特許第6704495号(P6704495)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特許6704495-パラジウム消費寄託の方法 図000002
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6704495
(24)【登録日】2020年5月14日
(45)【発行日】2020年6月3日
(54)【発明の名称】パラジウム消費寄託の方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 40/04 20120101AFI20200525BHJP
【FI】
   G06Q40/04
【請求項の数】1
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2019-142585(P2019-142585)
(22)【出願日】2019年8月1日
【審査請求日】2019年11月7日
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 平成31年4月 1日より刊行物にて公開
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和 1年5月13日よりニュースサイトにて公開
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和 1年6月17日よりウェブサイトにて公開
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000152158
【氏名又は名称】株式会社徳力本店
(74)【代理人】
【識別番号】100207251
【弁理士】
【氏名又は名称】矢島 弘文
(74)【代理人】
【識別番号】100069615
【弁理士】
【氏名又は名称】金倉 喬二
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 紀就
(72)【発明者】
【氏名】田中 雄大
(72)【発明者】
【氏名】岩井 啓憲
(72)【発明者】
【氏名】金子 雄一
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 弘泰
(72)【発明者】
【氏名】新田 広輔
(72)【発明者】
【氏名】田代 昇
(72)【発明者】
【氏名】小勝 文夫
(72)【発明者】
【氏名】太田 大介
【審査官】 久慈 渉
(56)【参考文献】
【文献】 特開2002−203020(JP,A)
【文献】 尾崎 大輔,これまでの資産運用常識を捨ててかかるべき! マイナス金利の乗り切り方,ネットマネー 第11巻 第6号 NET MONEY,株式会社産経新聞出版,2016年 4月21日
【文献】 パラジウム積立くん,[online],2019年 5月13日,[検索日:2020.01.07],URL,https://web.archive.org/web/20190513062050/http://www.goldtsumitatekun.com/pdtsumitatekun.html
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 − 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
合金等加工部門端末とパラジウム消費寄託サーバとを備えたパラジウム消費寄託システムによる、複数の寄託者端末に提供するパラジウム消費寄託の方法であって、
前記パラジウム消費寄託サーバは、
前記複数の寄託者端末からの重量加算・配当金選択情報を含むパラジウム消費寄託情報とパラジウム購入量情報、リース先端末からのリース量情報、合金等発注元端末からの合金等発注量情報、を受信する情報受信部と、
前記複数の寄託者端末への重量加算・配当金情報、パラジウム発注先端末へのパラジウム発注量情報、前記合金等加工部門端末への合金等加工依頼情報、を送信する情報送信部と、
前記情報受信部と前記情報送信部を制御し、前記情報受信部で受信した前記各情報を格納するメモリを含む制御部と、
を備え、
前記制御部において、前記寄託者端末毎の前記パラジウム購入量情報から前記パラジウム発注量情報を作成し、前記合金等発注量情報から前記合金等加工依頼情報を作成し、前記寄託者端末毎の前記パラジウム購入量情報から算定したパラジウム保持量情報と、前記リース量情報から算定したリース運用益情報と、前記合金等発注量情報から算定した合金等運用益情報とから、前記寄託者端末毎の前記重量加算・配当金選択情報に基づいて前記寄託者端末毎に前記重量加算・配当金情報を作成する、ことによるパラジウム消費寄託の方法
