(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記取得部により取得された実行情報および実績情報に対して統計的処理を行って、前記提供部により利用者に提供された提案コンテンツの前記利用者に対する効果を導出し、導出された効果に基づいて前記利用者に提供する提案コンテンツを学習する学習部を、更に備える、
請求項1から9のうちいずれか1項に記載の情報提供装置。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照し、本発明の情報提供装置、情報提供方法、および情報提供プログラムの実施形態について説明する。情報提供装置は、例えば、一以上のプロセッサにより実現される。情報提供装置は、生活に関する提案を行う提案コンテンツを利用者に提供し、提案コンテンツの実行状況を示す実行情報と、実行状況に対する実績を示す実績情報とを取得し、取得した実行情報および実績情報を当該利用者または他の利用者にフィードバックさせて提案コンテンツを決定する装置である。このような機能の詳細は、以下の説明によって段階的に開示される。
【0010】
<第1実施形態>
図1は、情報提供装置50を含む情報提供システム1の構成図である。情報提供システム1は、例えば、一以上の端末装置10と、一以上の銀行サーバ30と、一以上の情報提供装置50とを備える。これらの構成要素は、互いにネットワークNWを介して通信する。ネットワークNWは、例えば、WAN(Wide Area Network)やLAN(Local Area Network)、インターネット、専用回線、無線基地局、プロバイダなどを含む。
【0011】
[端末装置]
端末装置10は、例えば、スマートフォンなどの携帯電話やタブレット端末、PDA(Personal Digital Assistant)などである。
図2は、端末装置10の機能構成を示す図である。端末装置10は、例えば、通信部12と、制御部14と、タッチパネル部16と、記憶部20とを備える。通信部12は、ネットワークNWを介して、他装置と通信する。
【0012】
制御部14は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサが、記憶部20に記憶された家計簿支援アプリ22を実行することにより実現される。家計簿支援アプリ22は、例えば、ネットワークNWを介してアプリケーションサーバからダウンロードされてもよいし、予め端末装置10にプリインストールされていてもよい。また、制御部14は、LSI(Large Scale Integration)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)等のハードウェアによって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。記憶部20は、例えば、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、SDカード、RAM(Random Access Memory)、レジスタ等によって実現される。
【0013】
家計簿支援アプリ22は、電子的な家計簿を生成するためのインターフェースを表示部に表示させたり、インターフェースを介して入力された情報を処理したりすることを端末装置10に実行させるプログラムである。また、家計簿支援アプリ22は、情報提供装置50により送信されたコンテンツを表示部に表示させる。
【0014】
タッチパネル部16は、ユーザによる情報の入力操作を受け付ける操作部と、情報を表示する表示部とを含む。端末装置10は、タッチパネル部16の操作部以外に、機械式スイッチなどを備えてもよい。
【0015】
[銀行サーバ]
銀行サーバ30は、ネットワークNWを介して、他装置と通信する。銀行サーバ30は、情報提供装置50に銀行サーバ30の記憶部に記憶された所定のユーザの預金情報を送信する。所定のユーザとは、例えば、端末装置10のユーザであって、予め銀行サーバを管理する銀行と、情報提供装置50を管理する管理者との間で、預金情報が情報提供装置50に送信されることを許容する契約が成立しているユーザである。預金情報とは、例えば、通帳に記載される情報と同様の情報であって、ユーザの預金残高や、入金された金額、引き落とされた金額、入金または引き落とされた金額に対応する費目、日時等である。なお、情報提供システム1は、銀行サーバに代えて(加えて)、ユーザが保有するクレジットカード会社が管理するサーバ装置を含んでもよい。この場合、サーバ装置は、ユーザが行ったクレジットカードによる決済に関する情報を情報提供装置50に送信する。
