特許第6704535号(P6704535)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 中山大学中山眼科中心の特許一覧

特許6704535ラノステロールプロドラッグ化合物、その製造方法及び応用
<>
  • 特許6704535-ラノステロールプロドラッグ化合物、その製造方法及び応用 図000101
  • 特許6704535-ラノステロールプロドラッグ化合物、その製造方法及び応用 図000102
  • 特許6704535-ラノステロールプロドラッグ化合物、その製造方法及び応用 図000103
  • 特許6704535-ラノステロールプロドラッグ化合物、その製造方法及び応用 図000104
  • 特許6704535-ラノステロールプロドラッグ化合物、その製造方法及び応用 図000105
  • 特許6704535-ラノステロールプロドラッグ化合物、その製造方法及び応用 図000106
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6704535
(24)【登録日】2020年5月14日
(45)【発行日】2020年6月3日
(54)【発明の名称】ラノステロールプロドラッグ化合物、その製造方法及び応用
(51)【国際特許分類】
   C07J 9/00 20060101AFI20200525BHJP
   C07J 41/00 20060101ALI20200525BHJP
   C07J 43/00 20060101ALI20200525BHJP
   A61K 31/575 20060101ALI20200525BHJP
   A61K 31/661 20060101ALI20200525BHJP
   A61P 27/12 20060101ALI20200525BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20200525BHJP
   A61K 47/54 20170101ALI20200525BHJP
【FI】
   C07J9/00CSP
   C07J41/00
   C07J43/00
   A61K31/575
   A61K31/661
   A61P27/12
   A61P43/00 123
   A61K47/54
【請求項の数】13
【全頁数】58
(21)【出願番号】特願2019-552560(P2019-552560)
(86)(22)【出願日】2018年1月25日
(65)【公表番号】特表2020-503379(P2020-503379A)
(43)【公表日】2020年1月30日
(86)【国際出願番号】CN2018074120
(87)【国際公開番号】WO2018137683
(87)【国際公開日】20180802
【審査請求日】2019年6月24日
(31)【優先権主張番号】201710061039.8
(32)【優先日】2017年1月25日
(33)【優先権主張国】CN
(31)【優先権主張番号】201710868274.6
(32)【優先日】2017年9月22日
(33)【優先権主張国】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】519228739
【氏名又は名称】中山大学中山眼科中心
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】▲劉▼ 奕志
(72)【発明者】
【氏名】王 延▲東▼
(72)【発明者】
【氏名】李 小林
(72)【発明者】
【氏名】▲羅▼ 志
(72)【発明者】
【氏名】沈 良
(72)【発明者】
【氏名】候 ▲麗▼娟
(72)【発明者】
【氏名】文 欣欣
(72)【発明者】
【氏名】▲賀▼ ▲海▼▲鷹▼
(72)【発明者】
【氏名】黎 健
(72)【発明者】
【氏名】▲陳▼ 曙▲輝▼
【審査官】 高森 ひとみ
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2013/105523(WO,A1)
【文献】 特開2014−205659(JP,A)
【文献】 国際公開第2016/029199(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2007/0015740(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2016/0096864(US,A1)
【文献】 中国特許出願公開第105902515(CN,A)
【文献】 特開昭62−120398(JP,A)
【文献】 DIKUSAR,E.A. et al.,Synthesis of some terpene-alcohol sterol and plant phenol esters of 4,5-dichiloroisothazol-3-carboxylic acid,Chemistry of Natural Compounds,2003年,Vol.39, No.2,pp.186-187
【文献】 WIELAND, H. et al.,Uber die nebensterine der here. IV. Kryptosterin,Liebigs Ann. Chem.,1937年,Vol.529,pp.68-83
【文献】 STOKES,W.M.,The separation of the compounds of the lanosterol group present in "isocholesterol" by chromatography of the p-iodobenzoates-I131 and benzoates,Archives of Biochemistry and Biophysics,1957年,Vol.67,pp.272-279
【文献】 Registry(STN)[online],2008年 7月27日,CAS登録番号 1036372-64-1
【文献】 CAPlus(STN)[online]AN 1989:574521,1989年,CAS登録番号:123191-87-7,123212-62-4,123212-63-5,参考:Nauchni Trudove(1987),Vol.25,pp.41-46,PAPANOV,G.et al.,Synthesis of monochloroacetates and aminoesters of triterpenic acids and sterols
【文献】 TESTA,B. et al.,Hydrolysis in drug and prodrug metabolism,2003年,pp.1-9,419-534,Chapter1,Chapter8
【文献】 GRAY,A.P. et al.,Steroid antifertility agents. Ionic complexes of basic derivatives for prolonged action,Journal of Medicinal Chemistry,1978年,Vol.21, No.7,pp.712-715
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K
A61P
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)、又は(II)で示される化合物、薬学的に許容される塩又はその幾何異性体若しくは立体異性体であって、
【化1】
式中
は1、2又は3個のRによって任意に置換されたC1−3アルキル−O−C(=O)−C1−3アルキル−NH−から選択され;
は1、2又は3個のRによって任意に置換されたフェニル−O−及び5〜10員ヘテロアリールから選択され;
1又は3個のRによって任意に置換された6〜10員アリール、6〜10員アリール−C1−3アルキル−、5〜10員ヘテロアリール及び5〜10員ヘテロアリール−C1−3アルキル−から選択されるが、Rはフェニル及び
【化2】
ではなく
はそれぞれ独立してF、Br、NH、NO、OH、CN、COOH、NHC(=NH)NH−から選択され、或いは1、2又は3個のR’によって任意に置換されたC1−3アルキル及び−C(=O)O−C1−3アルキルから選択され;
R’はF、Cl、Br、I、NH、NO、OH、CN、COOHから選択され;
前記5〜10員ヘテロアリールにおける「ヘテロ」はそれぞれ独立して−NH−、N、−O−及び−S−から選択され;
以上のいずれの場合でも、ヘテロ原子またはヘテロ原子団の数はそれぞれ独立して1、2または3から選択される化合物、薬学的に許容される塩又はその幾何異性体若しくは立体異性体。
【請求項2】
式(I)、又は(II)で示される化合物、薬学的に許容される塩又はその幾何異性体若しくは立体異性体であって、
【化3】
式中、
は1、2又は3個のRによって任意に置換されたC1−3アルキル−O−C(=O)−C1−3アルキル−NH−から選択され;
は1、2又は3個のRによって任意に置換されたフェニル−O−及び5〜10員ヘテロアリールから選択され;
は1又は3個のRによって任意に置換された6〜10員アリール、6〜10員アリール−C1−3アルキル−、5〜10員ヘテロアリール及び5〜10員ヘテロアリール−C1−3アルキル−から選択されるが、Rはフェニル及び
【化4】
ではなく;
Rはそれぞれ独立してF、Br、NH、NO、OH、CN、COOH、CH、NHC(=NH)NH−、CHCH−、CF及びCHC(=O)−O−から選択され、;
前記5〜10員ヘテロアリールにおける「ヘテロ」はそれぞれ独立して−NH−、N、−O−及び−S−から選択され;
以上のいずれの場合でも、ヘテロ原子またはヘテロ原子団の数はそれぞれ独立して1、2または3から選択される化合物、薬学的に許容される塩又はその幾何異性体若しくは立体異性体。
【請求項3】
は1、2又は3個のRによって任意に置換された
【化5】
から選択される請求項1又は2に記載の化合物、薬学的に許容される塩又はその幾何異性体若しくは立体異性体。
【請求項4】

【化6】
から選択される請求項3に記載の化合物、薬学的に許容される塩又はその幾何異性体若しくは立体異性体。
【請求項5】

【化7】
から選択される請求項1又は2に記載の化合物、薬学的に許容される塩又はその幾何異性体若しくは立体異性体。
【請求項6】
1又は3個のRによって任意に置換されたフェニル、チエニル、ピリジル、キノリル、ピリミジニル、イソオキサゾリル及び1,2,4−オキサジアゾリルから選択されるが、Rはフェニル及び
【化8】
ではない請求項1又は2に記載の化合物、薬学的に許容される塩又はその幾何異性体若しくは立体異性体。
【請求項7】
1又は3個のRによって任意に置換された
【化9】
から選択されるが、Rはフェニルを含まない請求項6に記載の化合物、薬学的に許容される塩又はその幾何異性体若しくは立体異性体。
【請求項8】
式(I)、又は(II)で示される化合物、薬学的に許容される塩又はその幾何異性体若しくは立体異性体であって
【化10】
式中
は1、2又は3個のRによって任意に置換されたC1−3アルキル−O−C(=O)−C1−3アルキル−NH−から選択され;
は1、2又は3個のRによって任意に置換されたフェニル−O−及び5〜10員ヘテロアリールから選択され;

【化11】
から選択される
Rはそれぞれ独立してF、Br、NH、NO、OH、CN、COOH、NHC(=NH)NH−から選択され、或いは1、2又は3個のR’によって任意に置換されたC1−3アルキル及び−C(=O)O−C1−3アルキルから選択され;
R’はF、Cl、Br、I、NH、NO、OH、CN、COOHから選択され;
前記5〜10員ヘテロアリールにおける「ヘテロ」はそれぞれ独立して−NH−、N、−O−及び−S−から選択され;
以上のいずれの場合でも、ヘテロ原子またはヘテロ原子団の数はそれぞれ独立して1、2または3から選択される
合物、薬学的に許容される塩又はその幾何異性体若しくは立体異性体。
【請求項9】
下記式で表される化合物、薬学的に許容される塩又はその幾何異性体若しくは立体異性体。
【化12】
【請求項10】
有効治療量の有効成分としての請求項1〜のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩、及び薬学的に許容される担体を含む医薬組成物。
【請求項11】
眼科疾患治療医薬の製造における請求項1〜のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩、或いは請求項10に記載の医薬組成物の使用。
【請求項12】
前記眼科疾患治療用医薬は、白内障を治療するための医薬である請求項11に記載の使用。
【請求項13】
