が病室に入ると、PSAは、PSAでモニターしている機能に関連するアラームを無効にする。
【0121】
図5Aのフローチャート140の例では、ブロック168に示すように、臨床医は患者リフトを使用して患者をベッド14から車椅子に移動させる。その後、ブロック170に示すように、臨床医は、たとえば病室の一部である洗面所のトイレまでなど、患者をトイレに移動させる。また、ブロック170では、便座に患者がいる(たとえば、便座に座っている)ことを識別し、その結果、出力装置34の1つ以上のディスプレイの状態が患者のトイレの状態に変化することを示すとともに、介護者が部屋にいることをディスプレイ上に示す。
【0122】
患者がトイレを使い終わった後、臨床医は、
図5Bのブロック172に示すように、車椅子を使用して患者を室内の椅子に移動させる。また、ブロック172では、患者が椅子にいる(たとえば、椅子に座っている)ことを識別し、その結果、出力装置34の1つ以上のディスプレイ上の状態が、患者が椅子にいる状態に変化することを示すとともに、これらのディスプレイのうちの1つ以上が、介護者が部屋にいることを示し続けることも示している。ブロック172はさらに、椅子が患者の動きを検知したことも示している。したがって、本開示では、椅子にいる患者の位置を検知し、椅子にいる患者の位置をアナリティクスエンジン20に伝達するために、椅子にロードセル、圧力センサー、感圧抵抗器(FSR)などとこれに付随する回路が設けられると考えられる。ブロック172の左側にあるブロック174に示すように、フローチャート140の例では、臨床医は、患者が椅子に座っている間に介護者が病室を離れた後で介助が必要な場合に患者がナースコールを発するのに使用できるナースコール通信装置(たとえば、ピロースピーカーユニット)を患者に渡す。
【0123】
患者が椅子に座っている間、DSNプラットフォーム30のアナリティクスエンジン20は、
図5Bのブロック174の左側にあるブロック176に示すように、椅子を離れることの予測分析用に椅子からデータを取得する。ここでの例では、ブロック176の左側にあるブロック178に示すように、椅子のパッド圧力セルによって、患者の動きをモニターする。例としてのフローチャート140のブロック176、178の下にあるブロック180に示すように、臨床医が部屋を離れると、ベッド14のディスプレイ、モニター18、出力装置34のディスプレイボード50、58およびモバイル端末60のディスプレイで、介護者がもう部屋にいない状態が更新されるが、患者が椅子にいるという患者の状態はディスプレイに表示されたままである。
【0124】
図5Bのブロック180の右側かつブロック174の下に位置するブロック182に示すように、システム10は、患者が自分で椅子から離れる可能性を示し、その可能性を1人以上の臨床医に通知する。その後、ブロック184に示すように、看護師が部屋に入る。介護者が部屋に入ったのに応答して、PSAは、介護者が部屋にいる旨の情報を測位システムから受信し、ベッド14のアラームを消音し、メッセージを送信する。この結果、ベッド14のディスプレイ、モニター18、出力装置34のディスプレイボード50、58およびモバイル端末60のディスプレイのうちの1つ以上が、介護者が部屋にいることを示すように更新される。
【0125】
フローチャート140の例では、ブロック184で介護者が部屋に入った後、ブロック186に示すように介護者が患者をベッド14に戻す。その後、ブロック188に示すように、ベッドのサイドレールを上げ、介護者が部屋を出る。ブロック188に示すように、PSAは、介護人が部屋を出た旨の情報を測位システムから受信し、メッセージを送信する。この結果、ベッド14のディスプレイ、モニター18、出力装置34のディスプレイボード50、58およびモバイル端末60のディスプレイのうちの1つ以上が、介護者が部屋の外にいること、患者がベッドにいることを示すように更新される。その後、
図5Bのブロック190に示すように、患者の動きに関するデータがベッド14から取得され、DSNプラットフォーム30のアナリティクスエンジン20で離床の予測分析が再開される。
【0126】
上記に基づけば、上述したようないくつかの装置14、16、18および他のソース12によってデータが生成され、DSNプラットフォーム30のアナリティクスエンジン20に送信されることは明らかである。アナリティクスエンジンのアルゴリズムによって、ある医療施設で確立されたプロトコールに基づく各患者のリスクプロファイル(たとえば、リスクスコア)が確立される。装置14、16、18および他のソース12のいくつかまたはすべてが、リスクプロファイル情報で更新される。いくつかの実施形態では、ソース12は、リスクプロファイルを低減または軽減するために、介護の際に介護者がとることのできる工程の流れを順に介護者に示すディスプレイを有する。患者ごとのリスクプロファイルは、送信されてくるデータが変化するにつれて、アナリティクスエンジンによって実質的にリアルタイムに更新される。いくつかの実施形態では、アナリティクスエンジン20は、データをさらに分析できるよう、IoTプラットフォーム64などの他のシステムにデータを送信する。
【0127】
ここで
図6を参照すると、
図3と同様の別のシステム10の概略図であり、用紙の左側に、室内装置12、デバイスゲートウェイ32、ステータスボード58をはじめとする病院構内の機器を示す。
図6に一例として示す室内装置12には、病院用ベッド14、失禁検出システム16、バイタルサインモニター18および病室ステーション50が含まれる。しかしながら、
図6のシステム10の装置12には、本明細書で説明する他のどのような種類の装置12が含まれていてもよい。
図6のシステム10には、さらに、用紙の中央にクラウドデバイス200があり、そこには、エンタープライズゲートウェイ(HL7)202、臨床データリポジトリ204、リスクエンジン206ならびに、いくつかの実施形態でデータを処理するための人工知能(AI)を実装するアナリティクスプラットフォーム20が含まれる。
図6のシステム10における他の構内機器を、用紙の右側に示す。これには、EMRサーバー62、ADTサーバー210およびラボのサーバー212をはじめとして、1つ以上のモバイル端末60およびサードパーティのソリューション208が含まれる。
【0128】
図6に示すように、装置12からゲートウェイ32を介してサードパーティのソリューション208に送信されたメッセージおよび/またはデータ、臨床データリポジトリ204、リスクエンジン206およびアナリティクスプラットフォーム20からサードパーティのソリューション208に送信されたメッセージおよび/またはデータは、エンタープライズゲートウェイ(HL7)202を通る。よって、ゲートウェイ202は、EMRサーバー62、ADTサーバー210、ラボのサーバー212などのサードパーティのデバイス208に後に配信するために、様々なメッセージおよびデータを健康レベル7(HL7)フォーマットに変換する。
図6に示すシステム10の実施形態では、リスクエンジン206は、装置12から入力されるデータに基づいて、褥瘡リスクスコア、転倒リスクスコアおよび敗血症リスクスコアのリスクレベルを管理し、アナリティクスプラットフォーム(アナリティクスエンジンとも呼ばれる)20は、様々な患者リスクスコアとの相関関係を決定するために、装置12から入力されるデータを分析する。
【0129】
本開示によれば、多数の装置12が多種多様なデータ(たとえば、患者データ、バイタルサインデータ、生理学的データ、装置データなど)をアナリティクスエンジン20に提供し、アナリティクスエンジン20は、これらのデータを処理するとともに、そのデータに基づいて、1つ以上のリスクスコアを決定する。新たなデータがアナリティクスエンジン20で受信されると、リスクスコアが実質的にリアルタイムに調整される。上述の説明では、リスクスコアの例として、褥瘡、転倒および敗血症に関するリスクスコアを示した。しかしながら、本開示では、システム10の設計者またはプログラマーの裁量で、他の患者のリスクに関する他のリスクスコアを確立してもよいと考えられる。この点に関して、以下の表に、データ(褥瘡、転倒および敗血症に関するリスクスコアへの寄与を含めて、本開示によるリスクスコアに寄与する場合がある「リスク因子」と称する)の種類を一覧で示す。
【表1】
【0130】
表1に示すリスク因子の中には、2箇所に記載されているが、一方がリスク因子識別(rfid)タイプ(rfid_type)1またはrfid_type 2のいずれか、他方がrfid_type 0として別の列に示されているものがあることに注意されたい。2種類のリスク因子は、たとえば、リスク因子を得ることができるソースが複数あること、あるいは場合によってはリスク因子が性(たとえば、男性または女性)に基づくことを意味する。システム10のアナリティクスエンジン20によって実行されるリスクルールを設定するために、表1の1つ以上のリスク因子をスプレッドシートで選択可能である。確立することのできるそのようなリスクルールの例として、(1)患者が70歳以上であり、COPDがある、(2)患者にCOPDがあり、オピオイドを処方されている、(3)患者が70歳以上であり、オピオイドを処方されている、(4)患者が70歳以上であり、喘息があり、血清尿素窒素(BUN)が血液100ミリリットル(ml)あたり30ミリグラム(mg)以上であるまたは(5)表1に列挙した患者の状態のうちの4つが認められるという条件のうちのいずれかが満たされる場合に、アナリティクスエンジン20を用いて患者が呼吸窮迫を発症するリスクがあり得ると決定することがあげられる。また、確立することのできるそのようなリスクルールの別の例として、(1)患者が65歳以上であり、がんであるまたは(2)患者に敗血症の発症歴があるという条件のうちのいずれかが満たされる場合に、アナリティクスエンジン20を用いて患者が敗血症を発症するリスクがあり得ると決定することを含む。
【0131】
表1に記載された任意の数のリスク因子に基づいてリスクルールを確立することについては本開示の範囲内であり、患者の生理学的パラメーターなどの動的に測定可能なパラメーター(たとえば、表1のタイプ欄のバイタルに示されているもの)に関連するリスク因子については、リスクルールが閾値の基準を上回るまたは下回る特定の測定可能なパラメーターに基づくものであってもよい。したがって、本開示では、たとえば表1に示すような年齢、人種および体重のうちの少なくとも1つを含む患者の患者デモグラフィックデータをアナリティクスエンジン20で受信することが、患者の医学的リスクの評価に含まれると考えられる。また、いくつかの実施形態では、アナリティクスエンジン20は、後天性免疫不全症候群(AIDS)、貧血、慢性鬱血性心不全、喘息、がん、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、冠動脈疾患、嚢胞性線維症、痴呆、気腫、アルコールまたは薬物の乱用、脳卒中、肺塞栓、敗血症の既往歴、1型糖尿病、病的肥満、神経筋疾患、事前挿管、脊柱側湾症、喫煙者、譫妄、無脾臓、骨髄移植、肝硬変、透析、憩室症、心臓弁膜症、炎症性腸疾患、関節置換、白血球減少症、悪性腫瘍、新生物、臓器移植、末梢血管疾患、腎臓病、褥瘡、最近の中絶、最近の出産、発作、鎌状赤血球貧血および末期症状の病状または特徴のうちの少なくとも1つが患者にあることを示すデータを含む患者の併存症データも受信する。
【0132】
いくつかの実施形態では、アナリティクスエンジン20は、患者に接続されているか患者と通信する少なくとも1つのセンサーを有してもよい生理モニターによって測定されてもよい生理学的データを受信する。生理学的データには、動的であって患者が生理モニターによってモニターされている間に時間の経過とともに変化するデータが含まれる。たとえば、生理学的データには、心拍数、呼吸数、体温、平均血圧、収縮期血圧および末梢毛細血管酸素飽和度(SpO2)を含むパルスオキシメトリーデータのうちの1つ以上が含まれる。いくつかの実施形態では、アナリティクスエンジン20は、患者デモグラフィックデータ、併存症データおよび生理学的データのうちの1つ以上に基づいて、実質的にリアルタイムにリスクスコアを計算または患者のリスク評価を実行する。