【0016】
[情報提供装置]
図3は、情報提供装置50の機能構成を示す図である。情報提供装置50は、例えば、通信部52と、情報管理部54と、提供部56と、学習部58と、記憶部60とを備える。情報提供装置50に含まれる各機能部は、複数の装置に分散されてもよい。例えば、提供部56と学習部58とは別体の装置によって実現されてもよい。記憶部はNAS(Network Attached Storage)などの記憶装置であってもよい。
【0017】
通信部52は、ネットワークNWを介して、他装置と通信する。情報管理部54は、通信部により提供された提案コンテンツの実行状況を示す実行情報と、実行状況に対する実績を示す実績情報とを取得する。
【0018】
提供部56は、情報管理部54により取得された実行情報および実績情報に基づいて、ユーザに対して、提案する提案コンテンツを決定し、決定した提案コンテンツを、通信部52を用いてユーザに提供する。提案コンテンツは、生活に関する提案を行うコンテンツである。生活に関する提案とは、例えば、利用者の生活費の抑制を提案することである。生活費とは、例えば、光熱費、食費、および水道費のうちの少なくとも1つを含む。
【0019】
記憶部60には、例えば、家計簿情報62と、コンテンツ情報64と、実行情報66と、属性情報68と、優良者履歴情報70と、送信テーブル72とが記憶されている。
【0020】
図4は、家計簿情報62の一例を示す図である。家計簿情報62は、例えば、銀行サーバ30から取得した預金情報や、ユーザが端末装置10を操作して入力した情報によって生成される。家計簿情報62は、ユーザIDに対して、生活費を抑制する(節約する)対象の費目を示す費目情報、ユーザによって設定された予算を示す情報(予算)、および実際に出費した費用を示す情報(実績)が対応付けられている情報である。例えば、費目情報ごとに、その費目に対する予算および実績が対応付けられている。実際に出費した費用は、例えば、預金情報から取得された情報や、ユーザによって端末装置10に入力された情報である。予め費目などに対して設定された予算情報(想定出費額)に対する出費の抑制度合は、「実績情報」の一例である。
【0021】
また、家計簿情報62には、ユーザが端末装置10を用いて入力した出費や収入に関する情報が含まれてもよい。例えば、ユーザに臨時収入があった場合、ユーザは、端末装置10を操作して、費目を臨時収入として、臨時収入の金額を入力する。これによって、家計簿情報62の費目「臨時収入」に対して、臨時収入の金額が対応付けられて記憶される。
【0022】
また、家計簿情報62には、費目「貯蓄」に対して貯蓄額が対応付けられた情報が含まれる。この貯蓄額は、ユーザが本実施形態の家計簿支援アプリ22を利用して出費を節約した貯蓄額であってもよいし、出費を節約した貯蓄額と、他の貯蓄額とが合算された貯蓄額であってもよい。ユーザの操作によって、家計簿情報62がタッチパネル部16に表示されるため、ユーザは、貯蓄額や節約の程度を確認することができる。
【0023】
図5は、コンテンツ情報64の一例を示す図である。コンテンツ情報64は、情報提供装置50が、ユーザに送信する可能性があるコンテンツの一覧の情報である。コンテンツ情報は、コンテンツIDに対して、ユーザに提案する生活費を節約するための提案コンテンツの内容(提案)、提案コンテンツと共にユーザに提供する画像、および提案コンテンツの提案をユーザが実行した場合に想定される節約金額(想定節約金額)が対応付けられた情報である。ユーザに提案する提案コンテンツの内容は、例えば、電気代を節約するためのコンテンツの内容として、夏の日中にカーテンを閉めることを示す情報や、食費代を節約するためのコンテンツの内容として、1週間分のおかずをまとめて作る情報等である。ユーザに提供する画像は、例えば、提案コンテンツの内容に関連するものである。
【0024】
図6は、実行情報66の一例を示す図である。実行情報66は、例えば、提案コンテンツが送信されたユーザが、その提案コンテンツの提案を実行したか否かを示す情報である。実行情報66は、ユーザIDに対して、情報提供装置50がユーザに提案コンテンツを提供した日時、提供したコンテンツID、およびユーザの端末装置10から提案コンテンツに含まれる提案を実行したことを示す情報が情報提供装置50に送信された日時(実行確認日時)が対応付けられた情報である。
