(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6704435
(24)【登録日】2020年5月14日
(45)【発行日】2020年6月3日
(54)【発明の名称】ブレードラバーアッセンブリ
(51)【国際特許分類】
B60S 1/38 20060101AFI20200525BHJP
【FI】
B60S1/38 A
【請求項の数】4
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2018-150285(P2018-150285)
(22)【出願日】2018年8月9日
(65)【公開番号】特開2020-26147(P2020-26147A)
(43)【公開日】2020年2月20日
【審査請求日】2018年8月9日
(73)【特許権者】
【識別番号】000230515
【氏名又は名称】株式会社デンソーワイパシステムズ
(74)【代理人】
【識別番号】100140109
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 新次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100120112
【弁理士】
【氏名又は名称】中西 基晴
(74)【代理人】
【識別番号】100092967
【弁理士】
【氏名又は名称】星野 修
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 雅彦
【審査官】
神田 泰貴
(56)【参考文献】
【文献】
特表2014−514207(JP,A)
【文献】
特開平08−068118(JP,A)
【文献】
韓国登録特許第10−0690233(KR,B1)
【文献】
米国特許出願公開第2015/0353055(US,A1)
【文献】
仏国特許出願公開第02869279(FR,A1)
【文献】
独国特許出願公開第102005052258(DE,A1)
【文献】
特表2003−523883(JP,A)
【文献】
国際公開第2012/090638(WO,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2010/0107353(US,A1)
【文献】
独国特許出願公開第10058208(DE,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60S 1/00 − 1/68
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイパーアームにより被払拭面(13)に押圧され該被払拭面(13)を払拭するブレードラバー(26)と、
前記ブレードラバー(26)に装着され、前記ワイパーアームからの押圧力に抗して前記ブレードラバー(26)を弾性復帰させる第1及び第2のバッキングレール(28、30)と、
前記ブレードラバー(26)と前記第1及び第2のバッキングレール(28、30)とを固定する固定部品(100)と、を備えたブレードラバーアッセンブリにおいて、
前記ブレードラバー(26)は、前記被払拭面(13)に当接可能なリップ部(27)と、該リップ部が傾倒可能に接続された基部(29)とを備えており、
前記基部(29)の一方の側部には、該基部の長手方向に沿って長尺状の第1の溝部(32)が形成されており、
前記基部(29)の他方の側部には、該基部の長手方向に沿って長尺状の第2の溝部(34)が形成されており、
前記第1の溝部(32)に前記第1のバッキングレール(28)が挿入されて当該第1の溝部(32)に前記第1のバッキングレール(28)が保持されており、
前記第2の溝部(34)に前記第2のバッキングレール(30)が挿入されて当該第2の溝部(34)に前記第2のバッキングレール(30)が保持されており、
前記固定部品(100)は、前記ブレードラバーの基部(29)を通り前記第1及び第2のバッキングレール(28、30)を貫通して、前記ブレードラバーと前記第1及び第2のバッキングレールとを固定しており、
前記固定部品は、ほぼコ字形状の針部品(100)を備えており、
前記針部品(100)は、本体部(102)と、該本体部(102)の一方の端部から延びる第1の針部(104)と、前記本体部(102)の他方の端部から前記第1の針部(104)とほぼ平行に延びる第2の針部(106)とを備えており、