前記白内障を治療するための医薬は白内障薬の点眼液である請求項12に記載の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2017年1月25日に出願された中国特許出願CN201710061039.8、及び2017年9月22日に出願された中国特許出願CN201710868274.6の優先権を主張し、それらの内容が本願に取り入れる。
【0002】
本発明は式(I)、(II)、(III)II及び)で表される化合物、薬学的に許容される塩又はその異性体に関し、かつ眼科疾患を治療するための医薬の製造における応用に関する。
【背景技術】
【0003】
白内障は、目の疾患であり、眼球内の水晶体で発生し、水晶体の混濁が白内障と通称されている。加齢、遺伝、代謝異常、外傷、放射線、中毒及び局所栄養失調などは、水晶体嚢膜に損傷を与え、その透過性を高め、バリア機能を喪失させ、或いは水晶体の代謝を混乱させ、水晶体タンパク質を変性させて、濁りを形成することがある。眼球の水晶体が透明から不透明に変わり、目が太陽光を受けることに影響を与えると、目の視力状況が影響される。眼球の混濁が軽い時に、視力への影響が小さいが、混濁の程度が徐々に深くなると、視力への影響も大きくなり、重度の場合は失明になってしまう。白内障は、最もよく見かけられる失明性眼疾患の一つであり、失明の主な原因でもある。白内障の形成メカニズムは未だ明らかになっていないので、医薬品治療は今まで突破的な進展を遂げていない。よって、現在、確定された唯一の有効な治療は外科的治療である。
【0004】
白内障手術の継続的な進歩は、白内障の治療に大いに役立ちましたが、外科的治療の治癒率は依然として発生率を遥かに下回っており、そして深刻な合併症を発生する恐れがある。一方、白内障の外科治療のコストは非常に高く、先進国でも白内障は医療保険システムに大きな負担をかける。従って、医薬品による防止と治療は決定的な役割を果たす。現在、白内障の治療のための医薬は、1)カタリン(CATALIN、カリーユニ、ピレノキシン)、ファコリジン、ベンダザックリジンなどのアルドースレダクターゼ阻害剤;2)グルタチオン、タウリン、アスピリンなどの抗酸化損傷医薬;3)ビタミン、カロチノイドなどの栄養代謝系医薬;4)Shihu Yeguang Wan(石斛夜光丸)、Qiju Dihuang Wan(杞菊地黄丸)、Shijueming san(石决明散)などの漢方薬複方を含む。しかし、白内障治療のためのこれらの医薬品は、長期臨床試験によって、症状を元に戻すことができず、白内障の症状の悪化を遅らせることにより、白内障を治療することができることが確認された。同時に、中国が高齢化社会に突入するにつれて、白内障患者の数が増加しており、白内障医薬品への需要がより緊急になる。よって、臨床的には、安全性があり、治療効果がよく、眼内浸透力が強く、性質が安定的である新しいタイプの眼科用外用抗白内障薬への需要が非常に緊急である。
【0005】
ラノステロールは、水晶体内に富化されている両親媒性分子であり、ラノステロールシンターゼ(LSS)のコレステロールへの合成途中の肝心な環化反応によって合成され、水晶体タンパク質の異常集まりを低減させ、改めて規則的に配列させて、水晶体を透明に回復させる。従来の研究では、水晶体にラノステロールシンターゼを検出できると表明されている。また、Shumiya白内障ラットの研究によれば、ラノステロールシンターゼとファルネシル二リン酸ファルネシルトランスフェラーゼ1(FDFT1)とのホモ接合変異特異的組み合わせは、水晶体内のコレステロールレベルを低減させ、白内障を引き起こす。同時に、本発明者らの最近の研究で、ラノステロールは、予め形成された水晶体タンパク質凝集体をインビトロ及び細胞レベルで有意に減少させることができることを見出した。体内レベルでも、ラノステロールは、白内障の病状を逆転させ、水晶体をクリアかつ透明に変化させることが確認されており、当該結果は、最近Nature雑誌に掲載され、世界的な注目を集めており、白内障の予防と治療のための新規分子となる。
【化1】
【0006】
カリーユニ点眼液は、日本参天製薬株式会社により生産され、初期老人性白内障の治療のための医薬であり、その有効成分の構造式が以下の通りである。
【化2】
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】中国特許出願CN201710061039.8
【特許文献2】中国特許出願CN201710868274.6
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、式(I)、(II)及び(III)で表される化合物、薬学的に許容される塩又はその異性体を提供する。
【化3】
【課題を解決するための手段】
【0009】
式中、
mは0又は1であり、mが0である場合、構造単位
【化4】
が存在せず;
nは0又は1であり;
は1、2又は3個のRによって任意に置換されたC1−3アルキル−O−C(=O)−C1−3アルキル−NH−から選択され;
は1、2又は3個のRによって任意に置換されたフェニル−O−及び5〜10員ヘテロアリールから選択され;
は1、2又は3個のRによって任意に置換された6〜10員アリール、6〜10員アリール−C1−3アルキル−、5〜10員ヘテロアリール及び5〜10員ヘテロアリール−C1−3アルキル−から選択されるが、Rはフェニル及び
【化5】
ではなく;
はH、F、Cl、Br、I、OH、NHから選択され、或いはRは1、2又は3個のRによって任意に置換されたC1−6アルキルから選択され;
はH、或いは1、2又は3個のRによって任意に置換されたC1−6アルキルから選択され;
はH、或いは1、2又は3個のRによって任意に置換されたC1−6アルキルから選択され;
はH、F、Cl、Br、I、OH、COOH、CONH、NH、SH又はNHC(=NH)NH−から選択され、或いはRは1、2又は3個のRによって任意に置換されたC1−6アルキル、C1−6ヘテロアルキル、フェニル及び5〜10員ヘテロアリールから選択され;
或いは、RとRとが互いに結合して、1、2又は3個のRによって任意に置換された1つの3〜10員環を形成し;
或いは、RとRとが互いに結合して、1、2又は3個のRによって任意に置換された1つの3〜10員環を形成し;
或いは、Rが同時にRとRと互いに結合して、1、2又は3個のRによって任意に置換された1つの3〜10員環を形成し;
はH及びC1−3アルキルから選択され;
はH及びC1−3アルキルから選択され;
Rはそれぞれ独立してF、Cl、Br、I、NH、NO、OH、CN、COOH、NHC(=NH)NH−から選択され、或いは1、2又は3個のR’によって任意に置換されたC1−3アルキル及び−C(=O)O−C1−3アルキルから選択され;
R’はF、Cl、Br、I、NH、NO、OH、CN、COOHから選択され;
前記5〜10員ヘテロアリール、C1−6ヘテロアルキルにおける「ヘテロ」はそれぞれ独立して−NH−、N、−O−及び−S−から選択され;
以上のいずれの場合でも、ヘテロ原子またはヘテロ原子団の数はそれぞれ独立して1、2または3から選択される。
【0010】
本発明のいくつかの様態において、前記Rはそれぞれ独立してF、Cl、Br、I、NH、NO、OH、CN、COOH、CH、NHC(=NH)NH−、CHCH−、CF及び−O−C(=O)−CHから選択され、他の変量は本発明に定義した通りである。
【0011】
本発明のいくつかの様態において、前記Rは1、2又は3個のRによって任意に置換された
【化6】
から選択され、他の変量は本発明に定義した通りである。
本発明のいくつかの様態において、前記R
【化7】
から選択され、他の変量は本発明に定義した通りである。
【0012】
本発明のいくつかの様態において、前記R
【化8】
から選択され、他の変量は本発明に定義した通りである。
【0013】
本発明のいくつかの様態において、前記Rは1、2又は3個のRによって任意に置換されたフェニル、チエニル、ピリジル、キノリル、ピリミジニル、イソオキサゾリル及び1,2,4−オキサジアゾリルから選択されるが、Rはフェニル及び
【化9】
ではなく、他の変量は本発明に定義した通りである。
【0014】
本発明のいくつかの様態において、前記Rは1、2又は3個のRによって任意に置換された
【化10】
から選択されるが、Rはフェニルではなく、他の変量は本発明に定義した通りである。
本発明のいくつかの様態において、前記R
【化11】
から選択され、他の変量は本発明に定義した通りである。
【0015】
本発明のいくつかの様態において、前記RはH、F、Cl、Br、I、OH、NH、CH及び−CH−CHから選択され、他の変量は本発明に定義した通りである。
【0016】
本発明のいくつかの様態において、前記RはH及びCHから選択され、他の変量は本発明に定義した通りである。
【0017】
本発明のいくつかの様態において、前記RはH及びCHから選択され、他の変量は本発明に定義した通りである。
【0018】
本発明のいくつかの様態において、前記RはH、OH、COOH、CONH、NH、SH、NHC(=NH)NH−から選択され、或いはRは1、2又は3個のRによって任意に置換されたC1−6アルキル、C1−3アルキル−S−C1−3アルキル−、C1−6アルコキシ、C1−6アルキルチオ、フェニル、
【化12】
から選択され、他の変量は本発明に定義した通りである。
【0019】
本発明のいくつかの様態において、前記RはH、OH、COOH、CONH、NH、NHC(=NH)NH−、SH、CHS−、
【化13】
から
選択され、他の変量は本発明に定義した通りである。
【0020】
本発明のいくつかの様態において、前記RとRとが互いに結合して、1つの3〜10員環を形成し、前記3〜10員環は
【化14】
であり、他の変量は本発明に定義した通りである。
【0021】
本発明のいくつかの様態において、前記RとRとが互いに結合して、1つの3〜10員環を形成し、前記3〜10員環は
【化15】
から選択され、他の変量は本発明に定義した通りである。
【0022】
本発明のいくつかの様態において、前記Rは同時にRとRと互いに結合して、1つの3〜10員環を形成し、前記3〜10員環は
【化16】
から選択され、他の変量は本発明に定義した通りである。
【0023】
本発明のいくつかの様態において、前記RはH及びCHから選択され、他の変量は本発明に定義した通りである。
【0024】
本発明のいくつかの様態において、前記RはH及びCHから選択され、他の変量は本発明に定義した通りである。
【0025】
本発明は、さらに式(I)、(II)及び(II)で表される化合物、薬学的に許容される塩又はその異性体を提供する。
【化17】
式中、
mは0、1、2、3、4、5或6から選択され、mが0である場合、構造単位
【化18】
が存在せず;
nは0、1、2或3から選択され;
は1、2又は3個のRによって任意に置換されたC1−3アルキル−O−C(=O)−C1−3アルキル−NH−から選択され;
は1、2又は3個のRによって任意に置換されたフェニル−O−、5〜10員ヘテロアリールから選択され;
は1、2又は3個のRによって任意に置換された6〜10員アリール、6〜10員アリール−C1−3アルキル−、5〜10員ヘテロアリール、5〜10員ヘテロアリール−C1−3アルキル−から選択され;
はH、F、Cl、Br、I、OH、NH、或いは1、2又は3個のRによって任意に置換されたC1−6アルキルから選択され;
はH、或いは1、2又は3個のRによって任意に置換されたC1−6アルキルから選択され;
はH、或いは1、2又は3個のRによって任意に置換されたC1−6アルキルから選択され;
はH、F、Cl、Br、I、OH、COOH、CONH、NH、SH、NHC(=NH)NH−から選択され、或いはRは1、2又は3個のRによって任意に置換されたC1−6アルコキシ、C1−6アルキルチオ、アリール及び5〜10員ヘテロアリールから選択され;
或いは、RとRとが互いに結合して、1つの3〜10員環を形成し;
或いは、RとRとが互いに結合して、1つの3〜10員環を形成し;
或いは、Rは同時にRとRと互いに結合して、1つの3〜10員環を形成し;
はH、C1−3アルキルから選択され;
はH、C1−3アルキルから選択され;
RはF、Cl、Br、I、NH、NO、OH、COOHから選択され、或いはC1−3アルキルから選択され;
前記5〜10員ヘテロアリール、C1−6ヘテロアルキルにおける「ヘテロ」はそれぞれ独立して−NH−、N、−O−、−S−から選択され;
以上のいずれの場合でも、ヘテロ原子またはヘテロ原子団の数はそれぞれ独立して1、2または3から選択される。
【0026】
本発明のいくつかの様態において、前記RはF、Cl、Br、I、NH、NO、OH、COOH、CH又はCHCH−から選択される。
【0027】
本発明のいくつかの様態において、前記Rは1、2又は3個のRによって任意に置換された