【0025】
ユーザは、提案コンテンツが提供された後、その提案コンテンツに含まれる提案を実行した場合に端末装置10を操作して、提案コンテンツに含まれる提案を実行したことを示す情報を情報提供装置50に送信する。これにより、実行情報66には、実行確認日時がユーザID等に対応付けられる。ユーザが提案コンテンツを実行していない場合は、提案コンテンツに含まれる提案を実行したことを示す情報は、情報提供装置50に送信されないため、実行情報66の実行されていないコンテンツIDには、実行確認日時が対応付けられない。
【0026】
なお、実行したことを示す情報は、端末装置10に限らず、他の装置や電気機器、各種センサ等から情報提供装置50に送信されてもよい。他の装置や電気機器、各種センサ等とは、例えば情報提供装置50と通信する機能を有し、自装置の制御結果や、自動取得した情報を情報提供装置50に提供する、いわゆるIоT(Internet of Things)機能を有する機器等である。例えば、提案コンテンツの内容が、夏季においてエアコンディショナーの設定温度を前月の平均設定温度(例えば22度)より3度上げて設定するといものである場合、情報提供装置50が、ネットワークNWを介してユーザの自宅等に設けられたエアコンディショナーから設定温度およびエアコンディショナーの識別情報を取得する。例えば、エアコンディショナーから取得された設定温度が所定の期間において25度以上である場合、情報管理部54は、エアコンディショナーから取得された設定温度に関する情報を提案コンテンツに含まれる提案を実行したことを示す情報とみなす。これにより、実行情報66には、上記の提案コンテンツが実行されたことに対応する実行確認日時が、ユーザID等に対応付けられる。なお、エアコンディショナーの識別情報は、例えば、属性情報として管理されている。
【0027】
図7は、属性情報68の一例を示す図である。属性情報68は、ユーザIDに対して、ユーザの属性が対応付けられた情報である。ユーザの属性とは、例えば、性別や、年齢、住所、家族構成、住宅の種別(1戸建ての住宅、マンション、アパート)、節約したい項目、職業等である。これらの情報は、例えば、ユーザが端末装置10を操作することによって入力された情報である。
【0028】
優良者履歴情報70、および送信テーブル72の詳細については後述する。
【0029】
[情報提供システムの処理]
図8は、情報提供システムにより実行される処理を示すシーケンス図である。端末装置10および情報提供装置50の処理の詳細については後述するため、ここでは情報提供システム1が実行する処理の概要について説明する。
【0030】
まず、端末装置10が、ユーザによって入力されたユーザID、節約したい費目、予算およびユーザの属性を情報提供装置50に送信する(S1)。なお、ユーザIDは、例えば情報提供装置50によって端末装置10のユーザに事前に付与されているものとする。次に、情報提供装置50が、S1で取得した情報に基づいて、ユーザに提供する提案コンテンツを決定し(S2)、決定した提案コンテンツをユーザの端末装置10に提供する(S3)。次に、端末装置10は、提供された提案コンテンツを表示部に表示させる(S4)。
【0031】
ユーザによって提案コンテンツに含まれる提案が実行されたことを示す情報が、ユーザによって端末装置10に入力されると(S5)、端末装置10は、提案を実行したことを示す実行情報を情報提供装置50に送信する(S6)。情報提供装置50が、実行情報を取得すると、実行情報66を更新する(S7)。
【0032】
次に、情報提供装置50は、ユーザに提供する提案コンテンツを決定し(S8)、決定した提案コンテンツを端末装置10に送信する(S9)。端末装置10が、送信された提案コンテンツを取得すると、取得した提案コンテンツを表示部に表示させる(S10)。
【0033】
次に、情報提供装置50が、銀行サーバ30により送信された預金情報を取得すると(S11)、家計簿情報62を更新する(S12)。情報提供装置50は、ユーザの端末装置10により送信された家計簿情報62の参照依頼を取得すると(S13)、ユーザの家計簿情報62を端末装置10に提供する(S14)。そして、情報提供システム1は、S7からS14の処理を繰り返す。
【0034】
上述したように、情報提供装置50は、ユーザの属性、およびユーザにより選択された節約したい費目を取得し、ユーザに提案コンテンツを送信した後に、提案コンテンツに含まれる提案が実行されたことを示す実行情報、および費目に対する節約の金額を取得する。