前記針部品(100)の本体部(102)が、前記基部の頂面部(31)に当接されており、
前記第1の針部(104)が、前記ブレードラバーの基部の頂面部(31)と前記第1のバッキングレール(28)とを貫通しており、
前記第2の針部(106)が、前記ブレードラバーの基部の頂面部(31)と前記第2のバッキングレール(30)とを貫通しており、
前記第1の溝部(32)は、
第1の側面部(60)と、
該第1の側面部の上端から延びる第1の上面部(62)と、
前記第1の側面部(60)の下端から前記第1の上面部(62)とほぼ平行に延びる第1の下面部(64)とによって形成されており、
前記第1の溝部(32)は、長尺状の第1の開口部(66)を有しており、
前記基部の他方の側部は、前記基部の一方の側部に対して反対側に設けられており、
前記第2の溝部(34)は、
第2の側面部(68)と、
該第2の側面部(68)の上端から前記第1の上面部(62)とは反対側に延びる第2の上面部(70)と、
前記第2の側面部(68)の下端から前記第1の下面部(64)とは反対側に且つ前記第2の上面部(70)とほぼ平行に延びる第2の下面部(72)とによって形成されており、
前記第2の溝部(34)は、長尺状の第2の開口部(74)を有しており、
前記第1の針部(104)は、前記第1の上面部(62)を突き抜け、前記第1のバッキングレール(28)を貫通し、前記第1の下面部(64)に突き刺さっており、
前記第2の針部(106)は、前記第2の上面部(70)を突き抜け、前記第2のバッキングレール(30)を貫通し、前記第2の下面部(72)に突き刺さっており、
前記第1の針部(104)は、前記本体部(102)の一方の端部から延びる第1の胴体部(108)と、該第1の胴体部(108)の先端側に設けられ該第1の胴体(108)と一体に形成された第1の矢尻部(110)とを備え、
前記第1の矢尻部(110)は、第1の矢尻基部(112)と、該第1の矢尻基部(112)の先端に設けられ該第1の矢尻基部(112)と一体に形成された第1の矢尻本体(114)とを備えており、
前記第1の矢尻本体(114)の先端には第1の楔状部(114a)が形成されており、
前記第1の矢尻基部(112)の後端には、第1の抜け防止部(112a)が形成されており、
前記第1の楔状部(114a)と共に前記第1の抜け防止部(112a)が、前記第1の下面部(64)内に突き刺さっており、
前記第2の針部(106)は、前記本体部(102)の他方の端部から延びる第2の胴体部(116)と、該第2の胴体部(116)の先端側に設けられ該第2の胴体(116)と一体に形成された第2の矢尻部(118)とを備え、
前記第2の矢尻部(118)は、第2の矢尻基部(122)と、該第2の矢尻基部(122)の先端に設けられ該第2の矢尻基部(122)と一体に形成された第2の矢尻本体(122)とを備えており、
前記第2の矢尻本体(122)の先端には、第2の楔状部(122a)が形成されており、
前記第2の矢尻基部(122)の後端には、第2の抜け防止部(120a)が形成されており、
前記第2の楔状部(122a)と共に前記第2の抜け防止部(120a)が、前記第2の下面部(72)内に突き刺さっており、
前記第1のバッキングレール(28)には、前記第1の針部が延びる方向に沿って、第1の孔(130)が形成されており、
前記第1の針部(104)は、前記第1のバッキングレール(28)に形成された第1の孔(130)を貫通しており、
前記第2のバッキングレール(30)には、前記第2の針部(106)が延びる方向に沿って、第2の孔(132)が形成されており、
前記第2の針部(106)は、前記第2のバッキングレール(30)に形成された第2の孔(132)を貫通しており、
前記第1の抜け防止部(112a)は、ほぼ平坦に形成されており、前記第1の下面部(64)の面とほぼ同一平面上に位置しており、
前記第2の抜け防止部(120a)は、ほぼ平坦に形成されおり、前記第2の下面部(72)の面とほぼ同一平面上に位置していることを特徴とするブレードラバーアッセンブリ。
【請求項2】
請求項1に記載のブレードラバーアッセンブリにおいて、
前記針部品の本体部が、柱状に形成されていることを特徴とするブレードラバーアッセンブリ。