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パラジウムの消費寄託の方法に関する。
【背景技術】
【0002】
金やプラチナの貴金属を寄託物とした消費寄託が開示されている(例えば、非特許文献1参照)。
しかし、金やプラチナは市場に多く出回っており、個人で売却や購入が容易のため個人が売却益を得る運用がし易いので、消費寄託の契約を締結した場合であっても寄託者による寄託物の返還要望も少なくなく、受寄者が金やプラチナを運用できなくなる欠点があった。又、金やプラチナは流通が多いため加工ノウハウを持った業者が多く、指輪のような宝飾品の材料として使用してもサイズ直しなどの加工が容易に行えるので、宝飾品の状態で個人が保有し、サイズ直しなどで他人が使えるようにして売却益を得る運用をすることが可能であり、金やプラチナを寄託物とした消費寄託契約に結び付き難い欠点があった。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】三菱マテリアル株式会社のインターネットのホームページ記載のマイ・ゴールドパートナー>お預かり方法>消費寄託(https://gold.mmc.co.jp/mgp/keep/cons.html)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、これら問題点に鑑み、受寄者が寄託物を運用し易く、寄託者の消費寄託契約に結び易い、貴金属の消費寄託の方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、合金等加工部門端末とパラジウム消費寄託サーバとを備えたパラジウム消費寄託システムによる、複数の寄託者端末に提供するパラジウム消費寄託の方法であって、パラジウム消費寄託サーバは、複数の寄託者端末からの重量加算・配当金選択情報を含むパラジウム消費寄託情報とパラジウム購入量情報、リース先端末からのリース量情報、合金等発注元端末からの合金等発注量情報、を受信する情報受信部と、複数の寄託者端末への重量加算・配当金情報、パラジウム発注先端末へのパラジウム発注量情報、合金等加工部門端末への合金等加工依頼情報、を送信する情報送信部と、情報受信部と情報送信部を制御し、情報受信部で受信した各情報を格納するメモリを含む制御部と、を備え、制御部において、寄託者端末毎のパラジウム購入量情報からパラジウム発注量情報を作成し、合金等発注量情報から合金等加工依頼情報を作成し、寄託者端末毎のパラジウム購入量情報から算定したパラジウム保持量情報と、リース量情報から算定したリース運用益情報と、合金等発注量情報から算定した合金等運用益情報とから、寄託者端末毎の重量加算・配当金選択情報に基づいて寄託者端末毎に重量加算・配当金情報を作成する、ことによるパラジウム消費寄託の方法である
【発明の効果】
【0006】
本発明における、市場には出回ることの少ないパラジウムを寄託物とした消費寄託により、寄託者による寄託物の返還要望に応える必要のない消費寄託を可能として、当該返還により地金などを運用できなくなることを防止し、受寄者が寄託物としてのパラジウムを運用し易くした消費寄託の方法が提供される。又、パラジウムは工業用品等に利用することが多いが流通が少ないため、加工ノウハウを持った業者が少なく、個人で保有していても運用が難しいので、パラジウムを寄託物とした消費寄託契約に結び付き易い消費寄託の方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】実施形態1におけるパラジウム消費寄託の方法の態様の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図1を参照しながら、本発明のパラジウム消費寄託の方法の実施例を説明する。
(本実施例に係るパラジウム消費寄託の概要)
実施例におけるパラジウム消費寄託は、本サービスの提供を受ける者(顧客)が本サービスの提供者からパラジウムを購入すると共に本サービスの提供者に当該パラジウムを寄託し(以降、顧客を「寄託者」、本サービスの提供者を「受寄者」という)、受寄者は当該パラジウムを保管し合金等加工利用など様々な用途に運用する。そして受寄者は配当という形で、パラジウムの運用によって得た運用益の一部を顧客に還元するというものである。配当手段は後述する重量加算または配当金による。配当手段は寄託者が選択する。
【0009】
本サービスを開始する際の前提として、寄託者と受寄者との間でパラジウムの消費寄託契約を締結するが、その主な内容は寄託者が購入するパラジウムの重量(後述するパラジウム購入量情報)や配当手段(後述するパラジウム消費寄託情報に含まれる重量加算・配当金選択情報)などである。