【化19】
から選択される。
【0028】
本発明のいくつかの様態において、前記R
【化20】
から選択される。
【0029】
本発明のいくつかの様態において、前記R
【化21】
から選択される。
【0030】
本発明のいくつかの様態において、前記Rは1、2又は3個のRによって任意に置換されたフェニル、チエニル、ピリジル、キノリルから選択される。
【0031】
本発明のいくつかの様態において、前記Rは1、2又は3個のRによって任意に置換された
【化22】
から選択される。
【0032】
本発明のいくつかの様態において、前記R
【化23】
から選択される。
【0033】
本発明のいくつかの様態において、前記RはH、OH、COOH、CONH、NH、SH、NHC(=NH)NH−から選択され、或いはRは1、2又は3個のRによって任意に置換されたC1−6アルコキシ、C1−6アルキルチオ、フェニル、
【化24】
から選択される。
【0034】
本発明のいくつかの様態において、前記RはH、OH、COOH、CONH、NH、NHC(=NH)NH−、SH、CHS−、
【化25】
から選択される。
【0035】
本発明のいくつかの様態において、前記RとRとが互いに結合して、1つの3〜10員環を形成し、前記3〜10員環は
【化26】
から選択される。
【0036】
本発明のいくつかの様態において、前記RとRとが互いに結合して、1つの3〜10員環を形成し、前記3〜10員環は
【化27】
から選択される。
【0037】
本発明のいくつかの様態において、前記Rは同時にRとRと互いに結合して、1つの3〜10員環を形成し、前記3〜10員環は
【化28】
から選択される。
【0038】
本発明のさらなるいくつかの様態は、前記変量を任意に組み合わせてからなるものである。
【0039】
本発明は、さらに下式で表される化合物、薬学的に許容される塩又はその異性体を提供する。
【化29-1】
【化29-2】
【化29-3】
【化29-4】
【0040】
本発明は、さらに有効治療量の有効成分としての前記化合物又はその薬学的に許容される塩、及び薬学的に許容される担体を含む医薬組合物を提供する。
【0041】
本発明は、さらに眼科疾患医薬の製造における前記化合物又はその薬学的に許容される塩、或いは前記組成物の応用を提供する。
【0042】
本発明のいくつかの様態において、前記眼科疾患医薬は、白内障を治療するための医薬である。
【0043】
本発明のいくつかの様態において、前記白内障を治療するための医薬は白内障薬の点眼液である。
【0044】
技術効果
本発明の化合物は、ラノステロールの新規なプロドラッグとして、良好な浸透性を有し、かつ体内でラノステロールに効果的に転化して、ラノステロールの医薬利用率を大幅に向上させる。
【0045】
定義及び説明
特に説明しない限り、本文で使用される下記の用語及びフレーズは、下記の意味を指す。特定の用語およびフレーズは、特に定義されない場合に、不確かまたは不明瞭であると理解すべきではなく、その普通の意味で理解すべきである。また、本文に商品名が現れる場合は、それに対応する商品またはその有効成分を指すものである。ここで用いられる用語「薬学的に許容される」は、化合物、材料、組成物及び/又は剤形に向けられることで、信頼できる医学判断の範囲内で、ヒトと動物の組織と接触して使うのに適用されて、過度の毒性、刺激性、アレルギー反応またはその他の問題または合併症がなくて、合理的な利益/リスク比率が釣り合うものである。
【0046】
用語「薬学的に許容される塩」とは、本発明の化合物の塩であって、本発明で発見した特定置換基を有する化合物と、比較的非毒性の酸または塩基とから調製されたものである。本発明の化合物が比較的に酸性の官能基を含む場合は、純粋な溶液または適切な不活性溶媒に、十分な量の塩基をこの化合物の中性形態と接触させる方法によって、塩基付加塩を得ることができる。薬学的に許容される塩基付加塩は、ナトリウム、カリウム、カルシウム、アンモニウム、有機アミンまたはマグネシウム塩または類似の塩を含む。本発明の化合物が比較的に塩基性の官能基を含む場合は、純粋な溶液または適切な不活性溶媒に、十分な量の酸をこの化合物の中性形態と接触させる方法によって、酸付加塩を得ることができる。薬学的に許容される酸付加塩の実例は、塩酸、臭化水素酸、硝酸、炭酸、重炭酸イオン、リン酸、リン酸一水素イオン、リン酸二水素イオン、硫酸、硫酸水素イオン、ヨウ化水素酸、亜燐酸などのような無機酸を含む無機酸塩、及び酢酸、プロピオン酸、イソ酪酸、マレイン酸、マロン酸、安息香酸、コハク酸、スベリン酸、フマル酸、乳酸、マンデル酸、フタル酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、クエン酸、酒石酸およびメタンスルホン酸など類似の酸のような有機酸を含む有機酸塩を含み、さらにアミノ酸(例えばアルギニンなど)の塩、およびグルクロン酸などのような有機酸の塩を含む。本発明のある特定の化合物は、塩基性および酸性の官能基を含むことで、任意の一つの塩基または酸付加塩に変換することができる。
【0047】
本発明の薬学的に許容される塩は、酸基または塩基を含む母体化合物から、通常の化学方法によって合成することができる。一般的な状況下で、このような塩の製造方法は、下記のようである。水または有機溶媒または両者の混合物の中で遊離酸または遊離塩基の形態のこれらの化合物を化学量論の適当な塩基または酸と反応させて製造する。
【0048】
塩の形態のほかに、本発明が提供する化合物は、プロドラッグ形態も存在する。本文で説明する化合物のプロドラッグは、生理的条件の下で容易に化学的変化が発生して、本発明の化合物に変換される。このほかに、プロドラッグは、体内環境で化学的または生化学的方法によって本発明の化合物に変換される。
【0049】
本発明の一部化合物は、非溶媒和形態または溶媒和形態で存在することができ、水和物形態が含まれる。一般的には、溶媒和形態は、非溶媒和の形態と同等であり、すべて本発明の本発明の範囲内に含まれる。
【0050】
本発明の化合物は、特定の幾何的または立体的異性体形態が存在することができる。本発明は、仮想されるシス型およびトランス型異性体、(−)-と(+)-ペア鏡像体、(R)-と(S)-鏡像体、ジアステレオマー、(D)-異性体、(L)-異性体、それらのラセミ混合物および他の混合物、例えば、エナンチオマーまたはジアステレオマーが豊富となった混合物の全てを含み、このような混合物は、全て本発明の範囲内に含まれる。アルキルなど置換基には、別途の不斉炭素原子が存在することができる。このような異性体およびこれらの混合物は全て本発明の範囲内に含まれる。
【0051】
別途の説明がない限り、用語「エナンチオマー」又は「光学異性体」とは、互いに鏡像の関係になっている立体異性体を指す。
【0052】
別途の説明がない限り、用語「シス‐トランス異性体」又は「幾何異性体」は、二重結合又は環を構成する炭素原子の単結合が自由に回転できないことによって生じされたものを指す。
【0053】
別途の説明がない限り、用語「ジアステレオマー」とは、分子に2つ又は複数のキラル中心を有し、かつ、分子の間に互いに鏡像の関係になっている立体異性体を指す。
【0054】
別途の説明がない限り、「(D)」又は「(+)」は、右旋を表し、「(L)」又は「(−)」は、左旋を表し、「(DL)」又は「(±) 」は、ラセミ体を表す。
【0055】
別途の説明がない限り、楔形実線結合
【化30】
と楔形破線結合
【化31】
で1つの立体中心の絶対配置を表し、ストレート実線結合
【化32】
とストレート破線結合
【化33】
で立体中心の相対配置を表し、波線
【化34】
で楔形実線結合
【化35】
又は楔形破線結
【化36】
を表し、或いは波線
【化37】
でストレート実線結合
【化38】
及びストレート破線結合
【化39】
を表す。
【0056】
本発明の化合物は、特定の形態で存在し得る。別途の説明がない限り、用語「互変異性体」又は「互変異性体形態」は、異なる官能性異性体が室温で動的平衡にあり、かつ互いに急速に変換され得ることを意味する。互変異性体が可能であれば(溶液中など)、互変異性体の化学平衡を達成することができる。例えば、プロトン互変異性体(proton tautomer)(プロトトロピック互変異性体(prototropic tautomer)としても知られる)は、プロトン移動による相互変換を含み、例えばケト−エノール異性及びイミン−エナミン異性を含む。原子価互変異性体(valence tautomer)は、ある結合性電子の再組織化による互いへの変換を含む。そのうち、ケト−エノール異性の具体的な実例は、ペンタン−1,4−ジオンと4−ヒドロキシペンタ−3−エン−2−オンとの2つの互変異性体間の相互変換である。
【0057】
別途の説明がない限り、用語「1つの異性体に富む」、「異性体に富む」、「1つのエナンチオマーに富む」又は「エナンチオマーに富む」は、1つの異性体又はエナンチオマーの含有量が100%未満で、かつ当該異性体又はエナンチオマーの含有量が60%以上、又は70%以上、又は80%以上、又は90%以上、又は95%以上、又は96%以上、又は97%以上、又は98%以上、又は99%以上、又は99.5%以上、又は99.6%以上、又は99.7%以上、又は99.8%以上、又は99.9%以上であることを意味する。
【0058】
別途の説明がない限り、用語「異性体過剰率」又は「エナンチオマー過剰率」とは、2つの異性体間の相対百分率の差又は2つのエナンチオマー間の相対百分率の差を指す。例えば、1つの異性体又はエナンチオマーの含有量が90%であり、もう1つの異性体又はエナンチオマーの含有量が10%であると、異性体過剰率又はエナンチオマー過剰率(ee値)が80%となる。
【0059】
キラル合成またはキラル試薬またはその他の通常技術により光学活性の(R)-と(S)-異性体およびDとL異性体を製造することができる。本発明のある化合物の1種の鏡像体を得ようとすれば、不斉合成またはキラル補助制の誘導作用により製造することができ、ここで得られたジアステレオマー混合物を分離し、補助基団が分割して所要の純粋なエナンチオマーを提供する。或いは、分子の中に塩基性官能基(例えば、アミノ基)または酸性官能基(例えば、カルボキシル)を含む場合、適当な光学活性の酸または塩基とジアステレオマーの塩を形成した後、当分野に公知された常法でジアステレオマーを分離した後、回収して純粋な鏡像体を得る。また、エナンチオマーとジアステレオマーの分離は、通常に、クロマトグラフィー法により完成されており、前記クロマトグラフィー法は、キラル固定相を用いて、任意に化学誘導法と結合する(例えば、アミンによりカルバメートを生成する)。本発明の化合物は、当該化合物を構成する一つまたは複数の原子に非天然割合の原子同位体を含むことができる。例えば、トリチウム(3H)、ヨード-125(125I)またはC-14(14C)のような放射性同位体を使って化合物を表記することができる。また、例えば、重水素によって置換されて、重水素化医薬が形成される。重水素と炭素とが構成する結合は、普通の水素と炭素とが構成する結合より強く、重水素化医薬は、重水素化されない医薬と比較して、毒性の副作用を低下させ、医薬安定性を増加し、治療効果を増加し、医薬の生物半減期などを延長できるという優勢がある。本発明の化合物のすべての同位体で構成された変換は、放射性があるかどうかを問わず、すべて本発明の範囲内に含まれる。用語「薬学的に許容される担体」とは、本発明の活性物質の有効量を送達することができ、活性物質の生物学的活性を妨害せず、宿主または患者に対して毒性の副作用がない任意の製剤または担体媒体を指す。代表的な担体は、水、油、野菜およびミネラル、クリーム基剤、ローション基剤、軟膏基剤等を含む。これらの基剤は懸濁剤、増粘剤、浸透促進剤等を含む。これらの製剤は、化粧品分野または局所薬物分野の当業者にとって周知のものである。
【0060】
「任意」又は「任意に」とは、その後に記述する事件や状況が出現する可能性があるが、必須に出現する必要がなく、かつ当該記述は、前記事件や状況が発生する場合、及び前記事件や状況が発生しない場合を含む。
【0061】
用語「置換された」とは、特定の原子上の任意の1つまたは複数の水素原子が置換基により置換されたことを指し、前記水素原子は、重水素および水素の変体を含むことができ、特定の原子の原子価状態が正常であり、置換された後の化合物が安定であればよい。置換基がオキシ基(即ち、=O)である場合、2つの水素原子が置換されたことを意味する。オキソ置換は、アリールで発生しない。用語「任意に置換された」とは、置換されてもよく、置換されなくてもよいことを意味する。別途の説明がない限り、置換基の種類及び数は、化学的に実現可能であれば任意であってよい。
【0062】