【0133】
また、いくつかの実施形態では、アナリティクスエンジン20は、患者の検査室データを受信し、リスクスコアの計算に関連して検査室データを使用する。表1に示すように、検査室データの例として、アルブミン、動脈血酸素分圧(動脈血PaO2)、動脈血二酸化炭素分圧(PCO2)、動脈血pH、アシドーシス、脳性ナトリウム利尿ペプチド、血清尿素窒素、心臓駆出率、クレアチニン、ヘモグロビン、ヘマトクリット、ラクテート、肺機能検査、トロポニン、ビリルビン、C反応性蛋白、Dダイマー、グルコース、重炭酸塩(HCO3)、高乳酸血症、血液凝固の国際標準比(INR)、好中球が10%を超える正常白血球数(WBC)、動脈血二酸化炭素分圧(PaCO2)、過剰輸液、Ph、血小板、プロカルシトニン、尿中タンパク質、部分トロンボプラスチン時間(PPT)および白血球数のうちの1つ以上に関するデータがあげられる。上記に代えてまたは上記に加えて、アナリティクスエンジン20は、患者の患者症状データを受信し、リスクスコアの計算に関連して患者症状データを使用する。表1に示すように、患者症状データの例として、補助筋使用、精神状態の変化、混乱、不安、胸痛、咳、チアノーゼ、多汗症、呼吸困難、喀血、疲労、落ち着きのなさ、痰の発生、頻脈、頻呼吸および嗜眠のうちの1つ以上に関するデータがあげられる。
【0134】
さらに上記に代えてまたは上記に加えて、アナリティクスエンジン20は臨床検査データを受信し、リスクスコアの計算に関連して臨床検査データを使用する。表1に示すように、臨床検査データの例として、腹式呼吸、異常肺音、補助筋使用、毛細血管再充満、胸部圧迫感もしくは胸痛、心電図(ECGまたはEKG)異常、咳、チアノーゼ、意識レベル(LOC)低下、興奮状態、脳症、斑点、日常生活動作に介助が必要(ADLS)、起坐呼吸、末梢浮腫、痰の発生、譫妄、過剰輸液、心拍出量、初期状態で温かく赤みのある肌であるが後の状態では冷たく斑点があり蒼白である、発熱、頭痛、肩こり、低体温、イレウス、黄疸、髄膜炎、乏尿、末梢性チアノーゼ、点状発疹、正の輸液バランス、発作、昏睡および体液減少のうちの1つ以上に関するデータがあげられる。
【0135】
さらに上記に代えてまたは上記に加えて、アナリティクスエンジン20は、カルテに記載された医師の指示データを受信し、リスクスコアの計算に関連してカルテに記載された医師の指示データを使用する。表1に示すように、カルテに記載された医師の指示データの例として、ベンチュリ、リブリーザ−、ノンリブリーザ−、経鼻的持続陽圧呼吸療法(CPAP)用装置および二層性気道陽圧(bi−PAP)装置を使用するデリバリーを含む、カニューレを使用しない呼吸空気のデリバリー、動脈血ガス検査、脳性ナトリウム利尿ペプチド検査、呼吸療法、胸部X線、ドップラー心エコー検査、高輸液流量または高輸液量(入力および出力(I&O))、呼吸器内科コンサルテーション、肺機能検査、換気血流(VQ)スキャンおよび胸部コンピューター断層撮影(CT)スキャンのうちの1つ以上に関するデータがあげられる。
【0136】
いくつかの実施形態では、アナリティクスエンジン20は、患者についての入院データも受信し、リスクスコアを計算することに関連して入院データを使用する。表1に示すように、入院データの例として、腹部大動脈瘤手術、急性心筋虚血、急性膵炎、吸引、喘息、気管支拡張症、無気肺、気管支炎、火傷、がん、心臓手術または胸部手術、心臓弁障害または弁機能不全、化学療法、鬱血性心不全、COPD増悪、深部静脈血栓症、薬物の過剰摂取、安静時呼吸困難、緊急手術、喀血、間質性肺疾患、肺膿瘍、頸部手術、神経外科での手術、上腹部手術、末梢血管手術、肺炎、気胸、肺塞栓、肺高血圧症、肺腎症候群、腎不全、敗血症、ショック、睡眠時無呼吸、煙吸入傷害、手術、胸腔穿刺、外傷、嗜眠、譫妄、膿瘍、腹痛、腹部圧痛、急性肺傷害、虫垂炎、菌血症、蜂巣炎、胆管炎、胆嚢炎、大腸炎、膀胱炎、脱水、憩室炎、脳炎、脳症、心内膜炎、原因不明の発熱、胃腸炎、消化管出血、消化管感染症、低血圧、感染過程、倦怠感、骨髄炎、造瘻、骨盤の痛み、腎臓病、腎盂腎炎、呼吸器感染、敗血症性関節炎、軟部組織感染、手術入院、創傷および急性呼吸窮迫症候群の1つ以上に関するデータがあげられる。
【0137】
上記に代えてまたは上記に加えて、アナリティクスエンジン20は、患者についての医薬品データも受信し、リスクスコアの計算に関連して医薬品データを使用する。表1に示すように、医薬品データの例として、静脈(IV)投与または皮下(SC)投与することができるヘパリンまたはlevenoxを含む抗凝固剤、気管支拡張薬、副腎皮質ステロイド、利尿剤の使用、高輸液流量または高輸液量または高張液、オピオイド、鎮静剤、催眠剤、筋弛緩剤、過剰輸液、抗生物質および免疫抑制剤のうちの1つ以上に関するデータがあげられる。
【0138】
上記に基づいて、本開示では、アナリティクスエンジン20およびサーバー62、210、212、206などの他のサーバーなどのうちの1つ以上などのコンピューターに実装される方法が考えられることを理解されたい。したがって、以下の説明では、アナリティクスエンジン20が様々なアルゴリズムおよび機能を実装すると仮定する。この方法によれば、アナリティクスエンジン20は、患者の動的臨床変数およびバイタルサイン情報を受信する。アナリティクスエンジン20は、過去のバイタルサインパターンと現在のバイタルサインパターンを作成するためにバイタルサイン情報を使用し、その後、過去のバイタルサインパターンを現在のバイタルサインパターンと比較する。また、アナリティクスエンジン20は、患者の静的変数、患者の主観的な病訴、患者の過去のヘルスケア利用パターンおよび患者の健康データの社会的決定要因のうちの1つ以上も受信する。アナリティクスエンジン20は、患者が敗血症であるか敗血症を発症する可能性が高いことを検出または予測するためのアルゴリズムで、動的臨床変数、バイタルサイン情報、過去のバイタルサインパターンと現在のバイタルサインパターンとの比較結果ならびに、静的変数、主観的な病訴、ヘルスケア利用パターンおよび健康データの社会的決定要因のうちの1つ以上を使用する。
【0139】
いくつかの実施形態では、アナリティクスエンジン20によって受信される動的臨床変数は、臨床現場即時検査データを含む。任意に、アナリティクスエンジン20によって受信される静的変数は、併存症を含む。上記に代えてまたは上記に加えて、アナリティクスエンジン20によって受信される静的変数は、患者のケア設定が、急性期前ケア設定であるか、急性期ケア設定であるか、急性期後ケア設定であるかを含む。必要に応じて、アナリティクスエンジン20は患者の履歴データも受信する。
【0140】
アナリティクスエンジン20が、モニターされている患者それぞれの1人以上の臨床医に1つ以上の推奨される行為を出力することは、本開示の範囲内である。1つ以上の推奨される行為の例として、たとえば、患者を救急部門(ED)に送る、1人以上の臨床医による患者のモニターの強化または患者のために一連の検査を指示することを含む。
【0141】
いくつかの実施形態では、アナリティクスエンジン20は、医療施設の臨床医をランク付けする。たとえば、アナリティクスエンジン20は、一以上の経験、過去に行った行為および過去の患者の転帰のうちの1つによって、医療施設の臨床医をランク付けする。任意に、転帰に最大の影響を与える行為をアナリティクスエンジン20で使用して、経験豊富な臨床医が患者をどのように治療するかを新米または経験の浅い臨床医に知らせるようにしてもよい。
【0142】
本開示では、表1に列挙したタイプのリスク因子データを分析し、1つ以上のリスク因子と、褥瘡、転倒、敗血症などの特定のリスクならびに患者に対するその他のリスクとの相関を決定するために、アナリティクスエンジン20によって、人工知能(AI)および機械学習を使用することが考えられる。その後、特定のリスクと高度に相関しているリスク因子を使用して、相関性の高い2つ以上のリスク因子に基づいてリスクルールを確立する。
【0143】
図3および
図6に関連して上述したように、介護者のモバイル端末60は、リスクスコアおよびリスクデータが表示される出力機器34のひとつである。介護者のモバイル端末60に表示されるタイプの情報のスクリーンショットの例を
図7から
図10に示す。いくつかの実施形態では、
図7から
図10は、Hill−Rom Company,Inc.から入手可能なLINQ(商標)モバイルアプリケーションの追加のソフトウェア機能によって提供されると考えられる。LINQ(商標)モバイルアプリケーションのさらに詳細については、2018年9月27日に米国特許出願16/143,971号で出願され、米国特許出願公開第2019/0108908号A1として公開された、発明の名称「Caregiver and Staff Information System(介護者およびスタッフ情報システム)」の公報に見ることができ、その内容を本明細書に援用する。
【0144】
ここで
図7を参照すると、
図3および
図6のモバイル端末60のタッチスクリーンディスプレイに表示されたモバイルアプリケーションの「患者」画面220の一例には、画面220の一番上あたりに、「担当患者」ボタンまたはアイコン222と、「担当ユニット」224ボタンまたはアイコンとが含まれる。図示の例では、「担当患者」アイコン222が選択され、結果として、画面220が表示されるモバイル端末60の介護者に割り当てられた患者の一覧226が画面220に含まれる。介護者に割り当てられた患者は各々、一覧226の別の行に表示され、患者の名前と、患者が割り当てられた医療施設内の部屋とを含む。該当する場合は、各患者の部屋番号と名前の下に、1つ以上のリスクスコアと関連情報が表示される。「担当ユニット」ボタン224が選択されると、そのユニットの他の介護者に割り当てられた患者を含む、介護者が割り当てられた医療施設のユニットにいる患者全員について、同様の情報がモバイル端末60の表示画面に表示される。
【0145】
図7に示す画面220の例では、一覧226の1行目の文字「2160 HILL,LARRY」の下にある、第1リスクスコアボックス228に全身性炎症反応症候群(SIRS)のスコア値として4が示され、第2のリスクスコアボックス230に修正早期警告スコア(MEWS)のスコア値として5が示されている。また、図示の例では、ボックス228、230各々の左側に一覧226の1行目で上向き矢印アイコン232が表示され、SIRSスコアとMEWSスコアがいずれも各々の前回の値より大きくなっていることを示している。図示の例では、一覧の1行目の文字「MEWS」の右側に「@9:20」が表示され、MEWSスコアが最後に更新された時刻を示している。一覧226の図示の例での2行目から4行目には、各患者のMEWSスコアと一緒に、ボックス230だけが表示されている。一覧226の5行目には「2159 患者なし」という文字があり、その時点で部屋2159に割り当てられている患者がいないことを示しているが、部屋2159に割り当てられた患者がいる場合、画面220が表示されるモバイル端末60の介護者に割り当てられた患者の中に、その患者も含まれることになろう。また、画面220では、一覧226の下に、「ホーム」アイコン236、「連絡先」アイコン238、「メッセージ」アイコン240、「患者」アイコン242および「電話」アイコンを含むアイコンまたはボタンのメニュー234(本明細書では、アイコンとボタンという用語を同義のものとして用いる)がある。アイコン236、238、240、242、244に関連する画面および機能のさらに詳細については、すでに明細書に援用した、2018年9月27日に米国特許出願16/143,971号で出願されて米国特許出願公開第2019/0108908号A1として公開された公報に見ることができる。
