特許第6704267号(P6704267)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6704267
(24)【登録日】2020年5月14日
(45)【発行日】2020年6月3日
(54)【発明の名称】電鋳装置
(51)【国際特許分類】
   C25D 1/00 20060101AFI20200525BHJP
   C25D 21/10 20060101ALN20200525BHJP
【FI】
   C25D1/00 A
   C25D1/00 B
   !C25D21/10 301
【請求項の数】6
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2016-40660(P2016-40660)
(22)【出願日】2016年3月3日
(65)【公開番号】特開2017-155299(P2017-155299A)
(43)【公開日】2017年9月7日
【審査請求日】2019年2月1日
(73)【特許権者】
【識別番号】000208765
【氏名又は名称】株式会社エンプラス
(74)【代理人】
【識別番号】110000545
【氏名又は名称】特許業務法人大貫小竹国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】寺井 良英
【審査官】 池田 安希子
(56)【参考文献】
【文献】 特開2002−241982(JP,A)
【文献】 特開昭61−227198(JP,A)
【文献】 実開昭58−135473(JP,U)
【文献】 特開2001−228363(JP,A)
【文献】 特開2004−043873(JP,A)
【文献】 特開平06−128791(JP,A)
【文献】 特開2003−231986(JP,A)
【文献】 特開2002−142421(JP,A)
【文献】 特開2005−232531(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C25D 1/00
C25D 21/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電鋳槽内に固定された陽極と、この陽極の中心軸の周りを自転しながら公転する陰極と、前記電鋳槽の側壁に設けられた電鋳液噴射口から前記電鋳槽内に電鋳液を噴射する電鋳液噴流発生手段と、を有し、
前記陰極は、外周面に凹形状部を有する母型が取り付けられ、前記陽極との間隔が同一に保持された状態で前記陽極の中心軸の周りを自転しながら公転するようになっており
前記凹形状部は、前記陰極が前記陽極の中心軸の周りを自転しながら公転した場合に、前記電鋳液噴射口から前記電鋳槽内に噴射された前記電鋳液の噴流に接触する範囲に形成された、
ことを特徴とする電鋳装置。
【請求項2】
前記陰極には、電気伝導性を有する母型が取り付けられ、
前記陽極には、前記母型に電着させる金属材料を収容したバスケットが固定され、
前記電鋳液は、金属イオン成分を含有する溶液が使用される、
ことを特徴とする請求項1に記載の電鋳装置。
【請求項3】
前記陰極は、前記陽極の中心軸を中心とする同一円周上に等間隔で複数設けられた、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の電鋳装置。
【請求項4】
前記陰極は、前記陽極の中心軸を中心とする同一円周上に等間隔で偶数設けられた、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の電鋳装置。
【請求項5】
前記陰極は、前記母型の表面の全周が前記電鋳液の噴流に接触するように、自転数と公転数の比が設定された、
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の電鋳装置。
【請求項6】
前記電鋳液は、前記陽極の中心軸に対して直交する方向を水平方向とすると、前記電鋳液噴流発生手段から前記水平方向に沿って噴射される、
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の電鋳装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、表面に凹形状部(気泡が付着し易い形状部、又は、気泡が抱き込まれ易い形状部)を有する母型の電鋳に適した電鋳装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電鋳装置は、従来から様々なものが考案されている。例えば、図7に示す電鋳装置100は、電鋳槽101内の中心軸102の周りに等間隔に複数の陽極103が配置され、これら複数の陽極103が中心軸102の周りに回転できるように支持され、これら複数の陽極103の内側で且つ電鋳槽101内の中心軸102の周りに複数の陰極104(芯材)が自転できるように配置され、電鋳槽101内の電鋳液105が超音波撹拌装置(図示せず)によって撹拌される構成になっている。すなわち、この図7に示す電鋳装置100は、自転する陰極104の周りを陽極103が公転するように構成され、電流液105が超音波撹拌装置によって撹拌されることにより、陰極104に配置した芯材の表面に均一に電鋳層を形成するようになっている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−241982号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