【請求項3】
請求項1に記載のブレードラバーアッセンブリにおいて、
前記針部品の本体部が、板状に形成されていることを特徴とするブレードラバーアッセンブリ。
【請求項4】
ワイパー装置であって、
ワイパーアームと、
該ワイパーアームによって支持されるブレードラバーアッセンブリであって、請求項1乃至3のいずれか1項に記載されたブレードラバーアッセンブリとを備えたことを特徴とするワイパー装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、ブレードラバーアッセンブリに関し、特に、ブレードラバーにバッキング(一対のバッキングレール)を装着したブレードラバーアッセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、ワイパーアームは、車両に固定されるアームヘッドと、フロントガラスを払拭するためのワイパーブレードを保持可能なアームピースと、該アームピースを介して連結されるリテーナと、該リテーナをアームヘッドに枢動可能に取り付けるための軸受け装置とを備えている。アームヘッドは、ボルトを通して車体に固定できるようにネジ孔がその一端に設けられており、反対側の他端はヒンジ部が設けられている。
【0003】
ワイパーブレードは、フロントガラスを払拭するためのブレードラバーアッセンブリと、このブレードラバーアッセンブリをアームピースに保持可能に取り付けるためのレバーアッセンブリとを備えている。レバーアッセンブリは、プライマリレバー、セカンダリレバー、ヨーク等の複数のレバー部材から構成されている。
【0004】
近年、レバー部材をカバー部材で覆うことにより外観を向上させたワイパーブレード(いわゆるデザインブレード)が用いられるようになってきている。
特許第4227052号には、このようなデザインブレードが提案されている。
【0005】
図1には、特許第4227052号で提案されているワイパーブレード1の一部を示す。図示されるように、ワイパーブレード1は、ブレードラバー2を支持する支持部を構成するレバーアッセンブリとして、プライマリレバー3とセカンダリレバー4とを備えている。また、これらのレバー部材3、4を覆うカバー部材として、センターカバー部5とサイドカバー部6とを備えている。
【0006】
プライマリレバー3には、連結ピン7を介してセカンダリレバー4が回動可能に連結されている。また、プライマリレバー3は、連結ピン7に隣接して先端側に延びる延長部8を備えており、この延長部8には、連結穴9が形成されている。この連結穴9に、サイドカバー部6の連結突起10が嵌合することにより、サイドカバー部6は、プライマリレバー3に対して回動可能に連結されている。また、サイドカバー部6の先端部11は、ブレードラバー2に対して取り付けられている。
【0007】
このような構成により、ワイパーブレード1において、払拭作業の進行に伴ってブレードラバー2が変形すると、サイドカバー部6がプライマリレバー3に対して回動して、ブレードラバー2の変形に追従するようになっている。
【0008】
一方、部品点数を削減してコストの低減を図ると共に外観を向上させるために、プライマリレバーをカバー部材の材料(例えば、樹脂)から構成し、セカンダリレバーやヨーク等を省略して、このプライマリレバーのみからレバーアッセンブリを構成している。そして、このプライマリレバーだけでブレードラバーアッセンブリを支持する構造となっている。
【0009】
当該構造においては、上述したようにセカンダリレバーやヨークが省略されており、さらにコストの低減を図るために、ブレードラバーアッセンブリを支持する部分を2箇所に絞っている。具体的には、プライマリレバーに2つの支持部を離間して設けて、この2つの支持部でブレードラバーアッセンブリを支持するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特許第4227052号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
一般に、ワイパーブレードが、より面積の広いフロントガラスに適用される場合、当該ワイパーブレードの長さ方向の距離を長くする必要がある。したがって、2点支持構造を備えたワイパーブレードにおいてはその長さ方向の距離が長くなるほど、2つの支持部の間の距離が広がることになる。この場合、距離が広がった2つの支持部の間において、ブレードラバーが、バッキングから外れやすくなるという問題があった。