【0035】
[学習部の処理]
図9は、情報提供装置50の学習部58により実行される処理の流れを示すフローチャートである。まず、学習部58が、処理実行のタイミングが到来するまで待機する(S21)。処理実行のタイミングが到来すると、学習部58は、提案コンテンツを実行したユーザであって、節約が達成され、且つ所定の条件を満たすユーザ(優良者)に関する情報を取得し、取得した情報に基づいて、優良者履歴情報70を生成する(S22)。
【0036】
所定の条件とは、例えば、予め設定した予算に対する出費の節約度合が所定以上であることや、所定金額以上節約したことである。より具体的には、学習部58は、家計簿情報62から優良者とされるユーザを抽出する。学習部58は、更に、抽出したユーザに対応する実行情報を実行情報66から取得すると共に、抽出したユーザの属性を属性情報68から取得する。そして、学習部58は、ユーザの属性を所定の基準に基づいて判別し、上述した情報と、判別した属性とを統合することによって優良者履歴情報70を生成する。
【0037】
図10は、優良者履歴情報70の一例を示す図である。優良者履歴情報70は、ユーザIDに対して、ユーザの属性、そのユーザにより選択された節約したい費目、情報提供装置50により送信された提案コンテンツ、提案コンテンツが送信された日時、ユーザが実行した提案を含む提案コンテンツ、節約できた費目、および節約できた金額が対応付けられた情報である。優良者履歴情報70に含まれる情報のうち一部の情報を省略されてもよい。
【0038】
次に、学習部58は、統計的処理を行ってユーザにとって節約の効果が増大するように(ユーザが提供された提案コンテンツを実行するように)、例えば、ユーザの属性と選択された節約したい費目との組み合わせごとに、送信する提案コンテンツと、その提案コンテンツを送信する日時を決定し、送信テーブル72を生成する(S23)。送信テーブル72は、情報提供装置50がユーザに送信する提案コンテンツを決定するときに用いられるものである。なお、送信テーブル72は、ユーザの属性ごとに、送信する提案コンテンツが決定されてもよい。これにより本フローチャートの1ルーチンの処理は終了する。
【0039】
例えば、学習部58は、ユーザの属性が所定のタイプであるユーザであって、節約したい費目が電気代である場合、電気代を節約するための所定の提案コンテンツを月曜の18時に送信し、食費代を節約するための所定の提案コンテンツを金曜日の17時に送信すると、節約の効果が増大することを優良者履歴情報70から導出した場合、導出した情報を反映させた送信テーブル72を生成する。節約の効果が増大するとは、1つの費目に対する節約の度合が増大することであってもよいし、複数の費目全体に対する節約の度合が増大することであってもよい。
【0040】
図11は、送信テーブル72の一例を示す図である。送信テーブル72には、ユーザの属性に対して、ユーザにより選択された節約したい費目と、送信する提案コンテンツと、その提案コンテンツを送信する日時が対応付けられた情報である。なお、提案コンテンツが送信される日時は、予め設定された時間であってもよい。
【0041】
上述したように、学習部58は、ユーザに送信した提案コンテンツのユーザによる実行情報と、ユーザが節約した金額(実績情報)とに基づいて、ユーザに送信する提案コンテンツを決定するための情報を生成する。
【0042】
また、学習部58は、上述した送信テーブル72に代えて、統計的処理を行ってユーザにとって節約の効果が増大するように送信テーブル72Aを生成してもよい。
図12は、学習部58により生成される送信テーブル72Aの一例を示す図である。送信テーブル72Aには、例えば、ユーザの属性およびユーザによって選択された節約したい費目に対して、最初に送信される提案コンテンツが対応付けられ、更に、最初に送信された提案コンテンツが実行された場合に送信する提案コンテンツと、実行されなかった場合に送信される提案コンテンツとが対応付けられ、以後、同様に送信された提案コンテンツが実行された場合に送信される提案コンテンツ、および実行されなかった場合に送信される提案コンテンツとが対応付けられている。例えば、
図12に示す送信テーブル72Aの提案コンテンツの実行の可否に応じて、ユーザに送信する提案コンテンツを決定すると、ユーザにとって節約が効果的であることが想定される。上述したように学習部58が、優良者履歴情報70に対して統計的処理を実行して送信テーブル72Aを生成したためである。