任意の変数(例えば、R)は、化合物の組成又は構造で1回以上現れる場合、いずれの状況において独立に定義される。従って、例えば、1つの基が0-2個のRに置換された場合、上記基は、多くとも2個のRに任意に置換されてよく、かついずれの状況においてもRは独立に選択される。さらに、置換基および/またはその変体の組み合せは、その組み合せで安定した化合物が生成される場合のみ、許容される。
【0063】
一つの連結基の数が0である場合、例えば、-(CRR)0-は、前記連結基が単一結合であることを表す。
【0064】
そのうちの一つの変数が単一結合から選択される場合、これが連結した二つの基は、お互いに直接連結されていることを表し、例えば、A-L-Zの中でLは、単一結合を表す場合、当該構造が実にA-Zであることを表す。
【0065】
一つの置換基が空いている場合、当該置換基が存在しないことを表し、例えば、A−Xの中でXが空いている場合、当該構造が実にAであることを表す。1つの置換基が1つの環上の複数の原子に結合できる場合、当該置換基は当該環上の任意の原子に結合できる。
【0066】
例えば、構造単位
【化40】
は、置換基Rがシクロヘキシル基又はシクロヘキサジエン上の任意の1つの位置で置換できることを表す。挙げられた置換基がどの原子を介して置換される基に結合していることを明記していない場合、当該置換基は、その任意の原子をを介して結合することができ、例えば、ピリジルは、置換基として、ピリジン環上の任意の1つ炭素原子を介して置換される基に結合することができる。挙げられた連結基がその結合方向を示さない場合、その結合方向は任意である。例えば、
【化41】
において、連結基Lは−M−W−であり、この場合、−M−W−は左から右への読み取り順序と同じ方向に環Aと環Bに接続して、
【化42】
を構成してもよく、左から右への読み取り順序と逆の方向に環Aと環Bに接続して、
【化43】
を構成してもよい。前記連結基、置換基及び/又はその変体の組合せは、そのような組合せで安定した化合物が生成される場合のみ、許容される。
別途の説明がない限り、用語「ヘテロ」は、ヘテロ原子またはヘテロ原子団(すなわち、ヘテロ原子を含む原子団)を表し、炭素(C)と水素(H)を除いた原子及びこのようなヘテロ原子を含む原子団を含み、例えば、酸素(O)、窒素(N)、硫黄(S)、ケイ素(Si)、ゲルマニウム(Ge)、アルミニウム(Al)、ホウ素(B)、-O-、-S-、=O、=S、-C(=O)O-、-C(=O)-、-C(=S)-、-S(=O)、-S(=O)2-、及び任意に置換された-C(=O)N(H)-、-N(H)-、-C(=NH)-、-S(=O)2N(H)-または-S(=O)N(H)-を含む。
【0067】
別途の説明がない限り、「環」は、置換されたまたは置換されていないシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、シクロアルキニル、ヘテロシクロアルキニル、アリールまたはヘテロアリールを表す。前記環は、単環、環集合、スピロ環、縮合環または架橋環を含む。環における原子の数は通常的に環の員数に定義され、例えば「5〜7員環」は、5〜7個の原子が囲んで配列されることを意味する。別途の説明がない限り、前記環は、任意に1〜3個のヘテロ原子を含む。したがって、「5〜7員環」は、例えば、フェニル、ピリジン及びピペリジニルを含み、一方、用語「5〜7員ヘテロシクロアルキル環」は、ピリジニルおよびピペリジニルを含むが、フェニルを含まない。用語「環」は、少なくとも一つの環を含む環系をさらに含み、ここで、各々の「環」は独立的に前記定義に合致する。
【0068】
別途の説明がない限り、用語「ヘテロ環」または「ヘテロ環基」は、ヘテロ原子またはヘテロ原子団を含む安定した単環、二重環または三重環を指し、これらは飽和、部分的不飽和、または不飽和(芳香族の)のものであってもよく、これらは炭素原子と、独立的にN、OおよびSから選択される1、2、3または4個の環ヘテロ原子とを含み、ここで前記任意のヘテロ環が一つのベンゼン環に縮合して二重環を形成することができる。窒素と硫黄ヘテロ原子は任意に酸化されることができる(すなわち、NOとS(O)p、pは1または2である)。窒素原子は、置換または未置換のものであることができる(すなわち、NまたはNRであり、ただしRは、H、または本文で定義された別の置換基である)。前記ヘテロ環は、任意のヘテロ原子または炭素原子のペンダント基に附着することで安定した構造を形成することができる。生成された化合物が安定したものであれば、本文で記載のヘテロ環は、炭素位置または窒素位置での置換を発生することができる。ヘテロ環の窒素原子は任意に第四級化される。好ましい方案として、ヘテロ環におけるSおよびO原子の合計数が1を超えた場合、このようなヘテロ原子はお互いに隣接しない。別の好ましい方案として、ヘテロ環におけるSおよびO原子の合計数は1を超えない。本文で使用されたように、用語「芳香族ヘテロ環基」または「ヘテロアリール」は、安定した5、6、7員の単環または二重環、または7、8、9または10員の二重環ヘテロ環基の芳香環を指し、これは、炭素原子と、独立的にN、OとSから選択される1、2、3または4個の環ヘテロ原子を含む。窒素原子は、置換または未置換のものであることができる(すなわち、NまたはNRであり、ただしRは、H、または本文で定義された別の置換基である)。窒素と硫黄ヘテロ原子は任意に酸化されることができる(すなわち、NOとS(O)p、pは1または2である)。注目すべき点は、芳香ヘテロ環におけるSおよびO原子の合計数は1を超えない。架橋環も、ヘテロ環の定義に含まれる。一つまたは複数の原子(すなわち、C、O、NまたはS)が二つの隣接しない炭素原子または窒素原子を連結する場合、架橋環が形成される。好ましい架橋環は、一つの炭素原子、二つの炭素原子、一つの窒素原子、二つの窒素原子及び一つの炭素−窒素基を含むが、これらに限定されない。注目すべき点は、一つのブリッジが、常に単環を三重環に変換させる。架橋環において、環上の置換基は、ブリッジで出現することができる。
【0069】
ヘテロ環式化合物の実例は、アクリジニル、アゾシニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾチオフラニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾオキサゾルリニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾテトラゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾイソチアゾリル、ベンズイミダゾリジニル、カルバゾリル、4aH-カルバゾリル、カルボリニル、クロマニル、クロメニル、シンノリニル、デカルヒドロキノリル、2H,6H−1,5,2−ジチアジニル、ジヒドロフロ[2,3-b]テトラヒドロフラニル、フラニル、フラザニル、イミダゾリジニル、イミダゾリジニル、イミダゾリル、1H−インダゾリル、インドールアルケニル、インドリニル、インドリジニル、インドリル、3H−インドリル、イソベンゾフラニル、イソインドリル、イソインドリニル、イソキノリル、イソチアゾリル、イソキサゾリル、メチレンジオキシフェニル、モルホリニル、ナフチリジニル、オクタヒドロイソキノリル、オキサジアゾリル、1,2,3-オキサジアゾリル、1,2,4-オキサジアゾリル、1,2,5-オキサジアゾリル、1,3,4-オキサジアゾリル、オキサゾリジニル、オキサゾリル、インドキシル、ピリミジニル、フェナントリジニル、フェナントロリニル、フェナジニル、フェノチアジニル、ベンゾキサンチル、フェノキサジニル、プタルラジニル、ピペラジニル、ピペリジニル、ピペリドニル、4−ピペリドニル、ピペロニル、プテリジニル、プリニル、ピラニル、ピラジニル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリドオキサゾリル、ピリドイミダゾリル、ピリドチアゾリル、ピリジニル、ピロリジニル、ピロリニル、2H−ピロリル、ピロリル、キナゾリニル、キノリル、4H-キノリジニル、キノキサリニル、キヌクリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロイソキノリル、テトラヒドロキノリル、テトラゾリル、6H−1,2,5−チアジアジニル、1,2,3−チアジアゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、1,2,5−チアジアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、チアントレニル、チアゾリル、イソチアゾリル、チエニル、チエノオキサゾリル、チエノチアゾリル、チエノイミダゾリル、チエニル、トリアジニル、1H−1,2,3−トリアゾリル、2H−1,2,3−トリアゾリル、1H−1,2,4−トリアゾリル、4H−1,2,4−トリアゾリル、およびキサンテニルを含むが、これらに限定されない。ヘテロ環式化合物の実例はさらに、縮合環式およびスピロ環式の化合物を含む。
【0070】
別途の説明がない限り、用語「炭化水素基」またはその下位概念(例えば、アルキル、アルケニル、アルキニル、フェニルなど)は、その自体または別の一つの置換基の一部として、直鎖状、分岐鎖状または環状の炭化水素原子団またはその組み合わせを表し、完全飽和(例えば、アルキル)、一価または多価不飽和(例えば、アルケニル、アルキニル、フェニル)のものであることができ、単置換、二重置換または多置換されたものであることができ、1価(例えばメチル)、2価(例えばメチレン基)または多価(例えばメテニル)のものであることができ、2価または多価原子団を含むことができ、指定された数の炭素原子(例えばC-C12は1個ないし12個の炭素を表し、C1−12はC、C、C、C、C、C、C、C、C、C10、C11およびC12から選択され;C3−12はC、C、C、C、C、C、C、C10、C11およびC12から選択される。)を有する。「炭化水素基」は、脂肪族炭化水素基及び芳香族炭化水素基を含むが、これらに限定されず、前記脂肪族炭化水素基は鎖状及び環状のものを含み、具体的に、アルキル、アルケニル、アルキニルを含むが、これらに限定されず、前記芳香族炭化水素基は、ベンゼン、ナフタレンのような6〜12員の芳香族炭化水素基を含むが、これらに限定されない。いくつかの実施例において、用語「炭化水素基」は、直鎖状または分岐鎖状の原子団またはそれらの組み合わせを表し、完全飽和、一価または多価不飽和のものであることができ、二価および多価の原子団を含むことができる。飽和炭化水素原子団の実例は、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、tert-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、イソブチル、シクロヘキシル、(シクロヘキシル)メチル、シクロプロピルメチル及びn-ペンチル、n-ヘキシル、n-ヘプチル、n-オクチルなど原子団の同族体または異性体を含むが、これらに限定されない。不飽和アルキルは、一つまたは複数の二重結合または三重結合を有し、その実例は、ビニル、2-プロペニル、ブテニル、クロチル、2-イソペンテニル、2-(ブタジエニル)、2、4-ペンタジエニル、3-(1,4-ペンタジエニル)、エチニル、1-プロピニル、3-プロピニル、3-ブテニル及びもっと高級の同族体及び異性体を含むが、これらに限定されない。
【0071】
別途の説明がない限り、用語「ヘテロ炭化水素基」またはその下位概念(例えば、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、ヘテロアリールなど)は、その自体または別の一つの用語と合わせて、安定した直鎖状、分岐鎖状または環状の炭化水素原子団またはその組み合わせを表し、一定の数の炭素原子及び少なくとも一つのヘテロ原子によって形成される。いくつかの実施例において、用語「ヘテロアルキル」は、その自体または別の一つの用語と合わせて、安定した直鎖状、分岐鎖状の炭化水素原子団またはその組成物を表し、一定の数の炭素原子及び少なくとも一つのヘテロ原子によって形成される。一つの典型的な実施例において、ヘテロ原子はB、O、N及びSから選択され、ここで窒素原子と硫黄原子は任意に酸化され、窒素ヘテロ原子は任意に第四級化される。ヘテロ原子またはヘテロ原子団は、ヘテロ炭化水素基の任意の内部位置(前記炭化水素基が分子の残り部分に附着した位置を含む)に位置することができる。用語「アルコキシ」、「アルキルアミノ」および「アルキルチオ」(またはチオアルコキシ)は、慣用表現に属し、それぞれ一つの酸素原子、アミノまたは硫黄原子を介して分子の残り部分に連結されるアルキルを指す。実例は、−CH−CH−O−CH、−CH−CH−NH−CH、−CH−CH−N(CH)−CH、−CH−S−CH−CH、−CH−CH、−S(O)−CH、−CH−CH−S(O)−CH、−CH=CH−O−CH、−CH−CH=N−OCHおよび-CH=CH−N(CH)−CHを含むが、これらに限定されない。多くとも二つのヘテロ原子が連続することができる。例えば、−CH−NH−OCHが挙げられる。