【0012】
具体的には、
図2(a)(b)に示されるように、冬期において、ブレードラバー12がフロントガラス13に凍結した場合、リテーナを立てるためにブレードラバー12をフロントガラス13から離間させるようとすると、ブレードラバー12がフロントガラス13に凍結により固着した状態で、フロントガラス13に対し縦方向にブレードラバーを無理に引き剥がす力が作用することとなる。この場合、ブレードラバー12に装着されたバッキング14がレバーアッセンブリ及びリテーナと共に上方に移動し、ブレードラバー12が、縦方向においてバッキング14から外れることになる(
図2(a)から
図2(b)に示されたような状態になる)。
【0013】
あるいは、ブレードラバーがフロントガラスに凍結した場合、ワイパーを作動させると、フロントガラスに凍結したブレードラバーがその場にとどまり、当該凍結したブレードラバーが横方向(フロントガラス13に対しワイパーが作動する方向)においてバッキングから外れ、バッキング及びレバーアッセンブリだけが移動することになる。
【0014】
このため、2点支持構造を備えたプライマリレバーだけでブレードラバーアッセンブリを支持する構成を採用するワイパーブレードにおいては、その長手方向の長さが短いワイパーブレードだけが実用化されており、より面積の広いフロントガラスに適用することが困難であった。
【0015】
本願発明は、上記問題点に鑑みなされたものであり、ブレードラバーがフロントガラスに凍結した場合でも、ブレードラバーがバッキングから外れることのないブレードラバーアッセンブリを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明は、
ブレードラバーアッセンブリであって、該ブレードラバーアッセンブリは、
ワイパーアームにより被払拭面に押圧され該被払拭面を払拭するブレードラバーと、
前記ブレードラバーに装着され、前記ワイパーアームからの押圧力に抗して前記ワイパーラバーを弾性復帰させる第1及び第2のバッキングレールとを備え、
前記ブレードラバーアッセンブリは、さらに、
前記ワイパーラバーと前記第1及び第2のバッキングレールとを固定する固定部品を備えたブレードラバーアッセンブリを提供するものである。
【発明の効果】
【0017】
かかる本願発明によれば、固定部品により、前記ワイパーラバーと前記第1及び第2のバッキングレールとが固定されたため、ブレードラバーがフロントガラスに凍結した場合でも、ブレードラバーのバッキングからの外れを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】
図1は、従来技術に係るワイパーブレードの一部を示す分解側面図である。
【
図2】
図2は、従来技術に係るブレードラバーアッセンブリの説明図である。
【
図3】
図3は、本発明の一実施形態に係るワイパーブレードの一部分の斜視図であり、その長手方向に対し交差方向において断面をとったものである。
【
図5】
図5は、
図3に示したブレードラバーアッセンブリの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本願発明の一実施形態に係るブレードラバーアッセンブリがワイパーブレードに適用された例について、
図3乃至
図6に基づいて説明する。
ワイパーブレード20は、被払拭面(例えば、自動車のフロントガラス)を払拭するためのブレードラバーアッセンブリ22と、このブレードラバーアッセンブリ22をワイパーアームのリテーナ(図示せず)に保持可能に取り付けるためのレバーアッセンブリ24とを備えている。
【0020】
ブレードラバーアッセンブリ22は、被払拭面を払拭するブレードラバー26と、ブレードラバー26に装着されたバッキング28、30とを備えている。
ブレードラバー26は、ワイパーアームにより、自動車のフロントガラスなどの被払拭面に押圧され、被払拭面に付着した雨などを払拭するものである。ブレードラバー26は、被払拭面に当接可能なリップ部27と、該リップ部が傾倒可能に接続された基部29とを備えている(