【0043】
また、学習部58は、ユーザの1日や1週間等の行動状況に基づいて、送信テーブル72を生成してもよい。例えば、学習部58は、日中に家にいるユーザに対して、そのユーザが家で実行することができる提案コンテンツを提供する。この場合、ユーザの行動状況は、属性情報68に含まれる。
【0044】
[端末装置の処理]
図13は、端末装置10により実行される処理の流れを示すフローチャートである。まず、端末装置10の操作部に対して、ユーザによってユーザID、節約したい費目、予算およびユーザの属性等の情報が入力(選択)されると(S31)、端末装置10の制御部14が、ユーザによって入力された情報(選択された情報)を、通信部12を用いて情報提供装置50に送信する(S32)。
【0045】
図14は、ユーザが情報を入力するインターフェース画面IMの一例を示す図である。図示する例は、ユーザが節約したい費目、および費目に対する予算をユーザが入力するためのインターフェース画面IMである。インターフェース画面IMには、例えば、複数の費目が表示され、ユーザは、図示する画面の費目に対応する領域をタッチ操作等することによって、節約したい費目を選択し、選択した費目に対する予算を入力する。
【0046】
次に、制御部14は、情報提供装置50により提案コンテンツが提供されるまで待機し(S33)、提案コンテンツが提供されると表示部に提案コンテンツを表示させる(S34)。
図15は、表示部に表示される提案コンテンツの一例を示す図である。コンテンツC1は、ユーザに提案する節約に関する情報を含む。図示する例では、節約に関する情報として、夏の外出時にカーテンを閉めて出かけると、空調設備の稼働を抑制でき、電気代を節約することができるため、1カ月で○○円の節約ができることを示す情報がコンテンツC1に含まれている。また、表示部には、提案コンテンツに関連する画像(図中、IM001)が表示される。
【0047】
また、コンテンツC1には、「やってみたい」ボタンB1が表示されている。ユーザによって、ボタンB1に対する操作が実行されると、例えば、後述する記録タブにコンテンツC1の提案が記録される。なお、ボタンB1は省略されてもよい。この場合、例えば、コンテンツC1の提案は、自動的に記録タブに記録される。また、コンテンツC2には、ユーザが節約したと想定される金額が表示される。節約したと想定される金額は、提供された提案コンテンツのうち、ユーザが実行した提案によって節約することができると想定される金額である。
【0048】
また、ユーザは、図示するボタンB2からB4に対してタッチ操作することによって、表示部に表示されるインターフェース画面を切り替えることができる。ボタンB2は、他のインターフェース画面から節約に関する提案を含む提案コンテンツを表示するインターフェース画面IM1に切り替えるためのボタンである。ボタンB3は、他のインターフェース画面から家計簿情報62を示すインターフェース画面に切り替えるためのボタンである。ボタンB4は、他のインターフェース画面から記録タブに対応するインターフェース画面に切り替えるためのボタンである。
【0049】
図16は、記録タブのインターフェース画面IM2の一例を示す図である。記録タブには、
図15で示した「やってみたい」ボタンB1に対する入力が実行された節約に関する提案が表示される。また、記録タブには、節約に関する提案に対応するチェックボックスが表示される。ユーザは、節約に関する提案を実際に実行した場合、提案に対応するチェックボックスに対して実行したことを示す実行情報(図中、チェックマーク)を入力する。また、記録タブのインターフェース画面IM2には、
図15で示した想定される金額が表示される。
【0050】
図13の説明に戻る。制御部14は、ユーザによって実行情報が入力されると(S35)、入力された実行情報を情報提供装置50に送信する(S36)。実行情報が送信されると、ステップS33の処理に戻る。制御部14は、本フローチャートの処理の終了を示す情報(例えば、リセットを示す情報)を取得すると、本フローチャートの処理を終了させる。
【0051】
[情報提供装置の処理]
図17は、情報提供装置50により実行される処理の流れを示すフローチャートである。本処理では、送信テーブル72Aが用いられるものとして説明する。まず、情報管理部54が、端末装置10からユーザによって入力されたユーザID、節約したい費目、予算およびユーザの属性を取得するまで待機する(S41)。端末装置10から情報を取得すると、提供部56が、S41で取得した情報に基づいて、ユーザに提供する提案コンテンツを決定し(S42)、決定した提案コンテンツを端末装置10に提供する(S43)。