【0072】
別途の説明がない限り、用語「シクロ炭化水素基」、「ヘテロシクロ炭化水素基」またはその下位概念(例えば、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、シクロアルキニル、ヘテロシクロアルキニルなど)は、その自体または別の用語と合わせて、それぞれ環化になった「炭化水素基」、「ヘテロ炭化水素基」を表す。また、ヘテロ炭化水素基またはヘテロシクロ炭化水素基(例えばヘテロアルキル、ヘテロシクロアルキル)の場合、ヘテロ原子は、当該ヘテロ環が分子の残り部分に附着した位置を占ることができる。シクロ炭化水素基の実例は、シクロペンチル、シクロヘキシル、1-シクロヘキセニル、3-シクロヘキセニル、シクロヘプチルなどを含むが、これらに限定されない。ヘテロシクロ基の非限定的な実例は、1-(1,2,5、6-テトラヒドロピリジル)、1-ピペリジニル、2-ピペリジニル、3-ピペリジニル、4-モルホリニル、3-モルホリニル、テトラヒドロフラン-2-イル、テトラヒドロフランインドール-3-イル、テトラヒドロチオフェン-2-イル、テトラヒドロチオフェン-3-イル、1-ピペラジニル及び2-ピペラジニルを含む。
【0073】
別途の説明がない限り、用語「アルキル」は、直鎖状または分岐鎖状の飽和炭化水素基を表し、単置換(例えば、−CHF)または多置換されたものであることができ、一価(例えば、メチル基)、二価(例えば、メチレン基)または多価(例えば、メチリデン基)のものであることができる。アルキルの例としては、メチル(Me)、エチル(Et)、プロピル(例えば、n−プロピルおよびイソプロピル)、ブチル(例えば、n−ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル)、ペンチル(例えば、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル)などを含む。
【0074】
別途の説明がない限り、「アルケニル」は、鎖の任意のサイトで1個または複数個の炭素−炭素二重結合を有するアルキルを表し、単置換または多置換されたものであることができ、一価、二価または多価のものであることができる。アルケニルの例としては、ビニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル、ブタジエニル、ペンタジエニル、ヘキサジエニルなどを含む。
【0075】
別途の説明がない限り、「アルキニル」は、鎖の任意のサイトで1個または複数個の炭素−炭素三重結合を有するアルキルを表し、単置換または多置換されたものであることができ、一価、二価または多価のものであることができる。アルキニルの例としては、エチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニルなどを含む。
【0076】
別途の説明がない限り、シクロアルキルは、如何なる安定する環状または多環状の炭化水素基を含み、すべての炭素原子が飽和であり、単置換または多置換されたものであることができ、一価、二価または多価のものであることができる。これらのシクロアルキルの実例としては、シクロプロピル、ノルボルネニル、[2.2.2]ビシクロオクタン、[4.4.0]ビシクロデカンなどを含む。
【0077】
別途の説明がない限り、シクロアルケニルは、如何なる安定する環状または多環状の炭化水素基を含み、当該炭化水素基の任意のサイトで1個または複数個の不飽和の炭素−炭素二重結合を含み、単置換または多置換されたものであることができ、一価、二価または多価のものであることができる。これらのシクロアルケニルの実例としては、シクロペンテニル、シクロヘキシニルなどを含むが、これらに限定されない。
【0078】
別途の説明がない限り、シクロアルキニルは、如何なる安定する環状または多環状の炭化水素基を含み、当該炭化水素基は、環の任意のサイトで1個または複数個の不飽和の炭素−炭素三重結合を含み、単置換または多置換されたものであることができ、一価、二価または多価のものであることができる。
【0079】
別途の説明がない限り、「シクロアルケンアルキル」又は「シクロアルケニルアルキル」は、シクロアルケニルによって置換されたアルキルを表す。
【0080】
別途の説明がない限り、「シクロアルケンアルキル」又は「シクロアルキニルアルキル」は、シクロアルキニルによって置換されたアルキルを表す。
【0081】
別途の説明がない限り、用語「ハロゲン化」又は「ハロゲン」は、そのもの又は他の置換基の一部として、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素原子を表す。また、用語「ハロゲン化アルキル」は、単置換ハロゲン化アルキル又は多置換ハロゲン化アルキルを含む。例えば、用語「ハロゲン化(C−C)アルキル」は、トリフルオロメチル、2,2,2−トリフルオロエチル、4−クロロブチル及び3−ブロモプロピルなどを含むが、これらに限定されない。別途の説明がない限り、ハロゲン化アルキルの実例としては、トリフルオロメチル、トリクロロメチル、ペンタフルオロエチル及びペンタクロロエチルを含むが、これらに限定されない。
【0082】
「アルコキシ」は、酸素架橋を介して結合され、特定数の炭素原子を有する上記アルキルを表す。別途の説明がない限り、C1−6アルコキシは、C、C、C、C、C及びCのアルコキシを含む。アルコキシの例としては、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、イソプロポキシ、n-ブトキシ、sec-ブトキシ、tert-ブトキシ、n-ペンチルオキシ及びS-ペンチルオキシを含むが、これらに限定されない。用語「アリール」は、多価不飽和の芳香族炭化水素置換基を表し、単置換または多置換されたものであることができ、一価、二価または多価のものであることができ、これが単環式または多環式(例えば1個ないし3個の環があり、ただし、少なくとも一つの環が芳香族環である)のものであることができ、これらは縮合されており、或いは共有結合で連結されている。
【0083】
用語「ヘテロアリール」は、1〜4個のヘテロ原子を含有するアリール(または環)を指す。一つの例示的な実例において、ヘテロ原子はB、N、O及びSから選択され、ここで窒素原子と硫黄原子は任意に酸化され、窒素原子は任意に第四級化される。ヘテロアリールはヘテロ原子を介して分子の残り部分に連結される。アリール若しくはヘテロアリールの非限定的な実施例は、フェニル、ナフチル、ビフェニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、ピラジニル、オキサゾリル、フェニル-オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、フリル、チエニル、ピリジル、ピリミジニル、ベンゾチアゾリル、プリニル、ベンズイミダゾリル、インドリル、イソキノリル、キノキサリニル、キノリル、1-ナフチル、2-ナフチル、4-ビフェニル、1-ピロリル、2-ピロリル、3-ピロリル、3-ピラゾリル、2-イミダゾリル、4-イミダゾリル、ピラジニル、2-オキサゾリル、4-オキサゾリル、2-フェニル-4-オキサゾリル、5-オキサゾリル、3-イソオキサゾリル、4-イソオキサゾリル、5-イソオキサゾリル、2-チアゾリル、4-チアゾリル、5-チアゾリル、2-フリル、3-フリル、2-チエニル、3-チエニル、2-ピリジル、3-ピリジル、4-ピリジル、2-ピリミジニル、4-ピリミジニル、5-ベンゾチアゾリル、プリニル、2-ベンズイミダゾリル、5-インドリル、1-イソキノリル、5-イソキノリル、2-キノキサリニル、5-キノキサリニル、3-キノリルおよび6-キノリルを含む。前記任意の一つのアリールとヘテロアリール環系の置換基は、本文で後述する許容される置換基から選択される。
【0084】
別途の説明がない限り、アリールは、他の用語と合わせて使用される場合(例えばアリールオキシ、アリールチオ、アラルキル)、前記のように定義されたアリールおよびヘテロアリール環を含む。よって、用語「アラルキル」は、アリールがアルキルに附着した原子団(例えば、ベンジル、フェニルエチル、ピリジンメチルなど)を含み、例えば、フェノキシメチル、2-ピリジンオキシメチル、3-(1-ナフタレンオキシ)プロピルなどのような、炭素原子(例えばメチレン基)が既に酸素原子のような原子に置換されたアルキルを含むことを意味する。
【0085】
用語「離脱基」は、別の一種の官能基または原子によって置換反応(例えば求核置換反応)を通じて置換されることができる官能基または原子を指す。例えば、代表的な離脱基は、トリフルオロメタンスルホネート;塩素、臭素、ヨウ素;メタンスルホネート、トシレート、p-ブロモベンゼンスルホネート、p-トルエンスルホネートなどのようなスルホネート基;アセトキシ、トリフルオロアセトキシなどのようなアシルオキシを含む。
【0086】
用語「保護基」は、「アミノ保護基」、「ヒドロキシ保護基」または「チオール保護基」を含むが、これらに限定されない。用語「アミノ保護基」は、アミノ基の窒素部位における副反応を阻止させるのに適切な保護基を指す。代表的なアミノ保護基は、ホルミル基;アルカノイル基(例えば、アセチル、卜リクロロアセチルまたはトリフルオロアセチル)のようなアシル;tert-ブトキシカルボニル(Boc)のようなアルコキシカルボニル;ベンジルオキシカルボニル(Cbz)、9-フルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc)のようなアリールメトキシカルボニル;ベンジル(Bn)、トリチル(Tr)、1、1-ビス-(4’-メトキシフェニル)メチルのようなアリールメチル;トリメチルシリル(TMS)及びtert-ブチルジメチルシリル(TBS)などのようなシリルを含むが、これらに限定されない。用語「ヒドロキシ保護基」は、ヒドロキシの副反応を阻止させるのに適切な保護基を指す。代表的なヒドロキシ保護基は、メチル、エチル及びtert-ブチルのようなアルキル;アルカノイル基(例えばアセチル)のようなアシル;ベンジル(Bn)、p-メトキシベンジル(PMB)、9-フルオレニルメチル(Fm)及びジフェニルメチル(ジフェニルメチル、DPM)のようなアリールメチル;トリメチルシリル(TMS)及びtert-ブチルジメチルシリル(TBS)などのようなシリルを含むが、これらに限定されない。
【0087】
本発明の化合物は、当業者が熟知するさまざまな合成方法で製造することができ、下記のような具体的な実施形態、これとその他の化学合成方法との組み合わせによる実施形態、及び当業者が熟知する同等形態を含み、好ましい実施形態は本発明の実施例を含むが、これらに限定されない。
【0088】
本発明で使用された溶媒は、市販によって入手できる。本発明は、下記の略号を使用する。aqは水を表し;HATUはO−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェートを表し;EDCはN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩を表し;m−CPBAは3−クロロペルオキシ安息香酸を表し;eqは当量、等量を表し;CDIはカルボニルジイミダゾールを表し;DCMはジクロロメタンを表し;PEは石油エーテルを表し;DIADはアゾジカルボン酸ジイソプロピルを表し;DMFはN,N−ジメチルホルムアミドを表し;DMSOはジメチルスルホキシドを表し;EtOAcは酢酸エチルを表し;EtOHはエタノールを表し;MeOHはメタノールを表し;CBzはベンジルオキシカルボニルを表し、アミンの保護基の一種であり;BOCはtert−ブチルカルボニルを表し、アミンの保護基の一種であり;HOAcは酢酸を表し;NaCNBHはシアノ水素化ホウ素ナトリウムを表し;r.t.は室温を表し;O/Nは一晩中を表し;THFはテトラヒドロフランを表し;BocOはジ−tert−ブチルジカーボネートを表し;TFAはトリフルオロ酢酸を表し;DIPEAはジイソプロピルエチルアミンを表し;SOClは塩化チオニルを表し;CSは二硫化炭素を表し;TsOHはp−トルエンスルホン酸を表し;NFSIはN−フルオロ−N−(フェニルスルホニル)ベンゼンスルホンイミドを表し;NCSは1−クロロピロリジン−2,5−ジオンを表し;n−BuNFはフッ化テトラ−n−ブチルアンモニウムを表し;iPrOHは2−プロパノールを表し;mpは融点を表し;LDAはリチウムジイソプロピルアミドを表し;ラノステロールプロドラッグ026は本発明の化合物8、即ち実施例8を表す。