図5参照)。
【0021】
ブレードラバー26の基部29の一方の第1の側部36には、その上側に、該基部の長手方向に沿って長尺状の第1の溝部32が形成されている。基部29のうち反対側にある他方の第2の側部38には、基部29の長手方向に沿って長尺状の第2の溝部34が形成されている。このようにして、第1の溝部32と第2の溝部34は、ブレードラバー26の中心部を介して、実質的に対向して配置されている。
【0022】
また、基部29には、第1の溝部32及び第2の溝部34より下側に、その長手方向に沿って第3の溝部40と第4の溝部42とが形成されている。第3の溝部40は、基部29の一方の第1の側部36に形成されており、第1の溝部32に対しリップ27側に設けられている。第4の溝部42は、基部29のうち反対側の第2の側部38に形成されており、第2の溝部34に対しリップ27側に設けられている。このようにして、第3の溝部40と第4の溝部42は、ブレードラバー26の中心部を介して、実質的に対向して配置されている。
【0023】
レバーアッセンブリ24は、プライマリレバーから構成されている。すなわち、部品点数を削減してコストの低減を図るために、ワイパーブレード20には、セカンダリレバーやヨーク等が設けられておらず、このプライマリレバー24のみからレバーアッセンブリが構成されている。プライマリレバー24は、その外観を向上させるために、カバー部材に用いられる材料(例えば、樹脂)から形成されている。
【0024】
なお、
図3に示されているように、プライマリレバー24内には、プライマリレバー24とは別体に形成されたクリップ23が配置されている。このクリップ23は、ワイパーブレード20をワイパーアーム(図示せず)に連結させるための結合部材である。
【0025】
プライマリレバー24は、該プライマリレバーのうちブレードラバーアッセンブリ22と対向する側に、2点支持構造体を備えている。2点支持構造体は、一対の第1の支持部50(
図3参照)と、一対の第2の支持部(図示せず)とを備えている。
【0026】
第1の支持部50は、第1の爪部51と、第1の爪部51と対向して形成された第2の爪部(図示せず)とを備えている。第1の爪部51は、プライマリレバー24の一方の第1の側部52の下端(ブレードラバーアッセンブリ側)に設けられている。第2の爪部(図示せず)は、プライマリレバー24の反対側の第2の側部54の下端に設けられている。第1の爪部51は、第3の溝部40内に圧入されることにより、第1の爪部51が第3の溝部40に強固に嵌合している。第2の爪部は、同様に、第4の溝部42内に圧入されることにより、第2の爪部が第4の溝部42に強固に嵌合している。
【0027】
第2の支持部(図示せず)は、プライマリレバー24の長手方向に沿って、第1の支持部50から離間して設けられている。第2の支持部も第1の支持部50と同様な構成をしており、第3の爪部(図示せず)と、第3の爪部と対向して形成された第4の爪部(図示せず)とを備えている。第3の爪部は、プライマリレバー24の一方の第1の側部52の下端に設けられている。第4の爪部は、プライマリレバー24の反対側の第2の側部54の下端に設けられている。第3の爪部は、第3の溝部40内に圧入されることにより、第3の爪部が第3の溝部40に強固に嵌合している。第4の爪部は、第4の溝部42内に圧入されることにより、第4の爪部が第4の溝部42に強固に嵌合している。
【0028】
以上のように、第1及び第3の爪部が第3の溝部40に嵌合し、第2及び第4の爪部が第4の溝部42に嵌合することにより、ブレードラバーアッセンブリ22がプライマリレバー24に強固に固定されている。
【0029】
ブレードラバー26に装着されたバッキング28、30は、第1のバッキングレール28と、第2のバッキングレール30とから構成されている。第1のバッキングレール28と、第2のバッキングレール30は、ワイパーアームからの押圧力に抗してブレードラバーを弾性復帰させるためのものである。第1のバッキングレール28は、第1の溝部32内に挿入されて第1の溝部32内に保持されている。第2のバッキングレール30は、第2の溝部34に挿入されて第2の溝部34内に保持されている。
【0030】