図7に示す従来の電鋳装置100は、表面が平滑な芯材に電鋳層を形成するために適したものである。しかしながら、従来の電鋳装置100は、表面に凹形状部(気泡が付着し易い形状部、又は、気泡が抱き込まれ易い形状部)を有する母型に電鋳を施す場合、その母型の凹形状部に抱き込んだ気泡を除去しきれなかった。したがって、従来の電鋳装置100は、表面に凹形状部を有する母型の電鋳に使用した場合、母型の凹形状部に気泡を抱き込んだまま電析が進行し、電鋳品にボイドの発生に起因する不良が発生する。
【0005】
そこで、本発明は、表面に凹形状部を有する母型の電鋳に使用された場合に、電鋳品にボイドの発生に起因する不良を生じることがない電鋳装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、電鋳槽3内に固定された陽極18と、この陽極18の中心軸20の周りを自転しながら公転する陰極2と、前記電鋳槽3の側壁15に設けられた電鋳液噴射口16から前記電鋳槽3内に電鋳液10を噴射する電鋳液噴流発生手段14と、を有する電鋳装置1である。そして、前記陰極2は、外周面に凹形状部を有する母型17が取り付けられ、前記陽極18との間隔が同一に保持された状態で前記陽極18の中心軸20の周りを自転しながら公転するようになっている。また、前記凹形状部は、前記陰極2が前記陽極18の中心軸20の周りを自転しながら公転した場合に、前記電鋳液噴射口16から前記電鋳槽3内に噴射された前記電鋳液10の噴流に接触する範囲に形成されている。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、表面に凹形状部を有する母型の電鋳に使用された場合に、母型の凹形状部に気泡を抱き込んだとしても、母型の凹形状部に抱き込んだ気泡を電鋳液噴流手段から噴射された電鋳液の噴流によって取り除くことができるため、電鋳品にボイド(電鋳層内の空隙)の発生に起因する不良を生じることがない。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】電鋳装置の全体構成を示す図(陰極を電鋳槽に入れる前の構成図)であり、図1(a)が電鋳装置の平面図、図1(b)が電鋳装置の正面図である。
図2】電鋳装置の全体構成を示す図であり、陰極を電鋳槽に入れた後の構成図である。
図3図2のA1−A1線に沿って切断して示す電鋳装置の断面図である。
図4図4(a)が図1(b)のA2−A2線に沿って切断して示す電鋳装置の断面図であり、図4(b)が図4(a)のA3−A3線に沿って切断して示す電鋳装置の一部断面図である。
図5図1(b)のA4−A4線に沿って切断して示す電鋳装置の断面図である。
図6図1(b)のA5−A5線に沿って切断して示す電鋳装置の断面図である。
図7】従来の電鋳装置を簡略化して示す構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態を図面に基づき詳述する。
【0010】
[第1実施形態]
図1乃至図6は、本発明の実施形態に係る電鋳装置1を説明するための図である。なお、図1は、電鋳装置1の全体構成を示す図(陰極2を電鋳槽3に入れる前の構成図)であり、図1(a)が電鋳装置1の平面図、図1(b)が電鋳装置1の正面図である。また、図2は、電鋳装置1の全体構成を示す図であり、陰極2を電鋳槽3に入れた後の構成図である。また、図3は、図2のA1−A1線に沿って切断して示す電鋳装置1の断面図である。また、図4(a)が図1(b)のA2−A2線に沿って切断して示す電鋳装置1の断面図であり、図4(b)が図4(a)のA3−A3線に沿って切断して示す電鋳装置1の一部断面図である。また、図5は、図1(b)のA4−A4線に沿って切断して示す電鋳装置1の断面図である。また、図6は、図1(b)のA5−A5線に沿って切断して示す電鋳装置1の断面図である。
【0011】
これらの図に示すように、電鋳装置1は、電鋳槽3が支持ボディ4上に固定され、電鋳槽3の外側の4隅にスライドガイド5がそれぞれ起立するように固定され、これらスライドガイド5の上端に天板6が固定され、この天板6と電鋳槽3の間のスライドガイド5に陰極支持部7が上下動できるように取り付けられ、陰極支持部7が天板6に取り付けられた昇降用シリンダ8によって上下動させられるようになっている。