【0089】
化合物は、手作りまたはChemDraw(R)ソフトウェアにより命名され、市販される化合物は、販売業者のカタログ名を使用する。
【図面の簡単な説明】
【0090】
図1】スリットランプを使用して、亜セレン酸ナトリウムに誘導された新生児のニュージーランドウサギの白内障モデルに対するラノステロール及びそのプロドラッグ026点眼液の効用を観察した。NC:正常対照群(Normal control group);MC:モデル対照群(Model control group);PC:陽性対照群(Positive control group);LT:ラノステロール点眼液処置群(Lanosterol eye drops treatment group);026:ラノステロールプロドラッグ026点眼液処置群(Lanosterolprodrug 026 eye drops treatment group)。
図2】亜セレン酸ナトリウムに誘導された新生児のニュージーランドウサギ白内障モデルにおいて、投与後42日に各群の体外水晶体透明度の検出結果を比較した。NC:正常対照群(Normal control group);MC:モデル対照群(Model control group);PC:陽性対照群(Positive control group);LT:ラノステロール点眼液処置群(Lanosterol eye drops treatment group);026:ラノステロールプロドラッグ026点眼液処置群(Lanosterolprodrug 026 eye drops treatment group)。グリッドは2.12×2.12 mmである。
図3】亜セレン酸ナトリウムに誘導された新生児のニュージーランドウサギ白内障モデルにおいて、投与後42日に各群の水晶体のグルタチオンペルオキシダーゼ(Glutathione peroxidase, GSH-PX)活性の検出結果を比較した。NC:正常対照群(Normal control group);MC:モデル対照群(Model control group);PC:陽性対照群(Positive control group);LT:ラノステロール点眼液処置群(Lanosterol eye drops treatment group);026:ラノステロールプロドラッグ026点眼液処置群(Lanosterolprodrug 026 eye drops treatment group)。V.S NC:**はp<0.01を表し、*はp<0.05を表し;V.S MC:##はp<0.01を表し、#はp<0.05を表し;V.S PC:++はp<0.01を表し、+はp<0.05を表す。
図4】スリットランプを使用して、紫外線に誘導されたニュージーランドウサギ白内障モデルに対するラノステロール及びそのプロドラッグ026点眼液の効用を観察した。NC:正常対照群(Normal control group);MC:モデル対照群(Model control group);PC:陽性対照群(Positive control group);LT:ラノステロール点眼液処置群(Lanosterol eye drops treatment group);026:ラノステロールプロドラッグ026点眼液処置群(Lanosterolprodrug 026 eye drops treatment group)。
図5】紫外線に誘導されたニュージーランドウサギ白内障モデルにおいて、投与後42日に各群の体外水晶体透明度の検出結果を比較した。NC:正常対照群(Normal control group);MC:モデル対照群(Model control group);PC:陽性対照群(Positive control group);LT:ラノステロール点眼液処置群(Lanosterol eye drops treatment group);026:ラノステロールプロドラッグ026点眼液処置群(Lanosterolprodrug 026 eye drops treatment group)。グリッドは2.12×2.12 mmである。
図6】紫外線に誘導されたニュージーランドウサギ白内障モデルにおいて、投与後42日に各群の水晶体のグルタチオンペルオキシダーゼ(Glutathione peroxidase, GSH-PX)活性の検出結果を比較した。NC:正常対照群(Normal control group);MC:モデル対照群(Model control group);PC:陽性対照群(Positive control group);LT:ラノステロール点眼液処置群(Lanosterol eye drops treatment group);026:ラノステロールプロドラッグ026点眼液処置群(Lanosterolprodrug 026 eye drops treatment group)。V.S NC:**はp<0.01を表し、*はp<0.05を表し;V.S MC:##はp<0.01を表し、 #はp<0.05を表し;V.S PC:++はp<0.01を表し、+はp<0.05を表す。
【発明を実施するための形態】
【0091】
以下は、実施例に基づいて本発明を詳しく説明するが、本発明に対して何らかの不利な制限を意味することがない。本文は本発明を詳しく説明して、その具体的な実施形態をも公開したが、当業者にとって、本発明の精神および範囲を逸脱しない範囲において、本発明の具体的な実施形態に対して各種の変更および改良を行ってもよいのは、勿論である。
【0092】
参考例1:セグメント BB−1
【化44】
【化45】
【0093】
工程1:化合物BB-1の合成。
混合物BB-1-1を超臨界流体クロマトグラフィー(分離条件Column: Chiralpak AD-3 150 × 4.6mm I.D., 3μm; 移動相: A: CO2 B:エタノール(0.05% ジエタノールアミン); グラジエント: 5分間でBが5%から40%までになり,B 40%で2.5分間行い、その後B 5%で2.5分間行った; 流速: 2.5mL/min; カラム温度: 35℃; 波長: 220nm)によって分離して、化合物BB-1を得た。1H NMR 1H NMR (CHLOROFORM-d, 400MHz): δ = 5.06-5.15 (m, 1H), 5.10 (br t, J=7.2 Hz, 1H), 3.20-3.22 (m, 1H), 3.24 (dd, J=11.5, 4.5 Hz, 1H), 1.64-2.09 (m, 15H), 0.77-1.57 (m, 29H), 0.65-0.72 ppm (m, 3H)。
【0094】
実施例1
【化46】
【化47】
【0095】
工程1:化合物1-1の合成
化合物BB-1(1.00 g,2.34 mmol)をジクロロメタン(10 mL)に溶解させ、0℃に冷却し、その後にジクロロりん酸フェニル(1.48 g,7.02 mmol)及び4-ジメチルアミノピリジン(1.72 g,14.04 mmol)を添加し、窒素ガス保護下で室温に昇温し、一晩中撹拌した。反応が完了した後、反応を氷水でクエンチし、有機相を分離して減圧下で回転乾燥し、得られた残留物をクロマトグラフィーカラム(溶離剤:酢酸エチル/石油エーテル=0~5%)によって分離して、目的化合物1-1を得た。1H NMR (400MHz, CHLOROFORM-d) δ = 7.46 - 7.31 (m, 2H), 7.29 - 7.27 (m, 1H), 7.27 - 7.19 (m, 2H), 5.10 (br t, J=7.0 Hz, 1H), 4.52 - 4.20 (m, 1H), 2.15 - 1.96 (m, 6H), 1.92 - 1.66 (m, 9H), 1.56 - 1.46 (m, 2H), 1.43 (s, 2H), 1.38 - 1.11 (m, 7H), 1.08 - 0.99 (m, 7H), 0.93 - 0.85 (m, 11H), 0.68 (s, 3H)。
【0096】
工程2:化合物1の合成
化合物1-1(500 mg,0.8316 mmol)をジクロロメタン (10 mL) に溶解させ、0℃に冷却し、その後にL-アラニンメチル塩酸塩(348.23 mg,2.49 mmol)及び4-ジメチルアミノピリジン(609.59 mg,4.99 mmol)を添加し、室温に昇温し、一晩中撹拌した。反応が完了した後、溶媒を減圧下で除去し、得られた残留物をクロマトグラフィーカラム(溶離剤:酢酸エチル/石油エーテル=0~5%)によって分離して、目的化合物1を得た。1H NMR (400MHz, DMSO-d6) δ: 2.89-2.88 (m, 2H), 2.64-2.63 (m, 2H), 2.06-2.03 (m, 1H), 1.73-1.62 (m, 4H), 1.07-1.02 (m, 2H), 0.66-0.63 (m, 2H)。1H NMR (400MHz, CHLOROFORM-d) δ = 7.33 - 7.27 (m, 2H), 7.24 - 7.18 (m, 2H), 7.17 - 7.08 (m, 1H), 5.09 (br s, 1H), 4.19 - 3.93 (m, 2H), 3.77 - 3.64 (m, 3H), 3.52 - 3.36 (m, 1H), 2.02 (br d, J=9.5 Hz, 6H), 1.92 - 1.75 (m, 3H), 1.68 (s, 4H), 1.60 (s, 3H), 1.38 (br d, J=7.0 Hz, 4H), 1.42 - 1.35 (m, 1H), 1.33 - 1.08 (m, 7H), 0.99 (t, J=5.8 Hz, 4H), 1.03 (br s, 1H), 0.93 - 0.79 (m, 14H), 0.67 (s, 3H)。
【0097】
実施例2
【化48】
【化49】
【0098】
工程1:化合物2の合成
化合物BB-1(500 mg,1.17 mmol)をジクロロメタン(10.00 mL)に溶解させ、室温で撹拌しながらピリジン-3-カルボン酸(288.08 mg,2.34 mmol)、ジシクロヘキシルカルボジイミド(555.23 mg,2.69 mmol)及び4-ジメチルアミノピリジン(328.76 mg,2.3 mmol)を添加し、室温で一晩中撹拌した。反応が完了した後、溶媒を減圧下で除去し、得られた残留物をクロマトグラフィーカラム(溶離剤:酢酸エチル/石油エーテル=0~5%)によって分離して、目的化合物2を得た。1H NMR (400MHz, CHLOROFORM-d) δ = 9.24 (d, J=1.3 Hz, 1H), 8.77 (dd, J=1.8, 4.8 Hz, 1H), 8.30 (td, J=1.9, 8.0 Hz, 1H), 7.48 - 7.32 (m, 1H), 5.10 (br t, J=7.0 Hz, 1H), 4.85 - 4.73 (m, 1H), 2.10 - 1.67 (m, 17H), 1.56 - 1.16 (m, 10H), 1.05 (d, J=5.0 Hz, 7H), 0.98 - 0.86 (m, 10H), 0.70 (s, 3H)。
【0099】
実施例3
【化50】
【化51】
【0100】
工程1:化合物3-1の合成
実施例2の工程1を参考して、化合物3-1を得た。1H NMR (400MHz, CHLOROFORM-d) δ = 5
.10 (br t, J=7.0 Hz, 1H), 5.00 (br s, 1H), 4.67 - 4.49 (m, 1H), 3.90 (br d, J=5.
3 Hz, 2H), 2.04 - 1.61 (m, 15H), 1.58 - 1.29 (m, 18H), 1.20 - 0.80 (m, 20H), 0.7
4 - 0.63 (m, 3H)。
【0101】
工程2:化合物3の合成
化合物3-1 (200.00 mg, 0.3425 mmol)をジクロロメタン (5.00 mL) に溶解させ、0℃に冷却し、その後に塩化水素の酢酸エチル溶液 (0.5 M, 10.00 mL)をゆっくり添加し、反応を室温に昇温し、一晩中撹拌した。反応が完了した後、溶媒である塩酸を回転乾燥し、分離して、目的化合物3を得た。1H NMR (METHANOL-d4, 400MHz): δ = 5.07-5.15 (m, 1H), 4.64-4.72 (m, 1H), 3.81-3.93 (m, 2H), 1.17-2.17 (m, 30H), 0.88-1.13 (m, 14H), 0.71-0.81 ppm (m, 3H).
【0102】
実施例4
【化52】
【化53】
【0103】
工程1:化合物4の合成.