ブレードラバーアッセンブリ22は、さらに、ブレードラバー26と、第1のバッキングレール28と、第2のバッキングレール30とを固定するための固定部品100を備えている。固定部品100は、ブレードラバー26の基部29と第1及び第2のバッキングレール28、30とを貫通することにより、第1のバッキングレール28と第2のバッキングレール30とをブレードラバー26に固定している。より具体的には、固定部品100は、第1のバッキングレール28と第2のバッキングレール30とをブレードラバー26の基部29に固定している。
【0031】
固定部品100は、ほぼコ字形状の針部品から構成されている。針部品100は、一体に形成された部品であり、柱状の本体部102と、該本体部の一方の端部から本体部102に対しほぼ直交方向に延びる第1の針部104と、本体部102の他方の端部から本体部102に対しほぼ直交方向に延びると第2の針部106とを備えている(
図6参照)。したがって、第1の針部104と第2の針部106は、互いに対しほぼ平行に延びている。このようにほぼコ字状に形成された針部品100が、ブレードラバー26に第1及び第2のバッキングレール28、30が装着された状態で、ブレードラバー26の図中上方からブレードラバー26内に圧入されることにより、第1のバッキングレール28と第2のバッキングレール30とがブレードラバー26に固定されている。
【0032】
針部品100の本体部102は、ブレードラバー26の長手方向に対し交差方向に延在しており、基部29の頂面部31に圧接または当接されている。そして、第1の針部104が、ブレードラバーの基部29の頂面部31と第1のバッキングレール28とを貫通して延在している。また、第2の針部106が、ブレードラバーの基部29の頂面部31と第2のバッキングレール30とを貫通して延在している。
【0033】
ブレードラバー26の上側に形成された第1の溝部32は、内側に突出した弧状の第1の側面部60と、第1の側面部60の上端から外側に向けて延びる第1の上面部62と、第1の側面部60の下端から第1の上面部62とほぼ平行に外側に向けて延びる第1の下面部64とによって画定されている。第1の溝部32は、該第1の溝部に沿って長尺状に延びる、外側に向けて開口した第1の開口部66を有している。第1の溝部32内に配置された第1のバッキングレール28は、その外側端が、第1の開口部66よりも外方に突出している。もっとも、第1のバッキングレール28の外側端は、第1の開口部66よりも外方に突出しないようにしてもよい。第1のバッキングレール28の内側端は、第1の側面部60の形状に合わせて、内側に突出した弧状の形状を有している。本実施形態においては、第1の側面部60を内側に突出させて湾曲にしたため、第1の側面部60と第1のバッキングレール28の内側端との接触面積が広くなり、その長手方向に対する接触抵抗を増やしている。また、第1の側面部60と第1のバッキングレール28の内側端とを内側に突出させたため、その分だけ、第1のバッキングレール28のうち第1の針部104が貫通する部分から、その内側端までの距離が長くなり、第1のバッキングレール28の第1の開口部66から横方向への抜けがより起こらないようにしている。もっとも、第1の側面部60を内側に突出させて湾曲させる必要は必ずしもなく、第1の側面部60は垂直な面としてもよい。
【0034】
ブレードラバー26の上側に形成された第2の溝部34は、内側に突出した弧状の第2の側面部68と、該第2の側面部の上端から第1の上面部62とは反対側に外側に向けて延びる第2の上面部70と、第2の側面部68の下端から第1の下面部64とは反対側に且つ第2の上面部70とほぼ平行に外側に向けて延びる第2の下面部72とによって画定されている。第2の溝部34は、該第2の溝部に沿って長尺状に延びる、外側に向けて開口した第2の開口部74を有している。第2の溝部34内に配置された第2のバッキングレール30は、その外側端が、第2の開口部74よりも外方に突出している。もっとも、第2のバッキングレール30の外側端は、第2の開口部74よりも外方に突出しないようにしてもよい。第2のバッキングレール30の内側端は、第2の側面部68の形状に合わせて、内側に突出した弧状の形状を有している。本実施形態においては、第2の側面部68を内側に突出させて湾曲にしたため、第2の側面部68と第2のバッキングレール30の内側端との接触面積が広くなり、その長手方向に対する接触抵抗を増やしている。また、第2の側面部68と第2のバッキングレール30の内側端とを内側に突出させたため、その分だけ、第2のバッキングレール30のうち第2の針部106が貫通する部分から、その内側端までの距離が長くなり、第2のバッキングレール30の第2の開口部74から横方向への抜けがより起こらないようにしている。もっとも、第2の側面部68を内側に突出させて湾曲させる必要は必ずしもなく、第2の側面部68は垂直な面としてもよい。