【0012】
電鋳槽3は、上部が開口している立方体形状であり、内部に電鋳液10(金属イオン成分を含有する溶液)が収容されている。この電鋳槽3内の電鋳液10は、排液口11から回収タンク12に導かれた後、回収タンク12内の電鋳液10がフィルタ13を介してポンプ14(電鋳液噴流発生手段)で吸引され、このポンプ14によって電鋳槽3の側壁15に形成された電鋳液噴射口16から電鋳槽3内に噴射される。この際、ポンプ14から電鋳槽3内に噴射された電鋳液10は、X−Y平面のY軸方向に沿った噴流となり、陰極2に取り付けられた電気伝導性を有する母型17の表面の凹形状部に接触する(図2及び図3参照)。ここで、ポンプ14から電鋳槽3内に噴射される電鋳液10は、陽極18の中心軸20に対して直交する方向を水平方向とした場合、電鋳液噴射口16から電鋳槽3内に水平方向に沿って噴射される。また、電鋳液10の噴射方向は、陽極18に衝突しないように、陽極18からずらして設定され、電鋳槽3内の電鋳液10の濃度を均一化する対流が電鋳槽3内で生じるように工夫されている。
【0013】
また、図3に示すように、電鋳槽3は、底面21の中央に陽極18が配置され、この陽極18に球状の金属材料(母型17に電着させる金属成分)を収容した円筒状のバスケット22が固定されている。また、この電鋳槽3は、陽極18の中心軸20を中心とする同一円周上に8個の陰極2が等間隔で配置されている。この陰極2には、母型17が取り付けられている。母型17は、表面(例えば、母型17が円柱形状の場合には、円筒状の外周面であり、電鋳層を電析させる外周面)に凹形状部が形成されている。この母型17の凹形状部は、電鋳作業中に、電鋳液中の気泡が付着するか、又は、電鋳液中の気泡が抱き込まれ易くなっている。そして、これら陰極2及び陰極2に取り付けられた母型17は、陰極支持部7によって自転可能に且つ陽極18の中心軸20の周りに公転可能に支持されている。
【0014】
図1及び図4に示すように、陰極支持部7は、公転駆動部23と自転駆動部24とを有している。公転駆動部23は、第1支持プレート25の第1ギヤ収容凹部26内に公転駆動用ピニオンギヤ27が回動可能に収容され、第1支持プレート25の第2ギヤ収容凹部28内に公転駆動用ギヤ30が回動可能に収容されている。公転駆動用ピニオンギヤ27は、公転駆動用モータ31の出力軸32に固定され、公転駆動用モータ31によって回転駆動されるようになっている。公転駆動用ギヤ30は、その中心軸33が陽極18の中心軸20と同軸上に位置しており、公転駆動用モータ31によって公転駆動用ピニオンギヤ27が回動させられることにより、中心軸33(20)を中心として回動するようになっている。
【0015】
また、図1及び図4に示すように、公転駆動用ギヤ30の上面には、自転駆動用モータ34が取り付けられている。この自転駆動用モータ34は、陽極18の中心軸20と同心に延びる駆動軸35の先端が自転駆動ギヤ36に固定されている。自転駆動ギヤ36は、第2支持プレート37上に回動可能に支持された8個の自転従動ギヤ38と噛み合っている(図5参照)。自転従動ギヤ38は、陽極18の中心軸20を中心とする同一円周上に等間隔で8箇所配置されている。第2支持プレート37は、公転駆動用ギヤ30の下面に4本の固定ピン40で固定され、公転駆動用ギヤ30と一体に回動するようになっている。自転従動ギヤ38は、陰極2(母型ホルダ41)と同軸のギヤ軸42が中心部に固定され、自転駆動ギヤ36によって回転駆動されると、ギヤ軸42を介して陰極2(母型ホルダ41)を回動させ、母型ホルダ41に保持された母型17を回動(自転)させるようになっている。母型ホルダ41は、自転従動ギヤ38と同様に、陽極18の中心軸20を中心とした同一円周上に等間隔で8個配置されており、内部に母型17を収容して保持するようになっている。また、この母型ホルダ41は、第2支持プレート37、固定ピン40、公転駆動用ギヤ30、及び第1支持プレート25を介して外部の電源に接続されている。また、自転駆動用モータ34は、回転する公転駆動用ギヤ30の回転中心部に接続されているため、電線43が捩れないように、電線43の捩れ防止手段44が設置されている。
【0016】
図1図2、及び図6に示すように、陰極支持部7の第1支持プレート25は、接続アーム45を介して昇降用シリンダ8の作動ロッド46の先端に取り付けられており、昇降用シリンダ8によって図1の退避位置と図2の電鋳作業位置との間を上下動できるようになっている。そして、図1の退避位置において、陰極支持部7に支持された全ての母型17は、電鋳槽3の上方に位置している。また、図2の電鋳作業位置において、陰極支持部7に支持された全ての母型17は、電鋳槽3内に収容されている。
【0017】