【0146】
ここで
図8を参照すると、一覧226のそれぞれの行の右側で画面220の右向き矢印アイコン252のうちの1つが選択されたことに応答して介護者のモバイル端末60のタッチスクリーンディスプレイに表示される、
図8に示す例では、画面250には、画面250の一番上からわかるように、患者であるLarry Hillのリスクの詳細が表示されている。画面250の一番上には、「患者2160 Hill,L」という文字の左側に左向き矢印アイコン254があり、介護者が画面220に戻るのに選択することができる。画面250の例では、電話アイコン244がメニュー234に表示されず、代わりに画面250の右上に表示される。他のアイコン236、238、240、242は、画面250の一番下のメニュー234に残ったままである。
【0147】
画面250の一番上のほうには、フィールド256に患者のカルテ番号(MRN)が表示され、フィールド258に患者の年齢が表示されている。図示の例では、患者のMRNは176290であり、患者は76歳である。画面250のフィールド256の下には、3つのステータスアイコンが表示されている。特に、転倒リスクアイコン260、肺リスクアイコン262、褥瘡アイコン264が表示されている。患者に転倒のリスクがあると判断されると、アイコン260が強調表示される。患者に呼吸窮迫のリスクがあると判断されると、アイコン262が強調表示される。患者に褥瘡が生じるリスクがあると判断されると、アイコン264が強調表示される。対応する患者に関連するリスクがないと判断されると、アイコン260、262、264はグレー表示されるか非表示となる。
【0148】
引き続き
図8を参照すると、アイコン260、262、264の下に「MEWS」ウィンドウ266が表示され、ボックス230に表示されるMEWSスコアに関する追加の情報が示されている。ウィンドウ266の左側には、ボックス230と上向き矢印アイコン232が表示される。ウィンドウ266のボックス230およびアイコン232の右側には、MEWSスコアに関するかMEWSスコアに寄与する様々なバイタルサイン情報が示されている。画面250の例では、患者であるLarry Hillは体温が華氏100.6度(F)、SPO2が92%、非侵襲性血圧(NIBP)200/96mmHg、心拍数(HR)118回/分、呼吸数(RR)26回/分(BPM)である。前回の値が取得されて以降に値が大きくなったバイタルサインの右側のウィンドウ266に、上向き矢印アイコン267が表示される。
【0149】
本開示によれば、MEWSの計算に必要なデータは、患者用ベッド14およびバイタルサインモニター18などの医療機器12の一部として含まれるセンサーから取得および/または介護者の臨床的洞察24に基づいてユーザによる手作業での入力として受信および/またはEMRサーバー62の個人のEMRから取得される。MEWSは、以下の表に基づいて計算される既知のスコアである。
【表2】
【0150】
表2において、列の見出しにあるいくつかの整数は、表の行に対応するデータの各個人の読み値に基づいて合算される。スコアが5以上であると、死の可能性を示す。MEWSの収縮期血圧、心拍数、呼吸数および体温に関して、これらの情報は、患者用ベッド14のセンサーを使用および/または上述したように個人の生理学的データを取得する他の方法を使用して取得される。MEWSのAVPU部分は、警戒している(A)、声に反応する(V)、痛みに反応する(P)または反応しない(U)か否かを示す。介護者は、患者ごとに適切なAVPUの文字を選択し、それをルームステーション50、介護者らのモバイル端末60などのコンピューター、あるいは、ナースコールのコンピューター、EMRコンピューター、ADTコンピューターなどのシステム10の別のコンピューターに入力する。
【0151】
さらに
図8の画面250を参照すると、ウィンドウ266の下に「敗血症関連臓器不全評価(SOFA)」ウィンドウ268が表示され、SOFAスコアに関する情報を有している。ウィンドウ268の左側にあるリスクスコアボックス270に、図示の例では2であるSOFAスコア値が表示され、上向き矢印アイコン272は、SOFAスコアが前回のスコアと比較して増えていることを示す。ウィンドウ268のボックス270およびアイコン272の右側には、SOFAスコアに寄与または関連する患者の生理学的パラメーターが表示されている。図示の例では、患者は血小板数が1マイクロリットル(μL)あたり145、出力/入力が1日あたり800ミリリットル、心血管(CV)は平均血圧(MAP)58である。
【0152】
図8の画面250において、ウィンドウ268の下には、「MORSE転倒スケール(MFS)」スコアまたは値に関する情報を有する「MORSE」ウィンドウ274が表示されている。ウィンドウ274の左側にあるリスクスコアボックス276に、図示の例では3であるMORSEまたはMFSスコア値が表示されている。ボックス276の隣には、上向き矢印アイコンも下向き矢印アイコンも表示されていないことから、前回の読み取り以降にMORSEスコアが変化していないことがわかる。ボックス276の右側には、MORSEスコアに寄与または関連するリスク因子がある。図示の例では、患者の可動性リスク因子には、患者に視力障害があり股関節置換手術を受けていることを含み、患者の医薬品リスク因子には、患者が鎮静剤を処方されていることを含む。ウィンドウ266、268、274にはそれぞれ、各リスクスコアボックス230、270、276のスコアが最後に更新された時刻がボックス230、270、276の下に表示されている。
【0153】
図8に示すように、画面250には、患者が呼吸窮迫を経験するリスクに寄与または関連する因子が列挙される呼吸窮迫ウィンドウ278と、患者が敗血症を発症するリスクに寄与または関連する因子が列挙される敗血症ウィンドウ280とを含む一対の「リスク寄与因子」ウィンドウが含まれる。図示の例では、呼吸窮迫ウィンドウ278のリスク因子には、患者に慢性閉塞性肺疾患(COPD)がある、患者が65歳を超えている、患者が喫煙者であることが含まれ、敗血症ウィンドウ280のリスク因子には、患者に尿路感染(UTI)がある、患者が65歳を超えていることが含まれる。
図8の例は、患者のリスク因子を、複数のリスクスコアまたはリスクスコアもしくはリスクの決定に対するリスク寄与因子と関連して使用できることを示している。
【0154】
ウィンドウ266、268、274に関して、いくつかの実施形態では、これらのうちのいくつかまたはすべてが、特定のリスクスコアの重症度レベルまたはリスクスコアもしくは決定に関する特定のリスク因子を示すように異なる色で表示さる。たとえば、ボックス230のリスク値が5以上である場合、ウィンドウ266のボックス230の周囲の領域およびウィンドウ266の境界線が赤になり、患者が大きなリスクにさらされていることを示す。同様に、ウィンドウ268、274のボックス270、276の周囲の領域は、図示の例での場合のようにボックス270、276のリスク値が中程度のリスクを示す場合、黄色で表示される。場合によっては、いくつかの実施形態において、矢印232、267、272も、一般により濃い赤または黄色の色調で表示される。特定のリスク因子についてリスクスコアが低レベルのリスクを示す場合、画面250の関連するウィンドウは緑色あるいは、青色または黒などの他の色で表示される。「リスク寄与因子」ウィンドウ278、280についても、特定の患者に存在するリスク因子の数または重症度に応じて、いくつかの実施形態では同様に色分け表示される(たとえば、赤、黄、緑)。いくつかの実施形態では、ウィンドウ266、268、274の個々の数値データまたはリスク因子も色分け表示される。
【0155】
ここで
図9を参照すると、
図7の一覧226のそれぞれの行の右側で画面220の右向き矢印アイコン252のうちの1つが選択されたことに応答して介護者のモバイル端末60のタッチスクリーンディスプレイに表示される別の「リスクの詳細」画面250’の一例が示されている。画面250’のうち、画面250の同様の部分と実質的に同一である部分には同様の参照符号を付し、画面250のこれらの部分についての上述の説明が、画面250’にも等しく適用される。
図9の例では、画面250’の一番上に示されるように、画面250’に患者であるLarry Hillのリスクの詳細が表示されている。画面250’のMRNデータ256および年齢データ258の下には、「MEWS」ウィンドウ282がある。ウィンドウ282の右側には、MEWSスコアボックス230および上向き矢印アイコン232が表示されている。
【0156】
図9に示すように、ウィンドウ282には、体温スコアボックス284、呼吸数(RR)スコアボックス286、意識レベル(LOC)スコアボックス288、第1のカスタムスコアボックス290および第2のカスタムスコアボックス292が含まれる。図示の例では、ボックス284、286各々のスコアが2であり、ボックス288には、上記の表2で示したAVPUスコアの文字Pが表示されている。
図9の画面250’の例で図示のMEWSボックス230のスコアは5であるが、表2に示すように、ボックス288のPはスコア2に相当するため、実際にはスコアは6と表示されるべきである。画面250’の例において、ボックス284、288の下に上向き矢印アイコン294が表示され、MEWSの体温部分とLOC部分が各々、前回のMEWSの計算に用いた前回の値よりも増えていることを示している。ウィンドウ282には、ボックス286の下にダッシュアイコン296が表示され、MEWSの患者のRR部分が前回のMEWSの計算以降、変化していないことを示している。
【0157】
ウィンドウ282のカスタムスコアボックス290、292は、改訂されたMEWSまたは修正されたMEWSが本開示の範囲内であることを示す。したがって、どの医療施設用のシステム10の設計者またはプログラマーであっても、そのような改訂または修正されたMEWSに寄与する、上記の表1に示したリスク因子などの他のリスク因子を選択することができる。一例を挙げると、年齢は、ボックス290、292のうちの1つに対応するものとして選択されるリスク因子であり得る。年齢の範囲に基づくスコア値も、システム設計者またはプログラマーの裁量である。したがって、単なる一例を示すだけであるが、0から3までの整数を異なる年齢の範囲に割り当てることができる(たとえば、20歳以下=0、21〜40歳=1、41〜60歳=2、61歳以上=3など)。任意に、特定の年齢の範囲に負の数を使用しても構わない。たとえば、ウィンドウ282に付随する患者が20歳以下であると仮定すると、20歳以下に年齢スコア−1を割り当てることができ、その結果、修正されたMEWSスコアでは、ウィンドウ282に付随する患者が20歳以下であるとすれば、一例としてスコアが5になる(すなわち、ボックス284、286、288は最大で6になり、そこから年齢スコアが−1になると、修正されたMEWS全体では5になる)。繰り返すが、これは単なる例にすぎず、改訂または修正されたMEWSを作成するためにウィンドウ282のカスタムボックス290、292に関連して選択可能な表1のリスク因子と数値スコアについては、事実上無限の可能性があることを理解されたい。
【0158】
さらに
図9の画面250’を参照すると、ウィンドウ282の下に全身性炎症反応症候群(SIRS)ウィンドウ298が表示されている。ウィンドウ298の右側にはSIRSスコアボックス300が表示され、ボックス300にチェックマーク302がついていることから、患者がSIRS陽性であることがわかる。患者がSIRS陰性である場合、ボックス300は空白である。ウィンドウ298の左側には、患者がSIRS陽性であるとの決定に寄与しているか関連しているリスク因子と、これに付随するデータが示されている。画面250’の例では、ウィンドウ298には、心拍数(HR)データ118回/分および白血球数(WBC)4,000未満が含まれる。いくつかの実施形態において、患者がSIRS陽性であるか否かの決定は、以下の表に基づいてなされる。