化合物BB-1 (200.00 mg, 0.4687 mmol) をジクロロメタン(10.00mL)に溶解させ、室温で4-ジメチルアミノピリジン(68.71 mg,0.5624 mmol)、4-ニトロ安息香酸(93.99 mg, 0.5624 mmol)及び1-エチル-(3-ジメチルアミノプロピル) カルボジイミド塩酸塩(107.82 mg, 0.5624 mmol)を添加し、混合液を室温で一晩中撹拌した。反応が完了した後に、溶媒を減圧下で除去し、得られた残留物をクロマトグラフィーカラム(溶離剤:酢酸エチル/石油エーテル=0~5%)によって分離して、目的化合物4を得た。1H NMR (CHLOROFORM-d, 400MHz): δ = 8.20-8.25 (m, 2H), 8.11-8.16 (m, 2H), 5.04 (br t, J=7.0 Hz, 1H), 4.69-4.76 (m, 1H), 1.08-2.05 (m, 29H), 0.99 (d, J=4.0 Hz, 6H), 0.89 (s, 3H), 0.85 (d, J=6.5 Hz, 3H), 0.83 (s, 3H), 0.64 ppm (s, 3H)。
【0104】
実施例5
【化54】
【化55】
【0105】
工程1:化合物5の合成.
実施例2の工程1を参考して、化合物5を得た。1H NMR (CHLOROFORM-d, 400MHz): δ = 9.41 (d, J=1.5 Hz, 1H), 8.76 (d, J=2.0 Hz, 1H), 8.10 (d, J=8.5 Hz, 1H), 7.88 (d, J=8.0 Hz, 1H), 7.77 (td, J=7.7, 1.3 Hz, 1H), 7.52-7.60 (m, 1H), 5.04 (br t, J=7.0 Hz, 1H), 4.79 (dd, J=11.3, 4.8 Hz, 1H), 1.94-2.07 (m, 5H), 1.71-1.91 (m, 6H), 1.60-1.68 (m, 6H), 1.49-1.57 (m, 5H), 1.12-1.39 (m, 7H), 1.02 (d, J=8.5 Hz, 6H), 0.93 (s, 3H), 0.80-0.87 (m, 6H), 0.64 ppm (s, 3H)。
【0106】
実施例6
【化56】
【化57】
【0107】
工程1:化合物6-1の合成.
実施例2の工程1を参考して、化合物 6-1を得た。1H NMR (CHLOROFORM-d, 400MHz): δ = 7.19-7.25 (m, 2H), 7.14-7.18 (m, 1H), 7.08-7.13 (m, 2H), 5.03 (br t, J=7.0 Hz, 1H), 4.83 (br d, J=8.5 Hz, 1H), 4.39-4.63 (m, 2H), 2.90-3.13 (m, 2H), 1.73-2.01 (m, 8H), 1.39-1.69 (m, 16H), 1.32 (s, 9H), 1.21-1.27 (m, 2H), 0.95-1.14 (m, 3H), 0.92 (s, 3H), 0.84 (d, J=6.0 Hz, 3H), 0.80 (s, 3H), 0.75 (d, J=7.0 Hz, 6H), 0.61 ppm (s, 3H).
【0108】
工程2:化合物6の合成.
実施例3の工程2を参考して、化合物 6を得た。1H NMR (METHANOL-d4, 400MHz): δ = 7.25-7.32 (m, 2H), 7.19-7.25 (m, 3H), 5.00 (br t, J=6.8 Hz, 1H), 4.50 (br dd, J=10.8, 5.3 Hz, 1H), 4.25 (br t, J=7.3 Hz, 1H), 3.19 (br s, 1H), 3.03 (dd, J=14.3, 7.8 Hz, 1H), 1.98 (br s, 5H), 1.40-1.74 (m, 15H), 1.12- 1.29 (m, 7H), 0.91-0.96 (m, 3H), 0.56-0.86 ppm (m, 17H).
【0109】
実施例7
【化58】
【化59】
【0110】
工程1:化合物7の合成.
実施例2の工程1を参考して、化合物7を得た。1H NMR (CHLOROFORM-d, 400MHz): δ = 9.30 (s, 1H), 9.22 (s, 2H), 5.03 (br t, J=7.0 Hz, 1H), 4.75 (dd, J=11.0, 4.5 Hz, 1H),1.65-2.04 (m, 13H), 1.62 (s, 3H), 1.54 (s, 3H), 1.05-1.50 (m, 10H), 0.98 (d, J=7.5 Hz, 6H), 0.89 (s, 3H), 0.85 (br d, J=6.5 Hz,3H), 0.80-0.83 (m, 3H), 0.63 ppm (s, 3H).
【0111】
実施例8
【化60】
【化61】
【0112】
工程1:化合物8の合成.
実施例2の工程1を参考して、化合物 8を得た。1H NMR (CHLOROFORM-d, 400MHz): δ = 10.97 (s, 1H), 7.85 (dd, J=8.0, 1.5 Hz, 1H), 7.41-7.53 (m, 1H), 6.99 (d, J=8.5 Hz,1H), 6.89 (t, J=7.5 Hz, 1H), 5.12 (br t, J=7.0 Hz, 1H), 4.77-4.85 (m, 1H), 1.68-2.13 (m, 16H), 1.13-1.64 (m, 13H), 1.07 (d, J=3.0Hz, 6H), 0.98 (s, 3H), 0.94 (d, J=6.5 Hz, 3H), 0.91 (s, 3H), 0.72 ppm (s, 3H).
【0113】
実施例9
【化62】
【化63】
【0114】
工程1:化合物9の合成.
実施例2の工程1を参考して、化合物 9を得た。1H NMR (400MHz, CHLOROFORM-d) δ = 8.36 (d, J=1.8 Hz, 1H), 6.93 (d, J=1.8 Hz, 1H), 5.10 (br t, J=7.2 Hz, 1H), 4.78 (dd, J=4.8, 11.0 Hz, 1H), 2.10 - 1.66 (m, 17H), 1.58 - 1.16 (m, 12H), 1.03 (d, J=14.6 Hz, 6H), 0.97 - 0.83 (m, 9H), 0.70 (s, 3H).
【0115】
実施例10
【化64】
【化65】
【0116】
工程1:化合物10の合成.
実施例2の工程1を参考して、化合物 10を得た。1H NMR (400MHz, CHLOROFORM-d) δ = 8.05 (s, 1H), 5.03 (br t, J=7.0 Hz, 1H), 4.66 - 4.49 (m, 1H), 2.06 - 1.89 (m, 5H), 1.74 - 1.62 (m, 3H), 1.55 - 1.16 (m, 17H), 0.95 (s, 3H), 0.87 - 0.75 (m, 16H), 0.62 (s, 3H).
【0117】
実施例11
【化66】
【化67】
【0118】
工程1:化合物11-1の合成.
実施例2の工程1を参考して、化合物 11-1を得た。1H NMR (400MHz, CHLOROFORM-d) δ = 5.13 - 4.92 (m, 2H), 4.48 (dd, J=5.0, 11.0 Hz, 1H), 4.24 (br t, J=7.0 Hz, 1H), 2.13 - 1.74 (m, 8H), 1.69 - 1.47 (m, 13H), 1.38 (s, 12H), 1.34 (br d, J=7.0 Hz, 5H), 1.20 - 0.72 (m, 18H), 0.62 (s, 3H).
【0119】
工程2:化合物11の合成.
実施例3の工程2を参考して、化合物 11を得た。1H NMR (400MHz, METHANOL-d4) δ = 5.12 (br t, J=7.3 Hz, 1H), 4.78 - 4.54 (m, 1H), 4.12 (q, J=7.0 Hz, 1H), 2.15 - 1.73 (m, 13H), 1.77 - 1.58 (m, 11H), 1.49 - 1.20 (m, 7H), 1.17 - 0.85 (m, 16H), 0.80 - 0.64 (m, 3H)。
【0120】
実施例12
【化68】
【化69】
【0121】
工程1:化合物12の合成.
反応瓶に、2-ヒドロキシ安息香酸 (632.35 mg, 3.51 mmol) をジクロロメタン (10.00 mL)に溶解させ、オキサリルクロリド(594.03 mg, 4.68 mmol)を反応瓶に滴下し、25 ℃で2.0時間撹拌し、反応液を回転乾燥して粗品を得た。当該粗品を改めてジクロロメタン(20.00 mL) に溶解させ、化合物BB-1 (500.00 mg, 1.17 mmol) 及びトリエチルアミン(710.35 mg, 7.02 mmol) を反応液に添加し、25℃で10.0時間撹拌した。反応液に水 (100 mL)を添加し、ジクロロメタン(100 mL×2)で抽出し、有機相を合わせ、回転乾燥して、粗品を得て、カラムクロマトグラフィーによって精製して化合物12を得た。1H NMR (400MHz, CHLOROFORM-d) δ = 7.96 (d, J=8.0 Hz, 1H), 7.63 - 7.46 (m, 1H), 7.13 (t, J=7.5 Hz, 1H), 6.98 (t, J=8.8 Hz, 1H), 5.21 - 4.99 (m, 1H), 3.84 - 3.57 (m, 1H), 2.04 - 1.61 (m, 17H), 1.60 (s, 3H), 1.49 - 1.05 (m, 11H), 1.01 - 0.82 (m, 13H), 0.74 (s, 3H), 0.70 - 0.64 (m, 3H)
【0122】
実施例14
【化70】
【化71】
【0123】
工程1:化合物14の合成.
実施例2の工程1を参考して、化合物 14を得た。1H NMR (CHLOROFORM-d, 400MHz): δ = 8.06 (d, J=8.0 Hz, 2H), 7.68 (d, J=8.5 Hz, 2H), 5.04 (br t, J=7.0 Hz, 1H), 4.68-4.74 (m, 1H), 1.63-2.04 (m, 13H), 1.62 (s, 3H), 1.54 (s, 3H), 1.25-1.50 (m, 7H), 1.01-1.19 (m, 3H), 0.99 (s, 3H), 0.97 (s, 3H), 0.88 (s, 3H), 0.85 (d, J=6.0 Hz, 3H), 0.82 (s, 3H), 0.63 ppm (s, 3H).
【0124】
実施例15
【化72】
【化73】
【0125】
工程1:化合物15の合成.
実施例2の工程1を参考して、化合物 15を得た。1H NMR (CHLOROFORM-d, 400MHz): δ = 8.08 (d, J=8.0 Hz, 2H), 7.64 (d, J=8.5 Hz, 2H), 5.04 (br t, J=7.0 Hz, 1H), 4.68-4.74 (m, 1H), 1.75-2.04 (m, 8H), 1.60-1.73 (m, 7H), 1.37-1.55 (m, 7H), 1.02-1.37 (m, 7H), 0.98 (d, J=5.0 Hz, 6H), 0.81-0.90 (m,9H), 0.64 ppm (s, 3H).
19F NMR (CHLOROFORM-d, 377MHz): δ = -63.06 ppm (br s, 3F).
【0126】
実施例16
【化74】
【化75】
【0127】
工程1:化合物16の合成.
実施例2の工程1を参考して、化合物16を得た。1H NMR (CHLOROFORM-d, 400MHz): δ = 7.72-7.81 (m, 2H), 7.11-7.19 (m, 1H), 5.03 (br t, J=7.0 Hz, 1H), 4.63-4.74 (m,1H), 1.60-2.04 (m, 16H), 1.40-1.56 (m, 7H), 1.04-1.35 (m, 6H), 0.97 (d, J=9.0 Hz, 6H), 0.81-0.89 (m, 9H), 0.63 ppm (s, 3H).
19F NMR (CHLOROFORM-d, 377MHz): δ = -150.84--103.14 ppm (m, 1F).