【0035】
第1の針部104は、第1の上面部62を突き抜け、さらに、第1のバッキングレール28を貫通し、第1の下面部64に突き刺さっている。第2の針部106は、第2の上面部70を突き抜け、第2のバッキングレール30を貫通し、第2の下面部72に突き刺さっている。
【0036】
第1の針部104は、本体部102の一方の端部から延びる第1の胴体部108と、第1の胴体部108の先端側に設けられ該第1の胴体と一体に形成された第1の矢尻部110とを備えている。
【0037】
第1の矢尻部110は、本実施形態においては、ほぼ円錐状に形成されており、その末端側が細く突き出ている。この第1の矢尻部110は、第1の胴体部108に接続された第1の矢尻基部112と、該第1の矢尻基部の先端に設けられ該第1の矢尻基部と一体に形成された第1の矢尻本体114とを備えている。第1の矢尻本体114の先端には、鋭角状に形成された第1の楔状部114aが設けられている。第1の楔状部114aは、第1の下面部64内に深く突き刺さっており、第1の下面部64内に埋設された状態となっている。
【0038】
第1の矢尻基部112の後端には、第1の抜け防止部112aが形成されている。第1の抜け防止部112aは、本実施形態においては、平坦状に形成されており、第1の下面部64の面とほぼ同一平面上に位置している。第1の抜け防止部112aは、第1の楔状部114aと共に第1の下面部内までより深く突き刺すようにしても良い。
【0039】
第2の針部106は、本体部102の他方の端部から延びる第2の胴体部116と、該第2の胴体部の先端側に設けられ該第2の胴体部116と一体に形成された第2の矢尻部118とを備えている。
【0040】
第2の矢尻部118は、第1の矢尻部110と同様に、ほぼ円錐状に形成されており、その末端側が細く突き出ている。この第2の矢尻部118は、第2の胴体部116に接続された第2の矢尻基部120と、該第2の矢尻基部の先端側に設けられ該第2の矢尻基部と一体に形成された第2の矢尻本体122とを備えている。第2の矢尻本体122の先端には、鋭角状に形成された第2の楔状部122aが設けられている。第2の楔状部122aは、第2の下面部72内に深く突き刺さっており、第2の下面部72内に埋設された状態となっている。
【0041】
第2の矢尻基部120の後端には、第2の抜け防止部120aが形成されている。第2の抜け防止部120aは、本実施形態においては、平坦状に形成されており、第2の下面部72の面とほぼ同一平面上に位置している。第2の抜け防止部120aは、第2の楔状部122aと共に、第2の下面部内までより深くに突き刺すようにしても良い。
【0042】
上記のように本実施形態においては、ブレードラバー26と第1及び第2のバッキング28、30とを針部品100により固定したので、ブレードラバー26と第1及び第2のバッキング28、30は、一体化された単一部品のようになり、一体的に移動可能となる。したがって、自動車のフロントガラスのように曲率が変化する部分の払拭に用いられても、ブレードラバー26、バッキング28、30、及び針部品100は、フロントガラス面に対して上下にあるいは左右に単一部品のように一体的に移動することができる。
【0043】
また、本実施形態においては、針部品100のほぼ全体が、より具体的には、第1の針部104と第2の針部106とが、ブレードラバー26内に入り込み、ブレードラバーの側部や下部から外に突出しない構造となっている。このため、曲率が大きく変化する被払拭面(例えば、自動車のフロントガラス)に用いられた場合でも、針部品100が被払拭面と干渉することはない。
【0044】