このような電鋳装置1は、図1の退避位置にある陰極支持部7を昇降用シリンダ8によって図2の電鋳作業位置まで降下させ、電鋳槽3内の電鋳液10に母型17を沈め、陽極18(金属材料を収容したバスケット)と陰極2に取り付けられた母型17との間に一定の電圧を加えると、陽極18で金属のイオン化(溶解)が起こり、陰極2である母型17の表面に金属の還元による析出(電着)が発生し、母型17の表面に電鋳層が形成される。母型17の表面に形成された電鋳層が所望の厚さになると、電鋳作業を終了し、電鋳作業位置にある陰極支持部7を昇降用シリンダ8によって退避位置まで上昇させ、陰極2(電鋳層が形成された母型17)を電鋳槽3の外部(上方)へ取り出す。そして、電鋳層が形成された母型17を陰極支持部7の母型ホルダ41から取り外し、母型17を除去し、略円筒状の電鋳品を得ることができる。
【0018】
以上のような本実施形態に係る電鋳装置1は、電鋳作業中に、母型17の表面の凹形状部に気泡が抱き込まれたとしても、電鋳槽3の側壁15に形成された電鋳液噴射口16からポンプ14によって噴射される電鋳液10の噴流が母型17の凹形状部に抱き込まれた気泡を取り除くことができる。その結果、本実施形態に係る電鋳装置1は、電鋳品にボイドに起因する不良を生じることがない。しかも、本実施形態に係る電鋳装置1は、複数の母型17(陰極2)が自転しながら陽極18の中心軸20の周りを公転するようになっているため、複数の母型17の全てが電鋳槽3の側壁15に形成された電鋳液噴射口16からポンプ14によって噴射される電鋳液10の噴流と均等に接触する。したがって、本実施形態に係る電鋳装置1は、複数の母型17に同時に電鋳を施す場合に、母型17の表面の凹形状部が電鋳液10の噴流に接触することになるため、全ての母型17の凹形状部に抱き込まれた気泡を取り除くことができ、全ての電鋳品にボイド(電鋳層内の空隙)に起因する不良を生じることがない。
【0019】
また、本実施形態に係る電鋳装置1は、円筒状の陽極18(母型17に電着させる金属材料を収容した円筒状のバスケット)に対して同心円上に複数の陰極2(母型17)を配置し、陽極18と陰極2の間隔を常時一定に保ち、且つ、複数の陰極2(母型17)の全てを自転させるようになっているため、全ての陰極2(母型17)の全周が陽極18に対して均等に対面し、母型17の表面に均一に電鋳層を電析させることができ、電鋳品の品質を向上させることができる。
【0020】
また、本実施形態に係る電鋳装置1は、複数の陰極2(母型17)を陽極18(母型17に電着させる金属材料を収容した円筒状のバスケット)の中心軸20の周りに自転させながら公転させるようになっているため、複数の陰極2(母型17)が電鋳槽3内を均等に移動し、複数の陰極2(母型17)で電鋳液10の噴流の影響のばらつきが生じないため、複数の母型17に電析する電鋳層の品質が均一化する。
【0021】
また、本実施形態に係る電鋳装置1は、陽極18の中心軸20を中心とする同一円周上に偶数個の陰極2(母型17)を等間隔で配置することにより、陽極18の中心軸20の周りの陰極2(母型17)の回転(公転)バランスが向上する。その結果、陰極2(母型17)の回転軸の倒れを防止でき、電鋳層を母型17の表面に均一に電析させることができる。
【0022】
また、本実施形態に係る電鋳装置1は、母型17の表面の全周が電鋳液10の噴流に接触するように、自転数と公転数の比が設定されることにより、母型17の表面の凹形状部に抱き込まれた気泡を電鋳液10の噴流でより一層確実に取り除くことができる。
【0023】
また、本実施形態に係る電鋳装置1は、複数の陰極2(母型17)が陽極18の中心軸20の周りを自転しながら公転するようになっており、電鋳液噴射口16及びポンプ14を電鋳槽3の1箇所に設置すれば、電鋳液噴射口16から噴射される電鋳液10の噴流により母型17の凹形状部に抱き込まれた気泡を取り除くことができ、全体構造のコンパクト化を図ることができる。
【0024】
なお、本実施形態に係る電鋳装置1は、陰極2(母型17)の数が1又は奇数個の場合にも適用できるが、陰極2(母型17)の数が偶数個であることが好ましい。
【0025】
また、本実施形態に係る電鋳装置1は、表面に凹形状部(気泡が付着し易い形状部)を有する様々な形状の母型17に広く適用できる。
【0026】
また、本実施形態に係る電鋳装置1は、例えば、公転駆動用モータ31及び自転駆動用モータ34をACスピードコントロールモータにすれば、異なる形状の母型17毎に最適の自転及び公転速度に調整し、異なる形状の母型17毎に最適な電鋳を行うことができる。
【0027】
また、本実施形態に係る電鋳装置1は、陽極18に固定する材料、陰極2に取り付ける母型17の材料、及び電鋳液10が電鋳条件に応じて適宜変更される。
【符号の説明】
【0028】
1……電鋳装置、2……陰極、3……電鋳槽、10……電鋳液、14……ポンプ(電鋳液噴流発生手段)、15……側壁、16……電鋳液噴射口、17……母型、18……陽極、20……中心軸
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7