【0052】
S42において、提供部56は、例えば、ユーザが節約したい費目の中で、優先度が高い提案コンテンツを最初にユーザに提供する提案コンテンツとして決定してもよい。この場合、コンテンツ情報64には、コンテンツIDに対して、優先度が対応付けられている。
【0053】
次に、情報管理部54は、端末装置10から実行情報を取得するまで待機する(S44)。実行情報を取得すると、情報管理部54は、実行情報66を更新する(S45)。次に、提供部56が、更新した実行情報に基づいて、ユーザに提供する提案コンテンツを、送信テーブル72Aを参照して決定し、決定した提案コンテンツを端末装置10に送信する(S46)。決定した提案コンテンツを端末装置10に送信すると、ステップS44の処理に戻る。情報提供装置50は、本フローチャートの処理の終了を示す情報を取得すると、本フローチャートの処理を終了させる。
【0054】
なお、提供部56は、ユーザの属性に加え、更に、ユーザが実行した提案コンテンツに含まれる提案の履歴に基づいて、次に提供する提案コンテンツを決定し、決定した提案コンテンツを、そのユーザに提供してもよい。この場合、提供部56は、優良者履歴情報70を参照し、上記のユーザが実行した提案コンテンツに含まれる提案を実行し、且つ上記のユーザと属性が合致するユーザを抽出し、上記のユーザに提供していない提案を含む提案コンテンツを上記のユーザに提供してもよい。このように提供部56は、上記のユーザと実行した提案が重複する傾向にあり、且つ属性が合致する優良者が実行した提案であって、上記のユーザが実行していない提案を含む提案コンテンツを上記のユーザに提供することにより、上記のユーザの節約が期待できる。
【0055】
また、提供部56は、実行される可能性(確率)が高い提案を含む提案コンテンツをユーザに提供してもよい。この場合、学習部58が、(複数のユーザに対応する)実行情報66から実行される可能性が高い提案コンテンツを抽出したり、実行される可能性が高く、且つ節約度合が大きい提案コンテンツを抽出したりする。この場合、更に、ユーザの属性が加味されてもよい。
【0056】
また、提供部56は、実績情報に基づいて提案コンテンツの内容そのものを更新してもよい。例えば、提供部56は、提案コンテンツの提案が実行されたことによってユーザが実際に節約した金額を算出し、算出した金額をユーザに提供する。例えば、提供部56は、家計簿情報62を参照して、提案コンテンツの提案が実行される前と後における費目ごとの実績に基づいてユーザが実際に節約した金額を算出する。この場合、例えば、前述した
図15のコンテンツC2には、提案を実行したことによってユーザが実際に節約した金額が表示されたり、実際に節約した金額に、ユーザが提案を実行したことによって節約することができると想定される金額が加算された金額等が表示されたりする。このように、ユーザの行動が提案コンテンツに反映され、現実に即した節約に関する金額が含まれる提案コンテンツがユーザに提供される。これにより、ユーザは、実際に提案コンテンツの提案を実行した成果を認識することができる。この結果、提供された提案コンテンツを選別して、提案を実行することや、
図15で示した「やってみたい」ボタンB1を押下することに対する、ユーザのモチベーションを高めることができる。
【0057】
上述したように、情報提供装置50が、学習部58により生成された送信テーブル72A(または72)と、ユーザの属性とに基づいて、ユーザに提供する提案コンテンツや、提案コンテンツを送信する日時を決定し、決定した提案コンテンツをユーザに提供することによって、ユーザの節約や貯蓄に貢献することができる。
【0058】
以上説明した第1実施形態によれば、情報提供装置50が、生活に関する提案を行う提案コンテンツを利用者に提供する提供部56により提供された提案コンテンツの実行状況を示す実行情報と、実行状況に対する実績を示す実績情報とを取得する情報管理部54と、情報管理部54により取得された実行情報および実績情報に基づいて、利用者に提案する提案コンテンツを決定し、決定した提案コンテンツを、利用者に提供する提供部56とを備えることによって、利用者の実情に即した情報を提供することができる。
【0059】
<第2実施形態>