ブレードラバー26がフロントガラスに凍結し、この凍結によりブレードラバー26がフロントガラスに固着した場合において、ブレードラバーアッセンブリ22から針部品100が抜ける方向の力が針部品100に加えられたとき、本実施形態においては、第1及び第2の抜け防止部112a、120aの平坦面が、それぞれ、第1及び第2のバッキングレール28、30の下面に圧接される状態となる。このように面と面との圧接により、針部品100が抜ける方向に対してそれを妨げる方向に大きな反作用の力が働き、針部品100の抜けが確実に防止される。
【0045】
したがって、リテーナを立てるためにブレードラバー10をフロントガラス11から離間させるようとする縦方向においても、ワイパーブレードが作動する横方向においても、針部品100により、ブレードラバー26とバッキング28、30とが強固に固定されているため、バッキングからのブレードラバーの脱落を確実に防止できる。
【0046】
第1のバッキングレール28には、第1の針部104が延びる方向に沿って、第1の孔130が形成されている。第1の針部104は、第1のバッキングレール28に形成された第1の孔130を通って延在している。
【0047】
第2のバッキングレール30には、第2の針部106が延びる方向に沿って、第2の孔132が形成されている。第2の針部106は、第2のバッキングレール30に形成された第2の孔132を通って延在している。
【0048】
第1の孔130の径は、抜け防止の効果を高めるために、第1の針部104の径よりも小さいことが望ましい。第2の孔132の径も、同様に、第2の針部106の径よりも小さいことが望ましい。
【0049】
本実施形態においては、第1及び第2の孔を形成したので、これらの孔がない場合と比較して、第1の針部104及び第2の針部106をより円滑に第1のバッキングレール28と第2のバッキングレール30を通すことができる。このため、固定部品としての針部品100のブレードラバーアッセンブリ22への取付けが容易となる。
【0050】
しかしながら、第1及び第2の孔は必ずしも必要なく、取付け時に、孔が無い状態で、貫通させるようにしても良い。
本実施形態においては、第1及び第2の抜け防止部は、ほぼ平坦に形成されているようにしたが、前記第1及び第2の矢尻基部の中心に向けてテーパー状に凹んでいるように形成してもよい。
【0051】
本実施形態においては、針部品の本体部102を柱状に形成したが、本願発明はこれに限定されるものではなく、板状に形成しても良い
以上、本発明の幾つかの実施形態のみを説明したが、本発明の新規の教示や利点から実質的に外れることなく例示の実施形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者には容易に理解できるであろう。従って、その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含むことを意図する。
【0052】
上記実施形態を任意に組み合わせても良い。
【符号の説明】
【0053】
1…ワイパーブレード
2…ブレードラバー
3…プライマリレバー
4…セカンダリレバー
5…センターカバー部
6…サイドカバー部
7…連結ピン
8…延長部
9…連結穴
10…連結突起
13…フロントガラス
11…先端部
12…ブレードラバー
14…バッキング
20…ワイパーブレード
22…ブレードラバーアッセンブリ
23…クリップ
24…プライマリレバー(レバーアッセンブリ)
26…ブレードラバー
27…リップ部
28…第1のバッキングレール
29…基部
30…第2のバッキングレール
31…頂面部
32…第1の溝部
34…第2の溝部
36…第1の側部
38…第2の側部
40…第3の溝部
42…第4の溝部
50…第1の支持部
51…第1の爪部
52…第1の側部
54…第2の側部
60…第1の側面部
62…第1の上面部
64…第1の下面部
66…第1の開口部
68…第2の側面部
70…第2の上面部
72…第2の下面部
74…第2の開口部
100…針部品(固定部品)
102…本体部
104…第1の針部
106…第2の針部
108…第1の胴体部
110…第1の矢尻部
112…第1の矢尻基部
114…第1の矢尻本体
116…第2の胴体部
118…第2の矢尻部
120…第2の矢尻基部
122…第2の矢尻本体
130…第1の孔
132…第2の孔
112a…第1の抜け防止部
114a…第1の楔状部
120a…第2の抜け防止部
122a…第2の楔状部