【表3】
【0159】
典型的な実施形態では、表3の行に示すいずれか2つ以上の条件を充足する場合、患者はSIRS陽性であるとされる。他の実施形態では、システム設計者またはプログラマーの判断で、患者がSIRS陽性であるとするには、表3に示す条件のうちの2つ、3つ、または4つすべてを充足する必要がある。また、本開示では、SIRSについて患者を評価することに関連して、上記の表1に列挙したリスク因子など追加で患者のリスク因子を使用することが考えられる。表3に別の行を追加することまたは表3の現在の行を1つ以上置き換えて改訂または修正されたSIRS評価の基準を作成することに関連して選択可能な表1のリスク因子と数値スコアについては、事実上無限の可能性があることを理解されたい。
【0160】
SIRSの決定に関連して一般的に使用されるいくつかの他の因子として、単なる一例であるが、疑わしいまたは現在の感染源(SIRS+感染源)、乳酸アシドーシスまたはSBP<90もしくはSBPが正常値よりも40mmHg以上低下することによって示される重症敗血症基準(臓器機能不全、低血圧または低灌流)および2以上の臓器が機能不全であるエビデンス(多臓器機能障害症候群の基準)があげられる。いずれにせよ、SIRS値がSIRSリスク因子の充足数を示す数値スコアとしてモバイル端末60に表示されることもあれば、患者がSIRS陽性であるとされることを示すチェックマークで表示されることもある。
【0161】
図9の画面250’を続けて参照すると、ウィンドウ298の下に、「敗血症関連臓器不全評価(SOFA)」ウィンドウ304が表示されている。ウィンドウ304の右側には、SOFAスコアボックス270および上向き矢印アイコン272が表示されている。これらは基本的に
図8のウィンドウ268に示されているものと同一であるため、同一の参照符号を付してある。しかしながら、SOFAスコアに寄与するリスク因子についての数値データを示す画面250のウィンドウ268とは異なり、画面250’のウィンドウ304には、寄与するリスク因子の各々についてのリスクスコアボックスがある。図示の例では、ウィンドウ304に血小板リスクスコアボックス306および心血管リスクスコアボックス308が表示され、各ボックス306、308はスコアが1であり、これらを合計すると、ウィンドウ304のボックス270に表示される全体のSOFAリスクスコアは2になる。
【0162】
システム10のいくつかの実施形態では、クイックSOFA(qSOFA)スコアも決定され、介護者のモバイル端末60に表示される。qSOFAスコアは、SOFAスコアに代えて表示されてもよいし、SOFAスコアに加えて表示されてもよい。いくつかの実施形態におけるqSOFAスコアの計算に関連して、以下の表4を使用する。
【表4】
いくつかの実施形態では、SOFAスコアの計算に関連して、以下の表のうち1つ以上を使用する。
【表5】
【表6】
【表7】
【表8】
【表9】
【表10】
全体のqSOFAスコアを計算するにあたって、表4の右欄のスコア値、あるいはSOFAスコアに関しては、SOFAスコアに関連して使用される表5〜10のうちのいずれかの右欄の値が合算される。ウィンドウ304の例では、ボックス306の下に上向き矢印アイコン310が表示され、前回の血小板数の読み値よりも患者の血小板数が増えたことを示し、ボックス308の下にはダッシュアイコン312が表示されて、心血管の前回の読み値から患者の心血管の読み値が変化していないことを示している。
【0163】
図9のスクリーン250’には、呼吸窮迫ウィンドウ278および敗血症ウィンドウ280もあり、いずれも
図8の画面250のウィンドウ278、280と基本的に同一であるため、同一の参照符号を付してある。しかしながら、患者にCOPDがあり、65歳以上であって喫煙者であることを示す文字に加えて、
図9のウィンドウ278は、患者の呼吸数が15回/分未満であることも示している。また、患者にUTIがあり、65歳以上であることを示す文字に加えて、
図9のウィンドウ280は、患者のWBCが4,000未満であることも示している。
図8の画面250のウィンドウ266、268、274、278、280およびその中の情報に関連して上述した色分けと同様に、
図9の画面250’のウィンドウ278、280、282、298、304も、いくつかの実施形態では、同様に色分けすることができる。
【0164】
ここで
図10を参照すると、
図8および
図9の画面250、250’のMEWSに関してさらに詳細を提供する「MEWSの詳細」画面320の一例が示されている。したがって、介護者が画面250の「MEWS」ウィンドウ230または画面250’の「MEWS」ウィンドウ282にタッチ、タップまたはスワイプすると、介護者のモバイル端末60のタッチスクリーンディスプレイに画面320が表示される。画面320のうち、
図7から
図9の画面220、250、250’の同様の部分と実質的に同一である部分については同様の参照符号を付し、上述の説明を、同様の部分に関して画面320にも同じように適用できる。
【0165】
画面320には、MRNデータ256および年齢データ258の下に展開されたMEWSデータウィンドウ322がある。図示の例では、
図9の画面250’のSIRSウィンドウ298およびSOFAウィンドウ304は各々、展開されたMEWSデータウィンドウ322の下に、小さなウィンドウ298’、304’として最小化される。ウィンドウ298’、304’では、たとえばウィンドウ298、304には表示されているリスク因子データが省略されている。しかしながら、ウィンドウ298’、304’には、ボックス272、300がそれぞれのSOFAスコアおよびSIRSチェックマークアイコン302と一緒に表示されたままである。ウィンドウ304’には、上向き矢印アイコン272も表示されたままである。展開されたMEWSデータウィンドウ322には、ウィンドウ282に表示されたボックス230、284、286、288が含まれるが、これらのボックスは位置が変わっており、他のいくつかのボックスも数値データと共にウィンドウ322に表示されている。ウィンドウ322には、ボックス230、284の右側に、それぞれ上向き矢印アイコン232、294も表示されている。画面320の例では、ウィンドウ322のボックス286の右側に上向き矢印アイコン324が表示され、ボックス288の右側にはダッシュアイコン326が表示されている。
【0166】
また、ウィンドウ322には、非侵襲性血圧(NIBP)−収縮期リスクスコアボックス328、SPO2リスクスコアボックス330、NIBP−拡張期リスクスコアボックス332および脈拍数リスクボックス334も含まれる。図示の例では、ボックス328、330、332には各々「X」が表示され、関連する患者の生理学的パラメーターの数値が、その患者の全体的なMEWSに寄与しないことを示している。他の実施形態では、関連するリスク因子が患者のMEWSに寄与しない場合、それぞれのボックスに「0」が表示される。図示の例では、ボックス334にリスクスコア値2が表示されている。ボックス328、339、332、334それぞれの右側にダッシュアイコン326が表示され、それぞれの読み値が前回の読み値から変化していないことを示している。ウィンドウ322のボックス284、286、288、328、330、332、334内の値はサブスコアであり、これらを合算すると、その患者の全体のMEWSスコアになる。上述したように、表1のリスク因子を使用して、改訂または修正されたMEWS(カスタマイズMEWSとも呼ばれる)を作成することができ、そのような場合、ウィンドウ322には表1から選択されたリスク因子に関連するリスクスコアボックスとリスクデータが含まれる。同様に、画面250のウィンドウ266または画面250’のウィンドウ282ではなく、
図8の画面250のウィンドウ268、264または
図9の画面250’のウィンドウ298、304が介護者のモバイル端末60で選択されている場合、関連するリスクスコアボックスとデータも表示される。
【0167】
本開示によれば、いくつかの実施形態では、ソフトウェアモジュールの形態のEMRプラグインがシステム10に提供される。EMRプラグインは、病院の管理者と介護者が患者の悪化(たとえば、敗血症の発症、呼吸窮迫、褥瘡など)および転倒リスクを見るのに使用され、ユーザに動的なリスクモニタリングを提供して患者リスクの早期かつより一貫した識別を可能にする。このプラグインでは、従来の早期警告スコア(EWS)を超えた追加のコンテキストでリスクスコアを表示し、リスクスコアリングの背後にある基準とその理由を示すことで、介護者の信頼を築く。また、EMRプラグインは、患者の悪化リスクスコアに失踪パラメーターがあるか否かを継続的に示すため、介護者はどのリスクパラメーターを評価して入力する必要があるか知らされることになる。
【0168】
いくつかの実施形態では、EMRプラグインは、EMRサーバー62と通信しているEMRコンピューターのナビゲーションを介してアクセスされる。EMRコンピューターは、EMRプラグインによって提供されるウェブページを起動する。EMRプラグインは、エスカレーションイベントまたはハンドオフの際に介護職員/チーム間の遅延および通信上の欠点を軽減/排除するのを助けるように構成されている。EMRプラグインには、「状況」、「背景」、「評価」、「推奨」(SBAR)機能が用意され、患者の悪化リスクについての知識を効率的に伝えやすくするためにハンドオフまたはエスカレーションイベントの際に患者の悪化リスクが確実かつすみやかに適切な介護者に伝達される。
【0169】
本開示による転倒リスクスコアの計算に関しては、さらに詳細な説明を、2019年3月15日に出願された、発明の名称「Patient Fall Likelihood(患者転倒の尤度)」の米国仮特許出願第62/818,828号ならびに、同じく2019年3月15日に出願された、発明の名称「Patient Fall Likelihood and Severity(患者転倒の尤度および重症度)」の米国仮特許出願第62/818,836号に見いだすことができ、本開示と矛盾しない範囲でこれらの出願の内容全体を本明細書に援用し、矛盾がある場合は、本開示が優先する。これら2件の仮特許出願によれば、転倒リスクスコア(または単に転倒スコア)は、以下の式に基づいて決定される。
転倒スコア=即時リスクモデルスコア+属性リスクモデルスコア
【0170】
即時リスクモデルスコアは、以下の式に基づいている。
即時リスクモデルスコア=データ1×体重1+データ2×体重2+・・・データN×体重N
ここで、データには、ある期間における行動(たとえば、睡眠時間中のトイレ)、医薬品の変更、患者で検出された急な動きなどを含めることができる。したがって、即時リスクモデルスコアは、即時の転倒の尤度を、スコアを作成するために重み付けして追加されたデータの関連する部分とともに数値で定量化したものである。たとえば、患者の急な動きには、医薬品の変更よりも高く重み付けすることができる。
【0171】
属性リスクモデルスコアは、以下の式に基づいている。
属性リスクモデルスコア=データ1×体重1+データ2×体重2+・・・データN×体重N
ここで、データには、転倒の履歴、年齢、排尿の頻度または緊急性、服用した医薬品の種類、患者が受けた施術、歩行分析など、患者に関連するビブリオグラフィック/デモグラフィック情報を含めることができる。属性リスクモデルスコアは、時間をかけて収集された患者の属性に基づいて、転倒の尤度を、スコアを作成するために重み付けして追加されたデータの関連する部分とともに数値で定量化したものである。たとえば、患者の歩行不良には、長時間にわたってベッドにいる患者の動きよりも高く重み付けすることができる。
【0172】