【0010】
本実施例におけるパラジウム消費寄託では、上記契約期間中であっても寄託者がそのパラジウム保有量の一部又は全部の重量を受寄者に売却し現金化することが可能なものとする。又、受寄者がパラジウムの運用ができなくなることを防止するために、受寄者は寄託者に対しパラジウムそのものの返還は行わないものとする。
(本発明に係る用語の説明)
本発明における用語の定義は以下の通りとする。
【0011】
パラジウム消費寄託システムとは、パラジウム消費寄託契約におけるパラジウム受寄者(後述するパラジウム消費寄託サーバ)が、パラジウム消費寄託契約におけるパラジウム寄託者(寄託者端末)に、後述するパラジウム消費寄託を提供するためのシステムである。
【0012】
パラジウム消費寄託とは、後術するパラジウム消費寄託サーバが後述するパラジウム消費寄託情報とパラジウム購入量情報とを寄託者端末から受け取り、パラジウムを運用し、後述する重量加算・配当金情報を寄託者端末へ提供するものである。
【0013】
パラジウム消費寄託サーバとはパラジウム消費寄託を実行するサーバである。本発明において、「受寄者」とは全て「パラジウム消費寄託契約におけるパラジウム受寄者」のことを示し、「寄託者」とは全て「パラジウム消費寄託契約におけるパラジウム寄託者」のことを示す。
【0014】
合金等加工部門とは、受寄者がパラジウムを用いてパラジウム合金等(ここではパラジウム、パラジウム合金、パラジウム化成品、パラジウム宝飾品のことと定義する)に加工する受寄者の内部部門または外部部門である。本発明において、「合金等」とは全て「パラジウム合金等」のことを示す。
【0015】
パラジウム消費寄託情報とは複数の寄託者との間で交わされたパラジウム消費寄託契約の個々の契約情報であり、契約期間情報や個人情報の他、パラジウム消費寄託によるフィードバックを現パラジウム保有量に重量加算することで得るか配当金により得るかを寄託者が選択した重量加算・配当金選択情報を含む。
【0016】
パラジウム購入量情報とは各寄託者がパラジウムを受寄者から購入して寄託するパラジウム購入量の情報である。
【0017】
パラジウム保持量情報とは、各寄託者のパラジウム購入量情報から契約期間中の受寄者への売却分を差し引いたもの、すなわち各寄託者の現パラジウム保持量の情報である。
【0018】
リース先とはパラジウム地金のリースを受けたい第三者に対し受寄者がパラジウム地金をリースする場合のリース先であり、リース量とはリース先がリースを希望するパラジウム地金重量であり、リース運用益情報とはパラジウムを受寄者がリースによって運用したことによりリース料などから得られる運用益の情報である。合金等発注元とは合金等加工部門で加工した合金等を提供する提供先であり、合金等発注量情報とは合金等の種類別の発注量情報であり、合金等を注文品として合金等発注元が発注して合金等加工部門で加工する場合と合金等加工部門で加工済みの合金等の既製品を合金等発注元が発注する場合とを含む。合金等運用益情報とは受寄者がパラジウムを合金等に加工して合金等発注元に売却することにより得られる運用益の情報である。パラジウム発注先とはパラジウムを運用するために必要なパラジウム素材またはパラジウム地金を受寄者が第三者に発注する発注先であり、パラジウム発注量情報とはパラジウム素材・パラジウム地金毎のパラジウム発注重量の情報である。
【0019】
合金等加工依頼情報とは、合金等加工部門へ依頼すべき合金等の種類やその種類毎の重量・数量の情報である。
(本実施例に係るパラジウム消費寄託システムの構成)
パラジウム消費寄託システム1はパラジウム消費寄託サーバ2と合金等加工部門端末3とを備える。
【0020】
パラジウム消費寄託サーバ2は、情報受信部4と情報送信部5と制御部6とを備える。
【0021】
情報受信部4は、複数(N個とする:以下同様)の寄託者端末7からのパラジウム消費寄託情報とパラジウム購入量情報、リース先端末8からのリース量情報、合金等発注元端末9からの合金等発注量情報、を受信する。
【0022】
情報送信部5は、複数の寄託者端末7への重量加算・配当金情報、パラジウム発注先端末10へのパラジウム発注量情報、合金等加工部門端末3への合金等加工依頼情報、を送信する。
【0023】
制御部6は、情報受信部4で受信した情報を格納するメモリを含み、情報受信部4と情報送信部5を制御する。
(本実施例に係るパラジウムの運用とパラジウム消費寄託提供の方法)
【0024】