以下、第2実施形態について説明する。第2実施形態の情報提供システム1Aは、第1実施形態の情報提供システム1の構成に加え、更にショッピングサーバ100を備える。また、第2実施形態の情報提供システム1Aは、情報提供装置50に代えて、情報提供装置50Aを備える。
図18は、第2実施形態の情報提供システム1Aの構成図である。
【0060】
ショッピングサーバ100は、オンラインショッピングサイトをユーザに提供する。ショッピングサーバ100は、ショッピングサイトにアクセスしたユーザの行動履歴を取得し、取得した行動履歴をユーザIDに対応付けて、情報提供装置50Aに送信する。ショッピングサーバ100は、例えば、ユーザによって入力されたユーザIDに対応するユーザが、ショッピングサイトで購入した商品や、ショッピングサイトにアクセスした時刻などを含むユーザの行動履歴を取得し、取得した行動履歴を情報提供装置50Aに送信する。
【0061】
情報提供装置50Aの記憶部60には、ショッピングサーバ100から取得した行動履歴である行動履歴情報74が記憶されている。行動履歴情報74は、ユーザIDに対して、ユーザがショッピングサイトで購入した商品を示す情報、および商品を購入した日時を示す情報が対応付けられた情報である。
図19は、行動履歴情報74の一例を示す図である。なお、行動履歴情報74は、図示する例に限らず、ユーザIDに対して、そのユーザが閲覧した商品や、閲覧した情報、検索した商品等が対応付けられてもよい。
【0062】
学習部58は、ユーザの行動履歴情報74および予め設定された基準に基づいて、ユーザの行動履歴の属性を判別する。例えば、学習部58は、ショッピングサイトにおいて、食料品を多く購入しているユーザをタイプa、電化製品を多く購入しているユーザをタイプbなどのように分類する。学習部58は、統計的処理を行ってユーザにとって節約の効果が増大するように、ユーザの属性と、ユーザの行動履歴の属性と、選択された節約したい費目との組み合わせごとに、送信するコンテンツと、そのコンテンツを送信する日時を決定し、送信テーブル72Bを生成する。
【0063】
図20は、送信テーブル72Bの一例を示す図である。送信テーブル72Bには、ユーザの属性、行動履歴の属性、および選択された節約項目に対して、送信する提案コンテンツと、提案コンテンツを送信する日時とが対応付けられている。なお、送信テーブル72Bには、行動履歴の属性のみに対して、提案コンテンツ等が対応付けられてもよい。
【0064】
提供部56は、ユーザに提供するコンテンツを、送信テーブル72Bを参照して決定し、決定したコンテンツを端末装置10に送信する。
【0065】
以上説明した第2実施形態によれば、提供部56が、更に、ユーザのウェブサイトにおける行動履歴に基づいて、利用者に対して、提案する提案コンテンツを決定し、決定したコンテンツを、利用者に提供することによって、より利用者の実情に即した情報を提供することができる。
【0066】
上述した第1実施形態および第2実施形態では、家計簿支援アプリ22が実行されることによって実行情報が送信されたり、提案コンテンツが取得されたりするものとして説明したが、これに代えて(加えて)、端末装置10は、ウェブブラウザを用いて実行情報を情報提供装置50に送信してもよい。この場合、情報提供装置50は、例えば、電子メール機能を用いて提案コンテンツをユーザに送信する。
【0067】
また、端末装置10が、情報提供装置50と同等の機能構成を有してもよい。例えば、端末装置10は、第1のユーザに提供された提案コンテンツの実行状況を示す実行情報と、実行状況に対する実績を示す実績情報とをサーバから取得し、取得した実行情報および実績情報に基づいて、第2のユーザに対して、提案する提案コンテンツを決定し、決定した提案コンテンツを、第2のユーザに提供する。この場合、家計簿支援アプリ22は、取得した実行情報と、実績情報とに対して統計的処理を行って、第1のユーザに提供された提案コンテンツに対する第1のユーザへの効果を導出し、導出された効果に基づいて第2のユーザに提供する提案コンテンツを端末装置10に学習させる。また、家計簿支援アプリ22は、学習結果に基づいて、第2のユーザに対して提案する提案コンテンツを端末装置10に決定させ、決定させた提案コンテンツを表示部に表示させる。
【0068】
以上、本発明を実施するための形態について実施形態を用いて説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。