本開示による敗血症を検出およびモニターするための特定の装置に関して、さらに詳細な説明を、2019年3月29日に出願された、発明の名称「Sepsis Detection and Monitoring(敗血症の検出およびモニタリング)」の米国仮特許出願第62/825,844号(「‘844出願」)に見出すことができ、本開示と矛盾しない範囲でその内容全体を本明細書に援用し、矛盾がある場合は、本開示が優先する。‘844出願に開示された装置は、アナリティクスエンジン20にデータを提供するタイプのシステム10の医療装置14の別例である。たとえば、‘844出願では、ECGまたはフォトプレチスモグラム(PPG)またはレーダー送信機/受信機で患者の心拍数の変動を検出することができると考えられ、敗血症の発症を示す指標である心拍変動性が低下すると、バイタルサインデータを取得する速度は増す。‘844出願では、レーダー信号を使用するモニタリング装置の開示について、2019年1月29日に出願された米国仮特許出願第62/798,124号を援用している。したがって、2019年1月29日に出願された米国仮特許出願第62/798,124号も、同様に本明細書にも援用される。
【0173】
さらに、‘844出願によれば、カメラを含む眼底撮像システムを使用して、全心周期にある患者の眼底(たとえば、網膜、視神経、黄斑、硝子体、脈絡膜および後極)の画像を捕捉する。患者における敗血症の発症または存在を示す別の指標である微小血管調節異常が患者に認められるか否かを判断するために、これらの画像を分析する。この眼底撮像システムを、患者の網膜に点滅光をあて、敗血症患者では神経血管の分断によって低下する網膜血管の反応性を測定することによって、患者のフリッカー応答を測定するように構成することも可能である。さらに、眼底撮像システムを、患者が敗血症であるか否かを判断することに関連して網膜の局所的な酸素化を測定するように構成することもできる。さらに、眼底撮像システムを、患者が敗血症であることを検出するために血流速度変化を測定するように構成することもできる。敗血症患者では、血管壁が「粘着性」になり、血球が硬くなって血流が遅くなるためである。さらに、眼底撮像システムを、敗血症患者における血管運動反応の調節異常に応答して変化する血管直径および管腔対壁厚の比を測定するように構成してもよい。したがって、上記に基づいて、本開示では、いくつかの実施形態において、アナリティクスエンジン20が眼底撮像システムからの画像データを処理および分析して敗血症だと判断することが考えられる旨を理解されたい。
【0174】
また、‘844出願によれば、患者の敗血症スクリーニングでは、PPG測定、生体インピーダンス測定、皮膚灌流測定または患者の皮膚での温度測定を使用する。敗血症の発症初期には内皮細胞レベルで血管拡張が生じ、患者の皮膚に刺激をあたえて測定値を発生させると、敗血症ではない患者よりも敗血症患者のほうが血管拡張の差が小さくなる。‘844出願には、患者の皮膚を加熱するペルチェヒーターと患者の皮膚を冷却するクーラーを使用し、これらのヒーターとクーラーを流れる電流の方向(たとえば、印加電圧の極性)に基づいて、ある範囲の温度を患者の皮膚に加える温度誘導装置が開示されている。変動する温度に対する患者の微小血管反応を、PPGセンサーで測定する。いくつかの実施形態では、PPGセンサーに、赤外(IR)赤および緑の発光ダイオード(LED)が含まれる。
【0175】
また、‘844出願には、患者の皮膚表面に装着される電極を含むインピーダンスセンサが開示され、この電極を通して、低電圧(最大10ボルト)の正弦波信号が患者の皮膚を介して印加される。電極間の患者の皮膚のインピーダンスは、温度誘導装置で皮膚を加熱および冷却した後に決定される。その上で、測定された電気インピーダンスを使用して、微小血管反応を決定する。‘844出願の別の態様では、病院用ベッドなどの患者支持装置の一部を動かして患者の手足のうちの1本を上げ、敗血症患者が蘇生輸液治療に応答しているか否かを判断する。いくつかの実施形態では、病院用ベッドのヘッドセクションまたはレッグセクションを上昇させ、患者の大血管反応を判断する。これは、バイタルサインの測定値を使用して、持ち上げた手または足から患者の心臓に向かう体液の移動に対する反応を判断することによって行われる。
【0176】
上記の表1から表10にあげたリスク因子またはデータ要素に加えて、本開示では、下記の表11に示す1つ以上のデータ要素を使用して、本明細書で説明した患者転倒スコア、褥瘡スコアおよび敗血症スコアを計算することをはじめとして、リスクスコアを計算またはリスクを判断することができると考えられる(データ要素のいくつかは、表1に列挙したものと同一のリスク因子を含むリスク因子である)。
【表11】
表11において、データ要素の列に太字で表記した項目は、見出しまたはデータ要素のカテゴリーであり、太字で表記した見出し行の下に列挙してあるデータ要素が、太字で表記したカテゴリー内のデータ要素である。
【0177】
本開示によれば、「AおよびBのうちの少なくとも1つ」「以下のうちの少なくとも1つ:AおよびB」という形の表現および類似の表現は、「AもしくはBまたはAとBの両方」を意味する。「AまたはBのうちの少なくとも1つ」「以下のうちの少なくとも1つ:AまたはB」という形の表現および類似の表現も、同じく「AもしくはBまたはAとBの両方」を意味する。
【0178】
以上、いくつかの例示的な実施形態を詳細に説明したが、本明細書に記載され、添付の特許請求の範囲に定義される本開示の範囲および意図の範囲に包含される多くの実施形態、変形および改変が可能である。
【0179】
[請求項1]
医療施設において用いられるシステムであって、
アナリティクスエンジンと、
前記医療施設における患者に関するデータを前記アナリティクスエンジンに提供し、
患者支持装置、
ナースコールのコンピューター、
生理モニター、
患者リフト、
測位システムの測位コンピューターおよび
失禁検出パッド
のうちの少なくとも1つを含む複数の機器と、
前記アナリティクスエンジンに接続され、前記患者に割り当てられた少なくとも一人の介護者が前記患者の様子をみる必要のある介護者巡回間隔を調整するコンピューターと、を備え、
前記アナリティクスエンジンは、
前記患者が敗血症を発症するリスクに関する第1のスコア、
前記患者が転倒するリスクに関する第2のスコアおよび
前記患者に褥瘡が生じるリスクに関する第3のスコア
のうちの少なくとも1つを実質的にリアルタイムに決定するために、前記複数の機器からの前記データを分析し、
前記コンピューターは、前記第1のスコア、前記第2のスコアおよび前記第3のスコアのうちの少なくとも1つが第1の値から第2の値に大きくなったことに応答して、前記介護者巡回間隔を自動的に短縮し、前記コンピューターは、前記第1のスコア、前記第2のスコアおよび前記第3のスコアのうちの少なくとも1つが前記第2の値から前記第1の値に小さくなったことに応答して、前記介護者巡回間隔を自動的に延長する、システム。
[請求項2]
前記アナリティクスエンジンと通信可能に接続され、前記第1のスコア、前記第2のスコアおよび前記第3のスコアのうちの少なくとも2つを表示するように動作可能な複数のディスプレイをさらに備え、
前記複数のディスプレイは、
マスターナースステーションに配置されたステータスボードディスプレイ、
ナースコールシステムのルームステーションによって提供される室内用ディスプレイ、
EMRコンピューターの電子カルテ(EMR)ディスプレイおよび
前記患者に割り当てられた介護者のモバイル端末のモバイル端末ディスプレイ
のうちの少なくとも2つを含む、請求項1に記載のシステム。
[請求項3]
前記複数の機器は、前記患者支持装置、前記ナースコールのコンピューター、前記生理モニター、前記患者リフト、前記測位コンピューターおよび前記失禁検出パッドのうちの少なくとも3つを含む、請求項1に記載のシステム。
[請求項4]
前記複数の機器は、前記患者支持装置、前記ナースコールのコンピューター、前記生理モニター、前記患者リフト、前記測位コンピューターおよび前記失禁検出パッドのうちの少なくとも4つを含む、請求項1に記載のシステム。
[請求項5]
前記複数の機器は、前記患者支持装置、前記ナースコールのコンピューター、前記生理モニター、前記患者リフト、前記測位コンピューターおよび前記失禁検出パッドのうちの少なくとも5つを含む、請求項1に記載のシステム。
[請求項6]
前記複数の機器は、前記患者支持装置、前記ナースコールのコンピューター、前記生理モニター、前記患者リフト、前記測位コンピューターおよび前記失禁検出パッドの6つすべてを含む、請求項1に記載のシステム。
[請求項7]
前記第1のスコア、前記第2のスコアおよび前記第3のスコアは各々、他の第1のスコア、第2のスコアおよび第3のスコアの各々に共通の最小値と最大値を持つように前記アナリティクスエンジンによって正規化されている、請求項1に記載のシステム。
[請求項8]
前記第1のスコア、前記第2のスコアおよび前記第3のスコア各々の前記最小値は0である、請求項7に記載のシステム。
[請求項9]
前記第1のスコア、前記第2のスコアおよび前記第3のスコア各々の前記最小値は1である、請求項7に記載のシステム。
[請求項10]
前記第1のスコア、前記第2のスコアおよび前記第3のスコア各々の前記最大値は5である、請求項7に記載のシステム。
[請求項11]
前記アナリティクスエンジンは、国際圧迫性潰瘍罹患率(IPUP)サーベイから前記患者についての追加のデータも受信し、前記第1のスコア、前記第2のスコアおよび前記第3のスコアのうちの少なくとも1つを決定することに関連して、前記追加のデータを分析する、請求項1に記載のシステム。
[請求項12]
前記アナリティクスエンジンは、前記第1のスコア、前記第2のスコアおよび前記第3のスコアのうちの少なくとも2つを、前記複数の機器のうちの少なくとも1つの機器に伝達する、請求項1に記載のシステム。
[請求項13]
前記複数の機器のうちの少なくとも1つの機器は、デバイスディスプレイを含み、前記第1のスコア、前記第2のスコアおよび前記第3のスコアのうちの少なくとも1つを小さくする工程が前記デバイスディスプレイに表示される、請求項12に記載のシステム。
[請求項14]
前記患者支持装置からのデータは、前記患者支持装置と一体化された少なくとも1つのバイタルサインセンサーによって検知される、少なくとも1つの患者バイタルサインを含む、請求項1に記載のシステム。
[請求項15]
前記少なくとも1つのバイタルサインセンサーによって検知される、前記少なくとも1つの患者バイタルサインは、心拍数または呼吸数を含む、請求項14に記載のシステム。
[請求項16]
前記患者支持装置からのデータは、患者の体重をさらに含む、請求項14に記載のシステム。
[請求項17]
前記患者支持装置からのデータは、患者の体重と前記患者支持装置上での前記患者の位置を含む、請求項1に記載のシステム。
[請求項18]
前記患者支持装置からのデータは、前記患者支持装置に支持されている間の前記患者の運動量を示すデータをさらに含む、請求項17に記載のシステム。
[請求項19]
前記生理モニターからのデータは、心拍数データ、心電計(EKG)データ、呼吸数データ、患者体温データ、パルスオキシメトリーデータおよび血圧データのうちの1つ以上を含む、請求項1に記載のシステム。
[請求項20]
i)前記患者の体温が摂氏約38.3度(℃)(華氏約101度)を超えるまたは約35.6℃(華氏約96度)未満である、ii)前記患者の心拍数が90回/分を超える、iii)前記患者の呼吸数が20回/分を超える基準が存在する場合に、前記第1のスコアは最大値またはその前後にある、請求項1に記載のシステム。
[請求項21]
前記第1のスコア、前記第2のスコアまたは前記第3のスコアが前の値よりも大きくなった場合に、前記アナリティクスエンジンは、前記患者に割り当てられた前記少なくとも一人の介護者のモバイル端末へのメッセージを開始する、請求項1に記載のシステム。
[請求項22]
前記第1のスコア、前記第2のスコアまたは前記第3のスコアが閾値に達した場合に、前記アナリティクスエンジンは、前記患者に割り当てられた前記少なくとも一人の介護者のモバイル端末へのメッセージを開始する、請求項1に記載のシステム。