【0128】
生物活性テスト
実験例一:医薬の体内眼部への浸透及び医薬のラノステロールへの転化の研究
本研究は、ニュージーランド白ウサギ(体重は2kgを超え、年齢は12週間を超える)を実験動物とし、全ての化合物研究で2匹のニュージーランド白ウサギを使用し、各ウサギの左右両眼にそれぞれ50μLの点眼液を添加し、3つの眼を使用して房水サンプルを収集し、他の1つの眼をバックアップとして使用した。点眼液の処方は、1.2%ヒドロキシプロピルメチルセルロース(E5規格)、20.5%ポロキサマー(P407規格)、1.6%ポロキサマー(P188規格)であり、化合物は5mMの濃度で調製され、点眼剤は均一な懸濁液である。点眼液をウサギの眼に点眼した後に、投与後0.5、2、4及び6時間に前房液を採取し、毎回に採用されたサンプルの体積を50μL超えないようにし、毎回にサンプルを採取する場合、動物を軽度麻酔し、時間点あたり3つのサンプルを採取した。採取された房水サンプルは、採取後直ちにドライアイス中に保存するか、又は−80±10℃の冷蔵庫に保存した。サンプルの採取が終わった後に、動物は安楽死させる。サンプルについて、三連四重極型質量スペクトロスコピー(API4000)を用いて化合物濃度を分析した。表1及び表2は、体内DMPK分析・検出方法を示し、表3〜表9は化合物ラノステロール(原薬)及びプロドラッグ化合物の滴眼(1眼あたり250nM)後の房水中の薬物濃度を示す。
【0129】
結果から示されるように、ラノステロールそのもの、及びその本発明プロドラッグ化合物は、いずれも角膜からまたは他の手段を介して房水に浸透することができる。また、プロドラッグ化合物は、浸透途中で原薬のラノステロールに転化し、房水中にもっと高いラノステロール濃度及び暴露量を示した。
【0130】
【表1】
【0131】
【表2】
【0132】
【表3】
【0133】
【表4】
【0134】
【表5】
【0135】
【表6】
【0136】
【表7】
【0137】
【表8】
【0138】
【表9】
【0139】
実験例二:亜セレン酸ナトリウムに誘導された新生児のニュージーランドウサギ白内障モデルに対するラノステロール点眼液及びそのプロドラッグの薬力学的研究
【0140】
1、実験動物
新生児のニュージーランドウサギP7日齡、普通レベル、一腹当たり5匹の幼兎に対して1匹の母ウサギを配給して哺乳した。
【0141】
2、群分け及び処置
実験幼兎は、ランダムに5群に分けられ、群毎に5匹の幼兎を有した。
1)正常対照群(Normal control group, NC):P10日に幼兎の首へ生理食塩水0.25mlを皮下注射したが、P15日後に投与しなかった。
2)モデル対照群(Model control group, MC):P10日に幼兎の首へ亜セレン酸ナトリウム溶液(生理食塩水の中に溶解されている)を20μmol/kg体重で皮下注射し、P15日の後に42日間連続して、1日3回、薬物を含有しないブランクの点眼剤を使用して右眼に点眼した。
3)陽性対照群(Positive control group, PC):P10日に幼兎の首へ亜セレン酸ナトリウム溶液(生理食塩水の中に溶解されている)を20μmol/kg体重で皮下注射し、P15日の後に42日間連続して、1日3回、カリーユニ点眼液(日本参天製薬株式会社)を使用して右眼に点眼した。
4)ラノステロール点眼液処置群(Lanosterol eye drops treatment group, LT):P10日に幼兎の首へ亜セレン酸ナトリウム溶液(生理食塩水の中に溶解されている)を20μmol/kg体重で皮下注射し、P15日の後に42日間連続して、1日3回、ラノステロール点眼液を使用して右眼に点眼した。
5)ラノステロールプロドラッグ026点眼液処置群(Lanosterolprodrug 026 eye drops treatment group, 026):P10日に幼兎の首へ亜セレン酸ナトリウム溶液(生理食塩水の中に溶解されている)を20μmol/kg体重で皮下注射し、P15日の後に42日間連続して、1日3回、ラノステロールプロドラッグ026点眼液を使用して右眼に点眼した。
【0142】
3、実験検査
1)スリットランプ写真撮影:亜セレン酸ナトリウムに誘導された新生児のニュージーランドウサギの各群に対して、投与前、投与後7日、14日、21日及び42日にスリットランプ観察を行った;
2)体外水晶体の透明度検査:最終日に、動物の眼球を解剖し、嚢を含む水晶体を完全に分離し、そして水晶体を方眼紙(2.12×2.12mm)の上に置き、撮影して、水晶体を透過した方眼紙の明瞭度を示した。
3)グルタチオンペルオキシダーゼ(Glutathione peroxidase, GSH−PX)の活性検出:GSH−PX活性検出キット(南京建成生物工程研究所)の説明書に提供された方法を参照して、分離された各群のうさぎの水晶体のGSH−PX活性を検出した。実験データは、SPSS統計ソフトウェアを用いてOne−Way ANOVA分析を行い、LSD法によって各群間の比較を行った。統計的差異レベルはp<0.05であった。
【0143】
4、実験結果
1)スリットランプ観察:図1は、亜セレン酸ナトリウムが新生児のニュージーランドウサギの水晶体に白内障が発生するように誘導したことを示した。スリットランプ観察において、ラノステロールプロドラッグ026点眼液の投与後42日(図1−I)では、投与前(図1−J)と比較して、白内障の症状が明らかに軽減した。カリーユニ点眼液の投与前後(図1−E、1−F)及びラノステロール点眼液の投与前後(図1−G、1−H)は、白内障の症状変化が明らかではなかった。
2)体外水晶体の透明度検査:図2は、亜セレン酸ナトリウムに誘導された新生児のニュージーランドウサギ白内障モデルが投与後42日に各群の水晶体の透明度を比較した。各写真の左側は左眼水晶体であり(左眼は自己対照として投与されない)、右側は右眼水晶体である(右眼は異なる群によって投与される)。ラノステロールプロドラッグ026点眼液の投与後42日に、右眼水晶体の透明度は自己左眼の透明度より明らかに高く、MC群の水晶体の透明度よりも明らかに高かったが、NC群の透明度より低かった。LT群は、右眼に投与した後に水晶体の透明度が明らかな変化がなかった。
3)GSH−PX活性検出:投与後42日に各群の水晶体GSH−PX活性検出結果(図3を参照)によれば、亜セレン酸ナトリウムを皮下注射した後、ウサギの眼水晶体GSH−PX活性が明らかに低下し、NC群と比較して統計的差異がある(p<0.01)と示された。ラノステロールプロドラッグ026点眼液及び陽性対照薬のカリーユニ点眼液は、水晶体GSH−PX活性を向上することができ、MC群と比較して統計的差異があり(p<0.01)、かつ026の方が、カリーユニより明らかである(p<0.01)と示された。ラノステロール点眼液が水晶体GSH−PX活性に対する影響は、明らかに026及びカリーユニに及ばなく、MC群と比較して統計的差異がない(p>0.05)と示された。
【0144】
5、結論
前記結果は、ラノステロールプロドラッグ026点眼液が、亜セレン酸ナトリウムに誘導された新生児のニュージーランドウサギ白内障症状を軽減し、水晶体の透明度及び水晶体GSH−PX活性を向上させることを示唆している。
【0145】
実験三、紫外線に誘導されたニュージーランドウサギ白内障モデルに対するラノステロール点眼液及びそのプロドラッグの薬力学的研究
1、実験動物
ニュージーランド大人のウサギ2.0−2.5 kg、普通レベル、雌雄問わず、合計25匹。
【0146】
2、群分け及び処置
実験動物は、ランダムに5群に分けられ、群毎に5匹を有した。
1)正常対照群(Normal control group, NC):正常に飼育し、投与しなかった。
2)モデル対照群(Model control group, MC):313 nm紫外線で24時間照射してモデルを作成し、その後に42日間連続して、1日3回、薬物を含有しないブランクの点眼剤を使用して右眼に点眼した。
3)陽性対照群(Positive control group, PC):313 nm紫外線で24時間照射してモデルを作成し、その後に42日間連続して、1日3回、カリーユニ点眼液(日本参天製薬株式会社)を使用して右眼に点眼した。
4)ラノステロール点眼液処置群(Lanosterol eye drops treatment group, LT):313 nm紫外線で24時間照射してモデルを作成し、その後に42日間連続して、1日3回、ラノステロール点眼液を使用して右眼に点眼した。
5)ラノステロールプロドラッグ026点眼液処置群(Lanosterolprodrug 026 eye drops treatment group, 026):313 nm紫外線で24時間照射してモデルを作成し、その後に42日間連続して、1日3回、ラノステロールプロドラッグ026点眼液を使用して右眼に点眼した。
【0147】
3、実験検査
1)スリットランプ写真撮影:各群に対して、それぞれモデル作成後の投与前、投与後7日、14日、21日及び42日にスリットランプ観察を行った;
2)体外水晶体の透明度検査:最終日に、動物の眼球を解剖し、嚢を含む水晶体を完全に分離し、そして水晶体を方眼紙(2.12×2.12mm)の上に置き、撮影して、水晶体を透過した方眼紙の明瞭度を示した。
3)グルタチオンペルオキシダーゼ(Glutathione peroxidase, GSH−PX)の活性検出:GSH−PX活性検出キット(南京建成生物工程研究所)の説明書に提供された方法を参照して、分離された各群のうさぎの水晶体のGSH−PX活性を検出した。実験データは、SPSS統計ソフトウェアを用いてOne−Way ANOVA分析を行い、LSD法によって各群間の比較を行った。統計的差異レベルはp<0.05であった。
【0148】
4、実験結果
1)スリットランプ観察:図4は紫外線がニュージーランドウサギの水晶体に白内障が発生するように誘導したことを示した。スリットランプ観察において、ラノステロールプロドラッグ026点眼液の投与後42日(図4−I)では、投与前(図4−J)と比較して、白内障の症状が明らかに軽減した。カリーユニ点眼液の投与前後(図4−E、4−F)及びラノステロール点眼液の投与前後(図4−G、4−H)は、白内障の症状変化が明らかではなかった。
2)体外水晶体の透明度検査:図5は、紫外線に誘導されたニュージーランドウサギ白内障モデルが投与後42日に各群の水晶体の透明度を比較した。各写真の左側は左眼水晶体であり(左眼は自己対照として投与されない)、右側は右眼水晶体である(右眼は異なる群によって投与される)。ラノステロールプロドラッグ026点眼液の投与後42日に、右眼水晶体の透明度は自己左眼の透明度より明らかに高く、MC群の水晶体の透明度よりも明らかに高かったが、NC群の透明度より低かった。LT群は、右眼に投与した後に水晶体の透明度が明らかな変化がなかった。
3)GSH−PX活性検出:投与後42日に各群の水晶体GSH−PX活性検出結果(図6を参照)によれば、紫外線を照射した後に、ウサギの眼水晶体GSH−PX活性が明らかに低下し、NC群と比較して統計的差異がある(p<0.01又はp<0.05)と示された。ラノステロールプロドラッグ026点眼液及び陽性対照薬のカリーユニ点眼液は、水晶体GSH−PX活性を向上することができ、MC群と比較して統計的差異があり(p<0.01)、かつ026の方が、カリーユニより明らかである(p<0.05)と示された。ラノステロール点眼液が水晶体GSH−PX活性に対する影響は、明らかに026及びカリーユニに及ばなく、MC群と比較して統計的差異がない(p>0.05)と示された。
【0149】
5、結論
前記結果は、ラノステロールプロドラッグ026点眼液が、紫外線に誘導されたニュージーランドウサギ白内障症状を軽減し、水晶体の透明度及び水晶体GSH−PX活性を向上させることを示唆している。
図1
図2
図3
図4
図5
図6