制御部6はパラジウムの運用のために、寄託者端末7毎のパラジウム購入量情報からパラジウム発注量情報を作成し、情報送信部5がパラジウム発注量情報をパラジウム発注先端末10へ送信する。具体的には、情報受信部4を制御して寄託者端末7毎のパラジウム購入量情報をメモリに格納し、当該メモリに格納した情報と受寄者のパラジウム保有量とから必要なパラジウム発注量を算出してパラジウム発注量情報を作成し、情報送信部5を制御してパラジウム発注量情報をパラジウム発注先端末10へ送信する。以上により受寄者はパラジウムの運用のためのパラジウムをパラジウム発注先から取得する。
【0025】
また制御部6はパラジウムの運用のために、合金等発注量情報から合金等加工依頼情報を作成し、情報送信部5が合金等加工依頼情報を合金等加工部門端末3へ送信する。具体的には制御部6が、情報受信部4を制御して合金等発注量情報をメモリに格納し、当該メモリに格納した情報と受寄者の合金等保有量とから必要な合金等の種類毎の加工量を算出して合金等加工依頼情報を作成し、情報送信部5を制御して合金等加工依頼情報を合金等加工部門端末3へ送信する。
【0026】
制御部6はパラジウム消費寄託提供のために、寄託者端末7毎のパラジウム保持量情報を寄託者端末7毎のパラジウム購入量情報から算定し、またリース運用益情報をリース量情報から算出し、さらに合金等運用益情報を合金等発注量情報から算定し、寄託者端末7毎のパラジウム保持量情報とリース運用益情報と合金等運用益情報とから寄託者端末7毎の重量加算・配当金選択情報に基づき寄託者端末7毎に重量加算・配当金情報を作成し、情報送信部5が寄託者端末7毎の重量加算・配当金情報を寄託者端末7毎へ送信する。具体的には制御部6が、情報受信部4を制御して寄託者端末7毎の重量加算・配当金選択情報とパラジウム購入量情報とリース量情報と合金等発注量情報とをメモリに格納し寄託者端末7毎のパラジウム保持量情報とリース運用益情報と合金等運用益情報とを算定し、重量加算・配当金選択情報とパラジウム保持量情報とリース運用益情報と合金等運用益情報とから寄託者端末7毎のパラジウム配当重量を算出する。寄託者端末7毎の重量加算・配当金選択情報が重量加算である場合にはパラジウム配当重量が重量加算情報となり、配当金である場合にはパラジウム配当重量を金額換算したものが配当金情報となる。そして、情報送信部5を制御して寄託者端末7毎の重量加算・配当金情報を寄託者端末7毎へ送信する。
【0027】
以上によるパラジウムの運用による運用益は、リース運用益についてはまだ市場に出回ることの少ないパラジウムをリースの対象としているためリース運用益が大きく、合金等運用益については加工ノウハウを持った業者が少ないパラジウムを対象としているため、より付加価値の高い合金等を提供できて合金等運用益が大きいので、運用益が大きくなるメリットがある。
【0028】
また、以上によるパラジウム消費寄託は、まだ市場に出回ることの少ないパラジウムを寄託物とした消費寄託により、寄託者による寄託物の返還要望に応える必要のない消費寄託を可能として、当該返還により地金などを運用できなくなることを防止し、受寄者が寄託物としてのパラジウムを運用し易くできるメリットがある。又、パラジウムは工業用品等に利用することが多いが流通が少ないため、加工ノウハウを持った業者が少なく、個人で保有していても運用が難しいので、パラジウムを寄託物としたパラジウム消費寄託契約に結び付き易いという寄託者と受寄者の双方のメリットがある。
【産業上の利用可能性】
【0029】
以上のように、受寄者が寄託物としてのパラジウムを運用し易くした消費寄託の方法、パラジウムを寄託物とした消費寄託契約に結び付き易い消費寄託の方法が提供できる点で有用である。
【符号の説明】
【0030】
1 パラジウム消費寄託システム
2 パラジウム消費寄託サーバ
3 合金等加工部門端末
4 情報受信部
5 情報送信部
6 制御部
7 寄託者端末
8 リース先端末
9 合金等発注元端末
10 パラジウム発注先端末
【要約】      (修正有)
【課題】受寄者が寄託物を運用し易く、寄託者の消費寄託契約に結び易い、貴金属の消費寄託のパラジウム消費寄託ビジネスモデルを提供する。
【解決手段】パラジウム消費寄託システムにおけるビジネスモデルは、合金等加工部門端末とパラジウム消費寄託サーバとを備え、複数の寄託者端末にパラジウム消費寄託サービスを提供する。パラジウム消費寄託サーバは、複数の寄託者端末からの重量加算・配当金選択情報を含むパラジウム消費寄託情報とパラジウム購入量情報、リース先端末からのリース量情報、合金等発注元端末からの合金等発注量情報を受信する情報受信部と、複数の寄託者端末への重量加算・配当金情報、パラジウム発注先端末へのパラジウム発注量情報、合金等加工部門端末への合金等加工依頼情報を送信する情報送信部と、情報受信部と情報送信部を制御し、情報受信部で受信した各情報を格納するメモリを含む制御部とを備える。
【選択図】図1
図1