[請求項23]
前記アナリティクスエンジンは、前記患者の少なくとも1つの創傷に関する追加のデータも受信し、前記第1のスコア、前記第2のスコアおよび前記第3のスコアのうちの少なくとも1つを決定することに関連して、前記追加のデータを分析する、請求項1に記載のシステム。
[請求項24]
前記少なくとも1つの創傷に関する前記追加のデータは、前記少なくとも1つの創傷の画像を含む、請求項23に記載のシステム。
[請求項25]
前記患者支持装置は、患者用ベッドまたはストレッチャーを含む、請求項1に記載のシステム。
[請求項26]
前記アナリティクスエンジンは、体液入出力、心拍出量、併存症、血液検査のうちの少なくとも1つに関する追加のデータも受信し、前記アナリティクスエンジンは、前記第1のスコア、前記第2のスコアおよび前記第3のスコアのうちの少なくとも1つを決定することに関連して、前記追加のデータを分析する、請求項1に記載のシステム。
[請求項27]
前記生理モニターは、前記患者に取り付けられた無線式パッチセンサー、自由行動下心臓モニター、EKG、呼吸数モニター、血圧モニター、パルスオキシメーターおよび体温計のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載のシステム。
[請求項28]
前記複数の機器は、前記患者が椅子に座っている間の患者の動きをモニターするための椅子モニターをさらに含む、請求項1に記載のシステム。
[請求項29]
前記複数の機器は、前記患者が便座に座っている間の患者の動きをモニターするためのトイレモニターをさらに含む、請求項1に記載のシステム。
[請求項30]
患者の医学的リスクを評価するための装置であって、
アナリティクスエンジンと、
前記アナリティクスエンジンにデータを提供し、
患者支持装置、
ナースコールのコンピューター、
生理モニター、
患者リフト、
測位システムの測位コンピューターおよび
失禁検出パッド
のうちの少なくとも2つを含む複数の機器と、
前記アナリティクスエンジンと通信可能に接続され、前記第1のスコア、前記第2のスコアおよび前記第3のスコアのうちの少なくとも2つを表示するように動作可能な複数のディスプレイと、を備え、
前記アナリティクスエンジンは、
前記患者が敗血症を発症するリスクに関する第1のスコア、
前記患者が転倒するリスクに関する第2のスコアおよび
前記患者に褥瘡が生じるリスクに関する第3のスコア
のうちの少なくとも2つを決定するために、前記複数の機器からの前記データを分析し、
前記複数のディスプレイは、
マスターナースステーションに配置されたステータスボードディスプレイ、
ナースコールシステムのルームステーションによって提供される室内用ディスプレイ、
EMRコンピューターの電子カルテ(EMR)ディスプレイおよび
前記患者に割り当てられた介護者のモバイル端末のモバイル端末ディスプレイ
のうちの少なくとも2つを含む、装置。
[請求項31]
前記複数の機器は、前記患者支持装置、前記ナースコールのコンピューター、前記生理モニター、前記患者リフト、前記測位コンピューターおよび前記失禁検出パッドのうちの少なくとも3つを含む、請求項30に記載の装置。
[請求項32]
前記複数の機器は、前記患者支持装置、前記ナースコールのコンピューター、前記生理モニター、前記患者リフト、前記測位コンピューターおよび前記失禁検出パッドのうちの少なくとも4つを含む、請求項30に記載の装置。
[請求項33]
前記複数の機器は、前記患者支持装置、前記ナースコールのコンピューター、前記生理モニター、前記患者リフト、前記測位コンピューターおよび前記失禁検出パッドのうちの少なくとも5つを含む、請求項30に記載の装置。
[請求項34]
前記複数の機器は、前記患者支持装置、前記ナースコールのコンピューター、前記生理モニター、前記患者リフト、前記測位コンピューターおよび前記失禁検出パッドの6つすべてを含む、請求項30に記載の装置。
[請求項35]
前記第1のスコア、前記第2のスコアおよび前記第3のスコアは各々、他の第1のスコア、第2のスコアおよび第3のスコアの各々に共通の最小値と最大値を持つように正規化されている、請求項30に記載の装置。
[請求項36]
前記第1のスコア、前記第2のスコアおよび前記第3のスコア各々の前記最小値は0である、請求項35に記載の装置。
[請求項37]
前記第1のスコア、前記第2のスコアおよび前記第3のスコア各々の前記最小値は1である、請求項35に記載の装置。
[請求項38]
前記第1のスコア、前記第2のスコアおよび前記第3のスコア各々の前記最大値は5である、請求項35に記載の装置。
[請求項39]
介護者による巡回に関する巡回プロトコールは、前記第1のスコア、前記第2のスコアおよび前記第3のスコアのうちの少なくとも1つに基づいて調整される、請求項30に記載の装置。
[請求項40]
調整される前記巡回プロトコールは、前記介護者がいつ前記患者の様子をみる必要があるかに関する巡回間隔を含む、請求項39に記載の装置。
[請求項41]
前記アナリティクスエンジンは、国際圧迫性潰瘍罹患率(IPUP)サーベイから前記患者についての追加のデータも受信し、前記第1のスコア、前記第2のスコアおよび前記第3のスコアのうちの少なくとも1つを決定することに関連して、前記追加のデータを分析する、請求項30に記載の装置。
[請求項42]
前記アナリティクスエンジンは、前記第1のスコア、前記第2のスコアおよび前記第3のスコアのうちの少なくとも2つを、前記複数の機器に伝達する、請求項30に記載の装置。
[請求項43]
前記複数の機器のうちの少なくとも1つの機器は、デバイスディスプレイを含み、前記第1のスコア、前記第2のスコアおよび前記第3のスコアのうちの少なくとも1つを小さくする工程が前記デバイスディスプレイに表示される、請求項42に記載の装置。
[請求項44]
前記患者支持装置からのデータは、前記患者支持装置と一体化された少なくとも1つのバイタルサインセンサーによって検知される、少なくとも1つの患者バイタルサインを含む、請求項30に記載の装置。
[請求項45]
前記少なくとも1つのバイタルサインセンサーによって検知される、前記少なくとも1つの患者バイタルサインは、心拍数または呼吸数を含む、請求項44に記載の装置。
[請求項46]
前記患者支持装置からのデータは、患者の体重をさらに含む、請求項44に記載の装置。
[請求項47]
前記患者支持装置からのデータは、患者の体重と前記患者支持装置上での前記患者の位置を含む、請求項30に記載の装置。
[請求項48]
前記患者支持装置からのデータは、前記患者支持装置に支持されている間の前記患者の運動量を示すデータをさらに含む、請求項47に記載の装置。
[請求項49]
前記アナリティクスエンジンは、前記複数の機器からの前記データを実質的にリアルタイムに分析し、前記第1のスコア、前記第2のスコアおよび前記第3のスコアのうちの少なくとも2つを実質的にリアルタイムに更新する、請求項30に記載の装置。
[請求項50]
前記生理モニターからのデータは、心拍数データ、心電計(EKG)データ、呼吸数データ、患者体温データ、パルスオキシメトリーデータおよび血圧データのうちの1つ以上を含む、請求項30に記載の装置。
[請求項51]
i)前記患者の体温が摂氏約38.3度(℃)(華氏約101度)を超えるまたは約35.6℃(華氏約96度)未満である、ii)前記患者の心拍数が90回/分を超える、iii)前記患者の呼吸数が20回/分を超える基準が存在する場合に、前記第1のスコアは最大値またはその前後にある、請求項30に記載の装置。
[請求項52]
前記第1のスコア、前記第2のスコアまたは前記第3のスコアが前の値よりも大きくなった場合に、前記アナリティクスエンジンは、前記患者に割り当てられた前記介護者の前記モバイル端末へのメッセージを開始する、請求項30に記載の装置。
[請求項53]
前記第1のスコア、前記第2のスコアまたは前記第3のスコアが閾値に達した場合に、前記アナリティクスエンジンは、前記患者に割り当てられた前記介護者の前記モバイル端末へのメッセージを開始する、請求項30に記載の装置。
[請求項54]
前記アナリティクスエンジンは、前記患者の少なくとも1つの創傷に関する追加のデータも受信し、前記第1のスコア、前記第2のスコアおよび前記第3のスコアのうちの少なくとも1つを決定することに関連して、前記追加のデータを分析する、請求項30に記載の装置。
[請求項55]
前記少なくとも1つの創傷に関する前記追加のデータは、前記少なくとも1つの創傷の画像を含む、請求項54に記載の装置。
[請求項56]
前記患者支持装置は、患者用ベッドまたはストレッチャーを含む、請求項30に記載の装置。
[請求項57]
前記アナリティクスエンジンは、体液入出力、心拍出量、併存症、血液検査のうちの少なくとも1つに関する追加のデータも受信し、前記アナリティクスエンジンは、前記第1のスコア、前記第2のスコアおよび前記第3のスコアのうちの少なくとも1つを決定することに関連して、前記追加のデータを分析する、請求項30に記載の装置。
[請求項58]
前記生理モニターは、前記患者に取り付けられた無線式パッチセンサー、自由行動下心臓モニター、EKG、呼吸数モニター、血圧モニター、パルスオキシメーターおよび体温計のうちの少なくとも1つを含む、請求項30に記載の装置。
[請求項59]
前記複数の機器は、前記患者が椅子に座っている間の患者の動きをモニターするための椅子モニターをさらに含む、請求項30に記載の装置。
[請求項60]
前記複数の機器は、前記患者が便座に座っている間の患者の動きをモニターするためのトイレモニターをさらに含む、請求項30に記載の装置。
[請求項61]
患者の医学的リスクを評価するための装置であって、
アナリティクスエンジンと、
前記アナリティクスエンジンにデータを提供し、
患者支持装置、
ナースコールのコンピューター、
生理モニター、
患者リフト、
測位システムの測位コンピューターおよび
失禁検出パッド
のうちの少なくとも2つを含む複数の機器と、
前記アナリティクスエンジンと通信可能に接続された複数のディスプレイと、を備え、
前記アナリティクスエンジンは、
前記患者が敗血症を発症するリスクに関する第1のスコア、
前記患者が転倒するリスクに関する第2のスコアおよび
前記患者に褥瘡が生じるリスクに関する第3のスコア
のうちの各々を決定するために、前記複数の機器からの前記データを分析し、
前記複数のディスプレイのうちの少なくとも1つのディスプレイは、前記第1のスコア、前記第2のスコア、前記第3のスコアを表示するように動作可能である、装置。
[請求項62]
前記少なくとも1つのディスプレイは、
マスターナースステーションに配置されたステータスボードディスプレイ、
ナースコールシステムのルームステーションによって提供される室内用ディスプレイ、
EMRコンピューターの電子カルテ(EMR)ディスプレイおよび
前記患者に割り当てられた介護者のモバイル端末のモバイル端末ディスプレイ
のうちの少なくとも1つを含む、請求項61に記載の装置。
[請求項63]
前記少なくとも1つのディスプレイは、
マスターナースステーションに配置されたステータスボードディスプレイ、
ナースコールシステムのルームステーションによって提供される室内用ディスプレイ、
EMRコンピューターの電子カルテ(EMR)ディスプレイおよび
前記患者に割り当てられた介護者のモバイル端末のモバイル端末ディスプレイ
のうちの少なくとも2つを含む、請求項61に記載の装置。
[請求項64]
前記少なくとも1つのディスプレイは、
マスターナースステーションに配置されたステータスボードディスプレイ、
ナースコールシステムのルームステーションによって提供される室内用ディスプレイ、
EMRコンピューターの電子カルテ(EMR)ディスプレイおよび
前記患者に割り当てられた介護者のモバイル端末のモバイル端末ディスプレイ
のうちの少なくとも3つを含む、請求項61に記載の装置。
[請求項65]
前記少なくとも1つのディスプレイは、
マスターナースステーションに配置されたステータスボードディスプレイ、
ナースコールシステムのルームステーションによって提供される室内用ディスプレイ、
EMRコンピューターの電子カルテ(EMR)ディスプレイおよび
前記患者に割り当てられた介護者のモバイル端末のモバイル端末ディスプレイ
の4つすべてを含む、請求項61に記載の装置。
[請求項66]
従属請求項31から60のいずれか1つ以上と組み合わせた、請求項61に記載の装置。
[請求項67]
患者の医学的リスクを評価するための方法であって、
患者支持装置、ナースコールのコンピューター、生理モニター、患者リフト、測位システムの測位コンピューターおよび失禁検出パッドのうちの少なくとも2つを含む複数の機器からのデータをアナリティクスエンジンで受信し、
前記患者が敗血症を発症するリスクに関する第1のスコア、前記患者が転倒するリスクに関する第2のスコアおよび前記患者に褥瘡が生じるリスクに関する第3のスコアのうちの少なくとも2つを決定するために、前記複数の機器からの前記データを、前記アナリティクスエンジンで分析し、
マスターナースステーションに配置されたステータスボードディスプレイ、ナースコールシステムのルームステーションによって提供される室内用ディスプレイ、EMRコンピューターの電子カルテ(EMR)ディスプレイおよび前記患者に割り当てられた介護者のモバイル端末のモバイル端末ディスプレイのうちの少なくとも2つを含む、前記アナリティクスエンジンと通信可能に接続された複数のディスプレイで、前記第1のスコア、前記第2のスコア、前記第3のスコアのうちの少なくとも2つを表示することを含む、方法。
[請求項68]
前記複数の機器は、前記患者支持装置、前記ナースコールのコンピューター、前記生理モニター、前記患者リフト、前記測位コンピューターおよび前記失禁検出パッドのうちの少なくとも3つを含む、請求項67に記載の方法。
[請求項69]
前記複数の機器は、前記患者支持装置、前記ナースコールのコンピューター、前記生理モニター、前記患者リフト、前記測位コンピューターおよび前記失禁検出パッドのうちの少なくとも4つを含む、請求項67に記載の方法。
[請求項70]
前記複数の機器は、前記患者支持装置、前記ナースコールのコンピューター、前記生理モニター、前記患者リフト、前記測位コンピューターおよび前記失禁検出パッドのうちの少なくとも5つを含む、請求項67に記載の方法。
[請求項71]
前記複数の機器は、前記患者支持装置、前記ナースコールのコンピューター、前記生理モニター、前記患者リフト、前記測位コンピューターおよび前記失禁検出パッドの6つすべてを含む、請求項67に記載の方法。
[請求項72]
前記アナリティクスエンジンで、前記第1のスコア、前記第2のスコアおよび前記第3のスコアの各々を、他の第1のスコア、第2のスコアおよび第3のスコア各々に共通の最小値と最大値を持つように正規化することをさらに含む、請求項67に記載の方法。
[請求項73]
前記第1のスコア、前記第2のスコアおよび前記第3のスコア各々の前記最小値は0である、請求項72に記載の方法。
[請求項74]
前記第1のスコア、前記第2のスコアおよび前記第3のスコア各々の前記最小値は1である、請求項72に記載の方法。
[請求項75]
前記第1のスコア、前記第2のスコアおよび前記第3のスコア各々の前記最大値は5である、請求項72に記載の方法。
[請求項76]
前記第1のスコア、前記第2のスコアおよび前記第3のスコアのうちの少なくとも1つに基づいて、介護者による巡回に関する巡回プロトコールを調整することをさらに含む、請求項67に記載の方法。
[請求項77]
調整される前記巡回プロトコールは、前記介護者がいつ前記患者の様子をみる必要があるかに関する巡回間隔を含む、請求項76に記載の方法。
[請求項78]
前記アナリティクスエンジンで、国際圧迫性潰瘍罹患率(IPUP)サーベイから前記患者についての追加のデータを受信し、前記アナリティクスエンジンで、前記第1のスコア、前記第2のスコアおよび前記第3のスコアのうちの少なくとも1つを決定することに関連して、前記追加のデータを分析することをさらに含む、請求項67に記載の方法。
[請求項79]
前記第1のスコア、前記第2のスコアおよび前記第3のスコアのうちの少なくとも2つを、前記アナリティクスエンジンから前記複数の機器に伝達することをさらに含む、請求項67に記載の方法。
[請求項80]
前記複数の機器のうちの少なくとも1つの機器は、デバイスディスプレイを含み、前記第1のスコア、前記第2のスコアおよび前記第3のスコアのうちの少なくとも1つを小さくする工程を前記デバイスに表示することをさらに含む、請求項79に記載の方法。
[請求項81]
前記患者支持装置からのデータは、前記患者支持装置と一体化された少なくとも1つのバイタルサインセンサーによって検知される、少なくとも1つの患者バイタルサインを含む、請求項67に記載の方法。
[請求項82]
前記少なくとも1つのバイタルサインセンサーによって検知される、前記少なくとも1つの患者バイタルサインは、心拍数または呼吸数を含む、請求項81に記載の方法。
[請求項83]
前記患者支持装置からのデータは、患者の体重をさらに含む、請求項81に記載の方法。
[請求項84]
前記患者支持装置からのデータは、患者の体重と前記患者支持装置上での前記患者の位置を含む、請求項67に記載の方法。
[請求項85]
前記患者支持装置からのデータは、前記患者支持装置に支持されている間の前記患者の運動量を示すデータをさらに含む、請求項84に記載の方法。
[請求項86]
前記アナリティクスエンジンで前記データを分析することは、前記データを実質的にリアルタイムに分析することを含み、前記第1のスコア、前記第2のスコアおよび前記第3のスコアのうちの少なくとも2つを実質的にリアルタイムに更新することをさらに含む、請求項67に記載の方法。
[請求項87]
前記生理モニターからのデータは、心拍数データ、心電計(EKG)データ、呼吸数データ、患者体温データ、パルスオキシメトリーデータおよび血圧データのうちの1つ以上を含む、請求項67に記載の方法。
[請求項88]
i)前記患者の体温が摂氏約38.3度(℃)(華氏約101度)を超えるまたは約35.6℃(華氏約96度)未満である、ii)前記患者の心拍数が90回/分を超える、iii)前記患者の呼吸数が20回/分を超える基準が存在する場合に、前記第1のスコアは最大値またはその前後にある、請求項67に記載の方法。
[請求項89]
前記第1のスコア、第2のスコアまたは第3のスコアが前の値よりも大きくなった場合に、前記アナリティクスエンジンで、前記患者に割り当てられた前記介護者の前記モバイル端末へのメッセージを開始することをさらに含む、請求項67に記載の方法。
[請求項90]
前記第1のスコア、第2のスコアまたは第3のスコアが閾値に達した場合に、前記アナリティクスエンジンで、前記患者に割り当てられた前記介護者の前記モバイル端末へのメッセージを開始することをさらに含む、請求項67に記載の方法。
[請求項91]
前記患者の少なくとも1つの創傷に関する追加のデータを前記アナリティクスエンジンで受信し、前記第1のスコア、前記第2のスコアおよび前記第3のスコアのうちの少なくとも1つを決定することに関連して、前記アナリティクスエンジンで前記追加のデータを分析することをさらに含む、請求項67に記載の方法。
[請求項92]
前記少なくとも1つの創傷に関する前記追加のデータは、前記少なくとも1つの創傷の画像を含む、請求項91に記載の方法。
[請求項93]
前記患者支持装置は、患者用ベッドまたはストレッチャーを含む、請求項67に記載の方法。
[請求項94]
体液入出力、心拍出量、併存症および血液検査のうちの少なくとも1つに関する追加のデータを前記アナリティクスエンジンで受信し、前記第1のスコア、前記第2のスコアおよび前記第3のスコアのうちの少なくとも1つを決定することに関連して、前記アナリティクスエンジンで前記追加のデータを分析することをさらに含む、請求項67に記載の方法。
[請求項95]
前記生理モニターは、前記患者に取り付けられた無線式パッチセンサー、自由行動下心臓モニター、EKG、呼吸数モニター、血圧モニター、パルスオキシメーターおよび体温計のうちの少なくとも1つを含む、請求項67に記載の方法。
[請求項96]
前記複数の機器は、前記患者が椅子に座っている間の患者の動きをモニターするための椅子モニターをさらに含む、請求項67に記載の方法。
[請求項97]
前記複数の機器は、前記患者が便座に座っている間の患者の動きをモニターするためのトイレモニターをさらに含む、請求項67に記載の方法。
[請求項98]
患者の医学的リスクを評価するための方法であって、
患者支持装置、ナースコールのコンピューター、生理モニター、患者リフト、測位システムの測位コンピューターおよび失禁検出パッドのうちの少なくとも2つを含む複数の機器からのデータをアナリティクスエンジンで受信し、
前記患者が敗血症を発症するリスクに関する第1のスコア、前記患者が転倒するリスクに関する第2のスコアおよび前記患者に褥瘡が生じるリスクに関する第3のスコアの各々を決定するために、前記複数の機器からの前記データを、前記アナリティクスエンジンで分析し、
前記第1のスコア、前記第2のスコアおよび前記第3のスコアを、前記アナリティクスエンジンと通信可能に接続された複数のディスプレイのうちの少なくとも1つのディスプレイに表示することを含む、方法。
[請求項99]
前記少なくとも1つのディスプレイは、
マスターナースステーションに配置されたステータスボードディスプレイ、
ナースコールシステムのルームステーションによって提供される室内用ディスプレイ、
EMRコンピューターの電子カルテ(EMR)ディスプレイおよび
前記患者に割り当てられた介護者のモバイル端末のモバイル端末ディスプレイ
のうちの少なくとも1つを含む、請求項98に記載の方法。
[請求項100]
前記少なくとも1つのディスプレイは、
マスターナースステーションに配置されたステータスボードディスプレイ、
ナースコールシステムのルームステーションによって提供される室内用ディスプレイ、
EMRコンピューターの電子カルテ(EMR)ディスプレイおよび
前記患者に割り当てられた介護者のモバイル端末のモバイル端末ディスプレイ
のうちの少なくとも2つを含む、請求項98に記載の方法。
[請求項101]
前記少なくとも1つのディスプレイは、
マスターナースステーションに配置されたステータスボードディスプレイ、
ナースコールシステムのルームステーションによって提供される室内用ディスプレイ、
EMRコンピューターの電子カルテ(EMR)ディスプレイおよび
前記患者に割り当てられた介護者のモバイル端末のモバイル端末ディスプレイ
のうちの少なくとも3つを含む、請求項98に記載の方法。
[請求項102]
前記少なくとも1つのディスプレイは、
マスターナースステーションに配置されたステータスボードディスプレイ、
ナースコールシステムのルームステーションによって提供される室内用ディスプレイ、
EMRコンピューターの電子カルテ(EMR)ディスプレイおよび
前記患者に割り当てられた介護者のモバイル端末のモバイル端末ディスプレイ
の4つすべてを含む、請求項98に記載の方法。
[請求項103]
従属請求項68から97のいずれか1つ以上と組み合わせた、請求項98に記載の方法。
[請求項104]
患者の医学的リスクを評価する方法であって、
アナリティクスエンジンで、年齢、人種および体重のうちの少なくとも1つを含む前記患者の患者デモグラフィックデータを受信し、
前記アナリティクスエンジンで、後天性免疫不全症候群(AIDS)、貧血、慢性鬱血性心不全、喘息、がん、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、冠動脈疾患、嚢胞性線維症、痴呆、気腫、アルコールまたは薬物の乱用、脳卒中、肺塞栓、敗血症の既往歴、1型糖尿病、病的肥満、神経筋疾患、事前挿管、脊柱側湾症、喫煙者、譫妄、無脾臓、骨髄移植、肝硬変、透析、憩室症、心臓弁膜症、炎症性腸疾患、関節置換、白血球減少症、悪性腫瘍、新生物、臓器移植、末梢血管疾患、腎臓病、褥瘡、最近の中絶、最近の出産、発作、鎌状赤血球貧血および末期症状のうちの少なくとも1つの病状が前記患者にあることを示すデータを含む前記患者の併存症データを受信し、
前記アナリティクスエンジンで、前記患者に接続されているか患者と通信する少なくとも1つのセンサーを有する生理モニターによって測定される生理学的データを受信し、
前記患者デモグラフィックデータ、前記併存症データおよび前記生理学的データに基づいて、前記患者のリスクスコアを実質的にリアルタイムに計算するために、前記アナリティクスエンジンを使用することを含み、
前記生理学的データは、動的であり、前記患者が前記生理モニターによってモニターされている間に時間の経過とともに変化する、方法。
[請求項105]
前記アナリティクスエンジンで、前記患者の検査室データを受信し、前記リスクスコアの計算に関連して前記検査室データを使用することをさらに含む、請求項104に記載の方法。
[請求項106]
前記検査室データは、アルブミン、動脈血酸素分圧(動脈血PaO2)、二酸化炭素分圧(PCO2)、動脈血pH、アシドーシス、脳性ナトリウム利尿ペプチド、血清尿素窒素、心臓駆出率、クレアチニン、ヘモグロビン、ヘマトクリット、ラクテート、肺機能検査、トロポニン、ビリルビン、C反応性蛋白、Dダイマー、グルコース、重炭酸塩(HCO3)、高乳酸血症、血液凝固の国際標準比(INR)、好中球が10%を超える正常白血球数(WBC)、動脈血二酸化炭素分圧(PaCO2)、過剰輸液、Ph、血小板、プロカルシトニン、尿中タンパク質、部分トロンボプラスチン時間(PPT)および白血球数のうちの1つ以上に関するデータを含む、請求項105に記載の方法。
[請求項107]
前記アナリティクスエンジンで、前記患者の患者症状データを受信し、前記リスクスコアの計算に関連して前記患者症状データを使用することをさらに含む、請求項104に記載の方法。
[請求項108]
前記患者症状データは、補助筋使用、精神状態の変化、混乱、不安、胸痛、咳、チアノーゼ、多汗症、呼吸困難、喀血、疲労、落ち着きのなさ、痰の発生、頻脈、頻呼吸および嗜眠のうちの1つ以上に関するデータを含む、請求項107に記載の方法。
[請求項109]
前記アナリティクスエンジンで、臨床検査データを受信し、前記リスクスコアの計算に関連して前記臨床検査データを使用することをさらに含む、請求項104に記載の方法。
[請求項110]
前記臨床検査データは、腹式呼吸、異常肺音、補助筋使用、毛細血管再充満、胸部圧迫感もしくは胸痛、心電図(ECG)異常、咳、チアノーゼ、意識レベル(LOC)低下、興奮状態、脳症、斑点、日常生活動作に介助が必要(ADLS)、起坐呼吸、末梢浮腫、痰の発生、譫妄、過剰輸液、心拍出量、初期状態で温かく赤みのある肌であるが後の状態では冷たく斑点があり蒼白である、発熱、頭痛、肩こり、低体温、イレウス、黄疸、髄膜炎、乏尿、末梢性チアノーゼ、点状発疹、正の輸液バランス、発作、昏睡および体液減少のうちの1つ以上に関するデータを含む、請求項109に記載の方法。
[請求項111]
前記アナリティクスエンジンで、カルテに記載された医師の指示データを受信し、前記リスクスコアの計算に関連して前記カルテに記載された医師の指示データを使用することをさらに含む、請求項104に記載の方法。
[請求項112]
前記カルテに記載された医師の指示データは、ベンチュリ、リブリーザ−、ノンリブリーザ−、経鼻的持続陽圧呼吸療法(CPAP)用装置および二層性気道陽圧(bi−PAP)装置を使用するデリバリーを含む、カニューレを使用しない呼吸空気のデリバリー、動脈血ガス検査、脳性ナトリウム利尿ペプチド検査、呼吸療法、胸部X線、ドップラー心エコー検査、高輸液流量または高輸液量(入力および出力(I&O))、呼吸器内科コンサルテーション、肺機能検査、換気血流(VQ)スキャンおよび胸部コンピューター断層撮影(CT)スキャンのうちの1つ以上に関するデータを含む、請求項111に記載の方法。
[請求項113]
前記アナリティクスエンジンで、前記患者の入院データを受信し、前記リスクスコアの計算に関連して前記入院データを使用することをさらに含む、請求項104に記載の方法。
[請求項114]
前記入院データは、腹部大動脈瘤手術、急性心筋虚血、急性膵炎、吸引、喘息、気管支拡張症、無気肺、気管支炎、火傷、がん、心臓手術または胸部手術、心臓弁障害または弁機能不全、化学療法、鬱血性心不全、COPD増悪、深部静脈血栓症、薬物の過剰摂取、安静時呼吸困難、緊急手術、喀血、間質性肺疾患、肺膿瘍、頸部手術、神経外科での手術、上腹部手術、末梢血管手術、肺炎、気胸、肺塞栓、肺高血圧症、肺腎症候群、腎不全、敗血症、ショック、睡眠時無呼吸、煙吸入傷害、手術、胸腔穿刺、外傷、嗜眠、譫妄、膿瘍、腹痛、腹部圧痛、急性肺傷害、虫垂炎、菌血症、蜂巣炎、胆管炎、胆嚢炎、大腸炎、膀胱炎、脱水、憩室炎、脳炎、脳症、心内膜炎、原因不明の発熱、胃腸炎、消化管出血、消化管感染症、低血圧、感染過程、倦怠感、骨髄炎、造瘻、骨盤の痛み、腎臓病、腎盂腎炎、呼吸器感染、敗血症性関節炎、軟部組織感染、手術入院、創傷および急性呼吸窮迫症候群のうちの1つ以上に関するデータを含む、請求項113に記載の方法。
[請求項115]
前記アナリティクスエンジンで、前記患者についての医薬品データを受信し、前記リスクスコアの計算に関連して前記医薬品データを使用することをさらに含む、請求項104に記載の方法。
[請求項116]
前記医薬品データは、静脈(IV)投与または皮下(SC)投与されるヘパリンまたはlevenoxを含む抗凝固剤、気管支拡張薬、副腎皮質ステロイド、利尿剤の使用、高輸液流量または高輸液量または高張液、オピオイド、鎮静剤、催眠剤、筋弛緩剤、過剰輸液、抗生物質および免疫抑制剤のうちの1つ以上に関するデータを含む、請求項115に記載の方法。
[請求項117]
前記患者が70歳以上であり、COPDがある場合に、前記アナリティクスエンジンを用いて前記患者が呼吸窮迫を発症するリスクがあると決定することをさらに含む、請求項104に記載の方法。
[請求項118]
前記患者にCOPDがあり、オピオイドを処方されている場合に、前記アナリティクスエンジンを用いて前記患者が呼吸窮迫を発症するリスクがあると決定することをさらに含む、請求項104に記載の方法。
[請求項119]
前記患者が70歳以上であり、オピオイドを処方されている場合に、前記アナリティクスエンジンを用いて前記患者が呼吸窮迫を発症するリスクがあると決定することをさらに含む、請求項104に記載の方法。
[請求項120]
前記患者が70歳以上であり、喘息があり、血清尿素窒素(BUN)が血液100ミリリットル(ml)あたり30ミリグラム(mg)以上である場合に、前記アナリティクスエンジンを用いて前記患者が呼吸窮迫を発症するリスクがあると決定することをさらに含む、請求項104に記載の方法。
[請求項121]
前記患者が65歳以上であり、がんである場合に、前記アナリティクスエンジンを用いて、前記患者が敗血症を発症するリスクがあると決定することをさらに含む、請求項104に記載の方法。
[請求項122]
前記患者に敗血症の発症歴がある場合に、前記アナリティクスエンジンを用いて、前記患者が敗血症を発症するリスクがあると決定することをさらに含む、請求項104に記載の方法。
[請求項123]
前記生理学的データは、心拍数、呼吸数、体温、平均血圧、収縮期血圧および末梢毛細血管酸素飽和度(SpO2)を含むパルスオキシメトリーデータのうちの1つ以上を含む、請求項104に記載の方法。
[請求項124]
少なくとも1つのコンピューターで実行される方法であって、
患者の動的臨床変数およびバイタルサイン情報を受信し、
過去のバイタルサインパターンおよび現在のバイタルサインパターンを作成するために前記バイタルサイン情報を使用し、
前記過去のバイタルサインパターンを前記現在のバイタルサインパターンと比較し、
前記患者の静的変数、前記患者の主観的な病訴、前記患者の過去のヘルスケア利用パターンおよび前記患者の健康データの社会的決定要因のうちの1つ以上を受信し、
前記患者が敗血症であるか敗血症を発症する可能性が高いことを検出または予測するためのアルゴリズムで、前記動的臨床変数、前記バイタルサイン情報、前記過去のバイタルサインパターンと前記現在のバイタルサインパターンとの前記比較結果ならびに、前記静的変数、前記主観的な病訴、前記ヘルスケア利用パターンおよび前記健康データの社会的決定要因のうちの1つ以上を使用する、方法。
[請求項125]
前記動的臨床変数は、臨床現場即時検査データを含む、請求項124に記載の方法。
[請求項126]
前記静的変数は、併存症を含む、請求項124に記載の方法。
[請求項127]
前記静的変数は、前記患者のケア設定が、急性期前ケア設定であるか、急性期ケア設定であるか、急性期後ケア設定であるかを含む、請求項124に記載の方法。
[請求項128]
前記患者の履歴データを受信することをさらに含む、請求項124に記載の方法。
[請求項129]
前記患者の1人以上の臨床医に1つ以上の推奨される行為を出力することをさらに含む、請求項124に記載の方法。
[請求項130]
前記1つ以上の推奨される行為は、前記患者を救急部門(ED)に送ることを含む、請求項128に記載の方法。
[請求項131]
前記1つ以上の推奨される行為は、前記1人以上の臨床医による前記患者のモニターを増やすことを含む、請求項128に記載の方法。
[請求項132]
前記1つ以上の推奨される行為は、前記患者のために一連の検査を指示することを含む、請求項128に記載の方法。
[請求項133]
医療施設の臨床医をランク付けすることをさらに含む、請求項124に記載の方法。
[請求項134]
前記医療施設の前記臨床医をランキングすることは、経験によって前記臨床医をランク付けすることを含む、請求項133に記載の方法。
[請求項135]
前記医療施設の前記臨床医をランキングすることは、過去に行った行為によって前記臨床医をランク付けすることを含む、請求項133に記載の方法。
[請求項136]
前記医療施設の前記臨床医をランキングすることは、過去の患者の転帰によって前記臨床医をランク付けすることを含む、請求項133に記載の方法。
[請求項137]
前記医療施設の前記臨床医をランキングすることは、経験、過去に行った行為および過去の患者の転帰によって前記臨床医をランク付けすることを含む、請求項133に記載の方法。
[請求項138]
転帰に最大の影響を与える行為を、前記少なくとも1つのコンピューターによって使用し、経験豊富な臨床医が前記患者をどのように治療するかを新米または経験の浅い臨床医に知らせる、請求項137に記載の方法。
[請求項139]
表11に列挙したデータ要素のうちの1つ以上に基づいて、リスク決定が行われるか、前記第1のスコア、前記第2のスコアおよび前記第3のスコアのうちの1つ以上が計算される、請求項1から29のいずれか1項に記載のシステム。
[請求項140]
表11に列挙したデータ要素のうちの1つ以上に基づいて、リスク決定が行われるか、前記第1のスコア、前記第2のスコアおよび前記第3のスコアのうちの1つ以上が計算される、請求項30から66のいずれか1項に記載の装置。
[請求項141]
表11に列挙したデータ要素のうちの1つ以上に基づいて、リスク決定を行うか、前記第1のスコア、前記第2のスコアおよび前記第3のスコアのうちの1つ以上を計算することをさらに含む、請求項67から103のいずれか1項に記載の方法。
[請求項142]
表11に列挙したデータ要素のうちの1つ以上に基づいて、前記リスクスコアを計算するか、リスク決定を行うことをさらに含む、請求項104から123のいずれか1項に記載の方法。
[請求項143]
表11に列挙したデータ要素のうちの1つ以上に基づいて、前記リスクスコアを計算するか、リスク決定を行うことをさらに含む、請求項124から138のいずれか1項に記載の方法。